JP5186793B2 - カラオケ装置 - Google Patents
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Description
本実施形態においては、抑揚のある歌唱の評価を行なうことができるカラオケ装置1について説明する。まず、カラオケ装置1のハードウエアの構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るカラオケ装置1のハードウエアの構成を示すブロック図である。
実施形態においては、倍音比率R(t)を示す倍音比率データは、歌唱者音声データに係る周波数分布に基づいて生成されたが、歌唱者音声データに係る音量レベルに基づいて生成されるようにしてもよい。この場合には、図5に示すような構成とすればよい。以下、この構成について説明する。
実施形態においては、周波数分布測定部105は、歌唱者音声データに係る歌唱者の歌唱音声の周波数分布を測定して周波数分布データを生成していた。ここで、強く歌唱する際には、倍音成分、すなわち高周波数帯域の成分が大きくなりやすいため、これを強調するような処理を行なってもよい。例えば、周波数分布測定部105は、歌唱者音声データに係る歌唱者の歌唱音声において、倍音成分の周波数f1、f2、・・・に係るレベルP(f1)、P(f2)、・・・を増幅して周波数分布データを生成してもよい。この増幅は、周波数依存性を持たせてもよく、例えば、イコライザを用いて+6dB/1オクターブのような周波数依存性を持たせてもよい。このようにすると、抑揚のある歌唱の評価をより強調して行うことができる。
実施形態においては、倍音比率Rは、基本周波数f0のレベルP(f0)に対する倍音成分の周波数f1、f2、・・・のレベルP(f1)、P(f2)、・・・の合計レベルのレベル比として算出していたが、別の態様としてもよい。例えば、変形例2のように基本周波数f0以外のレベルを増幅し、増幅前後のレベルの比から算出してもよい。すなわち、数2に示すように計算してもよい。ここで、P’(fn)は増幅後の周波数fnのレベルを示している。また、基本周波数f0におけるレベルは変化しないように増幅するから、P(f0)=P’(f0)である。
実施形態における倍音比率算出部106で生成される倍音比率データについて、当該倍音比率データが示す倍音比率R(t)が時刻tの進行に伴って急峻な変動をする場合には、急峻な変動の影響を無くすためのデータ処理を行ってもよい。例えば、倍音比率算出部106が、高周波成分を除去するLPF(Low Pass Filter)を有するようにし、当該LPFを用いて倍音比率R(t)の高周波成分を除去することにより、急峻な変動を抑えるようにしてもよい。また、移動平均をとることによって、変動を抑えるようにしてもよい。
実施形態においては、歌唱の抑揚についての評価は、楽曲が終了し歌唱者の歌唱が終了した後に行っていたが、歌唱途中で順次処理が行なわれるようにしてもよい。この場合には、周波数分布測定部105は、楽曲の進行に応じて、すでに歌唱された部分のデータである歌唱者音声データから歌唱音声の周波数分布を順次測定し、周波数分布データを倍音比率算出部106へ出力していくようにすればよい。そして、倍音比率算出部106は、周波数分布測定部105から順次出力される周波数分布データにあわせて、倍音比率R(t)を算出し、倍音比率データを順次出力していくようにすればよい。
実施形態においては、抑揚評価部107は、倍音比率データに係る倍音比率R(t)について、楽曲の全体のうち歌唱区間における累積度数分布を用いて、抑揚評価データを生成していた。すなわち、楽曲データに基づいて決定された歌唱区間における歌唱者の歌唱が、抑揚の評価対象となっていた。ここで、評価対象となる歌唱の区間は、歌唱区間でなくてもよい。例えば、評価対象を楽曲全体の歌唱とする場合には、歌唱者音声データ全体を評価対象とすればよい。
実施形態においては、歌唱の抑揚が大きいほど、採点部104においては、歌唱の評価点を高くしていた。ここで、歌唱の評価点への加点、減点、割合など抑揚の評価の態様を変更できるようにしても良い。例えば、楽曲に応じて抑揚の評価の態様を変更してもよい。この場合には、楽曲データが抑揚評価データの歌唱の評価の態様を示す評価基準データを有するようにし、採点部104は、楽曲データが有する評価基準データを読み出して、当該評価基準データに基づいて、抑揚の評価の態様を決定すればよい。ここで、抑揚の評価の態様は、加点評価への影響だけでなく、楽曲によっては抑揚を付けない方が良い場合もあるから、減点評価とする影響を与えてもよい。なお、楽曲単位でなく、楽曲のジャンルに応じて抑揚の評価の態様を変更しても良い。この場合は、楽曲データに楽曲のジャンルを示す楽曲ジャンルデータを有するようにするとともに、楽曲のジャンルと抑揚の評価の態様を対応付けたテーブルを示す対応データを記憶部14に記憶させればよい。そして、採点部104は、楽曲データが有する楽曲ジャンルデータと対応データとを読み出して、当該楽曲ジャンルデータが示す楽曲のジャンルに対応させて、抑揚の評価の態様を決定すればよい。
実施形態においては、倍音比率算出部106は、周波数分布測定部105から出力された周波数分布データに基づいて、基本周波数f0のレベルP(f0)に対する倍音成分の周波数f1、f2、・・・のレベルP(f1)、P(f2)、・・・の合計レベルのレベル比を上述した数1のようにして倍音比率Rを算出していたが、倍音比率Rの算出は、このようなレベル比だけに限られない。例えば、P(f0)、P(f1)の合計レベルに対するP(f1)、P(f2)、・・・の合計レベルのレベル比としてもよいし、P(f0)、P(f2)の合計レベルに対するP(f1)、P(f2)、・・・の合計レベルのレベル比としてもよい。すなわち、基本周波数f0のレベルP(f0)を含むレベルに対するP(f0)を含まないレベルのレベル比を倍音比率Rとすればよい。このようにすれば、倍音成分の大小によって歌唱の強弱を検出することができるから、実施形態と同様な効果を得ることができる。
Claims (9)
- 楽曲データを再生する再生手段と、
前記再生手段が楽曲データを再生する間に入力された歌唱者の歌唱音声に基づいて、歌唱者音声データを生成する音声入力手段と、
前記歌唱者音声データに基づいて、前記歌唱者の歌唱音声の基本周波数を含む第2の周波数帯域の音量レベルと、当該基本周波数に対する倍音成分の周波数を含む第1の周波数帯域の音量レベルとの比率を示す倍音比率データを生成する生成手段と、
前記倍音比率データに基づいて、前記再生手段が楽曲データを再生する期間を複数の期間に分割して、前記複数の期間の各々の期間において、前記歌唱音声の評価を行う評価手段と
を具備することを特徴とするカラオケ装置。 - 前記生成手段は、前記第2の周波数帯域の音量レベルのうち前記基本周波数より高い周波数帯域における音量レベルを所定量増幅した後の前記歌唱者音声データに基づいて、前記倍音比率データを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載のカラオケ装置。 - 前記生成手段は、前記第2の周波数帯域の音量レベルのうち前記基本周波数より高い周波数帯域における音量レベルを周波数が高くなるほど高い増幅率で増幅した後の前記歌唱者音声データに基づいて、前記倍音比率データを生成する
ことを特徴とする請求項2に記載のカラオケ装置。 - 前記第2の周波数帯域の音量レベルは、前記基本周波数の音量レベルである
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のカラオケ装置。 - 前記第2の周波数帯域の音量レベルは、前記基本周波数と当該基本周波数に対応する倍音成分との音量レベルを示す
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のカラオケ装置。 - 前記生成手段は、前記第2の周波数帯域の音量レベルと、前記第1の周波数帯域の音量レベルを所定量増幅した音量レベルとの比率を示す前記倍音比率データを生成する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のカラオケ装置。 - 前記第2の周波数帯域の音量レベルは、前記歌唱者の歌唱音声の全周波数帯域の音量レベルである
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のカラオケ装置。 - 前記評価手段は、前記楽曲データが示す楽曲のうちの歌唱区間における前記比率を累積度数分布で表し、当該比率の小さいほうから第1の所定割合に対応する前記累積度数分布の値と、当該比率の小さいほうから前記第1の所定割合よりも高い第2の所定割合に対応する前記累積度数分布の値との差分により、前記評価を行う
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のカラオケ装置。 - 前記評価手段は、前記歌唱音声が所定の音量レベル以下となる区間を評価対象から除外する
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のカラオケ装置。
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