JP7239068B2 - 立体的細胞組織の製造方法及び立体的細胞組織 - Google Patents
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Description
本願は、2020年11月26日に日本に出願された特願2020-196310号について優先権を主張し、その内容をここに援用する。
[1]細胞、カチオン性物質、細胞外マトリックス成分及び高分子電解質を含む混合物を得る工程と、前記混合物をゲル化させてゲル状組成物を得る工程と、前記ゲル状組成物をインキュベートして立体的細胞組織を得る工程と、を含む、立体的細胞組織の製造方法。
[2]前記ゲル状組成物が、前記細胞外マトリックス成分、アガロース、ペクチン及びフィブリン・モノマーからなる群より選択される少なくとも1種がゲル化したゲル状成分を含む、[1]に記載の製造方法。
[3]前記ゲル状成分が、フィブリン・モノマーがゲル化したフィブリンゲルであり、前記ゲル状組成物を得る工程が、前記混合物に、トロンビン及びフィブリノゲンを混合する工程を含む、[2]に記載の製造方法。
[4]前記ゲル状組成物を得る工程が、前記混合物に前記トロンビンを添加する工程と、前記トロンビンを添加した前記混合物に前記フィブリノゲンを添加し、その結果、前記フィブリンゲルが形成されて前記混合物がゲル化する工程と、を含む、[3]に記載の製造方法。
[5]前記細胞外マトリックス成分が、コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、エラスチン、テネイシン、エンタクチン、フィブリン、プロテオグリカン及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、[1]~[4]のいずれか1つに記載の製造方法。
[6]前記混合物における、前記細胞外マトリックス成分の含有量の合計が、0.005mg/mL以上1.5mg/mL以下である、[1]~[5]のいずれか1つに記載の製造方法。
[7]前記高分子電解質が、グリコサミノグリカン、デキストラン硫酸、ラムナン硫酸、フコイダン、カラギナン、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、ポリアクリル酸及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、[1]~[6]のいずれか1つに記載の製造方法。
[8]前記混合物における、前記高分子電解質の含有量が、0.005mg/mL以上である、[1]~[7]のいずれか1つに記載の製造方法。
[9]前記ゲル状組成物を得る工程の前に、前記混合物に外力を加えて、前記細胞、前記カチオン性物質、前記細胞外マトリックス成分及び前記高分子電解質を含む細胞集合体を得る工程を更に含み、前記ゲル状組成物を得る工程において、前記混合物に代えて前記細胞集合体をゲル化させてゲル状組成物を得る、[1]~[8]のいずれか1つに記載の製造方法。
[10]細胞、カチオン性物質、細胞外マトリックス成分、高分子電解質及びゲル状成分を含む、立体的細胞組織。
[11]細胞、カチオン性物質、高分子電解質及びゲル状成分を含む、立体的細胞組織。
[12]前記ゲル状成分は、第1の細胞外マトリックス成分、アガロース、ペクチン及びフィブリン・モノマーからなる群より選択される少なくとも1種がゲル化したゲル状成分である[11]に記載の立体的細胞組織。
[13]さらに、第2の細胞外マトリックス成分を含み、前記ゲル状成分は、アガロース、ペクチン及びフィブリン・モノマーからなる群より選択される少なくとも1種がゲル化したゲル状成分である[11]に記載の立体的細胞組織。
[14]製造から8日目の前記立体的細胞組織の上面から見たときの重心を通る線に沿って取得した切片の厚さの最大値が、製造直後の前記立体的細胞組織の上面から見たときの重心を通る線に沿って取得した切片の厚さの最大値の80%以上である、[10]~[13]のいずれか1つに記載の立体的細胞組織。
一実施形態において、本発明は、細胞、カチオン性物質、細胞外マトリックス成分及び高分子電解質を含む混合物を得る工程と、前記混合物をゲル化させてゲル状組成物を得る工程と、前記ゲル状組成物をインキュベートして立体的細胞組織を得る工程と、を含む、立体的細胞組織の製造方法を提供する。
本実施形態の製造方法において、細胞としては特に限定されず、ヒト、サル、イヌ、ネコ、ウサギ、ブタ、ウシ、マウス及びラット等の哺乳動物に由来する細胞を使用することができる。細胞の由来部位も特に限定されず、骨、筋肉、内臓、神経、脳、皮膚又は血液等に由来する体細胞であってもよく、生殖細胞であってもよく、癌細胞であってもよい。
カチオン性物質としては、細胞の生育及び後述する細胞集合体の形成に悪影響を及ぼさない限り、任意の正電荷を有する物質を用いることができる。カチオン性物質には、トリス-塩酸、トリス-マレイン酸、ビス-トリス、HEPES等のカチオン性緩衝剤、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリリシン及びポリヒスチジン、ポリアルギニン等が挙げられるが、これらに限定されない。なかでもカチオン性緩衝剤が好ましく、トリス-塩酸がより好ましい。
細胞外マトリックス成分としては、細胞の生育及び後述する細胞集合体の形成に悪影響を及ぼさない限り、細胞外マトリックス(ECMともいう)を構成する任意の成分を用いることができる。細胞外マトリックス成分としては、コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、エラスチン、テネイシン、エンタクチン、フィブリン、プロテオグリカン及びこれらの組み合わせ等が挙げられるが、これらに限定されない。細胞外マトリックス成分は、上述したものの改変体又はバリアント等であってもよい。細胞外マトリックス成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本明細書において、高分子電解質とは、高分子鎖中に解離可能な官能基を有する高分子を意味する。本実施形態で用いられる高分子電解質としては、細胞の生育及び細胞集合体の形成に悪影響を及ぼさない限り、任意の高分子電解質を用いることができる。高分子電解質としては、ヘパリン、コンドロイチン硫酸(例えば、コンドロイチン4-硫酸及びコンドロイチン6-硫酸)、ヘパラン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸及びヒアルロン酸等のグリコサミノグリカン、デキストラン硫酸、ラムナン硫酸、フコイダン、カラギナン、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、ポリアクリル酸及びこれらの組み合わせ等が挙げられるが、これらに限定されない。高分子電解質は、上述したものの誘導体であってもよい。これらの高分子電解質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ゲル化剤としては、細胞外マトリックス成分;アガロース;ペクチン;フィブリノゲン及びトロンビンの組み合わせ等が挙げられる。ゲル化剤は、予め工程(a)における混合物中に含有させていてもよいし、以下に説明する工程(b)において、工程(a)における混合物に添加してもよい。
本実施形態の製造方法は、ゲル状組成物を得る工程(b)の前に、工程(a)で得た混合物に外力を加えて、細胞、カチオン性物質、細胞外マトリックス成分及び高分子電解質を含む細胞集合体を得る工程(a’)を更に含み、ゲル状組成物を得る工程(b)において、工程(a)で得た混合物に代えて工程(a’)で得た細胞集合体をゲル化させてゲル状組成物を得るものであってもよい。
一実施形態において、本発明は、細胞、カチオン性物質、細胞外マトリックス成分、高分子電解質及びゲル状成分を含む、立体的細胞組織を提供する。もう一つの態様として、本発明は、細胞、カチオン性物質、高分子電解質及びゲル状成分を含む、立体的細胞組織を提供する。本実施形態の立体的細胞組織は、経時的な厚さの減少が抑制されている。
[1]細胞、カチオン性物質、細胞外マトリックス成分及び高分子電解質を含む混合物を得る工程と、前記混合物にトロンビン及びフィブリノゲンの少なくとも一方を混合しゲル状組成物を得る工程と、前記ゲル状組成物をインキュベートして立体的細胞組織を得る工程と、を含む、立体的細胞組織の製造方法。
[2]前記ゲル状組成物を得る工程が、前記混合物に前記フィブリノゲンを混合し、ゲル状組成物を得る工程である、[1]に記載の立体的細胞組織の製造方法。
[3]前記ゲル状組成物を得る工程が、前記混合物に前記トロンビンを添加する工程と、前記トロンビンを添加した前記混合物に前記フィブリノゲンを添加する工程と、を含む、[1]に記載の製造方法。
[4]前記混合物における、前記フィブリノゲンの含有量が、0.5mg/mL以上60mg/mL以下である、[1]~[3]のいずれか1つに記載の製造方法。
[5]前記混合物における、前記トロンビンの含有量が、1.0mg/mL以上40mg/mL以下である、[1]~[4]のいずれか1つに記載の製造方法。
[6]前記細胞外マトリックス成分が、コラーゲン、ラミニン及びフィブロネクチンからなる群より選択される少なくとも一つの細胞外マトリックスである、[1]~[5]のいずれか1つに記載の製造方法。
[7]前記細胞外マトリックス成分が、コラーゲンである、[1]~[6]のいずれか1つに記載の製造方法。
[8]前記混合物における、前記細胞外マトリックス成分の含有量の合計が、0.005mg/mL以上1.5mg/mL以下である、[1]~[7]のいずれか1つに記載の製造方法。
[9]前記高分子電解質が、グリコサミノグリカンである、[1]~[8]のいずれか1つに記載の製造方法。
[10]前記高分子電解質が、ヘパリン、コンドロイチン硫酸及びデルマタン硫酸からなる群から選択される少なくとも一つのグリコサミノグリカンである、[9]に記載の製造方法。
[11]前記混合物における、前記高分子電解質の含有量が、0.005mg/mL以上である、[1]~[10]のいずれか1つに記載の製造方法。
[12]前記ゲル状組成物を得る工程の前に、前記混合物に外力を加えて、前記細胞、前記カチオン性物質、前記細胞外マトリックス成分及び前記高分子電解質を含む細胞集合体を得る工程を更に含み、前記ゲル状組成物を得る工程において、前記混合物に代えて前記細胞集合体をゲル化させてゲル状組成物を得る、[1]~[11]のいずれか1つに記載の製造方法。
[13]細胞、カチオン性物質、細胞外マトリックス成分、高分子電解質及びゲル化したフィブリン・モノマーを含む、立体的細胞組織。
[14]前記立体細胞組織における、前記ゲル化したフィブリン・モノマーの含有量が、0.5mg/mL以上60mg/mL以下である、[13]に記載の立体的細胞組織。
[15]製造から8日目の前記立体的細胞組織の上面から見たときの重心を通る線に沿って取得した切片の厚さの最大値が、製造直後の前記立体的細胞組織の上面から見たときの重心を通る線に沿って取得した切片の厚さの最大値の80%以上である、[13]又は[14]に記載の立体的細胞組織。
(立体的細胞組織の製造)
フィブリンゲルを含まない立体的細胞組織、及び、フィブリンゲルを含む立体的細胞組織をそれぞれ製造した。細胞としてヒト新生児由来皮膚線維芽細胞NHDF(型番「CC-2509」、ロンザ社)を使用した。
10%ウシ胎児血清(FBS)及び1%抗生物質溶液(ペニシリン、ストレプトマイシン)を含むDMEM培地(型番「043-30085」、富士フイルム和光純薬)を調製した(以下、「汎用培地」という場合がある。)。また、汎用培地と血管細胞用培地(製品名「EGM-2MV」、型番「CC-3202」、ロンザ社)を1:1(体積比)となるように混合した培地を調製した(以下、「専用培地」という場合がある。)。
上述した汎用培地に、終濃度10Unit/mLとなるようにトロンビン(型番「T4648-10KU」、シグマ社)を溶解し、トロンビン溶液を調製した。
細胞集合体の培養開始から1日後及び8日後に、ホルマリン緩衝液(型番「062-01661」、富士フイルム和光純薬)を用いて各立体的細胞組織を固定した。続いて、各立体的細胞組織をセルカルチャーインサートから取り出し、パラフィンで包埋後、立体的細胞組織の上面(言い換えると、セルカルチャーインサートの上面)から見たときの重心を通る線に沿って薄切切片を作製した。続いて、薄切切片をヘマトキシリン・エオシン(HEともいう)染色して顕微鏡で観察し、立体的細胞組織の厚さの最大値を測定した。
厚さ維持率(%)=培養開始から8日後の立体的細胞組織の上面から見たときの重心を通る線に沿って取得した切片の厚さの最大値/培養開始から1日後の立体的細胞組織の上面から見たときの重心を通る線に沿って取得した切片の厚さの最大値×100 …(1)
(評価基準)
〇…上記式(1)に基づいて算出した厚さ維持率が80%以上
×…上記式(1)に基づいて算出した厚さ維持率が80%未満
(立体的細胞組織の製造1)
フィブリンゲルを含む立体的細胞組織を製造した。細胞としてヒト新生児由来皮膚線維芽細胞NHDF(型番「CC-2509」、ロンザ社)とヒト臍帯静脈内皮細胞(GFP-HUVEC)(型番:cAP-0001GFP、フナコシ社製)を使用した。
細胞集合体の培養開始から1日後及び8日後に、ホルマリン緩衝液(型番「062-01661」、富士フイルム和光純薬)を用いて各立体的細胞組織を固定した。続いて、各立体的細胞組織をセルカルチャーインサートから取り出し、パラフィンで包埋後、立体的細胞組織の上面(言い換えると、セルカルチャーインサートの上面)から見たときの重心を通る線に沿って薄切切片を作製した。続いて、薄切切片をヘマトキシリン・エオシン(HE)染色して顕微鏡で観察し、立体的細胞組織の厚さの最大値を測定した。
(立体的細胞組織の製造2)
細胞外マトリックスをゲル化した立体的細胞組織を製造した。細胞としてヒト新生児由来皮膚線維芽細胞NHDF(型番「CC-2509」、ロンザ社)とヒト臍帯静脈内皮細胞(GFP-HUVEC)(型番:cAP-0001GFP、フナコシ社製)を使用した。
1×106個のNHDF細胞及び2×105個のGFP-HUVECを0.05mg/mLヘパリン(型番「H3149-100KU」、シグマ社)を含む、50mMトリス-塩酸緩衝溶液(pH7.4)に懸濁した。同様に、2×106個のNHDF細胞及び4×105個のGFP-HUVECを上述の50mMトリス-塩酸緩衝溶液に懸濁した。
1×106個のNHDF細胞及び2×105個のGFP-HUVECを0.05mg/mLヘパリン(型番「H3149-100KU」、シグマ社)を含む50mMトリス-塩酸緩衝溶液(pH7.4)に懸濁した。同様に、2×106個のNHDF細胞4×105個のGFP-HUVECを0.05mg/mLヘパリン(型番「H3149-100KU」、シグマ社)を含む50mMトリス-塩酸緩衝溶液に懸濁した。
細胞集合体の培養開始から1日後及び8日後に、ホルマリン緩衝液(型番「062-01661」、富士フイルム和光純薬)を用いて各立体的細胞組織を固定した。続いて、各立体的細胞組織をセルカルチャーインサートから取り出し、パラフィンで包埋後、立体的細胞組織の上面(言い換えると、セルカルチャーインサートの上面)から見たときの重心を通る線に沿って薄切切片を作製した。続いて、薄切切片をヘマトキシリン・エオシン(HE)染色して顕微鏡で観察し、立体的細胞組織の厚さの最大値を測定した。
Claims (6)
- 細胞、カチオン性物質、細胞外マトリックス成分及び高分子電解質を含む混合物を得る工程と、
前記混合物をゲル化させてゲル状組成物を得る工程と、
前記ゲル状組成物をインキュベートして立体的細胞組織を得る工程と、
を含み、
前記細胞外マトリックス成分が、コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、エラスチン、テネイシン、エンタクチン、プロテオグリカン又はこれらの組み合わせであり、
前記高分子電解質が、ヘパリンを含み、
前記ゲル状組成物が、フィブリン・モノマーがゲル化したフィブリンゲルを含み、
前記ゲル状組成物を得る工程が、前記混合物にトロンビンを添加する工程と、前記トロンビンを添加した前記混合物にフィブリノゲンを添加して混合し、その結果、前記フィブリンゲルが形成されて前記混合物がゲル化する工程と、を含む、立体的細胞組織の製造方法。 - 前記混合物における、前記細胞外マトリックス成分の含有量の合計が、0.005mg/mL以上1.5mg/mL以下である、請求項1に記載の製造方法。
- 前記混合物における、前記高分子電解質の含有量が、0.005mg/mL以上1.0mg/mL以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記ゲル状組成物を得る工程の前に、前記混合物に外力を加えて、前記細胞、前記カチオン性物質、前記細胞外マトリックス成分及び前記高分子電解質を含む細胞集合体を得る工程を更に含み、
前記ゲル状組成物を得る工程において、前記混合物に代えて前記細胞集合体をゲル化させてゲル状組成物を得る、請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。 - 混合された、細胞、カチオン性物質、細胞外マトリックス成分、高分子電解質及びゲル状成分を含み、
前記細胞外マトリックス成分が、コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、ビトロネクチン、エラスチン、テネイシン、エンタクチン、プロテオグリカン又はこれらの組み合わせであり、
前記高分子電解質がヘパリンを含み、
前記ゲル状成分が、フィブリン・モノマーがゲル化したフィブリンゲルである、立体的細胞組織。 - 製造から8日目の前記立体的細胞組織の上面から見たときの重心を通る線に沿って取得した切片の厚さの最大値が、製造直後の前記立体的細胞組織の上面から見たときの重心を通る線に沿って取得した切片の厚さの最大値の80%以上である、請求項5に記載の立体的細胞組織。
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