図1は、本発明の一実施例のゲーム場運営システムGMSを示す。このゲーム場運営システムGMSは、所定の情報が記録された可搬型のカード状記録媒体(以下、カードという)1を発行する記録媒体処理装置(以下、カード発行装置という)2と、複数のゲーム機3と、ゲーム機3にそれぞれ対応して配置された複数の記録媒体受付装置(以下、カード受付装置という)4と、カード発行装置2にLAN(Local Area Network)13を介して通信可能に接続されると共に無線子機11および無線親機12を介してカード受付装置4にそれぞれ通信可能に接続された管理用パーソナルコンピュータ(以下、管理PCという)5と、管理PC5にLAN13を介して通信可能に接続されたサーバ装置6と、を備えている。管理PC5およびサーバ装置6は、管理装置7を構成している。なお、通常、ゲーム場にはさらに多数のゲーム機3が設置されているが、ここでは説明を簡略化するため、図1において3台のゲーム機3のみを示している。
(カード)
カード1は、料金支払いの対価として発行される記録媒体であり、平面視矩形の薄板状のカード本体101と、カード本体101の表面に印刷されたバーコード102とを有している。バーコード102は、縞模様状の線の太さによって数値や文字から構成される所定桁数のコードである。このコードにより、カード1を識別可能なカード識別情報(以下、カードIDとも称す)CIDが記録されている。本実施例では、カード本体101を紙製とすることにより、使い捨て可能な程度に低価格化を実現している。
他方、本実施例では、図2(A)〜(C)に示すように、カード1として3種類のカード1a、1b、1cが用意されている。すなわち、ゲーム機3の全ての機種に使用可能であり、機種毎に予め設定されたプレイ料金が1プレイ毎に支払い残高から減額されるプリペイドカード1aと、ゲーム機3の特定機種にのみ使用可能であり、通常よりも安価に設定されたプレイ料金が1プレイ毎に支払い残高から減額される特定機種専用プリペイドカード(以下、パックカードという)1bと、支払料金の対価として所定時間プレイが可能な時間貸しカード1cとが利用可能である。カード1a、1b、1cには、カード種別を判別可能な文字列103が印刷されており、遊技者がカード種別を視認できるようになっている。なお、カード1a、1b、1cのカード本体101の表面に異なる色を塗布したり、模様を印刷するなどして、カード種別をより識別し易くすることも好ましい。
なお、カード1としては、磁気ストライプが形成された磁気カード、不揮発性メモリが内蔵されたICカード等も使用可能であるが、バーコード102を有する紙製カード1が最も低価格な記録媒体である点から好ましい。なお、記録媒体としてカード以外のものも使用可能であり、例えば、コイン型記録媒体を使用することもできる。
(カード発行装置)
次に、図3を参照しながら、カード発行装置2について説明する。カード発行装置2は、予めバーコード102が印刷されたカード1を発行する機能を有する。カード発行装置2にバーコード102を印刷するバーコード印刷装置を内蔵させて、カード1を発行する際にカード本体101にバーコード102を印刷させることも可能であるが、カード発行装置2のコストが高くなる。本実施例では、低価格化を実現するため、バーコード102を印刷済みのカード1を使用している。
カード発行装置2は、箱形の筐体201、液晶表示パネル等により構成された表示器211、表示器211と共に入力装置210を構成するタッチパネル212、紙幣投入口231および紙幣払出口232を備える紙幣入出金装置230、カード投入口221を備えるカード読取装置220、カード払出口241A、241B、241Cを備える3つのカード払出装置240A、240B、240C、硬貨投入口251、硬貨払出口252、精算口261、カード発行装置2の全体を制御する制御装置281、およびLAN13に接続するための通信インターフェース(以下、通信I/Fという)282を含んでいる。
表示器211は、横長矩形の形状を有し、筐体201の正面上部に配置される。表示器211には各種ガイドが表示されると共に、適時に選択ボタン213が表示される。表示器211の表面にはタッチパネル212が重ね合わせられており、選択ボタン213の表示に伴い、表示器211およびタッチパネル212により入力装置210が構成される。この選択ボタン213を操作することにより、カード種別、すなわち、プリペイドカード1a、パックカード1bおよび時間貸しカード1cのいずれかを選択することができる。選択されたカード種別がプリペイドカード1aまたはパックカード1bの場合、紙幣入出金装置230に投入された金額の範囲内で支払金額を選択できる選択ボタン213が表示される。他方、選択されたカード種別が時間貸しカード1cの場合、紙幣入出金装置230に投入された金額の範囲内でプレイ有効期限(換言すれば、プレイ可能時間)を選択できる選択ボタン213が表示される。
紙幣入出金装置230は、筐体201の正面中央右側において表示器211の下方に配置された紙幣投入口231と、紙幣投入口231の下方に配置された紙幣払出口232とを有している。紙幣投入口231および紙幣払出口232は、いずれも横長スリット形状を有している。紙幣入出金装置230は、紙幣投入口231に投入された紙幣の真贋を判別し、真正紙幣は受け入れ、偽紙幣若しくは識別不能紙幣は紙幣払出口232に戻す。また、投入紙幣に対し選択ボタン213によって選択された金額が投入紙幣の額面よりも低額の場合、釣札を紙幣払出口232から払い出し、選択された金額またはプレイ可能時間が支払金額またはプレイ可能時間として確定する。
カード払出装置240Aは、プリペイドカード1aを払い出す機能を有している。カード払出装置240Aは、筐体201の正面左側において表示器211の下方に配置された横長スリット状のカード払出口241Aと、カード払出口241Aの下方に配置されたカードリーダ242Aと、プリペイドカード1aを貯留するカード貯留部243Aとを備えている。本実施例では、カードリーダ242Aはバーコード102を読み取るバーコードリーダである。カード払出装置240Aは、カード貯留部243Aに積み重ねられた最下位のプリペイドカード1aをカード払出口241Aに向けて水平状態で送り出し、プリペイドカード1aがその全長の半分程度突出した程度まで払い出される。この払い出しの過程でカード払出口241Aの下方に配置されたカードリーダ242Aがプリペイドカード1aに記録されたバーコード102を読み取る。
カード払出装置240Bは、パックカード1bを払い出す機能を有している。カード払出装置240Bは、カード払出装置240Aのカード払出口241Aの下方に配置された横長スリット状のカード払出口241Bと、カード払出口241Bの下方に配置されたカードリーダ242Bと、パックカード1bを貯留するカード貯留部243Bとを備えている。カード払出装置240Bは、カード貯留部243Bに積み重ねられた最下位のパックカード1bをカード払出口241Bに向けて水平状態で送り出し、パックカード1bがその全長の半分程度突出した程度まで払い出される。この払い出しの過程でカード払出口241Bの下方に配置されたカードリーダ242Bがパックカード1bに記録されたバーコード102を読み取る。
カード払出装置240Cは、時間貸しカード1cを払い出す機能を有し、カード払出装置240Bのカード払出口241Bの右側方に配置された横長スリット状のカード払出口241Cと、カード払出口241Cの下方に配置されたカードリーダ242Cと、時間貸しカード1cを貯留するカード貯留部243Cと、を備えている。カード払出装置240Cは、カード貯留部243Cに積み重ねられた最下位の時間貸しカード1cをカード払出口241Cに向けて水平状態で送り出し、時間貸しカード1cがその全長の半分程度突出した程度まで払い出される。この払い出しの過程でカード払出口241Cの下方に配置されたカードリーダ242Cが時間貸しカード1cのバーコード102を読み取る。
カード読取装置220は、発行済みのカード1の残高を増額またはプレイ時間を延長させる(以下、再チャージという)場合に使用され、筐体201の正面中央左側において表示器211の下方に配置されたカード投入口221を有している。筐体201内においてカード投入口221の下方には、カードリーダ222が内蔵されている。カード読取装置220は、カード投入口221に投入されたカード1を水平状態で受け入れ、その受け入れ過程においてカードリーダ222によりカード1に記録されたバーコード102を読み取る。バーコード102の読み取り後、表示器211に当該カード1に関する情報が表示される。すなわち、プリペイドカード1aまたはパックカード1bが投入された場合、当該プリペイドカード1aまたはパックカード1bの残高が表示される。残高を増額するために紙幣入出金装置230に紙幣を投入すると、投入された金額の範囲内で支払金額を選択できる選択ボタン213が表示され、選択ボタン213によって選択された金額が支払金額として確定し、確定した支払金額が残高に加算される。時間貸しカード1cが投入された場合、残りのプレイ可能時間が表示器211に表示される。プレイ可能時間を延長する場合、紙幣入出金装置230に紙幣を投入し、投入された金額の範囲内で延長時間を選択できる選択ボタン213が表示器211に表示される。表示された選択ボタン213を選択することによって選択された延長時間が確定し、確定した延長時間が残りのプレイ可能時間に加算される。残高の増額またはプレイ可能時間の延長が確定した後、カード読取装置220は受け入れたカード1をカード投入口221に向けて水平状態で送り出し、カード1がその全長の半分程度突出した程度まで払い出される。
硬貨投入口251は、紙幣払出口232の右側に配置され、縦長スリット状の形状を有する。筐体201内には、硬貨投入口251に続いて硬貨の真偽及び金種判別のための硬貨選別装置253が内蔵されている。硬貨投入口251に投入された硬貨は硬貨選別装置253によって選別され、偽貨は硬貨払出口252に戻される。正貨は筐体201内の保留部(図示せず)に送られ保留される。
硬貨払出口252は、硬貨投入口251の下方に配置され、一面が矩形状に開口されたボックスである。硬貨払出口252は、硬貨選別装置253により偽貨と判別された硬貨およびキャンセルされた硬貨を保留する。硬貨払出口252に保留された偽貨等は、開口を介して顧客が取り出すことができる。
精算口261は、紙幣入出金装置230の下方に配置され、一面が矩形状に開口されたボックスである。精算口261は、筐体201に内蔵される釣銭払出機271から精算されて払出された硬貨を取り出し可能に保留する機能を有する。精算口261に保留された硬貨は、開口を介して顧客が取り出すことができる。
制御装置218は、表示器211、入力装置210、カード読取装置220、紙幣入出金装置230、カード払出装置240A、240B、240C、硬貨選別装置253および釣銭払出機271との間でデータの入出力を行い、カード発行装置2の動作を制御する機能を有する。制御装置218は、種々のデータを記憶する記憶部283を有している。この記憶部283には、カード発行装置2を識別するためのカード発行装置識別情報UIDが記憶されている。
選択ボタン213によりプリペイドカード1aが選択された場合、制御装置218は、カード払出装置240Aを作動させ、カードリーダ242Aでバーコード102を読み取りながらプリペイドカード1aをカード払出口241Aから払い出すよう制御する。このとき、読み取られたカード識別情報CID、選択されたカード1の種別(すなわち、プリペイドカード1a)を示すカード種別情報CKD、選択ボタン213により確定された支払金額を示す支払金額情報MNY、およびカード1の発行日時を示すカード発行日時情報IDTは、制御装置218により一時記憶される。
選択ボタン213によりパックカード1bが選択された場合、制御装置218は、カード払出装置240Bを作動させ、カードリーダ242Bでバーコード102を読み取りながらパックカード1bをカード払出口241Bから払い出す。このとき、読み取られたカード識別情報CID、選択されたカード1の種別(すなわち、パックカード1b)を示すカード種別情報CKD、選択ボタン213により確定された支払金額を示す支払金額情報MNY、およびカード1の発行日時を示すカード発行日時情報IDTは、制御装置218により一時記憶される。
選択ボタン213により時間貸しカード1cが選択された場合、制御装置218は、カード払出装置240Cを作動させ、カードリーダ242Cでバーコード102を読み取りながら時間貸しカード1cをカード払出口241Cから払い出す。このとき、読み取られたカード識別情報CID、選択されたカード種別(すなわち、時間貸しカード1c)を示すカード種別情報CKD、選択ボタン213により確定されたプレイ可能時間を示すプレイ有効期限情報PVL、およびカード1の発行日時を示すカード発行日時情報IDTは、制御装置218により一時記憶される。
通信I/F282は、制御装置281およびLAN13に接続され、LAN13を介してデータを送受信する機能を有する。制御装置281に一時記憶されたカード識別情報CID、カード種別情報CKD、支払金額情報MNYまたはプレイ有効期限情報PVL、カード発行日時情報IDTは、カード発行装置識別情報UIDと共に、LAN13を介して後述の管理PC5に送信される。
(ゲーム機)
次に、図4を参照しながら、ゲーム機3について説明する。図4に示すように、ゲーム機3は、正面上部に配置され、ゲーム内容を表示するディスプレイ301を有する。ゲーム機3の正面中段にはプレイ開始ボタン303を含む各種操作キーが配置された操作パネル302が配置され、正面下部には硬貨受付機310が配置される。ゲーム機3の内部には、ゲーム制御装置320およびゲーム実行装置330が配置される。
硬貨受付機310は、硬貨投入口311、硬貨返却口312および硬貨識別選別機313を有している。硬貨識別選別機313は、硬貨投入口311に投入された硬貨の真贋及び金種を判別し、偽貨の場合に硬貨返却口312へ返却し、正貨である場合に金種を判別すると共にゲーム機内の金庫314に保留する。硬貨受付機310は、投入された硬貨が所定金額のゲーム料金に達した場合、プレイ可能信号PASをゲーム制御装置320に出力する。
ゲーム制御装置320は、硬貨受付機310または後述のカード受付装置4からプレイ可能信号PASが供給された場合、ROM(Read Only Memory)に記憶された所定の制御プログラムに基づいてゲーム実行装置330に対しゲーム制御信号GCSを出力してゲーム実行装置330を制御し、ゲーム実行装置330を作動させる。ゲーム制御装置320は、プレイ可能信号PASの入力回数をカウントし、そのカウント数に応じたプレイ可能回数を蓄積するクレジット機能を有する。蓄積されたプレイ可能回数は、ディスプレイ301のクレジット数表示領域304に表示される。プレイ可能回数が1以上の場合、ゲーム制御装置320は、プレイ開始ボタン303が押下される毎にプレイ可能回数を1カウント分減算しながら、ゲームの実行をゲーム実行装置330に命令する。プレイ可能回数が「0」の場合には、プレイ開始ボタン303が押下されても、ゲーム制御装置320はゲーム実行装置330に対しゲームの実行を命令しない。
ゲーム実行装置330は、ゲーム制御装置320から供給されるゲーム制御信号GCSに基づき、ROMに記憶されたゲーム実行プログラムを実行する。換言すれば、ゲーム制御装置320にプレイ可能信号PASが供給され、かつ、プレイ開始ボタン303が押下された場合、ゲーム機3はゲームの実行を開始する。
(カード受付装置)
次に、図5および図6を参照しながら、カード受付装置4について説明する。カード受付装置4は、対応するゲーム機3に隣接して配置される。カード受付装置4は、カード1のバーコード102を読み取ることによりカード識別情報CIDを取得し、取得したカード識別情報CIDを後述の管理PC5に送信すると共に、管理PC5から出力されたプレイ可否判定結果を受信し、そのプレイ可否判定結果に基づき、対応するゲーム機3にプレイ可能信号PASを出力する機能を有する。
カード受付装置4は、平面視矩形の箱型外形状を有する本体41と、本体41と一体に形成されたリーダ装置42とを備え、ゲーム機3の操作パネル302に隣接して配置される。本体41の表面401には、表示部402および選択ボタン403が配置されている。リーダ装置42にはカード挿入溝404が形成され、カード挿入溝404に対応する位置にリーダ部405が内蔵されている。さらに、本体41には、制御部410、プレイ可能信号生成部411、出力部412および通信I/F420が内蔵されている。なお、本体41とリーダ装置42を別体として構成することも勿論可能である。
表示部402は、表面401の下方に配置された表示器からなる。表示器としては、発光ダイオード、蛍光表示管、液晶パネル等を用いたセグメント型またはドット型の表示装置が使用可能である。表示部402には、例えば、使用するプレイ金額、時間貸し期限、エラー情報など表示される。
選択ボタン403は、表示部402の上方に配置され、カード受付装置4の機能を選択するために使用される。例えば、プリペイドカード1aやパックカード1bを使用してプレイする場合、プレイ金額を選択する。この場合のプレイ金額とは、ゲーム機3毎に設定されており、例えば、100円を選択した場合は1プレイのゲームが可能となり、200円を選択した場合は3プレイのゲームが可能となるというものである。なお、時間貸しカード1cを使用する場合、選択ボタン403は機能しない。
カード挿入溝404は、リーダ装置42の正面中央に配置された縦長スリット状の溝である。カード挿入溝404の幅は、カード1の厚さよりも僅かに広い寸法であり、カード挿入溝404にカード1を挿入した状態でカード1が横ぶれすることなく円滑に移動できるよう設定されている。カード挿入溝404の深さは、カード1のバーコード102がカード挿入溝404内に収まるよう設定されている。リーダ部405によるバーコード102の読み取りを確実にするためである。
リーダ部405は、図示しない光源および光センサを有し、バーコード102による反射率の変化を検出してコードを読み取る機能を有している。すなわち、カード挿入溝404にカード1を挿入させながらカード挿入溝404に沿って一方向にカード1を移動させることにより、バーコード102のパターンに対応して光センサの出力信号が変化し、この出力信号の変化からコードを識別することができる。換言すれば、この操作によりカード1のカード識別情報CIDを取得できる。
通信I/F420は、例えば、RS−232C等のシリアルポートを有するインターフェースであり、無線子機11に対し通信可能に接続されている。通信I/F420は、無線子機11および無線親機12を介して管理PC5との間でデータを送受信する機能を有している。
制御部410は記憶部413を有しており、記憶部413にはカード受付装置4を識別するための装置識別情報PIDが記憶されている。制御部410は、表示部402、選択ボタン403、リーダ部405、プレイ可能信号生成部411、通信I/F420を制御する機能を有している。リーダ部405に対しては、カード1からバーコード102を読み取ってカード識別情報CIDを取得するよう制御し、取得したカード識別情報CIDと記憶部413に記憶された装置識別情報PIDとを通信I/F420に出力する。リーダ部405がカード識別情報CIDを取得できない場合、表示部402に対しエラー表示するよう制御する。選択ボタン403が操作された場合、その操作に対応したプレイ金額を表示するよう表示部402を制御すると共に、そのプレイ金額を示すプレイ金額情報PMNを通信I/F420に出力する。
通信I/F420が管理PC5からゲーム機3におけるプレイを許可するプレイ許可情報を受信した場合、制御部410はプレイ可能信号生成部411を制御し、プレイ可能信号生成部411がプレイ可能信号PASを生成する。生成されたプレイ可能信号PASは、出力部412を介してゲーム機3に出力される。通信I/F420が管理PC5からゲーム機3におけるプレイを許可しないプレイ不許可情報を受信した場合、制御部410が表示部402に対してエラー表示をするよう制御する。
(管理装置)
次に、図7を参照しながら、管理装置7について説明する。管理装置7は、管理PC5と、管理PC5に対しLAN13を介して通信可能に接続されたサーバ装置とにより構成される。管理装置7は、カード1のカード識別情報CIDに関連付けて、カード種別情報CKD、支払金額情報MNYまたはプレイ有効期限情報PVL、カード発行日時情報IDT、残高情報RMNおよびプレイ履歴情報PH(後述)等を記憶すると共に、それらの情報からカード1を使用したゲーム機3でのプレイ可否を判定し、プレイが行われる毎に残高情報RMNおよびプレイ履歴情報PHを更新する機能を有する。換言すれば、管理装置7がカード1の利用状況を管理可能である。
まず、管理PC5について説明する。管理PC5は、各種データを入力する入力部501と、各種情報を表示する表示部502と、無線親機12に対しデータの送受信を行う第1通信I/F503と、LAN13に接続するための第2通信I/F504と、各種データを記憶する記憶部505と、入力部501、第1通信I/F503および第2通信I/F504を介して取得したデータを処理するデータ処理部506とを含んでいる。
入力部501は、キーボード入力装置やポインティングマウスなどにより構成される。表示部502は、文字情報や画像情報などを画面上に表示するディスプレイ装置である。第1通信I/F503は、例えば、RS-232C等のシリアルポートを有するインターフェースである。第2通信I/F504は、例えば、IEEE規格の有線LANポートを有するインターフェースである。記憶部505は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。データ処理部506は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成され、入力されたデータに対して所定の処理を行い、処理されたデータを出力する。
管理PC5において、ゲーム場の管理者により入力部501を介して入力されたデータと、第1通信I/F503および第2通信I/F504を介して受信したデータとがデータ処理部506に入力され、データ処理部506がROMに記憶された所定のプログラムに基づきデータ処理を実行する。データ処理結果は、記憶部505に記憶されると共に、必要に応じて表示部502、第1通信I/F503および第2通信I/F504に出力される。
次に、サーバ装置6について説明する。サーバ装置6は、LAN13に接続するための通信I/F601と、各種データを記憶するデータ格納部602と、通信I/F601とデータ格納部602との間のデータの入出力を制御する制御部603とを含んでいる。
通信I/F601は、管理PC5の第2通信I/F504と同様に、IEEE規格の有線LANポートを有するインターフェースである。データ格納部602は、信頼性を高めるために少なくともミラーリング機能を有する複数のHDDにより構成されている。制御部603は、CPU、RAMおよびROMにより構成されている。
サーバ装置6において、通信I/F601を介して受信されたデータが制御部603により所定形式の情報管理テーブルIMTに変換されてデータ格納部602に記憶される。データ格納部602に記憶された情報管理テーブルIMTのデータは、必要に応じて制御部603により読み出され、通信I/F601を介して送信される。
(管理テーブル)
次に、図8を参照しながら、サーバ装置6のデータ格納部602に記憶される情報管理テーブルIMTについて説明する。情報管理テーブルIMTには、カード識別情報(カードID)CID、カード種別情報CKD、カード発行日時情報(カード発行日時)IDT、カード発行装置識別情報(発行装置ID)UID、支払金額情報(支払金額)MNY、残高情報(残高)RMN、時間貸しプレイ有効期限情報(プレイ有効期限)PVL、プレイ禁止規制時間情報(プレイ禁止規制時間)PPT、最終プレイ日時情報(最終プレイ日時)LPDT、最終プレイ装置識別情報(最終プレイ装置ID)LPID、プレイ可能装置識別情報(プレイ可能装置ID)PAIDの各情報がプレイ管理情報PMIとして記憶されている。
カード識別情報CIDは、5桁の数字で表記され、10万枚のカード1を識別可能である。カード種別情報CKDは「1」〜「3」の1桁の数字で表記され、「1」はプリペイドカード1a、「2」はパックカード1b、「3」は時間貸しカード1cを示している。カード発行装置識別情報UIDは2桁の数字で表記され、100台のカード発行装置2を識別可能である。支払金額情報MNYは支払金額に応じた円単位の数値で表記されている。残高情報RMNは円単位の数値で表記される。時間貸しプレイ有効期限情報PVLは、10桁の数字で表記され、上位から下位順の各2桁が「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」を示している。この時間貸しプレイ有効期限情報PVLはカード種別情報CKDが「3」の場合にのみ有効であるため、カード種別情報CKDが「1」または「2」の場合には全10桁が「0」の数字となる。プレイ禁止規制時間情報PPTは秒単位の数値で表記される。最終プレイ日時情報LPDTは、カード発行日時情報IDTと同様に、2桁毎に「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」を示す10桁の数字で表記される。最終プレイ装置識別情報LPIDは4桁の数字で表記される。プレイ可能装置識別情報PAIDは、パックカード1bでプレイ可能なゲーム機3に対応するカード受付装置4の装置識別情報PIDであり、4桁の数字またはアスタリスク「*」で表記される。アスタリスクの場合、全ての機種でのゲーム機3でプレイ可能である。
例えば、図8の情報管理テーブルIMTにおいて、カード識別情報CIDが「00001」のカード1の場合、カード発行装置識別情報UIDが「01」のカード発行装置2において「1月1日10時5分5秒」に発行されたプリペイドカード1aであり、「1000円」の支払金額に対し、残高が「800円」であることが分かる。さらに、装置識別情報PIDが「0001」のカード受付装置4で「1月1日10時10分10秒」に当該プリペイドカード1aが使用されたことが分かる。
カード識別情報CIDが「00002」のカード1の場合、カード発行装置識別情報UIDが「03」のカード発行装置2において「1月1日15時5分35秒」に発行されたパックカード1bであり、「500円」の支払金額に対し、残高が「400円」であり、プレイ可能装置識別情報PAIDとして「0010」等の複数の装置識別情報PIDが設定されていることが分かる。さらに、装置識別情報PIDが「0010」のカード受付装置4で「1月1日15時7分10秒」に当該パックカード1bが使用されたことが分かる。
また、カード識別情報CIDが「00020」のカード1の場合、カード発行装置識別情報UIDが「01」のカード発行装置2において「1月1日11時10分20秒」に発行された時間貸しカード1cであり、「1000円」の支払金額に対し、時間貸しプレイの有効期限が「1月1日12時10分20秒」であることが分かる。換言すれば、プレイ有効期限が1時間の時間貸しカード1cであることが分かる。さらに、装置識別情報PIDが「0015」のカード受付装置4で「1月1日11時11分2秒」に当該時間貸しカード1cが使用されたことが分かる。
(ゲーム場運営システムの動作)
次に、ゲーム場運営システムGMS全体の動作について説明する。まず、図9を参照して、カード発行装置2、ゲーム機3、カード受付装置4、管理PC5およびサーバ装置6の相互作用について説明する。
最初のステップS1において、カード発行装置2からカード1が発行される。次のステップS2において、発行されたカード1のカード識別情報CID、カード種別情報CKD、カード発行日時情報IDT、カード発行装置識別情報UIDおよび支払金額情報MNYが管理PC5に送信される。発行されたカード1が時間貸しカード1cの場合、上記情報に加えて、時間貸しプレイ有効期限情報PVLがカード発行装置2から管理PC5に送信される。
カード発行装置2から各種情報を受信した管理PC5は、受信したカード識別情報CID、カード種別情報CKD、カード発行日時情報IDT、カード発行装置識別情報UID、支払金額情報MNYおよび時間貸しプレイ有効期限情報PVLをサーバ装置6に転送する(ステップS3)。
次のステップS4では、サーバ装置6が、受信したカード識別情報CID、カード種別情報CKD、カード発行日時情報IDT、カード発行装置識別情報UID、支払金額情報MNYおよび時間貸しプレイ有効期限情報PVLに基づき、情報管理テーブルIMTを作成する。
遊技者がカード受付装置4のカード挿入溝404にカード1を挿入してカード1を移動させると、ステップS5においてカード受付装置4のリーダ部405がカード1のカード識別情報CIDを読み取る。
続いて実行されるステップS6では、カード受付装置4が管理PC5に対し、カード識別情報CIDおよび装置識別情報PIDを送信してプレイが可能か否かの問い合わせを行う。なお、使用されたカード1がプリペイドカード1aやパックカード1bの場合には、遊技者がカード受付装置4の選択ボタン403を操作して設定されたプレイ金額を示すプレイ金額情報PMNがカード識別情報CIDと共に管理PC5に送信される。
カード受付装置4からのプレイ可否問い合わせを受けた管理PC5は、ステップS7において、受信したカード識別情報CIDをサーバ装置6に送信する。
次のステップS8では、サーバ装置6が受信したカード識別情報CIDに対応する各種管理情報を情報管理テーブルIMTから抽出し、続くステップS9において、抽出された情報を管理PC5に送信する。
次のステップS10では、管理PC5が、サーバ装置6から送信された各種情報に基づき、後述の判定手順に従ってプレイの可否を判定する。判定結果は、ステップS6において受信した装置識別情報PIDを有するカード受付装置4に送信される(ステップS11)。
管理PC5においてプレイ可能と判定された場合、次のステップS12において、カード受付装置4からプレイ可能信号を対応するゲーム機3に出力される。これにより、ゲーム機3でのプレイが開始される(ステップS13)。
管理PC5は、ステップS14において、サーバ装置6に対して当該カード識別情報CIDに関連付けされた各種管理情報の更新を要求する。更新要求を受けたサーバ装置6は、ステップS6でカード受付装置4から送信されたデータに基づき情報管理テーブルIMTを更新する。
(カード発行装置の動作)
次に、図10を参照しながら、カード発行装置2の動作について説明する。ステップS21では、遊技者により選択ボタン213が操作され、新たなカード1(プリペイドカード1a、パックカード1bまたは時間貸しカード1c)の発行または発行済みカード1の再チャージの選択が行われたか否かが判定される。カード1の発行または再チャージの選択が行われない場合、ステップS21に戻る。すなわち、カード1の発行または再チャージの選択が行われるまで、ステップS21が繰り返し実行される待機状態となる。
ステップS21においてカード発行が選択された判定された場合、カード払出装置240A、240B、240Cのいずれか一つからカード1が払い出される。ステップS21において再チャージが選択されたと判定された場合、遊技者が発行済みカード1をカード読取装置220に投入し、投入されたカード1がカード読取装置220から払い出される。カード払出装置240A、240B、240Cのいずれか一つからカード1が払い出される過程またはカード読取装置220からカード1が取り込まれる過程において、カード1のバーコード102が読み取られ、カード識別情報CIDが取得される(ステップS22)。続くステップS23では、データの取得に成功したか否かが判定され、成功しない場合には、ステップS22に戻る。この場合、払い出し過程のカード1がカード払出装置240A、240B、240C内に戻った後に再度の払い出しが行われ、その払い出し過程においてバーコード102の読み取りが再度実行される。カード読取装置220の場合、カード読取装置220内に取り込まれる過程においてバーコード102の読み取りが再度実行される。
ステップS23でデータの取得に成功したと判定されると、次のステップS24において、支払金額または時間貸しプレイ時間が確定されたか否かが判定される。すなわち、遊技者により選択ボタン213が操作されることにより、支払金額または時間貸しプレイ時間が確定されたと判定され、次のステップS25に進む。遊技者が選択ボタン213を操作して支払金額または時間貸しプレイ時間が確定されるまで、ステップS24が繰り返し実行される。
次のステップS25では、ステップS22で取得されたカード識別情報CID、選択されたカード1の種別を示すカード種別情報CKD、カード1の発行日時を示すカード発行日時情報IDT、およびカード1が発行されたカード発行装置2のカード発行装置識別情報UIDと、ステップS24で確定された支払金額を示す支払金額情報MNYまたは時間貸しプレイ時間を示す時間貸しプレイ有効期限情報PVLとがカード発行情報CPIとして管理PC5に送信される。
次のステップS26では、カード発行情報CPIを含むデータが正常に送信されたか否かが判定され、正常に送信されない場合にはステップS25が繰り返し実行される。正常に送信された場合にはステップS21に戻り、待機状態となる。
(カード受付装置の動作)
次に、図11を参照しながら、カード受付装置4の動作について説明する。まず、ステップS31において選択ボタン403が操作されたか否かが判定される。選択ボタン403が操作されない場合にはステップS32に進み、操作ボタンS403が操作された場合にはステップS32に進む。なお、使用されるカード1が時間貸しカード1cの場合、ステップS31における選択ボタン403の操作は不要である。次のステップS32では、遊技者によりプレイ金額の選択が行われ、プレイ金額が確定される。
次のステップS33では、カード1に記録されたデータの読み取りが実行されたか否かが判定される。すなわち、遊技者がカード1をカード挿入溝404に挿入してスライドさせた場合、リーダ部405によりカード1が検知されてカードデータ(カード識別情報CID)の読み取りが実行される。読み取りが実行された場合にはステップS34に進み、カード1が検知されず読み取りが実行されない場合にはステップS31に戻る。
次のステップS34では、ステップS33でカード1からデータの取得に成功したか否かが判定される。データの取得に成功した場合、ステップS36に進む。データの取得に失敗した場合、ステップS35においてデータ読込失敗を示すエラーが表示部402に表示された後、ステップS31に戻る。すなわち、ステップS34においてカード1のデータ取得に成功したと判定されるまでは、ステップS31〜S35が繰り返し実行される。
ステップS36では、ステップS33において取得されたカード識別情報CIDを含むデータが管理PC5に送信される。ステップS32において確定されたプレイ金額を示すプレイ金額情報PMNや記憶部413に記憶された装置識別情報PIDも当該データに含まれている。ステップS36は、図9に示されたステップS6のプレイ可否問い合わせに相当する。
次のステップS37では、データの送信に成功したか否かが判定される。データの送信に失敗した場合にはステップS36が繰り返し実行され、データの送信に成功した場合にはステップS38に進む。
次のステップS38では、図9のステップS11において管理PC5から送信されたプレイ可否の判定結果が受信されたか否かが判定される。判定結果が受信されない場合にはステップS38が繰り返し実行され、判定結果が受信された場合にはステップS39に進む。換言すれば、ステップS38において判定結果の受信待機状態にある。
次のステップS39では、管理PC5から受信した判定結果に基づきプレイ可能であるか否かが判定される。プレイ可能と判定された場合、ステップS40において、プレイ可能信号生成部411により生成されたプレイ可能信号PASが出力部412を介して対応するゲーム機3に出力される。他方、プレイ不可と判定された場合、ステップS41においてプレイ不可を示すエラーが表示部402に表示される。ステップS40またはステップS41の実行後、ステップS31に戻り、上記ステップS31〜S41が繰り返し実行される。
(管理PCの動作)
次に、図12を参照しながら、管理PC5の動作について説明する。まず、ステップS51においてデータを受信したか否かが判定される。データを受信した場合にはステップS52に進み、データを受信しない場合にはステップS51が繰り返し実行される。換言すれば、ステップS51においてデータ受信の待機状態にある。
次のステップS52では、受信したデータが図9のステップS2でカード発行装置2から送信されたカード発行情報CPIであるか否かが判定される。カード発行情報CPIである場合、ステップS53において当該カード発行情報CPIをサーバ装置6に送信した後、ステップS51に戻る。カード発行情報CPIでない場合、ステップS54に進む。
次のステップS54では、受信したデータが図9のステップS6でカード受付装置4から送信されたプレイ可否問い合わせであるか否かが判定される。プレイ可否問い合わせである場合、ステップS55において管理情報抽出要求をサーバ装置6に送信(図9のステップS7に相当)した後、ステップS51に戻る。上述の通り、プレイ可否問い合わせのデータにはカード識別情報CIDが含まれており、当該カード識別情報CIDに関連付けられたプレイ管理情報PMIを抽出するようサーバ装置6に要求する。
ステップS54においてプレイ可否問い合わせでないと判定された場合、ステップS56において、図9のS9でサーバ装置6から送信されたプレイ管理情報PMIであるか否かが判定される。プレイ管理情報PMIでない場合、ステップS57において表示部502にエラーを表示した後、ステップS51に戻る。プレイ管理情報PMIである場合、ステップS58に進む。
ステップS58では、図9のS9でサーバ装置6から送信されたプレイ管理情報PMIに基づきプレイの可否が判定される。この判定は、図9のステップS10に相当し、後述するようにカード1の種別によって異なる。
次のステップS59では、ステップS58の判定結果が、送信されたプレイ管理情報PMIに含まれる装置識別情報PIDに対応するカード受付装置4に送信される(図9のステップS11に相当)。
続くステップS60では、データ送信が成功したか否かが判定され、送信に失敗した場合にはステップS59に戻り、判定結果の送信が繰り返し実行される。データ送信に成功した場合、ステップS61に進む。
ステップS61では、プレイ管理情報PMIの更新をサーバ装置6に要求する(図9のステップS14に相当)。すなわち、プリペイドカード1aおよびパックカード1bの場合、サーバ装置6から送信された残高情報RMNとカード受付装置4から送信されたプレイ金額情報PMNとに基づきプレイ金額を減額し、減額された残高情報RMNに更新するよう要求すると共に、現在の日時および装置識別情報PIDに基づき最終プレイ日時情報LPDTおよび最終プレイ装置識別情報LPID(すなわち、プレイ履歴情報PH)を更新するよう要求する。他方、時間貸しカード1cの場合、現在の日時および装置識別情報PIDに基づき最終プレイ日時情報LPDTおよび最終プレイ装置識別情報LPID(すなわち、プレイ履歴情報PH)を更新するよう要求する。また、現在の日時がプレイ有効期限を過ぎている場合には、残高情報RMNを「0」に更新するよう要求する。
次のステップS62では、データ送信が成功したか否かが判定され、送信に失敗した場合にはステップS61に戻り、管理情報更新の要求が繰り返し実行される。データ送信に成功した場合、ステップS51に戻る。
(サーバ装置の動作)
次に、図13を参照しながら、サーバ装置6の動作について説明する。まず、ステップS71においてデータを受信したか否かが判定される。データを受信した場合にはステップS72に進み、データを受信しない場合にはステップS71が繰り返し実行される。換言すれば、ステップS71においてデータ受信の待機状態にある。
次のステップS72では、受信したデータが図9のステップS7で管理PC5から送信された情報抽出要求であるか否かが判定される。情報抽出要求である場合、ステップS73に進み、当該情報抽出要求に含まれるカード識別情報CIDに対応するプレイ管理情報PMIを情報管理テーブルIMTから抽出(図9のステップS8に相当)する。次のステップS74において、抽出されたプレイ管理情報PMIを管理PC5に送信(図9のステップS9に相当)し、ステップS75に進む。
ステップS75では、データ送信が成功したか否かが判定される。データ送信が成功した場合、ステップS71に戻る。データ送信に失敗した場合、ステップS74に戻り、抽出されたプレイ管理情報PMIの送信が繰り返し実行される。
ステップS72において情報抽出要求でないと判定された場合、ステップS76に進む。ステップS76では、ステップS71において受信されたデータが図9のステップS14で管理PC5から送信された情報更新要求であるか否かが判定される。情報更新要求である場合、ステップS77に進み、情報管理テーブルIMTのプレイ管理情報PMIが更新される。すなわち、ステップS71において受信したデータのカード識別情報CIDに対応する残高情報RMNと最終プレイ日時情報LPDTおよび最終プレイ装置識別情報LPID(すなわち、プレイ履歴情報PH)が更新される。ステップS77の実行後、ステップS71に戻る。
ステップS76において情報更新要求でない場合、ステップS78に進み、再チャージのカード発行情報CPIであるか否かが判定される。再チャージのカード発行情報CPIである場合、ステップS77に進み、情報管理テーブルIMTのプレイ管理情報PMIが更新される。すなわち、ステップS71において受信したデータのカード識別情報CIDに対応する残高情報RMNまたは時間貸しプレイ有効期限情報PVLが更新される(図9のステップS4に相当)。ステップS77の実行後、ステップS71に戻る。
ステップS78において再チャージのカード発行情報CPIでない場合、新しいカード1が発行されたものとしてステップS79に進み、ステップS71において受信したデータのカード識別情報CIDに関連付けられたプレイ管理情報PMIを情報管理テーブルIMTに追加する(図9のステップS4に相当)。ステップS79の実行後、ステップS71に戻る。
(プレイ可否判定)
次に、図14を参照しながら、図12のステップS58におけるプレイ可否判定の詳細について説明する。まず、ステップS81では、図9のステップS9においてサーバ装置6から送信されたカード種別情報CKDに基づき、カード1のカード種別が時間貸しカード1cか否かが判定される。カード種別が時間貸しカード1cの場合、ステップS82に進み、図9のステップS9においてサーバ装置6から送信された時間貸しプレイ有効期限情報PVLに基づき、現在時刻が時間貸しプレイ有効期限内であるか否かが判定される。ステップS82において時間貸しプレイ有効期限内でないと判定された場合、ステップS83において期限切れによるプレイ不可と判定されてステップS58に戻る。
ステップS82において時間貸し有効期限内であると判定された場合、ステップS84に進み、図9のステップS6でプレイ可否を問い合わせたカード受付装置4(換言すれば、現在のゲーム機3に対応するカード受付装置4)の装置識別情報PIDと図9のステップS9においてサーバ装置6から送信された最終プレイ装置識別情報LPIDとが一致するか否かが判定される。ステップS84において一致すると判定された場合、ステップS85に進み、プレイ可能と判定されてステップS58に戻る。
ステップS84において一致しないと判定された場合、ステップS86に進み、図9のステップS9においてサーバ装置6から送信されたプレイ禁止規制時間情報PPTに基づき、現在時刻がプレイ禁止規制時間内であるか否かが判定される。ステップS86においてプレイ禁止規制時間内であると判定された場合、ステップS87に進み、規制時間中によるプレイ不可と判定されてステップS58に戻る。プレイ禁止規制時間内でないと判定された場合、ステップS85に進み、プレイ可能と判定されてステップS58に戻る。
ステップS81においてカード種別が時間貸しカード1cでないと判定された場合、ステップS91に進み、図9のステップS9においてサーバ装置6から送信されたカード種別情報CKDに基づき、カード1の種別がパックカード1bか否かが判定される。カード種別がパックカード1bでないと判定された場合(換言すれば、カード種別がプリペイドカード1aと判定された場合)、ステップS92に進み、図9のステップS6でプレイ可否を問い合わせた際のプレイ金額情報PMNと図9のステップS9においてサーバ装置6から送信された残高情報RMNとに基づき、プレイ金額が残高以下であるか否かが判定される。ステップS92においてプレイ金額が残高以下であると判定された場合、ステップS85に進み、プレイ可能と判定されてステップS58に戻る。
ステップS92においてプレイ金額が残高以下でない(換言すれば、プレイ金額が残高を超える)と判定された場合、ステップS93に進み、残高不足によるプレイ不可と判定されてステップS58に戻る。
ステップS91においてカード種別がパックカード1bであると判定された場合、ステップS94に進み、図9のステップS6でプレイ可否を問い合わせたカード受付装置4(換言すれば、現在のゲーム機に対応するカード受付装置4)の装置識別情報PIDが図9のステップS9においてサーバ装置6から送信されたプレイ可能装置識別情報PAIDに適合するか否かが判定される。ステップS94において適合すると判定された場合、ステップS92に進み、プリペイドカード1aの場合と同様の処理がなされる。
ステップS94において適合しないと判定された場合、ゲーム機種不適合によるプレイ不可と判定されてステップS58に戻る。
以上述べた通り、本発明の一実施例のゲーム場運営システムGMSでは、複数のゲーム機3が設置されたゲーム場において、カード発行装置2と、カード受付装置4と、管理PC5およびサーバ装置6により構成される管理装置7とを備えている。カード発行装置2は、料金の支払いに対し記録媒体としてのカード1を発行すると共に、カード1に対し料金の追加支払い(再チャージ)が可能なカード処理装置として機能する。カード発行装置2により発行されるカード1のカード本体101には、当該カード1を識別可能なカード識別情報(換言すれば媒体識別情報)CIDを含むバーコード102が印刷されている。
カード発行装置2は、管理PC5にLAN13を介して通信可能に接続されており、カード1の発行および再チャージに関するカード発行情報CPIは管理PC5に送信される。カード発行情報CPIは、カード識別情報CID、カード種別情報CKD、カード発行日時情報IDT、カード発行装置識別情報UID、支払金額情報MNY、時間貸しプレイ有効期限情報PVLなどを含んでいる。
カード受付装置4は、複数のゲーム機3にそれぞれ対応して配置され、カード1のバーコード102を読み取り可能なリーダ部405を有している。換言すれば、リーダ部405は、複数のゲーム機3にそれぞれ対応して配置され、カード1に記録されたカード識別情報CIDを取得可能である。また、カード受付装置4は、遊技者がプレイ金額を設定する選択ボタン403と、当該カード受付装置4を識別するための装置識別情報PIDを記憶する記憶部413とを有している。カード受付装置4は互いに無線通信可能な無線子機11および無線親機12を介して管理PC5(換言すれば、管理装置7)に通信可能に接続されており、取得されたカード識別情報CID、設定されたプレイ金額を示すプレイ金額情報PMN、および記憶された装置識別情報PIDが管理PC5に送信される。さらに、対応するゲーム機3に対しプレイを可能とするプレイ可能信号PASを生成するプレイ可能信号生成部411を有しており、管理PC5から送信されたプレイ可否判定結果に基づきプレイ可能信号PASを対応するゲーム機3に出力する。
管理PC5は、LAN13を介してサーバ装置6に通信可能に接続されており、カード発行装置2から送信されたカード発行情報CPIをサーバ装置6に送信(すなわち、転送)する。また、管理PC5は、カード受付装置4に対応するゲーム機3でのプレイ可否を判定するデータ処理部506を有している。換言すれば、データ処理部506がプレイ可否判定手段として機能する。管理PC5がカード受付装置4からカード識別情報CID、プレイ金額情報PMNおよび装置識別情報PIDを受信した場合、管理PC5は当該カード識別情報CIDに対応するプレイ管理情報PMIをサーバ装置6から受信し、カード受付装置4から受信したカード識別情報CID、プレイ金額情報PMNおよび装置識別情報PIDとサーバ装置6から受信したプレイ管理情報PMIとに基づき、データ処理部506がプレイ可否を判定する。
サーバ装置6は、管理PC5からLAN13を介してカード発行情報CPI(カード識別情報CID、カード種別情報CKD、カード発行日時情報IDT、カード発行装置識別情報UID、支払金額情報MNY、時間貸しプレイ有効期限情報PVL)が送信された場合、カード識別情報CIDに関連付けられた各種情報を格納するための情報管理テーブルIMTを作成する。また、管理PC5からプレイ管理情報PMIの抽出要求がなされた場合、管理PC5から送信されたカード識別情報CIDに対応するプレイ管理情報PMIを情報管理テーブルIMTから抽出し、抽出されたプレイ管理情報PMIを管理PC5に送信する。さらに、管理PC5からプレイ管理情報PMIの更新要求がなされた場合、サーバ装置6は、カード受付装置4から管理PC5を介して送信されたカード識別情報CID、装置識別情報PID、プレイ金額情報PMNに基づき、残高情報RMN、プレイ履歴情報PH(最終プレイ日時情報LPDTおよび最終プレイ装置識別情報LPID)を更新する。
時間貸しカード1c使用時の管理PC5におけるプレイ可否の判定は、現在時刻がプレイ有効期限内であり、且つ、装置識別情報PIDおよび最終プレイ装置識別情報LPIDが一致すればプレイ可能と判定される。現在時刻がプレイ有効期限内であり、且つ、装置識別情報PIDおよび最終プレイ装置識別情報LPIDが一致しない場合、現在時刻がプレイ禁止規制時間を超えていればプレイ可能と判定され、現在時刻がプレイ禁止規制時間内であればプレイ不可と判定される。現在時刻が時間貸しプレイ有効期限を超えていれば、プレイ不可と判定される。
そのため、現在のゲーム機3と過去最後にプレイしたゲーム機3とが相違し、かつ、過去最後にプレイした日時からプレイ禁止規制時間が経過していない場合、プレイ不可と判定してプレイ可能信号PASを出力しないようにできる。換言すれば、プレイ禁止規制時間中は複数のゲーム機3でのプレイを禁止できる。よって、時間貸しプレイにおいて1枚のカード1により複数のゲーム機3が次々とクレジットされることがなく、又貸しの不正行為が防止されるので、当該不正行為に起因してゲーム場の運営に支障が生じることがない。また、カード受付装置4をゲーム機3の外部に設置するだけで時間貸しプレイが可能となるので、ゲーム機3自体の大幅な変更を必要とせずに容易に時間貸しプレイを導入できる。
また、装置識別情報PIDにより、対応するゲーム機3が特定されるので、ゲーム機3には識別情報を必要としない。すなわち、ゲーム機3の入れ替えが行われてもカード受付装置4をそのまま使用できる。
加えて、プレイ禁止規制時間情報PPTがサーバ装置6のデータ格納部602に記憶された情報管理テーブルIMT内に格納されるので、ゲーム機3毎にプレイ禁止規制時間を設定できる。換言すれば、ゲーム機3毎にプレイ禁止規制時間を変更できる。
さらに、管理PC5がプレイ管理情報PMIの更新要求をサーバ装置6に送信するので、情報管理テーブルIMTにおけるプレイ履歴情報PHを常に最新の状態に維持できる。
上記実施例のゲーム場運営システムGMSでは、プリペイドカード1a、パックカード1bおよび時間貸しカード1cの3種類のカード1を利用できるので、多様性に富んだプレイ形態を一つのシステムで実現できる。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施例では、時間貸しプレイ有効期限情報PVLとして時間貸しプレイの有効な日時を示す情報を用いているが、時間貸しプレイの有効な期間、すなわち、時間貸しプレイの開始から終了までの時間を用いることも可能である。その場合、当該有効時間を情報管理テーブルIMTのプレイ有効期限情報PVLとして秒単位の数値で表記すればよい。あるいは、最初のプレイが実行された日時を時間貸しプレイの開始日時とすることもできる。その場合、図9のステップS4において情報管理テーブルIMTに新たなプレイ管理情報PMIを追加する際に、最終プレイ日時情報LPDTとして10桁の「0」を表記すればよい。さらに言えば、カード発行日時情報IDT、時間貸しプレイ有効期限情報PVL、最終プレイ日時情報LPDTは、少なくとも当日の時刻が判別できる情報であればよく、データの形態は日時に限定されない。
また、上記実施例では、カード発行装置2によりカード1の発行や再チャージを行っているが、カード発行装置2以外のカード処理装置、例えば、カード1のカード識別情報CIDを読み取り可能なリーダ装置を有するコンピュータなども使用可能である。
さらに、プレイ禁止規制時間情報PPTは、上記5分に限定されるものではなく、適宜に設定できることは勿論である。ゲーム機3毎あるいはゲーム機3の種類毎に異なるプレイ禁止規制時間情報PPTを設定することも可能である。
上記実施例では、無線子機11および無線親機12を介してカード受付装置および管理PC5が通信可能に接続されているが、有線LANを介して接続することも可能である。
また、管理装置7は管理PC5およびサーバ装置6により構成されているが、管理PC5にサーバ装置6の機能を持たせることによりサーバ装置6を省略することもできる。その場合、管理PC5の記憶部505を構成するHDDに情報管理テーブルIMTを格納し、データ処理部506が情報管理テーブルIMTの作成および更新と情報管理テーブルIMTからの情報抽出を実行すればよい。