以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
(管理システムの全体構成)
図1は、本発明の一実施形態のゲーム場の管理システム1を示す。この管理システム1は、メダル(遊技媒体)の預入および払出が可能なメダル預払機(遊技媒体預払機)20と、複数のゲーム機30と、ゲーム機30にそれぞれ対応して配置されてICカード(記録媒体)10を受け付ける複数の端末装置40と、メダル預払機20にLAN(Local Area Network)70を介して通信可能に接続された管理装置50と、LANに接続された無線親機60と、含んで構成されている。なお、通常、ゲーム場にはさらに多数のゲーム機30が設置されているが、ここでは説明を簡略化するため、図1において3台のゲーム機30のみを示している。
(ICカード)
まず、図1を参照しながら、ICカード10について説明する。ICカード10は、平面視矩形の薄板状のカード本体101と、カード本体101に内蔵されたEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの不揮発性メモリを含む半導体集積回路(Integrated Circuit、以下、ICという)102と、を有している。IC102には、少なくともICカード10を識別するためのカード識別情報(記録媒体識別情報)CIDが記録されている。本実施形態では、非接触式のICカード10が使用される。
(メダル預払機)
次に、図2および図3を参照しながら、メダル預払機20について説明する。メダル預払機20は、メダルを預け入れる機能と預け入れられたメダルを払い出す機能とを有している。本実施形態のメダル預払機20は、物理メダルと電子メダルの預け入れと払い出しができるように構成されている。物理メダルは有体物としてのメダルであり、電子メダルは情報と関連付けされたメダルを意味し、無体物のメダル情報を含む概念である。
メダル預払機20は、箱形の筐体200、液晶表示パネル等により構成された表示装置202、表示装置202と共に入力装置204を構成するタッチパネル206、利用者の手を載置する載置台208を有する生体情報取得装置210、生体情報認証装置211、物理メダルを投入するメダル投入口212、メダル計数装置214、メダル回収容器216、メダル貯留容器218、メダル払出装置220、メダル払出口222、カード受付装置224、制御装置228および通信装置230を含んで構成されている。図3に示すように、表示装置202、入力装置204、生体情報取得装置210、生体情報認証装置211、メダル計数装置214、メダル払出装置220、カード受付装置224、制御装置228および通信装置230は、内部バスライン232に接続されている。
表示装置202は、横長矩形の形状を有し、筐体200の正面上部に配置されている。表示装置202には、各種情報が表示されると共に、適宜に選択ボタンや数字ボタン等の操作ボタン207が表示される。例えば、「メダル払出」および「メダル預入」のいずれか一方を選択するための選択ボタンが表示され、「物理メダル」および「電子メダル」のいずれか一方を選択するための選択ボタンが表示される。また、利用者を識別する利用者識別情報としての利用者識別番号UIDを入力するための数字ボタンが表示され、メダル払出数Ndsを入力するための数字ボタンが表示される。表示装置202の表面にはタッチパネル206が重ね合わせられており、操作ボタン207の表示に伴い、表示装置202およびタッチパネル206により入力装置204が構成される。操作ボタン207として選択ボタンが表示された場合、利用者が選択ボタンを操作することにより、メダル預払機20における所定の動作を指定することができる。例えば、メダル預払機20におけるメダルの預け入れ動作または払い出し動作を選択することができる。また、操作ボタン207として数字ボタンが表示された場合、利用者が数字ボタンを操作することにより、後述の利用者識別番号UIDおよびメダル払出数(遊技媒体払出数)Ndsを入力することができる。換言すれば、入力装置204はメダル払出数Ndsの入力を可能とするメダル払出数入力装置(遊技媒体払出数入力装置)205として機能する。
生体情報取得装置210は、載置台208に載置された利用者の手(掌や指)の静脈パターンを検出して生体情報BIとして取得する。取得された生体情報BIは、内部バスライン232を介して生体情報認証装置211に入力される。生体情報認証装置211は、生体情報BIと後述する管理装置50に利用者毎に登録された登録生体情報RBIとを比較し、静脈パターンが一致する否かを判別する。判別結果は、生体情報認証装置211から出力され、内部バスライン232を介して制御装置228に入力される。
メダル投入口212は、利用者が物理メダルを預け入れる場合に使用される。メダル計数装置214は、メダル投入口212の下方に配置され、メダル投入口212に投入されたメダルを計数する。メダル計数結果は、メダル計数装置214から出力され、内部バスライン232を介して制御装置228に入力される。換言すれば、メダル預入数Ndpが制御装置228に入力される。メダル回収容器216は、メダル計数装置214の下方に配置され、メダル計数装置214により計数されたメダルを貯留する。メダル回収容器216に貯留されたメダルは、ゲーム場の営業が終了したときにゲーム場の管理者により回収される。
メダル貯留容器218は、メダル(物理メダル)をばら積み状態で貯留し、メダル払出装置220にメダルを供給する。メダル払出装置220は、メダル貯留容器218に貯留されたメダルを一つずつ分離してメダル払出口222に払い出すと共に、払い出したメダル数を計数する。メダル計数値は、メダル払出装置220から出力され、内部バスライン232を介して制御装置228に入力される。制御装置228は、入力されたメダル計数値がメダル払出数Ndsと一致した時点でメダル払出装置220の動作を停止する制御信号をメダル払出装置220に出力する。これにより、入力装置204により入力されたメダル払出数Ndsのメダルをメダル払出口222に払い出すことができる。
カード受付装置224は、筐体200の右側方に配置され、電子メダルの払い出しおよび預け入れに際して使用される。カード受付装置224は、表示部225およびカードリーダ226を有しており、利用者がカードリーダ226にICカード10をかざすことによりICカード10のIC102に記録されたカード識別情報CIDが取得される。表示部225は、カード識別情報CIDの取得または非取得に応じた情報を表示する。取得されたカード識別情報CIDは、カード受付装置224から出力され、内部バスライン232を介して制御装置228に入力される。
制御装置228は、表示装置202に各種情報および操作ボタン207を表示させると共に、生体情報取得装置210および生体情報認証装置211の動作を制御する。また、制御装置228は、入力装置204により入力されたメダル払出/メダル預入選択情報および物理メダル/電子メダル選択情報に基づき、メダル払出装置220、メダル計数装置214およびカード受付装置224の動作を制御する。すなわち、メダル払出が選択され、且つ、物理メダルが選択された場合には、メダル払出装置220を動作させる。メダル払出が選択され、且つ、電子メダルが選択された場合には、カード受付装置224を動作させる。メダル預入が選択され、且つ、物理メダルが選択された場合には、メダル計数装置214を動作させる。メダル預入が選択され、且つ、電子メダルが選択された場合には、カード受付装置224を動作させる。さらに、制御装置228は、入力装置204により入力された利用者識別番号UIDおよびメダル払出数Ndsと、メダル計数装置214により計数されたメダル預入数Ndpと、カード受付装置224により取得されたカード識別情報CIDと、を管理装置50に送信するよう通信装置230を制御する。
(ゲーム機)
次に、図4を参照しながら、ゲーム機30について説明する。ゲーム機30は、正面上部に配置され、ゲーム内容を表示するディスプレイ301を有する。ゲーム機30の正面中段にはプレイ開始ボタン303を含む各種操作キーが配置された操作パネル302が配置され、正面下部にはメダル受付装置(遊技媒体受付装置)310が配置される。ゲーム機30の内部には、ゲーム制御装置320およびゲーム実行装置330が配置される。
メダル受付装置310は、メダル投入口311、メダル返却口312およびメダル選別装置313を有している。メダル選別装置313は、メダル投入口311に投入されたメダルの真贋を判別し、偽メダルの場合にメダル返却口312へ返却し、真正メダルである場合にゲーム機30内の金庫314に保留する。メダル受付装置310は、投入されたメダルが真正メダルの場合、第1メダル信号(第1遊技媒体信号)MS1を端末装置40に出力する。換言すれば、真正メダルの投入に応じて第1メダル信号MS1を出力する。
ゲーム制御装置320は、後述の端末装置40から第1メダル信号MS1または第2メダル信号(第2遊技媒体信号)MS2が供給された場合、ROM(Read Only Memory)に記憶された所定の制御プログラムに基づいてゲーム実行装置330に対しゲーム制御信号GCSを出力してゲーム実行装置330を制御し、ゲーム実行装置330を動作させる。ゲーム制御装置320は、第1メダル信号MS1または第2メダル信号MS2の入力回数をカウントし、そのカウント数に応じたメダル数をクレジットとして蓄積するクレジット機能を有する。蓄積されたクレジットは、ディスプレイ301のクレジット表示領域304に表示される。クレジットが「1」以上の場合、ゲーム制御装置320は、プレイ開始ボタン303が押下される毎にクレジットを1カウント分減算しながら、ゲームの実行をゲーム実行装置330に命令する。クレジットが「0」の場合には、プレイ開始ボタン303が押下されても、ゲーム制御装置320はゲーム実行装置330に対しゲームの実行を命令しない。
ゲーム実行装置330は、ゲーム制御装置320から供給されるゲーム制御信号GCSに基づき、ROMに記憶されたゲーム実行プログラムを実行する。換言すれば、ゲーム制御装置320に第1メダル信号MS1または第2メダル信号MS2が供給され、かつ、プレイ開始ボタン303が押下された場合、ゲーム機30はゲームの実行を開始する。
(端末装置)
次に、図5を参照しながら、端末装置40について説明する。端末装置40は、対応するゲーム機30に隣接して配置され、当該ゲーム機30での電子メダルの使用を可能とする機能を有している。
端末装置40は、矩形箱型の外形状を呈する本体401と、本体401の前面に配置された表示部402および操作ボタン403と、本体401に内蔵されたリーダ部(記録媒体読取部)405、制御部(端末装置制御部)410、メダル信号出力部(遊技媒体信号出力部)411、メダル信号入力部(遊技媒体信号入力部)412および無線通信部414と、を有している。端末装置40は、対応するゲーム機30のメダル受付装置310およびゲーム制御装置320と電気的に接続されている。
表示部402は、発光ダイオード、蛍光表示管、液晶パネル等を用いたセグメント型またはドット型の表示装置で構成される。表示部402は、操作ボタン403の操作により設定されるメダル使用数Nu、メダル残数Nr、エラー等の情報を表示する。
操作ボタン403は、メダル使用数Nuを設定するために使用される。具体的には、操作ボタン403を押下する毎に予め設定された複数のメダル使用数Nuが表示部402に順次表示される。例えば、メダル使用数Nuとして1枚、10枚および100枚が設定されている場合、操作ボタン403を押下する度に「1」、「10」および「100」の順で表示が切り替わり、さらに操作ボタン403を押下することにより「1」の表示に戻り、以後同様の表示の切り替えが繰り返される。
リーダ部405は、ICカード10に対して電波を送受信することによりICカード10のIC102に記録されたカード識別情報CIDを読み出す。読み出されたカード識別情報CIDは、リーダ部405から出力され、制御部410に入力される。
制御部410は、記憶部413を含んでおり、記憶部413に記憶されたプログラムに従って動作する。制御部410は、操作ボタン403の操作に伴って入力される操作信号に応じて表示部402を制御して上述した表示部402におけるメダル使用数Nuの表示を可能とする。また、制御部410は、リーダ部405からのカード識別情報CIDが入力されたタイミングで、表示部402に表示されたメダル使用数Nuを確定させる。換言すれば、利用者が操作ボタン403を操作して所望のメダル使用数Nuを表示させた状態で、利用者がICカード10をリーダ部405にかざすことにより、制御部410がメダル使用数Nuを設定する。換言すれば、操作ボタン403および制御部410がメダル使用数Nuを受け付けるメダル使用数受付部(遊技媒体使用数受付部)415を構成する。
メダル信号出力部411は、ゲーム機30のメダル受付装置310が出力する第1メダル信号MS1に相当する第2メダル信号MS2を生成して出力する。第1メダル信号MS1および第2メダル信号MS2のそれぞれは、パルス信号であって所定の振幅およびパルス幅を有している。換言すれば、メダル信号出力部411で生成される第2メダル信号MS2が第1メダル信号MS1に相当するよう、制御部410がメダル信号出力部411を制御する。メダル信号出力部411から出力された第2メダル信号MS2は、ゲーム機30のゲーム制御装置320に入力される。この第2メダル信号MS2は、電子メダルを使用するときに出力される。なお、上記「第2メダル信号MS2が第1メダル信号MS1に相当する」とは、ゲーム機30のゲーム制御装置320が第1メダル信号MS1および第2メダル信号MS2の双方をメダル信号と認識できる程度に類似してことを意味し、波形、振幅または信号幅が必ずしも同一である必要はない。
メダル信号入力部412は、ゲーム機30のメダル受付装置310から出力される第1メダル信号MS1の入力を検出して検出信号DSを制御部410に出力する。制御部410は、メダル信号入力部412から出力された検知信号DSを計数することにより、メダル受付装置310に投入された真正メダル数を確認することができる。換言すれば、ゲーム機30において使用された物理メダル数を確認することができ、これにより電子メダルおよび物理メダルの双方の使用に関する情報を収集することができる。
また、メダル信号入力部412は、制御部410の制御の下で、入力されたメダル信号MS1をメダル信号出力部411に出力することができる。すなわち、メダル信号出力部411が第2メダル信号MS2を出力しないときには、メダル信号入力部412が第1メダル信号MS1をメダル信号出力部411に出力する。第1メダル信号MS1がメダル信号出力部411に入力された場合、メダル信号出力部411が当該第1メダル信号MS1をゲーム機30のゲーム制御装置320に出力する。他方、メダル信号出力部411が第2メダル信号MS2を出力する場合、メダル信号入力部412が第1メダル信号MS1の出力を停止する。第1メダル信号MS1の出力が停止される期間に第1メダル信号MS1がメダル信号入力部412に入力された場合、メダル信号入力部412から出力された検出信号DSに基づく計数値が記憶部413に記憶される。そして、第1メダル信号MS1の出力の停止が解除されたとき(換言すれば、メダル信号出力部411が第2メダル信号MS2を出力しないとき)に、記憶部413に記憶された計数値に基づきメダル信号出力部411が第2メダル信号MS2を出力する。この一連の動作は、メダル信号出力部411およびメダル信号入力部412に対する制御部410の制御によってもたらされる。これにより、メダル受付装置310から出力される第1メダル信号MS1とメダル信号出力部411で生成される第2メダル信号MS2とが同時にゲーム制御装置320に入力されるのを防止でき、メダル受付装置310を有するゲーム機30に端末装置40を付加する場合であっても互換性を保つことができる。
図4(B)に示すように、ゲーム機30のメダル受付装置310から出力される第1メダル信号MS1は、端末装置40を介してゲーム機30のゲーム制御装置320に入力される。また、端末装置40において生成された第2メダル信号MS2もゲーム機30のゲーム制御装置320に入力される。このようにメダル受付装置310とゲーム制御装置320との間に端末装置40を介在させることで、既存のゲーム機30への端末装置40の設置が容易となる。すなわち、既存のゲーム機30ではメダル受付装置310の第1メダル信号MS1の出力がゲーム制御装置320の入力に電気的に接続される構成であるが、当該構成においてメダル受付装置310の第1メダル信号MS1の出力を端末装置40のメダル信号入力部412に電気的に接続し、端末装置40のメダル信号出力部411の出力をゲーム制御装置320の入力に電気的に接続すればよい。
無線通信部414は、無線親機60との間で通信可能に接続される。換言すれば、無線通信部414は、無線親機60およびLAN70を介して管理装置50との間でデータを送受信する機能を有している。制御部410は、メダル使用数受付部415で受け付けたメダル使用数Nuをリーダ部405で取得したカード識別情報CIDに関連付けて管理装置50に送信すると共に、後述する管理装置50からの第2メダル信号出力可否の判定結果を受信するよう無線通信部414を制御する。
(管理装置)
次に、図6を参照しながら、管理装置50について説明する。管理装置50は、入力部501、表示部502、通信インターフェース503、制御部504、メダル預払サーバ510および電子メダル管理サーバ520を含んで構成される。管理装置50の制御部504、メダル預払サーバ510および電子メダル管理サーバ520は、CPU、メモリ、ハードディスクなどを有する一般的なコンピュータ装置により実現することができる。その場合、例えば、入力部501はキーボード、表示部502は液晶ディスプレイ、通信インターフェース503はイーサーネット・インターフェースによってそれぞれ構成することができる。
制御部504は、入力部501、表示部502および通信インターフェース503を制御すると共に、メダル預払サーバ510および電子メダル管理サーバ520におけるデータの入出力を制御する。通信インターフェース503はLAN70に接続されており、メダル預払サーバ510はメダル預払機20と通信可能に接続される。また、電子メダル管理サーバ520は、LAN70および無線親機60を介して複数の端末装置40のそれぞれと通信可能に接続される。
入力部501は、ゲーム場の管理者によって操作され、表示部502に表示された各種情報に基づいてメダル預払サーバ510および電子メダル管理サーバ520におけるデータの管理を可能とする。例えば、メダル預払サーバ510における利用者識別番号UID、登録生体情報RBIおよび登録メダル数Nrgや電子メダル管理サーバ520におけるカード識別情報CIDおよびメダル残数Nrを確認することができる。
メダル預払サーバ510は、第1データ処理部511および第1記憶部512を有している。第1データ処理部511は、生体情報検索部513、登録メダル数検索部514、登録メダル数演算部515および登録メダル数更新部516を含んでいる。第1記憶部512は、登録生体情報保持部517および登録メダル数保持部518を含んでいる。登録生体情報保持部517には、図7(A)の第1管理テーブルTB1に示すように、利用者識別番号UIDに関連付けて登録生体情報RBIが保持されている。登録生体情報RBIは、メダル預払機20において利用者が入力装置204および生体情報取得装置210を用いて予め利用者毎に登録された生体情報である。登録メダル数保持部518には、第1管理テーブルTB1に示すように、利用者識別番号UIDに関連付けて登録メダル数Nrgが保持されている。登録メダル数Nrgは、メダル預払機20に預入または払出によって増減するメダル数であり、利用者はこの登録メダル数Nrgを上限値としてメダル(物理メダルまたは電子メダル)の払出をすることができる。
生体情報検索部513は、メダル預払機20から送信された利用者識別番号UIDに基づき、それに対応する登録生体情報RBIを検索する。検索の結果、当該利用者識別番号UIDに関連付けられた登録生体情報RBIが存在する場合、制御部504が当該登録生体情報RBIをメダル預払機20に送信する。登録生体情報RBIが存在しない場合、制御部504がエラー情報をメダル預払機20に送信する。
登録メダル数検索部514は、メダル預払機20から送信された利用者識別番号UIDに基づき、それに対応する登録メダル数Nrgを検索する。検索の結果、登録メダル数Nrgが存在する場合、制御部504が当該登録メダル数Nrgをメダル預払機20に送信する。登録メダル数Ngrが存在しない場合、制御部504がエラー情報をメダル預払機20に送信する。
登録メダル数演算部515は、メダル預払機20から送信された登録メダル数減算要求または登録メダル数加算要求に基づき登録メダル数Nrgの減算または加算する処理を実行する。すなわち、メダル預払機20においてメダルの払出が行われる場合には、登録メダル数Nrgからメダル払出数Ndsを減算する。他方、メダル預払機20においてメダルの預入が行われる場合には、登録メダル数Nrgにメダル預入数Ndpを加算する。
登録メダル数更新部516は、登録メダル数演算部515で減算または加算されたメダル数を新たな登録メダル数Nrgとして登録メダル数保持部518に保持させる。これにより、登録メダル数Nrgが更新される。
電子メダル管理サーバ520は、第2データ処理部521および第2記憶部522を有している。第2データ処理部521は、メダル残数検索部523、第2メダル信号出力可否判定部524、メダル残数演算部525およびメダル残数更新部526を含んでいる。第2記憶部522は、メダル残数保持部527を含んでいる。メダル残数保持部527には、図7(B)の第2管理テーブルTB2に示すように、カード識別情報に関連付けてメダル残数Nrが保持されている。メダル残数Nrは、メダル預払機において利用者が電子メダルの払出を選択した場合のメダル払出数Ndsを上限値とし、端末装置40において受け付けたメダル使用数Nuに応じて減少するメダル数(電子メダル数)である。換言すれば、利用者はメダル残数Nrの範囲内で電子メダルを使用することができる。
メダル残数検索部523は、端末装置40から送信されたカード識別情報CIDに基づき、それに対応するメダル残数Nrを検索する。第2メダル信号出力可否判定部524は、当該検索されたメダル残数Nrと端末装置40から送信されたメダル使用数Nuとを対比し、第2メダル信号MS2を出力するか否かを判定する。すなわち、メダル残数Nrがメダル使用数Nu以上の場合、第2メダル信号MS2の出力が可能と判定する。メダル残数Nrがメダル使用数Nu未満の場合、第2メダル信号MS2の出力が不可と判定する。第2メダル信号出力可否判定部524における判定結果は、制御部504により端末装置40に送信される。
メダル残数演算部525は、メダル残数Nrからメダル使用数Nuを減算する。メダル残数更新部526は、メダル残数演算部525で減算されたメダル数を新たなメダル残数Nrとしてメダル残数保持部527に保持させる。これにより、メダル残数Nrが更新される。
(無線親機)
次に、図1を参照しながら、無線親機60について説明する。無線親機60は、LAN70に接続され、複数の端末装置40の無線通信部414のそれぞれと通信する。これにより、LAN70に接続された管理装置50と複数の端末装置40のそれぞれとが通信可能となる。
(ゲーム場の管理システムの動作)
次に、ゲーム場の管理システム1の動作について説明する。まず、図8および図9を参照しながら、メダル預払機20、ゲーム機30、端末装置40、管理装置50(メダル預払サーバ510および電子メダル管理サーバ520)の相互作用について説明する。なお、図8および図9では、電子メダルの払出、預入および使用の場合についてのみ説明し、物理メダルの払出、預入および使用の場合については説明を省略する。
まず、図8を参照しながら、メダル預払機20、メダル預払サーバ510および電子メダル管理サーバ520の相互作用について説明する。最初のステップS1において、メダル預払機20において利用者による入力装置204への入力操作によってメダルの払出が選択されたか否かが判定される。メダルの払出が選択された場合には次のステップS2に進み、メダルの預入が選択された場合にはステップS11に進む。ステップS2では、利用者識別番号UIDおよび利用者の生体情報BIが取得される。次のステップS3では、メダル預払機20が、利用者識別番号UIDに対応する登録生体情報RBIの転送を要求する登録生体情報転送要求をメダル預払サーバ510に送信する。登録生体情報転送要求には、ステップS2で取得された利用者識別番号UIDが含まれる。
登録生体情報転送要求を受信したメダル預払サーバ510は、ステップS4において、利用者識別番号UIDに対応する登録生体情報RBIをメダル預払機20に転送する。次のステップS5では、メダル預払機20が、ステップS2で取得された生体情報BIとステップS4で受信した登録生体情報RBIとを照合し、生体情報BIの認証を実行する。
次のステップS6では、メダル預払機20において、入力装置204を介してメダル払出数Ndsが入力されると共に、カード受付装置224によってICカード10のカード識別情報CIDが取得される。次のステップS7では、メダル預払機20が、メダル残数Nrの更新を要求するメダル残数更新要求を電子メダル管理サーバ520に送信する。メダル残数更新要求には、ステップS6で取得されたカード識別情報CIDおよび入力されたメダル払出数Ndsが含まれる。メダル残数更新要求を受信した電子メダル管理サーバ520は、受信したカード識別情報CIDに対応するメダル残数Nrに受信したメダル払出数Ndsを加算した値を新たなメダル残数Nrとして更新する(ステップS8)。
メダル預払機20では、次のステップS9が実行される。このステップS9では、メダル預払機20が、登録メダル数減算要求をメダル預払サーバ510に送信する。登録メダル数減算要求には、利用者識別番号UIDおよびメダル払出数Ndsが含まれる。登録メダル数減算要求を受信したメダル預払サーバ510は、登録メダル数Nrgからメダル払出数Ndsを減算した値を新たな登録メダル数Nrgとして更新する。
他方、ステップS1においてメダルの預入が選択された場合に実行されるステップS11〜S14では、ステップS2〜S5と同じ処理が実行される。その次に実行されるステップS15では、メダル預払機20において、カード受付装置224によってICカード10のカード識別情報CIDが取得される。次のステップS16では、メダル預払機20がメダル残数照会要求を電子メダル管理サーバ520に送信する。メダル残数照会要求には、ステップS15で取得されたカード識別情報CIDが含まれる。メダル残数照会要求を受信した電子メダル管理サーバ520は、受信したカード識別情報CIDに対応するメダル残数Nrをメダル預払機20に送信する(ステップS17)。
メダル残数Nrを受信したメダル預払機20は、登録メダル数加算要求をメダル預払サーバ510に送信する(ステップS18)。登録メダル数加算要求には、ステップS11で入力された利用者識別番号UIDおよびメダル残数Nrが含まれる。登録メダル数加算要求を受信したメダル預払サーバ510は、受信した利用者識別番号UIDに対応する登録メダル数Nrgに受信したメダル残数Nrを加算した値を新たな登録メダル数Nrgとして更新する(ステップS19)。
次に、図9を参照しながら、電子メダル管理サーバ520、端末装置40およびゲーム機30の相互作用について説明する。まず、ステップS21では、端末装置40においてメダル使用数受付部415がメダル使用数Nuを受け付ける。次のステップS22では、端末装置40がICカード10のカード識別情報CIDを取得する。次のステップS23では、端末装置40が第2メダル信号出力可否判定要求を電子メダル管理サーバ520に送信する。第2メダル信号出力可否判定要求には、受け付けたメダル使用数Nuおよび取得したカード識別情報CIDが含まれる。
第2メダル信号出力可否判定要求を受信した電子メダル管理サーバ520は、受信したカード識別情報CIDに対応するメダル残数Nrと受信したメダル使用数Nuとに基づき、端末装置40における第2メダル信号MS2の出力の可否を判定する(ステップS24)。後述するように、メダル使用数Nuがメダル残数Nr以下の場合には出力可と判定し、メダル使用数Nuがメダル残数Nrを超える場合には出力不可と判定する。そして、ステップS24において、電子メダル管理サーバ520がメダル残数Nrからメダル使用数Nuを減算した値を新たなメダル残数Nrとして更新する。次のステップS26では、電子メダル管理サーバ520が判定結果を端末装置40に送信する。判定結果には、第2メダル信号MS2の出力の可否と更新されたメダル残数Nrとを含んでいる。出力可能との判定結果を受信した端末装置40は、第2メダル信号MS2を対応するゲーム機30に出力する(ステップS27)。こうして、第2メダル信号MS2が入力されたゲーム機30においてプレイが開始される(ステップS28)。
(メダル預払機の動作)
次に、図10および図11を参照しながら、メダル預払機20の動作について説明する。まず、ステップS31では、払出および預入のいずれか一方の動作が利用者により選択される。すなわち、メダル預払機20において、表示装置202に「払出」および「預入」の操作ボタン207が表示された状態で利用者が表示されたいずれかの操作ボタン207に触れることにより、動作が選択される。
次のステップS32では、メダルの払出が選択されたか否かが判定される。払出が選択されたと判定された場合にはステップS33に進み、払出でない(換言すれば、預入)と判定された場合には図10のステップS51に進む。次のステップS33では、利用者識別番号UIDが受け付けられる。すなわち、表示装置202に「数字」の操作ボタン207が表示された状態で利用者が表示された操作ボタン207に触れることにより、利用者識別番号UIDが入力される。
次のステップS34では、利用者の生体情報BIを取得する。すなわち、表示装置202に利用者に対して載置台208に手の載置を促す情報を表示し、生体情報取得装置210が載置台208に手が載置された状態を自動的に検出して画像を取得する。次のステップS35では、制御装置228が通信装置230を制御し、登録生体情報転送要求をメダル預払サーバ510に送信する。登録生体情報転送要求には、ステップS33で受け付けた利用者識別番号UIDが含まれている。上述した通り、登録生体情報転送要求を受信したメダル預払サーバ510が利用者識別番号UIDに関連付けられた登録生体情報RBIをメダル預払サーバ510に送信するので、ステップS36では、制御装置228が通信装置230を介して登録生体情報RBIを受信する。ステップS37では、生体情報認証装置211が、受信した登録生体情報RBIとステップS34で取得された生体情報BIとの静脈パターンのマッチングを実行する。次のステップS38では、生体情報認証装置211による静脈パターンのマッチングの結果が判定され、一致した場合に当該利用者が本人であると認証する。すなわち、ステップS38において認証に成功したか否かが判定される。認証が成功したと判定された場合にはステップS39に進み、認証に失敗したと判定された場合にはステップS33に戻り、ステップS33〜S38の処理が繰り返し実行される。
ステップS39では、メダル払出数Ndsが受け付けられる。すなわち、表示装置202に「数字」の操作ボタン207が表示された状態で利用者が表示された操作ボタン207に触れることにより、メダル払出数Ndsが入力される。次のステップS40では、カードおよびメダルのいずれか一方の払出が選択される。換言すれば、電子メダルおよび物理メダルのいずれか一方の払出が選択される。すなわち、表示装置202に「カード」および「メダル」の操作ボタン207が表示された状態で利用者が表示されたいずれかの操作ボタン207に触れることにより選択される。次のステップS41では、カード(電子メダル)が選択されたか否かが判定される。カード(電子メダル)が選択された場合にはステップS42に進み、メダル(物理メダル)が選択された場合にはステップS44に進む。
ステップS42では、カード識別情報CIDが取得される。すなわち、利用者がカード受付装置224にICカード10をかざすことにより、ICカード10のIC102に記録されたカード識別情報CIDがリーダ部405により読み出される。次のステップS43では、メダル残数更新要求が電子メダル管理サーバ520に送信される。メダル残数更新要求には、ステップS42で取得されたカード識別情報CIDとステップS39で受け付けられたメダル払出数Ndsとが含まれる。換言すれば、制御装置228が通信装置230を制御してカード識別情報CIDおよびメダル払出数Ndsを電子メダル管理サーバ520に送信する。他方、ステップS44では、物理メダルが払い出される。すなわち、制御装置228がメダル払出装置220を制御することにより、ステップS39で受け付けたメダル払出数Ndsの物理メダルがメダル払出口222に払い出される。ステップS45では、登録メダル数減算要求がメダル預払サーバ510に送信される。登録メダル数減算要求には、ステップS33で受け付けた利用者識別番号UIDとステップS39で受け付けられたメダル払出数Ndsとが含まれる。ステップS45の実行後、ステップS31に戻る。
他方、ステップS32においてメダルの預入と判定された場合に実行されるステップS51〜S56では、上記ステップS33〜S38と同じ処理が実行される。そのため、ここではその説明を省略する。ステップS56において認証に成功したと判定された場合に実行されるステップS57では、ステップS40と同様に、カードおよびメダルのいずれか一方の払出が選択される。カード(電子メダル)が選択された場合にはステップS59に進み、メダル(物理メダル)が選択された場合にはステップS61に進む。
ステップS59では、ステップS42と同様に、カード識別情報CIDが取得される。次のステップS60では、メダル残数照会要求が電子メダル管理サーバ520に送信される。メダル残数照会要求には、ステップS59で取得されたカード識別情報CIDが含まれる。換言すれば、制御装置228が通信装置230を制御してカード識別情報CIDを電子メダル管理サーバ520に送信する。上述した通り、メダル残数照会要求を受信した電子メダル管理サーバ520がカード識別情報CIDに関連付けられたメダル残数Nrをメダル預払機20に送信するので、ステップS62では、制御装置228が通信装置230を介してメダル残数Nrを受信する。他方、ステップS61では、物理メダルが計数される。すなわち、制御装置228がメダル計数装置214を制御することにより、メダル投入口212に投入された物理メダル数が計数される。次のステップS63では、登録メダル数加算要求がメダル預払サーバ510に送信される。登録メダル加算要求には、ステップS51で受け付けた利用者識別番号UIDとステップS62で受信したメダル残数NrまたはステップS61で計数されたメダル数とが含まれる。換言すれば、利用者は使用しなかった電子メダルまたは物理メダルをメダル預払機20に預入することができる。ステップS62の実行後、ステップS31に戻る。
こうして、ステップS33〜S45またはステップS51〜S63のいずれかが選択的に繰り返し実行されることにより、利用者が電子メダルまたは物理メダルの払出または預入を行うことができる。
(メダル預払サーバの動作)
次に、図12を参照しながら、メダル預払サーバ510の動作について説明する。まず、ステップS71では、登録生体情報転送要求を受信したか否かが判定される。登録生体情報転送要求を受信した場合にはステップS72に進み、登録生体情報転送要求を受信していない場合にはステップS73に進む。ステップS72では、生体情報検索部513が登録生体情報保持部517に保持された登録生体情報RBIの中から登録生体情報転送要求に含まれる利用者識別番号UIDに対応する登録生体情報RBIを検索する。検索された登録生体情報RBIは、制御部504によりメダル預払機20に送信される。その後、ステップS71に戻る。
ステップS73では、登録メダル数減算要求を受信したか否かが判定される。登録メダル数減算要求を受信した場合にはステップS74に進み、登録メダル数減算要求を受信していない場合にはステップS76に進む。ステップS74では、登録メダル数検索部514が登録メダル数保持部512に保持された登録メダル数Nrgの中から登録メダル数減算要求に含まれる利用者識別番号UIDに対応する登録メダル数Nrgを検索する。登録メダル数演算部515は、検索された登録メダル数Nrgから登録メダル数減算要求に含まれるメダル払出数Ndsを減算する。次のステップS75では、登録メダル数更新部516がステップS74における減算結果の値を新たな登録メダル数Nrgとして更新し、登録メダル数保持部518に保持させる。その後、ステップS71に戻る。
ステップS76では、登録メダル数加算要求を受信したか否かが判定される。登録メダル数加算要求を受信した場合にはステップS77に進み、登録メダル数加算要求を受信していない場合にはステップS71に戻る。ステップS77では、登録メダル数検索部514が登録メダル数保持部512に保持された登録メダル数Nrgの中から登録メダル数加算要求に含まれる利用者識別番号UIDに対応する登録メダル数Nrgを検索する。登録メダル数演算部515は、検索された登録メダル数Nrgに登録メダル数加算要求に含まれるメダル預入数Ndpを加算する。次のステップS75では、登録メダル数更新部516がステップS74における加算結果の値を新たな登録メダル数Nrgとして更新し、登録メダル数保持部518に保持させる。その後、ステップS71に戻る。
こうして、ステップS72、ステップS74〜S75またはステップS77〜S78のいずれか一が選択的に繰り返し実行されることにより、登録生体情報RBIの転送または登録メダル数Nrgの更新がなされる。
(電子メダル管理サーバの動作)
次に、図13を参照しながら、電子メダル管理サーバ520の動作について説明する。まず、ステップS80では、メダル残数更新要求を受信したか否かが判定される。メダル残数更新要求を受信した場合にはステップS81に進み、メダル残数更新要求を受信しなかった場合にはステップS82に進む。ステップS81では、メダル残数検索部523がメダル残数保持部527に保持されたメダル残数Nrの中からメダル残数更新要求に含まれるカード識別情報CIDに対応するメダル残数Nrを検索する。メダル残数演算部525は、検索されたメダル残数Nrにメダル残数更新要求に含まれるメダル払出数Ndsを加算する。次のステップS82では、メダル残数更新部526が、加算結果の値を新たなメダル残数Nrとして更新し、メダル残数保持部527に保持させる。その後、ステップS80に戻る。
ステップS83では、メダル残数照会要求を受信したか否かが判定される。メダル残数照会要求を受信した場合にはステップS84に進み、メダル残数照会要求を受信しなかった場合にはステップS86に進む。ステップS84では、メダル残数検索部523が、メダル残数保持部527に保持されたメダル残数Nrの中からメダル残数照会要求に含まれるカード識別情報CIDに対応するメダル残数Nrを検索する。制御部504は、検索されたメダル残数Nrをメダル残数照会結果として設定する。次のステップS85では、制御部504がメダル残数照会結果をメダル預払機20に送信する。その後、ステップS80に戻る。
ステップS86では、第2メダル信号出力可否判定要求を受信したか否かが判定される。第2メダル信号出力可否判定要求を受信した場合にはステップS87に進み、第2メダル信号出力可否判定要求を受信しなかった場合にはステップS80に戻る。ステップS87では、メダル残数検索部523が、メダル残数保持部527に保持されたメダル残数Nrの中から第2メダル信号出力可否判定要求に含まれるカード識別情報CIDに対応するメダル残数Nrを検索する。次のステップS88では、第2メダル信号出力可否判定部524が検索されたメダル残数Nrと第2メダル信号出力可否判定要求に含まれるメダル使用数Nuとを対比する。すなわち、メダル使用数Nuがメダル残数Nr以下(Nu≦Nr)であるか否かが判定される。「Nu≦Nr」と判定された場合にはステップS89に進み、「Nu>Nr」と判定された場合にはステップS92に進む。
ステップS89では、第2メダル信号MS2の出力が可能であると判定される。次のステップS90では、メダル残数演算部525がメダル残数Nrからメダル使用数Nuを減算する。次のステップS91では、メダル残数更新部526が減算結果の値を新たなメダル残数Nrとして更新し、メダル残数保持部527に保持させる。他方、ステップS92では、第2メダル信号MS2の出力が不可であると判定された後、ステップS93に進む。ステップS93では、制御部504が、第2メダル信号出力可否判定部524における判定結果を端末装置40に送信する。ステップS89において第2メダル信号MS2の出力が可能であると判定された場合には、ステップS91で更新されたメダル残数Nrを含めて判定結果が送信される。その後、ステップS80に戻る。
こうして、ステップS81〜S82、ステップS84〜S85またはステップS87〜S93のいずれか一が選択的に繰り返し実行されることにより、メダル残数Nrの更新、メダル残数Nrの照会結果の送信または第2メダル信号出力可否の判定結果の送信がなされる。
(端末装置の動作)
次に、図14を参照しながら、端末装置40の動作について説明する。まず、ステップS101では、メダル使用数受付部415がメダル使用数Nuを受け付ける。次のステップS102では、表示部402が、ステップS101で受け付けられたメダル使用数Nuを表示する。次のステップS103では、リーダ部405が、ICカード10のIC102に記録されたカード識別情報CIDを取得する。この時点でメダル使用数Nuが確定される。次のステップS104では、制御部410が、無線通信部414を介して第2メダル信号出力可否判定要求を電子メダル管理サーバ520に送信する。第2メダル信号出力可否判定要求は、ステップS103において取得されたカード識別情報CIDおよび確定されたメダル使用数Nuを含んでいる。
次のステップS105では、制御部410が、無線通信部414を介して電子メダル管理サーバ520から送信された第2メダル信号出力可否判定結果を受信する。次のステップS106では、制御部410が、受信した第2メダル信号出力可否判定結果に基づき第2メダル信号MS2の出力が可能であるか否かを判断する。出力可と判断した場合にはステップS107に進み、出力不可と判断した場合にはステップS109に進む。ステップS107では、制御部410が、受信した第2メダル信号出力可否判定結果に含まれるメダル残数Nr(ステップS102において表示されたメダル使用数Nuを減算後のメダル残数Nr)を表示部402に表示する。次のステップS108では、制御部410がメダル信号出力部411を制御し、メダル信号出力部411がメダル使用数Nuに対応する第2メダル信号MS2(換言すれば、メダル使用数Nuに応じたパルス数の第2メダル信号MS2)を対応するゲーム機30のゲーム制御装置320に出力する。その後、ステップS101に戻る。
他方、ステップS109では、制御部410がメダル残数Nrの不足を示す情報を表示部402に表示する。この場合、メダル信号出力部411は、第2メダル信号MS2を出力しない。その後、ステップS101に戻る。
こうして、ステップS101〜S109が繰り返し実行されることにより、メダル残数Nrが「0」になるまで、端末装置40による第2メダル信号MS2の出力が可能となる。換言すれば、メダル預払機20において払出がなされた電子メダルの払出数の範囲内で、電子メダルを使用したゲーム機30でのプレイが可能となる。
以上述べた通り、本発明の一実施形態のゲーム場の管理システム1では、メダル(遊技媒体)の預入および払出が可能なメダル預払機(遊技媒体預払機)20と、複数のゲーム機30のそれぞれに対応して配置された複数の端末装置40と、遊技媒体預払機20および複数の端末装置40に対して通信可能な管理装置50と、を備えている。管理装置50は、電子メダル管理サーバ520を含んで構成されている。
メダル預払機20においてメダルを払い出すときに、生体情報取得装置210により取得された利用者の生体情報BIに基づき当該利用者が認証された場合にメダル払出数入力装置(遊技媒体払出数入力装置)205へのメダル払出数(遊技媒体払出数)Ndsの入力が可能となる。そして、メダル払出数入力装置205に入力されたメダル払出数Ndsが、カード受付装置(記録媒体読取装置)224により取得されたカード識別情報(記録媒体識別情報)CIDに関連付けられて管理装置50の電子メダル管理サーバ520に送信される。メダル預払機20から送信されたカード識別情報CIDおよびメダル払出数Ndsを受信した管理装置50の電子メダル管理サーバ520では、当該メダル払出数Ndsがメダル残数(遊技媒体残数)Nrとして当該カード識別情報CIDに関連付けてメダル残数保持部(遊技媒体残数保持部)527に保持される。換言すれば、メダル残数保持部527に保持されているメダル残数Nrに当該メダル払出数Ndsを加算した値が新たなメダル残数Nrとしてメダル残数保持部527に保持される。さらに換言すれば、当該メダル払出数Ndsを加算した値が更新されたメダル残数Nrとしてメダル残数保持部527に保持される。端末装置40は、メダル使用数受付部(遊技媒体使用数受付部)415により受け付けたメダル使用数(遊技媒体使用数)Nuをリーダ部(記録媒体読取部)405により取得したカード識別情報CIDに関連付けて管理装置50の電子メダル管理サーバ520に送信する。端末装置40から送信されたカード識別情報CIDおよびメダル使用数Nuを受信した管理装置50の電子メダル管理サーバ520は、当該カード識別情報CIDに対応するメダル残数保持部527に保持されたメダル残数Nrと当該メダル使用数Nuとに基づき当該端末装置40における電子メダルの使用可否、換言すれば、当該端末装置40における第2メダル信号(第2遊技媒体信号)MS2の出力の可否を第2メダル信号出力可否判定部(遊技媒体信号出力可否判定部)524で判定し、その判定結果を当該端末装置40に送信する。当該判定結果を受信した端末装置40は、その判定結果に基づきゲーム機30に第2メダル信号MS2を出力する。換言すれば、第2メダル信号出力可否判定部524で出力可と判定された場合にのみ、端末装置40の制御部(端末装置制御部)410が第2メダル信号MS2を出力するよう制御する。そのため、メダル預払機20に預け入れられたメダル数のうちの指定されたメダル払出数Ndsのみが端末装置40に対応するゲーム機30で使用可能であり、仮に他人のICカード(記録媒体)10を拾得した第三者が当該ICカード10を用いた場合であっても、本人が預入したメダルの全てが第三者によって使用されてしまうことがない。しかも、生体情報BIに基づき認証された利用者のみによってメダル預払機20におけるメダル払出数Ndsが入力されるので、第三者によるメダル払出数Ndsの入力が阻止されるので、利用者の意図しない不正なメダルの払い出しが防止される。したがって、メダルの管理上の安全性を確保できる。また、利用者は、端末装置40においてメダル使用数Nuの受け付け操作とICカード10の読取操作を行うだけで電子メダルの使用が可能となるため、利用者の利便性が向上する。さらに、端末装置40がゲーム機30のメダル受付装置(遊技媒体受付装置)310が出力する第1メダル信号(第1遊技媒体信号)MS1に相当する第2メダル信号MS2を出力するため、既存のゲーム機30にも容易に適用することができ、コストの増加を抑制することができる。
また、管理装置50のメダル電子サーバ520は、端末装置40からメダル使用数Nuを受信したときにメダル残数保持部527に保持されたメダル残数Nrから当該メダル使用数Nuを減算し、当該減算結果に基づきメダル残数保持部527に保持されたメダル残数Nrを更新するメダル残数更新部(遊技媒体残数更新部)526を有する。そのため、端末装置40で使用された電子メダル数に応じてメダル残数保持部527に保持されるメダル残数Nrがリアルタイムに更新できる。
さらに、メダル預払機20は、生体情報取得装置210により取得された生体情報BIに基づき利用者が認証された場合に、カード受付装置224により取得されたカード識別情報CIDに対応する、管理装置50の電子メダルサーバ520のメダル残数保持部527に保持されたメダル残数Nrのメダルの預入を受け付ける。そのため、利用者がメダル預払機20で払出を受けた電子メダルのうち使用しなかった電子メダルを物理メダルの場合と同様に再度預入できるので、利用者の利便性がさらに向上する利点がある。しかも、利用者の意図しない第三者による電子メダルの預入が防止される。
また、複数の端末装置40のそれぞれは、ゲーム機30のメダル受付装置310から出力された第1メダル信号MS1が入力されるメダル信号入力部(遊技媒体信号入力部)412を有し、制御部410は、メダル信号出力部410が第2メダル信号MS2を出力しないときにはメダル信号入力部412に入力された第1メダル信号MS1がメダル信号出力部411から出力されるよう制御する。そのため、メダル受付装置310から出力される第1メダル信号MS1とメダル信号出力部411で生成される第2メダル信号MS2とが同時に対応するゲーム機30に入力されるのを防止でき、メダル受付装置310を有するゲーム機30に端末装置40を付加する場合であっても互換性を保つことができる。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、記録媒体として非接触式のICカード10を使用しているが、少なくとも識別情報の読取が可能な記録媒体であれば特に制限はなく、例えば、接触式ICカード、磁気カード、バーコードカード、ICコインなどの記録媒体も使用可能である。例えば、接触式ICカードまたはICコインを使用する場合、端末装置40のリーダ部405を接触式ICカードまたはICコインに対応するものに変更し、選択ボタン403を押下した場合にメダル使用数Nuを確定するよう制御部410を変更することにより、非接触式ICカード10を使用した場合と同様の動作が得られる。磁気カードまたはバーコードカードを使用する場合にも同様である。
上記実施形態では、メダル預払サーバ510および電子メダルサーバ520を一つの管理装置50により構成しているが、メダル預払サーバ510および電子メダルサーバ520のそれぞれを別の管理装置で構成することも勿論可能である。
上記実施形態では、生体情報BIとして静脈パターンを使用しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、指紋や虹彩、音声(声紋)など利用者に固有な特徴量が生体情報BIとして任意に採用される。
上記実施形態では、利用者識別するための情報として利用者識別番号UIDを使用しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、会員カード等の情報記録媒体に記録された識別情報を採用することも勿論可能である。