JP5567443B2 - 歌唱音声評価装置 - Google Patents
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Description
本発明は、歌唱音声を解析してシャウト技法での歌唱がされている部分を検出することを目的とする。
ことを特徴とする。
[ハードウエア構成]
図1は、本発明の実施形態におけるカラオケ装置1の構成を説明するブロック図である。カラオケ装置1は、本発明の歌唱音声評価装置の一例であり、入力された歌唱音声の評価を行う装置である。カラオケ装置1は、歌唱者の歌唱音声が入力され、その歌唱音声においてシャウト技法での歌唱が行われているかの評価を行う。まず、カラオケ装置1のハードウエア構成について説明する。
表示部30は、液晶ディスプレイなどの表示デバイスであり、制御部10の制御に応じた内容の表示を行う。この表示の内容は、カラオケの楽曲の進行に応じた背景画像、歌詞テロップ、メニュー画面、歌唱音声の評価結果、シャウト技法の検出結果などである。
通信部40は、制御部10の制御に応じて、インターネットなどの通信回線と接続して、サーバ装置などの通信装置と情報のやり取りを行う。制御部10は、通信部40を介して取得した情報を用いて、記憶部50に記憶される情報を更新するようにしてもよい。
記憶部50は、ハードディスク、不揮発性メモリなどの記憶手段であり、楽曲データ、歌唱音声データ、および評価基準情報をそれぞれ記憶する記憶領域を有する。
楽曲データは、歌唱者によって操作部20の操作により指定された楽曲に対応するものが制御部10によって読み出され、カラオケの伴奏音のスピーカ61からの出力、歌詞テロップの表示部30への表示に用いられる。
評価基準情報は、シャウト技法検出機能において用いられ、シャウト技法として判定する基準を示す情報である(図4、図5参照)。評価基準情報の具体的な内容については、後述するシャウト技法検出機能の説明において示すため、ここでは省略する。
以上が、カラオケ装置1のハードウエア構成についての説明である。
次に、カラオケ装置1の制御部10が制御プログラムを実行することによって実現されるシャウト技法検出機能について説明する。なお、以下に説明するシャウト技法検出機能を実現するシャウト技法検出部100における各構成の一部または全部については、ハードウエアによって実現してもよい。
ピッチ検出部103は、このようにして検出した歌唱ピッチを示す情報を、変化判定部108に対して時系列に出力する。
無歌唱期間特定部104は、このようにして特定した無歌唱期間を示す情報を判定期間特定部105に出力する。
ここで、判定期間特定部105は、無歌唱期間特定部104からの情報により無歌唱期間を特定し、記憶部50に記憶されたGMデータから、各歌唱期間において歌唱すべき構成音を特定する。判定期間特定部105は、特定した判定期間Sonを示す情報を、音量判定部106、ピーク判定部107、変化判定部108および技法判定部109に出力する。判定期間特定部105は、技法判定部109には、さらに特定した判定期間Sonに含まれる構成音が「0」であるか「1」であるかを示す構成音数情報についても出力する。なお、判定期間特定部105は、構成音が1つ含まれる歌唱期間については、判定期間Sonとして特定しないようにしてもよい。この場合には構成音数情報を出力しなくてもよい。
このように、波形1のように例示される第1変化パターンについての規定は、評価基準情報において、予め決められた時間内でピッチが上昇して下降すること、そのピーク値の初期値に対しての変化の割合が予め決められた値以上であること(この例においては、初期値に対して+900cent以上であること)、として決められている。なお、この予め決められた値は、この値に限らず、様々な値とすることができる。また、例示した波形1においては、時刻0におけるピッチと時刻te1におけるピッチとがほぼ一致しているが、必ずしも一致している必要は無く、時刻te1におけるピッチがピッチ初期値P0より大きくても小さくてもよい。
このように、波形2のように例示される第2変化パターンについての規定は、評価基準情報において、予め決められた時間内でピッチが上昇して下降すること、上昇期間T1より下降期間T2が長いこと、下降期間T2が規定の時間以上であることとして決められている。なお、この条件を満たしていれば、例示した波形2のように下降値PD2がピーク初期値P0より大きい値となっている条件は必ずしも必要ではなく、同じ値であってもよいし、小さい値であってもよい。また、上昇期間T1における単位時間当たりのピッチ上昇量よりも、下降期間T2における単位時間当たりのピッチ下降量が少なくなる条件をさらに加えてもよい。
変化判定部108は、このようにして判定した結果を示す変化判定情報を、技法判定部109に出力する。この例においては、変化判定部108は、第1変化パターンと対応する場合には「波形1」、第2変化パターンと対応する場合には「波形2」、いずれにも対応しない場合には「NG」を示す変化判定情報を出力する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以下のように、さまざまな態様で実施可能である。
[変形例1]
上述した実施形態において、無歌唱期間特定部104および判定期間特定部105は、予め決められたしきい値Vthを用いて、歌唱期間、無音期間を検出していたが、検出以前の歌唱音量に応じて変化するしきい値Vthを用いて、歌唱期間、無音期間を検出してもよい。例えば、歌唱音量のピーク値を結んだ包絡線(以下、最大包絡線という)によって示される音量の一定割合または一定量減少させた値などをしきい値Vthとしてもよい。また、歌唱音量のディップ値を結んだ包絡線(以下、最小包絡線という)によって示される音量の一定割合または一定量増加させた値などをしきい値Vthとしてもよい。また、最大包絡線と最小包絡線とに基づいて決められる値、例えば、最大包絡線によって示される音量と最小包絡線によって示される音量との中央値をしきい値Vthとしてもよい。
上述した実施形態においては、シャウト技法の検出結果は表示部30における表示に用いられていたが、別の用途に用いられてもよい。例えば、制御部10が、歌唱音声について、歌唱のうまさを示す評価点を算出する算出部を構成する場合には、出力部110は、技法判定部109から出力された情報を、その算出部に出力すればよい。そして、算出部は、シャウト技法の検出結果を用いて、算出する評価点に反映させればよい。反映の方法としては、例えば、以下の方法がある。
また、算出部における評価点の算出に、歌い始めのタイミングと歌唱すべき最初の構成音のタイミングとを比較して一致度に応じて加点または減点する方法が含まれる場合には、シャウト技法による歌唱は歌い始めの歌唱ではないものとして扱う方法である。
このように、シャウト技法の歌唱を通常の歌唱と区別することで、シャウト技法の歌唱を用いたことによる評価点への悪影響を抑えることができる。
なお、評価点の算出は算出部ではなく、出力部110において行うようにしてもよい。その場合には、出力部110は、シャウト技法の検出結果を用いた評価点の算出結果に応じた情報を示す内容を表示部30に表示させるようにする制御信号を出力すればよい。
上述した実施形態においては、シャウト技法の検出として、短いシャウト技法と長いシャウト技法とを検出していたが、いずれか一方のみ検出するようにしてもよい。長いシャウト技法のみを検出する場合には、技法判定部109において長いシャウト技法のみ判定すればよいから、例えば、ピーク数情報については判定基準にはないから不要であるから、ピーク判定部107が存在しなくてもよい。
上述した実施形態においては、出力部110から出力される情報は、シャウト技法の判定結果に応じた内容を表示部30に表示させるための情報であったが、それ以外の内容を示す情報であってもよい。出力部110から出力される情報は、歌唱者にシャウト技法が検出されたことを報知するためのものであればよいから、例えば、検出結果の内容を声で表した音声データであってもよい。また、出力部110から出力される情報は、音響処理部60における音源を用いて発音させるためのMIDI形式のシーケンスデータであってもよい
上述した実施形態において、シャウト技法検出機能は、楽曲の途中におけるシャウト技法について検出するように構成されていたが、楽曲の最初または最後において、シャウト技法が検出されるようにしてもよい。楽曲の最初においてシャウト技法での歌唱がなされた場合には、その直前において無歌唱期間特定部104は無歌唱期間Soffを特定する構成ではなく、また、楽曲の最後においてシャウト技法での歌唱がなされた場合には、その直後において無歌唱期間特定部104は無歌唱期間Soffを特定する構成ではない。そのため、判定期間Sonは、実施形態における処理においては、楽曲の最初または最後に存在しない構成であった。そのため、この例においては、判定期間特定部105は、楽曲の最初または最後、すなわち、歌唱音声データの開始直前または終了直後には、無歌唱期間Soffが存在する前提で処理をしてもよいし、無歌唱期間特定部104において、歌唱音声データの開始直前または終了直後において、無歌唱期間Soffを特定するようにしてもよい。
また、歌唱音声データが楽曲データの再生中以外でも生成されるように構成して、取得部101は、楽曲データ再生開始の一定時間前に対応する部分の歌唱音声データから取得し、楽曲データ再生終了後の一定時間後に対応する部分の歌唱音声データまで取得するようにしてもよい。
上述した実施形態における制御プログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供し得る。また、カラオケ装置1は、制御プログラムをネットワーク経由でダウンロードしてもよい。
Claims (4)
- 楽曲データの再生期間の少なくとも一部を含む期間に入力された歌唱音声を取得する取得手段と、
前記取得した歌唱音声のピッチを検出するピッチ検出手段と、
前記取得した歌唱音声の音量を検出する音量検出手段と、
前記検出された音量が予め決められたしきい値未満となる期間のうち、予め決められた時間以上継続する期間を無歌唱期間として特定する無歌唱期間特定手段と、
前記検出された音量が前記しきい値以上となる歌唱期間のうち、前記無歌唱期間に前後を挟まれ、かつ前記楽曲データによって示される歌唱すべき構成音が2つ以上含まれない歌唱期間を判定期間として特定する判定期間特定手段と、
前記判定期間において前記検出された音量の最大値が、前記歌唱期間のうち当該判定期間以外において前記検出された音量より大きいか否かを判定する音量判定手段と、
前記判定期間において前記検出されたピッチの変化が、ピッチが上昇した後に下降する予め決められた変化パターンに対応するか否かを判定する変化判定手段と、
前記音量判定手段において大きいと判定され、かつ、前記変化判定手段において対応すると判定された場合には、前記判定期間における前記歌唱音声が特定の技法により歌唱されていると判定する技法判定手段と、
前記技法判定手段による判定結果に応じた情報を出力する出力手段と
を具備することを特徴とする歌唱音声評価装置。 - 前記判定期間特定手段が特定する判定期間は、前記検出された音量が前記しきい値以上となる歌唱期間のうち、前記無歌唱期間に前後を挟まれ、かつ前記楽曲データによって示される歌唱すべき構成音が含まれない歌唱期間である
ことを特徴とする請求項1に記載の歌唱音声評価装置。 - 前記変化パターンは、ピッチが上昇する時間よりピッチが下降する時間が長く、当該下降の時間が所定の時間以上になるように決められている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歌唱音声評価装置。 - 前記判定期間において前記検出された音量の変化を示す曲線に、2つ以上のピークが存在するか否かを判定するピーク判定手段をさらに具備し、
前記判定期間特定手段が特定する判定する判定期間は、予め決められた時間未満となる歌唱期間であり、
前記変化パターンは、ピッチの上昇前から上昇後への変化の割合が予め決められた値以上となるように決められ、
前記技法判定手段は、前記音量判定手段において大きいと判定され、かつ、前記変化判定手段において対応すると判定され、かつ、前記ピーク判定手段において2つ以上のピークが存在しないと判定された場合には、前記判定期間における前記歌唱音声が前記特定の技法により歌唱されていると判定する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歌唱音声評価装置。
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