JP7225657B2 - フィルム、および積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、フィルム、および積層体に関する。
一般にプラスチックフィルムは、軽量である、化学的に安定である、加工がしやすい、柔軟で強度がある、大量生産が可能、などの性質があり、様々なものに利用されている。その用途としては、例えば、食料品や医薬品等を包装する包装材や、点滴パック、買い物袋、ポスター、テープ、液晶テレビ等に利用される光学フィルム、保護フィルム、窓に貼合するウィンドウフィルム、ビニールハウス、建装材等々、多岐にわたる。具体的な材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリルポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリイミドなどの熱硬化性樹脂などが挙げられる。
用途により適正なプラスチック材料が選択され、さらに、それらを複数種類重ね、積層体とすることもなされている。また、複数のプラスチック材料を1つの層中に混ぜることで、単一材料の欠点を補うようにした用い方もある。多くの場合、耐熱性や機械強度、もしくは透明性などにより適正なフィルム材料を選択している。さらに特許文献1に示すように、プラスチックシートの表面に凹凸などの意匠を施すことも行われている。
特開2017-166096号公報
ところで、プラスチックフィルムの機械特性は、一般的には材料や層構成により決まってしまう。このため、強度重視の材料では伸度が小さくなる傾向があり、高い強度を有しつつ十分な伸度を確保できるフィルム材料が切望されている。また、基材に蒸着層を積層したバリア性包装材は、延伸すると、すぐに蒸着層に亀裂が生じてバリア性が消失してしまうという課題があり、蒸着層の破壊を抑制しつつ伸度を確保したフィルム材料も切望されている。さらに、例えばポリ乳酸のフィルムは強度があり、生分解性を有することから環境保護の観点からも注目を集めているが、比較的伸度が低く耐衝撃性に劣るため用途が制限されている。このように、強度と伸度とを両立できるフィルム材料の要請に対し、複数材料の混合や、複数種のフィルムの貼り合わせ等による対応策が検討されているが、手間やコストがかかる一方で、十分な効果を得ることは難しいというのが現状である。
かかる従来技術の問題点に鑑みて、本発明は、製造時の手間やコストを抑えつつ、プラスチック材料に関わらず強度と伸度が良好であるフィルム、これを用いた積層体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第一態様は、
フィルムの表面及び裏面が、少なくとも1つ以上の区画に区分されており、
前記区画は、前記区画を区分する縁を有し、
前記区画の少なくとも1つにおいて、
前記区画の表面において、前記縁と前記縁の間で延在する山状の表面稜線及び谷状の表面稜線を有し、
前記区画の裏面において、前記表面の山状の表面稜線と対応する位置に谷状の裏面稜線を有し、また前記表面の谷状の表面稜線と対応する位置に山状の裏面稜線を有し、
フィルム厚みが500μm以下のフィルムであり、
前記山状の表面稜線と前記谷状の表面稜線との高低差は、前記フィルム厚みよりも、大きく、
複数の前記山状の表面稜線の一群と、複数の前記谷状の表面稜線の一群とは、交互に並んで形成されていることを特徴とするフィルムとする。
また、本発明の別な態様は、
フィルムの表面及び裏面が、少なくとも1つ以上の区画に区分されており、
前記区画は、前記区画を区分する縁を有し、
前記区画の少なくとも1つにおいて、
前記区画の表面において、前記縁と前記縁の間で延在する山状の表面稜線及び谷状の表面稜線を有し、
前記区画の裏面において、前記表面の山状の表面稜線と対応する位置に谷状の裏面稜線を有し、また前記表面の谷状の表面稜線と対応する位置に山状の裏面稜線を有し、
フィルム厚みが500μm以下のフィルムであり、
前記山状の表面稜線と前記谷状の表面稜線との高低差は、前記フィルム厚みよりも、大きく、
前記区画は複数個設けられて、互いに接していることを特徴とするフィルムとする。
本発明によれば、製造時の手間やコストを抑えつつ、プラスチック材料に関わらず強度と伸度が良好であるフィルム、これを用いた積層体を提供することが出来る。
本実施形態のフィルムにおける断面図の一例を示す断面図である。 本実施形態のフィルムにおける斜視図の一例を示す斜視図である。 本実施形態のフィルムの変形例を示す断面図である。 本実施の形態にかかるフィルム(a)と、従来のフラットな面を持つフィルム(b)とを、図の左右方向に引っ張った場合の局所的な歪み量を計算して図示した図である。 フィルムの形状を変えた場合において、フィルム全体伸びと局所的な歪みの最大値との関係を示したグラフである。 フィルムの断面形状を変えて示す断面図である。 別な実施の形態にかかるフィルムの断面図である。 別な実施の形態にかかるフィルムの断面図である。 フィルム同士を積層した積層体の断面図である。 複数区画を持つフィルムの別な実施形態を示す表面図である。 複数区画を持つフィルムの別な実施形態を示す表面図である。 単一区画を持つフィルムの別な実施形態を示す表面図である。 フィルムの別な実施形態を示す断面図である。 (a)比較例1として形状なし、(b)実施例1として波形、(c)実施例2として台形であるフィルムの断面図である。 実施例1,2と比較例1のフィルム下に方眼紙をおいた状態で撮影した図である。 実施例1,2と比較例1の延展性評価結果を示す図である。 実施例1,2と比較例1の延展性評価結果を示すグラフである。 (a)比較例2として形状なし、(b)実施例3として波形であるフィルムの断面図である。 実施例3と比較例2の延展性評価結果を示すグラフである。 (a)比較例3として形状なし、(b)比較例4として片面三角形状・片面形状なし、(c)比較例5として片面台形状・片面形状なし、(d)実施例4として波形形状、(e)実施例5として台形状であるフィルムの断面図である。 実施例4,5と比較例3,4,5の延展性評価結果を示すグラフである。 実施例1の延性過程での形状変化の様子を観測した断面図である。
以下に、図面を参照して本発明にかかるフィルムの実施形態について説明する。なお、各図は模式的に示した図であり、各部の大きさや形状等は理解を容易にするために適宜誇張して示している。また、説明を簡単にするため、各図の対応する部位には同じ符号を付している。本明細書で用いる表面と裏面とは便宜上の記載であり、フィルムにおける一対の面のいずれを表面または裏面としてもよい。
本明細書で用いる「区画」とは、フィルムの表面または裏面に設けられた領域を示す用語であり、それぞれの区画の最外周を「縁」と称する。一連のフィルムに存在する、区画は1つでも良いし、複数であっても良い。複数の区画が存在する場合には、それぞれの区画の縁は相互に接していても良いし、離間していても良い。縁については、縁に固有の形状や領域が存在している必要は無いが、存在していても良い。
(フィルムの構成)
図1は、本実施形態のフィルムにおける断面図の一例を示す断面図であり、図2は斜視図であって、フィルムは図の左右方向に延在しているものとする。本実施形態にかかるフィルムは、表裏面に周期的な凹凸構造を有する。かかる凹凸構造は、以下に述べるように山状稜線と谷状稜線とを有する。「稜線」とは面と面との境界線をいい、より具体的には凹凸構造の表面断面又は裏面断面における線の交点又は変曲点を複数の断面ごとに求め、各々を繋いで得られる線をいう。
図1、2に示されるように、フィルム1は、単一区画としての表面2において、紙面垂直方向の一縁側から他縁側にわたって平行に延在するストレートな山状稜線2aと谷状稜線2bとを交互に等間隔で有しており、また単一区画としての裏面3において、山状稜線2aと谷状稜線2bとに対応する位置(厚さ方向に略一致する位置)に、紙面垂直方向の一縁側から他縁側にわたって平行に延在するストレートな谷状稜線3aと山状稜線3bとを交互に等間隔で有している。なお、表面に設けた稜線2a、2bを表面稜線といい、裏面に設けた稜線3a、3bを裏面稜線として、互いを区別することもある。
図1、2に示すように、フィルム1はいわゆる蛇腹状になっている。この形状を付加することにより、フィルム1の伸度を高める効果がある。かかるフィルムの特徴を高延展性という。山状稜線2aと谷状稜線2bのピッチPは等しくてもよいし、異なっていてもよく、谷状稜線3aと山状稜線3bのピッチも同様である。また、山状稜線2aと谷状稜線2b及び谷状稜線3aと山状稜線3bは、図1,2で上方から見て、表面2及び裏面3の側縁に対して直交しているが、角度付けされていてもよい。山状稜線2aと谷状稜線2bまたは谷状稜線3aと山状稜線3bとの高さ方向の距離を、フィルムの高低差という。
このフィルム1は、その高低差Hがフィルム厚みT(図1参照)よりも大きいという特徴を持つ。
(フィルムの作用)
本実施形態にかかる高延展性を持つフィルム1によれば、図1の左右方向、すなわち周期的な凹凸構造の並び方向に引っ張っていくと、まず、弾性変形による形状変形が生じ、その後、形状変形の一部に塑性変形を生じる。さらに引っ張り続けると引っ張り応力により凹凸構造の高低差が小さくなりフラットに近づくことで形状変形できなくなり、最終的には引張変形が主効果になり、ネッキングが発生し破断する。一方、通常のフラットなフィルムでは、同じ引っ張り条件で引張変形しか生じない。そのため、本実施形態の高延展性を持つフィルム1は、上述のように複数の段階からなる形状変形を行うことで、通常のフィルムに比較して容易に伸ばすことができるといえる。この形状変形領域では、同じ伸度を得るのに必要な力は小さくできる。ただし最終的には、引張変形が支配的になるため、破断強度は同じ厚みのフィルムとほぼ同等である。
このとき、フィルムの高低差Hがフィルム厚みTよりも大きいと、上記のような形状変形を有効に生じさせることができ、伸びの効果を十分に得ることが出来る。フィルムの高低差Hがフィルム厚みT以下である場合は、引張った際に十分な形状変形が生じない。
このようにして、一般的に伸度が低いとされる材料で作られたフィルムであっても、形状に工夫を与えることより高延展性にすることができる。つまり、フィルムの強度と伸度を両立することができる。
このときフィルム断面の形状、つまりフィルム1の表面2や裏面3の凹凸構造の形状を適切に制御することにより、任意の延展性を得ることができる。例えば、フィルムを破断させずに大きく伸ばすようにしたい場合には、凹凸構造の山谷の高低差Hを大きくし、稜線頂部または稜線谷部は丸みをあまり帯びないようにするなどの調整を行うとよい。
本実施形態にかかる高延展性を持つフィルム1は、引張時の初期においては、フィルム全体は、形状が変化することにより延展性を向上させることができる。つまり、通常のフラットな面を持つフィルムのように、引っ張り当初の段階から材料自身が延展することでフィルムが伸びているわけではない。本実施形態に係るフィルムにおいては、凹凸構造の並び方向に引っ張った場合は、引っ張り当初において、凹凸構造に局所的な歪み(伸びや縮み)が生じ、それにより形状が変化することで、大きな延展性を得ることができる。そのため、凹凸構造の形状を適切に設定することで、フィルム全体の伸びを自在に調整することが出来る。
また、本実施形態にかかる高延展性を備えるフィルム1は、上記のように形状を変化させることで伸びるため、伸ばした方向とは垂直となる方向に対して縮むことはない。つまり、ポアソン比は、ほぼ0(ゼロ)になるという特徴を持つ。
凹凸構造は、図1で示した周期的な三角形状である必要はなく、波形でも良いし、矩形形状でも良く、適時変更できる。この形状により、上述のフィルム全体の伸び及び局所的な歪みが決定される。さらに、山状稜線と谷状稜線は、必ずしも明瞭に視認できるものでなくてもよい。たとえば図3に示すように、波状の周期断面形状を持つフィルム1を想定する。かかるフィルム1において、山状稜線は凸断面における頂点(変曲点)P1を通り、紙面垂直方向に延在する直線とし、谷状稜線は、山上稜線に対向する位置で凹断面における頂点(変曲点)P2を通り、紙面垂直方向に延在する直線とすることができる。
(フィルムの応力と歪み)
図4(a)は、例えば図3に示すような高延展性を持つフィルム1における凹凸構造の1ピッチ分につき、図の左右方向に引っ張った場合の局所的な歪み量を計算して図示した図であり、図4(b)は、比較例としてフラットな従来のフィルムを、図の左右方向に引っ張った場合の局所的な歪み量を計算して図示した図である。かかる計算には、汎用非線形有限要素解析ソリューションMarc(登録商標)を用いた。図4に示すフィルム断面において、白からグレー、さらに黒になるにつれて歪が大きくなっていることを示す。上記計算結果を比較すると、図4(b)に示すようにフラットなフィルムの場合、引っ張り応力は一様である。これに対し、図4(a)に示すように本実施形態のフィルム1では、頂点を挟んだ両側において高い歪を発生する箇所が生じており、そのため、それ以外のフィルムの部位における引っ張り応力を低減させる効果があることがわかる。
(フィルムの全体の伸びと局所的な歪みの最大値との関係)
図5は、フィルムの凹凸構造の形状を変えた場合における、全体の伸びと局所的な歪みの最大値との関係を示したものであり、縦軸が局所的な歪みの最大値であり、横軸がフィルム全体の伸びであって、点線で示す凹凸構造を持たない(形状なしと称する)フィルムを比較例としている。また、図5の演算で用いた高延展性を持つフィルム1の断面形状を、図6に示す。図6(a)に示す形状Aは、凹凸構造の山谷の高低差Hが比較的大きく、図6(c)に示す形状Cは、凹凸構造の山谷の高低差Hが比較的小さく(ただしフィルム厚さより大きく)なっており、図6(b)に示す形状Bは、凹凸構造の山谷の高低差Hがその中間程度である。図5より、本実施形態の高延展性を持つフィルム1は、その凹凸構造により全体の伸びと局所的な歪みの最大値の関係が大きく変化することが分かる。
例えば図6(a)の形状Aのように凹凸構造の山谷の高低差Hを比較的大きくすることで、図5に示すように、フィルム全体の伸びを局所的な歪みよりも小さくすることが出来る。形状Aを採用したフィルムでは、例えば表面に硬い層をコーティング(例えば、蒸着やハードコート)した状態で引張っても、硬いコーティング層にクラックが入りにくくすることができる。硬いコーティング層は、上述の局所的な歪みの分だけ負荷がかかるためである。つまり、形状Aを採用したフィルムは、例えば蒸着バリアフィルムへ応用することで、蒸着層の破壊を抑えつつ伸び性を持たせることも可能である。蒸着膜としては、例えば、アルミナやシリカなどが挙げられる。他の例として、アルミなどの金属を蒸着し、遮光性や意匠性を確保したものについても同様のことが言える。もちろん硬い層としては、狭い意味での蒸着膜に限らず、ドライコーティングやウェットコーティングした膜など、特に限定されるものではない。
一方、図6(c)の形状Cのように凹凸構造の山谷の高低差Hを比較的小さくすることで、図5に示すように逆に、フィルム全体の伸びを局所的な歪みよりも大きくすることも出来る。形状Cを採用したフィルムでは、例えば、応力や歪みにより反応するマイクロカプセルなどをフィルム中に分散させておけば、少ない伸びにて、意図的に局所的な歪みを大きくすることが出来るという応用も考えられる。
なお、このような形状の場合も歪みは局所的にしか掛からないため、破断伸度は通常のフィルムよりも大きくなる。
(フィルムの厚さ及び凹凸の高さ等)
また、フィルム1の厚さは500μm以下であると好ましく、より好ましくは100μm以下である。なお、フィルムの厚さは、必ずしも均一である必要は無い。凹凸形状加工後のフィルムにあっては、稜線付近のフィルムの厚さは、他の部分のフィルムの厚さと異なっていても良い。
また、凹凸構造の山谷の高低差Hは、5μm~500μmであると良い。山谷の高低差Hが5μmよりも小さい場合には、歪の調整効果を得ることは難しく、また、500μmを超える場合には、製造上凹凸構造をつけることが難しくなる。より好ましくは、10μm~200μmの範囲内であるとより良い。
さらに、フィルム1の厚さTは凹凸構造の山谷の高低差Hの半分以下である。こうすることで、より良好な伸度を得ることができる。
また、凹凸構造は規則的に並んでいる周期的構造であると良い。ランダムな構造としないことで、意図した延展性を得やすいと同時に、凹凸構造の設計や製作を簡便にすることができる。ただし、ランダムな凹凸構造を設けることは任意である。
(フィルムの特性)
また、本実施形態の高延展性を持つフィルム1は、応力をかけた際に伸びる効果があるため、衝撃耐性も高く、凹凸構造が潰れることによる衝撃吸収性も高い。さらに、本実施形態の高延展性を持つフィルム1はラミネートした場合、フィルム1の凹凸形状により、フィルムの上下に空隙、つまり空気層を有していることから、断熱性が高いという特性も有している。
本実施形態の高延展性を持つフィルム1は、表面2と裏面3に凹凸構造を有しているにもかかわらず、高い透明性を有するという特徴もある。表面2及び裏面3の凹凸構造の形状の位置を周期的に合わせて反転させており、表面2と裏面3が略平行に並んでいることで、スネルの法則により、表面2もしくは裏面3から入射した光は、フィルム内部では屈折して角度が変化するが、裏面3もしくは表面2から射出されるときに、光は入射した角度となる。つまり、光が本実施形態の薄いフィルムを通過するときに殆ど屈折することがないため、フィルムは透明であるように見える。つまり、本実施形態のフィルムは、一見すると通常のフラットな面を持つフィルムのように見えるが、さらに高延展性機能を付加することが出来る。
さらに、凹凸構造が図1,2のような1次元的構造の場合、稜線が伸びた方向に平行となる方向(図1では紙面方向)には曲げ剛性が強いという性質もある。曲げ剛性は、断面二次モーメントとヤング率の掛け算の積分によって決まる。本実施形態の高延展性を持つフィルム1は、同樹脂量の通常のフィルムに比べ、この断面二次モーメントが大きくなるため、曲げ剛性は高まる。
(フィルム材料)
フィルム1の材料としては、熱可塑性樹脂、硬化樹脂(熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等)であると好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、エチレン酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ乳酸、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、及び、これらの誘導体などが挙げられるが、特に限定されるものではない。また、硬化樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、及び、これらの誘導体などが挙げられるが、特に限定されるものではない。これらの材料は単独で用いられてもよいし、これらのうちの複数の材料が組み合わされて用いられてもよい。また、複数の層が重ね合わさった多層構成(積層体ともいう)を形成しても良い。
(フィルムの製造方法)
製造方法については、例えば、熱プレスによる方法や押出成形による方法を用いることができる。
熱プレスによる方法では、製膜したフィルムを、表面に凹凸形状を設けた一対の加熱ロール間、もしくは一対の加熱した平板状のプレス機に通すことで作製することができる。この際、上下の凹形状と凸形状とを精密に位置合わせを行い、プレス後のフィルム表裏が連続的に山谷を繰り返す構造となっていることが重要である。
また、押出成形による方法では、Tダイより押出された溶融樹脂をフィルム化するための冷却工程において、凹凸構造に対応する一対の凹凸が表面についた冷却ロールおよびニップロールを用いて、ニップ圧力を付加しながら冷却することで、凹凸構造をつけることができる。この方法においても、冷却ロールとニップロールの凹凸形状の精密な位置合わせが、フィルム性能にかかわってくることは言うまでもない。
さらに押出成形による別の方法では、複数の押出機を使用し、複数種類の別の樹脂をフィードブロック法、またはマルチマニホールド法により共押出することで、2層以上の多層構成のフィルムを得ることができる。このときフィルム化するための冷却工程において、凹凸構造に対応する凹凸が表面についた冷却ロールおよび凹凸のないニップロールを用いて、ニップ圧力を付加しながら冷却することで、冷却ロールと接するフィルム表面に凹凸構造をつけることが出来る。さらにこのとき、冷却ロールと接する第一樹脂層のフィルム厚さTに対し、凹凸構造の山谷の高低差Hが大きいときには、第一樹脂層とそれに隣接する第二樹脂層との界面にも同様に凹凸構造が付加される。そのため、冷却後の多層フィルムから第二樹脂層を剥離すれば、両面に凹凸構造を持った第一樹脂層、すなわち、高延展性を持つフィルム1を得ることができる。
その他、射出成形など、凹凸構造を付加するいずれかの方法が選択可能であり、特に方法が限定されるものではない。
(積層体)
高延展性を持つフィルム1は、図1のように1層であっても良いし、さらに図9に示すように、層構成を増やすことで複数のフィルム1を積層して積層体とすることもできる。例えば、1層目を気体バリア層や薬剤非吸着層とし、2層目を安価な樹脂層(嵩増し層)や高剛性層や1層目の物性を補う層とすること等が考えられる。もちろん、フィルムの積層は3層以上であってよい。また、高延展性を持つフィルム1に対して、後工程で蒸着層や、ハードコート層、反射防止層などの機能層を積層した積層体とすることもできる。
その他、図7(a)、(b)、図8(a)、(b)のように、高延展性を持つフィルム1に別のフィルム6をラミネートした積層体5とすることもできる。ここで、図7(a)、(b)の実施の形態によれば、フィルム1に別のフィルム6を直接貼り付けて積層体5としている。図7(a)の例では、凹凸構造を有するフィルム1と、フラット(平行平板状の)なフィルム6との間に、断面三角状の空隙Cが形成される。一方、図7(b)の例では、凹凸構造を有するフィルム1と、片面三角形状のフィルム6とを密着させている。フィルム6は、比較的ヤング率が低い素材から形成されるため、フィルム1の伸びに応じて変形し、フィルム1の伸びを阻害しない。
一方、図8(a)、(b)の実施の形態によれば、フィルム1に接着剤もしくは粘着剤層7を介して別のフィルム6を貼り付けて積層体5としている。別のフィルム6は特定の機能を持つ機能層とすることが好ましい。図8(a)の例では、凹凸構造を有するフィルム1とフラットなフィルム6とを、接着剤もしくは粘着剤層7を介して接着しており、フィルム1と接着剤もしくは粘着剤層7との間に、断面三角状の空隙Cが形成される。一方、図8(b)の例では、凹凸構造を有するフィルム1とフラットなフィルム6との間の断面三角状の空隙Cに接着剤層7を充填することで、フィルム1とフラットなフィルム6とを接着している。フィルム6及び接着剤もしくは粘着剤層7は、比較的ヤング率が低い素材から形成されるため、フィルム1の伸びに応じて変形し、フィルム1の伸びを阻害しない。
(フィルムの利用用途)
たとえば高延展性を持つフィルム1やそれを用いた積層体を、バリアフィルム、包装材、湿布などの貼付剤の支持体として利用することが考えられる。その他、本フィルムを加飾した伸びる加飾フィルムや、本フィルムの構造を利用することで見る方向により見え方を変えることができるフィルム、更に伸ばすことで形状を変化させることにより見え方を変化させるフィルムなどへの応用が考えられるが、用途はこれらに限られるものではない。
適用例である貼付剤の支持体では、貼付剤に含まれる薬剤や添加剤に対する耐性や非吸着性もしくはバリア性が求められ、さらには伸縮性があると望ましいとされる。耐薬品性、非吸着性、バリア性の高い材料に対して、凹凸構造を付加し、高延展性を持つフィルム1とすることで、これらすべての要求を満たすことができる。耐薬品性、非吸着性、バリア性の高い材料としては、例えば、環状ポリオレフィンやポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、同じ伸度時に掛かる応力も高延展性を持つフィルム1は小さくなるため、伸縮時に引張られるような違和感も感じにくくできる。特に、フィルムの高低差Hをフィルム厚みTよりも大きくすることで、貼付剤の支持体に適した形状変形を有効に生じさせることができる。
(フィルムの別な実施形態)
図10~12は、一連のフィルムにおいて、複数の区画を有する場合の実施形態を示す表面図であり、山状稜線を一点鎖線または実線で示し、谷状稜線を点線で示している。図10(a)において、フィルム1は、それぞれ縁Frにより囲まれた16つの区画1Aを有しており、各区画1Aの一つの縁Fr(「縁端」とも言う)から、これと対向する他の縁端へと山状稜線2aと谷状稜線2bがストレートに延在している。ただし、隣接する区画1A同士においては、山状稜線2aと谷状稜線2bとが異なる方向に延在している。図示していないが、裏面側の山状稜線と谷状稜線も同様である。
1つの区画内は1次元的構造を有していることから一方向には伸びるが、それと直交する方向には伸びない。図10(a)のように伸びる方向と伸びない方向が隣接した場合、全体としての伸びは失われる。一般に伸縮性を有するフィルムでは、加工時にフィルムが伸びて安定した製膜が難しい一面を持つが、図10(a)のような配置とすることで、成形加工時に安定して製膜ができる。最終製品では区画毎にカットしたり、打ち抜き加工を行うことで、所望の一方向へ伸びるフィルム1を提供できる。
隣接する区画1A同士の間には、明確な境界がなくてもよい。また、一連のフィルム上に存在する区画1Aの数は任意である。
また、図10(b)に示すフィルム1では、それぞれ縁Frにより囲まれた2つの区画1Aの一方(図中右半分)において、山状稜線2aと谷状稜線2bが縦方向に延在し、他方(図中左半分)において山状稜線2aと谷状稜線2bが横方向に延在している。この例では、例えばフィルムの半分(左右方向に引っ張る場合は左半分)を固定し、残りの半分(左右方向に引っ張る場合は右半分)のみを伸縮させたい場合などに効果がある。
図11に示すフィルム1において、それぞれ縁Frにより囲まれた各区画1Aの一縁端から、これと交差する他縁端へと、角度付け(45度)された山状稜線2aと谷状稜線2bがストレートに延在している。それ以外の構成及び効果は、図10に示すフィルム1と同様である。山状稜線2aと谷状稜線2bの角度は任意であり、区画ごとに異なっていてもよい。
図12に示すフィルム1は、単一の区画を持つ帯状のフィルムであって、その一方の側縁Frから他方の側縁Frにわたって、山状稜線2aと谷状稜線2bが円弧状に延在している。それ以外の構成は上述した実施の形態と同様である。
図13は、さらに別な実施形態を示す断面図である。図13に示すフィルムでは、表面2において山状稜線群2a1、2a2,2a3と、谷状稜線群2b1,2b2,2b3とが並んで設けられ、これらに対向して裏面3において、谷状稜線群3a1、3a2,3a3と、山状稜線群3b1,3b2,3b3とが並んで設けられている。これら稜線群は周期的に繰り返される。
以上、本発明の実施形態を例示したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではないことはいうまでもない。また、以上の実施の形態を組み合わせて用いることは、任意である。
以下、本発明者らが作成した実施例について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。本発明者らは、異なる樹脂材料にて、合計5つの実施例と5つの比較例を作成した。
(実施例1,2、比較例1)
実施例1,2の高延展性を持つフィルム1は、押出成形により、凹凸のついたロールでニップし、製膜した。フィルム1の材料は、NatureWorks社製のポリ乳酸(PolyLactic Acid、PLA)であるIngeo 3052D(商品名)とした。凹凸構造は、図14に示すように、(a)比較例1として形状なし、(b)実施例1として波形断面形状、(c)実施例2として台形断面形状を周期的に並べたフィルム構成とした。
(実施例3、比較例2)
フィルム1の材料として、ポリプラスチックス社製の環状オレフィン・コポリマー(COC)であるTOPAS 8007F-600(商品名)を採用し、凹凸構造は、図18に示すように、(a)比較例2として形状なし、(b)実施例3として波形断面形状を周期的に並べたフィルム構成とした。それ以外については、実施例1,2や比較例1と同様とした。
(実施例4,5、比較例3,4,5)
フィルム1の材料として、日本合成化学工業社製のエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)であるソアールDT2904(商品名)を採用し、凹凸構造は、図20に示すように、(a)比較例3として形状なし、(b)比較例4として厚肉の片面三角断面形状・片面形状なし、(c)比較例5として厚肉の片面台形断面形状(かまぼこ状)・片面形状なし、(d)実施例4として波形断面形状、(e)実施例5として台形断面形状を周期的に並べたフィルム構成とした。それ以外については、実施例1,2や比較例1と同様とした。
(形状評価方法)
フィルム1は、断面カット後、株式会社キーエンス製レーザーマイクロスコープ(VHX-1000)を用いてフィルム断面を観察した。観察結果は図14,18,20に示すとおりである。厚肉のフィルム(比較例4,5)を除き、フィルム厚みTは厚みの最大値とした。
より具体的には、比較例1は厚み11.8μmのフラットな面を持つフィルムである。実施例1は、三角形状の凹凸構造を持ち、フィルム厚み7.9μm、凹凸構造の山谷の高低差16.1μm、凹凸構造のピッチ49.7μmである。実施例2は、フィルム厚み7.9μm、断面円弧状である凹凸構造の山谷の高低差38.9μm、凹凸構造の円弧の外径65.4μm、凹凸構造のピッチ151.3μmである。その他、実施例・比較例についても、図18,20に示すとおりである。実施例及び比較例のフィルムの厚さTと、凹凸構造の山谷の高低差Hについては、後述する表1にまとめて示す。
(透明性評価方法)
実施例1,2及び比較例1の透明性評価のため、フィルム下に方眼紙をおき、フィルムを透過して観察されるマス目の鮮鋭度を視覚により評価した。この透明性評価は目視とした。実施例1,2と比較例1のフィルム下に方眼紙をおいた状態で撮影した図を、図15に例として示す。その他の実施例及び比較例についても、同様な態様で透明性評価を行った。
(延展性評価方法)
各実施例及び比較例におけるフィルム1の延展性能を評価するため、引張試験評価を実施した。延展性評価は、JISK7127:1999に基づき、株式会社島津製作所製引張試験機(AGS-500NX)を用いて、ゼロの状態からフィルムが破断するまで引っ張り力を付与しつつ、適時フィルムの伸びを求めることで実施した。測定条件については、サンプル幅は15mm、チャック間距離は50mm、引張速度は100mm/minとした。その延展性評価結果を図16、17,19,21に示す。図16は、図17の実験結果をまとめたものである。図17,19,21は、縦軸にフィルム全体にかかる応力、横軸にフィルム全体の伸度をとって、それぞれ比較例と実施例の引っ張り特性を比較したグラフである。
(評価結果)
実施例と比較例の仕様及び評価結果を、表1に示す。
Figure 0007225657000001
表1から明らかなように、製品として断面形状を維持する形状性については、全ての実施例及び比較例で良好(形状性評価○)であることが確認された。
更に図15からわかるように、比較例1と同様に実施例1、2においても、下に敷いた方眼を鮮明に観察でき、フィルムの透明性も高いことが分かる。その他の実施例3~5及び比較例1~3も透明性が高い(透明性評価○)ことが確認された。ただし、比較例4,5については、下に敷いた方眼紙のマス目がゆがむなどして視認されたため、透明性は不良(透明性評価×)と評価された。
更に図16,17の結果で示されるように、比較例1は、破断伸度が3%とほとんど伸びず、破断してしまう(延展性評価×)が、実施例1,2はどちらも、小さい力で大きく伸びていき、破断伸度は40%前後まで達し(延展性評価○)、そのときの破断強度は比較例1とほとんど変わらないことが分かる。
また、実施例1の引張試験中の断面画像を図22に示す。引張速度を30mm/minで引張っている際の断面をオリンパス社製光学顕微鏡にて、観察した結果である。引張っている途中にフィルムが斜めになってしまうことから、断面画像がぼやけていたり2重に見えているが、伸度が大きくなるにつれて凹凸形状の高さが低くなるよう変化しながら伸びていることが確認できる。
比較例1・実施例1,2はフィルム材料がPLAの例であるが、比較例2・実施例3(図18,19)との比較から、フィルム材料はPLA以外のCOCとしても、同様の効果が得られる(比較例2:延展性評価×、実施例3:延展性評価○)ことが分かる。
さらに、比較例3,4,5・実施例4,5はフィルム材料がEVOHの例であり、降伏後すぐに破断せず、塑性変形するという特性を有する。塑性変形により破断伸度は大きくなるため、図20,21中矢印で示した降伏点における伸度を比較すると、比較例3は5%程度とあまり伸びない(延展性評価×)が、実施例4,5は40%前後まで伸びている(延展性評価○)ことが分かる。また、比較例4,5は、片面のみに凹凸構造がなされている厚肉の断面形状であって、表面の稜線と対応して裏面に稜線を有しないものであるが、これらの比較例では、比較例3と同様に伸びが生じず、本実施例のように、表裏面の凹凸構造の稜線位置が対応していなければ良好な延展性は得られない(延展性評価×)ことが分かる。
(評価まとめ)
表1の総合判定に示すように、実施例1~5は、形状性、透明性、延展性のすべてにおいて良好(評価○)であるのに対し、比較例1~5はいずれかの評価が不良(評価×)であることから、実施例のフィルムの優位性を確認できた。
1 高延展性を持つフィルム
1A 区画
2 表面
2a、3b 山状稜線
3 裏面
2b、3a 谷状稜線
5 積層体
6 別のフィルム
7 接着剤層(または粘着剤層)
Fr 縁

Claims (8)

  1. フィルムの表面及び裏面が、少なくとも1つ以上の区画に区分されており、
    前記区画は、前記区画を区分する縁を有し、
    前記区画の少なくとも1つにおいて、
    前記区画の表面において、前記縁と前記縁の間で延在する山状の表面稜線及び谷状の表面稜線を有し、
    前記区画の裏面において、前記表面の山状の表面稜線と対応する位置に谷状の裏面稜線を有し、また前記表面の谷状の表面稜線と対応する位置に山状の裏面稜線を有し、
    フィルム厚みが500μm以下のフィルムであり、
    前記山状の表面稜線と前記谷状の表面稜線との高低差は、前記フィルム厚みよりも、大きく、
    複数の前記山状の表面稜線の一群と、複数の前記谷状の表面稜線の一群とは、交互に並んで形成されていること
    を特徴とするフィルム。
  2. フィルムの表面及び裏面が、少なくとも1つ以上の区画に区分されており、
    前記区画は、前記区画を区分する縁を有し、
    前記区画の少なくとも1つにおいて、
    前記区画の表面において、前記縁と前記縁の間で延在する山状の表面稜線及び谷状の表面稜線を有し、
    前記区画の裏面において、前記表面の山状の表面稜線と対応する位置に谷状の裏面稜線を有し、また前記表面の谷状の表面稜線と対応する位置に山状の裏面稜線を有し、
    フィルム厚みが500μm以下のフィルムであり、
    前記山状の表面稜線と前記谷状の表面稜線との高低差は、前記フィルム厚みよりも、大きく、
    前記区画は複数個設けられて、互いに接していること
    を特徴とするフィルム。
  3. 前記山状の表面稜線と前記谷状の表面稜線は、それぞれ直線であること
    を特徴とする請求項1または2に記載のフィルム。
  4. 前記山状の表面稜線と前記谷状の表面稜線は、それぞれ曲線であること
    を特徴とする請求項1または2に記載のフィルム。
  5. 前記高低差は、5μm~500μmであること
    を特徴とする請求項1~の何れか1項に記載のフィルム。
  6. 前記山状の表面稜線と前記谷状の表面稜線は、等間隔で並んでいること
    を特徴とする請求項1~の何れか1項に記載のフィルム。
  7. 請求項1~のいずれか1項に記載されたフィルムの少なくとも1方の面に機能層を積層したこと
    を特徴とする積層体。
  8. 請求項1~のいずれか1項に記載されたフィルムを複数枚積層したこと
    を特徴とする積層体。
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