JP7225477B1 - 耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料 - Google Patents

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Abstract

焼付きや差込み等に係る鋳物欠陥の発生を効果的に抑制乃至は阻止し得る鋳型を、有利に造型することの出来る鋳型材料を提供する。耐火性骨材と、変性ノボラック型フェノール樹脂の単独、又は変性ノボラック型フェノール樹脂及びレゾール型フェノール樹脂の組合せとを含む混合物からなり、且つかかる樹脂の単独又は組合せの硬化物を、窒素雰囲気下、500℃の温度で1時間曝熱処理した後の重量減少率にて示される揮発率が、45~60%であるように、鋳型造型用材料を調製する。

Description

本発明は、耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料に係り、特に、鋳物欠陥の発生を効果的に抑制乃至は阻止せしめ得るシェルモールド鋳型の如き鋳型を有利に造型することの出来る鋳型材料に関するものである。
従来から、ケイ砂等の耐火性骨材を粘結剤によって結合させて、造型することによって得られるシェルモールド鋳型を用いた鋳造工程においては、金属溶湯の差込みや焼付きによって、鋳肌が悪化する等の鋳物欠陥が惹起されるようになるところから、鋳型表面に、黒鉛、ジルコン、酸化アルミニウム等を含む塗型剤を塗布することが行なわれているが、その塗布作業は、煩雑な作業であると共に、鋳造作業を複雑化せしめ、その作業性を悪化させていることに加えて、鋳造後における鋳型の崩壊性も悪くなる等の問題も、内在するものであった。
このため、特開2002-316237号公報においては、耐火骨材の表面に、熱硬化性樹脂と炭素質材料とを含む被覆層を形成して、調製されてなるものであって、所定条件下での加熱時におけるガス発生量が、鋳型1cm3 当たり20mL以上であるシェルモールド用レジンコーテッドサンドが、提案されており、これによって、塗型剤を用いる必要なく、シェルモールド(鋳型)を溶湯の高温から保護することが出来ると共に、鋳物の鋳肌を向上させることが出来る、とのことが明らかにされている。
しかしながら、そのようなレジンコーテッドサンドを用いて造型して得られるシェルモールド鋳型にあっては、鋳造時に高温の溶湯が注湯されても、鋳型の最終ガス発生量が多く、ガス欠陥が発生する問題を内在していると共に、鋳肌の改善も今一つ充分ではなく、特に、焼付きや差込み等の鋳物欠陥が、充分に改善され得るものではなかった。
特開2002-316237号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、焼付きや差込み等に係る鋳物欠陥の発生を効果的に抑制乃至は阻止し得る鋳型を、有利に造型することの出来る鋳型材料を提供することにある。また、本発明の他の解決課題とするところは、塗型剤の塗布を不要として、鋳造作業を効果的に改善し得るシェルモールド鋳型の如き鋳型を有利に造型することの出来る鋳型材料を提供することにもある。
そして、本発明は、上記した課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において、好適に実施され得るものであるが、また、以下に記載の各態様は、任意の組み合わせにおいて、採用可能である。なお、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されるものではなく、明細書全体の記載や図面から把握される発明思想に基づいて、認識され得るものであることが、理解されるべきである。
そこで、本発明は、先ず、前記した課題を解決すべく、耐火性骨材と、変性ノボラック型フェノール樹脂の単独、又は変性ノボラック型フェノール樹脂及びレゾール型フェノール樹脂の組合せとを含む混合物からなり、且つかかる樹脂の単独又は組合せの硬化物を、窒素雰囲気下、500℃の温度で1時間曝熱処理した際の揮発率が、45~60%であることを特徴とする耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料を、その要旨とするものである。
なお、かかる本発明に従う鋳型造型用材料の好ましい態様の一つによれば、前記変性ノボラック型フェノール樹脂は、多価フェノール、多環フェノール及びアルキルフェノールの少なくとも何れかで変性されたものである。
また、本発明に従う鋳型造型用材料にあっては、有利には、前記レゾール型フェノール樹脂は、3000以下の重量平均分子量を有していることを特徴とする。
さらに、本発明に従う鋳型造型用材料の好ましい態様の他の一つによれば、前記変性ノボラック型フェノール樹脂と前記レゾール型フェノール樹脂との配合比は、質量基準にて、10:90~95:5である。
加えて、本発明の望ましい態様の別の一つによれば、前記硬化物の揮発を促進せしめ得る揮発促進剤を、更に含有すると共に、前記揮発率が、該揮発促進剤の存在下において求められるものであることを特徴としている。
そして、そのような揮発促進剤としては、有利には、有機リン酸エステル及び/又は有機ハロゲン化物からなる群より選択されることとなる。
また、本発明の望ましい態様の更に別の一つによれば、炭素材料が、更に含有せしめられることとなる。
そして、本発明にあっては、有利には、前記耐火性骨材の表面を被覆するように、前記樹脂の単独又は組合せを含む被覆層が形成されることとなるのである。
さらに、本発明に従う鋳型造型用材料は、有利には、鉄系溶湯の鋳造用鋳型の造型に用いられるものである。
なお、本発明は、また、上述の如き構成からなる鋳型造型用材料を用いて造型し、加熱硬化せしめてなることを特徴とする耐焼付き性に優れた鋳型をも、その要旨とするものである。
上述の如き、本発明に従う耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料においては、そこでバインダ樹脂として用いられている、変性ノボラック型フェノール樹脂の単独、又は変性ノボラック型フェノール樹脂とレゾール型フェノール樹脂との組合せの硬化物の窒素雰囲気下での曝熱処理による揮発率が、45~60%となるように構成されているところから、鋳造時に鋳型の周りに形成される還元雰囲気内においても、かかるバインダ樹脂より、揮発成分が効果的に発生させられ得て、鋳型内部より溶湯表面にガスが向かい、ガスの圧力を高めて、溶湯と鋳型の間に有効なバリア層が形成されるようにすることによって、鋳型が高温の溶湯から効果的に保護されるようになると共に、揮発成分にて、溶湯付近で炭化膜が効果的に形成されるようになることによって、焼付きの発生が効果的に抑制乃至は阻止され、また、溶湯の差込み等の問題の発生を防止して、得られる鋳物の鋳肌が効果的に向上せしめられ得ることとなるのである。そして、このような特徴は、鉄系溶湯の鋳造に用いられる鋳型において、特に有利に発揮され得るのである。
実施例における鋳型特性の評価に用いられる鋳物を製造するための鋳造試験用砂型の縦断面説明図である。 図1に示される鋳造試験用砂型を用いて得られた、鋳鉄鋳物の縦断面説明図である。 実施例及び比較例において得られたシェルモールド用鋳型材料についての変性率と揮発率の関係を示すグラフである。
先ず、本発明に従う、耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料は、所定の耐火性骨材に対して、バインダとしての、変性ノボラック型フェノール樹脂の単独、又は変性ノボラック型フェノール樹脂及びレゾール型フェノール樹脂の組合せや、前記揮発率を確保すべく有利に用いられる揮発促進剤、更には、必要に応じて用いられる他の添加剤を混合せしめることによって調製されるものであって、一般に、耐火性骨材の粒子表面に所定のフェノール系樹脂を主体とする被覆層が形成されてなるレジンコーテッドサンド(RCS)であり、そして、そのような被覆層中に、有利には、揮発促進剤が含有せしめられ、また、必要に応じて添加された他の添加剤が含有させられてなるものである。
しかも、そのような鋳型造型用材料(RCS)は、そのバインダとして用いられた、変性ノボラック型フェノール樹脂の単独、又は変性ノボラック型フェノール樹脂及びレゾール型フェノール樹脂の組合せの硬化物(揮発促進剤が用いられる場合にあっては、それを含有する状態とされている)が、窒素雰囲気下において、500℃の温度で1時間曝熱処理した際の揮発率が、45~60%となる、特定の範囲内に調整される必要があり、これによって、鋳造時の還元雰囲気内においても、比較的低温である500℃以下においても効果的にバインダ樹脂より揮発成分を発生せしめ得ることとなり、以て、鋳造により得られる鋳物における欠陥、具体的には焼付きや差込み等の発生を効果的に抑制乃至は阻止せしめて、鋳物の鋳肌の向上を有利に実現し得ることとなるのである。
ここで、上記した樹脂の硬化物の揮発率は、本発明の課題を解決する上において必須の要件であり、そのような揮発率が45%よりも低くなると、本発明の課題、即ち焼付き防止や差込みの阻止等の問題の解決が困難となって、鋳物欠陥の解消を図り難くなるのであり、また、かかる揮発率が60%を超えるような高い比率となると、耐熱性の問題から、表面強度が低下するようになり、以て、焼付き等の問題が逆に発生し易くなったり、鋳型の変形が惹起される恐れも生じるようになるのである。
ところで、本発明に従う鋳型造型用材料を構成する耐火性骨材は、鋳型の基材として機能する耐火性物質であって、従来から鋳型用として利用されている各種の耐火性の粒状乃至は粉状材料が、何れも、用いられ得るところであり、具体的には、ケイ砂、人造ケイ砂を始めとして、アルミナサンド、オリビンサンド、ジルコンサンド、クロマイトサンド等の特殊砂や、フェロクロム系スラグ、フェロニッケル系スラグ、転炉スラグ等のスラグ系粒子;アルミナ系粒子、ムライト系粒子等の人工粒子、及びそれらの再生粒子;アルミナボール、マグネシアクリンカー等を挙げることが出来る。なお、これらの耐火性骨材は、新砂であっても、或は、鋳物砂として鋳型の造型に一回或は複数回使用された再生砂又は回収砂であっても、更には、そのような再生砂や回収砂に新砂を加えて混合せしめてなる混合砂であっても、何等差支えない。そして、そのような耐火性骨材は、一般に、AFS指数で40~200程度の粒度のものとして、好ましくは60~150程度の粒度のものとして、用いられることとなる。
また、本発明において規定される揮発率を実現すべく、上述の如き耐火性骨材に混合せしめられるバインダ樹脂としては、変性ノボラック型フェノール樹脂の単独、又はかかる変性ノボラック型フェノール樹脂とレゾール型フェノール樹脂との組合せが用いられることとなる。このような特定のフェノール樹脂やその組合せを用いることによって、それら樹脂の硬化物の揮発率が、45~60%の範囲内に有利に調整され得ることとなるのである。
ここにおいて、フェノール樹脂は、よく知られているように、フェノール類とアルデヒド類とを酸性触媒又は塩基性触媒の存在下において反応させることにより得られる、固体状乃至は液体状(ワニス形態のものやエマルジョン形態のものを含む)の縮合生成物であって、そこで用いられる触媒の種類によって、ノボラック型又はレゾール型と称されるものとなるのであり、所定の硬化剤乃至は硬化触媒の存在下又は非存在下において加熱することにより、熱硬化性を発現するものである。そして、そこにおいて、アルデヒド類に反応せしめられるフェノール類として、フェノールのみを用いるものではなく、フェノールの少なくとも一部を他の変性用原料にて置き換えてなるもの(フェノール+変性用原料)を用いて、酸性触媒にてアルデヒド類と反応せしめることにより、本発明にて対象とする変性ノボラック型フェノール樹脂を得ることが出来る。
なお、そのような変性ノボラック型フェノール樹脂を得るために、フェノールに代替される変性用原料としては、公知の各種のフェノール誘導体を用いることが可能であるが、有利には、レゾルシノール、ビスフェノールF、ビスフェノールA、それらビスフェノールの精製残渣等の多価フェノール;1-ナフトール、2-ナフトール、1-ヒドロキシアントラセン、2-ヒドロキシアントラセン等の多環フェノール;クレゾール、キシレノール,p-tert-ブチルフェノール、ノニルフェノール等のアルキルフェノールのうちの少なくとも何れか1つが、採用される。このような変性用原料を用いてフェノール樹脂を変性することにより、フェノール樹脂骨格中に隙間を形成して、その分解が促進されるようになり、以て揮発量を増大させ得るものと考えられている。
また、かかる変性ノボラック型フェノール樹脂の変性率、換言すれば変性用原料によるフェノールの代替割合としては、一般に、20~100質量%、好ましくは25~95質量%、より好ましくは30~90質量%が、有利に採用されることとなる。このような変性ノボラック型フェノール樹脂の変性率において、その値が低くなり過ぎると、樹脂の分解を充分に促進せしめ得ず、そのために、揮発率を効果的に高めることが困難となる問題があり、また、かかる変性率が高い場合にあっては、樹脂の耐熱性が低下し易くなり、鋳造される鋳鉄溶湯等の金属溶湯の凝固に先立って、ガス等の発生が終了してしまう恐れがある。なお、本発明においては、かくの如き変性ノボラック型フェノール樹脂と共に、変性されていない通常のノボラック型フェノール樹脂を、本発明の目的を阻害しない範囲内において、バインダ樹脂として併用することも可能である。
さらに、上記の変性ノボラック型フェノール樹脂と組み合わせて用いられるレゾール型フェノール樹脂は、上述の如く塩基性触媒を用いて、従来と同様にして製造され得るものであり、そのようなレゾール型フェノール樹脂は、ヘキサメチレンテトラミンに代わる硬化助剤としての機能乃至は作用を有するものであり、また、そのようなレゾール型フェノール樹脂と変性ノボラック型フェノール樹脂の組合せからなる硬化物は、変性ノボラック型フェノール樹脂のヘキサメチレンテトラミンによる硬化物に比べて、架橋密度が低くなり、揮発分が多くなる傾向があるために、本発明に従う揮発率を実現する上において、有効である。なお、このようなレゾール型フェノール樹脂としては、一般に、重量平均分子量が3000以下であるものが、好適に用いられることとなる。このレゾール型フェノール樹脂の重量平均分子量が大きくなり過ぎると、その使用効果を充分に発揮し難くなることに加えて、鋳型強度の低下を惹起する恐れがあり、樹脂の粘性が高くなり、RCSの製造時において、耐火性骨材の表面を被覆し難くなって、造型される鋳型の強度が低下する恐れがある。
そして、上述の如く変性ノボラック型フェノール樹脂とレゾール型フェノール樹脂とを組み合わせて使用する場合において、その配合比率としては、質量基準にて、変性ノボラック型フェノール樹脂:レゾール型フェノール樹脂=10:90~95:5、好ましくは20:80~90:10なる使用比率が、有利に採用されることとなる。なお、変性ノボラック型フェノール樹脂の使用比率が高くなる(レゾール型フェノール樹脂の使用比率が低くなる)と、硬化速度が遅くなる傾向があり、また、変性ノボラック型フェノール樹脂の使用割合が少なく、従ってレゾール型フェノール樹脂が多くなると、鋳型強度が低下する等の問題が惹起されることとなるのである。
なお、上記した変性ノボラック型フェノール樹脂の単独、又はそれとレゾール型フェノール樹脂との組合せからなるバインダ樹脂の鋳型造型用材料中における割合は、使用する樹脂の種類や要求される鋳型の強度等を考慮して、適宜に決定されるものであるところから、一義的に規定され得るものではないが、一般的には、耐火性骨材の100質量部に対して、0.2~10質量部程度の範囲内であり、好ましくは0.5~8質量部、更に好ましくは0.5~5質量部の範囲内である。
また、本発明に従う鋳型造型用材料においては、有利には、上述した変性ノボラック型フェノール樹脂の単独、又はそれとレゾール型フェノール樹脂との組合せからなる特別なバインダ樹脂に加えて、そのようなバインダ樹脂の硬化物の揮発を促進せしめ得る揮発促進剤が、更に含有せしめられ、これによって、かかるバインダ樹脂の硬化物の揮発率が、45~60%の範囲内に、有利に調整され得るのである。このような揮発促進剤を用いた揮発率の実現によって、比較的低温である500℃以下においてもガス圧を高めることを可能とし、バインダ樹脂の硬化物から発生せしめられた揮発成分が溶湯表面でカーボン膜を効果的に形成することで、焼付きや差込みを抑制乃至は阻止して、鋳肌の向上が有利に達成され得るのである。このような揮発促進剤としては、好ましくは、有機リン酸エステル及び/又は有機ハロゲン化物を挙げることが出来、それらの中から、適宜に選択されて用いられることとなる。なお、このような揮発促進剤の使用量としては、バインダ樹脂の100質量部に対して、通常1~50質量部程度、好ましくは5~30質量部の範囲内において、適宜に選択されることとなる。
具体的には、揮発促進剤として用いられる有機リン酸エステルとしては、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリプロピルホスフェート、トリブチルホスフェート、メチルジエチルホスフェート、メチルジブチルホスフェート、エチルジブチルホスフェート、トリス(β-クロロプロピル)ホスフェート等の脂肪族リン酸エステル類や、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、2-エチルヘキシルジフェニルホスフェート、t-ブチルフェニルジフェニルホスフェート、ビス-(t-ブチルフェニル)フェニルホスフェート、トリス-(t-ブチルフェニル)ホスフェート、イソプロピルフェニルジフェニルホスフェート、ビス-(イソプロピルフェニル)ジフェニルホスフェート、トリス-(イソプロピルフェニル)ホスフェート等の芳香族リン酸エステル類、更には、オリゴマーエチルエチレンホスフェート、変性オリゴマーエチルエチレンホスフェートやフェニレンビス(フェニルクレゾールホスフェート)、2,2-ビス{4-[ビス((モノ又はジ)メチルフェノキシ)ホスホリルオキシ]フェニル}プロパン、1,3-フェニレンビス(ジキシレニル)ホスフェート、α-ジフェノキシホスホリル-ω-フェノキシポリ(n=1~3)[オキシ-1,4-フェニレンイソプロピリデン-1,4-フェニレンオキシ(フェノキシホスホリル)]等の脂肪族縮合リン酸エステル類や芳香族縮合リン酸エステル類を挙げることが出来る。
また、有機ハロゲン化物としては、具体的には、塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化エタン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリフェニル、塩素化ジフェニル、塩化ビニル、パークロロシクロペンタデカノン、テトラクロロビスフェノールA、トリスクロロエチルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、トリス-β-クロロプロピルホスフェート等の有機塩素化合物;臭素化パラフィン、臭素化ポリフェニル、テトラブロモエタン、テトラブロモベンゼン、デカブロモジフェニルオキサイド、オクタブロモジフェニルオキサイド、ヘキサブロモシクロドデカン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、エチレンビステトラブロモフタルイミド、ヘキサブロモベンゼン、ポリジブロモフェニレンオキサイド、テトラブロモビスフェノールA、トリス(2,3-ジブロモプロピル-1)イソシアヌレート、トリブロモフェノールアリルエーテル、臭素化ポリスチレン、トリブロモネオペンチルアルコール、ジブロムジクロルプロパン、ジブロムテトラフルオロエタン、トリス(トリブロモフェニル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート等の有機臭素化合物;ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシアルカン、パーフルオロエチレンプロペンコポリマー、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー、エチレンクロロトリフルオロエチレンコポリマー、ポリビニリデンフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレン等の有機フッ素化合物を、例示することが出来る。
さらに、本発明に従う鋳型造型用材料にあっては、それから造型された鋳型の溶湯に接触する鋳型面に、注湯される金属溶湯を撥じく性質を与える撥溶湯性向上剤として、炭素材料が、有利には、更に含有せしめられることとなる。この炭素材料としては、公知のものが適宜に選択されて、使用され得るところであり、例えば、黒鉛、石炭粉、樹脂炭、無煙炭、木炭、メソフェースカーボン、石油ピッチコークス、石炭ピッチコークス、プリカーサ、有機物を炭化させたもの、炭化ケイ素の如き炭素化合物等を挙げることが出来る。そして、そのような炭素材料は、一般に、1~500μm程度、好ましくは3~350μm程度、より好ましくは5~200μm程度の粒径において、用いられることとなる。なお、その添加量としては、耐火性骨材の100質量部に対して、通常、0.5~20質量部程度、好ましくは1~15質量部、より好ましくは2~10質量部の割合において含有せしめられるのである。この炭素材料の含有量が少ないと、充分な効果が得られ難く、また多過ぎる場合にあっては、鋳型強度が低下する等の問題が惹起される恐れがある。
加えて、本発明に従う鋳型造型用材料には、冷却効果を発揮し得る冷却剤粒子を含有せしめることも有効である。この冷却剤粒子は、鋳型に接触する溶湯の冷却を早めることにより、かかる溶湯の流動性を低下させて、鋳型内への侵入を抑制乃至は阻止する機能を有するものであって、鉄、アルミ、銅等の金属粉末の他、砂鉄、酸化鉄(ベンガラ)、酸化アルミ、酸化銅、水酸化鉄(黄ベンガラ)、水酸化アルミ、ジルコン、酸化マグネシウム、酸化ケイ素等の粉末を挙げることが出来る。この冷却剤粒子の添加量としては、耐火性骨材の100質量部に対して、0.5~20部程度、好ましくは1~15質量部程度、より好ましくは2~10質量部程度である。この冷却剤粒子の添加量が少な過ぎる場合においては、その添加効果を充分に得ることが出来なくなるからであり、また、多過ぎる場合にあっては、鋳型強度が低下する等の問題が惹起される恐れがある。
そして、本発明に従う鋳型造型用材料には、その硬化を図るべく、従来から公知のヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤が添加、含有せしめられる他、更に必要に応じて、公知の各種の硬化促進剤、例えば、有機カルボン酸や塩基材料等が添加されることとなる。また、変性ノボラック型フェノール樹脂とレゾール型フェノール樹脂の組合せをバインダ樹脂として使用する場合においては、特開2003-158810号公報やWO2013/118572等に明らかにされている如き、アレニウス塩基、ブレンステッド塩基、ルイス塩基のうちの少なくとも1つが、硬化促進剤として有利に用いられることとなる。
ところで、本発明に従う鋳型造型用材料には、また、必要に応じて、鋳型造型用材料自体の物性改善や造型される鋳型の物性改善等を目的として、従来より一般的に用いられている各種の添加剤も、適宜に配合せしめることが可能である。例えば、鋳型造型用材料(RCS)の流動性の向上等に寄与する滑剤として、パラフィンワックス、合成ポリエチレンワックス、モンタン酸ワックス等のワックス類;ステアリン酸、ステアリルアルコール、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリルステアレート;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸鉛等のステアリン酸金属塩;硬化油等を添加することが可能である。また、耐火性骨材とバインダ樹脂等の添加成分との結合を強化するカップリング剤を含有せしめることも有効であり、例えば、シランカップリング剤、ジルコンカップリング剤、チタンカップリング剤等を用いることが出来る。加えて、離型剤として、パラフィン、ワックス、軽油、マシン油、スピンドル油、絶縁油、廃油、植物油、脂肪酸エステル、有機酸、雲母、蛭石、フッ素系離型剤、シリコーン系離型剤等も使用可能である。そして、それらの添加剤は、それぞれ、バインダ樹脂の100質量部に対して、0.001~10質量部程度、好ましくは0.01~7質量部程度、より好ましくは0.1~5質量部程度の割合において、用いられることとなる。
そして、上述の如き添加成分を用いて、本発明に従う鋳型造型用材料(RCS)を製造するに際しては、公知の各種の配合/被覆手法が、特に限定されることなく、適宜に採用され、例えば、ドライホットコート法やセミホットコート法、コールドコート法、粉末溶剤法等の、従来から公知の方法が、何れも採用され得るところである。中でも、ワールミキサーやスピードミキサー等の混練機内で、一般に110~170℃程度、好ましくは120~150℃程度の温度に予め加熱された耐火性骨材(粒子)に対して、バインダ樹脂(所定のフェノール系樹脂)を加え、更に必要に応じて選択される揮発促進剤や炭素材料等の他の添加剤を加えて、混練した後、ヘキサメチレンテトラミン等の所定の硬化剤や硬化促進剤を水溶性の場合は水溶液で、水溶性でない場合は同時に冷却水として水を加えて、また、送風冷却によって、塊状内容物を粒状に崩壊させ、次いで、ステアリン酸カルシウム(滑剤)を加える、所謂ドライホットコート法が、有利に採用されることとなる。
なお、バインダ樹脂や揮発促進剤、炭素材料、更には他の添加剤及び硬化剤/硬化促進剤を、耐火性骨材と混練せしめるタイミングは、当業者の知識に基づいて適宜に選定され得るところであって、単独に、順次混練せしめられる他、適宜に組み合わせて、混練することも可能である。また、揮発促進剤や炭素材料等の添加剤は、バインダ樹脂に対して混合したり、全成分を同時に混合したりすることも可能であり、添加剤が熱や化学反応による変化等によりその効果を失わない限りにおいては、バインダ樹脂の合成時に混合してもよいし、合成直後のバインダ樹脂が溶融状態の時点で混合してもよいし、耐火性骨材とバインダ樹脂との混練の途中又はその後に、それらの添加剤を添加して、混合せしめることも可能である。更に、それら添加剤の添加量が多い場合等においては、バインダ樹脂と、耐火骨材及びバインダ樹脂の混練後の両方で添加する等の分割した添加方式を採用することも可能である。
また、上述の如くして得られる鋳型造型用材料を用いて、目的とするシェルモールド鋳型の如き鋳型を造型するに際しては、かかる鋳型造型用材料(RCS)の加熱硬化を図るべく、加熱下において、目的とする鋳型の造型が行なわれることとなるが、そのような加熱造型方法としては、特に限定されるものではなく、従来から公知の手法が、何れも、有利に用いられ得ることとなる。例えば、上述せる如き鋳型造型用材料を、目的とする鋳型を与える所望の成形空間を有する、150~300℃程度に加熱された成形型内に、重力落下方式や吹込方式等によって充填し、硬化させた後、かかる成形型から、その硬化した鋳型を抜型することにより、目的とする鋳造用鋳型を得ることが出来るのである。なお、そのような鋳造用鋳型は、有利には、50%以上の充填率において造型されてなるものであって、そのような充填率が実現されることにより、鋳型内部構造が石垣構造をとり易くなって、溶湯の侵入を阻止したり、鋳型からのガス圧力を有利に高めることが可能となるのである。また、そのような鋳型の充填率は、公知の手法にて測定可能であり、例えば、特開2019-177402号公報の段落[0060]に明らかにされている如き手法を採用することが出来る。
そして、このようにして得られた鋳型にあっては、耐焼付き性の如き、前述せるような優れた特徴が、有利に付与せしめられ得たものであって、特に、鋳鉄や鋳鋼、FCD等の鉄系溶湯の鋳造に有利に用いられて、その特徴がより一層効果的に発揮せしめられ得るものである。
以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等が加え得るものであることが、理解されるべきである。なお、以下の実施例や比較例における部及び百分率は、何れも、質量基準にて示されるものであり、また、揮発率の測定や焼付き・鋳肌の評価は、それぞれ、以下のようにして行なった。
-揮発率の測定-
バインダ樹脂の硬化物の揮発率の求め方には、以下の二通りの方法を挙げることが出来る。
先ず、第一の方法においては、実施例又は比較例で用いられるバインダ樹脂(フェノール樹脂又はその混合物)と硬化剤(ヘキサメチレンテトラミン)とを、実施例又は比較例における使用割合において混合し、粉砕した後、150℃×30分間の条件で加熱・硬化せしめて、硬化物を得る。次いで、かかる硬化物を粉砕して、均一化したものの約100gを正確に秤量し、その重量(W1)を求めた後、電気炉内において、窒素雰囲気下、500℃の温度で1時間曝熱処理を施し、その曝熱処理後の残渣を正確に秤量して、その重量(W2)を求める。
そして、上記で得られた重量:W1及びW2を用いて、下式(1)に従って、硬化物の揮発率:C1(%)を算出することが出来る
C1=(1-W2/W1)×100 ・・・(1)
なお、実施例や比較例において揮発促進剤が用いられている場合にあっては、上述の如くして得られた硬化物に対して、実施例又は比較例と同様な割合において、揮発促進剤を混合し、粉砕せしめた後、その得られた混合物を、上記と同様にして正確に秤量して、その重量(W3)を求める。次いで、かかる混合物を、上記と同様にして、窒素雰囲気下、500℃の温度で1時間曝熱処理した後、その曝熱処理後の残渣を正確に秤量して、その重量(W4)を求める。そして、かかる得られたW3及びW4の値より、下式(2)に従って、揮発促進剤の存在下における硬化物の揮発率:C2(%)を算出することが出来る
C2=(1-W4/W3)×100 ・・・(2)
また、揮発率の測定には、上述の如く、鋳型造型用材料(RCS)とは別個にバインダ樹脂の硬化物を作製して、それを曝熱処理して求める方法(第一の方法)の他、鋳型造型用材料(RCS)そのものを硬化させて、その硬化物(耐火性骨材+硬化剤にて硬化したバインダ樹脂又は揮発促進剤含有バインダ樹脂)から求める方法(第二の方法)を採用することも可能である。その場合においては、測定対象物である鋳型造型用材料(RCS)を、150℃×30分間の条件で加熱・硬化せしめた後、その得られた硬化物を、窒素雰囲気下、500℃の温度で1時間曝熱処理を施して、その重量減少率(W5)を求める。次いで、かかる曝熱処理された硬化物を、酸素存在下(例えば、空気中)において、900℃の温度で1時間焼成して、該硬化物中の有機成分を焼失させた後、その重量減少率(W6)を求める。そして、それら得られたW5とW6の値を用いて、下式(3)に従って、揮発率:C(%)を算出することが出来る
C=[W5/(W5+W6)]×100 ・・・(3)
ここで、前記第一の方法に従って、前記(1)又は(2)式にて算出される揮発率:C1(%)又はC2(%)と、前記第二の方法に従って、前記(3)式にて算出される揮発率:C(%)とは、基本的には同様な値となるものであるが、本発明においては、実用上よりして、後者の揮発率:C(%)を採用するものとする。
-焼付き・鋳肌の評価-
先ず、図1に示されるように、予め常温自硬性砂で作製された、上部に溶湯注入口2と下部に中子の幅木固定部4とを有する半割れ中空主型6(キャビティ直径:6cm、高さ:6cm)の内に、250℃に加熱した金型に、各々の鋳型造型用材料を吹き込み、充填した後、120秒間加熱することで造型された、幅木部8を有する円形無空中子10(直径:5cm、高さ:5cm)を、幅木固定部4で接着固定した後、更に、半割れ中空主型6を相互に接着固定して、鋳造試験用砂型12を作製する。なお、鋳造時の湯漏れを防ぐために、接着した主型を万力等でクランプするか、針金を巻いてしっかりと固定する。次に、この鋳造試験用砂型12の溶湯注入口2から鋳鉄溶湯:FC200(温度:1380℃±40℃)を注湯し、凝固せしめた後、主型6及び中子10を壊して、図2に示される如き、円筒状の鋳物16を取り出す。そして、この得られた鋳物16を半分に切断して、焼付き及び鋳肌(鋳物の肌)の状況を目視及び手触りにて確認し、以下に示す基準に従って、それぞれ、3段階及び4段階で評価する。
<焼付き>
○:焼付きは、認められない
△:鋳物の一部に、焼付きが認められる
×:鋳物の全面に、焼付きが認められる
<鋳肌>
◎:鋳物全体の鋳肌は平滑であり、手の引っ掛かりもない
〇:鋳物全体の鋳肌は平滑であるが、一部にざらつきがある
△:鋳物全体の鋳肌にざらつきがあり、一部に引っ掛かりがある
×:鋳物全体の鋳肌にざらつき、引っ掛かりがある
-フェノール樹脂A1の製造-
温度計、撹拌装置及びコンデンサを備えた反応容器に、フェノールの200部、ビスフェノールA(BPA)の800部、47%ホルマリンの234部、及び、蓚酸の3部を投入した。次いで、反応容器を徐々に昇温して、還流温度に到達せしめた後、90分間還流反応させ、更に、常圧にて脱水を行なった後、減圧にて180℃になるまで加熱して、未反応フェノールを除去することにより、BPA変性率が80%である変性ノボラック型フェノール樹脂として、樹脂A1を得た。
-フェノール樹脂A2の製造-
フェノールの700部、ビスフェノールAの300部、47%ホルマリンの363部、及び、蓚酸の3部を投入したこと以外は、上記のフェノール樹脂A1の製造例と同様の手順に従って、BPA変性率が30%である変性ノボラック型フェノール樹脂として、樹脂A2を得た。
-フェノール樹脂A3の製造-
フェノールの700部、1-ナフトールの300部、47%ホルマリンの395部、及び、蓚酸の3部を投入したこと以外は、上記のフェノール樹脂A1の製造例と同様の手順に従って、ナフトール変性率が30%である変性ノボラック型フェノール樹脂からなる樹脂A3を得た。
-フェノール樹脂A4の製造-
フェノールの700部、オルソクレゾールの300部、47%ホルマリンの424部、及び、蓚酸の3部を投入したこと以外は、上記のフェノール樹脂A1の製造例と同様の手順に従って、オルソクレゾール変性率が30%である変性ノボラック型フェノール樹脂として、樹脂A4を得た。
-フェノール樹脂A5の製造-
フェノールの1000部、47%ホルマリンの441部、及び、蓚酸の3部を投入したこと以外は、前記したフェノール樹脂A1の製造例と同様の手順に従って、無変性の通常のノボラック型フェノール樹脂(変性率0%)である樹脂A5を得た。
-フェノールウレタン樹脂形成用材料の準備-
ベンジリックエーテル型フェノール樹脂(旭有機材株式会社製:CBP-160EH、MW:1200)とポリイソシアネート化合物としてのポリメリックMDI(旭有機材株式会社製:CB-MT3)とを準備し、耐火性骨材の表面にコーティング層を形成せしめる際に、それら2種の成分を1:1(質量比)の割合で混合した混合物を、フェノールウレタン樹脂形成用材料として用いた。
-フェノール樹脂B1の準備-
レゾール型フェノール樹脂として、アンモニアレゾール型フェノール樹脂である旭有機材株式会社製のSP750WM(商品名、重量平均分子量:1000)を準備した。
-フェノール樹脂B2の準備-
レゾール型フェノール樹脂として、アンモニアレゾール型フェノール樹脂である旭有機材株式会社製のSP400(商品名、重量平均分子量:2100)を準備した。
-フェノール樹脂B3の準備-
レゾール型フェノール樹脂として、アルカリレゾール型フェノール樹脂である旭有機材株式会社製のTS-10(商品名、重量平均分子量:3800)を準備した。
-実施例1-
耐火性骨材として、フラタリーサンドと再生ケイ砂の1:1の混合砂を用い、約140℃の温度に予熱した後、この混合砂の100部と、前記変性ノボラック型フェノール樹脂である樹脂A1の2.5部と、揮発促進剤としての脂肪族縮合リン酸エステル:PNX(商品名:Fyrol PNX-LE、ICL JAPAN株式会社製)の3部とを、順次ワールミキサーに投入して、60秒間混練した。更に、硬化剤としてのヘキサメチレンテトラミンの0.375部を水に溶解してなるものを添加して、送風冷却し、その後、ステアリン酸カルシウムの0.1部を添加して、シェルモールド用鋳型材料(鋳型造型用材料)を得た。
-実施例2,3-
揮発促進剤である脂肪族縮合リン酸エステル:PNXの使用量を、5部又は10部としたこと以外は、実施例1と同様の手法にて、シェルモールド用鋳型材料を得た。
-実施例4-
炭素材料として、粉末状の黒鉛の5部を更に添加したこと以外は、実施例2と同様の手法にて、シェルモールド用鋳型材料を得た。
-実施例5-
揮発促進剤として、脂肪族縮合リン酸エステル:PNXに代えて、有機ハロゲン化物であるテトラブロモビスフェノールA(TBBPA)の5部を用いたこと以外は、実施例2と同様の手法にて、シェルモールド用鋳型材料を得た。
-実施例6~8-
変性ノボラック型フェノール樹脂として、樹脂A1に代えて、樹脂A2、樹脂A3、又は樹脂A4を用いたこと以外は、実施例2と同様の手法にて、それぞれ、シェルモールド用鋳型材料を得た。
-実施例9-
バインダ樹脂として、変性ノボラック型フェノール樹脂である樹脂A1と共に、レゾール型フェノール樹脂である樹脂B1を、樹脂固形分換算においてA1:B1=75:25の割合で用いると共に、硬化剤の使用量を0.075部としたこと以外は、実施例2と同様の手法にて、シェルモールド用鋳型材料を得た。
-実施例10-
レゾール型フェノール樹脂として、樹脂B1に代えて、樹脂B2を用いると共に、樹脂固形分換算においてA1:B2=50:50の配合比を採用したこと以外は、実施例9と同様の手法にて、シェルモールド用鋳型材料を得た。
-比較例1-
バインダ樹脂として、無変性のノボラック型フェノール樹脂である樹脂A5のみを用いる一方、揮発促進剤であるPNXを添加しないこと以外は、実施例1と同様の手法にて、シェルモールド用鋳型材料を得た。
-比較例2-
揮発促進剤としてのPNXを添加しないこと以外は、実施例6と同様の手法にて、シェルモールド用鋳型材料を得た。
-比較例3-
レゾール型フェノール樹脂として、樹脂B2に代えて、樹脂B3を用いたこと以外は、実施例10と同様の手法にて、シェルモールド用鋳型材料を得た。
-比較例4-
耐火性骨材として、実施例1と同様の混合砂を用い、前記フェノールウレタン樹脂形成用材料(ベンジリックエーテル型フェノール樹脂+ポリイソシアネート化合物)の1.0部を、バインダ樹脂として用いると共に、硬化剤の使用量を1.0部とし、これらをミキサーで60秒間混錬することにより、鋳型材料を得た。なお、本比較例で得られた鋳型材料を用いた中子造型については、以下の方法によって行なった。先ず、コールドボックス造型機のサンドマガジン内に、上記の鋳型材料を投入した後、この鋳型材料を、中子造型用金型内に、ゲージ圧:0.3MPaで充填する。次いで、かかる金型内に、ガスジェネレータにより、ゲージ圧:0.2MPaで1秒間、トリエチルアミンガスを通気した後、ゲージ圧:0.2MPaで14秒間、エアーパージし、更にその後、抜型して、幅木部8を有する円形無空中子10(直径:5cm、高さ:5cm)を作製した。
-鋳型材料の評価-
上記で得られた実施例1~10及び比較例1~4に係る各鋳型材料について、それぞれのバインダ樹脂、硬化剤、及び揮発促進剤の硬化混合物の揮発率を、前述せる測定方法に従って測定すると共に、それぞれの鋳型材料から造型された鋳型を用いた鋳造操作において、それぞれの焼付きと鋳肌の評価を、前述せる手法に従って、実施した。そして、それら得られた測定乃至は評価結果を、下記表1~表3に示した。また、図3には、実施例2,6,9と比較例1,2,3において得られたシェルモールド用鋳型材料について、それぞれ、変性率と揮発率の関係が示されている。
Figure 0007225477000001
Figure 0007225477000002
Figure 0007225477000003
かかる表1~表3の結果の対比や図3に示される変性率と揮発率との関係から明らかな如く、本発明に従って、バインダ樹脂として、変性ノボラック型フェノール樹脂の単独、又は変性ノボラック型フェノール樹脂とレゾール型フェノール樹脂との組合せを用いると共に、そのようなバインダ樹脂の硬化物の揮発率が45~60%である実施例1~10に係る鋳型材料にあっては、焼付きの発生が効果的に抑制乃至は阻止され得ると共に、得られる鋳物の鋳肌も良好なものとなり、品質に優れた鋳物を得ることが出来ることが認められる。
これに対して、バインダ樹脂として、通常の無変性のノボラック型フェノール樹脂を用いた比較例1に係る鋳型材料においては、焼付きや鋳肌が不良なものとなり、また、バインダ樹脂として、変性ノボラック型フェノール樹脂や、それとレゾール型フェノール樹脂を組み合わせてなるものを用いても、硬化物の揮発率が45%未満となる比較例2や比較例3に係る鋳型材料や、ベンジリックエーテル型フェノール樹脂(フェノールウレタン樹脂)を用いた、その硬化物の揮発率が60%を超える比較例4に係る鋳型材料を用いた場合にあっては、焼付きや鋳肌の特性評価において、充分な改善効果が認められ得ないものであった。
2 溶湯注入口 4 幅木固定部
6 主型 8 幅木部
10 中子 12 砂型
14 廃中子排出口 16 鋳物

Claims (9)

  1. 耐火性骨材を含むと共に、変性ノボラック型フェノール樹脂の単独、又は変性ノボラック型フェノール樹脂及びレゾール型フェノール樹脂の組合せを、バインダ樹脂として含む混合物からなり、且つかかるバインダ樹脂の硬化物を、窒素雰囲気下、500℃の温度で1時間曝熱処理した際の揮発率が、45~60%である鋳型造型用材料にして、前記バインダ樹脂の硬化物の揮発を促進せしめ得る揮発促進剤を、更に含有すると共に、前記揮発率が、該揮発促進剤の存在下において求められるものであることを特徴とする耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料。
  2. 前記変性ノボラック型フェノール樹脂が、多価フェノール、多環フェノール及びアルキルフェノールの少なくとも何れかで変性されたものであることを特徴とする請求項1に記載の耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料。
  3. 前記混合物が、耐火性骨材と、変性ノボラック型フェノール樹脂及びレゾール型フェノール樹脂の組合せとを含むものであり、且つ前記レゾール型フェノール樹脂が、3000以下の重量平均分子量を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料。
  4. 前記混合物が、耐火性骨材と、変性ノボラック型フェノール樹脂及びレゾール型フェノール樹脂の組合せとを含むものであり、且つ前記変性ノボラック型フェノール樹脂と前記レゾール型フェノール樹脂との配合比が、質量基準にて、10:90~95:5であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料。
  5. 前記揮発促進剤が、バインダ樹脂の100質量部に対して、1~50質量部の範囲内において用いられることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料。
  6. 前記揮発促進剤が、有機リン酸エステル及び/又は有機ハロゲン化物からなる群より選択されることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料。
  7. 炭素材料が、更に含有せしめられることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料。
  8. 前記耐火性骨材の表面を被覆するように、前記バインダ脂を含む被覆層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料。
  9. 鉄系溶湯の鋳造用鋳型の造型に用いられるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の耐焼付き性に優れた鋳型造型用材料。
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