JP2023128845A - 操舵制御方法及び操舵制御装置 - Google Patents

操舵制御方法及び操舵制御装置 Download PDF

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Tomoharu Iida
裕樹 塩澤
Yuki Shiozawa
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Abstract

【課題】自車両が前方注視点に向かうように自車両の転舵角を制御する運転支援制御において、乗員による操舵力に対する運転支援制御による干渉を低減する。【解決手段】操舵制御方法では、自車線Leから隣接車線Lnへの自車両1の車線変更の意図の有無を判定し、車線変更の意図がない場合、前方注視距離Xtrg_FINだけ前方における自車線上の所定の車線幅方向位置を第1車線幅方向位置Ytrgとして設定し、車線変更の意図がある場合、隣接車線上の所定の車線幅方向位置を第1車線幅方向位置Ytrgとして設定し、現在の自車両の第2車線幅方向位置Yと第1車線幅方向位置Ytrgとの間のオフセット距離Y0を算出し、第1車線幅方向位置を車線幅方向でオフセット距離以下の補正距離だけ自車両側へ移動した前方注視点Ytrg_FINを算出し、自車両が前方注視点へ進むように操向輪の転舵角を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、操舵制御方法及び操舵制御装置に関する。
特許文献1には、所定の前方注視距離だけ自車両前方における車線幅方向所定位置を前方注視点として、自車両が前方注視点に向かうように自車両の操舵装置を制御する操舵制御装置が記載されている。
特開2003-312505号公報
特許文献1の操舵装置では、乗員が操舵操作を行うと、乗員が加えた操舵力に対して操舵制御装置による操舵力が干渉して乗員に違和感を与えることがある。
本発明は、自車両が前方注視点に向かうように自車両の転舵角を制御する運転支援制御において、乗員による操舵力に対する運転支援制御による干渉を低減することを目的とする。
本発明の一態様の操舵制御方法では、前方注視距離を設定し、自車両が走行する車線である自車線から隣接車線への自車両の運転者の車線変更の意図の有無を判定し、車線変更の意図がない場合に、前方注視距離だけ自車両の前方における自車線上の所定の車線幅方向位置を第1車線幅方向位置として設定し、車線変更の意図がある場合に、前方注視距離だけ自車両の前方における隣接車線上の所定の車線幅方向位置を第1車線幅方向位置として設定し、現在の自車両の車線幅方向位置である第2車線幅方向位置を検出し、第2車線幅方向位置と第1車線幅方向位置との間の差分であるオフセット距離を算出し、第1車線幅方向位置を車線幅方向でオフセット距離以下の補正距離だけ自車両側へ移動した前方注視点を算出し、自車両が前方注視点へ進むように操向輪の転舵角を制御する。
本発明によれば、自車両が前方注視点に向かうように自車両の転舵角を制御する運転支援制御において、乗員による操舵力に対する運転支援制御による干渉を低減できる。
実施形態の運転支援装置を搭載する車両の概略構成の一例を示す図である。 実施形態の操舵制御方法の一例の説明図である。 図1のコントローラの機能構成の一例のブロック図である。 (a)は車線変更開始前の補正済前方注視点の設定例の説明図であり、(b)は車線変更開始後の補正済前方注視点の設定例の説明図である。 補正済前方注視点の修正方法の一例の説明図である。 実施形態の操舵制御方法の一例のフローチャートである。 第2実施形態における補正済前方注視点の設定例の説明図である。 第3実施形態における補正済前方注視点の設定例の説明図である。 第4実施形態における補正済前方注視点の設定例の説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付し、重複する説明を省略する。各図面は模式的なものであり、現実のものとは異なる場合が含まれる。以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、下記の実施形態に例示した装置や方法に特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(第1実施形態)
(構成)
自車両1は、自車両1の運転を支援する運転支援装置10を備える。運転支援装置10は、自車両1の周囲の走行環境を検出し、検出した走行環境に基づいて自車両1の走行を自動的に制御することにより、自車両1の乗員(例えば運転者)による自車両1の運転を支援する。
例えば、運転支援装置10による自車両1の運転支援は、乗員が関与せずに自車両1を自動で運転する自律走行制御を含んでよい。ただし、運転支援装置10による運転支援は、このような自律走行制御に限定されるものではない。運転支援装置10による運転支援は、少なくとも自車両1の操舵角を自動制御するものであればよい。例えば、運転支援装置10による運転支援は、車線逸脱防止支援であってもよい。
運転支援装置10は、測位装置11と、地図データベース12と、ナビゲーション装置13と、外界センサ14と、車両センサ15と、コントローラ16と、アクチュエータ17を備える。なお、図面において、地図データベースを「地図DB」と表記する。
測位装置11は、自車両1の現在位置を測定する。測位装置11は、例えば全地球型測位システム(GNSS)受信機を備えてよい。GNSS受信機は、例えば地球測位システム(GPS)受信機等であり、複数の航法衛星から電波を受信して自車両1の現在位置を測定する。
地図データベース12は、道路地図データを記憶している。例えば地図データベース12は、自動運転用の地図情報として好適な高精度地図データ(以下、単に「高精度地図」という。)を記憶してよい。高精度地図は、ナビゲーション用の地図データ(以下、単に「ナビ地図」という)よりも高精度の地図データである。
地図データベース12に記憶される道路地図データは、ナビ地図であってもよい。
ナビゲーション装置13は、測位装置11により自車両1の現在位置を認識し、その現在位置における地図情報を地図データベース12から取得する。ナビゲーション装置13は、乗員が入力した目的地までの走行経路を設定し、この走行経路に従って乗員に経路案内を行う。
またナビゲーション装置13は、設定した走行経路の情報をコントローラ16へ出力する。コントローラ16は、自律走行制御を行う際にナビゲーション装置13が設定した走行経路に沿って走行するように自車両1を自動で運転する。
外界センサ14は、自車両1の周囲の走行環境についての様々な情報(走行環境情報)、例えば自車両1の周囲の物体を検出する。外界センサ14は、自車両1の周囲に存在する物体、自車両1と物体との相対位置、自車両1と物体との距離、物体が存在する方向等の自車両1の周囲環境を検出する。外界センサ14は、検出した走行環境の情報を走行環境情報としてコントローラ16に出力する。
例えば外界センサ14は、自車両1に対する自車両1周囲の他車両や物標の相対位置を検出する。ここで物標とは、例えば自車両1が走行する道路に設けられた信号機、路面上の線(例えば白線等の車線境界線等)や、路肩の縁石、ガードレール等である。
外界センサ14は、例えばフルHD解像度のカラーカメラのような単眼のカメラを備えてよい。カメラは、自車両1の周囲環境の認識対象を含む画像を撮像し、その撮像画像を走行環境情報としてコントローラ16へ出力する。
また、外界センサ14は、レーザレンジファインダ(LRF)やレーダ、LiDAR(Light Detection and Ranging)のレーザレーダなどの測距装置を備えてよい。測距装置は、例えば、自車両周囲に存在する物体との相対距離と方向により定まる相対位置を検出する。測距装置は、検出した測距データを走行環境情報としてコントローラ16へ出力する。
車両センサ15は、自車両1から得られる様々な情報(車両情報)を検出する。車両センサ15には、例えば、自車両1の走行速度(車速)を検出する車速センサ、自車両1が備える各タイヤの回転速度を検出する車輪速センサ、自車両1の3軸方向の加速度(減速度を含む)を検出する3軸加速度センサ(Gセンサ)、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサ、操向輪の転舵角を検出する転舵角センサ、乗員がステアリングホイールに印加した操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ、自車両1に生じる角速度を検出するジャイロセンサ、ヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ、自車両1のアクセルペダルの操作量を検出するアクセルセンサと、乗員によるブレーキ操作量を検出するブレーキセンサが含まれる。
コントローラ16は、自車両1の運転支援制御を行う電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)である。自車両1の運転支援制御の際に、コントローラ16は周囲の走行環境に基づいて自車両1の走行を自動的に制御する。
コントローラ16は、プロセッサ20と、記憶装置21等の周辺部品とを含む。プロセッサ20は、例えばCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)であってよい。
記憶装置21は、半導体記憶装置や、磁気記憶装置、光学記憶装置等を備えてよい。記憶装置21は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを含んでよい。
以下に説明するコントローラ16の機能は、例えばプロセッサ20が、記憶装置21に格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
なお、コントローラ16を、以下に説明する各情報処理を実行するための専用のハードウエアにより形成してもよい。
例えば、コントローラ16は、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路を備えてもよい。例えばコントローラ16はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)等のプログラマブル・ロジック・デバイス(PLD:Programmable Logic Device)等を有していてもよい。
アクチュエータ17は、コントローラ16からの制御信号に応じて、自車両1のアクセル開度及びブレーキ装置を操作して、自車両1を駆動する駆動力又は自車両1を制動する制動力を発生させる。アクチュエータ17は、アクセル開度アクチュエータと、ブレーキ制御アクチュエータを備える。アクセル開度アクチュエータは、自車両1のアクセル開度を制御する。ブレーキ制御アクチュエータは、自車両1のブレーキ装置の制動動作を制御する。
また、アクチュエータ17は自車両1の操舵機構の操舵方向及び操舵量を制御するステアリングアクチュエータを備えもよい。アクチュエータ17はコントローラ16からの制御信号に応じて自車両1の操舵機構を操作してもよい。
次に、自車両1の運転支援制御の際におけるコントローラ16の操舵制御について説明する。
自車両1の操舵制御においてコントローラ16は、前方注視距離を設定して、前方注視距離だけ自車両1から前方で、車線幅方向所定の位置に前方注視点を設定し、自車両1が前方注視点に向かって走行するように自車両1の操向輪の転舵角δを制御する。
図2は、実施形態の操舵制御方法の一例の説明図である。参照符号Lは自車両が走行する自車線を示し、参照符号Lは自車線Lの隣接車線を示す。破線30は、自車線Lと隣接車線Lとの間の車線境界線(ラインマーク)を示し、実線31は自車線Lの左右両側の車線境界線のうち隣接車線Lから遠い車線境界線を示し、実線32は隣接車線Lの左右両側の車線境界線のうち自車線Lから遠い車線境界線を示す。また、一点鎖線Ttrgeは運転支援装置10の運転支援制御によって自車線L内で自車両1を走行させる軌道の目標となる線(以下「目標走行軌道」と表記する)を示し、一点鎖線Ttrgnは自車両1が隣接車線L内を走行する際の目標走行軌道を示す。
例えば、自律走行制御においてコントローラ16は、ナビゲーション装置13により設定された走行経路と周囲の走行環境に基づいて自車両1の目標走行軌道を生成してよい。また例えば、車線逸脱防止支援において自車両1コントローラ16は、周囲の走行環境に基づいて自車両1が走行車線の所定の車線幅方向位置を走行するように目標走行軌道を生成してよい。例えば自車両1が走行する車線の左右両側の車線境界線のうち、自車両1に近い車線境界線から車線幅方向に所定距離だけ内側にオフセットした線を、目標走行軌道として設定する。目標走行軌道は例えば車線の中央に沿って延伸する軌道であってよい。
いま、自車両1が位置1におり、自車両1が自車線L内を走行し続ける場合を想定する。コントローラ16は、前方注視距離Xtrg_FINだけ自車両1の前方における自車線L上の所定の車線幅方向位置Ytrgの位置を基本前方注視点として設定する。以下の説明において、前方注視距離Xtrg_FINだけ自車両1の前方における基本前方注視点を単に「基本前方注視点Ytrg」と表記することがある。また、図面において参照符号「Ytrg」で基本前方注視点を示す。
例えばコントローラ16は、前方注視距離Xtrg_FINだけ前方における車線境界線30上の位置から自車線Lの車線中央へ向かって車線幅方向に所定距離だけ離れた位置を、車線幅方向位置Ytrgとして設定してよい。例えば、車線幅方向位置Ytrgは目標走行軌道Ttrge上に設定してよい。
このように設定した基本前方注視点Ytrgに向かって自車両1が走行するように自車両1の操向輪の転舵角δを制御することにより、コントローラ16は、自車両1を目標走行軌道Ttrgeに沿って走行させることができる。
しかしながら、どのような軌道に沿って車両に車線内を走行させるかについては、乗員の好みに個人差がある。このため、目標走行軌道Ttrge上の基本前方注視点Ytrgに向かうように一律に転舵角を制御すると乗員の好みに合わないことがある。このため乗員が修正操舵を加えると、乗員が加えた操舵力に対して運転支援装置10による操舵力が干渉して乗員に違和感を与えることがある。
そこで、コントローラ16は、自車両1の現在の車線幅方向位置Yに応じて基本前方注視点Ytrgを補正することにより補正済前方注視点Ytrg_FINを算出する。
自車両1の現在の車線幅方向位置Yには、どのような軌道に沿って車両に走行させるかについての自車両1の乗員の好みが反映されている。このため、車線幅方向位置Yに応じて基本前方注視点Ytrgを補正すれば、乗員に違和感を与えにくい補正済前方注視点Ytrg_FINを設定できる。このため、乗員による操舵力に対する運転支援制御による干渉を低減できる。
例えば、車線幅方向位置Yと基本前方注視点Ytrgの車線幅方向位置と間の差分(Ytrg-Y)をオフセット量Yとして算出し、オフセット量Y以下の補正量だけ基本前方注視点Ytrgを補正する。例えばコントローラ16は、例えば0より大きく1以下のゲインKをオフセット量Yに乗算して得られる積(K×Y)を補正距離として算出する。
コントローラ16は、基本前方注視点Ytrgの車線幅方向位置を、車線幅方向位置Yへ向かう方向へ(すなわち自車両1側へ)補正距離(K×Y)だけシフト(移動)して、補正済前方注視点Ytrg_FINを算出する。コントローラ16は、自車両1が補正済前方注視点Ytrg_FINへ進むように操向輪の転舵角δを制御する。
この結果、乗員の操舵により現在の自車両1の車線幅方向位置Yが目標走行軌道Ttrgeからオフセット量Yだけオフセットしている場合には、車線幅方向位置Yがオフセットしている方向(図2の例では左方向)に前方注視点が補正され、反対方向(図2の例では右方向)へ向かおうとする操舵力が低下する。
これにより、自車両1が前方注視点に向かうように自車両1の転舵角δを制御する運転支援制御において、乗員による操舵力に対する運転支援制御による干渉を低減できる。
次に、自車両1が車線変更する場合を想定する。コントローラ16は、自車線Lから隣接車線Lへの自車両1の運転者の車線変更の意図の有無を判定する。例えば、コントローラ16は、運転者による方向指示器の操作に基づいて運転者の車線変更の意図の有無を判定してもよい。いま、自車両1が位置1に到達したときに自車線Lから隣接車線Lへの車線変更の意図があると判定した場合を想定する。
このときコントローラ16は、前方注視距離Xtrg_FINだけ自車両1の前方における隣接車線L上の所定の車線幅方向位置Ytrgを基本前方注視点として設定する。例えばコントローラ16は、前方注視距離Xtrg_FINだけ前方における車線境界線30上の位置から隣接車線Lの車線中央へ向かって車線幅方向に所定距離だけ離れた位置を、車線幅方向位置Ytrgとして設定してよい。例えばコントローラ16は、車線変更の意図があると判定した場合に、隣接車線L上の目標走行軌道Ttrgnを生成し、車線幅方向位置Ytrgを目標走行軌道Ttrgn上に設定してよい。
コントローラ16は、自車両1が車線変更しない場合の基本前方注視点Ytrgの場合と同様に、自車両1の現在の車線幅方向位置Yに応じて基本前方注視点Ytrgを補正することにより補正済前方注視点Ytrg_FINを算出し、自車両が補正済前方注視点Ytrg_FINへ進むように操向輪の転舵角δを制御する。
これにより、自車両1が車線変更する場合であっても乗員に違和感を与えにくい補正済前方注視点Ytrg_FINを設定できる。
なお、車線変更の際には基本前方注視点Ytrgが隣接車線Lに設定されるため、自車両1が車線境界線30を越えるまでは、基本前方注視点Ytrgと自車両1との間の車線幅方向距離が、車線変更しない場合に比べて大きくなることがある。
この結果、運転支援装置10が乗員の意図に反して強い操舵力を発生させると、乗員に違和感を与える虞がある。本実施形態では、車線変更の際の基本前方注視点Ytrgを自車両1側に移動させて補正済前方注視点Ytrg_FINを算出するので、運転支援装置10の操舵制御による操舵力が抑制される。これにより、運転支援装置10の操舵力が乗員に違和感を与えにくくすることができる。
なお、基本前方注視点Ytrgは特許請求の範囲の「第1車線幅方向位置」の一例であり、車線幅方向位置Yは「第2車線幅方向位置」の一例であり、補正済前方注視点Ytrg_FINは「前方注視点」の一例である。
続いて、コントローラ16の機能について詳細に説明する。図3は、コントローラ16の機能構成の一例のブロック図である。コントローラ16は、対象白線選択部40と、注視点設定部41と、ゲイン設定部43と、加算器44と、減算器45及び47と、乗算器46と、目標横力演算部48と、変換部49を備える。
対象白線選択部40は、外界センサ14のカメラが撮影した自車両1の撮像画像から車線境界線を認識することにより自車両1の周囲の車線境界線を検出する。対象白線選択部40は、LiDAR等の測距装置によって車線境界線を検出してもよい。
対象白線選択部40は、検出した車線境界線のうち自車両1との間の車線幅方向の距離が最も短い車線境界線を、自車両1の車線幅方向位置Yや基本前方注視点Ytrgの基準とする車線境界線(以下、「基準車線境界線」と表記することがある)として選択する。
図4(a)は、車線変更開始前の補正済前方注視点Ytrg_FINの設定例の説明図であり、図4(b)は、車線変更開始後の補正済前方注視点Ytrg_FINの設定例の説明図である。
図4(a)の例では、自車線Lのやや左寄りを自車両1が走行している。このため対象白線選択部40は、自車線Lの左右両側の車線境界線30、31のうち左側の車線境界線30を基準車線境界線として選択する。
また、隣接車線Lへ車線変更する自車両1は、図4(b)に示すように自車線Lと隣接車線Lとの間の車線境界線30に近づくため、車線境界線30を基準車線境界線として選択する。
図3を参照する。対象白線選択部40は、基準車線境界線の曲率ρ、曲率変化ρ’、自車両1のヨー角と基準車線境界線の延伸方向との間のヨー角偏差Ψを算出する。対象白線選択部40は、曲率ρ、曲率変化ρ’、ヨー角偏差Ψを注視点設定部41へ出力する。
また、対象白線選択部40は、基準車線境界線に基づいて自車両1の車線幅方向位置Yを検出する。
例えば対象白線選択部40は、自車両1の重心位置を座標原点とする相対座標系における基準車線境界線の車線幅方向位置を、車線幅方向位置Yとして算出してよい。対象白線選択部40は、車線幅方向位置Yを注視点設定部41と減算器45へ出力する。
また対象白線選択部40は、自車線Lから隣接車線Lへの自車両1の運転者の車線変更の意図の有無を判定する。例えば、対象白線選択部40は、運転者による方向指示器の操作に基づいて運転者の車線変更の意図の有無を判定してよい。また例えば、自車線Lの前方に自車両1よりも遅い先行車両が存在したときに、先行車両の追い越しを行なうことを乗員に提案してもよい。運転者が追い越しの提案を承諾するか否かに基づいて車線変更の意図の有無を判定してよい。
また例えば、ナビゲーション装置13が設定した走行経路に分岐地点や合流地点、出口や料金所等の走行方向変更地点が存在し、自車両1が走行方向変更に近づいたときに、走行方向変更地点への車線変更を提案してもよい。運転者が車線変更の提案を承諾するか否かに基づいて車線変更の意図の有無を判定してよい。
図4(a)を参照する。車線変更の意図がない場合に対象白線選択部40は、自車線L上の所定の車線幅方向位置を基本前方注視点Ytrgの車線幅方向位置として設定する。具体的には、基準車線境界線に対する基本前方注視点Ytrgの車線幅方向位置の偏差dtrgを算出する。例えば対象白線選択部40は、基準車線境界線に対する目標走行軌道Ttrgeの偏差を偏差dtrgとしてよい。
図4(b)を参照する。車線変更の意図がない場合に対象白線選択部40は、隣接車線L上の所定の車線幅方向位置を基本前方注視点Ytrgの車線幅方向位置として設定する。具体的には、基準車線境界線に対する基本前方注視点Ytrgの車線幅方向位置偏差dtrgを算出する。例えば対象白線選択部40は、基準車線境界線に対する目標走行軌道Ttrgnの偏差を偏差dtrgとしてよい。対象白線選択部40は、偏差dtrgを加算器44へ出力する。
図3を参照する。注視点設定部41は、前方注視距離Xtrg_FINを設定する。例えば注視点設定部41は、車両センサ15の車速センサにより検出された自車両1の車速に基づいて前方注視距離Xtrg_FINを設定してよい。例えば注視点設定部41は、所定時間(2秒間など)に自車両1が移動する縦方向距離(すなわち車線に沿った距離)を前方注視距離Xtrg_FINとして設定する。
また、注視点設定部41は、自車両1から前方注視距離Xtrg_FINだけの前方の位置における基準車線境界線の車線幅方向の位置を、前方車線境界線位置Ypreとして算出する。例えば注視点設定部41は、次式(1)に基づいて、基準車線境界線の曲率ρ、曲率変化ρ’、ヨー角偏差Ψ、車線幅方向位置Yに基づいて前方車線境界線位置Ppreを算出する。
Figure 2023128845000002
ゲイン設定部43は、基本前方注視点Ytrgを補正する補正距離(K×Y)を調整するためのゲインKを設定する。ゲイン設定部43は、ゲインKを0よりも大きく1以下の値に設定する。
ゲインKが小さいと、乗員の操舵によってオフセット量Y(すなわち車線幅方向位置Yと基本前方注視点Ytrgの車線幅方向位置と間の差分(Ytrg-Y))が発生しても、補正距離(K×Y)が小さくなる。したがって乗員の操舵が前方注視点の設定に反映されにくくなる。反対に、ゲインKが大きいと乗員の操舵が前方注視点の設定に反映され易くなるので、乗員による操舵力に対する運転支援制御による干渉をより低減できる。
例えばゲイン設定部43は、車線変更の意図がない場合に比べて車線変更の意図がある場合により大きなゲインKを設定してよい。
また例えば、オフセット量Yが小さい場合に比べてオフセット量Yが大きい場合により大きなゲインKを設定してもよい。例えばオフセット量Yが大きいほどより大きなゲインKを設定してよい。
また例えば、自車線Lと隣接車線Lとの間の車線境界線30と自車両1との間の距離が小さい場合に比べて当該距離が大きい場合により大きなゲインKを設定してよい。例えば、当該距離が大きいほどより大きなゲインKを設定してよい。
車線変更中の走行軌道の好みは運転者によるばらつきが大きいため、大きなゲインKを設定して、乗員による操舵力に対する運転支援制御による干渉をより低減することにより、乗員の好みを優先することができる。
また例えば、自車両1が自車線Lを走行している間は自車線Lの車線境界線30、31のうち隣接車線Lから遠い車線境界線31と自車両1との間の距離が小さい場合に当該距離が大きい場合により小さなゲインKを設定してよい。例えば、当該距離が小さいほどより小さなゲインKを設定してよい。
また、自車両1が隣接車線Lを走行している間は隣接車線Lの車線境界線30、32のうち自車線Lから遠い車線境界線32と自車両1との間の距離が小さい場合に当該距離が大きい場合により小さなゲインKを設定してよい。例えば、当該距離が小さいほどより小さなゲインKを設定してよい。
これにより車線境界線に近い範囲では、車線から逸脱しないように運転支援制御による操舵力を増加させることができる。
また例えば、自車両1の現在位置から前方所定距離の範囲内における車線の曲率ρが小さい場合に比べて大きい場合に大きなゲインKを設定してよい。例えば、曲率ρが大きいほど大きなゲインKを設定してよい。カーブ路を走行している際にどのような軌道を車両に走行させるは乗員の好みの違いが大きいので、曲率ρが大きい場合に大きなゲインKを設定して、乗員による操舵力に対する運転支援制御による干渉をより低減することにより、乗員の好みを優先することができる。
また例えば、乗員がステアリングホイールに印加する操舵トルクが小さい場合に比べて操舵トルクが大きい場合に大きなゲインKを設定してよい。例えば、操舵トルクが大きいほど大きなゲインKを設定してよい。これにより、乗員の操舵意思が強い場合に乗員の操舵を優先することができる。
また例えば、自車両1の車速が高い場合に比べて車速が低い場合にゲインKを大きくしてよい。例えば、車速が低いほど大きなゲインKを設定してよい。車速が低い場合には、前方注視距離Xtrg_FINが短くなるので、運転支援制御による操舵が急峻になり易い。このため、車速が低い場合に大きなゲインKを設定して、乗員による操舵力に対する運転支援制御による干渉をより低減することにより乗員の違和感を低減できる。
また例えば、ゲイン設定部43は、乗員によるスイッチ操作に基づいてゲインKを増減してもよい。これにより、乗員の好みにあった操舵感覚を実現できる。
加算器44は、前方車線境界線位置Ypreに偏差dtrgを加算した和(Ypre+dtrg)を算出することにより、基本前方注視点Ytrgの車線幅方向位置を算出する。減算器45は、基本前方注視点Ytrgの車線幅方向位置から車線幅方向位置Yを減算してオフセット量Y=Ytrg-Yを算出する。
乗算器46は、オフセット量YにゲインKを乗算して補正距離(K×Y)を算出する。
減算器47は、接線Ltから基本前方注視点Pf1までの車線幅方向距離(Ypre+Ytrg)から補正距離(K×Y)を減算した差分(Ypre+Ytrg-(K×Y))を、補正済前方注視点Ytrg_FINの車線幅方向位置として算出する。
目標横力演算部48は、自車両1の質量mと、車速Vと、前方注視距離Xtrg_FINと、補正済前方注視点Ytrg_FINの車線幅方向位置とに基づいて、自車両1を補正済前方注視点Ytrg_FINへと向かわせる目標横力Fを算出する。
いま自車両1の旋回半径をRと表記すると、目標横力Fは次式(2)で算出できる。
Figure 2023128845000003
したがって、自車両1の重心位置を座標原点とする相対座標系における補正済前方注視点Ytrg_FINの車線幅方向位置を「Ytrg_FIN」と表すと、目標横力Fは、次式(3)に基づいて算出できる。
Figure 2023128845000004
変換部49は、目標横力Fを、次式(4)に基づいて操向輪の目標転舵角δtarに変換する。
Figure 2023128845000005
上式(4)において、Cは操向輪の転舵角δとステアリングホイールの操舵角との変換係数であり、lはホイールベース長であり、Aはステアビリティファクタである。
変換部49は、アクチュエータ17のステアリングアクチュエータを駆動することにより、目標転舵角δtarとなるように操向輪の転舵角δを制御する。
なお、上記の補正距離(K×Y)が過大になると、補正済前方注視点Ytrg_FINが目標走行軌道Ttrge、Ttrgnから離れすぎて運転者に違和感を与える操舵制御が行われることが考えられる。
図5を参照してこのような状況を説明する。いま、現在の転舵角δと車速Vに基づいて、前方注視距離Xtrg_FIN前方における自車両1の車線幅方向位置がYとなると推定される場合を考える。
このような場合に、補正済前方注視点Ytrg_FINが、車線幅方向位置Yよりも外側に設定されると、車線中央から逸脱する方向へ操舵制御が行われることになるので、運転者に違和感を与えるおそれがある。
そこで、コントローラ16は、現在の自車両1の転舵角δと車速Vに基づいて、前方注視距離Xtrg_FIN前方における自車両1の車線幅方向位置Yを推定し、補正済前方注視点Ytrg_FINが車線幅方向位置Yよりも外側にあるか否か(すなわち、車線幅方向位置Yが補正済前方注視点Ytrg_FINと車線中央との間にあるか否か)を判定し、補正済前方注視点Ytrg_FINが車線幅方向位置Yよりも外側にある場合に、補正済前方注視点Ytrg_FINを車線中央に近づくように修正してもよい。
これにより、補正距離(K×Y)が過大になり補正済前方注視点Ytrg_FINが車線中央(例えば目標走行軌道Ttrgn)から離れすぎて運転者に違和感を与えるのを抑制できる。
(動作)
図6は、実施形態の操舵制御方法の一例のフローチャートである。
ステップS1において注視点設定部41は、前方注視距離Xtrg_FINを設定する。
ステップS2において対象白線選択部40は、基準車線境界線に基づいて自車両1の車線幅方向位置Yを検出する。
ステップS3において対象白線選択部40は、自車線Lから隣接車線Lへの自車両1の運転者の車線変更の意図の有無を判定する。車線変更の意図がある場合(ステップS3:Y)に処理はステップS4へ進む。車線変更の意図がない場合(ステップS3:N)に処理はステップS5へ進む。
ステップS4において対象白線選択部40、注視点設定部41及び加算器44は、隣接車線に基本前方注視点Ytrgを設定する。その後に処理はステップS6へ進む。
ステップS5において対象白線選択部40、注視点設定部41及び加算器44は、自車線に基本前方注視点Ytrgを設定する。その後に処理はステップS6へ進む。
ステップS6において減算器45は、オフセット量Yを算出する。
ステップS7において乗算器46及び減算器47は、補正距離(K×Y0)により基本前方注視点Ytrgを補正して、補正済前方注視点Ytrg_FINを算出する。
ステップS8において目標横力演算部48及び変換部49は、補正済前方注視点Ytrg_FINへ進むように操向輪の転舵角δを制御する。その後に処理は終了する。
(第2実施形態)
図7(a)及び図7(b)を参照する。車線変更を開始した時点において、自車線Lと隣接車線Lとの間の車線境界線30と自車両1との間の距離|Y|が大きいと、隣接車線L上の目標走行軌道Ttrgnまでの車線幅方向距離が大きくなる。
このような場合に、車線変更の開始直後に基本前方注視点Ytrgを目標走行軌道Ttrgn上に設定すると、基本前方注視点Ytrgを補正済前方注視点Ytrg_FINへ補正しても、補正済前方注視点Ytrg_FINの車線幅方向位置と自車両1の車線幅方向位置Yとの差分が大きくなることがある。これにより、このため、運転支援装置10が乗員の意図に反して強い操舵力を発生させて、乗員に違和感を与える虞がある。
そこで、第2実施形態の対象白線選択部40は、車線変更を開始したときに車線境界線30と自車両1との間の車線幅方向距離|Y|が第1閾値以上であるか否かを判定する。車線幅方向距離|Y|が第1閾値以上である場合に、対象白線選択部40は、図7(a)に示すように前方注視距離Xtrg_FINだけ自車両1の前方で且つ車線境界線30上に基本前方注視点Ytrgを設定する。このとき、例えば対象白線選択部40は、偏差dtrgを0に設定する。
車線境界線30上に基本前方注視点Ytrgを設定した後に、対象白線選択部40は、車線境界線30と自車両1との間の距離が第2閾値以下となったか否かを判定する。第2閾値は第1閾値より小さな値に設定する。例えば対象白線選択部40は、自車両1が車線境界線30を超えたか否かを判定してよい。この場合には第2閾値を0に設定する。
車線境界線30と自車両1との間の距離が第2閾値以下になった場合に、対象白線選択部40、注視点設定部41及び加算器44は、第1実施形態と同様に前方注視距離Xtrg_FINだけ自車両1の前方で、且つ隣接車線L上の所定の車線幅方向位置(例えば目標走行軌道Ttrgn上の位置)に基本前方注視点Ytrgを設定する。
(第3実施形態)
図8を参照する。第3実施形態の対象白線選択部40は、車線変更を開始したときに車線幅方向距離|Y|が第1閾値以上である場合に、自車線L上の目標走行軌道Ttrgeと隣接車線L上の目標走行軌道Ttrgnとの間の中間地点Cを算出し、前方注視距離Xtrg_FINだけ自車両1の前方で且つ中間地点Cに基本前方注視点Ytrgを設定する。
車線境界線30に対する目標走行軌道Ttrge、Ttrgnの偏差をそれぞれd1、d2とすると、対象白線選択部40は偏差dtrgを(d1-d2)/2に設定してよい。
中間地点Cに基本前方注視点Ytrgを設定した後に、車線境界線30と自車両1との間の距離が第2閾値以下になった場合に、対象白線選択部40、注視点設定部41及び加算器44は、第1実施形態と同様に前方注視距離Xtrg_FINだけ自車両1の前方で、且つ隣接車線L上の所定の車線幅方向位置(例えば目標走行軌道Ttrgn上の位置)に基本前方注視点Ytrgを設定する。
(第4実施形態)
図9を参照する。第4実施形態の対象白線選択部40は、車線変更を開始したときに車線幅方向距離|Y|が第1閾値以上である場合に、車線境界線31と車線境界線32の間の中間地点Cを算出し、前方注視距離Xtrg_FINだけ自車両1の前方で且つ中間地点Cに基本前方注視点Ytrgを設定する。
自車線L及び隣接車線Lの車線幅をそれぞれw1、w2とすると、対象白線選択部40は偏差dtrgを(W1-W2)/4に設定してよい。
中間地点Cに基本前方注視点Ytrgを設定した後に、車線境界線30と自車両1との間の距離が第2閾値以下になった場合に、対象白線選択部40、注視点設定部41及び加算器44は、第1実施形態と同様に前方注視距離Xtrg_FINだけ自車両1の前方で、且つ隣接車線L上の所定の車線幅方向位置(例えば目標走行軌道Ttrgn上の位置)に基本前方注視点Ytrgを設定する。
(実施形態の効果)
(1)コントローラ16は、前方注視距離を設定し、自車両1が走行する車線である自車線から隣接車線への自車両1の運転者の車線変更の意図の有無を判定し、車線変更の意図がない場合に、前方注視距離だけ自車両1の前方における自車線上の所定の車線幅方向位置を第1車線幅方向位置として設定し、車線変更の意図がある場合に、前方注視距離だけ自車両1の前方における隣接車線上の所定の車線幅方向位置を第1車線幅方向位置として設定し、現在の自車両1の車線幅方向位置である第2車線幅方向位置を検出し、第2車線幅方向位置と第1車線幅方向位置との間の差分であるオフセット距離を算出し、第1車線幅方向位置を車線幅方向でオフセット距離以下の補正距離だけ自車両1側へ移動した前方注視点を算出し、自車両1が前方注視点へ進むように操向輪の転舵角を制御する。
これにより、自車両が前方注視点に向かうように自車両の転舵角を制御する運転支援制御において、乗員による操舵力に対する運転支援制御による干渉を低減できる。また、自車両1が前方注視点に向かうように自車両の転舵角を制御する運転支援制御により隣接車線へ車線変更する場合に、乗員の意図に反して強い操舵力を発生して乗員に違和感を与えるのを抑制できる。
(2)コントローラ16は、車線変更の意図があり、自車線と隣接車線との間の車線境界線と自車線との間の距離が第1閾値以上である場合に、前方注視距離だけ自車両1の前方で且つ車線境界線上に第1車線幅方向位置を設定し、車線境界線上に第1車線幅方向位置を設定した後に、車線境界線と自車線との間の距離が第2閾値以下となった場合に、隣接車線上の所定の車線幅方向位置に第1車線幅方向位置を設定してもよい。
これにより、自車両1が前方注視点に向かうように自車両の転舵角を制御する運転支援制御により隣接車線へ車線変更する場合に、自車両1が隣接車線との車線境界線から離れていることにより、乗員の意図に反して強い操舵力を発生して乗員に違和感を与えるのを抑制できる。
(3)コントローラ16は、自車線において自車両1に走行させる第1目標走行軌道を生成し、車線変更の意図がある場合に、隣接車線において自車両1に走行させる第2目標走行軌道を生成し、車線変更の意図があり、自車線と隣接車線との間の車線境界線と自車線との間の距離が第1閾値以上である場合に、前方注視距離だけ自車両1の前方で且つ第1目標走行軌道と第2目標走行軌道との間の中間地点に第1車線幅方向位置を設定し、中間地点に第1車線幅方向位置を設定した後に、車線境界線と自車線との間の距離が第2閾値以下となった場合に、隣接車線上の所定の車線幅方向位置に第1車線幅方向位置を設定してもよい。
これにより、自車両1が前方注視点に向かうように自車両の転舵角を制御する運転支援制御により隣接車線へ車線変更する場合に、自車両1が隣接車線との車線境界線から離れていることにより、乗員の意図に反して強い操舵力を発生して乗員に違和感を与えるのを抑制できる。
(4)コントローラ16は、車線変更の意図があり、自車線と隣接車線との間の車線境界線と自車線との間の距離が第1閾値以上である場合に、前方注視距離だけ自車両1の前方で且つ自車線の車線境界線のうち隣接車線から遠い車線境界線と隣接車線の車線境界線のうち自車線から遠い車線境界線のとの間の中間地点に第1車線幅方向位置を設定し、中間地点に第1車線幅方向位置を設定した後に、自車線と隣接車線との間の車線境界線と自車線との間の距離が第2閾値以下となった場合に、隣接車線上の所定の車線幅方向位置に第1車線幅方向位置を設定してもよい。
これにより、自車両1が前方注視点に向かうように自車両の転舵角を制御する運転支援制御により隣接車線へ車線変更する場合に、自車両1が隣接車線との車線境界線から離れていることにより、乗員の意図に反して強い操舵力を発生して乗員に違和感を与えるのを抑制できる。
(5)コントローラ16は、オフセット距離に、0よりも大きく1以下の値を有するゲインを乗算することにより補正距離を算出してもよい。これにより、これによりオフセット距離以下の補正距離を算出できる。
(6)コントローラ16は、車線変更の意図がない場合に比べて車線変更の意図がある場合により大きなゲインを設定してもよい。コントローラ16は、オフセット距離が小さい場合に比べてオフセット距離が大きい場合により大きなゲインを設定してもよい。コントローラ16は、自車線と隣接車線との間の車線境界線と自車両1との間の第1距離が小さい場合に比べて第1距離が大きい場合により大きなゲインを設定してもよい。
車線変更中の走行軌道の好みは運転者によるばらつきが大きいため、大きなゲインKを設定して、乗員による操舵力に対する運転支援制御による干渉をより低減することにより、乗員の好みを優先することができる。
(7)コントローラ16は、自車両1が自車線を走行している間は自車線の車線境界線のうち隣接車線から遠い車線境界線と自車両1との間の第2距離が小さい場合に第2距離が大きい場合により小さなゲインを設定し、又は自車両1が隣接車線を走行している間は隣接車線の車線境界線のうち自車線から遠い車線境界線と自車両1との間の第3距離が小さい場合に第3距離が大きい場合により小さなゲインを設定してもよい。これにより、車線境界線に近い範囲では、車線から逸脱しないように運転支援制御による操舵力を増加させることができる。
(8)コントローラ16は、自車両1の現在位置から所定距離前方までの車線の曲率を検出し、曲率が小さい場合に比べて曲率が大きい場合にゲインを大きくしてもよい。
カーブ路を走行している際にどのような軌道を車両に走行させるは乗員の好みの違いが大きい。このため、曲率ρが大きい場合に大きなゲインを設定して、乗員による操舵力に対する運転支援制御による干渉を低減することにより、乗員の好みを優先することができる。
(9)コントローラ16は、自車両1の車速を検出し、車速が高い場合に比べて車速が低い場合にゲインを大きくしてもよい。これにより、車速が低い場合には、前方注視距離Xtrg_FINが短くなるので、運転支援制御による操舵が急峻になり易い。このため、車速が低い場合に大きなゲインを設定して、乗員による操舵力に対する運転支援制御による干渉をより低減することにより、乗員の違和感を低減できる。
(10)コントローラ16は、前方注視距離だけ前方の地点における自車両1の車線幅方向位置である第3車線幅方向位置を推定し、第3車線幅方向位置が、前方注視点が設定された車線の車線中央と前方注視点との間にある場合に、前方注視点を車線中央に近づくように修正してもよい。これにより、補正距離が過大になり前方注視点が車線中央から離れすぎて運転者に違和感を与えるのを抑制できる。
1…自車両、10…運転支援装置、11…測位装置、12…地図データベース、13…ナビゲーション装置、14…外界センサ、15…車両センサ、16…コントローラ、17…アクチュエータ、20…プロセッサ、21…記憶装置、40…対象白線選択部、41…注視点設定部、43…ゲイン設定部、44…加算器、45、47…減算器、46…乗算器、48…目標横力演算部、49…変換部

Claims (13)

  1. 前方注視距離を設定し、
    自車両が走行する車線である自車線から隣接車線への前記自車両の運転者の車線変更の意図の有無を判定し、
    前記車線変更の意図がない場合に、前記前方注視距離だけ前記自車両の前方における前記自車線上の所定の車線幅方向位置を第1車線幅方向位置として設定し、
    前記車線変更の意図がある場合に、前記前方注視距離だけ前記自車両の前方における前記隣接車線上の前記所定の車線幅方向位置を前記第1車線幅方向位置として設定し、
    現在の前記自車両の車線幅方向位置である第2車線幅方向位置を検出し、
    前記第2車線幅方向位置と前記第1車線幅方向位置との間の差分であるオフセット距離を算出し、
    前記第1車線幅方向位置を車線幅方向で前記オフセット距離以下の補正距離だけ前記自車両側へ移動した前方注視点を算出し、
    前記自車両が前記前方注視点へ進むように操向輪の転舵角を制御する、
    ことを特徴とする操舵制御方法。
  2. 前記車線変更の意図があり、前記自車線と前記隣接車線との間の車線境界線と前記自車線との間の距離が第1閾値以上である場合に、前記前方注視距離だけ前記自車両の前方で且つ前記車線境界線上に前記第1車線幅方向位置を設定し、
    前記車線境界線上に前記第1車線幅方向位置を設定した後に、前記車線境界線と前記自車線との間の距離が第2閾値以下となった場合に、前記隣接車線上の前記所定の車線幅方向位置に前記第1車線幅方向位置を設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の操舵制御方法。
  3. 前記自車線において前記自車両に走行させる第1目標走行軌道を生成し、
    前記車線変更の意図がある場合に、前記隣接車線において前記自車両に走行させる第2目標走行軌道を生成し、
    前記車線変更の意図があり、前記自車線と前記隣接車線との間の車線境界線と前記自車線との間の距離が第1閾値以上である場合に、前記前方注視距離だけ前記自車両の前方で且つ前記第1目標走行軌道と前記第2目標走行軌道との間の中間地点に前記第1車線幅方向位置を設定し、
    前記中間地点に前記第1車線幅方向位置を設定した後に、前記車線境界線と前記自車線との間の距離が第2閾値以下となった場合に、前記隣接車線上の前記所定の車線幅方向位置に前記第1車線幅方向位置を設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の操舵制御方法。
  4. 前記車線変更の意図があり、前記自車線と前記隣接車線との間の車線境界線と前記自車線との間の距離が第1閾値以上である場合に、前記前方注視距離だけ前記自車両の前方で且つ前記自車線の車線境界線のうち前記隣接車線から遠い車線境界線と前記隣接車線の車線境界線のうち前記自車線から遠い車線境界線のとの間の中間地点に前記第1車線幅方向位置を設定し、
    前記中間地点に前記第1車線幅方向位置を設定した後に、前記自車線と前記隣接車線との間の車線境界線と前記自車線との間の距離が第2閾値以下となった場合に、前記隣接車線上の前記所定の車線幅方向位置に前記第1車線幅方向位置を設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の操舵制御方法。
  5. 前記オフセット距離に、0よりも大きく1以下の値を有するゲインを乗算することにより前記補正距離を算出することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の操舵制御方法。
  6. 前記車線変更の意図がない場合に比べて前記車線変更の意図がある場合により大きな前記ゲインを設定することを特徴とする請求項5に記載の操舵制御方法。
  7. 前記オフセット距離が小さい場合に比べて前記オフセット距離が大きい場合により大きな前記ゲインを設定することを特徴とする請求項5又は6に記載の操舵制御方法。
  8. 前記自車線と前記隣接車線との間の車線境界線と前記自車両との間の第1距離が小さい場合に比べて前記第1距離が大きい場合により大きな前記ゲインを設定することを特徴とする請求項5~7のいずれか一項に記載の操舵制御方法。
  9. 前記自車両が前記自車線を走行している間は前記自車線の車線境界線のうち前記隣接車線から遠い車線境界線と前記自車両との間の第2距離が小さい場合に前記第2距離が大きい場合により小さな前記ゲインを設定し、又は前記自車両が前記隣接車線を走行している間は前記隣接車線の車線境界線のうち前記自車線から遠い車線境界線と前記自車両との間の第3距離が小さい場合に前記第3距離が大きい場合により小さな前記ゲインを設定する、ことを特徴とする請求項5~8のいずれか一項に記載の操舵制御方法。
  10. 前記自車両の現在位置から所定距離前方までの車線の曲率を検出し、
    前記曲率が小さい場合に比べて前記曲率が大きい場合に前記ゲインを大きくする、
    ことを特徴とする請求項5~9のいずれか一項に記載の操舵制御方法。
  11. 前記自車両の車速を検出し、
    前記車速が高い場合に比べて前記車速が低い場合に前記ゲインを大きくする、
    ことを特徴とする請求項5~10のいずれか一項に記載の操舵制御方法。
  12. 前記前方注視距離だけ前方の地点における前記自車両の車線幅方向位置である第3車線幅方向位置を推定し、
    前記第3車線幅方向位置が、前記前方注視点が設定された車線の車線中央と前記前方注視点との間にある場合に、前記前方注視点を前記車線中央に近づくように修正する、
    ことを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の操舵制御方法。
  13. 前方注視距離を設定し、自車両が走行する車線である自車線から隣接車線への前記自車両の運転者の車線変更の意図の有無を判定し、前記車線変更の意図がない場合に、前記前方注視距離だけ前記自車両の前方における前記自車線上の所定の車線幅方向位置を第1車線幅方向位置として設定し、前記車線変更の意図がある場合に、前記前方注視距離だけ前記自車両の前方における前記隣接車線上の前記所定の車線幅方向位置を前記第1車線幅方向位置として設定し、現在の前記自車両の車線幅方向位置である第2車線幅方向位置を検出し、前記第2車線幅方向位置と前記第1車線幅方向位置との間の差分であるオフセット距離を算出し、前記第1車線幅方向位置を車線幅方向で前記オフセット距離以下の補正距離だけ前記自車両側へ移動した前方注視点を算出し、前記自車両が前記前方注視点へ進むように操向輪の目標転舵角を設定するコントローラと、
    前記目標転舵角に従って前記操向輪の転舵角を制御するアクチュエータと、
    を備えることを特徴とする操舵制御装置。
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