JP7236406B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収コアの幅方向の側部に配置され、かつ周囲よりも坪量が高い吸収サイド部を有する吸収性物品に関する。
特許文献1には、吸収コアの側部に配置された吸収サイド部を有する吸収性物品が開示されている。特許文献1の吸収サイド部は、周囲よりも坪量が高く構成されている。吸収サイド部は、着用者の膣口よりも側方にフィットする位置に設けられており、膣口から側方に流れた体液を吸収する。
特開2000-267号公報
しかし、上述した吸収性物品には、以下の問題点がある。
吸収コアよりも肌面側に位置する肌側シートに向けて排出された体液は、排泄口に近い幅方向の中央に排出される。このとき、肌側シートの幅方向の中央に集中して体液が導かれると、肌側シートの幅方向の中央に体液が集中し易い。そのため、繰り返し体液が排出された際に、同じ領域に体液が滞留し続け、漏れが発生するおそれがあった。また、吸収コアのサイド部に位置する吸収サイド部に体液が導かれず、吸収コアの吸収容量を十分に活用できないことがあった。また、肌側シートの幅方向の中央に体液が集中すると、肌側シートから非肌面側に引き込まれる前に肌側シート上を体液が伝い、体液が横漏れするおそれがあった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、広い範囲の吸収コアで体液を保持するとともに体液の引き込み性を向上させ、体液の漏れを抑制できる吸収性物品を提供することを目的とする。
一態様に係る吸収性物品は、互いに直交する前後方向及び幅方向と、着用者の膣口と対向する股下域と、前記股下域よりも後側に位置する後側域と、少なくともパルプを有する吸収コアと、前記吸収コアよりも肌面側に位置し、親水性を有する肌側シートと、前記吸収コアよりも非肌面側に位置する非肌側シートと、前記非肌側シートの非肌面に設けられ、着用物品に接合するための接合部と、を有する。前記吸収コアは、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置された吸収サイド部と、前記吸収サイド部間に配置され、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収センター部と、を有する。前記肌側シートは、前記吸収サイド部を覆うサイド被覆部と、前記吸収センター部を覆うセンター被覆部と、を有する。前記サイド被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高い。
図1は、実施形態に係る吸収性物品の肌面側から見た平面図である。 図2は、実施形態に係る吸収性物品の非肌面側から見た平面図である。 図3は、図1に示すA-A線に沿った断面図である。 図4は、図1に示すD-D線に沿った断面図である。 図5は、吸収コアの肌面側から見た平面図である。 図6は、吸収コアの非肌面側から見た平面図である。 図7は、図3に示す断面(図1に示すA-A線に沿った断面)を基準とした吸収コアの模式断面図である。 図8は、図3に示す断面(A-A線に沿った断面)を基準とした着用状態(非押圧状態)の模式断面図である。 図9は、図3に示す断面(A-A線に沿った断面)を基準とした着用状態(押圧状態)の模式断面図である。 図10は、変形例1に係る吸収性物品の肌面側から見た平面図である。 図11は、図1に示すE-E線に沿った断面図である。
(1)実施形態の概要
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
一態様に係る吸収性物品は、互いに直交する前後方向及び幅方向と、着用者の膣口と対向する股下域と、前記股下域よりも後側に位置する後側域と、少なくともパルプを有する吸収コアと、前記吸収コアよりも肌面側に位置し、親水性を有する肌側シートと、前記吸収コアよりも非肌面側に位置する非肌側シートと、前記非肌側シートの非肌面に設けられ、着用物品に接合するための接合部と、を有する。前記吸収コアは、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置された吸収サイド部と、前記吸収サイド部間に配置され、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収センター部と、を有する。前記肌側シートは、前記吸収サイド部を覆うサイド被覆部と、前記吸収センター部を覆うセンター被覆部と、を有する。前記サイド被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高い。本態様によれば、肌側シートに向けて排出された体液は、排泄口に近いセンター被覆部に導かれる。このとき、サイド被覆部の密度がセンター被覆部の密度よりも高いため、繊維の粗密勾配によってサイド被覆部に体液を引き込むことができる。センター被覆部に体液が滞留し続ける形態と比較して、広い範囲に体液を拡散させて吸収コアに導くことができる。広い範囲の吸収コアで体液を保持することによって、局所的に体液を保持することに起因する漏れを抑制できる。
好ましい態様によれば、前記肌側シートは、前記吸収コアの前記幅方向の中央を覆い、かつ着用者の肌に当接するセンターシートを有する。前記センターシートにおける前記サイド被覆部の密度は、前記センターシートにおける前記センター被覆部の密度よりも高い。肌側シートに向けて排出された体液は、センターシートにまず導かれる。本態様によれば、センターシートにおいてサイド被覆部に体液を導き、吸収サイド部内で当該体液を保持し易い。センターシートにおいて体液を迅速に導くことにより、センターシート上の液伝いを抑制し、横漏れをより抑制できる。
好ましい態様によれば、前記吸収センター部の密度は、前記サイド被覆部の前記密度よりも高くてよい。本態様によれば、センター被覆部の密度よりもサイド被覆部の密度が高く、かつサイド被覆部の密度よりも吸収センター部の密度が高いため、密度の大小関係は、センター被覆部<サイド被覆部<吸収センター部となる。センター被覆部に導かれた体液は、サイド被覆部<吸収センター部であるため、サイド被覆部よりも吸収センター部に導かれ易い。肌側シートの幅方向中央に位置するセンター被覆部に導かれた体液を、非肌面側に引き込み易くなる。肌側シート上に残る体液の液残りを低減するとともに、吸収コアの外側縁に向けて導かれる体液を低減して横漏れを抑制できる。
好ましい態様によれば、前記吸収サイド部は、前記股下域に配置されている。前記吸収コアの後端部及び前端部には、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収端部が設けられている。本態様によれば、股下域の幅方向の側部に、比較的坪量が高い吸収サイド部が形成されているため、膣もしくは排尿口から幅方向の外側に拡散し、吸収コアの外側部に導かれた体液を保持でき、横漏れを抑制できる。吸収コアの後端部及び前端部には、比較的坪量の低い吸収端部が配置されている。よって、吸収コアの後端部及び前端部に比較的坪量が高い部分が形成されず、吸収コアの端部が身体に沿い難くなることを抑制できる。
好ましい態様によれば、前記吸収センター部の肌対向面は、前記吸収サイド部の肌対向面よりも厚み方向に凹んでいる。前記吸収センター部は、前記股下域において前記前後方向に沿って延びている。本態様によれば、吸収センター部が厚み方向に凹んでおり、かつ前後方向に延びているため、排泄口から排出された体液を吸収センター部内に貯留しつつ前後方向に拡散できる。広い範囲に体液を拡散させて吸収コアに導くことができる。広い範囲の吸収コアで体液を保持することによって、局所的に体液を保持することに起因する漏れを抑制できる。
好ましい態様によれば、前記後側域において、前記幅方向の外側に膨らむヒップフラップを有する。前記吸収コアは、前記吸収センター部よりも前後方向の外側に位置し、前記吸収センター部よりも吸収材料の坪量が高い吸収前後部を有する。前記吸収前後部は、前記吸収センター部よりも後側に位置する第1吸収後部と、前記第1吸収後部よりも後側に位置する第2吸収後部と、を有する。前記第2吸収後部の少なくとも一部は、前記ヒップフラップにおいて最も幅方向の外側に位置する最大幅位置よりも後側に位置する。本態様によれば、ヒップフラップの最大幅位置は、臀部の膨らみの頂点の近傍に配置され易い。臀部の膨らみの頂点間には、左右の臀部の膨らみに対して凹んでいる。当該凹みに少なくとも第2吸収前後部が配置されるため、第2吸収後部において凹みに導かれた体液を吸収し、後漏れを抑制できる。
好ましい態様によれば、前記股下域において、前記幅方向の外側に膨らむウイングを有する。前記ウイングは、前記吸収性物品の使用前に、前記前後方向に沿った折り目を基点に前記幅方向の内側かつ肌面側に折り畳まれている。股下域におけるサイド被覆部の密度は、後側域におけるサイド被覆部の密度、及び股下域よりも前側に位置する後側域におけるサイド被覆部の密度の少なくともいずれか一方よりも高くてよい。当該構成によれば、股下域におけるサイド被覆部の密度が比較的高ため、経血がサイド被覆部に付着したとしても滲み出にくい。よって、膣口周辺の滲み出し漏れを防止することができる。
好ましい態様によれば、少なくとも前記吸収コアを厚み方向に圧縮した圧搾部が設けられている。前記吸収コアは、前記股下域を前記前後方向に三等分した3つの領域のうち中央、かつ、前記吸収サイド部を前記幅方向に三等分した3つの領域のうちの中央に位置する中心域を有する。前記圧搾部は、前記中心域から前記幅方向の内側に延びる幅延長領域と、前記中心域から前記前後方向の外側に延びる前後延長領域と、に設けられている。圧搾部は、吸収コアを圧縮した部分であり、圧搾部を挟んだ一方側から他方側への吸収材料の移動を抑制できる。中心域は、吸収サイド部の幅方向の中心かつ股下域の前後方向の中心を含んでおり、当該領域から周囲に吸収材料が移動すると、吸収サイド部の形状を維持し難い。しかし、中心域から幅方向の内側に延びる幅延長領域に圧搾部が配置されているため、中心域から幅方向の内側への吸収材料の移動を抑制できる。加えて、中心域から前後方向の外側に延びる前後延長領域に圧搾部が配置されているため、股下域の前後方向の中心から前後方向の外側に向けての吸収サイド部の吸収材料の移動を抑制できる。よって、繰り返し種々の方向の力を受けた場合であっても、吸収サイド部の形状を維持し、横漏れを抑制できる。
好ましい態様によれば、前記吸収サイド部の前端縁は、前記股下域の前記前後方向の中心よりも後側に位置し、前記吸収サイド部の後端縁は、前記吸収コアの後端縁よりも前側に位置する。本態様によれば、吸収サイド部の前端縁が股下中心よりも後側に位置するため、両脚によって挟まれる股下域の変形の影響を受け難く、後側域の吸収サイド部を臀部にあて続け易くなる。加えて、吸収サイド部の前端縁が剛性の変化点となり、吸収性物品の変形基点となる。よって、股下域から後側域にかけての身体の丸みに吸収性物品を沿わせ易い。また、吸収サイド部の後端縁が吸収コアの後端縁よりも前側に位置するため、吸収コアの後端部近傍には、吸収サイド部が配置されてなく、幅方向の全体に亘ってフラットな形状となる。吸収コアの後端部が幅方向の全体に亘って身体に沿うように配置されることにより、後漏れを抑制できる。
好ましい態様によれば、前記吸収コアは、前記吸収センター部よりも前後方向の外側に位置し、前記吸収センター部よりも吸収材料の坪量が高い吸収前後部を有する。前記肌側シートは、前記吸収前後部を覆う前後被覆部を有する。前記前後被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高い。本態様によれば、前後被覆部の密度がセンター被覆部の密度よりも高いため、繊維の粗密勾配によって前後被覆部に体液を引き込むことができる。広い範囲に体液を拡散させて吸収コアに導くことができる。広い範囲の吸収コアで体液を保持することによって、局所的に体液を保持することに起因する漏れを抑制できる。また、前後被覆部に引き込まれた体液は、吸収前後部に導かれる。吸収前後部の坪量が比較的高いため、吸収前後部内で当該体液を保持し、前漏れや後漏れを抑制できる。加えて、吸収前後部内で当該体液を保持することにより、前後被覆部への液戻りによるリウェットを抑制できる。
好ましい態様によれば、前記吸収センター部を覆う領域における前記肌側シートの枚数は、前記吸収サイド部を覆う領域における前記肌側シートの枚数よりも多い。本態様によれば、吸収センター部を覆う領域における前記肌側シートの枚数が多いため、当該肌側シートによって吸収センター部が配置された領域の剛性を高め、吸収センター部をフラットな状態に維持し易い。よって、吸収センター部及びセンター被覆部を排泄口に対向して配置し続け、センター被覆部から吸収センター部及びサイド被覆部への体液を移行し続けることができる。
好ましい態様によれば、前記肌側シートに付された接着剤を有している。前記吸収サイド部は、前記吸収センター部よりも肌面側に隆起している。前記吸収サイド部と重なる領域における前記接着剤の坪量は、前記吸収センター部と重なる領域における前記接着剤の坪量よりも高い。本態様によれば、吸収サイド部と重なる領域のシート接着剤の坪量が高いため、当該シート接着剤によって吸収サイド部から肌面側への体液の移行を抑制でき、一旦吸収コアにおいて吸収した体液のリウェットを抑制できる。
好ましい態様によれば、前記吸収サイド部は、前記吸収センター部よりも肌面側に隆起する肌側隆起領域と、前記吸収センター部よりも非肌面側に隆起する非肌側隆起領域と、を有する。本態様によれば、肌側隆起領域において身体に対する物理的な距離が近づくことにより、肌伝い漏れを低減できる。吸収コアに引き込まれた体液は、幅方向において排泄口に近い中央から側方に移行する。すなわち、吸収センター部から吸収サイド部に向かって幅方向の外側に体液が移行する。このとき、吸収サイド部が吸収センター部よりも非肌面に隆起しているため、吸収サイド部に移行した体液が重力によって非肌面側に移動した際に、非肌側隆起領域において体液を吸収でき、横漏れを抑制できる。
好ましい態様によれば、前記吸収性物品は、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置されたサイドシートを少なくとも有する防漏カフを有する。前記防漏カフは、少なくとも前記サイドシートが肌面側に起立可能な起立部と、前記起立部と前記前後方向に隣接する前後基点部と、前記起立部と前記幅方向に隣接する幅基点部と、を有する。前記起立部の頂点は、前記起立部の内側部に位置する。前記前後基点部は、前記吸収サイド部よりも前記前後方向の外側に位置する。前記幅基点部の少なくとも一部は、前記吸収サイド部と重なる領域に位置する。本態様によれば、幅方向に沿った断面視において、幅基点部から幅方向の外側に延びる起立部が立ち上がる。吸収性物品の肌面に排出された体液は、非肌面側の吸収コアに引き込まれると共に、吸収性物品の肌面を幅方向の外側に伝って幅基点部に到達することがある。このとき、幅基点部が吸収サイド部と重なる領域に配置されているため、幅基点部に到達した体液を吸収サイド部によって引き込むことができる。よって、幅基点部を超えて体液が拡散することを抑制し、横漏れを抑制できる。
好ましい態様によれば、前記吸収性物品は、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置されたサイドシートを少なくとも有する防漏カフを有する。前記防漏カフは、少なくとも前記サイドシートが肌面側に起立可能な起立部と、前記起立部と前記前後方向に隣接する前後基点部と、前記起立部と前記幅方向に隣接する幅基点部と、を有する。前記起立部の頂点は、前記起立部の内側部に位置する。前記前後基点部の少なくとも一部は、前記吸収サイド部よりも前記前後方向の外側に位置する。前記幅基点部の少なくとも一部は、前記吸収サイド部の外側縁よりも幅方向の外側に位置する。本態様によれば、幅方向に沿った断面視において、幅基点部から幅方向の内側に延びる起立部が立ち上がり、幅方向の内側に向けて開口するポケット構造を作ることができる。このとき、幅基点部が吸収サイド部よりも幅方向の外側に位置するため、ポケット部が起立しやすくなる。よって、吸収サイド部で引き込めなかった体液を、防漏カフのポケットで受け止め、横漏れを防止することができる。
好ましい態様によれば、前記前後基点部は、前記吸収コアと重なる領域に配置されている。本態様によれば、前後基点部は、前記吸収コアと重なる領域に配置されているため、吸収コアの剛性によって前後基点部の前後方向の位置ずれを抑制できる。前後基点部の位置が安定することにより、防漏カフの起立部が意図せずにめくれることを抑制し、横漏れを抑制できる。
好ましい態様によれば、前記吸収サイド部の内側辺は、前記吸収サイド部の前記前後方向の中心から前記前後方向の外側に向かって前記幅方向の外側に延びている。本態様によれば、吸収サイド部の内側辺が幅方向の内側に向かって凸形状であるため、吸収サイド部の前後方向の中心に力が集中する。吸収サイド部の前後方向の中心に力が集中することにより、吸収サイド部間に挟まれた領域が、安定して隆起し易く、当該隆起状態を維持できる。
好ましい態様によれば、少なくとも前記吸収コアを厚み方向に圧縮した圧搾部が設けられている。前記圧搾部は、前記吸収サイド部の内側辺よりも前記幅方向の内側において、前記吸収サイド部の内側辺に沿って配置されたサイド圧搾部を有する。本態様によれば、サイド圧搾部が変形基点となるため、吸収サイド部間に挟まれた領域がサイド圧搾部を基点に隆起し易くなるとともに隆起した状態を維持しやすい。
(2)実施形態に係る吸収性物品
以下、図面を参照して、実施形態に係る吸収性物品ついて説明する。吸収性物品は、生理用ナプキン、パンティライナー、母乳パッド、大人用失禁パッド、糞便パッド又は汗取りシートのような吸収性物品であってよい。吸収性物品は、使用者の下着のような着用物品の内側に取り付けられて使用される物品であってよい。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なる場合があることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる場合がある。
図1は、実施形態に係る吸収性物品の肌面側T1から見た平面図である。図2は、実施形態に係る吸収性物品の非肌面側T2から見た平面図である。図3は、図1に示すA-A線に沿った断面図である。図4は、図1に示すD-D線に沿った断面図である。図5は、吸収コアの肌面側T1から見た平面図である。図6は、吸収コアの非肌面側T2から見た平面図である。図7は、図3に示す断面(図1に示すA-A線に沿った断面)を基準とした吸収コアの模式断面図である。なお、図7においては、説明の便宜上、圧搾部が形成されていない状態の吸収コアを図示している。ここで、「肌面側」は、使用中に着用者の肌に面する側に相当する。「非肌面側」は、使用中に着用者の肌とは反対に向けられる側に相当する。吸収性物品1は、前後方向L、幅方向W及び厚み方向Tを有する。前後方向Lは、着用者の前側(腹側)から後側(背側)に延びる方向、又は着用者の後側から前側に延びる方向である。幅方向Wは、前後方向Lと直交する方向である。厚み方向Tは、肌面側T1と非肌面側T2に延びる方向である。
吸収性物品1は、股下域S2、前側域S1及び後側域S3を有する。股下域S2は、着用者の排泄口、例えば膣口に対向して配置される領域である。吸収性物品1が着用物品に装着されたときに、股下域S2は着用物品の股下に配置され、着用者の両脚の間に配置される領域である。前側域S1は、股下域S2よりも前側に位置する。前側域S1の前端縁は、吸収性物品1の前端縁を規定する。後側域S3は、股下域S2よりも後方に位置する。後側域S3の後端縁は、吸収性物品1の後端縁を規定する。股下域S2は、股下域S2の前後方向Lの中心である股下中心S2CLと股下域S2の前端縁との間に延びる前股下域S21と、股下中心S2CLと股下域S2の後端縁との間に延びる後股下域S22と、を有する。
股下域S2には、ウイング25が設けられてよい。ウイング25は、吸収コア31よりも幅方向Wの外側に延出し、使用時に着用物品の非肌面側T2に折り畳まれる。ウイング25は、表面シート21と裏面シート22を有してよい。ウイング25の前端縁は、ウイング25の付け根によって規定されており、幅方向Wの内側に窪んだ2つの部分のうち、前側に位置する部分に相当する。ウイング25の前端縁は、股下域S2と前側域S1との境界を規定してもよい。ウイング25の後端縁は、ウイング25の付け根によって規定されており、幅方向Wの内側に窪んだ2つの部分のうち、後側に位置する部分に相当する。ウイング25の後端縁は、股下域S2と後側域S3との境界を規定してもよい。また、ウイング25の内側縁は、ウイングの付け根であり、ウイング25の前端縁とウイング25の後端縁を繋ぐ仮想線となる。また、ウイング25を有しない吸収性物品1にあっては、吸収性物品1の前後方向Lの長さが最も長い位置において、吸収性物品1を前後方向Lに3等分した領域のそれぞれが、前側域S1、股下域S2及び後側域S3を構成してもよい。ウイング25は、使用前の状態(例えば、個包装状態)において、前後方向に沿ったウイング折り目を基点に幅方向の内側かつ肌面側に折り畳まれてよい。ウイング折り目は、ウイングの前端縁とウイングの後端縁を繋ぐラインに沿って形成されてよい。ウイングがウイング折り目を基点に折り畳まれた状態では、後述するウイング接合部52が肌面側に配置される。ウイング接合部52は、図示しないウイング剥離シート又は個包装シートによって使用前に覆われていてよい。
なお、本発明における外側部とは、幅方向Wにおける外縁を含む幅方向Wに一定の範囲を占める部分であり、外側縁とは、幅方向Wにおける外縁である。本発明における内側部とは、幅方向Wにおける内縁を含む幅方向Wに一定の範囲を占める部分であり、内側縁とは、幅方向Wにおける内縁である。また、本発明における前端部及び後端部は、前後方向Lにおける縁を含む前後方向Lに一定の範囲を占める部分であり、前端縁及び後端縁は、前後方向Lにおける縁である。外端部は、前端部及び後端部を含んでおり、外端縁は、前端縁及び後端縁を含んでいる。また、内側辺は、内側縁を含み、かつ前後方向Lに沿って延びる辺である。外側辺は、外側縁を含み、かつ前後方向Lに沿って延びる辺である。なお、本明細書において、「前後方向Lに沿って」という用語は、前後方向Lに対して45°未満の角度を持った方向を意味し、「幅方向Wに沿って」という用語は、幅方向Wに対して45°未満の角度を持った方向を意味する。
後側域S3には、ヒップフラップ27が設けられてよい。ヒップフラップ27は、後側域S3において幅方向Wの外側に膨らんでいる。ヒップフラップ27は、円弧状であってもよいし、複数の曲線からなる波状であってもよい。ヒップフラップ27は、使用時に着用物品の非肌面側T2に折り畳まれず、臀部に対向して配置される。ヒップフラップ27は、表面シート21と裏面シート22を有してよい。
吸収性物品1は、着用者の肌に当接する表面シート21と、着用者の肌とは反対側に向けられる裏面シート22と、表面シート21と裏面シート22の間の吸収コア31と、を含む。表面シート21は、吸収コア31よりも肌面側T1に配置され、使用中に着用者の肌の方に向いて配置される。表面シート21は、繊維を有する不織布又は織布によって構成されてよい。表面シート21は、液透過性シートから構成されていてよい。裏面シート22は、液不透過性シートを含んでいてよい。裏面シート22は、吸収コア31よりも非肌面側T2に位置し、本発明の非肌側シートを構成する。図1及び図3等に示すように、表面シート21は、吸収コア31の幅方向Wの中央を覆うセンターシート21Cと、センターシート21Cの外側部に重なるサイドシート21Sと、と有してよい。センターシート21Cは、サイドシート21Sよりも非肌面側T2に配置されてよい。サイドシート21Sの内側辺は、幅方向Wの外側に折り返されてよい。また、変形例において、折り返されたサイドシート21S間には、弾性部材が配置されてよい。また、表面シート21と吸収コア31の間に、体液を非肌面側に引き込むセカンドシートが設けられてよい。センターシート21Cは、吸収コア31よりも肌面側T1に位置しかつ親水性を有するため、本発明の肌側シートを構成する。サイドシート21Sは、吸収コア31よりも肌面側T1に位置する。サイドシート21Sが親水性を有する形態にあっては、サイドシート21Sは、本発明の肌側シートを構成する。一方、サイドシート21Sが親水性を有しない形態にあっては、サイドシート21Sは、本発明の肌側シートを構成しない。本実施の形態では、サイドシート21Sは、本発明の肌側シートを構成しない。セカンドシートを有する形態にあっては、セカンドシートは、吸収コア31よりも肌面側T1に位置し、かつ親水性を有するため、本発明の肌側シートを構成する。
吸収コア31は、吸収性物品1の前後方向Lに沿って延びている。吸収コア31は、水分を吸収可能な吸収材料を有し、少なくともパルプを有する。吸収材料は、パルプ、高吸収性ポリマー(SAP)を例示できる。図5に示すように、吸収コア31は、コアラップ24によって覆われていてよい。コアラップ24は、例えばティッシュにより構成することができる。吸収コア31よりも肌面側T1に位置するコアラップ24は、吸収コア31よりも肌面側T1に位置し、本発明の肌側シートを構成する。吸収コア31よりも非肌面側T2に位置するコアラップ24は、吸収コア31よりも非肌面側T2に位置し、本発明の非肌側シートを構成する。吸収コア31は、前側域S1、股下域S2及び後側域S3に配置されてよい。吸収コア31については、後述にて詳細に説明する。
図2に示すように、吸収性物品1の非肌面側T2(裏面シート22の非肌面)には、接合部50が設けられてよい。接合部50は、非肌側シートの非肌面に設けられており、本実施の形態では、裏面シート22の非肌面に設けられている。接合部50は、吸収性物品1を着用物品に接合するための粘着剤が設けられた領域である。接合部50は、吸収コア31と重なる領域に配置された本体接合部51と、ウイング25に設けられたウイング接合部52と、ヒップフラップ27に設けられたフラップ接合部53と、を有してよい。本体接合部51は、前後方向Lに延び、かつ幅方向Wに間隔を空けて配置されている。なお、変形例において、本体接合部51は、幅方向Wに延び、かつ前後方向Lに間隔を空けて配置されていてもよい。接合部50は、図示しない剥離シート又は個包装シートによって使用前に覆われていてよい。本体接合部51は、本発明の「接合部」を構成する。
吸収性物品1は、少なくとも吸収コア31が厚み方向Tに圧搾された圧搾部80を有してよい。圧搾部80は、少なくとも吸収コア31が厚み方向Tに圧搾されていればよく、コアラップ24も厚み方向Tに圧搾されていてもよいし、表面シート21も厚み方向Tに圧搾されていてもよい。本実施の形態の圧搾部80は、表面シート21、コアラップ24、及び吸収コア31が厚み方向Tに圧縮された部分である。吸収コア31のみを厚み方向Tに圧縮した構成と比較して、密度がより高くなり、変形基点として機能し易くなる。また、センターシート21Cとサイドシート21Sは、圧搾部80を介して一体化されていてよい。サイドシート21Sは、下着の非肌面側T2に巻き込まれ、下着に固定されるため、着用時にずれ難い。サイドシート21Sとセンターシート21Cが一体化され、センターシート21Cと吸収コア31が圧搾部80を介して強固に結合するため、吸収コア31がよりよれ難くなる。圧搾部80は、股下域S2に配置された中央圧搾部81と、前側域S1に配置された前側圧搾部82と、を有してよい。中央圧搾部81は、格子圧搾部811及びサイド圧搾部812を有する。格子圧搾部811は、平面視にて格子状であり、吸収サイド部34によって挟まれた領域に少なくとも設けられている。格子圧搾部811は、物品幅中心1WCを跨いで配置されている。なお、格子圧搾部811に代えて、吸収サイド部34によって挟まれた領域に点状の圧搾部を設けてもよい。サイド圧搾部812は、吸収サイド部34の内側辺に沿って配置されており、平面視にて円弧状である。サイド圧搾部812は、吸収サイド部34の内側辺と離間しているが、吸収サイド部34の内側辺に隣接していてもよい。
吸収性物品1は、防漏カフ60を有する。防漏カフは、少なくともサイドシート21Sを有する。なお、変形例において、防漏カフ60は、前後方向に伸縮する弾性部材を有し、弾性部材の伸縮によって肌面側に起立するように構成されていてよい。図1に示すように、防漏カフ60は、少なくともサイドシート21Sが肌面側T1に起立可能な起立部63と、起立部63と前後方向Lに隣接する前後基点部61(図1参照)と、起立部63と幅方向Wに隣接する幅基点部62(図3参照)と、を有する。前後基点部61は、吸収サイド部34よりも前後方向Lの外側に位置している。起立部63は、当該部分よりも非肌面側に位置する部材に固定されていない部分であり、非肌面側T2に位置する部材に対して起立可能な部分である。前後基点部61は、当該部分よりも非肌面側T2に位置する部材に固定されている部分の前後方向の内端縁(前端縁又は後端縁)である。前後基点部61及び幅基点部62は、起立部63の起立支点となる。幅基点部62は、当該部分よりも非肌面側T2に位置する部材に固定されている部分の内側縁である。起立部の頂点(起立部の幅基点部側の縁に対する反対側の縁)は、起立部63の外側部に位置する。起立部63は、着用状態において、幅基点部62から起立部の頂点縁までの部分である。本実施の形態の前後基点部61は、サイドシート21S同士が接合された部分の前後方向の内端縁であり、幅基点部62は、サイドシート21Sがセンターシート21Cに接合された部分の内側縁である。
図3に示すように、サイドシート21Sは、サイドシート21Sの内側縁に配置された防漏折り目FL60を基点に幅方向の外側に折り返されている。折り返された部分は、起立部63を構成し、折り返されていない部分よりも肌面側T1に位置する。すなわち、起立部63は、少なくともサイドシート21Sが幅方向Wの外側かつ肌面側T1に折り返された部分である。起立部63は、着用者の肌に当接するように構成されている。起立部63は、防漏折り目FL60を基点として幅方向Wの外側に向かって肌側に起立する。よって、防漏カフ60は、いわゆる外倒しの防漏カフである。防漏カフ60の起立頂点は、折り返し部の外側縁(先端)となる。本実施の形態の防漏カフ60の起立部63は、弾性部材を有していないが、変形例において起立部は、弾性部材を有してよい。
次いで、吸収コア31について詳細に説明する。吸収コア31は、吸収サイド部34と、吸収センター部32と、吸収前部36と、吸収後部38と、吸収端部35と、を有してよい。吸収サイド部34は、股下域S2における吸収コア31の外側部(幅方向Wの側部)に一対で配置されている。なお、吸収サイド部34は、吸収コア31の外側縁31Eと離間し、外側縁31Eよりも幅方向Wの内側に配置されてもよいし、吸収コア31の外側縁31Eに配置されていてもよい。本実施の形態の吸収サイド部34の外側縁34Eは、吸収コア31の外側縁31Eに設けられ、吸収サイド部34は、吸収コア31の外側縁31Eから幅方向Wの内側に延びる一定範囲に設けられている。吸収サイド部34は、少なくとも股下域S2に配置されており、股下域S2と前側域S1に跨がっていてもよいし、股下域S2と後側域S3に跨がっていてもよい。本実施の形態の吸収サイド部34は、股下域S2、前側域S1、及び後側域S3に跨がっている。好適には、吸収サイド部34の前後方向の中心は、股下域S2に配置されてよい。
吸収サイド部34は、股下域S2における吸収コア31の幅方向Wの中心に対する両側のそれぞれに配置されており、左右に離間して一対で配置されている。一対の吸収サイド部34は、部分的に互いに連なっていてもよいが、好適には、吸収サイド部34の前後方向Lの全域に亘って互いに離間してよい。吸収サイド部34の内側辺は、前後方向Lの中心が幅方向の内側に向かって突出する湾曲形状である。変形例において吸収サイド部34の内側辺は、前後方向Lに沿う直線状であってよいし、前後方向Lの中心が幅方向の外側に向かって突出する湾曲形状であってもよい。吸収サイド部34の外側辺は、前後方向Lに沿う直線状である。変形例において、吸収サイド部34の外側辺は、前後方向Lの中心が幅方向Wの外側に向かって突出する湾曲形状であってもよいし、幅方向の内側に向かって突出する湾曲形状であってもよい。
吸収サイド部34は、吸収センター部32よりも坪量が高ければよい。図7に示すように、本実施の形態の吸収サイド部34の厚みT34は、吸収センター部32の厚みT32よりも厚い。吸収サイド部34の最大の厚みが吸収センター部32の最大の厚みよりも厚ければよい。しかし、変形例において、吸収サイド部34の厚みと吸収センター部32の厚みとが実質的に同じであってよい。吸収サイド部34の厚みと吸収センター部32の厚みとが実質的に同じ形態にあっては、吸収サイド部34の密度が吸収センター部32の密度よりも高くてよい。また、吸収サイド部34の厚みは、吸収サイド部34内で変化してもよい。なお、吸収センター部32から吸収サイド部34にかけて徐々に坪量が変化する形態にあっては、股下域S2の前後方向L及び幅方向Wの中心における吸収コア31の坪量を基準として、当該基準に対する10%の範囲までの部分を吸収センター部32とすることができる。吸収サイド部34は、吸収センター部32よりも高い坪量を有する部分であり、吸収サイド部34の端縁(前端縁、後端縁、内側縁、及び外側縁)の坪量は、吸収センター部32と同じ坪量となる。
吸収センター部32は、吸収サイド部34間に挟まれた部分であって、吸収サイド部34よりも坪量が低い部分である。吸収センター部32の前端縁32Fは、左右の吸収サイド部34の前端縁34Fを繋ぐ仮想線に一致する。吸収センター部32の後端縁32Rは、左右の吸収サイド部34の後端縁34Rを繋ぐ仮想線に一致する。吸収センター部32は、股下域S2における物品幅中心1WCを含んでいる。図3及び図5に示すように、股下域S2の前後方向Lにおける中心である股下中心S2CLにおいて、吸収センター部32は、吸収コア31を幅方向Wに三等分した領域のうち、幅方向Wの中央に位置する領域の全体に配置されてよい。股下中心S2CLにおいて、吸収センター部32の幅方向Wの長さW32は、各吸収サイド部34の幅方向Wの長さW34よりも長くてよい。変形例において、股下中心S2CLにおいて、吸収センター部32の幅方向Wの長さW32は、各吸収サイド部34の幅方向Wの長さW34よりも短くてもよい。
吸収センター部32は、基準部32Bと、基準部32Bよりも前後方向Lの外側に位置し、基準部32Bよりも幅方向Wの長さが長い幅広部32Sと、を有する。基準部32Bは、吸収センター部32において最も幅方向Wの長さが短い部分であってもよい。基準部32Bは、吸収サイド部34の内側辺によって挟まれた部分であってよく、前後方向Lに一定の長さを有していてもよい。幅広部32Sの幅方向Wの長さは、一定であってもよいし、変化していてもよい。本実施の形態の幅広部32Sの幅方向Wの長さは、基準部32Bから前後方向Lの外側に向かって長くなっている。幅広部32Sは、基準部32Bよりも前側に位置する前幅広部32SFと、基準部32Bよりも後側に位置する後幅広部32SRの少なくともいずれかを有してよい。すなわち、前幅広部32SFのみが設けられていてもよいし、後幅広部32SRのみが設けられていてもよいし、前幅広部32SFと後幅広部32SRの両方が設けられていてもよい。基準部32Bは、前股下域S21に位置してもよいし、後股下域S22に位置してもよい。また、前幅広部32SF及び後幅広部32SRのそれぞれは、前股下域S21のみに配置されていてもよいし、後股下域S22のみに配置されていてもよいし、前股下域S21及び後股下域S22の両方に設けられていてもよい。
吸収前部36は、前側域S1において、吸収センター部32よりも坪量が高い部分である。吸収前部36は、少なくとも前側域S1に配置されていればよく、前側域S1のみに設けられてよい。吸収後部38は、後側域S3において、吸収センター部32よりも坪量が高い部分である。吸収後部38は、少なくとも後側域S3に配置されていればよく、後側域S3のみに設けられてよい。本実施の形態の吸収後部38は、第1吸収後部381と、第1吸収後部381と離間しており、第1吸収後部381よりも後側に位置する第2吸収後部382と、を有している。吸収前部36及び吸収後部38は、吸収センター部よりも前後方向の外側に位置し、かつ吸収センター部よりも吸収材料の坪量が高い部分であり、本発明の「吸収前後部」を構成する。吸収端部35は、吸収コアの後端部及び前端部に設けられており、吸収サイド部よりも坪量が低い部分である。吸収端部35は、吸収サイド部34から前側及び後側に延長した領域に設けられてよい。すなわち、吸収サイド部34は、吸収コア31の前後方向Lの全域に配置されてなく、吸収コア31の前後方向の一部に配置されている。
本実施の形態の吸収コア31は、吸収材料の坪量が異なる領域を複数有している。本実施の形態においては、吸収サイド部34が最も高い坪量(500g/m2)を有し、吸収前部36及び吸収後部38が次に高い坪量(400g/m2)を有し、それ以外の領域(吸収センター部32を含む)が低い坪量(200g/m2)を有している。すなわち、吸収サイド部34の吸収材料の坪量及び吸収前部36の吸収材料の坪量は、吸収センター部32の吸収材料の坪量よりも高くてよい。また、吸収センター部32は、吸収サイド部34よりも少ない吸収材料を有しているが、変形例において、吸収材料を有していなくてもよい(坪量が0であってもよい)。他の変形例において、複数の吸収層によって吸収コア31が構成され、吸収サイド部34の層数が吸収センター部32の層数よりも多くてもよい。また、吸収コア31は、複数のスリット(坪量が0の部分)を有してよい。複数のスリットは、前後方向L及び幅方向Wに沿って複数形成され、吸収コア31は、複数のブロックの集合体によって構成されてよい。複数のブロックのうち、坪量が高いブロックが吸収サイド部34を構成し、坪量が低いブロックが吸収センター部32を構成してもよいし、複数のブロックを有する区画が複数設けられ、最も坪量が高いブロックを有する区画が吸収サイド部34を構成し、最も坪量が低いブロックを有する区画が吸収センター部32を構成してもよい。このように、複数のスリットによって分断された複数のブロックを有する吸収コア31によれば、各ブロックが変形し易く、身体に追従し易い。よって、身体に対する追従性と横漏れを抑制する効果を両立できる。本実施の形態の吸収コアは、吸収前部36、吸収サイド部34、及び吸収後部38以外の領域の坪量及び厚みは、吸収センター部32の坪量及び厚みと実質的に同じである。すなわち、吸収センター部32と吸収後部38の間の領域の坪量及び厚み、及び、吸収センター部32と吸収前部36の間の領域の坪量及び厚みは、吸収センター部32の坪量及び厚みと実質的に同じであってよい。
ここで、本明細書における「吸収コアの厚み及び坪量」の測定は、測定圧3g/cm2、直径10mmの測定端子を有する厚み計(株式会社 尾崎製作所社製 Peacockダイヤルシックネスゲージ)を用いることができる。複数の吸収性物品がパッケージに収容された形態にあっては、同じパッケージから5つの吸収性物品を取り出し、その状態にて20℃±2℃、相対湿度60%±5%RHの雰囲気下において12時間放置したサンプルを用いる。個包装シート等によって包装された吸収性物品においては包装体を開封し、折り畳まれた吸収性物品を展開して、吸収性物品の坪量を測定する部分の厚みを測定する。次いで、坪量を測定する部分を吸収性物品から切り出し、切り出した部分の重量を測定する。次いで、切り出した部分から吸収コアを取り除き、表面シート及び裏面シート等、吸収コア以外の厚み及び重量を測定する。なお、吸収コアが接着剤等で残っている場合には、トルエン等ですべて取り除き、24時間常温で乾燥させた後に測定する。最初に測定した吸収性物品の厚みから吸収コア以外の厚みを除き、吸収コアの厚みを測定する。また、切り出した部分の重量から吸収コア以外の重量を除き、坪量を測定する部分の面積に基づいて坪量を算出する。なお、吸収コアの坪量を測定する領域が複数あり、当該複数の領域が同一のシート(表面シート、コアラップ等)によって覆われている場合には、当該シートの坪量が同じであるとみなすことができるため、坪量を測定する部分を吸収性物品から切り出した後、シートを剥がさずに吸収コアの坪量を測定してもよい。すなわち、吸収コアの厚みを比較する場合、複数の測定位置において、同一のシート(表面シート、コアラップシート等)によって覆われている場合には、シート厚みは同じとみなし、厚みの大小を比較してもよい。測定した厚みと重量に基づいて、密度を算出し、その平均値を吸収コアの密度とする。
図7に示すように、吸収サイド部34は、吸収センター部32よりも非肌面側T2に突出した非肌側隆起領域342を有してよい。すなわち、吸収センター部32の非肌面は、吸収サイド部34の非肌面よりも肌面側T1に凹んでいてもよい。非肌側隆起領域342は、吸収サイド部34と隣接する吸収センター部32の非肌面よりも非肌面側T2に位置する部分である。吸収コア31に引き込まれた体液は、幅方向Wにおいて排泄口に近い中央から側方に移行する。すなわち、吸収センター部32から吸収サイド部34に向かって幅方向Wの外側に体液が移行する。このとき、吸収サイド部34に移行した体液が重力によって非肌面側T2に移動した際に、非肌側隆起領域342において体液を吸収でき、横漏れを抑制できる。
吸収サイド部34は、吸収センター部32よりも肌面側T1に隆起する肌側隆起領域341を有している。すなわち、吸収センター部32の肌面は、吸収サイド部34の肌面よりも非肌面側T2に凹んでよい。肌側隆起領域341は、吸収サイド部34と隣接する吸収センター部32の肌面よりも肌面側T1に位置する部分である。吸収コア31の幅方向Wに沿った断面において、吸収コア31の非肌面は、幅方向Wの側部(吸収サイド部が配置された部分)が厚み方向Tに膨らみ、幅方向Wの中央部(吸収センター部32が配置された部分)が凹んでいる。
次いで、このように構成された吸収性物品の着用状態の作用効果について詳細に説明する。図8及び図9は、着用物品としての下着Sに吸収性物品1を装着した状態である。図8は、図3に示す断面(A-A線に沿った断面)を基準とした着用状態(非押圧状態)の模式断面図である。図9は、図3に示す断面(A-A線に沿った断面)を基準とした着用状態(押圧状態)の模式断面図である押圧状態は、両脚によって挟まれた状態や横向きに寝た状態等における幅方向Wの外側から幅方向Wの内側に押圧された状態であり、非押圧状態は、幅方向Wの外側から幅方向Wの内側に押圧されていない状態である。図8及び図9において、着用者の身体の外形をラインBLで示している。また、図8及び図9においては、説明の便宜上、吸収性物品1の外形のみを示しており、各構成部材の境界を示していない。
図3及び図4に示すように、肌側シートは、吸収サイド部34を覆うサイド被覆部74と、吸収センター部32を覆うセンター被覆部72と、吸収前後部(吸収前部36及び吸収後部38)を覆う前後被覆部76と、を有してよい。ただし、本明細書における肌側シートは親水性のシートを指すものとして、疎水性のシートを含めないものとする。サイド被覆部74は、肌側シートのうち、吸収サイド部34と重なる領域に配置された部分である。センター被覆部72は、肌側シートのうち、吸収センター部32と重なる領域に配置された部分である。前後被覆部76は、肌側シートのうち、吸収前後部と重なる領域に配置された部分である。サイド被覆部74、センター被覆部72及び前後被覆部76は、肌側シートを構成するシートのうち、いずれかの部分によって構成されてよい。例えば、センター被覆部72を覆うシートとして、コアラップ24及びセンターシート21Cを有する形態にあっては、コアラップ24及びセンターシート21Cの両方がサイド被覆部74を含んでよい。同様に、センター被覆部72を覆うシートとして、コアラップ24及びセンターシート21Cを有する形態にあっては、コアラップ24及びセンターシート21Cの両方がサイド被覆部74を含んでよい。サイド被覆部74の密度は、センター被覆部72の密度よりも高くてよい。複数のシートにサイド被覆部74及びセンター被覆部72が設けられた形態にあっては、同一のシートにおいて密度を比較する。例えば、センターシート21Cにおけるサイド被覆部74の密度がセンターシート21Cにおけるセンター被覆部72の密度よりも高くてよい。また、肌側シートの密度を比較する際は、他のシートに対する接合状態及び積層状態が同じ部分において比較することが好ましい。具体的には、センターシート21Cにおいて他のシートと接着剤やエンボスによって接合されていない領域において、サイド被覆部74の密度がセンター被覆部72の密度よりも高くてよい。また、センターシート21Cにおいてセカンドシートと積層された領域(又はセカンドシートと積層されていない領域)において、サイド被覆部74の密度がセンター被覆部72の密度よりも高くてよい。すなわち、肌側シートの密度を比較する際は、他のシートの存在に起因して密度が変化しない領域において密度を比較することが好ましい。
シートの親水度は、下記方法で測定される水との接触角に基づき判断され、該接触角が90度未満であれば親水性であり、90度以上の場合であれば疎水性である。下記方法で測定される水との接触角が小さいほど親水性が高く(疎水性が低く)、該接触角が大きいほど親水性が低い(疎水性が高い)。肌側シートは、下記方法で測定される接触角が90度未満である。シートと水と接触角の測定は、以下の方法によって実行できる。測定対象のシートから、MD方向150mm、CD方向70mmの平面視四角形形状を切り出して測定サンプル(切り出しが難しい場合は最大長さと最大幅は測定できる範囲であれば、例示の数値に限定しない)とし、測定サンプルにおける接触角の被測定面に、イオン交換水の液滴を付着させ、該液滴を録画して、その録画した画像に基づき接触角を測定する。より具体的には、測定装置として株式会社キーエンス製のマイクロスコープVHX-1000を用い、これに中倍率ズームレンズを90°に倒した状態で取り付ける。測定サンプルを、被測定面が上向きの状態となり且つ測定サンプルのCD方向から観察できるように、測定装置の測定ステージにセットする。そして、測定ステージにセットされた測定サンプルの被測定面にイオン交換水3μLの液滴を付着させ、その液滴の画像を録画して測定装置に取り込む。録画され複数の画像のうち、液滴におけるCD方向の両端又は片端が鮮明な画像を10枚選択し、その10枚の画像それぞれについて液滴の接触角を計測し、それらの接触角の平均値を、測定対象の繊維層(不織布)の接触角とする。測定環境は、20℃/50%RHとする。
肌側シートに向けて排出された体液は、排泄口に近いセンター被覆部72に導かれる。このとき、サイド被覆部74の密度がセンター被覆部72の密度よりも高いため、繊維の粗密勾配によってサイド被覆部74に体液を引き込むことができる。センター被覆部72に体液が滞留し続ける形態と比較して、広い範囲に体液を拡散させて吸収コア31に導くことができる。広い範囲の吸収コア31で体液を保持することによって、局所的に体液を保持することに起因する漏れを抑制できる。加えて、吸収性物品の非肌面は、本体接合部51を介して着用物品Sに接合されており、着用物品から肌面側に向かう力を受ける。このとき、吸収センター部32は、吸収サイド部34と比較して、その坪量が低く、その剛性が低いため、変形し易い。そのため、図9に示すように、装着時もしくは歩行時に太腿から内側に向かう力によって吸収センター部32が肌側に押され、肌面側に向けて凸状に変形し易い。よって、着用者と吸収性物品1の隙間を低減でき、伝い漏れを抑制できる。また、サイド被覆部74に引き込まれた体液は、吸収サイド部34に導かれる。吸収サイド部34の坪量が比較的高いため、吸収サイド部34内で当該体液を保持し、横漏れを抑制できる。
センターシート21Cにおけるサイド被覆部74の密度は、センターシート21Cにおけるセンター被覆部72の密度よりも高くてよい。肌側シートに向けて排出された体液は、着用者の肌に当接するセンターシート21Cにまず導かれる。当該センターシート21Cにおけるサイド被覆部74に体液を導き、吸収サイド部34内で当該体液を保持し易い。センターシート21Cにおいて体液を迅速に導くことにより、センターシート21C上の液伝いを抑制し、横漏れをより抑制できる。
前後被覆部76の密度は、センター被覆部72の密度よりも高くてよい。前後被覆部76の密度がセンター被覆部72の密度よりも高いため、繊維の粗密勾配によって前後被覆部76に体液を引き込むことができる。広い範囲に体液を拡散させて吸収コア31に導くことができる。広い範囲の吸収コア31で体液を保持することによって、局所的に体液を保持することに起因する漏れを抑制できる。また、前後被覆部76に引き込まれた体液は、吸収前後部に導かれる。吸収前後部の坪量が比較的高いため、吸収前後部内で当該体液を保持し、前漏れや後漏れを抑制できる。加えて、吸収前後部内で当該体液を保持することにより、前後被覆部76への液戻りによるリウェットを抑制できる。
吸収サイド部34の頂部(吸収サイド部34の肌面が最も肌面側に突出した部分)と重なる領域の肌側シートの密度は、吸収サイド部34の斜面部(吸収サイド部34の肌面が頂部から非肌側に延びる部分)と重なる領域の肌側シートの密度よりも高くてよい。排泄物は、一般的に、重力によって肌面側から非肌面側に移行し易く、吸収コア31の肌面側の部分で体液を十分に保持する前に体液が非肌面側に移行すると、吸収コア31の厚み方向Tの全域に亘って体液を保持できず、吸収容量を十分に生かせないおそれがあった。しかし、吸収サイド部34の斜面部から吸収サイド部34の頂部に体液を引き上げることができるため、吸収コアの肌面側の部分でも体液を保持し易く、吸収コアの吸収容量を生かすことができる。
ここで、サイド被覆部74の密度、センター被覆部72及び前後被覆部76の密度は、以下の方法によって測定できる。複数の吸収性物品がパッケージに収容された形態にあっては、同じパッケージから5つの吸収性物品を取り出し、その状態にて20℃±2℃、相対湿度60%±5%RHの雰囲気下において12時間放置したサンプルを用いる。測定サンプルとなる肌側シートを液体窒素等で凍結させた後、鋭利なカッター等で厚みが変化しないように厚み方向に切断する。次いで、電子顕微鏡を用いて、肌側シートの断面から肌側シートの厚みを測定する。次いで、断面を測定した測定サンプルを、トルエン等を用いて、シート単体になるように分解した後、各シートの坪量(単位面積当たりの重量)を測定する。測定した肌側シートの厚みと重量に基づいて、密度を算出する。測定サンプルは、同一パッケージに封入されている5つを用い、n=5の平均値を用いる。
吸収センター部32の密度は、サイド被覆部74の密度よりも高くてよい。吸収センター部32の密度は、吸収コア31における密度であり、サイド被覆部74の密度は、肌側シートにおける密度である。当該構成によれば、センター被覆部72の密度よりもサイド被覆部74の密度が高く、かつサイド被覆部74の密度よりも吸収センター部32の密度が高いため、密度の大小関係は、センター被覆部72<サイド被覆部74<吸収センター部32となる。センター被覆部72に導かれた体液は、サイド被覆部74<吸収センター部32であるため、サイド被覆部74よりも吸収センター部32に導かれ易い。肌側シートの幅方向Wの中央に位置するセンター被覆部72に導かれた体液を、非肌面側に引き込み易くなる。肌側シート上に残る体液の液残りを低減するとともに、吸収コア31の外側縁に向けて導かれる体液を低減して横漏れを抑制できる。
吸収サイド部34の密度は、吸収センター部32の密度よりも高くてよい。吸収センター部32は、吸収性物品の幅方向の中央に位置しており、排泄物からの体液が導かれ易い。当該吸収サイド部34の密度が吸収センター部32の密度よりも高いため、当該密度差によって、幅方向の外側に体液が移行し易い。坪量が比較的高い吸収サイド部34によって体液を保持できる。また、吸収センター部32を覆う肌側シート上に体液が残り続けることに起因する装着感の悪化を抑制できる。また、変形例において、吸収センター部32の密度は、吸収サイド部34の密度よりも高くてよい。当該吸収サイド部34の密度が吸収センター部32の密度よりも高いため、当該密度差によって、幅方向の外側に体液が移行し難い。よって、吸収コア31の外側縁に体液が到達し難く、横漏れを抑制できる。
吸収サイド部34は、股下域S2に配置されており、吸収コア31の後端部及び前端部には、吸収端部35が設けられてよい。吸収サイド部34の前後方向Lの中心は、股下域S2内に位置してよい。股下域S2の幅方向の側部に、比較的坪量が高い吸収サイド部34が形成されているため、膣もしくは排尿口から幅方向の外側に拡散し、吸収コア31の外側部に導かれた体液を保持でき、横漏れを抑制できる。吸収コア31の後端部及び前端部には、比較的坪量の低い吸収端部35が配置されている。よって、吸収コア31の後端部及び前端部に比較的坪量が高い部分が形成されず、吸収コア31の端部が身体に沿い難くなることを抑制できる。吸収コア31の端部が身体により沿い易くするために、吸収端部35は、吸収コア31の幅方向の全域に設けられてよい。本実施の形態の吸収端部35は、吸収コア31の前端縁31Fと吸収前部36の前端縁36Fの間において幅方向の全域に設けられ、吸収コア31の後端縁31Rと吸収後部38の後端縁(第2吸収後部の後端縁)の間において幅方向の全域に設けられている。吸収サイド部34の前後方向の長さは、吸収コア31の前後方向の長さに対する1/2以下であってよい。
図3及び図7等に示すように、吸収センター部32の肌対向面は、吸収サイド部34の肌対向面よりも厚み方向に凹んでよい。すなわち、吸収サイド部34は、肌側隆起領域341を有してよい。吸収センター部32は、股下域S2において前後方向Lに沿って延びてよい。吸収センター部32が厚み方向に凹んでおり、かつ前後方向Lに延びているため、排泄口から排出された体液を吸収センター部32内に貯留しつつ前後方向Lに拡散できる。広い範囲に体液を拡散させて吸収コア31に導くことができる。広い範囲の吸収コア31で体液を保持することによって、局所的に体液を保持することに起因する漏れを抑制できる。
後側域S3の吸収コア31には、吸収後部38が設けられてよい。吸収後部38は、少なくとも後側域S3に配置されていればよく、後側域S3のみに設けられてよい。本実施の形態の吸収後部38は、第1吸収後部381と、第1吸収後部381と離間しており、第1吸収後部381よりも後側に位置する第2吸収後部382と、を有してよい。なお、吸収後部38は、複数設けられていてもよいし、1個であってもよい。吸収後部38は、後側域S3における幅方向Wの中心に配置されてよく、物品幅中心1WCを跨ってよい。なお、吸収後部38が複数設けられている形態にあっては、いずれかの吸収後部38(第1吸収後部381又は第2吸収後部382)が物品幅中心1WCを跨ってよい。吸収後部38は、吸収センター部32よりも坪量が高く、吸収センター部32の変形がそのまま連続せずにフラットな形状を実現し易い。物品幅中心1WCにおける吸収センター部32よりも後側の領域をフラットな形状にすることで、臀裂を幅方向Wに跨ぐ領域に面状の吸収コア31を配置でき、後側への伝え漏れを抑制できる。また、第1吸収後部381と第2吸収後部382の間が離間していることにより、第1吸収後部381と第2吸収後部382の間に緩衝領域を設け、第1吸収後部381と第2吸収後部382を面状で当て続け、後漏れを抑制する効果をより抑制できる。
吸収後部38の少なくとも一部は、股下中心S2CLから200mm後方の位置までの範囲に配置されていることが好ましい。着用者の身体の前後方向Lに沿った断面において、臀部間の溝は、会陰部を越えた辺りからはじまり、尾てい骨に至るまで存在し、股下中心S2CLから200mm後方の位置までの範囲に対向して配置され易い。吸収後部38が臀部間の溝に配置され易くなり、後漏れをより抑制できる。
第2吸収後部382の少なくとも一部は、ヒップフラップ27において最も幅方向の外側に位置する最大幅位置27Mよりも後側に位置してよい。ヒップフラップ27の最大幅位置は、臀部の膨らみの頂点の近傍に配置され易い。臀部の膨らみの頂点間には、左右の臀部の膨らみに対して凹んでいる。当該凹みに少なくとも第2吸収後部382が配置されるため、第2吸収後部382において凹みに導かれた体液を吸収し、後漏れを抑制できる。
図4に示すように、吸収後部38は、吸収センター部32よりも肌面側T1に隆起する肌側後領域383と、吸収センター部32よりも非肌面側T2に隆起する非肌側後領域384と、を有してよい。肌側後領域383の厚みは、非肌側後領域384の厚みよりも厚くてよい。吸収後部38は、後側域S3の幅方向の中心に設けられており、臀部間の溝にフィットし易い。このとき、肌側後領域383の厚みが厚いため、臀部間の溝と吸収性物品との隙間を抑制し、後側への伝い漏れを抑制できる。
前側域S1の吸収コア31には、吸収前部36が設けられてよい。吸収前部36は、少なくとも前側域S1に配置されていればよく、前側域S1のみに設けられてよい。前側域S1は、排泄口よりも前側に位置する恥骨間の膨らみ部分と対向して配置され易い。前側域S1に比較的厚みが厚い吸収前部36が設けられているため、恥骨間の膨らみ部分と吸収性物品1が摩擦抵抗によってずれ難くなり、恥骨間の膨らみ部分に対して吸収性物品1をフィットさせることができる。後側域S3では、ヒップフラップ27が臀部の頂点に対してフィットし、股下域S2では、吸収サイド部34が左右の陰唇部にフィットし、更に前側域S1では、吸収前部36が恥骨間の膨らみ部分に対してフィットすることにより、寝姿勢において下着S及び吸収性物品1が重力によって側方にずれ難くなる。よって、膣口の側方に吸収サイド部34を当て続け、吸収サイド部34によって体液を吸収することにより、横漏れを抑制できる。吸収前部36の後端縁36Rは、吸収サイド部34の前端縁34Fよりも前側に位置する。
図4に示すように、吸収前部36は、吸収センター部32よりも肌面側T1に隆起する肌側前領域361と、吸収センター部32よりも非肌面側T2に隆起する非肌側前領域362と、を有してよい。肌側前領域361の厚みは、非肌側前領域362の厚みよりも厚くてよい。吸収前部36は、恥骨間の膨らみにフィットし易い。このとき、肌側前領域361の厚みが厚いため、恥骨間の膨らみ部分と吸収性物品1が摩擦抵抗でずれ難くなり、恥骨間の膨らみ部分に対して吸収性物品1をフィットさせることができる。
股下域S2におけるサイド被覆部74の密度は、後側域S3におけるサイド被覆部74の密度、及び股下域S2よりも前側に位置する後側域におけるサイド被覆部の密度の少なくともいずれか一方よりも高くてよい。当該構成によれば、股下域S2におけるサイド被覆部74の密度が比較的高ため、経血がサイド被覆部に付着したとしても滲み出にくい。よって、膣口周辺の滲み出し漏れを防止することができる。
また、ウイング折り目は、吸収サイド部34よりも幅方向Wの外側に位置してよい。吸収サイド部34にウイング折りの折り癖が付かず、吸収サイド部34の形状を維持できる。
吸収コア31は、股下域を前後方向に三等分した3つの領域のうち中央、かつ、吸収サイド部34を幅方向に三等分した3つの領域のうちの中央に位置する中心域S34を有する。圧搾部80は、中心域S34から幅方向Wの内側に延びる幅延長領域R41と、中心域S34から前後方向の外側に延びる前後延長領域R42と、に設けられてよい。より詳細には、サイド圧搾部812は、幅延長領域R41と、前後延長領域R42と、にそれぞれ設けられている。幅延長領域R41は、左右の中心域S34によって挟まれた領域である。幅延長領域R41の少なくとも一部に、圧搾部80が設けられていればよく、好適には、幅延長領域R41の前後方向Lの全域に亘ってサイド圧搾部812が設けられてよい。前後延長領域R42の少なくとも一部に、圧搾部80が設けられていればよく、好適には、前後延長領域R42の幅方向Wの全域に亘ってサイド圧搾部812が設けられてよい。図1において、中心域S34、幅延長領域R41及び前後延長領域R42に斜線を付して示す。圧搾部80は、少なくとも吸収コア31を圧縮した部分であり、圧搾部80を挟んだ一方側から他方側への吸収材料の移動を抑制できる。中心域S34は、吸収サイド部34の幅方向の中心かつ股下域S2の前後方向Lの中心を含んでおり、当該領域から周囲に吸収材料が移動すると、吸収サイド部34の形状を維持し難い。しかし、中心域S34から幅方向Wの内側に延びる幅延長領域R41に圧搾部が配置されているため、中心域S34から幅方向Wの内側への吸収材料の移動を抑制できる。加えて、中心域S34から前後方向Lの外側に延びる前後延長領域R42にサイド圧搾部812が配置されているため、股下域S2の前後方向Lの中心から前後方向Lの外側に向けての吸収サイド部34の吸収材料の移動を抑制できる。よって、繰り返し種々の方向の力を受けた場合であっても、吸収サイド部34の形状を維持し、横漏れを抑制できる。また、幅延長領域R41及び前後延長領域R42に設けられる圧搾部80は、吸収サイド部34の吸収材料の移動をより抑制するために、吸収サイド部34に近接して(例えば、10mm以内の間隔)配置されてよく、吸収サイド部34の内側辺に沿って配置されてよい。
吸収サイド部34の内側辺は、吸収サイド部34の前後方向の中心から前後方向の外側に向かって幅方向の外側に延びてよい。吸収サイド部34の内側辺は、前側に向かって幅方向の外側に延びており、かつ後側に向かって幅方向の外側に延びている。吸収サイド部34の内側辺が幅方向の内側に向かって凸形状であるため、吸収サイド部34の前後方向Lの中心に力が集中する。吸収サイド部34の前後方向Lの中心に力が集中することにより、吸収サイド部34間に挟まれた領域が、安定して隆起し易く、当該隆起状態を維持できる。
サイド圧搾部812は、吸収サイド部34の内側辺よりも幅方向の内側において、吸収サイド部34の内側辺に沿って配置されている。サイド圧搾部812が変形基点となるため、吸収サイド部34間に挟まれた領域がサイド圧搾部を基点に隆起し易くなるとともに隆起した状態を維持しやすい。また、サイド圧搾部812によって、吸収サイド部34の吸収材料の移動を抑制でき、吸収サイド部34の形状を維持し続け易い。
吸収サイド部34は、吸収センター部32よりも肌面側T1に隆起する肌側隆起領域341を有してよい。すなわち、吸収センター部32の肌面は、吸収サイド部34の肌面よりも非肌面側T2に凹んでよい。肌側隆起領域341は、吸収サイド部34と隣接する吸収センター部32の肌面よりも肌面側T1に位置する部分である。吸収コア31の幅方向Wに沿った断面において、吸収コア31の非肌面は、幅方向Wの側部(吸収サイド部34が配置された部分)が厚み方向Tに膨らみ、幅方向Wの中央部(吸収センター部32が配置された部分)が凹んでいる。肌側隆起領域341において身体に対する物理的な距離が近づくことにより、肌伝い漏れを低減できる。吸収コア31に引き込まれた体液は、幅方向において排泄口に近い中央から側方に移行する。すなわち、吸収センター部32から吸収サイド部34に向かって幅方向の外側に体液が移行する。このとき、吸収サイド部34が吸収センター部32よりも非肌面に隆起しているため、吸収サイド部34に移行した体液が重力によって非肌面側に移動した際に、非肌側隆起領域342において体液を吸収でき、横漏れを抑制できる。
図9に示すように、股下域S2の吸収コア31は、脚によって押圧され、幅方向Wの内側に向かう力を受ける。このとき、吸収コア31は、吸収サイド部34と吸収センター部32が幅方向Wに連なっている領域(以下、連続領域343とする。図8参照)で当該力を受け、吸収サイド部34が吸収センター部32に対して隆起した領域(肌側隆起領域341及び非肌側隆起領域342)が幅方向Wの内側に変形し易い。従来のように、吸収サイド部が吸収センター部よりも肌面側のみに隆起している形態にあっては、吸収コアの外側縁では、肌面側の領域を中心として幅方向の内側に円弧状に移動する。すなわち、吸収コアの外側縁における非肌面側の領域よりも吸収コアの外側縁における肌面側の領域が幅方向の内側に移動するように、吸収コアの外側縁が内倒れする。吸収サイド部の外側縁が内倒れするにより、吸収コアと身体の隙間が生じ、漏れが発生するおそれがあった。しかし、本実施形態の吸収性物品1は、肌側隆起領域341及び非肌側隆起領域342を有しているため、太腿の最も出っ張っている上部において非肌側隆起領域342が当たることにより、非肌側隆起領域342が内側に倒れようとする。すなわち、吸収サイド部34の幅方向の外側縁の内倒れ量を抑制できる。結果として、肌側隆起領域341は、フラット(非肌側隆起領域342と幅方向において同じ位置)もしくは外倒しになるように変形し易い。太腿の最も幅方向に出っ張っている部分よりも幅方向の外側に位置する鼠蹊部に対して肌側隆起領域341をフィットさせることができるため、吸収コア31と身体の隙間を低減し、漏れを抑制できる。加えて、吸収性物品1の非肌面は、本体接合部51を介して着用物品Sに接合されており、着用物品Sから肌面側T1に向かう力を受ける。そのため、吸収センター部32が肌側に押され、肌面側T1に向けて凸状に変形し易い。よって、着用者と吸収性物品1の隙間を低減でき、伝い漏れを抑制できる。
吸収サイド部34は、股下域S2の側部に位置し、吸収センター部32を挟んで配置されている。吸収サイド部34は、膣口の側方に位置する陰唇部に対向して配置される。一般的に、陰唇部は、膣口よりも吸収性物品1側に膨らんでいる。吸収サイド部34は、吸収センター部32よりも厚い厚みを有してよい。当該構成によれば、吸収サイド部34は、陰唇部に密着し易い。吸収サイド部34が膣口から側方に導かれた体液を引き込むことで、横漏れを抑制できる。また、一対の吸収サイド部34は、吸収センター部32を挟んで配置され、互いに離間している。各吸収サイド部34のそれぞれが左右の陰唇部に密着した状態を維持することで、意図せずに吸収サイド部34が膣口に当たることを抑制できる。デリケートな膣口に吸収サイド部34が当たることに起因する違和感を抑制し、装着感を向上できる。図9に示すように、着用時に両脚によって吸収性物品が挟まれたり、下着によって身体側に吸収性物品が押圧されたりすると、吸収センター部32は、身体側に向かって隆起し易い。その際、吸収センター部32の厚みが吸収サイド部34よりも薄いため、吸収センター部32が身体側に隆起しても、吸収センター部32が膣口に対して密着し難い。より詳細には、吸収センター部32の厚みが薄いため、吸収センター部32が襞状又は肌面側T1に変形し、吸収センター部32の表面が膣口に触れることがある。しかし、吸収センター部32の厚みが厚くないため、身体の動きに応じて吸収センター部32が変形し易く、膣口に当接し続け難い。よって、膣口に対して吸収性物品1をフィットさせつつデリケートな膣口に対する違和感を抑制できる。
図3及び図4に示すように、吸収コア31の非肌面には、厚み方向Tに凹む吸収凹部39が形成されてよい。吸収凹部39は、吸収センター部32において吸収性物品の幅方向Wの中心である物品幅中心を跨ぎ、前後方向Lに沿って延びてよい。吸収凹部39は、周囲よりも吸収材料の坪量が低い部分であってもよいし、吸収材料の坪量が周囲と同じであるが密度が低い部分であってよい。吸収凹部39は、吸収コア31を厚み方向Tに貫通してなく、吸収材料が配置されていてよい。吸収凹部39は、厚み方向Tに凹んでおり、吸収コア31の変形基点である。また、吸収凹部が肌面側T1に向かって凹んでいるため、図9に示すように、吸収凹部39を基点とした吸収センター部32の変形は、肌面側T1に向かって凸状になる。よって、吸収センター部32は、物品幅中心1WCにおいて吸収凹部39を基点に肌面側T1に向かって凸状に変形し易くなる。
吸収凹部39の前後方向Lの外端縁は、吸収サイド部34の前後方向Lの外端縁よりも前後方向Lの内側に位置してよい。すなわち、吸収凹部39の前端縁39Fは、吸収サイド部34の前端縁34Fよりも後側に位置してよく、吸収凹部39の後端縁39Rは、吸収サイド部34の後端縁34Rよりも前側に位置してよい。吸収凹部39の外端縁と吸収サイド部34の外端縁と間の領域では、吸収凹部39による変形基点が形成されず、吸収凹部39の外端縁より前後方向Lの内側の領域と比較して、吸収センター部32が隆起した部分の高さを抑えることができる。吸収センター部32の隆起状態が前後方向Lの外側に向かって徐々に低くなり、局所的に高さが変化する構成と比較して身体に対する隙間を抑制できる。
非肌側隆起領域342の密度は、肌側隆起領域341の密度よりも高くてよい。非肌側隆起領域342の密度が比較的高いため、肌側隆起領域341から非肌側隆起領域342に体液を引きこむことができる。また、体液が非肌面側(肌側隆起領域から非肌側隆起領域側)T2に引き込まれるため、吸収性物品1の肌面の液量を減少させ、液戻り量を低減することができる。
図7に示すように、非肌側隆起領域342の厚みT342は、肌側隆起領域341の厚みT341よりも厚くてよい。非肌側隆起領域342の厚みが肌側隆起領域341よりも厚いため、吸収コア31が幅方向Wに押圧された際に、非肌側隆起領域342が脚に当たり易く、吸収サイド部34の外側縁の内倒れをより抑制できる。また、吸収サイド部34内の非肌面側において体液を吸収できる吸収容量を確保できる。加えて、肌側隆起領域341が連続領域343を中心として幅方向Wの内側に円弧状に移動する力も作用し、かつ非肌側隆起領域342の厚みT342が厚いため、非肌側隆起領域342は、連続領域343及び肌側隆起領域341と比較して、脚に強くあたって密度が高くなる。そのため、吸収コア31内の粗密勾配によっても、非肌側隆起領域342に体液を引き込み、横漏れを抑制できる。また、連続領域343の厚みは、非肌側隆起領域342の厚みT342よりも厚く、肌側隆起領域341の厚みT341よりも厚くてよい。肌側隆起領域341の厚みT341:連続領域343の厚み:非肌側隆起領域342の厚みT342の比率は、7:16:9であってよい。
吸収センター部32を覆う領域における肌側シートの枚数は、吸収サイド部34を覆う領域における肌側シートの枚数よりも多くてよい。吸収センター部32を覆う領域における肌側シートの枚数が多いため、当該肌側シートによって吸収センター部32が配置された領域の剛性を高め、吸収センター部32をフラットな状態に維持し易い。よって、吸収センター部32及びセンター被覆部72を排泄口に対向して配置し続け、センター被覆部72から吸収センター部32及びサイド被覆部74への体液を移行し続けることができる。なお、肌側シートによって吸収センター部32が配置された領域の剛性を高める観点から、吸収センター部32を覆う領域における肌側シートの最大枚数が、吸収サイド部34を覆ういずれかの領域における肌側シートの枚数よりも多ければよい。
吸収サイド部34と重なる領域におけるシート接着剤の坪量は、吸収センター部32と重なる領域におけるシート接着剤の坪量よりも高くてよい。シート接着剤は、肌側シートに付された接着剤であり、肌側シート同士を接着する接着剤(センターシートとセカンドシートを接着する接着剤)のみならず、肌側シートと他の部材を接着する接着剤(コアラップと吸収コア31を接着する接着剤)を含む概念である。肌側シートは、吸収コア31よりも肌面側に位置するシートであり、吸収コア31よりも肌面側に位置するコアラップ24、センターシート21C、親水性を有するサイドシート21Sを含む。また、センターシート21Cとコアラップ24の間にセカンドシートを有する形態にあっては、肌側シートは、セカンドシートを含む。吸収サイド部34と重なる領域の接着剤の坪量は、吸収サイド部34と重なる領域の複数層にシート接着剤が配置されている場合に、複数層のシート接着剤の合計の坪量である。吸収サイド部34と重なる領域のシート接着剤の坪量が高いため、当該シート接着剤によって吸収サイド部34から肌面側T1への体液の移行を抑制でき、一旦吸収コア31において吸収した体液のリウェットを抑制できる。吸収サイド部34は、吸収センター部32よりも肌面側T1に隆起しており、着用者の肌に当たり易いので肌伝いによる横漏れを防止できる。吸収サイド部34が肌に比較的強く当たった際も、体液のリウェットを抑制できる。
防漏カフ60の幅基点部62の少なくとも一部は、吸収サイド部34と重なる領域に配置されてよい。起立部63よりも幅方向の内側には、幅基点部62及び防漏折り目FL60が配置されている。よって、幅基点部62が防漏折り目FL60と重なって配置された形態にあっては、防漏折り目FL60を基点として、防漏折り目FL60から幅方向の外側に延びる起立部63が立ち上がる。また、幅基点部62が防漏折り目FL60よりも幅方向の外側に位置する形態にあっては、防漏カフ60の幅基点部62を基点として、防漏折り目FL60と共に起立部63が立ち上がる。吸収性物品の肌面に排出された体液は、非肌面側の吸収コア31に引き込まれると共に、吸収性物品の肌面を幅方向の外側に伝って幅基点部62に到達することがある。このとき、幅基点部62が吸収サイド部34と重なる領域に配置されているため、幅基点部62に到達した体液を吸収サイド部34によって引き込むことができる。よって、幅基点部62を超えて体液が拡散することを抑制し、横漏れを抑制できる。
前後基点部61は、吸収コア31と重なる領域に配置されてよい。前後基点部61は、吸収コア31と重なる領域に配置されているため、吸収コア31の剛性によって前後基点部61の前後方向Lの位置ずれを抑制できる。前後基点部61の位置が安定することにより、防漏カフ60の起立部63が意図せずにめくれることを抑制し、横漏れを抑制できる。
吸収性物品1は、使用前に、幅方向Wに延びる幅折り目を基点に折り畳まれてよい。折り目は、吸収性物品の肌面側同士が向き合うように折り畳むための折り目であってよい。幅折り目は、前後方向Lに間隔を空けて複数配置されてよい。なお、折り目は、折り癖の位置によって特定することができ、吸収性物品の折り癖が特定しにくい形態にあっては、個包装シート又は剥離シートの折り癖を基準に折り目の位置を特定してよい。幅折り目は、吸収サイド部34と重なる領域に設けられてよい。着用時に吸収サイド部34が幅折り目を基点に変形しやすくなる。よって、股下域から後側域にかけての身体の丸みに吸収性物品を沿わせ易くなる。また、幅折り目が吸収サイド部34に設けられていることにより、幅折り目が設けられた部分の剛性が高くなる。また、幅折り目は、幅方向Wに沿って延びるため、幅方向Wの内側に向かう力に対向し易い。そのため、脚によって挟まれた際における吸収コア31の型崩れを抑制し、体液を吸収し続け、横漏れを抑制できる。
次いで、図10及び図11に基づいて変形例1に係る吸収性物品1Aについて説明する。なお、以下の説明において、上述の実施形態と同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。図10は、変形例1に係る吸収性物品1Aの肌面側から見た平面図である。図11は、図1に示すE-E線に沿った断面図である。変形例1に係る吸収サイド部34は、少なくとも後側域S3に配置されており、後側域S3のみに配置されていてもよいし、股下域S2と後側域S3に跨がっていてもよい。本実施の形態の吸収サイド部34は、股下域S2及び後側域S3に跨がっている。好適には、吸収サイド部34の前後方向の中心は、後側域S3に配置されてよい。吸収サイド部34の前端縁34Fは、股下中心S2CLよりも後側に位置する。吸収サイド部34の後端縁34Rは、吸収コア31の後端縁31Rよりも前側に位置する。股下中心S2CLよりも後側かつ吸収コア31の後端縁よりも前側は、臀部に対向して配置され、脚繰りの力によって幅入りし易い。脚繰りの力によって幅入りした際に、吸収サイド部34間の領域が着用者側に隆起し、臀部間の隙間にフィットし易い。よって、臀部間の隙間の伝え漏れを抑制できる。また、吸収サイド部34が設けられているため、吸収コア31が幅入りした場合であっても臀部の膨らみから幅方向の内側に延びる凹みに吸収サイド部34が配置され、臀部間の隙間の漏れを抑制できる。
吸収サイド部34の前端縁が股下中心S2CLよりも後側に位置するため、両脚によって挟まれる股下域S2の変形の影響を受け難く、後側域の吸収サイド部34を臀部にあて続け易くなる。加えて、吸収サイド部34の前端縁が剛性の変化点となり、吸収性物品の変形基点となる。よって、股下域S2から後側域S3にかけての身体の丸みに吸収性物品1を沿わせ易い。好適には、吸収サイド部34の前端縁は、後側域S3に配置され、すなわち、股下域S2よりも後側に配置されてよい。吸収サイド部34が股下域S2の変形の影響をより受け難くなる。また、吸収サイド部34の後端縁34Rが吸収コア31の後端縁31Rよりも前側に位置するため、吸収コア31の後端部近傍には、吸収サイド部34が配置されてなく、幅方向の全体に亘ってフラットな形状となる。吸収コア31の後端部が幅方向の全体に亘って身体に沿うように配置されることにより、後漏れを抑制できる。
変形例1に係る吸収サイド部34の外側縁は、吸収コア31の外側縁と離間し、吸収コア31の外側縁よりも幅方向の内側に位置している。よって、吸収コアの外側縁の剛性が比較的低くなり、着用者の脚があたった際の違和感を抑制できる。
変形例1に係る吸収性物品の吸収前部36は、股下域S2と前側域S1に跨がって配置されており、吸収前部36の前後方向の中心は、股下域S2に配置されてよい。吸収前部36は、股下域の幅方向Wの中心を跨がっている。当該構成によれば、吸収前部36が排泄口に対向して配置され、吸収前部によって体液を引き込むとともに保持できる。よって、吸収コア31の外側縁に向かう体液の拡散を抑制し、横漏れを抑制できる。
吸収サイド部34の内側縁34Iは、吸収前部36の外側縁36Eよりも幅方向の外側に位置してよい。吸収前部36は、股下域S2において吸収材料の坪量が高い部分であり、着用者の排泄口側に隆起する。また、吸収サイド部34間の領域は、吸収サイド部34よりも坪量が低く、幅方向の内側に向かう力がかかった際に着用者側に隆起する。吸収サイド部34間において隆起する領域は、着用者の臀部間の隙間にフィットする。臀部間の隙間は、股下域の排泄口の凹みよりも幅方向の長さが長い。よって、吸収サイド部34間の長さが比較的長いため、臀部間の隙間を埋めるように吸収性物品が隆起し、臀部における伝い漏れを抑制できる。
変形例1に係る防漏カフ60は、いわゆる内倒しの防漏カフであってよい。起立部63の頂点は、起立部63の内側部に位置してよい。起立部63は、着用状態において、幅基点部62から起立部63の頂点縁までの部分である。前後基点部61は、吸収サイド部34よりも前後方向Lの外側に位置してよい。幅方向Wに沿った断面視において、幅基点部62から幅方向Wの内側に延びる起立部63が立ち上がり、幅方向の内側に向けて開口するポケット構造を作ることができる。このとき、幅基点部62が吸収サイド部よりも幅方向の外側に位置するため、ポケット部が起立しやすくなる。よって、吸収サイド部34で引き込めなかった体液を、防漏カフのポケットで受け止め、横漏れを防止することができる。
変形例1において、幅基点部62の少なくとも一部は、吸収コア31の外側縁31Eよりも幅方向Wの外側に位置してよい。幅方向Wに沿った断面視において、幅基点部62から幅方向Wの内側に延びる起立部63が立ち上がる。このとき、吸収コア31の外側縁31Eを境界として剛性差があるため、吸収コア31の外側縁31Eを基点として、吸収コア31の外側縁31Eと幅基点部62の間の領域も立ち上がる。よって、防漏カフ60の高さを確保でき、横漏れをより抑制できる。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
本発明によれば、広い範囲の吸収コアで体液を保持するとともに体液の引き込み性を向上させ、体液の漏れを抑制できる吸収性物品を提供することができる。
1 :吸収性物品
21 :表面シート
21C :センターシート(肌側シート)
21S :サイドシート
22 :裏面シート(非肌側シート)
31 :吸収コア
32 :吸収センター部
34 :吸収サイド部
36 :吸収前部
38 :吸収後部
51 :本体接合部(接合部)
72 :センター被覆部
74 :サイド被覆部
76 :前後被覆部
812 :サイド圧搾部
S :着用物品(下着)
S1 :前側域
S2 :股下域
S3 :後側域
L :前後方向
T :厚み方向
T1 :肌面側
T2 :非肌面側
W :幅方向

Claims (15)

  1. 互いに直交する前後方向及び幅方向と、
    着用者の膣口と対向する股下域と、
    前記股下域よりも後側に位置する後側域と、
    少なくともパルプを有する吸収コアと、
    前記吸収コアよりも肌面側に位置し、親水性の肌側シートと、
    前記吸収コアよりも非肌面側に位置する非肌側シートと、
    前記非肌側シートの非肌面に設けられ、着用物品に接合するための接合部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収コアは、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置された吸収サイド部と、前記吸収サイド部間に配置され、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収センター部と、を有し、
    前記肌側シートは、前記吸収サイド部を覆うサイド被覆部と、前記吸収センター部を覆うセンター被覆部と、を有し、
    前記サイド被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高く、
    前記吸収サイド部は、前記股下域に配置されており、
    前記吸収コアの後端部及び前端部には、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収端部が設けられており、
    前記後側域において、前記幅方向の外側に膨らむヒップフラップを有し、
    前記吸収コアは、前記吸収センター部よりも前後方向の外側に位置し、前記吸収センター部よりも吸収材料の坪量が高い吸収前後部を有し、
    前記吸収前後部は、前記吸収センター部よりも後側に位置する第1吸収後部と、前記第1吸収後部よりも後側に位置する第2吸収後部と、を有し、
    前記第2吸収後部の少なくとも一部は、前記ヒップフラップにおいて最も幅方向の外側に位置する最大幅位置よりも後側に位置する、吸収性物品。
  2. 互いに直交する前後方向及び幅方向と、
    着用者の膣口と対向する股下域と、
    前記股下域よりも後側に位置する後側域と、
    少なくともパルプを有する吸収コアと、
    前記吸収コアよりも肌面側に位置し、親水性の肌側シートと、
    前記吸収コアよりも非肌面側に位置する非肌側シートと、
    前記非肌側シートの非肌面に設けられ、着用物品に接合するための接合部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収コアは、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置された吸収サイド部と、前記吸収サイド部間に配置され、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収センター部と、を有し、
    前記肌側シートは、前記吸収サイド部を覆うサイド被覆部と、前記吸収センター部を覆うセンター被覆部と、を有し、
    前記サイド被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高く、
    前記吸収サイド部は、前記股下域に配置されており、
    前記吸収コアの後端部及び前端部には、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収端部が設けられており、
    少なくとも前記吸収コアを厚み方向に圧縮した圧搾部が設けられており、
    前記吸収コアは、前記股下域を前記前後方向に三等分した3つの領域のうち中央、かつ、前記吸収サイド部を前記幅方向に三等分した3つの領域のうちの中央に位置する中心域を有し、
    前記圧搾部は、前記中心域から前記幅方向の内側に延びる幅延長領域と、前記中心域から前記前後方向の外側に延びる前後延長領域と、に設けられている、吸収性物品。
  3. 前記吸収センター部の肌対向面は、前記吸収サイド部の肌対向面よりも厚み方向に凹んでおり、
    前記吸収センター部は、前記股下域において前記前後方向に沿って延びている、請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 互いに直交する前後方向及び幅方向と、
    着用者の膣口と対向する股下域と、
    前記股下域よりも後側に位置する後側域と、
    少なくともパルプを有する吸収コアと、
    前記吸収コアよりも肌面側に位置し、親水性の肌側シートと、
    前記吸収コアよりも非肌面側に位置する非肌側シートと、
    前記非肌側シートの非肌面に設けられ、着用物品に接合するための接合部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収コアは、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置された吸収サイド部と、前記吸収サイド部間に配置され、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収センター部と、を有し、
    前記肌側シートは、前記吸収サイド部を覆うサイド被覆部と、前記吸収センター部を覆うセンター被覆部と、を有し、
    前記サイド被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高く、
    前記股下域において、前記幅方向の外側に膨らむウイングを有し、
    前記ウイングは、前記吸収性物品の使用前に、前記前後方向に沿ったウイング折り目を基点に前記幅方向の内側かつ肌面側に折り畳まれており、
    前記股下域における前記サイド被覆部の密度は、前記後側域における前記サイド被覆部の密度、及び前記股下域よりも前側に位置する後側域における前記サイド被覆部の密度の少なくともいずれか一方よりも高い、吸収性物品。
  5. 互いに直交する前後方向及び幅方向と、
    着用者の膣口と対向する股下域と、
    前記股下域よりも後側に位置する後側域と、
    少なくともパルプを有する吸収コアと、
    前記吸収コアよりも肌面側に位置し、親水性の肌側シートと、
    前記吸収コアよりも非肌面側に位置する非肌側シートと、
    前記非肌側シートの非肌面に設けられ、着用物品に接合するための接合部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収コアは、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置された吸収サイド部と、前記吸収サイド部間に配置され、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収センター部と、を有し、
    前記肌側シートは、前記吸収サイド部を覆うサイド被覆部と、前記吸収センター部を覆うセンター被覆部と、を有し、
    前記サイド被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高く、
    前記吸収サイド部の前端縁は、前記股下域の前記前後方向の中心よりも後側に位置し、
    前記吸収サイド部の後端縁は、前記吸収コアの後端縁よりも前側に位置する、吸収性物品。
  6. 互いに直交する前後方向及び幅方向と、
    着用者の膣口と対向する股下域と、
    前記股下域よりも後側に位置する後側域と、
    少なくともパルプを有する吸収コアと、
    前記吸収コアよりも肌面側に位置し、親水性の肌側シートと、
    前記吸収コアよりも非肌面側に位置する非肌側シートと、
    前記非肌側シートの非肌面に設けられ、着用物品に接合するための接合部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収コアは、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置された吸収サイド部と、前記吸収サイド部間に配置され、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収センター部と、を有し、
    前記肌側シートは、前記吸収サイド部を覆うサイド被覆部と、前記吸収センター部を覆うセンター被覆部と、を有し、
    前記サイド被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高く、
    前記吸収コアは、前記吸収センター部よりも前後方向の外側に位置し、前記吸収センター部よりも吸収材料の坪量が高い吸収前後部を有し、
    前記肌側シートは、前記吸収前後部を覆う前後被覆部を有し、
    前記前後被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高い、吸収性物品。
  7. 互いに直交する前後方向及び幅方向と、
    着用者の膣口と対向する股下域と、
    前記股下域よりも後側に位置する後側域と、
    少なくともパルプを有する吸収コアと、
    前記吸収コアよりも肌面側に位置し、親水性の肌側シートと、
    前記吸収コアよりも非肌面側に位置する非肌側シートと、
    前記非肌側シートの非肌面に設けられ、着用物品に接合するための接合部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収コアは、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置された吸収サイド部と、前記吸収サイド部間に配置され、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収センター部と、を有し、
    前記肌側シートは、前記吸収サイド部を覆うサイド被覆部と、前記吸収センター部を覆うセンター被覆部と、を有し、
    前記サイド被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高く、
    前記吸収センター部を覆う領域における前記肌側シートの枚数は、前記吸収サイド部を覆う領域における前記肌側シートの枚数よりも多い、吸収性物品。
  8. 互いに直交する前後方向及び幅方向と、
    着用者の膣口と対向する股下域と、
    前記股下域よりも後側に位置する後側域と、
    少なくともパルプを有する吸収コアと、
    前記吸収コアよりも肌面側に位置し、親水性の肌側シートと、
    前記吸収コアよりも非肌面側に位置する非肌側シートと、
    前記非肌側シートの非肌面に設けられ、着用物品に接合するための接合部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収コアは、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置された吸収サイド部と、前記吸収サイド部間に配置され、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収センター部と、を有し、
    前記肌側シートは、前記吸収サイド部を覆うサイド被覆部と、前記吸収センター部を覆うセンター被覆部と、を有し、
    前記サイド被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高く、
    前記肌側シートに付された接着剤を有しており、
    前記吸収サイド部は、前記吸収センター部よりも肌面側に隆起しており、
    前記吸収サイド部と重なる領域における前記接着剤の坪量は、前記吸収センター部と重なる領域における前記接着剤の坪量よりも高い、吸収性物品。
  9. 互いに直交する前後方向及び幅方向と、
    着用者の膣口と対向する股下域と、
    前記股下域よりも後側に位置する後側域と、
    少なくともパルプを有する吸収コアと、
    前記吸収コアよりも肌面側に位置し、親水性の肌側シートと、
    前記吸収コアよりも非肌面側に位置する非肌側シートと、
    前記非肌側シートの非肌面に設けられ、着用物品に接合するための接合部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収コアは、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置された吸収サイド部と、前記吸収サイド部間に配置され、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収センター部と、を有し、
    前記肌側シートは、前記吸収サイド部を覆うサイド被覆部と、前記吸収センター部を覆うセンター被覆部と、を有し、
    前記サイド被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高く、
    前記吸収サイド部は、前記吸収センター部よりも肌面側に隆起する肌側隆起領域と、前記吸収センター部よりも非肌面側に隆起する非肌側隆起領域と、を有する、吸収性物品。
  10. 互いに直交する前後方向及び幅方向と、
    着用者の膣口と対向する股下域と、
    前記股下域よりも後側に位置する後側域と、
    少なくともパルプを有する吸収コアと、
    前記吸収コアよりも肌面側に位置し、親水性の肌側シートと、
    前記吸収コアよりも非肌面側に位置する非肌側シートと、
    前記非肌側シートの非肌面に設けられ、着用物品に接合するための接合部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収コアは、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置された吸収サイド部と、前記吸収サイド部間に配置され、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収センター部と、を有し、
    前記肌側シートは、前記吸収サイド部を覆うサイド被覆部と、前記吸収センター部を覆うセンター被覆部と、を有し、
    前記サイド被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高く、
    前記吸収性物品は、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置されたサイドシートを少なくとも有し、前記吸収コアよりも肌面側に位置する防漏カフを有し、
    前記防漏カフは、少なくとも前記サイドシートが肌面側に起立可能な起立部と、前記起立部と前記前後方向に隣接する前後基点部と、前記起立部と前記幅方向に隣接する幅基点部と、を有し、
    前記起立部の頂点は、前記起立部の外側部に位置し、
    前記前後基点部は、前記吸収サイド部よりも前記前後方向の外側に位置し、
    前記幅基点部の少なくとも一部は、前記吸収サイド部と重なる領域に位置する、吸収性物品。
  11. 互いに直交する前後方向及び幅方向と、
    着用者の膣口と対向する股下域と、
    前記股下域よりも後側に位置する後側域と、
    少なくともパルプを有する吸収コアと、
    前記吸収コアよりも肌面側に位置し、親水性の肌側シートと、
    前記吸収コアよりも非肌面側に位置する非肌側シートと、
    前記非肌側シートの非肌面に設けられ、着用物品に接合するための接合部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収コアは、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置された吸収サイド部と、前記吸収サイド部間に配置され、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収センター部と、を有し、
    前記肌側シートは、前記吸収サイド部を覆うサイド被覆部と、前記吸収センター部を覆うセンター被覆部と、を有し、
    前記サイド被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高く、
    前記吸収性物品は、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置されたサイドシートを少なくとも有し、前記吸収コアよりも肌面側に位置する防漏カフを有し、
    前記防漏カフは、少なくとも前記サイドシートが肌面側に起立可能な起立部と、前記起立部と前記前後方向に隣接する前後基点部と、前記起立部と前記幅方向に隣接する幅基点部と、を有し、
    前記起立部の頂点は、前記起立部の内側部に位置し、
    前記前後基点部の少なくとも一部は、前記吸収サイド部よりも前記前後方向の外側に位置し、
    前記幅基点部の少なくとも一部は、前記吸収サイド部の外側縁よりも幅方向の外側に位置する、吸収性物品。
  12. 前記前後基点部は、前記吸収コアと重なる領域に配置されている、請求項10又は請求項11に記載の吸収性物品。
  13. 互いに直交する前後方向及び幅方向と、
    着用者の膣口と対向する股下域と、
    前記股下域よりも後側に位置する後側域と、
    少なくともパルプを有する吸収コアと、
    前記吸収コアよりも肌面側に位置し、親水性の肌側シートと、
    前記吸収コアよりも非肌面側に位置する非肌側シートと、
    前記非肌側シートの非肌面に設けられ、着用物品に接合するための接合部と、を有する吸収性物品であって、
    前記吸収コアは、前記吸収コアの前記幅方向の中心に対する両側のそれぞれに配置された吸収サイド部と、前記吸収サイド部間に配置され、前記吸収サイド部よりも坪量が低い吸収センター部と、を有し、
    前記肌側シートは、前記吸収サイド部を覆うサイド被覆部と、前記吸収センター部を覆うセンター被覆部と、を有し、
    前記サイド被覆部の密度は、前記センター被覆部の密度よりも高く、
    前記吸収サイド部の内側辺は、前記吸収サイド部の前記前後方向の中心から前記前後方向の外側に向かって前記幅方向の外側に延びている、吸収性物品。
  14. 少なくとも前記吸収コアを厚み方向に圧縮した圧搾部が設けられており、
    前記圧搾部は、前記吸収サイド部の内側辺よりも前記幅方向の内側において、前記吸収サイド部の内側辺に沿って配置されたサイド圧搾部を有する、請求項13に記載の吸収性物品。
  15. 前記吸収センター部の密度は、前記サイド被覆部の前記密度よりも高い、請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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