JP7232654B2 - カラオケ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、カラオケ装置に関する。
カラオケ装置は、マイクにより入力された歌唱音声から抽出した歌唱音声データと、カラオケ演奏された楽曲の主旋律を示すリファレンスデータとを比較することにより、カラオケ歌唱の巧拙を採点する採点機能が搭載されている。
たとえば、特許文献1には、カラオケ演奏に合わせてマイクから入力される歌唱音声信号から音高データ及び音長データを抽出し、カラオケ演奏に並行して読み出されるガイドメロディと比較することによって歌唱の巧拙を採点評価する技術が開示されている。
また、歌唱者の中にはプロ歌手の歌唱を真似て、しゃくり、フォール、こぶし、シャウトなどの特殊な歌唱技法を用いて歌唱を行う者もいる。特許文献2~5には、このような特殊な歌唱技法を検出し、歌唱を評価する技術が開示されている。
特開平10-69216号公報 特開2005-107336号公報 特開2008-225115号公報 特開2008-268370号公報 特開2012-078701号公報
ところで、カラオケ歌唱の表現力を高めるために用いる技法としては従来知られていないものも存在する。歌唱者がこのような技法を使用した場合、従来のカラオケ装置ではこのような技法を特定することができない。また、上手いという印象を聴衆に与える歌唱技法であるにもかかわらず、従来の評価技術では減点対象としてしまう事もあった。
本発明の目的は、カラオケ歌唱にフライダウン歌唱(後述)が含まれるかどうかを特定することが可能なカラオケ装置を提供することにある。
本発明者は、聴感上「優しい」印象を与える歌唱音声信号に含まれる歌唱ピッチを解析したところ、あるノートの基準ピッチよりも高い歌唱ピッチから、歌唱ピッチが緩やかに下降し、その後歌唱ピッチの変動が小さくなるという変化を示すことを見出した。本発明は、この発見に基づき、完成されたものであって、この歌唱独特のピッチの変化を検出することにより、この歌唱を特定することができる技術である。
なお、このようなカラオケ歌唱による歌唱ピッチの推移は、高い歌唱ピッチから、ノートの基準ピッチに対して舞い降りるような緩やかな軌跡になる。このようなピッチ変化を示すカラオケ歌唱を、以下「フライダウン歌唱」という。
具体的に、上記目的を達成するための発明は、カラオケ楽曲の歌唱により得られた歌唱音声信号から、所定区間毎に歌唱ピッチを検出する歌唱ピッチ検出部と、検出した複数の前記歌唱ピッチを含む区間の中に、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差が所定範囲内である区間が所定数以上連続する水平区間と、当該水平区間よりも前の区間であって、あるノートの基準ピッチよりも高い歌唱ピッチから前記水平区間の開始時の歌唱ピッチまで、所定の条件で歌唱ピッチが下降する下降区間と、が存在する場合、前記あるノートに対するフライダウン歌唱が行われていると判定するフライダウン歌唱判定部と、を有するカラオケ装置である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、カラオケ歌唱にフライダウン歌唱が含まれるかどうかを判定することができる。
実施形態に係るカラオケ装置のハードウェア構成例を示す図である。 実施形態に係るカラオケ本体のソフトウェア構成例を示す図である。 実施形態に係るL字アクセント歌唱の判定処理を示すフローチャートである。 実施形態に係る歌唱ピッチとノートの基準ピッチとのピッチ差を示した図である。 実施形態に係る下降区間候補の開始時の歌唱ピッチとそれよりも後に検出した歌唱ピッチとのピッチ差を示した図である。 実施形態に係る連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差を示した図である。 実施形態に係る一のノートと歌唱ピッチとの関係を示した図である。
<実施形態>
図1~図7を参照して、実施形態に係るカラオケ装置1について説明する。
==カラオケ装置==
カラオケ装置1は、カラオケ演奏及び歌唱者がカラオケ歌唱を行うための装置である。カラオケ装置1は、歌唱者が選曲したカラオケ楽曲を予約待ち行列に登録し、順番にカラオケ演奏を行う。図1に示すように、カラオケ装置1は、カラオケ本体10、スピーカ20、表示装置30、マイク40、及びリモコン装置50を備える。
スピーカ20はカラオケ本体10からの放音信号に基づいて放音するための構成である。表示装置30はカラオケ本体10からの信号に基づいて映像や画像を画面に表示するための構成である。マイク40は歌唱者の歌唱音声(マイク40への入力音声)をアナログの歌唱音声信号に変換してカラオケ本体10に入力するための構成である。リモコン装置50は、カラオケ本体10に対する各種操作をおこなうための装置である。歌唱者はリモコン装置50を用いて歌唱を希望するカラオケ楽曲の選曲(予約)等を行うことができる。リモコン装置50の表示画面には各種操作の指示入力を行うためのアイコン等が表示される。
カラオケ本体10は、選曲されたカラオケ楽曲の演奏制御、歌詞や背景映像等の表示制御、マイク40を通じて入力された歌唱音声信号の処理といった、カラオケ歌唱に関する各種の制御を行う。図1に示すように、カラオケ本体10は、制御部11、通信部12、記憶部13、音響処理部14、表示処理部15及び操作部16を備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
制御部11は、CPU11aおよびメモリ11bを備える。CPU11aは、メモリ11bに記憶された動作プログラムを実行することにより各種の制御機能を実現する。メモリ11bは、CPU11aに実行されるプログラムを記憶したり、プログラムの実行時に各種情報を一時的に記憶したりする記憶装置である。
通信部12は、ルーター(図示なし)を介してカラオケ本体10を通信回線に接続するためのインターフェースを提供する。
記憶部13は、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置であり、たとえばハードディスクドライブなどである。記憶部13は、カラオケ装置1によりカラオケ演奏を行うための複数の楽曲データを記憶する。
楽曲データは、個々のカラオケ楽曲を特定するための楽曲IDが付与されている。楽曲データは、伴奏データ、リファレンスデータ等を含む。伴奏データは、カラオケ演奏音の元となるデータである。伴奏データはカラオケ演奏をする際のテンポを示す情報を含む。テンポは、楽曲毎に所定の値が設定されている。リファレンスデータは、歌唱者によるカラオケ歌唱を採点する際の基準として用いられるデータである。リファレンスデータは、複数のノート(音符)から構成され、ノート毎に所定のピッチ(基準ピッチ)が設定されている。
また、記憶部13は、各カラオケ楽曲に対応する歌詞を表示装置30等に表示させるための歌詞テロップデータ、カラオケ演奏時に表示装置30等に表示される背景画像等の背景画像データ、楽曲毎のカラオケ演奏時間を示す演奏時間データ及び楽曲の属性情報(歌手名、作詞・作曲者名、ジャンル等の当該楽曲に関する情報)を記憶する。
音響処理部14は、制御部11の制御に基づき、カラオケ楽曲に対する演奏の制御およびマイク40を通じて入力された歌唱音声信号の処理を行う。表示処理部15は、制御部11の制御に基づき、表示装置30やリモコン装置50における各種表示に関する処理を行う。たとえば、表示処理部15は、カラオケ楽曲の演奏時における背景映像に歌詞テロップや各種アイコンが重ねられた映像を表示装置30に表示させる制御を行う。或いは、表示処理部15は、リモコン装置50の表示画面に操作入力用の各種アイコンを表示させる。操作部16は、パネルスイッチおよびリモコン受信回路などからなり、歌唱者によるカラオケ装置1のパネルスイッチあるいはリモコン装置50の操作に応じて選曲信号、演奏中止信号などの操作信号を制御部11に対して出力する。制御部11は、操作部16からの操作信号を検出し、対応する処理を実行する。
(ソフトウェア構成)
図2はカラオケ本体10のソフトウェア構成例を示す図である。カラオケ本体10は、歌唱ピッチ検出部100、フライダウン歌唱判定部200、提示部300、及び採点処理部400を備える。歌唱ピッチ検出部100、フライダウン歌唱判定部200、提示部300、及び採点処理部400は、CPU11aがメモリ11bに記憶されるプログラムを実行することにより実現される。
[歌唱ピッチ検出部]
歌唱ピッチ検出部100は、カラオケ楽曲の歌唱により得られた歌唱音声信号から、所定区間毎に歌唱ピッチを検出する。
具体的に、歌唱ピッチ検出部100は、歌唱音声信号を解析し、歌唱ピッチを検出する。歌唱ピッチは、所定時間長(たとえば10~20msec)のフレーム単位で1サンプルずつ時系列に検出する。たとえば、所定時間長が20msecの場合、20msecのフレームが、歌唱ピッチ検出における所定区間に相当する。歌唱ピッチ検出部100は、検出した歌唱ピッチを、フライダウン歌唱判定部200に順次出力する。なお、歌唱ピッチの検出は、カラオケ楽曲の歌唱に伴って順次行ってもよいし、一のカラオケ楽曲の歌唱が全て終了した後にまとめて行ってもよい。
[フライダウン歌唱判定部]
フライダウン歌唱判定部200は、検出した複数の歌唱ピッチを含む区間の中に、水平区間及び下降区間が存在する場合、あるノートに対するフライダウン歌唱が行われていると判定する。
水平区間は、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差が所定範囲内であり、且つ所定数以上連続する区間である。所定範囲は、水平区間を特定するにあたり、許容可能な連続する2つの歌唱ピッチのずれの幅である。所定数は、水平区間を特定するにあたり、最低限必要な、所定範囲内に含まれるピッチ差の歌唱ピッチが連続する数である。所定範囲及び所定数は、特定するフライダウン歌唱の程度に応じて、予め任意の値が設定されている。たとえば、所定範囲は±1cent~±6centであり、所定数は3~5である。
下降区間は、水平区間よりも前の区間であって、あるノートの基準ピッチよりも高い歌唱ピッチから水平区間の開始時の歌唱ピッチまで、所定の条件で歌唱ピッチが下降する区間である。所定の条件は、下降区間を特定するための条件である。所定の条件は、特定するフライダウン歌唱の程度に応じて、予め任意の条件が設定されている(詳細は後述)。
ここで、図3~図7を参照して、フライダウン歌唱の判定処理について詳細に説明を行う。図3は、フライダウン歌唱の判定処理を示すフローチャートである。図4は、カラオケ楽曲Xのリファレンスデータに設定されているノートNの基準ピッチBPと、カラオケ楽曲Xの歌唱により得られた歌唱音声信号を解析して検出された所定区間毎の歌唱ピッチとのピッチ差を示した図である。図5は、下降区間候補(後述)の歌唱ピッチと、それよりも後に検出した歌唱ピッチとのピッチ差を示した図である。図6は、カラオケ楽曲Xの歌唱により得られた歌唱音声信号を解析して検出された所定区間毎の歌唱ピッチについて、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差を示した図である。図7は、フライダウン歌唱の歌唱ピッチの推移を示した図である。図7における縦軸は歌唱ピッチを示し、横軸は時刻を示すが、横軸は連続する時間長(たとえば20msec)の所定区間と解してもよく所定区間毎に歌唱ピッチが検出される。開始時刻TsはノートNの発音開始タイミングであり、終了時刻TeはノートNの発音終了タイミングである。ノートの発音開始タイミングは、カラオケ楽曲の演奏開始時点を0とした場合の、当該ノートまでの経過時間に相当する。
以下の説明において、ノートNに対するフライダウン歌唱が行われているかどうかを判定する際に用いる最初の歌唱ピッチP(1)は、ノートNの発音開始タイミングよりも10サンプル前に検出された歌唱ピッチ(ノートNよりも前のノートN-1の時点で検出された歌唱ピッチ)であるとする。この歌唱ピッチP(1)は、ノートNの発音開始タイミング近傍において検出した歌唱ピッチに相当する。
また、以下の説明において、ピッチ差はcent値で示す。なお、cent値は相対値であるが、以下の説明においては歌唱ピッチを絶対値として表現するために、音階C4(周波数261.626Hz)を6000centと定義する。
まず、フライダウン歌唱判定部200は、あるノートの発音開始タイミング近傍において検出した歌唱ピッチのうち、当該あるノートの基準ピッチとのピッチ差が第1の所定範囲内である歌唱ピッチを下降区間候補の開始時の歌唱ピッチとして特定する(下降区間候補の開始時の歌唱ピッチを特定。ステップ10)。
具体的に、フライダウン歌唱判定部200は、ノートNの発音開始タイミング近傍において検出された歌唱ピッチと、ノートNの基準ピッチBPとのピッチ差を求め、当該ピッチ差が第1の所定範囲内であるかどうかを判断する。歌唱ピッチP(n)とノートNの基準ピッチBPとのピッチ差BPd(n)は、「P(n)-BP」で算出される。第1の所定範囲は、判定するフライダウン歌唱の程度に応じて、予め任意の値が設定されている。たとえば、第1の所定範囲は、50cent~300centである。本実施形態において第1の所定範囲は「100cent~200cent」であるとする。第1の所定範囲は「所定の条件」の一部である。なお、ノートNに対してフライダウン歌唱が行われているかどうかを判定する場合、ノートN-1の時点で検出した歌唱ピッチであっても、ノートNの基準ピッチとの差を求める。
図4の例によると、歌唱ピッチP(1)とノートNの基準ピッチBPとのピッチ差BPd(1)は、「+300cent」である。この場合、フライダウン歌唱判定部200は、ピッチ差BPd(1)が第1の所定範囲(100cent~200cent)内にないと判断する。一方、歌唱ピッチP(1)の次に検出した歌唱ピッチP(2)とノートNの基準ピッチBPとのピッチ差BPd(2)は、「+172cent」である。この場合、フライダウン歌唱判定部200は、ピッチ差BPd(2)が第1の所定範囲(100cent~200cent)内であると判断する。この場合、フライダウン歌唱判定部200は、歌唱ピッチP(2)を下降区間候補の開始時の歌唱ピッチとして特定する。フライダウン歌唱判定部200は、それ以降の歌唱ピッチについて、ノートNの基準ピッチとのピッチ差の算出を行わない。
次に、フライダウン歌唱判定部200は、下降区間候補の開始時の歌唱ピッチよりも後に検出した歌唱ピッチのうち、当該下降区間候補の開始時の歌唱ピッチとのピッチ差が最初に第1の所定値より小さくなる歌唱ピッチを下降区間候補の終了時の歌唱ピッチとして特定する(下降区間候補の終了時の歌唱ピッチを特定。ステップ11)。
第1の所定値は、判定するフライダウン歌唱の程度に応じて、予め任意の値が設定されている。第1の所定値はたとえば-50~-150centである。本実施形態における第1の所定値は「-100cent」であるとする。第1の所定値は「所定の条件」の一部である。
上記例において、フライダウン歌唱判定部200は、下降区間候補の開始時の歌唱ピッチとして特定した歌唱ピッチP(2)よりも後に検出した歌唱ピッチと、当該下降区間候補の開始時の歌唱ピッチとのピッチ差を求める。
図5の例によると、歌唱ピッチP(2)とのピッチ差が最初に-100centより小さくなるのは、歌唱ピッチP(27)である。よって、フライダウン歌唱判定部200は、歌唱ピッチP(27)を下降区間候補の終了時の歌唱ピッチとして特定する。
ステップ10及びステップ11の処理により、フライダウン歌唱判定部200は、歌唱ピッチP(2)を下降区間候補の開始時の歌唱ピッチとし、歌唱ピッチP(27)を下降区間候補の終了時の歌唱ピッチとする下降区間候補DCを特定する(下降区間候補の特定。ステップ12)。
次に、フライダウン歌唱判定部200は、下降区間候補の終了時の歌唱ピッチ以降に検出した歌唱ピッチが含まれる区間の中で、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差が、第2の所定範囲内であり、且つ所定数以上連続する区間を水平区間として特定する(水平区間の特定。ステップ13)。
具体的に、フライダウン歌唱判定部200は、下降区間候補の終了時の歌唱ピッチ以降に検出した歌唱ピッチについて、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差を求め、当該ピッチ差が所定範囲内にあるかどうかを判断する。連続する2つの歌唱ピッチP(n-1)、P(n)のピッチ差Pd(n)は、「P(n)-P(n-1)」で算出される。本実施形態における所定範囲は「±5cent」とする。
図6の例によると、下降区間候補DCにおける終了時の歌唱ピッチP(27)と、その次に検出した歌唱ピッチP(28)とのピッチ差Pd(27)は、「-6cent」である。この場合、フライダウン歌唱判定部200は、ピッチ差Pd(27)は所定範囲内にないと判断する。一方、歌唱ピッチP(29)とその次に検出した歌唱ピッチP(30)とのピッチ差Pd(29)は、「-5cent」である。この場合、フライダウン歌唱判定部200は、ピッチ差Pd(29)は所定範囲内にあると判断する。
更に、フライダウン歌唱判定部200は、検出された連続する2つの歌唱ピッチについて、順次、ピッチ差を求め、所定範囲内にあるかどうかを判断する。この際、フライダウン歌唱判定部200は、所定範囲内にあるピッチ差が所定数以上連続するかどうかを判断する。所定数以上連続する場合、フライダウン歌唱判定部200は、所定範囲内にあるピッチ差を求める際に用いた最初の歌唱ピッチを水平区間の開始時の歌唱ピッチとし、所定数連続した最後の歌唱ピッチを水平区間の終了時の歌唱ピッチとする。本実施形態における所定数は「3」とする。
図6の例によると、所定範囲(±5cent)内にあるピッチ差は、ピッチ差Pd(29)に次いで二番目に所定範囲内にあると判断されたピッチ差Pd(31)から、少なくともピッチ差Pd(33)まで3つ連続している。この場合、フライダウン歌唱判定部200は、ピッチ差Pd(31)を求める際に用いた歌唱ピッチP(31)を水平区間の開始時の歌唱ピッチとし、ピッチ差Pd(33)を求める際に用いた歌唱ピッチP(33)を水平区間の終了時の歌唱ピッチとする水平区間HZを特定する。
更に、フライダウン歌唱判定部200は、下降区間候補の開始時の歌唱ピッチから水平区間の開始時の歌唱ピッチまでの間に、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差のうち少なくとも一つが第2の所定値以下であるかどうかを判断する(ステップ14)。
第2の所定値は、判定するフライダウン歌唱の程度に応じて、予め任意の値が設定されている。たとえば、第2の所定値は、-5cent~-20centである。本実施形態において第2の所定値は「-10cent」であるとする。第2の所定値は「所定の条件」の一部である。
図6の例によると、下降区間候補の開始時の歌唱ピッチP(2)から水平区間の開始時の歌唱ピッチP(31)までの間において、たとえば、歌唱ピッチP(19)と歌唱ピッチP(20)とのピッチ差Pd(19)は-10cent以下になる。この場合、フライダウン歌唱判定部200は、ピッチ差Pd(19)が第2の所定値(-10cent)以下であると判断する。
次に、フライダウン歌唱判定部200は、下降区間候補の開始時の歌唱ピッチから水平区間の開始時の歌唱ピッチまでの間において、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差のうち、正の値を取るものが所定割合未満であるかどうかを判断する(ステップ15)。
所定割合は、判定するフライダウン歌唱の程度に応じて、予め任意の値が設定されている。たとえば、所定割合は、20%~30%である。本実施形態において所定割合は「25%」であるとする。所定割合は「所定の条件」の一部である。
図6の例によると、下降区間候補の開始時の歌唱ピッチP(2)から水平区間の開始時の歌唱ピッチP(31)までの間において、全ピッチ差(29個)のうち、正の値を取るピッチ差は7個である。つまり、正の値を取るピッチ差の割合は約24%となる。従って、フライダウン歌唱判定部200は、正の値を取るピッチ差が所定割合未満であると判断する。
この場合、フライダウン歌唱判定部200は下降区間候補の開始時の歌唱ピッチから水平区間の開始時の歌唱ピッチまでを下降区間として特定する(下降区間の特定。ステップ16)。上記例によれば、フライダウン歌唱判定部200は、下降区間候補の開始時の歌唱ピッチP(2)を下降区間の開始時の歌唱ピッチとし、水平区間の開始時の歌唱ピッチP(31)を下降区間の終了時の歌唱ピッチとする下降区間DZを特定する。
水平区間及び下降区間が存在する場合、フライダウン歌唱判定部200は、フライダウン歌唱が行われていると判定する(フライダウン歌唱の判定。ステップ17)。図7は、水平区間HZ及び下降区間DZからなるフライダウン歌唱を示している。
なお、下降区間や水平区間を特定できない場合、フライダウン歌唱判定部200は、ノートNについてはフライダウン歌唱が行われていないと判定する。
[提示部]
提示部300は、フライダウン歌唱判定部200による判定結果を歌唱者に提示する。たとえば、ノートNに対するフライダウン歌唱が行われたとの判定結果が入力された場合、提示部300は、表示装置30に表示されるノートNに対応するガイドメロディ画像近傍にフライダウン歌唱が行われた旨のアイコンを表示させることができる。ガイドメロディ画像は、歌唱者のカラオケ歌唱を支援するために、カラオケ楽曲のメロディを画像として表示させたものである。ガイドメロディ画像の表示については公知の手法を用いることが可能である(たとえば特開2004-205817号公報参照)。
なお、提示部300は、ガイドメロディ画像と関係なく、フライダウン歌唱が行われた旨のアイコンのみを表示させることもできる。或いは、提示部300は、フライダウン歌唱が行われた旨のアイコンを表示させる代わりにスピーカ20を介して音声(拍手、歓声等)でフライダウン歌唱が行われた旨を報知することでもよい。
[採点処理部]
採点処理部400は、カラオケ楽曲の歌唱により得られる歌唱音声信号を当該カラオケ楽曲のリファレンスデータと比較し、採点値を算出する。採点値を算出する処理は公知の手法を用いることができる。たとえば、採点処理部400は、マイク40から入力された歌唱音声信号に基づく歌唱ピッチと、リファレンスデータに基づく基準ピッチにより、歌唱音程の正確さについての採点処理を行う。
ここで、本実施形態に係る採点処理部400は、あるノートの採点結果が不合格と判定された場合、且つ当該あるノートに対するフライダウン歌唱が行われていた場合、当該あるノートの採点結果を合格と判定する。図7に示すように、フライダウン歌唱は、ノートの基準ピッチとのずれが大きくなるため、一般的な採点処理によれば、不合格となる可能性が高い。そこで、採点処理部400は、あるノートの採点結果が不合格となった場合であっても、フライダウン歌唱判定部200により、当該あるノートに対してフライダウン歌唱が行われたと判定された場合には、当該あるノートを合格として判定する。
以上から明らかなように、本実施形態に係るカラオケ装置1は、カラオケ楽曲の歌唱により得られた歌唱音声信号から、所定区間毎に歌唱ピッチを検出する歌唱ピッチ検出部100と、検出した複数の歌唱ピッチを含む区間の中に、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差が所定範囲内である区間が所定数以上連続する水平区間と、当該水平区間よりも前の区間であって、ノートNの基準ピッチよりも高い歌唱ピッチから水平区間の開始時の歌唱ピッチまで、所定の条件で歌唱ピッチが下降する下降区間と、が存在する場合、ノートNに対するフライダウン歌唱が行われていると判定するフライダウン歌唱判定部200と、を有する。このようなカラオケ装置1によれば、カラオケ歌唱にフライダウン歌唱が含まれるかどうかを判定することができる。
より、具体的に、フライダウン歌唱判定部200は、ノートNの発音開始タイミング近傍において検出した歌唱ピッチのうち、ノートNの基準ピッチとのピッチ差が第1の所定範囲内である歌唱ピッチを開始の歌唱ピッチとし、当該開始時の歌唱ピッチよりも後に検出した歌唱ピッチのうち、当該開始時の歌唱ピッチとのピッチ差が最初に第1の所定値より小さくなる歌唱ピッチを終了時の歌唱ピッチとする下降区間候補を特定し、終了時の歌唱ピッチ以降に検出した歌唱ピッチが含まれる区間の中で、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差が、第2の所定範囲内であり、且つ所定数以上連続する区間を水平区間として特定し、下降区間候補の開始時の歌唱ピッチから水平区間の開始時の歌唱ピッチまでの間に、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差のうち少なくとも一つが第2の所定値以下であり、且つ当該連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差のうち、正の値を取るものが所定割合未満である場合、下降区間候補の開始時の歌唱ピッチから水平区間の開始時の歌唱ピッチまでを下降区間として特定する。フライダウン歌唱判定部200がこのような処理を実行することにより、ノートNに対するカラオケ歌唱にフライダウン歌唱が含まれるかどうかを判定することができる。
更に、本実施形態に係るカラオケ装置1は、ノートNの採点結果が不合格と判定された場合、且つノートNに対するフライダウン歌唱が行われていた場合、ノートNの採点結果を合格と判定する採点処理部400を有する。このようなカラオケ装置によれば、フライダウン歌唱という歌唱技法が用いられたにも関わらず、それが反映されない採点結果となることを回避できる。
<その他>
なお、上記実施形態では、ノートNの発音開始タイミング以前に検出された歌唱ピッチを含めてフライダウン歌唱の判定を行っているが、これに限られない。たとえば、ノートNに対してフライダウン歌唱を行う際、ノートNの発音開始タイミング以降のタイミングからフライダウン歌唱が開始される場合がある。よって、フライダウン歌唱判定部200は、ノートNの発音開始タイミング以降に検出された歌唱ピッチを利用して、ノートNに対するフライダウン歌唱の有無を判定してもよい。
また、上記実施形態で説明したフライダウン歌唱の判定処理等をプログラムとして提供することも可能である。たとえば、当該プログラムは、コンピューター(たとえば、カラオケ装置)に、カラオケ楽曲の歌唱により得られた歌唱音声信号から、所定区間毎に歌唱ピッチを検出させ、検出した複数の歌唱ピッチを含む区間の中に、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差が所定範囲内である区間が所定数以上連続する水平区間と、当該水平区間よりも前の区間であって、あるノートの基準ピッチよりも高い歌唱ピッチから水平区間の開始時の歌唱ピッチまで、所定の条件で歌唱ピッチが下降する下降区間と、が存在する場合、あるノートに対するフライダウン歌唱が行われていると判定させる。
また、上記プログラムが記憶された非一時的なコンピューター可読媒体(non-transitory computer readable medium with an executable program thereon)を用いて、コンピューターにプログラムを供給することも可能である。なお、非一時的なコンピューターの可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、CD-ROM(Read Only Memory)等がある。
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 カラオケ装置
10 カラオケ本体
11 制御部
100 歌唱ピッチ検出部
200 フライダウン歌唱判定部
300 提示部
400 採点処理部

Claims (2)

  1. カラオケ楽曲の歌唱により得られた歌唱音声信号から、所定区間毎に歌唱ピッチを検出する歌唱ピッチ検出部と、
    検出した複数の前記歌唱ピッチを含む区間の中に、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差が所定範囲内である区間が所定数以上連続する水平区間と、当該水平区間よりも前の区間であって、あるノートの基準ピッチよりも高い歌唱ピッチから前記水平区間の開始時の歌唱ピッチまで、所定の条件で歌唱ピッチが下降する下降区間と、が存在する場合、前記あるノートに対するフライダウン歌唱が行われていると判定するフライダウン歌唱判定部と、
    を有し、
    前記フライダウン歌唱判定部は、
    前記あるノートの発音開始タイミング近傍において検出した歌唱ピッチのうち、当該あるノートの基準ピッチとのピッチ差が第1の所定範囲内である歌唱ピッチを開始時の歌唱ピッチとし、当該開始時の歌唱ピッチよりも後に検出した歌唱ピッチのうち、当該開始時の歌唱ピッチとのピッチ差が最初に第1の所定値より小さくなる歌唱ピッチを終了時の歌唱ピッチとする下降区間候補を特定し、
    前記終了時の歌唱ピッチ以降に検出した歌唱ピッチが含まれる区間の中で、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差が、第2の所定範囲内であり、且つ所定数以上連続する区間を前記水平区間として特定し、
    前記下降区間候補の開始時の歌唱ピッチから前記水平区間の開始時の歌唱ピッチまでの間に、連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差のうち少なくとも一つが第2の所定値以下であり、且つ当該連続する2つの歌唱ピッチのピッチ差のうち、正の値を取るものが所定割合未満である場合、前記下降区間候補の開始時の歌唱ピッチから前記水平区間の開始時の歌唱ピッチまでを前記下降区間として特定するカラオケ装置。
  2. 前記あるノートの採点結果が不合格と判定された場合、且つ当該あるノートに対する前記フライダウン歌唱が行われていると判定された場合、当該あるノートの採点結果を合格と判定する採点処理部を有することを特徴とする請求項記載のカラオケ装置。
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