JP7237352B2 - 育苗箱並べ装置および育苗箱並べ方法 - Google Patents

育苗箱並べ装置および育苗箱並べ方法 Download PDF

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Description

本発明は、多数の育苗箱をビニールハウス等の施設内の地面全体に並べる育苗箱並べ装置および育苗箱並べ方法に係るものである。
従来、育苗箱を載置敷設する入口を有する育苗施設内を走行可能な走行台車に、育苗箱を搬送する搬送コンベアを設けて1台の育苗箱並べ装置を構成し、この育苗箱並べ装置は育苗施設の入口の左右幅より狭く形成して、入口から搬入し、搬入した2台の育苗箱並べ装置を連結させて箱並べ作業を行う構成であり、この育苗箱並べ装置の構成は公知である(特許文献1)
実用新案登録3108488号公報
前記公知例は、育苗箱並べ装置を、育苗施設の入口幅に形成したそれぞれ独立した育苗箱並べ装置を、入口を通過させて搬入後に、複数の育苗箱並べ装置を連結して一体状の育苗箱並べ装置として使用するので、育苗施設への搬入作業が面倒で容易でないという課題がある。
本願は、育苗箱並べ装置の構成を工夫し、育苗施設への搬入を容易にすると共に、箱並べ作業の容易化を図ったものである。
請求項1の発明は、左右一対の前輪7と後輪8とをそれぞれ回転自在に取付けた走行台車1上に、育苗箱Aを駆動搬送する搬送コンベア5を設け、走行台車1の後輪8は、走行操作機構11の操向操作ハンドル18による操向操作で走行方向を左右の何れかに変更可能に構成し、走行操作機構11には走行操作機構11の操向操作ハンドル18による操向操作をロックするロック機構20を設け、ロック機構20は、台車走行フレーム6側に設けたロック孔6Bに係脱自在に係合するロック体23を設けて構成し、ロック機構20には操向操作ハンドル18の操向操作をロックさせた状態で、操向操作ハンドル18を操作することなく、操向操作ハンドル18とは別途設けたロックレバー26により走行方向の微調節を行う微調節機構30を設けた構成とした育苗箱並べ装置としたものである。
請求項2の発明は、前記ロック機構20のロック体23は、ハンドル軸17に基部を固定状態に取付けたアーム21に上下動および回転自在に設け、前記微調節機構30は、ロック体23の下部にアーム21の取付孔22よりも小径であって、ロック体23の軸心に対して偏心位置にて下方に突出するように配置した係合突起を設け、係合突起は前記ステー6Aのロック孔6B内に係脱自在に係合する構成とすると共に、アーム21に設けた取付孔22内をロック体23の軸心に対して偏心回転してアーム21を回動させて走行方向の微調節を行う構成とした育苗箱並べ装置としたものである。
請求項3の発明は、後輪8は後輪取付軸13により走行台車1に対して走行方向変更可能に構成し、後輪取付軸13は上方に至るに従い走行台車1の前進方向に位置するように傾斜させて設けた育苗箱並べ装置としたものである。
請求項4の発明は、搬送コンベア5の個別コンベア40は、搬送フレーム35の前部と後部のそれぞれに設けた前側ローラー50と後側ローラー51とを設け、搬送フレーム35の所定位置には、前枠体37を後枠体38に対して折り畳んだときに搬送ベルト36の外れを防止するベルト外れ防止ガイド55を設けた育苗箱並べ装置としたものである。
請求項5の発明は、搬送フレーム35は、走行台車1に対して左右方向に移動可能に設けた育苗箱並べ装置としたものである。
請求項6の発明は、前記搬送コンベア5は、走行台車1上に、育苗箱Aを強制駆動搬送する個別コンベア40を機体走行に対する左右方向に複数並設して走行台車1の左右幅より大きい左右幅で構成し、搬送コンベア5の搬送フレーム35は前枠体37と後枠体38とに前後に分割形成し、前枠体37の後部を後枠体38の前部に回動自在に取付けて、搬送コンベア5の前側所定部分を上方に折り畳み自在に構成すると共に、搬送コンベア5は走行台車1に対して90度縦軸回転自在に構成し、前側所定部分を折り畳みかつ90度縦軸回転させた搬送コンベア5の左右幅は、育苗箱Aを載置敷設する育苗施設2の入口3より狭く形成した育苗箱並べ装置としたものである。
請求項1および請求項2の発明では、育苗箱並べ装置Hは走行操作機構11の操向操作ハンドル18による操向操作可能でありながら、走行操作機構11の操向操作をロックできるので、作業形態において操作方法を変更でき、さらに、ロック機構20による操向操作ハンドル18の操向操作ロック状態においても、走行方向の微調節を行えるので、頗る操作性を向上させることができる。
請求項の発明では、後輪8を、走行台車1に取付けるは後輪取付軸13は、上方に至るに従い走行台車1の前進方向に位置するように傾斜させて設けているので、走行台車1の直進走行安定性を向上させられる。
請求項の発明では、搬送コンベア5の個別コンベア40は、搬送フレーム35の前部と後部のそれぞれに設けた前側ローラー50と後側ローラー51とを設け、搬送フレーム35の所定位置には、前枠体37を後枠体38に対して折り畳んだときに搬送ベルト36の外れを防止するベルト外れ防止ガイドベルト外れ防止ガイド55を設けているので、折り畳み姿勢と作業姿勢との間の姿勢変更作業を容易にできる。
請求項の発明では、搬送フレーム35を、走行台車1に対して左右方向に移動可能に設けているので、操向操作および操向微調節操作行うことなく、育苗箱並べ装置Hの育苗箱Aの敷設位置を変更調節でき、操作性を向上させると共に、育苗箱Aの箱並べの整列精度を向上させることができる。
請求項の発明では、搬送コンベア5の前側部分を上方に折り畳み、かつ、走行台車1に対して90度縦軸回転させた状態の搬送コンベア5の左右幅を、育苗施設2の入口3より狭く形成しているので、容易に育苗施設2へ搬入・搬出させることができ、しかも、上方への折り畳みおよび回転の姿勢変更と原状復帰は工具不要で行うことができ、箱並べ作業全般を容易にすることができる。
育苗箱並べ装置の側面図および育苗施設の模式図。 育苗箱並べ装置の平面図。 同正面図。 同背面図。 同上下方向分解図。 搬送フレームの一部省着した背面図、平面図、斜視図、拡大断面図。 搬送フレームの一部省着した背面図、平面図、斜視図、拡大断面図。 搬送フレームの一部省着した背面図、平面図。 育苗箱並べ装置の背面図、折り畳み状態の側面図、回転状態の側面図、および、背面図。 育苗箱並べ装置の操向操作ハンドルを倒した状態の側面図。 走行操作機構の斜視図。 同操作状態の説明図。 同アンロック状態の斜視図。 後輪付近の側面図。 搬送コンベアの折り畳んだ状態の斜視図および一部拡大斜視図。 降下誘導体の斜視図。 搬送コンベアを折り畳んだ状態の前側プーリー付近の斜視図。 走行操作機構付近の背面図。 回転操作レバー付近の側面図。 回転操作レバー付近の斜視図。 同平面図。 モーター付近の底面図。 搬送コンベアを折り畳んだ状態のモーター付近の斜視図。 搬送コンベアを折り畳んだ状態の一部正面図。 搬送コンベアの一部斜視図。
本発明の一実施形態を図に基づいて説明すると、1はビニールハウス等の育苗施設2の入口3から離れた奥側の床面(地面)4から手前にむけて後退移動しながら育苗箱Aを並べる育苗箱並べ装置Hの走行台車であり、走行台車1は、走行用の駆動源を必要とすることなく、かつ、人力による手押しあるいは牽引力を要することなく、後述する走行台車1に設けた搬送コンベア5により駆動搬送された育苗箱Aが育苗施設2の床面4に載置されるときの反力によって走行可能な構成としている。
そのため、走行台車1は、台車走行フレーム6に左右一対の前輪7と後輪8とをそれぞれ有して構成し、前輪7は台車走行フレーム6に前輪軸9により回転のみ自由状態に取付け、後輪8は走行方向変更自在に取付けている。
後輪8は、後輪取付体10と台車走行フレーム6との間に設けた育苗箱並べ装置Hの走行方向を左右に操作する走行操作機構11の一部を構成する後輪取付体10に後輪軸12により回転自由状態に取付け、後輪取付体10は台車走行フレーム6に縦軸芯の後輪取付軸13により走行方向変更自在に取付け、育苗箱並べ装置Hの走行方向を左右に操向操作(舵取り操作)可能に構成している。
この場合、後輪取付軸13は、図14のように、走行台車1の前進方向に向かって倒れるように、換言すると、上方に至るに従い前側に位置するように傾斜させて、所謂キャスター角Kを有して設けた構成とする。
そのため、走行台車1の直進走行安定性を向上させられる。
前記走行操作機構11の構成は任意であるが、一例を示すと、各後輪取付体10には操作ロッド15の外端を回動自在に軸着し、操作ロッド15の内端は中央回動体16の先端にそれぞれ回動自在に軸着する。
中央回動体16の基部は縦軸芯のハンドル軸17により台車走行フレーム6に回転自在に取付ける。ハンドル軸17の上部には操向操作ハンドル18を取付ける。
操向操作ハンドル18はハンドル軸17を中心に回動(回転)させると、中央回動体16の先端を左右の何れか一方向に移動(縦軸回動)させ、これにより、中央回動体16は左右の操作ロッド15を横方向に移動させ、台車走行フレーム6と左右の操作ロッド15と左右の後輪取付体10により四節リンクを構成した走行操作機構11を作動させて、左右の後輪8の走行方向を変更させて、育苗箱並べ装置Hの操向操作を行う。
操向操作ハンドル18の操作方向を直進状態にロックするロック機構20を設ける。ロック機構20の構成は任意であるが、一例を示すと、ロック機構20はハンドル軸17にアーム21の基部を固定状態に取付け、アーム21の先端には取付孔22を形成し、取付孔22にロック体23を上下動自在に挿入し、ロック体23を台車走行フレーム6に設けた取付ステー6Aのロック孔6Bに係脱するように設ける。ロック体23は軸棒形状に形成し、アーム21に固定状態に設けた取付部24に上下自在に軸装して取付け、取付部24に軸装した部分のロック体23の外周にコイルバネ25を挿通させて設ける。
コイルバネ25はロック体23の下端が取付ステー6Aのロック孔6Bに係合するように常時付勢する構成とする。取付部24より上方に突出するロック体23にはロックレバー26の基部を固定状態に取付け、ロックレバー26を係合保持させる係合溝27を取付部24に設ける。
係合溝27にロックレバー26を係合させると、ロック体23がロック孔6Bに係合したロック状態を保持する。なお、係合溝27はロックレバー26の下動を規制するストッパとしても作用する。27Aはアンロック係合段部である。
また、ロック機構20には、育苗箱並べ装置Hの走行方向の微調節を行う微調節機構30を設ける。微調節機構30の構成は任意であるが、一例を示すと、ロック体23の下端にロック体23の軸心に対して偏心位置にて下方に突出するように配置した係合突起31を設け、係合突起31を取付ステー6Aのロック孔6B内に係脱自在に挿入係合する。
そのため、ロック体23の係合突起31を取付ステー6Aのロック孔6Bに挿入させると、アーム21の回動を固定状態とし、操向操作ハンドル18による操作はロック機構20によりロックされ、この状態でロックレバー26を回転操作すると、ロックレバー26はアーム21の取付孔22内にてロック体23を回転させ、ロック体23は係合突起31をロック体23の軸心を中心に偏心回転させようとするが、取付ステー6Aのロック孔6Bの内周面に係合突起31が当接しているので、取付ステー6Aのロック孔6Bの内周面に対する係合突起31の反力として、ロック体23の回転力はアーム21がハンドル軸17を中心とする回動(揺動)運動に変換され、その結果、アーム21によりハンドル軸17を僅かに回転させ、ハンドル軸17は中央回動体16を介して走行操作機構11を作動させて、育苗箱並べ装置Hの走行方向の微調節を行える。
そして、図12は下から見た図であり、ロックレバー26の操作方向と走行方向を一致するように構成し、ロックレバー26をイ方向(左方向)に回転操作すると、育苗箱並べ装置Hの後退走行方向は左方向となり、ロックレバー26をロ方向(右方向)に回転操作すると、育苗箱並べ装置Hの後退走行方向は右方向となる。
しかして、走行台車1には、折り畳み自在の搬送コンベア5の搬送フレーム35を回転自在に取付ける。搬送コンベア5は、搬送フレーム35に育苗箱Aに並列させる数に相当する数の搬送ベルト36を左右方向に複数並設すると共に、搬送フレーム35を搬送方向の前後所定位置にて前側部分が上方回動させて横向きV字状に折り畳み自在に構成する。
すなわち、搬送フレーム35は前枠体37と後枠体38とに分割形成し、前枠体37の後部を後枠体38の前部に回動取付軸39により回動自在に取付け、通常、作業時は前枠体37と後枠体38は前下がりの所定傾斜角度で傾斜している作業状態とし、移動時には、後枠体38に対して前枠体37を上方回動させて折り畳み状態とする。
さらに、搬送フレーム35は走行台車1の台車走行フレーム6に縦軸回転自在に取付け、育苗施設2に搬入・搬出時には走行台車1に対して搬送コンベア5を90度回転させた回転姿勢と、走行台車1の走行方向と搬送コンベア5の搬送方向とが直線状態となる作業姿勢とに切り替え自在に構成する。
そのため、育苗箱並べ装置Hは、後枠体38に対して前枠体37を上方回動させて折り畳み状態の搬送コンベア5を、走行台車1に対して90度縦軸回転させた回転姿勢にして育苗施設2内に搬入し、搬入後、走行台車1の走行方向と搬送コンベア5の搬送方向とが直線状態となるように走行台車1に対して搬送コンベア5を90度回転させて作業姿勢に復帰させ、次に、折り畳んだ前枠体37を下方回動させて、搬送姿勢とし、箱並べ作業を行え、育苗箱並べ装置Hの育苗施設2への搬入・搬出作業を容易にする。
46Aは前枠体37を作業姿勢としたとき、前枠体37の所定位置の下面に当接して支持する支持ローラーである(図10)。
46Bは前枠体37を作業姿勢としたとき、前枠体37の前端が下向きになるのを防止して傾斜姿勢を保持するストッパ、46Cは受板である(図15)。
すなわち、箱並べ作業時には、少なくとも、4列の個別コンベア40により4列の育苗箱Aの箱並べ作業を行い、育苗施設2への搬入・搬出時の折り畳み回転姿勢の育苗箱並べ装置Hの左右幅が、1800ミリメートル以下となるように設定する。
搬送コンベア5(搬送フレーム35)の走行台車1に対する縦軸回転構成は任意であるが、搬送フレーム35の中央に設けた中央支持部41に下方に突出する中央支持軸42を設け、中央支持軸42を走行台車1の台車走行フレーム6の中央部分に設けたボス部43に上方から嵌合させて回転自在に取付ける。
また、中央支持部41には搬送コンベア5の向きを変更させる回転操作レバー45を設ける。
45Aは回転操作レバー45のロック部、45Bは搬送コンベア5を復帰させたときのショックアブソーバーである(図19)。
搬送フレーム35を構成する前枠体37と後枠体38とは、前後方向の縦杆46と左右方向の横杆47を設けて構成し、縦杆46は左右一対の縦杆46により一列の育苗箱Aを載置する搬送路48を形成し、縦杆46を左右方向に複数並設することにより、搬送路(個別コンベア40)48を左右方向に複数並列させることができ、本実施形態の搬送コンベア5では4列の搬送路48を設けている。
すなわち、搬送コンベヤ2は、2枚の育苗箱育苗箱並べ装置Hの左右幅と同幅かそれよりも幾分広めの横幅にて前後方向に延びる平面視略矩形状に枠組みされた縦杆46の前部と後部に前側ローラー50と後側ローラー51とを設け(図5)、1枚の育苗箱Aの左右幅よりも狭い間隔にて無端状の搬送ベルト36を掛け回し、この一対の搬送ベルト36の左右両側に搬送路48を形成するための左右ガイド壁52を立ち上げて一列の個別コンベア(搬送路48)40を構成し、個別コンベア40を4列左右方向に並設して搬送コンベア5を構成する。
搬送コンベア5の搬送フレーム35の下面所定位置に設けた駆動モーター53により前側ローラー50を駆動させることで、搬送コンベア5上の搬送始端側から搬送終端側に向けて育苗箱Aを所定の搬送速度にて駆動搬送し、床面4に降ろされた育苗箱Aに後続の育苗箱Aが当たるときの反力により育苗箱並べ装置Hは後退走行する。
53A、53Bはベルト、53Cは前側ローラー50の回転軸である。
なお、駆動モーター53の操作スイッチ54は所定位置に設ける。
また、前側ローラー50を駆動回転させる駆動モーター53は無段階に回転数を変更できる変速モーターとしてもよい。
また、搬送フレーム35の所定位置には、前枠体37を後枠体38に対して折り畳んだときに搬送ベルト36の外れを防止するベルト外れ防止ガイド55を設ける。
ベルト外れ防止ガイド55は、前側ローラー50と後側ローラー51との外周近傍に設けると共に、駆動モーター53本体の近傍にも設け(図22)、搬送ベルト36が駆動モーター53本体に絡まないようにしている。
しかして、搬送フレーム35(搬送コンベア5)は、横移動機構59により走行台車1に対して左右方向に移動可能に設ける。搬送フレーム35(搬送コンベア5)の横移動機構59の構成は任意であるが、一例を示すと、搬送フレーム35を、中央支持部41と中央支持軸42を有する下側固定フレーム56と、個別コンベア(搬送路48)40を設けた上側移動フレーム57とに分割形成し、下側固定フレーム56と上側移動フレーム57との間に横移動機構59を設け、上側移動フレーム57(搬送コンベア5)を走行台車1に対して横移動させる(図4)。
上側移動フレーム57の下面には前後一対の支持腕60を設け、支持腕60には左右方向の支持レール61をそれぞれ設け、支持レール61は下側固定フレーム56に設けた操作回転ローラー62上に載置する。操作回転ローラー62は前後方向のハンドル軸63に固定し、ハンドル軸63の後端には横移動ハンドル(ダイヤル)64を設ける。
ハンドル軸63は所定箇所を中央支持部41に軸受部材65により回転のみ自在に軸装する。
そのため、搬送フレーム35(搬送コンベア5)の荷重が操作回転ローラー62に掛かり、横移動ハンドル(ダイヤル)64により操作回転ローラー62を回転させると、操作回転ローラー62と支持レール61との摩擦抵抗により、搬送フレーム35(搬送コンベア5)は横移動する。
62Aは押さえローラーである。
しかして、前枠体37の前側には、搬送ベルト36が搬送した育苗箱Aの床面4への降下を誘導する降下誘導体70を設ける。降下誘導体70は断面コ字形状に板部材により形成し、降下誘導体70は先端を自由端とし、降下誘導体70の基部を横杆47の前端に取付軸71により回動自在に取付ける。
降下誘導体70の基部にはストッパ72を設け、ストッパ72を横杆47に当接させ、前下がり状態を保持する。ストッパ72は長孔72Aと係合ピン72Bにより構成している。
降下誘導体70は、前枠体37を上方回動させて折り畳むと、前枠体37と共に一体的に回動取付軸39中心に上方回動させられる。
(実施形態の作用)
本発明は上記構成であり、ビニールハウス育苗施設2内等の入口3に育苗箱Aを箱並べする際に、育苗施設2の入口3の間口寸法は1800mmであるので、走行台車1に折り畳み自在に取付けた搬送コンベア5の搬送方向の前後所定位置にて前側部分を上方回動させて横向きV字状に折り畳む。
次に、走行台車1に対して折り畳んだ搬送コンベア5は縦軸回転自在に構成されているので、走行台車1に対して搬送コンベア5を縦軸回転させる。
縦軸回転させた搬送コンベア5は、左右幅を1800mm以下となるように設定されいるので、ハンドルを押して走行台車1を自由走行させて、ビニールハウス育苗施設2の入口から育苗箱並べ装置Hを搬入する。
次に、ビニールハウス育苗施設2の入口から搬入した育苗箱並べ装置Hの搬送コンベア5を走行代車1に対して90度回転させて、搬送コンベア5の搬送方向と走行台車1の走行方向とを一致させる。
次に、育苗箱並べ装置Hを育苗施設2の奥側所定位置まで走行させ、この所定位置にて、折り畳んだ搬送コンベア5の前側部分を下方回動させ、搬送コンベア5を始端部から終端部まで終始同一傾斜角となる作業状態とする。
次に、折り畳んだ搬送コンベア5の駆動モーター53に通電して駆動させる。
このとき、育苗箱並べ装置Hは搬送コンベア5上に育苗箱Aがないので、後退走行せず、その場所に留まっている。
駆動させた搬送コンベア5の各搬送路48の左右何れか一方側から他方側へ順次播種済み育苗箱Aを載せて供給する。
搬送コンベア5に供給された育苗箱Aは前方に向けて駆動搬送移動されて、搬送路48上に隙間が生じるので、この隙間に次の育苗箱Aを供給し、この作業を反復する。
搬送コンベア5の全長に亘って、育苗箱Aが供給されると、先頭の育苗箱Aの前端が床面4に当接し、先頭の育苗箱Aは床面4との接触摩擦により移動を停止する。
この先頭の育苗箱Aに対して搬送コンベア5上の後続育苗箱Aは搬送コンベア5の駆動搬送によりさらに前進し、停止中の先頭育苗箱Aは後続育苗箱Aにより押されることになるので、後続育苗箱Aが先頭育苗箱Aを押す反力により、育苗箱並べ装置Hは後退走行する。
すなわち、走行台車1の前輪7および後輪8は、走行台車1に回転自由状態に取り付けられているので、搬送コンベア5上の育苗箱Aが搬送コンベア5の駆動搬送力により床面4に降ろされるときの反力により、育苗箱並べ装置Hは後退走行し、後退走行しながら、育苗施設2内に育苗箱Aを並べることができる。
理解を容易にするために一列の搬送コンベア5の個別コンベア40に育苗箱Aを供給した状態で説明しているが、左右に複数並設した各個別コンベア40の搬送ベルト36のそれぞれに順に育苗箱Aを供給すると、4列の育苗箱Aを育苗施設2内に敷設でき、育苗施設2の入口まで育苗箱並べ装置Hを後退させると、育苗箱並べ装置Hを育苗施設2の奥側まで再び移動させて、前記敷設作業を反復する。
なお、ビニールハウス育苗施設2の床面4の所定位置に予め板部材等により形成したストッパを設けておくと、搬送コンベア5から搬送供給される先頭の育苗箱Aは
床面4との接触摩擦抵抗に加えてストッパにより前進移動が停止させられ、後続育苗箱Aの反力による育苗箱並べ装置Hの後退走行を確実に行わせられる。
しかして、前輪7は台車走行フレーム6に前輪軸9により回転のみ自由状態に取付け、後輪8は走行方向変更自在に取付けているので、操向操作ハンドル18を時計回転あるいは反時計回転方向に回転操作すると、中央回動体16の先端を左右の何れか一方向に移動させ、これにより、中央回動体16は左右の操作ロッド15を横方向に移動させ、台車走行フレーム6と左右の操作ロッド15と左右の後輪取付体10により四節リンクを構成した走行操作機構11を作動させて、左右の後輪8の走行方向を変更させて、育苗箱並べ装置Hの操向操作を行う。
また、操向操作ハンドル18は、操向操作ハンドル18の操作方向を直進状態にロックするロック機構20を設けているので、箱並べ作業中、育苗箱並べ装置Hの走行方向が曲がらないときには、ロック機構20により操向操作ハンドル18の操作をロックすると、育苗箱並べ装置Hは直進状態で後退し、操作性を向上させられる。
ロック機構20は、ハンドル軸17にアーム21の基部を固定状態に取付け、アーム21の先端に形成した取付孔22に軸棒形状のロック体23を係脱するように設け、ロック体23は台車走行フレーム6に設けた取付部24に上下自在に軸装して取付け、取付部24に軸装した部分のロック体23の外周にコイルバネ25を設けてロック体23の下端が取付孔22に常時係合するように付勢しているので、ロック体23のロックレバー26を係合溝27に係合させると、ロック体23が取付孔22に係合したロック状態を保持する。
また、ロック機構20には、取付孔22にロック体23をロックさせた状態で、育苗箱並べ装置Hの走行方向の微調節を行う微調節機構30を設け、微調節機構30はロック体23の外周にロック体23の軸心に対して偏心位置に配置した係合突起31を設け、係合突起31を取付孔22内に挿入しているので、ロックレバー26を回動操作すると、係合突起31は取付孔22の内周面を押してアーム21をハンドル軸17中心に回動させ、中央回動体16が連動して走行操作機構11を作動させて、育苗箱並べ装置Hの走行方向を微調節させる。
しかして、搬送コンベア5は、搬送コンベア5の搬送フレーム35に育苗施設2に並列させる数に相当する数の一対の搬送ベルト36一組とした個別コンベア40を左右方向に複数並設すると共に、搬送フレーム35を搬送方向の前後所定位置にて前側部分が上方回動させて横向きV字状に折り畳み自在に構成しているので、各個別コンベア40を走行代車1に取付けた状態で搬送フレーム35の前側所定部分を上方に折り畳める。
具体的には、搬送フレーム35を前枠体37と後枠体38とに分割形成し、前枠体37の後部を後枠体38の前部に回動取付軸39により回動自在に取付け、前枠体37と後枠体38とを同一の前下がりの所定傾斜角度で傾斜した作業状態と、後枠体38に対して前枠体37を上方回動させて折り畳む折り畳み状態とに切り替え自在に構成しているので、育苗施設2に育苗箱並べ装置Hを搬入・搬出時は搬送コンベア5を折り畳み状態とすることができ、搬送コンベア5を走行台車1に対してコンパクトにすることができ、走行操作を容易にする。
さらに、搬送コンベア5(搬送フレーム35)は、育苗施設2内に搬入後は、走行台車1の走行方向と搬送コンベア5の搬送方向とが直線状態となるように走行台車1に対して搬送コンベア5を90度回転させて作業姿勢に復帰させ、次に、折り畳んだ前枠体37を下方回動させて、搬送姿勢とし、箱並べ作業を容易に行える。
搬送コンベア5の搬送フレーム35の中央の中央支持部41に設けた中央支持軸中央支持軸42を、中央支持軸42を走行台車1の台車走行フレーム6の中央部分に設けたボス部ボス部43に上方から嵌合させて回転自在に取付けているので、回転操作レバー45により搬送フレーム35を回転させると、折り畳み回転姿勢と作業姿勢とに容易に切り替えることができる。
搬送フレーム35を構成する前枠体37と後枠体38とは、前後方向の縦杆46と左右方向の横杆47を設けて構成し、縦杆46は左右一対の縦杆46により一列の育苗箱Aを載置する搬送路48を形成し、縦杆46を左右方向に複数並設することにより、搬送路48を左右方向に複数並列させることができるので、複数列の育苗箱Aの箱並べ作業を容易にする。
搬送コンベヤ2は、2枚の育苗箱Aの左右幅と同幅かそれよりも幾分広めの横幅にて前後方向に延びる平面視略矩形状に枠組みされた縦杆46の前部と後部に前側ローラー50と後側ローラー51とをそれぞれ設け、前側ローラー50と後側ローラー51のそれぞれに1枚の育苗箱Aの左右幅よりも狭い間隔にて無端状の搬送ベルト36を掛け回し、この左右一対の搬送ベルト36の両側に搬送路48を形成するための左右ガイド壁52を立ち上げて設けて構成しているので、台車走行フレーム6の始端部に育苗箱Aを供給すると、供給された育苗箱Aは個別コンベア40の搬送ベルト36により前方に向けて強制駆動搬送される。
搬送コンベア5の搬送フレーム35の下面所定位置に設けた駆動モーター53により前側ローラー50を駆動させることで、搬送コンベア5上の搬送始端側から搬送終端側に向けて育苗箱Aを所定の搬送速度にて駆動搬送し、床面4に降ろされた育苗箱Aに後続の育苗箱Aが当たるときの反力により育苗箱並べ装置Hは後退走行する。
また、搬送フレーム35の所定位置には、前枠体37を後枠体38に対して折り畳んだときに搬送ベルト36の外れを防止するベルト外れ防止ガイド55を設けているので、折り畳み姿勢にしたときに搬送ベルト36が前側ローラー50と後側ローラー51から外れるのを防止でき、折り畳み姿勢と作業姿勢との姿勢切替変更を容易にする。
しかして、搬送フレーム35は、横移動機構59を介して、走行台車1に対して左右方向に移動可能に設けているので、育苗箱並べ装置Hの走行方向の操向による修正に加えて搬送コンベア5の左右位置を変更調節できるので、育苗施設2内に育苗箱Aを整然と敷設することができ、育苗施設2内に無駄なスペースを発生させない。
横移動機構59は、後枠体38の下面には前後一対の支持腕60を設け、支持腕60には左右方向の支持レール支持レール61をそれぞれ設け、支持レール61は中央支持部41に設けた操作回転ローラー62上に載置し、操作回転ローラー62は前後方向のハンドル軸ハンドル軸63に挿通固定し、ハンドル軸63の後端には横移動ハンドル(ダイヤル)横移動ハンドル64を設けて構成しているので、横移動ハンドル64を回転させると、操作回転ローラー62が回転し、操作回転ローラー62上に載置されている支持レール61を、搬送フレーム35の自重による摩擦抵抗により左右何れかに横移動させ、搬送コンベア5の左右位置の調節を行う。
また、後輪8は、後輪取付軸13を、図14のように、走行台車1の前進方向に向かって倒れるように傾斜させて、所謂キャスター角Kを有して設けているので、走行台車1の直進走行安定性を向上させられる。
1…走行台車、2…育苗施設、3…入口、4…床面、5…搬送コンベア、6…台車走行フレーム、6A…取付ステー、6B…ロック孔、7…前輪、8…後輪、9…前輪軸 、10…後輪取付体、11…走行操作機構、12…後輪軸、13…後輪取付軸、15…操作ロッド、16…中央回動体、17…ハンドル軸、18…操向操作ハンドル、20…ロック機構、21…アーム、22…取付孔、23…ロック体、24…取付部、25…コイルバネ、26…ロックレバー、27…係合溝、27A…アンロック係合段部、27B…微調節係合段部、30…微調節機構、31…係合突起、35…搬送フレーム、36…搬送ベルト、37…前枠体、38…後枠体、39…回動取付軸、40…個別コンベア、41…中央支持部、42…中央支持軸、43…ボス部、45…回転操作レバー、45A…ロック部、45B…ショックアブソーバー、46…縦杆、46A…支持ローラー、46B…ストッパ、46C…受板、47…横杆、48…搬送路、50…前側ローラー、51…後側ローラー、52…左右ガイド壁、53…駆動モーター、53A、53B…ベルト、53C…回転軸、54…操作スイッチ、55…ベルト外れ防止ガイド、56…下側固定フレーム、57…上側移動フレーム、59…横移動機構、60…支持腕、61…支持レール、62…操作回転ローラー、63…ハンドル軸、64…横移動ハンドル、65…軸受部材、70…降下誘導体、71…取付軸、72…ストッパ。

Claims (6)

  1. 左右一対の前輪7と後輪8とをそれぞれ回転自在に取付けた走行台車1上に、育苗箱Aを駆動搬送する搬送コンベア5を設け、走行台車1の後輪8は、走行操作機構11の操向操作ハンドル18による操向操作で走行方向を左右の何れかに変更可能に構成し、走行操作機構11には走行操作機構11の操向操作ハンドル18による操向操作をロックするロック機構20を設け、ロック機構20は、台車走行フレーム6側に設けたロック孔6Bに係脱自在に係合するロック体23を設けて構成し、ロック機構20には操向操作ハンドル18の操向操作をロックさせた状態で、操向操作ハンドル18を操作することなく、操向操作ハンドル18とは別途設けたロックレバー26により走行方向の微調節を行う微調節機構30を設けた構成とした育苗箱並べ装置。
  2. 請求項1において、前記ロック機構20のロック体23は、ハンドル軸17に基部を固定状態に取付けたアーム21に上下動および回転自在に設け、前記微調節機構30は、ロック体23の下部にアーム21の取付孔22よりも小径であって、ロック体23の軸心に対して偏心位置にて下方に突出するように配置した係合突起を設け、係合突起は前記ステー6Aのロック孔6B内に係脱自在に係合する構成とすると共に、アーム21に設けた取付孔22内をロック体23の軸心に対して偏心回転してアーム21を回動させて走行方向の微調節を行う構成とした育苗箱並べ装置。
  3. 請求項1または請求項2において、後輪8は後輪取付軸13により走行台車1に対して走行方向変更可能に構成し、後輪取付軸13は上方に至るに従い走行台車1の前進方向に位置するように傾斜させて設けた育苗箱並べ装置。
  4. 請求項1~請求項3の何れか一項において、搬送コンベア5の個別コンベア40は、搬送フレーム35の前部と後部のそれぞれに設けた前側ローラー50と後側ローラー51とを設け、搬送フレーム35の所定位置には、前枠体37を後枠体38に対して折り畳んだときに搬送ベルト36の外れを防止するベルト外れ防止ガイド55を設けた育苗箱並べ装置。
  5. 請求項1~請求項4の何れか一項において、搬送フレーム35は、走行台車1に対して左右方向に移動可能に設けた育苗箱並べ装置。
  6. 請求項1~請求項5の何れか一項において、前記搬送コンベア5は、走行台車1上に、育苗箱Aを強制駆動搬送する個別コンベア40を機体走行に対する左右方向に複数並設して走行台車1の左右幅より大きい左右幅で構成し、搬送コンベア5の搬送フレーム35は前枠体37と後枠体38とに前後に分割形成し、前枠体37の後部を後枠体38の前部に回動自在に取付けて、搬送コンベア5の前側所定部分を上方に折り畳み自在に構成すると共に、搬送コンベア5は走行台車1に対して90度縦軸回転自在に構成し、前側所定部分を折り畳みかつ90度縦軸回転させた搬送コンベア5の左右幅は、育苗箱Aを載置敷設する育苗施設2の入口3より狭く形成した育苗箱並べ装置。
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