JP7225383B2 - 放射線画像撮影装置 - Google Patents

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Description

本開示は、放射線画像撮影装置に関する。
放射線画像撮影に関する技術として、以下の技術が知られている。例えば、米国特許第9110175号明細書には、蛍光体層と、蛍光体層に積層された金属基板とを含むイメージングプレートが記載されている。米国特許第9110175号明細書には、金属基板から発せられる二次エネルギーにより、蛍光体層にコヒーレントな相互作用を及ぼすことが記載されている。
ところで、放射線画像撮影装置として、放射線を光に変換するシンチレータと、シンチレータで変換された光に応じて発生した電荷を蓄積する複数の画素が設けられた基板と、を備えたものがある。例えば、円筒状の構造物を検査対象とする非破壊検査にこのような放射線画像撮影装置を用いる場合、放射線画像撮影装置は、検査対象物の表面形状に沿ってフレキシブルに変形できることが好ましい。
放射線画像撮影装置がフレキシブルであるためには、シンチレータを薄くする必要がある。しかしながら、特に非破壊検査で用いられる高いエネルギー領域の放射線(100~1000keV程度)は、シンチレータが薄い場合、シンチレータを通過してしまう。すなわち、シンチレータの感度が不足し、放射線画像撮影装置により得られる画像は粒状が粗い不鮮明なものなってしまう。
本開示は、以上の事情を鑑みてなされたものであり、鮮明な画像を得ることができる放射線画像撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の一態様に係る放射線画像撮影装置は、金属を含む第1の金属含有層と、第1の金属含有層と接して設けられたシンチレータと、シンチレータから発せられる光に応じて発生した電荷を蓄積する複数の画素が設けられたセンサ基板と、を備え、第1の金属含有層、シンチレータ及びセンサ基板が積層された積層体は、可撓性を有し、第1の金属含有層は、シンチレータと接する面が複数の画素の各々の大きさより細かい粗さで粗面化されている
なお、本開示の放射線画像撮影装置は、第1の金属含有層が、金属板であってもよい。
また、本開示の放射線画像撮影装置は、第1の金属含有層が、金属の粒子が含まれる樹脂であってもよい。
また、本開示の放射線画像撮影装置は、第1の金属含有層及びシンチレータを一体的に封止する封止部を備えてもよい。
また、本開示の一態様に係る放射線画像撮影装置は、金属を含む第1の金属含有層と、第1の金属含有層と接して設けられたシンチレータと、シンチレータから発せられる光に応じて発生した電荷を蓄積する複数の画素が設けられたセンサ基板と、を備え、第1の金属含有層、シンチレータ及びセンサ基板が積層された積層体は、可撓性を有し、積層体のセンサ基板側の面と接して設けられ、金属を含む第2の金属含有層をさらに備え、第2の金属含有層が、積層体のセンサ基板側の面と接して設けられた樹脂フィルムと、樹脂フィルムと接して設けられ、第2の金属で構成される第2のフィルタと、第2のフィルタと接して設けられ、第2の金属よりも比重が大きい第3の金属で構成される第3のフィルタと、を備え
本開示によれば、鮮明な画像を得ることができる放射線画像撮影装置を提供することができる。
実施形態に係る放射線画像撮影装置の構成の一例を示す側面断面図である。 実施形態に係る放射線画像撮影装置の電気系の要部構成の一例を示すブロック図である。 実施形態に係る放射線画像撮影装置が検査対象物に設けられた状態の一例を示す図である。 実施形態に係る金属板の増感作用を説明するための図である。 実施形態に係るシンチレータの吸収率を示すグラフである。 実施形態に係る金属板の質量エネルギー吸収係数を示すグラフである。 放射線源から発せられる放射線のエネルギー分布を示すグラフである。 フィルタを通過後の放射線のエネルギー分布を示すグラフである。 検査対象物を通過後の放射線のエネルギー分布を示すグラフである。 金属板を通過後の放射線のエネルギー分布を示すグラフである。 実施形態に係る金属板の粗面化の一例を示す側面断面図である。 実施形態に係る封止部の一例を示す側面断面図である。 実施形態に係る金属の粒子が含まれる樹脂の一例を示す側面断面図である。 実施形態に係る第2の金属含有層の構成の一例を示す側面断面図である。 実施形態に係る第2の金属含有層の作用を説明するための図である。 実施形態に係る第2の金属含有層の作用を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本開示の技術を実施するための形態例を詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る放射線画像撮影装置16の構成について説明する。図1に示すように、放射線画像撮影装置16は、放射線を透過する筐体21を備え、筐体21内には、検査対象物を透過した放射線を検出する放射線検出器20が設けられている。また、筐体21内には、制御基板26、ケース28、ゲート線ドライバ52、及び信号処理部54が設けられている。
放射線検出器20は、放射線が照射されることにより二次電子を放出する第1の金属含有層の一例としての金属板23、放射線が照射されることにより光を発するシンチレータ22、及びセンサ基板の一例としてのTFT(Thin Film Transistor)基板30を備える。金属板23、シンチレータ22及びTFT基板30は、放射線の入射側から金属板23、シンチレータ22、TFT基板30の順番で積層される。すなわち、放射線検出器20は、金属板23が直接密着されたシンチレータ22側から放射線が照射されるPSS(Penetration Side Sampling)方式の放射線検出器とされている。また、金属板23及びシンチレータ22は、TFT基板30が備える後述する画素32が設けられる画素領域Lをすべて覆うように積層される。
本実施形態に係るTFT基板30の基材は、可撓性を有し、例えば、PI(PolyImide:ポリイミド)等のプラスチックを含む樹脂シートである。TFT基板30の基材の厚みは、材質の硬度、及びTFT基板30の大きさ等に応じて、所望の可撓性が得られる厚みであればよい。樹脂シートの厚みとしては、例えば、5μm~125μmであればよく、20μm~50μmであればより好ましい。樹脂シートの具体例としては、XENOMAX(登録商標)が挙げられる。
本実施形態に係るシンチレータ22は、可撓性を有し、例えば、GOS(ガドリニウム硫酸化物)を含んで構成されている。シンチレータ22の厚みは、材質の硬度、及びシンチレータ22の大きさ等に応じて、所望の可撓性が得られる厚みであればよい。
本実施形態に係る金属板23は、可撓性を有し、例えば、鉛、銅、タングステン、タンタル、鋼、ステンレス鋼、黄銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、銀、金、白金等の金属及び金属化合物を含んで構成されている。金属板23の材質は、詳細を後述する金属板23の増感作用の効率を考慮して選択することが望ましい。金属板23の厚みは、材質の硬度、金属板23の大きさ等に応じて、所望の可撓性が得られる厚みであればよい。また、金属板23の材質の第1半価層及び第2半価層や、詳細を後述する二次電子の脱出距離等を目安とした厚みにしてもよい。
ケース28及びゲート線ドライバ52と、制御基板26及び信号処理部54とは、放射線検出器20を挟んで、それぞれ放射線検出器20の対向する側方に設けられている。なお、ケース28及びゲート線ドライバ52と、制御基板26及び信号処理部54とは、放射線検出器20の同じ側方に設けられてもよい。
制御基板26は、後述する画像メモリ56、制御部58、及び通信部66等の電子回路が基板上に形成されている。ケース28は、後述する電源部70等が収容される。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る放射線画像撮影装置16の電気系の要部構成について説明する。図2に示すように、TFT基板30には、画素32が一方向(図2の行方向)及び一方向に交差する交差方向(図2の列方向)に2次元状に複数設けられている。画素32は、センサ部32A、及び電界効果型薄膜トランジスタ(TFT、以下、単に「薄膜トランジスタ」という。)32Bを含んで構成される。
センサ部32Aは、図示しない上部電極、下部電極、及び光電変換膜等を含み、シンチレータ22が発する光を吸収して電荷を発生させ、発生させた電荷を蓄積する。薄膜トランジスタ32Bは、センサ部32Aに蓄積された電荷を電気信号に変換して出力する。なお、センサ部32Aが、照射された放射線の線量の増加に伴い、発生する電荷が増加する変換素子の一例である。また、薄膜トランジスタ32Bが、センサ部32Aに発生された電荷を電気信号として出力するスイッチング素子の一例である。
また、TFT基板30には、上記一方向に延設され、各薄膜トランジスタ32Bをオン及びオフさせるための複数本のゲート配線34が設けられている。また、TFT基板30には、上記交差方向に延設され、オン状態の薄膜トランジスタ32Bを介して電荷を読み出すための複数本のデータ配線36が設けられている。TFT基板30の個々のゲート配線34はゲート線ドライバ52に接続され、TFT基板30の個々のデータ配線36は信号処理部54に接続されている。
TFT基板30の各薄膜トランジスタ32Bは、ゲート線ドライバ52からゲート配線34を介して供給される電気信号により行単位で順にオン状態とされる。そして、オン状態とされた薄膜トランジスタ32Bによって読み出された電荷は、電気信号としてデータ配線36を伝送されて信号処理部54に入力される。これにより、電荷は行単位で順に読み出され、二次元状の放射線画像を示す画像データが取得される。
信号処理部54は、個々のデータ配線36毎に、入力される電気信号を増幅する増幅回路及びサンプルホールド回路(何れも図示省略)を備えており、個々のデータ配線36を伝送された電気信号は増幅回路で増幅された後にサンプルホールド回路に保持される。また、サンプルホールド回路の出力側にはマルチプレクサ、及びAD(Analog-to-Digital)変換器が順に接続されている。そして、個々のサンプルホールド回路に保持された電気信号はマルチプレクサに順に(シリアルに)入力され、マルチプレクサにより順次選択された電気信号がAD変換器によってデジタルの画像データへ変換される。
信号処理部54には後述する制御部58が接続されており、信号処理部54のAD変換器から出力された画像データは制御部58に順次出力される。制御部58には画像メモリ56が接続されており、信号処理部54から順次出力された画像データは、制御部58による制御によって画像メモリ56に順次記憶される。画像メモリ56は所定の枚数分の画像データを記憶可能な記憶容量を有しており、放射線画像の撮影が行われる毎に、撮影によって得られた画像データが画像メモリ56に順次記憶される。
制御部58は、CPU(Central Processing Unit)60、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)等を含むメモリ62、及びフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部64を備えている。制御部58の一例としては、マイクロコンピュータ等が挙げられる。
通信部66は、制御部58に接続され、無線通信により、後述する放射線照射装置12及び補正装置14等の外部装置との間で各種情報の送受信を行う。電源部70は、前述したゲート線ドライバ52、信号処理部54、画像メモリ56、制御部58、及び通信部66等の各種回路及び各素子に電力を供給する。なお、図2では、錯綜を回避するために、電源部70と各種回路及び各素子とを接続する配線の図示を省略している。
また、本実施形態に係る筐体21の放射線検出器20の検出面に対向する部分も、金属板23、シンチレータ22及びTFT基板30と同様に可撓性を有する。したがって、一例として図3に示すように、放射線画像撮影装置16は、検査対象物18の外形に沿って曲げた状態で検査対象物18に設けることができる。例えば、検査対象物18として天然ガスのパイプラインの配管等の円筒状の物体を適用し、検査対象物18の内側に放射線源13を配置することができる。
次に、図4、図5及び図6を参照して、本実施形態に係る金属板23によるシンチレータ22の増感作用について説明する。図4に示すように、検査対象物18に照射された放射線は、金属板23を通過し、その後シンチレータ22に到達する。金属板23に放射線が照射されると、コンプトン散乱により、金属板23の表面から二次電子(反跳電子)が放出される。したがって、金属板23で発生した二次電子がシンチレータ22に到達する。
図5に、本実施形態に係るシンチレータ22の材質の一例であるGOSの吸収率の概略図を、GOSの厚みを変えて示す。縦軸はシンチレータ22における放射線の吸収率であり、横軸はシンチレータ22に照射される放射線のエネルギーである。図5から、放射線のエネルギーが高くなるほど、また、シンチレータ22の厚みが薄くなるほど、シンチレータ22の吸収率は低下することが分かる。したがって、高いエネルギーの放射線が用いられる非破壊検査において、シンチレータ22の厚みを可撓性が得られる程度に薄くすると、シンチレータ22の吸収率が低下する(透過率が高くなる)ので、得られる画像はコントラストが低下した不鮮明な画像になる。そこで、本実施形態に係る放射線画像撮影装置16によれば、シンチレータ22に密着された金属板23から放出される二次電子による増感作用により、シンチレータ22の感度を向上させ、鮮明な画像を得る。
図6に、本実施形態に係る金属板23の材質の一例として、アルミニウム、銅、鉛のそれぞれの質量エネルギー吸収係数の概略図を破線で示す。縦軸は各金属における質量エネルギー吸収係数であり、横軸は各金属に照射される放射線のエネルギーである。質量エネルギー吸収係数は、放射線と各物質との相互作用により定められ、低いエネルギー領域では光電効果、中エネルギー領域ではコンプトン効果、高いエネルギー領域では電子対生成が主に寄与することが知られている。図6において、実線で示す範囲は、質量エネルギー吸収係数に対してコンプトン散乱が主に寄与する領域である。二次電子はコンプトン散乱により発生すると考えられるので、図6において実線で示す領域のエネルギーの放射線を金属板23に照射すると、二次電子が効率よく放出される。
図6に示すように、金属板23の材質ごとに二次電子が効率よく放出されるエネルギー領域は異なる。したがって、用いられる放射線源13の管電圧に応じて、金属板23の材質を選択することが望ましい。なお、放射線源13の管電圧は、検査対象物18の材質及び厚みに応じて設定することが望ましい。金属板23から二次電子が効率よく放出されるエネルギー領域を抽出するためのフィルタを、放射線源13と放射線画像撮影装置16との間に設けてもよい。
また、金属板23の内部で発生した二次電子はエネルギーが小さく、脱出距離が数~数十nmと短いので、脱出距離よりも深い箇所で発生した二次電子は、金属板23から放出されず、金属板23自身に吸収され、シンチレータ22に到達することができない。したがって、金属板23の厚みは、二次電子の脱出距離程度であることが望ましい。なお、脱出距離とは、二次電子がエネルギーを損失しないで固体表面から脱出する平均距離である。
以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影装置16によれば、金属板23から放出される二次電子によってシンチレータ22の感度を向上させることができるので、鮮明な画像を得ることができる。
次に、図7A~Dを参照して、本実施形態に係る金属板23のフィルタ作用について説明する。図7A~Dについて、縦軸は放射線の相対的な強さであり、横軸は放射線のエネルギーである。金属板23は、図6に示すように、主に低いエネルギー領域において吸収率が高いので、上述した増感作用の他に、低いエネルギー領域の放射線がシンチレータ22に到達することを抑制するフィルタとしても作用する。非破壊検査において、低いエネルギー領域の放射線は、ノイズとして画像に影響を与える。そこで、本実施形態に係る放射線画像撮影装置16によれば、金属板23で低いエネルギー領域の放射線を吸収することで、鮮明な画像を得る。
図7Aに示すように、放射線源13から発せられる放射線のエネルギー分布は、低いエネルギー領域ほど大きいので、鮮明な画像を得るために、低いエネルギー領域を遮断するフィルタを用いる。フィルタは、例えば、アルミニウム、銅、モリブデン、ロジウム等で構成される、放射線画像撮影装置で通常用いられるフィルタである。図7Bに示すように、フィルタを通過した放射線のエネルギー分布は、低いエネルギー領域が遮断されている。
図7Cに示すように、検査対象物18を通過した放射線のエネルギー分布は、検査対象物18から発生する散乱線の影響により、低いエネルギー領域で強さが増加している。図7Dに示すように、金属板23が低いエネルギー領域の放射線を吸収することで、金属板23を通過した放射線のエネルギー分布は、低いエネルギー領域が遮断された分布となる。
以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影装置16によれば、金属板23が検査対象物18から発生する散乱線を遮断することで、低いエネルギー領域の放射線がシンチレータ22に到達することを抑制することができるので、鮮明な画像を得ることができる。
次に、図8を参照して、本実施形態に係る金属板23の粗面化処理について説明する。図8に示すように、金属板23は、シンチレータ22と接する面が画素32の各々の大きさより細かい粗さで粗面化されていてもよい。粗面化は、例えば、ローラ状ブラシを用いた機械的粗面化処理、電解液中で電気分解を行なう電気化学的粗面化処理、薬液中に浸漬する化学的粗面化処理等により実現される。
金属板23のシンチレータ22と接する面を、画素32の各々の大きさより細かい粗さで粗面化することで、画像に影響を与えず、金属板23とシンチレータ22との接合力を高めることができる。すなわち、金属板23とシンチレータ22とが接する面積が大きくなるので、金属板23から放出された二次電子を、より多くシンチレータ22に到達させることができる。
以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影装置16によれば、粗面化処理が施された金属板23から放出される二次電子によってシンチレータ22の感度を向上させることができるので、鮮明な画像を得ることができる。
次に、図9を参照して、本実施形態に係る封止部24について説明する。シンチレータ22が潮解性を有する場合、シンチレータ22に対する水分の侵入を抑制することが好ましい。本実施形態においては、金属板23を直接シンチレータ22に密着させているので、金属板23によって、シンチレータ22を水分から保護することができる。
一方、シンチレータ22を水分からより保護するために、図9に示すように、本実施形態に係る放射線画像撮影装置16は、金属板23及びシンチレータ22を一体的に封止する封止部24を備えていてもよい。すなわち、封止部24は、金属板23の上面及び側面と、シンチレータ22の側面とを覆っている。封止部24は、大気中の水分に対してバリア性を有する材料が用いられ、例えば、アクリル樹脂やシリコン樹脂を用いることができる。
通常、シンチレータ22を水分から保護するために、シンチレータ22を樹脂で封止することが行われている。しかしながら、例えば、図9において、金属板23とシンチレータ22との間に樹脂を積層すると、金属板23で発生した二次電子をシンチレータに到達させることが困難になる。本実施形態に係る放射線画像撮影装置16によれば、封止部24が金属板23及びシンチレータ22を一体的に封止することで、金属板23とシンチレータ22との密着を阻害することなくシンチレータ22を水分から保護することができる。したがって、金属板23で発生した二次電子をシンチレータ22に到達させやすくすることができ、金属板23から放出される二次電子によってシンチレータ22の感度を向上させることができる。
以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影装置16によれば、金属板23及びシンチレータ22を一体的に封止するので、金属板23から放出される二次電子によってシンチレータ22の感度を向上させることができ、鮮明な画像を得ることができる。
次に、図10を参照して、本実施形態に係る第1の金属含有層の別の態様について説明する。以上説明した金属板23は、図10に示すように、金属粒子23Aを含む樹脂23Bであってもよい。金属粒子23Aは、鉛、銅、タングステン、タンタル、鋼、ステンレス鋼、黄銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、銀、金、白金等の金属及び金属化合物により構成される。樹脂23Bは、例えば、アクリル樹脂やシリコン樹脂により構成される。樹脂23Bの厚みは、材質の硬度、金属板23の大きさ等に応じて、所望の可撓性が得られる厚みであればよい。
樹脂23Bの吸収率は金属の吸収率よりも低いので、金属粒子23Aに放射線が照射されて金属粒子23Aから放出される二次電子の多くは、樹脂23Bに吸収されず、シンチレータ22に到達することができる。したがって、金属板23を用いる場合と比較し、二次電子による増感作用を高めることができる。
以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影装置16によれば、樹脂23Bが含む金属粒子23Aから放出される二次電子によってシンチレータ22の感度を向上させることができるので、鮮明な画像を得ることができる。
次に、図11を参照して、本実施形態に係る第2の金属含有層40の構成について説明する。図11に示すように、本実施形態に係る放射線画像撮影装置16は、放射線検出器20のTFT基板30側の面と接して設けられ、金属を含む第2の金属含有層40をさらに備えていてもよい。なお、第2の金属含有層40は、放射線画像撮影装置16の筐体21の内部に設けられるものであってもよいし、筐体21の外部に設けられるものであってもよい。また、第2の金属含有層40は、放射線検出器20と同様に可撓性を有するものであってもよいし、可撓性を有しなくてもよい。
第2の金属含有層40は、第1のフィルタ42、第2のフィルタ44及び第3のフィルタ46を備える。第1のフィルタ42、第2のフィルタ44及び第3のフィルタ46は、放射線の入射側から第1のフィルタ42、第2のフィルタ44、第3のフィルタ46の順番で配置される。また、第1のフィルタ42、第2のフィルタ44及び第3のフィルタ46は、TFT基板30が備える画素32が設けられる画素領域Lをすべて覆うように配置される。
本実施形態に係る第1のフィルタ42を構成する第1の金属は、例えば、マグネシウム及びリチウム等の軽金属及び金属化合物を含む。また、本実施形態に係る第2のフィルタ44を構成する第2の金属は、例えば、鉄及び銅等の、第1の金属よりも比重が大きい金属及び金属化合物を含む。また、本実施形態に係る第3のフィルタ46を構成する第3の金属は、例えば、鉛等の、第2の金属よりも比重が大きい金属及び金属化合物を含む。第1のフィルタ42、第2のフィルタ44及び第3のフィルタ46のそれぞれの厚みは、詳細を後述する放射線の吸収率に応じて、所望の吸収率が得られる厚みであればよい。
次に、図12A及び図12Bを参照して、本実施形態に係る第2の金属含有層40の作用について説明する。図12Aに示すように、検査対象物18に照射された放射線のうち、特に高いエネルギー領域の放射線は、シンチレータ22及びTFT基板30を通過してしまう。TFT基板30を通過した放射線は、放射線画像撮影装置16の外部にある障害物19に到達する。障害物19は、例えば、検査対象物18の周辺にある構造物や、図3に示すように放射線画像撮影装置16を検査対象物18に巻きつけた場合に、放射線画像撮影装置16の端部同士が重なった部分の後方の放射線画像撮影装置16等である。放射線が障害物19に照射されると、障害物19から後方散乱線が生じ、後方散乱線によってシンチレータ22が発光する場合がある。その場合、画像が後方散乱線の影響で不鮮明になってしまう。そこで、本実施形態に係る放射線画像撮影装置16によれば、第2の金属含有層40によって後方散乱線を抑制することで、鮮明な画像を得る。
図6に一例を示すように、質量エネルギー吸収係数は、金属の比重が大きいほど大きくなる。したがって、図12Bに示すように、放射線の入射側から金属の比重が小さい順に複数のフィルタを設けることで、放射線が障害物19に到達する前に、放射線を効率よく吸収することができる。また、放射線の入射側から金属の比重が小さい順に複数のフィルタを設けることで、前段のフィルタにおいて光電効果やコンプトン効果により発生した特性X線を、後段のフィルタが吸収することができる。また、特に高いエネルギー領域において、放射線が複数のフィルタを通過して障害物19に到達しても、障害物19で発生した後方散乱線を、複数のフィルタが吸収することができる。
なお、第1のフィルタ42は、例えば、アクリル樹脂やシリコン樹脂等の樹脂フィルムにより構成されていてもよい。樹脂フィルムによっても、第1の金属と同様の機能を発揮することができる。
なお、第2の金属含有層40が備えるフィルタの数及び種類は、第1のフィルタ42、第2のフィルタ44及び第3のフィルタ46の3種類に限定されるものではない。放射線画像撮影装置16に照射される放射線のエネルギーに応じて、1又は複数のフィルタを備えていればよい。
以上のように、本実施形態に係る放射線画像撮影装置16によれば、第2の金属含有層40によって後方散乱線を抑制することができるので、鮮明な画像を得ることができる。
また、上記実施形態では、放射線検出器20に、シンチレータ22側から放射線が照射されるPSS方式の放射線検出器を適用した場合について説明したが、これに限定されない。例えば、放射線検出器20に、TFT基板30側から放射線が照射されるISS(Irradiation Side Sampling)方式の放射線検出器を適用する形態としてもよい。
なお、2019年4月24日に出願された日本国特許出願2019-083257の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。また、本明細書に記載された全ての文献、特許出願および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (5)

  1. 金属を含む第1の金属含有層と、
    前記第1の金属含有層と接して設けられたシンチレータと、
    前記シンチレータから発せられる光に応じて発生した電荷を蓄積する複数の画素が設けられたセンサ基板と、
    を備え、
    前記第1の金属含有層、前記シンチレータ及び前記センサ基板が積層された積層体は、可撓性を有し、
    前記第1の金属含有層は、前記シンチレータと接する面が前記複数の画素の各々の大きさより細かい粗さで粗面化されている
    放射線画像撮影装置。
  2. 金属を含む第1の金属含有層と、
    前記第1の金属含有層と接して設けられたシンチレータと、
    前記シンチレータから発せられる光に応じて発生した電荷を蓄積する複数の画素が設けられたセンサ基板と、
    を備え、
    前記第1の金属含有層、前記シンチレータ及び前記センサ基板が積層された積層体は、可撓性を有し、
    前記積層体の前記センサ基板側の面と接して設けられ、金属を含む第2の金属含有層をさらに備え、
    前記第2の金属含有層は、
    前記積層体の前記センサ基板側の面と接して設けられた樹脂フィルムと、
    前記樹脂フィルムと接して設けられ、第2の金属で構成される第2のフィルタと、
    前記第2のフィルタと接して設けられ、前記第2の金属よりも比重が大きい第3の金属で構成される第3のフィルタと、
    を備える放射線画像撮影装置。
  3. 前記第1の金属含有層は、金属板である
    請求項1又は請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
  4. 前記第1の金属含有層は、金属の粒子が含まれる樹脂である
    請求項1又は請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
  5. 前記第1の金属含有層及び前記シンチレータを一体的に封止する封止部を備える
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載の放射線画像撮影装置。
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