まず、本実施例に係る賞品マスタ更新の概要について説明する。図1は本実施例1に係る賞品マスタ更新の概要について説明するための説明図である。遊技店内には会員管理装置50と賞品管理装置60が配置されている。会員管理装置50は、会員情報を管理するとともに、賞品マスタを作成及び変更して賞品管理装置60に配信する。ここで、賞品マスタとは、賞品を一意に識別する賞品コードに対し、賞品名、群コード、賞品価値及び交換玉数等を関連付けたデータであり、玉数を賞品に交換する際に使用する。
賞品管理装置60は、遊技店内の賞品交換カウンタに併設された賞品交換用の端末装置であり、獲得玉、持玉及び貯玉との賞品交換処理を行う。
会員管理装置50は、新しい賞品マスタを店内の全ての賞品管理装置60に配信する。賞品マスタの配信を受けた賞品管理装置60が交換処理中である場合には(ステップS1)、賞品管理装置60は、配信を拒否する応答(以下、拒否応答という)を会員管理装置50に返信し、拒否フラグをオンにする(図1の(1))。
交換処理を終了した賞品管理装置60は、拒否フラグがオンか否かをチェックする(ステップS2)。拒否フラグがオンになっており、新しい賞品マスタを反映できると判定したならば、会員管理装置50に対して賞品マスタの再配信要求を送信する(図1の(2)及びステップS3)。そして、拒否フラグをオフにする。
会員管理装置50は、賞品管理装置60から賞品マスタの再配信要求を受け付ける(ステップS51)。そして、該賞品管理装置60に対して新しい賞品マスタを再配信する(ステップS52)。会員管理装置50から新しい賞品マスタの再配信を受けて、賞品管理装置60は、新しい賞品マスタを内部に反映する(ステップS4及び図1の(3))。この時点で、旧い賞品マスタから新しい賞品マスタへの変更が完了する。
なお、賞品管理装置60から賞品マスタの再配信要求は、交換処理終了後に、交換処理の受付が所定時間なかった場合に自動的に送信させるようにしてもよい。
また、拒否フラグをチェックし、賞品マスタの再配信を受けることが可能と判定したならば、図1のステップS3の再配信要求を行う代わりに、再配信要求ボタン等を表示して、新しい賞品マスタがあることを店員に報知するようにしてもよい。そして、店員による再配信要求ボタンの押下を受け付けて、再配信要求を送信するようにしてもよい。
このように、本実施例1の賞品管理システムは、賞品管理装置60が交換処理中の場合に賞品マスタの配信を受けても、拒否応答したことを記憶し、賞品管理装置60の交換処理の状況に応じて再配信要求を行うことにしている。このため、確実に全ての賞品管理装置60への賞品マスタの配信とその反映が可能となる。
また、会員管理装置50も、拒否応答をして新しい賞品マスタの反映を行っていない賞品管理装置60のみに再配信を行えばよいので、何度も一斉配信を行う必要がなくなり、賞品マスタの更新の管理が容易となる。
また、営業中においては、一部賞品に関してのみの賞品マスタの更新がほとんどであるため、賞品マスタ全体の更新の必要はない。このため、営業中は、賞品マスタへ即時に反映することを選択した賞品に限定して賞品マスタの変更分の配信を行う。そして、賞品マスタ全体の更新を行う場合には閉店中に行うこととする。詳細については後述する。
次に、遊技店のシステム構成について説明する。図2は、本実施例1に係る遊技店のシステム構成を示す図である。図2に示すように、遊技店には、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10が設置される。台間カード処理機10は、島コントローラ30を介して店内のネットワークである通信回線と接続する。通信回線には、島コントローラ30と、カード管理装置40と、会員管理装置50と、賞品管理装置60と、精算機80とが接続される。また、会員管理装置50は、外部ネットワークを介して遊技店外にあるセンタCと接続する。
遊技機20は、遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行う装置である。この遊技機20は、遊技客が遊技媒体に触れることのない構造を有した封入式の遊技機である。封入式の遊技機では、発射可能な遊技媒体数が現物として管理されるのではなく、遊技媒体を発射可能な数(以下、遊技可能数と言う)がデータとして管理されている。なお、ここでは、遊技機20が封入式の遊技機の場合について説明するが、これに限定されるわけではなく、遊技媒体が遊技機に封入されていない開放式の遊技機であってもよい。
この遊技機20の遊技盤面には、複数の入賞領域(入賞口)が設けられており、当該入賞領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定個数の遊技玉を賞玉として付与するようになっている。また、遊技領域には、所定個数の始動領域(始動口)が設けられており、当該始動領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定の抽選を行うこととなっている。当該抽選が大当りとなれば、所定の可動部材等の作動により、前述の入賞領域あるいは他の始動領域への遊技玉の通過確率を向上する等、遊技上有利となる作動が行われる。なお、始動領域と入賞領域を兼ねた領域があってもよい。
上記入賞領域には、当該入賞領域への遊技玉の通過を検出するために入賞センサが設けられており、入賞センサにより入賞領域へ打ち込まれた遊技玉の通過(入賞)を検知するようになっている。また、遊技機20の制御部は、入賞領域ごとに何個の遊技玉を賞玉として付与するかを記憶する賞玉メモリと、遊技者が投出可能な玉数を示す遊技可能数メモリを有している。
したがって、打ち込んだ遊技玉の特定の入賞領域への通過が入賞センサにより検知されると、遊技機20は、賞玉メモリの記憶内容と、入賞領域を通過した遊技可能数から付与すべき賞玉数を決定し、決定した賞玉数を遊技可能数メモリにおいて記憶していた遊技可能数に加算して記憶内容を更新する。また、遊技可能数を台間カード処理機10の持玉数として移行させる場合には、遊技可能数メモリに保持している遊技可能数を台間カード処理機10に通知して、遊技可能数をゼロにクリアする。さらに、台間カード処理機10から玉貸操作等による遊技可能数加算の通知を受けた場合には、通知された玉数を遊技可能数に加算して記憶内容を更新する。
台間カード処理機10は、入金の受付、遊技玉の貸し出し並びにカード管理装置40との通信を行う。台間カード処理機10は、遊技客が投入した紙幣を受け付けたならば、入金額を含む入金通知をカード管理装置40に送信することで、プリペイド価値をカード管理装置40が管理するプリペイド価値に加算させる。そして、所定の玉貸操作がなされたならば、玉貸要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値を減算させて、減算したプリペイド価値分に対応する数の遊技玉を払い出す。
また、台間カード処理機10は、カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置40にカード挿入通知を送信する。また、台間カード処理機10は、カード管理装置40からプリペイド価値、持玉又は貯玉の残高を受信した場合には、該残高を記憶する。そして、持玉の残高を受信し、記憶した場合には、カード管理装置40に対して持玉減算要求を送信することで、カード管理装置40が管理する持玉の残高をゼロにクリアする。
また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けると、自装置が管理する持玉数を所定数減算し、減算した持玉数に対応する数の遊技玉を払い出す。また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ操作を受け付けると、カード管理装置40に対して貯玉再プレイ要求を送信することで、会員管理装置50が管理する貯玉数を所定数減算させ、減算させた貯玉数に対応する数の遊技玉を払い出す。
また、台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、自装置が管理する持玉数を含む持玉加算要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40に持玉を加算させた後、カード排出通知をカード管理装置40に送信し、カードを排出制御する。
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間カード処理機10を束ねる中継装置である。カード管理装置40は、カードのプリペイド価値及び持玉数等をカードデータとして管理する管理装置である。
カード管理装置40は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、挿入されたカードのカードIDと台間カード処理機10とを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたプリペイド価値及び持玉の残高を台間カード処理機10に送信する。また、カード挿入通知に示されたカードIDが会員カードのカードIDである場合には、カード挿入通知を会員管理装置50に送信し、会員管理装置50から受信した貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から持玉減算要求を受信した場合には、持玉の残高をゼロにクリアし、台間カード処理機10から持玉加算要求を受信した場合には、持玉加算要求に示された持玉数を持玉口座に加算する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から玉貸要求を受信した場合には、対応するプリペイド価値を所定値減算し、玉貸許可を台間カード処理機10に送信する。そして、貯玉再プレイ要求を受信した場合には、該貯玉再プレイ要求を会員管理装置50に送信し、会員管理装置50が貯玉再プレイデータを出力した場合には、貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置40は、賞品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられた持玉数を賞品管理装置60に対して通知する。さらに、精算機80からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値を精算機80に対して通知する。
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連づけて、貯玉数、ポイント、暗証番号及び氏名等を管理する。また、会員管理装置50は、会員カードIDに関連づけて、遊技店内で運用される複数の単価(4円、2円など)種別の貯玉について、他の単価種別に換算しての換算使用(再プレイまたは賞品への交換)を行うかどうかの設定を、換算先(再プレイ等を行う先)の単価種別ごとに記憶しており、また、換算使用を行う場合には、種別ごとに使用する優先順位を記憶している。この換算使用を行うか否かの設定は、賞品管理装置60への会員の操作入力によって変更できるようになっている。また、優先順位については、設定によって、会員の操作入力による変更を許容するか、遊技店側の設定のみとするかを切り替えられるようになっている。
また、会員管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信したならば、カード挿入通知に示されたカードIDに対応する貯玉口座の残高と暗証番号とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。また、会員管理装置50は、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求を受信したならば、貯玉再プレイ要求に示されたカードIDに関連づけられた貯玉口座の残高を所定数減算し、減算後の貯玉口座の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。なお、台間カード処理機10と会員管理装置50との通信は、カード管理装置40を介して行なわれる。
また、会員管理装置50は、賞品管理装置60から貯玉数の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯玉口座の残高を賞品管理装置60に通知する。
また、会員管理装置50は、センタCと接続し、店員からの賞品マスタ作成を受け付け、センタC及び自装置に記憶する。そして、記憶した賞品マスタを全ての賞品管理装置60に配信する(図2の(2))。
賞品管理装置60は、遊技店内の賞品交換カウンタに併設された賞品交換用の端末装置であり獲得玉、貯玉及び持玉の賞品交換処理を行う(図2の(3))。この賞品管理装置60には、カードのカードIDを読み取るリーダライタ及び賞品を払い出す賞品払出装置が接続されている。賞品管理装置60は、リーダライタがカードを受け付けた場合には、リーダライタで読み出したカードのカードIDをカード管理装置40に送信して、該カードの持玉数を要求する。また、貯玉を賞品交換する場合は、会員管理装置50に対して貯玉数を要求する。
また、賞品管理装置60は、賞品交換が行われたならば会員管理装置50に賞品交換通知を送付する。該賞品交換通知を受け付けた会員管理装置50は、受け付けた賞品交換通知の内容を賞品交換実績データとして更新する。
精算機80は、プリペイド価値が対応付けられたカードが挿入されると、このカードのカードIDをカード管理装置40に送信し、該カードに関連付けられたプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に相当する現金の払出を行う。
センタCは、複数の遊技店の賞品交換実績データ及び賞品マスタを一元的に管理するセンタである。このセンタCは、遊技店とは独立的に地域単位で運営される。あるいは大規模遊技店の本店等に設置される。センタCは、各遊技店から送信される賞品交換実績データと、賞品データベースとを関連付けて、遊技店の経営に特化した分析結果を遊技店に提供する。例えば、地域的に、人気の高い賞品又は出庫の多い賞品情報を遊技店に提供する。
また、センタCは、賞品マスタを作成し、各遊技店の会員管理装置50に配信する(図2の(1))。会員管理装置50は、配信された賞品マスタを各賞品管理装置60に配信する(図2の(2))。賞品マスタの配信を受けた賞品管理装置60は、この賞品マスタを内部に反映する(図2の(4))。なお、賞品マスタを生成する場合に、遊技店からセンタCにアクセスし、センタCが提供する分析結果を利用して、遊技店が独自の賞品マスタを生成することもできる。
図2に示したシステムで玉貸しを行う場合の玉貸処理について説明する。遊技客が台間カード処理機10に対して玉貸操作を行うと、台間カード処理機10は、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、玉貸要求とを含む。
カード管理装置40は、玉貸要求を含む電文を受信すると、該電文内のカードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値(例えば、100円=1度数の場合に5度数)減算してカード管理データを更新し、玉貸許可を送信元の台間カード処理機10に送信する。玉貸許可を受信した台間カード処理機10は、減算したプリペイド価値に対応する数(例えば125)の遊技可能数への加算を要求する加算信号を遊技機20に送信する。
加算信号を受信した遊技機20は、遊技可能数を加算し、加算後の遊技可能数を台間カード処理機10に送信する。台間カード処理機10は、加算前の遊技可能数と加算後の遊技可能数と、玉貸しを行った数とを用いて、遊技可能数の加算が適切に行われたか否かを確認する。
次に、図2に示したシステムで持玉の再プレイを行う場合の持玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けた場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
カード管理装置40は、台間カード処理機10からカード挿入通知を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉のうち、該電文により特定されたレートの持玉の残高を台間カード処理機10に通知する。
台間カード処理機10は、カード管理装置40から受信した持玉の残高を記憶する。そして、カードID及びレートを特定する情報と、持玉減算要求とを含む電文をカード管理装置40に送信する。カード管理装置40は、持玉減算要求を受信した場合には、カードID及びレートにより特定される持玉の残高をゼロにクリアする。また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けると、持玉の残高を一定数ずつ減算し、対応する数を遊技機20に通知し、遊技可能数に加算させる。
台間カード処理機10は、遊技機20の遊技可能数を台間カード処理機10の持玉とすることでその管理を移行させる管理移行要求を遊技機20から受信したならば、送信されてきた一定数ずつの遊技可能数を自装置の持玉に加算する。その後カード返却操作を受け付けたならば、カード管理装置40に対して持玉加算要求を含む電文を送信する。この電文は、排出するカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、持玉の残高と、持玉加算要求とを含む。
カード管理装置40は、持玉加算要求を受け付けた場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた持玉のうち、該電文により特定されたレートの持玉の残高を受信した値に更新する。
その後、台間カード処理機10は、カード管理装置40にカード排出通知を送信し、カードを排出制御する。
次に、図2に示したシステムで貯玉の再プレイを行う場合の貯玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、会員カードを挿入された場合、若しくは会員カードとして使用可能な携帯端末からカードIDに対応する識別情報を読み取った場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードID(若しくは携帯端末から読み取ったカードIDに対応する識別情報。以降、カードIDという)と、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
カード管理装置40は、カード挿入通知の電文を会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、カード挿入通知の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、受信した貯玉再プレイデータを記憶し、貯玉再プレイデータに示された貯玉の残高が貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数(貯玉再プレイ単位数。例えば125玉)以上である場合には貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。
また、会員管理装置50が会員カードIDに対応して記憶している、他の単価(自機の玉単価が4円であれば、例えば2円)種別の換算使用設定が換算使用を許容する設定になっていれば、他の単価種別の貯玉の残高を自機に対応する単価(例えば4円)に換算した値を確認し、上記の払出単位数以上か否かを判断する。そして、自機に対応する単価の貯玉が不足している場合は、他の単価種別の貯玉を、会員管理装置50が会員カードIDに対応して記憶している優先順位に従って使用し、再プレイを行う。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータの記憶後、最初に貯玉再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯玉再プレイデータに示された暗証番号と一致するかを確認する。
台間カード処理機10は、暗証番号が一致した場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間カード処理機10のレートを特定するための情報と、貯玉再プレイ要求とを含む。
カード管理装置40は、貯玉再プレイ要求の電文を会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、貯玉再プレイ要求の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高を所定値減算し、減算後の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータを受信して貯玉の残高を更新し、貯玉再プレイ単位数に対応する数を遊技機20に通知して遊技可能数に加算させる。また、更新後の貯玉の残高が貯玉再プレイ単位数未満となったかを判定する。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数以上であれば、再度貯玉再プレイ操作を受け付け可能であり、貯玉再プレイ操作を受け付けた場合には貯玉再プレイ要求を送信する。2回目以降の貯玉再プレイ操作では、暗証番号の確認は不要である。更新後の貯玉データの残高が貯玉再プレイ単位数未満となったならば、貯玉再プレイ操作を受け付け不能とする。
次に、閉店処理における持玉からの貯玉への移行について説明する。カード管理装置40は、閉店処理時にカード管理データの中で会員カードに関連付けられた持玉の残高を確認し、持玉の残高が「0」より大きい持玉が存在する場合には、該持玉の残高をカードID及びレートとともに会員管理装置50に通知する。会員管理装置50は、カードID及びレートにより特定される貯玉の残高に通知された持玉の残高を加算して更新する。その後、カード管理装置40は、該持玉の残高をゼロにクリアする。
次に、図2に示した会員管理装置50の内部構成について説明する。図3は、図2に示した会員管理装置50の内部構成を示すブロック図である。図3に示すように、会員管理装置50は、入力部51、表示部52及び印字部53と接続される。入力部51は、キーボードやマウス等であり、表示部52は、液晶パネルやディスプレイ装置等である。印字部53はプリンタである。
また、会員管理装置50は、外部ネットワーク通信部54と、遊技店ネットワーク通信部55と、記憶部56と、制御部57とを有する。外部ネットワーク通信部54は、遊技店外のネットワークを介してセンタC等とデータ通信するためのインタフェース部である。遊技店ネットワーク通信部55は、遊技店内の通信回線を介して賞品管理装置60及びカード管理装置40等とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部56は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、会員管理データ56a、賞品マスタ56b、マスタ変更データ56c及び賞品交換実績データ56dを記憶する。
会員管理データ56aは、会員に対して発行した会員カードのカードIDに関連付けて、会員区分、携帯IDm、会員個人情報及び貯玉数等の情報を関連付けたデータである。
賞品マスタ56bは、賞品を一意に識別する賞品コードに対し、賞品名、賞品の分類を示す群コード、賞品価値及び交換玉数を関連付けたデータである。この賞品マスタ56bは、遊技客が希望する賞品との交換に必要な交換玉数の特定等に用いられる。
マスタ変更データ56cは、当日分の賞品マスタ56bの登録情報の変更を管理するためのデータである。マスタ変更データ56cには、当日に、賞品マスタの56bの登録情報が変更されたか、入出庫があったか、あるいはロック処理が行われた場合等に、賞品名とその登録情報の変更内容等が登録される。マスタ変更データ56cは、違算があった場合のチェックを容易にするためのデータである。
賞品交換実績データ56dは、当日中に、賞品管理装置60において交換された賞品名とその数を集計したデータである。この賞品交換実績データ56dを分析することにより、遊技店の利益に貢献している賞品、入出庫の多い賞品の情報の提供が可能になる。これにより、遊技店での賞品マスタ作成や人気賞品の品揃え等、遊技店の経営に反映させることができる。会員管理装置50は、状況に応じてセンタCに賞品交換実績データ56dに登録された賞品交換の実績情報を送信する。
制御部57は、会員管理装置50を全体制御する制御部であり、会員管理部57a、賞品マスタ管理部57b、再配信処理部57c、バーコード作成処理部57d、賞品管理部57e及びロック処理部57fを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、それぞれに対応するプロセスを実行させることになる。
会員管理部57aは、会員管理データ56aの管理を行なう処理部である。会員管理部
57aは、カード管理装置40及び賞品管理装置60と通信して、カードIDに関連付けられた貯玉口座の残高を更新する。また、会員管理部57aは、会員登録要求を受け付けた場合には、会員管理データ56aに会員を追加する更新を行う。
また、会員管理部57aは、カード挿入通知を受け付けた場合には、該カード挿入通知に含まれるカードIDに関連付けられた暗証番号と、全ての遊技種の貯玉口座の残高とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、会員管理部57aは、貯玉再プレイ要求を受け付けた場合には、貯玉の残高から所定の玉数を減算し、更新後の全ての遊技種の貯玉口座の残高を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
賞品マスタ管理部57bは、賞品マスタ56bの作成及び変更を行うとともに、作成及び変更を行った場合に各賞品管理装置60への賞品マスタの配信処理を行う。また、当日に賞品マスタ56bの登録情報を変更した賞品については、マスタ変更データ56cに登録する。
また、賞品マスタ管理部57bは、賞品マスタ56bを表示又は印刷する場合に、マスタ変更データ56cを読み込み、当日に登録情報を変更した賞品、入出庫のあった賞品をそれぞれ識別できるように表示制御する。
また、賞品マスタ管理部57bは、賞品マスタ56bの変更を受け付けた場合には、変更の即時反映を行うか否かの選択を受け付ける。変更の即時反映の選択を受け付けた場合には、即時反映を選択した賞品の登録情報の変更は、賞品管理装置60に配信された後に即時に反映される。営業時間中においては、賞品マスタ管理部57bは即時反映を行う賞品のマスタ変更分のみを受け付ける。これは、営業時間中に賞品マスタ56bの登録情報を全て送ることは基本的に必要がなく、誤った登録情報の変更等、限定数の賞品に関する登録情報の変更分のみを配信すればよいためである。
また、賞品マスタ管理部57bは、全賞品更新の選択を受け付けた場合には、即時反映するか否かの選択にかかわらず、全賞品の登録情報を賞品管理装置60に配信し、賞品マスタに反映させる。この場合に、即時反映をしない選択になっている賞品の登録情報は、例えば翌営業日等に有効となる。あるいは、即時反映するか否かに代わり、適用開始日か適用開始時間を設定して予約ができるようにしてもよい。なお、賞品マスタ管理部57bは、閉店中においては、全賞品更新の選択か,又は即時反映の選択を受け付ける。
また、賞品マスタ管理部57bは、賞品マスタ登録画面又は帳票表示画面において、当日に、賞品マスタ56bの登録情報が変更された賞品、及び入出庫があった賞品のデータをマスタ変更データ56cから読み込み、マーク等を付して表示制御する。なお、表示制御はマークに限定されず、文字色の変更、網掛け等任意のものであってよい。
再配信処理部57cは、賞品マスタの再配信処理を行う処理部である。再配信処理部57cは、賞品マスタ配信時に拒否応答を送信した賞品管理装置60から再配信要求を受け付けた場合に、該賞品管理装置60に対して賞品マスタの再配信処理を行う。
バーコード作成処理部57dは、賞品マスタ56bに登録される賞品のバーコードを作成する処理部である。バーコード作成処理部57dは、遊技店側が設定したメーカーコード、まとめ売り個数及び賞品コード情報からJAN(Japanese Article Number)コードに従ったバーコードを作成する。
このバーコード作成について具体的に説明する。通常、賞品にはJANコードのバーコードが付されているが、例えば、「使い捨てライタ」などのように遊技店では1個毎にバーコードで管理したくない場合がある。管理すべき賞品が複雑多岐になり、賞品マスタの作成及び変更に多大な労力を要してしまうからである。このような賞品は遊技店が一括して一つのバーコードで管理するのが効率的である。また、バーコードの付いていない賞品を管理する場合にも遊技店で独自のバーコードを割り当てて管理することにすれば、賞品管理が容易となる。なお、賞品に付されているバーコードをそのまま利用することにしてもよい。
バーコード作成処理部57dは、作成したバーコードを賞品マスタ56bに登録するとともに、賞品情報と作成したバーコードの一覧とを印字部53により出力する。印刷された賞品情報及びバーコード一覧は賞品カウンタに置かれ、バーコードにより賞品交換処理が実施される。また、賞品毎に切り取って賞品に貼り付ける運用を行ってもよい。なお、バーコードの作成についての詳細は後述する。
賞品管理部57eは、賞品マスタ56bに登録された賞品の入出庫を管理する管理部である。賞品管理部57eは、当日に入出庫のあった賞品についてはマスタ変更データ56cに登録する。また、賞品管理部57eは、賞品毎に出庫があった場合に、賞品交換実績データ56dを更新する。
ロック処理部57fは、賞品の交換処理を一時的に停止させる処理(ロック処理)を行う処理部である。ロック処理部57fは、店員により選択された賞品のロック要求を受け付けた場合に、当該賞品をロック指定し、賞品マスタ56bを更新する。そして、賞品管理装置60に対して指定された賞品のロック指示を一斉送信し、該賞品の交換処理を停止させる。このロック指示は、賞品管理装置60がどのような運用状態でも即時に適用され、拒否応答を行うことはしない。
また、ロック処理部57fは、賞品管理装置60から賞品のロック要求を受け付けた場合には、該賞品をロック指定して賞品マスタ56bを更新する。そして、ロック要求を送信した賞品管理装置60にはロック完了の送信を行うとともに、それ以外の賞品管理装置60に対してロック指示を送信する。なお、ロック処理部57fがロックの対象とする賞品は、タバコや菓子などの一般賞品とし、所定の買い取り場で買い取り可能な賞品、いわゆる特殊賞品は対象としない。
次に、会員管理装置50の記憶部56が記憶する賞品マスタ56b及びマスタ変更データ56cについて説明する。図4は、会員管理装置50の記憶部56が記憶する賞品マスタ56b及びマスタ変更データ56cを説明するための説明図である。
図4(a)に示す賞品マスタ56bは、賞品を一意に識別する賞品コードに対し、賞品名、群コード、賞品価値、交換玉数、交換メダル数及び賞品交換コードを関連付けたデータである。ここで、群コードは賞品を分類して管理するための識別情報である。群コード「01」は特殊賞品を示す。群コード「02」以降は、特殊賞品以外の日用品などを含む一般賞品である。また、賞品マスタ56bには、変更以前のマスタが登録されており、変更後と変更前の登録情報を比較することが可能となっている。
賞品マスタ56bは、現時点での賞品マスタIDが「MT10001−1」であることを示している。賞品マスタ56bは、賞品コード「00001」に対し、賞品名「大賞品」、群コード「01」、賞品価値「1000」、玉1の交換玉数「250」、玉2の交換玉数「500」、メダル1の交換メダル数「50」、メダル2の交換メダル数「100」並びに賞品交換コード「2000001000014」を関連付けている。ここで、賞品交換コードは、バーコードを数値表現したコードである。
また、賞品マスタ56bは、賞品コード「00002」に対し、賞品名「小賞品」、群コード「01」、賞品価値「100」、玉1の交換玉数「25」、玉2の交換玉数「50」、メダル1の交換メダル数「5」、メダル2の交換メダル数「10」並びに賞品交換コード「2000001000021」を関連付けている。
また、賞品マスタ56bは、賞品コード「10001」に対し、賞品名「Mセブン」、群コード「02」、賞品価値「430」、玉1の交換玉数「108」、玉2の交換玉数「216」、メダル1の交換メダル数「22」、メダル2の交換メダル数「44」並びに賞品交換コード「2000010100019」を関連付けている。
また、賞品マスタ56bは、賞品コード「10002」に対し、賞品名「Mラック」、群コード「02」、賞品価値「360」、玉1の交換玉数「90」、玉2の交換玉数「180」、メダル1の交換メダル数「18」、メダル2の交換メダル数「36」並びに賞品交換コード「2000010100026」を関連付けている。
なお、「Mラック」、玉1の交換玉数及びメダル1の交換メダル数の表示が他の賞品と異なるのは、当日に交換玉数及び交換メダル数の登録情報が変更されたことを表している。
また、賞品マスタ56bは、賞品コード「10003」に対し、賞品名「Gチョコレート」、群コード「03」、賞品価値「120」、玉1の交換玉数「30」、玉2の交換玉数「60」、メダル1の交換メダル数「6」、メダル2の交換メダル数「12」並びに賞品交換コード「2000001100035」を関連付けている。なお、「Gチョコレート」も、当日に交換玉数及び交換メダル数の登録情報が変更されたことを示している。
また、賞品マスタ56bは、賞品コード「10004」に対し、賞品名「Xガム」、群コード「03」、賞品価値「100」、玉1の交換玉数「25」、玉2の交換玉数「50」、メダル1の交換メダル数「5」、メダル2の交換メダル数「10」並びに賞品交換コード「2000001100042」を関連付けている。
また、賞品マスタ56bは、賞品コード「10005」に対し、賞品名「Pチップス」、群コード「03」、賞品価値「150」、玉1の交換玉数「38」、玉2の交換玉数「76」、メダル1の交換メダル数「7.5」、メダル2の交換メダル数「15」並びに賞品交換コード「2000001100059」を関連付けている。
また、賞品マスタ56bは、賞品コード「10006」に対し、賞品名「Cスティック」、群コード「03」、賞品価値「112」、玉1の交換玉数「28」、玉2の交換玉数「56」、メダル1の交換メダル数「5.5」、メダル2の交換メダル数「11」並びに賞品交換コード「2000001100066」を関連付けている。
図4(b)に示すマスタ変更データ56cは、賞品コード「10001」の賞品名「Mセブン」が「2014年3月24日14時」にロックされたことを示している。
また、マスタ変更データ56cは、賞品コード「10002」の賞品名「Mラック」と、賞品コード「10003」の賞品名「Gチョコレート」が「2014年3月24日13時」に登録情報が変更され、即時反映されたことを示しており、現賞品マスタID「MT10001−1」に変更されたことを示している。また、「Gチョコレート」と賞品コード「10004」の賞品名「Xガム」が同じ日に入出庫があったことを示している。
また、マスタ変更データ56cは、賞品コード「10005」の賞品名「Pチップス」と、賞品コード「10006」の賞品名「Cスティック」とが「2014年3月28日10時」に、現賞品マスタID「MT10001−1」から賞品マスタID「MT10001−2」の登録情報に設定変更が予定されていることを示している。
次に、図2に示した賞品管理装置60の外観構成について説明する。図5は、図2に示した賞品管理装置60の外観構成を示す図である。図5に示すように、賞品管理装置60は、遊技店の店員用の筐体と遊技客用の筐体とを通信線により接続した構成を有する。遊技店の店員用の筐体には、店側表示部61、操作部62、レシート発行部63、カードリーダ67a、店員タグリーダ67b及びバーコードリーダ67dが設けられている。また、遊技客用の筐体には客側表示部64及び携帯端末リーダ67cが設けられている。
遊技店の店員は、遊技客が提示したカードをカードリーダ67aにかざすことにより、該カードからカードIDを読み取らせ、カードIDに対応付けられた持玉及び貯玉の残高を特定する。このように特定した残高は、特殊賞品又は一般賞品との賞品交換に使用される。店員は、自身の店員タグを店員タグリーダ67bにかざすことにより、権限の認証を受けることができる。バーコードリーダ67dは、計数レシートに印刷されたバーコードを読み取って、情報内容を特定するとともに、賞品に設定されたバーコードを読み取り、必要な玉数を特定する。
店側表示部61は、操作者である店員用の表示部兼操作部であり、カラー液晶タッチパネルディスプレイ等からなる。この店側表示部61には、賞品交換内容や操作ガイダンスなどが表示される。操作部62は、テンキー、専用キー及びモードキー等の複数のキーからなり、賞品交換操作入力などを行う際に使用される。
レシート発行部63は、登録リストや集計リストの各種レシートを発行処理する発行部であり、感熱式プリンタ等からなる。
遊技客用の筐体に設けられた客側表示部64は、蛍光表示管やカラー液晶タッチパネルディスプレイ等からなる。遊技客は、この客側表示部64の表示内容を確認することにより、カードに対応付けられる持玉や貯玉の残高を確認することができる。さらに、客側表示部64は、上位の装置(例えばカード管理装置40)からイベント情報などを設定データとして通知された場合には、該イベント情報を表示することができる。また、客側表示部64は、貯玉を使用する際の暗証番号の入力にも使用される。携帯端末リーダ67cは、会員カードとして使用可能な携帯端末がかざされた場合に、該携帯端末からカードIDに対応する情報を読み取る。このカードIDに対応する情報により、持玉数及び貯玉数が特定される。
次に、図2に示した賞品管理装置60の機能構成について説明する。図6は、図2に示した賞品管理装置60の内部構成を示すブロック図である。賞品管理装置60は、すでに説明した店側表示部61、操作部62、レシート発行部63、客側表示部64、カードリーダ67a、店員タグリーダ67b、携帯端末リーダ67c及びバーコードリーダ67dと、記憶部65と、制御部66と、通信部68とを有する。通信部68は、賞品管理装置60が通信回線と通信するためのインタフェース部である。
記憶部65は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、賞品マスタ65aを記憶する。賞品マスタ65aは、遊技玉を賞品に交換する際に使用するデータであり、会員管理装置50から配信された賞品マスタを記憶したデータである。
制御部66は、賞品管理装置60を全体制御する制御部であり、賞品管理部66a、再配信要求処理部66b、賞品交換処理部66c、ロック処理部66d及び報知部66eを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROM等の不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPUにロードして実行することにより実現される。
賞品管理部66aは、記憶部65に記憶した賞品マスタ65aを用いて賞品管理装置60の取扱対象となる特殊賞品、一般賞品の交換玉数等を管理する管理部である。賞品管理部66aは、会員管理装置50から賞品マスタを取得し、記憶部65に賞品マスタ65aとして登録する。
また、賞品管理部66aは、賞品交換処理部66cが賞品の交換処理中に賞品マスタの配信を受けた場合には、会員管理装置50に対して拒否応答を送信する。そして、賞品マスタの反映を行わず、拒否フラグをオンにする。
再配信要求処理部66bは、会員管理装置50に対して賞品マスタの再配信を要求する処理部である。再配信要求処理部66bは、賞品交換処理部66cから交換処理終了の通知を受けたならば、拒否フラグがオンか否かを判定する。拒否フラグがオンならば、会員管理装置50に対して賞品マスタの再配信を要求する。また、再配信要求処理部66bは、賞品管理装置60の電源がオンされ、会員管理装置50との通信が可能となった時点で、賞品マスタ65aの更新情報、つまり未配信の賞品マスタがあるかどうかを会員管理装置50に確認する機能を備えている。会員管理装置50は、更新情報が無ければその旨を認識可能な情報を賞品管理装置60に応答し、有れば更新対象の賞品マスタを応答として送信する機能を備えている。
賞品交換処理部66cは、カードリーダ67aにより読み取ったカードIDをカード管理装置40に送信し、カードIDに関連付けられた持玉及び貯玉の残高を取得する。賞品交換処理部66cは、持玉及び貯玉の残高の範囲内で、賞品マスタ65aに基づいて特殊賞品及び一般賞品の賞品交換処理を行う。
具体的には、賞品交換処理部66cは、特殊賞品の交換処理を指定された場合には、持玉及び貯玉の残高の範囲内で交換可能な特殊賞品の種類及び数の組み合わせを求め、交換に必要な玉数を持玉及び貯玉の残高より減算する。また、賞品交換処理部66cは、特殊賞品以外の一般賞品の交換処理を行う場合には、操作部62の操作により指定された賞品を交換賞品として、交換に必要な玉数を持玉及び貯玉の残高より減算する。なお、ロック処理部66dによりロック指定された一般賞品があるならば、該賞品の交換を停止する。
ロック処理部66dは、賞品のロックを行う処理部である。ロック処理部66dは、会員管理装置50からロック指示を受け付けた賞品については、賞品マスタ65aの該当賞品にロック指定を行い、賞品マスタ65aを更新する。
また、ロック処理部66dは、交換処理中などに、店員からロック要求の操作を受け付けた場合には、受け付けた賞品のロック指定を行い、賞品マスタ65aを更新する。そして、会員管理装置50に対して該当賞品に関するロック要求を送信する。
報知部66eは、賞品マスタの配信を受けた場合及びロック指示を受信した場合等に報知を行う報知部である。報知部66eは、賞品マスタの配信を受けた場合には、店側表示部61にその旨を表示する。報知部66eは、ロック指示を受信した場合にはロック処理部66dに通知して、ロック処理の画面を表示させる。また、ロックされている賞品を交換対象に選択した場合には、アラート表示を行う。
次に、バーコードの作成について説明する。図7は、会員管理装置50が生成する賞品のバーコードを説明するための説明図である。図7に示すように、遊技店の扱う賞品に対して遊技店内でユニークなJANコードが生成できる。ここでは、一例として標準タイプである13桁のJANコードの生成方法について説明する。
JANコードにおいて、左から7桁はメーカーコードであり自由に使用可能であるが、ここでは、市場のバーコードとバッティングしないように先頭から5桁を「20000」にしている。次の6、7桁目の2桁にはまとめ売り個数が入り、図7では10になっている。したがって、賞品のメーカーコード領域は「2000010」となる。
残りの6桁のうち5桁は遊技店が設定した賞品コードが入り、図7に示すように、賞品マスタ56bの賞品コード「10003」がそのまま入る。最後の13桁目は、計算により求めたチェックディジットが入る。そして、この13桁をバーコードに変換すればJANコードに従ったバーコードとなる。
次に、営業中において、会員管理装置50が自装置及び賞品管理装置60の賞品マスタ56bの一部を更新する処理について説明する。図8は、営業中において、会員管理装置50が賞品マスタ56bの一部を更新する処理を説明するための説明図である。図8(a)では、賞品コード「10002」の「Mラック」と、賞品コード「10003」の「Gチョコレート」の登録情報を変更し、「即時反映」を行う状態が表示部52に示されている。
なお、図8(a)では、「Gチョコレート」と「Xガム」に関する情報が反転表示されているが、これは、この2つの賞品のいずれか一つ、又は両方の登録情報を変更した場合には、違算の可能性があることを事前に注意喚起するためである。注意喚起のための表示は、反転表示に限定されず、文字色の変更、ブリンク表示等注意喚起を行える表示であれば、任意の方法でよい。
また、図8(a)では、営業中であるため、全賞品更新が無効となっており、即時反映を選択した賞品のみの更新が可能であることを示している。これは、営業中に全賞品の更新を行うと、長時間、賞品管理装置60の賞品交換処理が不可能となることを回避するためである。なお、営業中に即時反映を選択した賞品のみ賞品マスタ更新を可能とするのは、後述する実施例2及び実施例3も同様である。
図8(b)は、賞品マスタ56bの一部を更新するイメージを示した図である。同図に示すように、賞品マスタ56bの一部を更新する場合には、会員管理装置50は、賞品マスタの変更分のみを賞品管理装置60に配信する。賞品管理装置60は、賞品マスタの変更分を受信し、賞品マスタ65aに変更分を反映し、反映完了の旨を会員管理装置50に送信する。
次に、閉店中において会員管理装置50が賞品マスタ56bを更新する処理について説明する。図9は、閉店中において会員管理装置50が賞品マスタ56bを更新する処理について説明するための説明図である。図9(a)は、賞品マスタ56bに関して、賞品コード「10004」の「Xガム」と、賞品コード「10005」の「Pチップス」、賞品コード「10006」の「Cスティック」の登録情報を変更する状態を示している。
閉店中は、賞品管理装置60には時間的な制約はないため、全賞品更新か、即時反映かの選択が可能である。また、全賞品更新を選択した場合には、即時反映する、しないにかかわらず全賞品の登録情報が更新される。
また、閉店中は、帳票において違算が生じた場合に原因究明を容易にするため、当日登録情報が変更された賞品、即時反映と入出庫が同時期にあった賞品を強調する表示がなされる。そして、違算が発生した場合に、賞品マスタ56bの登録情報が変更されたことと、即時反映と入出庫が同時期にあったこととが違算可能性要因であることを注意喚起している。この場合も注意喚起できる表示であるならば任意の方法でよい。
図9(b)は、全賞品更新のイメージを示した図である。図9(b)に示すように、全賞品更新の場合には、会員管理装置50から賞品マスタの全賞品の登録情報が賞品管理装置60に配信され、賞品管理装置60の賞品マスタ65aの登録情報が全て書き換えられる。
ロックのない通常の賞品交換処理について説明する。図10は、通常の賞品交換処理における賞品管理装置60の店側表示部61の表示画面の一例である。また、図11は、賞品交換処理において賞品選択を確定した場合の店側表示部61の表示画面の一例である。なお、図10及び11では、客側表示部64においても同様の画面表示が行われる。
図10(a)は、店員がカードをカードリーダ67aにかざすことによって、カードに関連付けられたプリペイド価値が存在することへの注意喚起表示及び持玉数が店側表示部61に表示された画面である。ここでは、4円コーナーの持玉数が「4500」玉ある状態を示している。この場合、カードにプリペイド価値が関連付けられていなければ、図10(a)に示された注意喚起表示は行われない。また、カードに4円コーナーと2円コーナー等、複数の持玉が関連付けられている場合、たとえば4円コーナーと2円コーナーの持玉数が、コーナー種別を示す表示とともに画面に一覧表示され、交換対象とする持玉の種別の選択を促す表示が行われる。遊技客または店員が遊技客の意思により種別(例えば4円コーナー)を選択すると、その種別に応じた賞品交換画面の表示に移行する。
また、カードとして会員カードが読み取られた場合は、玉単価の単価種別(4円コーナーか1円コーナーか)の選択と、会員登録時に設定された暗証番号(前述した貯玉再プレイ時に要求されるものと同じ)の入力が要求される。種別の選択が行われず、暗証番号のみが入力された場合には、予め設定された優先順序および可否の設定に従って、会員カードに関連付けられた複数の単価種別の貯玉を特定の単価種別に換算した玉数と、当該単価の持玉の合計値を賞品交換処理の対象として特定する。種別の選択が行われ、暗証番号が入力された場合には、当該単価種別の持玉と貯玉の合計値を賞品交換処理の対象として特定する。また、その後さらに持玉と貯玉を個別に選択することによって、持玉のみを賞品交換の対象として特定すること、貯玉のみを賞品交換処理の対象として特定することも可能となっている。
また、読み込まれたカードが会員カードであっても一般カードであっても、遊技店内の計数機による計数結果として発行される計数レシートを続けて読み込み可能となっており、交換対象の単価と一致する単価のレシートについては、玉数を合算して賞品交換処理の対象として特定することが可能となっている。また、レシートをカードに先行して読み込むこともできる。さらに、レシートのみを複数枚読み込み、賞品交換処理の対象とすることも可能である。また、カードを複数枚読み込み、賞品交換処理の対象とすることも可能である。
図10(b)は、持玉を一般商品の「Mラック」2個と「Mセブン」1個に交換しようとする状態を示したものである。具体的には、店員が「Mラック」と「Mセブン」に対応する専用のキーを操作することにより、処理が行われる。この時点で交換玉数の合計が「288」玉、残りの持玉数は「4212」玉となっている。
図10(c)は、店員が賞品交換を選択し(具体的には特殊賞品への交換ボタンを操作し)、持玉を特殊賞品に交換しようとする画面を示したものである。この操作が行われると、その時点での交換対象の玉数にて獲得可能な特殊賞品の個数が最大となるように特殊景品の個数を特定する。ここでは持玉を「大賞品」を18個、「小賞品」を8個に交換する状態を示したものである。この時点で交換玉数は「4488」玉で、残りの持玉数は「12」玉である。
図11は、図10(c)で賞品交換を確定した後の画面の一例である。図11では、遊技客が賞品選択を決定し、賞品交換が確定され、残りの持玉数「12」が新たに持玉数として確定された状態を示している。これで賞品交換が正常に終了したことになる。なお、上述の交換処理では、先に一般賞品を選択し、次に特殊商品を選択する場合の例を示しているが、先に特殊景品を選択し、残りの玉数で一般賞品を選択することもできる。
次に、賞品の交換に関してロック処理があった場合の賞品交換処理について説明する。図12は、会員管理装置50から賞品の交換をロックする場合の会員管理装置50の表示部52及び賞品管理装置60の店側表示部61の表示の一例を示した図である。図12(a)は、会員管理装置50において賞品コード「10001」の「Mセブン」をロックしようとする表示部52の表示画面である。同図では「Mセブン」の「玉1」及び「玉2」による交換を停止しようとしている状態を示している。
なお、図12(a)では「玉1」及び「玉2」とも交換停止にしているが、「玉1」あるいは「玉2」のいずれかを変更するというように、単価毎にロックを設定することも可能である。例えば、「玉1」のみの設定が間違っており、「玉2」の設定が正しい場合には、「玉1」をロックし、「玉2」をロックしないようにすることもできる。
図12(a)に示すように、この段階で「Mセブン」が「玉1」及び「玉2」で交換できなくなる旨の表示がなされ、「OK」ボタンを押下すると交換停止の指示が賞品管理装置60に送信され、賞品管理装置60が、このロック指示を賞品マスタ65aに反映することで交換処理を停止する。
図12(b)は、賞品管理装置60において、遊技客若しくは店員がロックされた賞品を選択した場合の店側表示部61の表示画面の一例である。図12(b)に示すように、ロックされた「Mセブン」を選択しようとすると、店側表示部61において「Mセブン」にエラー表示がなされ、現在交換停止中である旨の表示がなされる。このため、最終的に、交換可能な「Mラック」2個分の交換玉数「180」と、「Mラック」2個分の交換玉数を差し引いた残りの持玉数とが表示され、「Mセブン」の交換玉数はカウントされていない。
また、ロックは、賞品管理装置60からも設定することが可能である。図13は、賞品管理装置60から賞品の交換をロックする場合の店側表示部61の表示の一例を示した図である。図13(a)は、「Mラック」2個と「Mセブン」1個を遊技客が選択して交換しようとしたが、カウンタの店員が「Mセブン」の交換玉数の誤りに気づいて、交換を取り消して、「Mセブン」をロックしようとしている画面である。
そして、店員から「OK」ボタンの押下を受け付けた賞品管理装置60は、会員管理装置50に対して「Mセブン」のロック要求を送信し、会員管理装置50は、ロック完了の旨を、ロック要求を送信した賞品管理装置60に通知する。なお、会員管理装置50は、他の賞品管理装置60に対しては「Mセブン」のロック指令を送信して、ロックさせる。
図13(b)はロック完了後の店側表示部61の表示の一例である。図13(b)では、遊技客が「1500」の持玉数を使って「Mラック」と「Mセブン」に交換しようとしたが、「Mセブン」との交換がエラーとなり、「Mラック」2個分の交換が可能となっている状態を示している。そして、店側表示部61には「Mセブン」がロックされている状態であることが表示される。この後、遊技客は、持玉を「Mラック」2個と交換するか、他のロックされていない賞品を選択して賞品交換を行うことになる。
図12及び図13に示したように、ロックは賞品管理装置60がどのような状態であっても、ロック指示が即時に反映される。ロック指示は、賞品マスタの変更とはこの点が異なる。このため、ロックは、賞品マスタの設定ミスなどを応急的に処置したい場合に適用される。
次に、賞品管理装置60による賞品マスタ65aの更新処理の手順について説明する。図14は、賞品管理装置60による賞品マスタ65aの更新処理の手順を示したフローチャートである。ここでは、賞品マスタの展開に失敗した場合に自動リカバリ処理を行う場合について説明する。
賞品交換処理部66cが交換処理を受け付けていない場合には(ステップS101;No)、ステップS106に移行する。賞品交換処理部66cが賞品交換処理中の場合には(ステップS101;Yes)、賞品管理部66aは、賞品マスタを受信したか否かを判定する(ステップS102)。賞品マスタを受信していないならば(ステップS102;No)、ステップS104に移行する。
賞品マスタを受信した場合には(ステップS102;Yes)、賞品管理部66aは、拒否応答を会員管理装置50に送信し、拒否フラグをオンにする(ステップS103)。賞品交換処理部66cは、賞品交換処理を行い(ステップS104)、賞品交換が終了していなければ(ステップS105;No)、ステップS104に戻る。
賞品交換が終了したならば(ステップS105;Yes)、再配信要求処理部66bは、拒否フラグがオンか否かを判定する(ステップS106)。拒否フラグがオンでなければ(ステップS106;No)、ステップS111に移行する。拒否フラグがオンであれば(ステップS106;Yes)、再配信要求処理部66bは、会員管理装置50に対して賞品マスタの再配信を要求する(ステップS107)。賞品管理部66aは、配信された賞品マスタを賞品マスタ65aに反映し(ステップS108)、会員管理装置50に反映完了の応答を送信して(ステップS109)、拒否フラグをオフにする(ステップS110)。
その後、ロック指令を受信したならば(ステップS111;Yes)、ロックを賞品マスタ65aに反映し、ロック反映完了応答を会員管理装置50に送信する(ステップS112)。そして閉店コマンドの受信がない場合には(ステップS113;No)、ステップS101に戻る。閉店コマンドを受信した場合には(ステップS113;Yes)、処理を終了する。ロック指令を受信しなかったならば(ステップS111;No)、ステップS113に移行する。
次に、会員管理装置50による賞品マスタの配信処理の手順について説明する。図15は、会員管理装置50による賞品マスタの配信処理の手順を示したフローチャートである。
賞品マスタ管理部57bは、賞品管理装置60の賞品マスタ65aを更新する場合には(ステップS201;Yes)、更新した賞品マスタを賞品管理装置60に配信する(ステップS202)。拒否応答を受信した場合には(ステップS203;Yes)、受信した拒否応答数をカウントし(ステップS204)、再配信要求受付を待ち受ける(ステップS205;No)。再配信要求を受け付けた場合には(ステップS205;Yes)、賞品マスタを再配信し(ステップS206)、拒否応答数を1減算する(ステップS207)。そして、拒否応答数がゼロならば(ステップS208;Yes)、全ての賞品管理装置60からの反映完了を受信する(ステップS209)。
拒否応答数がゼロでなければ(ステップS208;No)、ステップS205に戻る。拒否応答がなかった場合には(ステップS203;No)、ステップS209に移行する。また、賞品マスタを更新しない場合には(ステップS201;No)、ステップS210に移行する。
ロック処理部57fは、ロック処理を受け付けてロック指令を送信する場合には(ステップS210;Yes)、ロック指令を一斉送信する(ステップS211)。そして、賞品管理装置60からロックの反映完了通知を受信する(ステップS212)。その後、閉店コマンドを受信したならば(ステップS213;Yes)、処理を終了する。ロック指令を送信しない場合には(ステップS210;No)、ステップS213に移行する。また、閉店コマンドを受信しない場合には(ステップS213;No)、ステップS201に移行する。
次に、会員管理装置50からロック処理するための手順について説明する。図16は、会員管理装置50からロック処理するための手順を示したフローチャートである。
賞品マスタ管理部57bは賞品マスタ登録画面を表示する(ステップS301)。賞品マスタ管理部57bは、賞品マスタ登録画面からロックする賞品とレートの選択を受け付ける(ステップS302)。そして、ロック指令を賞品管理装置60に一斉送信する(ステップS303)。
ロック指令を受信した賞品管理装置60のロック処理部66dは、賞品マスタ65aの該当賞品にロック設定を行い(ステップS401)、ロック完了応答を会員管理装置50に送信する(ステップS402)。ロック処理部57fはロック完了応答を受信し(ステップS304)、処理を終了する。
次に、賞品管理装置60からロック処理するための手順について説明する。図17は、賞品管理装置60からロック処理するための手順を示したフローチャートである。賞品交換処理部66cは、賞品交換処理画面を表示する(ステップS501)。
賞品交換処理部66cは、交換処理を解消する賞品の選択を受け付ける(ステップS502)。その後、ロック処理部66dは、ロックする賞品とレートのロック設定を受け付ける(ステップS503)。そして、ロック要求を会員管理装置50に送信する(ステップS504)。
ロック要求を受け付けた会員管理装置50のロック処理部57fは、該当賞品をロック設定し(ステップS601)、ロック要求を送信した賞品管理装置60以外の賞品管理装置60にロック指令を送信する(ステップS602)。そして、ロック処理部57fは、ロック反映完了を受信した後(ステップS603)、ロック要求を行った賞品管理装置60に対してロック完了応答を送信する(ステップS604)。賞品管理装置60のロック処理部66dは、ロック完了応答を受信し(ステップS505)、処理を終了する。
上述したように、本実施例1では、賞品管理装置60が交換処理中に賞品マスタの配信を受けて拒否応答した場合に、拒否応答したことを記憶する。すなわち、これは賞品マスタの配信があったことを記憶するのと同じである。そして、賞品管理装置60が交換処理を終了した後に再配信要求を行い、会員管理装置50が再配信要求を受け付けることを可能にしている。このため、賞品管理装置60は、賞品の交換処理状況に応じて再配信を要求するため、賞品の交換処理の中断を最小限にして、賞品マスタ65aの更新を行うことが可能となる。
本実施例1では、賞品マスタの配信に対して拒否応答を行った場合に、賞品管理装置60が自動で再配信を要求する説明を行った。自動で再配信を要求する代わりに店員の操作を受け付けて賞品マスタ65aの更新を行うようにしてもよい。ここでは、実施例1の変形例として、店員の操作により賞品マスタ65aを更新する場合について説明する。
賞品管理装置60は、賞品交換処理中に賞品マスタが配信されたならば、会員管理装置50に拒否応答を返す。そして、賞品管理装置60の再配信処理部57cは、この時点で更新されるべき賞品マスタがあることを記憶しておく。その後、再配信処理部57cは、賞品交換処理が終了して待機中になったならば、「賞品マスタの更新が必要です」等、賞品マスタ65aを更新する必要がある旨を店側表示部61の画面に表示して店員に報知する。
店員は、この画面表示を確認したならば、賞品マスタ65aを更新するために手動での電源のオフ・オンにより新しい賞品マスタの取得操作を行う。具体的には、賞品管理装置60は、電源がオンとなった場合に、会員管理装置50と通信を行い、会員管理装置50は、この賞品管理装置60に更新すべき賞品マスタがあるか否かを確認する。会員管理装置50は、賞品管理装置60の賞品マスタ65aを更新する必要がある場合には、賞品管理装置60に新しい賞品マスタを取得する指示を出す。その後、賞品管理装置60は、会員管理装置50から新しい賞品マスタを取得し、賞品マスタ65aを更新すると、更新が必要である旨の表示を消去する。なお、新しい賞品マスタがあるか否かの確認は、賞品管理装置60と会員管理装置50との間で、賞品マスタの通番を共有することで行い、差異がある場合に新しい賞品マスタを賞品管理装置60が取得するようにしてもよい。これによって、賞品管理装置60は、再起動の際に、会員管理装置50から新しい賞品マスタを取得し、記憶部65に記憶する。賞品管理装置60は、以後、この新しい賞品マスタ65aにより賞品交換処理を行う。上述したように、賞品マスタの取得のための店員の操作として電源のオフ・オンを例として示しているが、これに限らず、待機画面上に新しい賞品マスタの取得のための専用の操作ボタンを表示するようにしてもよい。
また、上記のように電源がオンとなった場合に賞品マスタを配信する仕様ではなく、賞品マスタの更新内容ごとに、電源がオンとなった契機で配信する更新内容と、電源のオフ・オンと無関係に配信する更新内容を設ける場合も考えられる。例えば、運用レートの追加など、営業中に変更することが適切とは言えない更新内容については、電源がオンとなった契機で配信し、交換玉数の変更など営業中に変更する可能性がある更新内容については、電源のオフ・オンと無関係に配信する構成とすることができる。
この場合、賞品管理装置60にレートの追加に関する賞品マスタの更新が反映されていない状態で会員管理装置50から交換玉数に関する新しい賞品マスタを取得すると、追加したレートに関する部分の交換玉数データは更新されていないにもかかわらず、処理としては更新完了となってしまう。この場合、システム的には更新が未了であることを検出できない。
このため、このような構成の場合、レートの追加等、限られた契機(例えば電源のオフ・オン)のみで反映される変更(以下、「第1の種別の変更」と称する)が行われた場合には、第1の種別の変更が行われた旨を、上記の限られた契機(電源のオフ・オン)が到来するまで会員管理装置50にて記憶しておく。第1の種別の変更が行われた旨を記憶している状態において、上記第1の種別に該当しない賞品マスタの変更(以下、第2の種別の変更と称する)が行われた場合、その賞品マスタが送信されたならば、送信と同時に反映が未了である更新が存在する旨を賞品管理装置60に表示させるべく、賞品管理装置60に指示情報を送信する。そして、それを確認した店員が賞品管理装置60の電源のオフ・オンを行うと、記憶されていた第1の種別の変更と、その後に行われた第2の種別の変更内容を会員管理装置50から賞品管理装置60に送信することにより賞品マスタ65aを更新させるのである。上記の賞品管理装置60に表示する、反映が未了である更新が存在する旨の表示としては、第1の種別の変更が未了である旨の表示(つまり、変更の反映には電源のオフ・オンが必要である旨が認識可能な表示)であってもよい。
なお、賞品マスタ65aを更新する必要がある旨を表示した後に、所定時間店員からの操作を受け付けなかった場合に、自動的に賞品マスタ再配信要求を行うようにしてもよいし、予め手動にするか自動にするかを選択できるようにしてもよい。あるいは、報知を行った後は、常に店員が賞品管理装置60を再起動することで賞品マスタ65aを更新するようにしてもよい。
実施例1では、賞品管理装置60が主導的に再配信を要求し、再配信された新たな賞品マスタを反映する場合について説明したが、本実施例3では、賞品管理装置260が賞品マスタの配信に対して拒否応答した場合に、会員管理装置250が、拒否応答した賞品管理装置26に賞品マスタを再配信し、賞品マスタを反映させる場合について説明する。
まず、本実施例3に係る賞品マスタ更新の概要について説明する。図23は本実施例3に係る賞品マスタ更新の概要を説明するための説明図である。賞品管理装置260は賞品の交換処理中に(ステップS1)、会員管理装置250から賞品マスタの配信を受けた場合に拒否応答を会員管理装置250に送信する。
会員管理装置250は、拒否応答を受信した場合に拒否フラグをオンにする(図23の(1))。会員管理装置250は拒否フラグがオンの場合に、一定時間経過後に賞品マスタを再配信する(図23の(2))。賞品管理装置260は、交換処理中でなければ配信された賞品マスタを内部に反映する(図23の(3)及びステップS4)。そして、賞品マスタの反映が完了した応答を会員管理装置250に送信する。なお、賞品管理装置260から再度拒否応答を受信した場合には、図25の(1)から(2)を繰り返す。
このように、本実施例3では、賞品管理装置260が賞品マスタの反映に失敗した場合に、賞品管理装置260は、賞品の交換処理を行っていない時に会員管理装置250から賞品マスタが再配信されるのを待つだけでよい。
次に、図23に示した会員管理装置250の内部構成について説明する。図24は、図23に示した会員管理装置250の内部構成を示すブロック図である。なお、上記実施例1及び2に係る会員管理装置50及び150の機能部と同様の部位については、同一の符号を付すこととしてその詳細な説明を省略する。
図24に示すように、会員管理装置250の記憶部56には再配信管理データ256eが新たに設けられた点が実施例1及び2と異なる。また、制御部57には再配信処理部251及び再配信管理部252が新たに設けられた点が実施例1及び2とは異なる。
再配信管理データ256eは、拒否応答した賞品管理装置260に対して賞品マスタの再配信を管理するためのデータであり、マスタ配信日時と各装置からの応答内容を記録したデータである。
制御部57の再配信処理部251は、賞品管理装置260に賞品マスタを再配信する処理部である。再配信処理部251は、再配信管理データ256eに基づき、拒否応答受信後、一定時間経過後に賞品マスタを再配信する。
再配信管理部252は、再配信管理データ256eを管理するための管理部である。再配信管理部252は、賞品マスタ配信後、賞品管理装置260からの拒否応答を受信した場合に、賞品管理装置260に対応付けた拒否フラグをオンにし、再配信管理データ256eに登録する。
また、再配信管理部252は、拒否応答した賞品管理装置260を含め、すべての賞品管理装置260から賞品マスタ反映完了の応答を受けた場合には、全ての拒否フラグをオフにして再配信管理データ256eを初期化する。
次に、図24に示した会員管理装置250の記憶部56が記憶する再配信管理データ256eについて説明する。図25は、図24に示した会員管理装置250の記憶部56が記憶する再配信管理データ256eを説明するための説明図である。図25に示す再配信管理データ256eは、「2014年3月24日13時」に、賞品マスタID「MT10001−1」の賞品マスタを配信し、賞品管理装置260Aからは反映完了応答を受信し、賞品管理装置260B及び260Cからは拒否応答を受信したことを示している。
また、図25に示す再配信管理データ256eは、「2014年3月24日13時10分」に同じ賞品マスタを再配信し、賞品管理装置260Bから反映完了応答を受信し、賞品管理装置260Cから拒否応答を受信したことを示している。
また、図25に示す再配信管理データ256eは、「2014年3月24日13時20分」に同じ賞品マスタを再配信し、賞品管理装置260Cから反映完了応答を受信したことを示している。
次に、図23に示した賞品管理装置260の内部構成について説明する。図26は、図23に示した賞品管理装置260の内部構成を示すブロック図である。なお、上記実施例1及び2に係る賞品管理装置60及び160の機能部と同様の部位については、同一の符号を付すこととしてその詳細な説明を省略する。
図26に示すように、賞品管理装置260には再配信要求処理部66bがない点が実施例1と異なり、また、賞品マスタ展開処理部166がない点が実施例2と異なる。これは、賞品管理装置260が拒否応答しても、会員管理装置250から自動的に再配信された賞品マスタを反映すればよいためである。このため、特別な機能部を必要としない。
次に、本実施例3に係る賞品管理装置260による賞品マスタ65aの更新処理の手順について説明する。図27は、本実施例3に係る賞品管理装置260による賞品マスタ65aの更新処理の手順を示したフローチャートである。
賞品交換処理部66cが賞品交換を受け付けた場合に(ステップS901;Yes)、賞品管理部66aは賞品マスタを受信したか否かを判定する(ステップS902)。賞品マスタの受信があれば(ステップS902;Yes)、賞品管理部66aは、会員管理装置250に拒否応答を行う(ステップS903)。そして、賞品交換処理部66cは、賞品の交換処理を行う(ステップS904)。賞品マスタの受信がなければ(ステップS902;No)、ステップS904に移行する。
賞品交換処理部66cは、賞品の交換処理が終了しない場合には(ステップS905;No)、ステップS904に戻る。賞品の交換処理が終了した場合には(ステップS905;Yes)、賞品マスタを受信したか否かを判定する(ステップS906)。賞品マスタの受信がない場合には(ステップS906;No)、ステップS909に移行する。
賞品マスタを受信した場合には(ステップS906;Yes)、賞品管理部66aは、新しい賞品マスタを賞品マスタ65aに反映し(ステップS907)、反映完了の旨を会員管理装置250に送信する(ステップS908)。
ステップS901で賞品交換受付中でなければ(ステップS901;No)、ステップS906に移行する。
その後、ロック処理部66dは、ロック指令を受信したならば(ステップS909;Yes)、賞品マスタにロックを反映し(ステップS910)、ロック反映完了を会員管理装置250に送信する(ステップS911)。ロック指令の受信がない場合には(ステップS909;No)、ステップS912に移行する。
賞品管理部66aは、閉店コマンドを受信したならば(ステップS912;Yes)、処理を終了する。閉店コマンドを受信しない場合には(ステップS912;No)、ステップS901に戻る。
次に、本実施例3に係る会員管理装置250による賞品マスタの配信処理の手順について説明する。図28は、本実施例3に係る会員管理装置250による賞品マスタの配信処理の手順を示したフローチャートである。
賞品マスタ管理部57bが賞品マスタを配信した場合には(ステップS1001;Yes)、再配信管理部252は、拒否応答を受信したか否かを判定する(ステップS1002)。拒否応答を受信した場合には(ステップS1002;Yes)、再配信管理部252は、拒否フラグをオンにし、賞品マスタ再配信管理データを更新する(ステップS1003)。賞品マスタの配信がない場合には(ステップS1001;No)、ステップS1007に移行する。
拒否応答を受信して一定時間経過後に、再配信処理部251は、再配信管理データ256eに基づき、拒否応答した賞品管理装置260に賞品マスタを再配信する(ステップS1004)。そして、ステップS1002に移行する。
拒否応答の受信がない場合には(ステップS1002;No)、賞品マスタ管理部57bは、全ての賞品管理装置260から反映完了応答を受信し(ステップS1005)、再配信管理データ256eをクリアして拒否フラグをオフにする(ステップS1006)。
その後、ロック処理部57fは、送信すべきロック指令がある場合には(ステップS1007;Yes)、ロック指令を賞品管理装置260に一斉送信する(ステップS1008)。そして、賞品管理装置260からロックの反映完了を受信する(ステップS1009)。ロック指令がない場合には(ステップS1007;No)、ステップS1010に移行する。
賞品マスタ管理部57bは、閉店コマンドを受信したならば(ステップS1010;Yes)、処理を終了する。閉店コマンドを受信しなかったならば(ステップS1010;No)、ステップS1001に戻る。
本実施例3におけるロック処理の手順は、図16及び図17に示した実施例1の場合のロック処理の手順と同じであり、説明を省略する。
上述したように、本実施例3では、会員管理装置250が主導的及び自動的に再配信を行うことにより、賞品管理装置260に特別な機能部を設けることなく、賞品マスタの再配信と反映を可能にしている。また、会員管理装置250は、どの賞品管理装置260が賞品マスタの反映が未了なのかを管理しているため、店員に対して反映未了の賞品管理装置260を報知させることもできる。
また、上記実施例3では会員管理装置250の再配信処理部251が賞品マスタの再配信を行う説明をした。上記実施例3の場合も、上記実施例1と同様に、賞品管理装置260が拒否応答したことを記憶しておき、賞品交換処理を終了した後に更新されるべき賞品マスタがある旨を賞品管理装置260の画面に表示し、店員が手動により賞品マスタ65aを更新することにしてもよい。
また、上記実施例1〜3では、当日、賞品マスタに関して即時反映するか否かを設定できる説明を行ったが、それのみではなく適用開始時期を設定し、賞品マスタ及び賞品の登録情報の変更の適用開始時期の予約ができるようにしてもよい。
また、上記実施例1〜3では、賞品マスタ56b及び65aは、電子データとして一つのファイルで構成されてもよいし、複数のデータベースが一部のパラメータを共有することによって複数のファイルで構成されてもよい。
また、上記実施例1〜3では、当日入出庫のあった賞品について注意喚起する説明を行ったが、入出庫のあった賞品をレート毎に判断し、注意喚起する範囲をより細かく絞ることができるようにしてもよい。
また、上記実施例1〜3では、特に賞品マスタの配信及び反映に失敗した場合のリカバリについて説明を行ったが、配信及び反映は賞品マスタに限定されない。ソフトウェアの設定情報でもよいし、その他の設定情報にも適用できる。
また、上述の実施例で図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。