JP7247696B2 - 印刷制御装置および印刷制御方法 - Google Patents
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Description
特色に専用の色インクを使用する場合は、色再現性が良いものの、その特色のために専用のノズル列を使用するため、特色以外のインクに使用できるノズル列が減少する。一方、複数の色インクを使用して色再現する場合は、使用できるノズル列は減少しないものの、プリンターが設置されている環境の影響を受けて色再現性は変化するため、特色の色再現性も変化してしまう。
特許文献1には、複数のプリンターが用意された印刷環境において、印刷するデータに特色が含まれていた場合、特色の印刷が可能なプリンターを出力先プリンターとして選択する印刷制御装置が開示されている。すなわち、特許文献1に開示される印刷制御装置は、複数のプリンターを制御する印刷環境において、印刷データに特色が含まれている場合は、特色の印刷可否に基いて印刷を実行するプリンターを選択していた。
[第1実施形態]
図1は、本発明に係る印刷制御装置が適用された印刷システムのブロック図であり、図2は、本発明に係る印刷制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1に示すように、印刷システムは、印刷制御装置100と、印刷機群200とを備えている。印刷制御装置100は、一般的なコンピューター10に実装されている。図2に示すように、コンピューター10は、CPU11、ROM12、RAM13、I/O14などが、システムバスに接続されている。また、HDD15とネットワーク機器16は、I/O14を介してCPU11等と接続されている。CPU11は、HDD15に記録されている所定の制御プログラムをRAM13に読み込んで実施する。なお、一部の制御プログラムはROM12に記録されている。CPU11は制御プログラムを実施し、外部の機器、例えば印刷機群200などと通信をする際に、ネットワーク機器16を使用する。
図3に示す印刷機23は、印刷部21に相当する複数のヘッド24a~24dを有し、測色部22に相当する複数の測色素子25a~25dを有している。印刷機23は、シリアルヘッド方式のプリンターであり、ヘッド24a~24dを幅方向に往復移動させながら、媒体に印刷を行う。この印刷機23においては、ヘッド24a~24dと測色素子25a~25dとが1対1の関係で対応づけられている。
図6は、本発明に係る印刷制御装置の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順は、測色処理である。
本実施形態では、装置状態管理部17は、管理対象の印刷機20a~20cでの特色の色差に基いて、一定期間毎に特色の一致度合いをチェックする。このため、定期的に測色チャートである特色チャートを印刷し、印刷した結果から色差を算出して保存する。
図7は、特色チャートの一例を示す図である。各特色の下部に記載された数値は、その特色を再現するためのCMYK値を表している。
本実施形態では、8色の特色が登録されているものとし、8色の特色に対して、定期的に測色して色差を確認するものとする。
ステップS106では、特色チャートを印刷ジョブとして登録する。
ジョブ管理部19は、特色チャート生成部18から渡された印刷ジョブを、特色チャート印刷ジョブとして管理対象のジョブに登録する。
ジョブ管理部19は、登録された特色チャート印刷ジョブを、印刷対象となる印刷機20aに対する印刷ジョブとして登録し、当該印刷機20aに印刷ジョブを送付する。このとき、印刷モード毎に印刷ジョブを登録し、送付する。
ステップS110では、特色チャートを印刷し、ステップS112では、印刷した特色チャートを測色し、ステップS114では、測色した結果を装置状態管理部17に送る。
装置状態管理部17は、記憶部17aにおいて、8色の特色に対して、測色結果と本来の測色値との色差ΔEを登録し、管理する。本実施形態では、特色測定の実施日と、特色毎の色差を登録し、管理するものとする。
このようにして、記憶部17aは、印刷主体における特色の印刷結果である特色印刷結果を、それぞれの印刷主体について記憶する。
図8は、印刷機20a~20c、すなわち印刷機1~印刷機3について、特色測定の実施日と時間、特色チャートの印刷に用いた印刷モード、特色1~特色8のそれぞれについての色差ΔE、及び、特色1~特色8の色差の平均値を表示している。
次に、この記憶部17aに記憶された管理テーブルの情報を利用して、印刷を実行する印刷機20を選択する印刷処理について説明する。
図9は、印刷物の一例を示す図であり、図10は、本発明に係る印刷制御装置の処理手順である印刷処理を示すフローチャートである。
以上の処理は、ステップS120にて、印刷ジョブをジョブ管理部19に登録する処理と、ステップS122にて、特色を抽出する処理に相当する。
図11は、特色印刷結果を示す図である。
この例では、特色2と特色5とを使用しているため、記憶部17aから特色2と特色5の色差を取得することとなり、その結果、図11に示す測色結果を取得することになる。そして、図11に示す測色結果の平均値、すなわち特色1~特色8の色差の平均値に加えて、特色2と特色5の2色での色差の平均値を、2色平均として計算して求めている。
次に、ジョブ管理部19の選択部19aは、どの印刷機20を用いて、どの印刷モードで印刷するかを決定する。本実施形態では、選択部19aは、最も色差の2色平均が小さいものを自動的に選択するように構成されている。
以上の処理は、ステップS128の処理、ステップS130の処理、及びステップS132の処理に相当する。ステップS128は、色差の平均値が最小となる印刷機20と印刷モードを選択する処理である。ステップS130は、選択した印刷機20に、印刷モードを指定して印刷ジョブを送る処理である。ステップS132は、印刷ジョブを実行して画像を媒体に印刷させる処理である。
本実施形態では、選択部19aが複数の印刷主体の中から印刷を実行する印刷主体を選択する。さらに、選択部19aは、特色が含まれる印刷データを取得した場合、印刷データに含まれる特色の情報である特色情報と、記憶部17aに記憶された特色印刷結果と、に基いて印刷を実行する印刷主体を選択する。
本実施形態では、印刷主体は、媒体に印刷を行う印刷部21を備える印刷機20、すなわち、媒体に印刷を行うヘッドを備えるプリンターであり、記憶部17aは、各プリンターの特色印刷結果を記憶しており、選択部19aは、特色が含まれる印刷データを取得した場合、当該特色の情報と特色印刷結果とに基いて印刷を実行するプリンターを選択している。
上述した実施形態では、2色平均の値によって選択する印刷機20を決定した。しかし、印刷データに含まれる特色に対する色差の最大値や最小値に基いて印刷機を選択してもよい。
なお、本実施形態では、指定された特色、すなわち特色2及び特色5の特色印刷結果に基いて、印刷を実行する印刷機20を選択したが、特色1から特色8までの全特色の特色印刷結果の平均値に基いて、印刷を実行する印刷機20を選択してもよい。
図12は、図11に示す特色印刷結果から、色差ΔEが2.1以下になるという条件に該当するものをピックアップした。
このときの印刷機20の状況が、
・印刷機1:印刷中のジョブ無し、印刷可能
・印刷機2:メンテナンス中、印刷可能まで10分
・印刷機3:現在印刷中。印刷が1時間後に完了し、その後に印刷可能。
という状況であったとする。
すると、印刷機1はすぐに印刷を実行できるため、選択部19aは、印刷機1で印刷を実行させるという選択をする。すなわち、選択部19aは、印刷精度が良く、印刷待機時間の少ない印刷主体を選択している。
このため、印刷結果の一例として、印刷機20のノズルの状態を加えることもできる。そして、印刷機20のノズルの状態に応じて、印刷を実行する印刷機20に印刷ジョブを振り分けてもよい。
図13は、印刷機20のノズル抜けの状況を示す図である。
いま、各印刷機20a~20c、すなわち各印刷機1~3におけるノズル抜けが図13に示す状態であるとする。図13に示すように、印刷機1はノズル抜けが1つあり、印刷機2はノズル抜けが無く、印刷機3はノズル抜けが2つある。ここでのノズル抜けの数は、インクが正常に吐出されないノズルの数を表している。
画像を印刷する条件として、ノズル抜けの無い印刷機20a~20cで印刷するという指定があったとする。すると、選択部19aは、ノズル抜けが全く無い印刷機2を選択する。
特色2と特色5のCMYK値が、(0,35,85,0)、(0,100,0,0)という指定であり、印刷機20が、CMYKの4色のインクで印刷を実行するとする。この場合、特色2は、シアンインク用のノズルとイエローインク用のノズルのノズル抜けは影響が無い。同様に、特色5はマゼンタインク用のノズル以外はノズル抜けの影響が無い。従って、選択部19aは、各色インクのノズル抜けの状況を見て、どの印刷機20で印刷を実行させるかを判断する。すると、ノズル抜け数として影響があるのは、印刷機3のみとなるから、選択部19aは、ノズル抜けの影響の有無を考慮し、印刷機1および印刷機2の中で、色差ΔEが最も小さい印刷機2の「コート紙,6pass」を選択すればよい。すなわち、選択部19aは、各特色毎にノズル抜けの影響を考慮し、ノズル抜けの影響の少ない印刷機20の中から、印刷精度の良い印刷機20を選択する。
各印刷機20a~20cにおける複数のヘッドの配置状況も参照する場合の処理の概要は、以下のようになる。
図14の左側の図で示すように、CMYKの4色のインクで印刷を実行する印刷機20において、通常は、ヘッド#1で特色1及び特色5を印刷し、ヘッド#2で特色2及び特色6を印刷し、ヘッド#3で特色3及び特色7を印刷し、ヘッド#4で特色4及び特色8を印刷する。しかし、図14の左側の図で示す状態では、ヘッド#1のマゼンタインク用のノズルにノズル抜けが発生している。
ここで、特色5は、CMYK値が(0,100,0,0)であるため、マゼンタインク用のノズルの状態が重要となる。そのため、特色5の印刷には、ヘッド#1を使わずに、ヘッド#2を使う特色チャートを生成する。具体的には、図14の中央の図で示すように、特色5と特色6を入れ替えてヘッドに割り当てる。すなわち、ヘッド#1で特色6を印刷し、ヘッド#2で特色5を印刷するようにする。このようにすれば、特色チャートを印刷する時点において、ノズル抜けの影響の無い測色結果を得ることができるようになる。
上述した実施形態では、複数の印刷機20の中から、印刷を実行させる印刷主体としての印刷機20を選択していた。これに対して、各印刷機20の中に複数のヘッドが存在する場合、各ヘッド毎に特色色差を管理する手法を説明する。例えば、印刷ジョブで特色を使用するヘッドに関して、最も精度の良いものに印刷ジョブを振り分ける。具体的には、ヘッド#1~ヘッド#5を備える印刷機20が複数存在し、特色はヘッド#2しか使用しないような画像である場合に、複数の印刷機20のヘッド#2の中で最も精度の良いヘッド#2を有する印刷機20にジョブを振り分ける。
図15は、本発明に係る印刷制御装置の処理手順を示すフローチャートであり、測色処理についての処理手順を示している。
ステップS140にて、装置状態管理部17は、定期印刷のタイミングかを判断し、定期印刷のタイミングであれば、ステップS142に進む。
ステップS142では、装置状態管理部17は、特色チャート生成部18に対して、特色チャートの生成の指示を送る。
印刷機20は、千鳥状に配置した5個のヘッド#1~#5を備えている。また、図示していないが、印刷機20は、各ヘッド#1~#5に対応して5個の測色素子を備えている。ステップS142において、装置状態管理部17は、特色チャート生成部18に対して、図16に示すような特色チャートの生成の指示を送る。すなわち、各印刷機20において、各ヘッド毎に複数の特色チャートを生成させる。
この時、対象ヘッドのみで印刷される領域、もしくは、対象ヘッドのみで印刷される領域が最も多い領域を測色素子で測定し、ヘッド毎の測色値として求めても良い。例えば、4パスで印刷したときの対象ヘッドで印刷されるところに特色を印刷するような特色チャートを生成する。これにより、各ヘッドの特色色差をより正確に測定することができる。
ステップS152にて、印刷した特色チャートを測色し、ステップS154にて、測色した結果を装置状態管理部17に送る。
装置状態管理部17では、印刷機1のヘッド#1~ヘッド#5において、それぞれ5色の特色について色差ΔEを登録し、管理する。本実施形態では、特色測定の実施日と共に、特色毎の色差を登録し、管理するものとする。同様に、印刷機2、印刷機3についても、それぞれが備えるヘッド#1~ヘッド#5において、特色チャートを印刷して特色に対する色差ΔEを算出する。その結果、図17に示す管理テーブルを求めることができる。なお、この管理テーブルは、特色2と特色5について色差を管理するものとする。
図17に示す管理テーブルは、各印刷機20、すなわち印刷機1~印刷機3において、それぞれが備える各ヘッドで各特色を印刷したときの各特色に対する色差ΔEと、その色差の平均値を求めている。
次に、印刷の際の処理手順を説明する。
まず、ユーザーは実行する印刷ジョブをジョブ管理部19に登録する。本実施形態では、一例として、図18に示す画像を印刷するものとする。この画像では、特色2と特色5を使っていることが印刷データより識別できる。但し、図9に示す実施形態と異なり、印刷可能な領域の上半分だけに画像が配置されており、ヘッド#1~ヘッド#5のうちのヘッド#1~ヘッド#3で特色を印刷する印刷データとなっている。なお、印刷可能な領域の下半分は、画像が印刷されないものとする。
図19は、特色印刷結果を示す図である。
図19には、使われている特色を特定した上で、それに関する特色色差を示している。使われている特色は、特色2と特色5であると特定され、特色2と特色5を印刷したときのヘッド#1~ヘッド#5の特色色差を記憶部17aから取得し、さらに、特色2の特色色差の平均と、特色5の特色色差の平均と、特色2と特色5の2色の色差の平均値を2色平均として演算して求めている。
次に、ラインヘッド方式のプリンターの場合の実施形態について説明する。
印刷機20がラインヘッド方式のプリンターの場合、媒体の幅方向に沿って複数のヘッドが配置される。各ヘッドは、幅方向においてそれぞれが対応する領域の印刷を担当する。例えば、図16に示すように、ヘッド#1~ヘッド#5が媒体の幅方向に沿って配置されているとする。なお、図16において、紙面左右方向が幅方向であり、紙面上下方向が媒体の搬送方向である。このような状況で、印刷データにおける特色を使用する画像の位置が、例えばヘッド#2のみで印刷される位置にあるとする。
なお、ラインヘッド方式のプリンターの場合、測色素子はヘッド毎に設けるのではなく、1つの測色素子を幅方向に移動させて、任意のヘッドに対応する位置を測色できるようにしてもよい。
本実施形態では、ユーザーが印刷を実行しようとする印刷ジョブをジョブ管理部19bに登録する。この印刷ジョブは、図18に示す星形オブジェクトの画像を印刷するものとする。この画像は、印刷データより特色2と特色5を使っていることを特定できる。図18において、紙面上下方向が幅方向に相当するため、画像は媒体の幅方向における片側に寄った状態となっている。そのため、図16に示すように、印刷機20において、この片側の領域に対応する上半分のヘッド#1~ヘッド#3で特色を使用して画像を印刷するデータとなっている。なお、画像を上半分の領域に寄せて印刷する場合は、ヘッド#1~ヘッド#3を使用して画像が印刷されるが、画像を下半分の領域に寄せて印刷する場合は、ヘッド#3~ヘッド#5を使用して画像が印刷される。
本実施形態では、印刷データに特色を使用する画像が含まれる場合、どのヘッドに印刷を割り当てるかを、各ヘッド#1~ヘッド#5における特色色差の情報を参照し、特色を使用する画像に印刷精度の良いヘッドを使える状況であるか判断し、可能であれば印刷精度の良いヘッドに画像の印刷を割り当てるように、ジョブ編集部19bが印刷ジョブを編集し、編集した印刷ジョブに基いて画像を印刷させることにする。
この処理は、ステップS162の処理に相当する。すなわちステップS162にて、ジョブ管理部19は、印刷データに使われている特色に対する各印刷機20の特色色差の情報を取得する。
図16に示すヘッド構成において、隣接する3つのヘッドをグループ化する場合、ヘッド#1~ヘッド#3のグループと、ヘッド#2~ヘッド#4のグループと、ヘッド#3~ヘッド#5のグループとに分けられる。つまり、グループ間で一部のヘッドが重複していてもよい。
図21に示す測色結果を参照すると、グループ化した状態で2色平均の平均値が最も小さいのは、印刷機2のヘッド#2~ヘッド#4を使用して、コート紙、4passの印刷モードで印刷を実行する場合である。すなわち、画像がヘッド#2~ヘッド#4で印刷されるように、印刷データ上で画像がセンタリングされたときの特色色差の平均値が最小となる。
この判断結果に基いて、ジョブ編集部19bが印刷ジョブを編集する。本実施形態では、センタリングするために、上下に余白を入れた印刷ジョブを生成する。なお、本実施形態では、センタリングした印刷ジョブを生成したが、印刷時に「センタリング」を指定して印刷させるように構成してもよい。
このようにして生成された印刷ジョブを受け取った印刷機2は、受け取った印刷ジョブに基いて印刷を実行すると、上述したように画像がセンタリングされた結果、ヘッド#2~ヘッド#4を使用して画像を印刷することになるため、色差ΔEが最も小さいヘッドで画像を印刷することができる。
なお、印刷方式は上述したラインヘッド方式に限られない。複数のヘッドを備えるプリンターであって、印刷に使用するヘッドを選択する余地のあるプリンターであれば、上述のようなヘッドの選択を適用することが可能である。例えば、シリアルヘッド方式のプリンターや、媒体の幅方向及び幅方向と交差する方向にヘッドを移動させることが可能なラテラルスキャン方式のプリンターの場合でも、本発明を適用可能である。この場合、いずれのヘッドを使用して印刷を実行するかを特定することが変わるだけであり、動作は本実施形態と同じものとなる。
上述した実施形態では、定期印刷のタイミングであるかの判断を行っており、測色を定期的に行なうことを前提としている。しかし、一例として、印刷機20で実行される一日の印刷ジョブが確定し、その印刷ジョブをどの印刷機20で印刷するか決定するタイミングで測色を行うようにしてもよい。一日の印刷ジョブが確定した後で測色を行うため、その日に実際に印刷に使われる特色についてのみ印刷精度を判断することになり、特色チャートの印刷や特色チャートの測色に関する処理を効率化することができる。
まず、ステップS180にて、一日に実行する印刷ジョブを決定する。具体的には、ジョブ管理部19は、ユーザーの操作により、一日に実行する印刷ジョブを決定する。例えば、本実施形態では、5個の印刷ジョブを実行することに決定したものとする。
次に、ステップS182にて、一日に実行する印刷ジョブから特色情報を取得する。
図23は、各印刷ジョブと、それに含まれる特色の対応関係を示す図である。
図23に示すように、ジョブ1は特色1と特色2を使用しており、ジョブ2は特色2と特色5を使用しており、ジョブ3は特色3と特色4を使用しており、ジョブ4は特色1を使用しており、ジョブ5は特色3と特色5を使用している。
図7の特色チャートに示すように、先の実施形態では、予め8色の特色1~特色8について特色チャートを印刷し、特色を算出した。しかし、本実施形態では、一日の印刷ジョブの実行開始の前に、予め必要な特色を求め、必要な特色だけを測色する。これにより、測色に必要な特色チャートは少なくてすみ、特色チャートの印刷時間と測色時間を短縮することができる。
ステップS186では、特色チャート生成部18が特色チャートを生成し、ジョブ管理部19に送る。ステップS188では、ジョブ管理部19が、生成された特色チャートを特色チャート印刷ジョブとして、対象となる印刷機20、例えば印刷機1~印刷機3に渡す。ステップS190では、各印刷機20、すなわち印刷機1~印刷機3は、特色チャートを印刷する。この特色チャートは、その日一日で実行する印刷ジョブに含まれる特色だけの特色チャートである。各印刷機1~印刷機3は、ステップS192にて、印刷した特色チャートを測色する。ここでも、測色するのはその日一日で実行する印刷ジョブに含まれる特色だけの特色チャートである。このように、必要な特色だけを対象とした特色チャートを扱うようにすることで、全ての特色を対象とする場合と比べ、特色チャートの印刷時間と測色時間を短縮することができる。
このように、本実施形態の印刷制御装置では、例えば、一日分というように、所定期間内に印刷される複数の印刷データを取得し終えるまでは特色チャートを印刷していない。すなわち、所定期間内に印刷される複数の印刷データを取得し終えるまで待機する。その後、印刷データに含まれる特色について、テスト画像としての特色チャートをそれぞれの印刷機20に印刷させて測色している。
まとめると、所定期間に印刷される複数の印刷データを取得し終えるまで待機する場合、及び所定期間に印刷される複数の印刷データを取得し終えるまで待機しない場合、のいずれであっても、印刷制御装置は、特色が含まれる印刷データを取得した場合、印刷データに含まれる特色を含むテスト画像、すなわち特色チャートをそれぞれの印刷主体に印刷させる構成となっている。そして、テスト画像の印刷結果を測色した測色データを取得して、それぞれの印刷主体の特色印刷結果として記憶部17aに記憶させる。この結果、選択部19aは、特色の情報と特色印刷結果とに基いて印刷を実行する印刷主体を選択する。
本発明に係る印刷制御装置は、印刷データを入力して複数の印刷主体を制御する印刷制御装置であって、前記印刷主体における特色の印刷結果である特色印刷結果を、それぞれ の前記印刷主体について記憶する記憶部と、複数の前記印刷主体の中から印刷を実行する前記印刷主体を選択する選択部と、を備える。このとき、前記選択部は、特色が含まれる前記印刷データを取得した場合、前記印刷データに含まれる特色の情報である特色情報と、前記記憶部に記憶された前記特色印刷結果と、に基いて印刷を実行する前記印刷主体を選択する。
これにより、印刷データに含まれる特色を印刷するのに適した印刷主体を選択することができ、特色の印刷精度が不十分となることを抑制することができる。
これにより、特色を印刷するのに適した印刷主体を好適に選択することができる。
プリンター単位で特色印刷結果を記憶することで、特色を印刷するのに適したプリンターを好適に選択することができる。例えば、ヘッド単位で特色印刷結果を記憶する場合と比べ、扱うデータが簡素になり、容易に印刷主体を選択することができる。
ヘッド単位で特色印刷結果を記憶することで、特色を印刷するのに適したヘッドを好適に選択することができる。例えば、プリンター単位で特色印刷結果を記憶する場合と比べ、より高精度に特色を印刷することができる。
ラインヘッドの構成において、選択したヘッドの幅方向における位置に対応するように、画像データの幅方向における位置をシフトさせることで、選択対象にできるヘッドが多くなり、より高精度に特色を印刷することができる。
画像データを取得した後に作成した特色測色結果を用いることで、より高精度に特色を印刷することができる。また、画像データに含まれない特色はテスト画像に含めないようにすれば、テスト画像の印刷や測色に係る処理を効率化することができる。
所定期間内に印刷される複数の画像データを取得し終えるまで待機してからテスト画像を印刷することで、所定期間内における印刷主体の割り当てを好適に決定することができる。
これにより、印刷データに含まれる特色を印刷するのに適した印刷主体を選択することができ、特色の印刷精度が不十分となることを抑制することができる。
・上記実施形態の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施形態の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施形態の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施形態の中で開示されていないが、公知技術等に基いて当業者が上記実施形態の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施形態として開示されるものである。
Claims (5)
- 印刷データを入力して複数の印刷主体を制御する印刷制御装置であって、
前記印刷主体における特色の印刷結果である特色印刷結果を、それぞれの前記印刷主体
について記憶する記憶部と、
複数の前記印刷主体の中から印刷を実行する前記印刷主体を選択する選択部と、を備え
、
前記印刷主体は、媒体に印刷を行うヘッドであり、
前記記憶部は、それぞれの前記ヘッドの前記特色印刷結果を記憶しており、
前記選択部は、特色が含まれる前記印刷データを取得した場合、前記印刷データに含ま
れる特色の情報である特色情報と、前記記憶部に記憶された前記特色印刷結果と、に基い
て印刷を実行する前記ヘッドを選択することを特徴とする印刷制御装置。 - 請求項1に記載の印刷制御装置であって、
前記特色印刷結果は、色差情報を含み、前記選択部は、所定の基準に基いて前記特色印
刷結果に含まれる前記色差情報を参照して印刷精度の良い前記ヘッドを選択することを特
徴とする印刷制御装置。 - 請求項1または2に記載の印刷制御装置であって、
前記ヘッドは、複数の前記ヘッドが前記媒体の幅方向に沿って並べられ、固定された状
態で印刷を行うラインヘッドを構成するものであり、
前記選択部は、
特色が含まれる前記印刷データを取得した場合、前記特色情報と前記特色印刷結果と
に基いて印刷を実行する前記ヘッドを選択し、
選択した前記ヘッドの前記幅方向における位置と、前記印刷データの前記幅方向にお
ける位置とがずれていた場合に、選択した前記ヘッドの前記幅方向における位置と対応す
るように、前記印刷データの前記幅方向の位置をシフトさせることを特徴とする印刷制御
装置。 - 印刷データを入力して複数の印刷主体を制御する印刷制御装置であって、
所定期間内に印刷される複数の前記印刷データを取得し終えるまで待機し、その後で、
前記印刷データに含まれる特色を含むテスト画像をそれぞれの前記印刷主体に印刷させ、
前記テスト画像の印刷結果を測色した測色データを取得して、取得した前記測色データを
特色印刷結果としてそれぞれの前記印刷主体について記憶する記憶部と、
複数の前記印刷主体の中から印刷を実行する前記印刷主体を選択する選択部と、を備え
、
前記選択部は、特色が含まれる前記印刷データを取得した場合、前記印刷データに含ま
れる特色の情報である特色情報と、前記記憶部に記憶された前記特色印刷結果と、に基い
て印刷を実行する前記印刷主体を選択することを特徴とする印刷制御装置。 - 印刷データを入力して媒体に印刷を行う複数のヘッドを制御する印刷制御方法であって
、
前記ヘッドにおける特色の印刷結果である特色印刷結果を、それぞれの前記ヘッドにつ
いて記憶部に記憶し、
特色が含まれる前記印刷データを取得した場合、前記印刷データに含まれる特色の情報
である特色情報と、前記記憶部に記憶された前記特色印刷結果と、に基いて印刷を実行す
る前記ヘッドを選択することを特徴とする印刷制御方法。
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