JP7228548B2 - 非水電解質二次電池および組電池 - Google Patents

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Description

本開示は、非水電解質二次電池および組電池に関する。
特開2004-214190号公報(特許文献1)は、弾性係数(弾性率)が2.0kgf/mm2以下であることを特徴とするリチウム電池用セパレータを開示している。
特開2004-214190号公報
非水電解質二次電池(以下「電池」と略記され得る)は、電極体を含む。電極体は、外装体に収納されている。通常、電極体は、正極板とセパレータと負極板とを含む。電極体は、巻回型であり得る。巻回型の電極体は、帯状の電極板とセパレータとが渦巻状に巻回されることにより形成される。2枚のセパレータが使用されることもある。巻回後、電極体が扁平状に成形されることもある。
成形後、電極体にスプリングバックが生じることにより、電極体が緩むことがある。以下、該現象は「成形緩み」とも記される。成形緩みが発生すると、電池の反力が大きくなる。ここで「反力」は、拘束部材から電池に加わる作用力に対する、反作用力を示す。
電池は、充電時に膨張しようとする。例えば、組電池においては、単電池の外形寸法が所定範囲に収まるように、組電池の外縁にハウジングが設けられる。ハウジングは、拘束部材を含む。拘束部材は、単電池または電池モジュールを拘束する。拘束部材は、例えば、エンドプレートとバンドとを含む。電池の反力が大きくなると、拘束部材に高い強度が求められる。すなわち、組電池の設計自由度が低下することになる。
本開示の目的は、巻回型の電極体を含む非水電解質二次電池において、反力を低減することである。
以下、本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし、本開示の作用メカニズムは、推定を含んでいる。作用メカニズムの正否は、特許請求の範囲を限定しない。
〔1〕 非水電解質二次電池は、外装体と電極体と電解液とを含む。外装体は、電極体と電解液とを収納している。電極体は、扁平状に成形されている。電極体は、積層体を含む。積層体は、第1セパレータと正極板と第2セパレータと負極板とを含む。第1セパレータと正極板と第2セパレータと負極板とは、この順に積層されている。電極体は、積層体が渦巻状に巻回されることにより形成されている。第1セパレータおよび第2セパレータの各々が、10.2MPa以下の比例限度を有している。比例限度は、第1セパレータおよび第2セパレータの厚さ方向の圧縮試験において測定される。
以下、本開示においては、「第1セパレータ」および「第2セパレータ」が単に「セパレータ」と総称され得る。第1セパレータと第2セパレータとは、実質的に同一の「材質、寸法、物性値等」を有していてもよい。第1セパレータと第2セパレータとは、互いに異なる「材質、寸法、物性値等」を有していてもよい。
本開示の電極体は巻回型である。正極板、セパレータおよび負極板が積層されることにより積層体が形成される。積層体が渦巻状に巻回されることにより、筒状の電極体が形成される。2枚の平板間で筒状の電極体が径方向に押し潰されることにより、電極体が扁平状に成形される。成形後の電極体は、平坦部と湾曲部とを含む。湾曲部は、平坦部の両側に形成されている。湾曲部においては、セパレータが変形している。電極体の中心(電極体の内層側積層体)付近において、セパレータに折り目が形成されている。折り目は、セパレータの塑性変形を示すと考えられる。折り目が形成された部分は、スプリングバックが起こり難いと考えられる。電極体の中心から外側(電極体の外層側積層体)に向かうにつれて、セパレータの変形量が徐々に小さくなり、やがて折り目が消失する。これにより湾曲部が形成されると考えられる。セパレータに折り目が形成されず、セパレータが湾曲している部分では、スプリングバックが起こりやすいと考えられる。電極体の中心から外側に向かう方向において、セパレータに折り目(塑性変形)が生じた範囲が広い程、つまり折り目が生じた層数が多い程、成形緩みが起こり難く、電池の反力が小さくなることが期待される。
例えば特許文献1では、セパレータの弾性率が所定値以下であることにより、電極体の厚さの増加が抑制されるとされている。弾性率は、弾性変形域における物性値である。しかし上記のように、電極体の成形緩みおよび電池の反力は、比例限度を超えた塑性変形域における変形と関連していると考えられる。
本開示においては、セパレータが10.2MPa以下の比例限度を有している。比例限度は、塑性変形の起こりやすさの指標である。比例限度が小さい程、セパレータが塑性変形しやすいと考えられる。すなわち、比例限度が小さい程、電極体において、より広い範囲でセパレータに折り目が形成されると考えられる。本開示の新知見によると、比例限度が10.2MPa以下である時、電池の反力が顕著に低減することが期待される。
〔2〕 第1セパレータおよび第2セパレータの各々が、例えば、4.5MPa以上の比例限度を有していてもよい。
セパレータが4.5MPa以上の比例限度を有することにより、出力の向上が期待される。
〔3〕 電極体の巻回軸と垂直に交わる断面において、電極体は湾曲部と平坦部とを含む。湾曲部においては、正極板が湾曲面を有している。平坦部においては、正極板が平坦面を有している。平坦部に、正極板が例えば54層以上110層以下に積層されていてもよい。
平坦部における電極板の積層数が多くなる程、電池の反力が大きくなる傾向がある。正極板の積層数が54層以上になると、反力の増大が顕著である。正極板の積層数が54層以上である電極体に対して、本開示のセパレータが適用されることにより、反力の低減幅が大きくなることが期待される。正極板の積層数が110層を超えると、電極体に集電部材が溶接される時に、例えば、溶接不良が発生しやすくなる可能性がある。
〔4〕 積層体において、下記式(1):
x+y+z≦210 (1)
の関係が満たされていてもよい。
上記式(1)中、
「x」は、正極板の厚さ(μm)を示す。
「y」は、負極板の厚さ(μm)を示す。
「z」は、第1セパレータの厚さ(μm)と、第2セパレータの厚さ(μm)との合計を示す。
上記式(1)の関係が満たされる時、成形緩みが起こり難くなる傾向がある。
〔5〕 組電池は、1個以上の単電池と、ハウジングとを含む。単電池は、上記〔1〕から〔4〕のいずれか1つに記載の非水電解質二次電池である。ハウジングは、拘束部材を含む。拘束部材は、単電池を拘束している。拘束部材は、樹脂材料製である。
従来、電池の反力を低減するため、高い剛性を有する金属材料等が拘束部材に使用されている。本開示においては、セパレータによって、電池の反力が十分低減し得る。そのため、低い剛性を有する樹脂材料も、拘束部材に使用され得る。
図1は、本実施形態における非水電解質二次電池の一例を示す概略図である。 図2は、本実施形態における電極体の一例を示す概略図である。 図3は、電極体の一例を示す概略断面図である。 図4は、本実施形態における正極板の一例を示す概略平面図である。 図5は、本実施形態における負極板の一例を示す概略平面図である。 図6は、反力の測定方法を示す概略図である。 図7は、セパレータの比例限度と、反力との関係を示すグラフである。 図8は、セパレータの比例限度と、出力との関係を示すグラフである。 図9は、正極板の積層数と、反力との関係を示すグラフである。 図10は、本実施形態における組電池の一例を示す概略図である。
以下、本開示の実施形態(以下「本実施形態」とも記される。)が説明される。ただし、以下の説明は、特許請求の範囲を限定しない。
本実施形態における幾何学的な用語(例えば「垂直」等)は、実質的にその状態であればよいことを示している。本実施形態における幾何学的な用語は、厳密な意味に解されるべきではない。例えば「垂直」は、実質的に垂直である状態を示す。すなわち「垂直」は、厳密な意味での「垂直」状態から多少ずれていてもよい。「実質的に垂直である状態」は、例えば、設計上、作業上、製造上等の公差、誤差等を当然に含み得る。
本実施形態において、「実質的に・・・からなる」との記載は、本開示の目的を阻害しない範囲で、必須成分に加えて、追加の成分が含まれ得ることを示す。例えば、当該技術の分野において通常想定される成分(例えば不可避不純物等)は、当然含まれ得る。
本実施形態において、例えば「0.1質量部から10質量部」等の記載は、特に断りのない限り、境界値を含む範囲を示す。例えば「0.1質量部から10質量部」は、「0.1質量部以上10質量部以下」の範囲を示す。
本実施形態において、例えば「LiCoO2」等の化学量論的組成式によって化合物が表現されている場合、該化学量論的組成式は、代表例に過ぎない。例えば、コバルト酸リチウムが「LiCoO2」と表現されている時、コバルト酸リチウムは「Li/Co/O=1/1/2」の組成比に限定されず、任意の組成比でLi、CoおよびOを含み得る。
<非水電解質二次電池>
図1は、本実施形態における非水電解質二次電池の一例を示す概略図である。
電池100は、外装体90を含む。外装体90は、角形(扁平直方体状)である。外装体90は、例えば、金属材料製であってもよい。外装体90は、例えば、アルミニウム(Al)合金製であってもよい。
外装体90は、電極体50および電解液(不図示)を収納している。すなわち、電池100は、電極体50および電解液を含む。外装体90内において、例えば、樹脂製のホルダに電極体50が保持されていてもよい。電極体50は、正極集電部材81により、正極端子91に接続されている。電極体50は、負極集電部材82により、負極端子92に接続されている。
《電極体》
図2は、本実施形態における電極体の一例を示す概略図である。
電極体50は、巻回型である。電極体50は、扁平状に成形されている。電極体50は、積層体51を含む。巻回軸52の周りに、積層体51が渦巻状に巻回されることにより、電極体50が形成される。
積層体51は、第1セパレータ31と正極板10と第2セパレータ32と負極板20とを含む。第1セパレータ31と正極板10と第2セパレータ32と負極板20とは、この順に積層されている。積層体51の厚さ(第1セパレータ31の厚さ、正極板10の厚さ、第2セパレータ32の厚さ、および負極板20の厚さの合計)は、例えば、210μm以下であってもよい。積層体51が210μm以下の厚さを有することにより、成形時に湾曲部のセパレータに折り目が形成され、成形緩みが起こり難くなる傾向がある。つまり、電極体の中心から外側に向かう方向において、セパレータに折り目(塑性変形)が生じた範囲が広くなる(折り目が生じた層数が多くなる)と考えられる。積層体51が210μmより大きい厚さを有する場合、成形時に湾曲部のセパレータに折り目が形成されにくく、成形緩みが起きやすくなる傾向がある。つまり、電極体の中心から外側に向かう方向において、セパレータに折り目(塑性変形)が生じた範囲が狭くなる(折り目が生じた層数が少なくなる)と考えられる。積層体51の厚さは、初期の電池容量を確保するとの観点から、例えば、135μmから200μmであってもよい。
すなわち、積層体51において、例えば下記式(1):
x+y+z≦210 (1)
の関係が満たされていてもよい。
上記式(1)中、
「x」は、正極板10の厚さ(μm)を示す。
「y」は、負極板20の厚さ(μm)を示す。
「z」は、第1セパレータ31の厚さ(μm)と、第2セパレータ32の厚さ(μm)との合計を示す。第1セパレータ31の厚さ(μm)と、第2セパレータ32の厚さ(μm)とは、実質的に同一であってもよいし、異なっていてもよい。
あるいは、積層体51において、例えば下記式(2):
135≦x+y+z≦200 (2)
の関係が満たされていてもよい。
上記式(2)中の「x、y、z」は、上記式(1)中の「x、y、z」と同値である。
さらに、上記式(1)および(2)において、例えば下記式(3)から(5):
x≦80 (3)
y≦80 (4)
z≦50 (5)
の関係が満たされていてもよい。上記式(3)から(5)の関係がさらに満たされることにより、反力の低減が期待される。
図3は、電極体の一例を示す概略断面図である。
図3には、巻回軸52(図2参照)と垂直に交わる断面が示されている。電極体50は、湾曲部53と平坦部54とを含む。湾曲部53は、平坦部54の両側に形成されている。湾曲部53においては、積層体51が円弧状に湾曲している。湾曲部53においては、正極板10、負極板20およびセパレータが湾曲面を有している。平坦部54においては、正極板10、負極板20およびセパレータが平坦面を有している。湾曲部53の断面が円弧とみなされた時、該円弧を含む円は0.5dの半径を有する。平坦部54は1.0dの厚さを有する。
(積層数)
本実施形態の「積層数」は、平坦部54において計数される。例えば、正極板10の積層数が計数される時、正極板10の一部が平坦部54にかかっていれば、1層とみなされる。正極板10の積層数は、例えば、54層以上110層以下であってもよい。正極板10の積層数が54層以上である電極体50に対して、本実施形態のセパレータが適用されることにより、反力の低減幅が大きくなることが期待される。正極板10の積層数が110層を超えると、電極体50に正極集電部材81が溶接される時に、溶接不良が発生する可能性がある。正極板10の積層数は、例えば、58層以上であってもよい。正極板10の積層数は、例えば、82層以上であってもよい。正極板10の積層数は、例えば、100層以下であってもよい。
《セパレータ》
本実施形態の電極体50は、第1セパレータ31および第2セパレータ32を含む。電極体50において、セパレータの少なくとも一部は、正極板10と負極板20との間に介在している。セパレータは、正極板10と負極板20とを分離している。
セパレータは、帯状のシートである。セパレータは、例えば、25μm以下の厚さを有していてもよい。セパレータが25μm以下の厚さを有することにより、成形緩みが起こり難くなる傾向がある。セパレータは、例えば、5μmから20μmの厚さを有していてもよい。セパレータは、例えば、14μmから23μmの厚さを有していてもよい。セパレータは、例えば、14μmから20μmの厚さを有していてもよい。セパレータは、例えば、14μmから19μmの厚さを有していてもよい。セパレータは、例えば、19μmから23μmの厚さを有していてもよい。セパレータは、例えば、20μmから23μmの厚さを有していてもよい。
セパレータは、電気絶縁性である。セパレータは、例えば、ポリオレフィン製であってもよい。セパレータは、例えば、ポリエチレン(PE)製であってもよい。セパレータは、例えば、ポリプロピレン(PP)製であってもよい。セパレータは、例えば、単層構造を有していてもよい。セパレータは、例えば、PE層からなっていてもよい。セパレータは、例えば、積層構造を有していてもよい。セパレータは、例えば、PP層、PE層およびPP層を含んでいてもよい。PP層、PE層およびPP層は、この順に積層されていてもよい。例えば、セパレータの表面に、セラミック粒子層等が形成されていてもよい。
セパレータは、多孔質である。セパレータは、例えば、40%から60%の空孔率を有していてもよい。セパレータは、例えば、50%から60%の空孔率を有していてもよい。空孔率は、水銀ポロシメータにより測定され得る。セパレータは、例えば、200s/100mlから300s/100mlの透気度を有していてもよい。透気度は、王研式透気度計により測定され得る。
(比例限度)
「比例限度」は、外力によって固体が変形する時、応力とひずみとの比例関係(フックの法則)が成立する、応力の限度を示す。本実施形態のセパレータは、10.2MPa以下の比例限度を有する。セパレータが10.2MPa以下の比例限度を有することにより、反力の低減が期待される。セパレータは、例えば、9.7MPa以下の比例限度を有していてもよい。セパレータは、例えば、8.8MPa以下の比例限度を有していてもよい。セパレータは、例えば、7.8MPa以下の比例限度を有していてもよい。
セパレータは、例えば、4.5MPa以上の比例限度を有していてもよい。セパレータが4.5MPa以上の比例限度を有することにより、出力の向上が期待される。セパレータは、例えば、6.2MPa以上の比例限度を有していてもよい。
(比例限度の測定方法)
本実施形態の比例限度は、セパレータの厚さ方向の圧縮試験において測定される。まず、試験片が準備される。電池100から電極体50が回収される。電極体50からセパレータが回収される。セパレータから試験片が切り出される。試験片は、電極体50において湾曲部53に相当する部分から回収される。平坦部54に相当する部分は、成形圧力の影響により、物性が変化している可能性がある。また、電極体50の中心から計数して、30層目よりも外側の部分から試料片が採取される。試験片は、一辺の長さが1cm以上の矩形状とされる(試験片は、後述の圧子の平面サイズよりも大きいものとされる)。試験片は、172枚準備される。172枚の試験片は、同一仕様を有する電池群から集められてもよい。
圧縮試験機が準備される。例えば、島津製作所製のオートグラフ「AG-50kNG W975」が使用されてもよい。これと同等の機能を有する試験機が使用されてもよい。
圧縮試験機に圧子が取り付けられる。圧子は、ステンレス鋼材(SUS)製のブロックである。圧子は、1cm×1cmの平面サイズを有する。
172枚の試験片が積層されることにより、積層体が形成される。積層体が圧縮試験機の試料台に配置される。積層体の積層方向(すなわちセパレータの厚さ方向)に沿って、圧子が積層体に押し込まれる。
圧縮応力が75N(0.075MPa)に到達するまで、手動で圧子が積層体に押し込まれる。圧縮応力が75Nに到達した後、圧縮応力の上昇速度が666.5N/s(0.6665MPa/s)となるように、圧子の押し込みが継続される。圧縮応力が1500N(1.5MPa)に到達した時点で、圧子の押し込みが停止される。以上より、応力-ひずみ曲線が取得される。応力-ひずみ曲線において、応力とひずみとの比例関係(フックの法則)が成立する、応力の限度が測定される。比例限度は、小数第1位まで有効である。小数第2位以下は四捨五入される。
応力-ひずみ曲線において、応力とひずみが比例関係を有する領域の傾きから、弾性率が算出され得る。セパレータは、例えば、180MPaから210MPaの弾性率を有していてもよい。セパレータは、例えば、188MPaから208MPaの弾性率を有していてもよい。
《正極板》
図4は、本実施形態における正極板の一例を示す概略平面図である。
正極板10は、帯状のシートである。正極板10は、例えば、10μmから100μmの厚さを有していてもよい。正極板10は、例えば、81μm以下の厚さを有していてもよい。正極板10が81μm以下の厚さを有することにより、成形緩みが起こり難くなる傾向がある。正極板10は、例えば、50μmから81μmの厚さを有していてもよい。正極板10は、例えば、50μmから75μmの厚さを有していてもよい。正極板10は、例えば、75μmから81μmの厚さを有していてもよい。
正極板10は、正極基材11および正極活物質層12を含む。正極基材11は、例えば、アルミニウム(Al)合金箔等であってもよい。正極基材11は、例えば、10μmから20μmの厚さを有していてもよい。正極活物質層12は、正極基材11の表面に配置されている。正極活物質層12は、正極基材11の片面のみに配置されていてもよい。正極活物質層12は、正極基材11の表裏両面に配置されていてもよい。正極基材11の一部は、正極活物質層12から露出している。以下、正極基材11が露出した部分が「正極基材露出部」とも記される。正極基材露出部は、短手方向(図4のx軸方向)の一方の端部に配置されている。正極基材露出部は、長手方向(図4のy軸方向)に延びている。正極基材露出部は、電極体50と正極端子91との接続に利用され得る。
正極活物質層12は、例えば、2g/cm3から3g/cm3の密度を有していてもよい。正極活物質層12は、例えば、2.4g/cm3から2.6g/cm3の密度を有していてもよい。正極活物質層12は、正極活物質を含む。正極活物質層12は、実質的に正極活物質からなっていてもよい。
正極活物質は、任意の成分を含み得る。正極活物質は、例えば、LiCoO、LiNiO2、LiMnO2、LiMn24、Li(NiCoMn)O2、Li(NiCoAl)O2、およびLiFePO4からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。ここで、例えば「Li(NiCoMn)O2」等の組成式における「(NiCoMn)」等の記載は、括弧内の組成比の合計が1であることを示している。正極活物質層12は、正極活物質に加えて、例えば、導電材およびバインダ等をさらに含んでいてもよい。導電材は、任意の成分を含み得る。導電材は、例えば、アセチレンブラック等を含んでいてもよい。導電材の配合量は、100質量部の正極活物質に対して、例えば、0.1質量部から10質量部であってもよい。バインダは、任意の成分を含み得る。バインダは、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を含んでいてもよい。バインダの配合量は、100質量部の正極活物質に対して、例えば、0.1質量部から10質量部であってもよい。
《負極板》
図5は、本実施形態における負極板の一例を示す概略平面図である。
負極板20は、帯状のシートである。負極板20は、例えば、10μmから100μmの厚さを有していてもよい。負極板20は、例えば、83μm以下の厚さを有していてもよい。負極板20が83μm以下の厚さを有することにより、成形緩みが起こり難くなる傾向がある。負極板20は、例えば、57μmから83μmの厚さを有していてもよい。負極板20は、例えば、57μmから76μmの厚さを有していてもよい。負極板20は、例えば、76μmから83μmの厚さを有していてもよい。
負極板20は、負極基材21および負極活物質層22を含む。負極基材21は、例えば、銅(Cu)合金箔等であってもよい。負極基材21は、例えば、5μmから10μmの厚さを有していてもよい。負極活物質層22は、負極基材21の表面に配置されている。負極活物質層22は、負極基材21の片面のみに配置されていてもよい。負極活物質層22は、負極基材21の表裏両面に配置されていてもよい。負極基材21の一部は、負極活物質層22から露出している。以下、負極基材21が露出した部分が「負極基材露出部」とも記される。負極基材露出部は、短手方向(図5のx軸方向)の一方の端部に配置されている。負極基材露出部は、長手方向(図5のy軸方向)に延びている。負極基材露出部は、電極体50と負極端子92との接続に利用され得る。
負極活物質層22は、例えば、1.05g/cm3から1.2g/cm3の密度を有していてもよい。負極活物質層22は、例えば、1.1g/cm3から1.12g/cm3の密度を有していてもよい。負極活物質層22は、負極活物質を含む。負極活物質層22は、実質的に負極活物質からなっていてもよい。
負極活物質は、任意の成分を含み得る。負極活物質は、例えば、黒鉛、ソフトカーボン、ハードカーボン、珪素、酸化珪素、珪素基合金、錫、酸化錫、錫基合金、およびLi4Ti512からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。負極活物質層22は、負極活物質に加えて、例えば、導電材およびバインダ等をさらに含んでいてもよい。導電材は、任意の成分を含み得る。導電材は、例えば、アセチレンブラック、気相成長炭素繊維およびカーボンナノチューブからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。導電材の配合量は、100質量部の負極活物質に対して、例えば、0.1質量部から10質量部であってもよい。バインダは、任意の成分を含み得る。バインダは、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)およびポリアクリル酸(PAA)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。バインダの配合量は、100質量部の負極活物質に対して、例えば、0.1質量部から10質量部であってもよい。
《電解液》
電解液の少なくとも一部は、電極体50に含浸されている。電解液の全部が電極体50に含浸されていてもよい。電解液の一部が電極体50に含浸されていてもよい。電解液の一部は、電極体50の外部に貯留していてもよい。電解液は液体電解質である。電解液は、溶媒および支持電解質を含む。溶媒は非プロトン性である。溶媒は任意の成分を含み得る。溶媒は、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)およびジエチルカーボネート(DEC)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。支持電解質は溶媒に溶解している。支持電解質は任意の成分を含み得る。支持電解質は、例えば、LiPF6、LiBF4、LiN(FSO22、およびLiB(C242からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。電解液は、溶媒および支持電解質に加えて、任意の添加剤をさらに含んでいてもよい。
<組電池>
図10は、本実施形態における組電池の一例を示す概略図である。
組電池300は、1個以上の単電池310と、ハウジングとを含む。単電池310は、前述された本実施形態の非水電解質二次電池である。組電池300は、例えば、1個から100個の単電池310を含んでいてもよい。組電池300は、例えば、2個から20個の単電池310を含んでいてもよい。組電池300が複数個の単電池310を含む場合、複数個の単電池310は所定方向に配列される。図10では、複数個の単電池310がy軸方向に配列されている。単電池310が配列される方向は、「配列方向」とも記される。複数個の単電池310は、電気的に直列接続されていてもよい。複数個の単電池310は、電気的に並列接続されていてもよい。電気的に連結された一群の単電池310は、「電池モジュール」とも称される。
ハウジングは、例えば、収納箱(不図示)と、拘束部材320とを含む。収納箱は、単電池310と拘束部材320とを収納する。拘束部材320は、例えば、2枚のエンドプレート321とバンド322とを含む。エンドプレート321は、配列方向の両端にそれぞれ配置されている。2枚のエンドプレート321間の距離が所定範囲に収まるように、バンド322が2枚のエンドプレート321を互いに結合する。これにより、2枚のエンドプレート321に挟まれた単電池310が拘束される。すなわち、拘束部材320が単電池310を拘束する。
本実施形態における拘束部材320は、剛性の低い材料によって形成されていてもよい。単電池310が小さい反力を示し得るためである。拘束部材は、例えば、樹脂材料製であってもよい。例えば、エンドプレート321およびバンド322の少なくとも一方が樹脂材料製であってもよい。
以下、本開示の実施例(以下「本実施例」とも記される。)が説明される。ただし、以下の説明は、特許請求の範囲を限定しない。
<試験電池の製造>
《No.1》
本実施例の試験電池は、下記手順により製造された。
正極活物質〔Li(NiCoMn)O2〕と導電材(アセチレンブラック)とバインダ(PVDF)と分散媒(N-メチル-2-ピロリドン)とが混合されることにより、正極スラリーが調製された。正極スラリーが正極基材(Al合金箔、厚さ 15μm)の表面に塗布され、乾燥されることにより、正極活物質層が形成された。これにより正極原反が製造された。正極原反が圧縮され、所定サイズに切断されることにより、正極板が製造された。正極板は下記平面寸法を有していた。
正極基材露出部の幅(W11、図4参照):10mm
正極活物質層の幅(W12、図4参照):110mm
負極活物質(天然黒鉛)とバインダ(CMC、SBR)と分散媒(水)とが混合されることにより、負極スラリーが調製された。負極スラリーが負極基材(Cu合金箔、厚さ 8μm)の表面に塗布され、乾燥されることにより、負極活物質層が形成された。これにより負極原反が製造された。負極原反が圧縮され、所定サイズに切断されることにより、負極板が製造された。負極板は、下記平面寸法を有していた。
負極基材露出部の幅(W21、図5参照):13mm
負極活物質層の幅(W22、図5参照):115mm
第1セパレータおよび第2セパレータが準備された。本実施例の第1セパレータおよび第2セパレータは、同一仕様を有していた。セパレータの物性値は、下記表1に示される。なお下記表1の「比例限度」は、出力および反力の測定後の電池から、回収されたセパレータで測定された値である。
第1セパレータ、正極板、第2セパレータおよび負極板がこの順に積層されることにより、積層体が形成された。積層体が渦巻状に巻回されることにより、筒状の電極体が形成された。平板プレス機により、筒状の電極体が径方向に押し潰された。これにより、電極体が扁平状に成形された。電極体において、負極板の積層数は、正極板の積層数よりも2層多く設定された。第1セパレータおよび第2セパレータの合計積層数は、正極板の積層数の2倍よりも8層多く設定された。
外装体が準備された。外装体は角形であった。外装体はAl合金製であった。外装体の寸法は、下記表1に示される。下記表1の「外寸」は、図1のy軸方向の外形寸法を示す。下記表1の「厚さ」は、外装体材料の厚さ(板厚)を示す。
外装体は、容器と蓋とからなっていた。蓋には、正極端子および負極端子が設けられていた。正極集電部材により、正極端子と電極体とが電気的に接続された。負極集電部材により、負極端子と電極体とが電気的に接続された。電極体が袋状のホルダに挿入された。ホルダは樹脂フィルム(材質 PP、厚さ 0.15mm)により形成されていた。電極体がホルダと共に、容器に収納された。レーザ溶接により、蓋と容器とが接合された。蓋に設けられた注液孔から、電解液が外装体に注入された。電解液が電極体に含浸された。電解液は、下記成分を含んでいた。
溶媒:EC/EMC/DEC=3/3/4(体積比)
支持電解質:LiPF6(濃度 1mоl/L)
以上より、電池が製造された。電解液の注入後、注液孔が開いたまま、電池が所定量充電された。充電中、電極体から発生したガスが、注液孔から排出された。充電後、注液孔が封止栓により塞がれた。
《No.2からNo.12》
下記表1に示されるように、セパレータの比例限度、および正極板の積層数等が変更されることを除いては、No.1と同様に、試験電池が製造された。下記表1における「透気度」は、No.1におけるセパレータの透気度が100%と定義された時の相対値である。
<評価>
《反力の測定》
図6は、反力の測定方法を示す概略図である。
押圧治具200が準備される。押圧治具200は、第1プレート201、第2プレート202、第3プレート203、第4プレート204、ボルト205、およびナット206を含む。各プレートは、例えば、SUS製であってもよい。各プレートは、例えば、13mm以上の厚さを有していてもよい。第1プレート201および第2プレート202の表面には、突起部が形成されている。突起部は2mmの高さを有する。ボルト205は、第1プレート201、第2プレート202、第3プレート203、および第4プレート204を貫通している。第1プレート201、第2プレート202、第3プレート203、および第4プレート204は、ボルト205およびナット206により締結されている。第3プレート203と第4プレート204との間に、ロードセル210が配置される。ロードセル210は、例えば、ミネベアミツミ社製の型式「CMP1-2T」であってもよい。同装置と同等の機能を有するロードセルが使用されてもよい。第1プレート201と第2プレート202とにより、電池100が挟まれる。すなわち電池100が拘束される。電池100の外寸(y軸方向の外形寸法)が所定値となるように、第1プレート201と第2プレート202とが固定されることにより、ロードセル210に圧力が出力される。該圧力が「反力(F)」とみなされる。ここで、押圧治具200の重さが反力の値に影響しないように、ロードセル210は電池100に対して水平方向に並べられる。
第1プレート201と第2プレート202とが固定された時の電池100の外寸は「拘束寸法(D)」とも記される。本実施例の拘束寸法は、外装体の本来の外寸に対して、0.1mm程度小さい値であった。
第1プレート201と第2プレート202とにより、電池100が拘束された後、1Itの定電流(CC)充電により、電池100が3.4Vから4.2Vまで充電された。4.2Vに到達後、定電圧(CV)充電により、電池100が15分間充電された。これにより電池が満充電された。充電後、反力が測定された。反力は下記表1に示される。なお「It」は、電流の時間率を示す記号である。1Itの電流によれば、満充電容量が1時間で放電される。
《出力の測定》
25℃の温度環境下において、定電流-定電圧(CC-CV)充電により、電池が3.699Vまで90分間で充電された。充電後、10分間の休止を挟んで、40Aの電流により電池が10秒間放電された。下記式(6)および(7)により、出力が算出された。出力は下記表1に示される。下記表1の出力は、No.1の出力が100%と定義された時の相対値である。
p=40×(V0-3)/(V0-V10) (6)
Q=3×Ip (7)
「Ip」は、10秒間の放電により電圧が3Vに達する時の電流を示す。
「V0」は、放電開始時の電圧を示す。
「V10」は、放電開始から10秒経過時の電圧を示す。
Figure 0007228548000001
<結果>
《セパレータの比例限度と、反力との関係》
図7は、セパレータの比例限度と、反力との関係を示すグラフである。
図7には、No.1からNo.5、No.12の結果が示されている。セパレータの比例限度が10.2MPa以下になると、反力が顕著に低減している。比例限度が9.7MPa以下になると、比例限度が小さくなるにつれて、反力は漸減している。
比例限度が10.7MPaである時(No.12)、反力が非常に大きくなっている。成形緩みが発生していると考えられる。
《セパレータの比例限度と、出力との関係》
図8は、セパレータの比例限度と、出力との関係を示すグラフである。
図8には、No.1からNo.5、No.12の結果が示されている。比例限度が大きくなるにつれて、出力が漸増する傾向がみられる。比例限度が4.5MPa以上であることにより、出力の向上が期待される。
《正極板の積層数と、反力との関係》
図9は、正極板の積層数と、反力との関係を示すグラフである。
図9には、No.1、No.4、No.6からNo.9の結果が示されている。正極板の積層数が増加する程、反力が増大する傾向がみられる。また、比例限度が小さくなる程、反力が低減する傾向がみられる。
第1曲線(C1)は、比例限度が9.7MPaである時の結果を反映している。第2曲線(C2)は、比例限度が6.2MPaである時の結果を反映している。第1曲線(C1)と第2曲線(C2)との差(C1-C2)は、積層数が増加する程、拡大する。すなわち、積層数が増大する程、比例限度の調整による、反力の低減幅が大きくなると考えられる。
積層数が54層以上である範囲において、差(C1-C2)が大きい。したがって、積層数が54層以上の範囲において、反力の低減幅が大きくなることが期待される。ただし、積層数が110層を超えると、例えば、電極体と正極集電部材との溶接時に、溶接不良が発生する可能性がある。
本実施形態および本実施例は、全ての点で例示である。本実施形態および本実施例は、制限的なものではない。例えば、本実施形態および本実施例から、任意の構成が抽出され、それらが任意に組み合わされることも、当初から予定されている。
特許請求の範囲の記載に基づいて定められる技術的範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の意味における全ての変更を包含する。さらに、特許請求の範囲の記載に基づいて定められる技術的範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の範囲内における全ての変更も包含する。
10 正極板、11 正極基材、12 正極活物質層、20 負極板、21 負極基材、22 負極活物質層、31 第1セパレータ、32 第2セパレータ、50 電極体、51 積層体、52 巻回軸、53 湾曲部、54 平坦部、81 正極集電部材、82 負極集電部材、90 外装体、91 正極端子、92 負極端子、100 電池、200 押圧治具、201 第1プレート、202 第2プレート、203 第3プレート、204 第4プレート、205 ボルト、206 ナット、210 ロードセル、300 組電池、310 単電池、320 拘束部材、321 エンドプレート、322 バンド。

Claims (3)

  1. 外装体と電極体と電解液とを含み、
    前記外装体は、前記電極体と前記電解液とを収納しており、
    前記電極体は、扁平状に成形されており、
    前記電極体は、積層体を含み、
    前記積層体は、第1セパレータと正極板と第2セパレータと負極板とを含み、
    前記第1セパレータと前記正極板と前記第2セパレータと前記負極板とは、この順に積層されており、
    前記電極体は、前記積層体が渦巻状に巻回されることにより形成されており、
    前記第1セパレータおよび前記第2セパレータの各々が、4.5MPa以上10.2MPa以下の比例限度を有しており、
    前記比例限度は、前記第1セパレータおよび前記第2セパレータの厚さ方向の圧縮試験において測定され、
    前記電極体の巻回軸と垂直に交わる断面において、
    前記電極体は、湾曲部と平坦部とを含み、
    前記湾曲部においては、前記正極板が湾曲面を有しており、
    前記平坦部においては、前記正極板が平坦面を有しており、
    前記平坦部に、前記正極板が54層以上110層以下に積層されている、
    非水電解質二次電池。
  2. 前記積層体において、下記式(1):
    x+y+z≦210 (1)
    の関係が満たされており、
    上記式(1)中、
    xは、前記正極板の厚さ(μm)を示し、
    yは、前記負極板の厚さ(μm)を示し、
    zは、前記第1セパレータの厚さ(μm)と、前記第2セパレータの厚さ(μm)との合計を示す、
    請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 1個以上の単電池と、ハウジングとを含み、
    前記単電池は、請求項1または請求項2に記載の非水電解質二次電池であり、
    前記ハウジングは、拘束部材を含み、
    前記拘束部材は、前記単電池を拘束しており、
    前記拘束部材は、樹脂材料製である、
    組電池。
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