JP5844545B2 - 放射線撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、放射線撮影装置に関する。
近年、TFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス基板上に放射線感応層を配置し、X線等の放射線を直接デジタルデータに変換できるFPD(Flat Panel Detector)等の放射線検出器が実用化されている。この放射線検出器を用いた放射線撮影装置は、従来のX線フィルムやイメージングプレートを用いた放射線撮影装置に比べて、即時に画像を確認でき、連続的に放射線画像の撮影を行う透視撮影(動画撮影)も行うことができるといったメリットがある。
この種の放射線検出器は、種々のタイプのものが提案されており、例えば、放射線を一度CsI:Tl、GOS(GdS:Tb)などのシンチレータで光に変換し、変換した光をフォトダイオードなどのセンサ部で電荷に変換して蓄積する間接変換方式がある。放射線撮影装置では、放射線検出器に蓄積された電荷を電気信号として読み出し、読み出した電気信号をアンプで増幅した後にA/D(アナログ/デジタル)変換部でデジタルデータに変換している。
この種の放射線検出器に関する技術として、特許文献1には、被写体を透過した放射線がシンチレータ側から入射するように放射線検出器を配置し、シンチレータの放射線の照射面側の一部を放射線を通さない材料からなるマスク部材で被覆し、マスク部材で被覆された領域と被覆されていない領域のフォトダイオードからそれぞれ出力される暗電流を比較することにより、放射線検出器の劣化度合を求める技術が開示されている。
また、特許文献2には、センサ部を有機光電変換材料により形成した放射線検出器が記載されている。
特開2002−168806号公報 特開2009−32854号公報
ところで、放射線検出器は、シンチレータが設けられた表側から放射線が照射(表面照射)されてもよく、基板側(裏側)から放射線が照射(裏面照射)されてもよい。
放射線検出器は、裏面照射された場合、シンチレータでの発光が基板近くで起こるため、鮮鋭度の高い画像を得られるが、放射線が基板を透過する際に基板において放射線の吸収が発生するため感度が低下する。
一方、放射線検出器は、表面照射された場合、基板での放射線の吸収がないため、感度の低下が発生しないが、シンチレータが厚くなるほどシンチレータでの発光が基板から離れるため、得られる画像の鮮鋭度が低くなる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、感度の低下を抑えつつ鮮鋭度の高い放射線画像を撮影できる放射線撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明の放射線撮影装置は、放射線が照射されることにより光を発生する発光層と、光を受光することにより電荷が発生する有機光電変換材料を含んで構成されたセンサ部が複数設けられた基板と、が順次積層され、被写体を透過した放射線が前記基板側から入射するように配置された放射線検出器と、前記放射線検出器の複数の前記センサ部が設けられた検出領域と重なるように配置され、当該検出領域と対向する対向面が少なくとも光透過性を有する袋体と、放射線が照射された際に発光する液体シンチレータが貯留されたタンクと、前記タンクに貯留された液体シンチレータの前記袋体への注入及び当該袋体に注入された液体シンチレータの取り出しを行うアクチュエータと、を備え、前記基板は、筐体内の被写体を透過した放射線が照射される撮影領域に貼り付けられている。
本発明によれば、放射線検出器は、放射線が照射されることにより光を発生する発光層と、光を受光することにより電荷が発生する有機光電変換材料を含んで構成されたセンサ部が複数設けられた基板と、が順次積層されている。
そして、放射線検出器は、被写体を透過した放射線が基板側から入射するように配置されている。さらに、基板は、筐体内の被写体を透過した放射線が照射される撮影領域に貼り付けられている。
また、袋体は、放射線検出器の複数のセンサ部が設けられた検出領域と重なるように配置され、検出領域と対向する対向面が少なくとも光透過性を有する。また、タンクは、放射線が照射された際に発光する液体シンチレータが貯留されている。さらに、アクチュエータは、タンクに貯留された液体シンチレータの袋体への注入及び袋体に注入された液体シンチレータの取り出しを行う。
このように、請求項1に記載の発明によれば、被写体を透過した放射線は放射線撮影装置の基板側から入射し、基板を透過して発光層に到達して発光層を発光させ、基板に設けられたセンサ部が発光層で発光した光を受光しており、発光層での発光が基板近くで起こるため、鮮鋭度の高い画像を得られる。また、本発明によれば、センサ部を有機光電変換材料を含んで構成しており、センサ部で放射線がほとんど吸収されないため、感度の低下を抑えることができる。
なお、本発明は、請求項2に記載の発明のように、基板が、プラスチック樹脂、アラミド、バイオナノファイバ、可撓性を有するガラス基板の何れかにより構成されることが好ましい。
また、本発明は、請求項3に記載の発明のように、基板に、センサ部に対応して、活性層に非晶質酸化物を含んで構成され、各センサ部に発生した電荷を読み出すための薄膜トランジスタが形成されてもよい。
また、本発明は、請求項に記載の発明のように、前記発光層を、CsIの柱状結晶を含んで構成し、前記有機光電変換材料を、キナクリドンとすることが好ましい。
一方、上記目的を達成するために、請求項5記載の発明の放射線撮影装置は、放射線が照射されることにより光を発生する発光層と、光を受光することにより電荷が発生する有機光電変換材料を含んで構成されたセンサ部が複数設けられた基板と、が順次積層され、被写体を透過した放射線が前記基板側から入射するように配置された放射線検出器を備え、前記基板は、筐体内の被写体を透過した放射線が照射される撮影領域に貼り付けられ、前記発光層の放射線に対する発光特性が異なる2つの前記放射線検出器が、前記放射線の入射する方向に対して重なるように配置されている。
また、請求項記載の発明は、請求項に記載の発明のように、前記2つの放射線検出器の発光層が、各発光層の厚み、各発光層に充填され、放射線が照射されることにより発光する粒子の粒径、当該粒子の重層構造、当該粒子の充填率、付活剤のドープ量、各発光層の材料、及び各発光層の層構造の少なくとも1つの変更、並びに各発光層の前記基板と非対向の面への前記光を反射する反射層の形成の何れかが行われてもよい。
本発明の放射線撮影装置は、感度の低下を抑えつつ鮮鋭度の高い放射線画像を撮影できる、という優れた効果を有する。
実施の形態に係る放射線検出器の3画素部分の概略構成を示す断面模式図である。 実施の形態に係る放射線検出器の1画素部分の信号出力部の構成を概略的に示した断面図である。 実施の形態に係る放射線検出器の構成を示す平面図である。 第1の実施の形態に係る電子カセッテの構成を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る電子カセッテの構成を示す断面図である。 第1の実施の形態に係る電子カセッテの電気系の要部構成を示すブロック図である。 放射線検出器への放射線Xの表面照射と裏面照射を説明するための断面図である。 第2の実施の形態に係る撮影部の構成を示す断面図である。 シンチレータの小粒子と大粒子の重層構造を示す模式図である。 シンチレータのTFT基板と反対側の面に反射層を形成した場合の構成を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る電子カセッテの構成を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係る電子カセッテの構成を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る電子カセッテの電気系の要部構成を示すブロック図である。 他の形態に係る放射線検出器の構成を示す断面図である 他の形態に係る放射線撮影装置の概略構成を示した側面図である。 他の形態に係る電子カセッテの構成を示す斜視図である。 他の形態に係る撮影部の構成を示す断面図である。 他の形態に係る撮影部の構成を示す断面図である。 他の形態に係る撮影部の構成を示す断面図である。 他の形態に係る撮影部の構成を示す断面図である。 他の形態に係る開閉可能な電子カセッテの構成を示す斜視図である。 他の形態に係る開閉可能な電子カセッテの構成を示す斜視図である。 他の形態に係る開閉可能な電子カセッテの構成を示す断面図である。 他の形態に係る反転可能な電子カセッテの構成を示す斜視図である。 他の形態に係る反転可能な電子カセッテの構成を示す斜視図である。 他の形態に係る反転可能な電子カセッテの構成を示す断面図である。 実施の形態に係る放射線検出器の構成の一例を示す断面図である。 CsI(Tl)の発光特性及びキナクリドンの吸収波長範囲を示すグラフである。 放射線検出器の柱状結晶及びセンサ部部分を拡大した概略拡大図である。 各種材料の感度特性の一例を示すグラフである。 各種材料の感度特性の一例を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
[第1の実施の形態]
まず、最初に本実施の形態に係る間接変換方式の放射線検出器20の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態である放射線検出器20の3つの画素部分の構成を概略的に示す断面模式図である。
この放射線検出器20は、絶縁性の基板1上に、信号出力部14、センサ部13、及びシンチレータ8が順次積層しており、信号出力部14、センサ部13により画素部が構成されている。画素部は、基板1上に複数配列されており、各画素部における信号出力部14とセンサ部13とが重なりを有するように構成されている。
シンチレータ8は、センサ部13上に透明絶縁膜7を介して形成されており、上方(基板1と反対側)から入射してくる放射線を光に変換して発光する蛍光体を成膜したものである。このようなシンチレータ8を設けることで、被写体を透過した放射線を吸収して発光することになる。
シンチレータ8が発する光の波長域は、可視光域(波長360nm〜830nm)であることが好ましく、この放射線検出器20によってモノクロ撮像を可能とするためには、緑色の波長域を含んでいることがより好ましい。
シンチレータ8に用いる蛍光体としては、具体的には、放射線としてX線を用いて撮像する場合、ヨウ化セシウム(CsI)を含むものが好ましく、X線照射時の発光スペクトルが、例えば、420nm〜700nmにあるCsI(Tl)を用いることが特に好ましい。なお、CsI(Tl)の可視光域における発光ピーク波長は565nmである。
センサ部13は、上部電極6、下部電極2、及び該上下の電極間に配置された光電変換膜4を有し、光電変換膜4は、シンチレータ8が発する光を吸収して電荷が発生する有機光電変換材料により構成されている。
上部電極6は、シンチレータ8により生じた光を光電変換膜4に入射させる必要があるため、少なくともシンチレータ8の発光波長に対して透明な導電性材料で構成することが好ましく、具体的には、可視光に対する透過率が高く、抵抗値が小さい透明導電性酸化物(TCO;Transparent Conducting Oxide)を用いることが好ましい。なお、上部電極6としてAuなどの金属薄膜を用いることもできるが、透過率を90%以上得ようとすると抵抗値が増大し易いため、TCOの方が好ましい。例えば、ITO、IZO、AZO、FTO、SnO、TiO、ZnO等を好ましく用いることができ、プロセス簡易性、低抵抗性、透明性の観点からはITOが最も好ましい。なお、上部電極6は、全画素部で共通の一枚構成としてもよく、画素部毎に分割してもよい。
光電変換膜4は、有機光電変換材料を含み、シンチレータ8から発せられた光を吸収し、吸収した光に応じた電荷を発生する。このように有機光電変換材料を含む光電変換膜4であれば、可視域にシャープな吸収スペクトルを持ち、シンチレータ8による発光以外の電磁波が光電変換膜4に吸収されることがほとんどなく、X線等の放射線が光電変換膜4で吸収されることによって発生するノイズを効果的に抑制することができる。
光電変換膜4を構成する有機光電変換材料は、シンチレータ8で発光した光を最も効率良く吸収するために、その吸収ピーク波長が、シンチレータ8の発光ピーク波長と近いほど好ましい。有機光電変換材料の吸収ピーク波長とシンチレータ8の発光ピーク波長とが一致することが理想的であるが、双方の差が小さければシンチレータ8から発された光を十分に吸収することが可能である。具体的には、有機光電変換材料の吸収ピーク波長と、シンチレータ8の放射線に対する発光ピーク波長との差が、10nm以内であることが好ましく、5nm以内であることがより好ましい。
このような条件を満たすことが可能な有機光電変換材料としては、例えばキナクリドン系有機化合物及びフタロシアニン系有機化合物が挙げられる。例えばキナクリドンの可視域における吸収ピーク波長は560nmであるため、有機光電変換材料としてキナクリドンを用い、シンチレータ8の材料としてCsI(Tl)を用いれば、上記ピーク波長の差を5nm以内にすることが可能となり、光電変換膜4で発生する電荷量をほぼ最大にすることができる。
次に、本実施の形態に係る放射線検出器20に適用可能な光電変換膜4について具体的に説明する。
本発明に係る放射線検出器20における電磁波吸収/光電変換部位は、1対の電極2,6と、該電極2,6間に挟まれた光電変換膜4を含む有機層により構成することができる。この有機層は、より具体的には、電磁波を吸収する部位、光電変換部位、電子輸送部位、正孔輸送部位、電子ブロッキング部位、正孔ブロッキング部位、結晶化防止部位、電極、及び層間接触改良部位等の積み重ねもしくは混合により形成することができる。
上記有機層は、有機p型化合物または有機n型化合物を含有することが好ましい。
有機p型半導体(化合物)は、主に正孔輸送性有機化合物に代表されるドナー性有機半導体(化合物)であり、電子を供与しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは2つの有機材料を接触させて用いたときにイオン化ポテンシャルの小さい方の有機化合物をいう。したがって、ドナー性有機化合物としては、電子供与性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。
有機n型半導体(化合物)は、主に電子輸送性有機化合物に代表されるアクセプター性有機半導体(化合物)であり、電子を受容しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは2つの有機化合物を接触させて用いたときに電子親和力の大きい方の有機化合物をいう。したがって、アクセプター性有機化合物は、電子受容性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。
この有機p型半導体及び有機n型半導体として適用可能な材料、及び光電変換膜4の構成については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
光電変換膜4の厚みは、シンチレータ8からの光を吸収する点では膜厚は大きいほど好ましいが、ある程度以上厚くなると光電変換膜4の両端から印加されるバイアス電圧により光電変換膜4に発生する電界の強度が低下して電荷が収集できなくなるため、30nm以上300nm以下が好ましく、より好ましくは、50nm以上250nm以下、特に好ましくは80nm以上200nm以下である。
なお、図1に示す放射線検出器20では、光電変換膜4は、全画素部で共通の一枚構成であるが、画素部毎に分割してもよい。
下部電極2は、画素部毎に分割された薄膜とする。下部電極2は、透明又は不透明の導電性材料で構成することができ、アルミニウム、銀等を好適に用いることができる。
下部電極2の厚みは、例えば、30nm以上300nm以下とすることができる。
センサ部13では、上部電極6と下部電極2の間に所定のバイアス電圧を印加することで、光電変換膜4で発生した電荷(正孔、電子)のうちの一方を上部電極6に移動させ、他方を下部電極2に移動させることができる。本実施形態の放射線検出器20では、上部電極6に配線が接続され、この配線を介してバイアス電圧が上部電極6に印加されるものとする。又、バイアス電圧は、光電変換膜4で発生した電子が上部電極6に移動し、正孔が下部電極2に移動するように極性が決められているものとするが、この極性は逆であっても良い。
各画素部を構成するセンサ部13は、少なくとも下部電極2、光電変換膜4、及び上部電極6を含んでいればよいが、暗電流の増加を抑制するため、電子ブロッキング膜3及び正孔ブロッキング膜5の少なくともいずれかを設けることが好ましく、両方を設けることがより好ましい。
電子ブロッキング膜3は、下部電極2と光電変換膜4との間に設けることができ、下部電極2と上部電極6間にバイアス電圧を印加したときに、下部電極2から光電変換膜4に電子が注入されて暗電流が増加してしまうのを抑制することができる。
電子ブロッキング膜3には、電子供与性有機材料を用いることができる。
実際に電子ブロッキング膜3に用いる材料は、隣接する電極の材料および隣接する光電変換膜4の材料等に応じて選択すればよく、隣接する電極の材料の仕事関数(Wf)より1.3eV以上電子親和力(Ea)が大きく、かつ、隣接する光電変換膜4の材料のイオン化ポテンシャル(Ip)と同等のIpもしくはそれより小さいIpを持つものが好ましい。この電子供与性有機材料として適用可能な材料については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。なお、光電変換膜4は、さらにフラーレン若しくはカーボンナノチューブを含有させて形成してもよい。
電子ブロッキング膜3の厚みは、暗電流抑制効果を確実に発揮させるとともに、センサ部13の光電変換効率の低下を防ぐため、10nm以上200nm以下が好ましく、さらに好ましくは30nm以上150nm以下、特に好ましくは50nm以上100nm以下である。
正孔ブロッキング膜5は、光電変換膜4と上部電極6との間に設けることができ、下部電極2と上部電極6間にバイアス電圧を印加したときに、上部電極6から光電変換膜4に正孔が注入されて暗電流が増加してしまうのを抑制することができる。
正孔ブロッキング膜5には、電子受容性有機材料を用いることができる。
正孔ブロッキング膜5の厚みは、暗電流抑制効果を確実に発揮させるとともに、センサ部13の光電変換効率の低下を防ぐため、10nm以上200nm以下が好ましく、さらに好ましくは30nm以上150nm以下、特に好ましくは50nm以上100nm以下である。
実際に正孔ブロッキング膜5に用いる材料は、隣接する電極の材料および隣接する光電変換膜4の材料等に応じて選択すればよく、隣接する電極の材料の仕事関数(Wf)より1.3eV以上イオン化ポテンシャル(Ip)が大きく、かつ、隣接する光電変換膜4の材料の電子親和力(Ea)と同等のEaもしくはそれより大きいEaを持つものが好ましい。この電子受容性有機材料として適用可能な材料については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
なお、光電変換膜4で発生した電荷のうち、正孔が上部電極6に移動し、電子が下部電極2に移動するようにバイアス電圧を設定する場合には、電子ブロッキング膜3と正孔ブロッキング膜5の位置を逆にすれば良い。又、電子ブロッキング膜3と正孔ブロッキング膜5は両方設けなくてもよく、いずれかを設けておけば、ある程度の暗電流抑制効果を得ることができる。
各画素部の下部電極2下方の基板1の表面には信号出力部14が形成されている。
図2には、信号出力部14の構成が概略的に示されている。
下部電極2に対応して、下部電極2に移動した電荷を蓄積するコンデンサ9と、コンデンサ9に蓄積された電荷を電気信号に変換して出力する電界効果型薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、単に薄膜トランジスタという場合がある。)10が形成されている。コンデンサ9及び薄膜トランジスタ10の形成された領域は、平面視において下部電極2と重なる部分を有しており、このような構成とすることで、各画素部における信号出力部14とセンサ部13とが厚さ方向で重なりを有することとなる。なお、放射線検出器20(画素部)の平面積を最小にするために、コンデンサ9及び薄膜トランジスタ10の形成された領域が下部電極2によって完全に覆われていることが望ましい。
コンデンサ9は、基板1と下部電極2との間に設けられた絶縁膜11を貫通して形成された導電性材料の配線を介して対応する下部電極2と電気的に接続されている。これにより、下部電極2で捕集された電荷をコンデンサ9に移動させることができる。
薄膜トランジスタ10は、ゲート電極15、ゲート絶縁膜16、及び活性層(チャネル層)17が積層され、さらに、活性層17上にソース電極18とドレイン電極19が所定の間隔を開けて形成されている。
活性層17は、例えば、アモルファスシリコンや非晶質酸化物、有機半導体材料、カーボンナノチューブなどにより形成することができる。なお、活性層17を構成する材料は、これらに限定されるものではない。
活性層17を構成可能な非晶質酸化物としては、In、Ga及びZnのうちの少なくとも1つを含む酸化物(例えばIn−O系)が好ましく、In、Ga及びZnのうちの少なくとも2つを含む酸化物(例えばIn−Zn−O系、In−Ga−O系、Ga−Zn−O系)がより好ましく、In、Ga及びZnを含む酸化物が特に好ましい。In−Ga−Zn−O系非晶質酸化物としては、結晶状態における組成がInGaO(ZnO)(mは6未満の自然数)で表される非晶質酸化物が好ましく、特に、InGaZnOがより好ましい。なお、活性層17を構成可能な非晶質酸化物は、これらに限定されるものではない。
活性層17を構成可能な有機半導体材料としては、フタロシアニン化合物や、ペンタセン、バナジルフタロシアニン等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。なお、フタロシアニン化合物の構成については、特開2009−212389号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
薄膜トランジスタ10の活性層17を非晶質酸化物や有機半導体材料、カーボンナノチューブで形成したものとすれば、X線等の放射線を吸収せず、あるいは吸収したとしても極めて微量に留まるため、信号出力部14におけるノイズの発生を効果的に抑制することができる。
また、活性層17をカーボンナノチューブで形成した場合、薄膜トランジスタ10のスイッチング速度を高速化することができ、また、可視光域での光の吸収度合の低い薄膜トランジスタ10を形成できる。なお、カーボンナノチューブで活性層17を形成する場合、活性層17に極微量の金属性不純物が混入するだけで、薄膜トランジスタ10の性能は著しく低下するため、遠心分離などにより極めて高純度のカーボンナノチューブを分離・抽出して形成する必要がある。
ここで、上述した非晶質酸化物、有機半導体材料、カーボンナノチューブや、有機光電変換材料は、いずれも低温での成膜が可能である。従って、基板1としては、半導体基板、石英基板、及びガラス基板等の耐熱性の高い基板に限定されず、プラスチック等の可撓性基板、アラミド、バイオナノファイバを用いることもできる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の可撓性基板を用いることができる。このようなプラスチック製の可撓性基板を用いれば、軽量化を図ることもでき、例えば持ち運び等に有利となる。
また、基板1には、絶縁性を確保するための絶縁層、水分や酸素の透過を防止するためのガスバリア層、平坦性あるいは電極等との密着性を向上するためのアンダーコート層等を設けてもよい。
アラミドは、200度以上の高温プロセスを適用できるために,透明電極材料を高温硬化させて低抵抗化でき、また、ハンダのリフロー工程を含むドライバICの自動実装にも対応できる。また、アラミドは、ITO(indium tin oxide)やガラス基板と熱膨張係数が近いため、製造後の反りが少なく、割れにくい。また、アラミドは、ガラス基板等と比べて薄く基板を形成できる。なお、超薄型ガラス基板とアラミドを積層して基板1を形成してもよい。
バイオナノファイバは、バクテリア(酢酸菌、Acetobacter Xylinum)が産出するセルロースミクロフィブリル束(バクテリアセルロース)と透明樹脂との複合したものである。セルロースミクロフィブリル束は、幅50nmと可視光波長に対して1/10のサイズで、かつ、高強度、高弾性、低熱膨である。バクテリアセルロースにアクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透明樹脂を含浸・硬化させることで、繊維を60−70%も含有しながら、波長500nmで約90%の光透過率を示すバイオナノファイバが得られる。バイオナノファイバは、シリコン結晶に匹敵する低い熱膨張係数(3−7ppm)を有し、鋼鉄並の強度(460MPa)、高弾性(30GPa)で、かつフレキシブルであることから、ガラス基板等と比べて薄く基板1を形成できる。
本実施の形態では、基板1上に、信号出力部14、センサ部13、透明絶縁膜7を順に形成し、当該基板1上に光吸収性の低い接着樹脂等を用いてシンチレータ8を貼り付けることにより放射線検出器20を形成している。以下、透明絶縁膜7まで形成された基板1をTFT基板30と称する。
TFT基板30には、図3に示すように、上述のセンサ部13、コンデンサ9、薄膜トランジスタ10と、を含んで構成される画素32が一定方向(図3の行方向)及び一定方向に対する交差方向(図3の列方向)に2次元状に複数設けられている。
また、放射線検出器20には、一定方向(行方向)に延設され各薄膜トランジスタ10をオン・オフさせるための複数本のゲート配線34と、交差方向(列方向)に延設されオン状態の薄膜トランジスタ10を介して電荷を読み出すための複数本のデータ配線36が設けられている。
放射線検出器20は、平板状で平面視において外縁に4辺を有する四辺形状をしている。具体的には矩形状に形成されている。
次に、この放射線検出器20を内蔵し、放射線画像を撮影する可搬型の放射線撮影装置(以下、電子カセッテという)40の構成について説明する。
図4には、電子カセッテ40の構成を示す斜視図が示されている。
電子カセッテ40は、放射線を透過させる材料からなる平板状の筐体41を備えており、防水性、密閉性を有する構造とされている。筐体41の内部には、放射線Xが照射される筐体41の照射面側から、被写体を透過した放射線Xを検出する放射線検出器20、及び、放射線Xのバック散乱線を吸収する鉛板43が順に配設される。筐体41は、平板状の一方の面の放射線検出器20の配設位置に対応する領域が放射線を検出可能な四辺形状の撮影領域41Aとされている。放射線検出器20は、図5に示すように、TFT基板30が撮影領域41A側となるように配置されており、撮影領域41Aを構成する筐体41内側に貼り付けられている。
また、筐体41の内部の一端側には、放射線検出器20と重ならない位置(撮影領域41Aの範囲外)に、後述するカセッテ制御部58や電源部70を収容するケース42が配置されている。
図6には、本実施の形態に係る電子カセッテ40の電気系の要部構成を示すブロック図が示されている。
放射線検出器20は、隣り合う2辺の一辺側にゲート線ドライバ52が配置され、他辺側に信号処理部54が配置されている。TFT基板30の個々のゲート配線34はゲート線ドライバ52に接続され、TFT基板30の個々のデータ配線36は信号処理部54に接続されている。
また、筐体41の内部には、画像メモリ56と、カセッテ制御部58と、無線通信部60とを備えている。
TFT基板30の各薄膜トランジスタ10は、ゲート線ドライバ52からゲート配線34を介して供給される信号により行単位で順にオンされ、オン状態とされた薄膜トランジスタ10によって読み出された電荷は、電気信号としてデータ配線36を伝送されて信号処理部54に入力される。これにより、電荷は行単位で順に読み出され、二次元状の放射線画像が取得可能となる。
図示は省略するが、信号処理部54は、個々のデータ配線36毎に、入力される電気信号を増幅する増幅回路及びサンプルホールド回路を備えており、個々のデータ配線36を伝送された電気信号は増幅回路で増幅された後にサンプルホールド回路に保持される。また、サンプルホールド回路の出力側にはマルチプレクサ、A/D(アナログ/デジタル)変換器が順に接続されており、個々のサンプルホールド回路に保持された電気信号はマルチプレクサに順に(シリアルに)入力され、A/D変換器によってデジタルの画像データへ変換される。
信号処理部54には画像メモリ56が接続されており、信号処理部54のA/D変換器から出力された画像データは画像メモリ56に順に記憶される。画像メモリ56は所定枚分の画像データを記憶可能な記憶容量を有しており、放射線画像の撮影が行われる毎に、撮影によって得られた画像データが画像メモリ56に順次記憶される。
画像メモリ56はカセッテ制御部58と接続されている。カセッテ制御部58はマイクロコンピュータによって構成され、CPU(中央処理装置)58A、ROMおよびRAMを含むメモリ58B、フラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶部58Cを備えており、電子カセッテ40全体の動作を制御する。
また、カセッテ制御部58には無線通信部60が接続されている。無線通信部60は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11a/b/g/n等に代表される無線LAN(Local Area Network)規格に対応しており、無線通信による外部機器との間での各種情報の伝送を制御する。カセッテ制御部58は、無線通信部60を介して、放射線撮影全体を制御するコンソールなど外部装置と無線通信が可能とされており、コンソールとの間で各種情報の送受信が可能とされている。
また、電子カセッテ40には、電源部70が設けられており、上述した各種回路や各素子(ゲート線ドライバ52、信号処理部54、画像メモリ56、無線通信部60やカセッテ制御部58として機能するマイクロコンピュータ)は、電源部70から供給された電力によって作動する。電源部70は、電子カセッテ40の可搬性を損なわないように、バッテリ(充電可能な二次電池)を内蔵しており、充電されたバッテリから各種回路・素子へ電力を供給する。なお、図6では、電源部70と各種回路や各素子を接続する配線を省略している。
次に、本実施の形態に係る電子カセッテ40の作用について説明する。
本実施の形態に係る電子カセッテ40は、放射線画像の撮影を行う場合、撮影領域41Aを上とし、図5に示すように、放射線を発生する放射線発生装置80と間隔を空けて配置され、撮影領域上に患者の撮影対象部位Bが配置される。放射線発生装置80は予め与えられた撮影条件等に応じた放射線量の放射線Xを射出する。放射線発生装置80から射出された放射線Xは、撮影対象部位Bを透過することで画像情報を担持した後に電子カセッテ40に照射される。
放射線発生装置80から照射された放射線Xは、撮影対象部位Bを透過した後に電子カセッテ40に到達する。これにより、電子カセッテ40に内蔵された放射線検出器20の各センサ部13には照射された放射線Xの線量に応じた電荷が発生し、コンデンサ9にはセンサ部13で発生した電荷が蓄積される。
カセッテ制御部58は、放射線Xの照射終了後に、ゲート線ドライバ52を制御し、ゲート線ドライバ52から放射線検出器20の各ゲート配線34に1ラインずつ順にON信号を出力させて画像情報の読み出しを行う。放射線検出器20から読み出された画像情報は、画像メモリ56に記憶される。
ところで、本実施の形態に係る電子カセッテ40は、図5に示すように、放射線検出器20がTFT基板30側から放射線Xが照射されるように内蔵されている。
ここで、放射線検出器20は、図7に示すように、シンチレータ8が形成された表側から放射線Xが照射(「表面照射」、「裏面読取方式」(所謂PSS(Penetration Side Sampling)方式)ともいう。)された場合、シンチレータ8の上面側(TFT基板30の反対側)でより強く発光し、TFT基板30側(裏側)から放射線Xが照射(「裏面照射」、「表面読取方式」(所謂ISS(Irradiation Side Sampling)方式))ともいう。)された場合、TFT基板30を透過した放射線Xがシンチレータ8に入射してシンチレータ8のTFT基板30側がより強く発光する。TFT基板30に設けられた各センサ部13には、シンチレータ8で発生した光により電荷が発生する。このため、放射線検出器20は、裏側から放射線Xが照射された場合の方が表側から放射線Xが照射された場合よりもTFT基板30に対するシンチレータ8の発光位置が近いため、撮影によって得られる放射線画像の分解能が高い。
また、放射線検出器20は、光電変換膜4を有機光電変換材料により構成しており、光電変換膜4で放射線がほとんど吸収されない。このため、本実施の形態に係る放射線検出器20は、裏面照射により放射線がTFT基板30を透過する場合でも光電変換膜4による放射線の吸収量が少ないため、放射線Xに対する感度の低下を抑えることができる。裏面照射では、放射線がTFT基板30を透過してシンチレータ8に到達するが、このように、TFT基板30の光電変換膜4を有機光電変換材料により構成した場合、光電変換膜4での放射線の吸収が殆どなく放射線の減衰を少なく抑えることができるため、裏面照射に適している。
また、薄膜トランジスタ10の活性層17を構成する非晶質酸化物や光電変換膜4を構成する有機光電変換材料は、いずれも低温での成膜が可能である。このため、基板1を放射線の吸収が少ないプラスチック樹脂、アラミド、バイオナノファイバで形成することができる。このように形成された基板1は放射線の吸収量が少ないため、裏面照射により放射線がTFT基板30を透過する場合でも、放射線Xに対する感度の低下を抑えることができる。
また、本実施の形態によれば、図5に示すように、放射線検出器20をTFT基板30が撮影領域41A側となるように筐体41内の撮影領域41A部分に貼り付けているが、基板1を剛性の高いプラスチック樹脂やアラミド、バイオナノファイバで形成した場合、放射線検出器20自体の剛性が高いため、筐体41の撮影領域41A部分を薄く形成することができる。また、基板1を剛性の高いプラスチック樹脂やアラミド、バイオナノファイバで形成した場合、放射線検出器20自体が可撓性を有するため、撮影領域41Aに衝撃が加わった場合でも放射線検出器20が破損しづらい。
また、支持体上にシンチレータ8を形成した後、これをTFT基板30と重ね合わせて配置することで放射線検出器20を得るが、シンチレータ8とTFT基板30との重ね合わせ方法には特に制限はなく、両者が光学的に結合されればよい。両者を重ね合わせて配置する方法としては、両者を対向させて直接密着させる方法と、何らかの接着層や平坦化層を介して密着させる方法のいずれをとってもよい。
また、例えば、図27に示すように、シンチレータ8として、例えば、蒸着基板250に蒸着によりCsI(Tl)の柱状結晶を形成すると共に、TFT基板30の各センサ部13の光電変換膜4をキナクリドンにより形成し、柱状結晶が形成された面側がTFT基板30に向かい合うようにシンチレータ8とTFT基板30とを貼り合わせて放射線検出器20を形成した場合、撮影により得られる放射線画像のMTF(modulation transfer function)特性を向上させることができる。
図28に示すように、CsI(Tl)は、発光ピーク波長が565nmであるが、発光した光に幅広い波長域(400nm〜700nm)の光が含まれる。一方、キナクリドンは、430nm〜620nmの波長域の光に対して感度を有する。
また、シンチレータ8は、CsI(Tl)の柱状結晶とした場合、放射線が照射されることにより各柱状結晶内で光が発生する。図29に示すように、柱状結晶252内で発生した光は、柱状結晶252の外部との界面254に入射する入射角度θが全反射される臨界角(例えば、34°)を超えた場合、柱状結晶252内に全反射し、臨界角以内の場合、一部が外部へ透過する。このため、図29に示すように、柱状結晶252Aを透過した光が隣接する柱状結晶252Bに入射する場合がある。この透過する光は、界面254で屈折が発生して進行方向が変化する。柱状結晶252Aで発生し、外部へ透過する光の界面254へ入射する角度1と界面254から出射する角度2、透過した光が隣接する柱状結晶252Bの界面254から出射する角度3には、角度1>角度2<角度3の関係がある。また、屈折による進行方向の角度1に対する角度3の角度の変化は、波長の短い光ほど大きく、波長の長い光ほど小さい。柱状結晶252Bへ透過した光は、波長が長いものほど屈折による角度変化が小さいため、柱状結晶254Bの界面254で全反射せずに再度透過してまう確率が高く、この結果、波長が長い光ほど離れた位置まで到達し、他の画素32のセンサ部13に光が入射する現象が発生しやすい。なお、図29では、柱状結晶252の充填率を高く(例えば、80%)した場合を示しており、柱状結晶252間の間隔Tが短いため、柱状結晶252間の光の経路を波長に関わらず同一と見なしている。
しかし、射線検出器20は、光電変換膜4をキナクリドンにより形成した場合、他の画素32まで到達しやすい波長の長い光に対して各センサ部13の感度を低くできるため、MTF特性を向上させることができる。
特に、被験者の乳房の放射線画像を撮影する乳房用の放射線撮影装置(所謂、マンモグラフィ)では、微小な石灰化箇所など微小な部位を鮮明に撮影することが求められ、放射線検出器20の画素32も小さいサイズで高精細に形成される。放射線検出器20は、画素32を高精細に形成した場合、各画素間の距離も近くなり、各画素32が他の画素32からの光の影響を受けやすくなる。このため、乳房用の放射線撮影装置に用いられる放射線検出器20では、シンチレータ8をCsI(Tl)の柱状結晶で形成し、TFT基板30の各センサ部13の光電変換膜4をキナクリドンにより形成することが鮮明な放射線画像を撮影するために有効である。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
まず、放射線画像の撮影を行う撮影部21の構成について説明する。
本実施の形態に係る撮影部21は、照射された放射線により示される放射線画像の撮影を行う撮影系を2つ有し、各撮影系により撮影された放射線画像を示す画像情報を個別に読み出し可能なように構成されている。
具体的には、図8に示すように、放射線を透過させ、光を遮蔽する遮光板27を挟んでシンチレータ8側が対向するように2つの放射線検出器20(20A、20B)を配置している。以下、2つの放射線検出器20A、20Bのシンチレータ8、TFT基板30を区別する場合、放射線検出器20Aのシンチレータ8、TFT基板30に符号Aを付し、放射線検出器20Bのシンチレータ8、TFT基板30に符号Bを付して説明する。
このように、遮光板27の一方の面にシンチレータ8AとTFT基板30Aが順に設けたことにより、放射線検出器20Aは一方の面側からの放射線の照射が裏面照射となり、遮光板27の他方の面にシンチレータ8BとTFT基板30Bが順に設けたことにより、放射線検出器20Bは他方の面側からの放射線の照射が裏面照射となる。また、2つの放射線検出器20A、20Bの間に遮光板27を設けたことにより、シンチレータ8Aで発生した光がシンチレータ8B側へ透過せず、シンチレータ8Bで発生した光がシンチレータ8A側へ透過しない。
ここで、シンチレータ8は、厚みによっても発光特性が変化し、厚くなる程、発光量が多く、感度が高くなるが光散乱等で画質が低下する。
また、シンチレータ8は、例えば、GOSなど放射線が照射されることにより発光する粒子を充填して形成する場合、粒子の粒径が大きい程、発光量が多く、感度が高くなるが、光散乱が多くなって隣の画素に影響を与えるので、画質が低下する。
また、シンチレータ8は、小粒子と大粒子の重層構造とすることができる。例えば、図9に示すように、シンチレータ8は照射側を小粒子の領域8Aとし、TFT基板30側を大粒子の領域8Bとした方が画像のボケが少ないが、小粒子で放射状に発した光の斜め成分がTFT基板30まで届き難く感度が低下する。また、領域8Aと領域8Bの比率を変えて、小粒子の層に対して大粒子の層を多くすることにより感度が高くなるが、光散乱が隣の画素に影響を与えるので、画質が低下する。
また、シンチレータ8は、充填率が高いほど感度が高くなるが、光の散乱が多くなり画質が低下する。ここで、充填率とは、シンチレータ8の粒子の総体積/シンチレータ8の体積×100した値である。なお、シンチレータ8は、粉体を取り扱う上、充填率が80%を超えると製造上困難であるため、充填率が50〜80体積%が好ましい。
また、シンチレータ8は、付活剤のドープ量によっても発光特性が変化し、付活剤のドープ量が多くなるほど発光量が増加する傾向があるが、光の散乱が多くなり画質が低下する。
また、シンチレータ8は、用いる材料を変えることにより、放射線に対する発光特性が異なる。
例えば、シンチレータ8AをGOSで形成し、シンチレータ8BをCsI(Tl)で形成することにより、シンチレータ8Aは感度重視となり、シンチレータ8Bは画質重視となる。
また、シンチレータ8は、平板状や柱状分離の層構造とすることにより、放射線に対する発光特性が異なる。
例えば、シンチレータ8Aを平板状の層構造とし、シンチレータ8Bを柱状分離の層構造とすることにより、シンチレータ8Aは感度重視となり、シンチレータ8Bは画質重視となる。
また、図10に示すように、シンチレータ8のTFT基板30と反対側の面にX線を透過し、可視光の反射する反射層29を形成することにより、発生した光をより効率的にTFT基板30へ導けるため、感度が向上する。この反射層を設ける方法は、スパッタ法、蒸着法、塗布法のいずれでも良い。反射層29としては、Au,Ag,Cu,Al,Ni,Tiなど、使用するシンチレータ8の発光波長領域での反射の高い物質が好ましい。例えば、シンチレータ8がGOS:Tbの場合、波長は400〜600nmにおいて反射率の高いAg,Al,Cuなどがよく、厚さは、0.01μm未満では反射率が得られず、3μを超えても反射率の向上で更なる効果得られないため、0.01〜3μmが好ましい。
ここで、シンチレータ8は、粒子の粒径、粒子の重層構造、粒子の充填率、付活剤のドープ量、材料、層構造の変更や、反射層29の形成を組み合わせて行うことにより、特性を異ならせることができることは言うまでもない。
また、TFT基板30A、30Bは、光電変換膜4の材料を変えたり、あるいは、TFT基板30Aとシンチレータ8Aの間、TFT基板30Bとシンチレータ8Bの間にフィルタを形成したり、TFT基板30AとTFT基板30Bとでセンサ部13の受光面積を変えて、受光面積を感度重視する側で画質重視する側よりも広くしたり、TFT基板30AとTFT基板30Bとで画素ピッチを変えて画素ピッチを画質重視する側で感度重視する側よりも狭くしたり、TFT基板30A、30Bの信号の読み出し特性を変更することにより、TFT基板30A、30Bの光に対する受光特性を変えることができる。
本実施の形態では、シンチレータ8A、8Bの厚み、粒子の粒径、粒子の重層構造、粒子の充填率、付活剤のドープ量、材料、層構造を変えたり、反射層29を形成したり、あるいは、TFT基板30Aとシンチレータ8の間、TFT基板30Bとシンチレータ8の間にフィルタを形成したり、TFT基板30AとTFT基板30Bとでセンサ部13の受光面積を変えて、受光面積を感度重視する側で画質重視する側よりも広くしたり、TFT基板30AとTFT基板30Bとで画素ピッチを変えて画素ピッチを画質重視する側で感度重視する側よりも狭くしたりすることにより、放射線検出器20A、20Bの撮影される放射線画像の特性を異ならせている。
具体的には、放射線検出器20Aを画質重視とし、放射線検出器20Bを感度重視としている。
次に、このような撮影部21を内蔵した電子カセッテ40の構成について説明する。
図11には、電子カセッテ40の構成を示す斜視図が示されており、図12には、電子カセッテ40の断面図が示されている。
電子カセッテ40は、筐体41の内部に上述の撮影部21が配設されている。筐体41は、平板状の一方の面及び他方の面の撮影部21の配設位置に対応する領域が撮影時に放射線が照射される撮影領域41A、41Bとされている。筐体41の内部には、図12に示すように、遮光板27を挟んで放射線検出器20Aが撮影領域41A側となるように撮影部21が内蔵されており、撮影領域41Aが画質重視の撮影領域、撮影領域41Bが感度重視の撮影領域とされている。
図13には、本実施の形態に係る電子カセッテ40の電気系の要部構成を示すブロック図が示されている。
放射線検出器20A、20Bは、それぞれ隣り合う2辺の一辺側にゲート線ドライバ52が配置され、他辺側に信号処理部54が配置されている。以下、2つの放射線検出器20A、20Bに対応して設けられたゲート線ドライバ52及び信号処理部54を区別する場合、放射線検出器20Aに対応するゲート線ドライバ52及び信号処理部54に符号Aを付し、放射線検出器20Bに対応するゲート線ドライバ52及び信号処理部54に符号Bを付して説明する。
TFT基板30Aの個々のゲート配線34はゲート線ドライバ52Aに接続され、TFT基板30Aの個々のデータ配線36は信号処理部54Aに接続されており、TFT基板30Bの個々のゲート配線34はゲート線ドライバ52Bに接続されており、TFT基板30Bの個々のデータ配線36は信号処理部54Bに接続されている。
TFT基板30A、30Bの各薄膜トランジスタ10は、ゲート線ドライバ52A、52Bからゲート配線34を介して供給される信号により行単位で順にオンされ、オン状態とされた薄膜トランジスタ10によって読み出された電荷は、電気信号としてデータ配線36を伝送されて信号処理部54A、54Bに入力される。これにより、電荷は行単位で順に読み出され、二次元状の放射線画像が取得可能となる。
信号処理部54A、54Bには画像メモリ56が接続されており、信号処理部54A、54BのA/D変換器から出力された画像データは画像メモリ56に順に記憶される。
カセッテ制御部58は、ゲート線ドライバ52A、52Bの動作を個別に制御しており、TFT基板30A、30Bから放射線画像を示す画像情報の読み出しを個別に制御できる。
次に、本実施の形態に係る電子カセッテ40の作用について説明する。
本実施の形態に係る電子カセッテ40は、放射線画像を撮影する場合、放射線検出器20A、20Bの何れか一方のみでの撮影、放射線検出器20A、20Bの両方での撮影が可能とされている。
また、放射線検出器20A、20Bで共に撮影を行う場合、放射線検出器20A、20Bによりそれぞれ撮影された放射線画像を対応する画素毎に重み付け加算する画像処理を行ってエネルギーサブトラクション画像の生成が可能とされている。
電子カセッテ40は、画質重視の撮影領域41Aと感度重視の撮影領域41Bが設けられており、全体を反転させることにより、撮影領域41A又は撮影領域41Bで放射線画像の撮影が可能とされている。
電子カセッテ40は、画質重視及びエネルギーサブトラクション画像の撮影を行う場合、撮影領域41Aを上とし、感度重視での撮影を行う場合、撮影領域41Bを上として、図12に示すように、放射線を発生する放射線発生装置80と間隔を空けて配置され、撮影領域上に患者の撮影対象部位Bが配置される。放射線発生装置80は予め与えられた撮影条件等に応じた放射線量の放射線を射出する。放射線発生装置80から射出された放射線Xは、撮影対象部位Bを透過することで画像情報を担持した後に電子カセッテ40に照射される。
放射線発生装置80から照射された放射線Xは、撮影対象部位Bを透過した後に電子カセッテ40に到達する。これにより、電子カセッテ40に内蔵された放射線検出器20の各センサ部13には照射された放射線Xの線量に応じた電荷が発生し、コンデンサ9にはセンサ部13で発生した電荷が蓄積される。
カセッテ制御部58は、ゲート線ドライバ52A、52Bの動作を制御しており、撮影の際にコンソールから画質重視、感度重視、エネルギーサブトラクション画像の何れの撮影を行うかを示す撮影条件情報を無線通信部60を介して受信する。そして、カセッテ制御部58は、放射線Xの照射終了後に、撮影条件情報に従い、ゲート線ドライバ52A、52Bを制御して画像の読み出しを行う。
このように、電子カセッテ40は、本体を反転させて撮影領域41A又は撮影領域41Bで撮影を行うことにより、特性の異なる放射線画像の撮影を簡易に行える。また、電子カセッテ40は、エネルギーサブトラクション画像の撮影を行うこともできる。
また、本実施の形態に係る電子カセッテ40は、図12に示すように、放射線検出器20Aが撮影領域41Aに対して裏面照射となり、放射線検出器20Bが撮影領域41Bに対して裏面照射となるように内蔵されているが、TFT基板30を透過する場合でも基板1による放射線の吸収量を少ないため、放射線Xに対する感度の低下を抑えることができる。
以上、本発明を各実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
また、上記の各実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また各実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した各実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組み合わせにより種々の発明を抽出できる。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
なお、上記各実施の形態では、可搬型の放射線撮影装置である電子カセッテ40に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、据置型の放射線撮影装置に適用してもよい。
また、上記各実施の形態では、TFT基板30上に1つのシンチレータ8を設けた場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図14に示すように、TFT基板30上に複数(図14では2つ)のシンチレータ8(8A、8B)を設けてもよい。また、シンチレータ8の厚さよって感度や画像特性が変わるため、図15に示すように、放射線検出器20の検出領域に対向するように、光透過性を有する袋体202を配置し、液体シンチレータが貯留されているタンク206からポンプ204により袋体202に液体シンチレータを注入、及び袋体202に注入された液体シンチレータの取り出しを行い、袋体202の内部に貯留された液体シンチレータの液量を変えることにより袋体202の厚さを変化させてもよい。これにより、撮影される放射線画像の感度や画像特性を変えることができる。なお、TFT基板30上にシンチレータ8の代りに袋体202を配置して、ポンプ204により袋体202に液体シンチレータを注入、及び袋体202に注入された液体シンチレータの取り出しを行うようにしてもよい。ポンプ204で液体シンチレータを充填させたり、抜いたりすることで、TFT基板30に密着させたり、分離させたりできるため、例えば、TFT基板30が放射線で劣化した時には、TFT基板30のみを交換できる。
また、上記第1の実施の形態では、電子カセッテ40の筐体41の内部にカセッテ制御部58や電源部70をケース42と放射線検出器20とを重ならないように配置した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、放射線検出器20とカセッテ制御部58や電源部70を重なるように配置してもよい。
また、上記各実施の形態では、電子カセッテ40を平板矩形状かつ略一定の厚みで形成した場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図16に示すように、放射線検出器20が内蔵された撮影部40Aをカセッテ制御部58や電源部70が配置された制御部40Bよりも薄く形成してもよい。
また、上記第2の実施の形態では、撮影部21を、遮光板27を挟んでシンチレータ8側が対向するように2つの放射線検出器20A、20Bを配置した構成とした場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図17に示すように、1つのシンチレータ8の一方の面にTFT基板30Aを配置し、シンチレータ8の他方の面にTFT基板30Bを配置した構成としてもよい。また、放射線検出器20A、20Bが互に他方のシンチレータ8の光による影響が少ない場合、図18に示すように、遮光板27を設けずに、放射線検出器20A、20Bを互いにシンチレータ8A,8Bが向か合うように配置した構成としてもよい。また、電子カセッテ40がエネルギーサブトラクション画像の撮影を行うものである場合、図19に示すように、遮光板27を挟んで放射線検出器20A、20Bを放射線Xに対して裏面照射となるように積層してもよく、図20に示すように、遮光板27を設けずに放射線検出器20A、20Bを放射線Xに対して裏面照射となるように積層してもよい。
また、上記第2の実施の形態では、電子カセッテ40は、全体を反転させて撮影領域41A又は撮影領域41Bの両面での撮影を可能としたが、図21〜図23に示すような電子カセッテ40を開閉可能とする構成、図24〜図26に示すような電子カセッテ40の一部を反転可能とする構成が例示できる。
図21及び図22には、電子カセッテ40の他の構成を示す斜視図が示されており、図23には、電子カセッテ40の概略構成を示す断面図が示されている。なお、第2の実施の形態の電子カセッテ40と対応する部分については同一の符号を付して、同じ機能を有する部分については説明を省略する。
電子カセッテ40は、上述した撮影部21、ゲート線ドライバ52A、52B、信号処理部54A、54B等が内蔵され、照射された放射線による放射線画像を撮影する平板状の撮影ユニット90と、上述したカセッテ制御部58や電源部70が内蔵された制御ユニット92とがヒンジ94によって開閉可能に連結されている。
撮影ユニット90及び制御ユニット92は、一方に対して他方がヒンジ94を回動中心として回動することにより、撮影ユニット90と制御ユニット92とが並んだ展開状態(図22)と、撮影ユニット90と制御ユニット92とが重なり合って折り畳まれた収納状態(図21)とに開閉可能とされている。
撮影ユニット90は、図23に示すように収納状態において放射線検出器20Bが制御ユニット92側となり、放射線検出器20Aが外側(制御ユニット92側の反対側)となるように撮影部21が内蔵されており、収納状態において外側となる面側が感度重視の撮影領域41Bとされ、制御ユニット92と対向する面側が画質重視の撮影領域41Aとされている。
撮影部21とカセッテ制御部58や電源部70とは、ヒンジ94内に設けられた接続配線96により接続されている。
このように、電子カセッテ40は、開閉させて撮影領域41A又は撮影領域41Bで撮影を行うことにより、特性の異なる放射線画像の撮影を簡易に行える。
図24及び図25には、実施の形態に係る電子カセッテ40の他の構成を示す斜視図が示されており、図26には、電子カセッテ40の概略構成を示す断面図が示されている。なお、第2の実施の形態の電子カセッテ40と対応する部分については同一の符号を付して、同じ機能を有する部分については説明を省略する。
電子カセッテ40は、上述した撮影部21、ゲート線ドライバ52A、52B、信号処理部54A、54Bが内蔵され、照射された放射線による放射線画像を撮影する平板状の撮影ユニット90と、上述したカセッテ制御部58や電源部70が内蔵された制御ユニット92とが回転軸98によって回転可能に連結されている。
また、撮影ユニット90は、撮影部21の配設位置に対応して平板状の一方の面及び他方の面に撮影領域41A、41Bが設けられている。
撮影部21は、放射線検出器20Bが撮影領域41B側となり、放射線検出器20Aが撮影領域41Aとなるように内蔵されており、撮影領域41Bが感度重視の撮影領域とされ、撮影領域41Aが画質重視の撮影領域とされている。
撮影部21とカセッテ制御部58や電源部70とは、回転軸98内に設けられた接続配線96により接続されている。
撮影ユニット90及び制御ユニット92は、一方に対して他方が回転することにより、撮影領域41Aと操作パネル99とが並んだ状態(図24)と、撮影領域41Bと操作パネル99とが並んだ状態(図25)とに変更可能とされている。
このように、電子カセッテ40は、回転させて撮影領域41A又は撮影領域41Bで撮影を行うことにより、特性の異なる放射線画像の撮影を簡易に行える。
また、放射線検出器20のセンサ部13として、光電変換膜4を、有機光電変換材料を含む材料で構成した有機CMOSセンサを用いてもよく、放射線検出器20のTFT基板30として、薄膜トランジスタ10としての有機材料を含む有機トランジスタを、可撓性を有するシート上にアレイ状に配列した有機TFTアレイ・シートを用いてもよい。上記の有機CMOSセンサは、例えば、特開2009−212377号公報に開示されている。また、上記の有機TFTアレイ・シートは、例えば「日本経済新聞、“東京大学、「ウルトラフレキシブル」な有機トランジスタを開発”、[online]、[平成23年5月8日検索]、インターネット<URL:http://www.nikkei.com/tech/trend/article/g=96958A9C93819499E2EAE2E0E48DE2EAE3E3E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;p=9694E0E7E2E6E0E2E3E2E2E0E2E0>」に開示されている。
放射線検出器20のセンサ部13としてCMOSセンサを用いる場合、高速に光電変換を行うことができる利点や、基板を薄くすることができる結果、ISS方式を採用した場合に放射線の吸収を抑制することができると共に、マンモグラフィによる撮影にも好適に適用することができる利点がある。
これに対し、放射線検出器20のセンサ部13としてCMOSセンサを用いる場合の欠点として、結晶シリコン基板を用いた場合において放射線に対する耐性が低いことが挙げられる。このため、従来は、センサ部とTFT基板との間にFOP(ファイバ光学プレート)を設ける等といった対策を行う技術もあった。
この欠点を踏まえて、放射線に対する耐性の高い半導体基板として、SiC(炭化ケイ素)基板を用いる技術が適用できる。SiC基板を用いることにより、ISS方式として用いることができる利点や、SiCはSiと比較して内部抵抗が小さく、発熱量が少ないため、動画撮影を行う際の発熱量の抑制、CsIの温度上昇に伴う感度低下を抑制することができる利点がある。
このように、SiC基板等の放射線に対する耐性が高い基板は一般にワイドキャップ(〜3eV程度)なので、一例として図30に示すように、吸収端が青領域に対応する440nm程度である。よって、この場合は、緑領域で発光するCsI:Tlや、GOS等のシンチレータを用いることができない。
これに対し、アモルファスシリコンの感度特性から、これらの緑領域で発光するシンチレータの研究が盛んに行われてきたため、当該シンチレータを用いることの要望が高い。このため、光電変換膜4を緑領域での発光を吸収する有機光電変換材料を含む材料で構成することにより、緑領域で発光するシンチレータを用いることができる。
光電変換膜4を、有機光電変換材料を含む材料により構成し、薄膜トランジスタ10を、SiC基板を用いて構成した場合、光電変換膜4と薄膜トランジスタ10との感度波長領域が異なるので、シンチレータによる発光が薄膜トランジスタ10のノイズとならない。
また、光電変換膜4として、SiCと有機光電変換材料を含む材料とを積層させれば、CsI:Naのような、主として青領域の発光を受光することに加えて、緑領域の発光も受光することができる結果、感度の向上に繋がる。また、有機光電変換材料は放射線の吸収が殆どないため、ISS方式に好適に用いることができる。
なお、SiCが放射線に対する耐性が高いのは、放射線が当たっても原子核が弾き飛ばされにくいためであり、この点は、例えば、「日本原子力研究所、“宇宙や原子力分野などの高放射線環境下で長く使える半導体素子を開発”、[online]、[平成23年5月8日検索]、インターネット<URL:http://www.jaea.go.jp/jari/jpn/publish/01/ff/ff36/sic.html>」に開示されている。
また、SiC以外の放射線に対する耐性が高い半導体材料として、C(ダイヤモンド)、BN、GaN、AlN、ZnO等が挙げられる。これらの軽元素半導体材料が耐放射線性が高いのは、主としてワイドギャップ半導体であるがために電離(電子−正孔対形成)に要するエネルギーが高く、反応断面積が小さいことや、原子間のボンディングが強く、原子変位生成が起こりにくいことに起因する。なお、この点については、例えば、「電子技術総合研究所、“原子力エレクトロニクスの新展開”、[online]、[平成23年5月8日検索]、インターネット<URL:http://www.aist.go.jp/ETL/jp/results/bulletin/pdf/62-10to11/kobayashi150.pdf>」や、「“酸化亜鉛系電子デバイスの耐放射線特性に関する研究”、平成21年度(財)若狭湾エネルギー研究センター 公募型共同研究 報告書,平成22年3月」等に開示されている。また、GaNの耐放射線性については、例えば、「東北大学、“窒化ガリウム素子の放射線耐性評価”、[online]、[平成23年5月8日検索]、インターネット<URL:http://cycgw1.cyric.tohoku.ac.jp/~sakemi/ws2007/ws/pdf/narita.pdf>」に開示されている。
なお、GaNは青色LED以外の用途として熱伝導性がよいことと、絶縁耐性が高いことから、パワー系の分野でIC化が研究されている。また、ZnOは、主に青〜紫外線領域で発光するLEDが研究されている。
ところで、SiCを用いる場合、バンドギャップEgがSiの約1.1eVから約2.8eVとなるため、光の吸収波長λが短波長側にシフトする。具体的には、波長λ=1.24/Eg×1000であるので、440nm程度までの波長に感度が変化する。よって、SiCを用いる場合、一例として図31に示すように、シンチレータも緑領域で発光するCsI:Tl(ピーク波長:約565nm)よりも青領域で発光するCsI:Na(ピーク波長:約420nm)の方が発光波長として適していることになる。蛍光体としては青発光がよいので、CsI:Na(ピーク波長:約420nm)、BaFX:Eu(XはBr,I等のハロゲン、ピーク波長:約380nm)、CaWO(ピーク波長:約425nm)、ZnS:Ag(ピーク波長:約450nm)、LaOBr:Tb、YS:Tb等が適している。特に、CsI:NaとCRカセッテ等で用いられているBaFX:Eu、スクリーンやフイルム等で用いられているCaWOが好適に用いられる。
一方、放射線に対する耐性が高いCMOSセンサとして、SOI(Silicon On Insulator)によりSi基板/厚膜SiO/有機光電変換材料の構成を用いてCMOSセンサを構成してもよい。
なお、この構成に適用可能な技術としては、例えば、「宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所、“民生用最先端SOI技術と宇宙用耐放射線技術の融合により耐放射線性を持つ高機能論理集積回路の開発基盤を世界で初めて構築”、[online]、[平成23年5月8日検索]、インターネット<URL:http://www.jaxa.jp/press/2010/11/20101122_soi_j.html>」が挙げられる。
なお、SOIにおいては膜厚SOIの放射線耐性が高いため、高放射線耐久性素子としては、完全分離型厚膜SOI、部分分離型厚膜SOI等が例示される。なお、これらのSOIについては、例えば、「特許庁、“SOI(Silicon On Insulator)技術に関する特許出願技術動向調査報告”、[online]、[平成23年5月8日検索]、インターネット<URL:http://www.jpo.go.jp/shiryou/pdf/gidou-houkoku/soi.pdf>」に開示されている。
さらに、放射線検出器20の薄膜トランジスタ10等が光透過性を有しない構成(例えば、アモルファスシリコン等の光透過性を有しない材料で活性層17を形成した構成)であっても、この薄膜トランジスタ10等を、光透過性を有する基板1(例えば合成樹脂製の可撓性基板)上に配置し、基板1のうち薄膜トランジスタ10等が形成されていない部分は光が透過するように構成することで、光透過性を有する放射線検出器20を得ることは可能である。光透過性を有しない構成の薄膜トランジスタ10等を、光透過性を有する基板1上に配置することは、第1の基板上に作製した微小デバイスブロックを第1の基板から切り離して第2の基板上に配置する技術、具体的には、例えばFSA(Fluidic Self-Assembly)を適用することで実現できる。上記のFSAは、例えば「富山大学、“微少半導体ブロックの自己整合配置技術の研究”、[online]、[平成23年5月8日検索]、インターネット<URL:http://www3.u-toyama.ac.jp/maezawa/Research/FSA.html>」に開示されている。
8、8A、8B シンチレータ(発光層)
10 薄膜トランジスタ
13 センサ部
20、20A、20B 放射線検出器
30、30A、30B TFT基板(基板)
40 電子カセッテ
41 筐体
202 袋体
204 ポンプ(アクチュエータ)
206 タンク

Claims (6)

  1. 放射線が照射されることにより光を発生する発光層と、光を受光することにより電荷が発生する有機光電変換材料を含んで構成されたセンサ部が複数設けられた基板と、が順次積層され、被写体を透過した放射線が前記基板側から入射するように配置された放射線検出器と、
    前記放射線検出器の複数の前記センサ部が設けられた検出領域と重なるように配置され、当該検出領域と対向する対向面が少なくとも光透過性を有する袋体と、
    放射線が照射された際に発光する液体シンチレータが貯留されたタンクと、
    前記タンクに貯留された液体シンチレータの前記袋体への注入及び当該袋体に注入された液体シンチレータの取り出しを行うアクチュエータと、
    を備え、
    前記基板は、筐体内の被写体を透過した放射線が照射される撮影領域に貼り付けられている
    放射線撮影装置。
  2. 前記基板は、プラスチック樹脂、アラミド、バイオナノファイバ、可撓性を有するガラス基板の何れかにより構成された
    請求項1記載の放射線撮影装置。
  3. 前記基板は、前記センサ部に対応して、活性層に非晶質酸化物を含んで構成され、各センサ部に発生した電荷を読み出すための薄膜トランジスタが形成された
    請求項1又は請求項2記載の放射線撮影装置。
  4. 前記発光層は、CsIの柱状結晶を含んで構成され、
    前記有機光電変換材料を、キナクリドンとした
    請求項1〜請求項3の何れか1項記載の放射線撮影装置。
  5. 放射線が照射されることにより光を発生する発光層と、光を受光することにより電荷が発生する有機光電変換材料を含んで構成されたセンサ部が複数設けられた基板と、が順次積層され、被写体を透過した放射線が前記基板側から入射するように配置された放射線検出器を備え、
    前記基板は、筐体内の被写体を透過した放射線が照射される撮影領域に貼り付けられ、
    前記発光層の放射線に対する発光特性が異なる2つの前記放射線検出器が、前記放射線の入射する方向に対して重なるように配置された
    放射線撮影装置。
  6. 前記2つの放射線検出器の発光層は、各発光層の厚み、各発光層に充填され、放射線が照射されることにより発光する粒子の粒径、当該粒子の重層構造、当該粒子の充填率、付活剤のドープ量、各発光層の材料、及び各発光層の層構造の少なくとも1つの変更、並びに各発光層の前記基板と非対向の面への前記光を反射する反射層の形成の何れかが行われた
    請求項記載の放射線撮影装置。
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