JP7240815B2 - 転動部品の製造方法および軸受の製造方法 - Google Patents

転動部品の製造方法および軸受の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は転動部品、軸受およびそれらの製造方法に関し、特に構成部材がファイバーフローを含む転動部品、軸受およびそれらの製造方法に関するものである。
軸受を長寿命化するためには、軸受を構成する転動部品における、剥離の起点となる非金属介在物を減らしかつそのサイズを小さくすることが要求される。このため鋼材メーカ各社はその製鋼方法を工夫してきた。しかし転動部品に含まれる非金属介在物を完全に排除することはできない。またそのような特殊な工程を経た鋼材は高コストであり、かつグローバル市場での入手が困難であるという問題がある。
そこで、転動部品に不可避的に存在する非金属介在物に対する対策として、たとえば特開2004-263768号公報(特許文献1)においては、以下の方法がとられている。特開2004-263768号公報では、粒径が30μm以上の非金属介在物を含む低清浄度鋼に対しローラバニシング加工がなされる。これにより非金属介在物が粉砕され小径化されるため、転動疲労寿命に優れた転動部品が得られる。
一方、転動部品を構成する素材の耐久性の向上を図る観点から、当該素材に形成されるファイバーフローに着目する場合もある。たとえば特開2013-116689号公報(特許文献2)においては、外輪が熱間鍛造加工後に冷間ローリング加工されることにより、外輪のファイバーフローが切断されずに外郭形状に沿って繋がって形成された車輪用軸受装置が開示されている。これにより、車輪用軸受装置の耐久性が向上するとされている。
また非金属介在物は、圧延時にファイバーフローに沿って引き延ばされる。このため、ファイバーフローと軌道面との角度が大きければ、非金属介在物が軌道面に露出する可能性が高くなる。そこでファイバーフローと軌道面との角度を極力小さくする対策がなされる。たとえば特開2003-301850号公報(特許文献3)においては、ファイバーフローと軌道面とのなす角度を15°以下とすることにより軸受の長寿命化を図っている。
特開2004-263768号公報 特開2013-116689号公報 特開2003-301850号公報
そもそも非金属介在物は、転動部品の特に軌道面の表面に介在し、軌道面の表面に露出することが問題となることが多い。これにより当該露出部としての非金属介在物と、転動部品の母材との隙間が形成され、それがき裂として働き、軸受の早期破損の原因となるためである。
非金属介在物の露出を防ぐ観点から上記のようにファイバーフローと軌道面との角度を極力小さくする対策がなされる。しかし製品の形状によっては、鍛造後にどうしても上記角度が大きくなる場合がある。特開2013-116689号公報においては、上記の課題に対する対策が十分になされていない。
また、特開2004-263768号公報に開示のローラバニシング加工がなされる加工深さは、バニシングツールと軸受の軌道面との接触する部分の楕円形の大きさによって決まる。当該接触する部分の楕円形を大きくすることにより加工深さを深くすることができる。このようにすれば、非金属介在物と転動部品の母材との隙間を塞ぎ、軸受の表面を起点とする剥離だけでなく、軸受の内部を起点とする剥離を抑制することもできる。しかし特開2004-263768号公報、特開2013-116689号公報および特開2003-301850号公報においては部材を熱処理し硬度が高くされた後にバニシング加工などの塑性加工がなされる。このため部材の加工が困難となり加工深さを深くすることが困難である。その結果、塑性加工を行なっても、き裂としての隙間を塞ぎ、軸受の剥離を抑制する効果が十分に得られない可能性がある。
本発明は以上の問題に鑑みなされたものである。その目的は、たとえ表面とファイバーフローとのなす角度が大きくても、軌道面の表面に露出した非金属介在物と母材との隙間を埋めることで隙間がき裂として働くことを抑制する転動部品、および当該転動部品を含む軸受、ならびにそれらの製造方法を提供することである。
本発明に係る転動部品は、表面を有する。当該転動部品にはファイバーフローおよび非金属介在物が含まれる。転動部品の表面から第1の深さまでの領域内において、非金属介在物と、転動部品を構成する母材との隙間が埋められている。第1の深さは50μm以上である。当該表面とファイバーフローとのなす角度は15°以上である。
本発明に係る軸受は、外輪と、外輪の内周面上に配置される転動体と、転動体の内周側に配置される内輪とを備える。外輪、転動体および内輪の少なくとも1つは上記の転動部品である。上記の転動部品の表面は、外輪の軌道面、内輪の軌道面および転動体の転動面のいずれかである。
本発明に係る転動部品の製造方法は、まず被加工面を有し、ファイバーフローを含む部材が準備される。被加工面に塑性加工が施される。塑性加工を施す工程の後に部材に熱処理が施される。塑性加工を施す工程により、転動部品の表面から第1の深さまでの領域内において、転動部品に含まれる非金属介在物と、転動部品を構成する母材との隙間が埋められる。第1の深さは50μm以上である。表面とファイバーフローとのなす角度は15°以上である。
本発明は、外輪と、外輪の内周面上に配置される転動体と、転動体の内周側に配置される内輪とを備える軸受の製造方法である。外輪、転動体および内輪の少なくとも1つは上記の転動部品である。上記の転動部品の表面は、外輪の軌道面、内輪の軌道面および転動体の転動面のいずれかである。
本発明によれば、軌道面の表面に露出した非金属介在物と母材との隙間を深い領域まで埋めることで、たとえ表面とファイバーフローとのなす角度が大きくても、隙間がき裂として働くことを抑制する転動部品を得ることができる。また製造方法においては熱処理前の塑性加工(バニシング加工)により、たとえ表面とファイバーフローとのなす角度が大きくても、非金属介在物と母材との隙間を深い領域まで埋めることができ、隙間がき裂として働くことを抑制できる。
本実施の形態に係る円錐ころ軸受の構造を示す概略断面図である。 図1中の点線で囲まれた領域Aの概略拡大断面図である。 転動部品の母材と、その母材に存在する非金属介在物との態様を示す概略断面図である。 本実施の形態の円錐ころ軸受の製造方法の概略を示すフローチャートである。 本実施の形態の円錐ころ軸受の製造方法の第1工程を示す概略断面図である。 本実施の形態の円錐ころ軸受の製造方法の第2工程を示す概略断面図である。 本実施の形態の円錐ころ軸受の製造方法の第3工程を示す概略断面図である。 本実施の形態の円錐ころ軸受の製造方法の第4工程の第1例を示す概略断面図である。 本実施の形態の円錐ころ軸受の製造方法の第4工程の第2例を示す概略断面図である。 内輪の内部に非金属介在物が存在する態様を示す概略断面図である。 図10の点線で囲まれた領域XIの拡大概略断面図である。 非金属介在物および母材との隙間が露出する被加工面に対し、熱処理後に塑性加工を行なった場合(A)および塑性加工後に熱処理を行なった場合(B)の態様を示す概略断面図である。 バニシング加工の際に、内輪軌道面などを形成するための被加工面に対し垂直な方向から押圧するようにバニシングツールが加圧する態様を示す概略図である。 バニシング加工の際に、内輪軌道面などを形成するための被加工面に対し垂直な方向に対し斜めの方向から押圧するようにバニシングツールが加圧する態様を示す概略図である。 バニシング加工前後の表面粗さの一例、およびバニシング加工時の残留応力の分布を示す概略図である。 バニシング加工の際に斜め方向から押圧力を加えることにより、き裂を抑制する効果が高められることを示すグラフである。
以下、本実施の形態について図面を参照しながら説明する。まず本実施の形態において形成される転がり軸受について、図1および図2を用いて説明する。
図1は本実施の形態に係る円錐ころ軸受の構造を示す概略断面図である。図2は図1中の点線で囲まれた領域Aの概略拡大断面図の第1例(A)と第2例(B)とである。図1を参照して、本実施の形態において形成される軸受としての円錐ころ軸受2は、外輪20と、内輪21と、複数のころ22と、保持器23とを主に備えている。外輪20は、環形状からなり、内周面に外輪軌道面20Aを有している。内輪21は、環形状からなり、外周面に内輪軌道面21Aを有している。内輪21は、内輪軌道面21Aが外輪軌道面20Aに対向するように外輪20の内周側に配置されている。
転動体としてのころ22は、外輪20の内周面上に配置されている。ころ22はころ転動面22Aを有し、当該ころ転動面22Aにおいて内輪軌道面21Aおよび外輪軌道面20Aに接触し、かつ保持器23により周方向に所定のピッチで配置されている。これにより、ころ22は、外輪20および内輪21の円環状の軌道上に転動自在に保持されている。逆に言えば、上記の内輪21は、ころ22の内周側に配置されている。また、円錐ころ軸受2は、外輪軌道面20Aを含む円錐、内輪軌道面21Aを含む円錐、およびころ22が転動した場合の回転軸の軌跡を含む円錐のそれぞれの頂点が軸受の中心線上の1点で交わるように構成されている。このような構成により、円錐ころ軸受2の外輪20および内輪21は、互いに相対的に回転可能となっている。
以上のように、円錐ころ軸受2は、転動部品としての外輪20、内輪21およびころ22を含んでいる。言い換えれば、外輪20、内輪21およびころ22の少なくとも1つは上記の転動部品である。図2(A)を参照して、たとえば内輪21の内輪軌道面21Aところ22のころ転動面22Aとが互いに接触する。この内輪軌道面21Aおよびころ転動面22Aのようにそれぞれの転動部品は、互いに他の転動部品と接触する表面を有している。図2には示されないが、外輪20の外輪軌道面20Aところ22のころ転動面22Aとも互いに接触する。つまり転動部品である外輪20も、他の転動部品であるころ22と接触する表面を有している。
図2(A)に示すように、転動部品であるたとえば内輪21は、その組織内に、ファイバーフローFFを含んでいる。内輪21の表面である内輪軌道面21Aと、内輪21に含まれるファイバーフローFFとのなす角度αは15°以上である。
図2(B)を参照して、ファイバーフローFFはころ22の側に含まれていてもよい。この場合においても、ころ22の表面であるころ転動面22Aと、ころ22に含まれるファイバーフローFFとのなす角度αは15°以上である。
転動部品の表面は、外輪20の軌道面としての外輪軌道面20A、内輪21の軌道面としての内輪軌道面21A、およびころ22の転動面としてのころ転動面22Aのいずれかである。すなわち内輪軌道面21A、外輪軌道面20Aおよびころ転動面22Aの表面は、算術平均粗さが0.1μmRa以下、Rsk<0である。また当該表面の圧縮残留応力は700MPa以上である。
図3は転動部品の母材と、その母材に存在する非金属介在物との態様を示す概略断面図である。図3を参照して、内輪21などの転動部品は、その組織内に、非金属介在物41を含んでいる。内輪21の表面である内輪軌道面21Aから第1の深さまでの領域内において、非金属介在物41と、内輪21を構成する母材との隙間が埋められている。ここで内輪軌道面21Aから第1の深さまでの領域内とは、内輪軌道面21Aから図3の上下方向に延びる深さDが50μm以上までの領域内である。このことは転動部品である外輪20、ころ22についても同様である。すなわち外輪20およびころ22は、その組織内に、非金属介在物41を含んでいる。そして外輪20の表面である外輪軌道面20Aから深さD以内の領域内において、非金属介在物41と外輪20を構成する母材との隙間が埋められている。深さDは50μm以上である。同様に、ころ22の表面であるころ転動面22Aから深さD以内の領域内において、非金属介在物41ところ22を構成する母材との隙間が埋められている。
なお内輪21などの転動部品においては、内輪軌道面21Aなどの表面の側(図3(A)の上側)に存在する非金属介在物41と、内輪21を構成する母材との隙間42(図11、図12参照)は、内輪21の内輪軌道面21Aから離れた内部の側に存在する非金属介在物41と、内輪21を構成する母材との隙間42よりも小さくてもよい。
外輪20、内輪21、ころ22を構成する材料は鋼であってもよい。当該鋼は、言うまでもなく鉄(Fe)を主成分とし、上記の元素の他に不可避的不純物を含んでいてもよい。不可避的不純物としては、リン(P)、硫黄(S)、窒素(N)、酸素(O)、アルミ(Al)などがある。これらの不可避的不純物元素の量は、それぞれ0.1質量%以下である。その結果、外輪20、内輪21およびころ22は、酸素含有量がたとえば5ppm以上の鋼材により形成される場合がある。
当該鋼は、軸受用材料の一例であるたとえばJIS規格S53Cである。S53Cは、炭素を0.5質量%以上0.56質量%以下含み、珪素を0.15質量%以上0.35質量%以下含み、マンガンを0.6質量%以上0.9質量%以下含む。またS53Cは、リンを0.03質量%以下、硫黄を0.035質量%以下、クロムを0.2質量%以下、ニッケルを0.02質量%以下含む。
次に、以上の構成を有する転動部品、およびそれを含む円錐ころ軸受2の製造方法について、図4~図9を用いて説明する。すなわち以下に述べるのは、外輪20と、外輪20の内周面上に配置されているころ22と、ころ22の内周側に配置されている内輪21とを備える円錐ころ軸受2の製造方法である。なお以下の図4~図9は一例として内輪21の製造工程を示している。
図4は、本実施の形態の円錐ころ軸受の製造方法の概略を示すフローチャートである。図4を参照して、本実施の形態の製造方法においては、まず円錐ころ軸受2を形成するための部材が準備される(S10)。その準備された部材に対して塑性加工がなされる(S20)。塑性加工がなされた後に、当該部材に熱処理が施される(S30)。そして当該部材の表面が研磨される(S40)。以下、図5~図9を用いてこれらの各工程について詳細に説明する。
図5を参照して、まず転動部品である外輪20、内輪21、ころ22のいずれかの部材を形成するための鋼材101が準備される。当該鋼材101の材質は上記のとおりである。鋼材101はたとえば図の左右方向に延びるファイバーフローFFを含んでいる。切削工具102により、転動部品形成領域103が、鋼材101から切り取られる。図6を参照して、内輪21を形成するために中央部に空洞104を有する部材が形成される。
図7を参照して、内輪21の外周面に対して一般公知の旋削などの加工がなされる。これにより、図に示すようにファイバーフローFFを含み、そのファイバーフローFFの延びる方向に対して傾斜した外周面すなわち被加工面21Bを有する部材が形成される。被加工面21Bは、ファイバーフローFFとのなす角度が15°以上となるように形成される。以上により、図4に工程(S10)で示すように対象部材が準備される。
図8を参照して、図7のように部材としての内輪21が準備された後、図4に工程(S20)で示すように、被加工面21Bに塑性加工が施される。これにより被加工面21Bは内輪軌道面21Aとなる。
図8は上記塑性加工の第1例を示している。図8を参照して、塑性加工を施す工程においては、たとえばバニシング加工がなされることが好ましい。バニシング加工においては、たとえばセラミック製の硬球、またはダイヤモンド製の突起形状部などの押し付け部CCが工具とされる。図8では一例として球形の押し付け部CCが図示される。押し付け部CCを図中の矢印R1の方向に回転させ、内輪21を空洞104を貫通する仮想の軸Lを中心として矢印R2の周方向に回転させながら、押し付け部CCが被加工面21B上を矢印Fに示す力で押圧する。この押圧は、押し付け部CCが取り付けられたバニシングツール25が、押し付け部CCに対して矢印Fの力を加えるようになされる。またバニシングツール25は、押し付け部CCが矢印Mの方向に移動するように、被加工面21B上を送らせる。これにより、被加工面21B上に存在する微小な凹凸形状などが平坦化される。
図9は上記塑性加工の第2例を示している。図9を参照して、塑性加工を施す工程においては、たとえば冷間ローリング加工がなされてもよい。冷間ローリング加工においては、成形ロール31とマンドレル32とが準備される。成形ロール31およびマンドレル32は、いずれもたとえば軸方向(図9の左右方向)に交差する断面が円形状でありその全体が棒状である。ただし図9に示すように成形ロール31は、その外周面の一部が、円錐ころ軸受2の内輪21用の傾斜した内輪軌道面21Bとなるべき被加工面21B上に押し当てられる。このため成形ロール31の外周面の一部は、部分的にその軸方向に関して傾斜した円錐状の形状を有していてもよい。
成形ロール31は内輪21の外側から矢印Fの力で被加工面21B上に押し当てられ、マンドレル32は内輪21の内側から空洞104の内壁面上に押し当てられる。すなわち内輪21の鋼材部分は、成形ロール31とマンドレル32とに挟まれるように配置される。この状態で内輪21を空洞104を貫通する仮想の軸L1を中心として矢印R3の周方向に回転させる。このとき同時に、成形ロール31をその軸方向に関する断面の中央を貫通する仮想の軸L2を中心として矢印R4の方向に回転させ、マンドレル32をその軸方向に関する断面の中央を貫通する仮想の軸L3を中心として矢印R5の方向に回転させる。ここで、内輪21の回転方向R3とマンドレル32の回転方向R5とは等しいが、成形ロール31の回転方向R4は上記回転方向R3,R5とは逆方向であることが好ましい。また成形ロール31は回転しながら、内輪21側へ向かう矢印Mで示す方向に移動する。しかしマンドレル32は回転するものの、成形ロール31のような移動はなされない。以上の回転および移動により、被加工面21B上に存在する微小な凹凸形状などが平坦化され、内輪軌道面21Aが形成される。
再度図8を参照して、以上のように塑性加工を施す工程の後に、図4に工程(S30)で示すように、内輪21などの部材に焼入れなどの熱処理が施される。その後、図4に工程(S40)で示すように、内輪21の被加工面21Bに対して研磨加工が施される。ここではたとえば内輪研削盤による研磨加工がなされることが好ましい。これにより、内輪21の被加工面21Bの算術平均粗さが0.1μmRa以下となるように、研磨加工がなされる。
以上により、塑性加工された内輪軌道面21Aを有する内輪21が形成される。塑性加工を施す工程により、内輪21の内輪軌道面21Aの表面から第1の深さまでの領域内において、内輪21に含まれる非金属介在物41(図3参照)と、内輪21を構成する部材との隙間が埋められる。ここで第1の深さまでの領域内とは、表面から図3の上下方向に延びる深さDが50μm以上までの領域内である。内輪軌道面21Aの表面は、ファイバーフローFFとのなす角度が15°以上である。また塑性加工後の内輪軌道面21Aの表面は、Ra≦0.1μm、Rsk<0、圧縮残留応力が700MPa以上であることが好ましい。また塑性加工後の内輪軌道面21Aの表面の側に存在する非金属介在物41(図3参照)と、内輪21を構成する母材との隙間42は、内輪21の内輪軌道面21Aから離れた内部の側に存在する非金属介在物41と、内輪21を構成する母材との隙間42よりも小さくなるように形成されることが好ましい。
以上においては一例として内輪21の製造工程について説明したが、外輪20も基本的に内輪21と同様の製造工程により形成される。またころ22については、形成される形状が外輪20および内輪21と大きく異なる。しかしころ22についても、鋼材101から転動部品形成領域103が切り取られ、被加工面21Bに研磨加工およびその後の塑性加工が施される点については他の転動部品と同様である。
その後、以上の工程により形成された各転動部品が組み立てられることにより、たとえば図1の断面図に示すような構成を有する円錐ころ軸受2が形成される。
次に、本実施の形態の背景を説明したうえで本実施の形態の作用効果、およびその他の好ましい構成等について説明する。
図10は転動部品、たとえば内輪21の内部に非金属介在物が存在する態様を示す概略断面図である。図11は図10の点線で囲まれた領域XIの拡大概略断面図である。図10および図11を参照して、内輪21などの転動部品において、以下の2条件を満たす場合、転動部品に含まれる非金属介在物41が内輪軌道面21Aなどに露出する可能性が高くなる。1つは転動部品を構成する母材である鋼材の清浄度が低いことである。他の1つは内輪軌道面21AなどとファイバーフローFFとのなす角度が大きいことである。内輪軌道面21Aなどに露出する非金属介在物41は、母材との隙間42を起点とするき裂を発生させ、当該転動部品を含む軸受を早期破損させる原因となる。隙間42も内輪軌道面21Aに露出するため、軸受の使用時にこの隙間42内に潤滑油が進入する。その状態でころ22などがその隙間42の上を転動すれば、油圧により隙間42が広がる。このことが隙間42を起点とするき裂を伸展させる原因となる。非金属介在物41が内輪軌道面21Aなどに露出しないようにするためには高清浄度鋼を使用することが理想であるが、これはコストが高く調達性に劣る。また内輪軌道面21AなどとファイバーフローFFとのなす角度を極力小さくすることが理想であるが、製品の形状によってはどうしても当該角度が大きくなる場合もある。
また、非金属介在物41の母材との隙間42による軸受の早期破損を防ぐための長寿命化技術として、非金属介在物41が露出する表面に対するHIP(Hot Isostatic Pressing)を用いた加工を行なうことも考えられる。HIPにより、非金属介在物41と母材との隙間42を埋める効果が確認されている。したがってHIPによりき裂の発生に起因する軸受の早期破損を抑制することができる。しかしこの加工法はコストが高く、量産品には採用が難しいという欠点がある。
そこで本実施の形態においては、内輪軌道面21Aを形成するために被加工面21Bに対しバニシング加工などの塑性加工を行なう。これにより非金属介在物41の母材との隙間42を母材の材料などにより充填し、隙間42がほとんど存在しない状態とすることで、き裂の発生源をなくし、軸受の長寿命化を図る。しかしこのバニシング加工においても以下の問題が生じうる。
図12(A)は非金属介在物41と、内輪21を構成する母材との隙間42が露出する被加工面に対し熱処理後に塑性加工を行なった場合の態様を示している。図12(A)を参照して、焼入れなどの熱処理の後にバニシング加工などの塑性加工を行なった場合、バニシング加工を行なうツールと加工対象物との接触する部分である接触楕円が小さくなる。これは熱処理により硬くなった加工対象物に対してバニシングツールを接触させるため、当該ツールが加工対象物の深さ方向に進行しにくくなるためである。このためバニシング加工による隙間42を母材で埋めてこれを少なくする効果は、内輪軌道面21Aからの深さdが浅い領域内のみでしか得られない。このため内輪軌道面21Aからの深さがdより深い領域においては隙間42が残存し、この部分がき裂として作用する可能性が残存する。
これに対し、図12(B)は非金属介在物41と、内輪21を構成する母材との隙間42が露出する被加工面に対し先に塑性加工を行ない、その後に熱処理を行なった場合の態様を示している。本実施の形態においては、図12(B)に示すように、そのような被加工面に対し、熱処理前にバニシング加工または冷間ローリング加工などの塑性加工がなされ、その後に熱処理がなされる。この場合は、特に図3および図12(B)に示すように、バニシング加工を行なうツールと加工対象物との接触する部分である接触楕円が図12(A)の場合よりも大きくなる。これは熱処理がなされておらず軟らかい状態の加工対象物に対してバニシングツール25を接触させるため、当該ツールが加工対象物の深さ方向に進行しやすくなるためである。このため本実施の形態においては、たとえば内輪軌道面21Aから深さD以内の領域内において、非金属介在物41と、内輪21を構成する母材との隙間が埋められる。深さDは50μm以上である。このため本実施の形態においては、図12(A)の場合に比べてより深い領域までき裂の発生源を排除することができる。したがって軸受の表面を起点とする剥離だけでなく、軸受の内部を起点とする剥離の発生を抑制することができ、軸受の長寿命化を図ることができる。
より具体的には、塑性加工により、内輪軌道面21Aなどの表面側の非金属介在物41と母材との隙間42は、転動部品の内部側の非金属介在物41と母材との隙間42よりも小さくなる。したがって、き裂による転動部品の早期破損の原因が小さくなる(または消滅する)。これにより、内輪軌道面21Aにおける非金属介在物41と母材との隙間42を起点とするき裂の伸展が抑制でき、軸受の長寿命化を図ることができる。
また本実施の形態においては、図12(A)の比較例に比べてバニシングツール25の押し付け部CC(図8参照)の加工送り速度を高くすることができるため、下降のサイクルタイムを短くすることができる。
上記のように塑性加工により非金属介在物41に起因する損傷を抑制できるため、非金属介在物41を多く含む低清浄度の部材から軸受を形成しても、高清浄度の部材から形成される軸受と同水準の寿命とすることができる。したがって低清浄度の部材を軸受の材料として使用することが可能となり、製造コストを削減することができる。本実施の形態によれば、HIPなどの高コスト工程を経ることなく、高清浄度鋼が入手困難な海外などでも低コストで安定した生産が可能となる。
一般的に良好な運転条件にて加工すれば、完成品における内輪軌道面21Aなどの表面の各パラメータの数値範囲が0.1μmRa以下、Rsk<0であれば良好な潤滑状態とすることができる。また圧縮残留応力を700MPa以上とすることでき裂の伸展を抑制することができる。
なお上記の塑性加工を施す工程においては、バニシング加工の代わりに、ショットピーニング、ウォータージェット、UIT(Ultrasonic Impact Treatment:超音波衝撃処理)からなる群から選択されるいずれかが用いられてもよい。この場合においても、バニシング加工がなされた場合と同様の作用効果を奏する。
また、き裂に起因する剥離を抑制する観点からは、上記のようにファイバーフローFFと軌道面または転動面とのなす角度は15°以下であることが好ましいとされている。しかし実際にはそのような制御を行なうことは困難であり、当該角度が不可避的に大きくなってしまう場合も生じ得る。また清浄な鋼材を用いるという観点からは、転動部品の酸素含有量は5ppm以下であることが好ましいと考えられる。しかし本実施の形態においては、たとえ上記角度が15°以上であっても、上記の塑性加工により、き裂に起因する剥離の発生を抑制することができ、軸受の長寿命化を図ることができる。また本実施の形態においては、転動部品としての外輪20、内輪21およびころ22の酸素含有量が5ppm以上であっても、上記の塑性加工により、き裂に起因する剥離の発生を抑制することができ、軸受の長寿命化を図ることができる。
以上のようにバニシング加工による塑性加工により非金属介在物と母材との隙間を埋める効果を高めるためには、以下のようにすることがより好ましい。図13は、矢印R2の方向に回転された内輪21をバニシング加工する際に、内輪軌道面21Aを形成するための被加工面21Bなどに対し垂直な方向から押圧するようにバニシングツール25が加圧する態様を示している。図14は、矢印R2の方向に回転された内輪21をバニシング加工する際に、内輪軌道面21Aを形成するための被加工面21Bなどに対し垂直な方向に対し斜めの方向から押圧するようにバニシングツール25が加圧する態様を示している。図13を参照して、たとえばバニシング加工の際には、図8と同様に、バニシングツール25が被加工面21Bに垂直な方向から垂直力F1でこれを押圧する場合もある。ただし図14を参照して、本実施の形態においては、バニシング加工の際に、バニシングツール25が被加工面21Bに垂直な方向に対して斜めの方向からこれを押圧することが好ましい。すなわちこの場合、バニシングツール25に取り付けられた、ダイヤモンド製の突起形状部としての工具である押し付け部CCが、被加工面21Bに対して垂直な方向に対して傾斜角θを有する方向から、押し付け力F3で被加工面21Bを押圧しながら塑性加工し内輪軌道面21Aを形成する。被加工面21Bを押圧する押し付け力F3は、被加工面21Bに垂直な方向に加わる垂直力F1と、垂直力F1に交差する方向すなわち図14の左右方向に沿って加わる接線力F2とに分解可能である。よって異なる観点から言えば、図14に示すように、バニシング加工においては、被加工面21Bに対して垂直な方向に加わる垂直力F1と、垂直力F1に交差する方向に加わる接線力F2との合力(押し付け力F3)が加わることにより加工がなされることが好ましい。
図15は、バニシング加工時における内輪21の深さ方向の残留応力の分布を示す概略図である。図15において、押し付け部CCの下側の曲線は、被加工面の表面からの深さ(縦座標)と圧縮残留応力(中央より右側の座標)および引張残留応力(中央より左側の座標)との関係を示している。図15を参照して、バニシング加工の工具としての押し付け部CCが、内輪軌道面21Aなどを形成するための被加工面21Bに塑性加工を施す。塑性加工前の被加工面21Bは、最大高さ粗さRzが12.5μmであるとし、塑性加工後の内輪軌道面21Aは、最大高さ粗さRzが0.8μmであるとする。図15のように被加工面21Bの塑性加工による変形により、母材と非金属介在物との隙間が埋められる。この隙間を埋める効果を高めるためには、図15中に示す塑性加工による母材への圧縮残留応力が最大となる位置Pが、より表面側(図15の上側)に位置するように制御することが好ましい。このような制御は、上記角度θを設けることにより実現可能となる。
言い換えれば、バニシング加工時に被加工面21Bに対して加圧方向を傾け、垂直力F1と接線力F2との双方の合力が加わるようにする。これにより、塑性変形量および圧縮残留応力量が最大となる位置を、被加工面からより浅い位置である表面に近い位置にシフトさせることができる。このことが、非金属介在物と母材との隙間を埋め、母材表面における介在物と母材との密着性を高めることにつながる。したがって隙間を起点とするき裂の伸展を抑制する効果が高められる。
図16のグラフの横軸はσx/Pmaxを、縦軸はz/bを示している。ここでσxはバニシング加工時の周方向の応力を示し、Pmaxはバニシング加工時の内輪軌道面21Aなどの最大面圧を示す。またzはバニシング加工がされる内輪軌道面21Aなどの深さ方向の位置座標を示し、bは内輪軌道面21Aなどの加工対象物とバニシングツール25などとの接触部分の楕円形の短軸半径を示す。すなわち図16のグラフはバニシング加工時の、内輪軌道面21Aなどの表面からの深さと、接線力F2の方向の応力分布との関係を示している。
図16を参照して、バニシング加工時に加工対象物に接線力F2を加えることにより応力分布が変化する。このためバニシング加工時に加工対象物に接線力F2を加える場合(接線力あり)の方が、接線力F2を加えず垂直力F1のみを加える場合(接線力なし)に比べてσx/Pmaxが被加工面に近い部分でピークを有する分布となる。またバニシング加工時に加工対象物に接線力F2を加える場合(接線力あり)の方が、残留応力のピーク位置も、接線力F2を加えず垂直力F1のみを加える場合(接線力なし)に比べて表面近くとなる。このためバニシング加工時に加工対象物に接線力F2を加えることにより、内輪軌道面21Aの介在物と母材との隙間を効率的に埋めることができる。
以上に述べた実施の形態(に含まれる各例)に記載した特徴を、技術的に矛盾のない範囲で適宜組み合わせるように適用してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 円錐ころ軸受、20 外輪、20A 外輪軌道面、21 内輪、21A 内輪軌道面、21B 被加工面、22 ころ、22A ころ転動面、23 保持器、25 バニシングツール、31 成形ロール、32 固定ロール、41 非金属介在物、42 隙間、101 鋼材、102 切削工具、103 転動部品形成領域、104 空洞、FF ファイバーフロー。

Claims (4)

  1. 表面を有する転動部品の製造方法であって、
    被加工面を有し、ファイバーフローを含む部材を準備する工程と、
    前記被加工面に塑性加工を施す工程と、
    前記塑性加工を施す工程の後に前記部材に熱処理を施す工程とを備え、
    前記塑性加工を施す工程により、前記転動部品の前記表面から第1の深さまでの領域内において、前記転動部品に含まれる非金属介在物と、前記転動部品を構成する母材との隙間が埋められ、
    前記第1の深さは50μm以上であり、
    前記表面と前記ファイバーフローとのなす角度は15°以上であり、
    前記塑性加工を施す工程においてはバニシング加工がなされる、転動部品の製造方法。
  2. 前記バニシング加工においては、前記被加工面に対して垂直な方向に加わる垂直力と、前記垂直力に交差する方向に加わる接線力との合力が加わることにより加工がなされる、請求項1に記載の転動部品の製造方法。
  3. 表面を有する転動部品の製造方法であって、
    被加工面を有し、ファイバーフローを含む部材を準備する工程と、
    前記被加工面に塑性加工を施す工程と、
    前記塑性加工を施す工程の後に前記部材に熱処理を施す工程とを備え、
    前記塑性加工を施す工程により、前記転動部品の前記表面から第1の深さまでの領域内において、前記転動部品に含まれる非金属介在物と、前記転動部品を構成する母材との隙間が埋められ、
    前記第1の深さは50μm以上であり、
    前記表面と前記ファイバーフローとのなす角度は15°以上であり、
    前記塑性加工を施す工程においては、ショットピーニング、ウォータージェット、UITからなる群から選択されるいずれかが用いられる、転動部品の製造方法。
  4. 外輪と、
    前記外輪の内周面上に配置される転動体と、
    前記転動体の内周側に配置される内輪とを備える軸受の製造方法であり
    転動部品を形成する工程であって、前記外輪、前記転動体および前記内輪の少なくとも1つは請求項1~3のいずれか1項に記載の転動部品の製造方法により製造される、前記転動部品を形成する工程と、
    前記転動部品を形成する工程により形成された前記転動部品を組み立てる工程とを備え、
    前記転動部品における表面は、前記外輪の軌道面、前記内輪の軌道面および前記転動体の転動面のいずれかである、軸受の製造方法。
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