JP2018016345A - 紙管用の輸送箱 - Google Patents

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Rika Matsuo
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Abstract

【課題】包装用フィルムの異物混入や紙管の帯電に伴う汚染のおそれを排除でき、作業性、軽量性、安全性、洗浄性、防水性に優れ、長期に亘り再利用が可能な安価な紙管用の輸送箱を提供する。
【解決手段】少なくとも樹脂含有の成形材料により低発泡射出成形され、帯電防止性の箱に形成されて包装用フィルムの紙管2を複数本収納可能な輸送箱10であり、平面矩形の第一の長板11と、第一の長板11の一側部に屈曲可能に接続される第一の幅板12と、第一の幅板12の一側部に屈曲可能に接続される第二の長板11Aと、第二の長板11Aの一側部に屈曲可能に接続される第二の幅板12Aと、第一の長板11の他側部に屈曲可能に接続されて第一の長板11と第二の幅板12Aを接続する継ぎ代板と、第一、第二の長板11・11Aと第一、第二の幅板12・12Aとの上下両端部に屈曲可能に接続される複数枚のフラップ板14とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、包装用フィルムの巻芯となる紙管を収納、保管、輸送する紙管用の輸送箱に関するものである。
従来における包装用フィルム1は、図6に示すように、巻芯となる筒形の紙管2と、この紙管2に巻回される帯形の長いフィルム3とを備え、紙管2にフィルム3が巻回された状態で包装箱に収納されており、この包装箱からフィルム3が所定の長さ分引き出されて食品の保存等に利用される(特許文献1、2参照)。
紙管2は、所定の幅を有する原紙等が鉄芯に巻回して貼着され、円筒形に成形されることで形成される。また、フィルム3は、防汚性や防湿性等に優れるポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル等により透明の薄膜に成形され、45cm×100m、60cm×50m、30cm×50m、30cm×20m、22cm×20m等の大きさに形成されて紙管2の外周面側に巻き付けられる(特許文献3参照)。
このような包装用フィルム1は、紙管メーカの製造工場で紙管2が製造され、この紙管2が紙管メーカの製造工場からフィルムメーカの製造工場に輸送され、このフィルムメーカの製造工場で紙管2に成形されたフィルム3が巻き直して巻き付けられるとともに、これら紙管2とフィルム3とが簡易な構成の包装箱に収納・包装された後、この包装箱が外観検査されることで製造される。
ところで、包装用フィルム1の紙管2は、紙管メーカの製造工場からフィルムメーカの製造工場に複数本がまとめて輸送されるが、この輸送に際しては、既存のダンボール箱が使用されている(特許文献4参照)。この段ボール箱は、例えば軽量で安価な段ボール用原紙を用いて製造され、収納する包装用フィルム1が長期に亘って継続して量産されるのに鑑み、紙管メーカとフィルムメーカの製造工場間で再利用される。
特開2005‐280716号公報 実用新案登録第3041579号公報 特開2016‐053148号公報 実開平03‐123816号公報
従来における紙管用の輸送箱は、以上のように段ボール用原紙からなる段ボール箱が単に使用されているので、紙管メーカとフィルムメーカの製造工場間で長期に亘り繰り返し使用されると、耐久性の低下に伴い、段ボール箱の一部が紙片や紙粉として剥離・脱落し、これらの紙片や紙粉が収納した複数本の紙管2の間や紙管2内に混入し、その結果、包装用フィルム1に紙片や紙粉が混入して異物混入問題が発生するおそれが考えられる。
この憂いは、包装用フィルム1が食品保存に利用される場合、食品衛生を保つ観点から、重大である。この憂いの解消には、(1)集塵機を導入して紙片を除去する方法、(2)段ボール箱を樹脂製の専用容器に変更する方法、(3)輸送箱をハーモニカ形の中空構造のプラスチック段ボールにより製造する方法が考えられる。
しかしながら、(1)の方法を採用する場合には、新規設備の導入でランニングコストの増大を招き、(2)の方法を採用する場合には、紙管2が帯電して塵埃が付着し、紙管2が汚染するおそれがある。また、(3)の方法の場合には、輸送箱を段ボール用原紙よりも重いプラスチック段ボールにより製造するので、輸送箱の質量が増大して取扱作業に困難を来し、しかも、輸送箱のフラップ板の周縁部等が鋭利になるので、手や指を傷付けるおそれがある。
また、輸送箱は、紙管メーカからフィルムメーカの製造工場に輸送され、倉庫のパレット上に複数個が積層して保管されると、各種の塵埃が付着することがある。この塵埃の付着した状態でフィルムメーカの製造工場の製造ラインに輸送箱が投入されると、製造ラインのホッパ等の汚染を招くという問題が生じる。この問題の解消には、輸送箱を製造工場の製造ラインに投入する前に水拭きする方法があげられるが、この方法を採用すると、段ボール用原紙の耐久性が著しく低下し、輸送箱の再利用に支障を来すこととなる。
本発明は上記に鑑みなされたもので、包装用フィルムの異物混入や紙管の帯電に伴う汚染のおそれを排除することができ、作業性、軽量性、安全性、洗浄性、防水性に優れ、長期に亘り再利用することのできる安価な紙管用の輸送箱を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、少なくとも樹脂を含有した成形材料により低発泡成形され、帯電防止性を有する箱に形成されて包装用フィルムの紙管を複数本収納可能なことを特徴としている。
なお、成形材料に有機系あるいは無機系の発泡剤が含有されるようにすることができる。
また、成形材料に帯電防止剤が含有されるようにすることができる。
また、平面略矩形の第一の長板と、この第一の長板の一側部に屈曲可能に接続される第一の幅板と、この第一の幅板の一側部に屈曲可能に接続されて第一の長板に対向可能な第二の長板と、この第二の長板の一側部に屈曲可能に接続されて第一の幅板に対向可能な第二の幅板と、第一の長板の他側部と第二の幅板の一側部のいずれかに屈曲可能に接続されて第一の長板と第二の幅板とを接続する継ぎ代板と、第一、第二の長板と第一、第二の幅板との両端部にそれぞれ屈曲可能に接続される複数枚のフラップ板とを含むことができる。
また、上部の開口した本体箱と、この本体箱に着脱自在に嵌合されて開口した上部を被覆可能な蓋箱とを備え、
本体箱は、平面略矩形の底板と、この底板の両端部にそれぞれ屈曲可能に接続されて相互に対向可能な一対の長板と、底板の両側部にそれぞれ屈曲可能に接続されて相互に対向可能な一対の幅板と、各幅板の両端部にそれぞれ屈曲可能に接続されて長板の側部に接続される複数枚の継ぎ代板とを含み、
蓋箱は、本体箱の底板と略同じ大きさの天板と、この天板の両端部にそれぞれ屈曲可能に接続されて相互に対向可能な一対の長板と、天板の両側部にそれぞれ屈曲可能に接続されて相互に対向可能な一対の幅板と、各幅板の両端部にそれぞれ屈曲可能に接続されて長板の側部に接続される複数枚の継ぎ代板とを含むことができる。
また、第一、第二の長板、第一、第二の幅板、及び複数枚のフラップ板の内外面のうち、少なくとも内面に帯電防止層がそれぞれ積層形成されるようにすることができる。
さらに、本体箱と蓋箱の内外面のうち、少なくとも内面に帯電防止層がそれぞれ積層形成されるようにすることができる。
ここで、特許請求の範囲における低発泡成形には、低発泡射出成形が含まれる。紙管は、複数本が横に寝かせて収納されるのが主ではあるが、複数本が起立した状態で収納されるものでも良い。また、輸送箱のフラップ板は、第一、第二の長板や第一、第二の幅板と同じ長さでも良いし、短くても良い。本発明に係る紙管用の輸送箱は、段ボール箱の種類である溝切り形(A型)、複数枚のフラップ板が突き合わせではなく、重なるオーバーフラップ形、テレスコープ形、組立て形、ブリス形、のり付け簡易組立て形等に形成することができるが、通常のフラップ板と嘴形等の特殊なフラップ板とを備え、使用後には折り畳んで輸送可能な専用の形に形成することもできる。
本発明によれば、樹脂含有の成形材料により、機械的強度、作業性、軽量性、防水性等に優れる輸送箱を低発泡成形するので、紙管メーカと他のメーカの間で輸送箱が長期に亘り使用されても、耐久性の低下に伴い、輸送箱の一部が剥離・脱落することが少ない。また、輸送箱が帯電防止性を有するので、収納した紙管が帯電して塵埃等が付着するのを抑制することができる。また、輸送箱にプラスチック段ボールを用いないので、輸送箱の一部が鋭利になることが少なく、安全性の向上が期待できる。また、輸送箱が防水性を有するので、輸送時や保管時に紙管が周囲の環境から吸湿して強度が低下するのを抑制することができる。また、輸送箱が紙製ではなく、樹脂製なので、輸送箱を製造工場の製造ラインに投入する場合、投入する前段階で輸送箱の外面の汚れを水やアルコール等で除去しても、輸送箱の耐久性が低下するのを防ぐことが可能になる。
本発明によれば、包装用フィルムの異物混入や紙管の帯電に伴う汚染のおそれを有効に排除することができるという効果がある。また、作業性、軽量性、安全性、洗浄性、防水性を向上させ、長期に亘り再利用することができ、しかも、コストの削減に寄与することができるという効果がある。
請求項2記載の発明によれば、成形材料に発泡剤を配合するので、輸送箱の軽量化を図ることができ、しかも、輸送箱の熱伝導性や誘電率を低下させることができる。
請求項3記載の発明によれば、輸送箱の成形材料に帯電防止剤を配合するので、輸送箱の内外面に持続性の帯電防止性を付与することができる。したがって、輸送箱に塵埃が付着しにくく、しかも、輸送箱の洗浄後にも直ちに帯電防止性を発揮させ、帯電防止性の輸送箱を長期に亘って使用することができる。
請求項4記載の発明によれば、輸送箱の樹脂面積が少なく、輸送箱の製造も容易となるので、経済性の向上が期待できる。
請求項5記載の発明によれば、本体箱に蓋箱を被せて輸送箱の周壁を二重構造にすることができるので、耐衝撃性や圧縮強さ等を増大させることが可能になる。
本発明に係る紙管用の輸送箱の実施形態を模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る紙管用の輸送箱の実施形態を模式的に示す展開図である。 本発明に係る紙管用の輸送箱の第2の実施形態を模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る紙管用の輸送箱の第2の実施形態における本体箱を模式的に示す展開図である。 本発明に係る紙管用の輸送箱の第2の実施形態における蓋箱を模式的に示す展開図である。 包装用フィルムの紙管とフィルムを示す斜視説明図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における紙管用の輸送箱10は、図1や図2、図6に示すように、包装用フィルム1の紙管2を複数本並べて収納可能な帯電防止性の箱であり、少なくとも樹脂を含有した成形材料により低発泡成形され、段ボール箱でいうところの溝切り形に形成される。
包装用フィルム1の紙管2は、所定の幅を有する原紙、ダンボール原紙、クラフト紙等が鉄芯にスパイラル巻きや平巻きに巻回して貼着され、円筒形に成形されることで安価に形成される。
輸送箱10は、横方向に伸びる平面矩形の第一の長板11と、この第一の長板11の一側部に屈曲可能に連接される平面矩形の第一の幅板12と、第一の幅板12の一側部に屈曲可能に連接される第二の長板11Aと、この第二の長板11Aの一側部に屈曲可能に連接される第二の幅板12Aと、第一の長板11の他側部に屈曲可能に連接されて第一の長板11と第二の幅板12Aとを接続する細長い縦長の継ぎ代板13と、第一、第二の長板11・11Aと第一、第二の幅板12・12Aとの上下両端部にそれぞれ屈曲可能に連接される突き合わせ用の複数枚のフラップ板14とを備えて形成され、長期耐久性やフラップ板14の折り曲げ易さ等に鑑み、2.0mm以上、好ましくは2.5mm以上、より好ましくは3.0mm以上の厚さとされる。
第一、第二の長板11・11A、第一、第二の幅板12・12A、継ぎ代板13、及び複数枚のフラップ板14の間には、折り曲げを容易にする罫線15がそれぞれ形成される。また、第一、第二の長板11・11Aと第一、第二の幅板12・12Aとは、それぞれ同じ高さ(深さ)に形成される。第一、第二の長板11・11Aは、同じ大きさに形成され、相互に対向する。また、第一、第二の幅板12・12Aは、第一、第二の長板11・11Aよりも短く形成され、同じ大きさに形成されて相互に対向する。
継ぎ代板13は、一般的には第一の長板11の他側部に連接されるが、必要に応じて第二の幅板12Aの一側部に連接されたり、省略される。また、複数枚のフラップ板14は、全て同じ高さに形成されるが、第一、第二の長板11・11Aに連接される外フラップであるフラップ板14が横方向に長く形成され、第一、第二の幅板12・12Aに連接される内フラップであるフラップ板14が短く形成される。
このような構成の輸送箱10は、少なくとも樹脂を含有した成形材料により低発泡射出成形され、軽量化が図られる。この成形材料は、発泡用の樹脂の他、発泡剤や帯電防止剤が添加されるが、発泡用の窒素ガスを用いる場合には、発泡剤が省略される。発泡用の樹脂としては、例えば機械的性質、成形性、耐薬品性等に優れるポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)が好適に使用される。また、発泡剤としては、ADCA(アゾジカーボンアミド)、DPT(N,N’-ジニト ロペンタメチレンテトラミン)、OBSH(4,4’-オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド)等の有機系発泡剤や炭酸水素ナトリウム等の無機系発泡剤が使用される。
帯電防止剤は、添加量が多いと、紙管2の着色のおそれがあるので、少量の添加量でも十分な帯電防止性が得られるタイプが用いられる。具体的には、特殊カチオン型活性剤のダスパー125B(ミヨシ油脂株式会社製:商品名)やダスパー1400B(ミヨシ油脂株式会社製:商品名)、少ない添加量(0.5%〜2%程度)で十分な帯電防止性を得ることのできる練り込み型のビオミセルBN‐105(株式会社ボロン研究所製:商品名)、成形加工直後から帯電防止性が期待できるグリセリン脂肪酸エステルが主成分のリケマール(理研ビタミン株式会社製:商品名)やリケマスター(理研ビタミン株式会社製:商品名)、取扱性に優れ、着色の悪影響が少ないエレストマスターS‐520(花王株式会社製:商品名)等が用いられる。
上記構成において、帯電防止性を有する紙管用の輸送箱10を製造する場合には、先ず、冷却された輸送箱10用の専用金型に、発泡用の樹脂、発泡剤、及び帯電防止剤のうち、少なくとも発泡用の樹脂と帯電防止剤とを含有した成形材料を射出して展開状態の輸送箱10の中間品を低発泡射出成形し、この輸送箱10の中間品を冷却固化させる。帯電防止剤の配合量は、紙管2や輸送箱10の着色や汚染を未然に防止するため、樹脂に対して4〜11質量部、好ましくは5〜10質量部、より好ましくは7〜10質量部程度が良い。
低発泡射出成形法には、(1)専用金型のパーティングラインや突き出しピン等にOリングを配設し、この専用金型内を空気や窒素ガス等で予圧(10〜20kgf/cm)し、その後、成形材料を射出して直ちにガス抜きする方法、(2)専用金型に成形材料を射出した後、専用金型のコア等の一部を拡大させて発泡させる方法、(3)溶融押出機により溶融した成形材料の樹脂に窒素ガスを封入し、この窒素ガス入りの成形材料をアキュレータに充填して所定量に達したら、アキュレータから専用金型に窒素ガス入りの成形材料を射出し、窒素ガスを膨張させながら専用金型に成形材料の樹脂を充満させる方法等があるが、いずれの方法を採用しても良い。
冷却固化した輸送箱10の中間品の厚さは、各フラップ板14の折り曲げ易さや輸送箱10の長期耐久性等を確保するため、2.0mm以上、好ましくは2.5mm以上、より好ましくは3.0mm以上が良い。
輸送箱10の中間品を冷却固化させたら、専用金型を型開きして輸送箱10の中間品を取り出し、この輸送箱10の中間品の外面に必要に応じて印刷処理を施し、輸送箱10の中間品を打ち抜き加工して不要部分を除去することにより、展開状態の輸送箱10を形成し、その後、輸送箱10の継ぎ代板13等を各種の方法で接合(例えば、熱溶着、平線止め、テープ貼り、糊貼り等)すれば、帯電防止性を有する紙管用の輸送箱10を折り畳み状態に製造することができる。輸送箱10を製造したら、複数の輸送箱10をまとめて1〜3日程度、好ましくは2〜3日程度エイジングし、品質の安定を図ると良い。
次に、輸送箱10に紙管2を収納して紙管メーカからフィルムメーカに出荷する場合には、折り畳まれた輸送箱10を折り曲げて箱形に整形し、輸送箱10の複数枚のフラップ板14のうち、底部側に位置する複数枚のフラップ板14を順次折り畳んで接合し、整形された輸送箱10内に複数本の紙管2を横に寝かせた横置き状態で並べて収納し、その後、上部側に位置する複数枚の残りのフラップ板14を順次折り畳んで突き合わせ、接合すれば、輸送箱10に紙管2を収納して紙管メーカからフィルムメーカに出荷することができる。
次に、輸送された輸送箱10の紙管2をフィルムメーカの製造工場の製造ラインに投入し、紙管2にフィルム3を巻回する場合には、輸送箱10の上部側に位置する複数枚のフラップ板14の接合を解除し、輸送箱10の上部を開口させた後、輸送箱10を横に倒して開口した上部を横方向に向ければ、製造ラインのホッパに複数本の紙管2を全て投入することができる。全ての紙管2を投入したら、輸送箱10の残りのフラップ板14の接合を解除して輸送箱10を折り畳み、この折り畳まれた輸送箱10を紙管メーカに輸送したり、空の輸送箱10をそのまま紙管メーカに輸送すれば、輸送箱10を紙管2の次回の輸送に再利用することができる。
上記構成によれば、段ボール用原紙ではなく、樹脂含有の成形材料により機械的強度に優れる輸送箱10を成形するので、紙管メーカとフィルムメーカの製造工場間で輸送箱10が長期に亘り繰り返し使用されても、耐久性の低下に伴い、輸送箱10の一部が剥離・脱落することがない。したがって、輸送箱10の一部が複数本の紙管2の間や紙管2内に混入し、その結果、異物混入問題が発生するおそれを有効に排除することができる。また、単なる発泡成形では輸送箱10の表面に渦巻き状の模様が生じてしまうが、低発泡射出成形法で輸送箱10を製造するので、外観の悪化を防止し、しかも、優れた強度が期待できる。したがって、輸送箱10の隅部等が圧潰して損傷したり、この損傷に伴い、紙管2が損傷することがない。
また、発泡に発泡剤を使用せず、窒素ガスを使用すれば、輸送箱10の軽量化と衛生化とが大いに期待できる。また、発泡により、ソリッド製品と同じ質量の場合、厚みが増すので、優れた剛性を得ることができる。また、輸送箱10の一部が脱落することがないので、集塵機を導入する必要がなく、コストの削減を図ることが可能になる。また、帯電防止剤含有の成形材料により、輸送箱10を低発泡射出成形すれば、輸送箱10の内外両面に持続性の帯電防止性を付与することができるので、紙管2が帯電して塵埃が付着し、紙管2の汚染や二次汚染のおそれを有効に排除することが可能になる。
また、成形材料の樹脂を軽量性や耐衝撃性に優れるポリプロピレン系の樹脂とすれば、輸送箱10の質量が増大して取扱作業に困難を来すのを防止することが可能になる。また、輸送箱10にプラスチック段ボールを用いないので、安全性の向上を図ることができ、作業中に手や指等を傷付けるおそれがない。また、輸送箱10が紙製ではなく、樹脂製なので、輸送箱10を製造工場の製造ラインに投入する前段階で、輸送箱10の外面の汚れを水やアルコールで除去しても、輸送箱10の耐久性の低下を防止することができる。したがって、フィルムメーカの製造工場の製造ラインに輸送箱10を投入しても、製造ラインのホッパ等の汚染を招くことが全くない。
また、段ボール箱よりも輸送箱10の外面(表面)を滑らかに形成することができるので、印刷処理が容易となる。また例え、倉庫のパレット上に複数個の輸送箱10を積層して保管する際、複数本の紙管2を可能な限り横置きに収納した輸送箱10を横置きにパレタイジングし、各紙管2の軸方向を上下方向に向ければ、この複数本の紙管2に荷重を支持させることができ、各輸送箱10の強度を過度に向上させる必要がない。さらに、樹脂製の輸送箱10が優れた防水性を発揮するので、輸送時や保管時に紙管2が周囲の環境から吸湿し、紙管2の強度が低下するのを有効に防止することができる。
次に、図3ないし図5は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、紙管用の輸送箱10を、上部の開口した紙管2収納用の本体箱16と、この本体箱16に着脱自在に嵌合されて開口した上部を被覆可能な蓋箱21とから形成し、輸送箱10を段ボール箱でいうところのテレスコープ形とするようにしている。
本体箱16は、横方向に伸びる平面矩形の底板17と、この底板17の上下両端部にそれぞれ屈曲可能に連接される一対の長板18と、底板17の両側部にそれぞれ屈曲可能に連接される一対の幅板19と、各幅板19の上下両端部にそれぞれ屈曲可能に連接されて長板18の側部に後から熱溶着等で接続される複数枚の継ぎ代板20とを備え、長期耐久性等を得るため、2.0mm以上、好ましくは2.5mm以上、より好ましくは3.0mm以上の厚さとされる。
底板17、一対の長板18、一対の幅板19、複数枚の継ぎ代板20の間には、折り曲げを容易にする罫線15がそれぞれ形成される。また、本体箱16の周壁となる一対の長板18と幅板19とは、それぞれ同じ高さ(深さ)に形成される。一対の長板18は、同じ大きさに形成され、相互に対向する。また、一対の幅板19は、長板18よりも短く形成され、同じ大きさに形成されて相互に対向する。
蓋箱21は、本体箱16の底板17と略同じ大きさの天板22と、この天板22の上下両端部にそれぞれ屈曲可能に連接されて相互に対向可能な一対の長板23と、天板22の両側部にそれぞれ屈曲可能に連接されて相互に対向可能な一対の幅板24と、各幅板24の両端部にそれぞれ屈曲可能に連接されて長板23の側部に後から熱溶着等で接続される複数枚の継ぎ代板25とを備え、本体箱16同様、2.0mm以上、好ましくは2.5mm以上、より好ましくは3.0mm以上の厚さとされる。
天板22、一対の長板23、一対の幅板24、複数枚の継ぎ代板25の間には、折り曲げを容易にする罫線15がそれぞれ形成される。また、蓋箱21の周壁となる一対の長板23と幅板24とは、それぞれ同じ高さ(深さ)に形成される。一対の長板23は、同じ大きさに形成され、相互に対向する。また、一対の幅板24は、長板23よりも短く形成され、同じ大きさに形成されて相互に対向する。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、複数本の紙管2を整列収納した本体箱16に蓋箱21を被せて本体箱16の周壁に蓋箱21の周壁を外側から対向させれば、輸送箱10の周壁を二重構造にすることができるので、耐衝撃性や圧縮強さ等を増大させることが可能になるのは明らかである。また、再開封性を向上させることができ、しかも、蓋箱21の外面に所定の意匠を施してディスプレー効果を発揮させることも可能となる。
なお、上記実施形態における輸送箱10の外面には、入庫管理を容易にする観点から、バーコードやICタグ、無線通信機能を有する小型のIoTモジュール等を着脱自在に装着しても良い。また、上記実施形態の成形材料には、耐衝撃性を改良するエチレン系エラストマーや剛性を改良するタルク等のフィラーを添加しても良い。
また、上記実施形態では成形材料に帯電防止剤を含有したが、必要に応じ、省略しても良い。この場合、輸送箱10の製造前後に輸送箱10の第一、第二の長板11・11A、第一、第二の幅板12・12A、継ぎ代板13、及び複数枚のフラップ板14の内外面のうち、少なくとも内面に各種の帯電防止剤をスプレーやハケ等によりそれぞれ塗布して乾燥硬化させ、輸送箱10の少なくとも内面に薄膜の帯電防止層を積層形成すれば、輸送箱10に帯電防止性を付与することができる。
また同様に、輸送箱10の本体箱16と蓋箱21の内外面のうち、少なくとも内面に帯電防止剤をスプレーやハケ等によりそれぞれ塗布して乾燥硬化させ、本体箱16と蓋箱21の少なくとも内面に薄膜の帯電防止層を積層形成しても、輸送箱10に帯電防止性を付与することができる。
本発明に係る紙管用の輸送箱は、包装用フィルムの製造分野で使用される。
1 包装用フィルム
2 紙管
10 輸送箱
11 第一の長板
11A 第二の長板
12 第一の幅板
12A 第二の幅板
13 継ぎ代板
14 フラップ板
16 本体箱
17 底板
18 長板
19 幅板
20 継ぎ代板
21 蓋箱
22 天板
23 長板
24 幅板
25 継ぎ代板

Claims (5)

  1. 少なくとも樹脂を含有した成形材料により低発泡成形され、帯電防止性を有する箱に形成されて包装用フィルムの紙管を複数本収納可能なことを特徴とする紙管用の輸送箱。
  2. 成形材料に有機系あるいは無機系の発泡剤が含有されている請求項1記載の紙管用の輸送箱。
  3. 成形材料に帯電防止剤が含有されている請求項1又は2記載の紙管用の輸送箱。
  4. 平面略矩形の第一の長板と、この第一の長板の一側部に屈曲可能に接続される第一の幅板と、この第一の幅板の一側部に屈曲可能に接続されて第一の長板に対向可能な第二の長板と、この第二の長板の一側部に屈曲可能に接続されて第一の幅板に対向可能な第二の幅板と、第一の長板の他側部と第二の幅板の一側部のいずれかに屈曲可能に接続されて第一の長板と第二の幅板とを接続する継ぎ代板と、第一、第二の長板と第一、第二の幅板との両端部にそれぞれ屈曲可能に接続される複数枚のフラップ板とを含んでなる請求項1、2、又は3記載の紙管用の輸送箱。
  5. 上部の開口した本体箱と、この本体箱に着脱自在に嵌合されて開口した上部を被覆可能な蓋箱とを備え、
    本体箱は、平面略矩形の底板と、この底板の両端部にそれぞれ屈曲可能に接続されて相互に対向可能な一対の長板と、底板の両側部にそれぞれ屈曲可能に接続されて相互に対向可能な一対の幅板と、各幅板の両端部にそれぞれ屈曲可能に接続されて長板の側部に接続される複数枚の継ぎ代板とを含み、
    蓋箱は、本体箱の底板と略同じ大きさの天板と、この天板の両端部にそれぞれ屈曲可能に接続されて相互に対向可能な一対の長板と、天板の両側部にそれぞれ屈曲可能に接続されて相互に対向可能な一対の幅板と、各幅板の両端部にそれぞれ屈曲可能に接続されて長板の側部に接続される複数枚の継ぎ代板とを含んでなる請求項1、2、又は3記載の紙管用の輸送箱。
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