以下、本発明の一実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る一実施の形態の有価価値処理システムを含む遊技処理システム1の概要を示す図である。
この遊技処理システム1では、複数のパチンコ機2および複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン機5およびスロットマシン機5間に接続された台間機6が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。
また、ネットワーク8には、例えば、入金額を度数(有価価値)に変換して管理装置15の記憶部に、受け入れた会員用ICカードまたは受け入れるか、新たに発行する非会員用ICカードの度数(有価価値)を各ICカードのID(カード識別情報)に基づいて記憶し、その度数の範囲で遊技媒体を貸し出す台間機4、6または貸し出しを遊技機に指示する台間機3(台間ユニットともいう)が接続されている。
ここで、会員用ICカードとは、会員の遊技客が使用するICカードである。会員の遊技客とは、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が会員の遊技客を互いに識別するIDに基づいて管理装置に登録された遊技客をいう。また、非会員用ICカードとは、会員登録されていない一般の遊技客である非会員の遊技客が使用するICカードである。
また、会員用ICカードや非会員用ICカードには、例えば、ICチップと、そのICチップを取り巻くアンテナ部とを有し、アンテナ部を介してICチップに情報の読み書きをすることができる非接触型の記憶媒体などが使用される。
また、ネットワーク8には、例えば、パチンコ玉やメダルなどの遊技媒体の数量を計数する計数機9、受け入れた会員用ICカードまたは非会員用ICカードの度数(有価価値)残高を現金で返却する精算機10が接続されている。また、ネットワーク8には、受け入れた会員用ICカードや貯玉数の情報が記録されたレシートから貯玉数を参照し、貯玉数とその貯玉数により交換される景品種別と数量の表示を行い、景品払出機18が併設される場合、景品払出機12へ払い出す景品の種別と数量を指示する景品管理機(POS)11なども接続されている。
ここで、図1に示した計数機9は、例えば、パチンコ機2を複数並設してなるパチンコ島毎に設置された計数機の一例を示しているが、計数機は、例えば、各パチンコ機2のそれぞれに対応して設けられた個別計数機であってもよい。
さらに、ネットワーク8には、各遊技機におけるスランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報、遊技台ランキング、遊技機毎の勝敗などの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技客に提供するデータ公開機13、複数の遊技客を一つの遊技グループのグループ構成員として登録する遊技グループ登録装置14なども接続されている。
また、ネットワーク8には、各種情報を管理する管理装置15が接続され、上記した各機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置15に出力される。また、管理装置15からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力される。この管理装置15は、例えば、パーソナルコンピュータ16などとも接続されている。
なお、管理装置15は、1つまたは複数の管理装置で構成することができる。複数の管理装置の場合として、例えば、度数などの有価価値情報を処理するカードシステム用管理装置、店員がパチンコ機2の釘やスロットマシン機5の出メダル率を変更するための設定を調整するために、パチンコ機などの遊技機の稼動情報を集計するホールコンピュータ、景品の在庫数や出庫数を管理し、景品交換するための景品管理用管理装置、貯玉数などを管理するための会員管理用管理装置などが例示でき、これら管理装置をネットワーク8により接続して相互にデータ通信させることで管理装置15を構成することができる。
また、ネットワーク8に接続される機器は、上記した機器に限られるものではなく、遊技ホールの用途に応じて他の機器を備えることができる。例えば、管理装置15に記憶された貯玉数や貯メダル数に基づいて、再プレーを行える状態にする再プレー受付機や、受け入れた紙幣額に対して購入度数ボタンで選択された金額に対応する度数を、非会員用ICカードや会員用ICカードに記録されているID情報に対応して管理装置15に記録更新し、非会員用ICカードの新規発行や受け入れた会員カードの返却を行う発行機などもネットワーク8に接続することができる。
上記した各機器のうち、本発明に係る一実施の形態の有価価値処理システムにおける有価価値処理装置を構成する機器として、例えば、台間機3、4、6、データ公開機13、遊技グループ登録装置14などが挙げられる。また、本発明に係る一実施の形態の有価価値処理システムにおいて処理される有価価値を記憶する記憶手段として、例えば、管理装置15、会員用ICカード、非会員用ICカードなどが挙げられる。
なお、本発明に係る一実施の形態の有価価値処理システムにおける有価価値処理装置として機能させる機器は、上記した機器に限られるものではなく、この有価価値処理装置としての機能を備えることで、他の機器でも有価価値処理装置として機能させることができる。
また、本発明に係る一実施の形態の有価価値処理システムにおいて処理される有価価値を記憶する記憶手段として、上記したものに限られるものではなく、有価価値処理システムを構成する機器のいずれかの記憶手段や、上記した有価価値処理装置の記憶手段などを機能させることもできる。
(台間機3、4、6)
本発明に係る一実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置を構成する機器として機能する台間機3、4、6について説明する。
図2Aは、台間機3(ユニット)を正面から見たときの平面図である。図2Bは、台間機4(サンド)を正面から見たときの平面図である。図2Cは、台間機6(台間メダル貸し機)を正面から見たときの平面図である。図3は、台間機3(ユニット)を側面側から見たときの平面図である。なお、台間機3(ユニット)および台間機4(サンド)は、パチンコ用であり、台間機6(台間メダル貸し機)は、スロットマシン用である。
台間機3(ユニット)は、パチンコ機2と情報通信ができるので、パチンコ機2の貸玉ボタンが押されると、パチンコ機2内部からパチンコ機2の上皿へ直接パチンコ玉を供給することができる。一方、台間機4(サンド)は、パチンコ機2と情報通信ができないので、パチンコ玉は、サンドのノズルよりパチンコ機2の上皿へ供給される。
また、台間機6(台間メダル貸し機)は、台間機4(サンド)と同様に遊技機と情報通信ができないので、メダルは、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口に供給され、遊技客によってスロットマシン機5に移動される。なお、台間機6(台間メダル貸し機)のメダル払出口にノズルを取り付け、自動的にメダルがスロットマシン機5のメダル払出口に供給されるようにしてもよい。
また、各台間機3、4、6には、例えば、貸玉ボタン3a、4a(遊技機に貸玉ボタンを有しているので台間機3(ユニット)にはない場合もある。)、再プレー用貸玉ボタン3b、4b、貸メダルボタン6a、再プレー用貸メダルボタン6b、返却ボタン3c、4c、6c、表示部3d、4d、6d、カード挿入口3e、4e、6e、紙幣挿入口3f、4f、6fなどが設けられている。
貸玉ボタン3a、4aは、遊技客がパチンコ玉の貸し出しを要求するときに、押されるボタンである。例えば、貸玉ボタン3a、4aが1回押されると500円分のパチンコ玉が貸し出しされる。なお、パチンコ玉の貸し出しは、500円単位で行われる。
貸メダルボタン6aは、遊技客がメダルの貸し出しを要求するときに押されるボタンである。例えば、貸メダルボタン6aが1回押されると1000円分のメダルが貸し出しされる。なお、メダルの貸し出しは、1000円単位で行われる。
再プレー用貸玉ボタン3b、4bおよび再プレー用貸メダルボタン6bは、例えば、再プレー手続が行われた会員用ICカードの使用時にのみ利用され、再プレー用に利用することができるパチンコ玉またはメダルを貸し出しするときに押される。ここで、再プレー(再遊技)とは、計数機9において計数されて貯玉された貯玉数のうち所定の金額(例えば1万円)に相当する玉数を再プレー用貯玉貯メダル数とし、その再プレー用貯玉貯メダル数分の貸玉の貸し出しによって、遊技をすることをいう。
返却ボタン3c、4c、6cは、例えば、カード挿入口3e、4e、6eに挿入した会員用ICカードや非会員用ICカードを返却する際に押される。返却ボタン3c、4c、6cは、例えば、遊技を終了するときなどに押される。
表示部3d、4d、6dは、例えば、遊技客が画面上の表示を押すことで機器を操作することができるタッチパネルで構成される。表示部3d、4d、6dには、例えば、遊技客によって設定可能な各種設定表示、有価価値などの情報、テンキーなど様々な遊技に係る情報や設定手段を表示することができる。
図3に示すように、表示部3d、4d、6dは、例えば、遊技客側に突出した画面で構成され、遊技客が横を向いて画面と向き合うことができるように設置される。また、表示部3d、4d、6dは、表示部3d、4d、6dを支持する支持軸を中心に水平方向に若干回転可能に設けられている。なお、図3に示した表示部3d、4d、6dは一例であり、表示部の設置位置や形状などは特に限定されるものではない。また、上記たように、表示部3d、4d、6dは、遊技に係る各種条件などを設定する入力手段としても機能するため、遊技客によって条件設定などが可能なようにタッチパネルで構成されることが好ましい。なお、表示部3d、4d、6dが、タッチパネルなどで構成されず、入力手段として機能しない場合には、例えば、遊技客によって条件設定などが可能なように、台間機3、4、6の表面に各種条件設定ボタンやテンキーなどを設けて対応することも可能である。
カード挿入口3e、4e、6eは、会員用ICカードや非会員用ICカードなどを挿入する挿入口である。また、カード挿入口3e、4e、6eは、挿入された会員用ICカードや非会員用ICカードなどを排出する排出口としても機能する。カード挿入口3e、4e、6eから会員用ICカードや非会員用ICカードなどが挿入されると、会員用ICカードや非会員用ICカードは、カード情報を読み取ったり、情報を書き込んだりすることが可能なリーダライタ部に搬送される。そして、リーダライタ部によって、カード情報が読み取られる。
紙幣挿入口3f、4f、6fは、紙幣を挿入する挿入口である。紙幣挿入口3f、4f、6fから挿入された紙幣は、紙幣識別装置によって紙幣の種別が認識される。例えば、紙幣を挿入して、遊技に使用可能な度数などの有価価値を増加させることができる。
また、各台間機3、4、6には、図示しない制御部が備えられている。この制御部は、例えば、上記した各台間機3、4、6に備えられた構成機器の制御や、島コンピュータ7などとの情報通信、島コンピュータ7を介して管理装置15などとの情報通信などを行う。この制御部は、例えば、インターフェース回路、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などから主に構成されている。CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。
(データ公開機13)
本発明に係る一実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置を構成する機器として機能するデータ公開機13について説明する。
図4は、データ公開機13を正面から見たときの平面図である。
データ公開機13は、主として、各遊技機におけるスランプグラフ、大当り抽選のスタート回数であるスタート回数、大当たり回数などの情報、遊技台ランキング、遊技機毎のセーフ(獲得遊技媒体数)からアウト(発射玉)を減じた勝敗データなどの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技客に提供するものである。また、データ公開機13は、遊技に係る各種条件や遊技グループ登録などを設定する入力手段としても機能することができる。
図4に示すように、データ公開機13には、表示部13a、カード挿入口13bなどが設けられている。
表示部13aは、上記した情報を表示するもので、例えば、遊技客が画面上の表示を押すことで機器を操作することができるタッチパネルで構成される。表示部13aには、例えば、上記した情報以外にも、例えば、遊技客によって設定可能な各種設定表示、有価価値などの情報、テンキーなど様々な遊技に係る情報や設定手段を表示することができる。
また、上記たように、表示部13aは、遊技に係る各種条件などを設定する入力手段としても機能するため、遊技客によって条件設定などが可能なようにタッチパネルで構成されることが好ましい。なお、表示部13aが、タッチパネルなどで構成されず、入力手段として機能しない場合には、例えば、遊技客によって条件設定などが可能なように、データ公開機13の表面に各種条件設定ボタンやテンキーなどを設けて対応することも可能である。
カード挿入口13bは、会員用ICカードや非会員用ICカードなどを挿入する挿入口である。また、カード挿入口13bは、挿入された会員用ICカードや非会員用ICカードなどを排出する排出口としても機能する。カード挿入口13bから会員用ICカードや非会員用ICカードなどが挿入されると、会員用ICカードや非会員用ICカードは、カード情報を読み取ったり、情報を書き込んだりすることが可能なリーダライタ部に搬送される。そして、リーダライタ部によって、カード情報が読み取られる。
また、データ公開機13には、図示しない制御部が備えられている。この制御部は、例えば、上記したデータ公開機13に備えられた構成機器の制御、ネットワーク8を介して、ネットワーク8に接続された、管理装置15などの各種装置などとの情報通信などを行う。この制御部は、例えば、インターフェース回路、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などから主に構成されている。CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。
(遊技グループ登録装置14)
本発明に係る一実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置を構成する機器として機能する遊技グループ登録装置14について説明する。
図5は、遊技グループ登録装置14を正面から見たときの平面図である。
遊技グループ登録装置14は、主として、複数の遊技客を一つの遊技グループのグループ構成員として登録するものである。また、また、遊技グループ登録装置14は、遊技に係る各種条件などを設定する入力手段としても機能することができる。
図5に示すように、遊技グループ登録装置14には、表示部14a、カード挿入口14b、テンキーなどの入力ボタン14cなどが設けられている。
表示部14aは、複数の遊技客を一つの遊技グループのグループ構成員として登録する際の設定画面や、遊技に係る各種条件などを設定する際の設定画面などが表示される。
カード挿入口14bは、会員用ICカードや非会員用ICカードなどを挿入する挿入口である。また、カード挿入口14bは、挿入された会員用ICカードや非会員用ICカードなどを排出する排出口としても機能する。カード挿入口13bから会員用ICカードや非会員用ICカードなどが挿入されると、会員用ICカードや非会員用ICカードは、カード情報を読み取ったり、情報を書き込んだりすることが可能なリーダライタ部に搬送される。そして、リーダライタ部によって、カード情報が読み取られる。
入力ボタン14cは、複数の遊技客を一つの遊技グループのグループ構成員として登録する際や、遊技に係る各種条件などを設定する際に、暗証番号や画面に表示された指示に従って所定の条件を選択するとき必要となる情報を入力する入力手段である。ここでは、テンキー、OKボタン、クリア(C)ボタン、移動ボタン(矢印)などを備えているが、これは一例として示したものであり、他の設定ボタンを備えてもよい。
なお、表示部14aを、例えば、遊技客が画面上の表示を押すことで機器を操作することができるタッチパネルで構成して、上記した入力ボタン14cが備える機能を表示部14aに持たせてもよい。
また、遊技グループ登録装置14には、図示しない制御部が備えられている。この制御部は、例えば、上記した遊技グループ登録装置14に備えられた構成機器の制御、ネットワーク8を介して、ネットワーク8に接続された、管理装置15などの各種装置などとの情報通信などを行う。この制御部は、例えば、インターフェース回路、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などから主に構成されている。CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。
ここで、遊技グループについて説明する。
図6は、遊技グループの共有口座20を説明するための図である。
遊技客は、複数の遊技客と一つの遊技グループを構成することができる。図6に示すように、一つの遊技グループに対して、グループ構成員である各遊技客が所定の条件に基づいて利用することができる有価価値が記憶された共有口座20が開設される。図6には、3人の遊技客A、B、Cによって遊技グループが構成された場合を示している。
例えば、会員用ICカードまたは非会員用ICカードを有する遊技客においては、遊技グループ登録装置14において遊技グループ登録をすることができる。この際、遊技グループ登録は、例えば、会員用ICカードまたは非会員用ICカードのIDに基づいて行うことができる。なお、遊技グループ登録は、遊技グループ登録装置14以外にも、例えば、台間機3、4、6やデータ公開機13などで行うように構成することもできる。
一方、会員用ICカードおよび非会員用ICカードの双方を有さない遊技客においては、例えば、台間機3、4、6のタッチパネルからなる表示部3d、4d、6dにおいて、遊技グループを構成すべく各遊技客が遊技している遊技機の台番号を入力することで、一つの遊技グループを構成することができる。例えば、各遊技客が遊技グループの共通番号を入力後、各遊技客が遊技している遊技機の台番号を入力することで、これらの各遊技客を一つの遊技グループのグループ構成員として登録することができる。
この場合には、入力された共通番号が、他の遊技グループを構成しようとしている遊技客と重複することも考えられるので、例えば、同じ遊技グループとなる遊技客に関する情報を台間機3、4、6の表示部3d、4d、6dに表示させることが好ましい。台間機3、4、6の表示部3d、4d、6dに表示させる遊技客に関する情報として、例えば、遊技客が利用している遊技機の台番号などが例示できる。
また、この場合、遊技終了後、共有口座20に有する有価価値を所定の条件で、各グループ構成員で分配し、例えば、台間機3、4、6に貯留された白カード(例えば、IDなどの認識情報以外の情報を有さない非会員用ICカード)を発行することができる。各グループ構成員に発行された非会員用ICカードのIDに基づいて、各グループ構成員の分配された有価価値を管理装置15に記憶することができる。
また、グループ構成員は、共有口座20に、例えば貯玉数や貯メダル数などとしての有価価値を任意に貯入することができる。共有口座20は、例えば、管理装置15などに設けられ、記憶される。
また、会員用ICカードまたは非会員用ICカードを有する遊技客においては、各遊技客個人の有価価値として記憶させる個人口座を有することもできる。この個人口座は、基本的にその口座を有する遊技客自身のみが利用することができる。個人口座は、例えば、会員用ICカードまたは非会員用ICカードのIDに基づいて、管理装置15に設けられ、記憶される。また、個人口座は、会員用ICカードまたは非会員用ICカード自体に有価価値を記憶させることで構成されてもよい。
また、会員用ICカードおよび非会員用ICカードの双方を有さない遊技客においては、例えば、グループ構成員が遊技する遊技機の台番号に基づいて、個人口座を開設し、遊技の間、管理装置15で管理するように構成してもよい。
ここで、有価価値には、例えば、自己有価価値および他人有価価値が含まれる。自己有価価値とは、遊技客の投資資金に対応して消費可能な有価価値である。他人有価価値とは、複数の遊技客が消費可能な共有有価価値、および他の遊技客から貸与または譲渡された消費可能な貸与有価価値の少なくとも一方を含む有価価値である。
また、有価価値には、上記したように、貯玉数や貯メダル数が含まれ、これら以外にも、例えば、度数(100円1度数)、入金情報(1万円等あり)、来店時に会員に付与される来店ポイント、会員の誕生日に付与される誕生日ポイント、会員の遊技における消費金額に対応したポイント(例えば、負け金額が多い会員にはポイントを付与)なども含まれる。上記ポイントは、物品や遊技媒体と交換可能に設定されたり、パチンコ機2、スロットマシン機5の予約などの引換えに使用可能に設定されてもよい。
(管理装置15)
図1に示されているように、管理装置15は、複数のパチンコ機2、複数のパチンコ機2のそれぞれに接続された台間機3、4、複数のスロットマシン機5、スロットマシン機5間に接続された台間機6と島コンピュータ7およびネットワーク8を介して接続されている。また、管理装置15は、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、データ公開機13、遊技グループ登録装置14などともネットワーク8を介して接続されている。
また、管理装置15は、例えば、パーソナルコンピュータ16などとも接続され、パーソナルコンピュータ16で管理装置15の情報を見ることができる。また、パーソナルコンピュータ16は、管理装置15で管理している各情報にアクセスことができるので、各情報の表示や印刷をすることができる。さらに、パーソナルコンピュータ16では、例えば、管理装置15の種々の設定や会員登録などを行うこともできる。
管理装置15は、台間機3、4、6、計数機9、精算機10、景品管理機(POS)11、データ公開機13、遊技グループ登録装置14などの機器などと通信可能に接続され、これらの機器から各種情報を入力して情報を、例えばハードディスクなどからなる記憶部に記憶して管理する。また、管理装置15は、管理している情報を、これらの機器へ出力する。管理装置15は、例えば、記憶手段としても機能する。
管理装置15は、例えば、各遊技客毎の遊技データを、各遊技客が使用する会員用ICカードまたは非会員用ICカードのIDに基づいて管理することができる。ここで、遊技データとしては、例えば、大当たりなどの特賞を得た回数である特賞回数、大当たりなどの特賞の種別である特賞種別、大当り抽選のスタート回数であるスタート回数、大当たりなどの特賞のリーチの回数であるリーチ回数、遊技終了後に円換算した獲得遊技媒体数が投資金額を下回る金額である負け金額、遊技への投資金額、獲得遊技媒体数、遊技時間、セーフ(獲得遊技媒体数)からアウト(発射玉)を減じた勝敗データなどの少なくともいずれかのデータを含む。また、上記した負け金額は、大当りが出るまでに投入した金額、アウトそのものとしてもよい。なお、遊技データとしては、これらに限られるものではなく、遊技に関するデータであればよい。例えば、貯玉数、度数、再プレー用貯玉貯メダル数などを含んでもよい。
また、管理装置15は、例えば、上記した遊技グループ登録装置14などにおいて登録された各遊技グループにおいて、同じ遊技グループのグループ構成員のうち、最も特賞回数の多いグループ構成員、最もスタート回数の多いグループ構成員、最もリーチ回数の多いグループ構成員、最も遊技時間の長いグループ構成員などを集計して出力することができる。
また、管理装置15は、例えば、台間機3、4、6、データ公開機13、遊技グループ登録装置14などで設定された、遊技グループやそのグループ構成員に係る情報、各遊技グループにおいて設定された遊技に関する各種条件に係る情報などを管理することができる。
さらに、管理装置15は、例えば、各遊技機におけるスランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報、遊技台ランキング、遊技台毎の勝敗データなどの情報をデータ公開機13に出力することもできる。
次に、本発明に係る実施の形態の有価価値処理システムについて説明する。
(第1の実施の形態)
図7は、本発明に係る第1の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6におけるシステム構成を示す図である。図8は、本発明に係る第1の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6における動作を説明するためのフローチャートである。
なお、台間機3、4、6における動作は、基本的に同じであるので、ここでは、台間機3における動作を説明する。
図7に示すように、台間機3は、制御部30、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35を備えている。
制御部30は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部30では、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35の各機部間の信号の出入力、および島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置15との間の信号の出入力を制御している。ここで、島コンピュータ7は、パチンコ機2、スロットマシン機5および台間機3と、ネットワーク8との間の情報の通信を行うもので、データロガなどで構成されている。また、制御部30では、例えば、遊技客のIDに基づいて管理装置15から入力した、有価価値や遊技データに係る情報を記憶することができる。そのため、制御部30は、記憶手段や遊技データ記憶手段としても機能させることができる。なお、これらの記憶手段を管理装置15に機能させることもできる。また、これらの記憶手段を、有価価値処理システムを構成するいずれかの機器の制御手段に機能させることもできる。
カード処理部31は、カード挿入口3eから挿入された会員用ICカードや非会員用ICカードに記憶された、例えば、IDなどの有価価値を特定可能な情報などを読み取ったり、情報を書き込んだりするものである。カード処理部31は、例えば、リーダライタなどで構成される。
入力部32は、例えば、各種情報を入力するものである。入力部32は、例えば、遊技客が遊技に係る各種条件などを設定する手段として機能する。さらに、複数の遊技客を一つの遊技グループのグループ構成員として登録するための入力装置として機能させることができ、前述した遊技グループ登録装置14の機能を備えることもできる。入力部32は、例えば、入力機能を備えたタッチパネルで構成される表示部3dや、貸玉ボタン3a、再プレー用貸玉ボタン3b、返却ボタン3cなどで構成される。また、入力部32は、ネットワーク8を介して、管理装置15や、他の台間機3などの他の機器からの情報を入力する機能も備える。入力部32は、遊技グループ登録手段、退会情報入力手段、条件設定手段などとして機能する。
出力部33は、例えば、各種情報を出力するものである。出力部33は、例えば、表示部3dに表示すべき情報を表示部3dに出力する。この情報には、例えば、管理装置15から得られた有価価値などの情報、各種設定情報、各種設定に係る報知情報、報知情報に対する返信情報、会員用ICカードまたは非会員用ICカードから読み取られた情報などが含まれる。また、出力部33は、カード処理部31で読み取られた情報を、表示部3dに出力することができる。さらに、出力部33は、カード処理部31で読み取られた情報や入力部32からの情報をネットワーク8を介して、管理装置15に出力したり、他の台間機3などの他の機器に出力したりする。出力部33は、退会報知手段、返信情報受付手段などとして機能する。
紙幣識別部34は、紙幣挿入口3fから挿入された紙幣を識別するものである。紙幣識別部34は、例えば紙幣識別装置によって構成される。
有価価値処理部35は、有価価値に関する処理の全般を行うものである。有価価値処理部35は、例えば設定された遊技に係る各種条件などに基づいて有価価値に関する処理を行う。有価価値処理部35は、例えば、制御部30における、CPUなどで構成され、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。なお、有価価値処理部35は、管理装置15に機能させることもできる。有価価値処理部35は、分配手段、有価価値返却手段などとして機能する。
そして、制御部30によって制御される、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35の各構成部は、次のように動作する。
以下に、図8を参照して動作を説明する。
制御部30は、カード処理部31からの情報に基づいて、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されたか否かを判定する(ステップS40)。
ステップS40の判定で、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されていないと判定した場合(ステップS40のNo)には、制御部30は、紙幣識別部34からの情報に基づいて、紙幣が挿入されたか否かを判定する(ステップS41)。
ステップS41の判定で、紙幣が挿入されていないと判定した場合(ステップS41のNo)には、処理をスタートにリターンする。
一方、ステップS41の判定で、紙幣が挿入されたと判定した場合(ステップS41のYes)には、ステップS42の処理を実行する。
ステップS40の判定で、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されたと判定した場合(ステップS40のYes)には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「遊技グループによる遊技を行いますか?」などの、遊技客に遊技グループによる遊技を行うか否かを問う表示を行う。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、遊技グループによる遊技を行うか否かの質問に回答する。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、遊技グループによる遊技を行うか否かを判定する(ステップS42)。
ステップS42の判定で、遊技グループによる遊技を行わないと判定した場合(ステップS42のNo)には、自己有価価値を利用して遊技を行う自己有価価値利用モードに基づく有価価値の処理を行う(ステップS43)。
なお、自己有価価値利用モードでは、例えば個人口座に記憶された有価価値に基づいた遊技や、会員用ICカードまたは非会員用ICカードのIDに基づいて特定される、例えば、管理装置15に記憶された有価価値に基づいた遊技などが行われる。また、会員用ICカードまたは非会員用ICカードを有さずに、紙幣が挿入して遊技を行う場合における自己有価価値利用モードでは、台間機3の紙幣挿入口3fに挿入された紙幣の額に対応する度数を使用して遊技が行われる。
一方、ステップS42の判定で、遊技グループによる遊技を行うと判定した場合(ステップS42のYes)には、制御部30は、会員用ICカードや非会員用ICカードのID、または遊技客が利用している台間機3に対応する遊技台番号に基づいて、管理装置15において遊技グループ登録がなされているか否かを判定する(ステップS44)。
なお、遊技グループ登録がなされているか否かの判定は、例えば、遊技客の入力情報に基づいて判定するように構成してもよい。この場合、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「遊技グループ登録がなされていますか?」などの、遊技客に、遊技グループ登録がすでになされているか否かを問う表示を行う。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、遊技グループ登録がすでになされているか否かの質問に回答する。そして、制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、遊技グループ登録がなされているか否かを判定する。
ステップS44の判定で、遊技グループ登録がなされていないと判定した場合(ステップS44のNo)には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「遊技グループ登録をしますか?」などの、遊技客に遊技グループ登録をするか否かを問う表示を行う。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、遊技グループ登録をするか否かの質問に回答する。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、遊技グループ登録するか否かを判定する(ステップS45)。
ステップS45の判定で、遊技グループ登録しないと判定した場合(ステップS45のNo)には、処理をスタートにリターンする。
一方、ステップS45の判定で、遊技グループ登録すると判定した場合(ステップS45のYes)には、遊技グループ登録処理を実行する(ステップS46)。
ここで、ステップS46における遊技グループ登録処理は、次のように実行される。
図9A〜図9Dは、遊技グループ登録処理を実行する際に、台間機3の表示部3dに表示される画面を示した図である。
まず、図9Aに示すように、遊技に利用する口座の設定を行う。表示部3dには、例えば、「個人口座」または「共有口座」の選択画面が表示される。
この画面において「共有口座」が選択された場合には、図9Bに示すように、選択された口座の確認画面が表示される。遊技客が、この確認画面において「いいえ」を選択すると、図9Aの画面に戻る。一方、遊技客が、確認画面において「はい」を選択すると、図9Cの画面に移る。
一方、「個人口座」または「共有口座」の選択画面において「個人口座」が選択された場合には、上記した「共有口座」を選択した場合と同様の確認画面が表示され、「はい」を選択すると処理をスタートにリターンする。一方、遊技客が、確認画面において「いいえ」を選択すると、図9Bの画面に戻る。
「共有口座」を選択した場合、図9Cに示すような、個人口座などに記憶されている、例えば、貯玉から共有口座に移動する貯玉数を指定する。入力は、遊技客が画面に表示されるテンキーなどによって行う。なお、紙幣を挿入して遊技を行う場合には、この入力画面において、度数を入力する。
続いて、図9Dに示すような確認画面が示され、遊技客が、確認画面において「はい」を選択すると、口座選択が完了する。一方、遊技客が、確認画面において「いいえ」を選択すると、図9Cの画面に戻る。
なお、確認画面において「はい」が選択された場合、入力された貯玉数が個人口座などに記憶されている貯玉数よりも多い場合には、例えば、エラーメッセージなどを表示後、図9Cの画面に戻る。また、紙幣を挿入して遊技を行う場合において、入力された度数が、挿入された紙幣に対応する度数よりも多い場合には、例えば、エラーメッセージなどを表示後、図9Cの画面に戻る。
このようにして、共有口座が開設される。
続いて、遊技グループ登録が実行される。
例えば、会員用ICカードまたは非会員用ICカードのIDを利用して遊技している場合には、同じ遊技グループを構成しようとしている各遊技客の台間機3の表示部3dに、例えば、各遊技客が遊技グループの共通番号を入力することで遊技グループ登録することができる。
この場合には、入力された共通番号が、他の遊技グループを構成しようとしている遊技客と重複することも考えられるので、制御部30は、管理装置15からの情報に基づいて、同じ遊技グループとなる遊技客に関する情報を、出力部33である台間機3の表示部3dに表示させることが好ましい。台間機3の表示部3dに表示する遊技客に関する情報として、例えば、遊技客の氏名や遊技機の台番号などが例示できる。
また、会員用ICカードおよび非会員用ICカードの双方を有さない遊技客においては、例えば、台間機3のタッチパネルからなる表示部3dにおいて、遊技グループを構成すべく各遊技客が遊技している遊技機の台番号を入力することで、一つの遊技グループを構成することができる。例えば、各遊技客が遊技グループの共通番号を入力後、各遊技客が遊技している遊技機の台番号を入力することで、これらの各遊技客を一つの遊技グループのグループ構成員として登録することができる。
この場合には、入力された共通番号が、他の遊技グループを構成しようとしている遊技客と重複することも考えられるので、例えば、同じ遊技グループとなる遊技客に関する情報を台間機3の表示部3dに表示させることが好ましい。台間機3の表示部3dに表示させる遊技客に関する情報として、例えば、遊技客が利用している遊技機の台番号などが例示できる。
ステップS44の判定で、遊技グループ登録がなされていると判定した場合(ステップS44のYes)またはステップS46の処理後、ステップS47の処理が実行される。
ここで、遊技グループ登録がなされている場合とは、例えば、すでに台間機3において上記した遊技グループ登録処理がなされている場合や、遊技グループ登録装置14やデータ公開機13で遊技グループ登録処理がなされている場合である。
ここで、遊技グループ登録装置14やデータ公開機13における遊技グループ登録処理は、次のように行われる。
例えば、遊技グループ登録装置14やデータ公開機13において、遊技グループ登録処理を行う画面に設定し、同じ遊技グループとなる遊技客の会員用ICカードまたは非会員用ICカードを、順番に、遊技グループ登録装置14のカード挿入口14bやデータ公開機13のカード挿入口13bに挿入して排出する。これによって、遊技グループ登録装置14やデータ公開機13において、同じ遊技グループとなる遊技客の会員用ICカードまたは非会員用ICカードのIDが読み取られ、遊技グループ登録を行うことができる。この際、上記した共有口座を開設する場合と同様の処理によって、所定の有価価値が貯入された共有口座が開設される。なお、上記した処理によって読み取られた情報や入力された情報は、管理装置15に出力され、管理装置15において遊技グループ登録に係る情報として管理される。
なお、上記した、遊技グループ登録装置14やデータ公開機13における遊技グループ登録処理方法は一例であり、この処理方法に限定されるものではない。
ここで、遊技グループから退会する場合には、例えば、退会を希望する遊技客が、入力部32である台間機3の表示部3dから、退会に関する入力を行う。制御部30は、入力部32からの情報を管理装置15に出力し、管理装置15は、同じ遊技グループの他のグループ構成員の台間機3に、退会に関する情報を出力する。退会に関する情報を入力した台間機3の制御部30は、例えば、「○○○遊技客が退会します。」などの退会に関する情報を、出力部33である台間機3の表示部3dに表示する。
この際、他のグループ構成員が、退会に関する情報に対して返信情報を入力できるように構成してもよい。例えば、他のグループ構成員の台間機3の表示部3dに、「退会を承認する」および「退会を承認しない」などの画面を表示して、他のグループ構成員に選択させるように構成してもよい。そして、他のグループ構成員の台間機3は、承認情報を管理装置15に出力し、各グループ構成員からの承認情報に基づいて、退会できるか否かを判定するように構成してもよい。
そして、管理装置15は、所定の条件に基づいて、退会を希望する遊技客が退会できると判定した場合には、遊技グループのグループ構成員の情報から、退会する遊技客の情報を削除する。この際、共有口座に、退会する遊技客の持ち分に相当する有価価値がある場合には、その有価価値を退会する遊技客に返却するようにしてもよい。この有価価値の返却は、例えば、退会する遊技客が個人口座を有する場合には、その個人口座に移動されてもよい。また、退会する遊技客が会員用ICカードや非会員用ICカードを使用している場合には、そのICカードのIDに基づいて、管理装置15に記憶してもよい。
ステップS47の処理において、制御部30は、管理装置15に記憶されている情報に基づいて、遊技グループにおいて、有価価値を利用する際の遊技に係る遊技条件が設定されているか否かを判定する(ステップS47)。
ステップS47の判定で、有価価値を利用する際の遊技に係る遊技条件が設定されていないと判定した場合(ステップS47のNo)には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「有価価値の利用に関する条件設定をしますか?」などの、遊技客に有価価値の利用に関する条件設定を行うか否かを問う表示を行う。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、有価価値の利用に関する条件設定を行うか否かの質問に回答する。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、有価価値の利用に関する条件設定をするか否かを判定する(ステップS48)。
ステップS48の判定で、有価価値の利用に関する条件設定をしないと判定した場合(ステップS48のNo)には、ステップS50の処理を実行する。
一方、ステップS48の判定で、有価価値の利用に関する条件設定をすると判定した場合(ステップS48のYes)には、遊技グループにおける有価価値の利用に関する条件設定処理を実行する(ステップS49)。
遊技グループにおける有価価値の利用に関する条件設定処理は、次のように実行される。
ここで、図10A〜図10Cは、条件設定処理を実行する際に、台間機3の表示部3dに表示される画面を示した図である。
まず、図10Aに示すように、設定条件の選択画面が表示され、この設定条件の選択画面には、例えば次に示すように選択項目が表示される。
(A)遊技データに基づく有価価値処理
(B)共有口座の持ち分に基づく有価価値処理
なお、第1の実施の形態における共有口座の有価価値を使用する遊技では、例えば、大当たりなどの特賞によって得られたパチンコ玉やコインなどは、共有口座に貯玉または貯メダルされる。
(A)遊技データに基づく有価価値処理を選択すると、例えば、特賞回数、特賞種別、スタート回数、リーチ回数、負け金額、遊技への投資金額、獲得遊技媒体数、遊技時間および勝敗データなどの選択項目が表示される。なお、これらの項目から複数の項目を選択可能に構成してもよい。
この選択項目から選択された項目に関して、遊技グループ内で最大となるグループ構成員に対して、例えば、遊技後の共有口座が有するすべての有価価値を与えるような設定としても、有価価値を他のグループ構成員よりも多くまたは少なく分配するような設定としてもよい。例えば、上記した選択項目に対応した各設定を予め設定し、その選択項目が選択された場合には、その予め設定された処理を行うようにしてもよい。
また、例えば、獲得遊技媒体数、遊技への投資金額を選択した場合、獲得遊技媒体数と遊技への投資金額に基づいて、共有口座が有する有価価値を分配するように構成してもよい。例えば、グループ構成員A、B、Cで遊技グループを構成している場合、遊技終了時または返却時における共有口座に有する有価価値全体数T1のうち、例えば、投資金額が寄与する割合を40%、獲得遊技媒体数が寄与する割合を60%と予め設定する。すなわち、投資金額が寄与する分を、各グループ構成員の投資金額に対応させて分配し、獲得遊技媒体数が寄与する分を、各グループ構成員の獲得遊技媒体数に対応させて分配する。
この場合、さらに具体的には、グループ構成員A、B、Cの投資金額の比率が、5:2:3で、グループ構成員A、B、Cの獲得遊技媒体数の比率が、1:7:2であった場合、グループ構成員Aには、「T1×0.4×5/10+T1×0.6×1/10」の遊技媒体数が分配される。また、グループ構成員Bには、「T1×0.4×2/10+T1×0.6×7/10」の遊技媒体数が、グループ構成員Cには、「T1×0.4×3/10+T1×0.6×2/10」の遊技媒体数が分配される。
(B)共有口座の持ち分に基づく有価価値処理を選択すると、例えば、「共有口座を開設時の有価価値の比率分配」、「遊技終了時または返却時の有価価値の比率分配」などの選択項目が表示される。
「共有口座を開設時の有価価値の比率分配」を選択すると、共有口座を開設時に各グループ構成員が貯入した有価価値の比率に応じて、遊技終了時または返却時における共有口座に有する有価価値を分配する処理が行われる。具体的には、例えば、グループ構成員A、B、Cで遊技グループを構成している場合、共有口座を開設時のグループ構成員A、B、Cの有価価値の比率が、7:2:1であれば、グループ構成員Aには、遊技終了時または返却時における共有口座に有する有価価値の7/10が分配される。また、グループ構成員Bには、遊技終了時または返却時における共有口座に有する有価価値の2/10が、グループ構成員Cには、遊技終了時または返却時における共有口座に有する有価価値の1/10が分配される。
なお、遊技終了時または返却時における共有口座に有する有価価値とは、共有口座を開設時に各グループ構成員が貯入した有価価値を含めた遊技終了時または返却時における有価価値である。
また、「遊技終了時または返却時の有価価値の比率分配」を選択すると、遊技終了時または返却時に共有口座に有する各グループ構成員の有価価値の比率に応じて、遊技終了時または返却時における共有口座に有する有価価値を分配する処理が行われる。具体的には、例えば、グループ構成員A、B、Cで遊技グループを構成している場合、遊技終了時または返却時のグループ構成員A、B、Cの有価価値の比率が、7:2:1であれば、グループ構成員Aには、遊技終了時または返却時における共有口座に有する有価価値の7/10が分配される。また、グループ構成員Bには、遊技終了時または返却時における共有口座に有する有価価値の2/10が、グループ構成員Cには、遊技終了時または返却時における共有口座に有する有価価値の1/10が分配される。
続いて、図10Bに示すような確認画面が示され、遊技客が、確認画面において「はい」を選択すると、図10Cに示すような設定完了画面が示され、遊技客が、設定完了画面において「閉じる」を選択すると、設定完了画面が閉じる。
一方、遊技客が、確認画面において「いいえ」を選択すると、図10Aの画面に戻る。
なお、上記した条件設定処理は一例であり、この処理に限定させるものではない。また、台間機3において、一つの遊技グループにおける条件設定を行う際、設定の混乱を防止するために、一人のグループ構成員が上記した条件設定処理を行えるように規制することが好ましい。この際、他のグループ構成員の台間機3の表示部3dで、その入力状況を確認できるように構成することが好ましい。
さらに、この際、他のグループ構成員が、仮設定された条件に対して、台間機3の表示部3dに返信情報を入力できるように構成してもよい。例えば、他のグループ構成員の台間機3の表示部3dに、「設定を承認する」および「設定を承認しない」などの画面を表示して、他のグループ構成員に選択させるように構成してもよい。そして、他のグループ構成員の台間機3は、承認情報を管理装置15に出力し、各グループ構成員からの承認情報に基づいて、一人のグループ構成員によって入力された設定を正規に設定するか、再度設定処理を実行するかを判定するように構成してもよい。
ステップS47の判定で、有価価値を利用する際の遊技に係る遊技条件が設定されていると判定した場合(ステップS47のYes)、ステップS48の判定で、有価価値の利用に関する条件設定をしないと判定した場合(ステップS48のNo)またはステップS49の処理後、制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、遊技終了に係る情報が入力されたか否かを判定する(ステップS50)。
ここで、遊技終了に係る情報として、例えば、パチンコ機2などから、所定時間、入金情報に係る入力がなく、アウト信号が検出されない場合、パチンコ機2などから、所定時間、パチンコ玉発射に係る情報が検出されない場合、台間機3の返却ボタン3cか押され、会員用ICカードや非会員用ICカードの返却が要求されたことを検知した場合、遊技ホール側が設定した強制終了信号を検出した場合などが例示できる。遊技ホール側が強制終了信号を設定するときとして、例えば、遊技ホールの営業終了時刻を過ぎた時点などが挙げられる。
ステップS50の判定で、遊技終了に係る情報が入力されていないと判定した場合(ステップS50のNo)には、再度ステップS50の処理を実行する。
一方、ステップS50の判定で、遊技終了に係る情報が入力されたと判定した場合(ステップS50のYes)には、各グループ構成員における分配される有価価値である持ち分を算出する(ステップS51)。
持ち分の算出は、例えば、上記した有価価値の利用に関する条件設定が行われている場合には、有価価値処理部35は、その条件設定に基づいて、共有口座に有する有価価値を分配し、各グループ構成員の持ち分を算出する。
また、ステップS48の判定で、有価価値の利用に関する条件設定をしないと判定した場合(ステップS48のNo)のように、有価価値の利用に関する条件設定が予め行われていない場合には、例えば、次のようにして各グループ構成員に、共有口座に有する有価価値を分配することができる。例えば、各グループ構成員の台間機3の表示部3dに、それぞれの取り分を入力させ、その入力された取り分に応じて共有口座に有する有価価値を分配することができる。この際、各グループ構成員によって入力された取り分の合計値が、共有口座に有する有価価値に等しくなるように、各グループ構成員によって調整される。なお、取り分を入力する際、各グループ構成員の台間機3の表示部3dには、すべてのグループ構成員の入力値が表示されることが好ましい。
続いて、制御部30は、ステップS51において分配された持ち分に係る情報を、各グループ構成員の有価価値を記憶する手段に記憶させる(ステップS52)。
ここで、グループ構成員が個人口座を有する場合には、グループ構成員の個人口座を特定する情報とともに、分配された持ち分に係る情報が管理装置15に出力される。管理装置15では、その情報に基づいて対応するグループ構成員の個人口座の情報を更新する。
また、会員用ICカードまたは非会員用ICカードを有さずに、紙幣を挿入して遊技グループを構成している場合には、台間機3、4、6に貯留された白カード(IDなどの認識情報以外の情報を有さない非会員用ICカード)を発行することができる。この場合、各グループ構成員に発行された非会員用ICカードのIDに基づいて、各グループ構成員の分配された有価価値は管理装置15に記憶される。
第1の実施の形態の有価価値処理システムおよび有価価値処理装置によれば、複数の遊技客で構成される遊技グループにおける遊技において、共有口座が有する有価価値を所定の条件に基づいて、各グループ構成員に分配することができる。また、共有口座が有する有価価値を分配するための条件を、遊技グループ毎に設定することができる。
また、共有口座が有する有価価値を所定の条件に基づいて、各グループ構成員に分配することができるため、共有口座を用いた遊技に関し、獲得した有価価値を配分する際の遊技グループ内でトラブルを防止することができる。さらに、家族間のみならず、友人間における共有口座を用いた遊技の利用を促すことができる。
(第2の実施の形態)
本発明に係る第2の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6におけるシステム構成は、図7に示す、本発明に係る第1の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6におけるシステム構成と同様であるので、図7を参照して説明する。
なお、台間機3、4、6における動作は、基本的に同じであるので、ここでは、台間機3における動作を説明する。
図7に示すように、台間機3は、制御部30、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35を備えている。
制御部30は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部30では、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35の各機部間の信号の出入力、および島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置15との間の信号の出入力を制御している。ここで、島コンピュータ7は、パチンコ機2、スロットマシン機5および台間機3と、ネットワーク8との間の情報の通信を行うもので、データロガなどで構成されている。また、制御部30では、例えば、遊技客のIDに基づいて管理装置15から入力した、有価価値や遊技データに係る情報を記憶することができる。そのため、制御部30は、記憶手段などとしても機能させることができる。なお、この記憶手段を管理装置15に機能させることもできる。また、記憶手段には、例えば、有価価値が累計して記憶されても、有価価値が記憶される毎に個別に記憶されてもよい。
カード処理部31は、カード挿入口3eから挿入された会員用ICカードや非会員用ICカードに記憶された、例えば、IDなどの有価価値を特定可能な情報などを読み取ったり、情報を書き込んだりするものである。カード処理部31は、例えば、リーダライタなどで構成される。
入力部32は、例えば、各種情報を入力するものである。入力部32は、例えば、遊技客が遊技に係る各種条件などを設定する手段として機能する。さらに、複数の遊技客を一つの遊技グループのグループ構成員として登録するための入力装置として機能させることができ、前述した遊技グループ登録装置14の機能を備えることもできる。入力部32は、例えば、入力機能を備えたタッチパネルで構成される表示部3dや、貸玉ボタン3a、再プレー用貸玉ボタン3b、返却ボタン3cなどで構成される。また、入力部32は、ネットワーク8を介して、管理装置15や、他の台間機3などの他の機器からの情報を入力する機能も備える。入力部32は、消費有価価値設定手段、遊技グループ登録手段などとして機能する。
出力部33は、例えば、各種情報を出力するものである。出力部33は、例えば、表示部3dに表示すべき情報を表示部3dに出力する。この情報には、例えば、管理装置15から得られた有価価値などの情報、各種設定情報、各種設定に係る報知情報、報知情報に対する返信情報、会員用ICカードまたは非会員用ICカードから読み取られた情報などが含まれる。また、出力部33は、カード処理部31で読み取られた情報を、表示部3dに出力することができる。さらに、出力部33は、カード処理部31で読み取られた情報や入力部32からの情報をネットワーク8を介して、管理装置15に出力したり、他の台間機3などの他の機器に出力したりする。出力部33は、消費有価価値情報出力手段などとして機能する。
紙幣識別部34は、紙幣挿入口3fから挿入された紙幣を識別するものである。紙幣識別部34は、例えば紙幣識別装置によって構成される。
有価価値処理部35は、有価価値に関する処理の全般を行うものである。有価価値処理部35は、例えば設定された遊技に係る各種条件などに基づいて有価価値に関する処理を行う。有価価値処理部35は、例えば、制御部30における、CPUなどで構成され、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。なお、有価価値処理部35は、管理装置15に機能させることもできる。有価価値処理部35は、指定有価価値消費手段、貯入有価価値振分手段などとして機能する。
そして、制御部30によって制御される、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35の各構成部は、次のように動作する。
図11は、本発明に係る第2の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6における動作を説明するためのフローチャートである。
以下に、図11を参照して動作を説明する。
制御部30は、カード処理部31からの情報に基づいて、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されたか否かを判定する(ステップS60)。
ステップS60の判定で、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されていないと判定した場合(ステップS60のNo)には、自己有価価値を利用して遊技を行う自己有価価値利用モードに基づく有価価値の処理を行う(ステップS61)。
なお、自己有価価値利用モードでは、例えば、台間機3の紙幣挿入口3fに挿入された紙幣の額に対応する度数や、例えば個人口座に記憶されている自己有価価を使用して遊技が行われる。
ステップS60の判定で、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されたと判定した場合(ステップS60のYes)には、制御部30は、使用する有価価値を判定する(ステップS62)。
使用する有価価値の判定は、次のように実行される。
まず、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「使用する有価価値は次のいずれですか?」などの表示とともに、「自己有価価値」、「他人有価価値」の選択画面を表示する。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「自己有価価値」、「他人有価価値」の画面に触れることで、いずれかの有価価値を選択する。
ここで、制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、「自己有価価値」が選択されたと判定した場合(ステップS62の「自己」)には、例えば、会員用ICカードまたは非会員用ICカードのIDに基づいて、個人口座や管理装置15などに記憶されている自己有価価値を利用して遊技を行う自己有価価値利用モードに基づく有価価値の処理を行う(ステップS61)。
また、制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、「他人有価価値」が選択されたと判定した場合には、制御部30は、出力部33である台間機3の表示部3dに、「使用する有価価値は次のいずれですか?」などの表示とともに、「共有有価価値」、「貸与有価価値」の選択画面を表示する。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「共有有価価値」、「貸与有価価値」の画面に触れることで、いずれかの有価価値を選択する。
ここで、制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、「貸与有価価値」が選択されたと判定した場合(ステップS62の「貸与」)には、例えば、会員用ICカードまたは非会員用ICカードのIDに基づいて、個人口座や管理装置15などに、他人有価価値として記憶されている貸与有価価値を利用して遊技を行う貸与有価価値利用モードに基づく有価価値の処理を行う(ステップS63)。
なお、例えば個人口座において、自己有価価値および貸与有価価値は、それぞれ区分可能に記憶されている。
また、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、選択された使用される有価価値を表示してもよい。また、制御部30は、選択された使用される有価価値に係る情報を管理装置15に出力し、管理装置15において、対応する遊技グループの情報として管理させてもよい。
一方、制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、「共有有価価値」が選択されたと判定した場合(ステップS62の「共有」)には、制御部30は、会員用ICカードや非会員用ICカードのID、または遊技客が利用している台間機3に対応する遊技台番号などに基づいて、管理装置15において遊技グループ登録がなされているか否かを判定する(ステップS64)。
なお、遊技グループ登録がなされているか否かの判定は、例えば、遊技客の入力情報に基づいて判定するように構成してもよい。この場合、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「遊技グループ登録がなされていますか?」などの、遊技客に、遊技グループ登録がすでになされているか否かを問う表示を行う。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、遊技グループ登録がすでになされているか否かの質問に回答する。そして、制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、遊技グループ登録がなされているか否かを判定する。
ステップS64の判定で、遊技グループ登録がなされていないと判定した場合(ステップS64のNo)には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「遊技グループ登録をしますか?」などの、遊技客に遊技グループ登録をするか否かを問う表示を行う。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、遊技グループ登録をするか否かの質問に回答する。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、遊技グループ登録するか否かを判定する(ステップS65)。
ステップS65の判定で、遊技グループ登録しないと判定した場合(ステップS65のNo)には、処理をスタートにリターンする。
一方、ステップS65の判定で、遊技グループ登録すると判定した場合(ステップS65のYes)には、遊技グループ登録処理を実行する(ステップS66)。
ここで、ステップS66における遊技グループ登録処理は、次のように実行される。なお、ここでは、図9Cおよび図9Dを参照して説明する。
まず、図9Cに示すような画面が表示され、個人口座などに記憶されている、例えば、有価価値である貯玉から共有口座に移動する貯玉数を指定させる。入力は、遊技客が画面に表示されるテンキーなどによって行う。
続いて、図9Dに示すような確認画面が示され、遊技客が、確認画面において「はい」を選択すると、共有口座が開設される。一方、遊技客が、確認画面において「いいえ」を選択すると、図9Cの画面に戻る。
なお、確認画面において「はい」が選択された場合、入力された貯玉数が個人口座などに記憶されている貯玉数よりも多い場合には、例えば、エラーメッセージなどを表示後、図9Cの画面に戻る。
続いて、遊技グループ登録が実行される。
例えば、会員用ICカードまたは非会員用ICカードのIDを利用して遊技している場合には、同じ遊技グループを構成しようとしている各遊技客の台間機3の表示部3dに、例えば、各遊技客が遊技グループの共通番号を入力することで遊技グループ登録することができる。
この場合には、入力された共通番号が、他の遊技グループを構成しようとしている遊技客と重複することも考えられるので、制御部30は、管理装置15からの情報に基づいて、同じ遊技グループとなる遊技客に関する情報を、出力部33である台間機3の表示部3dに表示させることが好ましい。台間機3の表示部3dに表示する遊技客に関する情報として、例えば、遊技客の氏名や遊技機の台番号などが例示できる。
ステップS64の判定で、遊技グループ登録がなされていると判定した場合(ステップS64のYes)またはステップS66の処理後、ステップS67の処理が実行される。
ここで、遊技グループ登録がなされている場合とは、例えば、すでに台間機3において上記した遊技グループ登録処理がなされている場合や、遊技グループ登録装置14やデータ公開機13で遊技グループ登録処理がなされている場合である。なお、遊技グループ登録装置14やデータ公開機13における遊技グループ登録処理は、第1の実施の形態で説明した処理と同様である。
ステップS67の処理において、制御部30は、管理装置15に記憶されている情報に基づいて、遊技グループにおいて、有価価値を利用する際の遊技に係る遊技条件が設定されているか否かを判定する(ステップS67)。
ステップS67の判定で、有価価値を利用する際の遊技に係る遊技条件が設定されていないと判定した場合(ステップS67のNo)には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「有価価値の利用に関する条件設定をしますか?」などの、遊技客に有価価値の利用に関する条件設定を行うか否かを問う表示を行う。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、有価価値の利用に関する条件設定を行うか否かの質問に回答する。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、有価価値の利用に関する条件設定をするか否かを判定する(ステップS68)。
ステップS68の判定で、有価価値の利用に関する条件設定をしないと判定した場合(ステップS68のNo)には、ステップS70の処理を実行する。
一方、ステップS68の判定で、有価価値の利用に関する条件設定をすると判定した場合(ステップS68のYes)には、遊技グループにおける有価価値の利用に関する条件設定処理を実行する(ステップS69)。
遊技グループにおける有価価値の利用に関する条件設定処理は、次のように実行される。なお、ここでは、図10A〜図10Cを参照して説明する。
ここで、図10A〜図10Cは、条件設定処理を実行する際に、台間機3の表示部3dに表示される画面を示した図である。
まず、図10Aに示すように、設定条件の選択画面が表示され、この設定条件の選択画面には、例えば次に示すように選択項目が表示される。
(A)遊技データに基づく有価価値処理
(B)有価価値の貯入設定に基づく有価価値処理
(A)遊技データに基づく有価価値処理を選択すると、例えば、特賞回数、特賞種別、スタート回数、リーチ回数、負け金額、遊技への投資金額、獲得遊技媒体数、遊技時間および勝敗データなどの選択項目が表示される。なお、これらの項目から複数の項目を選択可能に構成してもよい。
この選択項目から選択された項目に関して、遊技グループ内で最大となるグループ構成員に対して、例えば、獲得したすべての有価価値を与えるような設定としても、獲得した有価価値を他のグループ構成員よりも多くまたは少なく分配するような設定としてもよい。また、選択項目から選択された項目における各遊技グループのグループ構成員の比率に基づいて、獲得した有価価値を分配して、各グループ構成員の、例えば個人口座などに記憶させてもよい。
このように、上記した選択項目に対応した各設定を予め設定し、その選択項目が選択された場合には、その予め設定された処理を行うようにしてもよい。
また、例えば、獲得遊技媒体数、遊技への投資金額を選択した場合、獲得遊技媒体数と遊技への投資金額に基づいて、獲得した有価価値を分配するように構成してもよい。具体的には、グループ構成員A、B、Cで遊技グループを構成している場合、遊技グループのグループ構成員全体で獲得した全体獲得遊技媒体数T2のうち、例えば、投資金額が寄与する割合を40%、獲得遊技媒体数が寄与する割合を60%と予め設定する。すなわち、投資金額が寄与する分を、各グループ構成員の投資金額に対応させて分配し、獲得遊技媒体数が寄与する分を、各グループ構成員の獲得遊技媒体数に対応させて分配する。
この場合、さらに具体的には、グループ構成員A、B、Cの投資金額の比率が、5:2:3で、グループ構成員A、B、Cの獲得遊技媒体数の比率が、1:7:2であった場合、グループ構成員Aには、「T2×0.4×5/10+T2×0.6×1/10」の遊技媒体数が分配される。また、グループ構成員Bには、「T2×0.4×2/10+T2×0.6×7/10」の遊技媒体数が、グループ構成員Cには、「T2×0.4×3/10+ T2×0.6×2/10」の遊技媒体数が分配される。
(B)有価価値の貯入設定に基づく有価価値処理を選択すると、例えば、使用する有価価値として指定した有価価値として貯入などの選択肢が表示される。
この選択肢を選択すると、獲得した遊技媒体は、ステップS62において指定された有価価値として貯入される。ここで、ステップS69の処理が実行されるのは、ステップS62において「共有有価価値」が指定された場合であり、この場合には、獲得した遊技媒体は、他人有価価値、さらには共有有価価値として貯入される。また、ステップS62において、自己有価価値が指定され自己有価価値利用モードで処理が実行される場合は、獲得した遊技媒体は、自己有価価値として貯入される。さらに、ステップS62において、貸与有価価値が指定され貸与有価価値利用モードで処理が実行される場合は、獲得した遊技媒体は、他人有価価値、さらには貸与有価価値として貯入される。
また、例えば、上記各有価価値利用モードによる遊技が始まる前に、他の有価価値利用モードによる有価価値を使用している場合もある。その場合には、他の有価価値利用モードによる有価価値が無くなった状態から、上記各有価価値利用モードによる遊技が開始されたとすることが好ましい。
この開始の判定は、例えば、他の有価価値利用モードによる有価価値を消費して放出された遊技媒体の数量(X1)に、セーフ(獲得遊技媒体数)(X2)を加算し、アウト(発射玉)(X3)を減算した値が0となったときになされる。すなわち、他の有価価値利用モードによる有価価値の有無を確認できる方法であれば、その手段は特に限定されない。
また、有価価値の貯入設定に基づく有価価値処理を選択すると、例えば、貯入割合の設定などの選択肢が表示される。
この選択肢を選択すると、遊技客は、任意に各グループ構成員の貯入割合を入力して設定することができる。
続いて、図10Bに示すような確認画面が示され、遊技客が、確認画面において「はい」を選択すると、図10Cに示すような設定完了画面が示され、遊技客が、設定完了画面において「閉じる」を選択すると、設定完了画面が閉じる。
一方、遊技客が、確認画面において「いいえ」を選択すると、図10Aの画面に戻る。
なお、上記した条件設定処理は一例であり、この処理に限定させるものではない。また、台間機3において、一つの遊技グループにおける条件設定を行う際、設定の混乱を防止するために、一人のグループ構成員が上記した条件設定処理を行えるように規制することが好ましい。この際、他のグループ構成員の台間機3の表示部3dで、その入力状況を確認できるように構成することが好ましい。
さらに、この際、他のグループ構成員が、仮設定された条件に対して、台間機3の表示部3dに返信情報を入力できるように構成してもよい。例えば、他のグループ構成員の台間機3の表示部3dに、「設定を承認する」および「設定を承認しない」などの画面を表示して、他のグループ構成員に選択させるように構成してもよい。そして、他のグループ構成員の台間機3は、承認情報を管理装置15に出力し、各グループ構成員からの承認情報に基づいて、一人のグループ構成員によって入力された設定を正規に設定するか、再度設定処理を実行するかを判定するように構成してもよい。
ステップS67の判定で、有価価値を利用する際の遊技に係る遊技条件が設定されていると判定した場合(ステップS67のYes)、ステップS68の判定で、有価価値の利用に関する条件設定をしないと判定した場合(ステップS68のNo)またはステップS69の処理後、制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、遊技終了に係る情報が入力されたか否かを判定する(ステップS70)。
ここで、遊技終了に係る情報として、例えば、パチンコ機2などから、所定時間、入金情報に係る入力がなく、アウト信号が検出されない場合、パチンコ機2などから、所定時間、パチンコ玉発射に係る情報が検出されない場合、台間機3の返却ボタン3cか押され、会員用ICカードや非会員用ICカードの返却が要求されたことを検知した場合、遊技ホール側が設定した強制終了信号を検出した場合などが例示できる。遊技ホール側が強制終了信号を設定するときとして、例えば、遊技ホールの営業終了時刻を過ぎた時点などが挙げられる。
ステップS70の判定で、遊技終了に係る情報が入力されていないと判定した場合(ステップS70のNo)には、再度ステップS70の処理を実行する。
一方、ステップS70の判定で、遊技終了に係る情報が入力されたと判定した場合(ステップS70のYes)には、各グループ構成員における分配される有価価値である持ち分の算出や、貯入先の特定を行う(ステップS71)。
例えば、上記した有価価値の利用に関する条件設定が行われている場合には、有価価値処理部35は、その条件設定に基づいて、貯入先を特定する。また、獲得した有価価値を分配し、各グループ構成員の持ち分を算出する。
また、ステップS68の判定で、有価価値の利用に関する条件設定をしないと判定した場合(ステップS68のNo)のように、有価価値の利用に関する条件設定が予め行われていない場合には、例えば、次のようにして、貯入先の特定や、共有口座に有する有価価値の分配を行うことができる。
例えば、各グループ構成員の台間機3の表示部3dに、貯入先を入力させるとともに、それぞれの取り分を入力させ、その入力された取り分に応じて共有口座に有する有価価値を分配することができる。この際、各グループ構成員によって入力された取り分の合計値が、共有口座に有する有価価値に等しくなるように、各グループ構成員によって調整される。なお、取り分を入力する際、各グループ構成員の台間機3の表示部3dには、すべてのグループ構成員の入力値が表示されることが好ましい。
続いて、制御部30は、ステップS71において特定された貯入先の有価価値を記憶する手段に、分配された持ち分に係る情報を記憶する手段に記憶させる(ステップS72)。記憶する手段としては、例えば管理装置15が例示される。
第2の実施の形態の有価価値処理システムおよび有価価値処理装置によれば、消費有価価値指定手段を備えることで、消費する有価価値を指定することができる。また、貯入有価価値振分手段を備えることで、遊技グループ毎に有価価値を振り分ける際の各種条件を設定し、その条件に基づいて有価価値を振り分けることができる。
また、有価価値を所定の条件に基づいて振り分けることができるため、例えば、共有口座を用いた遊技に関し、獲得した有価価値を配分する際の遊技グループ内でトラブルを防止することができる。さらに、家族間のみならず、友人間における共有口座を用いた遊技の利用を促すことができる。
(第3の実施の形態)
本発明に係る第3の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6におけるシステム構成は、図7に示す、本発明に係る第1の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6におけるシステム構成と同様であるので、図7を参照して説明する。
なお、台間機3、4、6における動作は、基本的に同じであるので、ここでは、台間機3における動作を説明する。
図7に示すように、台間機3は、制御部30、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35を備えている。
制御部30は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部30では、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35の各機部間の信号の出入力、および島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置15との間の信号の出入力を制御している。ここで、島コンピュータ7は、パチンコ機2、スロットマシン機5および台間機3と、ネットワーク8との間の情報の通信を行うもので、データロガなどで構成されている。また、制御部30では、例えば、遊技客のIDに基づいて管理装置15から入力した、有価価値や遊技データに係る情報を記憶することができる。そのため、制御部30は、記憶手段や遊技データ記憶手段としても機能させることができる。なお、これらの記憶手段を管理装置15に機能させることもできる。
カード処理部31は、カード挿入口3eから挿入された会員用ICカードや非会員用ICカードに記憶された、例えば、IDなどの有価価値を特定可能な情報などを読み取ったり、情報を書き込んだりするものである。カード処理部31は、例えば、リーダライタなどで構成される。
入力部32は、例えば、各種情報を入力するものである。入力部32は、例えば、遊技客が遊技に係る各種条件などを設定する手段として機能する。さらに、複数の遊技客を一つの遊技グループのグループ構成員として登録するための入力装置として機能させることができ、前述した遊技グループ登録装置14の機能を備えることもできる。入力部32は、例えば、入力機能を備えたタッチパネルで構成される表示部3dや、貸玉ボタン3a、再プレー用貸玉ボタン3b、返却ボタン3cなどで構成される。また、入力部32は、ネットワーク8を介して、管理装置15や、他の台間機3などの他の機器からの情報を入力する機能も備える。入力部32は、選択手段、条件設定手段などとして機能する。
出力部33は、例えば、各種情報を出力するものである。出力部33は、例えば、表示部3dに表示すべき情報を表示部3dに出力する。この情報には、例えば、管理装置15から得られた有価価値などの情報、各種設定情報、各種設定に係る報知情報、報知情報に対する返信情報、会員用ICカードまたは非会員用ICカードから読み取られた情報などが含まれる。また、出力部33は、カード処理部31で読み取られた情報を、表示部3dに出力することができる。さらに、出力部33は、カード処理部31で読み取られた情報や入力部32からの情報をネットワーク8を介して、管理装置15に出力したり、他の台間機3などの他の機器に出力したりする。
紙幣識別部34は、紙幣挿入口3fから挿入された紙幣を識別するものである。紙幣識別部34は、例えば紙幣識別装置によって構成される。
有価価値処理部35は、有価価値に関する処理の全般を行うものである。有価価値処理部35は、例えば設定された遊技に係る各種条件などに基づいて有価価値に関する処理を行う。有価価値処理部35は、例えば、制御部30における、CPUなどで構成され、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。なお、有価価値処理部35は、管理装置15に機能させることもできる。有価価値処理部35は、選択手段などとして機能する。
そして、制御部30によって制御される、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35の各構成部は、次のように動作する。
図12は、本発明に係る第3の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6における動作を説明するためのフローチャートである。
以下に、図12を参照して動作を説明する。
制御部30は、カード処理部31からの情報に基づいて、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されたか否かを判定する(ステップS80)。
ステップS80の判定で、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されていないと判定した場合(ステップS80のNo)には、制御部30は、紙幣識別部34からの情報に基づいて、紙幣が挿入されたか否かを判定する(ステップS81)。
ステップS81の判定で、紙幣が挿入されていないと判定した場合(ステップS81のNo)には、処理をスタートにリターンする。
一方、ステップS81の判定で、紙幣が挿入されたと判定した場合(ステップS81のYes)には、ステップS82の処理を実行する。
ステップS80の判定で、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されたと判定した場合(ステップS80のYes)には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「遊技グループによる遊技を行いますか?」などの、遊技客に遊技グループによる遊技を行うか否かを問う表示を行う。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、遊技グループによる遊技を行うか否かの質問に回答する。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、遊技グループによる遊技を行うか否かを判定する(ステップS82)。
ステップS82の判定で、遊技グループによる遊技を行わないと判定した場合(ステップS82のNo)には、自己有価価値を利用して遊技を行う自己有価価値利用モードに基づく有価価値の処理を行う(ステップS83)。
なお、自己有価価値利用モードでは、例えば個人口座に記憶された有価価値に基づいた遊技や、会員用ICカードまたは非会員用ICカードのIDに基づいて特定される、例えば、管理装置15に記憶された有価価値に基づいた遊技などが行われる。また、会員用ICカードまたは非会員用ICカードを有さずに、紙幣が挿入して遊技を行う場合における自己有価価値利用モードでは、台間機3の紙幣挿入口3fに挿入された紙幣の額に対応する度数を使用して遊技が行われる。
一方、ステップS82の判定で、遊技グループによる遊技を行うと判定した場合(ステップS82のYes)には、制御部30は、会員用ICカードや非会員用ICカードのID、または遊技客が利用している台間機3に対応する遊技台番号に基づいて、管理装置15において遊技グループ登録がなされているか否かを判定する(ステップS84)。
なお、遊技グループ登録がなされているか否かの判定は、例えば、遊技客の入力情報に基づいて判定するように構成してもよい。この場合、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「遊技グループ登録がなされていますか?」などの、遊技客に、遊技グループ登録がすでになされているか否かを問う表示を行う。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、遊技グループ登録がすでになされているか否かの質問に回答する。そして、制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、遊技グループ登録がなされているか否かを判定する。
ステップS84の判定で、遊技グループ登録がなされていないと判定した場合(ステップS84のNo)には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「遊技グループ登録をしますか?」などの、遊技客に遊技グループ登録をするか否かを問う表示を行う。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、遊技グループ登録をするか否かの質問に回答する。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、遊技グループ登録するか否かを判定する(ステップS85)。
ステップS85の判定で、遊技グループ登録しないと判定した場合(ステップS85のNo)には、処理をスタートにリターンする。
一方、ステップS85の判定で、遊技グループ登録すると判定した場合(ステップS85のYes)には、遊技グループ登録処理を実行する(ステップS86)。
ここで、ステップS86における遊技グループ登録処理は、第1の実施の形態で説明した、図8のステップS46の遊技グループ登録処理と同じである。
ステップS84の判定で、遊技グループ登録がなされていると判定した場合(ステップS84のYes)またはステップS86の処理後、ステップS87の処理が実行される。
ここで、遊技グループ登録がなされている場合とは、例えば、すでに台間機3において上記した遊技グループ登録処理がなされている場合や、遊技グループ登録装置14やデータ公開機13で遊技グループ登録処理がなされている場合である。なお、遊技グループ登録装置14やデータ公開機13における遊技グループ登録処理は、第1の実施の形態で説明した遊技グループ登録処理と同じである。
ステップS87の処理において、制御部30は、管理装置15に記憶されている情報に基づいて、遊技グループにおいて、有価価値を利用する際の遊技に係る遊技条件が設定されているか否かを判定する(ステップS87)。
ステップS87の判定で、有価価値を利用する際の遊技に係る遊技条件が設定されていないと判定した場合(ステップS87のNo)には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「有価価値の利用に関する条件設定をしますか?」などの、遊技客に有価価値の利用に関する条件設定を行うか否かを問う表示を行う。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、有価価値の利用に関する条件設定を行うか否かの質問に回答する。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、有価価値の利用に関する条件設定をするか否かを判定する(ステップS88)。
ステップS88の判定で、有価価値の利用に関する条件設定をしないと判定した場合(ステップS88のNo)には、ステップS90の処理を実行する。
一方、ステップS88の判定で、有価価値の利用に関する条件設定をすると判定した場合(ステップS88のYes)には、遊技グループにおける有価価値の利用に関する条件設定処理を実行する(ステップS89)。
遊技グループにおける有価価値の利用に関する条件設定処理は、次のように実行される。
図13A〜図13Dは、条件設定処理を実行する際に、台間機3の表示部3dに表示される画面を示した図である。
まず、図13Aに示すように、設定条件の選択画面が表示され、この設定条件の選択画面には、例えば次に示すように選択項目が表示される。
(A)遊技データに基づく有価価値処理
(B)共有口座の持ち分に基づく有価価値処理
なお、第1の実施の形態における共有口座の有価価値を使用する遊技では、例えば、大当たりなどの特賞によって得られたパチンコ玉やコインなどは、共有口座に貯玉または貯メダルされる。
(A)遊技データに基づく有価価値処理を選択すると、例えば、特賞回数、特賞種別、スタート回数、リーチ回数、負け金額、遊技への投資金額、獲得遊技媒体数、遊技時間および勝敗データなどの選択項目が表示される。なお、これらの項目から複数の項目を選択可能に構成してもよい。
この選択項目から選択された項目に関して、遊技グループ内で最大となるグループ構成員に対して、例えば、獲得したすべての有価価値を与えるような設定としても、獲得した有価価値を他のグループ構成員よりも多くまたは少なく分配するような設定としてもよい。
このように、上記した選択項目に対応した各設定を予め設定し、その選択項目が選択された場合には、その予め設定された処理を行うようにしてもよい。
また、例えば、獲得遊技媒体数、遊技への投資金額を選択した場合、獲得遊技媒体数と遊技への投資金額に基づいて、獲得した有価価値を分配するように構成してもよい。具体的には、グループ構成員A、B、Cで遊技グループを構成している場合、遊技グループのグループ構成員全体で獲得した全体獲得遊技媒体数T2のうち、例えば、投資金額が寄与する割合を40%、獲得遊技媒体数が寄与する割合を60%と予め設定する。すなわち、投資金額が寄与する分を、各グループ構成員の投資金額に対応させて分配し、獲得遊技媒体数が寄与する分を、各グループ構成員の獲得遊技媒体数に対応させて分配する。
この場合、さらに具体的には、グループ構成員A、B、Cの投資金額の比率が、5:2:3で、グループ構成員A、B、Cの獲得遊技媒体数の比率が、1:7:2であった場合、グループ構成員Aには、「T2×0.4×5/10+T2×0.6×1/10」の遊技媒体数が分配される。また、グループ構成員Bには、「T2×0.4×2/10+T2×0.6×7/10」の遊技媒体数が、グループ構成員Cには、「T2×0.4×3/10+T2×0.6×2/10」の遊技媒体数が分配される。
(B)共有口座の持ち分に基づく有価価値処理を選択すると、例えば、「共有口座を開設時の有価価値の比率分配」、「遊技終了時または返却時の有価価値の比率分配」などの選択項目が表示される。
「共有口座を開設時の有価価値の比率分配」が選択されると、共有口座を開設時に各グループ構成員が貯入した有価価値の比率に応じて、遊技終了時または返却時において、遊技グループのグループ構成員全体で獲得した有価価値を分配する処理が行われる。具体的には、例えば、グループ構成員A、B、Cで遊技グループを構成している場合、共有口座を開設時のグループ構成員A、B、Cの有価価値の比率が、7:2:1であれば、グループ構成員Aには、遊技グループのグループ構成員全体で獲得した有価価値の7/10が分配される。また、グループ構成員Bには、遊技グループのグループ構成員全体で獲得した有価価値の2/10が、グループ構成員Cには、遊技グループのグループ構成員全体で獲得した有価価値の1/10が分配される。
また、「遊技終了時または返却時の有価価値の比率分配」が選択されると、遊技終了時または返却時に共有口座に有する各グループ構成員の有価価値の比率に応じて、遊技終了時または返却時において、遊技グループのグループ構成員全体で獲得した有価価値を分配する処理が行われる。具体的には、例えば、グループ構成員A、B、Cで遊技グループを構成している場合、遊技終了時または返却時のグループ構成員A、B、Cの有価価値の比率が、7:2:1であれば、グループ構成員Aには、遊技グループのグループ構成員全体で獲得した有価価値の7/10が分配される。また、グループ構成員Bには、遊技グループのグループ構成員全体で獲得した有価価値の2/10が、グループ構成員Cには、遊技グループのグループ構成員全体で獲得した有価価値の1/10が分配される。
続いて、図13Bに示すように、台間機3の表示部3dに、「個人口座」、「共有口座」、「個人口座および共有口座」の選択画面が表示される。遊技客は、例えば、これらの選択肢から選択する表示に触れることで、獲得した有価価値を記憶させる口座を指定する。
ここで、「個人口座および共有口座」を選択した場合には、例えば、台間機3の表示部3dに、個人口座と共有口座とに貯入する有価価値の比率を入力させる画面が表示される。遊技客は、例えば、テンキーなどで、指定された空欄に数値を入力して、例えば、「個人口座に60%」、「共有口座に40%」などの画面を完成させる。そして、台間機3の表示部3dに、「OK」などの画面が表示され、遊技客が「OK」に触れたことを検知すると、図13Cに示すような確認画面が示される。そして、遊技客が、確認画面において「はい」を選択すると、図13Dに示すような設定完了画面が示され、遊技客が、設定完了画面において「閉じる」を選択すると、設定完了画面が閉じる。
一方、遊技客が、確認画面において「いいえ」を選択すると、図13Aの画面に戻る。
ここで、例えば、上記した(A)または(B)の有価価値処理の条件で獲得した有価価値が分配され、個人口座に60%および共有口座に40%の割合で記憶させる設定がされた場合、分配された有価価値のうちの60%が個人口座に記憶され、分配された有価価値のうちの40%が共有口座に記憶される。
なお、上記した条件設定処理は一例であり、この処理に限定させるものではない。また、台間機3において、一つの遊技グループにおける条件設定を行う際、設定の混乱を防止するために、一人のグループ構成員が上記した条件設定処理を行えるように規制することが好ましい。この際、他のグループ構成員の台間機3の表示部3dで、その入力状況を確認できるように構成することが好ましい。
さらに、この際、他のグループ構成員が、仮設定された条件に対して、台間機3の表示部3dに返信情報を入力できるように構成してもよい。例えば、他のグループ構成員の台間機3の表示部3dに、「設定を承認する」および「設定を承認しない」などの画面を表示して、他のグループ構成員に選択させるように構成してもよい。そして、他のグループ構成員の台間機3は、承認情報を管理装置15に出力し、各グループ構成員からの承認情報に基づいて、一人のグループ構成員によって入力された設定を正規に設定するか、再度設定処理を実行するかを判定するように構成してもよい。
ステップS87の判定で、有価価値を利用する際の遊技に係る遊技条件が設定されていると判定した場合(ステップS87のYes)、ステップS88の判定で、有価価値の利用に関する条件設定をしないと判定した場合(ステップS88のNo)またはステップS89の処理後、制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、遊技終了に係る情報が入力されたか否かを判定する(ステップS90)。
ここで、遊技終了に係る情報として、例えば、パチンコ機2などから、所定時間、入金情報に係る入力がなく、アウト信号が検出されない場合、パチンコ機2などから、所定時間、パチンコ玉発射に係る情報が検出されない場合、台間機3の返却ボタン3cか押され、会員用ICカードや非会員用ICカードの返却が要求されたことを検知した場合、遊技ホール側が設定した強制終了信号を検出した場合などが例示できる。遊技ホール側が強制終了信号を設定するときとして、例えば、遊技ホールの営業終了時刻を過ぎた時点などが挙げられる。
ステップS90の判定で、遊技終了に係る情報が入力されていないと判定した場合(ステップS90のNo)には、再度ステップS90の処理を実行する。
一方、ステップS90の判定で、遊技終了に係る情報が入力されたと判定した場合(ステップS90のYes)には、各グループ構成員における分配される有価価値である持ち分を算出する(ステップS91)。
持ち分の算出は、例えば、上記した有価価値の利用に関する条件設定が行われている場合には、有価価値処理部35は、その条件設定に基づいて、獲得した有価価値を分配し、各グループ構成員の持ち分を算出する。
また、ステップS88の判定で、有価価値の利用に関する条件設定をしないと判定した場合(ステップS88のNo)のように、有価価値の利用に関する条件設定が予め行われていない場合には、例えば、次のようにして各グループ構成員に、獲得した有価価値を分配することができる。例えば、各グループ構成員の台間機3の表示部3dに、それぞれの取り分を入力させ、その入力された取り分に応じて獲得した有価価値を分配することができる。この際、各グループ構成員によって入力された取り分の合計値が、獲得した有価価値に等しくなるように、各グループ構成員によって調整される。なお、取り分を入力する際、各グループ構成員の台間機3の表示部3dには、すべてのグループ構成員の入力値が表示されることが好ましい。
続いて、制御部30は、ステップS51において分配された持ち分に係る情報を、上記条件設定に基づいて、各グループ構成員の有価価値を記憶する手段に記憶させる(ステップS92)。
ここで、グループ構成員が個人口座を有する場合には、グループ構成員の個人口座を特定する情報とともに、分配された持ち分に係る情報が管理装置15に出力される。管理装置15では、その情報に基づいて対応するグループ構成員の個人口座の情報を更新する。
また、会員用ICカードまたは非会員用ICカードを有さずに、紙幣を挿入して遊技グループを構成している場合には、台間機3、4、6に貯留された白カード(IDなどの認識情報以外の情報を有さない非会員用ICカード)を発行することができる。この場合、各グループ構成員に発行された非会員用ICカードのIDに基づいて、各グループ構成員の分配された有価価値は管理装置15に記憶される。
第3の実施の形態の有価価値処理システムおよび有価価値処理装置によれば、複数の遊技客で構成される遊技グループにおける遊技において、獲得した有価価値を所定の条件に基づいて、各グループ構成員に分配することができる。また、獲得した有価価値を分配するための条件を、遊技グループ毎に設定することができる。また、各グループ構成員は、分配された有価価値を記憶させる口座を指定することができる。
また、獲得した有価価値を所定の条件に基づいて、各グループ構成員に分配することができるため、共有口座を用いた遊技に関し、獲得した有価価値を配分する際の遊技グループ内でトラブルを防止することができる。さらに、家族間のみならず、友人間における共有口座を用いた遊技の利用を促すことができる。
(第4の実施の形態)
本発明に係る第4の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6におけるシステム構成は、図7に示す、本発明に係る第1の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6におけるシステム構成と同様であるので、図7を参照して説明する。
なお、台間機3、4、6における動作は、基本的に同じであるので、ここでは、台間機3における動作を説明する。
図7に示すように、台間機3は、制御部30、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35を備えている。
制御部30は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部30では、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35の各機部間の信号の出入力、および島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置15との間の信号の出入力を制御している。ここで、島コンピュータ7は、パチンコ機2、スロットマシン機5および台間機3と、ネットワーク8との間の情報の通信を行うもので、データロガなどで構成されている。また、制御部30では、例えば、遊技客のIDに基づいて管理装置15から入力した、有価価値や遊技データに係る情報を記憶することができる。そのため、制御部30は、記憶手段や遊技データ記憶手段としても機能させることができる。なお、これらの記憶手段を管理装置15に機能させることもできる。
カード処理部31は、カード挿入口3eから挿入された会員用ICカードや非会員用ICカードに記憶された、例えば、IDなどの有価価値を特定可能な情報などを読み取ったり、情報を書き込んだりするものである。カード処理部31は、例えば、リーダライタなどで構成される。
入力部32は、例えば、各種情報を入力するものである。入力部32は、例えば、遊技客が遊技に係る各種条件などを設定する手段として機能する。入力部32は、例えば、入力機能を備えたタッチパネルで構成される表示部3dや、貸玉ボタン3a、再プレー用貸玉ボタン3b、返却ボタン3cなどで構成される。また、入力部32は、ネットワーク8を介して、管理装置15や、他の台間機3などの他の機器からの情報を入力する機能も備える。入力部32は、条件設定手段などとして機能する。
出力部33は、例えば、各種情報を出力するものである。出力部33は、例えば、表示部3dに表示すべき情報を表示部3dに出力する。この情報には、例えば、管理装置15から得られた有価価値などの情報、各種設定情報、各種設定に係る報知情報、報知情報に対する返信情報、会員用ICカードまたは非会員用ICカードから読み取られた情報などが含まれる。また、出力部33は、カード処理部31で読み取られた情報を、表示部3dに出力することができる。さらに、出力部33は、カード処理部31で読み取られた情報や入力部32からの情報をネットワーク8を介して、管理装置15に出力したり、他の台間機3などの他の機器に出力したりする。
紙幣識別部34は、紙幣挿入口3fから挿入された紙幣を識別するものである。紙幣識別部34は、例えば紙幣識別装置によって構成される。
有価価値処理部35は、有価価値に関する処理の全般を行うものである。有価価値処理部35は、例えば設定された遊技に係る各種条件などに基づいて有価価値に関する処理を行う。有価価値処理部35は、例えば、制御部30における、CPUなどで構成され、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。なお、有価価値処理部35は、管理装置15に機能させることもできる。有価価値処理部35は、返却手段、特賞移動手段などとして機能する。
そして、制御部30によって制御される、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35の各構成部は、次のように動作する。
図14は、本発明に係る第4の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6における動作を説明するためのフローチャートである。
以下に、図14を参照して動作を説明する。
制御部30は、カード処理部31からの情報に基づいて、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されたか否かを判定する(ステップS100)。
ステップS100の判定で、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されていないと判定した場合(ステップS100のNo)には、処理をスタートにリターンする。
ステップS100の判定で、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されたと判定した場合(ステップS100のYes)には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「自己有価価値を他の遊技客に移動しますか?」などの、自己有価価値を他の遊技客に移動するか否かを問う表示を行う。
ここで、自己有価価値を他の遊技客に移動するか否かを問う表示は、例えば、自己有価価値を移動する遊技客である移動元が、台間機3の表示部3dの、例えば、「有価価値移動」などの表示に触れることで表示されるように構成してもよい。また、自己有価価値を他の遊技客に移動するか否かを問う表示は、例えば、有価価値が移動される遊技客である移動先が、台間機3の表示部3dの、「有価価値移動」などの表示に触れ、例えば、所定の入力部にテンキーなどで、移動元の遊技機の台番号などを入力することで、移動元の台間機3の表示部3dに表示されるように構成してもよい。
移動元の遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、自己有価価値を移動先の遊技客に移動するか否かの質問に回答する。ここで、「はい」と回答した場合には、台間機3の表示部3dに、移動する遊技機の台番号および移動する有価価値数を入力する画面が表示され、移動する有価価値数を入力する。なお、例えば、移動先からの移動要求の場合には、移動先の遊技客が、要求する有価価値数を入力して、その数値を移動元の遊技客の台間機3の表示部3dに表示するようにしてもよい。この場合、移動元の遊技客の台間機3の表示部3dに、「承認する」および「承認しない」などの画面を表示して、移動先から要求された有価価値数を承認するか否かを選択させるように構成してもよい。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、自己有価価値を他の遊技客に移動するか否かを判定する(ステップS101)。
ステップS101の判定で、自己有価価値を他の遊技客に移動しないと判定した場合(ステップS101のNo)には、処理をスタートにリターンする。
一方、ステップS101の判定で、自己有価価値を他の遊技客に移動すると判定した場合(ステップS101のYes)には、制御部30は、管理装置15に記憶されている情報に基づいて、自己有価価値を移動する遊技客である移動元と、移動元から有価価値が移動される遊技客である移動先との間に、返却などに係る条件である返却条件が設定されているか否かを判定する(ステップS102)。
ステップS102の判定で、返却条件が設定されていないと判定した場合(ステップS102のNo)には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「返却条件設定をしますか?」などの、遊技客に返却条件設定を行うか否かを問う表示を行う。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、返却条件設定を行うか否かの質問に回答する。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、返却条件設定を行うか否かを判定する(ステップS103)。
ステップS103の判定で、返却条件設定をしないと判定した場合(ステップS103のNo)には、ステップS105の処理を実行する。
一方、ステップS103の判定で、返却条件設定を行うと判定した場合(ステップS103のYes)には、返却条件設定処理を実行する(ステップS104)。
返却条件設定処理は、次のように実行される。
ここで、図10A〜図10Cを参照して説明する。
まず、図10Aに示すように、設定条件の選択画面が表示され、この設定条件の選択画面には、例えば次に示すように選択項目が表示される。
(A)遊技データに基づく返却処理
(B)移動元から移動された有価価値に基づく返却処理
(A)遊技データに基づく有価価値処理を選択すると、例えば、特賞回数、特賞種別、スタート回数、リーチ回数、負け金額、遊技への投資金額、獲得遊技媒体数、遊技時間および勝敗データなどの選択項目が表示される。なお、これらの項目から複数の項目を選択可能に構成してもよい。
この選択項目から、例えば、特賞回数が選択された場合、移動元の特賞回数が移動先の特賞回数よりも多い場合には、移動元が移動先に返却する有価価値数を所定数減らすなどの設定をすることができる。また、特賞回数が選択された場合、移動先の特賞回数が移動元の特賞回数よりも多い場合には、移動先が移動元に返却する有価価値数を所定数増やすなどの設定をすることができる。
また、例えば、特賞回数が選択された場合、移動先の遊技客が特賞で得た有価価値のうちの少なくとも一部、例えば、所定数を移動先の遊技客に返却するように構成してもよい。
このように、上記した選択項目に対応した各設定を予め設定し、その選択項目が選択された場合には、その予め設定された処理を行うようにしてもよい。
(B)移動元から移動された有価価値に基づく返却処理を選択すると、例えば、「移動元から移動された有価価値のみ返却する」、「移動元から移動された有価価値に所定の利息を追加して返却する」などの選択項目が表示される。
「移動元から移動された有価価値に所定の利息を追加して返却する」を選択すると、例えば、台間機3の表示部3dに、利息を入力させる画面が表示される。移動元または移動先の遊技客は、例えば、テンキーなどで、指定された空欄に数値を入力して、例えば、「利息5%」などの画面を完成させる。そして、台間機3の表示部3dに、「OK」などの画面が表示され、遊技客が「OK」に触れたことを検知すると、確認画面が示される。そして、遊技客が、確認画面において「はい」を選択すると、設定完了画面が示され、遊技客が、設定完了画面において「閉じる」を選択すると、設定完了画面が閉じる。
一方、遊技客が、確認画面において「いいえ」を選択すると、利息を入力させる画面に戻る。
続いて、図10Bに示すような確認画面が示され、遊技客が、確認画面において「はい」を選択すると、図10Cに示すような設定完了画面が示され、遊技客が、設定完了画面において「閉じる」を選択すると、設定完了画面が閉じる。
一方、遊技客が、確認画面において「いいえ」を選択すると、図10Aの画面に戻る。
なお、上記した返却条件設定処理は一例であり、この処理に限定させるものではない。また、台間機3において、返却条件設定を行う際、移動先および移動元の遊技客の台間機3の表示部3dで、その入力状況を確認できるように構成することが好ましい。
さらに、この際、設定を行っていない移動先または移動元の遊技客が、仮設定された条件に対して、台間機3の表示部3dに返信情報を入力できるように構成してもよい。例えば、設定を行っていない遊技客の台間機3の表示部3dに、「設定を承認する」および「設定を承認しない」などの画面を表示して、設定を行っていない遊技客に選択させるように構成してもよい。
そして、設定を行っていない遊技客の台間機3は、承認情報を管理装置15に出力し、その承認情報に基づいて、管理装置15において入力された設定を正規に設定するか、再度設定処理を実行するかを判定するように構成してもよい。
ステップS102の判定で、返却条件が設定されていると判定した場合(ステップS102のYes)、ステップS103の判定で、返却条件設定をしないと判定した場合(ステップS103のNo)またはステップS104の処理後、有価価値処理部35は、ステップS101で入力された移動する有価価値数を、移動元の自己有価価値を記憶している個人口座から移動先の個人口座に移動する(ステップS105)。
続いて、制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、遊技終了に係る情報が入力されたか否かを判定する(ステップS106)。
ここで、遊技終了に係る情報として、例えば、パチンコ機2などから、所定時間、入金情報に係る入力がなく、アウト信号が検出されない場合、パチンコ機2などから、所定時間、パチンコ玉発射に係る情報が検出されない場合、台間機3の返却ボタン3cか押され、会員用ICカードや非会員用ICカードの返却が要求されたことを検知した場合、遊技ホール側が設定した強制終了信号を検出した場合などが例示できる。遊技ホール側が強制終了信号を設定するときとして、例えば、遊技ホールの営業終了時刻を過ぎた時点などが挙げられる。
ステップS106の判定で、遊技終了に係る情報が入力されていないと判定した場合(ステップS106のNo)には、再度ステップS106の処理を実行する。
一方、ステップS106の判定で、遊技終了に係る情報が入力されたと判定した場合(ステップS106のYes)には、返却条件が設定されているときには、その返却条件に基づいて、移動元へ返却する有価価値数を算出する(ステップS107)。
また、ステップS103の判定で、返却条件設定をしないと判定した場合(ステップS103のNo)のように、返却条件設定が予め行われていない場合には、例えば、次のようにして移動元へ返却する有価価値数を定めてもよい。
例えば、移動先の遊技客が返却可能な有価価値数を、台間機3の表示部3dに入力し、その入力された有価価値数を移動元へ返却するように構成してもよい。また、移動先の遊技客が移動元から移動された有価価値数を有する場合には、強制的に移動された有価価値数を移動元の個人口座に返却するように構成してもよい。
続いて、有価価値処理部35は、算出された有価価値数を移動先の個人口座から移動元の個人口座に移動し、返却処理を実行する(ステップS108)。
ここで、算出された有価価値数が、移動先の個人口座に有する有価価値数よりも多い場合には、ステップS105の処理で有価価値を移動した際の移動先の個人口座内における有価価値数と、ステップS105の処理で移動してきた有価価値数との比率を記憶しておき、この比率に応じた返却有価価値数を算出して返却するように構成してもよい。具体的には、ステップS105の処理で有価価値を移動した際の移動先の個人口座内における有価価値数が3000で、ステップS105の処理で移動してきた有価価値数が1000で、遊技終了後に残った有価価値数が600の場合、移動先の遊技客は、移動元の遊技客に、「600×1000/3000」で算出された有価価値数200を返却するように構成してもよい。
また、算出された有価価値数が、移動先の個人口座に有する有価価値数よりも多い場合において、移動先の個人口座に有する有価価値数が0、すなわち有価価値を有しないこともある。このような場合で、例えば、会員用ICカードを使用した遊技がなされているときには、移動先の遊技客が有するポイントのすべてを、移動元の遊技客に与えるように構成してもよい。
また、例えば、ステップS104の処理で、移動先の個人口座に有する有価価値数が0、すなわち有価価値を有しない場合の設定をするように構成してもよい。この場合、例えば、上記したような、会員用ICカードを使用した遊技がなされているときには、移動先の遊技客が有するポイントのすべてを、移動元の遊技客に与えるように設定することや、移動先の遊技客からの返却をあきらめる、すなわち移動先の遊技客からの返却有価価値数を0と設定することなどが例示される。
また、ステップS104の処理で、移動元の個人口座から移動先の個人口座に移動可能な有価価値数の上限値を予め設定するように構成してもよい。
また、遊技中において、移動先の個人口座に有する有価価値数が0となった場合には、制御部30は、例えば、移動元の遊技客の台間機3の表示部3dに、「移動先の遊技客の有価価値がなくなりました。」などの、移動先の個人口座に有する有価価値数が0となったことを報知する表示を行うように構成してもよい。
第4の実施の形態の有価価値処理システムおよび有価価値処理装置によれば、遊技客が個人間で有価価値の譲渡や貸与を行うことができる。また、返却に係る返却条件を、移動元の遊技客と移動先の遊技客との間で設定することができる。
このように、移動元の遊技客と移動先の遊技客との間で返却条件を設定することができるので、返却の際のトラブルを防止することができる。さらに、家族間のみならず、友人間における遊技の利用を促すことができる。
(第5の実施の形態)
本発明に係る第5の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6におけるシステム構成は、図7に示す、本発明に係る第1の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6におけるシステム構成と同様であるので、図7を参照して説明する。
なお、台間機3、4、6における動作は、基本的に同じであるので、ここでは、台間機3における動作を説明する。
図7に示すように、台間機3は、制御部30、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35を備えている。
制御部30は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部30では、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35の各機部間の信号の出入力、および島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置15との間の信号の出入力を制御している。ここで、島コンピュータ7は、パチンコ機2、スロットマシン機5および台間機3と、ネットワーク8との間の情報の通信を行うもので、データロガなどで構成されている。また、制御部30では、例えば、遊技客のIDに基づいて管理装置15から入力した、有価価値や遊技データに係る情報を記憶することができる。そのため、制御部30は、記憶手段や遊技データ記憶手段としても機能させることができる。なお、これらの記憶手段を管理装置15に機能させることもできる。
カード処理部31は、カード挿入口3eから挿入された会員用ICカードや非会員用ICカードに記憶された、例えば、IDなどの有価価値を特定可能な情報などを読み取ったり、情報を書き込んだりするものである。カード処理部31は、例えば、リーダライタなどで構成される。
入力部32は、例えば、各種情報を入力するものである。入力部32は、例えば、遊技客が遊技に係る各種条件などを設定する手段として機能する。入力部32は、例えば、入力機能を備えたタッチパネルで構成される表示部3dや、貸玉ボタン3a、再プレー用貸玉ボタン3b、返却ボタン3cなどで構成される。また、入力部32は、ネットワーク8を介して、管理装置15や、他の台間機3などの他の機器からの情報を入力する機能も備える。入力部32は、選択手段、条件設定手段などとして機能する。
出力部33は、例えば、各種情報を出力するものである。出力部33は、例えば、表示部3dに表示すべき情報を表示部3dに出力する。この情報には、例えば、管理装置15から得られた有価価値などの情報、各種設定情報、各種設定に係る報知情報、報知情報に対する返信情報、会員用ICカードまたは非会員用ICカードから読み取られた情報などが含まれる。また、出力部33は、カード処理部31で読み取られた情報を、表示部3dに出力することができる。さらに、出力部33は、カード処理部31で読み取られた情報や入力部32からの情報をネットワーク8を介して、管理装置15に出力したり、他の台間機3などの他の機器に出力したりする。
紙幣識別部34は、紙幣挿入口3fから挿入された紙幣を識別するものである。紙幣識別部34は、例えば紙幣識別装置によって構成される。
有価価値処理部35は、有価価値に関する処理の全般を行うものである。有価価値処理部35は、例えば設定された遊技に係る各種条件などに基づいて有価価値に関する処理を行う。有価価値処理部35は、例えば、制御部30における、CPUなどで構成され、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。なお、有価価値処理部35は、管理装置15に機能させることもできる。有価価値処理部35は、選択手段などとして機能する。
そして、制御部30によって制御される、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35の各構成部は、次のように動作する。
図15は、本発明に係る第5の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6における動作を説明するためのフローチャートである。
以下に、図15を参照して動作を説明する。
制御部30は、カード処理部31からの情報に基づいて、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されたか否かを判定する(ステップS120)。
ステップS120の判定で、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されていないと判定した場合(ステップS120のNo)には、処理をスタートにリターンする。
ステップS120の判定で、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されたと判定した場合(ステップS120のYes)には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「自己有価価値を他の遊技客に移動しますか?」などの、自己有価価値を他の遊技客に移動するか否かを問う表示を行う。
ここで、自己有価価値を他の遊技客に移動するか否かを問う表示は、例えば、自己有価価値を移動する遊技客である移動元が、台間機3の表示部3dの、例えば、「有価価値移動」などの表示に触れることで表示されるように構成してもよい。また、自己有価価値を他の遊技客に移動するか否かを問う表示は、例えば、有価価値が移動される遊技客である移動先が、台間機3の表示部3dの、「有価価値移動」などの表示に触れ、例えば、所定の入力部にテンキーなどで、移動元の遊技機の台番号などを入力することで、移動元の台間機3の表示部3dに表示されるように構成してもよい。
移動元の遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、自己有価価値を移動先の遊技客に移動するか否かの質問に回答する。ここで、「はい」と回答した場合には、台間機3の表示部3dに、移動する遊技機の台番号および移動する有価価値数を入力する画面が表示され、移動する有価価値数を入力する。なお、例えば、移動先からの移動要求の場合には、移動先の遊技客が、要求する有価価値数を入力して、その数値を移動元の遊技客の台間機3の表示部3dに表示するようにしてもよい。この場合、移動元の遊技客の台間機3の表示部3dに、「承認する」および「承認しない」などの画面を表示して、移動先から要求された有価価値数を承認するか否かを選択させるように構成してもよい。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、自己有価価値を他の遊技客に移動するか否かを判定する(ステップS121)。
ステップS121の判定で、自己有価価値を他の遊技客に移動しないと判定した場合(ステップS121のNo)には、処理をスタートにリターンする。
一方、ステップS121の判定で、自己有価価値を他の遊技客に移動すると判定した場合(ステップS121のYes)には、制御部30は、管理装置15に記憶されている情報に基づいて、自己有価価値を移動する遊技客である移動元と、移動元から有価価値が移動される遊技客である移動先との間に、返却などに係る条件である返却条件が設定されているか否かを判定する(ステップS122)。
ステップS122の判定で、返却条件が設定されていないと判定した場合(ステップS122のNo)には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「返却条件設定をしますか?」などの、遊技客に返却条件設定を行うか否かを問う表示を行う。遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、返却条件設定を行うか否かの質問に回答する。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、返却条件設定を行うか否かを判定する(ステップS123)。
ステップS123の判定で、返却条件設定をしないと判定した場合(ステップS123のNo)には、ステップS125の処理を実行する。
一方、ステップS123の判定で、返却条件設定を行うと判定した場合(ステップS123のYes)には、返却条件設定処理を実行する(ステップS124)。
返却条件設定処理は、次のように実行される。
ここで、図10A〜図10Cを参照して説明する。
まず、図10Aに示すように、設定条件の選択画面が表示され、この設定条件の選択画面には、例えば次に示すように選択項目が表示される。
(A)遊技データに基づく返却処理
(B)移動元から移動された有価価値に基づく返却処理
(A)遊技データに基づく有価価値処理を選択すると、例えば、特賞回数、特賞種別、スタート回数、リーチ回数、負け金額、遊技への投資金額、獲得遊技媒体数、遊技時間および勝敗データなどの選択項目が表示される。なお、これらの項目から複数の項目を選択可能に構成してもよい。
この選択項目から、特賞回数が選択された場合、移動元の特賞回数が移動先の特賞回数よりも多い場合には、例えば、移動先の遊技客が獲得した有価価値を移動先の遊技客の個人口座に移動するなどの設定をすることができる。また、特賞回数が選択された場合、移動先の特賞回数が移動元の特賞回数よりも多い場合には、例えば、移動先の遊技客が獲得した有価価値を移動元の遊技客の個人口座に移動するなどの設定をすることができる。
また、特賞回数が選択された場合、移動元の特賞回数と移動先の特賞回数との比率に応じて、移動先の遊技客が獲得した有価価値を分配して、移動元および移動先の個人口座に移動するなどの設定をすることができる。具体的には、例えば、移動元の特賞回数が3回、移動先の特賞回数が5回であった場合、移動先の遊技客が獲得した有価価値の5/8を移動元の個人口座に、移動先の遊技客が獲得した有価価値の3/8を移動先の個人口座に移動するなどの設定をすることができる。
なお、ここでは、移動先の遊技客が獲得した有価価値のすべてを移動する一例を示したが、移動元から移動された有価価値数(貸与された有価価値数)を返却する場合にも同様に設定することができる。特賞回数が選択された場合において、具体的には、移動元の特賞回数が移動先の特賞回数よりも多いときには、貸与された有価価値数のうちの、例えば50%を移動元の個人口座に移動するなどの設定をすることができる。また、移動元の特賞回数が移動先の特賞回数よりも少ないときには、貸与された有価価値数の全部、さらに所定の利息を追加して移動元の個人口座に移動するなどの設定をすることができる。
このように、上記した選択項目に対応した各設定を予め設定し、その選択項目が選択された場合には、その予め設定された処理を行うようにしてもよい。
(B)移動元から移動された有価価値に基づく返却処理を選択すると、例えば、移動先の遊技客の台間機3の表示部3dに、移動先の遊技客が獲得した少なくとも一部の有価価値を記憶させる口座として、「移動元の個人口座」、「移動先の個人口座」、「移動元および移動先の個人口座」の選択画面が表示される。
遊技客は、例えば、これらの選択肢から選択する表示に触れることで、移動先の遊技客が獲得した少なくとも一部の有価価値を記憶させる口座を指定する。
続いて、上記移動先を選択した後、移動先の遊技客が獲得した有価価値のすべてを移動するか、またはその一部を移動するかを選択するための選択画面が表示される。
移動先選択画面で「移動元の個人口座」が選択された場合には、移動先の遊技客が獲得した有価価値のすべてが移動元の遊技客の個人口座に移動される。
また、移動先選択画面で「移動先の個人口座」が選択された場合には、移動先の遊技客が獲得した有価価値のすべてが移動先の遊技客の個人口座に移動される。
また、移動先選択画面で「移動元および移動先の個人口座」が選択された場合には、続いて、「移動元から移動された有価価値のみ返却する」、「移動元から移動された有価価値に所定の利息を追加して返却する」、「移動元から移動された有価価値の所定数を返却する」などの選択項目が表示される。
これらの選択項目のうち、「移動元から移動された有価価値のみ返却する」が選択された場合には、移動先の遊技客が獲得した有価価値のうちから、移動元から移動された有価価値数(貸与された有価価値数)が、移動元の遊技客の個人口座に移動され、残りの有価価値は、移動先の遊技客の個人口座に移動される。
また、「移動元から移動された有価価値に所定の利息を追加して返却する」が選択された場合には、例えば、台間機3の表示部3dに、利息を入力させる画面が表示される。移動元または移動先の遊技客は、例えば、テンキーなどで、指定された空欄に数値を入力して、例えば、「利息5%」などの画面を完成させる。そして、台間機3の表示部3dに、「OK」などの画面が表示され、遊技客が「OK」に触れたことを検知すると、確認画面が示される。そして、遊技客が、確認画面において「はい」を選択すると、設定完了画面が示され、遊技客が、設定完了画面において「閉じる」を選択すると、設定完了画面が閉じる。
一方、遊技客が、確認画面において「いいえ」を選択すると、利息を入力させる画面に戻る。
このように利息が設定された場合は、移動先の遊技客が獲得した有価価値のうちから、移動元から移動された有価価値数(貸与された有価価値数)と、この移動元から移動された有価価値に対する利息(例えば、ここでは、利息5%)に相当する有価価値数とを加算した有価価値数が、移動元の遊技客の個人口座に移動され、残りの有価価値は、移動先の遊技客の個人口座に移動される。
また、「移動元から移動された有価価値の所定数を返却する」が選択された場合には、例えば、台間機3の表示部3dに、移動元の個人口座と移動先の個人口座とに貯入する有価価値の比率または実際の有価価値数を入力させる画面が表示される。遊技客は、例えば、テンキーなどで、指定された空欄に数値を入力して、例えば、「移動元の個人口座に60%」、「移動先の個人口座に40%」などの画面を完成させる。そして、台間機3の表示部3dに、「OK」などの画面が表示され、遊技客が「OK」に触れたことを検知すると、確認画面が示される。そして、遊技客が、確認画面において「はい」を選択すると、設定完了画面が示され、遊技客が、設定完了画面において「閉じる」を選択すると、設定完了画面が閉じる。
一方、遊技客が、確認画面において「いいえ」を選択すると、移動元の個人口座と移動先の個人口座とに貯入する有価価値の比率を入力させる画面に戻る。
このように、移動元の個人口座に60%および移動先の個人口座に40%の割合で記憶させる設定がされた場合には、移動先の遊技客が獲得した有価価値のうちの60%が移動元の遊技客の個人口座に記憶され、移動先の遊技客が獲得した有価価値のうちの40%が移動先の遊技客の個人口座に記憶される。
なお、上記した返却条件設定処理は一例であり、この処理に限定させるものではない。また、台間機3において、返却条件設定を行う際、移動先および移動元の遊技客の台間機3の表示部3dに、その入力状況を確認できるように構成することが好ましい。
さらに、この際、移動先または移動元の設定を行っていない遊技客が、仮設定された条件に対して、台間機3の表示部3dに返信情報を入力できるように構成してもよい。例えば、設定を行っていない遊技客の台間機3の表示部3dに、「設定を承認する」および「設定を承認しない」などの画面を表示して、設定を行っていない遊技客に選択させるように構成してもよい。
そして、設定を行っていない遊技客の台間機3は、承認情報を管理装置15に出力し、その承認情報に基づいて、管理装置15において入力された設定を正規に設定するか、再度設定処理を実行するかを判定するように構成してもよい。
ステップS122の判定で、返却条件が設定されていると判定した場合(ステップS122のYes)、ステップS123の判定で、返却条件設定をしないと判定した場合(ステップS123のNo)またはステップS124の処理後、有価価値処理部35は、ステップS121で入力された移動する有価価値数を、移動元の自己有価価値を記憶している個人口座から移動先の個人口座に移動する(ステップS125)。
続いて、制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、遊技終了に係る情報が入力されたか否かを判定する(ステップS126)。
ここで、遊技終了に係る情報として、例えば、パチンコ機2などから、所定時間、入金情報に係る入力がなく、アウト信号が検出されない場合、パチンコ機2などから、所定時間、パチンコ玉発射に係る情報が検出されない場合、台間機3の返却ボタン3cか押され、会員用ICカードや非会員用ICカードの返却が要求されたことを検知した場合、遊技ホール側が設定した強制終了信号を検出した場合などが例示できる。遊技ホール側が強制終了信号を設定するときとして、例えば、遊技ホールの営業終了時刻を過ぎた時点などが挙げられる。
ステップS126の判定で、遊技終了に係る情報が入力されていないと判定した場合(ステップS126のNo)には、再度ステップS126の処理を実行する。
一方、ステップS126の判定で、遊技終了に係る情報が入力されたと判定した場合(ステップS126のYes)には、返却条件が設定されているときには、その返却条件に基づいて、移動元へ返却する有価価値数を算出する(ステップS127)。
また、ステップS123の判定で、返却条件設定をしないと判定した場合(ステップS123のNo)のように、返却条件設定が予め行われていない場合には、例えば、次のようにして移動元へ返却する有価価値数を定めてもよい。
例えば、移動先の遊技客が返却可能な有価価値数を、台間機3の表示部3dに入力し、その入力された有価価値数を移動元へ返却するように構成してもよい。また、移動先の遊技客が移動元から移動された有価価値数を有する場合には、強制的に移動された有価価値数を移動元の個人口座に返却するように構成してもよい。
続いて、有価価値処理部35は、算出された有価価値数を移動先の個人口座から移動元の個人口座に移動し、返却処理を実行する(ステップS128)。
ここで、算出された有価価値数が、移動先の個人口座に有する有価価値数よりも多い場合には、ステップS125の処理で有価価値を移動した際の移動先の個人口座内における有価価値数と、ステップS125の処理で移動してきた有価価値数との比率を記憶しておき、この比率に応じた返却有価価値数を算出して返却するように構成してもよい。具体的には、ステップS125の処理で有価価値を移動した際の移動先の個人口座内における有価価値数が3000で、ステップS125の処理で移動してきた有価価値数が1000で、遊技終了後に残った有価価値数が600の場合、移動先の遊技客は、移動元の遊技客に、「600×1000/3000」で算出された有価価値数200を返却するように構成してもよい。
また、算出された有価価値数が、移動先の個人口座に有する有価価値数よりも多い場合において、移動先の個人口座に有する有価価値数が0、すなわち有価価値を有しないこともある。このような場合で、例えば、会員用ICカードを使用した遊技がなされているときには、移動先の遊技客が有するポイントのすべてを、移動元の遊技客に与えるように構成してもよい。
また、例えば、ステップS124の処理で、移動先の個人口座に有する有価価値数が0、すなわち有価価値を有しない場合の設定をするように構成してもよい。この場合、例えば、上記したような、会員用ICカードを使用した遊技がなされているときには、移動先の遊技客が有するポイントのすべてを、移動元の遊技客に与えるように設定することや、移動先の遊技客からの返却をあきらめる、すなわち移動先の遊技客からの返却有価価値数を0と設定することなどが例示される。
また、ステップS124の処理で、移動元の個人口座から移動先の個人口座に移動可能な有価価値数の上限値を予め設定するように構成してもよい。
また、遊技中において、移動先の個人口座に有する有価価値数が0となった場合には、制御部30は、例えば、移動元の遊技客の台間機3の表示部3dに、「移動先の遊技客の有価価値がなくなりました。」などの、移動先の個人口座に有する有価価値数が0となったことを報知する表示を行うように構成してもよい。
第5の実施の形態の有価価値処理システムおよび有価価値処理装置によれば、遊技客が個人間で有価価値の譲渡や貸与を行うことができる。また、返却に係る返却条件を、移動元の遊技客と移動先の遊技客との間で設定することができる。
このように、移動元の遊技客と移動先の遊技客との間で返却条件を設定することができるので、返却の際のトラブルを防止することができる。さらに、家族間のみならず、友人間における遊技の利用を促すことができる。
(第6の実施の形態)
本発明に係る第6の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6におけるシステム構成は、図7に示す、本発明に係る第1の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6におけるシステム構成と同様であるので、図7を参照して説明する。
なお、台間機3、4、6における動作は、基本的に同じであるので、ここでは、台間機3における動作を説明する。
図7に示すように、台間機3は、制御部30、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35を備えている。
制御部30は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。この制御部30では、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35の各機部間の信号の出入力、および島コンピュータ7、ネットワーク8を介して管理装置15との間の信号の出入力を制御している。ここで、島コンピュータ7は、パチンコ機2、スロットマシン機5および台間機3と、ネットワーク8との間の情報の通信を行うもので、データロガなどで構成されている。また、制御部30では、例えば、遊技客のIDに基づいて管理装置15から入力した、有価価値や遊技データに係る情報を記憶することができる。そのため、制御部30は、記憶手段などとしても機能させることができる。なお、これらの記憶手段を管理装置15に機能させることもできる。
カード処理部31は、カード挿入口3eから挿入された会員用ICカードや非会員用ICカードに記憶された、例えば、IDなどの有価価値を特定可能な情報などを読み取ったり、情報を書き込んだりするものである。カード処理部31は、例えば、リーダライタなどで構成される。
入力部32は、例えば、各種情報を入力するものである。入力部32は、例えば、遊技客が遊技に係る各種条件などを設定する手段として機能する。入力部32は、例えば、入力機能を備えたタッチパネルで構成される表示部3dや、貸玉ボタン3a、再プレー用貸玉ボタン3b、返却ボタン3cなどで構成される。また、入力部32は、ネットワーク8を介して、管理装置15や、他の台間機3などの他の機器からの情報を入力する機能も備える。入力部32は、有価価値移動先設定手段、移動有価価値設定手段、入力手段などとして機能する。
出力部33は、例えば、各種情報を出力するものである。出力部33は、例えば、表示部3dに表示すべき情報を表示部3dに出力する。この情報には、例えば、管理装置15から得られた有価価値などの情報、各種設定情報、各種設定に係る報知情報、報知情報に対する返信情報、会員用ICカードまたは非会員用ICカードから読み取られた情報などが含まれる。また、出力部33は、カード処理部31で読み取られた情報を、表示部3dに出力することができる。さらに、出力部33は、カード処理部31で読み取られた情報や入力部32からの情報をネットワーク8を介して、管理装置15に出力したり、他の台間機3などの他の機器に出力したりする。
紙幣識別部34は、紙幣挿入口3fから挿入された紙幣を識別するものである。紙幣識別部34は、例えば紙幣識別装置によって構成される。
有価価値処理部35は、有価価値に関する処理の全般を行うものである。有価価値処理部35は、例えば設定された遊技に係る各種条件などに基づいて有価価値に関する処理を行う。有価価値処理部35は、例えば、制御部30における、CPUなどで構成され、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。なお、有価価値処理部35は、管理装置15に機能させることもできる。有価価値処理部35は、有価価値移動手段などとして機能する。
そして、制御部30によって制御される、カード処理部31、入力部32、出力部33、紙幣識別部34、有価価値処理部35の各構成部は、次のように動作する。
図16は、本発明に係る第5の実施の形態の有価価値処理システムの有価価値処理装置として機能する台間機3、4、6における動作を説明するためのフローチャートである。
以下に、図16を参照して動作を説明する。
制御部30は、カード処理部31からの情報に基づいて、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されたか否かを判定する(ステップS140)。
ステップS140の判定で、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されていないと判定した場合(ステップS140のNo)には、処理をスタートにリターンする。
ステップS140の判定で、会員用ICカードまたは非会員用ICカードが挿入されたと判定した場合(ステップS140のYes)には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「自己有価価値を他の遊技客に移動しますか?」などの、自己有価価値を他の複数の遊技客に移動するか否かを問う表示を行う。
ここで、自己有価価値を他の複数の遊技客に移動するか否かを問う表示は、例えば、自己有価価値を移動する遊技客である移動元が、台間機3の表示部3dの、例えば、「有価価値移動」などの表示に触れることで表示されるように構成してもよい。また、自己有価価値を他の複数の遊技客に移動するか否かを問う表示は、例えば、有価価値が移動される複数の遊技客である複数の移動先が、それぞれ台間機3の表示部3dの、「有価価値移動」などの表示に触れ、例えば、所定の入力部にテンキーなどで、移動元の遊技機の台番号などを入力することで、移動元の台間機3の表示部3dに表示されるように構成してもよい。
移動元の遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、それぞれの移動先の遊技客に対して、自己有価価値を移動するか否かの質問に回答する。ここで、「はい」と回答した場合には、台間機3の表示部3dに、移動する遊技機の台番号および移動する有価価値数を入力する画面が表示され、移動する有価価値数を入力する。なお、例えば、移動先からの移動要求の場合には、移動先の遊技客が、要求する有価価値数を入力して、その数値を移動元の遊技客の台間機3の表示部3dに表示するようにしてもよい。この場合、移動元の遊技客の台間機3の表示部3dに、「承認する」および「承認しない」などの画面を表示して、移動先から要求された有価価値数を承認するか否かを選択させるように構成してもよい。
上記したように、移動元の遊技客は、複数の移動先を指定することができる。そして、指定したそれぞれの移動先に対して移動する有価価値を指定することができる。また、移動元の遊技客は、複数の移動先となる遊技客から有価価値の移動要求を受けることができる。そして、各移動要求に対して承認するか否かを選択することができる。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、他の複数の遊技客のそれぞれに対して、自己有価価値を移動するか否かを判定する(ステップS141)。
ステップS141の判定で、自己有価価値を移動しないと判定した遊技客に対しての処理(ステップS141のNo)の場合には、処理をスタートにリターンする。
一方、ステップS141の判定で、自己有価価値を移動すると判定した遊技客に対しての処理(ステップS141のYes)の場合には、制御部30は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに、「移動先および移動する移動有価価値数を指定しますか?」などの、移動元の遊技客に、移動先および移動する移動有価価値数を指定するか否かを問う表示を行う。
移動元の遊技客は、例えば、出力部33である台間機3の表示部3dに表示された、「はい」、「いいえ」などの画面に触れることで、移動先および移動する移動有価価値数を指定するか否かの質問に回答する。
制御部30は、入力部32からの情報に基づいて、移動先および移動する移動有価価値数を指定するか否かを判定する(ステップS142)。
ステップS142の判定で、移動先および移動する移動有価価値数を指定しないと判定した場合(ステップS142のNo)には、処理をスタートにリターンする。
一方、ステップS142の判定で、移動先および移動する移動有価価値数を指定すると判定した場合(ステップS142のYes)には、制御部30は、例えば、移動元の遊技客の台間機3の表示部3dに、移動先および移動する移動有価価値数を入力する画面を表示する。移動先として、例えば、移動先の遊技客が遊技する遊技機の台番号などを入力するように構成される。制御部30は、移動元の遊技客によって入力された移動先および移動有価価値数に係る情報を管理装置15などに出力する(ステップS143)。
ここで、移動元の遊技客が移動先および移動する移動有価価値数を指定する場合とは、例えば、移動元の遊技客が自ら所定の移動先に有価価値を移動させる場合などが例示できる。
また、例えば、移動先となる遊技客から移動要求がされた場合には、移動先は特定されているので、移動有価価値数を指定すればよい。また、移動先となる遊技客が、移動要求とともに移動有価価値数を指定している場合において、要求を受け入れるときには、移動元の遊技客は、移動先および移動する移動有価価値数を指定する必要はない。この場合には、移動元の遊技客の台間機3の表示部3dに、「承認する」および「承認しない」などの画面を表示して、移動先から要求された有価価値数を承認するか否かを選択させるように構成すればよい。
続いて、有価価値処理部35は、移動元の個人口座から、ステップS143の処理で指定された移動先の個人口座に、指定された有価価値を移動する(ステップS144)。
第6の実施の形態の有価価値処理システムおよび有価価値処理装置によれば、移動元の遊技客は、複数の移動先となる遊技客に対して有価価値を譲渡や貸与することができる。また、移動元の遊技客は、複数の移動先のそれぞれについて、移動先や移動する有価価値数を指定することができる。
このように、複数の移動先のそれぞれについて、移動先や移動する有価価値数を指定することができるので、有価価値を移動する際のトラブルを防止することができる。さらに、家族間のみならず、友人間における遊技の利用を促すことができる。
以上、本発明を一実施の形態により具体的に説明したが、本発明はこれらの実施の形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。