JP7113844B2 - X線撮像用の放射線ハードシリコン検出器 - Google Patents

X線撮像用の放射線ハードシリコン検出器 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、X線撮像用の検出器システムに関し、より詳細には、エッジオン検出器モジュールを備えた検出器システムに関する。
検出器材料として使用できる半導体材料の中で、シリコンには、電荷キャリアの生成に必要な高純度と低エネルギー、また電荷キャリアの高移動度など多くの利点があり、そのため、主に放射線検出器用に使用される半導体材料においてシリコンは支配的なものとなっている。低ドープシリコンの上に電気接点として高濃度ドープ層を埋め込み、接合部に逆バイアスを印加して検出器を完全空乏化することにより、放射線によって生成された電荷キャリアの電子正孔対を対応する電荷収集電極によって収集できる。
特に医療用撮像のための光子計数検出器の材料として、シリコンに大きな関心が寄せられている。ほとんどの検出器は、多数のX線からの信号を統合するという意味で統合モードで動作し、この信号は、ピクセル内の入射X線の数の最良の推測を取得するために、後からのみデジタル化される。近年、いわゆる光子計数検出器が、一部の用途で実行可能な代替手段として登場し、主にマンモグラフィにおいて市販されている。光子計数検出器には、原則として、相互作用する各X線のエネルギーを測定できるため、物体の組成に関する追加情報が得られ、画質の向上および/または放射線量の減少につながるという利点がある。
シリコンは、例えばM.Danielsson,et al.,“Dose-efficient system for digital mammography”,Proc.SPIE,Physics of Medical Imaging,vol.3977,pp.239-249 San Diego,2000に記載の、低エネルギーでの用途において有効に利用されてきた。シリコンの主な課題は低原子番号および低密度であるが、つまり、効率のよい吸収体であるためにより高いエネルギーに対して非常に厚くされなければならないことを意味する。また、低原子番号は、検出器内のコンプトン散乱X線光子の割合が、光吸収光子よりも支配的であることを意味し、これは、散乱光子は検出器内のその他のピクセルに信号を誘起することがあり、この信号はそれらのピクセルのノイズと同等であるため、散乱光子の問題を引き起こす。
コンピュータ断層撮影などの高エネルギー用途にシリコンを使用する可能性を評価するための継続的な努力がなされており、例えば米国特許第4983973号明細書 Mats Danielsson et al.“Silicon detector assembly for x-ray imaging”、Cheng Xu et al.:“Energy resolution of a segmented silicon strip detector for photon-counting spectral CT”Nuclear Instruments and Methods in Physics Research 715201311-17、Xuejin Liu et al.:“Spectral response model for a multibin photon-counting spectral computed tomography detector and its applications”Journal of Medical Imaging 23 2015 033502に説明されている。シリコン検出器のエッジオン構成について記載されており、これにより、シリコンの検出効率が大幅に向上する。高Z元素の薄い散乱防止フォイルが基板に取り付けられており、コンプトン散乱による散乱光子が他のシリコン基板に到達することを止める。
コリメータを備えた検出器モジュールを有する検出器は、米国特許出願公開第2004/0251419号明細書 Nelson et alに示されている。ストリップ検出器の各検出器にコリメータがどのように備えられているかが示されている。隣接するストリップ検出器は、エアギャップによって分離されている。
放射線による損傷からの性能低下は、あらゆる半導体検出器にとって問題である。シリコンに関する関連研究は何十年も実施されてきた。シリコン検出器を通過する粒子は、材料と相互作用して、イオン化または非イオン化エネルギー蓄積につながる可能性がある。どちらの場合も、シリコン検出器が損傷する可能性がある。シリコン検出器には、バルク損傷と表面損傷の2種類の放射線損傷がある。入射粒子の非イオン化エネルギー損失によるバルク損傷は、約300keV未満のエネルギーでは起こりにくいのに対し、40~250keVのX線撮像のエネルギー範囲で使用されるシリコン検出器に関する問題のほとんどは表面損傷が引き起こす。表面損傷は、主に荷電粒子またはX線光子のイオン化エネルギー損失によってもたらされ、これは二酸化ケイ素およびシリコンと二酸化ケイ素との間の界面で正電荷とトラップの蓄積につながる。
プレーナプロセスを使用したシリコン検出器の効果は、前面を酸化物層で不動態化することが可能であることに大きく依存している。ほとんどの場合、シリコンを高温で酸化雰囲気にさらすことにより、シリコン基板上に二酸化ケイ素層を熱的に成長させる。X線がシリコン検出器と相互作用すると、電荷キャリアの雲が放出される。シリコン内に生成された電荷キャリアは、印加電界下の電荷収集電極によって収集できるが、二酸化ケイ素層内に生成された電荷キャリアは、シリコンと二酸化ケイ素と間の界面にトラップされる。シリコンと二酸化ケイ素との間の界面から数ナノメートル以内にある領域は、深準位欠陥が位置し非常に乱れている。二酸化ケイ素の深準位欠陥は、孔をトラップし固定電荷および正の酸化物電荷を形成する可能性があり、検出器に問題を引き起こし得る。Jiaguo Zhang:X-ray radiation damage studies and design of a silicon pixel sensor for science at the XFELおよびJorn Schwandt:Design of a radiation hard silicon pixel sensor for x-ray scienceによって議論されているように、二酸化ケイ素およびシリコンと二酸化ケイ素との間の界面にはいくつかの他の種類の欠陥がある。
放射線によって引き起こされる欠陥は、電気的特性に影響を与え、主に以下のようなシリコン検出器の性能低下を引き起こす:漏れ電流の増加、空乏電圧の増加、静電容量の増加、電子蓄積層の形成、破壊電圧の減少、シリコンと二酸化ケイ素との間の界面付近の電荷損失。電子蓄積層は、シリコン検出器の電気的特性の変化に関連しており、表面での検出器の完全空乏化を回避する。電荷収集効率も、検出器の前面近くで電子蓄積層の影響を受けるであろう。したがって、当技術分野では、X線放射にさらされた際の影響がより小さい半導体検出器、特にシリコン検出器が必要とされる。
米国特許第4983973号明細書 米国特許出願公開第2004/0251419号明細書
M.Danielsson,et al.,"Dose-efficient system for digital mammography",Proc.SPIE,Physics of Medical Imaging,vol.3977,pp.239-249 San Diego,2000 Cheng Xu et al.:"Energy resolution of a segmented silicon strip detector for photon-counting spectral CT"Nuclear Instruments and Methods in Physics Research 715201311-17 Xuejin Liu et al.:"Spectral response model for a multibin photon-counting spectral computed tomography detector and its applications"Journal of Medical Imaging 23 2015 033502 Jiaguo Zhang:X-ray radiation damage studies and design of a silicon pixel sensor for science at the XFEL Jorn Schwandt:Design of a radiation hard silicon pixel sensor for x-ray science
本開示の目的は、X線感度に関して改善された堅牢性を備えた検出器を有する検出器システムを提供することである。より具体的な目的は、X線感度に関して堅牢性が向上したエッジオン検出器モジュールを備えた検出器システムを提供することである。
提案された技術の一態様により、X線撮像用の検出器システムが提供される。検出器システムは、複数のエッジオン検出器モジュールを有する検出器を備える。各々のエッジオン検出器モジュールは、X線源に向かって配向されるよう適合された第1縁部と、入射X線の方向と実質的に平行に伸びる前面とを備える。前面は、少なくとも1つの電荷収集電極を備える。複数のエッジオン検出器モジュールの少なくとも1つのサブセットが、前面と前面とで2つを組にして(pairwise)配置され、組にして配置されたエッジオン検出器モジュールの前面間に、前面間の間隙(front-side to front-side gap)が画定される。組にして配置されたエッジオン検出器モジュールは、X線源とエッジオン検出器モジュールとの間のX線経路に配置された散乱防止コリメータと関連付けられており、かつ前面間の間隙に重なっている。
提案された技術の実施形態は、検出器モジュールの前面に設けられた敏感な絶縁層が、X線放射からの直接的な衝撃によって与えられる損傷および劣化から保護される検出器システムを提供する。提案された技術の特定の実施形態は、検出器モジュールの不整合に鈍感であり、したがって安定した幾何学的効率を維持する検出器システムも提供する。提案された技術の特定の実施形態はまた、裏面への直接照明またはシャドーイング効果による乱れを防ぐメカニズムを提供する。提案された技術は、電荷収集の改善を可能にするさまざまな検出器システム設計も提供する。
シリコン基板の例示的な断面の概略図である。 1組の検出器モジュールの斜視図であり、検出器の前面が散乱防止コリメータによってどのように保護されるかを示している。 散乱防止フォイルを間に挟んだ1組の検出器モジュールの斜視図であり、検出器の前面が散乱防止コリメータによってどのように保護されているかを示している。 提案された技術の特定の実施形態による、前面と前面で配置され、散乱防止コリメータおよび散乱防止フォイルが設けられた3組のエッジオン検出器モジュールを示す概略図である。 検出器モジュールを散乱防止コリメータと位置合わせする際に回避すべきことのいくつかの例を示す概略図である。 散乱防止コリメータからのシャドーイング効果と、これが幾何学的不整合の場合に安定した幾何学的効率を維持するのにどのように役立つかを示す概略図である。 エッジオン検出器を示す概略図である。 例示的な実施形態によるX線検出器システムの概略図である。
図8は、例示的な実施形態によるX線検出器システムの概略図である。この例では、X線Cを放射するX線源Bを備えたX線検出器の概略図が示されている。検出器は、横に重ねられた多数の検出器モジュールを備えている。検出器モジュールは、線源に向かっている縁部Dを備え、それらはわずかに湾曲した全体構成で配置されることが好ましい。検出器の2つの可能な走査動作(E、F)が示されている。各走査運動では、線源は静止していても移動していてもよく、Eで示される走査運動では、X線源および検出器は、その間に位置する物体の周囲を回転することができる。Fで示される走査運動では、検出器および線源が物体に対して移動するか、物体が移動する場合がある。また、走査運動Eでは、回転中に物体が平行移動する場合がある。いわゆる渦巻き走査である。一例として、CTの実施の場合、X線源および検出器は、撮像される物体または対象の周りを回転するガントリに取り付けられてもよい。図7は、特定のエッジオン検出器の詳細を示している。検出器の前面がどのように複数の検出器ストリップを備えているかが示されており、各ストリップは、入射X線の方向、この特定の形状においては負のy方向に伸びる電荷収集電極によって形成される複数の深さセグメントを備えている。
図1は、半導体基板、例えば、表面放射線損傷のあるシリコン基板101の例示的な断面を示す概略図である。電荷収集電極の金属接点102は、対応する電極のPプラス埋め込み103の上部に堆積される。シリコン検出器の前面の酸化物層104は、X線放射に対して最も敏感であり、長期間のX線放射の後、シリコンと二酸化ケイ素との間の界面に固定正電荷が形成される。理想的には、相互作用する各光子によって放出された電荷キャリアは電界線に沿って移動し、検出器の後面金属接点105に逆バイアスを供給することにより、印加電界の影響下で対応する電荷収集電極によって収集される。しかしながら、シリコンと二酸化ケイ素との間の界面の下に形成された電子蓄積層106は、前面でのセンサの完全空乏化を防ぎ、その結果、この領域の電界が弱くなり、電荷キャリアが失われる。107で示される電荷収集電極の縁部近くの高電界もその結果であり、破壊電圧の低下につながる。
図8に示される検出器モジュールは、シリコンなどの半導体材料を備え、これは前面と後面とを有する。図1に示す前面には、検出器の電子的特徴がある。特定の実施形態においては、ルーティングトレースが、電荷収集電極をフロントエンドエレクトロニクスと接続し、またドープ領域および非ドープ領域ならびに絶縁領域などの選択的な特徴を含み得る実施形態もある。絶縁領域は、X線放射に対して非常に敏感であり、X線が前面に直接当たると、悪影響を受ける。
提案される技術の目的は、検出器を構成する検出器モジュールの前面が、X線が当たることによる劣化の可能性から保護されるように、堅牢性を改善した検出器を提供することである。すなわち、提案される技術は、検出器モジュールのX線に敏感な前面が、有害なX線から保護されるメカニズムを提供することを目的としている。提案された技術の保護機能は、電荷収集の改善を可能にする検出器システムも提供する。
基本的なメカニズムは、高強度の直接X線ビームが検出器の前面体積(front-side volume)に到達するのを防ぐ散乱防止コリメータを使用して、シリコンエッジオン検出器などのエッジオン検出器の前面を保護し、それにより、放射線損傷のリスク減少させることである。散乱防止コリメータは、ほとんどのX線医療用画像アプリケーションで、例えば画質向上のため、散乱量を減らすために必要である。さらに、本発明は、検出器モジュールの位置ずれの場合に、安定した幾何学的効率を維持することを補助することができ、これは別の利点である。以下に、シリコンの形の特定の検出器材料を使用して検出器システムを説明する。しかし、説明されるさまざまな実施形態は、あらゆる半導体材料で等しく問題なく機能するため、これは本質的な特徴ではない。すなわち、提案された技術による検出器システムは、任意の適切な半導体材料の検出器モジュールを備えてもよい。
この目的のために、X線撮像用の検出器システムが提供される。図2を参照すると、複数のエッジオン検出器モジュール201を有する検出器を備える検出器システムが概略的に示されている。各エッジオン検出器モジュール201は、X線源に向かって配向されるよう適合された第1縁部と、入射X線の方向と実質的に平行に伸びる前面202とを備える。検出器モジュールの前面202は、少なくとも1つの電荷収集電極を含む。検出器を構成する複数のエッジオン検出器モジュール201の少なくとも1つのサブセットが、前面と前面で2つを組にして配置され、その際、2つを組にして配置されたエッジオン検出器モジュール201の前面間に、前面間の間隙が画定される。組にして配置されたエッジオン検出器モジュール201は、散乱防止コリメータ203と関連付けられており、これは前記X線源と前記エッジオン検出器モジュール201との間のX線経路に配置されており、前記前面間の間隙に重なる。
図2は、2つの隣接する検出器モジュール201によって画定される前面間の間隙にわたってコリメータ203がどのように配置されるかを示す簡略図である。この特定の配置は、検出器の前面202を保護する。コリメータが間隙に重なるという事実は、ある角度で検出器に当たるX線からの保護も提供する。より詳細には、互いに面する前面202を有する1組の検出器モジュール201と、両方の検出器モジュールの前面の上部に位置決めまたは配置された散乱防止コリメータ203とが示されている。散乱防止コリメータは、物体によって散乱された直接X線ビームとX線光子を効率的に吸収できる高Z材料で作られている。検出器モジュールは、検出器モジュールの縁部を入射X線に向けることにより、エッジオン構成で配置される。本実施形態では、検出器モジュールの前面が互いに向き合うため、散乱防止コリメータは両方の検出器モジュールの前面を覆い、これによりX線ビームが直接検出器モジュールの前面の表面に到達するのを防ぎ、したがって表面損傷が少なくなる。
例えば、図8に示すように、提案された技術による検出器は、隣り合わせに積み重ねられた多数の検出器モジュールを備えてもよい。モジュールの積み重ねは、提案された技術によれば、特定の検出器モジュールの前面が別の検出器モジュールの前面に面するように、組にして配置された検出器モジュールの少なくとも1つのサブセットを含むべきである。
散乱防止コリメータ203は、高Z材料のコリメータを備えることが好ましい。コリメータは入射する放射線を吸収することを目的としているため、高Z材料があるという事実によって効率的な吸収が保証され、したがって高エネルギー放射線が検出器モジュールの敏感な部分に当たるリスクが低減する。それは、検出器モジュールの前面に配置された敏感な部品である。
提案された技術の特定の実施形態は、隣接する検出器モジュール間の前面間の間隙が散乱防止フォイルを含む検出器システムを提供する。この任意選択的な機能は、散乱防止フォイルが、例えば散乱防止コリメータ203から発生する可能性のある残留放射に対する対策を提供するため、前面のさらなる保護を提供する。特定の実施形態では、散乱防止フォイルは、タングステンなどの高Z材料を備えることができる。
図3は、1組の検出器モジュール201に、検出器モジュールの前面間に取り付けられた散乱防止フォイル201がどのように設けられるかを示す概略図である。散乱防止フォイルの上部に設けられた散乱防止コリメータ203も示されている。両方の検出器モジュールの前面は散乱防止フォイルに取り付けられているため、散乱防止コリメータは散乱防止フォイルおよび検出器モジュールの前面の両方を覆い、検出器モジュールの前面を保護する。次に、図4は、図3に示されるシリコン検出器の組がどのように互いに隣接して配置され、検出器モジュールのアレイを形成するかを示す概略図である。
検出器モジュールの放射線損傷を軽減するには、前面を散乱防止コリメータで覆い、X線ビームがX線感応体積に直接到達しないようにする必要がある。シリコン検出器モジュールの前面縁部202が散乱防止コリメータ203の縁部と位置合わせされるか、散乱防止コリメータの範囲外にある、図5に示されるケースを避けるべきである。どちらの場合も、直接X線ビームが検出器モジュールの前面に当たり、放射線損傷を引き起こす可能性がある。したがって、上記の2つのケースを回避するには、前面の被覆体積が検出器の合計体積の1%を超える必要がある。
図6は、上記の散乱防止コリメータの配置が、検出器モジュールの幾何学的な位置ずれの場合に安定した幾何学的効率を維持するのにどのように役立つかを示す概略図である。この例は、検出器モジュール201のエッジオン構成を示しており、散乱防止コリメータ203が検出器モジュールの前面と散乱防止フォイル204の両方を覆っている。前面の検出器モジュールの一部が影206になる。機械的な位置合わせは、長い検出器にとっての課題であり、幾何学的な位置ずれは画像に乱れを引き起こす可能性がある。本実施形態の図6に示されるように、検出器モジュールの幾何学的な位置合わせ不良によって引き起こされる幾何学的効率の損失はほとんどない。
ここで図4を参照すると、多数の検出器モジュールがそれらの前面が互いに向かい合うように組にして配置されている検出器モジュールのアレイの概略図が示されている。各組には、隣接する検出器モジュールの前面間の間隙に重なるように配置された散乱防止コリメータが設けられている。図面には、検出器モジュール間のスペースに配置された任意選択の散乱防止フォイルも示されている。示されている組にした構成で配置された検出器モジュールの後面は、隣接する別の検出器モジュールの後面に面している。これによって、隣接する検出器モジュール間の後面と後面の間の間隙205がもたらされる。したがって、提案された技術の特定の実施形態によれば、組にして配置されたエッジオン検出器モジュール201の少なくとも1つのエッジオン検出器モジュール201の後面が、対応するエッジオン検出器モジュール201の後面に面するように配置された検出器システムが提供され、上記エッジオン検出器モジュール201と上記対応するエッジオン検出器モジュール201との間に後面間隙が形成される。特定の実施形態によれば、隣接する検出器モジュールによって画定される後面間の間隙は、上記エッジオン検出器モジュール201の後面への直接的なX線照射またはシャドーイング効果を防ぐように構成される減衰材料を備えることができる。
間隙に設けられる減衰材料の特定の目的は、検出されるX線の数が幾何学的な位置ずれに影響されにくくすることである。このため、狭い間隙には、シリコンと同様の減衰特性を有するシリコーンなどの減衰器を充填することができる。位置ずれの場合、検出器モジュール間に設けられた減衰器は、検出器側での直接照明を防止し、検出されたスペクトルをシリコンバルクを通過したスペクトルに近づける。
達成される別の有益な特徴は、減衰材料によって、エッジオン検出器モジュール201の後面を透過するX線放射の量を減らせることである。この目的のために、タングステンなどの高Z材料を使用できるが、これらの材料は、検出器の効率に悪影響を与えるシャドーイングにつながる可能性があり、単に空気が満たされた間隙の場合はまた、後面への直接照射につながり、これもまた検出器システムに悪影響を与える。この目的のために、好ましい材料は、検出器で使用される半導体材料、例えばシリコンと同様の減衰特性を有するべきであることを発明者らは認識した。検出器モジュールがシリコンを含む場合に使用できる特定の例は、シリコンを含むシリコーンである。シリコーンはシリコンと同様の減衰特性を有し、この組み合わせは特定の適切な実施形態を形成する。ただし、他の多くの組み合わせ、または検出器材料および減衰材料が考えられる。主な目的は、減衰材料が、検出器材料として使用される材料と同様の減衰特性を有することである。
上述の実施形態は単に例として示されており、提案される技術はそれに限定されないことを理解されたい。添付の特許請求の範囲によって定義される範囲から逸脱することなく、実施形態に対してさまざまな修正、組み合わせ、および変更を行うことができることを当業者は理解するであろう。特に、技術的に可能であれば、異なる実施形態における異なる部分の解決策を他の構成に組み合わせることができる。
参考文献
・M.Danielsson,et al.,“Dose-efficient system for digital mammography”,Proc.SPIE,Physics of Medical Imaging,vol.3977,pp.239-249 San Diego,2000
・米国特許第8183535B2号明細書 Mats Danielsson et al.“XSilicon detector assembly for x-ray imaging”
・Cheng Xu et al.“Energy resolution of a segmented silicon strip detector for photon-counting spectral CT”Nuclear Instruments and Methods in Physics Research 715201311-17
・Xuejin Liu et al.“Spectral response model for a multibin photon-counting spectral computed tomography detector and its applications”Journal of Medical Imaging 23 2015 033502
・米国特許出願公開第2004/0251419号明細書 Nelson et al.“Device and system for enhanced SPECT,PET,and Compton scatter imaging in nuclear medicine”
・J.Zhang,“X-Ray Radiation Damage Studies and Design of a Silicon Pixel Sensor for Science at the XFEL”,Doctoral Thesis,University of Hamburg,DESY-THESIS-2013-018 2013.
・J.Schwandt,“Design of a Radiation Hard Silicon Pixel Sensor for X-ray Science”,Doctoral Thesis,Hamburg University,DESY-THESIS-2014-029 2014.

Claims (4)

  1. X線撮像用の検出器システムであって、前記検出器システムは、複数の隣接するエッジオン検出器モジュールを有する検出器を備え、
    ・各々の前記エッジオン検出器モジュールが、X線源に向かって配向されるように適合された第1縁部と、入射X線の方向と実質的に平行に伸びる前面とを備え、前記前面が、少なくとも1つの電荷収集電極と、前記電荷収集電極をフロントエンドエレクトロニクスと接続する複数のルーティングトレースとを備え、
    ・前記複数の隣接するエッジオン検出器モジュールの少なくとも1つのサブセットが、前面と前面とで2つを組にして配置され、前記組にして配置された隣接するエッジオン検出器モジュールの前面間に、前面間の間隙が画定され、
    ・前記組にして配置された隣接するエッジオン検出器モジュールの各組が、前記X線源と前記エッジオン検出器モジュールとの間のX線経路に配置された散乱防止コリメータに関連付けられており、かつ前記前面間のギャップに重なっており、前記散乱防止コリメータが、直接入射するX線から前記組にして配置された隣接するエッジオン検出器モジュールの前面体積が保護されるように配置され、
    ・前記組にして配置された隣接エッジオン検出器モジュールの各組が、前記前面間の間隙内に位置する散乱防止フォイルを有
    前記エッジオン検出器モジュールが、半導体材料のエッジオン検出器モジュールを含み、
    前記組にして配置されたエッジオン検出器モジュールの少なくとも1つのエッジオン検出器モジュールの後面が、対応するエッジオン検出器モジュールの後面に面するように配置されて、前記エッジオン検出器モジュールと前記対応するエッジオン検出器モジュールとの間に後面間の間隙が形成され、前記後面間の間隙が、減衰材料を備え、
    前記減衰材料が、前記検出器モジュールに使用される前記半導体材料と実質的に同じ減衰特性を有する材料を含む、
    検出器システム。
  2. 前記散乱防止コリメータが、高Z材料のコリメータを備える、請求項1に記載の検出器システム。
  3. 前記散乱防止フォイルが、高Z散乱防止フォイルを備える、請求項1から2のいずれか一項に記載の検出器システム。
  4. 前記半導体材料が、シリコンを含前記減衰材料が、シリコンを含む、請求項に記載の検出器システム。
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