JP7237733B2 - ダンパー部材、リニアアクチュエータ、およびダンパー部材の製造方法 - Google Patents
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Description
のバネ定数を全周にわたって均一にすることができるので、ダンパー性能の周方向のばらつきが少ない。
るとともに、前記第1部材と前記第2部材の間に所定の隙間が形成されるように前記第1部材と前記第2部材を位置決めする第1ステップと、前記隙間に硬化前のゲル材料を注型し、前記第1部材および前記第2部材の少なくとも一方に設けられた縁部から溢れた前記ゲル材料を、前記隙間に対して前記縁部とは反対側に設けられた余剰ゲル収容部に収容する第2ステップと、前記ゲル材料を硬化させてゲル状ダンパー部材を形成する第3ステップと、前記第1部材と前記第2部材を前記ゲル状ダンパー部材によって接続したダンパー部材を、前記治具から取り外す第4ステップと、を行うことを特徴とする。
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態1に係るリニアアクチュエータの断面図である。図2は、図1のリニアアクチュエータ1をL1側から見た分解斜視図である。図3は、図1のリニアアクチュエータ1をL2側から見た分解斜視図である。図1~図3に示すように、リニアアクチュエータ1は、固定体2および可動体3と、固定体2と可動体3とを接続するダン
パー部材10と、固定体2に対して可動体3を軸線L方向に相対移動させる磁気駆動機構6を備える。磁気駆動機構6は、磁石61およびコイル62を備える。本形態では、可動体3に磁石61が配置され、固定体2にコイル62が配置される。なお、磁石61とコイル62の配置を逆にしてもよい。可動体3は、L1側の端部およびL2側の端部の各位置において、ダンパー部材10を介して固定体2と接続される。
固定体2は、金属製のケース20と、ケース20に保持される第1ホルダ4および第2ホルダ5を備える。ケース20は、軸線L方向に延びる筒状ケース21と、筒状ケース21のL1側の端部に固定される第1端板22と、筒状ケース21のL2側の端部に固定される第2端板23を備える。第1ホルダ4および第2ホルダ5は、筒状ケース21の内側に配置される。第1ホルダ4には、コイル62が固定されるとともに、ダンパー部材10が接続される。第2ホルダ5には、ダンパー部材10が接続される。本形態では、第1ホルダ4および第2ホルダ5は樹脂製であり、ケース20は金属製である。
可動体3は、固定体2の径方向の中心において軸線L方向に延びるシャフト31と、シャフトの軸線L方向の略中央に固定される磁石61と、磁石61にL1側で重なる第1ヨーク32と、磁石61にL2側で重なる第2ヨーク33を備える。磁石61は円筒状であり、軸線L方向においてN極とS極とに分極するように着磁されている。シャフト31は、固定体2の径方向の中心において軸線L方向に延びている。第1ホルダ4および第2ホルダ5は、シャフト31の外周側に配置される。磁石61の外周側には、第1ホルダ4に設けられたコイル固定部46が磁石61と同軸に配置される。従って、磁石61とコイル62は同軸に配置される。
図4(a)は、本発明の実施形態に係るダンパー部材10の平面図であり、図4(b)は、本発明の実施形態に係るダンパー部材10の断面斜視図(図4(a)のA-A位置で切断した断面斜視図)である。ダンパー部材10は、シャフト31と第1ホルダ4との間、および、シャフト31と第2ホルダ5との間の2箇所に配置される。シャフト31と第1ホルダ4とを接続するダンパー部材10(第1ダンパー部材)と、シャフト31と第2ホルダ5とを接続するダンパー部材10(第2ダンパー部材)は同一の構成であり、軸線L方向Lで逆向きに配置される。以下、シャフト31と第1ホルダ4とを接続するダンパー部材10を例にとってその構成を説明する。図4(a)および(b)に示すダンパー部材10の軸線L方向の向きは、シャフト31と第1ホルダ4との間に配置される場合の向きである。
シャフト31と第1ホルダ4とを接続するダンパー部材10(第1ダンパー部材)は、L1側から第1ホルダ4に組付けられる。第1ホルダ4の開口部41には、ダンパー部材10の第3側壁13が配置される。また、第1ホルダ4の内壁部44の内側にフランジ部16が配置され、第1ホルダ4の環状部42に対してL1側からフランジ部16が当接して、ボルト160によってフランジ部16が環状部42に固定される。これにより、第2部材120が第1ホルダ4に固定され、ダンパー部材10が固定体2に接続される。
するダンパー部材10(第2ダンパー部材)は、シャフト31のL2側の端部に固定される。ダンパー部材10の第1側壁11の内側には、軸孔19が形成されている。軸孔19は、シャフト31側に設けられた小径部191と、シャフト31側とは反対側に設けられた大径部192と、小径部191と大径部192とを接続する段部193を備える。シャフト31のL1側の端部およびL1側の端部の各位置において、ダンパー部材10をシャフト31に固定するボルト310は、シャフト31とは反対側から大径部192へ挿入され、シャフト31の端部に設けられたねじ孔にねじ止めされる。これにより、第1部材110がシャフト31に固定され、ダンパー部材10が可動体3に接続される。
リニアアクチュエータ1は、コイル62に通電することにより、磁気駆動機構6が、可動体3を軸線L方向に駆動する駆動力を発生させる。コイル62への通電を切ると、可動体3は、ゲル状ダンパー部材14の復帰力によって原点位置へ戻る。従って、コイル62への通電を断続的に行うことにより、可動体3は、軸線L方向で振動する。
図5は、図4(a)および(b)のダンパー部材10の製造方法の説明図である。ダンパー部材10の製造に用いる治具90は、円形凹部91と、円形凹部91の底面中央から突出するピン92を備える。円形凹部91の底面は、ピン92を囲む中央の領域が環状に凹んでいる。ダンパー部材10の製造方法は、治具90に対して第1部材110および第2部材120とを組み付ける第1ステップと、ゲル材料を注型する第2ステップと、ゲル材料を加熱硬化させる第3ステップと、治具90からダンパー部材10を取り外す第4ステップと、を含む。
、径方向の幅が全周で一定である。
以上のように、本形態のダンパー部材10は、第1部材110と、第1部材110の外周側に配置され、第1部材110に対して軸線L方向に相対移動可能な第2部材120と、第1部材110と第2部材120との径方向の隙間Sに配置され、第1部材110と第2部材120を接続するゲル状ダンパー部材14と、を備える。第1部材110と第2部材120のうち、外周側に配置される第2部材120には、ゲル状ダンパー部材14の寸法を規定する縁部121と、縁部121に対してゲル状ダンパー部材14とは反対側(外周側)に設けられた余剰ゲル収容部18が設けられている。
によって接続する際にゲル状ダンパー部材14の接着工程を行う必要がない。よって、ダンパー部材10の取付工程に要する時間を短縮できる。
図6は、実施形態2のダンパー部材10Aの断面図である。実施形態1では、ゲル状ダンパー部材14の内周側に配置される第1部材110と外周側に配置される第2部材120のうち、第2部材120の縁部121から外周側へゲル材料を溢れさせる構造であったが、内周側へゲル材料を溢れさせる構造とすることもできる。図6に示すように、実施形態2のダンパー部材10Aは、同軸に配置される円筒状の第1側壁11Aおよび第2側壁12Aと、第1側壁11Aの内周側において第1側壁11Aと同軸に配置される第3側壁13Aを備える。
図7(a)は、実施形態3のダンパー部材10Bの平面図であり、図7(b)は、実施形態3のダンパー部材10Bの断面図(図7(a)のB-B断面図)である。実施形態1、2では、ゲル状ダンパー部材14の寸法を規定する縁部が全周に設けられているが、実施形態3では、周方向の一部のみに設ける構造を採用している。図7(a)および(b)に示すように、実施形態2のダンパー部材10Bは、円筒状の第1側壁11Bと、第1側壁11Bの外周側に配置される第2側壁12Bと、第2側壁12Bの外周側の周方向の一
部に配置される第3側壁13Bを備える。第3側壁13Bは、接続部15Bによって第2側壁12Bと接続される。第2側壁12Bと第3側壁13Bの間には、余剰ゲル収容部18Bが設けられている。第1部材110Bは第1側壁からなり、第2部材120Bは、第2側壁12B、第3側壁13B、接続部15B、およびフランジ部16を備えている。
実施形態2と同様に、余剰ゲル収容部を第1側壁の内周側に配置した構成において、第1側壁に切欠き部を設けて、切欠き部から余剰のゲル材料を溢れされる構成を採用することができる。
Claims (12)
- 第1部材と、
前記第1部材の外周側に配置され、前記第1部材に対して相対移動可能な第2部材と、
前記第1部材と前記第2部材との隙間に配置され、前記第1部材と前記第2部材を接続するゲル状ダンパー部材と、を備え、
少なくとも前記第1部材および前記第2部材のいずれかは、前記ゲル状ダンパー部材の寸法を規定する縁部と、前記縁部に対して前記ゲル状ダンパー部材とは反対側に設けられた余剰ゲル収容部と、を備えることを特徴とするダンパー部材。 - 前記第1部材は、筒状の第1側壁を備え、
前記第2部材は、前記第1側壁の外周側に配置される筒状の第2側壁を備え、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記第1側壁と前記第2側壁の間に配置され、
前記縁部は、前記第1側壁または前記第2側壁の軸線方向の端部の全周に設けられ、
前記余剰ゲル収容部は、前記縁部に対して前記ゲル状ダンパー部材とは反対側において全周に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のダンパー部材。 - 前記第1部材は、筒状の第1側壁を備え、
前記第2部材は、前記第1側壁の外周側に配置される筒状の第2側壁を備え、
前記ゲル状ダンパー部材は、前記第1側壁と前記第2側壁の間に配置され、
前記縁部は、前記第1側壁または前記第2側壁の軸線方向の端部を切り欠いた切欠き部に設けられ、
前記余剰ゲル収容部は、少なくとも、前記切欠き部が設けられた周方向位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のダンパー部材。 - 前記余剰ゲル収容部は、全周に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のダンパー部材。
- 前記第1側壁は、円筒状であり、
前記第2側壁は、円筒状であり、且つ、前記第1側壁と同軸に配置されることを特徴とする請求項2から4の何れか一項に記載のダンパー部材。 - 前記第2側壁の外周側に配置される第3側壁、および、前記第2側壁と前記第3側壁とを接続する接続部を備え、
前記縁部は、前記第2側壁に設けられ、
前記余剰ゲル収容部は、前記第2側壁と前記第3側壁との間に設けられた凹部であり、
前記接続部は、リブを備えていることを特徴とする請求項2から5の何れか一項に記載のダンパー部材。 - 前記第1側壁の内周側に配置される第3側壁、および、前記第1側壁と前記第3側壁とを接続する接続部を備え、
前記縁部は、前記第1側壁に設けられ、
前記余剰ゲル収容部は、前記第1側壁と前記第3側壁との間に設けられた凹部であり、
前記接続部は、リブを備えていることを特徴とする請求項2から5の何れか一項に記載のダンパー部材。 - 固定体と、
可動体と、
前記可動体を駆動する磁気駆動機構と、
前記固定体と前記可動体とを接続する請求項1から7の何れか一項に記載のダンパー部
材と、
を有し、
前記第1部材と前記第2部材の一方は、前記可動体に固定され、
前記第1部材と前記第2部材の他方は、前記固定体に固定されることを特徴とするリニアアクチュエータ。 - 前記可動体は、軸線方向に延びるシャフトを備え、前記シャフトは、前記第1部材に設けられた軸孔に固定され、
前記固定体は、前記シャフトの外周側に配置されるホルダを備え、前記第2部材は、前記ホルダに固定され、
前記磁気駆動機構は、前記シャフトに固定される磁石と、前記磁石の外周側に配置されるとともに前記ホルダに固定されるコイルと、を備えることを特徴とする請求項8に記載のリニアアクチュエータ。 - 前記可動体は、軸線方向に延びるシャフトを備え、前記シャフトは、前記第1部材に設けられた軸孔に固定され、
前記固定体は、前記軸線方向に延びるケースと、前記ケースの前記軸線方向の一端に固定される第1ホルダと、前記ケースの前記軸線方向の他端に固定される第2ホルダを備え、
前記ダンパー部材は、前記シャフトの一端と前記第1ホルダとを接続する第1ダンパー部材、および、前記シャフトの他端と前記第2ホルダとを接続する第2ダンパー部材を備え、
前記磁気駆動機構は、前記シャフトに固定される磁石と、前記磁石の外周側に配置されるとともに前記第1ホルダまたは前記第2ホルダに固定されるコイルと、を備えることを特徴とする請求項8に記載のリニアアクチュエータ。 - 治具に第1部材および第2部材を当接させるとともに、前記第1部材と前記第2部材の間に所定の隙間が形成されるように前記第1部材と前記第2部材を位置決めする第1ステップと、
前記隙間に硬化前のゲル材料を注型し、前記第1部材および前記第2部材の少なくとも一方に設けられた縁部から溢れた前記ゲル材料を、前記隙間に対して前記縁部とは反対側に設けられた余剰ゲル収容部に収容する第2ステップと、
前記ゲル材料を硬化させてゲル状ダンパー部材を形成する第3ステップと、
前記第1部材と前記第2部材を前記ゲル状ダンパー部材によって接続したダンパー部材を、前記治具から取り外す第4ステップと、を行うことを特徴とするダンパー部材の製造方法。 - 前記第2ステップでは、前記ゲル材料をディスペンサーから前記隙間へ吐出し、
前記余剰ゲル収容部の容積が、前記ディスペンサーの吐出ばらつきより大きいことを特徴とする請求項11に記載のダンパー部材の製造方法。
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