JP7247287B2 - 発泡体表面及び発泡体の内部の発泡層においても持続型帯電防止性能を有するポリプロピレン樹脂発泡体を用いた輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材、及びこれらの輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材の抗菌用、防カビ用途への使用 - Google Patents
発泡体表面及び発泡体の内部の発泡層においても持続型帯電防止性能を有するポリプロピレン樹脂発泡体を用いた輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材、及びこれらの輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材の抗菌用、防カビ用途への使用 Download PDFInfo
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Description
この発明は、高分子型帯電防止剤を多く含有する樹脂層が樹脂発泡体の表面に積層された積層発泡構造体である。
含有されているものが開示されている。
(B) エチレンを2.5~10.0重量%、プロピレンを90.0~97.5重量%の比率(該二成分合計量基準)で重合系に供給して得られるプロピレンランダム共重合体である。
前記押出樹脂発泡体の発泡体表面及び発泡層の両者ともに帯電防止性能に優れるものであり、かつ前記押出樹脂発泡体の外表面がスキン層とスライス面あるいはシート切断面とを含んで構成されるものである輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材であり、
前記ポリプロピレン押出樹脂発泡体表面及び発泡樹脂層のJISK6911に準拠して測定した発泡樹脂層であるスライス面の表面抵抗率が発泡体表面のスキン層の表面抵抗率より高く、両者の表面抵抗率がともに1.0×1013Ω/□以下であり、
前記表面抵抗率に基づく帯電防止効果に加えて、さらに前記押出樹脂発泡体が抗菌効果または防カビ効果を有するものであり、
前記押出樹脂発泡体がJIS Z2801を参考にして行った抗菌試験により確認した抗菌効果または防カビ効果に基づいて、抗菌または防カビ用に使用可能なことを特徴とするポリプロピレン押出樹脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材である。
前記輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材は、前記ポリプロピレン樹脂発泡体表面及びスライス面の発泡樹脂層の表面抵抗率を5.0×1012Ω/□以下、3.0×1012Ω/□とすることも可能である。
ここで、B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を0.1~1.0質量部の範囲あるいは0.1~0.8質量部とすることも可能であり、B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤は1.0質量部以下あるいは0.8質量部以下でも十分な効果を有する。
また、前記輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材は、MD方向の引張強さが6.5~8.0MPaの高強度ポリプロピレン樹脂発泡体を用いた輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材とすることも可能であり、MD方向の引張強さが5.0~8.0MPaの低強度から高強度ポリプロピレン樹脂発泡体を用いた輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材とすることも可能である。高強度の輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材のMD方向の強度は望ましくは、6.8~7.6MPaであり、低強度から高強度のまでの強度範囲は、望ましくは5.5~7.6MPaである。
前記押出樹脂発泡体の発泡体表面及び発泡層の両者ともに帯電防止性能に優れるものであり、かつ前記押出樹脂発泡体の外表面がスキン層とスライス面あるいはシート切断面とを含んで構成されるものである輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材であり、
前記顔料が金属フタロシアニン系化合物であり、前記金属フタロシアニン化合物がCu、Co、Fe、Niの金属フタロシアニン系化合物のいずれかの顔料であり、
前記ポリプロピレン押出樹脂発泡体表面及び発泡樹脂層のJISK6911に準拠して測定した発泡樹脂層であるスライス面の表面抵抗率が発泡体表面のスキン層の表面抵抗率より高く、両者の表面抵抗率がともに1.0×10 13 Ω/□以下であり、
前記表面抵抗率に基づく帯電防止効果に加えて、さらに前記押出樹脂発泡体が抗菌効果または防カビ効果を有するものであり、
前記押出樹脂発泡体がJIS Z2801を参考にして行った抗菌試験により確認した抗菌効果または防カビ効果に基づいて、抗菌または防カビ用に使用可能なことを特徴とするポリプロピレン系押出樹脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材であってもよい。
ここで、顔料を樹脂発泡体に含有させる場合には、顔料の含有量が少ない場合には、ポリエチレン樹脂と顔料のマスターバッチとして低密度ポリエチレン樹脂としてLDPEを共に添加させてもよい。
この際の抗菌試験方法としては、対象試験片を寸法50±2mm□に切り出し、試験片と菌液を接触させ37℃で24時間静置する。その後所定濃度に洗い出し希釈を行い、洗い出し希釈後の試験液を1日の培養処理を行った後に、生菌のコロニー数を測定することで行ってもよい。なお、コロニー数は、測定したコロニー数に希釈倍率をかけた値となるため、実際の測定値の10 6 倍となる。
ピレン押出樹脂発泡体は、アンチモン系難燃剤、水酸化物系難燃剤、臭素系難燃剤いずれ
かの難燃剤を1.0~4.0質量部の範囲で含むことを特徴とするポリプロピレン押出樹
脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材ある
いは梱包用緩衝材であってもよい。
前記輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材用に、前記ポリプロピレン樹脂を基材樹脂として、前記ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、低密度ポリエチレン樹脂としてLDPEを0.3~10質量部含み、さらにB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を0.1~2.0質量部、顔料0.5~4.0質量部の範囲で含む持続型帯電防止性能を有するポリプロピレン押出樹脂発泡体から構成されるポリプロピレン押出樹脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材の抗菌、防カビ用途への使用であってもよい。
前記ポリプロピレン樹脂発泡体が前記低密度ポリエチレン樹脂としてLDPEを0.3~10質量部含みさらに、前記顔料を前記ポリプロピレン樹脂100質量部に対して顔料としてCu、Co、Fe、Niの金属フタロシアニン系化合物のいずれかの顔料を0.5~4.0質量部の範囲で含むものを用いて同様の方法で製造してもよい。
本発明の製品は、帯電防止性能に優れるだけでなく、抗菌性や防カビ性にも優れるものであり、リターナブルなこれらの製品の繰り返し使用に関して、発泡体のポリプロピレン基材樹脂に対して、半極性のB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を0.1~2.0質量部以下の少ない添加量で加えた樹脂発泡体とすることで、樹脂発泡体表面とスライス面の両方に十分な持続型帯電防止効果と発泡体への抗菌・防カビ効果を得ることが可能になる。
本発明の輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材用のポリプロピレン樹脂発泡体は、ポリプロピレン樹脂と、B-Nタイプ型電荷移動型帯電防止剤とを含有する帯電防止性に優れるポリプロピレン発泡体である。すなわち、本発明のポリプロピレン樹脂発泡体は、少なくともポリプロピレン樹脂とB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤とを含有する樹脂組成物を用いて形成される発泡体シートである。なお、本発明のポリプロピレン樹脂発泡体は、発泡性を安定させるために、気泡核剤を含んでもよい。
本発明の輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材用のポリプロピレン樹脂発泡体の原料として用いるポリプロピレン樹脂はプロピレンをモノマーとして用い、常法により重合して得たポリプロピレン樹脂を用いることができる。また、原料に用いるポリプロピレン樹脂は、ポリプロピレン樹脂発泡体の性能を調整するために、種々の構造の、ホモポリマー、ブロックポリマー、ランダムポリマーなどを適宜ブレンドして用いることができる。例えば、溶融張力の高いホモポリマーを基材樹脂に多く含有させるとポリプロピレン樹脂の溶融張力を向上させ、ポリプロピレン樹脂発泡体の連続気泡の存在割合を低下させ、独立気泡の存在割合を増加させることで、高強度のポリプロピレン樹脂発泡体を得ることができる。
B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤は、無極性樹脂に相溶するように構造設計されたB-Nコンプレックスであり、主鎖の部分が対象樹脂マトリックス中にアンカーとして保持された状態で、極性部分(B-N)を表面に固定している。この帯電防止剤は、(-)の帯電荷に対しては、この帯電荷に対応し、消去するN成分である有機窒素化合物と(+)の電荷に対応し消去するB成分(半極性有機ホウ素化合物)から構成され、静電気の発生と同時に電荷移動遷移を起こし、瞬時にイオン対構造に転換する。
B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤は、下記の一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤は、なかでも、下記式(2)で表される化合物であることが好ましい。
ここで、BN105は、(B)成分と(N)成分の非イオン化合物同士からなる1:1分子化合物が(+)成分と(-)の電荷が存在すると電荷移動遷移して、樹脂の表面及び内部で帯電荷を除電する作用がある。そのため、ドナーであるB化合物からアクセプターN化合物にプロトンが移動する遷移反応が生じる。その結果、樹脂発泡体の表面では帯電荷の中和消滅させることで除電し、表面以外の部分では、Bによる正孔の輸送やNによる電子の拡散が起こることで、帯電荷を除電することが可能になる。
なお、意外にも、B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤は抗菌効果を発揮することを発見した(表1,試験材1~10参照)。B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤が抗菌効果を奏することを開示した文献はなく、B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤をポリプロピレンの発泡体に仕込み、抗菌性を発現させ、その効果を利用した用途となる「輸送用容器」または「輸送用容器の仕切り部材」や「梱包用緩衝材」は、上記の発見に基づいて構成されたものであり、思想的に新規な特徴を有するものである。
B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤の性能を最大限に発揮させるためには、界面活性剤型低分子帯電防止剤とことなり、発泡体の表面へのブリードアウト現象を伴うものでないため、B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤の分散状態の制御が重要となる。
基剤樹脂は、ポリプロピレン樹脂であるが、ポリプロピレン樹脂以外に少量であれば、その他の樹脂成分として低密度ポリエチレン樹脂としてLDPEをポリプロピレン樹脂100質量部に対して、0.3質量部~8.0質量部の範囲で含んでもよい。たとえば、ポリプロピレン樹脂中にB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を均一に分散させるためには、低密度ポリエチレン樹脂としてLDPEと混合したマスターバッチとすることが望ましい。
本発明のポリプロピレン樹脂発泡体は気泡核剤を含有する。この気泡核剤は、シートの製造工程において、樹脂が発泡する際に気泡核の形成を促すものであり、気泡の微細化と均一分散性を向上させる。ここで発明で使用する気泡核剤に特に制限はなく、例えば、重炭酸ソーダ、重炭酸アンモニウム、重曹クエン酸、アゾジカーボンアミド、タルク等を気泡核剤として用いることができる。
(顔料)
本発明のポリプロピレン樹脂発泡体は、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、顔料、耐熱性向上剤、難燃剤等の添加剤を含有してもよい。顔料は、ポリプロピレン樹脂発泡シートに着色するために用いられる。主として用いられる顔料としては、白色顔料、黄色顔料、青色顔料、緑色顔料、赤色顔料、黒色顔料などがある。
ロシアニン、濃紫色、緑、黒を示すFeフタロシアニンなどがあるが、これらのフタロシ
アニン系顔料も用いることもできる。
前記輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材はポリプロピレン樹脂発泡体がアンチモン系難燃剤、水酸化物系難燃剤、臭素系難燃剤いずれかの難燃剤を含むポリオレフィン樹脂発泡体であってもよい。なお、前記ポリプロピレン樹脂発泡体が難燃剤を含む場合は、難燃剤の含有量は、4.0質量部以下が望ましい。難燃剤の含有量が4.0質量部以下であれば、発泡阻害を起こす心配がないので、難燃性は多少抑制してもこの範囲の添加量とする。難燃剤の添加量が1.0~4.0質量部の範囲であれば、一定程度の難燃性が確保できるからである。
シリンダー径150mmの押出機に、ポリプロピレン樹脂(成分(A))と、B-N電荷移動型帯電防止剤成分を含むマスターバッチ(B)(好ましくは0.4~8.0質量部、対基材ポリプロピレン樹脂100質量部)とを、所定の割合で投入し、混練した。押出機途中のシリンダー部から炭酸ガスを所定のガス圧及びガス流量で、幅400mmのT型発泡ダイスの先端の中心から混練物を押出し、水平方向に設置された2組の成形ロールダイの間を通過させる。こうして圧延率を調整することで、所定厚さのポリプロピレン樹脂発泡体シートを得ることができる。このポリプロピレン樹脂発泡体シートは、押出温度は160~195℃、成形ロールダイによるMD方向の圧延を圧延率20~90%の範囲の圧延にて製造することができる。なお、必要に応じて気泡核剤や顔料などを所定の割合で加えることができる。
本発明のポリプロピレン発泡体はシート状で、発泡シートの厚さは目的に応じて適宜に設計される。例えば、1.0~5.0mm厚の発泡シートとすることができる。これらの厚さの発泡シートは押出とその後のシートの圧延の圧延率を適宜設定することで、適宜製品厚さを調整することができる。後述するように、本発明の実施例では、発泡体のシート厚さは、3.0mmで統一した。
本発明に用いるポリプロピレン樹脂発泡体は、発泡倍率が1.5~4倍であることが好ましい。発泡倍率を1.5~4倍とすることにより、所定の強度と伸び値とすることができる。この発泡倍率は、より好ましくは1.5~3.3倍である。ここで、本願のような低発泡倍率のポリプロピレン樹脂発泡体を成形ロールダイにより圧延を行った樹脂発泡体の場合、発泡倍率がほぼ同一であれば引張強さや伸び値は、基材樹脂の種類の影響が大きいが、これに加えて樹脂の配向も影響する。
ここで、連続気泡率が10%前後とすることで高強度材が得られ、連続気泡率が60%前後の場合には、低強度材を得ることができる。連続気泡率の調整は、樹脂発泡体を構成する基材樹脂の溶融張力を調整することで調整することができる。
本発明に係るポリプロピレン樹脂発泡体はその表面及びスライス面の表面抵抗率が1.00×1013Ω/□以下であり、5.00×1012Ω/□以下であることが好ましく、3.00×1012Ω/□以下であることがさらに好ましく、1.00×1012Ω/□以下であることが特に好ましい。表面抵抗率は製品としては、低ければ低いほど好ましいため、特に、製品としては下限値を設定する必要はないと考えられるが、1.00×1010Ω/□以上、1.00×109Ω/□以上であることが望ましい。
実施例に使用した試験材1から試験材21は、各試験材の基材樹脂に必要によりB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を加えた樹脂成分に必要に応じて所定量の顔料を加えて、さらに気泡核剤を1部加えて、炭酸ガスをガス圧力7kg/cm2で、ガス流量5l/minの条件で、3倍発泡させて、4.5mmのシート厚さに押出後、ロール圧延で、ロール間隔2.8mmにて圧延を行い厚さ3.0mmのポリプロピレン樹脂発泡体に仕上げた。
ここで、気泡核剤には、永和化成工業株式会社製のポリスレンを用いた。
B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤はマスターパッチにより添加した。ここで、各試験材は、(株)ボロン研究所製のBN105を帯電防止剤として使用して、ポリエチレン(LDPEやHDPE)またはポリプロピレンを基材樹脂として所定割合のB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を含むマスターバッチを、両者を溶融混錬後に所定断面形状のストランド状に押出を行った後に所定寸法に切断した内製材を使用した。
後述する実施例1の試験材について、引張試験による引張強さの測定、発泡倍率、連続気泡率の測定、試験材製造後7日及び30日における樹脂発泡体の表面及びスライス面の表面抵抗率の測定、発泡体表面の帯電半減期の測定と抗菌性評価試験を行った。なお、引張強さ、発泡倍率、連続気泡率、表面抵抗率、帯電半減期の測定、抗菌性試験の各試験は、JISまたはASTM規格のいずれかに準拠して試験を行った。
ここで、スライス面の表面抵抗率測定に用いた材料は、3mm厚さの樹脂発泡体の厚さ方向の中央と表面の発泡体のシート厚さの(1/4)に相当する位置を発泡体表面に平行に切断したものを所定の大きさの試験片に加工したものを用いた。
ここで、実施例2では、主として表面抵抗率上記測定項目の内、表面抵抗率は発泡体の表面のみに全試験材ついて行ない、スライス面の表面抵抗率は後述する特定の材料について測定し、その他の特性は実施例1と同様の測定を行った。また、実施例3として、実施例1の代表材について長期間経過後の帯電防止性能を評価するために、60℃の恒温槽で35日保持した後、試験材表面のみついて表面抵抗率を測定する促進試験をなった。実施例3は、表面抵抗率の長期特性評価のみを付加的に行ったものであり、実施例3で用いた試験材は実施例1の試験材と重複するため、表面抵抗率以外のその他の試験は行う必要が
ないため、行っていない。また、引張強さ、発泡倍率、連続気泡率の測定は各3個の試験
片について測定を行いその平均値を測定値とし、表面抵抗率、帯電半減期、抗菌性確認試験は、測定ばらつきを考慮して各5個の試験片について測定を行ってその平均を測定値とした。また、表面品質は、各試験材の樹脂発泡体表面を目視で評価し、発泡性は、樹脂発泡体の切断面を用いて評価した。
ここで、後述する表中の各実施例の説明で、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどは、実施例の表中など場合により、LDPE、HDPE、PPなどと簡略化する記載を行ない、顔料投入方法などは、ダイレクトブレンド法、マスターバッチ法をDB,MBと記載した。なお、顔料マスターバッチは、電荷移動型帯電防止剤と同様の方法にて製造した。
JISK6767に準拠して樹脂発泡体の引張破断伸び値を決定した。より詳細には、試験片として2号ダンベル試験片(厚さ3mm)を用い、引張速度を100mm/minとして、試験片が破断するまで引張試験を行い、実施例1,2の各試験材の引張強さをMD方向とTD方向の両方向について求めて、小数点以下2桁を四捨五入して、測定結果を小数点以下1桁まで記載した。
発泡倍率は、発泡前の樹脂の比重を、水中置換法(JISK7112)にて測定した発泡体の比重で割った値である。発泡体の比重の測定には、メトラードレド社製の電子天秤AG204を使用して測定可能である。測定値は、小数点以下第2位を四捨五入した値を発泡倍率とした。実施例1,2の各試験材について発泡倍率を測定した結果、発泡倍率はいずれの試験材発泡倍率3.0±0.1倍(2.9~3.1倍)を満足したが、表1,表2から記載は省いた。
連続気泡率(連通率)は、ASTM D-2856-87に記載の方法に準じて決定した。具体的には、空気比較式比重計1000型(東京サイエンス社製)を用いた測定値を下記式に当てはめ、連続気泡率を決定した。連続気泡率は、小数点以下2桁まで求めて、これを3つの供試材について測定を行い四捨五入して小数点以下1桁まで求めて連続気泡率とした。
[連続気泡率(%)]=100×[(見掛け体積-空気比較式比重計による体積値)
/見掛け体積]
表面抵抗率測定は、JISK6911に準拠して測定することができる。表面抵抗率測定は,主電極及びリング電極、対向電極を用いて、電圧源Vsをリング電極に印加し、リング電極から主電極に向って試料表面上を流れる電流Imを測定する。ここで、表面抵抗値Rsは、Rs=Vs/Imから計算できる。
ここで、リング電極から対向電極に流れる電流は電流計に流れ込まないので、測定電流には影響を与えない。
ρs=(L/W)・Rs=(Π(D+d)/(D-d))・(Vs/Im)
表面抵抗率:ρs
リング電極の内径:D
主電極の外径:d
主電極の外径及びリング電極の内径の平均長さ:L=(D+d)/2
主電極の外径及びリング電極の内径の間隔:W=(D-d)/2
表面抵抗:Rs
表面抵抗測定率は、Ω/□で記載し1cm2当たりの抵抗値で表わす。
実際の測定は、試験片を100mm×100mmに切り出し、これをリング電極の内径D=70mmφ、主電極の外径d=50mmφの試験装置を使用して行った。試験装置は、(株)ADVANTEST製のR8340を用いた。
スタティックオネストメータによる帯電半減期の測定は、各試験材について、資料寸法45mm×45mmの試験材を切り出して、下記の条件にて行った。
試験方法:JISL1094A法 準拠
試験条件:印加電圧;-10kV
印加時間;30 s
定試験片数:3個
試料保持条件:23℃±2℃、50%RH±2RH×24h
試験環境:23℃±2℃、50%RH±2RH
測定装置:Static Honestmeter Type H-011(シシド静電気(株)製)
ここで、本発明の製品の輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材の用途を考えた場合に、これらの製品の樹脂発泡体の表面品質が問題となる。そこで、各試験材の表面品質には発泡時の安定性が表面品質に影響を与えることが分っているため、表面品質と発泡性の関係について確認を行った。表面品質は、目視により評価を行い、樹脂発泡体の表面状態が均一なものは、「◎」、樹脂発泡体の表面が僅かに不均一であるがあるが製品としては問題がないものを「○」、表面に凹凸があり発泡体の板厚が不均一なものを「×」とした。また、発泡状態は、樹脂発泡体の厚さ方向の切断面を走査電子顕微鏡にて50倍で発泡状態の確認を行い、発泡体の観察部位を変えて各3カ所の観察を行い、発泡状態が観察部位によらず均一なものは「○」、発泡状態が観察部位により異なり不均一なものは「×」とした。
試験にはMicrobiologics社製の大腸菌キットを液体ブイヨン培地に植菌後、37℃恒温槽で一晩培養して、培養後の菌液を適切な濃度に調整したものを菌液として用いた。ここで、抗菌性試験に使用した培地は、日水製薬株式会社製コンパクトドライEC培地を用いた。
Cn:コロニー数(採用したシャーレのコロニー数平均値)
At:希釈倍率(採用したシャーレに分注した希釈液の希釈倍数:106)
Ct = Cn × At = Cn × 106
(試験材)
試験材1から試験材11についての各種ポリプロピレン樹脂発泡体の2号ダンベル試験片による引張試験におけるMD方向とTD方向の引張強さ、連続気泡率、製造後7日と30日における発泡体表面とスライス面の表面抵抗率の測定結果とスタティックオネストメータによる帯電半減期測定結果、及び発泡性評価、抗菌性評価結果を示す。
ここで、表面抵抗率の測定を、製品製造直後に測定せずに、7日後と30日後としたが、この理由は、スライス面の表面近傍の気泡のミクロ的な安定性にスライス加工が影響与えるため、切断による気泡構造への影響(切断面近傍の気泡中の炭酸ガスと空気の置換
やごく微量の気泡体積変化)とB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤の結晶性の進行度合いを考慮して1週間程度経過後に表面抵抗率の測定を行うことにしたものである。
なお、樹脂発泡体の基材樹脂A,Bに使用した、ホモタイプポリプロピレンは、日本ポリプロピレン(株)製をMFX8使用し、ブロックタイプポリプロピレンには、上記のプライムポリマー(株)製のプライムポリプロE702MGを使用した。ここで、基材樹脂Aには、上記のホモタイプポリプロピレンとブロックタイプポリプロピレンを2:1の割合で混合し、基材樹脂Bは、ブロックタイプポリプロピレンとして、プライムポリマー(株)製のプライムポリプロE702MGのみを用いた。
試験結果を表1に示す。基材樹脂Aは硬質発泡材で、基材樹脂Bは軟質発泡材であるが、試験材4を除く基材樹脂Aを用いた試験材1~9の各試験材の引張強さは、MD方向:6.8~7.6MPa,TD方向:4.9~5.5MPaで、連続気泡率は、10.7~12.4%であり、これに対して比較材の試験材10は、MD方向の引張強さは、MD方向が7.2MPa,TD方向が5.4MPaで、連続気泡率が12.4%であり、試験材11は、MD方向の引張強さは、MD方向が8.6MPa,TD方向が5.6MPaで、連続気泡率は11.8%であった。また、試験材4の基材樹脂Bの引張強さはMD方向が5.5MPa,TD方向が3.4MPaで、連続気泡率が58.4%であった。ここで、上記の引張強さ、連続気泡率の値は、試験材、比較材ともに輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材として問題のない範囲であった。
表1から判るように、試験材1~9のB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を含む表面の製造後7日における表面抵抗率は、前記帯電防止剤の含有量0.1~2.0質量部の範囲で、マスターバッチの基材樹脂の種類を含めて、1.64~5.60×1011、製造後1カ月における表面抵抗率は、1.48~2.97×1011の範囲に含まれ、個々に材料間の表面抵抗率の相違はあるものの、いずれの場合も1012未満である。
これに対して、比較例材である界面活性剤型帯電防止剤を含む試験材10は製造後7日における表面抵抗率は4.15×1011で、本願発明の表面抵抗率範囲に含まれるが、製造後1カ月における表面抵抗率は3.69×1011で、本願発明より表面抵抗率が高く、全体として見ればほぼ同レベルと考えられる。また、高分子型帯電防止剤からなる積層構造材である試験材11の表面の表面抵抗率は、製造後7日における表面抵抗率は3.85×1011で、本願発明の表面抵抗率範囲に含まれるが、製造後1カ月における表面抵抗率は3.17×1011で、本願発明より表面抵抗率が高く、全体として見ればほぼ同レベルと考えられる。
スライス面の表面抵抗率は、製品の摩耗や損傷を考慮して製品の厚さの中央でなく、樹脂発泡体の厚さ方向の表面から1/4の位置で切断してスライス面とした。表1では、樹脂発泡体の表面から1/4厚さの発泡面を切断したスライス面を実施例1のB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を含む試験材1から試験材9のスライス面の表面抵抗率は、製造7日後で、1.48~2.56×1012、製造後1カ月で3.34~5.13×1011
と1012台以下であるが、これに対して、低分子の界面活性剤型帯電防止剤は、製造7日後で8.24×1014、製造後1カ月でも2.75×1014であり、高分子タイプ帯電防止剤は、製造7日後で8.26×1014、製造後1カ月でも2.72×1014であり、両者ともに1014台の表面抵抗率を示す。
従って、本発明の試験材1~試験材9は、B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤の含有量やマスターバッチの基材樹脂の種類に関係なく、低分子の界面活性剤型帯電防止剤と高分子タイプ帯電防止剤を含む試験材10、試験材11と比べて、スライス面の表面抵抗率が顕著に低下する傾向を示す。この理由は、例えば、半極性B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤の他材料との除電メカニズムの相違とスライス面の気泡を囲むセル壁表面にB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤が均一に高密度に分散した構造となるなどの結果得られるものと考えられる。これに対して界面活性剤型帯電防止剤を含有する試験材10の場合や高分子型帯電防止剤を利用した積層構造のスライス面が帯電防止剤を含有しない樹脂発泡体の発泡層である試験材11の場合には、このような効果が得られないためと考えられる。
ここで、各試験材の帯電半減期の測定結果をみると、試験材1~試験材9のB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を含有するポリプロピレン樹脂発泡体の帯電半減期は0.10sec以下であるのに対して、試験材10の界面活性剤型帯電防止剤を含有するポリプロピレン樹脂発泡体の帯電半減期は0.12secで、試験材11の高分子タイプ帯電防止剤を含むポリプロピレン樹脂発泡体の帯電半減期は0.74secである。いずれの場合にも、B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を含有するポリプロピレン樹脂発泡体の帯電半減期が試験材10,試験材11の比較例材の帯電半減期より小さいことから、B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤は他の帯電防止剤を含有する試験材10,試験材11の比較例材よりも、帯電防止剤が均一に微細分散しているものと考えられる。
表面品質を目視により評価を行なったが、試験材1~試験材7の樹脂発泡体表面の表面品質に問題はなく、いずれも「◎」の評価であった。試験材8の表面は樹脂発泡体表面の均一性が僅かに劣り、表面抵抗率も同一添加量で比べると、LDPEより劣るため、参考例とした。また、試験材9は表面の凹凸により発泡体の板厚が不均一であるため「×」の不合格評価となった。また、比較例材の試験材10、試験材11も表面品質には問題がなくいずれも「◎」であった。
そこで、試験材9の、B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤のマスターバッチを構成する樹脂成分を低密度ポリエチレン(LDPE)でなく、ポリプロピレンを用いた場合の試験材の試験結果からすると、マスターバッチを構成する樹脂にポリプロピレンを用いた場合には、マスターバッチを構成する樹脂の融点が高くマスターバッチが基材樹脂に溶融しづらいため、原料樹脂の溶融混錬押出ガス発泡時の発泡性に影響を与えて、発泡状態が不均一になり、発泡阻害が生じてその結果ポリプロピレン樹脂発泡体の表面品質が低下したものと考えられ、これが帯電防止剤の分散性にも影響を与えたものと考えられる。また、試験材8のマスターバッチを構成する樹脂に高密度ポリエチレン(HDPE)を用いた場合には、ポリプロピレンを用いた場合ほどではないが、低密度ポリエチレン(LDPE)を用いた場合に比べて、表面抵抗率や樹脂発泡体の表面品質が僅かではあるが低めで、表面抵抗率、表面品質ともに低密度ポリエチレン(LDPE)の場合には及ばなかった。
また、表1には、試験材1~9,10,11の各試験材の発泡体表面における、JISZ 2801に準拠した106希釈後の抗菌性を評価した、各試験材の発泡体表面のコロニー数の測定結果を示す。これによると、試験材1~9のB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を用いた場合のコロニー数は20~65であるのに対して、試験材11の高分子タイプ帯電防止剤を用いた樹脂発泡体の場合は、コロニー数が195であり、抗菌試験結果からは、B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を使用した場合の方が高分子タイプ帯電防止剤を用いた場合よりコロニー数が少なく抗菌性が優れていると考えられる。また、試験材10の低分子の界面活性剤型帯電防止剤を使用した場合のコロニー数は20であり、試験材10の低分子の界面活性剤型帯電防止剤を使用した場合は、B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を使用した場合と同レベルか低分子の界面活性剤型帯電防止剤を使用した場合の方が少し優れているものと考えられる。
以上のように、実施例1の結果から、B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を含有する樹脂発泡体は、樹脂発泡体表面における帯電防止性能だけでなく、樹脂発泡体のスライス面における帯電防止性能にも優れるもので、さらに同様の持続型帯電防止効果を有する高分子タイプの帯電防止剤と比較すると、スライス面におけるこのような帯電防止性能は、高分子タイプの帯電防止剤を用いた試験材11の場合には、表面のみ帯電防止剤を含むフィルムからなる積層構造であるなどの構造的理由により、認められなかった。
実施例2では、実施例1の試験材3に、金属フタロシアニン顔料とその他の顔料を所定の範囲で加えた場合の試験材12から試験材21の試験結果を表2に示す。試験材12~試験材15はCuフタロシアニン顔料を、含有量を4.0~0.5質量部の範囲で変えて加えたものである。試験材17~試験材19は、実施例1の試験材3にさらに、それぞれFeフタロシアニン顔料、Coフタロシアニン顔料、Niフタロシアニン顔料を2質量部加えた試験材である。試験材20は、試験材3に酸化チタンを2.0質量部加えた材料で、試験材21は、同様に試験材3に酸化鉄を2.0質量部加えたものである。
本発明においては、基本的に顔料の添加は、ダイレクトブレンド法としたが、顔料の添加量が1質量部以下ものは、量産においては顔料の分散性を考慮してマスターバッチ法による添加(顔料マスターバッチ:低密度ポリエチレン(LDPE)と顔料の組成比が2:1である顔料マスターバッチ)を用いることもあるため、本発明においては、試験材16の顔料添加をマスターバッチ添加として、その他の試験材はダイレクトブレンドとした。試験材16とCuフタロシアニン顔料を同量添加の試験材14との比較ができるようにした。
実施例2における試験材は、実施例1の試験材3に、所定の顔料を含有させたものであるため、試験材の引張強さ、連続気泡率、樹脂発泡体表面の表面抵抗率、電荷減衰率、樹脂発泡体の表面品質、発泡性は、実施例1とほぼ同様の結果を示した。
具体的には、試験材3の表面における表面抵抗率が製造後7日では、2.07×1011で、製造後1カ月では1.88×1011であり、これに対して、試験材13から試験材22の顔料を所定量加えた場合の表面における表面抵抗率は、製造後7日2.03~2.18×1011で、製造後1カ月では1.84~2.04×1011で、試験材3を基準として、表面抵抗率は、試験材3の表面抵抗率の±約10%の範囲にある。また、試験材13,14,16のスライス面の表面抵抗率は、試験材3を基準とした場合に、試験材3のスライス面の表面抵抗率の±約10%の範囲に収まっていて、試験材3と同レベルである。これに対して、比較例材のスライス面の表面抵抗率は、1014台であり、本発明の試験材13,14,16は比較例の試験材10,11と比べてはるかに低い値を示している。このため、他の顔料添加の試験材も同様の傾向を示すと考えられることから、他の試験材の表面抵抗率の測定を行わなかった。
また、顔料の添加方法による試験材の諸特性に対する影響を評価するため、試験材14と試験材16とで、Cuフタロシアニン1質量部添加の試験材同士でダイレクトブレンドとマスターバッチ添加で、添加方法による前記諸特性に関する試験結果の比較を行ったが、前記の諸特性はダイレクトブレンドの場合とマスターバッチ添加の場合とで大きな差異は認められなかった。
実施例2に記載の試験材12から試験材21は、引張強さ、連通気泡率及び製造後所定日数での表面抵抗率、帯電半減期は、顔料が押出発泡プロセスにおいて安定なため、顔料含有の相違により多少の差異はあるが、機械的性質、連通気泡率などに実用上問題となるような大きな差異はなく、実施例1の試験材1~試験材9と概ね同等の性能を有すると考えられる。
試験材12から試験材19の金属フタロシアニン顔料を含む試験材の発泡体表面と試験材3の発泡体表面における抗菌性試験の結果を対比すると、試験材3ではコロニー数が37であるのに、試験材12から試験材19の場合には、コロニー数がゼロまたは5以下の値を示した。このように金属フタロシアニン系顔料を加えた樹脂発泡体は、これらの顔料を加えない材料に比べてコロニー数が大きく減少し、抗菌効果を示すことが分った。試験材20の酸化チタン、試験材21の酸化鉄を含むものは、コロニー数が20台であり僅かではあるが、顔料添加のないものに比べて金属化合物顔料を含むことにより、抗菌性が向上しているようにも見えるが、金属フタロシアニンの場合と比べるとその効果はそれほど顕著ではない。
また、実施例3として、実施例1に記載の試験材3,試験材10,試験材11について長期間経過後の帯電防止性能を評価するために、60℃の恒温槽で35日保持した後、これらの試験材の表面層の表面抵抗率を測定する促進試験による表面抵抗率の評価を行った。この促進試験の保持時間は、アレニウスの10℃2倍則が適用できると考えることができるので、これを基に60℃保持時間を室温での保持に換算すると、20℃室温換算での保持時間が約1.5年に相当する。
ここで、表1の結果から、本発明のB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を含有する試験材は、いずれも、スライス面の表面抵抗率が1013以下の1012台であるのに対して、低分子タイプの界面活性剤型帯電防止剤を含有する試験材10及び高分子タイプ帯電防止剤を含有する積層タイプの試験材11はともにスライス面の表面抵抗率は、いずれも1014を超えるものとなった。
Claims (10)
- 輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材は、ポリプロピレン樹脂を基材樹脂として、前記ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、低密度ポリエチレン樹脂としてLDPEを0.3~8.0質量部含み、さらにB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を0.1~2.0質量部の範囲で含む、持続型帯電防止性能を有し、表面品質に優れるポリプロピレン押出樹脂発泡体から構成され、
前記押出樹脂発泡体の発泡体表面及び発泡層の両者ともに帯電防止性能に優れるものであり、かつ前記押出樹脂発泡体の外表面がスキン層とスライス面あるいはシート切断面とを含んで構成されるものである輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材であり、
前記ポリプロピレン押出樹脂発泡体表面及び発泡樹脂層のJISK6911に準拠して測定した発泡樹脂層であるスライス面の表面抵抗率が発泡体表面のスキン層の表面抵抗率より高く、両者の表面抵抗率がともに1.0×1013Ω/□以下であり、
前記表面抵抗率に基づく帯電防止効果に加えて、さらに前記押出樹脂発泡体が抗菌効果または防カビ効果を有するものであり、
前記押出樹脂発泡体がJIS
Z2801を参考にして行った抗菌試験により確認した抗菌効果または防カビ効果に基づいて、抗菌または防カビ用に使用可能なことを特徴とするポリプロピレン押出樹脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材。 - 前記輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材は、前記ポリプロピレン押出樹脂発泡体の表面のスキン層及び表面から1/4の厚さにおけるスライス面の発泡樹脂層のJISK6911に準拠して測定したスキン層の表面抵抗率が1.0×1012Ω/□以下、スライス面の表面抵抗率が5.0×1012Ω/□以下であることを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン押出樹脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材。
- 前記輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材は、表面層における帯電半減期が0.10秒以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポリプロピレン押出樹脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器及、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材。
- 輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材に用いる前記ポリプロピレン樹脂発泡体がポリプロピレン樹脂を基材樹脂として、前記ポリプロピレン樹脂100質量部に対して、低密度ポリエチレン樹脂としてLDPEを0.3~10質量部含み、さらにB-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤を0.1~2.0質量部、顔料0.5~4.0質量部の範囲で含む持続型帯電防止性能を有し、表面品質に優れるポリプロピレン押出樹脂発泡体から構成され、
前記押出樹脂発泡体の発泡体表面及び発泡層の両者ともに帯電防止性能に優れるものであり、かつ前記押出樹脂発泡体の外表面がスキン層とスライス面あるいはシート切断面とを含んで構成されるものである輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材であり、
前記顔料が金属フタロシアニン系化合物であり、前記金属フタロシアニン化合物がCu、Co、Fe、Niの金属フタロシアニン系化合物のいずれかの顔料であり、
前記ポリプロピレン押出樹脂発泡体表面及び発泡樹脂層のJISK6911に準拠して測定した発泡樹脂層であるスライス面の表面抵抗率が発泡体表面のスキン層の表面抵抗率より高く、両者の表面抵抗率がともに1.0×1013Ω/□以下であり、
前記表面抵抗率に基づく帯電防止効果に加えて、さらに前記押出樹脂発泡体が抗菌効果または防カビ効果を有するものであり、
前記押出樹脂発泡体がJIS
Z2801を参考にして行った抗菌試験により確認した抗菌効果または防カビ効果に基づいて、抗菌または防カビ用に使用可能なことを特徴とするポリプロピレン系押出樹脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材。 - 前記輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材は、前記ポリプロピレン押出樹脂発泡体の表面のスキン層及び表面から1/4の厚さにおけるスライス面の発泡樹脂層のJISK6911に準拠して測定したスキン層の表面抵抗率が1.0×1012Ω/□以下、スライス面の表面抵抗率5.0×1012Ω/□以下であることを特徴とする請求項4に記載のポリプロピレン押出樹脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材。
- 前記輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材は、表面層における帯電半減期が0.10秒以下であることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のポリプロピレン押出樹脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材。
- 前記輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材のJIS Z2801を参考にして下記の抗菌試験方法に沿って行った抗菌試験により確認した前記B-Nタイプ電荷移動型帯電防止剤と金属フタロシアニン系化合物とを含有するポリプロピレン押出樹脂発泡体シートの抗菌効果または防カビ効果は前記試験において生菌コロニー数が5×10 6 以下であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のポリプロピレン押出樹脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材。
[抗菌試験方法:対象試験片を寸法50±2mm□に切り出し、試験片と菌液を接触させ37℃で24時間静置する。その後所定濃度に洗い出し希釈を行い、洗い出し希釈後の試験液を1日の培養処理を行った後に、生菌のコロニー数を測定する。なお、コロニー数は、測定したコロニー数に希釈倍率をかけた値となるため、実際の測定値の10 6 倍となる。] - 前記輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材に用いる前記ポリプロピレン押出樹脂発泡体は、アンチモン系難燃剤、水酸化物系難燃剤、臭素系難燃剤いずれかの難燃剤を1.0~4.0質量部の範囲で含むことを特徴とする請求項4または請求項5に記載のポリプロピレン押出樹脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材。
- 請求項1から請求項3のいずれかに記載のポリプロピレン押出樹脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材の抗菌、防カビ用途への使用。
- 請求項4から請求項7のいずれかに記載のポリプロピレン押出樹脂発泡体シートを使用した繰り返し使用可能な輸送用容器、輸送用容器の仕切り部材あるいは梱包用緩衝材の抗菌、防カビ用途への使用。
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