JP7243502B2 - グロメット - Google Patents

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Description

本発明は、グロメットに関する。
従来、室内と室外とを隔てる車両パネルに設けられた貫通孔に装着され、同貫通孔に挿通される電線を保護するグロメットがある(例えば、特許文献1参照)。このようなグロメットは、貫通孔に装着される本体部と、電線を挿通する挿通孔を有する筒部とを有している。本体部は、前記筒部よりも拡径されたフランジ部と、フランジ部の外周面に設けられ貫通孔に嵌合装着される嵌合溝とを有している。ここで、貫通孔に対して嵌合溝を嵌合する際に、貫通孔よりも大きなフランジ部を乗り越えるため、フランジ部と貫通孔との間で摩擦力が発生する。このとき、フランジ部と貫通孔との全周において当接する場合、大きな摩擦力が発生して装着が困難となる。そこで、特許文献1のグロメットでは、フランジ部の外周面に複数のリブを設けて貫通孔との間で発生する摩擦力が抑えられている。
特開2015-15868号公報
ところで、上記のようなグロメットでは、例えば、貫通孔との組付け方向に延出するストレート形状の筒部である場合には、その筒部を作業者が把持して引っ張ることで複数のリブに均等に負荷が作用し易い。このためグロメットを貫通孔に取り付ける際に各リブを概ね同時に乗り越えることとなるため、半挿入状態となることが起こりにくい。しかしながら、例えば組付け方向に対して交差する筒部を有するグロメットでは、前述したような引っ張り作業が実施し辛く、複数のリブに対して均等に負荷が作用しない虞がある。この場合、一部のリブを乗り越えた時点で取り付けが完了したと作業者が錯覚してしまい、半挿入状態となる虞がある。すなわち、作業性の面で改善の余地が残されている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、作業性を向上できるグロメットを提供することにある。
本開示のグロメットは、車両パネルの貫通孔に取り付けられる本体部と、該本体部から延出する筒部とを有し、前記本体部は、前記筒部よりも拡径されたフランジ部と、該フランジ部の外周面において径方向内側に窪んで前記貫通孔に嵌合される嵌合溝と、を備え、前記フランジ部は、前記嵌合溝を挟んで前記筒部側に位置する第1フランジ部と、前記嵌合溝を挟んで前記筒部とは反対側に位置する第2フランジ部とを有し、前記第1フランジ部の外表面には周方向に複数のリブを有し、前記複数のリブは、位置に応じて大きさが異なる。
また、本開示のグロメットは、車両パネルの貫通孔に取り付けられる本体部と、該本体部から延出する筒部とを有し、前記本体部は、前記筒部よりも拡径されたフランジ部と、該フランジ部の外周面において径方向内側に窪んで前記貫通孔に嵌合される嵌合溝と、を備え、前記フランジ部は、前記嵌合溝を挟んで前記筒部側に位置する第1フランジ部と、前記嵌合溝を挟んで前記筒部とは反対側に位置する第2フランジ部とを有し、前記第1フランジ部の外表面には周方向に複数のリブを有し、前記複数のリブは、前記車両パネルの前記貫通孔に対する入りやすい位置のものから入りにくい位置のものにかけて大きさを小さく設定する。
本発明のグロメットによれば、作業性を向上できる。
図1は、一実施形態におけるグロメットの斜視図である。 図2は、同実施形態におけるグロメットの側面図である。 図3は、同実施形態におけるグロメットの上面図である。 図4は、同実施形態におけるグロメットと車両パネルの断面図である。 図5は、同実施形態におけるグロメットの部分拡大図である。 図6は、同実施形態におけるグロメットの部分拡大図である。 図7は、変更例におけるグロメットの正面図である。 図8は、同変更例におけるグロメットの背面図である。 図9は、変更例におけるグロメットの部分拡大図である。 図10は、同変更例におけるグロメットの部分拡大図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
本開示のグロメットは、
[1]車両パネルの貫通孔に取り付けられる本体部と、該本体部から延出する筒部とを有し、前記本体部は、前記筒部よりも拡径されたフランジ部と、該フランジ部の外周面において径方向内側に窪んで前記貫通孔に嵌合される嵌合溝と、を備え、前記フランジ部は、前記嵌合溝を挟んで前記筒部側に位置する第1フランジ部と、前記嵌合溝を挟んで前記筒部とは反対側に位置する第2フランジ部とを有し、前記第1フランジ部の外表面には周方向に複数のリブを有し、前記複数のリブは、位置に応じて大きさが異なる。
上記態様によれば、第1フランジ部の外表面に設けられる複数のリブをその位置に応じて大きさを異ならせることで、貫通孔に装着する際に第1フランジ部の複数のリブを同時に乗り越えるようにできる。これにより、一部のリブを乗り越えた時点で取り付けが完了したと作業者が錯覚してしまうことに起因する半挿入状態となることが抑えられ、作業性を向上できる。
[2]前記複数のリブは、前記フランジ部の外表面からの突出量を変化させることで大きさを異ならせることが好ましい。この態様によれば、フランジ部の外表面からの突出量を変化させることで各リブの大きさを異ならせて、貫通孔に装着する際に第1フランジ部の複数のリブを同時に乗り越えるようにできる。
[3]前記複数のリブは、曲率半径の変更により突出量を変化させることが好ましい。この態様によれば、リブの曲率半径の変更により突出量を変化させて各リブの大きさを異ならせることができる。
[4]前記複数のリブは、幅の違いにより大きさを異ならせることが好ましい。この態様によれば、複数のリブの幅の違いにより大きさを異ならせて、貫通孔に装着する際に第1フランジ部の複数のリブを同時に乗り越えるようにできる。
[5]前記複数のリブは、高さの違いにより大きさを異ならせることが好ましい。この態様によれば、複数のリブの高さの違いにより大きさを異ならせて、貫通孔に装着する際に第1フランジ部の複数のリブを同時に乗り越えるようにできる。
[6]前記フランジ部は、前記筒部に対して長円状に張り出すものであることが好ましい。この態様によれば、フランジ部は筒部に対して長円状に張り出すものであるため、フランジ部の長手方向と短手方向とで貫通孔に対する接触面が均一となり難く、フランジ部の変形量も異なることとなる。このような構成において前述のようにリブの大きさを異ならせることで貫通孔に装着する際に第1フランジ部の複数のリブを同時に乗り越えるようにできる。
[7]前記筒部は、前記本体部から延出する第1筒部と、該第1筒部の延出方向先端部から延出方向と交差する方向に延出する第2筒部と、を備え、前記第2筒部の延出方向は、前記フランジ部の長手方向と一致しており、前記複数のリブの内で前記第2筒部と対向するリブは、周方向において反対側に位置するリブよりも大きいことが好ましい。この態様によれば、フランジ部の長手方向と一致する方向に延びる第2筒部と対向するリブが周方向において反対側に位置するリブよりも大きい。ここで、第2筒部がフランジ部の長手方向と一致する方向に延びることで、作業者が自然と第2筒部を把持して取り付け作業を実施することが想定される。そのため、第2筒部と対向するリブが取り付け作業時に最も動きやすく、貫通孔に入りやすい。そこで、当該リブを例えば反対側のリブよりも大きくすることで当該リブのみが貫通孔に入りやすい状況を阻害し、貫通孔に装着する際に第1フランジ部の複数のリブを同時に乗り越えるようにできる。
[8]前記複数のリブの内で前記第2筒部と対向するリブは、前記第1筒部の外周面及び前記第2筒部の外周面と繋がっていることが好ましい。この態様によれば、複数のリブの内で第2筒部と対向するリブは、第1筒部の外周面及び第2筒部の外周面と繋がっていることで、第2筒部と対向するリブが取り付け作業時に最も動きやすく、より貫通孔に入りやすい状況となるが、当該リブを例えば反対側のリブよりも大きくすることで当該リブのみが貫通孔に入りやすい状況を阻害し、貫通孔に装着する際に第1フランジ部の複数のリブを同時に乗り越えるようにできる。
また、本開示のグロメットは、
[9]車両パネルの貫通孔に取り付けられる本体部と、該本体部から延出する筒部とを有し、前記本体部は、前記筒部よりも拡径されたフランジ部と、該フランジ部の外周面において径方向内側に窪んで前記貫通孔に嵌合される嵌合溝と、を備え、前記フランジ部は、前記嵌合溝を挟んで前記筒部側に位置する第1フランジ部と、前記嵌合溝を挟んで前記筒部とは反対側に位置する第2フランジ部とを有し、前記第1フランジ部の外表面には周方向に複数のリブを有し、前記複数のリブは、前記車両パネルの前記貫通孔に対する入りやすい位置のものから入りにくい位置のものにかけて大きさを小さく設定する。
この態様によれば、車両パネルの貫通孔に対する入りやすい位置のものから入りにくい位置のものにかけて大きさを小さく設定することで貫通孔に装着する際に第1フランジ部の複数のリブを同時に乗り越えるようにできる。これにより、一部のリブを乗り越えた時点で取り付けが完了したと作業者が錯覚してしまうことに起因する半挿入状態となることが抑えられ、作業性を向上できる。
[10]前記貫通孔に対して取り付ける際に必要とする挿入力が50N以上であることが好ましい。この態様によれば、貫通孔に対してグロメットを取り付ける際の挿入力が50N以上であるものにおいて上述した構成を採用することで作業時に比較的大きな力を用いて取り付け作業を実施するグロメットにおいて作業性を向上できる。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、グロメットの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図4に示すように、グロメット10は、自動車の室内と室外とを隔てる車両パネルPに形成された貫通孔Paに装着され、同貫通孔Paに通されるワイヤハーネスを保護するものである。また、グロメット10は、車両パネルPの貫通孔Paにおける止水性を確保する役割も果たす。ワイヤハーネスは少なくとも1本の電線を含む。また、ワイヤハーネスは、グロメット10の内部においてコネクタなどを含んでいてもよい。
図1及び図4に示すように、グロメット10は、貫通孔Paに装着される本体部11と、本体部11から延出形成される筒部12とを有する。グロメット10は、全体がゴムやエラストマ等の軟質材料により一体に形成されている。
図1~図4に示すように、筒部12は、第1筒部21と、第2筒部22とを有する。第1筒部21は、本体部11から延出形成される。第2筒部22は、第1筒部21の先端部から第1筒部21の延出する方向と交差する方向に延びている。より具体的には、第2筒部22と第1筒部21とは互いに直交する方向に延びている。すなわち、筒部12は、第1筒部21と第2筒部22とで略L字状に延出している。筒部12は、第1筒部21と第2筒部22とを連通する貫通孔23を有する。貫通孔23は、第1筒部21及び第2筒部22とに沿ってL字状に形成されている。
図1及び図2に示すように、筒部12は、第1筒部21の外周面21aと第2筒部22の外周面22aとの両側に跨がる位置に把持部24を有する。把持部24は、例えばグロメット10を貫通孔Paに取り付ける際に作業者が把持して取り付けを容易とするものである。
図4に示すように、本体部11は、筒部12よりも拡径されたフランジ部31と、フランジ部31の外周面31aにおいて径方向内側に窪んで貫通孔Paに嵌合される嵌合溝32と、を備える。
嵌合溝32は、グロメット10を車両パネルPの貫通孔Paに取り付けた状態で貫通孔Paの内周面と弾性的に密着するようになっている。
図4に示すように、フランジ部31は、内部が中空のドーム状をなすように構成される。フランジ部31は、前記筒部12の貫通孔23と連通する内側筒部33が収容されている。内側筒部33は、筒部12の貫通孔23と連通する貫通孔33aを有する。
図1~図3に示すように、フランジ部31は、前記筒部に対して長円状に張り出すように構成される。フランジ部31の長手方向は第2筒部22の長手方向と一致している。
フランジ部31は、嵌合溝32よりも筒部12側に位置する第1フランジ部41と、嵌合溝32よりも筒部12とは反対側に位置する第2フランジ部42とを有する。本例では、例えば第1フランジ部41及び第2フランジ部42の一方が車室外に配置され、第1フランジ部41及び第2フランジ部42の他方が車室内に配置されている。
第2フランジ部42は、第1フランジ部41よりも外形寸法が大きく形成されている。
第1フランジ部41は、その外表面41aに周方向に複数のリブ51,52,53,54,55を有する。
リブ51,52,53,54,55は、第1リブ51と、第2リブ52と、第3リブ53と、第4リブ54と、第5リブ55とを含む。
図1、図2及び図4に示すように、第1リブ51は、第2筒部22と対向する位置に設けられる。第1リブ51は、第1平面部51aと、第2平面部51bと、曲面部51cとを有する。第1平面部51aは、相対的に筒部12側に位置して第1筒部21と第2筒部22とのそれぞれの延出方向に対して傾斜した傾斜面となっている。第2平面部51bは、相対的に筒部12から遠くに位置して第1筒部21と第2筒部22とのそれぞれの延出方向に対して傾斜した傾斜面となっている。曲面部51cは、第1平面部51aと第2平面部51bとを繋ぐ曲面形状となっている。曲面部51cは、第1フランジ部41の径方向外側に向かって突状をなすように構成される。また、第1平面部51aと、第2平面部51bと、曲面部51cとは、それぞれの幅が同一となっている。第1平面部51aは、第2筒部22の外周面22aまで延びており、第2筒部22と繋がっている。
図2に示すように、第2リブ52は、第1リブ51の周方向両側に設けられる一対のリブである。第2リブ52は、第1平面部52aと、第2平面部52bと、曲面部52cとを有する。第1平面部52aは、相対的に筒部12側に位置して第1筒部21と第2筒部22とのそれぞれの延出方向に対して傾斜した傾斜面となっている。第2平面部52bは、相対的に筒部12から遠くに位置して第1筒部21と第2筒部22とのそれぞれの延出方向に対して傾斜した傾斜面となっている。曲面部52cは、第1平面部52aと第2平面部52bとを繋ぐ曲面形状となっている。曲面部52cは、第1フランジ部41の径方向外側に向かって突状をなすように構成される。第1平面部52aと、第2平面部52bと、曲面部52cとは、それぞれの幅が同一となっている。第1平面部52aは、第1フランジ部41の外表面41aの一部である筒部12側に面した端面41bまで延びている。
図2及び図3に示すように第3リブ53は、一対の第2リブ52と周方向に所定間隔を隔てて隣り合う一対のリブである。第3リブ53は、一対の第2リブ52を基準として周方向において第1リブ51とは反対側に位置している。また、一対の第3リブ53は、第1リブ51と周方向において90°ずれた位置に設けられる。第3リブ53は、第1平面部53aと、第2平面部53bと、曲面部53cとを有する。第1平面部53aは、相対的に筒部12側に位置して第1筒部21と第2筒部22とのそれぞれの延出方向に対して傾斜した傾斜面となっている。第2平面部53bは、相対的に筒部12から遠くに位置して第1筒部21と第2筒部22とのそれぞれの延出方向に対して傾斜した傾斜面となっている。曲面部53cは、第1平面部53aと第2平面部53bとを繋ぐ曲面形状となっている。曲面部53cは、第1フランジ部41の径方向外側に向かって突状をなすように構成される。第1平面部53aと、第2平面部53bと、曲面部53cとは、それぞれの幅が同一となっている。第1平面部53aは、第1筒部21の外周面21aまで延びており、第1筒部21と繋がっている。
図2及び図3に示すように、第4リブ54は、一対の第3リブ53と周方向に所定間隔を隔てて隣り合う一対のリブである。第4リブ54は、一対の第3リブ53を基準として周方向において第2リブ52とは反対側に位置している。第4リブ54は、第1平面部54aと、第2平面部54bと、曲面部54cとを有する。第1平面部54aは、相対的に筒部12側に位置して第1筒部21と第2筒部22とのそれぞれの延出方向に対して傾斜した傾斜面となっている。第2平面部54bは、相対的に筒部12から遠くに位置して第1筒部21と第2筒部22とのそれぞれの延出方向に対して傾斜した傾斜面となっている。曲面部54cは、第1平面部54aと第2平面部54bとを繋ぐ曲面形状となっている。曲面部54cは、第1フランジ部41の径方向外側に向かって突状をなすように構成される。第1平面部54aと、第2平面部54bと、曲面部54cとは、それぞれの幅が同一となっている。第1平面部54aは、第1筒部21の外周面21aまで延びており、第1筒部21と繋がっている。
図2及び図3に示すように、第5リブ55は、周方向において一対の第4リブ54の間に設けられる。第5リブ55は、周方向において第1リブ51と180°反対側に設けられる。第5リブ55は、第1平面部55aと、第2平面部55bと、曲面部55cとを有する。第1平面部55aは、相対的に筒部12側に位置して第1筒部21と第2筒部22とのそれぞれの延出方向に対して傾斜した傾斜面となっている。第2平面部55bは、相対的に筒部12から遠くに位置して第1筒部21と第2筒部22とのそれぞれの延出方向に対して傾斜した傾斜面となっている。曲面部55cは、第1平面部55aと第2平面部55bとを繋ぐ曲面形状となっている。曲面部55cは、第1フランジ部41の径方向外側に向かって突状をなすように構成される。第1平面部55aと、第2平面部55bと、曲面部55cとは、それぞれの幅が同一となっている。第1平面部55aは、把持部24と繋がっている。
本実施形態のリブ51,52,53は、その大きさが他のリブ54,55よりも大きくなっている。ここで用いる「大きさ」の一例として、貫通孔Paに対する突出量の大きさ、又は、貫通孔Paとの摺動面積の大きさである。すなわち、リブの大きさが大きい場合では貫通孔Paに引っかかりやすく入れづらい構成であり、リブの大きさが小さい場合では貫通孔Paに引っかかりにくく入れやすい構成である。また、「大きさ」のその他の例として、貫通孔Paに組み付ける組付け方向に対する大きさ(高さ)である。すなわち、リブの高さが高いとリブが貫通孔Paに当たるのが早くなる構成であり、リブの高さが低いとリブが貫通孔Paに当たるのが遅くなる構成である。なお、本例においては、組付け方向に対するリブ51,52,53,54,55の大きさ(高さ)は同一となっている。
本実施形態のリブ51,52,53は、曲面部51c,52c,53cの曲率半径をリブ54,55の曲面部54c,55cの曲率半径よりも小さくすることで実質的な突出量を大きくしている。ここで、図5及び図6を用いて第1リブ51と第5リブ55との形状について詳しく説明する。
図5に示すように、第1リブ51は、第1平面部51aと第2平面部51bとがなす角度をθ1に設定される。図6に示すように、第5リブ55は、第1平面部55aと第2平面部55bとがなす角度がθ2に設定される。角度θ1と角度θ2は、同一角度である。このとき、第1リブ51の曲面部51cの曲率半径r1は、第5リブ55の曲面部55cの曲率半径r2よりも小さくなっている。これにより、第1リブ51の曲面部51cが第5リブ55の曲面部55cよりも径方向外側に突出した構成となっている。なお、第2リブ52及び第3リブ53の曲面部52c,53cの曲率半径は第1リブ51の曲面部51cの曲率半径r1と同一となっている。同様に、第4リブ54の曲面部54cの曲率半径は第5リブ55の曲面部55cの曲率半径r2と同一となっている。
本実施形態の作用を説明する。
本実施形態のグロメット10は、第1フランジ部41の外表面41aには周方向に複数のリブ51、52,53,54,55を有する。各リブ51,52,53,54,55には、車両パネルPへの取り付け作業時において、グロメット10を貫通孔Paに挿入する際の挿入力が50N以上となっている。
また、リブ51,52,53は、異なる位置に設けられるリブ54,55と比較してその大きさが大きく形成される。ここで、本実施形態のグロメット10の筒部12は、第1筒部21と第2筒部22とでL字状に屈曲した構成となっている。このようなグロメット10を車両パネルPの貫通孔Paに取り付ける場合、第2筒部22と対向する第1リブ51側から貫通孔Paに入りやすく、第5リブ55側が貫通孔Paに入りにくい。そのため、リブ51,52,53の大きさをリブ54,55よりも大きくすることで貫通孔Paに対して同時に入りやすくなっている。
本実施形態の効果を記載する。
(1)第1フランジ部41の外表面41aに設けられる複数のリブ51,52,53,54,55をその位置に応じて大きさを異ならせることで、貫通孔Paに装着する際に第1フランジ部41の複数のリブ51,52,53,54,55を同時に乗り越えるようにできる。これにより、一部のリブを乗り越えた時点で取り付けが完了したと作業者が錯覚してしまうことに起因する半挿入状態となることが抑えられ、作業性を向上できる。
(2)第1フランジ部41の外表面41aからの突出量を変化させることで各リブ51,52,53,54,55の大きさを異ならせて、貫通孔Paに装着する際に第1フランジ部41の複数のリブ51,52,53,54,55を同時に乗り越えるようにできる。
(3)リブ51,52,53,54,55の曲率半径の変更により突出量を変化させて各リブ51,52,53,54,55の大きさを異ならせることができる。
(4)フランジ部31は筒部12に対して長円状に張り出すものであるため、フランジ部31の長手方向と短手方向とで貫通孔Paに対する接触面が均一となり難く、フランジ部31の変形量も異なることとなる。このような構成において前述のようにリブ51,52,53,54,55の大きさを異ならせることで貫通孔Paに装着する際に第1フランジ部41の複数のリブ51,52,53,54,55を同時に乗り越えるようにできる。
(5)フランジ部31の長手方向と一致する方向に延びる第2筒部22と対向するリブ51が周方向において反対側に位置するリブ55よりも大きい。ここで、第2筒部22がフランジ部31の長手方向と一致する方向に延びることで、作業者が自然と第2筒部22を把持して取り付け作業を実施することが想定される。そのため、第2筒部22と対向するリブ51が取り付け作業時に最も動きやすく、貫通孔Paに入りやすい。そこで、当該リブ51を例えば反対側のリブ55よりも大きくすることで当該リブ51のみが貫通孔Paに入りやすい状況を阻害し、貫通孔Paに装着する際に第1フランジ部41の複数のリブ51,52,53,54,55を同時に乗り越えるようにできる。
(6)複数のリブ51,52,53,54,55の内で第2筒部22と対向するリブ51は、第1筒部21の外周面21a及び第2筒部22の外周面22aと繋がっていることで、第2筒部22と対向するリブ51が取り付け作業時に最も動きやすく、より貫通孔Paに入りやすい状況となるが、当該リブ51を例えば反対側のリブ55よりも大きくすることで当該リブ51のみが貫通孔に入りやすい状況を阻害し、貫通孔Paに装着する際に第1フランジ部41の複数のリブ51,52,53,54,55を同時に乗り越えるようにできる。
(7)車両パネルPの貫通孔Paに対する入りやすい位置のものから入りにくい位置のものにかけて大きさを小さく設定することで貫通孔Paに装着する際に第1フランジ部41の複数のリブ51,52,53,54,55を同時に乗り越えるようにできる。これにより、一部のリブを乗り越えた時点で取り付けが完了したと作業者が錯覚してしまうことに起因する半挿入状態となることが抑えられ、作業性を向上できる。
(8)貫通孔Paに対してグロメット10を取り付ける際に必要とする挿入力が50N以上であるものにおいて上述した構成を採用することで作業時に比較的大きな力を用いて取り付け作業を実施するグロメット10において作業性を向上できる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、第1リブ51と、第2リブ52と、第3リブ53の曲面部51c,52c,53cの曲率半径を同じとし、第4リブ54と第5リブ55の曲面部54c,55cの曲率半径を同じとしたが、これに限らない。
例えば、第3リブ53の曲面部53cの曲率半径を第1リブ51及び第2リブ52の曲面部51c,52cよりも曲率半径を大きくし、第4リブ54及び第5リブ55の曲面部54c,55cよりも曲率半径を小さくしてもよい。すなわち、第3リブ53の大きさ(突出量)を第1リブ51及び第2リブ52より小さく、第4リブ54及び第5リブ55よりも大きくしてもよい。第3リブ53の大きさ一例として、例えば第1リブ51の大きさと第5リブ55の大きさのちょうど真ん中の大きさとしてもよい。もちろん、第3リブ53の大きさは、例えば第1リブ51よりも小さく、第5リブ55よりも大きければ適宜変更可能である。
また、第3リブ53の曲面部53cの曲率半径を第1リブ51及び第2リブ52の曲面部51c,52cよりも曲率半径を大きくし、第4リブ54及び第5リブ55の曲面部54c,55cと同一の曲率半径としてもよい。すなわち、第3リブ53の大きさ(突出量)を第1リブ51及び第2リブ52よりも小さく、第4リブ54及び第5リブ55と同一としてもよい。
また、曲面部51c、曲面部52c、曲面部53c、曲面部54c、曲面部55cの順で曲率半径を大きくする構成を採用してもよい。すなわち、第1リブ51、第2リブ52、第3リブ53、第4リブ54、第5リブ55の順でリブの大きさを小さくするようにしてもよい。言い換えれば各リブ51,52,53,54,55の大きさを全て異ならせてもよい。
なお、上記変更例は、筒部12の引出方向によって適宜変更可能である。例えば、第2筒部22とリブとが対向しない場合には、第2筒部22から近い順にリブの大きさを大きくする構成を採用してもよい。
また、上記実施形態並びに各変形例では、相対的に第1リブ51側のリブの大きさを大きくし、第5リブ55側のリブの大きさを小さくしたが、これらは貫通孔Paに対して入りやすい位置であるか否かで適宜変更可能である。例えば第3リブ53が貫通孔Paに入りやすい位置である場合には第3リブ53を最も大きくし、第3リブ53から近い順でリブの大きさを徐々に小さくするような構成を採用してもよい。
・上記実施形態では、フランジ部41の外表面41aからの径方向における突出量の変更例として、曲率半径を異ならせる構成を採用したが、これに限らない。各リブ間で曲率半径を同一としつつ径方向における突出量を各リブ間で異ならせるようにしてもよい。
・上記実施形態では、各リブ51,52,53,54,55の幅を一定としたが、大きさを変更する一例として幅を変更する構成を採用してもよい。
図7及び図8に示すように、第1リブ51の幅W1を第5リブ55の幅W2よりも広くするなどして貫通孔Paとの間における摩擦抵抗に変化を付けることで、貫通孔Paに装着する際に第1フランジ部の複数のリブを同時に乗り越えるようにできる。他のリブ52,53,54の幅についても同様に変更することで摩擦抵抗に変化を付けてもよい。この場合、各リブ51,52,53,54,55の曲率半径並びに高さは同一である。
・上記実施形態では、各リブ51,52,53,54,55の組付け方向に対する大きさ(高さ)を同一としたが、大きさを変更する一例として高さを変更する構成を採用してもよい。
図9及び図10に示すように、第1リブ51の組付け方向における大きさである高さT1を、第5リブ55の組付け方向における大きさである高さT2よりも高くするなどして、入りやすい部位を乗り越えにくくすることで貫通孔Paに装着する際に第1フランジ部の複数のリブを同時に乗り越えるようにできる。他のリブ52,53,54の高さについても同様に変更してもよい。この場合、各リブ51,52,53,54,55の曲率半径並びに幅は例えば同一である。もちろん、曲率半径や幅を異ならせた上で、本変更例を適用してもよい。この場合、双方の相乗効果を期待できる。
・上記実施形態では、各リブ51,52,53,54,55の第1平面部51a,52a,53a,54a,55aと第2平面部51b,52b,53b,54b,55bとの間を曲面部51c,52c,53c,54c,55cとしたが、曲面部51c,52c,53c,54c,55cを省略してピン角形状としてもよい。
・上記実施形態では、計8個のリブ51,52,53,54,55を備える構成を採用したが、個数は適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、フランジ部31を長円形状としたが、真円形状や楕円形状としてもよい。
・上記実施形態では、フランジ部31の長手方向と第2筒部22との延出方向とを一致させる構成としたが、これらの関係は適宜変更可能である。
・上記実施形態の筒部12の構造は特に限定されない。第1筒部21及び第2筒部22の少なくとも一方を、蛇腹構造を有する形状としてもよい。また、第2筒部22を第1筒部21と直交する方向に延出する構成としたが、第2筒部の延出方向を第1筒部21と交差する方向であれば適宜変更してもよい。
10 グロメット
11 本体部
12 筒部
12a 貫通孔
21 第1筒部
21a 外周面
22 第2筒部
22a 外周面
23 貫通孔
24 把持部
31 フランジ部
31a 外周面
32 嵌合溝
33 内側筒部
33a 貫通孔
41 第1フランジ部
41a 外表面
41b 端面
42 第2フランジ部
51,52,53,54,55 リブ
51a,52a,53a,54a,55a 第1平面部
51b,52b,53b,54b,55b 第2平面部
51c,52c,53c,54c,55c 曲面部
P 車両パネル
Pa 貫通孔
r1 曲率半径
r2 曲率半径
T1 高さ
T2 高さ
W1 幅
W2 幅
θ1 角度
θ2 角度

Claims (7)

  1. 車両パネルの貫通孔に取り付けられる本体部と、該本体部から延出する筒部とを有し、
    前記本体部は、前記筒部よりも拡径されたフランジ部と、該フランジ部の外周面において径方向内側に窪んで前記貫通孔に嵌合される嵌合溝と、を備え、
    前記フランジ部は、前記嵌合溝を挟んで前記筒部側に位置する第1フランジ部と、前記嵌合溝を挟んで前記筒部とは反対側に位置する第2フランジ部とを有し、
    前記第1フランジ部の外表面には周方向に複数のリブを有し、
    前記複数のリブは、位置に応じて大きさが異なるグロメットであって、
    前記フランジ部は、前記筒部に対して長円状に張り出すものであり、
    前記筒部は、前記本体部から延出する第1筒部と、該第1筒部の延出方向先端部から延出方向と交差する方向に延出する第2筒部と、を備え、
    前記第2筒部の延出方向は、前記フランジ部の長手方向と一致しており、
    前記複数のリブの内で前記第2筒部と対向するリブは、周方向において反対側に位置するリブよりも大きい、グロメット。
  2. 前記複数のリブの内で前記第2筒部と対向するリブは、前記第1筒部の外周面及び前記第2筒部の外周面と繋がっている、請求項に記載のグロメット。
  3. 前記複数のリブは、前記フランジ部の外表面からの突出量を変化させることで大きさを異ならせる、請求項1又は請求項2に記載のグロメット。
  4. 前記複数のリブは、曲率半径の変更により突出量を変化させる、請求項に記載のグロメット。
  5. 前記複数のリブは、幅の違いにより大きさを異ならせる、請求項1又は請求項2に記載のグロメット。
  6. 前記複数のリブは、高さの違いにより大きさを異ならせる、請求項1又は請求項2に記載のグロメット。
  7. 前記貫通孔に対して取り付ける際に必要とする挿入力が50N以上である、請求項1から請求項6の何れか1項に記載のグロメット。
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