JP2016151446A - 放射線撮像装置及び放射線撮像システム - Google Patents

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Abstract

【課題】放射線撮像装置において、重量の増加を抑制し、かつ不要な散乱線による画質の劣化を抑制する技術を提供する。【解決手段】放射線が入射する入射面を有する筐体内に、放射線を吸収し、光に変換する第1のシンチレータ層と、入射面と第1のシンチレータ層との間に配され、入射した放射線を放射線画像の生成のための電気信号に変換する撮像パネルと、撮像パネルと第1のシンチレータ層との間に配され、第1のシンチレータ層から撮像パネルへの光を遮る遮光部と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、放射線撮像装置及び放射線撮像システムに関する。
近年、医療画像診断や非破壊検査に用いる放射線撮像装置として、半導体センサを使用しデジタル画像を取得する装置が普及している。これによって、従来の感光性フィルムによる画像取得と異なり、取得画像を瞬時に確認出来ることで作業効率が向上している。また半導体センサを使用した放射線撮像装置は、非常に広いダイナミックレンジを有していることから、放射線露光量の変動に影響され難い放射線画像を得ることができる。
特許文献1には、薄型・軽量化によって操作性や可搬性を向上させた放射線撮像装置が開示されている。一方で、放射線撮像装置に入射した放射線の一部は、装置内部で吸収されずに、装置内部を透過し装置外へ放出される。この装置を透過した放射線は、装置背面側の壁面や床等で散乱し、装置の背面側から再び入射し、センサに対する入力となり画像に写り込む場合がある。特許文献2には、この散乱線による影響を抑制するため、放射線遮蔽体を有する放射線撮像装置が開示され、放射線遮蔽体として鉛やバリウム、タングステンなど重金属を用いることが記載されている。
特開2004−321568号公報 特開2002−214352号公報
特許文献2に開示された金属板材において、面密度と放射線の遮蔽性とは、トレードオフの関係にある。このため十分な放射線遮蔽性を持たせるためには、高密度又は板厚の厚い金属板材を用いる必要がある。このため放射線撮像装置の重量が増加し、装置の携帯性が損なわれる可能性がある。
本発明は、放射線撮像装置において、重量の増加を抑制し、かつ不要な散乱線による画質の劣化を抑制する技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、放射線が入射する入射面を有する筐体内に、放射線を吸収し、光に変換する第1のシンチレータ層と、入射面と第1のシンチレータ層との間に配され、入射した放射線を放射線画像の生成のための電気信号に変換する撮像パネルと、撮像パネルと第1のシンチレータ層との間に配され、第1のシンチレータ層から撮像パネルへの光を遮る遮光部と、を含むことを特徴とする。
上記手段により、放射線撮像装置において、重量の増加を抑制し、かつ不要な散乱線による画質の劣化を抑制する技術が提供される。
本発明の第1の実施形態に係る放射線撮像装置の断面図。 本発明の第2の実施形態に係る放射線撮像装置の断面図、及び回路基板の配置図。 本発明の第3の実施形態に係る放射線撮像装置の断面図。 本発明に係る放射線撮像装置を用いた放射線撮像システムの構成例を説明する図。 シンチレータ及び金属の放射線遮蔽率を含む物性値を示す図。
以下、本発明に係る放射線撮像装置の具体的な実施形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面において、複数の図面に渡って共通の構成については共通の符号を付している。そのため、複数の図面を相互に参照して共通する構成を説明し、共通の符号を付した構成については適宜説明を省略する。
第1の実施形態
図1を参照して、本発明の第1の実施形態による放射線撮像装置を説明する。図1(a)は、本発明の第1の実施形態における放射線撮像装置100の断面図を示す。放射線撮像時は、放射線発生装置(不図示)と放射線撮像装置100との間に被検体を配し、被検体を透過した放射線を放射線撮像装置で読み取り、画像情報を得る。放射線は、図1(a)において断面図の上側に配された放射線発生装置(不図示)から照射され、矢印で示すように断面図の上側から入射する。図1における放射線撮像装置100の筐体101の上面が入射面である。放射線撮像装置100の筐体101の内部には、放射線の入射する入射面の側から順に、撮像パネル102、遮光部103及び放射線を光に変換する第1のシンチレータ層104が含まれる。
本実施形態において、撮像パネル102は、ガラス基板上に入射した放射線を光に変換する第2のシンチレータ層102bと入射した光に応じた電荷を生成する光電変換素子を含むセンサパネル102aとを有する。第2のシンチレータ層102bとセンサパネル102aとは、積層して配されてもよい。放射線撮像装置100に入射した放射線によって第2のシンチレータ層102bが発光し、この光をセンサパネル102aに配された光電変換素子が電気信号に変換することで放射線画像を生成するための画像信号を得る。第2のシンチレータ層102bは、センサパネル102aの構成によって、センサパネル102aよりも入射面側又は入射面の反対側の何れに配されてもよい。本実施形態において、第2のシンチレータ層102bは、センサパネル102aよりも入射面側に配され、このときセンサパネル102aは、第1のシンチレータ層104と第2のシンチレータ層102bとの間に配される。また第2のシンチレータ層102bは、センサパネル102aに対して入射面と反対側の、センサパネルと遮光部103との間に配されてもよい。第2のシンチレータ層102bは、例えばヨウ化セシウム(CsI)や酸硫化ガドリニウム(GdS)などの金属酸化物を含むシンチレータを含み、放射線を光に変換する。なお本実施形態では、第2のシンチレータ層102bで放射光を光に変換し、これを光電変換し画像信号を得るが、例えば撮像パネル102が、シンチレータ層を有さず、放射線を直接電気信号に変換する素子を有し、これによって画像信号を得てもよい。
次に第1のシンチレータ層104について説明する。放射線撮像を行う際、放射線発生装置から放射線撮像装置100に入射した放射線の一部が放射線撮像装置100を透過し、例えば放射線撮像装置100が設置された部屋の壁や床などで散乱する。この散乱した放射線(散乱線とも示す)が、放射線撮像装置100の入射面とは異なる例えば入射面とは反対の背面の側から再度、入射する場合がある。再入射した散乱線は、撮像パネル102に対する入力となり、例えば筐体101内での構造体による放射線遮蔽率の差などが画像に写りこみ、画質が低下し、誤診につながるアーチファクトとなりかねない。この放射線の再入射に対して、本実施形態の放射線撮像装置100は、筐体101内に撮像パネル102に対して入射面とは反対側に、放射線遮蔽体として第1のシンチレータ層104を有する。第1のシンチレータ層104は、背面側から再入射した放射線を光に変換し発光することによって吸収する。撮像パネル102の放射線の入射面と反対側に第1のシンチレータ層104を配することによって、撮像パネル102への散乱線の影響を抑制する。これによって、散乱線による画質の低下を抑制し、より信頼度の高い放射線画像を得ることが可能となる。第1のシンチレータ層104は、第2のシンチレータ層102bと同じく、例えばCsIやGdSなどを含み、放射線を吸収し、光に変換する。このとき第1のシンチレータ層104の厚みは、約1mmであってよい。また第1のシンチレータ層104の厚みは、厚くなると放射線遮蔽率は高くなる一方、重量が大きくなるため、10mm以下であるとよい。放射線遮蔽率や重量などの条件によって、適宜決定すればよい。
次いで、遮光部103について説明する。第1のシンチレータ層104で発生する光が、撮像パネル102へ入ることを遮るため、遮光部103は、撮像パネル102と第1のシンチレータ層104との間に配される。第1のシンチレータ層104で発生した光によって放射線画像が劣化しないように、遮光部103は、第1のシンチレータ層104で発する光を遮り、例えば第1のシンチレータ層104で発する光を透過しないことが望ましい。遮光部103は、第1のシンチレータ層104で発する光を遮るために、入射面に対する平面視において、筐体101と遮光部103との間の隙間が小さい方がよい。例えば遮光部103が、図1(b)に示す放射線撮像装置151のように、入射面に対する平面視において、筐体101内の全面を覆っていてもよい。これによって、第1のシンチレータ層104で発生した光が、撮像パネル102に入り難くなる。また例えば、図1(c)に示す放射線撮像装置152のように、筐体101内に、第1のシンチレータ層104で発生する光を遮るシールド部107を更に有してもよい。第1のシンチレータ層104の全体が覆われるように、シールド部107が配されるとよい。例えば図1(c)に示すように、シールド部107が、第1のシンチレータ層104のうち、遮光部103に覆われない部分を覆っていてもよい。何れの構成においても、第1のシンチレータ層104で発光した光が、撮像パネル102に入り難くなる構成であればよい。
ここで本実施形態の効果について説明する。図5に、第1のシンチレータ層104にシンチレータとして用いられるGdSの物性値を示す。比較例として、放射線遮蔽体として一般的に用いられる銅(Cu)及びモリブデン(Mo)の物性値も示す。同等の放射線遮蔽率を示すとき、シンチレータの面密度は、重金属であるCuやMoの面密度よりも小さいことが分かる。このことから、重金属を使用するのに対し、シンチレータを放射線に対する遮蔽体として用いることによって、同等の放射線遮蔽率を有する場合、放射線撮像装置の重量の増加を抑制することが可能となる。ここで放射線遮蔽率は、管電圧140kV、管電流20mA、照射時間100msでの照射条件において得られた値である。
散乱線は、放射線撮像装置100の背面側に対して垂直に入射するとは限らず、斜めからの入射も考えられる。このため、第1のシンチレータ層104の外縁は、撮像パネル102のうち、入射した放射線量に応じた電気信号を生成する有効画素領域の外縁よりも外側に配されるとよい。更に第1のシンチレータ層104の外縁は、入射面に対する平面視において、撮像パネル102の外縁よりも外側に配されてもよい。
放射線の透過を抑制するために、シンチレータは、第1のシンチレータ層104の全域に配されているとよい。CsIのような針状結晶やGdSのような粒状結晶の何れの結晶構造を有するシンチレータを含む場合であっても、第1のシンチレータ層104の面内は、隙間なくシンチレータの結晶が配されていることが望ましい。また針状結晶のシンチレータを含む場合、針状結晶の配向方向が、入射面に直交する方向から傾いていてもよい。配向方向が放射線の入射方向に対して平行でなく傾くことによって、シンチレータの結晶のグレインバウンダリを放射線が透過することを抑制できる。
第1のシンチレータ層104のシンチレータの分布は、第1のシンチレータ層104の面内において一様である必要はない。例えば、被検体は、放射線撮像装置の入射面に対して中央付近に配されることが多い。被検体が配されることが少ない第1のシンチレータ層104の外縁部において、第1のシンチレータ層104のシンチレータの密度が同じ場合、第1のシンチレータ層104の厚みを中央部よりも厚くしてもよい。また例えば、第1のシンチレータ層104の外縁部において、第1のシンチレータ層104の厚さが一定の場合、第1のシンチレータ層104のシンチレータの密度を中央部よりも大きくしてもよい。入射面の中央付近に配された被検体を透過せずに入射する放射線が、放射線撮像装置100を透過してしまうことを抑制することが可能となる。また第3の実施形態において説明するように、例えば筐体101内に配される回路基板などの構造体に応じて、第1のシンチレータ層104の厚さや、シンチレータの密度が異なっていてもよい。
また、第1のシンチレータ層104と第2のシンチレータ層102bとが、同一の構成である必要はない。例えばシンチレータの材料や厚さ、密度など、何れかの点で異なっていてもよい。例えば第1のシンチレータ層104がGdSで構成され、第2のシンチレータ層102bがCsIで構成されていてもよいし、第1のシンチレータ層104の厚さが、第2のシンチレータ層102bよりも厚くてもよい。また例えば第1のシンチレータ層104と第2のシンチレータ層102bとで、入射面に対する平面視における外形のサイズが異なっていてもよい。例えば、第1のシンチレータ層104の外形のサイズが第2のシンチレータ層102bの外形のサイズよりも大きくてもよい。第2のシンチレータ層102bは、例えばModulation Transfer Function(MTF)や感度などの特性によって評価され、厚さを増加させることに対して制約がある。一方、第1のシンチレータ層104では、例えば放射線遮蔽率や重量など、第2のシンチレータ層102bとは異なる特性値を基準にシンチレータの材料や厚さ、密度などが決定される。第1のシンチレータ層104と第2のシンチレータ層102bとのそれぞれに、適したシンチレータ層を配することによって、良好な放射線画像を得ることが可能となる。
以上の構成によって、放射線撮像装置100は、放射線撮像装置の放射線遮蔽体による重量増加を抑制し、かつ散乱線による影響を抑制した、信頼性の高い放射線画像を提供することが可能となる。
本実施形態において、撮像パネル102や第1のシンチレータ層104を支持し、筐体101内で固定する支持部が必要である。ここで図1に示すように、例えば遮光部103が、剛性を有し、筐体101内に固定部材を用いて取り付けられ、支持部としての機能を有してもよい。また例えば第1のシンチレータ層104を備えるシンチレータパネルが支持部の機能を有し、撮像パネル102及び遮光部103を支持してもよい。
第2の実施形態
図2を参照して、本発明の第2の実施形態による放射線撮像装置を説明する。図2(a)、(b)は、本発明の第2の実施形態における放射線撮像装置200、251の断面図を示す。前述の第1の実施形態において、例えば撮像パネル102を駆動するための電源装置、撮像パネル102の制御や撮像パネル102から出力された電気信号の処理を行うための電気回路基板などを、外部装置として用意する場合の放射線撮像装置について説明した。これら電源装置や電気回路基板を、放射線撮像装置は、内部装置として筐体内に有してもよい。本実施形態は、バッテリなどを含む電源装置や電子部品などを実装した電気回路基板などの回路基板105を、筐体101内に少なくとも1つ有し、可搬性に優れた放射線撮像装置200、251について説明する。本実施形態において、回路基板105を有することが第1の実施形態と異なり、これ以外の構成は、第1の実施形態と同じであってよい。
図2(a)に、本実施形態の放射線撮像装置200を示す。放射線発生装置(不図示)から照射される放射線は、図1と同様に矢印で示すように断面図の上側から入射する。放射線撮像装置200の筐体101の内部には、放射線の入射面側から順に、撮像パネル102、遮光部103、回路基板105及び第1のシンチレータ層104が含まれる。また撮像パネル102と回路基板105との間には、フレキシブル回路基板106が配され、撮像パネル102に対する制御や電源の供給が行われる。放射線撮像装置200において、図2(a)に示すように、遮光部103上に回路基板105を実装してもよい。遮光部103が剛性を有し、筐体101内に取り付けられ、支持部として機能することによって、筐体101内に回路基板105を実装し、回路基板105を固定することが可能となる。
図2(b)に、本実施形態の放射線撮像装置251を示す。放射線撮像装置251の筐体101の内部には、放射線の入射面側から順に、撮像パネル102、遮光部103、第1のシンチレータ層104及び回路基板105が含まれる。放射線撮像装置200と比較して、第1のシンチレータ層104と回路基板105との位置が入れ替わった構造となっている。放射線撮像装置251において、図2(b)に示すように、回路基板105は、例えば第1のシンチレータ層104や筐体101の背面側の内側に固定されてよい。放射線撮像装置251は、放射線撮像装置200と比較して撮像パネル102と回路基板105との距離が離れる。このため撮像パネル102への、回路基板105の発するノイズなどの影響が抑制される。これによって、放射線撮像装置251は、放射線撮像装置200よりも良好な放射線画像を得ることが可能となる。また入射面と回路基板105との間に第1のシンチレータ層104が配されることによって、入射した放射線が、撮像パネル102及び遮光部103を透過し、更に回路基板105に入射することを抑制する。これによって、回路基板105中の電気回路や電子素子などに、放射線が入射することが抑制され、放射線撮像装置251の信頼性の向上が期待できる。
図2(c)は、入射面に対する平面視において、放射線撮像装置200、251の筐体101内での、撮像パネル102、遮光部103、第1のシンチレータ層104及び回路基板105の配置例を示した図である。回路基板105は、放射線画像への影響を考慮して、撮像パネル102の中央部付近を避けて配されることが望ましい。これによって、放射線撮像装置200、251において、入射面に対して中央部付近に被検体を配し照射領域を絞り撮像を行う際、回路基板105が放射線画像に写り込むリスクを低減することが可能となる。
本実施形態の構成によって、放射線撮像装置100と同様の効果を有し、更に筐体101内に回路基板105を有することによって、外部装置の必要性を低減した放射線撮像装置が実現される。これによって放射線撮像装置の放射線遮蔽体による重量増加を抑制し、可搬性に優れ、かつ散乱線による影響を抑制した、信頼性の高い放射線画像を提供することが可能となる。
第3の実施形態
図3を参照して、本発明の第3の実施形態による放射線撮像装置を説明する。図3は、本発明の第3の実施形態における放射線撮像装置300、351の断面図を示す。前述の第2の実施形態において、放射線撮像装置200、251は、筐体101内に回路基板105を有する構成としている。一方で、回路基板105自体の放射線遮蔽性によって、第1のシンチレータ層104と回路基板105とが、重なる部分と重ならない部分との間で、遮蔽性に差が発生する可能性がある。このため散乱線が入射した際に遮蔽性の差が画像に写り込む可能性がある。そこで本実施形態は、回路基板105の配される領域に、放射線遮蔽性の差を考慮した第1のシンチレータ層304及び314を有する放射線撮像装置300、351について説明する。本実施形態において、第1のシンチレータ層304及び314が第2の実施形態と異なり、これ以外の構成は、第2の実施形態と同じであってよい。
図3(a)に、本実施形態の放射線撮像装置300を示す。放射線発生装置(不図示)から照射される放射線は、図1、2と同様に矢印で示すように断面図の上側から入射する。放射線の入射面に対する平面視において、放射線撮像装置300の前記第1のシンチレータ層304のうち、回路基板105に重なる部分の厚さが、回路基板105に重ならない部分よりも薄く形成されている。ここで、第1のシンチレータ層104及び304のシンチレータの密度は、第1のシンチレータ層104、304の面内で同じとする。この場合、放射線撮像装置251では、回路基板105の配された部分の放射線遮蔽率は、回路基板105の有する放射線の遮蔽性の分、入射面に直交する方向に対して高くなる。一方、本実施形態の放射線撮像装置300は、第1のシンチレータ層304と回路基板105とが重なる部分の第1のシンチレータ層304の厚さが薄い。これによって、第1のシンチレータ層304と回路基板105とが重なる部分と、第1のシンチレータ層304と回路基板105とが重ならない部分との、入射面に直交する方向に対する放射線遮蔽率が同等、望ましくは同じとなりうる。結果として、第1のシンチレータ層304の面内で、放射線遮蔽率が一様に補正されるとよい。
図3(b)に、本実施形態の放射線撮像装置351を示す。入射面に対する平面視において、放射線撮像装置351の第1のシンチレータ層314のうち、回路基板105に重なる部分のシンチレータの密度が、回路基板105に重ならない部分よりも低く形成されている。ここで、第1のシンチレータ層314の厚さは、面内で同じとする。これによって、第1のシンチレータ層314と回路基板105とが重なる部分と、第1のシンチレータ層314の部分と回路基板105とが重ならない部分との、入射面に直交する方向に対する放射線遮蔽率が同等、望ましくは同じとなりうる。結果として、第1のシンチレータ層314の面内で、放射線遮蔽率が一様に補正されるとよい。
本実施形態において、放射線撮像装置300及び351では、第1のシンチレータ層104の厚さと密度との一方を変化させたが、厚さと密度との両方を変化させてもよい。第1のシンチレータ層104の厚さと密度との両方を変化させることによって、設計の自由度が増し、放射線遮蔽体としてより適した設計を行うことが可能となる。
第1のシンチレータ層104の製造プロセスにおいて、第1のシンチレータ層104の厚みを部分的に変化させることや、第1のシンチレータ層104に含まれるシンチレータの密度を変化させることによって、部分的な放射線遮蔽率の変更が可能である。一方で、CuやMoなどの金属板材に対して同様の面内分布を得るためには、一様な板材に追加工を施すなど、コスト高となりうる。したがって、金属の板材を用いるよりも、本実施形態のようにシンチレータを放射線に対する遮蔽体として用いることは、コストの面でも優位である可能性がある。
本実施形態の構成によって、放射線撮像装置200、251と同様の効果を有し、更に第1のシンチレータ層304、314を有することによって、放射線遮蔽率が一様に補正された放射線撮像装置が実現され、得られる放射線画像の画質の低下が抑制される。これによって放射線撮像装置の重量増加を抑制し、携帯性を損なうことなく、かつ散乱線による影響を抑制した、信頼性の高い放射線画像を提供することが可能となる。
以上、本発明に係る実施形態を3形態示したが、本発明はそれらの実施形態に限定されるものではない。上述した各実施形態は適宜変更、組み合わせが可能である。例えば第2及び第3の実施形態で説明した放射線撮像装置200、251、300及び351に、第1の実施形態で説明した放射線撮像装置152のシールド部107を適用してもよい。
以下、図4を参照しながら上述した本発明の放射線撮像装置が組み込まれた放射線撮像システムを例示的に説明する。放射線源であるX線チューブ400で発生したX線401は、患者又は被験者402の胸部403を透過し、放射線撮像装置410に入射する。放射線撮像装置410は、上述した放射線撮像装置の何れであってもよい。この入射したX線に患者又は被験者402の体内部の情報が含まれる。放射線撮像装置410において、X線401の入射に対応してシンチレータが発光し、これを変換部で光電変換して、電気的情報を得る。この情報は、デジタルに変換され信号処理部としてのイメージプロセッサ404によって画像処理され、制御室の表示部としてのディスプレイ405で観察できる。また、この情報は、電話回線406などの伝送処理部によって遠隔地へ転送できる。これによって別の場所のドクタールームなどの表示部であるディスプレイ407に表示し、遠隔地の医師が診断することも可能である。また、この情報は、光ディスクなどの記録媒体に記録することができ、またフィルムプロセッサ408によって記録媒体となるフィルム409に記録することもできる。
100 放射線撮像装置、101 筐体、102 撮像パネル、103 遮光部、104 第1のシンチレータ層

Claims (17)

  1. 放射線が入射する入射面を有する筐体内に、
    放射線を吸収し、光に変換する第1のシンチレータ層と、
    前記入射面と前記第1のシンチレータ層との間に配され、入射した放射線を放射線画像の生成のための電気信号に変換する撮像パネルと、
    前記撮像パネルと前記第1のシンチレータ層との間に配され、前記第1のシンチレータ層から前記撮像パネルへの光を遮る遮光部と、を含むことを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 前記撮像パネルは、入射した放射線量に応じた電気信号を生成する有効画素領域を含み、
    前記入射面に対する平面視において、前記第1のシンチレータ層の外縁は、前記有効画素領域の外縁よりも外側に配されることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 前記入射面に対する平面視において、前記第1のシンチレータ層の外縁は、前記撮像パネルの外縁よりも外側に配されることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線撮像装置。
  4. 前記放射線撮像装置は、前記筐体内に、前記撮像パネルの制御、前記電気信号の処理又は前記撮像パネルの駆動のための、少なくとも1つの回路基板を更に有し、
    前記回路基板が、前記遮光部と前記第1のシンチレータ層との間に配されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  5. 前記放射線撮像装置は、前記筐体内に、前記撮像パネルの制御、前記電気信号の処理又は前記撮像パネルの駆動のための、少なくとも1つの回路基板を更に有し、
    前記第1のシンチレータ層が、前記遮光部と前記回路基板との間に配されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  6. 前記第1のシンチレータ層は、中央部よりも外縁部が厚いことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  7. 前記入射面に対する平面視において、前記第1のシンチレータ層のうち、前記回路基板に重なる部分における前記第1のシンチレータ層及び前記回路基板と、前記回路基板に重ならない部分における前記第1のシンチレータ層と、の前記入射面に直交する方向に対する放射線の遮蔽率が、互いに等しいことを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  8. 前記入射面に対する平面視において、前記第1のシンチレータ層のうち、前記回路基板に重なる部分の厚さが、前記回路基板に重ならない部分よりも薄いことを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  9. 前記入射面に対する平面視において、前記第1のシンチレータ層のうち、前記回路基板に重なる部分のシンチレータの密度が、前記回路基板に重ならない部分よりも低いことを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記第1のシンチレータ層は、粒状結晶又は針状結晶のシンチレータを含み、
    前記シンチレータは、前記第1のシンチレータ層の全域に配されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  11. 前記針状結晶の配向方向が、前記入射面に直交する方向から傾いていることを特徴とする請求項10に記載の放射線撮像装置。
  12. 前記撮像パネルが、第2のシンチレータ層と、入射した光に応じた電荷を生成する光電変換素子を含むセンサパネルと、を更に備え、
    前記センサパネルが、前記第1のシンチレータ層と前記第2のシンチレータ層との間に配されることを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  13. 前記第1のシンチレータ層と前記第2のシンチレータ層との間で、
    シンチレータの材料、厚さ及び密度の少なくとも1つが異なることを特徴とする請求項12に記載の放射線撮像装置。
  14. 前記遮光部が、前記筐体に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  15. 前記入射面に対する平面視において、前記遮光部は、前記筐体内の全面を覆うことを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  16. 前記放射線撮像装置は、前記筐体内に、第1のシンチレータ層の光を遮るシールド部を更に有し、
    前記シールド部が、前記第1のシンチレータ層を覆うことを特徴とする請求項1乃至15の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  17. 請求項1乃至16の何れか1項に記載の放射線撮像装置と、
    前記放射線撮像装置からの信号を処理する信号処理部と、を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
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