以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
図1は、ランドリーシステムの全体の構成図である。インターネットなどの広域エリアネットワークであるネットワーク2に、管理装置1、管理者装置3が接続されている。管理装置1、管理者装置3は各々1台を図示しているが、複数台あっても良い。サービス装置としてランドリー機器を例にして説明する。
管理者装置3はネットワーク2に接続されているコンピューターである。管理者装置3は、例えば、パーソナルコンピューターや、PDAや、スマートフォンなどの通信機能、入力機能、表示機能を備えるコンピューターである。プログラムに従って比較、演算など各種処理を行うことができる。
管理者装置3は、ネットワーク2を介して管理装置1に記憶されている各種データの取得、管理者装置3で生成したデータを管理装置1へ送出することができる。例えば、管理しているランドリー機器の動作状況、ICカード毎の有価データや使用履歴などの各種情報などを管理装置1から取得したり、管理装置1へ各種コマンド、データ、各種処理の結果などを送出したりすることができる。また、管理装置1を介して、管理装置1に接続されている複数の端末装置(第1端末装置4、第2端末装置6、第3端末装置8)から各種情報を取得したり、各種コマンドやデータを送出したりすることができる。
管理装置1はネットワーク2に接続されているコンピューターであり、通信装置を備え、ローカルエリアネットワーク(LAN)を介して第1端末装置4、第2端末装置6、第3端末装置8などの複数の端末装置と通信可能に接続している。このローカルエリアネットワークは、ネットワーク2でも良いが、セキュリティーを考えると、分離していたほうが好ましい。
管理装置1は、第1端末装置4、第2端末装置6、第3端末装置8などの端末装置と無線により接続されている。ここでは、無線により接続されている例を説明するが、有線により接続することもできる。管理装置1は、第1端末装置4などの端末装置からデータの取得や、端末装置に接続されている第1ランドリー機器5などのランドリー機器の状態の管理、制御などを行うことができる。詳細は後述する。
次に端末装置について第1端末装置を例にして説明する。第1端末装置4には、第1ランドリー機器5が接続される。第1ランドリー機器5は、洗濯機、乾燥機などのランドリー機器、すなわちサービス装置である。管理装置1によって、管理、制御されるサービス装置が接続されている。
第1端末装置4と第1ランドリー機器5が接続され、第1端末装置4と第1ランドリー機器5は相互に、信号の入出力を行うことができる。第1端末装置4は、例えば後述するICカードに記憶されているデータの読み書きが可能なカードリードライタを備える。
ICカードには、2種類あり、貨幣に相当する有価データが格納されている通常カードと、ランドリー機器を利用することができる期間が記憶された特殊カードでる。第1端末装置4は、ICカードをカードリードライタで読み取り、ICカードの種類に応じた動作をする。
通常カードの場合は、ランドリー機器の動作に応じて決められた金額をICカードの有価データから減額することで、貨幣の入金の代わりとする。第1端末装置4は、ICカードの有価データを読み取り、所定額分減額した新たな有価データをICカードに書き込み、その後、第1ランドリー機器5を動作させる識別信号を出力する。
特殊カードの場合は、書き込まれている定額利用データが予め決められた条件を満たしているか否かを判断し、満たしていれば第1ランドリー機器5を動作させ、満たしていなければ動作させない。第1端末装置4は、ICカードの定額利用データを読み取り、予め記憶されている条件と比較する。条件を満たしていれば、第1ランドリー機器5を動作させる識別信号を出力し、満たしていなければ識別信号を出力しない。
このように、コインランドリーでは、サービス装置としてランドリー機器を用い、料金の入金あるいは、料金に相当する情報によって料金の入金と同等の処理を可能とする入金手段を用いることで、自動で動作する自動サービス装置を構成している。
第1端末装置4、第1ランドリー機器5についての詳細は後述する。また、第1端末装置4に接続された第1ランドリー機器5と、第2端末装置6に接続された第2ランドリー機器7と、第3端末装置8に接続された、第3ランドリー機器9とは、提供するサービス等は異なる場合があるが、各々同様の動作をし、同様の機能を備える装置なので、特に限定しない場合は、代表して一つ、例えば第1端末装置4およびそれに接続された第1ランドリー機器5について説明し、他の装置については説明を省略することがある。
無人店舗などでは、1台の管理装置1によって複数台の被管理機器が通信により接続され、管理されている。例えば、コインランドリーでは、通常複数の洗濯機、乾燥機などのランドリー機器が備わる。各機器は、通信により管理装置1に接続され、動作状況などの各種情報が管理装置1によって集中的に管理されている。また、ネットワーク2に接続された管理者装置3により、管理装置1が管理され、情報の送受信が行われている。また管理者装置3により管理装置1およびその被管理装置、機器に対して遠隔操作などの制御を行うことができる。
このように、第1端末装置4と第1ランドリー機器5によって、入金額に応じて自動で動作する自動サービス装置を構成している。また、管理装置1と通信可能に接続された自動サービス装置が複数備えられた管理システムが構成されている。さらに管理者装置3が管理装置1にネットワークで接続された管理システムが構成されている。
図2は、管理装置のブロック図である。管理装置1は、管理装置制御手段10、第1通信手段11、管理装置メモリー12、データベース13、第2通信手段14、カード発行装置15、入出金手段16、タッチパネル17、選択条件記憶手段20を有する。管理装置1は、一種のコンピューターである。ICカードの発行ができるカード発行手段であるカード発行装置15は、カード搬送装置18、カードリードライト装置19を備える。
管理装置制御手段10はCPUを含み、管理装置メモリー12に記憶されているプログラムに従って、装置全体の各種制御を行う。
管理装置メモリー12はプログラム、初期設定値などを記憶するROM、一時的なデータの保存、ワーキングメモリ、設定値などを記憶するRAMを含む。
データベース13は、データを記憶するメモリーを含み、管理対象の装置、機器に関する情報およびICカードに関する情報を、各装置、機器、各ICカードに関連づけて記憶するデータベースである。例えば、ICカードの使用履歴を、そのICカードの固有番号に関連づけて記憶する。また、管理しているランドリー機器についての使用履歴を、各々のランドリー機器に関連づけて記憶する。また、各機器についての現在の動作状況などの情報が格納されている。データベース13は、管理装置制御手段10に接続され、管理装置制御手段10の制御によって動作する。データベース13は、管理装置制御手段10の制御によって、記憶するデータの更新、検索などの処理がされる。データベース13は、管理装置1のICカードの発行、カードの種類、発行日、有効期限、利用回数、有価データ、ポイントデータ、管理対象装置の動作状況などの情報、動作履歴の情報を、管理対象装置毎に、また個別のICカード毎に関連づけて記憶されている。
各種情報が関連づけされているので、検索することで必要な情報を管理装置制御手段10が取得できる。また、管理者装置3が検索及び検索結果の情報を取得することができる。これにより、様々な情報を管理者装置3が取得できるので、例えば、ランドリー機器の使用状況を、遠隔地に居ながら把握することができる
第1通信手段11は、インターネットなどの広域エリアネットワークであるネットワーク2と接続し、例えば管理者装置3などの外部機器とデータの送受信を行うことができる。第1通信手段11は、ネットワーク2と接続するインターフェースを含み、管理装置制御手段10に接続され、管理装置制御手段10の制御によって動作をする。管理装置制御手段10は、第1通信手段11を介して、ネットワーク2に接続された管理者装置3とデータの送受信をすることができる。
第2通信手段14は、無線LANなどの無線通信手段である。第2通信手段14は、管理装置制御手段10の制御によって動作する。第2通信手段14は、第1端末装置4、第2端末装置6、第3端末装置8の夫々の装置と通信し、データの送受信を行う。一種のローカルエリアネットワーク(LAN)を形成することができる。また、ここでは、無線による通信手段としたが、有線によるLANに置き換えてもよい。
例えば、第1端末装置4は、管理対象の装置である第1ランドリー機器5に接続されている。よって、管理者装置3は、ネットワーク2、管理装置1、第1端末装置4などを介して、第1ランドリー機器5についての管理を行うことができる。
カード発行装置15は、管理装置制御手段10の制御によって動作する。カード発行装置15は、ICカードへデータの読み込みと書き込みを行うカードリードライト装置19を備える。また、ICカードを格納庫から、あるいは挿入排出口から、カードリードライト装置19へ搬送しセットするカード搬送装置18を備える。また、カード搬送装置18は、読み書き後のICカードを挿入排出口へ搬送することもできる。また、カードリードライト装置19によって読み書き不能なICカードについて、再発行する場合に、カード回収を行い、不図示のカード回収庫へ搬送することもできる。
後述するタッチパネル17の入力あるいは管理者装置3からの指示コマンド、送信されたデータに従い、管理装置1がICカードの発行、データの変更、記憶などの処理をする。管理装置1は、ICカードを新たに発行することや、ICカードのデータを変更することができる。管理装置1は、入金額に相当する有価データをICカードに書き込み、ICカードを硬貨など貨幣と同様にランドリー機器で使用できるようにすることや、入金額に応じた定額制で利用できるように定額利用データを書き込み、ランドリー機器で使用できるようにすることができる。
入出金手段16は、管理装置制御手段10の制御によって動作する。入金口から貨幣が投入され、その金種を識別し、入金された金額を管理装置制御手段10へ出力する。また、管理装置制御手段10から指示された金額の貨幣を払い出し口から払い出す。例えば、ICカードへ有価データを加算する場合に、入出金手段16に投入された貨幣の金額に相当する有価データを、元々のICカードに記憶されている有価データに加えて更新する。また、クレジットカードの処理装置を含み、カードによる入金処理もできる。例えば、ICカードに書き込む有価データに相当する金額を、入出金手段16から入金する。入金がされれば、ICカードに有価データが加えられて書き込まれる。また、入出金手段16から入金する金額に応じて、定額利用データをICカードに書き込み、特殊カードとして発行することができる。また、さらに入金額に応じて、定額利用データを特殊カードに追加して書き込むこともできる。例えば、定額利用する期間を1ヶ月延長するなどの追加ができる。
タッチパネル17は、管理装置制御手段10の制御によって動作する。タッチパネル17は、液晶表示装置と、液晶表示装置上にマトリクス状に配置され、物が接触した場合に検出信号と接触位置とを共に取得できるセンサーが配置された入出力装置である。管理装置制御手段10は、タッチパネル17に所定の表示をし、タッチパネル17からの出力信号を入力する。例えば、管理装置制御手段10は、液晶表示装置の所定位置にボタンの表示をさせ、その位置に指が触れた場合に、そのボタンの表示に対応した処理をさせることができる。
選択条件記憶手段20は、管理装置制御手段10の制御によって動作する。各種設定値を記憶する。タッチパネル17から、または外部機器からの入力によって設定値を入力し、選択条件記憶手段20に記憶する。設定値は、後述するが、ICカードの発行条件、管理装置1を制御するための条件である各種設定値、第1端末装置4、第2端末装置6、第3端末装置8等の各端末装置を制御するための条件である各種設定値などである。
また、管理装置制御手段10には、カードデータ生成手段21が含まれる。選択条件記憶手段20に格納されているデータに基づいて、新たに発行するICカードに書き込むデータを生成する。例えば、タッチパネル17から、利用者が所望の項目を選択し、入金が完了すると、選択されたICカードの発行や既存のICカードへ情報の追加が行われる。
管理装置制御手段10には、データ解析手段22が含まれる。データ解析手段22は、第1端末装置4から取得した第1ランドリー機器5及び第1端末装置4の動作の履歴データを解析し、データベース13へ記憶するデータを生成する。例えば、履歴データとして、日時に関連づけられて記憶された各種データを、ICカードの固有番号、あるいはランドリー機器の固有番号に関連づけられたデータとして、データベース13へ記憶するデータへ変換を行う。取得したデータを解析し、並べ直し、演算をすることができる。
図3は、端末装置とランドリー機器のブロック図である。第1端末装置4と第1ランドリー機器5を例にして説明する。第1ランドリー機器5と第1端末装置4は別体で構成され、第1端末装置4と第1ランドリー機器5とが信号の送受信ができるように線で接続されている。
第1端末装置4は、端末制御手段30、第3通信手段31、カードリードライタ32、表示パネル33、入力手段34、端末メモリー35、履歴データベース36、機能選択記憶手段37を備える。
端末制御手段30はCPUを含み、端末メモリー35に記憶されているプログラムに従って、第1端末装置4の全体の各種制御を行う。
端末メモリー35はプログラム、初期設定値などを記憶するROM、一時的なデータの保存、ワーキングメモリ、設定値などを記憶するRAMを含む。
第3通信手段31は、端末制御手段30の制御によって動作し、管理装置1の第2通信手段14と通信を行う無線LANなどの無線通信手段である。第1端末装置4は、第3通信手段31を介して他の装置とデータの送受信が可能となる。
カードリードライタ32は、端末制御手段30の制御によって動作し、ICカードのデータの読み書きを行う。
表示パネル33は、端末制御手段30の制御によって動作し、文字、図形などを表示する装置である。使用者が目視して分かるように数字や文字などを表示する。例えば、接続されている第1ランドリー機器5を使用するための料金を表示する。入力手段34は、端末制御手段30の制御によって動作し、使用者が投入する金額の変更や、利用するICカードの種類の選択などの操作や指示をする入力手段である。
履歴データベース36は、端末制御手段30の制御によって動作し、第1端末装置4の動作状況の履歴すなわち第1端末装置4の履歴データを記憶する。例えば、ICカードが使用された場合に、日時やICカードの固有番号、カードの種類、利用回数、ICカードの金銭データ、使用された金銭データの金額、硬貨が使用された場合に、日時や金額、また、第1ランドリー機器5へのデータ送出履歴などのデータである。
機能選択記憶手段37は、端末制御手段30の制御によって動作し、機能を選択するための設定値を記憶する記憶手段である。機能選択記憶手段37は、RAMやEEPROMなどのICを使うことができる。
例えば、機器のレスポンスをよくするため、間欠的に管理装置1と第1端末装置4の通信を行う。履歴データの変更を含む処理毎に管理装置1と通信すると通信エラーや再送などで、処理時間が長くなることがある。処理時間が長くなると使用勝手が悪くなるので、端末で完結できる処理はなるべく完結させる。例えば、履歴データベース36に機器の動作履歴情報としての履歴データを記憶しておき、定期的に、あるいはユーザーが使用していないときに履歴データを管理装置1へ取得させる。管理装置1は第1端末装置4に対して定期的にポーリングを行い、履歴に変更があれば、機器の動作履歴情報としての履歴データを取得する。
また、履歴データベース36は、第1端末装置4に備わるRAM、EEPROM、フラッシュメモリーなどの記憶手段に記憶されるが、管理装置1のデータベース13に比べ記憶容量は小さく、それほど多くの情報を記憶することができない。そこで、管理装置1によって、定期的に記憶されたデータを取得するようにして、小さなメモリー容量でも履歴を保存するのに問題なく動作するようにしている。
第1ランドリー機器5は、例えば、衣類用の洗濯機、乾燥機などのコインランドリーに備わるランドリー機器である。第1ランドリー機器5は、貨幣受け入れ部44、貨幣識別手段45、ランドリー制御手段40、機器メモリー41、入出力部42、駆動部43を含む。電源制御対象部として、例えば、貨幣識別手段45、ランドリー制御手段40、機器メモリー41、入出力部42、駆動部43が含まれる。電源制御対象部は電源制御手段によって、電源のON/OFFがされる対象である。不図示の電源制御手段は、電源制御対象部に対して電力を供給するか否かの選択ができる。電源制御手段は、外部から電力の供給を受け、第1ランドリー機器5の他の機能に電力が供給されない場合も、独自に動作が可能である。また、第1端末装置4も独立して電力の供給がされ、電源制御手段は、第1端末装置4からの信号に基づいて電源制御対象部へ電力の供給をするか否か選択をする。
ランドリー制御手段40は、CPUを含み、機器メモリー41に記憶されているプログラムに従って第1ランドリー機器5の全体の各種制御を行う。
機器メモリー41はプログラム、初期設定値などを記憶するROM、一時的なデータの保存、ワーキングメモリ、設定値などを記憶するRAMを含む。
入出力部42は、ランドリー制御手段40の制御に従って動作する。入出力部42は、タッチパネル等の入出力装置を備える。ランドリー制御手段40の制御に従って、液晶表示装置などの表示パネルに文字図形を表示し、動作モードの変更などの入力情報をランドリー制御手段40へ出力する。第1ランドリー機器5の動作モードの変更などの操作上の指示の入力ができる。
駆動部43は、ランドリー制御手段40の制御に従って動作する。例えば、洗濯漕を回転させるモーター、乾燥機の熱を生成する燃焼機、熱風を送風する送風機などの装置を駆動する駆動部である。ランドリー制御手段40の制御によって、投入された料金に応じて、動作開始から所定時間動作させることができる。
貨幣受け入れ部44は、例えば、硬貨を投入する投入口である。第1ランドリー機器5を使用するための料金を投入することができる。
貨幣受け入れ部から投入された硬貨は、通路を通り、貨幣識別手段45へ移動し、硬貨の金種、真偽を識別し、その識別結果である金種に対応する識別信号を出力する。例えば、100円硬貨、500円硬貨など、投入された硬貨の金種に対応した識別信号が出力される。金種に対応した識別信号が出力されるので、識別信号によって投入された硬貨の金額が分かる。
ランドリー制御手段40は、第1端末装置4が接続されていない場合は、信号線46が接続され、識別信号の金額に対応する動作をするように駆動部を制御する。
また、第1端末装置4と第1ランドリー機器5が接続されている場合は、貨幣識別手段45と端末制御手段30が接続され、貨幣識別手段45から端末制御手段30に識別信号が出力される。また、端末制御手段30とランドリー制御手段40が接続され、識別信号と同等の起動信号が端末制御手段30からランドリー制御手段40に出力される。
この様に、端末制御手段30は、入力した識別信号と同等の起動信号をランドリー制御手段40に出力することができる。ランドリー制御手段40は、識別信号かそれと同等の起動信号を入力すると、その信号が示す金種または金額に対応する動作をするように第1ランドリー機器5を制御する。
第1端末装置4が第1ランドリー機器5に接続される場合は、貨幣受け入れ部44とカードリードライタ32を併用することができる。貨幣識別手段45からの識別信号と、ICカードをカードリードライタ32で読み取ることで取得する有価データあるいはポイントデータと、を端末制御手段30が取得し、これら入力された金額を合算し、その金額に相当する起動信号を生成して、ランドリー制御手段40へ出力することができる。
また、ICカードの種別が定額制の利用が可能な特殊カードである場合は、機器の利用が可能か否かを端末制御手段30が、予め決められた条件に従って判断する。判断の結果が機器を利用可能なものであれば、予め決められた条件に従い、端末制御手段30が識別信号に相当する起動信号をランドリー制御手段40に出力し、第1ランドリー機器を動作させることができる。
第1端末装置4が第1ランドリー機器5に接続されている場合に、第1端末装置4は、第1ランドリー機器5とは異なる電源で動作するので、第1ランドリー機器5の電源が落ちたときでも、動作することがでる。例えば、履歴データベース36に第1ランドリー機器5の動作状況の履歴を残すことができる。また、管理装置1と第1端末装置4はデータの送受信が可能である。例えば、貨幣受け入れ部44によって、動作するに至らない金額の入金があった場合に、入金状況は第1端末装置4の履歴データベース36に記憶しておくことができる。その状態で電源制御手段によって電源が遮断されると、第1ランドリー機器5は動作が停止する。しかし、第1端末装置4は、入金が途中であった事と、電源が遮断された事についての情報が、履歴データベース36に記憶が残る。後に返金しなければいけない場合などに、履歴データベース36の内容を確認することが可能となり、状況を正確に取得することができる。例えば、最新の履歴による金銭データが、動作せずに減算されたものであっても、この減額された分の金銭データを把握できるので、仮にこの状態で、ICデータが破損しても、この不動作分の金銭データを、最新の金銭データに付加して、再発行のICカードのカードデータを生成することができる。
または、ランドリー制御手段40が、貨幣識別手段45からの識別信号と、第1端末装置4からの起動信号とを、合算する演算を行い、それを入金された金額として処理することもできる。この場合は、信号線46が貨幣識別手段45とランドリー制御手段40を接続し、貨幣識別手段45からの出力が信号線46を介してランドリー制御手段40だけへの出力となる。
また、ランドリー制御手段40は、動作に必要な金額を第1端末装置4の端末制御手段30へ出力し、第1端末装置4はその金額を表示パネル33に表示し、カードリードライタ32がICカードから所定金額、すなわちその金額に相当する有価データを減額して更新し、入金されたことを端末制御手段30から第1ランドリー機器5のランドリー制御手段40へ識別信号と同等の起動信号として出力する構成とすることも可能である。
ここで、第1端末装置4が第1ランドリー機器5に直接接続されない場合は、貨幣識別手段45の出力は、信号線46がランドリー制御手段40へ接続され、入金された貨幣に応じた識別信号をランドリー制御手段40が入力し、第1ランドリー機器5の動作を制御する。例えば、あらかじめ決められた金額が入金されれば、第1ランドリー機器5を所定時間、所定の動作をさせる。
第1端末装置4は、第1ランドリー機器5とは別体の構成にすることもでき、このような第1端末装置4を取り外した場合など、様々な使い方をすることが可能となる。
次に管理者装置3について説明する。図4は、管理者装置のブロック図である。
管理者装置制御手段50はCPUを含み、管理者装置メモリー52に記憶されているプログラムに従って、装置全体の各種制御を行う。
管理者装置メモリー52はプログラム、初期設定値などを記憶するROM、一時的なデータの保存、ワーキングメモリ、設定値などを記憶するRAMを含む。また、データを記憶するハードディスク装置やフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶手段を含み、管理装置1から取得したデータや、送信するデータを記憶することができる。管理者装置メモリー52は、管理者装置制御手段50に接続され、管理者装置制御手段50の制御によって動作する。
管理者装置表示手段53は、文字や画像を表示する液晶表示装置などの表示装置である。管理者装置表示手段53は、管理者装置制御手段50に接続され、管理者装置制御手段50の制御によって動作する。管理者装置制御手段50からの表示データに基づいて管理者装置表示手段53に所望の文字、画像を表示する。
管理者装置入力手段54は、管理者装置制御手段50に接続され、管理者装置制御手段50の制御によって動作する。管理者装置入力手段54は、管理者装置制御手段50に指示や設定値などを入力するキーボードなどの入力装置である。
第4通信手段51は、インターネットなどの広域エリアネットワークであるネットワーク2と接続し、管理装置1とデータの送受信を行うことができる。第4通信手段51はネットワーク2と接続するインターフェースを含み、管理者装置制御手段50に接続され、管理者装置制御手段50の制御によって動作する。管理者装置制御手段50は、第4通信手段51を介して、ネットワーク2に接続された管理装置1とデータの送受信をすることができる。
次に各種データや設定値につて説明する。図5は、データを説明する図である。図5(A)は、ICカードに格納されるデータの例を説明する図である。図5(B)は、端末装置に記憶される設定値の例を説明する図である。図5(C)は、ランドリー機器の利用の履歴データの例を説明する図である。図5(D)は、管理装置に入力される端末装置に送信する設定値の例を説明する図である。図5(E)は、管理装置のICカードを発行するときの設定値の例を説明する図である。
図5(A)は、ICカードに格納されるデータの例を示している。
シリアルNo.は、ICカードに固有に付された固有番号である。シリアルNo.を比較することで他のICカードと区別することができる。
カード種は、ICカードが通常カードであるか、定額制の利用ができる特殊カードであるかを示す情報である。例えば、値が「00」ならば通常カード、「10」ならば特殊カード、「11」なら両方共有のカードのように、種類に対応した値が用いられる。
発行日は、ICカードが発行された日時の情報である。または、有効期間の起点となる日時の情報である
有効期間は、特殊カードの場合は、定額でランドリー機器を利用可能な期間を示す情報である。例えば、年、月、日単位など所定の単位期間で、利用可能な期間を示す。「010110」の値ならば、左の2桁「01」は年数、真ん中の2桁の「01」は月数、右の2桁「10」は日数を示している。すなわち1年1月10日間の利用可能な期間を示すことのできる値である。発行日からこの有効期間の間が利用可能期間とすることができる。また、日時の演算が可能なので、利用停止する日時を有効期間の値として用いることも可能である。このようにすれば、5,000円の入金で1ヶ月間、9,000円の入金で2ヶ月間利用可能にするICカードを発行することができる。
利用日時は、後述する利用単位毎において、装置を利用した日時を示す情報である。たとえば、利用単位が日単位であり、同じ日に複数回利用した場合は、その日に最初に利用した日時を示す情報である。また日が変われば、新たに利用した日時を示す情報が記憶されることになる。
利用装置No.は、端末装置に固有に付された番号である。ランドリー機器と端末装置は1対1に接続されていれば、端末装置の固有番号でも、ランドリー機器の固有番号でもよい。
利用回数は、後述する利用単位内で利用したランドリー機器の利用回数を示す情報である。
有価データは、貨幣に相当し、利用できる金額を示す情報である。管理装置1によって、ICカードに入金額に応じた有価データを加算することができる。ランドリー機器を利用すれば、予め決められた使用条件に応じた有価データが減額される。また、有価データは通常カードの場合に、利用できる。
ポイント数は、有価データに相当する情報である。有価データと同様にランドリー機器を利用するときに有価データの代わりにポイントを減額して利用できる。ポイントは、いわゆる、おまけであり、入金額に応じて加算されたり、利用額に応じて加算されたりする。また、ポイントは通常カードを利用できる場合に、有価データの代わりに利用できる。
定額利用データには、カード種、発行日、有効期間、利用日時、利用装置No.、利用回数のデータを含み、定額利用する場合に判断に使用するデータである。また、利用日時、利用装置No.、利用回数のデータは利用した装置の利用履歴とも言える。何時、何回、どの装置を利用したかが分かる。
図5(B)は、端末装置に記憶される設定値の例を示している。例えば、第1端末装置4は、カードリードライタ32によって読み取ったICカードのデータを、機能選択記憶手段37に記憶された設定値と比較することで、第1端末装置4および第1ランドリー機器5の動作を制御する。ここに記憶された設定値は、ICカードの利用の可否を決める利用条件のデータであるとも言える。
端末No.は、端末装置に固有に付された番号である。この番号によって、端末装置を特定することができる。
接続装置No.は端末装置に接続されたランドリー機器に固有に付された番号である。この番号によって、ランドリー機器を特定することができる。
利用可能カード種は、端末装置が対応可能なカードの種類を示す情報である。例えば、定額制で利用できる特殊カードを使えるようにするか否かを設定することができる。これによって、定額制で使えるランドリー機器とそうでない機器を使い分けることができる。定額制での利用による機器の占有の可能性を低減できる。
利用単位は、定額制で利用する場合の単位期間であり、利用回数がリセットされる基準となる期間を示す情報である。例えば、1日単位に利用単位を設定すれば、日が変われば利用回数がリセットされる。また、2日や1週単位に利用単位を設定すれば、それぞれ2日、1週毎に利用回数がリセットされる。
最大利用回数は、利用単位の間に利用できる最大回数を示す情報である。例えば、利用単位の情報が1日である場合に、この値が「1」ならば1日1回利用でき、「2」であれば1日2回利用できる。
利用金額は、通常カードで利用する場合の1回の利用料金を示す情報である。この値で示す有価データをICカードから減額することで、ランドリー機器を使用できる。
利用ポイント数は、通常カードで利用する場合の1回の利用ポイント数を示す情報である。この値で示すポイント数をICカードから減額することで、ランドリー機器を使用できる。
このようなデータを各端末装置に個別に記憶させることで、端末装置ごとに利用金額や、定額制での利用の判断条件とすることができる。各端末装置に使用条件を設定することができるので、利用者にとって利用の自由度を高くすることができる。
次に、履歴データについて説明する。図5(C)は、ランドリー機器の利用の履歴データの例を説明する図である。ランドリー機器、端末装置が利用されたときに利用についての履歴情報を記憶することで、利用者の利便性を向上させることができる。履歴データとしては、装置が使用された日時である利用日時の情報、利用したICカードのシリアルNo.、有効期間、使用したランドリー機器の機能などの利用形態、カード種、利用回数、ポイント数などの情報を履歴として保存する。これは一例であり、他の必要な情報を、ICカードのシリアルNo.や端末No.に関連付けして保存することができる。
端末装置に、条件などの設定値を保存しておく必要があるが、それは、管理装置から各端末装置に設定値を送信し、設定する。管理装置1のタッチパネル17、あるいは管理者装置3の入力手段によって、各設定値が入力され、入力した設定値が、第1端末装置4に送信される。図5(D)は、管理装置に入力される端末装置に送信する設定値の例を説明する図である。図に示されているように図5(D)の情報は、図5(B)で説明した情報を含む。各端末装置の処理における判断に用いる値が設定する必要があるので、端末装置毎に設定値を設定する必要がある。
次に、図5(E)は、管理装置のICカードを発行するときの設定値の例を説明する図である。例えば、管理装置1は、新たなICカードを発行あるいは既存カードに情報を追加または変更することができる。管理装置1にカードの発行条件を予め記憶させておく必要がある。例えば、店舗毎に管理装置1が配置されるので、各店舗で個別の料金設定などが容易にできるようにする。管理装置1のタッチパネル17、あるいは管理装置1とネットワーク2で接続されている管理者装置3の入力手段によって、管理装置1にICカードの発行条件となる設定値を記憶させることができる。管理装置1は、発行条件に基づいて、ICカードを発行できる。
条件番号で発行する条件を分けて記憶しておく。各条件番号は、タッチパネル17で表示されるメニューに対応する。例えば、「1000円チャージ」なら、1000円の入金で、有価データを1000円分、サービスで付加するポイントを100円分など、予め設定することができる。また、特殊カードの場合は、1か月分、2か月分など有効期間などに応じて金額を変えて設定することができる。
例えば、カード種、有効期間、利用単位、有価データ、サービスで付加するポイント数などの条件と、それに対応する金額を設定できるようにする。
次に、各端末装置の処理の判断に用いる設定値を記憶させる動作について説明する。図6は、端末装置に設定値を格納する動作を説明するフローチャートである。第1端末装置4を例にして説明する。他の端末装置も同様に設定することができる。まず、管理装置1はタッチパネル17を用いて、また管理者装置3は管理者装置入力手段54を用いて、第1端末装置4に設定すべき設定値を入力する。管理装置1から第1端末装置4に入力した設定値を送信する。管理者装置3は、管理装置1を介して第1端末装置4に入力した設定値を送信する。
まずステップS1では、管理者装置3において、管理装置1あるいは各端末装置に格納してある情報を変更することのできるメンテナンスモードに入る。そして、ステップS2へ移行する。
次に、ステップS2では、メンテナンスモードにおける設定値の入力の処理をする。管理者装置表示手段53、管理者装置入力手段54を用いて、第1端末装置4に設定すべき設定値の入力を行い、管理者装置メモリー52に記憶する。また、管理装置1の設定値を変更する場合も、設定すべき設定値の入力を行い、管理者装置メモリー52に記憶する。そしてステップS3へ移行する。
次に、ステップS3では、第4通信手段51を動作させ、ネットワーク2を介して管理装置1に、管理者装置メモリー52に記憶した設定値を送信する。第1通信手段11によって管理装置1は設定値を受信し、選択条件記憶手段20に受信した設定値を記憶する。各端末装置と管理装置1の設定値を選択条件記憶手段20に記憶することができる。そして、ステップS6に移行する。
ここで、管理装置1での設定値の入力について説明する。ステップS4では、管理装置1において、各端末装置に格納してある情報を変更することのできるメンテナンスモードに入る。そしてステップS5へ移行する。
次に、ステップS5では、メンテナンスモードにおける設定値の入力の処理をする。タッチパネル17を用いて、第1端末装置4あるいは管理装置1に設定すべき設定値の入力を行い、選択条件記憶手段20に記憶する。次にステップS6に移行する。
ステップS6では、各端末装置に設定値を送信する。選択条件記憶手段20に記憶された各端末装置の設定値を、それぞれ各端末装置に送信する。管理装置1は、第2通信手段14を用いて、各端末装置の第3通信手段と接続し、選択条件記憶手段20に記憶されている設定値を送信する。そしてステップS7へ移行する。また、図示はしていないが、管理装置1の設定値の変更だけをしたい場合は、ステップS6からステップS8へ移行するようにしても良い。
次に、ステップS7では、各端末装置は、受信した各端末装置用の設定値を機能選択記憶手段37に記憶する。そしてステップS8へ移行する。
次に、ステップS8では、管理装置1は、設定値の変更が管理者装置3からの要求か否かを判断する。管理者装置3からの要求であればステップS9へ、そうでなければステップS11へ移行する。
ステップS9は、管理者装置3からの要求で設定値を変更した場合の処理である。変更した設定値の内容をタッチパネル17に表示して確認できるようにする。そして、変更した設定値の内容を管理者装置3に送信する。そして、ステップS10へ移行する。また、確認する場合に、タッチパネル17に確認完了したことを入力するボタンを表示し、ボタンが押された場合に処理を移行するようにしても良い。
ステップS10は、管理者装置3での処理である。管理者装置3は、管理装置1から送信された変更した設定値の情報を受信し、管理者装置表示手段53に表示し確認できるようにする。確認したら処理が終了する。また、確認する場合に、表示手段に確認完了したことを示すため、特定のキー入力をするように表示し、特定のキーの入力がされた場合に処理を移行するようにしても良い。
次にステップS11では、管理装置1は、変更した設定値の内容をタッチパネル17に表示して確認できるようにする。確認したら処理が終了する。また、確認する場合に、タッチパネル17に確認完了したことを入力するボタンを表示し、ボタンが押された場合に処理を移行するようにしても良い。
このように、各端末装置あるいは管理装置1の設定値を、管理装置1あるいは管理者装置3によって容易に変更することができる。
次に、第1端末装置4と第1ランドリー機器5を利用する場合の動作について説明する。図7は、端末装置の動作を説明するフローチャートである。
第1端末装置4では、通常カードを利用する通常モードと定額制用の特殊カードを利用する特殊モードとを切り換えることができる。利用者は、第1端末装置4を操作して、入金方法が異なる複数のモードから一つ選択する。そして、ICカードをカードリードライタ32に読み込ませる。通常モードの場合は、ICカードの有価データから所定料金分の有価データが減額され、第1ランドリー機器5が動作する。また、特殊モードの場合は、ICカードの情報と第1端末装置に記憶されている条件を比較し、条件を満たしていれば第1ランドリー機器5を動作させ、条件を満たしていなければ第1ランドリー機器5を動作させず「本日はこのカードはし利用できません。」などの所定のメッセージや音声等で報知する。
まず、ステップS20では、カードリードライタ32を用いてICカードの情報を読み取る。
次に、ステップS21では、読み取った情報のカード種を判断し、通常カードであればステップS33に移行し、特殊カードであればステップS22に移行する。カード種を判断する事で、続く処理を変えることができる。ステップS33では、通常モードの処理を行う。通常モードでは、ICカードの有価データから、機能選択記憶手段37に記憶している利用料金の相当する有価データを減算して、ICカードの有価データを更新する。そして、第1ランドリー機器5を動作させる。その後、処理が終了する。
ステップS22では、第1端末装置4で通常モードか特殊モードのどちらかを選択している場合に、特殊モードであり、特殊カードの有効期間内であればステップS23に移行し、そうでなければステップS32に移行する。すなわち、第1端末装置4の現在日時と、特殊カードの発行日、有効期間等の情報に基づいて、利用する特殊カードが有効期間内か否かを判断することになる。利用するカード種およびその有効性と、選択したモードとで利用できるICカードが一致すれば動作するが、していなければ動作しない。ステップS32では、「モードの指定をかえるか、別のICカードを利用してください」などのモード選択の変更か、ICカードの変更を要求する所定のメッセージや音声等で報知する。そして処理を終了する。
ステップS23では、当日初回利用か否かを判断する。第1端末装置4には、不図示の時計機能によって、現在の日時を端末制御手段30が取得することができる。この日時情報とICカードの利用日時とから、当日初回の利用であるか否かを判断する。また、ここでは第1端末装置4に記憶されている利用単位に関する情報が一日である場合について説明しているが、利用単位が、2日であれば2日間で使用されているか否か、半日であれば半日間で使用されているか否かのように、利用単位に応じて判断する。すなわち利用単位内に使用されているか否かをこのステップで判断している。当日初回の利用ならば、ステップS24に移行し、そうでなければステップS26に移行する。
ステップS24では、ICカードに記憶されている情報の変更を行う。初回の利用なので、利用日時の情報を現在の日時のデータで更新し、利用装置No.を利用する端末装置の端末No.のデータで更新し、利用回数を1回とするデータで更新する。第1端末装置4はこれらの情報を、カードリードライタ32でICカードに書き込む。すなわち、利用履歴を更新する。そして、ステップS25に移行する。
ステップS25では、第1ランドリー機器5を動作させる。ICカードが正しく利用されていることが判断されたので、第1ランドリー機器5を動作させる起動信号を端末制御手段30からランドリー制御手段40に出力する。ランドリー制御手段40は、起動信号を入力し、駆動部43の駆動を制御し、機器を動作させる。ランドリー制御手段40は、入金額等に応じて、所定時間動作させる。例えば、ランドリー制御手段40は、例えば100円の入金を確認したなら、例えば10分間など予め決められた所定の動作時間、例えば乾燥機などの第1ランドリー機器5を動作させる。
ステップS26では、ICカードの利用装置No.を取得し、利用しようとしている端末装置の端末No.と比較する。一致していればステップS27に移行し、不一致ならばステップS30に移行する。同一の端末装置およびランドリー機器を複数回利用できる設定にしている場合に対応するためである。
ステップS27では、端末No.が一致している場合であり、取得したICカードの利用回数に1回を加える。そしてステップS28に移行する。
ステップS28では、第1端末装置4に記憶されている最大利用回数と、ステップS27で求めたICカードの利用回数に1回を加えた値とを比較し、最大利用回数以下ならステップS29へ移行し、そうでなければステップS30に移行する。ここでは、利用できる回数が制限値以下の場合にランドリー機器の使用を認め、越えていれば使用させないように判断している。
ステップS29では、ICカードの利用回数に1回を加えた情報をカードリードライタ32でICカードに書き込む。すなわち、利用履歴を更新する。そしてステップS25へ移行する。ICカードの情報を更新し、次回の利用時に正確に判断できるようにする。
次に、ステップS30では、既に、利用単位内で利用可能な範囲を超えていることが判断されたの、当日の利用ができない旨の表示を行い、処理を終了する。
上述のように、ICカードが特殊カードである場合に、端末装置によってそのICカードが利用できるか否かを判断することができる。よって管理装置1や管理者装置3、あるいは、他の端末装置に不具合があったとしても、正常に動作可能な端末装置とランドリー機器のペアを利用することができる。また、端末装置として第1端末装置4を例にして説明したが、他の端末装置でも同様に処理される。
また、例えば、ICカードのデータのうち、定額利用データの組を複数組持たせることで、例えば1日とかの利用単位内で、異なる端末装置およびランドリー機器のペアをその複数組分利用できるように拡張することができる。また、利用条件を回数だけではなく、モードも含めて判断することもできる。例えば、利用する洗剤の種類や、乾燥の有無、洗濯方法などのモードの違いを含めるようにして判断するようにしても良い。
次に、管理装置1が第1端末装置4などの端末装置から履歴データを取得する動作を説明する。図8は、管理装置と端末装置の動作を説明するフローチャートである。
管理装置1が履歴データを取得し、管理できれば、ICカードの破損や紛失などの場合に、ICカードのデータを復元し、再発行などができるようになる。履歴情報によって、問題となったICカードのデータや残高などの利用状況を把握できるからである。ICカード毎、装置毎の利用状況を把握できるので、ランドリー機器の利用中のトラブルがあった場合でも、他の機器の再利用や、払い戻しなども可能となる。
定期的に管理装置1は、第1端末装置4の履歴データベース36に新たな履歴情報があれば、取得し、データベース13の情報を更新する。第1端末装置4は、第1端末装置4及び第1ランドリー機器5の使用状況に応じて、その使用履歴を履歴データベース36に格納する。第1端末装置4は、管理装置1から使用状況データの送信要求、すなわち履歴データベース36に格納されている履歴データの送信要求に応じて、使用状況に関するデータを生成して送信する。送信要求があった場合は、更新された履歴データの送信の有無にかかわらず、その時点を履歴データベース36のデータの更新の有無を判断する起点とする。
ステップS40では、管理装置1が定期的に第1ランドリー機器5の使用状況データの送信要求を第1端末装置4へ送信する。管理装置1には、複数の端末装置(第1端末装置4、第2端末装置6、第3端末装置8)が接続されているが、各々に個別に要求をする。ここでは、第1端末装置4を例にして説明する。
第1ランドリー機器5の使用状況のデータ、すなわち履歴データは、第1端末装置4が記憶している。第1ランドリー機器5に投入された金額、ICカードで支払った場合のICカードのシリアルNo.と使用によって減額された有価データ、残っている有価データなど、状態が変化したときの日時や変化した情報を、また定額で利用する特殊モードで利用した場合もICカードのシリアルNo.、利用日時、利用形態等を履歴データとして履歴データベース36に記憶している。この履歴情報は一例であり、必要に応じて各種データを記憶することができる。
管理装置1は、第1端末装置4から履歴データを取得し、データ解析手段22によって、取得したデータを解析し、データベース13へ記憶するためのデータを生成する。また、データベース13には、管理しているランドリー機器それぞれに接続装置No.を付与し、そのNo毎に、各種履歴情報を関連づけて記憶している。また、端末No.毎に各種履歴情報を関連付けて記憶している。また、管理しているICカードのシリアルNo.毎に、残っている有価データ、有効期間、使用毎の日時、ポイント数、使用機器など各種履歴情報を関連づけて記憶している。また、他にも、使用日時に関連づけて使用ランドリー機器、使用金額、有価データなどの履歴情報を記憶している。
また、第1ランドリー機器5は、動作を開始すると数分~数十分動作を続ける。管理装置1は通常はポーリング処理で、定期的に各端末装置の履歴情報を取得する。第1端末装置4も例外では無く、定期的に、履歴の更新の有無を確認し、更新があれば、あらたな履歴情報を履歴データベース36から取得する。好ましくは1分程度毎の短い間隔が良いが、頻繁に履歴が変わることがないので、1~10数分毎に行うことができる。
次に、第1端末装置4に接続されている第1ランドリー機器5の使用履歴を履歴データベース36へ格納する動作について説明する。
ステップS44は、利用者が第1ランドリー機器5を使用開始するステップである。第1ランドリー機器5を使用する場合に、貨幣受け入れ部44に貨幣が投入され、貨幣識別手段45で貨幣の金種を識別し、その識別結果に応じた識別信号が生成され、端末制御手段30に出力される。端末制御手段30では、この出力された信号から投入された金額を演算し、相当する起動信号を生成する。更に、起動信号を第1ランドリー機器5のランドリー制御手段40へ出力する。ここで、起動信号の代わりにランドリー制御手段40が入金された金額として解釈可能な信号、例えば予め決められた金額に相当するコマンドなど、を生成して出力しても良い。
ランドリー制御手段40は入力された信号が、第1ランドリー機器5の所定の動作に応じた金額に相当すれば、動作を開始する。
また、ICカードによる支払いの場合は、カードリードライタ32から有価データあるいは定額データが端末制御手段30に出力され、端末制御手段30は、有価データあるいは定額データに基づいて起動信号を生成し、ランドリー制御手段40に出力する。第1ランドリー機器5の動作内容に応じて、予め決め使用金額や定額利用の条件が決められている。第1ランドリー機器5は、ICカードによる使用金額に相当する信号があると、所定の動作をすることになる。また、入金は、硬貨、紙幣などの貨幣や、クレジットカード、二次元コード決済システムなどによることができ、入金方法に応じた信号が端末制御手段30に出力され、端末制御手段30は、入力された信号から入金額を演算し、それに基づいて起動信号を生成し、ランドリー制御手段40に出力する。
次にステップS45では、第1端末装置4は、日時、入金方法、入金金額、ICカードのシリアルNo.、有効期間、利用形態、カード種、利用回数、ICカードに記憶されている有価データ、第1ランドリー機器5へ信号を出力したことの情報、接続されている第1ランドリー機器5の接続装置No.などの履歴情報を履歴データベース36へ記憶する。
この様に、第1端末装置4は、第1端末装置4及び第1ランドリー機器5が動作をする毎に、その履歴を履歴データとして履歴データベース36へ格納する。
次に、第1端末装置4の履歴データベース36から管理装置1へ履歴データを送信する処理について説明する。
第1端末装置4では、管理装置1からの第1ランドリー機器5の使用状況データの送信要求を待っている(ステップS46)。この送信要求が届くとステップS47へ移行する。
ステップS47では、使用状況データの生成を行う。前回の送信要求から、今回の送信要求までに、履歴データベース36の更新が有ったか、無かったかをまず判断する。更新があった場合は、送信すべきデータを生成する。無ければ、更新が無かった旨のデータを生成する。
例えば、履歴管理情報として、送信要求がされた時点でリセットし、そこから新たな履歴情報が有った場合に変化あるいは付加する情報、例えば、フラグや、履歴データベース36の更新したレコードの番号など、を持つことが考えられる。判断時にリセットされたままの場合は新たな履歴データを無とし、変化あるいは付加された情報があれば新たな履歴データが有ると判断することができる。または、履歴データベース36の内容について、前回の送信要求から今回の送信要求までに加えられた履歴データの有無を検索することで新たな履歴データの有無を判断しても良い。
新たな履歴データがあれば、その履歴データを履歴データベース36から抽出し、履歴データの各要素を関連づけ、管理装置1で解析可能な使用状況データとして生成する。
次にステップS48では、ステップS47で抽出された履歴データに基づき生成された使用状況データを管理装置1へ送信する。
次にステップS49では、管理履歴情報をリセットし、ステップS46へ移行し、第1端末装置4を、送信要求待ちの状態とする。
次に管理装置1が、第1ランドリー機器5の使用状況データ、すなわち履歴データに基づいて生成されたデータを受信する(ステップS41)。
ステップS42では、履歴データベース36に更新があった否かを判断し、無ければ何もせずにステップS40へ移行し、次の送信要求のタイミングを待つ。有ればステップS43へ移行する。
ステップS43では、取得した新たな履歴データをデータ解析手段22によって解析し、データベース13に記憶する形式のデータを生成し、データベース13に記憶する。例えば、ICカード毎に、個別の使用履歴、金銭データなど各種情報を関連づけて格納する。
この様に、定期的に管理装置1に接続されている第1端末装置4、第2端末装置6、第3端末装置8に記憶されている履歴データをそれぞれ収集し、データベース13に記憶する。
この記憶されているデータには、ICカードの固有番号毎に記憶されている有価データ、あるいは付加されたポイントデータ、使用した機器等のデータ、利用期限、利用回数、利用形態などがある。またポイントデータは、有価データと同様に扱うことのできるもので、利用者への還元、おまけなどに利用されるものである。
図9は、ランドリー機器と端末装置の第2の例を説明する図である。第1ランドリー機器5に接続する第1端末装置4の表示パネル33に第1二次元コード65を表示し、ユーザーの所有する携帯電話61によって認識させることで、入金できるように構成したものである。携帯電話61は、第1ランドリー機器5を利用する使用者の固有装置とも言える。
携帯電話61は、電子カメラなどの第1画像入力手段62を搭載し、画像を記録できる機能を備える。また携帯電話61は、液晶表示装置63を搭載し、文字、図形などの表示ができる。また、携帯電話61は、基地局を介して、インターネットに接続可能なスマートフォンなどの携帯機器である。
第1ランドリー機器5は、第1端末装置4と接続している。衣類投入部60に衣類等を入れ、洗濯、乾燥等をすることができる。第1端末装置4は、画像を記録できる電子カメラなどの第2画像入力手段64が備わる。第2画像入力手段64は、端末制御手段30によって制御され、画像を記録し、画像データを生成できる。
また、第1端末装置4の表示パネル33には、第1二次元コード65を表示することができる。この第1二次元コード65を携帯電話61の第1画像入力手段62によって写し、携帯電話61内に画像データとして記憶し、各種処理をすることができる。
また、表示パネル33に表示する第1二次元コード65は、ライン状または矩形状の表示要素を、表示あるいは非表示とし、縦横に各要素を配置することで、複数のパターンを選択的に表示可能としている。表示要素を多くすればするほど、多くのパターンが表示可能となる。各パターンは、個別に特定が可能であるので、そのうちの一つのパターンと金額のデータを紐付けることができる。また、この表示された情報と、携帯電話61の使用者を特定することで、決済をすることができる。
例えば、表示パネル33に表示された第1二次元コード65と、第1ランドリー機器5を動作させるのに必要な金額を予め紐付けて不図示の決済サーバーに登録しておく。すなわちユーザーの固有情報を登録しておく。そして、ユーザーの携帯電話61などの予め登録された固有装置によって、表示された第1二次元コード65を読み取り、決済する決済サーバーに送信する。第1二次元コード65と、金額と、使用するユーザーが特定できるので、ユーザー指定の口座から、入金し決済することができる。
図10は、ランドリー機器と端末装置の第3の例を説明する図である。図9では、第1端末装置4に第1二次元コード65を表示させた場合を説明したが、ここでは、携帯電話61に第2二次元コード66を表示させる例を説明する。携帯電話61は、第1ランドリー機器5を利用する使用者の固有装置とも言える。
予めユーザーを特定する情報すなわち固有情報が不図示の決済サーバーへ登録されており、携帯電話61の液晶表示装置63にユーザー固有の第2二次元コード66を表示できるようにしておく。第1端末装置4の第2画像入力手段64による、撮像範囲67に第2二次元コード66が入るようにして、第1端末装置4に第2二次元コード66を取得させる。これにより、第2二次元コード66を所有のユーザーの特定が可能となる。表示パネル33には、金額が表示され、決済の確認入力が、入力手段34から入力されれば、特定されユーザーの口座から、入金し決済することができる。
上述の様な二次元コードを使用した決済が広く使われるようになっている。第1端末装置4に、二次元コードを表示可能な高精細な液晶表示装置を備える表示パネル33、電子カメラなどの第2画像入力手段64と、ユーザーからの入力を行うボタンを備える入力手段34、インターネットに接続されるユーザーの固有情報を格納している外部装置と通信可能な第3通信手段31を備えることで、二次元コード決済が可能な携帯電話等の通信端末などの固有装置をユーザーが所有していれば、二次元コード決済が可能となる。ユーザーの入力を行うボタンと二次元コード等の表示をさせる表示装置を兼ね備えた、タッチパネルを用いることもできる。また、第1端末装置4の履歴データベース36へこれらの動作の履歴情報を履歴データとして記憶することができる。