JP3031758B2 - 車両の自動操舵装置 - Google Patents

車両の自動操舵装置

Info

Publication number
JP3031758B2
JP3031758B2 JP3211190A JP21119091A JP3031758B2 JP 3031758 B2 JP3031758 B2 JP 3031758B2 JP 3211190 A JP3211190 A JP 3211190A JP 21119091 A JP21119091 A JP 21119091A JP 3031758 B2 JP3031758 B2 JP 3031758B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
steering
obstacle
detecting
distance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3211190A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0550937A (ja
Inventor
透 吉岡
憲一 奥田
裕樹 上村
康典 山本
智彦 足立
哲朗 佛圓
寿広 原
一基 藤瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP3211190A priority Critical patent/JP3031758B2/ja
Publication of JPH0550937A publication Critical patent/JPH0550937A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3031758B2 publication Critical patent/JP3031758B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前方の障害物との接触
を回避するための操舵を行う車両の自動操舵装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より平面上を移動する移動体同士の
衝突回避を操舵により実現する誘導装置として、例えば
特開平1−124008号公報に記載されるように、自
車と、他の移動体の位置、進行方向及び速度から衝突位
置を求め、操舵によって衝突を回避する経路を演算し、
操舵を行うことは知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に、操舵によって接触を回避する経路を演算し、操舵を
行うだけでは、自車速度によってはスリップが生じたり
して、好ましくない。
【0004】本発明は、スリップなどを生ずることな
く、接触回避を確実に行うことができる車両の自動操舵
装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、自車の前方の障害物との距離を
検出する障害物距離検出手段と、自車の車速を検出する
車速検出手段と、上記自車と障害物との相対速度を検出
する相対速度検出手段と、上記障害物距離検出手段で検
出された上記障害物との距離が所定距離より小さい値に
なったとき、上記相対速度検出手段の検出結果に基づい
て上記障害物との接触回避に必要な横移動距離を設定
し、当該横移動距離を実現するように自動操舵を行う自
動操舵手段とを備え、上記車速が大きくなるほど、上記
自動操舵の際の操舵角を小さな値に設定することを特徴
とする。
【0006】また、請求項2の発明は、自車の前方の障
害物との距離を検出する障害物距離検出手段と、路面の
摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出手段と、上記自車
と障害物との相対速度を検出する相対速度検出手段と、
上記障害物距離検出手段で検出された上記障害物との距
離が所定距離より小さい値になったとき、上記相対速度
検出手段の検出結果に基づいて上記障害物との接触回避
に必要な横移動距離を設定し、当該横移動距離を実現す
るように自動操舵を行う自動操舵手段とを備え、上記路
面摩擦係数が小さくなるほど、上記自動操舵の際の操舵
角を小さな値に設定することを特徴とする。
【0007】ここで、請求項3の発明は、上記請求項1
又は2の発明において、上記相対速度が大きくなるほ
ど、上記自動操舵の際の操舵角を大きな値に設定するこ
とを特徴とする。
【0008】さらに、請求項4の発明は、自車の車速を
検出する車速検出手段と、路面の摩擦係数を検出する路
面摩擦係数検出手段と、自車と前方障害物との相対速度
を検出する相対速度検出手段と、上記車速検出手段、路
面摩擦係数検出手段及び相対速度検出手段の出力を受
け、自動操舵の際の操舵角を、自車の車速、路面の摩擦
係数及び自車と前方障害物との相対速度に応じて設定す
る操舵角設定手段とを備える構成とする。
【0009】
【作用】請求項1の発明では、自車前方の障害物との距
離が所定距離より小さい値になったときに自車と障害物
との相対速度に基づいて設定される,上記障害物との接
触回避に必要な横移動距離を実現するように自動操舵を
行う際、自車の車速が大きくなるほど、上記自動操舵の
際の操舵角が小さな値に設定されるので、スリップなど
を生じることなく接触回避が確実に行われる。
【0010】請求項2の発明では、上記接触回避に必要
な横移動距離を実現するように自動操舵を行う際、路面
摩擦係数が小さくなるほど、上記自動操舵の際の操舵角
が小さな値に設定されるので、スリップなどを生じるこ
となく接触回避が確実に行われる。
【0011】請求項3の発明では、上記請求項1又は2
の作用に加えて、自動操舵の際の操舵角が、自車と障害
物との相対速度が大きくなるほど大きな値に設定される
ので、より一層確実に接触回避が行われる。
【0012】請求項4の発明では、自車の車速、路面の
摩擦係数及び自車と前方障害物との相対速度に応じて、
自動操舵の際の操舵角が設定される。すなわち、自車の
車速が小さくなれば操舵角が大きく、自車の車速が大き
くなれば操舵角は小さくなる。また、路面の摩擦係数が
大きくなれば操舵角が大きく、路面の摩擦係数が小さく
なると、操舵角は小さくなる。また、前方障害物との相
対速度が大きくなれば操舵角が大きく、路面の摩擦係数
が小さくなると、操舵角は小さくなる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に沿って詳細に
説明する。
【0014】概略構成を示す図1において、1はステア
リングホイールで、そのステアリングシャフト2の下端
のピニオン(図示せず)が、車軸4のラック部(図示せ
ず)に噛合し、操舵できるようになっている。また、車
軸4に対しては自動操舵シリンダ6が設けられ、自動操
舵もできるようになっている。そして、コントローラ7
によって、車軸4の位置を検出する位置センサ8の出力
を受け、2つの切替バルブ9,10と自動操舵バルブ1
1とを制御して、自動操舵シリンダ6に油ポンプ12よ
り供給される圧油を供給して、フィードバック制御によ
り自動操舵を行うことができるようになっている。
【0015】上記コントローラ7には、自車の車速を検
出する第1車速センサ100Aからの信号及び、先行車
の車速を検出する第2車速センサ100Bからの信号が
入力されるようになっている。また、コントローラ7
は、周知の方法で路面の摩擦係数を検出する路面の摩擦
係数検出手段7Aを有する。さらに、コントローラ7
は、上記両車速センサ100A,100B及び路面摩擦
係数検出手段7Aの出力を受けて、自動操舵の際の操舵
角を、自車の車速、路面の摩擦係数及び自車と先行車と
の相対速度に応じて設定する操舵角設定手段7Bを有す
る。
【0016】この自動操舵は、車両の走行条件(車間距
離、前方車両とガイドレールとの距離など)から、路面
の摩擦係数や車両の運動特性を考慮した上で、接触回避
のための操舵パターンを設定し、必要に応じて行い、自
動操舵終了後、実際の車両特性と操舵パターン設定のた
めに用いた車両特性とのずれなどによって生じる誤差的
な運動を補正するための、修正操舵を行い、車両を安定
させるようになっている。
【0017】続いて、先行車との接触を回避するため
の、上記コントローラ7による自動操舵の制御について
説明する。
【0018】図2において、スタートすると、イニシャ
ライズされて、まず路上に設置されたビーコン、路上の
バーコード等からコーナの曲率(右カーブ部ではR>
0、直線部ではR=0、左カーブ部ではR<0である)
を検出する(ステップS1 )。それから、先行車と自車
との車間距離L1 、自車の車速v0 、先行車の車速v
1、路面の摩擦係数μ、左許容範囲yL 、右許容範囲yR
を検出する(ステップS2 )。なお、自車の車速v0
、先行車の車速v1 は周知の方法によって検出され
る。また、スキャン型のレーザレーダ等の外部環境認識
システムから、先行車13と自車14との車間距離L1
、先行車と両側のガイドレールや白線などの道路境界
線までの角度θR 、θL を検出し(図3参照)、例え
ば、 yR =L1 ・tan θR yL =L1 ・tan θL 等の式に従って、右許容範囲yR 、左許容範囲yL を求
める。
【0019】白線の検出については、白線上に設置され
たキャッツアイ等からの反射やビデオカメラなどを用い
た画像処理技術の応用によって可能である。
【0020】それから、それらの検出値に基づいて、最
小車間距離L0 、自車と先行車との相対速度V(=v0
−v1 )、追越し時間T1 、操舵角θH 、許容横Gを演
算する(ステップS3 )。
【0021】ここで、最小車間距離L0 は、次の数式に
よって計算される。
【数1】
【0022】そして、横方向移動距離y0 と、路面の摩
擦係数によって決定される許容最大横Gとによって、操
舵に要する時間T1 が、次の式に基づき決定される。
【数2】
【0023】さらに、車両モデルを考慮して操舵角θH
が次の式に基づき決定される。
【数3】
【0024】操舵角は、周知の方法によって検出される
路面の摩擦係数も考慮して決定されている(図4参
照)。すなわち、路面の摩擦係数μが小さいと、許容横
G(以下Gmax と表示する)が小さくなる。一方、必要
な横移動距離は略一定であるから、Gmax が小さくなる
と、操舵に要する時間は長くなり、その結果操舵角は小
さくなる。また、図5に示すように、相対速度Vが大き
くなるほど、自動操舵するのに必要な最小車間距離L0
(=V・T1 )が大きくなる。
【0025】そして、それらに基づき、図6に示すよう
に、自動操舵による操舵パターンが定まる。すなわち、
この自動操舵は、先行車に追い付くまでに、所定量y0
だけ横方向に移動できるだけの正弦の単波条の操舵パタ
ーンで操舵する。
【0026】接触する可能性があるか否かをチェックす
るために、相対速度V>0であるか否かを判定する(ス
テップS4 )。
【0027】相対速度Vが0を越えると、接触する可能
性があるので、車間距離L1 が警報距離L2 より小さい
か否かを判定する(ステップS5 )。小さければ警報
(例えば警報ランプ、警報ブザー)を発し(ステップS
6 )、小さくなければ、リターンする。
【0028】なお、自動操舵開始の例えば3秒前に警報
を出すと同時に、操舵方向(回避方向)にウインカーを
出し、後続車に車線変更を知らせ、運転者にも注意を喚
起する。ウインカーの点滅を止めることにより自動操舵
はキャンセルされる。
【0029】警報を発した後、車間距離L1 が最小車間
距離L0 より小さいか否かを判定する(ステップS7
)。小さい場合は、接触を回避する必要があるので、
まず、右許容範囲yR が必要な横移動量y0 よりも小さ
いか否かを判定し(ステップS8)、小さければ、右方
向への移動ができないので、左許容範囲yL が必要な横
移動量y0 よりも小さいか否かを判定し(ステップS9
)、小さければ、左方向への移動ができない。よっ
て、リターンする。
【0030】また、右許容範囲yR が必要な横移動量y
0 よりも小さくなければ、yフラグを1として(ステッ
プS10)、左許容範囲yL が必要な横移動量y0 よりも
小さくなければ、そのまま、ステップS11に移り、yフ
ラグ=1であるか否かを判定する。
【0031】yフラグ=1であれば、右方向から左方向
へと変化する操舵パターンの自動操舵を行って接触を回
避し(ステップS12)、yフラグ=1でなければ、左方
向から右方向へと変化する操舵パターンで自動操舵を行
って接触を回避する(ステップS13)。このとき、自車
の車速が大きくなれば操舵角が小さくなるように、自車
の車速が小さくなれば、操舵角が大きくなるように自動
操舵される。
【0032】そして、追越し時間T1 が経過したかを判
定し(ステップS14)、経過するまで上記自動操舵を継
続し、経過後、修正操舵を行い(ステップS15)、リタ
ーンする。
【0033】そして、このステップS15における修正操
舵は、図7に示すようにして行われる。
【0034】スタートすると、まず、操舵開始後のヨー
角θ2 を検出する(ステップS21)。この検出は、ヨー
レートジャイロの出力を積算して行う。
【0035】それから、操舵開始前のヨー角θ1 と操舵
開始後のヨー角θ2 との差θref を演算する(ステップ
S22)。そして、その差θref に基づき、自動操舵角θ
H を検出する(ステップS23)。なお、Kp ,Kx 、K
D は定数である。
【0036】そして、自動操舵角θH の絶対値が操舵角
の遊び分θ0 より小さいか否かを判定する(ステップS
24)。小さければ、操舵の必要がないので、そのまま終
了し、小さくなければ、自動操舵角θH が正であるか否
かを判定する(ステップS25)。正であれば、左に操舵
角θH を操舵する(ステップS26)一方、正でなけれ
ば、右に操舵角θH を操舵する(ステップS27)。
【0037】このようにして修正操舵が行われ、自動操
舵開始時の進行方向と、操舵終了後の進行方向とのずれ
が解消される。
【0038】ところで、コーナの曲率Rを考慮した、自
動操舵によって新たに生じさせることのできる許容横G
であるGmax の検出は、次のようにして行われる。
【0039】図8に示すように、スタートすると、R=
0であるか否かが先ず判定され(ステップS31)、R=
0であれば、直線走行状態であるので、右許容範囲が必
要な横移動量y0 よりも大きいか否かが判定される(ス
テップS32)。大きい場合は、右方向へ移動できるの
で、Gmax =G0 とし(ステップS33)、操舵方向フラ
グ=1とする(ステップS34)。大きくない場合は、左
許容範囲が必要な横移動量y0 よりも大きいか否かを判
定し(ステップS35)、大きければ、左方向へ移動でき
るので、Gmax =0とし(ステップS36)、操舵方向フ
ラグ=0とする(ステップS37)。一方、右許容範囲も
左許容範囲も大きくない場合は、回避できないので、そ
のままリターンし、例えば自動制動装置などによって車
両の停止を行う。
【0040】ステップS31でR=0でなければ、右カー
ブであるか否かすなわちR>0であるか否かを判定する
(ステップS38)。R>0であれば、右許容範囲が必要
な横移動量y0 よりも大きいか否かが判定される(ステ
ップS39)。大きい場合は、右方向へ移動できるので、
Gmax =G2 とし(ステップS40)、操舵方向フラグ=
1とする(ステップS34)。大きくない場合は、左許容
範囲が必要な横移動量y0 よりも大きいか否かを判定し
(ステップS41)、大きければ、左方向へ移動できるの
で、Gmax =G1 とし(ステップS42)、操舵方向フラ
グ=0とする(ステップS37)。一方、右許容範囲も左
許容範囲も大きくない場合は、回避できないので、その
ままリターンし、例えば自動制動装置などによって車両
の停止を行う。
【0041】また、ステップS38でR>0でなければ、
左カーブであるので、左許容範囲が必要な横移動量y0
よりも大きいか否かが判定される(ステップS43)。大
きい場合は、左方向へ移動できるので、Gmax =G4 と
し(ステップS44)、操舵方向フラグ=0とする(ステ
ップS37)。大きくない場合は、右許容範囲が必要な横
移動量y0 よりも大きいか否かを判定し(ステップS4
5)、大きければ、右方向へ移動できるので、Gmax =
G3 とし(ステップS46)、操舵方向フラグ=1とする
(ステップS34)。一方、左許容範囲も右許容範囲も大
きくない場合は、回避できないので、そのままリターン
し、例えば自動制動装置などによって車両の停止を行
う。
【0042】ここで、設定値G0 〜G4 は、カーブの曲
率、自車の車速などによって決定される設定値で、左方
向のカーブの場合は右方向に横Gが既に発生しているこ
とから、G2はG1 より小さく設定され、また、左方向
のカーブの場合は右方向に横Gが既に発生していること
から、G4 はG3 より小さく設定され、結果として車両
に作用する横GがG0 を越えないようになっている(図
9〜図11参照)。
【0043】そして、操舵方向フラグ設定後、必要な横
移動量y0 に基づき操舵に要する時間T1 を算出し(ス
テップS47)、それから、車両に応じた、操舵角θH
(又は操舵速度)を算出する(ステップS48)。
【0044】上記実施例では、車速、カーブ曲率及び路
面の摩擦係数に応じた操舵角を予めデータとして持って
おき、ケースに応じて最適制御を行い、そしてフィード
バック制御するようにしているが、路面の摩擦係数によ
って操舵速度を変更するようにすることもできる。例え
ば、摩擦係数が小さいときは、操舵速度の最大速度が小
さくなるようにすることができる。具体的には、対象物
との相対速度、車間距離、右許容範囲、左許容範囲、自
車の車速、路面の摩擦係数に基づき、相対速度が正の場
合、このままの速度でこの時点より転舵を始め対象物を
回避するための最適操舵速度及び最適操舵角が算出され
る。一方、自車の車速及び路面の摩擦係数により、許容
最大操舵速度、許容最大操舵角を算出し、それらを比較
して、許容最大値に近づくと警報を出し、許容最大値と
同時に転舵を開始し接触を回避することができる。
【0045】また、コーナーRの情報、自車の車速、相
対速度により操舵量を決定する方法について説明する。
なお、危険回避の自動操舵中に、直線部から曲線部に侵
入するような場合を想定する。
【0046】最初の操舵は、自車の車速に対して相対速
度が小さい場合、L0 が小さくなり、前の車の急な減速
があると回避できない。そこで、前車の急な減速に対応
できるように最大横加速度に対応できるように、最大横
加速度を小さくし、θH を小さくする。つまり、コーナ
角度情報を入手し、必要な補正操舵角θc を加える。
【0047】図12において、スタートすると、車間距
離L1 、自車の車速v0 、路面摩擦係数μ、左許容範囲
yL 、右許容範囲yR 、下り勾配φを検出する(ステッ
プS52)。なお、下り勾配φの検出は、鉛直ジャイロ等
で、車体姿勢から検出される。 それから、それらの検
出値に基づいて、最小車間距離L0 、自車と先行車との
相対速度V、操舵角θH 、許容横Gを演算する(ステッ
プS52)。なお、操舵角θH は、車速が大きくなるにつ
れて徐々に小さくなるように設定されるが、下り勾配の
ときは通常の場合より小さくなるように決定される。
【0048】そして、接触する可能性があるか否かをチ
ェックするために、相対速度V>0であるか否かを判定
する(ステップS53)。
【0049】相対速度Vが0を越えると、接触する可能
性があるので、車間距離L1 が警報距離L2 より小さい
か否かを判定する(ステップS54)。小さければ警報を
発し(ステップS55)、小さくなければ、リターンす
る。
【0050】警報を発した後、車間距離L1 が最小車間
距離L0 より小さいか否かを判定する(ステップS5
6)。小さい場合は、接触を回避する必要があるので、
まず、右許容範囲yR が必要な横移動量y0 よりも小さ
いか否かを判定し(ステップS57)、小さければ、右方
向への移動ができないので、左許容範囲yL が必要な横
移動量y0 よりも小さいか否かを判定し(ステップS5
8)、小さければ、左方向への移動ができない。よっ
て、リターンする。
【0051】また、右許容範囲yR が必要な横移動量y
0 よりも小さくなければ、yフラグを1として(ステッ
プS59)、左許容範囲yL が必要な横移動量y0 よりも
小さくなければ、そのまま、ステップS60に移り、yフ
ラグ=1であるか否かを判定する。
【0052】yフラグ=1であれば、右方向への操舵パ
ターンの自動操舵を行って接触を回避し(ステップS6
1)、yフラグ=1でなければ、左方向への操舵パター
ンで自動操舵を行って接触を回避する(ステップS6
2)。
【0053】そして、道路の曲率情報と自車の車速を基
に、次の式に基づき決定された補正操舵角θc に基づく
補助操舵の開始時間Tc1に達しているか否かを判定する
(ステップS63)。なお、補助操舵は、図13に示すよ
うに行われる。t=0は自動操舵開始点であり、t=T
c1は補助操舵開始点である。
【0054】
【数4】
【0055】補助操舵の開始時間Tc1に達していれば、 θH(T) =θH(T) +θc(T−Tc1) に基づき、補正された操舵パターンに基づく補助操舵を
行い(ステップS64)、リターンする。一方、補助操舵
の開始時間Tc1に達していなければ、操舵パターン通り
の操舵を行うために、追越し時間T1 が経過したか否か
を判定し(ステップS65)、経過するまで上記自動操舵
を継続し、経過後、修正操舵を行い(ステップS66)、
リターンする。
【0056】また、補正舵角θc を用いる代わりに、相
対速度が所定値よりも小さい場合には(例えばV<kv
0 、0<k<1)、許容横Gをより小さく設定すること
で、操舵角θH を小さくして、接触を回避するようにし
てもよい。その場合の制御は、例えば次にようになる。
【0057】図14において、スタートすると、車間距
離L1 、自車の車速v0 、路面の摩擦係数μ、左許容範
囲yL 、右許容範囲yR 、下り勾配φを検出する(ステ
ップS81)。それから、それらの検出値に基づいて、最
小車間距離L0 、自車と先行車との相対速度V、操舵角
θH 、許容横Gを演算する(ステップS82)。
【0058】そして、接触する可能性があるか否かをチ
ェックするために、相対速度V>0であるか否かを判定
する(ステップS83)。
【0059】相対速度Vが0を越えると、接触する可能
性があるので、車間距離L1 が警報距離L2 より小さい
か否かを判定する(ステップS84)。小さければ警報を
発し(ステップS85)、小さくなければ、リターンす
る。
【0060】警報を発した後、車間距離L1 が最小車間
距離L0 より小さいか否かを判定する(ステップS8
6)。小さい場合は、接触を回避する必要があるので、
まず、右許容範囲yR が必要な横移動量y0 よりも小さ
いか否かを判定し(ステップS87)、小さければ、右方
向への移動ができないので、左許容範囲yL が必要な横
移動量y0 よりも小さいか否かを判定し(ステップS8
8)、小さければ、左方向への移動ができない。よっ
て、リターンする。
【0061】また、右許容範囲yR が必要な横移動量y
0 よりも小さくなければ、yフラグを1として(ステッ
プS89)、左許容範囲yL が必要な横移動量y0 よりも
小さくなければ、そのまま、ステップS90に移り、yフ
ラグ=1であるか否かを判定する。
【0062】yフラグ=1であれば、右方向への操舵パ
ターンの自動操舵を行って接触を回避し(ステップS9
1)、yフラグ=1でなければ、左方向への操舵パター
ンで自動操舵して接触を回避する(ステップS92)。
【0063】そして、追越し時間T1 が経過したか否か
を判定し(ステップS93)、経過するまで上記自動操舵
を継続し、経過後、修正操舵を行い(ステップS94)、
リターンする。
【0064】上記実施例において、警報を警報音と警報
ランプで構成し、自動操舵後(接触回避後)も警報ラン
ンプは点滅中で、解除ボタンを押さないと復帰しないよ
うにすることができる(この場合、修正操舵後、警報ラ
ンプは消えるが、警報ブザーは鳴り続ける)。これは、
自動操舵装置の作動により接触は回避されるが、自動操
舵装置が作動したということは、運転者がうっかり、ぼ
んやり、居眠りなどの正常な運転状態になかったという
ことであり、そのまま放置しておくのは安全上好ましく
ない。そこで、装置作動終了後も警報を鳴らして続け、
運転者に正常な状態への復帰を促し、そして運転者のス
イッチ操作によってその復帰を確認し、警報を停止する
ようにしているのである。同様の目的で、アクセルがO
FFで、自車の車速がゼロにならないと、復帰できない
ようにすることもできる。
【0065】また、接触回避は、基本的には、二輪操舵
によってできるが、自動操舵中に先行車の急減速などが
生じ、二輪操舵では回避できない距離にまでなる可能性
もある。そのような場合には、四輪操舵機能を備えた車
両では、四輪操舵により接触を回避するようにすること
もできる。
【0066】
【発明の効果】請求項1〜請求項4の発明は、自車の車
速、路面の摩擦係数、前方障害物との相対速度などに応
じて、自動操舵の際の操舵角を制御するようにしたの
で、それらの影響を受けず、スリップなどを生ずること
なく、接触回避を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の自動操舵装置の構成を示す概略斜視図で
ある。
【図2】前方の障害物を回避するための制御のフローチ
ャート図である。
【図3】先行車と自車との関係を示す図である。
【図4】操舵角算出のブロック図である。
【図5】操舵角、横方向移動距離及び追越し時間の関係
を示す図である。
【図6】相対速度と、最小車間距離との関係を示す図で
ある。
【図7】修正操舵の処理の流れを示すフローチャート図
である。
【図8】コーナの曲率を考慮して、操舵角を算出するフ
ローチャート図である。
【図9】直線状態での許容横Gの説明図である。
【図10】右旋回状態での許容横Gの説明図である。
【図11】左旋回状態での許容横Gの説明図である。
【図12】他の実施例の制御のフローチャート図であ
る。
【図13】補正操舵角の説明図である。
【図14】さらに他の実施例のフローチャート図であ
る。
【符号の説明】
7 コントローラ 7A 摩擦係数検出手段 7B 操舵角設定手段 13 先行車 14 自車 100A 第1車速センサ 100B 第2車速センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B62D 111:00 113:00 137:00 (72)発明者 山本 康典 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 足立 智彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 佛圓 哲朗 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 原 寿広 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 藤瀬 一基 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−124008(JP,A) 特開 昭61−135866(JP,A) 特開 平3−7665(JP,A) 特開 昭61−191474(JP,A) 特開 平1−204865(JP,A) 特開 平4−245600(JP,A) 実開 平1−90672(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車の前方の障害物との距離を検出する
    障害物距離検出手段と、 自車の車速を検出する車速検出手段と、 上記自車と障害物との相対速度を検出する相対速度検出
    手段と、 上記障害物距離検出手段で検出された上記障害物との距
    離が所定距離より小さい値になったとき、上記相対速度
    検出手段の検出結果に基づいて上記障害物との接触回避
    に必要な横移動距離を設定し、当該横移動距離を実現す
    るように自動操舵を行う自動操舵手段とを備え、 上記車速が大きくなるほど、上記自動操舵の際の操舵角
    を小さな値に設定する ことを特徴とする車両の自動操舵
    装置。
  2. 【請求項2】 自車の前方の障害物との距離を検出する
    障害物距離検出手段と、 路面の摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出手段と、 上記自車と障害物との相対速度を検出する相対速度検出
    手段と、 上記障害物距離検出手段で検出された上記障害物との距
    離が所定距離より小さい値になったとき、上記相対速度
    検出手段の検出結果に基づいて上記障害物との接触回避
    に必要な横移動距離を設定し、当該横移動距離を実現す
    るように自動操舵を行う自動操舵手段とを備え、 上記路面摩擦係数が小さくなるほど、上記自動操舵の際
    の操舵角を小さな値に設定することを特徴とする 車両の
    自動操舵装置。
  3. 【請求項3】 上記相対速度が大きくなるほど、上記自
    動操舵の際の操舵角を大きな値に設定することを特徴と
    する請求項1又は2記載の車両の自動操舵装置。
  4. 【請求項4】 前方の障害物との接触を回避するための
    操舵を行う車両の自動操舵装置において、 自車の車速を検出する車速検出手段と、 路面の摩擦係数を検出する路面摩擦係数検出手段と、 自車と前方障害物との相対速度を検出する相対速度検出
    手段と、上記車速 検出手段、路面摩擦係数検出手段及び相対速度
    検出手段の出力を受け自動操舵の際の操舵角を、自車
    の車速、路面の摩擦係数及び自車と前方障害物との相対
    速度に応じて設定する操舵角設定手段を備えることを
    特徴とする車両の自動操舵装置。
JP3211190A 1991-08-22 1991-08-22 車両の自動操舵装置 Expired - Fee Related JP3031758B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3211190A JP3031758B2 (ja) 1991-08-22 1991-08-22 車両の自動操舵装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3211190A JP3031758B2 (ja) 1991-08-22 1991-08-22 車両の自動操舵装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0550937A JPH0550937A (ja) 1993-03-02
JP3031758B2 true JP3031758B2 (ja) 2000-04-10

Family

ID=16601889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3211190A Expired - Fee Related JP3031758B2 (ja) 1991-08-22 1991-08-22 車両の自動操舵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3031758B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000159077A (ja) * 1998-11-30 2000-06-13 Mazda Motor Corp 車両の制御装置
JP2004345401A (ja) * 2003-05-20 2004-12-09 Nissan Motor Co Ltd 制動制御装置
JP2008290600A (ja) * 2007-05-25 2008-12-04 Nissan Diesel Motor Co Ltd 車両の走行制御装置
JP2010149612A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Toyota Motor Corp 車両用操舵装置
JP5359289B2 (ja) * 2009-01-13 2013-12-04 日産自動車株式会社 車両用運転支援装置
US9196162B2 (en) 2011-09-26 2015-11-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicular driving support system
JP2014094748A (ja) * 2013-12-16 2014-05-22 Nissan Motor Co Ltd 運転操作支援装置および運転操作支援方法
JP7247931B2 (ja) * 2020-03-12 2023-03-29 トヨタ自動車株式会社 運転支援システム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0550937A (ja) 1993-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7205768B2 (ja) 車両の走行制御装置
KR101749446B1 (ko) 차량 제어 시스템
JP4759547B2 (ja) 走行支援装置
US8855883B2 (en) Lane-change assistance system of vehicle and lane-change assistance method thereof
US7680569B2 (en) Automotive lane deviation prevention apparatus
US7236884B2 (en) Automotive lane deviation prevention apparatus
JP4531621B2 (ja) 車両の走行安全装置
JP3690283B2 (ja) 車線追従制御装置
JP7481296B2 (ja) 車両走行制御装置
EP1818231B1 (en) Vehicle control system
US20090143951A1 (en) Forward Collision Avoidance Assistance System
US9796422B2 (en) Vehicle control system configured to recognize travel environment in which vehicle travels, and to provide drive assist
EP2712780B1 (en) Method and apparatus for performing driving assistance
JP2009061878A (ja) 走行制御装置
JP2004168192A (ja) 車線逸脱防止装置
EP3549838A1 (en) Vehicle control device
JP2010023721A (ja) 走行支援装置
JP4862510B2 (ja) 一時停止位検出装置、一時停止位置検出装置付き車両、一時停止位置検出方法
JP4466360B2 (ja) 車線逸脱防止制御装置
JP2009184675A (ja) 走行制御装置
JP2001022444A (ja) 車両用操舵制御装置
JP2006137416A (ja) 車線逸脱防止装置
JP3031758B2 (ja) 車両の自動操舵装置
JP7205761B2 (ja) 車両の走行制御装置
US20210245762A1 (en) Vehicle control device

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000125

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080210

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090210

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100210

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees