JP5485078B2 - 可搬型放射線撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、照射された放射線により示される放射線画像を撮影する可搬型放射線撮影装置に関する。
近年、TFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス基板上に放射線感応層を配置し、照射されたX線等の放射線を検出し、検出された放射線により表わされる放射線画像を示す電気信号を出力するFPD(Flat Panel Detector)等の放射線検出器が実用化されている。この放射線検出器は、従来のイメージングプレートに比べて、即時に画像を確認でき、動画も確認できるといったメリットがある。
この放射線検出器を内蔵し、放射線検出器から出力される放射線画像データを記憶する可搬型放射線撮影装置(以下、電子カセッテともいう)も実用化されている。電子カセッテは可搬性に優れているのでストレッチャーやベッドに載せたまま患者を撮影できると共に、電子カセッテの位置を変更することで撮影部位の調整も容易であるため、動けない患者を撮影する場合にも柔軟に対処することができる。
ところで、放射線検出器は、温度上昇による放射線検出器の電気的な特性が変化することが一般的に知られている。また、電気部品の正常動作、耐久性を向上させるためにも放熱/冷却は、極めて重要である。
そこで、本出願人は、特許文献1に、電子カセッテを、放射線検出器を内蔵したカセッテ本体と、カセッテ本体に対して着脱自由かつ離間可能とされ、放射線検出器に電源を供給するとともに、放射線検出器を制御して画像情報を受け取る制御ユニットと、によって構成して発熱する電子部品と放射線検出器を分離可能に構成する技術を開示した。
また、特許文献2には、電子カセッテの筐体の一部を開閉可能とし、放射線検出器を含むユニット化したユニット部品を取出し可能に構成する技術が開示されている。
この特許文献1の技術を用いて制御ユニットをカセッテ本体から分離可能に構成したり、特許文献2の技術を用いて電子カセッテの筐体の一部を開閉可能とし、ユニット部品を取出し可能に構成することにより、発熱する部分を放射線検出器から分離できる。
特開2009−80103号公報 特開2002−311526号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2の技術は、電子カセッテ自体の放熱/冷却効率を高めるものではない。
また、一般的に、放射線撮影装置は、患者などの被験者を透過した放射線が照射される撮像面を備え、当該撮像面に照射された放射線画像を撮影する。この撮像面は、露出しているため傷つきやすく、傷が発生した場合、撮影される放射線画像にも影響を及ぼす。
特に、電子カセッテは、持ち運びが可能であるため、搬送中に照射面に傷が発生しやすい。
本発明は、上記の事情に鑑み、冷却効果を高めつつ、持ち運ぶ際に照射面の傷付きを防止できる可搬型放射線撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明の可搬型放射線撮影装置は、放射線画像の撮影の際に放射線が照射される照射面が設けられ、当該照射面に照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影し、撮影された放射線画像を示す電気信号を出力する放射線検出器が内蔵された撮影ユニットと、前記撮影ユニットと連結され、前記放射線検出器の撮影動作を制御する制御部が内蔵されると共に、前記制御部により操作内容が把握可能とされた操作パネルが設けられ、前記照射面を外部に露出した展開状態と前記照射面を覆った収納状態とに変更可能とされた制御ユニットと、を備えている。
本発明の可搬型放射線撮影装置は、放射線画像の撮影の際に放射線が照射される照射面が設けられた撮影ユニットに、当該照射面に照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影し、撮影された放射線画像を示す電気信号を出力する放射線検出器が内蔵され、照射面に照射された放射線による放射線画像を撮影可能とされている。また、前記撮影ユニットと連結された制御ユニットに、前記放射線検出器の撮影動作を制御する制御部が内蔵されると共に、前記制御部により操作内容が把握可能とされた操作パネルが設けられ、当該制御ユニットが前記照射面を外部に露出した展開状態と前記照射面を覆った収納状態とに変更可能とされている。
このように、本発明によれば、放射線検出器が内蔵され、照射面に照射された放射線による放射線画像を撮影する撮影ユニットに対して放射線検出器の撮影動作を制御する制御部が内蔵された制御ユニットを、照射面を外部に露出した展開状態と照射面を覆った収納状態とに変更可能に連結したので、照射面を制御ユニットで覆った収納状態とすることができるため、持ち運ぶ際に照射面の傷付きを防止できる。また、撮影ユニットと制御ユニットとを展開状態とすることにより冷却効果を高めることができる。
なお、本発明は、請求項2に記載の発明のように、前記撮影ユニットと前記制御ユニットとが並んだ展開状態、及び前記撮影ユニットと前記制御ユニットとが重なり合って折り畳まれた収納状態に変更可能に連結する連結部材をさらに備え、前記撮影ユニットが、前記収納状態において前記制御ユニットと対向する面に照射面を設けることが好ましい。
また、本発明は、請求項3に記載の発明のように、前記制御ユニットが、前記撮影ユニットを内部に収納可能な収納部が設けられ、前記収納部に前記撮影ユニットが収納された収納状態、及び当該収納部から前記撮影ユニットが引き出された展開状態に変更可能されてもよい。
また、請求項2記載の発明は、請求項4に記載の発明のように、前記連結部材内に前記放射線検出器から出力された電気信号を増幅する増幅回路を設けることが好ましい。
また、本発明は、請求項5に記載の発明のように、前記制御ユニットに、外部装置と無線通信を行う無線通信部を設けることが好ましい。
また、本発明は、請求項6に記載の発明のように、前記制御ユニットが、表面が凹凸状に形成されてもよい。
また、本発明は、請求項7に記載の発明のように、前記制御ユニットが、前記収納状態において前記撮影ユニットと対向する面に表示部を有してもよい。
また、請求項7記載の発明は、請求項8に記載の発明のように、前記制御ユニットが、前記表示部を有する面に前記操作パネルが設けられていてもよい。
また、本発明は、請求項に記載の発明のように、前記放射線検出器が、プラスチック樹脂、アラミド、バイオナノファイバ、可撓性を有するガラスを含んで構成された基板に形成されてもよい。
また、本発明は、請求項10に記載の発明のように、前記放射線検出器は、基板上に照射された放射線を光に変換する変換層、及び当該変換層で変換された光が照射されることにより電荷が発生する複数のセンサ部が形成され、前記照射面に照射された放射線が前記基板側から入射するように前記撮影ユニットに内蔵されることが好ましい。
また、請求項10記載の発明は、請求項11に記載の発明のように、前記センサ部が、有機光電変換材料を含んで構成されることが好ましい。
本発明の放射線撮影装置は、冷却効果を高めつつ、持ち運ぶ際に照射面の傷付きを防止できる、という優れた効果を有する。
第1の実施の形態に係る収納状態の電子カセッテの構成を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る展開状態の電子カセッテの構成を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る収納状態の電子カセッテの概略構成を示す断面図である。 実施の形態に係るヒンジ内での接続配線の構成を示す斜視図である。 実施の形態に係る放射線検出器の構成を模式的に示した断面図である。 実施の形態に係る放射線検出器の構成を示した平面図である。 実施の形態に係るセンサ部の構成を概略的に示した断面図である。 実施の形態に係るTFT基板に形成されたスイッチ素子の構成が概略的に示した断面図である。 実施の形態に係る制御部の概略構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係る電子カセッテの撮影を行う際の配置状態を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る収納状態の電子カセッテの構成を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係る展開状態の電子カセッテの構成を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係る収納状態の電子カセッテの概略構成を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る電子カセッテの撮影を行う際の配置状態を示す断面図である。 他の形態に係る収納状態の電子カセッテの構成を示す斜視図である。 他の形態に係る展開状態の電子カセッテの構成を示す斜視図である。 他の形態に係るヒンジ内に集積回路を設けた構成を示す断面図である。 他の形態に係るヒンジの近傍に集積回路を設けた構成を示す断面図である。 他の形態に係る直接変換方式の放射線検出器の構成を模式的に示した断面図である。
以下、図面を参照して本発明を発明を実施するための形態について説明する。
[第1の実施の形態]
図1及び図2には、第1の実施の形態に係る電子カセッテ10の構成を示す斜視図が示されている。
図1に示すように、電子カセッテ10は、放射線検出器20(図3参照)が内蔵され、照射された放射線による放射線画像を撮影する平板状の撮影ユニット12と、放射線検出器20の撮影動作を制御する制御部50が内蔵された制御ユニット14とがヒンジ16によって開閉可能に連結されている。
撮影ユニット12及び制御ユニット14は、一方に対して他方がヒンジ16を回動中心にて回動することにより、撮影ユニット12と制御ユニット14とが並んだ展開状態(図2)と、撮影ユニット12と制御ユニット14とが重なり合って折り畳まれた収納状態(図1)とに開閉可能とされている。
なお、第1の実施の形態では、展開状態(図2)において撮影ユニット12と制御ユニット14の段差を無くすため、撮影ユニット12と制御ユニット14を同じ高さとしている。
撮影ユニット12は、収納状態において制御ユニット14と対向する面が放射線画像の撮影の際に放射線が照射される照射面18とされている。
制御ユニット14は、収納状態において撮影ユニット12と対向する面に、画像等を表示可能な表示デバイスを備えた表示部19Aと、十字キーやテンキーなどの各種ボタンを備えた操作パネル19Bとが設けられている。
図3には、第1の実施の形態に係る電子カセッテ10の概略構成を示す断面図が示されている。
撮影ユニット12には、照射面18に照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影し、撮影された放射線画像を示す電気信号を出力する放射線検出器20が内蔵されている。
一方、制御ユニット14には、放射線検出器20の撮影動作を制御する制御部50と、制御部50に対して電力を供給する電源部70とが内蔵されている。
放射線検出器20と制御部50とは、ヒンジ16を介して設けられた接続配線44により接続されている。
撮影ユニット12と制御ユニット14は、ヒンジ16によって開閉可能とされているので、接続配線44のヒンジ16部分には絶えず折曲げあるいは屈曲応力が加わり断線や破損が発生しやすくなる。このため、本実施の形態では、接続配線44を、例えばフレキシブルなプリント基板等により形成し、図4に示すように、撮影ユニット12と制御ユニット14とを開閉可能に支持するヒンジ16の回転軸16Aに接続配線44を回転軸16Aに対して複数回巻いて円筒部44Aを形成し、その外周にテープを巻いて円筒部44Aを保持固定する。そして、接続配線44の円筒部44Aの両側をそれぞれ回転軸16Aに対してそれぞれ余裕を持たせてゼンマイ状に複数回巻いてそれぞれ撮影ユニット12及び制御ユニット14へ引出している。
これにより、撮影ユニット12を開閉させると、回転軸16Aに沿って接続配線44が回転するが、接続配線44の円筒部44Aの両側をそれぞれ回転軸16Aに対して余裕を持たせて巻いてあるので、撮影ユニット12の開閉に極めて柔軟に追随し、接続配線44が破損することがない。
次に、図5及び図6を参照して、本実施形態に係る放射線検出器20について説明する。なお、図5には、本実施形態に係る放射線検出器20の構成を模式的に示した断面図が示されており、図6には、放射線検出器20の構成を示す平面図が示されている。
図5に示すように、放射線検出器20は、絶縁性基板22に薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)などのスイッチ素子24が形成されたTFT基板26を備えている。
このTFT基板26上には、入射される放射線を変換する放射線変換層の一例として、入射される放射線を光に変換するシンチレータ層28が形成されている。
シンチレータ層28としては、例えば、CsI:Tl、GOS(GdS:Tb)を用いることができる。なお、シンチレータ層28は、これらの材料に限られるものではない。
絶縁性基板22としては、例えば、ガラス基板、各種セラミック基板、樹脂基板を用いることができる。なお、絶縁性基板22は、これらの材料に限られるものではない。
シンチレータ層28とTFT基板26との間には、シンチレータ層28によって変換された光が入射されることにより電荷を発生する光導電層30が配置されている。この光導電層30のシンチレータ層28側の表面には、光導電層30にバイアス電圧を印加するためのバイアス電極32が形成されている。
光導電層30は、有機光電変換材料を含み、シンチレータ層28から発せられた光を吸収し、吸収した光に応じた電荷を発生する。このように有機光電変換材料を含む光導電層30であれば、可視域にシャープな吸収スペクトルを持ち、シンチレータ層28による発光以外の電磁波が光導電層30に吸収されることがほとんどなく、X線等の放射線が光導電層30で吸収されることによって発生するノイズを効果的に抑制することができる。
光導電層30を構成する有機光電変換材料は、シンチレータ層28で発光した光を最も効率良く吸収するために、その吸収ピーク波長が、シンチレータ層28の発光ピーク波長と近いほど好ましい。有機光電変換材料の吸収ピーク波長とシンチレータ層28の発光ピーク波長とが一致することが理想的であるが、双方の差が小さければシンチレータ層28から発された光を十分に吸収することが可能である。具体的には、有機光電変換材料の吸収ピーク波長と、シンチレータ層28の放射線に対する発光ピーク波長との差が、10nm以内であることが好ましく、5nm以内であることがより好ましい。
このような条件を満たすことが可能な有機光電変換材料としては、例えばキナクリドン系有機化合物及びフタロシアニン系有機化合物が挙げられる。例えばキナクリドンの可視域における吸収ピーク波長は560nmであるため、有機光電変換材料としてキナクリドンを用い、シンチレータ層28の材料としてCsI(Ti)を用いれば、上記ピーク波長の差を5nm以内にすることが可能となり、光導電層30で発生する電荷量をほぼ最大にすることができる。
TFT基板26には、光導電層30で発生した電荷を収集する電荷収集電極34が形成されている。TFT基板26では、各電荷収集電極34で収集された電荷が、スイッチ素子24によって読み出される。
電荷収集電極34は、図6に示すように、TFT基板26に二次元状に配置されており、それに対応して、スイッチ素子24が、絶縁性基板22に2次元状に配置されている。
また、TFT基板26には、一定方向(行方向)に延設され各スイッチ素子24をオンオフさせるための複数本のゲート配線40と、ゲート配線40と直交する方向(列方向)に延設されオン状態のスイッチ素子24を介して電荷を読み出すための複数本のデータ配線42が設けられている。
なお、TFT基板26上には、TFT基板26上を平坦化するための平坦化層38が形成されている。また、TFT基板26とシンチレータ層28との間であって、平坦化層38上には、シンチレータ層28をTFT基板26に接着するための接着層39が、形成されている。
放射線検出器20における各画素部36を構成するセンサ部37は、1対のバイアス電極32及び電荷収集電極34と、該バイアス電極32及び電荷収集電極34間に挟まれた光導電層30を含む有機層により構成することができる。この有機層は、より具体的には、電磁波を吸収する部位、光電変換部位、電子輸送部位、正孔輸送部位、電子ブロッキング部位、正孔ブロッキング部位、結晶化防止部位、電極、及び層間接触改良部位等の積み重ねもしくは混合により形成することができる。
上記有機層は、有機p型化合物または有機n型化合物を含有することが好ましい。
有機p型半導体(化合物)は、主に正孔輸送性有機化合物に代表されるドナー性有機半導体(化合物)であり、電子を供与しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは2つの有機材料を接触させて用いたときにイオン化ポテンシャルの小さい方の有機化合物をいう。したがって、ドナー性有機化合物としては、電子供与性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。
有機n型半導体(化合物)は、主に電子輸送性有機化合物に代表されるアクセプター性有機半導体(化合物)であり、電子を受容しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは2つの有機化合物を接触させて用いたときに電子親和力の大きい方の有機化合物をいう。したがって、アクセプター性有機化合物は、電子受容性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。
この有機p型半導体及び有機n型半導体として適用可能な材料、及び光導電層30の構成については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
ここで、各画素部36を構成するセンサ部37は、少なくとも電荷収集電極34、光導電層30、及びバイアス電極32を含んでいればよいが、暗電流の増加を抑制するため、図7に示すように、電子ブロッキング膜33及び正孔ブロッキング膜31の少なくとも一方を設けることが好ましく、両方を設けることがより好ましい。
電子ブロッキング膜33は、電荷収集電極34と光導電層30との間に設けることができ、電荷収集電極34とバイアス電極32間にバイアス電圧を印加したときに、電荷収集電極34から光導電層30に電子が注入されて暗電流が増加してしまうのを抑制することができる。
電子ブロッキング膜33には、電子供与性有機材料を用いることができる。
実際に電子ブロッキング膜33に用いる材料は、隣接する電極の材料および隣接する光導電層30の材料等に応じて選択すればよく、隣接する電極の材料の仕事関数(Wf)より1.3eV以上電子親和力(Ea)が大きく、かつ、隣接する光導電層30の材料のイオン化ポテンシャル(Ip)と同等のIpもしくはそれより小さいIpを持つものが好ましい。この電子供与性有機材料として適用可能な材料については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
電子ブロッキング膜33の厚みは、暗電流抑制効果を確実に発揮させるとともに、センサ部37の光電変換効率の低下を防ぐため、10nm以上200nm以下が好ましく、さらに好ましくは30nm以上150nm以下、特に好ましくは50nm以上100nm以下である。
正孔ブロッキング膜31は、光導電層30とバイアス電極32との間に設けることができ、電荷収集電極34とバイアス電極32間にバイアス電圧を印加したときに、バイアス電極32から光導電層30に正孔が注入されて暗電流が増加してしまうのを抑制することができる。
正孔ブロッキング膜31には、電子受容性有機材料を用いることができる。
正孔ブロッキング膜31の厚みは、暗電流抑制効果を確実に発揮させるとともに、センサ部37の光電変換効率の低下を防ぐため、10nm以上200nm以下が好ましく、さらに好ましくは30nm以上150nm以下、特に好ましくは50nm以上100nm以下である。
実際に正孔ブロッキング膜31に用いる材料は、隣接する電極の材料および隣接する光導電層30の材料等に応じて選択すればよく、隣接する電極の材料の仕事関数(Wf)より1.3eV以上イオン化ポテンシャル(Ip)が大きく、かつ、隣接する光導電層30の材料の電子親和力(Ea)と同等のEaもしくはそれより大きいEaを持つものが好ましい。この電子受容性有機材料として適用可能な材料については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
図8には、本実施の形態に係るTFT基板26に形成されたスイッチ素子24の構成が概略的に示されている。
絶縁性基板22上には、電荷収集電極34に対応してスイッチ素子24が形成されている。スイッチ素子24の形成された領域は、平面視において電荷収集電極34と重なる部分を有しており、このような構成とすることで、各画素部における蓄積容量68及びスイッチ素子24とセンサ部72とが厚さ方向で重なりを有することとなり、少なく面積で蓄積容量68及びスイッチ素子24とセンサ部72を配置できる。
スイッチ素子24は、絶縁性基板22と電荷収集電極34との間に設けられた絶縁膜27Aを貫通して形成された導電性材料の配線を介して対応する電荷収集電極34と電気的に接続されている。これにより、電荷収集電極34で捕集された電荷をスイッチ素子24に移動させることができる。
スイッチ素子24は、ゲート電極24A、ゲート絶縁膜27B、及び活性層(チャネル層)24Bが積層され、さらに、活性層24B上にソース電極24Cとドレイン電極24Dが所定の間隔を開けて形成された薄膜トランジスタとして構成されている。また、放射線検出器20では、活性層24Bが非晶質酸化物により形成されている。活性層24Bを構成する非晶質酸化物としては、In、Ga及びZnのうちの少なくとも1つを含む酸化物(例えばIn−O系)が好ましく、In、Ga及びZnのうちの少なくとも2つを含む酸化物(例えばIn−Zn−O系、In−Ga系、Ga−Zn−O系)がより好ましく、In、Ga及びZnを含む酸化物が特に好ましい。In−Ga−Zn−O系非晶質酸化物としては、結晶状態における組成がInGaO(ZnO)(mは6未満の自然数)で表される非晶質酸化物が好ましく、特に、InGaZnOがより好ましい。
スイッチ素子24の活性層24Bを非晶質酸化物で形成したものとすれば、X線等の放射線を吸収せず、あるいは吸収したとしても極めて微量に留まるため、信号出力部14におけるノイズの発生を効果的に抑制することができる。
ここで、スイッチ素子24の活性層24Bを構成する非晶質酸化物や、上述の光導電層30を構成する有機光電変換材料は、いずれも低温での成膜が可能である。従って、絶縁性基板22としては、半導体基板、石英基板、及びガラス基板等の耐熱性の高い基板に限定されず、プラスチック等の可撓性基板、アラミド、バイオナノファイバを用いることもできる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の可撓性基板を用いることができる。このようなプラスチック製の可撓性基板を用いれば、軽量化を図ることもでき、例えば持ち運び等に有利となる。
また、絶縁性基板22には、絶縁性を確保するための絶縁層、水分や酸素の透過を防止するためのガスバリア層、平坦性あるいは電極等との密着性を向上するためのアンダーコート層等を設けてもよい。
アラミドは、200度以上の高温プロセスを適用できるために,透明電極材料を高温硬化させて低抵抗化でき、また、ハンダのリフロー工程を含むドライバICの自動実装にも対応できる。また、アラミドは、ITO(indium tin oxide)やガラス基板と熱膨張係数が近いため、製造後の反りが少なく、割れにくい。また、アラミドは、ガラス基板等と比べて薄く基板を形成できる。なお、超薄型ガラス基板とアラミドを積層して絶縁性基板22を形成してもよい。
バイオナノファイバは、バクテリア(酢酸菌、Acetobacter Xylinum)が産出するセルロースミクロフィブリル束(バクテリアセルロース)と透明樹脂との複合したものである。セルロースミクロフィブリル束は、幅50nmと可視光波長に対して1/10のサイズで、かつ、高強度、高弾性、低熱膨である。バクテリアセルロースにアクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透明樹脂を含浸・硬化させることで、繊維を60−70%も含有しながら、波長500nmで約90%の光透過率を示すバイオナノファイバが得られる。バイオナノファイバは、シリコン結晶に匹敵する低い熱膨張係数(3−7ppm)を有し、鋼鉄並の強度(460MPa)、高弾性(30GPa)で、かつフレキシブルであることから、ガラス基板等と比べて薄く絶縁性基板22を形成できる。
TFT基板26は、図6に示すように、平面視において外縁に4辺を有する四辺形状をしている。具体的には、矩形状に形成されている。
平面視におけるTFT基板26の周端部には、1辺において、個々のゲート配線40及び個々のデータ配線42が接続された接続端子42が配置されている。
この接続端子42は、接続配線44を介して制御部50に接続される。
ここで、放射線検出器20は、シンチレータ層28が形成された表側から放射線Xが照射(表面照射)された場合、シンチレータ層28の上面側(TFT基板26の反対側)でより強く発光し、TFT基板26側(裏側)から放射線Xが照射(裏面照射)された場合、TFT基板26を透過した放射線Xがシンチレータ層28に入射してシンチレータ層28のTFT基板26側がより強く発光する。TFT基板26に設けられた各センサ部37には、シンチレータ層28で発生した光により電荷が発生する。このため、放射線検出器20は、裏側から放射線Xが照射された場合の方が表側から放射線Xが照射された場合よりもTFT基板26に対するシンチレータ層28の発光位置が近いため、撮影によって得られる放射線画像の分解能が高い。
本実施の形態に係る電子カセッテ10では、図3に示すように、TFT基板26が照射面18側となるように放射線検出器20が撮影ユニット12内に配置されている。よって、照射面18側から照射された放射線は放射線検出器20に裏面照射される。
図9には、本実施形態に係る制御部50の概略構成を示すブロック図が示されている。
同図に示すように、制御部50は、ゲート線ドライバ52と、信号処理部54と、画像メモリ56と、カセッテ制御部58と、無線通信部60とを備えている。
各スイッチ素子24(図5及び図6)は、ゲート線ドライバ52からゲート配線40を介して供給される信号により行単位で順にオンされ、オン状態とされたスイッチ素子24によって読み出された電荷は、電気信号としてデータ配線42を伝送されて信号処理部54に入力される。これにより、電荷は行単位で順に読み出され、二次元状の放射線画像が取得可能となる。
図示は省略するが、信号処理部54は、個々のデータ配線42毎に、入力される電気信号を増幅する増幅回路及びサンプルホールド回路を備えており、個々のデータ配線42を伝送された電気信号は増幅回路で増幅された後にサンプルホールド回路に保持される。また、サンプルホールド回路の出力側にはマルチプレクサ、A/D(アナログ/デジタル)変換器が順に接続されており、個々のサンプルホールド回路に保持された電気信号はマルチプレクサに順に(シリアルに)入力され、A/D変換器によってデジタルの画像データへ変換される。
信号処理部54には画像メモリ56が接続されており、信号処理部54のA/D変換器から出力された画像データは画像メモリ56に順に記憶される。画像メモリ56は所定枚分の画像データを記憶可能な記憶容量を有しており、放射線画像の撮影が行われる毎に、撮影によって得られた画像データが画像メモリ56に順次記憶される。
画像メモリ56はカセッテ制御部58と接続されている。カセッテ制御部58はマイクロコンピュータによって構成され、CPU(中央処理装置)58A、ROMおよびRAMを含むメモリ58B、フラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶部58Cを備えており、電子カセッテ10全体の動作を制御する。
また、カセッテ制御部58には無線通信部60が接続されている。無線通信部60は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11a/b/g等に代表される無線LAN(Local Area Network)規格に対応しており、無線通信による外部機器との間での各種情報の伝送を制御する。カセッテ制御部58は、無線通信部60を介して、コンソールなどの放射線撮影全体を制御する外部装置と無線通信が可能とされており、コンソールとの間で各種情報の送受信が可能とされている。カセッテ制御部58は、コンソールから無線通信部60を介して受信される撮影条件や患者情報などの各種情報を記憶し、撮影条件に基づいて電荷の読み出しを開始する。
カセッテ制御部58は、表示部19A、操作パネル19Bが各々接続されており、表示部19Aへの各種情報の表示を制御すると共に操作パネル19Bに対する操作内容を把握することができる。
また、電子カセッテ10には、上述したように電源部70が設けられており、上述した各種回路や各素子(表示部19A、操作パネル19B、ゲート線ドライバ52、信号処理部54、画像メモリ56、無線通信部60やカセッテ制御部58として機能するマイクロコンピュータ)は、電源部70から供給された電力によって作動する。電源部70は、電子カセッテ10の可搬性を損なわないように、バッテリ(充電可能な二次電池)を内蔵しており、充電されたバッテリから各種回路・素子へ電力を供給する。なお、図9では、電源部70と各種回路や各素子を接続する配線を省略している。
次に、第1の実施の形態に係る電子カセッテ10の作用について説明する。
電子カセッテ10は、図1及び図3に示すように撮影ユニット12と制御ユニット14とが重なり合って折り畳まれた収納状態で搬送される。このように本実施の形態に係る電子カセッテ10は、収納状態において照射面18が内側となって保護されるため、電子カセッテ10を持ち運ぶ際の照射面18の傷付きを防止できる。
一方、電子カセッテ10は、放射線画像を撮影する際に、図2に示すように撮影ユニット12と制御ユニット14とが並んだ展開状態とされる。また、電子カセッテ10は、コンソールから無線通信部60を介して撮影条件や患者情報を受信する。カセッテ制御部58は、患者情報が受信されると、当該患者情報に基づく患者に関する情報(例えば、患者の氏名やID)を表示部19Aに表示する。このように、本実施の形態に係る電子カセッテ10は、表示部19Aに氏名やIDやが表示されるので、例えば撮影技師が患者本人に対して氏名を確認し、確認した氏名を上記画面に表示されている氏名と照合する等により、撮影を行う患者の取違いが無いか否かを確実に確認することができる。
撮影技師による患者の確認が終了すると、電子カセッテ10は、図10に示すように、放射線を発生する放射線発生装置80と間隔を空けて配置され、照射面18上に患者の撮影対象部位Bが配置される。放射線発生装置80は予め与えられた撮影条件等に応じた放射線量の放射線を射出する。放射線発生装置80から射出された放射線Xは、撮影対象部位Bを透過することで画像情報を担持した後に電子カセッテ10に照射される。
放射線発生装置80から照射された放射線Xは、撮影対象部位Bを透過した後に電子カセッテ10に到達する。これにより、電子カセッテ10に内蔵された放射線検出器20の各電荷収集電極34には照射された放射線Xの線量に応じた電荷が収集されて蓄積される。
カセッテ制御部58は、放射線Xの照射終了後に、ゲート線ドライバ52を制御してゲート線ドライバ52から1ラインずつ順に各ゲート配線40にON信号を出力させ、各ゲート配線40に接続された各スイッチ素子24を1ラインずつ順にONさせる。これにより、1ラインずつ順に各電荷収集電極34に蓄積された電荷が電気信号として各データ配線42に流れ出す。各データ配線42に流れ出した電気信号は信号処理部54に入力されて、デジタルの画像情報へ変換されて、画像メモリ56に記憶される。
本実施の形態に係る電子カセッテ10は、照射面18を透過した放射線が放射線検出器20に対して裏面照射されるため、高い分解能の放射線画像を撮影できる。
また、放射線検出器20は、光導電層30が有機光電変換材料により構成されており、光導電層30で放射線がほとんど吸収されないため、裏面照射に適している。
また、スイッチ素子24の活性層24Bを構成する非晶質酸化物や光導電層30を構成する有機光電変換材料は、いずれも低温での成膜が可能である。このため、絶縁性基板22を放射線の吸収が少ないプラスチック樹脂、アラミド、バイオナノファイバで形成することができる。このように形成された絶縁性基板22は放射線の吸収量が少ないため、裏面照射により放射線がTFT基板26を透過する場合でも、放射線Xに対する感度の低下を抑えることができる。
カセッテ制御部58は、撮影終了後、画像メモリ56に記憶された画像情報をコンソールへ送信する。なお、本実施の形態では、静止画を撮影する場合について説明したが、撮影を連続的に行うことにより動画撮影を行ってもよい。
このように本実施の形態に係る電子カセッテ10は、撮影を行う際に展開状態とすることにより、制御ユニット14内の制御部50で発生した熱の撮影ユニット12内の放射線検出器20への伝搬を抑制できるため、放射線検出器20の特性の変化が抑制され、撮影される放射線画像の画質が安定し、また、放射線検出器20の耐久性が向上する。撮影ユニット12は、放射線画像の撮影の際に患者と接触するため、制御部50で発生した熱の撮影ユニット12への伝搬を抑制することにより、撮影ユニット12の表面温度が高くなりすぎて患者が不快に感じることを防止できる。また、放射線検出器20は、積層構造とされ、各層を構成する部材の熱膨張係数が異なるため、熱による変形や破損が発生したり、接着材が温度サイクルにより劣化して剥がれてしまうことを抑制できる。
また、本実施の形態に係る電子カセッテ10は、撮影を行う際に展開状態として撮影ユニット12のみを撮影対象部位Bに配置すればよく、展開することにより電子カセッテ10の厚さが薄くなるため、例えば、寝ている患者の下にも挿入し易くなる。
また、本実施の形態に係る電子カセッテ10は、制御ユニット14が撮影対象部位Bから空間的に離れているため、制御ユニット14に強制冷却のための空冷ファンを設けても患者に直接風が当たらなくなる。
また、本実施の形態に係る電子カセッテ10は、撮影を行う際に展開状態とすることにより、表面積が大きくなるため、放熱効果が高くなる。特に動画撮影時には発生する熱量が多いため、表面積が大きくなることは放熱の面で好ましい。制御ユニット14は表面を凹凸状に形成して表面積を増やすことにより放熱効果をより高めてもよい。凹凸の形状は、波型、半球形などいずれであってもよい。
また、本実施の形態に係る電子カセッテ10は、制御ユニット14を放射線Xの照射領域から外すことができるため、被曝防止用の重金属が不要となり、軽量化、軽薄化が可能となる。
また、本実施の形態に係る電子カセッテ10は、展開状態とした際に、患者と離れる制御ユニット14内に無線通信部60が設けられており、無線通信の場合、アンテナが患者から離れるため、電波障害が起こりにくい。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について説明する。
図11及び図12には、第2の実施の形態に係る電子カセッテ10の構成を示す斜視図が示されている。なお、上記第1の実施の形態(図1参照)と対応部分については同一の符号を付している。また、放射線検出器20の構成、制御部50の概略構成は第1の実施形態と同一であるため、説明を省略する。
図11に示すように、電子カセッテ10は、制御ユニット14に撮影ユニット12を内部に収納可能な収納部15が設けられており、収納部15に撮影ユニット12が収納された収納状態(図11)と、収納部15から撮影ユニット12を引き出した展開状態(図12)とに変更可能されている。
撮影ユニット12は、上面が放射線画像の撮影の際に放射線が照射される照射面18とされている。また、撮影ユニット12には、収納部15に収納された収納状態において外部に露出する側面に、撮影ユニット12を収納部15から引き出す際に把持するための把持部12Aが設けられている。
制御ユニット14は、上面に表示部19Aと、操作パネル19Bとが設けられている。
図13には、第2の実施の形態に係る電子カセッテ10の概略構成を示す断面図が示されている。
撮影ユニット12には、照射面18の内に当該照射面18に照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影し、撮影された放射線画像を示す電気信号を出力する放射線検出器20が内蔵されている。
本実施の形態に係る電子カセッテ10においても、TFT基板26が照射面18側となるように放射線検出器20が撮影ユニット12内に配置されている。よって、照射面18側から照射された放射線は放射線検出器20に裏面照射される。
一方、制御ユニット14は、放射線検出器の撮影動作を制御する制御部50と、電源部70とが内蔵されている。
放射線検出器20と制御部50とは、プリント配線基板などにより形成されたフレキシブルな接続配線44を介して接続されている。
次に、第2の実施の形態に係る電子カセッテ10の作用について説明する。
電子カセッテ10は、図11及び図13に示すように収納部15に撮影ユニット12が収納された収納状態で搬送される。このように本実施の形態に係る電子カセッテ10は、収納状態において照射面18が内側となって保護されるため、電子カセッテ10を持ち運ぶ際の照射面18の傷付きを防止できる。
一方、電子カセッテ10は、放射線画像を撮影する際に、図12に示すように収納部15から撮影ユニット12を引き出した展開状態とされ、図14に示すように、放射線発生装置80と間隔を空けて配置され、照射面18上に患者の撮影対象部位Bが配置される。
このように本実施の形態に係る電子カセッテ10は、撮影を行う際に展開状態とすることにより、制御ユニット14内の制御部50で発生した熱の撮影ユニット12内の放射線検出器20への伝搬を抑制できるため、放射線検出器20の特性の変化が抑制され、撮影される放射線画像の画質が安定し、また、放射線検出器20の耐久性が向上する。
また、本実施の形態に係る電子カセッテ10は、照射面18を透過した放射線が放射線検出器20に対して裏面照射されるため、高い分解能の放射線画像を撮影できる。
なお、上記第1の実施の形態では、展開状態(図2)での撮影ユニット12と制御ユニット14の段差を無くすため、撮影ユニット12と制御ユニット14を同じ高さとした場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、放射線検出器20は、液晶ディスプレイと同様にガラス基板に形成することができ、比較的薄くすることができる。一方、制御部50では、インダクタンスやコイルなどの回路が比較的厚くなり、また、バッテリー等も比較的厚くなる。そこで、図15及び図16に示すように、電子カセッテ10は、撮影ユニット12を薄く形成し、制御ユニット14を、収納状態において撮影ユニット12が折り畳まれて重なる重畳部分14Aを撮影ユニット12と同じ厚さで薄く形成し、撮影ユニット12と重ならない非重畳部分14Bを厚く形成して、非重畳部分14Bの内部にインダクタンスやコイルなどの回路やバッテリーを配置するようにしてもよい。表示部19A及び操作パネル19Bは、重畳部分14Aに設けてもよく、非重畳部分14Bに設けてもよい。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、コンソールなどの外部装置と無線通信を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、有線通信を行うものとしてもよい。この場合においても、制御ユニット14に有線通信を行うためのケーブルが接続されるコネクタを設けることにより、コネクタやケーブルが患者の邪魔にならない。また、被検者の下にカセッテを装入する際、摩擦抵抗や無理な荷重が掛からないため、緩みや断線などの接触不良トラブルを起こりにくい。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、表示部19Aに患者に関する情報を表示する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、撮影された放射線画像や、撮影条件を表示してもよい。また、患者の同じ撮影対象部位を定期的に撮影して経時的な変化を観察する場合、コンソールから患者の撮影対象部位で過去に撮影された放射線画像を受信して当該放射線画像を表示するようにしてもよい。また、撮影対象部位に応じてサンプル画像や撮影ガイダンスを表示してもよい。
また、上記第1の実施の形態では、ゲート線ドライバ52や信号処理部54を制御ユニット14内に設けた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ゲート線ドライバ52や信号処理部54をASIC(Application Specific Integrated Circuit)など集積回路55で構成し、図17に示すようにヒンジ16内に配置してもよい。これにより、集積回路55の冷却効果を高めることができる。なお、集積回路55は、必ずしもヒンジ16内に設ける必要はなく、図18に示すように、ヒンジ16の近傍に配置してもよい。
また、上記各実施の形態では、放射線を一度シンチレータ層28で光に変換し、変換した光を光導電層30で電荷に変換して蓄積する間接変換方式の放射線検出器20に本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、放射線を直接、アモルファスセレン等を用いたセンサ部で電荷に変換して蓄積する直接変換方式の放射線検出器に適用してもよい。
直接変換方式の放射線検出器は、図19に示すように、入射される放射線を変換する放射線変換層の一例として、入射される放射線を電荷に変換する光導電層48が、TFT基板26上に形成されている。
光導電層48としては、アモルファスSe、Bi12MO20(M:Ti、Si、Ge)、Bi4M3O12(M:Ti、Si、Ge)、Bi2O3、BiMO4(M:Nb、Ta、V)、Bi2WO6、Bi24B2O39、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、MNbO3(M:Li、Na、K)、PbO、HgI2、PbI2、CdS、CdSe、CdTe、BiI3、GaAs等のうち少なくとも1つを主成分とする化合物などが用いられるが、暗抵抗が高く、X線照射に対して良好な光導電性を示し、真空蒸着法により低温で大面積成膜が可能な非晶質(アモルファス)材料が好まれる。
光導電層48上には、光導電層48の表面側に形成され、光導電層48へバイアス電圧を印加するためのバイアス電極49が形成されている。
直接変換方式の放射線検出装置では、間接変換方式の放射線検出装置と同様に、光導電層48で発生した電荷を収集する電荷収集電極34がTFT基板26に形成されている。
また、直接変換方式の放射線検出装置におけるTFT基板26は、各電荷収集電極34で収集された電荷を蓄積する電荷蓄積容量35を備えている。この各電荷蓄積容量35に蓄積された電荷が、スイッチ素子24によって読み出される。
また、上記各実施の形態では、放射線としてX線を検出することにより放射線画像を撮影する放射線撮影装置に本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、検出対象とする放射線は、X線の他、ガンマ線、粒子線等いずれであってもよい。
その他、上記実施の形態で説明した電子カセッテ10及び放射線検出器20の構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
10 電子カセッテ
12 撮影ユニット
14 制御ユニット
16 ヒンジ(連結部材)
19A 表示部
20 放射線検出器
37 センサ部
50 制御部
55 集積回路(増幅回路)
60 無線通信部

Claims (11)

  1. 放射線画像の撮影の際に放射線が照射される照射面が設けられ、当該照射面に照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影し、撮影された放射線画像を示す電気信号を出力する放射線検出器が内蔵された撮影ユニットと、
    前記撮影ユニットと連結され、前記放射線検出器の撮影動作を制御する制御部が内蔵されると共に、前記制御部により操作内容が把握可能とされた操作パネルが設けられ、前記照射面を外部に露出した展開状態と前記照射面を覆った収納状態とに変更可能とされた制御ユニットと、
    を備えた可搬型放射線撮影装置。
  2. 前記撮影ユニットと前記制御ユニットとが並んだ展開状態、及び前記撮影ユニットと前記制御ユニットとが重なり合って折り畳まれた収納状態に変更可能に連結する連結部材をさらに備え、
    前記撮影ユニットは、前記収納状態において前記制御ユニットと対向する面に照射面を設けた
    請求項1記載の可搬型放射線撮影装置。
  3. 前記制御ユニットは、前記撮影ユニットを内部に収納可能な収納部が設けられ、前記収納部に前記撮影ユニットが収納された収納状態、及び当該収納部から前記撮影ユニットが引き出された展開状態に変更可能された
    請求項1記載の可搬型放射線撮影装置。
  4. 前記連結部材内に前記放射線検出器から出力された電気信号を増幅する増幅回路を設けた
    請求項2記載の可搬型放射線撮影装置。
  5. 前記制御ユニットに、外部装置と無線通信を行う無線通信部を設けた
    請求項1〜請求項4の何れか1項記載の可搬型放射線撮影装置。
  6. 前記制御ユニットは、表面が凹凸状に形成されている
    請求項1〜請求項5の何れか1項記載の可搬型放射線撮影装置。
  7. 前記制御ユニットは、前記収納状態において前記撮影ユニットと対向する面に表示部を有する
    請求項1〜請求項6の何れか1項記載の可搬型放射線撮影装置。
  8. 前記制御ユニットは、前記表示部を有する面に前記操作パネルが設けられている
    請求項7記載の可搬型放射線撮影装置。
  9. 前記放射線検出器は、プラスチック樹脂、アラミド、バイオナノファイバ、可撓性を有するガラスを含んで構成された基板に形成された
    請求項1〜請求項の何れか1項記載の可搬型放射線撮影装置。
  10. 前記放射線検出器は、基板上に照射された放射線を光に変換する変換層、及び当該変換層で変換された光が照射されることにより電荷が発生する複数のセンサ部が形成され、前記照射面に照射された放射線が前記基板側から入射するように前記撮影ユニットに内蔵された
    請求項1〜請求項の何れか1項記載の可搬型放射線撮影装置。
  11. 前記センサ部は、有機光電変換材料を含んで構成された
    請求項10記載の可搬型放射線撮影装置。
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