ある態様の詳細な記載
1. 本発明の化合物の一般記載
ある側面において、本発明は、TLR7/8のアンタゴニストを提供する。いくつかの態様において、かかる化合物は、本明細書に記載の式で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩を包含するが、ここで各異型(variable)は、本明細書に定義されおよび記載されるとおりである。
2. 化合物および定義
本発明の化合物は、上に一般に記載されるものを包含し、本明細書に開示のクラス、サブクラス、および種によってさらに説明される。本明細書に使用されるとき、以下の定義が、そのように指し示されない限り、適用され得る。本発明の目的上、化学元素は、Elements, CAS version, Handbook of Chemistry and Physics, 75th Edの周期表に従い同定される。加えて、有機化学の一般原則は、“Organic Chemistry”, Thomas Sorrell, University Science Books, Sausalito: 1999、および“March’s Advanced Organic Chemistry”, 5th Ed., Ed.: Smith, M.B. and March, J., John Wiley & Sons, New York: 2001に記載されており、これらの内容の全体は参照により本明細書に組み込まれる。
用語「脂肪族」または「脂肪族基」は、本明細書に使用されるとき、完全に飽和しているか、または1以上の不飽和単位を含有する、直鎖(直鎖-chain)(すなわち、非分枝)または分枝の、置換または非置換の炭化水素鎖、あるいは完全に飽和しているか、または1以上の不飽和単位を含有する、単環式炭化水素または二環式炭化水素を意味するが、これらは、芳香族ではなく(また本明細書中、「炭素環」、「脂環」または「シクロアルキル」とも言及される)、当該分子のその他の部分(the rest of the molecule)に対して単一の付着点を有する。そのように特定されない限り、脂肪族基は、1~6個の脂肪族炭素原子を包含する。いくつかの態様において、脂肪族基は、1~5個の脂肪族炭素原子を包含する。他の態様において、脂肪族基は、1~4個の脂肪族炭素原子を包含する。なおかつ他の態様において、脂肪族基は、1~3個の脂肪族炭素原子を包含し、さらに他の態様において、脂肪族基は、1~2個の脂肪族炭素原子を包含する。いくつかの態様において、「脂環式」(または「炭素環」または「シクロアルキル」)は、完全に飽和しているか、または1以上の不飽和単位を包含する単環式C3~C6炭化水素を指すが、これは、芳香族ではなく、当該分子のその他の部分に対して単一の付着点を有する。例示の脂肪族基は、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルまたは(シクロアルキル)アルケニルなどの、線状の(linear)または分枝の、置換または非置換のC1~C8アルキル基、C2~C8アルケニル基、C2~C8アルキニル基およびそれらのハイブリッドである。
用語「低級アルキル」は、C1~4直鎖または分枝のアルキル基を指す。例示の低級アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、およびtert-ブチルである。
用語「低級ハロアルキル」は、1以上のハロゲン原子で置換されているC1~4直鎖または分枝のアルキル基を指す。
用語「ヘテロ原子」は、酸素、硫黄、窒素、またはリンのうち1以上(窒素、硫黄、またはリンのいずれの酸化形態;いずれの塩基性窒素の四級化形態、または;ヘテロ環の置換可能な窒素、例えばN(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリル中に見られる)、NH(ピロリジニル中に見られる)またはNR+(N-置換ピロリジニル中に見られる)を包含する)を意味する。
用語「不飽和(の)」は、本明細書に使用されるとき、ある部分(a moiety)が1以上の不飽和単位を有することを意味する。
本明細書に使用されるとき、用語「二価のC1~8(またはC1~6)飽和または不飽和の、直鎖状の(直鎖)または分枝の、炭化水素鎖」は、本明細書に定義されるとおり直鎖または分枝の、二価のアルキレン鎖、アルケニレン鎖、およびアルキニレン鎖を指す。
用語「アルキレン」は、二価のアルキル基を指す。「アルキレン鎖」は、ポリメチレン基、すなわち、-(CH2)n-であり、式中nは、正の整数であって、好ましくは1から6まで、1から4まで、1から3まで、1から2まで、または2から3までである。置換アルキレン鎖は、1以上のメチレン水素原子が置換基で置き換えられるポリメチレン基である。好適な置換基は、置換脂肪族基について下に記載されるものを包含する。
用語「アルケニレン」は、二価のアルケニル基を指す。置換アルケニレン鎖は、1以上の水素原子が置換基で置き換えられている、少なくとも1つの二重結合を包含するポリメチレン基である。好適な置換基は、置換脂肪族基について下に記載されるものを包含する。
用語「ハロゲン」は、F、Cl、Br、またはIを意味する。
単独で使用されるか、または「アラルキル」、「アラルコキシ」、または「アリールオキシアルキル」中に見られるより大きな部分の一部として使用される用語「アリール」は、総勢5~14個の環員(ring members)を有する単環式および二環式の環系を指すが、ここで前記系中少なくとも1個の環は、芳香族であり、およびここで前記系中各環は、3~7個の環員を包含する。用語「アリール」は、用語「アリール環」と交換可能に使用される。本発明のある態様において、「アリール」は、芳香族環系を指す。例示のアリール基は、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラシル等であるが、これらは任意に、1以上の置換基を包含する。用語「アリール」の範囲内に包含されるのにはまた、それが本明細書に使用されるとき、芳香族環が、インダニル、フタルイミジル、ナフチミジル(naphthimidyl)、フェナントリジニル、またはテトラヒドロナフチル等の、1以上の非芳香族環と縮合されているところの基もある。
単独で使用されるか、またはより大きな部分の一部、例として「ヘテロアラルキル」または「ヘテロアラルコキシ」として使用される、用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ-(heteroar-)」は、5~10個の環原子、好ましくは5、6、または9個の環原子を有する;環状アレイ中に共有される6、10、または14個のπ電子を有する;および炭素原子に加えて、1個から5個までのヘテロ原子を有する、基を指す。用語「ヘテロ原子」は、窒素、酸素、または硫黄を指し、窒素または硫黄のいずれの酸化形態、および塩基性窒素の四級化形態を包含する。ヘテロアリール基は、限定せずに、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルを包含する。用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ-」はまた、本明細書に使用されるとき、ヘテロ芳香族環が、1以上のアリール、脂環、またはヘテロシクリル環と縮合されているところの基をも包含するが、ここでそのラジカルまたは付着点は、ヘテロ芳香族環上にある。非限定例は、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H-キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オンを包含する。ヘテロアリール基は任意に、単-または二環式である。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、または「ヘテロ芳香族」と交換可能に使用されるが、これら用語のいずれも、任意に置換されていてもよい環を包含する。用語「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリールによって置換されているアルキル基を指し、ここでアルキル部分およびヘテロアリール部分は、独立して、任意に置換されていてもよい。
本明細書に使用されるとき、用語「ヘテロ環(heterocycle)」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロ環式(cyclic)ラジカル」、および「ヘテロ環(heterocyclic ring)」は、交換可能に使用され、安定した5~7員の単環式または7~10員の二環式のヘテロ環部分を指すが、前記ヘテロ環部分は、飽和または部分的に不飽和のいずれかであり、炭素原子に加えて、1個以上の、好ましくは1~4個の、上に定義されたとおりのヘテロ原子を有する。ヘテロ環の環原子に関して使用されるとき、用語「窒素」は、置換された窒素を包含する。例として、酸素、硫黄または窒素から選択される0~3個のヘテロ原子を有する飽和または部分不飽和の環中、窒素は、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリル中に見られる)、NH(ピロリジニル中に見られる)、または+NR(N-置換ピロリジニル中に見られる)である。
ヘテロ環が、そのペンダント基にヘテロ原子または炭素原子にて付着され得、安定した構造体をもたらし、環原子のいずれも任意に置換されていてもよい。かかる飽和または部分不飽和のヘテロ環式ラジカルの例は、限定せずに、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニルピロリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、およびキヌクリジニルを包含する。用語「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「ヘテロ環基」、「ヘテロ環部分」、および「ヘテロ環式ラジカル」は、本明細書中交換可能に使用され、これらはまた、ヘテロシクリル環が、インドリニル、3H-インドリル、クロマニル、フェナントリジニル、またはテトラヒドロキノリニルなどの、1以上のアリール、ヘテロアリール、または脂環と縮合されているところの基をも包含するが、ここでラジカルまたは付着点は、ヘテロシクリル環上にある。ヘテロシクリル基は任意に、単-または二環式である。用語「ヘテロシクリルアルキル」は、ヘテロシクリルによって置換されているアルキル基を指すが、ここでアルキル部分およびヘテロシクリル部分は、独立して、任意に置換されていてもよい。
本明細書に使用されるとき、用語「部分的に不飽和」は、少なくとも1つの二重結合または三重結合を包含する環部分を指す。用語「部分的に不飽和(の)」は、複数部位の不飽和を有する環を網羅することを意図するが、本明細書に定義されるとおりのアリール部分またはヘテロアリール部分を包含することは意図しない。
縮合環は、本明細書に記載のとおり、各環;環Aおよび環Bについての態様によって記載されている。一緒に、環Aおよび環Bは、価数が許す範囲で(as allowed by valence)縮合ヘテロアリール環を形成する(例として、環Aが、
であって、環Bが、
であるとき、環Aおよび環Bは、そのとき一緒に、
である)。
本明細書に記載のとおり、本発明のある化合物は、「任意に置換されていてもよい」部分を包含する。一般に、用語「置換(されている)」は、用語「任意に」が先行するか否かに関わらず、指定部分の1個以上の水素が、好適な置換基で置き換えられていることを意味する。「置換(されている)」は、その構造体(例として、
は、少なくとも
を指す;および
は、少なくとも
を指す)から、明示的または黙示的のいずれかの1個以上の水素に適用される。そのように指し示されない限り、「任意に置換されていてもよい」基は、その基の置換可能な各位置にて好適な置換基を有し、いずれか所定の構造体中1より多くの位置が、特定の基から選択される1より多くの置換基で置換されているとき、その置換基は、どの位置でも同じかまたは異なるかのいずれかである。本発明によって想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定なまたは化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものである。用語「安定な(した)」は、本明細書に使用されるとき、本明細書に開示される1以上の目的のためにそれらの生成、検出、ある態様においてそれらの回収、精製、および使用を可能にする状態に供されたときに実質的に変わらない化合物を指す。
「任意に置換されていてもよい」基の置換可能な炭素原子上の好適な一価の置換基は、独立して、重水素;ハロゲン;-(CH2)0~4R°;-(CH2)0~4OR°;-O(CH2)0~4Ro、-O-(CH2)0~4C(O)OR°;-(CH2)0~4CH(OR°)2;-(CH2)0~4SR°;R°で任意に置換される、-(CH2)0~4Ph;R°で任意に置換される、-(CH2)0~4O(CH2)0~1Ph;R°で任意に置換される、-CH=CHPh;R°で任意に置換される、-(CH2)0~4O(CH2)0~1-ピリジル;-NO2;-CN;-N3;-(CH2)0~4N(R°)2;-(CH2)0~4N(R°)C(O)R°;-N(R°)C(S)R°;-(CH2)0~4N(R°)C(O)NR°2;-N(R°)C(S)NR°2;-(CH2)0~4N(R°)C(O)OR°;-N(R°)N(R°)C(O)R°;-N(R°)N(R°)C(O)NR°2;-N(R°)N(R°)C(O)OR°;-(CH2)0~4C(O)R°;-C(S)R°;-(CH2)0~4C(O)OR°;-(CH2)0~4C(O)SR°;-(CH2)0~4C(O)OSiR°3;-(CH2)0~4OC(O)R°;-OC(O)(CH2)0~4SR°、SC(S)SR°;-(CH2)0~4SC(O)R°;-(CH2)0~4C(O)NR°2;-C(S)NR°2;-C(S)SR°;-SC(S)SR°、-(CH2)0~4OC(O)NR°2;-C(O)N(OR°)R°;-C(O)C(O)R°;-C(O)CH2C(O)R°;-C(NOR°)R°;-(CH2)0~4SSR°;-(CH2)0~4S(O)2R°;-(CH2)0~4S(O)2OR°;-(CH2)0~4OS(O)2R°;-S(O)2NR°2;-(CH2)0~4S(O)R°;-N(R°)S(O)2NR°2;-N(R°)S(O)2R°;-N(OR°)R°;-C(NH)NR°2;-P(O)2R°;-P(O)R°2;-OP(O)R°2;-OP(O)(OR°)2;SiR°3;-(C1~4直鎖または分枝のアルキレン)O-N(R°)2;または-(C1~4直鎖または分枝のアルキレン)C(O)O-N(R°)2であるが、ここで、各R°は、下に定義されるとおり任意に置換されており、および各R°は、独立して、水素、C1~6脂肪族、-CH2Ph、-O(CH2)0~1Ph、-CH2-(5~6員のヘテロアリール環)、または飽和の、部分的に不飽和の、もしくはアリールの5~6員環(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される0~4個のヘテロ原子を有する)であるか、あるいは、上の定義にも関わらず、R°のうち独立に存在する2個は、それらの介在原子(単数または複数)と一緒になって、飽和の、部分的に不飽和の、もしくはアリールの3~12員の単環または二環(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される0~4個のヘテロ原子を有する)を形成するが、これらは、下に定義されるとおり、任意に置換されていてもよい。
R°(または、R°のうち独立した存在の2個がそれらの介在原子と一緒になることによって形成された環)上の好適な一価の置換基は、独立して、重水素、ハロゲン、-(CH2)0~2Rl、-(ハロRl)、-(CH2)0~2OH、-(CH2)0~2ORl、-(CH2)0~2CH(ORl)2;-O(ハロRl)、-CN、-N3、-(CH2)0~2C(O)Rl、-(CH2)0~2C(O)OH、-(CH2)0~2C(O)ORl、-(CH2)0~2SRl、-(CH2)0~2SH、-(CH2)0~2NH2、-(CH2)0~2NHRl、-(CH2)0~2NRl
2、-NO2、-SiRl
3、-OSiRl
3、-C(O)SRl、-(C1~4直鎖または分枝のアルキレン)C(O)ORl、または-SSRlであるが、ここで、各Rlは、非置換であるか、または「ハロ」が先行する場合、1個以上のハロゲンでしか置換されておらず、および各Rlは、独立して、C1~4脂肪族、-CH2Ph、-O(CH2)0~1Ph、あるいは5~6員の飽和の、部分的に不飽和の、またはアリールの環(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される0~4個のヘテロ原子を有する)から選択される。R°の飽和炭素原子上の好適な二価の置換基は、=Oおよび=Sを包含する。
「任意に置換されていてもよい」基の飽和炭素原子上の好適な二価の置換基は、以下:=O、=S、=NNR*
2、=NNHC(O)R*、=NNHC(O)OR*、=NNHS(O)2R*、=NR*、=NOR*、-O(C(R*
2))2~3O-、または-S(C(R*
2))2~3S-を包含するが、ここでR*のうち各々独立した存在は、水素、下に定義されるとおりに置換されているかあるいは非置換の5~6員の飽和の、部分的に不飽和のまたはアリールの環(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される0~4個のヘテロ原子を有する)から選択される。「任意に置換されていてもよい」基の置換可能な近接炭素へ結合されている好適な二価の置換基は:-O(CR*
2)2~3O-を包含するが、ここでR*のうち各々独立した存在は、水素、下に定義されるとおりに置換されているかあるいは非置換の5~6員の飽和の、部分的に不飽和のまたはアリールの環(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される0~4個のヘテロ原子を有する)から選択される。
R*の脂肪族基上の好適な置換基は、ハロゲン、-Rl、-(ハロRl)、-OH、-ORl、-O(ハロRl)、-CN、-C(O)OH、-C(O)ORl、-NH2、-NHRl、-NRl
2、または-NO2を包含するが、ここで、各Rlは、非置換であるか、または「ハロ」が先行する場合、1個以上のハロゲンでした置換されておらず、および各Rlは、独立して、C1~4脂肪族、-CH2Ph、-O(CH2)0~1Ph、あるいは5~6員の飽和の、部分的に不飽和の、またはアリールの環(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される0~4個のヘテロ原子を有する)である。
「任意に置換されていてもよい」基の置換可能な窒素上の好適な置換基は、-R†、-NR†
2、-C(O)R†、-C(O)OR†、-C(O)C(O)R†、-C(O)CH2C(O)R†、-S(O)2R†、-S(O)2NR†
2、-C(S)NR†
2、-C(NH)NR†
2、または-N(R†)S(O)2R†を包含する;ここで、各R†は、独立して、水素、下に定義されるとおり任意に置換されていてもよいC1~6脂肪族、非置換の-OPh、または非置換の5~6員の飽和の、部分的に不飽和の、もしくはアリールの環(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される0~4個のヘテロ原子を有する)であるか、あるいは、上の定義にも関わらず、R†のうち独立した存在の2個が、それらの介在原子(単数または複数)と一緒になって、非置換の3~12員の飽和の、部分的に不飽和の、またはアリールの単環または二環(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される0~4個のヘテロ原子を有する)を形成する。
R†の脂肪族基上の好適な置換基は、独立して、ハロゲン、-Rl、-(ハロRl)、-OH、-ORl、-O(ハロRl)、-CN、-C(O)OH、-C(O)ORl、-NH2、-NHRl、-NRl
2、または-NO2であるが、ここで、各Rlは、非置換であるか、または「ハロ」が先行する場合、1個以上のハロゲンでしか置換されておらず、および各Rlは、独立して、C1~4脂肪族、-CH2Ph、-O(CH2)0~1Ph、あるいは5~6員の飽和の、部分的に不飽和の、またはアリールの環(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される0~4個のヘテロ原子を有する)である。
ある態様において、本明細書に使用されるとき用語「任意に置換されていてもよい(任意置換)」、「任意置換アルキル」、「任意置換「任意置換アルケニル」、「任意置換アルキニル」、「任意置換炭素環式」、「任意置換アリール」、「任意置換ヘテロアリール」、「任意置換ヘテロ環式」、およびいずれか他の任意置換基は、その基上の水素原子の1個、2個、または3個以上の、典型的な置換基での独立した置き換えによって、置換された基または非置換の基を指すが、前記典型的な置換基は、これらに限定されないが、以下を包含する:
-F、-Cl、-Br、-I、重水素、
-OH、保護されたヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、チオオキソ、
-NO2、-CN、CF3、N3、
-NH2、保護されたアミノ、-NHアルキル、-NHアルケニル、-NHアルキニル、-NHシクロアルキル、-NH-アリール、-NH-ヘテロアリール、-NH-ヘテロ環式、-ジアルキルアミノ、-ジアリールアミノ、-ジヘテロアリールアミノ、
-O-アルキル、-O-アルケニル、-O-アルキニル、-O-シクロアルキル、-O-アリール、-O-ヘテロアリール、-O-ヘテロ環式、
-C(O)-アルキル、-C(O)-アルケニル、-C(O)-アルキニル、-C(O)-カルボシクリル、-C(O)-アリール、-C(O)-ヘテロアリール、-C(O)-ヘテロシクリル、
-CONH2、-CONH-アルキル、-CONH-アルケニル、-CONH-アルキニル、-CONH-カルボシクリル、-CONH-アリール、-CONH-ヘテロアリール、-CONH-ヘテロシクリル、
-OCO2-アルキル、-OCO2-アルケニル、-OCO2-アルキニル、-OCO2-カルボシクリル、-OCO2-アリール、-OCO2-ヘテロアリール、-OCO2-ヘテロシクリル、-OCONH2、-OCONH-アルキル、-OCONH-アルケニル、-OCONH-アルキニル、-OCONH-カルボシクリル、-OCONH-アリール、-OCONH-ヘテロアリール、-OCONH-ヘテロシクリル、
-NHC(O)-アルキル、-NHC(O)-アルケニル、-NHC(O)-アルキニル、-NHC(O)-カルボシクリル、-NHC(O)-アリール、-NHC(O)-ヘテロアリール、-NHC(O)-ヘテロシクリル、-NHCO2-アルキル、-NHCO2-アルケニル、-NHCO2-アルキニル、-NHCO2-カルボシクリル、-NHCO2-アリール、-NHCO2-ヘテロアリール、-NHCO2-ヘテロシクリル、-NHC(O)NH2、-NHC(O)NH-アルキル、-NHC(O)NH-アルケニル、-NHC(O)NH-アルケニル、-NHC(O)NH-カルボシクリル、-NHC(O)NH-アリール、-NHC(O)NH-ヘテロアリール、-NHC(O)NH-ヘテロシクリル、NHC(S)NH2、-NHC(S)NH-アルキル、-NHC(S)NH-アルケニル、-NHC(S)NH-アルキニル、-NHC(S)NH-カルボシクリル、-NHC(S)NH-アリール、-NHC(S)NH-ヘテロアリール、-NHC(S)NH-ヘテロシクリル、-NHC(NH)NH2、-NHC(NH)NH-アルキル、-NHC(NH)NH- -アルケニル、-NHC(NH)NH-アルケニル、-NHC(NH)NH-カルボシクリル、-NHC(NH)NH-アリール、-NHC(NH)NH-ヘテロアリール、-NHC(NH)NH-ヘテロシクリル、-NHC(NH)-アルキル、-NHC(NH)-アルケニル、-NHC(NH)-アルケニル、-NHC(NH)-カルボシクリル、-NHC(NH)-アリール、-NHC(NH)-ヘテロアリール、-NHC(NH)-ヘテロシクリル、
-C(NH)NH-アルキル、-C(NH)NH-アルケニル、-C(NH)NH-アルキニル、-C(NH)NH-カルボシクリル、-C(NH)NH-アリール、-C(NH)NH-ヘテロアリール、-C(NH)NH-ヘテロシクリル、
-S(O)-アルキル、-S(O)-アルケニル、-S(O)-アルキニル、-S(O)-カルボシクリル、-S(O)-アリール、-S(O)-ヘテロアリール、-S(O)-ヘテロシクリル-SO2NH2、-SO2NH-アルキル、-SO2NH-アルケニル、-SO2NH-アルキニル、-SO2NH-カルボシクリル、-SO2NH-アリール、-SO2NH-ヘテロアリール、-SO2NH-ヘテロシクリル、
-NHSO2-アルキル、-NHSO2-アルケニル、-NHSO2-アルキニル、-NHSO2-カルボシクリル、-NHSO2-アリール、-NHSO2-ヘテロアリール、-NHSO2-ヘテロシクリル、
-CH2NH2、-CH2SO2CH3、
-モノ-、ジ-、またはトリ-アルキルシリル、
-アルキル、-アルケニル、-アルキニル、-アリール、-アリールアルキル、-ヘテロアリール、-ヘテロアリールアルキル、-ヘテロシクロアルキル、-シクロアルキル、-炭素環式、-ヘテロ環式、ポリアルコキシアルキル、ポリアルコキシ、-メトキシメトキシ、-メトキシエトキシ、-SH、-S-アルキル、-S-アルケニル、-S-アルキニル、-S-カルボシクリル、-S-アリール、-S-ヘテロアリール、-S-ヘテロシクリル、またはメチルチオメチル。
本明細書に使用されるとき、用語「薬学的に許容し得る塩」は、妥当な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激(irritation)、アレルギー応答等のない、ヒトおよび下等動物の組織との接触における使用に好適であって、かつ合理的なリスク対効果比(benefit/risk ratio)に釣り合っている、それらの塩を指す。薬学的に許容し得る塩は、当該技術分野において周知である。例えば、S. M. Bergeらは、薬学的に許容し得る塩を、J. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66, 1-19(参照により本明細書に組み込まれる)において詳細に記載する。本発明の化合物の薬学的に許容し得る塩は、好適な無機酸および無機塩基ならびに有機酸および有機塩基に由来するものを包含する。薬学的に許容し得る非毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸とともに、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸とともに形成されるか、あるいはイオン交換などの当該技術分野において使用される他の方法を使用することによって形成される、アミノ基の塩である。他の薬学的に許容し得る塩は、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重硫酸、ホウ酸、酪酸、ショウノウ酸、カンファ-スルホン酸、クエン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ジグルコン酸、ドデシル硫酸、エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グリセロリン酸、グルコン酸、ヘミ硫酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ヨウ化水素酸、2-ヒドロキシ-エタンスルホン酸、ラクトビオン酸、乳酸、ラウリン酸、ラウリル硫酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、メタンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、ペクチン酸、過硫酸、3-フェニルプロピオン酸、リン酸、ピバル酸、プロピオン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、チオシアン酸、p-トルエンスルホン酸、ウンデカン酸、吉草酸の塩等を包含する。
適切な塩基に由来する塩は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびN+(C1~4アルキル)4の塩を包含する。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等を包含する。薬学的に許容し得るさらなる塩は、適切であるとき、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸、硫酸、リン酸、硝酸、低級アルキルスルホン酸およびアリールスルホン酸などの対イオンを使用して形成された非毒性のアンモニウム、四級アンモニウム、およびアミンのカチオンを包含する。
そのように言明されない限り、本明細書に描かれる構造体はまた、その構造体の全異性体の(例として、鏡像異性体の、ジアステレオマーの、および幾何異性体の(または立体配座の))形態;例えば、各不斉中心についてRおよびSの立体配置、ZおよびEの二重結合異性体、ならびにZおよびEの配座異性体を包含することも意味する。したがって、単一の立体化学の異性体、ならびに本化合物の鏡像異性体の、ジアステレオマーの、および幾何異性体の(または立体配座の)混合物は、本発明の範囲内である。そのように言明されない限り、本発明の化合物の互変異性体の全形態は、本発明の範囲内である。
加えて、そのように言明されない限り、本明細書に描かれる構造体はまた、同位体が濃縮された(isotopically enriched)1個以上の原子の存在でしか異ならない化合物を包含することも意味する。例えば、重水素または三重水素による水素の置き換え、あるいは13Cがまたは14Cが濃縮された炭素により炭素の置き換えを包含する本構造体を有する化合物は、本発明の範囲内である。いくつかの態様において、基は、1以上の重水素原子を含む。
式Iで表される化合物が、その同位体標識された形態を包含することも、さらにまた意図する。式Iで表される化合物の同位体標識された形態は、化合物の1個以上の原子が、通常天然に存在する原子の原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子(単数)または原子(複数)によって置き換えられているという事実は別として、本化合物と同一である。商業的に容易に入手可能であって、かつ周知の方法によって式Iで表される化合物中へ組み込まれ得る同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体、例えば夫々、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36CIを包含する。式Iで表される化合物、そのプロドラッグ、または上述の同位体および/または他の原子の他の同位体の1以上を含有するそのいずれかの薬学的に許容し得る塩は、本発明の一部であることを意図する。同位体標識された式Iで表される化合物は、多数の有益な方法(beneficial ways)において使用され得る。例えば、同位体標識された式Iで表される化合物は、例えば3Hまたは14Cなどの放射性同位体がその中へ組み込まれているが、医薬および/または基質組織分布アッセイに好適である。これらの放射性同位体、すなわち三重水素(3H)および炭素14(14C)は、簡易な調製および優れた検出能のため、とりわけ好ましい。より重い同位体、例えば重水素(2H)を式Iで表される化合物中へ組み込むことは、同位体標識された本化合物のより高い代謝安定性のため、治療的利点を有する。より高い代謝安定性は、増大されたin vivoでの半減期またはより小さい投薬量へ直接変えるが、これらは、ほとんどの状況下で、本発明の好ましい態様を表す。同位体標識された式Iで表される化合物は、本文中の例の部においておよび調製の部において、合成スキームおよび関連記載に開示の手順を実行すること、同位体非標識の反応物を容易に入手可能な同位体標識された反応物によって置き換えることによって通常調製され得る。
重水素(2H)はまた、一次動的同位体効果(the primary kinetic isotope effect)によって化合物の酸化的代謝を操るためという目的において、式Iで表される化合物中へも組み込まれ得る。一次動的同位体効果は、同位体核(isotopic nuclei)の交換に起因する化学反応の速度変化であるが、これは順に、この同位体交換後の共有結合形成に要する基底エネルギーの変化によって引き起こされる。より重い同位体の交換は通常、化学結合の基底エネルギーの低下をもたらし、よって律速の結合切断の速度低下を引き起こす。結合切断が、鞍点領域においてまたはその付近において、多重生成(multi-product)反応と同調して(along the coordinate of)生じる場合、生成物の分布比率は実質的に変更され得る。説明のため:重水素が、炭素原子へ交換不可能な位置にて結合した場合、kM/kD=2~7の速度の差異は典型的である。この速度の差異が、酸化を受けやすい式Iで表される化合物へ首尾よく適用される場合、この化合物のin vivoでのプロファイルは、劇的に修正され得、改善された薬物動態特性をもたらし得る。
治療剤を発見および開発したとき、当業者は、所望のin vitro特性を保持しつつ薬物動態パラメータを最適化することができる薬物動態プロファイルが劣る多くの化合物が、酸化的代謝を受けやすいと推測することは合理的である。目下入手可能なin vitro肝ミクロソームアッセイは、このタイプの酸化的代謝の経過についての貴重な情報を提供するが、これによって次に、かかる酸化的代謝に対する耐性を通して安定性が改善された式Iで表される重水素化化合物の合理的設計が可能になる。式Iで表される化合物の薬物動態プロファイルの有意な改善は、それによって得られ、in vivoでの半減期(t/2)、最大治療効果での濃度(Cmax)、用量応答曲線下面積(AUC)、およびFにおける増大の観点;および低減されたクリアランス、用量および材料費の観点から、定量的に表現され得る。
以下は、上を説明することを意図する:酸化的代謝攻撃の潜在的複数部位(例えば、ベンジル水素原子および窒素原子へ結合した水素原子)を有する式Iで表される化合物は、水素原子の様々な組み合わせが(これら水素原子のいくつか、ほとんどまたはすべてが、重水素原子によって置き換えられるように)重水素原子によって置き換えられている一連の類似体として調製される。半減期の決定は、酸化的代謝に対する耐性の改善が改善されている程度の、好ましくかつ正しい決定を可能にする。このように、親化合物の半減期は、このタイプの重水素-水素交換の結果として最大100%まで延長され得ることが決定される。
式Iで表される化合物における重水素-水素交換はまた、望ましくない毒性代謝産物を減らすかまたは除くために、出発化合物の代謝産物スペクトルの好ましい改変を達成するためにも使用され得る。例えば、毒性代謝産物が、酸化的炭素-水素(C-H)結合開裂を通して生じる場合、重水素化類似体は、特定の酸化が律速ステップではないとしても、不要な代謝産物の生成を大いに減らすかまたは除くであろうことが合理的に推測され得る。重水素-水素交換に関する技術水準についてのさらなる情報は、例えば、Hanzlik et al., J. Org. Chem. 55, 3992-3997, 1990、Reider et al., J. Org. Chem. 52, 3326-3334, 1987、Foster, Adv. Drug Res. 14, 1-40, 1985、Gillette et al., Biochemistry 33(10) 2927-2937, 1994、およびJarman et al., Carcinogenesis 16(4), 683-688, 1993から見出され得る。
本明細書に使用されるとき、用語「モジュレーター」は、測定可能な親和性をもつ標的へ結合するか、および/またはこれを阻害する化合物として定義される。ある態様において、モジュレーターは、約50μM未満、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、または約10nM未満のIC50および/または結合定数を有する。
用語「測定可能な親和性」および「測定可能に阻害する」は、本明細書に使用されるとき、本発明の化合物またはその組成物を含む試料とTLR7/8(および該化合物またはその組成物が存在しないTLR7/8を含む同等の試料)との間のTLR7/8活性の測定可能な変化を意味する。
本発明によって想定される置換基および異型の組み合わせは、安定な化合物の形成をもたらすもののみである。用語「安定な(した)」は、本明細書に使用されるとき、製造を可能にするのに充分な安定性を保有し、かつ本明細書に詳述される目的(例として、対象への治療的または予防的な投与)に有用な充分な期間、化合物の全体性を維持する化合物を指す。
本明細書の異型のいずれの定義における化学基のリストの列挙は、いずれか単一の基またはリストにある基の組み合わせとしてのその異型の定義を包含する。本明細書の異型のための態様の列挙は、いずれか単一の態様としてまたはいずれか他の態様またはそれらの部分と組み合わせたその態様を包含する。
3.
例示化合物の記載
一側面によると、本発明は、式I、
で表される化合物、またはその薬学的に許容し得る塩を提供するが、式中:
環Aは、アリール、または1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される)を有するヘテロアリールである;それらの各々は、任意に置換されていてもよい;
環Bは、1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される)を有するヘテロアリールである;それらの各々は、任意に置換されていてもよい;
R
1は、-CH
3、-CF
3、または-CNである;
各R
2は、独立して、-H、-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO
2、-SO
2R、-SOR、-C(O)R、-CO
2R、-C(O)N(R)
2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)
2、-NRSO
2R、または-N(R)
2である;
各R
3は、独立して、-H、-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO
2、-SO
2R、-SOR、-C(O)R、-CO
2R、-C(O)N(R)
2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)
2、-NRSO
2R、または-N(R)
2である;
各R
4は、独立して、-H、-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO
2、-SO
2R、-SOR、-C(O)R、-CO
2R、-C(O)N(R)
2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)
2、-NRC(O)OR、-NRSO
2R、または-N(R)
2である;
各R
5は、独立して、-H、-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO
2、-SO
2R、-SOR、-C(O)R、-CO
2R、-C(O)N(R)
2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)
2、-NRSO
2R、または-N(R)
2である;
各Rは、独立して、水素、C
1~6脂肪族、C
3~10アリール、3~8員の飽和または部分不飽和の炭素環、1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される)を有する3~7員のヘテロ環、または1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される)を有する5~6員の単環式ヘテロアリール環である;それらの各々は、任意に置換されていてもよい;あるいは
同じ原子上の2個のR基は、それらが付着されている原子と一緒になって、C
3~10アリール、3~8員の飽和または部分不飽和の炭素環、1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される)を有する3~7員のヘテロ環、または1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される)を有する5~6員の単環式ヘテロアリール環を形成する;それらの各々は、任意に置換されていてもよい;
kは、0、1または2である;
nは、0、1、または2である;
pは、0、1、または2である;
rは、1、2、または3である;ならびに
tは、1、2、または3である。
ここで、窒素と連結するときkは0;および炭素と連結するときkは1または2である。
ある態様において、R1は、-CH3である。
ある態様において、R1は、-CF3である。
ある態様において、R1は、-CNである。
ある態様において、kは0、およびR1は存在しない。
ある態様において、環Aは、フェニル、または1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される)を有する6員の単環式ヘテロアリールである。
ある態様において、環Aは、フェニル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、またはトリアジニルである。
ある態様において、環Aは、フェニルまたはピリジルである。
ある態様において、環Bは、1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、および硫黄から選択される)を有する5~6員の単環式ヘテロアリールである。
ある態様において、環Bは、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ピロール、イミダゾール、イソオキサゾール、オキサゾール、またはチアゾールである;それらの各々は、任意に置換されていてもよい。
ある態様において、環Bは、ピリジル、ピラジニル、またはピロールである;それらの各々は、任意に置換されていてもよい。
ある態様において、各R2は、独立して-Hである。
ある態様において、各R2は、独立してC1-6脂肪族、C3-10アリール、3~8員の飽和のまたは部分的に不飽和の炭素環式の環、1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される)を有する3~7員のヘテロ環式環、あるいは1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される)を有する5~6員の単環式ヘテロアリール環である;それらの各々は、任意に置換されていてもよい。
ある態様において、各R2は、独立してメチル、エチル、エチル、プロピル、i-プロピル、ブチル、s-ブチル、t-ブチル、直鎖または分枝のペンチル、または直鎖または分枝のヘキシルである;それらの各々は、任意に置換されていてもよい。
ある態様において、各R2は、独立してフェニル、ナフチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル、アダマンチル、シクロオクチル、[3.3.0]ビシクロオクタニル、[4.3.0]ビシクロノナニル、[4.4.0]ビシクロデカニル、[2.2.2]ビシクロオクタニル、フルオレニル、インダニル、テトラヒドロナフチル、アクリジニル、アゾシニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイミダゾリニル、カルバゾリル、NH-カルバゾリル、カルボリニル(carbolinyl)、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H-1,5,2-ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3-b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イソインドリニル、イソインドレニル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル;-1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オオキサゾリジニル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H-1,2,5-チアジアジニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、オキセタニル、アゼチジニル、またはキサンテニルである;それらの各々は、任意に置換されていてもよい。
ある態様において、各R2は、独立してハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R、または-N(R)2である。
ある態様において、各R3は、独立して-Hである。
ある態様において、各R3は、独立してC1-6脂肪族、C3-10アリール、3~8員の飽和のまたは部分的に不飽和の炭素環式の環、1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される)を有する3~7員のヘテロ環式環、あるいは1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される)を有する5~6員の単環式ヘテロアリール環である;それらの各々は、任意に置換されていてもよい。
ある態様において、各R3は、独立してメチル、エチル、エチル、プロピル、i-プロピル、ブチル、s-ブチル、t-ブチル、直鎖または分枝のペンチル、または直鎖または分枝のヘキシルである;それらの各々は、任意に置換されていてもよい。
ある態様において、各R3は、独立してフェニル、ナフチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル、アダマンチル、シクロオクチル、[3.3.0]ビシクロオクタニル、[4.3.0]ビシクロノナニル、[4.4.0]ビシクロデカニル、[2.2.2]ビシクロオクタニル、フルオレニル、インダニル、テトラヒドロナフチル、アクリジニル、アゾシニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイミダゾリニル、カルバゾリル、NH-カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H-1,5,2-ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3-b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、イソインドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イソインドリニル、イソインドレニル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル;-1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H-1,2,5-チアジアジニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、オキセタニル、アゼチジニル、またはキサンテニルである;それらの各々は、任意に置換されていてもよい。
ある態様において、各R3は、独立してハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R、または-N(R)2である。
ある態様において、各R4は、独立して-Hである。
ある態様において、各R4は、独立してC1-6脂肪族、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRC(O)OR、-NRC(O)OR、-NRSO2R、または-N(R)2である。
ある態様において、各R4は、独立してC1-6脂肪族、-OR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)OR、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R、または-N(R)2である;それらの各々は、任意に置換されていてもよい。
ある態様において、各R4は、独立してC1-6脂肪族、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、または-N(R)2である;それらの各々は、任意に置換されていてもよい。
ある態様において、各R5は、独立して-Hである。
ある態様において、各R5は、独立してハロゲン、C1-6脂肪族、C3-10アリール、3~8員の飽和のまたは部分的に不飽和の炭素環式の環、1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される)を有する3~7員のヘテロ環式環、あるいは1~4個のヘテロ原子(独立して、窒素、酸素、または硫黄から選択される)を有する5~6員の単環式ヘテロアリール環である;それらの各々は、任意に置換されていてもよい。
ある態様において、各R5は、独立してメチル、エチル、プロピル、i-プロピル、ブチル、s-ブチル、t-ブチル、直鎖または分枝のペンチル、または直鎖または分枝のヘキシルである;それらの各々は、任意に置換されていてもよい;あるいは各R5は、独立して-F、-Cl、-Br、または-Iである。
ある態様において、各R5は、独立してメチル、エチル、-F、-Cl、または-Brである。
ある態様において、環A、環B、R1、R2、R3、R4、R5、k、n、p、r、およびtの各々は、上に定義され、ならびに上および本明細書における態様、クラスおよびサブクラスにおいて、単独でまたは組み合わせにおいて記載されるとおりである。
ある態様において、本発明は、式I-a
で表される化合物、またはその薬学的許容し得る塩を提供し、式中、R、R
1、R
4、R
5、r、およびtの各々は、上に定義され、ならびに上および本明細書における態様、クラスおよびサブクラスにおいて、単独でまたは組み合わせにおいて記載されるとおりである。
ある態様において、本発明は、式I-b
で表される化合物、またはその薬学的許容し得る塩を提供し、式中、R
2、R
3、R
4、R
5、n、p、r、およびtの各々は、上に定義され、ならびに上および本明細書における態様、クラスおよびサブクラスにおいて、単独でまたは組み合わせにおいて記載されるとおりである。
ある態様において、本発明は、式I-c
で表される化合物、またはその薬学的許容し得る塩を提供し、式中、R
2、R
3、R
4、R
5、n、p、r、およびtの各々は、上に定義され、ならびに上および本明細書における態様、クラスおよびサブクラスにおいて、単独でまたは組み合わせにおいて記載されるとおりである。
ある態様において、本発明は、を提供する。式I-c
で表される化合物、またはその薬学的許容し得る塩を提供し、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、k、n、p、r、およびtの各々は、上に定義され、ならびに上および本明細書における態様、クラスおよびサブクラスにおいて、単独でまたは組み合わせにおいて記載されるとおりである。
ある態様において、本発明は、式I-d
で表される化合物、またはその薬学的許容し得る塩を提供し、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、k、n、p、r、およびtの各々は、上に定義され、ならびに上および本明細書における態様、クラスおよびサブクラスにおいて、単独でまたは組み合わせにおいて記載されるとおりである。
ある態様において、本発明は、を提供する。式I-eで表される化合物
で表される化合物、またはその薬学的許容し得る塩を提供し、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、k、n、p、r、およびtの各々は、上に定義され、ならびに上および本明細書における態様、クラスおよびサブクラスにおいて、単独でまたは組み合わせにおいて記載されるとおりである。
ある態様において、本発明は、表1から選択される化合物を提供する。
表1
いくつかの態様において、本発明は、上に描かれる化合物から選択されるもの、またはその薬学的に許容し得る塩を提供する。
様々な構造の描写は、付着された基、ラジカル、電荷、または対イオンがないヘテロ原子を示していることがある。当業者は、かかる描写が、ヘテロ原子が水素へ付着されていることを指し示すことを意図していることに気付いている。(例として、
は、
であると理解される)。
ある態様において、本発明の化合物は、下の例に提供されるスキームに従い合成された。
4. 使用、製剤化および投与
薬学的に許容し得る組成物
他の態様によると、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容し得る誘導体、および薬学的に許容し得る担体、アジュバント、またはビヒクルを含む組成物を提供する。本発明の組成物中の化合物の量は、生体試料においてまたは患者において、TLR7/8またはその突然変異体を測定可能な程度に阻害するのに有効であるような量である。ある態様において、本発明の組成物中の化合物の量は、生体試料においてまたは患者において、TLR7/8またはその突然変異体を測定可能な程度に阻害するのに有効であるような量である。ある態様において、本発明の組成物は、かかる組成物を必要とする患者への投与のために製剤化されている。
用語「患者」または「対象」は、本明細書に使用されるとき、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを意味する。
用語「薬学的に許容し得る担体、アジュバント、またはビヒクル」は、これとともに製剤化される化合物の薬理活性を損なわない非毒性の担体、アジュバント、またはビヒクルを指す。本発明の組成物において使用される薬学的に許容し得る担体、アジュバントまたはビヒクルは、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、緩衝物質、たとえば、ホスファート、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和した植物性の脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質、たとえば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質(cellulose-based substances)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリラート、蝋、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂を包含するがこれらに限定されない。
「薬学的に許容し得る誘導体」は、レシピエントへの投与の際に本発明の化合物またはその阻害性の活性代謝産物もしくは残基を直接的または間接的のいずれかで提供することが可能な本発明の化合物の、いずれの非毒性の塩、エステル、エステルの塩または他の誘導体をも意味する。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーによって、局所的に、経直腸的に(rectally)、経鼻的に(nasally)、口腔に(buccally)、経膣的に、または埋込型リザーバー(an implanted reservoir)を介して、投与される。用語「非経口の」は、本明細書に使用されるとき、皮下の、静脈内の、筋肉内の、関節内の、滑膜内の(intra-synovial)、大槽内の、髄腔内の、肝内の、病巣内の、および頭蓋内の、注射または注入技術を包含する。好ましくは、組成物は、経口的に、腹腔内に、または静脈内に投与される。本発明の組成物の滅菌した注射可能な形態(Sterile injectable forms)は、水性のまたは油脂性の懸濁液を包含する。これらの懸濁液は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して、当該技術分野において知られている技術に従い製剤化される。滅菌した注射可能な調製物はまた、非毒性の非経口的に許容し得る希釈剤または溶媒における滅菌した注射可能な溶液または懸濁液、1,3-ブタンジオールにおける溶液として、であってもよい。採用される許容し得るビヒクルおよび溶媒のうち、水、リンガー液および等張の塩化ナトリウム溶液である。加えて、滅菌した固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来採用されている。
この目的において、採用されるいずれの当たり障りのない(bland)固定油は、合成のモノ-またはジ-グリセリドを包含する。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、注射剤(injectables)の調製において有用であるが、前記注射剤としては、オリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に許容し得る油(とくにそれらのポリオキシエチル化型)がある。これら油の溶液または懸濁液はまた、長鎖アルコールの希釈剤または分散剤、たとえばカルボキシメチルセルロースまたは同様の分散剤(エマルションおよび懸濁液を包含する薬学的に許容し得る剤形の製剤化において一般的に使用される)をも含有する。Tween、Spanおよび他の乳化剤またはバイオアベイラビリティ増強剤(bioavailability enhancers)などの一般的に使用される他の界面活性剤もまた、薬学的に許容し得る固体、液体、または他の剤形の製造において一般的に使用されているが、製剤化の目的において使用される。
本発明の薬学的に許容し得る組成物は、いずれの経口的に許容し得る剤形において経口的に投与される。例示の経口剤形は、カプセル、錠剤、水性の懸濁液または溶液である。経口使用のための錠剤のケースにおいて、一般的に使用される担体は、ラクトースおよびトウモロコシデンプンを包含する。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤もまた、典型的に加えられる。カプセル形態における経口投与のための有用な希釈剤は、ラクトースおよび乾燥トウモロコシデンプンを包含する。水性の懸濁液が経口使用に必要とされるとき、活性成分は、乳化剤および懸濁剤と組み合わせられる。所望するなら、ある甘味剤、香味剤または着色剤もまた、任意に加えられる。
代わりに、本発明の薬学的に許容し得る組成物は、経直腸投与のための座薬の形態で投与される。これらは、前記剤を非刺激性の(non-irritating)好適な賦形剤と混合することによって調製され得、前記賦形剤は、室温では固体であるが直腸温度では液体であるところ、直腸において融解して薬物を放出であろう。かかる材料は、ココアバター、蜜蝋およびポリエチレングリコールを包含する。
本発明の薬学的に許容し得る組成物はまた、とくに、目、皮膚、または下部腸管の疾患を包含する処置の標的が、局所適用によって容易にアクセス可能なエリアまたは器官を包含するとき、局所的にも投与される。好適な局所製剤は、これら各エリアまたは器官のために容易に調製される。
下部腸管のための局所適用は、経直腸座薬製剤(上を参照)でまたは好適な浣腸製剤で遂げられ得る。局所的に経皮性のパッチもまた、使用される。
局所適用にために提供される薬学的に許容し得る組成物は、1種以上の担体に懸濁または溶解された活性構成要素を含有する好適な軟膏に製剤化される。これの化合物の局所投与のための例示の担体は、鉱油、液体ペトロラタム、白色ペトロラタム、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化蝋および水である。代わりに提供される薬学的に許容し得る組成物は、1種以上の薬学的に許容し得る担体に懸濁または溶解された活性構成要素を含有する好適なローションまたはクリームに製剤化され得る。好適な担体は、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステル蝋、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水を包含するが、これらに限定されない。
本発明の薬学的に許容し得る組成物は、鼻エアロゾルまたは吸入によって任意に投与される。かかる組成物は、医薬製剤の技術分野において周知の技術に従って調製され、生理食塩水における溶液、採用するベンジルアルコールまたは他の好適な防腐剤、バイオアベイラビリティを増強する吸収促進剤(promoters)、フッ素化炭素、および/または他の従来の可溶化剤または分散剤として調製される。
本発明の薬学的に許容し得る組成物は、経口投与のために製剤化される。かかる製剤は、食品とともに、または食品を伴わずに投与されてもよい。いくつかの態様において、本発明の薬学的に許容し得る組成物は、食品を伴わずに投与される。他の態様において、本発明の薬学的に許容し得る組成物は、食品とともに投与される。
単一剤形の組成物を生成するために担体材料と任意に組み合わせられる本発明の化合物の量は、処置される宿主(host)、投与の具体的なモードに依存して変動するであろう。好ましくは、提供される組成物は、化合物の0.01~100mg/kg体重/日の間の投薬量が、これらの組成物を受ける患者へ投与され得るように、製剤化されるべきである。
いずれの具体的な患者のための特定の投薬量および処置レジメンが、採用される特定の化合物の活性、年齢、体重、総体的な健康、性別、食生活(diet)、投与の時間、排出速度、薬物の組み合わせ、および処置している医師の判断、および処置される具体的な疾患の重症度を包含する様々な因子に依存するであろうこともまた、理解されるべきである。組成物中の本発明の化合物の量もまた、組成物中の具体的か化合物に依存するであろう。
化合物および薬学的に許容し得る組成物の使用
本発明はさらにまた、TLR7/8関連障害を患う対象を処置するための方法に関し、前記方法は、式Iおよび関連式でで表される化合物の有効量を該対象へ投与することを含む。
本発明の化合物は、TLR7活性化に応答するがんのための抗がん剤として有用である。ある態様において、がんは、乳房、膀胱、骨、脳、中枢および末梢神経系、結腸(colon)、内分泌腺、食道、子宮内膜、生殖細胞、頭頸部、腎臓(kidney)、肝臓、肺、喉頭および下咽頭、中皮腫、肉腫、卵巣、膵臓、前立腺、直腸、腎臓部(renal)、小腸、軟組織、精巣、胃、皮膚、尿管、膣および外陰部のがん;遺伝性がん、網膜芽細胞腫およびウィルムス腫瘍;白血病、リンパ腫、非ホジキン病、慢性および急性の骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、ホジキン病、多発性骨髄腫およびT細胞リンパ腫;骨髄異形成症候群、形質細胞新生物、腫瘍随伴症候群、未知の原発部位のがんおよびAIDS関連悪性腫瘍を包含するが、これらに限定されない。
ある態様において、本発明の化合物は、皮膚または腎臓のがんを処置するために使用される。TLR7の活性化に対する所定のがんの感度は、これらに限定されないが、原発性または転移性の腫瘍細胞量(tumor load)の減少(微縮小、部分縮小または完全縮小)の測定、血液像の変更、変更されたホルモンまたはサイトカインの血中濃度、腫瘍細胞量のさらなる増大の阻害、患者における疾患の安定化、疾患に関係のあるバイオマーカーまたは代用マーカーの査定、患者の延長された全生存期間(prolonged overall survival)、患者の疾患進行への延長された時間、患者の進行のない延長された生存期間、患者の疾患のない延長された生存期間、患者の改善された生活の質、または疾患の共存症のモジュレーション(例えば、これらに限定されないが、疼痛、悪液質、モビリゼーション、入院、変更された血液像、減量、創傷治癒、発熱)によって査定され得る。
本発明による化合物はさらに、数多の異なる角度から免疫応答をモジュレートし得る(これによって、様々な障害の処置においてこれらを有用なものにさせる)免疫応答修飾因子(immune response modifiers)として有用であってもよい。
本明細書に提供されるのは、本明細書に記載のとおりの化合物を使用して、有効量のTLR7および/またはTLR8のインヒビター(例として、TLRインヒビター)を個体へ投与することを含む、個体の免疫応答を阻害する方法である。いくつかの変形(variations)において、TLRインヒビターは、TLR7依存性の免疫応答を阻害する。いくつかの変形において、TLRインヒビターは、TLR8依存性の免疫応答を阻害する。いくつかの変形において、TLRインヒビターは、TLR7依存性のおよびTLR8依存性の免疫応答を阻害する。いくつかの変形において、TLRインヒビターは、TLR7依存性の、TLR8依存性の、および別のTLR依存性の免疫応答を阻害する。そのように注記されない限り、用語TLRインヒビターは、本明細書に開示のTLRインヒビターのいずれか1種を指す。いくつかの好ましい態様において、個体は、ヒト患者である。
免疫調節の方法は、本開示によって提供され、免疫応答を包含するがこれに限定されない免疫応答を抑制および/または阻害するものを包含する。本開示はまた、自己免疫に関連する症状を包含するがこれに限定されない不要な免疫活性化に関連する症状を回復させるための方法をも提供する。本明細書に記載の方法による免疫抑制および/または阻害は、免疫応答の不要な活性化に関連する障害を患う個体を包含する個体に対して実践されてもよい。本開示はまた、TLR7および/またはTLR8に誘導される応答を(例として、in vitroまたはin vivoで)阻害するための方法をも提供する。いくつかの変形において、細胞は、免疫応答に寄与する細胞からの応答を阻害するのに有効な量でTLRインヒビターに接触させられる。
TLR7および/またはTLR8の阻害は、サイトカインに応答する様々な疾患または障害を処置および/または予防するのに有用である。TLR7および/またはTLR8インヒビターが処置として使用されてもよい状態は、自己免疫疾患および炎症性障害を包含するが、これらに限定されない。本明細書に提供されるのは、有効量のTLR7および/またはTLR8のインヒビターを個体へ投与することを含む、個体における疾患または障害を処置または予防する方法である。さらに提供されるのは、有効量のTLR7および/またはTLR8のインヒビターを疾患または障害を有する個体へ投与することを含む、疾患または障害に関連する症状を回復させるための方法である。疾患または障害の発症を予防または遅延させるための方法もまた、本明細書に提供されるが、前記方法は、TLR7および/またはTLR8のうち1種以上のインヒビターの有効量を、疾患または障害を有する個体へ投与することを含む。ある態様において、インヒビターは、本明細書に記載のとおりの化合物である。
本明細書に提供されるのは、個体における免疫応答を阻害する方法であって、前記方法は、個体における免疫応答を阻害するのに有効な量で、本明細書に開示のとおりの少なくとも1種のTLRインヒビターを、個体へ投与することを含む。いくつかの変形において、免疫応答は、自己免疫疾患に関連する。さらなる側面において、ここで免疫応答を阻害することは、自己免疫疾患の1以上の症状を回復させる。なおもさらなる側面において、ここで免疫応答を阻害することは、自己免疫疾患を処置する。いっそうさらなる側面において、ここで免疫応答を阻害することは、自己免疫疾患の発症を予防または遅延する。いくつかの変形において、TLRインヒビターは、TLR7依存性の免疫応答を阻害する。いくつかの変形において、TLRインヒビターは、TLR8依存性の免疫応答を阻害する。いくつかの変形において、TLRインヒビターは、TLR7依存性のおよびTLR8依存性の免疫応答を阻害する。いくつかの側面において、少なくとも1種のTLRインヒビターは、個体における免疫応答を阻害するのに有効な量で投与される。
本明細書に提供されるのにはまた、有効量のTLR7および/またはTLR8インヒビターを個体へ投与することを含む、個体における自己免疫疾患を処置または予防する方法もある。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、関節痛、抗核抗体陽性、頬部発疹、または円板状発疹(discoid rash)によって特徴付けられる。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、皮膚、筋組織、および/または結合組織に関連する。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、個体において、皮膚、筋組織、および/または結合組織の症状からは分からない。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、全身性である。自己免疫疾患は、限定せずに、リウマチ性関節炎(RA)、自己免疫性膵炎(AIP)、全身性エリテマトーデス(SLE)、I型糖尿病(diabetes mellitus)、多発性硬化症(MS)、抗リン脂質症候群(APS)、硬化性胆管炎、全身型の(systemic onset)関節炎、過敏性腸疾患(IBD)、強皮症、シェーグレン病、白斑、多発筋炎、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、クローン病および潰瘍性大腸炎を包含する炎症性腸疾患、自己免疫性肝炎、下垂体機能低下症、移植片対宿主病(GvHD)、自己免疫性皮膚疾患、ブドウ膜炎、悪性貧血、および副甲状腺機能低下症を包含する。自己免疫疾患はまたは、限定せずに、多発性血管炎重複症候群、川崎病、サルコイドーシス、糸球体腎炎、および寒冷症をも包含してもよい。
いくつかの側面において、自己免疫疾患は、関節炎、膵炎、混合性結合組織病(MCTD)、ループス、抗リン脂質症候群(APS)、全身型の関節炎、および過敏性腸症候群でからなる群から選択される。
他の側面において、自己免疫疾患は、全身性エリテマトーデス(SLE)、リウマチ性関節炎、自己免疫性皮膚疾患、および多発性硬化症からなる群から選択される。
他の側面において、自己免疫疾患は、膵炎、糸球体腎炎、腎盂炎、硬化性胆管炎、およびI型糖尿病からなる群から選択される。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、リウマチ性関節炎である。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、自己免疫性膵炎(AIP)である。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、糸球体腎炎である。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、腎盂炎である。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、硬化性胆管炎である。いくつかの側面において、自己免疫障害は、乾癬である。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、リウマチ様疾患または障害である。いくつかの側面において、リウマチ様疾患または障害は、リウマチ性関節炎である。いくつかの側面において、疾患は、糖尿病および/または糖尿病関連疾患もしくは障害である。いくつかの側面において、ここで自己免疫疾患は、RNA含有免疫複合体に関連する。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、シェーグレン疾患である。
本明細書に提供されるのは、個体における免疫応答を阻害する方法であって、前記方法は、本明細書に開示のとおりの少なくとも1種のTLRインヒビターを、個体における免疫応答を阻害するのに有効な量で個体へ投与することを含む。いくつかの変形において、免疫応答は、炎症性障害に関連する。本明細書に使用されるとき、用語「炎症性障害」は、知られている自己免疫性の構成要素(例として、アテローム性動脈硬化症、喘息等)のない炎症性状態を網羅する。さらなる側面において、免疫応答を阻害することは、炎症性障害の1以上の症状を回復させる。なおもさらなる側面において、免疫応答を阻害することは、炎症性障害を処置する。いっそうさらなる側面において、免疫応答を阻害することは、炎症性障害の発症を予防または遅延する。いくつかの側面において、炎症性障害は、非リウマチ性関節炎、腎線維症、および肝線維症からなる群から選択される。いくつかの側面において、炎症性障害は、界面皮膚炎である。いくつかのさらなる側面において、界面皮膚炎は、扁平苔癬、苔癬型皮疹、扁平苔癬様角化症、線状苔癬、慢性苔癬状角化症、多形紅斑、固定薬疹、苔癬状粃糠疹、光毒性皮膚炎、放射性皮膚炎、ウイルス性発疹症、皮膚筋炎、第2期梅毒、硬化性萎縮性苔癬、菌状息肉腫、水疱性類天疱瘡、黄色苔癬、汗孔角化症、慢性萎縮性肢端皮膚炎、および退行性の(regressing)黒色腫からなる群から選択される。いくつかの側面において、炎症性状態は、アトピー性皮膚炎(湿疹)などの皮膚障害である。いくつかの側面において、炎症性障害は、薬物性の肝臓および/または膵臓の炎症などの無菌性炎症状態である。いくつかのさらなる側面において炎症性疾患は、炎症性肝臓障害である。いくつかの他のさらなる側面において、炎症性疾患は、炎症性膵障害である。
本明細書に提供されるのは、個体における免疫応答を阻害する方法であって、前記方法は、本明細書に開示のとおりの少なくとも1種のTLRインヒビターを、個体における免疫応答を阻害するのに有効な量で個体へ投与することを含む。いくつかの変形において、免疫応答は、慢性の病原体刺激(stimulation)に関連する。いくつかの変形において、免疫応答は、HIVによる感染に関連する。さらなる側面において、ここで免疫応答を阻害することは、HIVによる感染に起因するウイルス性の疾患または障害のうち1以上の症状を回復させる。なおもさらなる側面において、ここで免疫応答を阻害することは、HIVによる感染に起因するウイルス性の疾患または障害を処置する。いっそうさらなる側面において、ここで免疫応答を阻害することは、HIVによる感染に起因するウイルス性の疾患または障害の発症を予防または遅延する。本明細書に提供される他の変形は、HIVにさらされたかまたは感染された個体の免疫阻害治療に関する。HIVにさらされたかまたは感染された個体へのTLRインヒビターの投与は、HIVに誘導されるサイトカイン生成の抑制をもたらす。いくつかの側面において、少なくとも1種のTLRインヒビターは、HIVにさらされたかまたは感染された個体において、HIVに誘導されるサイトカイン生成を抑制するのに有効な量で投与される。
本明細書に提供されるのは、個体におけるTLR7および/またはTLR8依存性の免疫応答を阻害するための方法であって、前記方法は、TLRインヒビターを、個体における免疫応答を阻害するのに有効な量で個体へ投与することを含む。いくつかの変形において、免疫応答は、自己免疫疾患に関連する。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、リウマチ性関節炎である。いくつかの側面において、TLRインヒビターは、リウマチ性関節炎の1以上の症状を抑制するのに有効である。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、多発性硬化症である。いくつかの側面において、TLRインヒビターは、多発性硬化症の1以上の症状を抑制するのに有効である。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、ループスである。いくつかの側面において、TLRインヒビターは、ループスの1以上の症状を抑制するのに有効である。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、膵炎である。いくつかの側面において、TLRインヒビターは、膵炎の1以上の症状を抑制するのに有効である。いくつかの側面において、自己免疫疾患は、糖尿病である。いくつかの側面において、TLRインヒビターは、糖尿病の1以上の症状を抑制するのに有効である。いくつかの側面において、疾患は、シェーグレン疾患である。いくつかの側面において、TLRインヒビターは、シェーグレン疾患の1以上の症状を抑制するのに有効である。いくつかの変形において、免疫応答は、炎症性障害に関連する。いくつかの側面において、TLRインヒビターは、炎症性障害の1以上の症状を抑制するのに有効である。いくつかの変形において、免疫応答は、慢性の病原体刺激に関連する。いくつかの側面において、TLRインヒビターは、慢性の病原体刺激の1以上の症状を抑制するのに有効である。いくつかの変形において、免疫応答は、HIVでの感染に起因するウイルス性疾患に関連する。いくつかの側面において、TLRインヒビターは、HIVでの感染に起因するウイルス性疾患の1以上の症状を抑制するのに有効である。いずれかの変形において、TLRインヒビターは、TLR7、TLR8、およびTLR9のうち1種以上のための阻害性モチーフを含むポリヌクレオチドである。
個体へのTLRインヒビターの投与を伴う方法のいずれかのいくつかの態様において(例として、免疫応答を阻害するか、自己免疫疾患または炎症性障害を処置するか、または予防する方法等)、TLRインヒビターは、治療的に許容し得る安全性プロファイルを有する。TLRインヒビターは、例えば、肝臓、腎臓、膵臓、または他の器官の許容し得る程度に低い(もしあれば)毒性を包含する治療的に許容し得る組織学的プロファイルを有する。時折、ポリヌクレオチドは、肝臓、腎臓および膵臓などのある器官に対する毒性と関連する。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、予測しないかつ有利な安全性プロファイルを有する。いくつかの態様において、安全性プロファイルは、毒性、組織学的プロファイル、および/または壊死(例として、肝臓、腎臓および/または心臓)の評価を包含する。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、治療的に許容し得るレベルの毒性を有する。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、他のTLRインヒビターと比較して低減されたレベルの毒性を有する。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、処置された個体の当初の体重と比較して、体重の治療的に許容し得る低減を誘導する。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、総体重において5%、7.5%、10%、12.5、または15%未満の低減を誘導する。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、治療的に許容し得る組織学プロファイルを有する。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、例えば、参照TLRインヒビターと比較して、より良好な(例として、より低い重症度スコア)組織学プロファイルを有する。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、例えば、肝臓、腎臓および/または心臓の評価の際、より良好な(例として、より低い重症度スコア)組織学プロファイルを有する。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、治療的に許容し得る壊死スコアを有する。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、例えば、参照TLRインヒビターと比較して、低減された壊死および/またはより良好な(例として、より低い)壊死スコアを有する。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、例えば、参照TLRインヒビターと比較して、低減された腎細胞および/または肝細胞の壊死スコア、および/またはより良好な腎細胞および/または肝細胞の壊死スコアを有する。
結果的に、本発明は、動物、とくに哺乳動物、好ましくはヒトにおけるTLR7を活性化させる方法を提供するが、前記方法は、有効量の式Iで表される化合物を動物へ投与することを含む。免疫応答の阻害のためのすべての組成物と同様に、具体的なTLRインヒビター製剤の有効量およびその投与の方法は、個体、どのような状態が処置されることになっているのか、当業者には明らかな他の因子に基づき変動し得る。化合物の有効量は、当該技術分野において知られている因子に従って変動するであろうが、約0.1~10mg/kg、0.5~10mg/kg、1~10mg/kg、0.1~20mg/kg、0.1~20mg/kg、または1~20mg/kgの用量であることが予測される。
本発明はまた、有効量の式Iで表される化合物を動物へ投与することを含む、動物におけるウイルス感染症を処置する方法をも提供する。ウイルス感染症を処置または阻害するのに有効な量は、未処置の対照動物と比較して、ウイルス性の病変、ウイルス量、ウイルス産生速度、および死亡率などのウイルス感染症の兆候のうち1以上の低減を引き起こすであろう量である。正確な量は、当該技術分野において知られている因子に従って変動するであろうが、TLR7の活性化に関して上に指し示されるとおりの用量、または約100ng/kg~約50mg/kg、好ましくは約10μg/kg~約5mg/kgの用量であることが予測される。
様々な態様において、式(I)および関連式で表される化合物は、約5μM未満、好ましくは約1μM未満、さらにより好ましくは約0.100μM未満のTLR7/8へ結合するためのIC50を呈する。
本発明の方法は、in-vitroまたはin-vivoでのいずれかで実施され得る。具体的な細胞の、本発明による化合物での処置に対する感受性は、研究過程であるかまたは臨床適用であるかに関わらず、in-vitro試験によって具体的に決定され得る。典型的には、細胞の培養物(a culture of the cell)は、活性剤がTLR7/8活性の阻害することができるのに充分な期間、通常約1時間と1週間との間、様々な濃度での本発明による化合物と組み合わせられる。In-vitroでの処置は、生検試料または細胞株からの培養した細胞(cultivated cells)を使用して実行され得る。
宿主または患者は、いずれの哺乳動物種、例えば霊長類種、具体的にはヒト;マウス、ラットおよびハムスターを包含する、齧歯動物;ウサギ;ウマ、ウシ、イヌ、ネコ等にも属し得る。動物モデルは、実験的調査の対象となるものであって、ヒト疾患の処置のためのモデルを提供する。
シグナル伝達経路の同定のため、および様々なシグナル伝達経路間の相互作用の検出のため、様々な科学者が、好適なモデルまたはモデル系、例えば細胞培養モデルおよびトランスジェニック動物のモデルを開発してきた。シグナル伝達カスケードのあるステージの決定のため、相互作用する化合物は、シグナルをモジュレートするために利用され得る。本発明による化合物はまた、動物および/または細胞培養モデルにおいて、あるいは本出願に言及される臨床疾患において、TLR7/8依存性のシグナル伝達経路を試験するための試薬としても使用され得る。
その上、予防的または治療的処置および/またはモニタリングのための医薬の生産のための式(I)に従う化合物およびその誘導体の使用に関する本明細書の次の教示は、TLR7/8活性の阻害のための化合物の使用に対して制限なく、有効(valid)かつ適用可能であると考えられる。
本発明はまた、TLR7/8活性によって引き起こされるか、媒介されるか、および/または伝播される疾患の予防的または治療的処置および/またはモニタリングのための、式(I)に従う化合物および/またはこれらの生理学的に許容し得る塩の使用にも関する。さらにまた、本発明は、TLR7/8活性によって引き起こされるか、媒介されるか、および/または伝播される疾患の予防的または治療的処置および/またはモニタリングのための医薬の生産のための、式(I)に従う化合物および/またはこれらの生理学的に許容し得る塩の使用に関する。ある態様において、本発明は、TLR7/8媒介障害の予防的または治療的処置のための医薬の生産のための、式Iに従う化合物またはその生理学的に許容し得る塩の使用を提供する。
式(I)で表される化合物および/またはその生理学的に許容し得る塩はさらにまた、さらなる医薬活性成分の調製のための中間体として採用され得る。医薬は、好ましくは、化学作用によらない(non-chemical)やり方で、例として、活性成分を、少なくとも1種の固体の、流動体のおよび/または半流動体の担体あるいは賦形剤を、任意に、適切な剤形の他の活性物質の1種以上(a single or more)と併せ、組み合わせることによって、調製される。
本発明に従う式(I)で表される化合物は、疾患の発病前またはその後に、1回または数回投与されることで、治療として作用し得る。本発明に関する使用の先述の化合物および医薬品は、治療的処置のために具体的に使用される。治療的に関係する効果は、障害の1以上の症状をある程度緩和するか、あるいは疾患または病理学的状態に関連するかまたはその原因となる1以上の生理学的または生化学的パラメータを、部分的にまたは完全に、正常に戻す。モニタリングは、例として、応答をブーストして疾患の病原体および/または症状を完全になくすために、化合物が区別できる間隔で投与されるという条件で、ある種の処置と考えられる。同一の化合物または異なる化合物のいずれかが、適用され得る。本発明の方法はまた、障害を発症する可能性を低減するためにも、またはTLR7/8活性に関連する障害の発生を前もって予防するためさえも、またはその生じて継続する症状を処置するために、使用され得る。
本発明の意味において、予防的処置は、対象が、家族性の素質(a familial disposition)、遺伝的欠陥、または先に生じた疾患などの、先述の生理学的または病理学的の状態のためのいずれの前提条件をも保有している場合、賢明である。
本発明はさらにまた、本発明による少なくとも1種の化合物および/またはその薬学的に使用し得る誘導体、塩、溶媒和物および立体異性体を含む(あらゆる比率でのこれらの混合物も包含する)医薬に関する。ある態様において、本発明は、本発明による少なくとも1種の化合物および/またはその生理学的に許容し得る塩を含む医薬に関する。
本発明の意味における「医薬」は、式(I)で表される1以上の化合物またはその調製物(例として医薬組成物または医薬製剤)を含み、かつ、TLR7/8活性に関連する疾患を患う患者の予防法、治療、経過観察またはアフターケアにおいて、彼らの全身状態のまたは生命体の具体的な領域の状態の病原体による変更(a pathogenic modification)が、少なくとも一時的にしか定着し得ないように使用され得る、医学分野におけるいずれの剤でもある。
様々な態様において、活性成分は、単独で、または他の処置と組み合わせて投与されてもよい。相乗効果は、医薬組成物中1種より多くの化合物を使用することによって達成されてもよい、すなわち式(I)で表される化合物は、活性成分として少なくとももう1種の他の剤(式(I)で表される別の化合物または異なる構造の骨組みの化合物のいずれかである)と組み合わせられる。活性成分は、同時にまたは連続的に使用され得る。
本開示のTLRインヒビターは、1種以上の追加の治療剤と組み合わせて投与され得る。本明細書に記載のとおり、TLRインヒビターは、生理学的に許容し得る担体と組み合わせられ得る。本明細書に記載の方法は、抗炎症剤の投与などの、障害のための標準療法を補う他の治療と組み合わせて実践されてもよい。
いくつかの態様において、本明細書に記載のとおりのTLRインヒビターは、コルチコステロイドと組み合わせて投与される。いくつかの態様において、コルチコステロイドは、グルココルチコステロイドである。いくつかの態様において、コルチコステロイドは、鉱質コルチコイドである。コルチコステロイドは、コルチコステロンおよび誘導体、それらのプロドラッグ、異性体および類似体、コルチゾンおよび誘導体、それらのプロドラッグ、異性体および類似体(すなわち、Cortone)、アルドステロンおよび誘導体、それらのプロドラッグ、異性体および類似体、デキサメタゾンおよび誘導体、それらのプロドラッグ、異性体および類似体(すなわち、Decadron)、プレドニゾンおよび誘導体、それらのプロドラッグ、異性体および類似体(すなわち、Prelone)、フルドロコルチゾンおよび誘導体、それらのプロドラッグ、異性体および類似体、ヒドロコルチゾンおよび誘導体、それらのプロドラッグ、異性体および類似体(すなわち、コルチゾールまたはCortef)、ヒドロキシコルチゾンおよび誘導体、それらのプロドラッグ、異性体および類似体、ベタメタゾンおよび誘導体、それらのプロドラッグ、異性体および類似体(すなわち、Celestone)、ブデソニドおよび誘導体、それらのプロドラッグ、異性体および類似体(すなわち、Entocort EC)、メチルプレドニゾロンおよび誘導体、それらのプロドラッグ、異性体および類似体(すなわち、Medrol)、プレドニゾロンおよび誘導体、それらのプロドラッグ、異性体および類似体(すなわち、Deltasone、Crtan、Meticorten、Orasone、またはSterapred)、トリアムシノロンおよび誘導体、それらのプロドラッグ、異性体および類似体(すなわち、KenacortまたはKenalog)等を包含するが、これらに限定されない。いくつかの態様において、コルチコステロイドは、フルドロコルチゾンまたは誘導体、そのプロドラッグ、異性体または類似体である。いくつかの態様において、コルチコステロイドは、フルドロコルチゾンである。いくつかの態様において、コルチコステロイドは、ヒドロキシコルチゾンまたは誘導体、そのプロドラッグ、異性体または類似体である。いくつかの態様において、コルチコステロイドは、ヒドロキシコルチゾンである。
いくつかの態様において、コルチコステロイドは、1日あたり約0.001mg~1mg、0.5mg~1mg、1mg~2mg、2mg~20mg、20mg~40mg、40~80mg、80~120mg、120mg~200mg、200mg~500mg、または500mg~1000mgの間のいずれかで投与される。いくつかの態様において、コルチコステロイドは、1日あたり約0.1mg/kg~0.5mg/kg、0.5mg/kg~1mg/kg、1mg/kg~2mg/kg、2mg/kg~5mg/kg、5mg/kg~10mg/kg、10mg/kg~15mg/kg、15mg/kg~20mg/kg、20mg/kg~25mg/kg、25mg/kg~35mg/kg、または35mg/kg~50mg/kgの間のいずれかで投与される。
いくつかの態様において、併用治療において使用されるTLRインヒビターは、送達されるTLRインヒビターの量で与えられるが、例えば、約0.1~10mg/kg、0.5~10mg/kg、1~10mg/kg、0.1~20mg/kg、0.1~20mg/kg、または1~20mg/kgであってもよい。
いくつかの態様において、TLRインヒビターは、コルチコステロイドを包含するがこれに限定されない1種以上の追加の治療剤と同時に投与される(同時投与)。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、コルチコステロイドを包含するがこれに限定されない1種以上の追加の治療剤と連続的に投与される(連続投与)。いくつかの態様において、連続投与は、TLRインヒビターまたは追加の治療剤を、約1分間、5分間、30分間、1時間、5時間、24時間、48時間、または1週間以内のいずれかに続けて投与することを包含する。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、追加の治療剤と同じ投与ルートによって投与される。いくつかの態様において、TLRインヒビターは、追加の治療剤とは異なる投与ルートによって投与される。いくつかの態様において、追加の治療剤は、非経口的に(例として、中心静脈ライン、動脈内の、静脈内の、筋肉内の、腹腔内の、皮内の、または皮下の注射)、経口的に、胃腸に、局所的に、鼻咽頭に、および経肺的に(例として吸入または鼻腔内に)投与される。いくつかの態様において、追加の治療剤は、コルチコステロイドである。
式Iで表される開示の化合物は、抗がん剤を包含する他の知られている治療剤と組み合わせて投与され得る。ここで使用されるとき、用語「抗がん剤」は、がんを処置する目的においてがんをもつ患者へ投与されるいずれの剤にも関する。
上に定義される抗がん処置は、単剤治療として適用されてもよく、または本明細書に開示の式Iで表される化合物に加えて、従来の手術または放射線治療または薬物治療(medicinal therapy)を伴ってもよい。かかる薬物治療(例として、化学治療または標的治療)は、以下の抗腫瘍剤のうち1種以上を包含するが、好ましくはそのうち1種を包含する:
アルキル化剤:アルトレタミン、ベンダムスチン、ブスルファン、カルムスチン、クロラムブシル、クロルメチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、イホスファミド、インプロスルファン、トシル酸塩(tosilate)、ロムスチン、メルファラン、ミトブロニトール、ミトラクトール、ニムスチン、ラニムスチン、テモゾロミド、チオテパ、トレオスルファン、メクロレタミン、カルボコン;アパジコン、ホテムスチン、グルホスファミド、パリホスファミド、ピポブロマン、トロホスファミド、ウラムスチン、TH-3024、VAL-0834など;
白金化合物:カルボプラチン、シスプラチン、エプタプラチン(eptaplatin)、ミリプラチン水和物、オキサリプラチン、ロバプラチン、ネダプラチン、ピコプラチン、サトラプラチン;ロバプラチン、ネダプラチン、ピコプラチン、サトラプラチンなど;
DNA改変剤:アムルビシン、ビサントレン、デシタビン、ミトキサントロン、プロカルバジン、トラベクテジン、クロファラビン;アムサクリン、ブロスタリシン、ピクサントロン、ラロムスチン1,3など;
トポイソメラーゼインヒビター:エトポシド、イリノテカン、ラゾキサン、ソブゾキサン、テニポシド、トポテカン;アモナファイド、ベロテカン、エリプチニウムアセタート、ボレロキシンなど;
微小管修飾因子:カバジタキセル、ドセタキセル、エリブリン、イクサベピロン、パクリタキセル、ビンプラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ビンフルニン;フォスブレタブリン、テセタキセル(tesetaxel)など;
抗代謝産物:アスパラギナーゼ3、アザシチジン、レボホリナート カルシウム、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、エノシタビン、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、メルカプトプリン、メトトレキサート、ネララビン、ペメトレキセド、プララトレキサート、アザチオプリン、チオグアニン、カルモフール;ドキシフルリジン、エラシタビン、ラルチトレキセド、セパシタビン、テガフール2,3、トリメトトレキサートなど;
抗がん抗生物質:ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、レバミソール、ミルテホシン、マイトマイシンC、ロミデプシン、ステレプトゾシン、バルルビシン、ジノスタチン、ゾルビシン、ダウノルビシン、プリカマイシン;アクラルビシン、ペプロマイシン、ピラルビシンなど;
ホルモン/アンタゴニスト:アバレリックス、アビラテロン、ビカルタミド、ブセレリン、カルステロン、クロロトニアニセン、デガレリクス、デキサメタゾン、エストラジオール、フルトコルトロン、フルオキシメステロン、フルタミド、フルベストラント、ゴセレリン、ヒストレリン、リュープロレリン、メゲステロール、ミトタン、ナファレリン、ナンドロロン、ニルタミド、オクトレオチド、プレドニゾロン、ラロキシフェン、タモキシフェン、サイロトロピンアルファ、トレミフェン、トリロスタン、トリプトレリン、ジエチルスチルベストロール;アコルビフェン、ダナゾール、デスロレリン、エピチオスタノール、オルテロネル、エンザルタミド1,3など;
アロマターゼインヒビター:アミノグルテチミド、アナストロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、レトロゾール、テストラクトン;ホルメスタンなど;
小分子キナーゼインヒビター:クリゾチニブ、ダサチニブ、エルロチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、レゴラフェニブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、ボスチニブ、ゲフィチニブ、アキシチニブ;アファチニブ、アリセルチブ、ダブラフェニブ、ダコミチニブ、ディナシクリブ、ドビチニブ、エンザスタウリン、ニンテダニブ、レンバチニブ、リニファニブ、リンシチニブ、マシチニブ、ミドスタウリン、モテサニブ、ネラチニブ、オランチニブ、ペリフォシン、ポナチニブ、ラドチニブ、リゴサチブ、ティピファニブ、チバンチニブ、チボザニブ、トラメチニブ、ピマセルチブ、ブリバニブアラニナート、セジラニブ、アパチニブ4、カボザンチニブS-マラート1,3、イブルチニブ1,3、イコチニブ4、ブパルリシブ2、シパチニブ(cipatinib)4、コビメチニブ1,3、イデラリシブ1,3、フェドラチニブ1、XL-6474など;
光増感剤:メトキサレン3;ポリフィマーナトリウム、タラポルフィン、テモポルフィンなど;
抗体:アレムツズマブ、ベシレソマブ、ブレンツキシマブ ベドチン、セツキシマブ、デノスマブ、イピリムマブ、オファツムマブ、パニツムマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、ベバシズマブ、ペルツズマブ2,3;カツマキソマブ、エロツズマブ、エプラツズマブ、ファーレツズマブ、モガムリズマブ、ネシツムマブ、ニモツズマブ、オビヌツズマブ、オカラツズマブ、オレゴボマブ、ラムシルマブ、リロツムマブ、シルツキシマブ、トシリズマブ、ザルツムマブ、ザノリムマブ、マツズマブ、ダロツズマブ1,2,3、オナルツズマブ1,3、ラコツモマブ(racotumomab)1、タバルマブ1,3、EMD-5257974、ニボルマブ1,3など;
サイトカイン:アルデスロイキン、インターフェロン アルファ2、インターフェロン アルファ2a3、インターフェロン アルファ2b2,3;セルモロイキン、タソネルミン、テセロイキン、オペレルベキン1,3、組み換えインターフェロン ベータ-1a4など;
薬物コンジュゲート:デニロイキンジフチトクス、イブリツモマブ チウキセタン、ヨーベングアン(iobenguane)I123、プレドニムスチン、トラスツズマブ エムタンシン、エストラムスチン、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、アフリベルセプト;シントレデキン ベスドトクス、エドトレオチド、イノツズマブ オゾガマイシン、ナプツモマブ エスタフェナトクス、オポルツズマブ モナトクス、テクニチウム(99mTc)アルシツモマブ1,3、ビンタフォリド1,3など;
ワクチン:シプリューセル3;ビテスペン3、エメペピムト-S3、オンコバックス(oncoVAX)4、リンドペピムト3、トロバックス(troVax)4、MGN-16014、MGN-17034など;ならびに
その他:アリトレチノイン、ベキサロテン、ボルテゾミブ、エベロリムス、イバンドロン酸、イミキモド、レナリドミド、レンチナン、メチロシン、ミファムルチド、パミドロン酸、ペグアスパルガーゼ、ペントスタチン、シプリューセル3、シゾフィラン、タミバロテン、テムシロリムス、サリドマイド、トレチノイン、ビスモデギブ、ゾレドロン酸、ボリノスタット;セレコキシブ、シレンジタイド、エンチノスタット、エタニダゾール、ガネテスピブ、イドロノキシル、イニパリブ、イキサゾミブ、ロニダミン、ニモラゾール、パラビノスタット、ペレチノイン、プリチデプシン、ポマリドミド、プロコダゾール(procodazol)、リダフォロリムス、タスキニモド、テロトリスタット、サイマルファシン、チラパザミン、トセドスタット、トラベデルセン、ウベニメクス、バルスポダール、ゲンディシン4、ピシバニール4、レオライシン4、レタスピマイシン塩酸塩1,3、トレバナニブ2,3、ビリルジン4、カーフィルゾミブ1,3、エンドスタチン4、イムノコテル(immucothel)4、ベリノスタット3、MGN-17034。
(1 Prop. INN(提案された国際一般名);2 Rec. INN(推奨された国際一般名);3 USAN(米国一般名);4INNなし)。
いくつかの態様において、TLRインヒビターと1以上の追加の治療剤との組み合わせは、TLRインヒビターまたは追加の治療剤が単独で投与されるときに投与される有効量と比較して、同じ結果を達成するために投与されるTLRインヒビターおよび/または1以上の追加の治療剤の有効量(投薬体積(dosage volume)、投薬濃度(dosage concentration)、および/または投与される総薬物用量(total drug dose)を包含するが、これらに限定されない)を低減させる。いくつかの態様において、TLRインヒビターとコルチコステロイドとの組み合わせは、単独で投与されるコルチコステロイドと比較して、投与されるコルチコステロイドの有効量を低減させる。いくつかの態様において、TLRインヒビターと追加の治療剤との組み合わせは、追加の治療剤の単独投与と比較して、治療剤投与の頻度を低減させる。いくつかの態様において、TLRインヒビターと追加の治療剤との組み合わせは、追加の治療剤の単独投与と比較して、総処置期間を低減させる。いくつかの態様において、TLRインヒビターと追加の治療剤との組み合わせは、追加の治療剤の単独投与に関連する副作用を低減させる。いくつかの態様において、追加の治療剤は、コルチコステロイドである。いくつかの態様において、コルチコステロイドは、フルドロコルチゾンまたは誘導体、そのプロドラッグ、異性体または類似体である。いくつかの態様において、コルチコステロイドは、フルドロコルチゾンである。いくつかの態様において、有効量のTLRインヒビターと追加の治療剤との組み合わせは、有効量のTLRインヒビターまたは追加の治療剤の単独と比較して、より効率的である。
TLRインヒビターはまた、体液性および/または細胞媒介免疫応答のいずれかをモジュレートするいずれの材料(例えば、生のウイルス性の、細菌性の、または寄生性の免疫原;不活性化ウイルスの、腫瘍由来の、原生動物の、生命体由来の、真菌性の、または細菌性の免疫原、トキソイド、毒素;自己抗原;多糖類;タンパク質;糖タンパク質;ペプチド;細胞(cellular)ワクチン;DNAワクチン;組み換えタンパク質;糖タンパク質;ペプチド;等)とも併せて使用するためのワクチンアジュバントとしても有用であってもよい。いくつかの側面において、TLRインヒビターとワクチンとの組み合わせを包含するがこれに限定されない併用治療は、自己免疫疾患または炎症性障害の処置において使用される。いくつかの側面において、TLRインヒビターとワクチンとの組み合わせを包含するがこれに限定されない併用治療は、感染性疾患の処置において使用される。
いくつかの態様において、TLRインヒビターとコルチコステロイドとの組み合わせを包含するがこれに限定されない併用治療は、自己免疫疾患または炎症性障害の処置において使用される。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、リウマチ性関節炎、全身性エリテマトーデス、自己免疫皮膚疾患、多発性硬化症、膵炎、糸球体腎炎、腎盂炎、硬化性胆管炎、およびI型糖尿病から選択されるがこれらに限定されない。いくつかの態様において、自己免疫疾患は、シェーグレン疾患である。
本明細書に提供されるのにはまた、本明細書に提供されるとおりのTLRインヒビター、およびTLR7および/またはTLR8依存性の免疫応答を阻害する方法における使用のための指示を含むキットもある。
キットは、本明細書に記載のとおりのTLRインヒビター(またはTLRインヒビターを含む製剤)、および一連の指示、一般に書面による指示を含む1以上の容器を含んでもよいが、意図する処置(例として、TLR7および/またはTLR8アゴニストに対する応答の抑制、TLR7および/またはTLR8依存性の免疫応答の抑制、自己免疫疾患の1以上の症状を回復させること、慢性炎症性疾患の症状を回復させること、ウイルスに対する応答におけるサイトカイン産生を減少させること、および/またはTLR7および/またはTLR8によって媒介される疾患または障害の1以上の症状を処置および/または予防すること)のためのTLRインヒビターまたは製剤の使用および投薬量に関する指示を含有する電子記憶媒体(例として、磁気ディスケットまたは光ディスク)もまた、許容し得る。キットに包含される指示は一般に、意図する処置のための投薬量、投薬スケジュール、および投与のルートについての情報を包含する。TLRインヒビター(またはTLRインヒビターを含む製剤)のための容器は、単位用量、大量包装(bulk packages)(例として、複数回用量の包装)または副単位(sub-unit)用量であってもよい。キットはさらに、アジュバントを含む容器を含んでいてもよい。
別の側面において、本発明は、有効量の本発明による化合物および/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、誘導体、溶媒和物および立体異性体(あらゆる比率でのそれらの混合物を包含する)、および任意に、有効量のさらなる活性成分の別個のパックからなるキットを提供する。キットは、箱、個々の瓶、袋またはアンプルなどの好適な容器を含む。キットは、例えば、別個のアンプルを含んでいてもよいが、各々は、有効量の本発明による化合物および/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、誘導体、溶媒和物および立体異性体(あらゆる比率でのそれらの混合物を包含する)、および任意に、有効量のさらなる活性成分を、溶解または凍結乾燥形態で含有する。
本明細書に使用されるとき、用語「処置」、「処置する」、および「処置すること」は、本明細書に記載のとおりの疾患または障害、または1以上のその症状の発病を食い止めること(reversing)、緩和すること、遅延させること、またはそれらの進行を阻害することを指す。いくつかの態様において、処置は、1以上の症状が発症した後に施される。他の態様において、処置は、症状がないときに施される。例えば、処置は、症状の発病に先立ち(例として、病状の経歴に照らして、および/または遺伝的因子または他の感受性因子に照らして)、感受性のある個体へ施される。処置はまた、症状が消散した後も、例えば、それらの再発を予防するかまたは遅延させるために継続する。
化合物および組成物は、本発明の方法に従うと、上に提供される障害を処置するのにまたはその重症度を低めるのに有効な、いずれの量およびいずれの投与のルートをも使用して投与される。要求される厳密な量は、対象の種、年齢、および総体的な状態、感染症の重症度、具体的な剤、その投与のモード等に依存して対象次第で変動するであろう。本発明の化合物は、好ましくは、投与の容易さおよび投薬量の一様性から、投薬量単位形態で製剤化される。本明細書に使用されるとき表現「投薬量単位形態」は、処置されることになっている患者に適切な剤の物理的に個別の単位を指す。しかしながら、本発明の化合物および組成物の毎日の総使用量が、妥当な医学的判断の範囲内で担当医によって決められるであろうことは理解されるであろう。いずれの具体的な患者または生命体にとって有効な特定の用量レベルは、処置される障害および障害の重症度;採用される特定の化合物の活性;採用される特定の化合物;患者の年齢、体重、総体的な健康、性別および食生活;採用される特定の化合物の投与の時間、投与のルート、および排出速度;処置の期間;採用される特定の化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物、および医術において周知の同様の因子を包含する様々な因子に依存するであろう。
本発明の薬学的に許容し得る組成物は、ヒトおよび他の動物へ、経口的に、経直腸的に、非経口的に、大槽内に、膣内に(intravaginally)、腹腔内に、局所的に(粉末、軟膏、または点滴薬(drops)によるように)、口腔に、処置される感染症の重症度に依存して、経口スプレーまたは経鼻スプレーあるいは同種のものとして、投与され得る。ある態様において、本発明の化合物は、所望の治療効果をえるために、1日あたり約0.01mg/kg体重(対象の)~約100mg/kg、好ましくは約1mg/kg体重(対象の)から約50mg/kgまでの投薬量レベルにて、1日につき1回以上、経口的にまたは非経口的に投与される。
ある態様において、治療的に有効な量の式(I)および関連式で表される化合物ならびにその量の他の活性成分は、例えば、動物の年齢および重量、処置を要求する正確な疾患の状態およびその重症度、製剤の性質、および投与の方法を包含する数多の因子に依存し、最終的には、処置する医者または獣医によって決定される。しかしながら、有効量の化合物は一般に、1日あたり0.1から100mg/kg体重(レシピエント(哺乳動物)の)までの範囲にあり、具体的に典型的には、1日あたり1から10mg/kg体重までの範囲にある。よって、70kgの重さの成体哺乳動物の1日あたりの実際量は通常、70mgと700mgとの間であるが、ここでこの量は、1日あたりの個々の用量として投与され得るか、または通常、毎日の総用量が同じになるように1日あたり一式の部分用量(例えば、2、3、4、5、6などの)で投与され得る。有効量の塩または溶媒和物あるいは有効量のその生理学的に機能的な誘導体は、有効量の化合物それ自体の画分として決定され得る。
ある態様において、医薬製剤は、投薬量単位あたりの活性成分の既定量を含む、投薬量単位の形態で投与され得る。かかる単位は、処置される疾患の状態、投与の方法、および患者の年齢、重量および状態に依存して、例えば、0.5mg~1g、好ましくは1mg~700mg、具体的に好ましくは5mg~100mgの本発明による化合物を含み得るか、あるいは医薬製剤は、投薬量単位あたりの既定量の活性成分を含む投薬量単位の形態で投与され得る。好ましい投薬量単位の製剤は、上に指し示されたとおりの毎日の用量または部分用量あるいは活性成分の対応するその画分を含む製剤である。さらにまた、このタイプの医薬製剤は、医薬分野において一般に知られているプロセスを使用して調製され得る。
経口投与のための液体剤形は、薬学的に許容し得るエマルション、マイクロエマルション、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤を包含するが、これらに限定されない。活性化合物に加えて、液体剤形は任意に、例えば、水または他の溶媒などの、当該技術分野において一般的に使用される不活性希釈剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、ベンジル安息香酸、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(とりわけ、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ひまし油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルなどの可溶化剤および乳化剤、およびこれらの混合物を含有する。不活性希釈剤の他に、経口組成物はまた、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤などのアジュバント、甘味剤、香味剤、および着色剤をも包含する。
注射可能な調製物、例えば、滅菌した注射可能な水性のまたは油脂性の懸濁液は、好適な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用して知られている技術(art)に従って製剤化される。滅菌した注射可能な調製物はまた、非毒性の非経口的に許容し得る希釈剤または溶媒における滅菌した注射可能な溶液、懸濁液またはエマルションでもあり、例えば、1,3-ブタンジオールにおける溶液としてである。採用されてもよい許容し得るビヒクルおよび溶媒のうち、水、リンガー液、U.S.P.および等張の塩化ナトリウム溶液である。加えて、滅菌した固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来採用されている。この目的において、採用され得るいずれの当たり障りのない固定油は、合成のモノ-またはジ-グリセリドを包含する。加えて、オレイン酸などの脂肪酸は、注射可能な調製物において使用される。
注射可能な製剤は、例えば、細菌を保定するフィルター(a bacterial-retaining filter)に通すろ過によって、または使用に先立ち、滅菌水または他の滅菌した注射可能な媒体に溶解または分散され得る滅菌した固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌され得る。
本発明の化合物の効果を延ばすために、皮下注射または筋肉内注射からの化合物の吸収を遅らせることは、しばしば所望されることである。これは、難溶性の結晶または非晶材料の液体懸濁液の使用によって達成される。化合物の吸収速度は次いで、その溶解速度に依存し、これは同様にして、結晶サイズおよび結晶形態に依存し得る。代わりに、非経口的に投与された化合物形態の遅延した吸収は、油ビヒクルに化合物を溶解または懸濁させることによっても達成される。注射可能なデポー形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマーにおける化合物のマイクロカプセル化マトリックスを形成することによって作られる。化合物対ポリマーの比率および採用される具体的なポリマーの性質に依存して、化合物放出速度は、制御され得る。他の生分解性ポリマーの例は、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)を包含する。注射可能なデポー製剤はまた、生体組織と適合するリポソームまたはマイクロエマルション中に化合物を封入させることによっても調製される。
経直腸または膣内(vaginal)投与のための組成物は、好ましくは、本発明の化合物を好適な非刺激性の賦形剤または担体(ココアバター、ポリエチレングリコールなど)と混合することによって調製され得る座薬、あるいは周囲温度では固体であるが体温では液体であるところ直腸または膣腔において融解して活性化合物を放出する座剤用ワックス(a suppository wax)である。
経口投与のための固体剤形は、カプセル、錠剤、丸薬、粉末、および顆粒を包含する。かかる固体剤形において、活性化合物は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の薬学的に許容し得る賦形剤または担体および/またはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、およびケイ酸などの充填剤または増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロース、およびアカシアゴムなどの結合剤、c)グリセロールなどの保水剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカのデンプン、アルギン酸、あるケイ酸塩(silicates)、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶液減速(retarding)剤、f)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤(accelerators)、g)例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイト粘土などの吸収剤、およびi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの潤滑剤、ならびにこれらの混合物と混合される。カプセル、錠剤および丸薬のケースにおいて、剤形はまた任意に、緩衝剤をも含む。
同様のタイプの固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコール等の賦形剤を使用する、軟および硬(soft and hard-filled)ゼラチンカプセル中の充填剤としても採用される。錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬、および顆粒の固体剤形は、腸溶コーティングおよび医薬製剤技術分野において周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルで調製され得る。それらは、乳白剤を任意に含有し、またそれらが活性成分(単数または複数)のみをまたはこれを優先的に、腸管のある部分において、任意に遅延様式で、放出する組成でもあり得る。使用され得る包埋組成物の例は、ポリマー物質およびポリマーワックス(porlymeric substances and waxes)を包含する。同様のタイプの固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコール等の賦形剤を使用する、軟および硬(soft and hard-filled)ゼラチンカプセル中の充填剤としても採用される。
活性化合物はまた、上に注記されたとおりの1以上の賦形剤とともにマイクロカプセル化形態でもあり得る。錠剤、糖衣錠、カプセル、丸薬、および顆粒の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティングおよび医薬製剤技術分野において周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルで調製され得る。かかる固体剤形において、活性化合物は、スクロース、ラクトースまたはデンプンなどの少なくとも1種の不活性希釈剤と混和されてもよい。常道である剤形はまた、不活性希釈剤以外の追加の物質、例として、ステアリン酸マグネシウムおよび微結晶性セルロースなどの打錠用潤滑剤および他の錠剤用助剤(aids)をも含む。カプセル、錠剤および丸薬のケースにおいて、剤形はまた任意に、緩衝剤をも含む。それらは、乳白剤を任意に含有し、またそれらが活性成分(単数または複数)のみをまたはこれを優先的に、腸管のある部分において、任意に遅延様式で、放出する組成でもあり得る。使用され得る包埋組成物の例は、ポリマー物質およびポリマーワックスを包含する。
本発明の化合物の局所的または経皮的投与のための剤形は、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入剤(inhalants)またはパッチを包含する。活性構成要素は、薬学的に許容し得る担体およびいずれか必要な防腐剤または要求される緩衝剤と、滅菌状態下で混和される。眼科用製剤、点耳薬、および点眼薬はまた、本発明の範囲内にもあるとして企図される。加えて、本発明は、化合物の身体への制御送達を提供するという追加の利点を有する経皮的パッチの使用を企図する。かかる剤形は、適正な媒体に化合物を溶解または分散させることによって作られ得る。吸収増強剤もまた、皮膚を越えて化合物の流れを増大するために使用され得る。その速度は、速度制御膜を提供することまたはポリマーマトリックスまたはゲル中に化合物を分散させることのいずれかによって制御され得る。
一態様に従うと、本発明は、生体試料におけるTLR7/8活性を阻害する方法に関し、前記方法は、該生体試料を本発明の化合物または該化合物を含む組成物に接触させるステップを含む。
他の態様に従うと、本発明は、生体試料におけるTLR7/8、またはその突然変異体、活性を積極的なやり方で阻害する方法に関し、前記方法は、該生体試料を本発明の化合物または該化合物を含む組成物に接触させるステップを含む。
本発明の化合物は、TLR7/8の生物学的な役割を理解するためのユニークなツール(TLR7/8の産生およびTLR7/8の相互作用に影響を及ぼすと、およびそれらによって影響を及ぼされると考えられる多数の因子の評価を包含する)としてin-vitroで有用である。本化合物はまた、TLR7/8と相互作用する他の化合物の開発にも有用である。なぜなら、本化合物は、その開発を容易にする重要な構造-活性相関(SAR)情報を提供するからである。TLR7/8へ結合する本発明の化合物は、生細胞から、固定細胞から、生体液から、組織ホモジネートから、精製された天然の生体材料等から、TLR7/8を検出するための試薬として使用され得る。例えば、かかる化合物を標識することによって、TLR7/8を発現する細胞を同定し得る。加えて、それらのTLR7/8に対する結合能に基づき、本発明の化合物は、in-situ染色、FACS(蛍光活性化セルソーティング)、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)等、酵素精製において、または透過性細胞内部にTLR7/8を発現する細胞を精製することにおいて、使用され得る。本発明の化合物はまた、様々な医学研究および診断的使用のための商業的な研究試薬としても利用され得る。かかる使用は、以下:様々な機能アッセイにおけるTLR7/8候補インヒビターの活性を定量化するための較正標準としての使用;化合物のランダムスクリーニングにおける、すなわちTLR7/8リガンドの新しいファミリーを探すことにおけるブロッキング試薬としての使用、化合物は、現在クレームされているTLR7/8化合物の回収をブロックするために使用され得る;TLR7/8との共結晶における使用、すなわち本発明の化合物は、TLR7/8へ結合している化合物の結晶を形成させることで、X線結晶構造解析によって酵素/化合物の構造の決定を可能にするであろう;他の研究および診断的適用、ここでTLR7/8は、好ましくは活性化されるか、またはかかる活性化は、TLR7/8インヒビター等の既知の分量に対して好都合に較正される;細胞におけるTLR7/8の発現を決定するためのプローブとしてのアッセイにおける使用;ならびに、TLR7/8結合リガンドと同じ部位へ結合する化合物を検出するためのアッセイを開発すること、を包含するが、これらに限定されない。
本発明の化合物は、それら自体、および/または処置の有効性の診断のための身体測定と組み合わせて、のいずれかで適用され得る。該化合物を含有する医薬組成物およびTLR7/8に媒介される状態を処置するための該化合物の使用は、ヒトまたは動物に関わらず健康状態(the state of health)の直接かつ即時の改善を引き起こす広範囲の治療に対する有望な新規アプローチである。経口的にバイオアベイラビルであり、かつ活性のある新しい本発明の化学成分(chemical entities)は、患者にとっての利便性および医師にとってのコンプライアンスを改善する。
式(I)で表される化合物、それらの塩、異性体、互変異性体、鏡像異性体の形態、ジアステレオマー、ラセミ化合物、誘導体、プロドラッグおよび/または代謝産物は、高い特異性および安定性、低い製造コスト、および好都合な取扱性によって特徴付けられる。これらの特色は、再現性のある動作(a reproducible action)(ここで交差反応の欠如が包含される)にとっての基礎、および標的構造物との安定かつ確実な相互作用(a reliable and safe interaction)にとっての基礎を形成するものである。
用語「生体試料」は、本明細書に使用されるとき、限定せずに、細胞培養物またはそれらの抽出物;哺乳動物から得られた生検材料またはそれらの抽出物;および血液、唾液、尿、糞便、精液、涙液、または他の体液、あるいはそれらの抽出物を包含する。
生体試料におけるTLR7/8、またはその突然変異体、活性のモジュレーションは、当業者に知られている様々な目的にとって有用である。かかる目的の例は、輸血、臓器移植、生物標本の保管、および生物学的アッセイを包含するが、これらに限定されない。
例示
下の例において描かれているとおり、ある例示態様において、化合物を、以下の一般手順に従い調製する。一般の方法が、本発明のある化合物の合成を描くが、以下の一般の方法および当業者に知られている他の方法も、本明細書に記載のとおりのすべての化合物、およびこれら化合物の各々のサブクラスおよび種に対して適用され得ることは解されるであろう。
以下の記載のプロセス、スキーム、および例において使用される記号および約束事(conventions)は、現代科学文献、例えば、Journal of the American Chemical SocietyまたはJournal of Biological Chemistryにおいて使用されるものと整合する。
そのように指し示されない限り、すべての温度を、℃(セ氏度)で表現する。
使用されるすべての溶媒は市販されており、さらに精製せずに使用した。反応は、典型的には、窒素の不活性雰囲気下で無水溶媒を使用して行った。フラッシュカラムクロマトグラフィーは一般に、Silica gel 60(0.035~0.070mm粒子サイズ)を使用して実行した。
全てのNMR実験は、プロトンNMRのための400MHzでBruker 400BBFOプローブを備えたBruker Mercury Plus 400NMR分光計上、またはプロトンNMRのための300MHzでBruker 300BBFOプローブを備えたBruker Mercury Plus 300NMR分光計で、またはプロトンNMRのための400MHzでBruker PABBO BB-1H/D Z GRDプローブを備えたBruker Avance III 400NMR分光計上のいずれかで記録された。全ての重水素化溶媒は典型的には0.03%~0.05% v/vのテトラメチルシランを含有し、それは基準シグナルとして使用された(1Hおよび13C共にd 0.00に設定される)。重水素化溶媒がテトラメチルシランを含有しなかった場合において、残りの非重水素化溶媒のピークを、公開されたガイドライン(J。Org。Chem.、Vol。62、No。21、1997)に従って、基準シグナルとして使用した。
LC-MS分析を以下の2つの機器のいずれか1つで行った:
LC-MS分析は、UFLC 20-AD系およびLCMS 2020 MS検出器からなるSHIMADZU LC-MS機器上で実行した。使用されたカラムは、Shim-pack XR-ODS、2.2μm、3.0×50mmであった。線状勾配を適用し、95%A(A:水中0.05%TFA)にて始まり、2.2分かけて100%B(B:アセトニトリル中0.05%TFA)にて終わらせた。総ラン時間は3.6分であった。カラム温度は、40℃にて、1.0mL/分での流速であった。Diode Array検出器は、200~400nmでスキャンした。質量分析計は、ポジティブまたはネガティブモードで操作されるエレクトロスプレーイオン源(ES)を備えていた。質量分析計は、m/z90~900の間で、0.6sのスキャン時間でスキャンした。
大気圧化学イオン化(APCI)またはエレクトロスプレーイオン化(ESI)のいずれかを使用する、Agilent TechnologiesからのAgilent 1200 Series質量分析計。ダイオードアレイ検出器を200-400 nmでスキャンされた。質量分析計は、0.6秒のスキャン時間でm/z90-900の間でスキャンされた。カラム:XBridge C8、3.5μm、4.6x50mm;溶媒A:水+0.1%TFA;溶媒B:ACN+0.1%TFA;流速(Flow):2ml/min;勾配:0min:5%B、8min:100%B、8.1min:100%B、8.5min:5%B、10min5%BまたはLC/MS WatersZMD(ESI)。
HPLCデータはSHIMAZU LC-MS機器から得られるかまたはカラム(XBridge C8、3.5μm、4.6x50mm)および2つの移動相(移動相A:水+0.1%TFA;移動相B:ACN+0.1%TFA)を使用するAgilent technologiesからのAgilent1100 series HPLCを使用するかのいずれかであった。流速は2ml/min。勾配方法は他に示唆されない限り:0min:5%B;8min:100%B;8.1min:100%B;8.5min:5%B;10min5%B。
一般に、本発明の式(I)および関連式に従う化合物は、容易に入手可能な出発材料から調製され得る。かかる出発材料が市販されていない場合、それらは、標準的な合成技術によって調製されてもよい。一般に、式(I)および関連式で表されるいずれの個々の化合物にとっての合成経路は、各分子の特定の置換基に依存するであろう。かかる因子は当業者に解されるものである。例において下分に記載されている以下の一般の方法および手順は、式(I)および関連式で表される化合物を調製するために採用されてもよい。温度、溶媒、または共試薬(co-reagents)などの以下のスキームに描かれている反応条件は、例として与えられているだけであって、制限されるものではない。典型的なまたは好ましい実験条件(すなわち、反応温度、時間、試薬のモル、溶媒等)が与えられている場合、他の実験条件もまた、そのように言明されない限り使用され得ることは解されるであろう。最適な反応条件は、使用される具体的な試薬または溶媒で変動してもよいが、かかる条件は、ルーティンの最適化手順を使用して当業者によって決定され得る。保護および脱保護のすべての方法については、Philip J. Kocienski, in “Protecting Groups”, Georg Thieme Verlag Stuttgart, New York, 1994および、Theodora W. Greene and Peter G. M. Wuts in “Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley Interscience, 3
rd Edition 1999を参照。
中間体1:8-ブロモキノキサリン-5-カルボニトリル
5-ブロモ-8-メチルキノキサリン:アセトニトリル(80mL)中5-メチルキノキサリン(9.50g、66.0mmol)の溶液へ、1-ブロモピロリドン-2,5-ジオン(27.0g、151.7mmol)を室温にて加えた。その結果得られた溶液を60℃にて16h撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を酢酸エチル(500mL)で希釈した。混合物中の不溶性の固体を濾別して、ろ過物をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去することで、5-ブロモ-8-メチルキノキサリンが茶色固体(6.00g、41%)として産生された。MS:m/z=222.9[M+H]+。
5-ブロモ-8-(ジブロモメチル)キノキサリン:CCl4(200mL)中5-ブロモ-8-メチルキノキサリン(6.00g、27.0mmol)の溶液へ、NBS(19.2g、108.1mmol)およびAIBN(0.71g、4.3mmol)を室温にて加えた。その結果得られた溶液を次いで、80℃にて16h撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を酢酸エチル(500mL)で希釈した。混合物中の不溶性の固体を濾別し、次いでろ過物をブラインで洗浄してNa2SO4上で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去して、残渣を石油エーテル中EtOAc(0%~5%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製することで、5-ブロモ-8-(ジブロモメチル)キノキサリンが淡黄色固体(7.15g、70%)として産出された。MS:m/z=378.7[M+H]+。
8-ブロモキノキサリン-5-カルバルデヒド:エタノール(290mL)中5-ブロモ-8-(ジブロモメチル)キノキサリン(13.5g、35.7mmol)の溶液へ、水(90mL)中AgNO3(24.3g、142.9mmol)の溶液を室温にて滴加した。その結果得られた混合物を次いで、室温にて1h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物をアセトニトリル(300mL)で希釈したら沈殿が起こった。沈殿物を濾別し、ろ過物を減圧下で濃縮したことで、8-ブロモキノキサリン-5-カルバルデヒドが黄色固体(10.0g、粗製物)として産生された。MS:m/z=236.8[M+H]+。
(E)-8-ブロモキノキサリン-5-カルバルデヒドオキシム:エタノール(100mL)中8-ブロモキノキサリン-5-カルバルデヒド(10g、粗製物)の溶液へ、NaOAc(6.34g、73.4mmol)およびNH2OH・HCl(3.12g、42.7mmol)を室温にて加えた。その結果得られた混合物を70℃にて3h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物中の不溶性の固体を70℃にて濾別し、次いでろ過物を0℃まで冷却したら沈殿が起こった。沈殿物をろ過によって収集し、オーブン中で乾燥させたことで、(E)-N-[(8-ブロモキノキサリン-5-イル)メチリデン]ヒドロキシルアミンが黄色固体(2.96g、2ステップで33%)として産生された。MS:m/z=253.9[M+H]+。
8-ブロモキノキサリン-5-カルボニトリル:アセトニトリル(20mL)中(E)-N-[(8-ブロモキノキサリン-5-イル)メチリデン]ヒドロキシルアミン(3.47g、13.8mmol)の溶液へ、Cu(OAc)
2(577mg、3.18mmol)および酢酸(1.24g、20.7mmol)を室温にて加えた。その結果得られた混合物を88℃にて15h撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物をアセトニトリル(10mL)で希釈した。混合物中の不溶性の固体を濾別して、ろ過物を減圧下で濃縮した。残渣を、石油エーテル中EtOAc(0%~5%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製することで、8-ブロモキノキサリン-5-カルボニトリルが黄色固体(1.22g、38%)として産生された。MS:m/z=235.8[M+H]
+。
中間体2:5-ブロモ-8-メチル-[1,7]ナフチリジン
5-ブロモ-8-メチル-[1,7]ナフチリジン:5-ブロモ-2-メチル-ピリジン-3-イルアミン(3.00g;16.0mmo)、グリセロール(4.7mL;64.1mmol)、硫酸鉄(ii)七水和物(892mg;3.2mmol)の混合物へ、硫酸(5.6mL;96.2mmol)を滴加した。その結果得られた混合物を120℃にて終夜加熱した。反応混合物を氷、2Nの水酸化ナトリウム溶液、酢酸エチルおよびジクロロメタンで処置した。ろ過して暗褐色固体を除去した後、有機層を分離してブラインで洗浄し、乾燥させて濃縮した。粗製物を、酢酸エチルおよびヘキサンで溶出するシリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製することで、5-ブロモ-8-メチル-[1,7]ナフチリジン(470mg、13%)が得られた。MS:m/z=224[M+H]
+。
中間体3:8-クロロピリド[2,3-b]ピラジン
8-クロロピリド[2,3-b]ピラジン:4-クロロピリジン-2,3-ジアミン(1.90g、13.20mmol)のTHF(100mL)溶液にオキサルアルデヒド(1.00g、17.20mmol)を室温にて添加した。次いで、その結果得られる溶液を室温にて6h撹拌した。。反応が済んだとき、反応混合物を減圧下で濃縮し、および残渣を石油エーテル中のEtOAc(0%~50%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製することで、8-クロロピリド[2,3-b]ピラジンが黄色固体(2.10g、91%)として産生された。MS:m/z=166.1[M+H]
+。
中間体4:4-ブロモ-1,2-ジメチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
4-ブロモ-1,2-ジメチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン:0
oCで、4-ブロモ-2-メチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(6.00g、27.0mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(60mL)溶液に、水素化ナトリウム(1.62g、40.5mmol)を添加した。反応を0
oCで15分撹拌し、次いでヨードメタン(2.1mL、32.4mmol)を添加し、およびその結果得られる混合物を室温にて8h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を水(250mL)で反応停止し、およびその結果得られる混合物を酢酸エチル(3x100mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、および減圧下で濃縮した。残渣のガム状物質をヘキサン(40mL)を用いて粉末状にして乾燥し、4-ブロモ-1,2-ジメチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジンが茶色の半固体(3.80g、62%)として産生された。MS:m/z=227[M+H]
+。
例1:化合物1(8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-カルボニトリル)の合成
tert-ブチル N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]カルバマート:8-ブロモキノキサリン-5-カルボニトリル(900mg、3.85mmol)およびtert-ブチル N-[(3R,4R)-4-メチルピロリジン-3-イル]カルバマート(808mg、4.03mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(7mL)溶液に、DIEA(1.58g、12.20mmol)を室温にて添加した。反応溶液を130oCで3時間撹拌した。反応が済んだとき、それを水(30mL)の添加によって反応停止した。その結果得られる混合物を酢酸エチル(50mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で取り除きtert-ブチル N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]カルバマートが黄色固体(1.19g、44%)として産生された。MS:m/z=354.1[M+H]+。
8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-:tert-ブチル N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]カルバマート(720mg、2.04mmol)のMeOH溶液に塩酸溶液(12N、6mL、72mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物を室温にて6時間撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を減圧下で濃縮し、および残渣を以下の条件下prep-HPLCによって精製した:カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、250mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリル(0.05%NH3.H2O含有)、8minにおいて29%~42%勾配;検出器、UV254nm。8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-カルボニトリルを白色固体(490mg、95%)として得た。
化合物1:HPLC:98.1%純度、RT=1.05min。MS:m/z=254.3[M+H]+。1H NMR (400 MHz、メタノール-d4、ppm) δ 8.79 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.73 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、7.97-7.89 (m、1 H)、6.72 (d、J = 8.8 Hz、1 H)、4.21-4.12 (m、1 H)、4.05-3.95 (m、1 H)、3.93-3.85 (m、1 H)、3.79-3.69 (m、1 H)、3.63-3.52 (m、1 H)、2.53-2.38 (m、1 H)、1.16 (d、J = 7.0 Hz、3 H)。
以下の化合物を類似した方法において合成した:
化合物56 8-(3-アミノ-4-メチル-ピロリジン-1-イル)-キノキサリン-5-カルボニトリル塩酸塩:8-ブロモキノキサリン-5-カルボニトリルおよび(4-メチル-ピロリジン-3-イル)-カルバミン酸tert-ブチルエステルから。HPLC:92%純度、RT=1.50min。MS:m/z=254[M+H]
+。
例2:化合物2 (N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-(1-メチルピペリジン-4-イル)アセトアミド)の合成
N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-(1-メチルピペリジン-4-イル)アセトアミド:8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-カルボニトリル(48mg、0.19mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、2-(1-メチルピペリジン-4-イル)酢酸(59mg、0.38mmol)、DIEA(145mg、1.13mmol)およびHATU(143mg、0.38mmol)を室温にて添加した。その結果得られる溶液を室温にて14時間撹拌した。反応が済んだとき、溶媒を減圧下取り除きおよび残渣を以下の条件下prep-HPLCによって精製した:カラム、XBridge Shield RP18 OBDカラム、150mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリル(10mM NH4HCO3を含有する)、8minにおいて13%~40%勾配;検出器、UV254nm。N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-(1-メチルピペリジン-4-イル)アセトアミドを黄色固体(18mg、25%)として得た。
化合物2: HPLC:92.4%純度、RT=3.85min。MS:m/z=393.4[M+H]+。1H NMR (400 MHz、メタノール-d4、ppm) δ 8.81 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.75 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、7.95 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、6.75 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、4.64-4.56 (m、1 H)、4.31-4.21 (m、1 H)、4.08-3.92 (m、2 H)、3.74-3.64 (m、1 H)、2.89-2.78 (m、2 H)、2.69-2.54 (m、1 H)、2.29-2.09 (m、5 H)、2.06-1.94 (m、2 H)、1.83-1.62 (m、3 H)、1.37-1.20 (m、2 H)、1.10 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
以下の化合物を類似した方法において合成した:
化合物7 (N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-(モルホリン-4-イル)アセトアミド):8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-カルボニトリルおよび2-(モルホリン-4-イル)酢酸から、以下の条件下prep-HPLCによって精製された:カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、150mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリル(10mM NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、7minにおいて5%~75%勾配;検出器、UV 254nm(18mg、25%、黄色固体)。HPLC:91.7%純度、RT=2.14min。MS:m/z=381.3[M+H]+。1H NMR (400 MHz、メタノール-d4、ppm) δ 8.83 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.76 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、7.97 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、6.78 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、4.64-4.54 (m、1 H)、4.31-4.21 (m、1 H)、4.12-3.96 (m、2 H)、3.76-3.62 (m、5 H)、3.09-3.04 (m、2 H)、2.71-2.59 (m、1 H)、2.57-2.45 (m、4 H)、1.12 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
化合物8 (N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-(1,4-ジメチルピペリジン-4-イル)アセトアミド):8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-カルボニトリル(43mg、0.17mmol)および2-(1,4-ジメチルピペリジン-4-イル)酢酸から、以下の条件下prep-HPLCによって精製された:カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、150mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリル(10mM NH4HCO3を含有)、7minにおいて22%~35%勾配;検出器、UV 254nm(12mg、17%、黄色固体)。HPLC:94.5%純度、RT=4.31min。MS:m/z=407.3[M+H]+。1H NMR (300 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.91 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.80 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.01 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、7.89 (d、J = 8.3 Hz、1 H)、6.71 (d、J = 8.8 Hz、1 H)、4.52-4.39 (m、1 H)、4.19-4.09 (m、1 H)、3.97-3.90 (m、1 H)、3.79-3.55 (m、2 H)、2.47-1.93 (m、10 H)、1.55-1.39 (m、2 H)、1.31-1.25 (m、2 H)、1.08-0.88 (m、6 H)。
化合物15 ((2S)-N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-ヒドロキシ-3-メチルブタンアミド):8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-カルボニトリルおよび(2S)-2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸から、以下の条件下prep-HPLCによって精製された:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、7minにおいて30%~35%勾配;検出器、UV 254nm(29mg、27%、黄色固体)。HPLC:95.0%純度、RT=3.35min。MS:m/z=354.3[M+H]+。1H NMR (400 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.93 (d、J = 1.9 Hz、1 H)、8.81 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.03 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、7.79 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、6.73 (d、J = 8.8 Hz、1 H)、5.09 (d、J = 6.1 Hz、1 H)、4.55-4.45 (m、1 H)、4.21-4.12 (m、1 H)、4.05-3.74 (m、2 H)、3.71-3.58 (m、2 H)、2.58-2.49 (m、1 H)、1.98-1.85 (m、1 H)、0.98 (d、J = 6.8 Hz、3 H)、0.86 (d、J = 6.8 Hz、3 H)、0.73 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
化合物16 ((2R)-N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-ヒドロキシ-3-メチルブタンアミド):8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-カルボニトリルおよび(2R)-2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸から、以下の条件下prep-HPLCによって精製された:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um、13 nm;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/LNH
4HCO
3および0.1%NH
3.H
2Oを含有)、7minにおいて35%~39%勾配;検出器、UV 254nm(14mg、26%、黄色固体)。HPLC:96.1%純度、RT=2.16min。MS:m/z=354.4[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、メタノール-d
4、ppm) δ 8.79 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.73 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、7.94 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、6.75 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、4.61-4.54 (m、1 H)、4.30-4.18 (m、1 H)、4.11-3.91 (m、2 H)、3.86-3.78 (m、1 H)、3.76-3.63 (m、1 H)、2.66-2.57 (m、1 H)、2.11-1.96 (m、1 H)、1.10 (d、J = 6.8 Hz、3 H)、0.96 (d、J = 6.9 Hz、3 H)、0.86 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
例3:化合物3および4 (N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-[(3S)-1-メチルピペリジン-3-イル]アセトアミドおよびN-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-[(3R)-1-メチルピペリジン-3-イル]アセトアミド)の合成
N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-[(3S)-1-メチルピペリジン-3-イル]アセトアミドおよびN-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-[(3R)-1-メチルピペリジン-3-イル]アセトアミド:8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-カルボニトリル(48mg、0.19mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(4mL)溶液に2-(1-メチルピペリジン-3-イル)酢酸(59mg、0.38mmol)、HATU(144mg、0.38mmol)およびDIEA(147mg、1.14mmol)を室温にて添加した。その結果得られる溶液を室温にて14時間撹拌した。反応が済んだとき、それを水(15mL)の添加によって反応停止した。その結果得られる混合物をDCM(30mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で取り除きおよび残渣を最初に以下の条件下prep-HPLCによって精製した:カラム、XBridge C18 OBD Prepカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mM NH4HCO3を含有)、8minにおいて25%~31%勾配;検出器、UV 254nm。次いで2つのジアステレオマーを以下の条件下キラルprep-HPLC上の分離によって得た:カラム、CHIRALPAK IG、2x15cm、3um;移動相、20minにおいて100%MeOH(0.1%DEAを含有);検出器、UV 254nm。
異性体1:(18mg、25%、黄色固体)HPLC:90.3%純度、RT=3.55min。MS:m/z=393.4[M+H]+。1H NMR (400 MHz、メタノール-d4、ppm) δ 8.82 (d、J = 1.7 Hz、1 H)、8.76 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、7.96 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、6.77 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、4.62-4.57 (m、1 H)、4.32-4.22 (m、1 H)、4.09-3.94 (m、2 H)、3.75-3.65 (m、1 H)、2.92-2.78 (m、2 H)、2.68-2.56 (m、1 H)、2.27 (s、3 H)、2.18-2.11 (m、2 H)、2.04-1.99 (m、2 H)、1.84-1.64 (m、3 H)、1.64-1.53 (m、1 H)、1.11 (d、J = 6.8 Hz、3 H)、1.03-0.90 (m、1 H)。
異性体2:(11mg、13%、黄色固体) HPLC:95.3%純度、RT=5.07min。MS:m/z=393.1[M+H]+。1H NMR (300 MHz、メタノール-d4、ppm) δ 8.83-8.69 (m、2 H)、7.94 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、6.74 (d、J = 8.8 Hz、1 H)、4.60-4.53 (m、1 H)、4.30-4.18 (m、1 H)、4.08-3.89 (m、2 H)、3.74-3.60 (m、1 H)、3.04-2.97 (m、2 H)、2.67-2.51 (m、1 H)、2.40 (s、3 H)、2.32-1.96 (m、6 H)、1.82-1.72 (m、2 H)、1.67-1.56 (m、1 H)、1.30-0.85 (m、4 H)。
以下の化合物を類似した方法において合成した:
化合物5および6 (N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-[(3S)-1-メチルピロリジン-3-イル]アセトアミドおよびN-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-[(3R)-1-メチルピロリジン-3-イル]アセトアミド):8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-カルボニトリルおよび2-(1-メチルピロリジン-3-イル)酢酸から、以下の条件下prep-HPLCによって精製された:カラム、XBridge C18 OBD Prep カラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mM NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、8minにおいて15%~45%勾配;検出器、UV 254nm。2つのジアステレオマーを以下の条件下キラルprep-HPLC上の分離によって得た:カラム、CHIRALPAK IC-3、0.46x10cm、3um;移動相、30minにおいて70%均一濃度のメタノール中のMtBE(0.1%DEAを含有);検出器、UV 254nm。異性体1:(13mg、15%、黄色固体)HPLC:97.3%純度、RT=3.00min。MS:m/z=379.3[M+H]+。1H NMR (300 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.91 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.80 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.00 (d、J = 8.4 Hz、2 H)、6.71 (d、J = 8.8 Hz、1 H)、4.51-4.40 (m、1 H)、4.15-4.08 (m、1 H)、3.96-3.89 (m、1 H)、3.80-3.73 (m、1 H)、3.61-3.54 (m、1 H)、2.37-2.26 (m、5 H)、2.23-1.98 (m、6 H)、1.91-1.75 (m、1 H)、1.36-1.21 (m、1 H)、0.94 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。異性体2:(15mg、16%、黄色固体) HPLC:94.1%純度、RT=4.39min。MS:m/z=379.3[M+H]+。1H NMR (300 MHz、メタノール-d4、ppm) δ 8.82-8.69 (m、2 H)、7.93 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、6.73 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、4.59-4.52 (m、1 H)、4.29-4.17 (m、1 H)、4.08-3.88 (m、2 H)、3.73-3.60 (m、1 H)、2.80-2.68 (m、1 H)、2.66-2.52 (m、4 H)、2.33-2.17 (m、6 H)、2.14-1.95 (m、1 H)、1.57-1.39 (m、1 H)、1.07 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
化合物13および14 ((2S)-N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-シクロプロピル-2-ヒドロキシアセトアミドおよび(2R)-N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-シクロプロピル-2-ヒドロキシアセトアミド):8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-カルボニトリル(52mg、0.20mmol)および2-シクロプロピル-2-ヒドロキシ酢酸から、以下の条件下prep-HPLCによって精製された:カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH
4HCO
3および0.1%NH
3.H
2Oを含有)、7minにおいて5%~62%勾配;検出器、UV254nm。2つのジアステレオマー以下の条件下キラルprep-HPLC上の分離によって得た:カラム、CHIRALPAK IA-3、0.46x5cm、3um;移動相、15minにおいて50%均一濃度のEtOH中のヘキサン(0.1%DEAを含有);検出器、UV 254nm。異性体1:(20mg、27%、黄色固体) HPLC:96.1%純度、RT=1.17min。MS:m/z=352.2[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d
6、ppm) δ 8.93 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.82 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.04 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、7.78 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、6.74 (d、J = 8.8 Hz、1 H)、5.09 (d、J = 6.1 Hz、1 H)、4.52-4.47 (m、1 H)、4.21-4.16 (m、1 H)、4.00-3.95 (m、1 H)、3.89-3.81 (m、1 H)、3.62-3.57 (m、1 H)、3.45 (t、J = 6.4 Hz、1 H)、2.61-2.50 (m、1 H)、1.08-0.95 (m、4 H)、0.40-0.22 (m、4 H)。異性体2:(11mg、13%、黄色固体) HPLC:97.4%純度、RT=1.19min。MS:m/z=352.2[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d
6、ppm) δ 8.94 (d、J = 1.7 Hz、1 H)、8.83 (d、J = 1.7 Hz、1 H)、8.05 (d、J = 8.6 Hz、1 H)、7.70 (d、J = 8.4 Hz、1 H)、6.74 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、5.28 (d、J = 5.7 Hz、1 H)、4.56-4.46 (m、1 H)、4.25-4.15 (m、1 H)、4.03-3.94 (m、1 H)、3.91-3.83 (m、1 H)、3.67-3.53 (m、2 H)、2.61-2.52 (m、1 H)、1.12-1.02 (m、1 H)、1.00 (d、J = 6.8 Hz、3 H)、0.41-0.25 (m、4 H)。
例4:化合物9 (N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-(4-フルオロピペリジン-4-イル)アセトアミド)の合成
tert-ブチル 4-([[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)-4-フルオロピペリジン-1-カルボキシラート:8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-カルボニトリル(129mg、0.51mmol)のDCM(8mL)溶液に2-[1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-4-フルオロピペリジン-4-イル]酢酸(266mg、1.02mmol)、HATU(388mg、1.02mmol)およびDIEA(394mg、3.06mmol)を室温にて添加した。その結果得られる溶液を16h室温にて撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を減圧下濃縮しおよび残渣を以下の条件下prep-HPLCによって精製した:カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、150mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリル(10mM NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、7minにおいて40%~53%勾配;検出器、UV 254nm。4-([[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)-4-フルオロピペリジン-1-カルボキシラートを黄色固体(76mg、30%)として得た。MS:m/z=497.3[M+H]+。
N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-(4-フルオロピペリジン-4-イル)アセトアミド:tert-ブチル 4-([[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)-4-フルオロピペリジン-1-カルボキシラート(76mg、0.15mmol)のMeOH(4mL)溶液に塩酸溶液(12N、4mL、48mmol)を室温で添加した。その結果得られる溶液を室温にて12h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を減圧下濃縮し、および残渣を以下の条件下prep-HPLCによって精製した:カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、150mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリル(10mM NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、7minにおいて15%~42%勾配;検出器、UV 254nm。N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-(4-フルオロピペリジン-4-イル)アセトアミドを黄色固体(13mg、19%)として得た。
化合物9:MS:m/z=497.3[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d
6、ppm) δ 8.95 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.84 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.13-8.01 (m、2 H)、6.75 (d、J = 8.8 Hz、1 H)、4.52-4.43 (m、1 H)、4.26-3.86 (m、2 H)、3.84-3.74 (m、1 H)、3.62-3.52 (m、1 H)、2.74-2.61 (m、4 H)、2.50-2.36 (m、3 H)、1.76-1.55 (m、4 H)、1.00 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
例5:化合物10 (N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)アセトアミド)の合成
N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)アセトアミド:N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-(4-フルオロピペリジン-4-イル)アセトアミド(32mg、0.08mmol)のMeOH(3mL)溶液に(HCHO)n(44mg、0.49mmol)、NaOAC(135mg、1.64mmol)およびNaBH4(15mg、0.41mmol)を室温で添加した。その結果得られる溶液を室温にて3h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を減圧下濃縮しおよび残渣をを以下の条件下prep-HPLC上によって精製した:カラム、XBridge Shield RP18 OBDカラム、150mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリル(10mM NH4HCO3を含有)、7minにおいて35%~65%勾配;検出器、UV254nm。N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)アセトアミド黄色固体(7mg、21%)として得た。
化合物10:HPLC:90.3%純度、RT=5.76min。MS:m/z=411.3[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、メタノール-d
4、ppm) δ 8.78 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.71 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、7.92 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、6.73 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、4.62-4.52 (m、1 H)、4.31-4.16 (m、1 H)、4.11-3.88 (m、2 H)、3.73-3.59 (m、1 H)、3.38-3.31 (m、2 H)、3.22-3.06 (m、2 H)、2.80 (s、3 H)、2.73-2.52 (m、3 H)、2.25-1.96 (m、4 H)、1.09 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
例6:化合物11および12 (N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-[(4S)-3,3-ジフルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル]アセトアミドおよびN-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-[(4R)-3,3-ジフルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル]アセトアミド)の合成
tert-ブチル 4-(2-エトキシ-2-オキソエチリデン)-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシラート:0oCで、エチル(ジエトキシホスホリル)ホルマート(950mg、4.52mmol)のTHF(50mL)溶液に水素化ナトリウム(102mg、4.25mmol)を0oCで添加した。その結果得られる混合物を15分撹拌し、および次いでtert-ブチル3,3-ジフルオロ-4-オキソピペリジン-1-カルボキシラート(798mg、3.39mmol)を0oCで添加した。反応混合物を0oCで0.5h撹拌し、室温に加温しおよび3h室温にて撹拌した。反応が済んだとき、それを水(20mL)の添加によって反応停止した。その結果得られる混合物を酢酸エチル(40mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄しおよびNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で取り除きおよび残渣を石油エーテル中のEtOAc(0%~50%勾配)を用いて溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、tert-ブチル 4-(2-エトキシ-2-オキソエチリデン)-3,3-ジメチルピペリジン-1-カルボキシラートは、無色オイル(560mg、35%)として産生された。MS:m/z=205.9[M-100+1]+。
tert-ブチル 4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシラート:tert-ブチル 4-(2-エトキシ-2-オキソエチルidene)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシラート(1.11g、3.62mmol)のEtOH(30mL)溶液に窒素雰囲気下パラジウム炭素(138mg、0.13mmol)を添加した。反応タンクを真空にし、水素を吹き付けた。次いで、反応混合物を室温で水素入り風船を使用して水素雰囲気下3h水素化した。反応が済んだとき、反応混合物をセライトパッドを通してろ過し、ろ液を減圧下で濃縮し、tert-ブチル 4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシラートを無色オイル(1.01g、92%)として産生した。MS:m/z=207.9[M-100+1]+。
2-[1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル]acetic:tert-ブチル 4-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシラート(1.01g、3.29mmol)のテトラヒドロフラン(25mL)溶液に水酸化カリウム溶液(水25mL中500mg、12.5mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物を60oCで16h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を真空下で濃縮した。残渣混合物のpH値を塩酸溶液(4N)で5に調整し、および次いでその結果得られる混合物を酢酸エチル(50mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥した。溶媒減圧下で取り除き、2-[1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル]酢酸を無色オイル(504mg、42%)として産生した。MS:m/z=280.1[M+H]+。
2-4-([[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシラート:8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-カルボニトリル(208mg、0.82mmol)のDCM(14mL)溶液に2-[1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル]酢酸(581mg、2.08mmol)、HATU(620mg、1.63mmol)およびDIEA(633mg、4.90mmol)を室温にて添加した。その結果得られる溶液を室温にて1h撹拌した。反応が済んだとき、それを水(15mL)の添加によって反応停止した。その結果得られる混合物を酢酸エチル(50mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄しおよびNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で取り除きtert-ブチル 4-([[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシラートが黄色固体(320mg、粗生成物)として産生された。MS:m/z=515.3[M+H]+。
N-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-[(4S)-3,3-ジフルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル]アセトアミドおよびN-[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]-2-[(4R)-3,3-ジフルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル]アセトアミド:tert-ブチル 4-([[(3R,4R)-1-(8-シアノキノキサリン-5-イル)-4-メチルピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)-3,3-ジフルオロピペリジン-1-カルボキシラート(320mg、粗製の)HCOOH(26mL)溶液にホルマリン(10%、15mL、54mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物を140oCで1h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を減圧下で濃縮しおよび残渣を以下の条件下prep-HPLC上によって精製した:カラム、XBridge C18 OBD Prepカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mM NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、8minにおいて30%~44%勾配;検出器、UV 254nm。次いで2つのジアステレオマーを以下の条件下キラルprep-HPLC上の分離によって得た:カラム、CHIRALPAK IA-3、0.46x5cm、3um;移動相、15minにおいて50%均一濃度のエタノール中のヘキサン(0.1%DEAを含有)、検出器、UV 254nm。
異性体1:(93mg、59%、黄色固体)HPLC:93.2%純度、RT=2.67min。MS:m/z=429.4[M+H]+。1H NMR (300 MHz、メタノール-d4、ppm) δ 8.78 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、8.72 (d、J = 1.8 Hz、1 H)、7.93 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、6.73 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、4.62-4.53 (m、1 H)、4.30-4.17 (m、1 H)、4.07-3.88 (m、2 H)、3.73-3.60 (m、1H)、3.03-2.97 (m、1 H)、2.86-2.75 (m、1 H)、2.69-2.50 (m、2 H)、2.34-2.01 (m、7 H)、1.85-1.72 (m、1 H),1.60-1.42 (m、1 H)、1.07 (d、J = 6.9 Hz、3 H)。
異性体2:(11mg、13%、黄色固体)HPLC:93.1%純度、RT=2.74min。MS:m/z=429.4[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、メタノール-d
4、ppm) δ 8.82-8.69 (m、2 H)、7.93 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、6.73 (d、J = 8.7 Hz、1 H)、4.60-4.53 (m、1 H)、4.31-4.18 (m、1 H)、4.07-3.89 (m、2 H)、3.73-3.60 (m、1 H)、3.04-2.94 (m、1 H)、2.81-2.70 (m、1 H)、2.69-2.50 (m、2 H)、2.38-1.89 (m、7 H)、1.79-1.68 (m、1 H)、1.56-1.41 (m、1 H)、1.07 (d、J = 6.9 Hz、3 H)。
例7:化合物17 ((3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-アミン)の合成
tert-ブチル N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]カルバマート:5-ブロモ-8-(トリフルオロメチル)キノリン(245mg、0.89mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液にtert-ブチル N-[(3R,4R)-4-メチルピロリジン-3-イル]カルバマート(241mg、1.20mmol)、Pd2(dba)3.CHCl3(124mg、0.12mmol)、K3PO4(768mg、3.62mmol)およびDavePhos(93mg、0.23mmol)を室温で添加した。その結果得られる混合物を130oCで3h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物中の固体をろ過して取り除き、およびろ液を水(20mL)によって希釈した。その結果得られる混合物をDCM(50mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥した。溶液を減圧下で取り除きおよび残渣をヘキサン中のEtOAc(0%~20%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製しtert-ブチル N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]カルバマートを茶色固体(298mg、85%)として産生した。MS:m/z=396.2[M+H]+。
(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-アミン:tert-ブチル N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]カルバマート(50mg、0.13mmol)のメタノール(3mL)溶液に塩酸溶液(ジオキサン中6M、2mL、12mmol)を室温にて添加した。その結果得られる溶液を2h、室温にて撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を減圧下濃縮し、および残渣を以下の条件下prep-HPLC上によって精製した:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、7minにおいて30%~51%の勾配;検出器、UV 254nm。(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-アミンを黄色固体(25mg、64%)として得た。
化合物17:HPLC:93.4%純度、RT=2.08min。MS:m/z=296.0[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d
6、ppm) δ 8.89 (d、J = 3.9 Hz、1 H)、8.70 (d、J = 8.8 Hz、1 H)、7.86 (d、J = 8.4 Hz、1 H)、7.51-7.40 (m、1 H)、6.67 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、3.92-3.80 (m、1 H)、3.58-3.43 (m、3H)、3.38-3.27 (m、1 H)、2.37-2.22 (m、1 H)、1.03 (d、J = 6.8 Hz、3 H).
例8:化合物18 (N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]-2-(1-メチルピペリジン-4-イル)アセトアミド)の合成
N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]-2-(1-メチルピペリジン-4-イル)アセトアミド:(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-アミン(38mg、0.13mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)溶液に2-(1-メチルピペリジン-4-イル)酢酸(63mg、0.40mmol)、DIEA(31mg、0.24mmol)およびHATU(307mg、0.81mmol、6.36当量、95%)を室温で添加した。その結果得られる溶液を3h室温にて撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物減圧下で濃縮し、および残渣を以下の条件下prep-HPLC上によって精製した:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリ(10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、7minにおいて35%~42%勾配;検出器、UV 254nm。N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]-2-(1-メチルピペリジン-4-イル)アセトアミドを黄色固体(25mg、44%)として得た。
化合物18:HPLC:98.4%純度、RT=0.90min。MS: m/z = 435.2 [M+H]+。1H NMR (300 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.95-8.86 (m、1 H)、8.69 (d、J = 8.8、1.7 Hz、1 H)、7.98-7.84 (m、2 H)、7.54-7.43 (m、1 H)、6.72 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、4.54-4.40 (m、1 H)、4.04-3.92 (m、1 H)、3.68-3.56 (m、1 H)、3.58-3.45 (m、1 H)、3.37-3.25 (m、2 H)、2.74-2.60 (m、2 H)、2.14-1.99 (m、5 H)、1.78 (d、J = 9.4 Hz、2 H)、1.61-1.44 (m、3 H)、1.19-1.02 (m、2 H)、0.97 (d、J = 6.8 Hz、3 H).
以下の化合物を類似した方法において合成した:
化合物23 (N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]-2-(モルホリン-4-イル)アセトアミド):(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-アミンおよび2-(モルホリン-4-イル)酢酸から、以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリル(0.05% NH3.H2Oを含有)、8minにおいて39%~59%の勾配;検出器、UV 254nm(35mg、39%、黄色固体)。HPLC:96.3%純度、RT=2.80min。MS:m/z=423.1[M+H]+。1H NMR (300 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.96-8.87 (m、1 H)、8.70 (d、J = 8.8、1.7 Hz、1 H)、7.95-7.80 (m、2 H)、7.55-7.44 (m、1 H)、6.76 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、4.52-4.43 (m、1 H)、4.01-3.89 (m、1 H)、3.72-3.37 (m、7 H)、3.06-2.88 (m、2 H)、2.59-2.51 (m、1 H)、2.47-2.37 (m、4 H)、0.98 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
化合物24 (2-(1,4-ジメチルピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド):(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-アミン(60mg、0.20mmol)および2-(1,4-ジメチルピペリジン-4-イル)酢酸から、以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、10minにおいて40%~52%の勾配;検出器、UV 254nm(45mg、49%、黄色固体)。HPLC:98.4%純度、RT=4.24min。MS:m/z=449.4[M+H]+。1H NMR (300 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.95-8.87 (m、1 H)、8.70 (d、J = 8.8、1.7 Hz、1 H)、7.94-7.84 (m、2 H)、7.55-7.44 (m、1 H)、6.72 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、4.50-4.41 (m、1 H)、4.04-3.92 (m、1 H)、3.66-3.46 (m、2 H)、3.40-3.30 (m、1 H)、2.36-2.30 (m、2 H)、2.22-1.99 (m、8 H)、1.58-1.44 (m、2 H)、1.34-1.27 (m、2 H)、1.03-0.91 (m、6 H)。
化合物31 ((2S)-2-ヒドロキシ-3-メチル-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]ブタンアミド):(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-アミンおよび(2S)-2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸から、以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、7minにおいて40%~56%勾配;検出器、UV 254nm(42mg、53%、黄色固体)。HPLC:98.2%純度、RT=4.89min。MS:m/z=396.1[M+H]+。1H NMR (300 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.94-8.86 (m、1 H)、8.72 (d、J = 8.8、1.7 Hz、1 H)、7.88 (d、J = 8.4 Hz、1 H)、7.67 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、7.53-7.42 (m、1 H)、6.74 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、4.58-4.36 (m、1 H)、3.96-3.84 (m、1 H)、3.72-3.60 (m、2 H)、3.59-3.42 (m、2 H)、2.60-2.49 (m、1H)、2.06-1.91 (m、1 H)、0.97 (d、J = 6.8 Hz、3 H)、0.88 (d、J = 6.9 Hz、3 H)、0.79 (d、J = 6.7 Hz、3 H)。
化合物32 ((2R)-2-ヒドロキシ-3-メチル-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]ブタンアミド):(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-アミン(60mg、0.20mmol)および(2S)-2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸から、以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH
4HCO
3および0.1%NH
3.H
2Oを含有)、7minにおいて40%~56%勾配;検出器、UV 254nm(42mg、52%、黄色固体)。HPLC:97.6%純度、RT=1.68min。MS:m/z=396.2[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、メタノール-d
4、ppm) δ 8.89-8.80 (m、1 H)、8.73 (d、J = 8.8、1.7 Hz、1 H)、7.91 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、7.53-7.42 (m、1 H)、6.87 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、4.64-4.55 (m、1 H)、4.03-3.86 (m、2 H)、3.77-3.64 (m、1 H)、3.61-3.43 (m、2 H)、2.75-2.59 (m、1 H)、2.14-1.97 (m、1 H)、1.11 (d、J = 6.9 Hz、3 H)、0.98 (d、J = 6.9 Hz、3 H)、0.80 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
例9:化合物19および20 (N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]-2-[(3S)-1-メチルピペリジン-3-イル]アセトアミドおよびN-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]-2-[(3R)-1-メチルピペリジン-3-イル]アセトアミド)の合成
N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]-2-[(3S)-1-メチルピペリジン-3-イル]アセトアミドおよびN-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]-2-[(3R)-1-メチルピペリジン-3-イル]アセトアミド:(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-アミン(119mg、0.40mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、2-(1-メチルピペリジン-3-イル)酢酸(152mg、0.97mmol)、DIEA(76mg、0.59mmol)およびHATU(735mg、1.93mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物を3h室温にて撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を減圧下濃縮しおよび残渣を最初に以下の条件下prep-HPLCによって精製した:カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、7minにおいて40%~70%の勾配;検出器、UV 254nm。次いで2つのジアステレオマーを以下の条件下キラルprep-HPLC上の分離によって得た:カラム、CHIRALPAK IG、0.46x15cm、3um;移動相、30minにおいて88%均一濃度のEtOH中のヘキサン(0.1%DEAを含有);検出器、UV 254nm。
異性体1:(20mg、11%、黄色固体) HPLC:97.8%純度、RT=2.39min。MS:m/z=435.3[M+H]+。1H NMR (300 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.95 - 8.87 (m、1 H)、8.70 (d、J = 8.8、1.7 Hz、1 H)、8.00-7.85 (m、2 H)、7.55-7.44 (m、1 H)、6.73 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、4.58-4.37 (m、1 H)、4.04-3.92 (m、1 H)、3.69-3.57 (m、1 H)、3.59-3.46 (m、1 H)、3.38-3.27 (m、1 H)、2.62-2.51 (m、3 H)、2.14-1.94 (m、5 H)、1.88-1.73 (m、2 H)、1.65-1.48 (m、3 H)、1.44-1.33 (m、1 H)、0.97 (d、J = 6.7 Hz、3 H)、0.91-0.74 (m、1 H).
異性体2:(25mg、14%、黄色固体) HPLC:99.5%純度、RT=1.25min。MS:m/z=435.3[M+H]+。1H NMR (300 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.94-8.86 (m、1 H)、8.69 (d、1 H)、7.99-7.83 (m、2 H)、7.54-7.43 (m、1 H)、6.72 (d、J = 8.6 Hz、1 H)、4.50-4.41 (m、1 H)、4.04-3.92 (m、1 H)、3.67-3.55 (m、1 H)、3.58-3.45 (m、1 H)、3.37-3.25 (m、2 H)、2.62-2.52 (m、2 H)、2.12-1.97 (m、5 H)、1.92-1.73 (m、2 H)、1.60-1.49 (m、3 H)、1.45-1.34 (m、1 H)、0.96 (d、J = 6.8 Hz、3 H)、0.88-0.78 (m、1 H)。
以下の化合物を類似した方法において合成した:
化合物21および22 (N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]-2-[(3S)-1-メチルピロリジン-3-イル]アセトアミドおよびN-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]-2-[(3R)-1-メチルピロリジン-3-イル]アセトアミド):(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-アミン(109mg、0.37mmol)および2-(1-メチルピロリジン-3-イル)酢酸から、以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(0.05%NH3.H2O含有)、8minにおいて39%~54%の勾配;検出器、UV 254nm。2つのジアステレオマーを以下の条件下キラルprep-HPLC上の分離によって得た:カラム、CHIRALPAK IC-3、0.46x15cm、3um;移動相、30minにおいて50%均一濃度のIPA中のヘキサン(0.1%DEAを含有);検出器、UV254nm。異性体1:(20mg、11%、黄色固体) HPLC:99.5%純度、RT=2.87min。MS:m/z=421.2[M+H]+。1H NMR (300 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.95-8.86 (m、1 H)、8.69 (d、J = 8.7、1.7 Hz、1 H)、7.98 (d、J = 8.3 Hz、1 H)、7.88 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、7.54-7.43 (m、1 H)、6.72 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、4.50-4.41 (m、1 H)、4.03-3.91 (m、1 H)、3.67-3.45 (m、2 H)、3.37-3.27 (m、1 H)、2.58-2.30 (m、5 H)、2.26-2.01 (m、6 H)、1.91-1.73 (m、1 H)、1.39-1.21 (m、1 H)、0.96 (d、J = 6.7 Hz、3 H)。異性体2:(20mg、11%、黄色固体) HPLC:98.8%純度、RT=2.88min。MS:m/z=421.1[M+H]+。1H NMR (300 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.94-8.86 (m、1 H)、8.74-8.64 (m、1 H)、7.99 (d、J = 8.3 Hz、1 H)、7.88 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、7.54-7.43 (m、1 H)、6.72 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、4.49-4.42 (m、1 H)、4.04-3.92 (m、1 H)、3.67-3.45 (m、2 H)、3.36-3.29 (m、1 H)、2.59-2.33 (m、5 H)、2.28-2.05 (m、6 H)、1.97-1.79 (m、1 H)、1.44-1.26 (m、1 H)、0.96 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
化合物29および30 ((2S)-2-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミドおよび(2R)-2-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド):(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-アミンおよび2-シクロプロピル-2-ヒドロキシ酢酸から、以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH
4HCO
3および0.1%NH
3.H
2Oを含有)、7minにおける勾配35%~52%;検出器、UV 254nm。2つのジアステレオマーを以下の条件下キラルprep-HPLC上の分離によって得た:カラム、CHIRALPAK IA-3、0.46x15cm、3um;移動相、30minにおいて90%均一濃度のEtOH中のヘキサン(0.1%DEA含有)、;検出器、UV 254nm。異性体1:(25mg、19%、黄色固体) HPLC:99.8%純度、RT=1.59min。MS:m/z=394.1[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d
6、ppm) δ 8.94-8.86 (m、1 H)、8.71 (d、J = 8.7、1.7 Hz、1 H)、7.89 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、7.74 (d、J = 8.4 Hz、1 H)、7.54-7.43 (m、1 H)、6.73 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、4.53-4.46 (m、1 H)、4.02-3.89 (m、1 H)、3.72-3.60 (m、1 H)、3.55-3.40 (m、3 H)、2.60-2.51 (m、1 H)、1.09-0.93 (m、4 H)、0.43-0.21 (m、4 H)。異性体2:(18mg、10%、黄色固体) HPLC:99.7%純度、RT=2.30min。MS:m/z=394.1[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、メタノール-d
4、ppm) δ 8.89-8.80 (m、1 H)、8.75 (d、J = 8.8、1.7 Hz、1 H)、7.91 (d、J = 8.4 Hz、1 H)、7.53-7.42 (m、1 H)、6.88 (d、J = 8.4 Hz、1 H)、4.66-4.59 (m、1 H)、4.03-3.91 (m、1 H)、3.76-3.63 (m、2 H)、3.60-3.43 (m、2 H)、2.75-2.59 (m、1 H)、1.24-1.07 (m、4 H)、0.57-0.37 (m、4 H)。
例10:化合物25 (2-(4-フルオロピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド)の合成
tert-ブチル 4-フルオロ-4-([[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート:(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-アミン(48mg、0.16mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に2-[1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-4-フルオロピペリジン-4-イル]酢酸(82mg、0.31mmol)、DIEA(31mg、0.24mmol)およびHATU(307mg、0.81mmol)を室温で添加した。その結果得られる溶液を室温にて3h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を水(10mL)で希釈し、およびその結果得られる混合物を酢酸エチル(30mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で取り除きtert-ブチル 4-フルオロ-4-([[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)ピペリジン-1-カルボキシラートを黄色固体(80mg、粗生成物)として産生した。
2-(4-フルオロピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド:tert-ブチル 4-フルオロ-4-([[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(80mg、粗生成物)のメタノール(3mL)溶液に塩酸溶液(ジオキサン中6N、2mL、12mmol)を室温で添加した。その結果得られる混合物室温にて2h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を減圧下で濃縮し、および残渣は以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、7minにおいて勾配32%~38%;検出器、UV 254nm。2-(4-フルオロピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド黄色固体(12mg、ステップで1.3%)として得た。
化合物25: HPLC:95.2%純度、RT=2.93min。MS:m/z=439.4[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d
6、ppm) δ 8.86-8.78 (m、1 H)、8.61 (d、J = 8.8 Hz、1 H)、7.80 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、7.67 (d、J = 7.5 Hz、1 H)、7.45-7.34 (m、1 H)、6.70 (d、J = 8.4 Hz、1 H)、4.52-4.43 (m、1 H)、4.10-3.90 (m、1 H)、3.63-3.45 (m、3 H)、2.81-2.60 (m、4 H)、2.40-2.20 (m、4 H)、1.85-1.55 (m、4 H)、1.05-0.85 (m、3 H)。
例11:化合物26 (2-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド)の合成
2-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド:2-(4-フルオロピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド(48mg、0.11mmol)のメタノール(3mL)溶液に(CH2O)n(95mg、1.05mmol)、NaOAC(190mg、2.32mmol)およびNaBH4(66mg、1.76mmol)を室温で添加した。その結果得られる混合物を室温にて12h撹拌した。反応が済んだとき、それを水(5 mL)の添加によって反応停止した。その結果得られる混合物を酢酸エチル(30mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で取り除きおよび残渣は以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um、13nm;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、7minにおいて30%~55%勾配;検出器、UV 254nm。2-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミドを黄色固体(20mg、40%)として得た。
化合物26:HPLC:98.3%純度、RT=3.39min。MS:m/z=453.5[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、メタノール-d
4、ppm) δ 8.88-8.79 (m、1 H)、8.74 (d、J = 8.8、1.7 Hz、1 H)、7.90 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、7.51-7.40 (m、1 H)、6.83 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、4.65-4.54 (m、1 H)、4.05-3.93 (m、1 H)、3.72-3.60 (m、1H)、3.62-3.49 (m、1 H)、3.47-3.36 (m、1 H)、2.74-2.45 (m、5 H)、2.40-2.26 (m、5 H)、1.95-1.89 (m、3 H)、1.98-1.75 (m、1 H)、1.09 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
例12:化合物27および28 (2-[(4S)-3,3-ジフルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル]-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミドおよび2-[(4R)-3,3-ジフルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル]-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド)の合成
tert-ブチル 3,3-ジフルオロ-4-([[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート:(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-アミン(50mg、0.17mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液に2-[1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル]酢酸(62mg、0.22mmol)、DIEA(32mg、0.24mmol)およびHATU(307mg、0.81mmol)を室温にて添加した。その結果得られる溶液を室温にて3h撹拌した。反応が済んだとき、それを水(10mL)の添加によって反応停止した。その結果得られる混合物を酢酸エチル(50mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で濃縮し、3,3-ジフルオロ-4-([[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)ピペリジン-1-カルボキシラートを黄色固体(80mg、粗生成物)として産生した。MS: m/z = 557.5 [M+H]+。
tert-ブチル 3,3-ジフルオロ-4-([[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート:tert-ブチル 3,3-ジフルオロ-4-([[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(80mg、粗生成物)のメタノール(3mL)溶液に塩酸溶液(ジオキサン中6N、2mL、12mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物を室温にて3h撹拌した。反応が済んだとき、それを水(10mL)の添加によって反応停止した。その結果得られる混合物のpH値を飽和NaHCO3溶液を用いて8に調整した。その結果得られる混合物を酢酸エチル(50mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄しおよびNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で取り除き、2-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミドを黄色固体(60mg、粗生成物)として産生した。MS:m/z=557.5[M+H]+。
2-[(4S)-3,3-ジフルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル]-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミドおよび2-[(4R)-3,3-ジフルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル]-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド:2-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-[8-(トリフルオロメチル)キノリン-5-イル]ピロリジン-3-イル]アセトアミド(60mg、粗製の)のメタノール(4mL)溶液に(CH2O)n(110mg、2.45mmol)、NaOAc(200mg、4.86mmol)およびNaBH4(72mg、3.79mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物室温にて16h撹拌した。反応が済んだとき、反応 混合物を減圧下で濃縮しおよび残渣を最初に以下の条件下prep-HPLCによって精製した:カラム、XBridge Prep C18 OBD カラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1% NH3.H2Oを含有)、8minにおいて35%~50%勾配;検出器、UV 254nm。次いで2つのジアステレオマーを以下の条件下キラルprep-HPLC上の分離によって得た:カラム、CHIRALPAK IC-3、0.46x15cm、3um;移動相、20minにおいて50%均一濃度のIPA中のヘキサン(0.1%DEAを含有);検出器、UV 254 nm。
異性体1:(12mg、3ステップで15%、灰白色固体) HPLC:99.0%純度、RT=3.06min。MS:m/z=471.5[M+H]+。1H NMR (300 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.96-8.87 (m、1 H)、8.75-8.65 (m、1 H)、8.12 (d、J = 8.4 Hz、1 H)、7.90 (d、J = 8.4 Hz、1 H)、7.55-7.44 (m、1 H)、6.73 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、4.51-4.42 (m、1 H)、4.06-3.94 (m、1 H)、3.68-3.46 (m、2 H)、2.98-2.86 (m、1 H)、2.67-2.56 (m、1 H)、2.50-2.44 (m、2 H)、2.29-2.02 (m、7 H)、1.98-1.84 (m、1 H)、1.64-1.52 (m、1 H)、1.38-1.20 (m、1 H)、0.98 (d、J = 6.7 Hz、3 H)。
異性体2:(12mg、3ステップで15%、黄色固体) HPLC:99.5%純度、RT=3.01min。MS:m/z=471.5[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、DMSO-d
6、ppm) δ 9.01-8.93 (m、1 H)、8.83-8.71 (m、1 H)、8.20 (d、J = 8.4 Hz、1 H)、7.95 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、7.61-7.50 (m、1 H)、6.79 (d、J = 8.6 Hz、1 H)、4.64-4.40 (m、1 H)、4.10 - 3.98 (m、1 H)、3.74-3.62 (m、1 H)、3.65-3.52 (m、1 H)、3.14-2.83 (m、2 H)、2.82-2.71 (m、1 H)、2.53-2.47 (m、1 H)、2.38-1.88 (m、8 H)、1.81-1.70 (m、1 H)、1.52-1.34 (m、1 H)、1.02 (d、J = 6.7 Hz、3 H)。
例13:化合物33 ((3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-アミン)の合成
5-ブロモ-8-メチルキノリン:HCl溶液(2M、30mL)中の5-ブロモ-2-メチルアニリン(980mg、5.27mmol)の混合物に3,3-ジエトキシプロパ-1-エン(1.67g、12.80mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物を110oCで16h、撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物のpH値を重炭酸ナトリウム溶液(4M)で7-8に調整した。その結果得られる混合物をDCM(100mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で取り除きおよび残渣はヘキサン中におけるEtOAc(0%~70%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、5-ブロモ-8-メチルキノリンを黄色固体(360mg、30%)として産生した。MS: m/z = 223.9 [M+H]+。
tert-ブチル N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]カルバマート:5-ブロモ-8-メチルキノリン(360mg、1.62mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(10mL)溶液にtert-ブチル N-[(3R,4R)-4-メチルピロリジン-3-イル]カルバマート(342mg、1.71mmol)、Pd2(dba)3CHCl3(177mg、0.17mmol)、K3PO4(1088mg、5.12mmol)およびDavephos(135mg、0.34mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物を130oCで3h撹拌した。反応が済んだとき、それを水(20mL)の添加によって反応停止した。その結果得られる混合物をDCM(100mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で取り除きおよび残渣はヘキサン中におけるEtOAc(0%~25%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製され、tert-ブチルN-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]カルバマートを黄色オイル(400mg、72%)として産生した。MS:m/z=342.2[M+H]+。
(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-アミン:tert-ブチル N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]カルバマート(200mg、0.59mmol)のメタノール(5mL)溶液に塩酸溶液(ジオキサン中4M、3mL、12mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物を室温にて1h撹拌した。反応が済んだとき、反応 混合物を減圧下で濃縮し、および残渣は以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、7minにおいて5%~60%勾配;検出器、UV 254nm。(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-アミンを黄色固体(60mg、42%)として得た。
化合物33:HPLC:99.5%純度、RT=1.07min。MS: m/z = 242.3 [M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、メタノール-d
4、ppm) δ 8.82-8.74 (m、1 H)、8.71-8.61 (m、1 H)、7.48-7.37 (m、2 H)、6.92 (d、J = 7.9 Hz、1 H)、3.77-3.65 (m、1 H)、3.62-3.51 (m、1 H)、3.50-3.38 (m、1 H)、3.37-3.25 (m、1 H)、3.23-3.12 (m、1 H)、2.63 (s、3 H)、2.56-2.40 (m、1 H)、1.14 (d、J = 7.0 Hz、3 H)。
例14:化合物34 (N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]-2-(1-メチルピペリジン-4-イル)アセトアミド)の合成
N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]-2-(1-メチルピペリジン-4-イル)アセトアミド:(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-アミン(40mg、0.16mmol)のN-ジメチルホルムアミド(2mL)溶液に2-(1-メチルピペリジン-4-イル)酢酸(38mg、0.24mmol)、HATU(91mg、0.24mmol)およびDIEA(101mg、0.78mmol)を室温にて添加した。その結果得られる溶液14h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を減圧か濃縮し、減圧下濃縮しおよび残渣を以下の条件下prep-HPLC上によって精製した:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1% NH3.H2Oを含有)、7minにおいて5%~61%勾配;検出器、UV 254nm。N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]-2-(1-メチルピペリジン-4-イル)アセトアミドを黄色固体(20mg、31%)として得た。
化合物34:HPLC:97.4%純度、RT=2.79min。MS: m/z = 381.4 [M+H]+。1H NMR (300 MHz、メタノール-d4、ppm) δ 8.84-8.75 (m、1 H)、8.73-8.59 (m、1 H)、7.50-7.39 (m、2 H)、6.96 (d、J = 7.8 Hz、1 H)、4.68-4.56 (m、1 H)、3.80-3.68 (m、1 H)、3.51-3.39 (m、1 H)、3.32-3.19 (m、1 H)、3.21-3.10 (m、1 H)、2.90-2.78 (m、2 H)、2.71-2.52 (m、4 H)、2.30-2.12 (m、5 H)、2.09-1.93 (m、2 H)、1.88-1.62 (m、3 H)、1.42-1.17 (m、2 H)、1.06 (d、J = 7.0 Hz、3 H)。
以下の化合物を類似した方法において合成した:
化合物39 (N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]-2-(モルホリン-4-イル)アセトアミド):(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-アミンおよび2-(モルホリン-4-イル)酢酸から、以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1% NH3.H2Oを含有)、8minにおいて20%~50%勾配;検出器、UV 254nm(20mg、24%、黄色固体)。HPLC:99.1%純度、RT=1.29min。MS: m/z = 369.4 [M+H]+。1H NMR (300 MHz、メタノール-d4、ppm) δ 8.85-8.76 (m、1 H)、8.69-8.59 (m、1 H)、7.52-7.41 (m、2 H)、7.00 (d、J = 7.8 Hz、1 H)、4.66-4.54 (m、1 H)、3.81-3.64 (m、5 H)、3.50-3.37 (m、1 H)、3.31-3.11 (m、3 H)、3.12-2.99 (m、2 H)、2.78-2.57 (m、4 H)、2.62-2.45 (m、4 H)、1.08 (d、J = 7.0 Hz、3 H)。
化合物40 (2-(1,4-ジメチルピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミド):(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-アミンおよび2-(1,4-ジメチルピペリジン-4-イル)酢酸から、以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBD カラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、8minにおいて30%~60%勾配;検出器、UV 254nm(10mg、15%、薄い黄色固体)。HPLC:97.3%純度、RT=2.30min。MS: m/z = 395.4 [M+H]+。1H NMR (300 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.83-8.74 (m、1 H)、8.54-8.44 (m、1 H)、7.83 (d、J = 8.3 Hz、1 H)、7.42-7.31 (m、2 H)、6.77 (d、J = 7.7 Hz、1 H)、4.49-4.34 (m、1 H)、3.68-3.57 (m、1 H)、3.40-3.31 (m、2 H)、3.23-3.11 (m、1 H)、3.07-2.96 (m、1 H)、2.55-2.49 (m、4 H)、2.45-2.31 (m、2 H)、2.23 (s、3 H)、2.15-1.98 (m、2 H)、1.60-1.47 (m、2 H)、1.39-1.25 (m、2 H)、1.20-1.13 (m、1 H)、0.92-0.88 (m、6 H)。
化合物47 ((2S)-2-ヒドロキシ-3-メチル-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]ブタンアミド):(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-アミンおよび(2S)-2-ヒドロキシ-3-メチブタン酸から、以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1% NH3.H2Oを含有)、7minにおいて35%~45%勾配;検出器、UV 254nm(20mg、24%、オレンジの固体)。HPLC:99.6%純度、RT=1.40min。MS: m/z = 342.4 [M+H]+。1H NMR (300 MHz、メタノール-d4、ppm) δ 8.85-8.77 (m、1 H)、8.71-8.61 (m、1 H)、7.53-7.42 (m、2 H)、7.00 (d、J = 7.8 Hz、1 H)、4.70-4.58 (m、1 H)、3.94-3.86 (m、1 H)、3.80-3.68 (m、1 H)、3.53-3.40 (m、1 H)、3.32-3.16 (m、2 H)、2.76-2.60 (m、4 H)、2.22-2.05 (m、1 H)、1.10 (d、J = 7.0 Hz、3 H)、1.03 (d、J = 7.0 Hz、3 H)、0.92 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
化合物48 ((2R)-2-ヒドロキシ-3-メチル-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]ブタンアミド):(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-アミンおよび(2R)-2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸から、以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH
4HCO
3および0.1% NH
3.H
2Oを含有)、7minにおいて35%~45%勾配;検出器、UV 254nm(23mg、29%、オレンジの固体)。HPLC:99.7%純度、RT=1.39min。MS: m/z = 342.4 [M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、メタノール-d
4、ppm) δ 8.85-8.77 (m、1 H)、8.70-8.60 (m、1 H)、7.52-7.41 (m、2 H)、7.01 (d、J = 7.8 Hz、1 H)、4.69-4.56 (m、1 H)、3.94 (d、J = 3.6 Hz、1 H)、3.79-3.67 (m、1 H)、3.53-3.41 (m、1 H)、3.31-3.15 (m、2 H)、2.77-2.62 (m、4 H)、2.18-2.00 (m、1 H)、1.10 (d、J = 7.0 Hz、3 H)、1.01 (d、J = 6.9 Hz、3 H)、0.84 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
例15:化合物35および36 (N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]-2-[(3S)-1-メチルピペリジン-3-イル]アセトアミドおよびN-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]-2-[(3R)-1-メチルピペリジン-3-イル]アセトアミド)の合成
N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]-2-[(3S)-1-メチルピペリジン-3-イル]アセトアミドおよびN-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]-2-[(3R)-1-メチルピペリジン-3-イル]アセトアミド:(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-アミン(49mg、0.20mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)溶液に2-(1-メチルピペリジン-3-イル)酢酸(46mg、0.30mmol)、HATU(120mg、0.30mmol)およびDIEA(126mg、0.98mmol)を室温にて添加した。その結果得られる溶液を14h室温にて撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を減圧下濃縮し、および残渣を始めに以下の条件下prep-HPLC上によって精製した:カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル (10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、7minにおける20%~57%勾配;検出器、UV 254nm。次いで2つのジアステレオマー以下の条件下キラルprep-HPLC上の分離によって得た:カラム、CHIRALPAK IG-3、0.46x10cm、3um;移動相、30minにおいて80%均一濃度のEtOH中のヘキサン(0.1%DEAを含有);検出器、UV 254nm。
異性体1:(15mg、19%、赤色固体) HPLC:99.8%純度、RT=1.31min。MS: m/z = 381.2 [M+H]+。1H NMR (300 MHz、メタノール-d4、ppm) δ 8.84-8.75 (m、1 H)、8.72-8.62 (m、1 H)、7.50-7.39 (m、2 H)、6.96 (d、J = 7.8 Hz、1 H)、4.68-4.56 (m、1 H)、3.81-3.69 (m、1 H)、3.51-3.39 (m、1 H)、3.30-3.09 (m、4 H)、2.72-2.51 (m、8 H)、2.51-2.37 (m、1 H)、2.31-2.09 (m、3 H)、1.91-1.65 (m、3 H)、1.24-1.10 (m、1 H)、1.07 (d、J = 6.9 Hz、3 H)。
異性体2:(18mg、10%、黄色固体)HPLC:99.5%純度、RT=1.30min。MS:m/z=381.2[M+H]+。1H NMR (300 MHz、メタノール-d4、ppm) δ 8.84-8.75 (m、1 H)、8.73-8.63 (m、1 H)、7.51-7.40 (m、2 H)、6.96 (d、J = 7.8 Hz、1 H)、4.69-4.56 (m、1 H)、3.82-3.70 (m、1 H)、3.51-3.35 (m、2 H)、3.38-3.31 (m、1 H)、3.30-3.21 (m、1 H)、3.21-3.10 (m、1 H)、2.83-2.69 (m、4 H)、2.72-2.54 (m、5 H)、2.38-2.21 (m、3 H)、2.00-1.83 (m、2 H)、1.86-1.65 (m、1 H)、1.31-1.13 (m、1 H)、1.07 (d、J = 6.9 Hz、3 H)。
以下の化合物を類似した方法において合成した:
化合物37および38 (N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]-2-[(3S)-1-メチルピロリジン-3-イル]アセトアミドおよびN-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]-2-[(3R)-1-メチルピロリジン-3-イル]アセトアミド):(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-アミンおよび2-(1-メチルピロリジン-3-イル)酢酸から、以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、8minにおいて20%~47%勾配;検出器、UV 254nm。2つの異性体は以下の条件下キラルprep-HPLC上の分離によって得られた:カラム、CHIRALPAK IG-3、0.46x10cm、3um;移動相、30minにおいて70%均一濃度のEtOH中のMtBE(0.1% DEA含有);検出器、UV 254nm。異性体1:(25mg、26%、赤色固体) HPLC:97.7%純度、RT=2.14min。MS:m/z=367.4[M+H]+。1H NMR (400 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.89-8.83 (m、1 H)、8.60-8.48 (m、1 H)、7.95 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、7.48-7.40 (m、2 H)、6.84 (d、J = 7.8 Hz、1 H)、4.54-4.43 (m、1 H)、3.74-3.65 (m、1 H)、3.50-3.35 (m、1 H)、3.28-3.18 (m、1 H)、3.13-3.02 (m、1 H)、2.65-2.30 (m、8 H)、2.27-2.05 (m、6 H)、1.94-1.80 (m、1 H)、1.41-1.28 (m、1 H)、0.95 (d、J = 6.9 Hz、3 H)。異性体2:(25mg、26%、黄色固体) HPLC:95.2%純度、RT=2.16min。MS: m/z = 367.4 [M+H]+。1H NMR (400 MHz、DMSO-d6、ppm) δ 8.89-8.83 (m、1 H)、8.60-8.53 (m、1 H)、7.96 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、7.48-7.40 (m、2 H)、6.84 (d、J = 7.8 Hz、1 H)、4.54-4.43 (m、1 H)、3.74-3.65 (m、1 H)、3.44-3.35 (m、1 H)、3.28-3.19 (m、1 H)、3.12-3.04 (m、1 H)、2.62-2.57 (m、3 H)、2.57-2.50 (m、1 H)、2.49-2.37 (m、4 H)、2.20 (d、J = 9.5 Hz、5 H)、2.15-2.06 (m、1 H)、1.97-1.83 (m、1 H)、1.44-1.31 (m、1 H)、0.95 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
化合物45および46 ((2S)-2-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミドおよび(2R)-2-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミド):(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-アミンおよび2-シクロプロピル-2-ヒドロキシアセトアミドから、以下の条件下prep-HPLC上によって精製された: カラム、XBridge RP18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH
4HCO
3および0.1%NH
3.H
2Oを含有)、7minにおいて20%~50%勾配;検出器、UV 254nm。2つのジアステレオマーは以下の条件下キラルprep-HPLC上の分離によって得られた:カラム、CHIRALPAK IA-3、0.46x5cm、3um;移動相、15minにおいて70%均一濃度の、EtOH中のヘキサン(0.1%DEAを含有);検出器、UV 254nm。異性体1:(25mg、22%、赤色固体) HPLC:97.6%純度、RT=1.26min。MS:m/z=340.3[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、メタノール-d
4、ppm) δ 9.18-9.08 (m、1 H)、8.92-8.83 (m、1 H)、7.82-7.61 (m、2 H)、7.04 (d、J = 8.1 Hz、1 H)、4.68-4.56 (m、1 H)、3.93-3.81 (m、1 H)、3.67-3.54 (m、2 H)、3.46-3.31 (m、2 H)、2.77-2.61 (m、4 H)、1.11-1.04 (m、4 H)、0.56-0.29 (m、4 H)。異性体2:(25mg、22%、赤色固体) HPLC:98.1%純度、RT=1.26min。MS:m/z=340.4[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、メタノール-d
4、ppm) δ 8.87-8.74 (m、2 H)、7.59-7.48 (m、2 H)、7.02 (d、J = 7.9 Hz、1 H)、4.70-4.58 (m、1 H)、3.83-3.72 (m、1 H)、3.74-3.65 (m、1 H)、3.57-3.44 (m、1 H)、3.32-3.20 (m、2 H)、2.77-2.62 (m、4 H)、1.26-1.05 (m、4 H)、0.60-0.37 (m、4 H)。
例16:化合物41 (2-(4-フルオロピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミド)の合成
tert-ブチル 4-フルオロ-4-([[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート:(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-アミン(59mg、0.24mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)溶液に2-[1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-4-フルオロピペリジン-4-イル]酢酸(101mg、0.39mmol)、HATU(138mg、0.36mmol)およびDIEA(153mg、1.18mmol)を室温にて添加した。その結果得られる溶液を室温にて16h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を減圧下濃縮し、および残渣を以下の条件下prep-HPLC上によって精製した:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1% NH3.H2Oを含有)、7minにおいて32%~35%勾配;検出器、UV 254nm。tert-ブチル 4-フルオロ-4-([[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)ピペリジン-1-カルボキシラートを黄色固体(19mg、16%)として得た。MS:m/z=485.3[M+H]+。
2-(4-フルオロピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミド:tert-ブチル 4-フルオロ-4-([[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(17mg、0.04mmol)のメタノール(3mL)溶液に塩酸溶液(ジオキサン中4M、1mL、4mmol)を室温で添加した。その結果得られる混合物を室温にて1h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物を減圧下で濃縮し、および残渣を以下の条件下prep-HPLC上によって精製した:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2Oを含有)、7minにおいて32%~35%勾配;検出器、UV 254nm。2-(4-フルオロピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミドを薄い黄色固体(10mg、71%)として得た。
化合物41: HPLC:96.3%純度、RT=0.85min。MS:m/z=385.2[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、メタノール-d
4、ppm) δ 8.84-8.76 (m、1 H)、8.74-8.63 (m、1 H)、7.53-7.40 (m、2 H)、7.01-6.92 (m、1 H)、4.69-4.57 (m、1 H)、3.82-3.70 (m、1 H)、3.52-3.39 (m、1 H)、3.36-3.00 (m、6 H)、2.82-2.56 (m、6 H)、2.23-1.85 (m、4 H)、1.08 (d、J = 7.0 Hz、3 H)。
例17:化合物42 (2-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミド)の合成
2-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミド:2-(4-フルオロピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミド(176mg、0.46mmol)のMeOH(30mL)溶液に(CH2O)n(423mg、4.69mmol)およびNaOAc(790mg、9.64mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物を室温にて2h撹拌し、および次いでNaBH4(275mg、7.27mmol)を小分けにして(in portions)添加した。反応混合物を室温にてさらに16h撹拌した。反応が済んだとき、それを水(20mL)の添加によって反応停止した。その結果得られる混合物DCM(50mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で濃縮し、および残渣を以下の条件下prep-HPLC上によって精製した:カラム、XBridge Shield Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中アセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1% NH3.H2Oを含有)、7minにおいて30%~43%勾配;検出器、UV 254nm。2-(4-フルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミドを黄色固体(90mg、49%)として得た。
化合物42:HPLC:96.5%純度、RT=7.86min。MS:m/z=399.4[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d
6、ppm) δ 8.89-8.83 (m、1 H)、8.60-8.52 (m、1 H)、8.03 (d、J = 8.5 Hz、1 H)、7.48-7.40 (m、2 H)、6.84 (d、J = 7.8 Hz、1 H)、4.55-4.43 (m、1 H)、3.75-3.66 (m、1 H)、3.45-3.36 (m、1 H)、3.28-3.19 (m、1 H)、3.14-3.06 (m、1 H)、2.62-2.42 (m、8 H)、2.18-2.03 (m、5 H)、1.91-1.68 (m、4 H)、0.97 (d、J = 6.8 Hz、3 H)。
例18:化合物43および44 (2-[(4S)-3,3-ジフルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル]-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミドおよび2-[(4R)-3,3-ジフルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル]-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミド)の合成
tert-ブチル 3,3-ジフルオロ-4-([[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート:(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-アミン(121mg、0.50mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)溶液に2-{1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル}酢酸(363mg、1.30mmol)、HATU(342mg、0.90mmol)およびDIEA(380mg、2.94mmol)を室温にて添加した。その結果得られる溶液を室温にて2h撹拌した。反応が済んだとき、それを水(20mL)の添加によって反応停止した。その結果得られる混合物をDCM(60mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、およびNa2SO4上で乾燥した。溶媒減圧下で取り除きtert-ブチル 3,3-ジフルオロ-4-([[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)ピペリジン-1-カルボキシラートを黄色オイル(300mg、粗生成物)として産生した。MS:m/z=503.4[M+H]+。
2-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミド:tert-ブチル 3,3-ジフルオロ-4-([[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]カルバモイル]メチル)ピペリジン-1-カルボキシラート(300mg、粗生成物)のメタノール(4mL)溶液に、塩酸溶液(ジオキサン中4M、4mL、16mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物を室温にて2h撹拌した。反応が済んだとき、反応混合物のpH値を飽和NaHCO3溶液を用いて7-8に調整した。その結果得られる混合物を酢酸エチル(50mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄しおよびNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で取り除き2-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミドを黄色オイル(330mg、粗製の)として産生した。MS:m/z=403.4[M+H]+。
2-[(4S)-3,3-ジフルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル]-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミドおよび2-[(4R)-3,3-ジフルオロ-1-メチルピペリジン-4-イル]-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミド:2-(3,3-ジフルオロピペリジン-4-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチルキノリン-5-イル)ピロリジン-3-イル]アセトアミド(330mg、粗製の)のメタノール(50mL)溶液に(CH2O)n(684mg、7.59mmol)、NaOAC(1.27g、15.52mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物室温にて2h撹拌し、および次いでNaBH4(444mg、11.73mmol)を小分けにして(in portions)添加した。反応 混合物を室温にてさらに16h撹拌した。反応が済んだとき、それを水(20mL)の添加により反応停止した。その結果得られる混合物をDCM(50mLx3)で抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄しおよびNa2SO4上で乾燥した。溶媒を減圧下で取り除きおよびおよび残渣を最初に以下の条件下prep-HPLCによって精製した:カラム、XBridge Prep C18 OBDカラム、150mm、5um;移動相、水中のアセトニトリル(10mmol/L NH4HCO3および0.1%NH3.H2O含有)、7minにおいて27%~46%勾配;検出器、UV 254nm。次いで2つのジアステレオマーを以下の条件下キラルprep-HPLC上の分離によって得た:カラム、Repaired ADH、0.46x10cm、3um;移動相、30minにおいて70%均一濃度のEtOH中のヘキサン(0.1% DEAを含有);検出器、UV254nm。
異性体1:(15mg、3ステップで7%、灰白色固体) HPLC:97.9%純度、RT=2.77min。MS:m/z=209.1[M+H]+。1H NMR (300 MHz、メタノール-d4、ppm) δ 8.83-8.75 (m、1 H)、8.73-8.59 (m、1 H)、7.50-7.39 (m、2 H)、6.96 (d、J = 7.8 Hz、1 H)、4.68-4.56 (m、1 H)、3.80-3.68 (m、1 H)、3.56-3.39 (m、1 H)、3.29-2.97 (m、3 H)、2.87-2.54 (m、6 H)、2.40-2.18 (m、6 H)、2.16-2.01 (m、1 H)、1.81-1.69 (m、1 H)、1.61-1.42 (m、1 H)、1.06 (d、J = 6.9 Hz、3 H)。
異性体2:(15mg、3ステップで7%、灰白色固体) HPLC:98.6%純度、RT=2.70min。MS:m/z=209.0[M+H]
+。
1H NMR (300 MHz、メタノール-d
4、ppm) δ 8.84-8.75 (m、1 H)、8.74-8.64 (m、1 H)、7.51-7.40 (m、2 H)、6.97 (d、J = 7.8 Hz、1 H)、4.70-4.54 (m、1 H)、3.79-3.67 (m、1 H)、3.52-3.33 (m、1 H)、3.31-2.98 (m、3 H)、2.91-2.81 (m、1 H)、2.77-2.55 (m、5 H)、2.41-2.20 (m、6 H)、2.20-2.06 (m、1 H)、1.91-1.80 (m、1 H)、1.66-1.52 (m、1 H)、1.06 (d、J = 6.9 Hz、3 H)。
例19:化合物49および50 ((3S,4R)-4-フルオロ-1-(8-トリフルオロメチル-キノリン-5-イル)-ピロリジン-3-イルアミンおよび(3R,4S)-4-フルオロ-1-(8-トリフルオロメチル-キノリン-5-イル)-ピロリジン-3-イルアミン)の合成
[シス-4-フルオロ-1-(8-トリフルオロメチル-キノリン-5-イル)-ピロリジン-3-イル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル:5-ブロモ-8-(トリフルオロメチル)キノリン(400mg;1.45mmol)のtBuOH(9.0mL)溶液にシス-(3-boc-アミノ)-4-フルオロピロリジン(355mg;1.74mmol)、クロロ(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジ-i-プロポキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2-アミノエチルフェニル)]パラジウム(ii)、メチル-t-ブチルエーテル付加物(59.2mg;0.072mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジ-i-プロポキシ-1,1’-ビフェニル(33.8mg;0.072mmol)および炭酸セシウム(944mg;2.90mmol)を添加した。その結果得られる混合物に窒素を10分間吹き付け、および85oCで8hマイクロ波を照射した。反応混合物を減圧下濃縮し、DCM(20mL)中に懸濁させ、30秒超音波をかけ、およびセライト上でろ過した。溶媒を減圧下取り除き、および残渣をヘキサン中におけるEtOAc(10%~80%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーで精製し、[シス-4-フルオロ-1-(8-トリフルオロメチル-キノリン-5-イル)-ピロリジン-3-イル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステルを淡褐色のガラス上の固体(507mg;88%)として産出した。MS:m/z=400[M+H]+。
(3S,4R)-4-フルオロ-1-(8-トリフルオロメチル-キノリン-5-イル)-ピロリジン-3-イルアミンおよび(3R,4S)-4-フルオロ-1-(8-トリフルオロメチル-キノリン-5-イル)-ピロリジン-3-イルアミン:[シス-4-フルオロ-1-(8-トリフルオロメチル-キノリン-5-イル)-ピロリジン-3-イル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル(485mg;1.21mmol)のメタノール(12mL)溶液に塩酸溶液(ジオキサン中4M、9mL、36mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物を室温にて終夜撹拌した。反応が済んだとき、エーテル(40mL)をオレンジ溶液に添加しおよび黄色の懸濁(液)を室温にて1h撹拌した。固体をろ過しおよび5N水酸化カリウム溶液に溶解した。混合物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過および減圧下で濃縮した。2つの鏡像異性体を以下の条件下キラルprep-HPLC上の分離によって得た:カラム、Lux セルロース-2、250x21.20mm、5um;移動相、11minにおいて30%均一濃度の0.5%DMEA含有EtOH;検出器、UV 254nm。
異性体1:(86mg、23%、淡褐色固体) HPLC:98.9%純度、RT=1.78min。MS:m/z=300[M+H]+。1H NMR (400 MHz、クロロホルム-d、ppm) d 8.86 (d、J = 1.7 Hz、1H)、8.64 (d、J = 5.6 Hz、1H)、8.60 (d、J = 1.7 Hz、1H)、6.49 (d、J = 5.7 Hz、1H)、6.41 (s、1H)、4.29-4.14 (m、2H)、4.08 (dt、J = 12.2、7.3 Hz、1H)、3.91 (q、J = 9.2、8.7 Hz、1H)、3.40-3.26 (m、2H)、3.06 (p、J = 7.6 Hz、1H)、2.56 (t、J = 6.0 Hz、2H)、2.52 (q、J = 7.1 Hz、4H)、2.41-2.24 (m、2H)、0.99 (t、J = 7.1 Hz、6H)。
異性体2:(104mg、29%、クリーム色固体) HPLC:>99.9%純度、RT=1.75min。MS:m/z=300[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz、クロロホルム-d、ppm) d 8.99 (dd、J = 4.1、1.7 Hz、1H)、8.47 (dd、J = 8.7、1.7 Hz、1H)、7.90 (dd、J = 8.4、0.8 Hz、1H)、7.37 (dd、J = 8.7、4.1 Hz、1H)、6.75 (d、J = 8.3 Hz、1H)、5.05 (dt、J = 54.5、3.4 Hz、1H)、4.05 (ddd、J = 37.9、12.3、3.6 Hz、1H)、3.79 - 3.54 (m、4H)、1.52 (s、2H)。
例20:化合物51 ((3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチル-[1,7]ナフチリジン-5-イル)-ピロリジン-3-イルアミン塩酸塩)の合成
[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチル-[1,7]ナフチリジン-5-イル)-ピロリジン-3-イル]-カルバミン酸tert-ブチルエステル:5-ブロモ-8-メチル-[1,7]ナフチリジン(100mg;0.45mmol))のtBuOH(1.5mL)溶液に(3R,4R)-3-(boc-アミノ)-4-メチルピロリジン(104mg;0.49mmol)、クロロ(2-diシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジ-i-プロポキシ-1,1’-ビフェニル)[2-(2-アミノエチルフェニル)]パラジウム(ii)、メチル-t-ブチルエーテル付加物(18.3mg;0.02mmol)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジ-i-プロポキシ-1,1’-ビフェニル(10.5mg;0.02mmol)、炭酸セシウム(292mg;0.90mmol)を添加した。その結果得られる混合物に窒素10分間吹き付けおよび100oCで8hマイクロ波を照射した。反応混合物を減圧下で濃縮し、および残渣をヘキサン中におけるEtOAc(20%~80%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーで精製し[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチル-[1,7]ナフチリジン-5-イル)-ピロリジン-3-イル]-カルバミン酸tert-ブチルエステルを薄い黄色固体(70mg;46%)として産生した。MS:m/z=343[M+H]+。
(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチル-[1,7]ナフチリジン-5-イル)-ピロリジン-3-イルアミン塩酸塩:[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチル-[1,7]ナフチリジン-5-イル)-ピロリジン-3-イル]-カルバミン酸tert-ブチルエステル(120mg、0.35mmol)のメタノール(3mL)溶液に塩酸溶液(ジオキサン中4M、1.3mL、5.3mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物を終夜室温にて撹拌した。反応が済んだとき、混合物を濃縮して乾燥し、(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチル-[1,7]ナフチリジン-5-イル)-ピロリジン-3-イルアミン塩酸塩を黄色アモルファス固体(110mg;97%)として産生した。
化合物51:HPLC:98.9%純度、RT=0.93min。MS:m/z=243[M+H]
+。
例21:化合物52 (N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチル-[1,7]ナフチリジン-5-イル)-ピロリジン-3-イル]-2-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-アセトアミド)の合成
N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチル-[1,7]ナフチリジン-5-イル)-ピロリジン-3-イル]-2-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-アセトアミド:(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチル-[1,7]ナフチリジン-5-イル)-ピロリジン-3-イルアミン塩酸塩30mg、0.1mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に2-(1-メチルピペリジン-4-イル)酢酸(16.5mg、0.105mmol)、DIEA(63mL、0.948mmol)および(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(51mg、0.114mmol)を添加した。その結果得られる溶液を室温にて1時間撹拌した。反応が済んだとき、溶媒を減圧下取り除きおよび残渣を以下の条件下prep-HPLC上によって精製した:カラム、XBridge Prep C18 OBD10mm、カラム、30x250mm;移動相、水中アセトニトリル(0.1% NH4OHを含有)、15minにおいて10%~60%勾配;検出器、UV 254nm。N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチル-[1,7]ナフチリジン-5-イル)-ピロリジン-3-イル]-2-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-アセトアミドを白色アモルファス固体(32mg、88%)として得た。
化合物52:HPLC:>99%純度、RT=1.30min。MS:m/z=382[M+H]+。1H NMR (400 MHz、DMSO-d6、ppm) d 8.96 (dd、J = 4.1、1.6 Hz、1H)、8.60 (dd、J = 8.7、1.6 Hz、1H)、7.91 (d、J = 8.4 Hz、1H)、7.86 (s、1H)、7.66 (dd、J = 8.7、4.1 Hz、1H)、4.48 (dtd、J = 9.2、6.0、3.4 Hz、1H)、3.85 (dd、J = 9.9、6.0 Hz、1H)、3.51 (dd、J = 9.1、7.3 Hz、1H)、3.36 (d、J = 8.9 Hz、1H)、3.20 (dd、J = 9.9、3.4 Hz、1H)、2.81 (s、3H)、2.73 - 2.61 (m、2H)、2.49 - 2.43 (m、1H)、2.10 (s、3H)、2.08 - 1.99 (m、2H)、1.77 (tdd、J = 11.3、5.8、2.4 Hz、2H)、1.65 - 1.45 (m、3H)、1.20 - 1.05 (m、2H)、0.97 (d、J = 6.8 Hz、3H)。
以下の化合物を類似した方法において合成した:
化合物53 (2-(1-メチル-アゼチジン-3-イル)-N-[(3R,4R)-4-メチル-1-(8-メチル-[1,7]ナフチリジン-5-イル)-ピロリジン-3-イル]-アセトアミド):8-[(3R,4R)-3-アミノ-4-メチルピロリジン-1-イル]キノキサリン-5-カルボニトリルおよび(1-メチル-アゼチジン-3-イル)-酢酸塩酸塩から、以下の条件下prep-HPLC上によって精製された:カラム、XBridge Prep C18 OBD10μm、カラム、30x250mm;移動相、水中アセトニトリル(0.1% NH4OH含有)、15minにおいて10%~60%勾配;検出器、UV 254nm(29mg、86%、白色アモルファス固体)。HPLC:>99%純度、RT=1.24min。MS:m/z=354[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz、DMSO-d6、ppm) d 8.97 (dd、J = 4.1、1.5 Hz、1H)、8.61 (dd、J = 8.7、1.7 Hz、1H)、7.97 (d、J = 8.5 Hz、1H)、7.87 (s、1H)、7.67 (dd、J = 8.7、4.1 Hz、1H)、4.46 (dtd、J = 9.3、6.0、3.4 Hz、1H)、3.85 (dd、J = 9.9、6.0 Hz、1H)、3.51 (dd、J = 9.1、7.3 Hz、1H)、3.38 - 3.32 (m、1H)、3.28 - 3.15 (m、3H)、2.82 (s、3H)、2.78 - 2.68 (m、2H)、2.61 - 2.55 (m、1H)、2.48 - 2.31 (m、3H)、2.14 (s、3H)、0.95 (d、J = 6.9 Hz、3H)。
例22:化合物54 (1-ピリド[2,3-b]ピラジン-8-イル-ピロリジン-3-カルボン酸(2-ジエチルアミノ-エチル)-アミド)の合成
3-(2-ジエチルアミノ-エチルカルバモイル)-ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル:1-boc-ピロリジン-3-カルボン酸(1.0g、4.65mmol)の無水ジクロロメタン(25.0mL)溶液にN,N-ジエチルエチレンジアミン(653μl、4.65mmol)、DIEA(4.0ml、23.2mmol)および酢酸エチル中のプロピルホスホン酸無水物(8.2mL、13.9mmol)50%溶液を添加した。その結果得られる溶液を室温にて1h30の時間(1h30 hour)撹拌した。反応が済んだとき、ジクロロメタン(70mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(3x50mL)で抽出しおよびブライン(50mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、および残渣をNH2-結合シリカカラムを使用し、ヘキサン中EtOAC(10%~60%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、3-(2-ジエチルアミノ-エチルカルバモイル)-ピロリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを無色オイル(1.21g、83%)として産生した。MS:m/z=314[M+H]+。
ピロリジン-3-カルボン酸(2-ジエチルアミノ-エチル)-アミド塩酸塩:3-(2-ジエチルアミノ-エチルカルバモイル)-ピロリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(1.2g;3.73mmol)のメタノール(30mL)溶液に、塩酸溶液(ジオキサン中4M、28mL、112mmol)を室温にて添加した。その結果得られる混合物を室温にて終夜撹拌した。反応が済んだとき、混合物減圧下で濃縮し、残渣をイソプロパノール(20mL)に溶解し、アセトニトリル(50mL)およびエーテル(10mL)を添加し、および無色溶液を室温にて終夜撹拌した。白色懸濁液をろ過しおよび白色固体を真空下乾燥し、ピロリジン-3-カルボン酸(2-ジエチルアミノ-エチル)-アミド塩酸塩を白色固体(581mg、62%)として産生した。MS:m/z=214[M+H]+。
1-ピリド[2,3-b]ピラジン-8-イル-ピロリジン-3-カルボン酸(2-ジエチルアミノ-エチル)-アミド:8-クロロ-ピリド[2,3-b]ピラジン(60mg、0.362mmol)、ピロリジン-3-カルボン酸(2-ジエチルアミノ-エチル)-アミド塩酸塩(136mg、0.544mmol)およびDIEA(316μl、1.81mmol)の無水エタノール(3mL)溶液に100oCで3hマイクロ波を照射した。反応が済んだとき、溶媒を減圧下で取り除き、および残渣をNH2-結合シリカカラムを使用し、ジクロロメタン中メタノール(0%~7%勾配)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、1-ピリド[2,3-b]ピラジン-8-イル-ピロリジン-3-カルボン酸(2-ジエチルアミノ-エチル)-アミドを黄色固体(108mg、85%)として産生した。
化合物54: HPLC:97.3%純度、RT=1.00min。MS:m/z=343[M+H]
+。
1H NMR (400 MHz、クロロホルム-d、ppm) d 8.86 (d、J = 1.7 Hz、1H)、8.64 (d、J = 5.6 Hz、1H)、8.60 (d、J = 1.7 Hz、1H)、6.49 (d、J = 5.7 Hz、1H)、6.41 (s、1H)、4.29-4.14 (m、2H)、4.08 (dt、J = 12.2、7.3 Hz、1H)、3.91 (q、J = 9.2、8.7 Hz、1H)、3.40-3.26 (m、2H)、3.06 (p、J = 7.6 Hz、1H)、2.56 (t、J = 6.0 Hz、2H)、2.52 (q、J = 7.1 Hz、4H)、2.41-2.24 (m、2H)、0.99 (t、J = 7.1 Hz、6H)。
例23:化合物55 ([1-(1,2-ジメチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-ピロリジン-3-イルメチル]-(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-アミン)の合成
3-[(2-ピペリジン-1-イル-エチルアミノ)-メチル]-ピロリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル:3-ホルミル-ピロリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(200mg、0.98mmol)および2-ピペリジン-1-イル-エチルアミン(126mg、0.98mmol)のメタノール(0.40mL)および1,2-ジクロロエタン(1.60mL)の混合物の溶液に酢酸(66mg、1.08mmol)を添加し、および反応混合物を室温にて1h撹拌した。次いでナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(329mg、1.48mmol)を添加しおよび反応混合物を室温にて24h撹拌した。次いで反応混合物を氷冷水(10mL)に注ぎおよび酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過および濃縮し、3-[(2-ピペリジン-1-イル-エチルアミノ)-メチル]-ピロリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを淡黄色ガム状物質(150mg、38%)として産生した。MS:m/z=312.3[M+H]+。
3-{[ベンジルオキシカルボニル-(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-アミノ]-メチル}-ピロリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル:3-[(2-ピペリジン-1-イル-エチルアミノ)-メチル]-ピロリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(150mg、0.38mmol)のTHF(1.2mL)および水(0.3mL)の溶液に水酸化カリウム(45mg、1.13mmol)およびクロロギ酸ベンジルのトルエン中50%(0.12mL、0.41mmol)を添加した。反応混合物を室温にて24h撹拌し、氷冷水(10mL)に注ぎ、および酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過および濃縮し3-{[ベンジルオキシカルボニル-(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-アミノ]-メチル}-ピロリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステルを淡黄色ガム状物質(150mg、47%)として産生した。MS:m/z=446.3[M+H]+。
(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-ピロリジン-3-イルメチル-カルバミン酸ベンジルエステルトリフルオロアセタート:3-{[ベンジルオキシカルボニル-(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-アミノ]-メチル}-ピロリジン-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル(150mg、0.18mmol)の0oCでのジクロロメタン(0.75mL)溶液にトリフルオロ酢酸(0.75mL)を30分の時間(period)にわたり滴加した。反応混合物を室温にて5h撹拌した。次いで反応混合物を減圧下で濃縮しおよびトルエンで共沸し、(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-ピロリジン-3-イルメチル-カルバミン酸ベンジルエステルトリフルオロアセタートを茶色ガム状物質(80mg、57%)として産生した。MS:m/z=346.3[M+H]+。
[1-(1,2-ジメチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-ピロリジン-3-イルメチル]-(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-カルバミン酸ベンジルエステル:4-ブロモ-1,2-ジメチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(200mg、0.88mmol)および(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-ピロリジン-3-イルメチル-カルバミン酸ベンジルエステルトリフルオロアセタート847mg、1.06mmol)のトルエン(2mL)溶液に、カリウム tert-ブトキシド(307mg、2.65mmol)、2,2’-ビス-ジフェニルホスファニル-[1,1’]ビナフタレニル(56mg、0.09mmol)を添加した。トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(42mg、0.04mmol)を添加する前に反応混合物を30分脱気した。反応混合物を封管で24h、100oCで加熱し、氷冷水(30mL)に注ぎおよび酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過および濃縮し、[1-(1,2-ジメチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-ピロリジン-3-イルメチル]-(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-カルバミン酸ベンジルエステルを黒色ガム状物質(220mg、15%)として産生した。MS:m/z=490.2[M+H]+。
[1-(1,2-ジメチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-ピロリジン-3-イルメチル]-(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-アミン:[1-(1,2-ジメチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-ピロリジン-3-イルメチル]-(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-カルバミン酸ベンジルエステル(200mg、0.12mmol)のジオキサン(1mL)溶液にジオキサン中4M塩酸溶液(0.15mL、0.60mmol)を添加した。その結果得られるピンク色の反応混合物を65oCで5h加熱し、減圧下で濃縮した。その結果得られる混合物を水に溶解し、重炭酸ナトリウム水性溶液で塩基性にし、および酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過および濃縮して粗生成物を提供し、それをフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、[1-(1,2-ジメチル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イル)-ピロリジン-3-イルメチル]-(2-ピペリジン-1-イル-エチル)-アミンを茶色のガム状物質(10mg、23%)として産生した。
化合物55: HPLC:97.3%純度、RT=1.00min。MS:m/z=343[M+H]+。1H NMR (400 MHz、クロロホルム-d、ppm) d 8.86 (d、J = 1.7 Hz、1H)、8.64 (d、J = 5.6 Hz、1H)、8.60 (d、J = 1.7 Hz、1H)、6.49 (d、J = 5.7 Hz、1H)、6.41 (s、1H)、4.29-4.14 (m、2H)、4.08 (dt、J = 12.2、7.3 Hz、1H)、3.91 (q、J = 9.2、8.7 Hz、1H)、3.40-3.26 (m、2H)、3.06 (p、J = 7.6 Hz、1H)、2.56 (t、J = 6.0 Hz、2H)、2.52 (q、J = 7.1 Hz、4H)、2.41-2.24 (m、2H)、0.99 (t、J = 7.1 Hz、6H)。
例24:HEK TLR7細胞アッセイ
384培養プレート(Corning 3707)中に30uLのフェノールレッド不含のDMEM(gibco#31053)中の5000c/wのTLR7/NFKb HEK細胞および10% FCS-HI、2mM L-Glutアミン、1%Pen/Streptを入れた。細胞を、摂氏37℃、および10%二酸化炭素で24h培養した。ウェルにコントロール、スタンダード、および化合物3uLを分注して30分間培養し次いで20mM Hepes中におけるR848(10uM最終濃度)アゴニスト3uLを添加した。5時間インキュベートし、次いで室温にて15分放置した。Steady-Glo基質試薬10uLを添加し、アッセイプレートを5分1500rpmで振動させた。アッセイプレートを室温にて30分静置し(sit)次いでEnVision上でプレートを読んだ。
例25:HEK TLR8 Cellアッセイ
384培養プレート(Corning 3707)中に30uLのフェノールレッド不含のDMEM(gibco#31053)中の5000c/wのTLR7/NFKb HEK細胞よび10% FCS-HI、2mM L-Glutアミン、1% Pen/Streptを入れた。細胞を、摂氏37℃、および10%二酸化炭素で24 h培養した。ウェルにコントロール、スタンダード、および化合物3uLを分注して30分間培養し次いで20mM Hepes中におけるR848(30uM最終濃度)アゴニスト3uLを添加した。5時間インキュベートし、次いで室温にて15分放置した。Steady-Glo基質試薬10uLを添加し、アッセイプレートを5分1500rpmで振動させた。アッセイプレートを室温にて30分静置し(sit)次いでEnVision上でプレートを読んだ。
結果は、以下の表において与えられる。
A:IC
50<1uM
B:IC
50:1uM-10uM
C:IC
50>10uM
表2
例26 医薬調製物
(A)注射バイアル:2回蒸留(bidistilled)した水中100gの本発明による活性成分および5gのリン酸水素二ナトリウムの溶液を、2N塩酸を使用してpH6.5へ調整し、滅菌ろ過して注射バイアル中へ移し、滅菌条件下で凍結乾燥させて滅菌条件下で密封する。各注射バイアルは5mgの活性成分を含油する。
(B)座薬:20gの本発明による活性成分の混合物を、100gの大豆レシチンおよび1400gのココアバターと溶融させて鋳型中へ注ぎ、冷却する。各座薬は20mgの活性成分を含有する。
(C)溶液:溶液を、940mlの2回蒸留した水中1gの本発明による活性成分、9.38gのNaH2PO4・2H2O、28.48gのNa2HPO4・12H2Oおよび0.1gの塩化ベンザルコニウムから調製する。pHを6.8へ調整して溶液を最大1lにし、放射線によって滅菌する。この溶液は、点眼薬の形態で使用し得るものである。
(D)軟膏:500mgの本発明による活性成分を、99.5gのワセリンと無菌条件下で混合する。
(E)錠剤:1kgの本発明による活性成分、4kgのラクトース、1.2kgのジャガイモのデンプン、0.2kgのタルクおよび0.1kgのステアリン酸マグネシウムの混合物を圧縮して、各錠剤が10mgの活性成分を含有するような従来のやり方で錠剤が与えられる。
(F)コーティングされた錠剤:錠剤を、例Eに類似して圧縮し、続いてスクロース、ジャガイモデンプン、タルク、トラガカントおよび染料のコーティングを用いて従来のやり方でコーティングする。
(G)カプセル:2kgの本発明による活性成分を、各カプセルが20mgの活性成分を含有するような従来のやり方で硬ゼラチンカプセル中へ導入する。
(H)アンプル:60lの2回蒸留した水中1kgの本発明による活性成分の溶液を、滅菌ろ過してアンプル中へ移し、滅菌条件下で凍結乾燥させて、滅菌条件下で密封する。各アンプルは10mgの活性成分を含有する。
(I)吸入スプレー:14gの本発明による活性成分を、10lの等張NaCl溶液に溶解し、この溶液を市販のポンプ機構付スプレー容器中へ移す。溶液は口または鼻の中へスプレーされ得るものである。1回のスプレー発射(約0.1ml)は約0.14mgの用量に対応する。
本発明の数多の態様が本明細書に記載されているが、ベーシックな例が変更されることで本発明の化合物および方法を利用する他の態様を提供してもよいことは明らかである。したがって、本発明の範囲が、例として表される特定の態様によるよりはむしろ、添付のクレームによって定義されるべきであることは、解されるであろう。