JP7227230B2 - 熱アシスト負電子親和性フォトカソード - Google Patents

熱アシスト負電子親和性フォトカソード Download PDF

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Description

(関連出願のクロスリファレンス)
本願は、2017年9月12日に出願された米国特許出願第15/702,647号の優先権を主張するものであり、その全ては参照として本明細書に組み込まれる。
(技術分野)
本発明は、効果的に負電子親和性半導体フォトカソードの分野に属する。本発明は、光吸収層と効果的に負電子親和性フォトカソード放出面との間に単一の小さな伝導帯バリアを組み込んだ新規のフォトカソード構造について説明する。この熱アシスト負電子親和性(TANEA)フォトカソードは、光電子増倍管及び暗視センサでの使用に適している。本発明は、極低温を超えて動作するように設計された、可視及び近赤外部分スペクトルのフォトカソードに最大の利益をもたらす。
フォトカソードには、多種多様なタイプ及び下位分類がある。A.H.Sommerによる、Photoemissive Materials、Robert E.Krieger出版社、ハンチントン、ニューヨーク、1980年に説明されているように、早夜の画像増強装置の多くは、マルチアルカリアンチモン化物フォトカソードが採用されている。これらのフォトカソードの最新版は、今日販売され使用されている画像増強装置のかなりの部分を占めている。1950年代にWilliam E.SpicerがPhys.Rev.112、114(1958年)で、フォトカソードデバイスの物理的性質を理解し、特定の性能特性のためのフォトカソードの設計を可能にした詳細なフォトカソードモデルを報告したとき、新しい種類のフォトカソードの研究が定着し、加速した。本開示は、効果的な負電子親和性(NEA)フォトカソード構造を利用する。William Spicer教授は、光吸収、光電子輸送、及び光電子放出の詳細を説明する3つのステップのモデルについて説明した。このモデルが提案された新規で独創的なフォトカソード構造に適用することによって、本発明を説明及び理解し得る基礎が提供される。
Spicerの出版後、数多くの種類のフォトカソードが開発された。米国特許第3,631,303号明細書は、傾斜バンドギャップ半導体吸収層を採用する初期のNEAフォトカソード設計の1つを詳述している。説明された構造では、半導体基板は活性層の裏面のパッシベーション層として機能する大きなバンドギャップ材料である。反射モードのフォトカソードとして記載されているが、薄い基板窓層を使用することによって、構造は透過モードでも同じように機能する。米国特許第5,268,570号明細書に開示されている最新の第3世代画像増強フォトカソードは、p型AlGaAs窓層と結合されたp型GaAs又はInGaAs光吸収層を利用する。通常、1×1018/cm以上の高いp型ドーピングレベルと、AlGaAs又はAlInGaAs窓層より大きなバンドギャップによって、光生成電子を保存するのに非常に効率的なヘテロ構造になる。最新のGaAsフォトカソードの例及び製造方法は、米国特許第5,597,112号明細書に記載されている。ヘテロ接合に拡散する光電子は、ポテンシャルバリアを経験し、反射して吸収層に戻り、真空放出面に向かう。米国特許第3,631,303号明細書に記載されている傾斜バンドギャップ構造は、光電子の拡散/ドリフトを真空放出面に向ける際に同様の役割を果たす。
米国特許第5,712,490号明細書には、光応答を増大させるために、「放出面までデバイスの伝導帯を平坦に維持する」ための、フォトカソード放出面近傍の組成傾斜と所定のドーピングプロファイルとを組み合わせたフォトカソードが記載されている。さらに、複雑な量子井戸構造を組み込んだ特定の用途向けフォトカソードは、電子加速器で使用するために設計され、米国特許第8,143,615号明細書にはそのような構造が記載されている。フォトカソードの設計の基本として、光生成電子はトンネリングを介して個々の量子井戸間のバリアを通過し、それによってミニバンドが作成される。伝導帯バリアを超える電子の有意な熱励起は、単色化されたエネルギー状態を有する電子ビームを生成する本発明の請求された機能に違反するであろう。
前の段落で説明した半導体NEAフォトカソードは、受動性フォトカソードに分類され得る。使用時に、これらのカソードは単一の固定電位に設定される。すなわち、カソード内に、2つ以上の接触端子にバイアス電圧を印加することによって指定される電界はない。
他の種類のバイアスされたフォトカソードは存在するが、追加の複雑さ、コスト、及びしばしばバイアスされたフォトカソード構造に関連する増加した暗電流は、それらを様々な用途に不適切にする。現在のGaAsベースの暗視カソードは、約1×10-14A/cmの室温放出暗電流を達成すると同時に、40%を超える外部量子効率を実証可能である。GaAsの実証された性能レベルを満たすことは、バイアスされたフォトカソード構造にとって厳しい要件である。
本発明の実施形態は、受動性フォトカソードの分類に入る。
本発明の第一の様態に係るp型半導体フォトカソードは、光吸収層とフォトカソードの真空放出面との間に入るフェルミ準位を基準に、伝導帯エネルギーのバリア又は上昇を含む。伝導帯にバリアを組み込むことは半直感的に思えるが、放出面への光電子輸送効率と光電子脱出確率との間でトレードオフが行われる。一般に、放出面への光電子輸送効率は、伝導帯バリアの高さが高くなるにつれて低下する。代わりに、NEAフォトカソードの脱出確率は、一般に、表面の伝導帯とフェルミ準位との間のエネルギー拡散が増加するにつれて増加する。その結果、光生成電子の脱出確率は、一般に、バリアを正常に通過する電子のバリアの高さが増加するにつれて増加する。本開示は、北極環境での暗視装置の使用に関連して、室温付近又は-40℃を超える温度で操作した場合、経済的に重要なGaAsフォトカソードを含むフォトカソードの範囲でバリアの高さが増加するため、脱出確率の増加率が光電子輸送効率の減少を超過し得ると教示している。
バリアの厚さは、バリアを横切る光電子の透過が、バリアトンネリングではなく、指定された動作温度でバリアの高さを超えるのに十分なエネルギーの熱励起電子によって支配されるように十分に設定されている。さらに、バリアの厚さとドーピングレベルとの組合せは、半導体表面下に形成される可能性のある空乏層が、バリア層が完全に空乏化するまでバリア層を貫通しないか、又はエネルギーバリアを通過するトンネリングが支配するまで効果的なバリアの厚さを減少させないことを保証するのに十分である。前述した要求に合うバリアは、熱電子放出バリアと呼ばれる。伝導帯内の熱化した光電子(温度>0K)は、伝導帯バリアを超える熱電子励起によって、フォトカソードのバリア層を通過する有限の可能性を有する。伝導帯バリアを通過する光電子は、バリアのないフォトカソード構造と比較したとき、近接する負電子親和力の真空界面からの脱出確率の増加からの恩恵を受ける。この実証された性能レベルの向上は、2つの重要な観察結果によって定性的に説明されてもよい。
1.真空放出面に差し出される電子の平均エネルギーは、図1Bに示す従来技術のフォトカソードに対して熱電子放出バリア(115)が存在する場合に増加する。エネルギー増加により、光電子が真空中の自由電子の近接エネルギーを下回る前に、電子が活性層(135)と半導体フォトカソード表面との間の界面に隣接する空乏領域に入った後、エネルギー損失が増加する。本質的に、熱電子放出バリア(115)は、光電子エネルギーフィルタリング機能を行い、光放出の試行のために熱分布の上限で落下する光電子を選択的に伝達する。吸収層(110)内の光電子の光電子エネルギー分布と比較して、これら光電子の平均エネルギーが高いと、放出のために表面に差し出される光電子の脱出確率が直接増加する。その結果、TANEAフォトカソードから抜ける電子の脱出確率は、従来技術のフォトカソードよりも高い。
2.光放出に必要な要件から光吸収層(110)の材料パラメータを分離することにより、図1Bに示す従来技術のフォトカソードで実行可能なよりも低いドーピングレベルを光吸収層で使用できるようになる。ドーピングレベルが減少すると、高品質の直接バンドギャップフォトカソードで少数のキャリア寿命が増加し得る。十分なキャリア寿命があるため、任意の試行で熱電子放出バリア(115)を通過できなかった光電子は、追加の試行のためにバリア-光吸収層界面(110~115界面)に拡散する可能性が高くなる。バリアを透過する各試行で、光電子エネルギーは変化する。統計的に、フェルミ準位に対する光電子エネルギーは、伝導帯の最小値に加え、伝導帯の状態密度及び温度の両方によって決定される熱エネルギー分布に広がる。この分布は、kTの関数として説明されてもよく、kはボルツマン定数、Tはケルビン温度での半導体格子温度である。その結果、熱電子放出バリアに最初に遭遇したときに統計的エネルギー分布が低くなった可能性のある電子は、次の試行で吸収層内の熱光電子の統計的エネルギー分布の上限に落ちることがある。キャリア寿命の制限に起因する光電子の正味の損失は、観察結果1で詳しく説明されている脱出確率の正味の増加よりも小さく、TANEAフォトカソードは従来技術のフォトカソードに対して改善された性能を示す。
バリアの通過に関連する光電子輸送効率の低下と、構造のフェルミエネルギーに対する光電子エネルギーの増加に関連する脱出確率の増加とが組み合わされた効果により、狭い範囲のバリアエネルギーに対して全体的なフォトカソードの感度が向上する。
以下に詳述する熱アシストフォトカソードの実施形態は、本発明の説明を補助するために、本発明の範囲を限定するためではなく、実際的な例として提示される。当業者は、本開示の要素及び教示を使用して、それらの特定の温度範囲、半導体材料、及び検出波長要件に対して最適化された同等の別々のフォトカソードの実施形態を作成することが予想される。これらの変形は、本開示の範囲内に留まる。
他の特徴及び様態は、図面を参照して以下の詳細な説明で説明される。
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を例示し、説明とともに本発明の原理を説明及び例示する役割を果たす。図面は、例示的な実施形態の主要な特徴を概略的に示すことを意図する。図面は、実際の実施形態のすべての特徴や示される要素の相対的寸法を示すことを意図するものではなく、正確な縮尺で描かれていない。
図1Aは、例示的な熱アシストフォトカソードのバンドギャップの略図である。図1Bは、従来技術のフォトカソードを示す。 図2は、実用的なフォトカソードアセンブリにおける例示的な熱アシストフォトカソードの略図を示す。 図3は、フォトカソードの表面化学を特定するための薄いエミッタ層を含む熱アシストフォトカソードの代替的実施形態を示す。 図4Aは、eV曲線の推定光応答と推定伝導帯バリアの高さを示す。図4Bは、kTの一部として報告される推定のバリアの高さの関数としての光応答を示し、ここでTは295ケルビンに設定された温度、kはボルツマン定数である。 図5は、TANEAフォトカソードを組み込んだイメージセンサを示す。光電子束を受容する電子撮像装置は、電子衝撃されたアクティブピクセルセンサ(EBAPS)及びEBCCD又は他の形態の電子画像装置を含んでもよい。 図6は、TANEAフォトカソードを組み込んだ画像増強装置又は光電子倍増管の略図を示す。蛍光スクリーン上で生成された画像とは関係なく、接点370上に存在する増幅された電気信号は、光電子増倍管の定義を満たしていることに注意する。
発明的な熱アシスト負電子親和性(TANEA)フォトカソードの実施形態は、図面を参照して説明される。異なる実施形態又はそれらの組合せは、異なる用途又は異なる利点を得るために使用されてもよい。得ようとする結果に応じて、本明細書で開示された異なる特徴は、部分的に又は最大限に、単独で又は他の特徴と組合せて利用して、利点と要件及び制約とのバランスを取ってもよい。従って、特定の利点は異なる実施形態を参照して強調されるが、開示された実施形態に限定することを意図していない。すなわち、本明細書で開示された特徴は、それらが説明される実施形態に限定せず、他の特徴と「組み合わせられ」、他の実施形態に組み込まれてもよい。
図1Aは、一実施形態に係る熱アシスト負電子親和力(NEA)の概略を示す。デバイスは、光学窓層105、光吸収層110、及び熱電子放出層115を含む。表1は、図1Aに概略的に示される熱アシスト負電子親和性フォトカソードの一実施形態による活性半導体層をさらに説明する。層は、透過モード構造で入射光が遭遇する順序で列挙されている。
Figure 0007227230000001
半導体フォトカソード構造を都合よく利用するために、カソードを透明支持構造に取り付けることが有用である。半導体フォトカソードをガラス窓に取り付ける方法は、米国特許第3,769,536号明細書に詳述されている。コーニングコード7056、又は同様の膨張ガラスは、図1A及び表1に記載されているGaAsフォトカソードの構造支持体として、ガラス接合を介して使用され得る。透過モードでの使用を想定したフォトカソードでは、反射防止コーティング(ARC)を使用することにより、光応答をさらに向上されてもよい。ARCは、露出したガラス表面、及びガラスと半導体との間の界面両方に有利に追加されてもよい。適切な屈折率及び厚さを備えたSiN層は、半導体とガラスとの界面の反射防止コーティングとして使用され得る。MgF等の様々なコーティングは、露出したガラス表面上に使用されてもよい。
最終的に、フォトカソードを効果的な負電子親和力(NEA)状態にしなければならない。半導体の表面は真空レベルのエネルギーより低いままであるが、本開示では、バリア層の伝導帯の空乏化されていない部分が真空中の自由電子のエネルギーより上にある場合、カソードが負電子親和力の有効な状態にあると言及する従来の命名法が使用される。効果的な光電子放出を促す表面を達成するために、フォトカソードは化学的に洗浄されてもよく、残留表面汚染物を脱離するために真空熱サイクルが行われ、最後に、これに限定されないがRb+O、Cs+O、又はCs+NF等の仕事関数を下げる材料でコーティングされる。ポテンシャルGaAsフォトカソード真空熱洗浄プロセスの詳細は、米国特許第4,708,677号明細書に記載されている。セシウム及び酸素を備えた半導体フォトカソードの処理は、米国特許第3,644,770号明細書に記載されていた。GaAsフォトカソードの製造方法に関するより最新の議論は、Illes P.Csorbaによる文献「イメージチューブ」1985年、ISBN0-672-22023-7に詳述されている。この文献のセクション12.1.9.6は、「第3世代のフォトカソード」の詳細を示している。第3世代の画像増強装置は、図1Bの従来のフォトカソードと同様のGaAsフォトカソードを使用している。Csorbaによって教示された方法は、図1Aに開示されている構造に直接移すことが可能である。Csorbaは、カソードの成長から仕事関数を下げるCs+Oコーティングの堆積までの主要なフォトカソードの製造工程全ての詳細を提供する。新規材料が層115に追加される範囲で、当業者は所望の結果を達成するために必要に応じて説明されたプロセスを微調整してもよい。GaAsフォトカソード活性化物理学は、Applied Physics A、材料科学と処理(履歴アーカイブ)3-5フォトカソードに詳細に説明されている。それらの物理学及び技術は、W.E.Spicer,Issue、12巻、2号、1977年2月、115~130頁に詳細に説明されている。
図1Aは、熱アシスト負電子親和性(TANEA)フォトカソードの基本的な実施形態を構成する活性半導体層の略図を示す。光はフォトカソードのどちら側に入ってもよい。しかしながら、この構造はしばしば透過モードのフォトカソードとして採用される。透過モード作動の場合、光は層105を介してフォトカソードに入る。層105は、半導体のバンドギャップが110で示されるpドープ半導体層のバンドギャップよりも大きいpドープ半導体層である。層105のドーピング及び厚さは、いくつかの基準を満たすように選択される。最初に、層105の厚さ及びドーピングは、層105の表面上に存在する任意の輸送された電荷又は界面状態が完全に層を空乏化することなく、p型ドーパントによって埋め合わされるように選択される。次に、層105のドーパントレベル及び厚さは、層の空乏化していない厚さが、半導体層110の伝導帯への、又は伝導帯からの電荷の有意なトンネリングを防ぐのに十分であるように選択される。表1に詳述されているように、0.1ミクロンの厚さで6×1018cm-3にドープされたAl0.8Ga0.2AS層はこれらの基準に合う。層105は、フォトカソードの透過モード用途では、層105のバンドギャップエネルギーを下回るエネルギーを有する光が、光学窓を透過する光と同様に最小限の吸収でフォトカソードに入ってもよく、しばしば窓層と呼ばれる。半導体ヘテロ接合は、層105と110との界面に形成される。材料105及び110は、ヘテロ接合が層110の伝導帯に存在する電子に対して低い界面再結合速度を提供するように選択される。層110は、p型半導体層である。層110の吸収係数及び厚さは、通常、フォトカソードのスペクトル応答を決定する。層105を透過された入射光は、層110で吸収される。層110は、しばしば吸収層と呼ばれる。
図1Aの実施形態では、層110内の光の吸収を介して生成された光電子は、その後、層110と115との間の界面に輸送される。層110の厚さ及びドーピングは、通常、多くの要因の妥協案として選択される。これらの要因には、対象の波長範囲、対象の温度範囲、光電子(少数キャリア)拡散長、及びフェルミ準位と伝導帯とのエネルギー差の吸収係数が含まれる。表1に示した層110の値は、自然の星の光の条件下での夜を想像するように設計された室温のフォトカソードの合理的な選択である。層115は、層110と比較して伝導帯バリアとなるように設計されている。このバリアは、ヘテロ接合を形成する層110に対する層115のバンドギャップの増加により、又は層110に対する層115のp型ドーピング濃度の増加により、又はこれら2つの方法の組み合わせにより導入されてもよい。ヘテロ接合は、明確な原子的に鋭い遷移によって、又は層の原子構成要素の短いランプを介して形成されてもよい。ランプが存在する場合、ランプは光電子の特徴的な少数キャリアの拡散長よりもはるかに短くなければならない。層115は、層110に対する伝導帯エネルギーの増加が、一般に、光電子放出面に向かう光電子輸送の効率を低下させるという事実により、バリア層と呼ばれてもよい。この実施形態では、層115はまた光電子放出面の役割を果たす。表1に記載されている例示的な構造では、層115は、p型Al0.015Ga0.985Asとして説明されている。X=0がこの層の所望の基準を完全に満たす場合を含め、p型AlGa(1-X)As(1-Y)に含まれる化合物群の代替組成物に注意する。
製造管理の観点から、材料群AlGa(1-X)As(1-Y)のサブセットである材料AlGa(1-X)Asは、容易に制御可能であることが示されているため、層115の実用的な実施形態として好まれる。Xが約0.1%以下のAlGa(1-X)As組成物は、GaAsよりも実用的な利点をほとんど示さない。室温のカソードで実験を行った特定の材料及び成長パラメータの場合、X値が約0.04以上のカソードAlGa(1-X)As組成物は、過剰な光電子輸送損失を引き起こした。その結果、最初のプロトタイプのフォトカソードは、0.001~0.04の範囲のX値を目標とした。室温に最適化されたフォトカソードの有望な結果は、Xの範囲がおよそ0.01~0.03に分けられた。X値が約0.015のAlGa(1-X)Asバリア層(115)を使用するフォトカソードは、標準のGaAsNEAフォトカソードを大幅に上回っている。
米国特許第6,437,491号明細書に開示されている画像増強装置、米国特許第6,285,018号明細書に開示されているEBAPS、米国特許第4,687,922号明細書に開示されているEBCCD、又は米国特許第9,425,030号明細書に開示されているPMT等の有用なデバイスを容易に組み込むために、フォトカソードは支持窓に接合されてもよい。図2は、反射防止コーティングが施され、透明な支持基板又は窓に接合された後の、表1に記載されたフォトカソードを概略的に示す。図2では、アセンブリは透過モードのフォトカソードとして描かれている。透過モードのフォトカソードでこの実施形態を使用する決定は、本開示に対する制限としてではなく、単に一例として意図されている。また、開示された構造は、反射モードのフォトカソードの性能上の利点をもたらす。
光は図2の左側から入射する。光が遭遇する第1層は、120と示された反射防止コーティングである。層120は、対象の波長での単純なMgF1/4波コーティングであってもよく、又は特定の標的波長又は波長帯域用に設計された多層コーティングであってもよい。または、この層は本開示の意図に影響を与えることなく省略されてもよい。入射光が遭遇する第2層は、層125として示された透明支持基板である。層125は、コーニングコード7056ガラス又は別の透明材料から製造されてもよい。コーニングコード7056ガラスは、ガラス接合GaAsベースのフォトカソードに適した支持基板であることが実証されている。入射光が遭遇する次の層は、層130である。層130は、入射光が層125から遷移してフォトカソード構造に入射するときの光損失を最小化するように設計された反射防止コーティングである。層130は、フォトカソードの所望の動作波長帯にわたって最小の全反射損失を達成するように設計された組成及び厚さで、ケイ素、酸素、窒素からなるSiOxNy材料から形成されてもよい。層130を離れると、光は表1に記載されたフォトカソード構造に入射する。フォトカソードの第1層は層105であり、窓層である。窓層は、光が窓層を容易に通過させ、光吸収層との低損失電子再結合速度界面を特定するために、光吸収層110よりも大きいバンドギャップを有するように設計される。対象の波長帯の光は、主に光吸収層110で吸収される。層110の光吸収は、電子が伝導帯の最小の層110に存在するように熱化する電子正孔対の生成をもたらす。拡散は、伝導帯の光電子をバリア層(115)界面に輸送する。ここで、熱化された電子エネルギー分布の最もエネルギーの高い電子は、活性層135に拡散する確率が高くなる。エネルギー電子が層115と135との間の界面に近づくと、それらは電界に遭遇し、層135の表面を越えて横たわっている真空に向かって電子を加速する傾向がある。その後、活性層に入るエネルギー電子のかなりの部分は、フォトカソードアセンブリの表面から放出される。層135は、セシウム及び酸素から構成されてもよい。効率的な活性層を形成する方法は、当業者に既知である。活性層の正確な組成は、本開示の教示にとって重要ではない。
TANEAフォトカソードの代替的実施形態は、概略的に図3に示され、表2に詳細に示される。図3は、フォトカソードの表面化学を変更する追加の層を含む熱アシスト負電子親和性フォトカソードの概略的なバンドギャップ図である。
Figure 0007227230000002
図3に示される代替的実施形態は、熱電子バリア層と真空表面との間に追加のエミッタ層又は発光層を挿入した。この層の主な目的は、安定した高効率の活性層の形成に役立つフォトカソードの真空表面の表面化学を指定することである。表1及び2に詳述されているように、フォトカソードは比較的高い仕事関数を示す。高い光電子脱出確率を示す表面を生成するためには、最初に半導体表面を洗浄して自然酸化物を含む表面汚染物を除去しなければならない。大量の表面酸化物を除去するためのHCl溶液による湿式洗浄、残留酸化物、吸着汚染物質を脱離するための加熱洗浄、及び原子水素洗浄等、原子的にきれいな表面を達成するための数多くの方法が文献に詳述されている。いくつかの酸化物及び表面汚染物は、他の酸化物よりも除去することが困難である。酸化アルミニウムは、除去するのが特に難しい酸化物である。酸化アルミニウムの存在は、高効率のフォトカソードを形成する能力を妨げてもよい。表2に詳述されているように、フォトカソードの表面上の自然酸化アルミニウムの存在を排除するために、薄いGaAs層140はバリア層上方に形成されてもよい。実験により、薄いGaAs表面層を使用しても熱電子放出バリア層の利点が損なわれないことが実証された。表2に示すようにドープされたGaAs及び真性(意図的にドープされていない)GaAsの表面層の両方は、10nmまでの厚さで実験され、良好な結果が得られた。このデータに基づいて、GaAs表面層は、単一原子層の厚さから30nmを超える厚さまでの厚さの範囲に組み込むのに有益であると予測している。洗浄後、表面はCs-O等の仕事関数を下げるコーティングを使用して表面が活性化される。
実施形態の最初の例は、商業的に重要なGaAsフォトカソードに重点を置いているが、本発明はこの材料系に限定されない。熱電子バリアを適用することでフォトカソードエンジニアが利用可能な増加した取引スペースに基づいて、より長波長のフォトカソードの著しい改善が可能になるべきである。本開示及び図1Aと一致する、室温で使用するための熱アシスト負電子親和性フォトカソードの代替的実施形態は、以下の表3に詳述されている。層115は、2つの異なる潜在的な組成で表に記載されている。成長の容易さ、表面の化学的安定性、又は洗浄の懸念及び格子定数の維持等の問題の相対的なメリットを判断するのは、フォトカソードエンジニアに任されており、この場合も、これらの代替的実施形態が本開示によって想定され、特許請求されている。実際、任意のIII-V族半導体の化合物は、適用可能なTANEAフォトカソードの設計に使用でき、適用可能と具体的に想定されているものには、アルミニウム、ガリウム、及びインジウムが含まれる。適切なフォトカソードの構成要素として想定される第3群元素には、窒素、リン、ヒ素、アンチモンが含まれる。
Figure 0007227230000003
表1及び2に示す熱電子バリア層の場合、バリア層のバンドギャップの変化が比較的小さいが、詳細な構造にバリアを組み込むことで標準の従来技術のフォトカソードと比較すると、室温(約293K)でのフォトカソードの感度が向上している。測定及び外挿された実験データに基づいて、TANEAカソードの光応答と従来技術(図1B)のGaAsフォトカソードの応答との推定された改善を、伝導帯バリアの高さの関数としてプロットした。この推定は、図4Aにプロットされている。データは図4Bに再プロットされ、バリアの高さはkTの一部として正規化され、kはボルツマン定数、Tは測定が行われたケルビン温度(約295K)である。図4Bに新しい情報は組み込まれていないが、フォトカソードエンジニアが特定の温度範囲で動作するようにTANEAフォトカソードを最適化する方法を示している。応答とバリアの高さの曲線は、様々な材料品質及び界面特性に基づいて各材料系で異なる。それにもかかわらず、この材料系で生成されたデータは、TANEAフォトカソードに固有のトレードオフが従来技術のフォトカソードに比べて著しい利点をもたらし得ることを示しており、例として新規材料系での経験的試験は、対象の温度範囲に対して0~1.5kTのバリアの高さが有益であることを示唆している。同様に、TANEAフォトカソードの従来技術のフォトカソードよりも最大の利点は、従来技術のNEAフォトカソードの長波長限界(約1eVバンドギャップ)の近くにある可能性が高いことに注意すべきである。これらの波長では、脱出確率とバンドギャップとの関係は、対数スケールで非常に顕著である。その結果、フォトカソードの表面近くに熱電子バリアを組み込むことによって得られる脱出確率の利点は、バリアの高さの範囲における電子輸送コストを上回る可能性がある。
図5は、TANEAフォトカソード、及び電子感応性CMOSイメージセンサ又は電子感応性CCD等の電子感応性撮像装置を組み込んだ真空イメージセンサの略図である。光入力面上の層120は、図2で前述した反射防止コーティングである。同様に、125は図2の詳細な説明に記載されている透明窓(又は基板)を表す。この場合、透明窓はTANEAフォトカソードからの高感度を維持するのに必要な真空外囲器の一部を形成するために使用される。フォトカソードの活性層は、酸素、水、及びその他種々の微量ガスによる汚染物質に特に敏感である。図5と6を分かりやすくするために、200で示している体積は、図2で前述した層の合計をTANEAフォトカソードアセンブリの残部として表している。具体的には、図2にそれぞれ記載されている層130、105、110、115、及び135が含まれ、200として概略的に表される。この説明は、フォトカソードエンジニアの選択を制限することを意図しておらず、同様に許容可能な実施形態は、図3に記載されているように前述した層115と135との間に層140を含んでもよい。リファレンス210は、センサの側壁を構成する真空センサ本体部を表す。真空シールは、TANEAフォトカソードの真空放出面と放出された光電子の後続の経路の周りの連続した途切れのない真空外囲器を維持するために、210の反対側の面に形成される。210は、Al等のセラミック材料で構成されてもよい。250は、真空外囲器の外側からTANEAフォトカソードへの電気接続を概略的に表している。真空の完全性が損なわれない限り、250の経路は本開示の意図には重要ではない。250とTANEAフォトカソードの半導体材料との間のオーミック接触が好ましい。露出されたTANEAフォトカソード半導体材料の一部をクロム等の金属層で単に覆うことは、通常、フォトカソードへの受容可能な電気接続を生成するのに十分である。本開示の意図に影響を与えることなく、より複雑なメタライゼーションスキーム又は他のプロセスの堆積及びアニールを介して、より高品質のオーミック接触の生成を組み込んでもよい。リファレンス230は、フォトカソードの反対側の真空外囲器を完備した真空筐体を表す。この表面は、複数の電気フィードスルー240を組み込む多層セラミックブロックから製造されてもよい。230は、さらにTANEAフォトカソードアセンブリ200から放出された電子束内の電子イメージセンサ220を物理的に取り付けるように使用されてもよい。電子応答イメージセンサ220は、米国特許第6,285,018号明細書に記載されているように、電子を照射したアクティブピクセルセンサを構成してもよい。同様に、220は電子衝撃されたCCDでもよい。米国特許第7,325,715号明細書に詳述されているように、真空外囲器の側壁アセンブリ210及び真空筐体230のアノード支持面は、別々の物として示されているが、側壁及びアノード支持面は、必要な電気フィードスルー全てを含む単一のセラミックアセンブリから製造されてもよい。
図6は、TANEAフォトカソードを組み込んだ真空管を示し、光電子倍増管又は画像増強装置として使用されてもよい。図6に概略的に示されているセンサの構造は、一般に近接焦点画像増強装置と呼ばれる。近接焦点画像増強装置は、通常、フォトカソードの平行平面、MCP、及び蛍光スクリーン間の最小限の実用的な真空ギャップを使用してセンサを製造することにより、(センサ変調伝達関数又はMTFによる定量化として)画像の忠実度を維持する。真空ギャップを最小化すると、放出された電子の加速電界強度が増加し、電子の飛行時間を最小化する。真空ギャップの実用的な制限は、通常、センサが照らされていないときに負にバイアスされた表面からの電子放出の増加に関連する製造の収率問題によって、主に点源電子放出の形で設定される。
図6では、光入力面上の層120は、図2に関して前述した反射防止である。同様に、125は図2の詳細な説明で説明した透明窓を表す。この場合、透明窓はTANEAフォトカソードからの高感度を維持するために必要な真空外囲器の一部を形成するために使用される。フォトカソードの活性層は、酸素、水、及びその他種々の微量ガスによる汚染物質に特に敏感である。図5と6を分かりやすくするために、200で示している体積は、図2で前述した層の合計をTANEAフォトカソードアセンブリの残部として表している。具体的には、図2にそれぞれ記載されている層130、105、110、115、及び135それぞれが含まれ、200として概略的に表される。この説明は、フォトカソードエンジニアの選択を制限することを意図しておらず、同様に許容可能な実施形態は、図3に記載されているように前述した層115と135との間の層140を含んでもよい。リファレンス210は、センサの側壁を構成する真空センサ本体部を表す。真空シールは、TANEAフォトカソードの真空放出面と放出された光電子の後続の経路の周りに連続した途切れのない真空外囲器を維持するために、210の反対側の面に形成される。側壁210は、Al等のセラミック材料から構成されてもよい。導電体250は、真空外囲器の外側からTANEAフォトカソードへの電気接続を概略的に表している。マイクロチャネルプレート電子倍増管310は、TANEA200に面して真空筐体内に配置されている。電気バイアス電圧は、接点350及び360それぞれを介してマイクロチャンネルプレート(MCP)の表面と裏面との間に印加される。接点350及び360は、MCPの物理的な支持面を概略的に表す。適切な電源でバイアスされると、MCP310はTANEAフォトカソードから低レベルの電子束を受容し、入ってくる電子束に関連する位置情報を保持しながらそれらを約1000X倍増する。より高いゲイン値が必要な場合、電子倍増は単一のMCP又はMCPの積層を使用して行われてもよい。その後、複数の電子束は、最終的なMCPの出力及び表面370によって定義される第2真空ギャップを横切って加速される。表面370は、通常、薄い(約50nmの厚さ)アルミニウム層で形成される。特に管が光電子倍増管として使用されるように設計される場合、代替の導電性材料を使用して表面370を形成してもよい。センサが画像増強装置として使用される場合、数kVに加速された電子へのアルミニウム薄層の透過率が比較的高いため、アルミニウム薄層が有用である。層370に正常に通過した電子は、蛍光体層320に遭遇する。電子衝撃されると、蛍光体層320は、層200のTANEAフォトカソードアセンブリに最初に提示された光子画像を再現する画像を生成する。画像は、出力窓340を介して送信される。出力窓340は、有利には任意の透明材料で構成されてもよい。実際には、出力窓340は、融合された光ファイバー束で構成されてもよい。出力窓340及び実装フランジ330は、真空管の真空外囲器の一部を構成する。実装フランジ330は、通常、導電面370を外部接点380に電気的に接続する役割導電性金属フランジである。機能上、接点250、350、360及び380に様々な高電圧電源を接続することでセンサはバイアスされる。真空外囲器を介した全ての接点の通過は、センサの真空の完全性を確保するために漏れのない方法で生成される。
本発明は、あらゆる点で限定的ではなく例示的であることが意図される特定の例に関して説明された。当業者は、多くの異なる組み合わせが本発明を実施するのに適していることを理解するであろう。

Claims (19)

  1. 光学窓と、
    前記光学窓に隣接する光吸収体と、
    前記光吸収体に隣接する熱電子バリア層とを含み、
    前記熱電子バリア層は、伝導帯エネルギーのバリアを横切る光電子の透過が伝導帯エネルギーのバリアトンネリングではなく、バリア高さを超えるのに十分なエネルギーをもつ熱励起電子によって支配されるようにバリア高さ及びバリア厚さが十分な伝導帯エネルギーのバリアを含む伝導帯バリアを有する、受動的な単一電位のp型半導体フォトカソード。
  2. 前記光吸収体は、GaAsを含む、請求項1に記載のフォトカソード。
  3. 前記熱電子バリア層は、AlGaAsを含む、請求項2に記載のフォトカソード。
  4. 前記熱電子バリア層AlGaAsは、Alの原子濃度が0.1%~4%であるAl/(Al+Ga)を含む、請求項3に記載のフォトカソード。
  5. 前記熱電子バリア層AlGaAsは、Alの原子濃度が約1.5%であるAl/(Al+Ga)を含む、請求項4に記載のフォトカソード。
  6. 前記熱電子バリア層に隣接する表面化学特異化層をさらに含む、請求項1に記載のフォトカソード。
  7. 前記表面化学特異化層は、GaAsを含む、請求項6に記載のフォトカソード。
  8. 前記熱電子バリア層は、AlGaAsを含む、請求項7に記載のフォトカソード。
  9. 前記熱電子バリア層AlGaAsは、Alの原子濃度が0.1%~4%であるAl/(Al+Ga)を含む、請求項8に記載のフォトカソード。
  10. 前記熱電子バリア層AlGaAsは、Alの原子濃度が約1.5%であるAl/(Al+Ga)を含む、請求項9に記載のフォトカソード。
  11. 前記表面化学特異化層は、真空に面する放出面を含む、請求項6に記載のフォトカソード。
  12. 前記表面化学特異化層の厚さは、1つの原子層から30nmの範囲である、請求項6に記載のフォトカソード。
  13. 前記表面化学特異化層は、GaAsを含む、請求項12に記載のフォトカソード。
  14. 真空筐体と、
    前記真空筐体内に配置される受動的な単一電位のp型半導体フォトカソードと、
    前記真空筐体内で前記フォトカソードに面する電子受容面とを含み、
    前記フォトカソードは、
    光学窓と、
    前記光学窓に隣接する光吸収体と、
    前記光吸収体に隣接する熱電子バリア層とを含み、
    前記熱電子バリア層は、伝導帯エネルギーのバリアを横切る光電子の透過が伝導帯エネルギーのバリアトンネリングではなく、バリア高さを超えるのに十分なエネルギーをもつ熱励起電子によって支配されるようにバリア高さ及びバリア厚さが十分な伝導帯エネルギーのバリアを含む伝導帯バリアを有する、微光センサ。
  15. 前記電子受容面は、電子感応性CMOSイメージセンサを含む、請求項14に記載の微光センサ。
  16. 前記電子受容面は、電子感応性CCDイメージセンサを含む、請求項14に記載の微光センサ。
  17. 前記電子受容面は、マイクロチャンネルプレートの表面を含む、請求項14に記載の微光センサ。
  18. 前記フォトカソードに面するマイクロチャンネルプレートの電子受容面をさらに含み、前記マイクロチャンネルプレートの出力が出力窓の蛍光体層に重ねられた薄い導電層に面している、請求項14に記載の微光センサ。
  19. 前記フォトカソードに面するマイクロチャンネルプレートの電子受容面をさらに含み、1つ以上の積層された前記マイクロチャネルプレートの出力が薄い導電層に面している、請求項14に記載の微光センサ。
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