JP7245003B2 - 半導体発光装置 - Google Patents
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Description
本発明の実施の形態について、図1から図3を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施の形態に係る半導体発光装置の分解斜視図である。図1に示すように、半導体発光装置1は、紫外線等の所定の波長域の光を発光する半導体発光素子2と、この半導体発光素子2を収容するパッケージ3とを備えて構成されている。
半導体発光素子2には、例えば、レーザダイオード(Laser Diode:LD)、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)等が含まれる。なお、半導体発光素子2には、トランジスタ等の半導体固体素子を含めてもよい。本実施の形態では、半導体発光素子2として、紫外領域の波長の光(特に、中心波長が300nm以下の深紫外光)を発光する発光ダイオードを例に挙げて説明する。
図1に示すように、パッケージ3は、半導体発光素子2を搭載するパッケージ基板31と、このパッケージ基板31と接合する蓋体32とを一体に備えている。パッケージ基板31は、略直方体形状に形成されるとともに、その上面に半導体発光素子2を搭載する凹部31aが形成されている。パッケージ基板31は、例えば、セラミックを含んで形成された高温焼成セラミック多層基板(HTCC、High Temperature Co-fired Ceramic)である。パッケージ基板31は、基板の一例である。
発明者らは、上述した発明に係る半導体発光素子2を用いて、照度面の均一性に関するシミュレーションを行った。図4から図7を参照して、シミュレーション結果について説明する。以下、シミュレーションに用いた半導体発光素子2の条件を表1にまとめる。
図4及び図5を参照して、1つ目のシミュレーション(以下、「シミュレーション1」ともいう。)の結果を説明する。シミュレーション1は、蓋体32の先端部、すなわち、第1のレンズ部322のレンズ面322aの先端から照度面5(スクリーン面)までの距離(以下、「スクリーン距離」ともいう。)を20mmとした場合の結果を示している。図4は、本発明による実施例及び比較例の光出力を演算したシミュレーション結果の一例を示す図であり、(a)は、比較例での照度面5における照射の強度の分布を示す図、(b)は、本発明の実施例での照度面5における照射の強度の分布を示す図である。なお、以下、照射の強度を単に「照度」ともいい、照射の強度の分布を単に「照度分布」ともいう。
図6及び図7を参照して、2つ目のシミュレーション(以下、「シミュレーション2」ともいう。)の結果を説明する。シミュレーション2は、スクリーン距離を500mmとした場合の結果を示している。その他の条件は、シミュレーション1と同様である。
図8は、照射の形状パターンの一例を示す図であり、(a)及び(b)は、比較例による照射の形状パターンの一例を示す模式図、(c)は、本発明に係る実施例による照射の形状パターンの一例を示す模式図である。図8各図に示す記号は、1つの半導体発光素子から照射されて照度面5に到達した光の広がりのパターン形状を模式的に示す記号である。比較例に係る記号は、丸形形状であり(図8(a)及び(b))、本発明の実施例に係る記号は、四角形状である(図8(c))。
以上説明したように、本発明によると、半導体発光素子2から出射された光が四角形状に広がって照度面5に照射されることになり、照度面5の均一性を向上させることが可能になる。また、ガラス材で形成された基体部321に直接的にレンズを設ける構成としため、半導体発光素子とレンズとの位置合わせに要する作業の負担を低減することができる。また、パッケージ基板31と接する基体部321の底面321cを略平坦状に形成することにより、組立が容易となり、かつコストを抑えることができる。
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における
符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号等は、特許請求の範囲に
おける構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[2]前記第1のレンズ部(322)と前記第2のレンズ部(323)とは、前記第1のレンズ部(322)の前記複数のシリンドリカルレンズ(322A)の凸部と、前記第2のレンズ部(323)の前記複数のシリンドリカルレンズ(323A)の凸部とが前記蓋体(32)の厚み方向において互いに反対向きになるように配置されている、前記[1]に記載の半導体発光装置。
[3]前記第1のレンズ部(322)と前記第2のレンズ部(323)とは、前記第1のレンズ部(322)の前記複数のシリンドリカルレンズ(322A)の延在方向と前記第2のレンズ部(323)の前記複数のシリンドリカルレンズ(323A)の延在方向とが互いに直交するように配置されている、前記[1]又は[2]に記載の半導体発光装置(1)。
[4]前記第1のレンズ部(322)と前記第2のレンズ部(323)とは、一体化されて設けられている、前記[1]から[3]のいずれか1つに記載の半導体発光装置(1)。
[5]前記蓋体(32)は、前記基板(31)と接する略平坦な底面(321c)を有し、平板状の形状を有する基体部(321)をさらに備える、前記[1]から[4]のいずれか1つに記載の半導体発光装置。
[6]前記半導体発光素子(2)は、300nm以下の波長を有する深紫外光を発光する発光ダイオードである、前記[1]から[5]のいずれか1つに記載の半導体発光装置(1)。
に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
2 半導体発光素子
21 透明基板
22 窒化物半導体層
22a バッファ層
22b n型クラッド層
22c 発光層
22d p型クラッド層
22e コンタクト層
23 電極
200A,200B 照度面での光の広がり広がりを示す記号
3 パッケージ
31 パッケージ基板
31a 凹部
31b 底部
31c 縁部
32 蓋体
321 基体部
321a 凹部
321b 底部
321c 底面
321d 内壁面
322 第1のレンズ部
322A シリンドリカルレンズ
322a レンズ面
323 第2のレンズ部
323A シリンドリカルレンズ
323a レンズ面
324 平板部
325 曲面部
5 照度面
Claims (6)
- 半導体発光素子を搭載した基板と、前記半導体発光素子に被せられ前記基板と接合する平板状の形状を有する蓋体と、を一体に備える半導体発光装置であって、
前記蓋体は、一部材で構成されており、上面に複数のシリンドリカルレンズを互いに平行に配置した第1のレンズ部と、下面に区画された凹部に設けられ、複数のシリンドリカルレンズを互いに平行に配置した第2のレンズ部とを備え、
前記蓋体は、前記凹部の外周側の部位において前記基板と接合されており、
前記基板と前記蓋体との間には、単一の前記半導体発光素子が配されている、
半導体発光装置。 - 前記第1のレンズ部と前記第2のレンズ部とは、前記第1のレンズ部の前記複数のシリンドリカルレンズの凸部と、前記第2のレンズ部の前記複数のシリンドリカルレンズの凸部とが前記蓋体の厚み方向において互いに反対向きになるように配置されている、
請求項1に記載の半導体発光装置。 - 前記第1のレンズ部と前記第2のレンズ部とは、前記第1のレンズ部の前記複数のシリンドリカルレンズの延在方向と前記第2のレンズ部の前記複数のシリンドリカルレンズの延在方向とが互いに直交するように配置されている、
請求項1又は2に記載の半導体発光装置。 - 前記第1のレンズ部と前記第2のレンズ部とは、一体化されて設けられており、
前記第2のレンズ部は、前記凹部の開口端よりも奥側に収まった位置に形成されている、
請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体発光装置。 - 前記蓋体は、前記基板と接する略平坦な底面を有し、平板状の形状を有する基体部をさらに備える、
請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体発光装置。 - 前記半導体発光素子は、300nm以下の波長を有する深紫外光を発光する発光ダイオードである、
請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
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