以下、実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図面は、一例であって、発明の範囲を限定するものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成を示すブロック図である。
磁気ディスク装置1は、後述するヘッドディスクアセンブリ(HDA)と、ドライバIC20と、ヘッドアンプ集積回路(以下、ヘッドアンプIC、又はプリアンプ)30と、揮発性メモリ70と、不揮発性メモリ80と、バッファメモリ(バッファ)90と、1チップの集積回路であるシステムコントローラ130とを備える。また、磁気ディスク装置1は、ホストシステム(以下、単に、ホストと称する)100と接続される。
HDAは、磁気ディスク(以下、ディスクと称する)10と、スピンドルモータ(以下、SPMと称する)12と、ヘッド15を搭載しているアーム13と、ボイスコイルモータ(以下、VCMと称する)14とを有する。ディスク10は、SPM12に取り付けられ、SPM12の駆動により回転する。ディスク10は、少なくとも1つのディスク10を含む。例えば、ディスク10は、複数のディスク10を有する。アーム13及びVCM14は、アクチュエータ16を構成している。アーム13は、少なくとも1つのアーム13を含む。例えば、アーム13は、複数のアーム13を有する。ヘッド15は、少なくとも1つのヘッド15を含む。例えば、ヘッド15は、複数のヘッド15を有する。アクチュエータ16は、VCM14の駆動により、アーム13に搭載されているヘッド15をディスク10の所定の位置まで移動制御する。なお、アクチュエータ16は、2つ以上設けられていてもよい。
ディスク10は、そのデータをライト可能な領域に、ユーザから利用可能なユーザデータ領域UAと、システム管理に必要な情報をライトするシステムエリアSAとが割り当てられている。ディスク10は、表側の記録面(以下、単に、表面と称する場合もある)と、表側の記録面と反対側の裏側の記録面(以下、裏面と称する場合もある)とを有している。ディスク10の記録面及び裏面は、それぞれ、ユーザデータ領域UAとシステムエリアSAとが割り当てられている。なお、ディスク10は、ユーザデータ領域UA及びシステムエリアSAの他にメディアキャッシュ領域がさらに割り当てられていてもよい。以下、ディスク10の内周から外周へ向かう方向、又はディスク10の外周から内周へ向かう方向を半径方向と称する。半径方向において、内周から外周へ向かう方向を外方向(外側)と称し、外周から内周へ向かう方向を内方向(内側)と称する。ディスク10の半径方向に直交する方向を円周方向と称する。円周方向は、ディスク10の円周に沿った方向に相当する。また、ディスク10の半径方向の所定の位置を半径位置と称し、ディスク10の円周方向の所定の位置を円周位置と称する場合もある。半径位置及び円周位置をまとめて単に位置と称する場合もある。ディスク10(例えば、ユーザデータ領域UA)は、半径方向に所定の範囲で複数の領域に区分されている。半径方向の所定の範囲で区分されたディスク10の領域をゾーンと称する場合もある。ゾーンは、複数のトラックを含む。トラックは、複数のセクタを含む。なお、“トラック”は、ディスク10の半径方向に区分した複数の領域の内の1つの領域、所定の半径位置におけるヘッド15の経路、ディスク10の円周方向に延長するデータ、所定の半径位置のトラックにライトされた1周分のデータ、トラックにライトされたデータや、その他の種々の意味で用いる。“セクタ”は、トラックを円周方向に区分した複数の領域の内の1つの領域、ディスク10の所定の位置にライトされたデータ、セクタにライトされたデータや、その他の種々の意味で用いる。“ディスク10にライトしたトラック”を“ライトトラック”と称し、“ディスク10からリードするトラック”を“リードトラック”と称する場合もある。“ライトトラック”を単に“トラック”と称する場合もあるし、“リードトラック”を単に“トラック”と称す場合もあるし、“ライトトラック”及び“リードトラック”をまとめて“トラック”と称する場合もある。 “トラックの半径方向の幅”を“トラック幅”と称する場合もある。“ライトトラックの半径方向の幅”を“ライトトラック幅”と称し、“リードトラックの半径方向の幅”を“リードトラック幅”と称する場合もある。“ライトトラック幅及びリードトラック幅”をまとめて単に“トラック幅”と称する場合もある。“所定のトラックにおけるトラック幅の中心位置を通る経路”を“トラックセンタ”と称する。“所定のライトトラックにおけるライトトラック幅の中心位置を通る経路”を“ライトトラックセンタ”と称し、“リードトラックのリードトラック幅の中心位置を通る経路”を“リードトラックセンタ”と称する場合もある。“ライトトラックセンタ及びリードトラックセンタ”をまとめて単に“トラックセンタ”と称する場合もある。
ヘッド15は、ディスク10に対向している。例えば、ディスク10の1つの面に1つのヘッド15が対向している。ヘッド15は、スライダを本体として、当該スライダに実装されているライトヘッド15Wとリードヘッド15Rとを備える。ライトヘッド15Wは、ディスク10にデータをライトする。リードヘッド15Rは、ディスク10にライトされたデータをリードする。なお、“ライトヘッド15W”を単に“ヘッド15”と称する場合もあるし、“リードヘッド15R”を単に“ヘッド15”と称する場合もあるし、“ライトヘッド15W及びリードヘッド15R”をまとめて“ヘッド15”と称する場合もある。“ヘッド15の中心部”を“ヘッド15”と称し、“ライトヘッド15Wの中心部”を“ライトヘッド15W”と称し、“リードヘッド15Rの中心部”を“リードヘッド15R”と称する場合もある。“ライトヘッド15Wの中心部”を単に“ヘッド15”と称する場合もあるし、“リードヘッド15Rの中心部”を単に“ヘッド15”と称する場合もある。“ヘッド15の中心部を所定のトラックのトラックセンタに位置決めする”ことを“ヘッド15を所定のトラックに位置決めする”、“ヘッド15を所定のトラックに配置する”、又は“ヘッド15を所定のトラックに位置する”等で表現する場合もある。
図2は、本実施形態に係るディスク10及びヘッド15の一例を示す拡大断面図である。図2において、ディスク10の回転方向Bと空気流Cの方向とは一致している。以下、ヘッド15からディスク10へ向かう方向を下方向又は、単に、下と称し、ディスク10からヘッド15へ向かう方向を上方向又は、単に、上と称する。「所定の層の上の他の層」及び「所定の層の下の他の層」というような表現をした場合、他の層は、所定の層に接していてもよいし、所定の層から離れて位置していてもよい。
図2に示した例では、ディスク10は、基板111と、軟磁性層112と、磁気記録層113と、保護膜層114とが順に積層されている。基板111は、円板状の非磁性体で形成されている。軟磁性層112は、基板111の上に位置している。軟磁性層112は、軟磁気特性を示す材料で形成されている。磁気記録層113は、軟磁性層112の上に位置している。磁気記録層113は、ディスク10の表面(磁気記録層113の表面又は保護膜層114の表面)に対して垂直方向に磁気異方性を有する。保護膜層114は、磁気記録層113の上に位置している。
図2に示した例では、ヘッド15は、スライダ150を備えている。スライダ150は、例えば、アルミナとチタンカーバイドの焼結体(アルチック)とで形成されている。スライダ150は、ディスク10の表面、例えば、保護膜層114に対向するディスク対向面(エア・ベアリング・サーフェイス(ABS))151と、空気流Cの流出側に位置するトレーリング端153とを有している。リードヘッド15Rおよびライトヘッド15Wの一部は、ディスク対向面151に露出している。
リードヘッド15Rは、磁性膜161と、シールド膜162と、シールド膜163とで構成されている。磁性膜161は、シールド膜162とシールド膜163との間に位置し、磁気抵抗効果を生じる。シールド膜162は、磁性膜161に対してトレーリング端153側に位置する。シールド膜163は、シールド膜162と対向している。磁性膜161、シールド膜162、及びシールド膜163の下端は、ディスク対向面151に露出している。
ライトヘッド15Wは、リードヘッド15Rに対して、スライダ150のトレーリング端153側に設けられている。ライトヘッド15Wは、主磁極171と、トレーリングシールド(ライトシールド)172と、絶縁体173と、主磁極171に磁束を流すために主磁極171およびライトシールド172を含む磁気回路に巻きつくように配置された記録コイル180と、磁束制御部(アシスト素子)、例えば、スピントルク発振子(spin torque osillator:STO)200と、を備えている。
主磁極171は、高飽和磁束密度を有する軟磁性体からなる。主磁極171は、ディスク10の磁気記録層113を磁化させるために、ディスク10の表面に対して垂直方向の記録磁界を発生させる。図示した例では、主磁極171は、ディスク対向面151に対してほぼ垂直に延出している。主磁極171のディスク対向面151側の先端部171aの下面は、ディスク対向面151に露出している。主磁極171の先端部171aは、ディスク対向面151に向かって先細に絞り込まれ、他の部分に対して幅の狭い柱状に形成されている。主磁極171の先端部171aのクロストラック方向の幅は、ライトトラックのトラック幅にほぼ対応している。クロストラック方向は、例えば、半径方向に沿った方向である。
ライトシールド172は、高飽和磁束密度を有する軟磁性体からなる。ライトシールド172は、主磁極171直下の軟磁性層112を介して効率的に磁路を閉じるために設けられている。ライトシールド172は、主磁極171に対してトレーリング端153側に位置している。ライトシールド172は、絶縁体173を介して主磁極171に連結している。主磁極171とライトシールド172とは、電気的に絶縁され、且つ磁気回路を形成している。ライトシールド172は、略L字形状に形成され、ディスク対向面151側に主磁極171の先端部171aにライトギャップを置いて対向する先端部172aを有している。先端部172aの下面は、スライダ150のディスク対向面151に露出している。
記録コイル180は、主磁極171に磁束を流すために主磁極171およびライトシールド172を含む磁気回路に巻きつくように設けられている。記録コイル180は、例えば、主磁極171とライトシールド172との間に設けられている。記録コイル180に所定の大きさの電流(ライト電流、又は記録電流と称する)が供給されることで、主磁極171及びライトシールド172に記録磁界が励起される。そのため、主磁極171及びライトシールド172が磁化される。この磁化された主磁極171及びライトシールド172を流れる磁束によりディスク10の磁気記録層113の記録ビットの磁化方向を変化させることで、ディスク10に記録電流に応じた磁化パターンを記録する。
アシスト素子、例えば、STO200は、主磁極171の先端部171a及びライトシールド172の先端部172aの間の隙間(以下、ライトギャップと称する場合もある)に設けられている。STO200は、例えば、非磁性導電層からなる下地層と、スピン注入層と、中間層と、発振層と、非磁性導電層からなるギャップ層とを主磁極171の先端部171a側からライトシールド172の先端部172a側に順に積層された構造を有する。
アシスト素子は、所定の大きさ(以下、素子エネルギ量と称する場合もある)のエネルギ(以下、素子エネルギ又はアシストエネルギと称する場合もある)が印加されることで、ライトヘッド15Wによるディスク10へのライト処理を補助する又はライト性能を高める所定の大きさ(以下、アシスト量と称する場合もある)のエネルギ、例えば、高周波磁界をディスク10に対して発生する。例えば、STO200は、素子エネルギとして所定の大きさ(以下、電流値と称する場合もある)の電流(以下、駆動電流、バイアス(bias)電流、又はアシスト電流と称する)又は所定の大きさ(以下、電圧値と称する場合もある)の電圧(以下、駆動電圧、バイアス(bias)電圧、又はアシスト電圧と称する)が印加されることで、ライトギャップ内に発生したギャップ磁界により、磁化が一様に回転し(スピンの歳差運動)、ディスク10に向かって記録信号の周波数と比較して十分に周波数の高い高周波磁界(マイクロ波)を発生させる。STO200は、ディスク10の磁気記録層113に高周波磁界を印加することで、磁気記録層113の保磁力を低減する。STO200でスピンの歳差運動が大きく発生している場合、STO200の透磁率は、空気の透磁率と同等まで低い状態になる。そのため、主磁極171からの磁束は、ライトギャップ(STO200)よりもディスク10の方へ流れ易くなる。一方、STO200でスピンの歳差運動が発生していない、又は通常よりも小さく発生している場合、STO200の透磁率は、空気の透磁率よりも高い状態になる。そのため、主磁極171からの磁束は、ディスク10よりもライトギャップ(STO200)の方へ流れ易くなる。以下、“アシスト素子に素子エネルギを供給してライト処理を補助するエネルギをディスク10に発生させながらディスク10にデータをライトするライト処理”又は“アシスト素子に素子エネルギを供給してライト性能を高めるエネルギをディスク10の発生させながらディスク10にデータをライトするライト処理”等を“アシスト記録”と称する。例えば、“STO200にアシスト電流又はアシスト電圧を供給してディスク10に高周波磁界を発生させながらデータをライトするアシスト記録”を“高周波アシスト記録”と称する場合もある。“アシスト記録する“ことを単に“ライトする“と称する場合もある。ディスク10へのライト処理を補助する効果をアシスト効果と称する場合もある。例えば、アシスト素子から発生するエネルギのアシスト量は、アシスト素子に供給される素子エネルギ量に応じて変化する。例えば、アシスト素子に供給される素子エネルギ量が大きくなると、アシスト素子から発生するエネルギのアシスト量も大きくなる。また、例えば、素子エネルギ量に供給される素子エネルギ量が小さくなると、アシスト素子から発生するエネルギのアシスト量も小さくなる。なお、アシスト素子から発生するエネルギのアシスト量は、アシスト素子に供給される素子エネルギ量に応じて変化しなくともよい。
図3は、本実施形態に係るディスク10に対するヘッド15の配置の一例を示す模式図である。
図3において、ディスク10は、ディスク10-1、ディスク10-2、…、ディスク10-Nを有する。ディスク10-1は、表面S0及び表面S0の反対側の裏面S1を有する。ディスク10-2は、表面S2及び表面S2の反対側の裏面S3を有する。ディスク10-Nは、表面SN-1及び表面SN-1の反対側の裏面SNを有する。
図3において、ヘッド15は、ヘッド15-0、ヘッド15-1、ヘッド15-2、ヘッド15-3、…、ヘッド15-(N-1)、ヘッド15-Nを有する。ヘッド15-0は、表面S0に対向している。ヘッド15-0は、表面S0にデータをライトし、表面S0からデータをリードする。ヘッド15-1は、裏面S1に対向している。ヘッド15-1は、裏面S1にデータをライトし、裏面S1からデータをリードする。ヘッド15-2は、表面S2に対向している。ヘッド15-2は、表面S2にデータをライトし、表面S2からデータをリードする。ヘッド15-3は、裏面S3に対向している。ヘッド15-3は、裏面S3にデータをライトし、裏面S3からデータをリードする。ヘッド15-(N-1)は、記録面SN―1に対向している。ヘッド15-(N-1)は、表面SN-1にデータをライトし、裏面SN-1からデータをリードする。ヘッド15-Nは、裏面SNに対向している。ヘッド15-Nは、裏面SNにデータをライトし、裏面SNからデータをリードする。以下、磁気ディスク装置1に搭載された少なくとも1つのディスク10の記録容量の合計を合計容量と称する場合もある。合計容量は、例えば、各所定のヘッド15で各ディスク10にライト可能な記録容量の合計に相当する。図3に示した例では、合計容量は、ヘッド15-0でディスク10-1の表面S0にライト可能なデータの記録容量、ヘッド15-1でディスク10-1の裏面S1にライト可能なデータの記録容量、ヘッド15-2でディスク10-2の表面S2にライト可能なデータの記録容量、ヘッド15-3でディスク10-2の裏面S3にライト可能なデータの記録容量、…、ヘッド15-(N-1)でディスク10-Nにライト可能なデータの表面SN-1の記録容量、及び、ヘッド15-Nでディスク10-Nにライト可能なデータの裏面SNの記録容量の合計である。なお、合計容量は、磁気ディスク装置1の全てのディスク10の記録面の記録容量の合計であってもよいし、磁気ディスク装置1の幾つかのディスク10の記録面の記録容量の合計であってもよいし、磁気ディスク装置1の1つのディスク10の記録面の記録容量であってもよい。
ドライバIC20は、システムコントローラ130(詳細には、後述するMPU60)の制御に従って、SPM12およびVCM14の駆動を制御する。
ヘッドアンプIC(プリアンプ)30は、リードアンプ、及びライトドライバなどを備えている。リードアンプは、ディスク10からリードしたリード信号を増幅して、システムコントローラ130(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル50)に出力する。ライトドライバは、例えば、記録電流制御回路310及び素子エネルギ制御回路などを含む。記録電流制御回路310は、記録コイル180に電気的に接続され、R/Wチャネル50から出力されるライトデータに応じた記録電流を記録コイル180に供給する。例えば、記録電流制御回路310は、システムコントローラ130(MPU60)の制御に応じて記録電流を記録コイル180に供給する。素子エネルギ制御回路320は、アシスト素子、例えば、STO200に電気的に接続され、システムコントローラ130、例えば、MPU60の制御に応じてSTO200に所定の素子エネルギ、例えば、所定のアシスト電流又は所定のアシスト電圧を印加する。
揮発性メモリ70は、電力供給が断たれると保存しているデータが失われる半導体メモリである。揮発性メモリ70は、磁気ディスク装置1の各部での処理に必要なデータ等を格納する。揮発性メモリ70は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、又はSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)である。
不揮発性メモリ80は、電力供給が断たれても保存しているデータを記録する半導体メモリである。不揮発性メモリ80は、例えば、NOR型またはNAND型のフラッシュROM(Flash Read Only Memory :FROM)である。
バッファメモリ90は、磁気ディスク装置1とホスト100との間で送受信されるデータ等を一時的に記録する半導体メモリである。なお、バッファメモリ90は、揮発性メモリ70と一体に構成されていてもよい。バッファメモリ90は、例えば、DRAM、SRAM(Static Random Access Memory)、SDRAM、FeRAM(Ferroelectric Random Access memory)、又はMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)等である。
システムコントローラ(コントローラ)130は、例えば、複数の素子が単一チップに集積されたSystem-on-a-Chip(SoC)と称される大規模集積回路(LSI)を用いて実現される。システムコントローラ130は、ハードディスクコントローラ(HDC)40と、リード/ライト(R/W)チャネル50と、マイクロプロセッサ(MPU)60と、を含む。HDC40、R/Wチャネル50、及びMPU60は、それぞれ、互いに電気的に接続されている。システムコントローラ130は、例えば、ドライバIC20、ヘッドアンプIC60、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、バッファメモリ90、及びホストシステム100等に電気的に接続されている。
HDC40は、後述するMPU60からの指示に応じて、ホスト100とR/Wチャネル50との間のデータ転送を制御する。HDC40は、例えば、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、及びバッファメモリ90等に電気的に接続されている。
R/Wチャネル50は、MPU60からの指示に応じて、リードデータ及びライトデータの信号処理を実行する。R/Wチャネル50は、例えば、ヘッドアンプIC30等に電気的に接続されている。R/Wチャネル50は、ライトデータを変調する回路、又は機能を有している。また、R/Wチャネル50は、リードデータの信号品質を測定する回路、又は機能を有している。
MPU60は、磁気ディスク装置1の各部を制御するメインコントローラである。MPU60は、ドライバIC20を介してVCM14を制御し、ヘッド15の位置決めを実行する。MPU60は、ディスク10へのデータのライト動作を制御すると共に、ホスト100から転送されるライトデータの保存先を選択する。また、MPU60は、ディスク10からのデータのリード動作を制御すると共に、ディスク10からホスト100に転送されるリードデータの処理を制御する。MPU60は、磁気ディスク装置1の各部に接続されている。MPU60は、例えば、ドライバIC20、HDC40、及びR/Wチャネル50等に電気的に接続されている。
MPU60は、リード/ライト制御部610、測定部620、及び記録密度/エネルギ制御部630などを備えている。MPU60は、各部、例えば、リード/ライト制御部610、測定部620、及び記録密度/エネルギ制御部630等の処理をファームウェア上で実行する。なお、MPU60は、各部、例えば、リード/ライト制御部610、測定部620、及び記録密度/エネルギ制御部630等を回路として備えていてもよい。
リード/ライト制御部610は、ホスト100等からのコマンド等に従って、データのライト処理及びリード処理を制御する。リード/ライト制御部610は、ドライバIC20を介してVCM14を制御し、ヘッド15をディスク10の目的位置に位置決めしてライト処理又はリード処理を実行する。リード/ライト制御部610は、アシスト素子、例えば、STO200に素子エネルギ、例えば、アシスト電流又はアシスト電圧を供給してディスク10にライト処理を補助するエネルギ、例えば、高周波磁界を発生させながらディスク10にデータをライト(アシスト記録)する。なお、リード/ライト制御部610は、アシスト素子、例えば、STO200に素子エネルギ、例えば、アシスト電流又はアシスト電圧を供給しないことによりアシスト効果なしでディスク10にデータをライトしてもよい。
測定部620は、各ディスク10及び各ヘッド15の特性を測定する。測定部620は、各ヘッド15のアシスト素子の寿命(以下、素子寿命と称する場合もある)を測定する。素子寿命は、例えば、アシスト素子の消耗度合い(若しくは消耗レベル)又は劣化度合い(若しくは劣化レベル)に相当する。例えば、素子寿命が長い場合にはアシスト素子の消耗度合いは小さく、素子寿命が短い場合にはアシスト素子の消耗度合いが大きい。測定部620は、各ヘッド15の各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給し、各アシスト素子の素子寿命を測定する。測定部620は、各ヘッド15の各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給して測定した各アシスト素子の素子寿命に基づいて、各ヘッド15に対応する素子エネルギ量及び素子寿命の関係を取得する。例えば、測定部620は、各ヘッド15の各STO200に所定のアシスト電流値のアシスト電流若しくは所定のアシスト電圧値のアシスト電圧を供給して各ヘッド15の各STO200の素子寿命を測定する。測定部620は、各ヘッド15の各STO200に所定のアシスト電流値のアシスト電流若しくは所定のアシスト電圧値のアシスト電圧を供給して測定した各ヘッド15の各STOの素子寿命に基づいて、各ヘッド15に対応する素子エネルギ量及び素子寿命の関係を取得する。測定部60は、直接測定していない種々のデータ、例えば、磁気ディスク装置の量産時に得られた種々のデータのテーブルに基づいて素子エネルギ量及び素子寿命の関係を取得してもよい。なお、各ヘッド15の各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給して所定のアシスト量のエネルギを発生させた各アシスト素子の素子寿命を測定してもよい。測定部620は、各ヘッド15の各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給して各アシスト素子から所定のアシスト量のエネルギを発生させて測定した各アシスト素子の素子寿命に基づいて、各ヘッド15に対応するアシスト量及び素子寿命の関係を取得してもよい。測定部60は、直接測定していない種々のデータ、例えば、磁気ディスク装置の量産時に得られた種々のデータのテーブルに基づいてアシスト量及び素子寿命の関係を取得してもよい。
測定部620は、各ヘッド15の各アシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を測定する。素子寿命は、アシスト素子に供給される素子エネルギの素子エネルギ量を決定する値(以下、素子エネルギ決定値と称する場合もある)、例えば、アシスト素子の抵抗(以下、素子抵抗と称する場合もある)の値(以下、素子抵抗値と称する場合もある)に相関し得る。測定部620は、所定の素子エネルギ決定値を有するアシスト素子に素子エネルギを供給して素子エネルギ量を測定する。測定部620は、所定の素子エネルギ決定値を有するアシスト素子に素子エネルギを供給して測定した素子エネルギ量に基づいて、各ヘッド15に対応する素子エネルギ量及び素子エネルギ決定値の関係を取得する。例えば、測定部620は、所定の素子抵抗値の素子抵抗を含む各STO200にアシスト電流若しくはアシスト電圧を印加して各STOに印加しているアシスト電流のアシスト電流値若しくはアシスト電圧のアシスト電圧値を測定する。測定部620は、所定の素子抵抗値の素子抵抗を含む各STO200にアシスト電流若しくはアシスト電圧を印加して測定した各STOに印加しているアシスト電流のアシスト電流値若しくはアシスト電圧のアシスト電圧値に基づいて、各ヘッド15に対応する素子エネルギ量及び素子エネルギ決定値(例えば、素子抵抗)の関係を取得する。なお、測定部620は、直接測定していない種々のデータ、例えば、磁気ディスク装置の量産時に得られた種々のデータのテーブルに基づいて素子エネルギ量及び素子エネルギ決定値の関係を取得してもよい。測定部620は、各ヘッド15に対応する素子エネルギ量及び素子エネルギ決定値の関係に基づいて、各ヘッド15に対応する素子エネルギ量及び素子寿命の関係を推定してもよい。
なお、測定部620は、各ヘッド15の各アシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を測定してもよい。測定部620は、所定の素子エネルギ決定値を有するアシスト素子に素子エネルギを供給して発生させたエネルギのアシスト量を測定してもよい。測定部620は、所定の素子エネルギ決定値を有するアシスト素子に素子エネルギを供給して測定したこのアシスト素子から発生したエネルギのアシスト量に基づいて、各ヘッド15に対応するアシスト量及び素子エネルギ決定値の関係を取得してもよい。また、測定部620は、直接測定していない種々のデータ、例えば、磁気ディスク装置の量産時に得られた種々のデータのテーブルに基づいてアシスト量及び素子エネルギ決定値の関係を取得してもよい。測定部620は、各ヘッド15に対応するアシスト量及び素子エネルギ決定値の関係に基づいて、各ヘッド15に対応するアシスト量及び素子寿命の関係を推定してもよい。
測定部620は、各ヘッド15に対応するエラーレートを測定する。測定部620は、各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給した各ヘッド15でデータをライト(アシスト記録)した各ディスク10の各領域でエラーレートを測定する。測定部620は、各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給した各ヘッド15でデータをライトした各ディスク10の各領域で測定したエラーレートに基づいて、各ヘッド15に対応する素子エネルギ量及びエラーレートの関係を取得する。例えば、測定部620は、各STO200に所定のアシスト電流値のアシスト電流若しくは所定のアシスト電圧値のアシスト電圧を印加した各ヘッド15でデータをライトした各ディスク10の各ゾーン若しくは各トラックでエラーレート、例えば、BER(Bit Error Rate)を測定する。測定部620は、各STO200に所定のアシスト電流値のアシスト電流若しくは所定のアシスト電圧値のアシスト電圧を印加した各ヘッド15でデータをライトした各ディスク10の各ゾーン若しくは各トラックで測定したエラーレートに基づいて、各ヘッド15に対応する素子エネルギ量及びエラーレートの関係を取得する。また、例えば、測定部620は、各STO200に所定のアシスト電流値のアシスト電流若しくは所定のアシスト電圧値のアシスト電圧を印加した各ヘッド15でデータをライトした各ディスク10の幾つかのゾーン若しくは幾つかのトラックでエラーレート、例えば、BERを測定する。測定部620は、各STO200に所定のアシスト電流値のアシスト電流若しくは所定のアシスト電圧値のアシスト電圧を印加した各ヘッド15でデータをライトした各ディスク10の幾つかのゾーン若しくは幾つかのトラックで測定したエラーレートに基づいて、各ヘッド15に対応する素子エネルギ量及びエラーレートの関係を取得する。測定部620は、直接測定していない種々のデータ、例えば、磁気ディスク装置の量産時に得られた種々のデータのテーブルに基づいて素子エネルギ量及びエラーレートの関係を取得してもよい。なお、測定部620は、各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給してディスク10に向かって所定のアシスト量のエネルギを発生する各ヘッド15でデータをライト(アシスト記録)した各ディスク10の各領域でエラーレートを測定してもよい。測定部620は、各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給してディスク10に所定のアシスト量のエネルギを発生する各ヘッド15でデータをライトした各ディスク10の各領域で測定したエラーレートに基づいて、各ヘッド15に対応するアシスト量及びエラーレートの関係を取得してもよい。測定部620は、直接測定していない種々のデータ、例えば、磁気ディスク装置の量産時に得られた種々のデータのテーブルに基づいてアシスト量及びエラーレートの関係を取得してもよい。
測定部620は、各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給した各ヘッド15により所定の記録密度でデータをライト(アシスト記録)した各ディスク10の各領域でエラーレートを測定する。測定部620は、各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給した各ヘッド15により所定の記録密度でデータをライトした各ディスク10の各領域で測定したエラーレートに基づいて、各ヘッド15に対応する素子エネルギ量及び記録密度の関係を取得する。例えば、測定部620は、各STO200に所定のアシスト電流値のアシスト電流若しくは所定のアシスト電圧値のアシスト電圧を印加した各ヘッド15により所定の記録密度、例えば、所定の線記録密度(BPI:Bit Per Inch)及び所定のトラック密度(TPI:Track Per Inch)でデータをライトした各ディスク10の各ゾーン若しくは各トラックでエラーレート、例えば、BERを測定する。“記録密度”は、“BPI”及び“TPI”の少なくとも一方を含む。測定部620は、直接測定していない種々のデータ、例えば、磁気ディスク装置の量産時に得られた種々のデータのテーブルに基づいて素子エネルギ量及び記録密度の関係を取得してもよい。測定部620は、各STO200に所定のアシスト電流値のアシスト電流若しくは所定のアシスト電圧値のアシスト電圧を印加した各ヘッド15により所定の記録密度でデータをライトした各ディスク10の各ゾーン若しくは各トラックで測定したエラーレートに基づいて、各ヘッド15に対応する記録密度及びエラーレートの関係を取得する。また、例えば、測定部620は、各STO200に所定のアシスト電流値のアシスト電流若しくは所定のアシスト電圧値のアシスト電圧を印加した各ヘッド15により所定の記録密度、例えば、所定のBPI及び所定のTPIでデータをライトした各ディスク10の幾つかのゾーン若しくは幾つかのトラックのエラーレート、例えば、BERを測定してもよい。測定部620は、各STO200に所定のアシスト電流値のアシスト電流若しくは所定のアシスト電圧値のアシスト電圧を印加した各ヘッド15により所定の記録密度でデータをライトした各ディスク10の幾つかのゾーン若しくは幾つかのトラックで測定したエラーレートに基づいて、各ヘッド15に対応する記録密度及びエラーレートの関係を取得してもよい。測定部620は、直接測定していない種々のデータ、例えば、磁気ディスク装置の量産時に得られた種々のデータのテーブルに基づいて記録密度及びエラーレートの関係を取得してもよい。
測定部620は、測定した各ヘッド15及び各ディスク10の特性、例えば、素子エネルギ量及び素子寿命の関係、素子エネルギ量及び素子エネルギ決定値の関係、素子エネルギ量及びエラーレートの関係、記録密度及びエラーレートの関係、アシスト量及び素子寿命の関係、アシスト量及び素子エネルギ決定値の関係、及びアシスト量及びエラーレートの関係などを所定の記録領域、例えば、各ディスク10の所定の領域、各ディスク10のシステムエリアSA、又は不揮発性メモリ80などに記録してもよい。なお、測定部620は、MPU60に設けられていなくともよい。各ヘッド15及び各ディスク10の特性、例えば、素子エネルギ量及び素子寿命の関係、素子エネルギ量及び素子エネルギ決定値の関係、素子エネルギ量及びエラーレートの関係、記録密度及びエラーレートの関係、アシスト量及び素子寿命の関係、アシスト量及び素子エネルギ決定値の関係、及びアシスト量及びエラーレートの関係などは、磁気ディスク装置1以外の他の機器により測定され、所定の記録領域、例えば、各ディスク10の所定の領域、各ディスク10のシステムエリアSA、又は不揮発性メモリ80などに記録されていてもよい。
記録密度/エネルギ制御部630は、各ヘッド15に対応する記録密度と各ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量とを調整(設定又は制御)する。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、各ヘッド15に対応するBPI及びTPI(Track Per Inch)の少なくとも一方と各ヘッド15のSTO200に供給するアシスト電流のアシスト電流値若しくはアシスト電圧のアシスト電圧値を調整(設定又は制御)する。記録密度/エネルギ制御部630は、記録密度と素子エネルギの素子エネルギ量とをヘッド15毎に調整(設定又は制御)する。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、製造工程のディスク10の容量の可変調整時に、BPI及びTPIの少なくとも一方とアシスト電流のアシスト電流値若しくはアシスト電圧のアシスト電圧値とをヘッド15毎に調整(設定又は制御)する。
記録密度/エネルギ制御部630は、製造工程において、各ヘッド15の記録密度を初期値に設定された記録密度(以下、初期記録密度と称する場合もある)に調整(又は設定)し、各ヘッド15の各アシスト素子に供給する素子エネルギ量を初期値に設定された素子エネルギ量(以下、初期エネルギ量と称する場合もある)に調整(又は設定)する。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、製造工程のディスク10の容量の可変調整時に、各ヘッド15に対応するBPIを初期値に設定されたBPI(以下、初期BPIと称する場合もある)に調整(又は設定)し、各ヘッド15に対応するTPIを初期値に設定されたTPI(以下、初期TPIと称する場合もある)に調整(又は設定)し、各ヘッド15の各STO200に印加するアシスト電流を初期値に設定されたアシスト電流値(以下、初期アシスト電流値と称する場合もある)に調整(又は設定)する。また、例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、製造工程のディスク10の容量の可変調整時に、各ヘッド15に対応するBPIを初期BPIに調整(又は設定)し、各ヘッド15に対応するTPIを初期TPIに調整(又は設定)し、各ヘッド15の各STO200に印加するアシスト電圧を初期値に設定されたアシスト電圧値(以下、初期アシスト電圧値と称する場合もある)に調整(又は設定)する。なお、記録密度/エネルギ制御部630は、製造工程のディスク10の容量の可変調整時に、各ヘッド15に対応するBPIを初期BPIに調整し、各ヘッド15の各STO200に印加するアシスト電流(又はアシスト電圧)のアシスト電流値(又はアシスト電圧値)を初期アシスト電流値(又は初期アシスト電圧値)に調整してもよい。また、記録密度/エネルギ制御部630は、製造工程のディスク10の容量の可変調整時に、各ヘッド15に対応するTPIを初期TPIに調整し、各ヘッド15の各STO200に印加するアシスト電流(又はアシスト電圧)のアシスト電流値(又はアシスト電圧値)を初期アシスト電流値(又は初期アシスト電圧値)に調整してもよい。
記録密度/エネルギ制御部630は、所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリアSA、又は不揮発性メモリ80などに各ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI及びTPI)の設定値をテーブルとして記録していてもよい。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、テーブルに記録した各ヘッド15に対応する記録密度の設定値を参照して、各ヘッド15に対応する記録密度を制御する。記録密度/エネルギ制御部630は、テーブルに記録された各ヘッド15に対応する記録密度の設定値を変更することで各ヘッド15に対応する記録密度を変更(設定又は調整)する。
記録密度/エネルギ制御部630は、所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリアSA、又は不揮発性メモリ80などに各ディスク10の記録容量の設定値をテーブルとして記録していてもよい。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、各ヘッド15に対応する記録密度の設定値の変更に応じてテーブルに記録した各ヘッド15に対応する各ディスク10の記録容量の設定値を変更することで、各ディスク10の記録容量を変更(設定又は調整)してもよい。また、例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、テーブルに記録した各ディスク10の記録容量の設定値を変更することで、各ヘッド15に対応する記録密度を変更(設定又は調整)し、各ディスク10の記録容量を変更(設定又は調整)してもよい。
記録密度/エネルギ制御部630は、所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリアSA、又は不揮発性メモリ80などに各ヘッド15の各アシスト素子(例えば、STO200)から発生させるエネルギのアシスト量の設定値をテーブルとして記録していてもよい。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、テーブルに記録した各ヘッド15の各アシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量の設定値を参照して、各ヘッド15の各アシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を制御する。記録密度/エネルギ制御部630は、テーブルに記録した各ヘッド15の各アシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量の設定値を変更することで、各ヘッド15の各アシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を変更(設定又は調整)する。なお、記録密度/エネルギ制御部630は、テーブルに記録した各ヘッド15の各アシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量の設定値を変更することで、各ヘッド15の各アシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を変更(設定又は調整)し、各ディスク10の各アシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を変更(設定又は調整)してもよい。
記録密度/エネルギ制御部630は、所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリアSA、又は不揮発性メモリ80などに各ヘッド15の各アシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量の設定値をテーブルとして記録していてもよい。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、テーブルに記録した各ヘッド15の各アシスト素子の素子エネルギ量の設定値を参照して、各ヘッド15の各アシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を制御する。記録密度/エネルギ制御部630は、テーブルに記録した各ヘッド15の各アシスト素子の素子エネルギの素子エネルギ量の設定値を変更することで、各ヘッド15の各アシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を変更(設定又は調整)する。なお、記録密度/エネルギ制御部630は、各ヘッド15の各アシスト素子のアシスト量の設定値の変更に応じてテーブルに記録された各ヘッド15の各アシスト素子の素子エネルギ量の設定値を変更(設定又は調整)することで、各ヘッド15の各アシスト素子の素子エネルギの素子エネルギ量を変更(設定又は調整)してもよい。
記録密度/エネルギ制御部630は、ディスク10の容量、例えば、合計容量を検出する。例えば、各ヘッド15に対応する記録密度を調整した後に、記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標とする合計容量(以下、目標合計容量と称する場合もある)に一致しているか一致していないかを判定する。“同じ”、“同一”、“一致”、及び“同等”などの用語は、全く同じという意味はもちろん、実質的に同じであると見做せる程度に異なるという意味を含む。
合計容量が目標合計容量に一致していないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、複数のヘッド15からヘッド(以下、対象ヘッドと称する場合もある)15を選択し、対象ヘッド15で対象ヘッド15に対応するディスク10にデータをライトした際の記録密度を調整(若しくは変更)し、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を調整(若しくは変更)する。言い換えると、合計容量が目標合計容量に一致していないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を調整(若しくは変更)し、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を調整(若しくは変更)し、対象ヘッド15に対応するディスク10の記録容量を調整する。なお、合計容量が目標合計容量に一致していないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度と対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギ量との少なくとも一方を調整(又は変更)するように構成されていてもよい。例えば、合計容量が目標合計容量に一致していないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度のみを調整(又は変更)してもよい。
例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、素子エネルギ量及び素子寿命の関係に基づいて、複数のヘッド15から記録密度等を変更する優先度(以下、単に、優先度と称する場合もある)の高い対象ヘッド15を選択してもよい。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、素子エネルギ量及び素子寿命の関係に基づいて各ヘッド15の各アシスト素子(例えば、STO200)に供給する素子エネルギ(例えば、アシスト電流又はアシスト電圧)の素子エネルギ量(例えば、アシスト電流値又はアシスト電圧値)の変化量に対応する各ヘッド15の各アシスト素子の各素子寿命の変化量を算出し、各ヘッド15の各アシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量の変化量に対応する素子寿命の変化量に基づいて、優先度の高い対象ヘッド15を選択してもよい。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、各ヘッド15の各アシスト素子に供給可能な素子エネルギ量の上限値(以下、上限エネルギ量と称する場合もある)に対する各ヘッド15の各アシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量の比率(以下、エネルギ量比率と称する場合もある)に基づいて、優先度の高い対象ヘッド15を選択してもよい。上限エネルギ量は、所定のヘッド15の所定のアシスト素子に供給した場合に所定の素子寿命を担保可能な最大の素子エネルギ量に相当する。言い換えると、上限エネルギ量は、所定のヘッド15の所定のアシスト素子に供給可能な素子エネルギ量の上限値に相当する。
例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、記録密度及び素子エネルギ量の関係に基づいて、記録密度の変化量に対応するエラーレート(例えば、BER)の変化量と素子エネルギ量の変化量に対応するエラーレートの変化量とが一致するように、対象ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI)を調整し、対象ヘッド15のアシスト素子(例えば、STO200)に供給する素子エネルギ(例えば、アシスト電流又はアシスト電圧)の素子エネルギ量(例えば、アシスト電流値又はアシスト電圧値)を調整する。記録密度/エネルギ制御部630は、各ヘッド15及び各ディスク10の特性、例えば、素子エネルギ量及び素子寿命の関係、素子エネルギ量及び素子エネルギ決定値の関係、素子エネルギ量及びエラーレートの関係、及び記録密度及びエラーレートの関係などに基づいて、各ヘッド15に対応する記録密度及び素子エネルギ量の関係を取得する。
記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量に一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を調整し、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を調整する処理を繰り返す。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量に一致するまで、複数のヘッド15から優先度の高い順に対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を調整し、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を調整する処理を繰り返す。
例えば、各ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI及びTPI)を調整した後に、記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量よりも大きいか大きくないかを判定する。なお、各ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI及びTPI)を調整した後に、記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量よりも大きいか小さいかを判定してもよい。また、合計容量が目標合計容量に一致していないと判定した場合に、記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量よりも大きいか大きくないかを判定してもよい。
例えば、合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、素子エネルギ量及び素子寿命の関係に基づいて複数のヘッド15の複数のアシスト素子(例えば、STO200)にそれぞれ供給する素子エネルギ(例えば、アシスト電流若しくはアシスト電圧)の素子エネルギ量(例えば、アシスト電流値若しくはアシスト電圧値)の変化量にそれぞれ対応する複数のアシスト素子の素子寿命の変化量をそれぞれ算出する。記録密度/エネルギ制御部630は、算出した複数のヘッド15の素子寿命の変化量に基づいて、所定の素子エネルギ量の変化量の素子エネルギを減少させた場合に素子寿命の変化量が最も大きいヘッド15、つまり、所定の素子エネルギ量の変化量の素子エネルギを減少させた場合に素子寿命が最も改善されるヘッド15を対象ヘッド15として複数のヘッド15から選択する。また、例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、複数のヘッド15にそれぞれ対応する複数のエネルギ量比率に基づいて、複数のエネルギ量比率の内の最も大きいエネルギ量比率に対応するヘッド15、つまり、上限エネルギ量に最も近い素子エネルギ量の素子エネルギが供給されているヘッド15を対象ヘッド15として複数のヘッド15から選択してもよい。
合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI)を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させる。言い換えると、合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI)を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させ、対象ヘッド15に対応するディスク10の記録容量を減少させる。なお、合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI)を減少させ、対象ヘッド15に対応する記録密度の変化量に応じて対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させてもよい。また、合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させ、対象ヘッド15に対応する素子エネルギ量の変化量に応じて対象ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI)を減少させてもよい。例えば、合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、記録密度及び素子エネルギ量の関係に基づいて、記録密度の変化量に対応するエラーレートの変化量と素子エネルギ量の変化量に対応するエラーレートの変化量とが一致するように、対象ヘッド15に対応する記録密度を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させる。記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量に一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させる処理を繰り返す。
例えば、合計容量が目標合計容量よりも大きくないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量よりも小さいか小さくないかを判定する。合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、素子エネルギ量及び素子寿命の関係に基づいて複数のヘッド15の複数のアシスト素子(例えば、STO200)にそれぞれ供給する素子エネルギ(例えば、アシスト電流若しくはアシスト電圧)の素子エネルギ量(例えば、アシスト電流値若しくはアシスト電圧値)の変化量にそれぞれ対応する複数のヘッド15の素子寿命の変化量をそれぞれ算出する。記録密度/エネルギ制御部630は、算出した複数のヘッド15の素子寿命の変化量に基づいて、所定の素子エネルギ量の変化量の素子エネルギを増大させた場合に素子寿命の変化量が最も小さいヘッド15、つまり、所定の素子エネルギ量の変化量の素子エネルギを増大させた場合に素子寿命が最も変化しないヘッド15を対象ヘッド15として選択する。
例えば、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させる。言い換えると、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させ、対象ヘッド15に対応するディスク10の記録容量を増大させる。なお、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度のみを増大させてもよい。言い換えると、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、各ヘッド15の各アシスト素子に供給する素子エネルギ量を増大させなくともよい。合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15に対応する記録密度の変化量に応じて対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させてもよい。また、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させ、対象ヘッド15に対応する記録密度の変化量に応じて対象ヘッド15の対応する記録密度を増大させてもよい。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、記録密度及び素子エネルギ量の関係に基づいて、記録密度の変化量に対応するエラーレートの変化量と素子エネルギ量の変化量に対応するエラーレートの変化量とが一致するように、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギ量を増大させる。記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量に一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギ量を増大させる処理を繰り返す。
また、合計容量が目標合計容量に一致していないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を調整(若しくは変更)し、対象ヘッド15のアシスト素子(例えば、STO200)から発生させるエネルギ(例えば、高周波磁界)のアシスト量を調整(若しくは変更)し、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を調整(若しくは変更)してもよい。言い換えると、合計容量が目標合計容量に一致していないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を調整し、対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を調整し、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を調整し、対象ヘッド15に対応するディスク10の記録容量を調整してもよい。なお、合計容量が目標合計容量に一致していないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量と対象ヘッド15でデータをライトした際の記録密度との少なくとも一方を調整(又は変更)するように構成されていてもよい。例えば、合計容量が目標合計容量に一致していないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度のみを調整(又は変更)してもよい。
例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、アシスト量及び素子寿命の関係に基づいて、複数のヘッド15から優先度の高い対象ヘッド15を選択してもよい。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、アシスト量及び素子寿命の関係に基づいて各ヘッド15の各アシスト素子(例えば、STO200)から発生させるエネルギのアシスト量の変化量に対応する各ヘッド15の各アシスト素子の各素子寿命の変化量を算出し、各ヘッド15の各アシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量に対応する素子寿命の変化量に基づいて優先度の高い対象ヘッドを選択してもよい。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、各ヘッド15の各アシスト素子から発生されるアシスト量の上限値(以下、上限アシスト量と称する場合もある)に対する各ヘッド15の各アシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量の比率(以下、アシスト量比率と称する場合もある)に基づいて、優先度の高い対象ヘッド15を選択してもよい。上限アシスト量は、所定のヘッド15から発生した場合に所定の素子寿命を担保可能な最大のアシスト量に相当する。言い換えると、上限アシスト量は、所定のヘッド15の所定のアシスト素子に供給可能なアシスト量の上限値に相当する。
例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、記録密度及びアシスト量の関係に基づいて、記録密度の変化量に対応するエラーレート(例えば、BER)の変化量とアシスト量の変化量に対応するエラーレートの変化量とが一致するように、対象ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI)を調整し、対象ヘッド15のアシスト素子(例えば、STO200)から発生させるエネルギ(例えば、高周波磁界)のアシスト量を調整する。記録密度/エネルギ制御部630は、各ヘッド15及び各ディスク10の特性、例えば、アシスト量及び素子寿命の関係、アシスト量及び素子エネルギ決定値の関係、アシスト量及びエラーレートの関係、及び記録密度及びエラーレートの関係などに基づいて、各ヘッド15に対応する記録密度及びアシスト量の関係を取得する。
記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量に一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を調整し、対象ヘッド15のアシスト素子から発生されるエネルギのアシスト量を調整し、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を調整する処理を繰り返す。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量に一致するまで、複数のヘッド15から優先度の高い順に対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を調整し、対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を調整し、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を調整する処理を繰り返す。
例えば、各ヘッド15に対応する記録密度(BPI及びTPI)を調整した後に、記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量よりも大きいか大きくないかを判定する。
例えば、合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、アシスト量及び素子寿命の関係に基づいて複数のヘッド15の複数のアシスト素子(例えば、STO200)からそれぞれ発生させるエネルギ(例えば、高周波磁界)のアシスト量の変化量にそれぞれ対応する複数のアシスト素子の素子寿命の変化量をそれぞれ算出してもよい。記録密度/エネルギ制御部630は、算出した複数のヘッド15の素子寿命の変化量に基づいて、所定のアシスト量の変化量のエネルギを減少させた場合に素子寿命の変化量が最も大きいヘッド15、つまり、所定のアシスト量の変化量のエネルギを減少させた場合に素子寿命が最も改善されるヘッド15を対象ヘッド15として複数のヘッド15から選択する。また、例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、複数のヘッド15にそれぞれ対応する複数のアシスト量比率に基づいて、複数のアシスト量比率の内の最も大きいアシスト量比率に対応するヘッド15、つまり、上限アシスト量に最も近いアシスト量のエネルギを発生しているヘッド15を対象ヘッド15として複数のヘッド15から選択してもよい。
合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI)を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を減少させる。言い換えると、合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を減少させ、対象ヘッド15に対応するディスク10の記録容量を減少させてもよい。なお、合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI)を減少させ、対象ヘッド15に対応する記録密度の変化量に応じて対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を減少させてもよい。なお、合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI)を減少させ、対象ヘッド15に対応する記録密度の変化量に応じて対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を減少させてもよい。また、合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を減少させ、対象ヘッド15に対応するアシスト量の変化量に応じて記録密度(例えば、BPI)を減少させてもよい。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、記録密度及びアシスト量の関係に基づいて、記録密度の変化量に対応するエラーレートの変化量とアシスト量の変化量に対応するエラーレートの変化量とが一致するように、対象ヘッド15に対応する記録密度を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を減少させる。記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量に一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を減少させる処理を繰り返す。
例えば、合計容量が目標合計容量よりも大きくないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量よりも小さいか小さくないかを判定する。合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、アシスト量及び素子寿命の関係に基づいて複数のヘッド15の複数のアシスト素子(例えば、STO200)からそれぞれ発生させるエネルギのアシスト量の変化量にそれぞれ対応する複数のヘッド15の素子寿命の変化量をそれぞれ算出してもよい。記録密度/エネルギ制御部630は、算出した複数のヘッド15の素子寿命の変化量に基づいて、所定のアシスト量の変化量のエネルギを増大させた場合に素子寿命の変化量が最も小さいヘッド15、つまり、所定のアシスト量の変化量のエネルギを増大させた場合に素子寿命が最も変化しないヘッド15を対象ヘッド15として選択する。
例えば、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を増大させる。言い換えると、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を増大させ、対象ヘッド15に対応するディスク10の記録容量を増大させてもよい。なお、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度のみを増大させてもよい。言い換えると、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、各ヘッド15の各アシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を増大させなくともよい。合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15に対応する記録密度の変化量に応じて対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を増大させてもよい。また、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を増大させ、対象ヘッド15に対応するアシスト量の変化量に応じて対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させてもよい。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、記録密度及びアシスト量の関係に基づいて、記録密度の変化量に対応するエラーレートの変化量とアシスト量の変化量に対応するエラーレートの変化量とが一致するように、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を増大させる。記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量に一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を増大させる処理を繰り返す。
図4は、各ヘッド15の記録密度のテーブルTB1の一例を示す図である。図4において、テーブルTB1は、各ヘッド15-0、15-1、15-2、15-3、…、15-(N-1)、15-Nと、各ヘッド15-0、15-1、15-2、15-3、…、15-(N-1)、15-Nに対応する各記録密度RD0、RD1、RD2、RD3、…、RDN-1、RDNとを含む。例えば、テーブルTB1に示すヘッド15-0、15-1、15-2、15-3、…、15-(N-1)、15-Nは、それぞれ、図3に示したヘッド15-0、15-1、15-2、15-3、…、15-(N-1)、15-Nに対応している。テーブルTB1において、記録密度は、例えば、BPIに相当する。なお、テーブルTB1において、記録密度は、例えば、TPIに相当してもよいし、BPI及びTPIに相当してもよい。図4において、記録密度RD0乃至RDNは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
図4に示した例では、記録密度/エネルギ制御部630は、複数のヘッド15-0乃至15-Nに対応する複数の記録密度を複数の記録密度RD0乃至RDNにそれぞれ調整する。記録密度/エネルギ制御部630は、各ヘッド15―0乃至15-Nに対応する各記録密度RD0乃至RDNに記録する。
図5は、各ディスク10の記録面の記録容量のテーブルTB2の一例を示す図である。図5において、テーブルTB2は、ディスク10-1の表面S0及び裏面S1と、ディスク10-2の表面S2及び裏面S3と、…、ディスク10-Nの表面SN-1及び裏面SNと、各記録面S0、S1、S2、S3、…、S(N-1)、SNに対応する各記録容量C0、C1、C2、C3、…、CN-1、CNと、各記録面S0、S1、S2、S3、…、S(N-1)、SNに対応する目標とする各記録容量(以下、目標容量又はターゲット容量と称する場合もある)TC0、TC1、TC2、TC3、…、TCN-1、TCNと、複数の記録面S0乃至SNにそれぞれ対応する複数の記録容量C0乃至CNの和に相当する合計容量SCと、複数の記録面S0乃至SNにそれぞれ対応する複数の目標容量TC0乃至TCNの和に相当する目標合計容量STCとを含む。例えば、テーブルTB2に示す記録面S0、S1、S2、S3、…、S(N-1)、SNは、それぞれ、図3に示した記録面S0、S1、S2、S3、…、S(N-1)、SNに対応している。つまり、記録容量C0は、ヘッド15-0で記録面S0にライト可能なデータの記録容量に相当し、記録容量C1は、ヘッド15-1で記録面S1にライト可能なデータの記録容量に相当し、記録容量C2は、ヘッド15-2で記録面S2にライト可能なデータの記録容量に相当し、記録容量C3は、ヘッド15-3で記録面S3にライト可能なデータの記録容量に相当し、記録容量CN-1は、ヘッド15-(N-1)で記録面S(N-1)にライト可能なデータの記録容量に相当し、記録容量CNは、ヘッド15-Nで記録面SNにライト可能なデータの記録容量に相当する。図5において、記録容量C0乃至CNは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、図5において、目標容量TC0乃至TCNは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
図5に示した例では、記録密度/エネルギ制御部630は、複数の記録面S0乃至SNにそれぞれ対応する複数の記録容量C0乃至CNの合計容量SCが複数の記録面S0乃至SNにそれぞれ対応する複数の目標容量TC0乃至TCNの合計目標容量TSCよりも小さいか大きいかを判定する。
図6は、各ヘッド15のアシスト素子から発生されるエネルギのアシスト量のテーブルTB3の一例を示す図である。図6において、テーブルTB3は、各ヘッド15-0、15-1、15-2、15-3、…、15-(N-1)、15-Nと、各ヘッド15-0、15-1、15-2、15-3、…、15-(N-1)、15-Nに対応する各アシスト量AS0、AS1、AS2、AS3、…、ASN-1、ASNと、各ヘッド15-0、15-1、15-2、15-3、…、15-(N-1)、15-Nに対応する各上限アシスト量MA0、MA1、MA2、MA3、…、MAN-1、MANと、各上限アシスト量MA0、MA1、MA2、MA3、…、MAN-1、MANに対する各アシスト量AS0、AS1、AS2、AS3、…、ASN-1、ASNの各アシスト量比率65%、86%、79%、70%、…、67%、76%と、を示している。
図6に示した例において、記録密度/エネルギ制御部630は、図5に示した合計容量SCが目標合計容量STCよりも大きいと判定した場合、テーブルTB3から最も大きいアシスト量比率(86%)に対応するヘッド15-1を対象ヘッド15-1として選択する。対象ヘッド15-1を選択した後に、記録密度/エネルギ制御部630は、図4に示しめした対象ヘッド15-1に対応する記録密度RD1を減少させ、図6に示す対象ヘッド15-1のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量AS1を減少させる。
対象ヘッド15-1に対応する記録密度RD1と対象ヘッド15-1のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量AS1とを減少させた後に、記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量STCよりも大きいか小さいかを判定する。合計容量が目標合計容量STCよりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、テーブルTB3から最も大きいアシスト量比率(79%)に対応するヘッド15-2を対象ヘッド15-2として選択する。対象ヘッド15-2を選択した後に、記録密度/エネルギ制御部630は、図4に示した対象ヘッド15-2に対応する記録密度RD2を減少させ、図6に示す対象ヘッド15-2のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量AS2を減少させる。
記録密度/エネルギ制御部630は、例えば、合計容量が目標合計容量STCに一致するまで、ヘッド15-1及び15-2以外の他のヘッド15-0乃至15-Nから対象ヘッドを選択し、対象ヘッドのアシスト素子から発生されるエネルギのアシスト量を減少させ、対象ヘッドに対応する記録密度を減少させる処理を繰り返す。
図6に示した例において、記録密度/エネルギ制御部630は、図5に示した合計容量SCが目標合計容量STCよりも小さいと判定した場合、テーブルTB3から最も小さいアシスト比率(67%)に対応するヘッド15-(N-1)を対象ヘッド15-(N-1)として選択する。対象ヘッド15―(N-1)を選択した後に、記録密度/エネルギ制御部630は、図4に示した対象ヘッド15-(N-1)に対応する記録密度RDN-1を増大させ、図6に示す対象ヘッド15-(N-1)のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量ASN-1を増大させる。
対象ヘッド15-(N-1)に対応する記録密度RDN-1と対象ヘッド15-(N-1)のアシスト素子に発生させるエネルギのアシスト量ASN-1とを増大させた後に、記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量STCよりも大きいか小さいかを判定する。合計容量が目標合計容量STCよりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、テーブルTB3から最も小さいエネルギ量比率(70%)に対応するヘッド15-3を対象ヘッド15-3として選択する。対象ヘッド15-3を選択した後に、記録密度/エネルギ制御部630は、図4に示した対象ヘッド15-3に対応する記録密度RD3を増大させ、図6に示す対象ヘッド15-3のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量AS3を増大させる。
記録密度/エネルギ制御部630は、例えば、合計容量が目標合計容量STCに一致するまで、ヘッド15-3及び15-(N-1)以外の他のヘッド15―0乃至15-Nから対象ヘッドを選択し、対象ヘッドに対応する記録密度を増大させ、対象ヘッドのアシスト素子から発生されるエネルギのアシスト量を増大させる処理を繰り返す。
図7は、各ヘッド15のアシスト素子に供給される素子エネルギの素子エネルギ量のテーブルTB3の一例を示す図である。図7において、テーブルTB4は、各ヘッド15-0、15-1、15-2、15-3、…、15-(N-1)、15-Nと、各ヘッド15-0、15-1、15-2、15-3、…、15-(N-1)、15-Nに対応する各素子エネルギ量E0、E1、E2、E3、…、EN-1、ENと、各ヘッド15-0、15-1、15-2、15-3、…、15-(N-1)、15-Nに対応する各上限エネルギ量ME0、ME1、ME2、ME3、…、MEN-1、MENと、各素子エネルギ量E0、E1、E2、E3、…、EN-1、ENに対する各上限エネルギ量ME0、ME1、ME2、ME3、…、MEN-1、MENの各エネルギ量比率65%、86%、79%、70%、…、67%、76%と、を示している。
図7に示した例において、記録密度/エネルギ制御部630は、図5に示した合計容量SCが目標合計容量STCよりも大きいと判定した場合、テーブルTB4から最も大きいエネルギ量比率(86%)に対応するヘッド15-1を対象ヘッド15-1として選択する。対象ヘッド15-1を選択した後に、記録密度/エネルギ制御部630は、図7に示す対象ヘッド15-1のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量E1を減少させ、図4に示した対象ヘッド15-1に対応する記録密度RD1を減少させる。なお、記録密度/エネルギ制御部630は、図6に示した対象ヘッド15-1のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量AS1を減少させ、図7に示す対象ヘッド15-1のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量E1を減少させ、図4に示した対象ヘッド15-1に対応する記録密度RD1を減少させてもよい。
対象ヘッド15-1に対応する記録密度RD1と対象ヘッド15-1のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量E1とを減少させた後に、記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量STCよりも大きいか小さいかを判定する。合計容量が目標合計容量STCよりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、テーブルTB4から最も大きいエネルギ量比率(79%)に対応するヘッド15-2を対象ヘッド15-2として選択する。対象ヘッド15-2を選択した後に、記録密度/エネルギ制御部630は、図4に示した対象ヘッド15-2に対応する記録密度RD2を減少させ、図7に示す対象ヘッド15-2のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量E2を減少させる。なお、記録密度/エネルギ制御部630は、図4に示した対象ヘッド15-2に対応する記録密度RD2を減少させ、図6に示した対象ヘッド15-2のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量AS2を減少させ、図7に示す対象ヘッド15-2のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させてもよい。
記録密度/エネルギ制御部630は、例えば、合計容量が目標合計容量STCに一致するまで、ヘッド15-1及び15-2以外の他のヘッド15-0乃至15-Nから対象ヘッドを選択し、対象ヘッドに対応する記録密度を減少させ、対象ヘッドのアシスト素子に供給される素子エネルギの素子エネルギ量を減少させる処理を繰り返す。なお、記録密度/エネルギ制御部630は、例えば、合計容量が目標合計容量STCに一致するまで、ヘッド15-1及び15-2以外の他のヘッド15-0乃至15-Nから対象ヘッドを選択し、対象ヘッドに対応する記録密度を減少させ、対象ヘッドのアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を減少させ、アシスト量の変化量に応じて対象ヘッドのアシスト素子に供給される素子エネルギの素子エネルギ量を減少させる処理を繰り返してもよい。
図7に示した例において、記録密度/エネルギ制御部630は、図5に示した合計容量SCが目標合計容量STCよりも小さいと判定した場合、テーブルTB4から最も小さいアシスト比率(67%)に対応するヘッド15-(N-1)を対象ヘッド15-(N-1)として選択する。対象ヘッド15-(N-1)を選択した後、記録密度/エネルギ制御部630は、図4に示した対象ヘッド15-(N-1)に対応する記録密度RDN-1を増大させ、対象ヘッド15-(N-1)のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量EN-1を増大させる。なお、記録密度/エネルギ制御部630は、図4に示した対象ヘッド15-(N-1)に対応する記録密度RDN―1及び第2記録密度TPN-1を増大させ、図6に示した対象ヘッド15-(N-1)のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量ASN-1を増大させ、アシスト量ASN-1の変化量に応じて対象ヘッド15-(N-1)のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量EN-1を増大させてもよい。
対象ヘッド15-(N-1)に対応する記録密度RDN-1と対象ヘッド15-(N-1)のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量EN-1とを増大させた後に、記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量STCよりも大きいか小さいかを判定する。合計容量が目標合計容量STCよりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、テーブルTB4から最も小さいエネルギ量比率(70%)に対応するヘッド15-3を対象ヘッド15-3として選択する。記録密度/エネルギ制御部630は、図4に示した対象ヘッド15-3に対応する記録密度RD3を増大させ、対象ヘッド15-3のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量ME3を増大させる。なお、記録密度/エネルギ制御部630は、図4に示した対象ヘッド15-3に対応する記録密度RD3を増大させ、図6に示した対象ヘッド15-3のアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量AS3を増大させ、アシスト量AS3の変化量に応じて対象ヘッド15-3のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させてもよい。
記録密度/エネルギ制御部630は、例えば、合計容量が目標合計容量STCに一致するまで、ヘッド15-3及び15-(N-1)以外の他のヘッド15-0乃至15-Nから対象ヘッドを選択し、対象ヘッドに対応する記録密度を増大させ、対象ヘッドのアシスト素子に供給される素子エネルギの素子エネルギ量を増大させる処理を繰り返す。なお、記録密度/エネルギ制御部630は、例えば、合計容量が目標合計容量STCに一致するまで、ヘッド15-3及び15-(N-1)以外の他のヘッド15-0乃至15-Nから対象ヘッドを選択し、対象ヘッドに対応する記録密度を増大させ、対象ヘッドのアシスト素子から発生させるエネルギのアシスト量を増大させ、アシスト量の変化量に応じて対象ヘッドのアシスト素子に供給される素子エネルギの素子エネルギ量を増大させる処理を繰り返してもよい。
図8は、本実施形態に係る素子エネルギ量及び素子エネルギ決定値の関係の一例を示す図である。図8において、縦軸は、磁気ディスク装置1の複数のヘッド15にそれぞれ搭載された複数のアシスト素子に供給される平均的な素子エネルギ量、例えば、アシスト電流又はアシスト電圧を示し、横軸は、磁気ディスク装置1の複数のヘッド15に搭載された複数のアシスト素子の平均的な素子エネルギ決定値、例えば、素子抵抗値を示している。図8の縦軸の素子エネルギ量は、矢印の先端の方向に進むに従って大きくなる。図8の横軸の素子エネルギ決定値は、矢印の先端の方向に進むに従って大きくなる。図8において、白い丸WDは、素子エネルギ量を調整しない場合の所定の素子エネルギ決定値に対する所定の素子エネルギ量を示し、黒い丸BDは、素子エネルギ量を調整した場合の所定の素子エネルギ決定値に対する所定の素子エネルギ量を示している。
図8に示した例では、白い丸WDは、素子エネルギ決定値が大きくなるに従って、大きくなる。言い換えると、前述のように、例えば、図7に示したように素子エネルギ量(又は、図6に示したようにアシスト量)を調整しない場合、素子エネルギ量は、素子エネルギ決定値に比例して大きくなる。黒い丸BDは、素子エネルギ決定値と相関していない。言い換えると、前述のように、例えば、図7に示したように素子エネルギ量(又は、巣6に示したようにアシスト量)を調整した場合、素子エネルギ量は、素子エネルギ決定値に相関しない。
図9は、本実施形態に係るヘッド15の調整方法の一例を示すフローチャートである。
MPU60は、素子エネルギ量及び素子寿命の関係を取得し(B901)、素子エネルギ量及びエラーレートの関係を取得し(B902)、記録密度及びエラーレートの関係を取得する(B903)。なお、MPU60は、直接測定していない種々のデータ、例えば、磁気ディスク装置の量産時に得られた種々のデータのテーブルから素子エネルギ量及び素子寿命の関係、素子エネルギ及びエラーレートの関係、及び記録密度及びエラーレートの関係等を取得してもよい。MPU60は、記録密度、例えば、BPI及びTPIを初期記録密度、例えば、初期BPI及び初期TPIに調整する(B904)。MPU60は、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択する(B905)。例えば、MPU60は、素子エネルギ量及び素子寿命の関係に基づいて、各ヘッド15の各アシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量の変化量に対応する各ヘッド15の各アシスト素子の各素子寿命の変化量を算出し、各ヘッド15の各アシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量の変化量に対応する素子寿命の変化量に基づいて複数のヘッド15から優先度の高い対象ヘッドを選択する。例えば、MPU60は、各ヘッド15の各アシスト素子に対応するエネルギ量比率に基づいて、複数のヘッド15から優先度の高い対象ヘッドを選択してもよい。また、例えば、MPU60は、各ヘッド15の各アシスト素子に対応するアシスト量比率に基づいて、複数のヘッド15から優先度の高い対象ヘッドを選択してもよい。MPU60は、合計容量が目標合計容量よりも大きいか大きくないかを判定する(B906)。合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合(B906のYES)、MPU60は、対象ヘッド15に対応する記録密度、例えば、BPIを減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギ、例えば、アシスト電流若しくはアシスト電圧の素子エネルギ量、例えば、アシスト電流値若しくはアシスト電圧値を減少させ(B907)、B905の処理へ進む。合計容量が目標合計容量よりも大きくないと判定した場合(B906のNO)、MPU60は、合計容量が目標合計容量よりも小さいか小さくないかを判定する(B908)。合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合(B908のYES)、MPU60は、対象ヘッド15に対応する記録密度、例えば、BPIを増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギ、例えば、アシスト電流若しくはアシスト電圧の素子エネルギ量、例えば、アシスト電流値若しくはアシスト電圧値を増大させ(B909)、B905の処理へ進む。合計容量が目標合計容量よりも小さくないと判定した場合(B908のNO)、MPU60は、処理を終了する。言い換えると、MPU60は、合計容量が目標合計容量に一致していると判定した場合、処理を終了する。
本実施形態によれば、磁気ディスク装置1は、所定の素子エネルギ量(例えば、アシスト電流値又はアシスト電圧値)の素子エネルギ(例えば、アシスト電流又はアシスト電圧)を供給されることでディスク10に対して所定のアシスト量のエネルギ(例えば、高周波磁界)を発生させるアシスト素子(例えば、STO200)を有する複数のヘッド15を有している。磁気ディスク装置1は、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択する。磁気ディスク装置1は、合計容量が目標合計容量よりも大きいか大きくないかを判定する。合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、磁気ディスク装置1は、対象ヘッド15に対応する記録密度、例えば、BPIを減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させる。磁気ディスク装置1は、合計容量が目標合計容量と一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させる処理を繰り返す。合計容量が目標合計容量よりも大きくないと判定した場合、磁気ディスク装置1は、合計容量が目標合計容量よりも小さいか小さくないかを判定する。合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、磁気ディスク装置1は、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させる。磁気ディスク装置1は、合計容量が目標合計容量と一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させる処理を繰り返す。磁気ディスク装置1は、所定のヘッド15の記録密度とこのヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量とを調整することにより、データの品質を向上し、且つアシスト素子の素子寿命を改善することができる。そのため、磁気ディスク装置1は、信頼性を向上することができる。
次に、他の実施形態及び変形例に係る磁気ディスク装置1について説明する。他の実施形態及び変形例において、前述の第1実施形態と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
(変形例1)
変形例1に係る磁気ディスク装置1は、ヘッド15の調整方法が前述した第1実施形態と異なっている。
記録密度/エネルギ制御部630は、各ディスク10の所定の領域の記録容量の合計(以下、部分合計容量と称する場合もある)を検出する。例えば、各ヘッド15の対応する記録密度を調整した後に、記録密度/エネルギ制御部630は、部分合計容量が目標とする部分合計容量(以下、目標部分容量と称する場合もある)に一致しているか一致していないかを判定する。なお、部分合計容量は、磁気ディスク装置1の全てのディスク10の記録面の一部の記録容量の合計であってもよいし、磁気ディスク装置1の幾つかのディスク10の記録面の一部の記録容量の合計であってもよいし、磁気ディスク装置1の1つのディスク10の記録面の一部の記録容量であってもよい。
部分合計容量が目標部分容量に一致していないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15で対象ヘッド15に対応するディスク10にデータをライトした際の記録密度(例えば、BPI)を調整(若しくは変更)し、対象ヘッド15のアシスト素子(例えば、STO)に供給する素子エネルギ(例えば、アシスト電流又はアシスト電圧)の素子エネルギ量(例えば、アシスト電流値又はアシスト電圧値)を調整(若しくは変更)する。なお、部分合計容量が目標部分容量に一致していないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度と対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギ量との少なくとも一方を調整(又は変更)するように構成されていてもよい。例えば、部分合計容量が目標部分容量に一致していないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度のみを調整(又は変更)してもよい。
記録密度/エネルギ制御部630は、部分合計容量が目標部分容量に一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を調整し、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を調整する処理を繰り返す。例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、部分合計容量が目標合計容量に一致するまで、複数のヘッド15から優先度の高い順に対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を調整し、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を調整する処理を繰り返す。
例えば、各ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI及びTPI)を調整した後に、記録密度/エネルギ制御部630は、部分合計容量が目標部分容量よりも大きいか大きくないかを判定する。例えば、部分合計容量が目標部分容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、素子エネルギ量及び素子寿命の関係に基づいて複数のヘッド15の複数のアシスト素子(例えば、STO200)にそれぞれ供給する素子エネルギ(例えば、アシスト電流若しくはアシスト電圧)の素子エネルギ量(例えば、アシスト電流値若しくはアシスト電圧値)の変化量にそれぞれ対応する複数のアシスト素子の素子寿命の変化量をそれぞれ算出する。記録密度/エネルギ制御部630は、算出した複数のヘッド15の素子寿命の変化量に基づいて、所定の素子エネルギ量の変化量の素子エネルギを減少させた場合に素子寿命が最も改善されるヘッド15を対象ヘッド15として複数のヘッド15から選択する。
部分合計容量が目標部分容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI)を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させる。なお、部分合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI)を減少させ、対象ヘッド15に対応する記録密度の変化量に応じて対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させてもよい。また、部分合計容量が目標部分容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させ、対象ヘッド15に対応する素子エネルギ量の変化量に応じて対象ヘッド15に対応する記録密度(例えば、BPI)を減少させてもよい。例えば、部分合計容量が目標部分容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、記録密度及び素子エネルギ量の関係に基づいて、記録密度の変化量に対応するエラーレートの変化量と素子エネルギ量の変化量に対応するエラーレートの変化量とが一致するように、対象ヘッド15に対応する記録密度を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させる。記録密度/エネルギ制御部630は、部分合計容量が目標部分容量に一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させる処理を繰り返す。
例えば、部分合計容量が目標部分容量よりも大きくないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、部分合計容量が目標部分容量よりも小さいか小さくないかを判定する。部分合計容量が目標部分容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、素子エネルギ量及び素子寿命の関係に基づいて複数のヘッド15の複数のアシスト素子(例えば、STO200)にそれぞれ供給する素子エネルギ(例えば、アシスト電流若しくはアシスト電圧)の素子エネルギ量(例えば、アシスト電流値若しくはアシスト電ある値)の変化量にそれぞれ対応する複数のヘッド15の素子寿命の変化量をそれぞれ算出する。記録密度/エネルギ制御部630は、算出した複数のヘッド15の素子寿命の変化量に基づいて、所定の素子エネルギ量の変化量の素子エネルギを増大させた場合に素子寿命が最も変化しないヘッド15を対象ヘッド15として選択する。
例えば、部分合計容量が目標部分容量よりも大きくないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギを増大させる。なお、部分合計容量が目標部分容量よりも大きくないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度のみを増大させてもよい。部分合計容量が目標部分容量よりも大きくないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15に対応する記録密度の変化量に応じて対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させてもよい。また、部分合計容量が目標部分容量よりも大きくないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させ、対象ヘッド15に対応する記録密度の変化量に応じて対象ヘッド15の対応する記録密度を増大させてもよい。記録密度/エネルギ制御部630は、部分合計容量が目標部分容量に一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15に対応する記録密度の変化量に応じて対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギ量を増大させる処理を繰り返す。
図10は、変形例1に係るヘッド15の調整方法の一例を示すフローチャートである。
MPU60は、素子エネルギ量及び素子寿命の関係を取得し(B901)、素子エネルギ量及びエラーレートの関係を取得し(B902)、記録密度及びエラーレートの関係を取得する(B903)。なお、MPU60は、直接測定していない種々のデータ、例えば、磁気ディスク装置の量産時に得られた種々のデータのテーブルから素子エネルギ量及び素子寿命の関係、素子エネルギ及びエラーレートの関係、及び記録密度及びエラーレートの関係等を取得してもよい。MPU60は、記録密度を調整し(B904)、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択する(B905)。MPU60は、部分合計容量が目標部分容量よりも大きいか大きくないかを判定する(B1001)。部分合計容量が目標部分容量よりも大きいとは判定した場合(B1001のYES)、MPU60は、対象ヘッド15に対応する記録密度を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させ(B907)、B905の処理へ進む。部分合計容量が目標部分容量よりも大きくないと判定した場合(B1001のNO)、MPU60は、部分合計容量が目標部分容量よりも小さいか小さくないかを判定する(B1002)。部分合計容量が目標部分容量よりも小さいと判定した場合(B1002のYES)、MPU60は、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させ(B909)、B905の処理へ進む。部分合計容量が目標部分容量よりも小さくないと判定した場合(B1002のNO)、MPU60は、処理を終了する。言い換えると、MPU60は、部分合計容量が目標部分容量に一致していると判定した場合、処理を終了する。
変形例1によれば、磁気ディスク装置1は、部分合計容量が目標部分容量よりも大きいか大きくないかを判定する。部分合計容量が目標部分容量よりも大きいと判定した場合、磁気ディスク装置1は、対象ヘッド15に対応する記録密度、例えば、BPIを減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させる。磁気ディスク装置1は、部分合計容量が目標部分容量と一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させる処理を繰り返す。部分合計容量が目標部分容量よりも大きくないと判定した場合、磁気ディスク装置1は、部分合計容量が目標部分容量よりも小さいか小さくないかを判定する。部分合計容量が目標部分容量よりも小さいと判定した場合、磁気ディスク装置1は、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させる。磁気ディスク装置1は、部分合計容量が目標部分容量と一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させる処理を繰り返す。そのため、磁気ディスク装置1は、信頼性を向上することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る磁気ディスク装置1は、ヘッド15の調整方法が前述した第1実施形態及び変形例の磁気ディスク装置1と異なっている。
測定部620は、各ヘッド15に対応する記録密度により所定の領域(以下、現在の領域と称する場合もある)に半径方向に隣接する領域(以下、隣接領域と称する場合もある)にデータをライト(以下、隣接ライトと称する場合もある)した場合の現在の領域に対応するエラーレートへの影響量(以下、記録密度の影響量と称する場合もある)を測定する。“隣接する”という用語は、“連続している”という意味はもちろん、“実質的に連続していると見做せる程度に離れている”という意味も含む。記録密度の影響量は、例えば、隣接領域にデータを隣接ライトした場合の現在の領域におけるエラーレートの変化量に相当する。例えば、測定部620は、各ヘッド15に対応するTPIにより所定のトラック(以下、現在のトラックと称する場合もある)の半径方向に隣接するトラック(以下、隣接トラックと称する場合もある)に隣接ライトした場合の現在のトラックに対応するエラーレートへの影響量(以下、TPIの影響量と称する場合もある)を測定する。TPIの影響量は、例えば、隣接トラックにデータを隣接ライトした場合の現在のトラックにおけるBERの変化量に相当する。
測定部620は、各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給した各ヘッド15でデータをライト(アシスト記録)した各ディスク10の各領域における記録密度の影響量、例えば、TPIの影響量を測定する。測定部620は、各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給した各ヘッド15でデータをライトした各ディスク10の各領域で測定した記録密度の影響量、例えば、TPIの影響量に基づいて、各ヘッド15に対応する素子エネルギ量及び記録密度の影響量の関係を取得する。言い換えると、測定部620は、各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給した各ヘッド15でデータをライト(アシスト記録)した各ディスク10の各領域における隣接ライトした場合の現在の領域におけるエラーレートの変化量(以下、隣接ライトエラーレートの変化量と称する場合もある)、例えば、BERの変化量を測定する。測定部620は、各アシスト素子に所定の素子エネルギ量の素子エネルギを供給した各ヘッド15でデータをライト(アシスト記録)した各ディスク10の各領域で測定した隣接ライトエラーレートの変化量に基づいて、各ヘッド15に対応する素子エネルギ量及び隣接ライトエラーレートの変化量の関係を取得する。測定部620は、測定した各ヘッド15及び各ディスク10の特性、例えば、各ヘッド15に対応する素子エネルギ量及び記録密度の影響量の関係、及びヘッド15に対応する素子エネルギ量及び隣接ライトエラーレートの変化量の関係などを所定の記録領域、例えば、各ディスク10の所定の領域、各ディスク10のシステムエリアSA、又は不揮発性メモリ80などに記録してもよい。
例えば、合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応するBPIを減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子(例えば、STO200)に供給する素子エネルギ(例えば、アシスト電流又はアシスト電圧)の素子エネルギ量(例えば、アシスト電流値又はアシスト電圧値)を減少させ、対象ヘッド15に対応するTPIを増大させる。例えば、合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、記録密度及び素子エネルギ量の関係に基づいて、記録密度の変化量に対応するエラーレート、例えば、BERの変化量と素子エネルギ量の変化量に対応するエラーレートの変化量とが一致するように、対象ヘッド15に対応する記録密度を減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させる。また、例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、記録密度及び素子エネルギ量の関係と素子エネルギ量及び隣接ライトエラーレートの変化量の関係とに基づいて、調整後の素子エネルギ量の素子エネルギをアシスト素子に供給した対象ヘッド15で隣接ライトした場合の現在の領域におけるエラーレート(以下、隣接ライトエラーレートと称する場合もある)、例えば、現在の領域におけるBER(以下、隣接ライトBERと称する場合もある)と対象ヘッド15により調整後のTPIで隣接ライトした場合の隣接ライトエラーレート、例えば、隣接ライトBERとが一致するように、対象ヘッド15に対応するTPIを増大させる。記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量に一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応するBPIを減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させ、対象ヘッド15に対応するTPIを増加させる処理を繰り返す。
例えば、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応するBPIを増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子(例えば、STO200)に供給する素子エネルギ(例えば、アシスト電流又はアシスト電圧)の素子エネルギ量(例えば、アシスト電流値又はアシスト電値)を増大させ、対象ヘッド15に対応するTPIを減少させる。なお、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、対象ヘッド15に対応するBPIのみを増大させてもよい。言い換えると、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、各ヘッド15の各アシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させなくともよい。例えば、合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、記録密度及び素子エネルギ量の関係に基づいて、記録密度の変化量に対応するエラーレート、例えば、BERの変化量と素子エネルギ量の変化量に対応するエラーレートの変化量とが一致するように、対象ヘッド15に対応する記録密度を増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させる。また、例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、記録密度及び素子エネルギ量の関係と素子エネルギ量及び隣接ライトエラーレートの変化量の関係とに基づいて、調整後の素子エネルギ量の素子エネルギをアシスト素子に供給した対象ヘッド15で隣接ライトした場合の隣接ライトエラーレート、例えば、隣接ライトBERと対象ヘッド15により調整後のTPIで隣接ライトした場合の隣接ライトエラーレート、例えば、隣接ライトBERとが一致するように、対象ヘッド15に対応するTPIを減少させる。記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量に一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応するBPIを増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させ、対象ヘッド15に対応するTPIを減少させる処理を繰り返す。
図11は、第2実施形態に係るヘッド15の調整方法の一例を示すフローチャートである。
MPU60は、素子エネルギ量及び素子寿命の関係を取得し(B901)、素子エネルギ量及びエラーレートの関係を取得し(B902)、記録密度及びエラーレートの関係を取得する(B903)。なお、MPU60は、直接測定していない種々のデータ、例えば、磁気ディスク装置の量産時に得られた種々のデータのテーブルから素子エネルギ量及び素子寿命の関係、素子エネルギ及びエラーレートの関係、及び記録密度及びエラーレートの関係等を取得してもよい。MPU60は、記録密度を初期記録密度に調整し(B904)、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択する(B905)。MPU60は、合計容量が目標合計容量よりも大きいか大きくないかを判定する(B906)。合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合(B906のYES)、MPU60は、対象ヘッド15に対応するBPIを減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させ、対象ヘッド15に対応するTPIを増加させ(B1101)、B905の処理へ進む。例えば、MPU60は、記録密度及び素子エネルギ量の関係と素子エネルギ量及び隣接ライトエラーレートの変化量の関係とに基づいて、調整後の素子エネルギ量の素子エネルギをアシスト素子に供給した対象ヘッド15で隣接ライトした場合の隣接ライトエラーレートと対象ヘッド15により調整後のTPIで隣接ライトした場合の隣接ライトエラーレートとが一致するように、対象ヘッド15に対応するTPIを増大させる。合計容量が目標合計容量よりも大きくないと判定した場合(B906のNO)、MPU60は、合計容量が目標合計容量よりも小さいか小さくないかを判定する(B908)。合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合(B908のYES)、MPU60は、対象ヘッド15に対応するBPIを増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させ、対象ヘッド15に対応するTPIを減少させ(B1102)、B905の処理へ進む。例えば、MPU60は、記録密度及び素子エネルギ量の関係と素子エネルギ量及び隣接ライトエラーレートの変化量の関係とに基づいて、調整後の素子エネルギ量の素子エネルギをアシスト素子に供給した対象ヘッド15で隣接ライトした場合の隣接ライトエラーレートと対象ヘッド15により調整後のTPIで隣接ライトした場合の隣接ライトエラーレートとが一致するように、対象ヘッド15に対応するTPIを減少させる。合計容量が目標合計容量よりも小さくないと判定した場合(B908のNO)、MPU60は、処理を終了する。言い換えると、MPU60は、合計容量が目標合計容量に一致していると判定した場合、処理を終了する。
第2実施形態によれば、磁気ディスク装置1は、合計容量が目標合計容量よりも大きいか大きくないかを判定する。合計容量が目標合計容量よりも大きいと判定した場合、磁気ディスク装置1は、対象ヘッド15に対応するBPIを減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を減少させ、対象ヘッド15に対応するTPIを増加させる。磁気ディスク装置1は、例えば、記録密度及び素子エネルギ量の関係と素子エネルギ量及び隣接ライトエラーレートの変化量の関係とに基づいて、調整後の素子エネルギ量の素子エネルギをアシスト素子に供給した対象ヘッド15で隣接ライトした場合の隣接ライトエラーレートと対象ヘッド15により調整後のTPIで隣接ライトした場合の隣接ライトエラーレートとが一致するように、対象ヘッド15に対応するTPIを増大させる。磁気ディスク装置1は、合計容量が目標合計容量と一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応するBPIを減少させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギを減少させ、対象ヘッド15に対応するTPIを増大させる処理を繰り返す。合計容量が目標合計容量よりも小さいと判定した場合、磁気ディスク装置1は、対象ヘッド15に対応するBPIを増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギ量を増大させ、対象ヘッド15に対応するTPIを減少させる。磁気ディスク装置1は、例えば、記録密度及び素子エネルギ量の関係と素子エネルギ量及び隣接ライトエラーレートの変化量の関係とに基づいて、調整後の素子エネルギ量の素子エネルギをアシスト素子に供給した対象ヘッド15で隣接ライトした場合の隣接ライトエラーレートと対象ヘッド15により調整後のTPIで隣接ライトした場合の隣接ライトエラーレートとが一致するように、対象ヘッド15に対応するTPIを減少させる。磁気ディスク装置1は、合計容量が目標合計容量と一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応するBPIを増大させ、対象ヘッド15のアシスト素子に供給する素子エネルギの素子エネルギを増大させ、対象ヘッド15の対応するTPIを減少させる処理を繰り返す。磁気ディスク装置1は、ディスク10の記録容量を維持し、且つアシスト素子の素子寿命を改善することができる。そのため、磁気ディスク装置1は、信頼性を向上することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態の磁気ディスク装置1は、熱アシスト磁気記録(Thermally Assisted Magnetic Recording : TAMR)型式でデータをライト可能なことが前述した第1実施形態、第2実施形態、及び変形例1の磁気ディスク装置1と異なる。
第3実施形態に係る磁気ディスク装置1は、熱アシスト磁気記録型式でデータをライト可能な磁気ディスク装置に相当する。
図12は、本実施形態に係るヘッド15の一例を示す拡大断面図である。
図12に示した例では、ヘッド15は、それぞれスライダ150に設けられたライトヘッド15W、リードヘッド15R、光発生素子(例えば、レーザダイオード)250、導波路255、及び近接場光照射素子(プラズモン・ジェネレータ、ニアフィールド・トランデューサ)256を備えている。
光発生素子250は、(レーザ)光源であり、スライダ150の上部、あるいは、ジンバル240に設けられている。光発生素子250は、ヘッドアンプIC30、例えば、素子エネルギ制御回路から素子エネルギ、例えば、電流又は電圧等を供給されることで導波路255に光を供給する。なお、光発生素子250は、スライダ150、又はジンバル240以外の場所に設けられていてもよい。例えば、光発生素子250は、アーム13及びヘッド15の外部に設けられていてもよい。導波路255は、光発生素子250が発生する光を近接場光照射素子256に伝播する。
近接場光照射素子256は、ディスク10に対向するスライダ150の下端部に設けられている。近接場光照射素子256は、ディスク10にデータをライトする際に、光発生素子250で発生して導波路255を伝播してきた素子エネルギ、例えば、レーザ光により近接場光を発生させ、ディスク10に近接場光を照射する。照射された近接場光は、ディスク10の記録層を加熱し、ディスク10の記録層の保磁力を低下させる。近接場光照射素子256は、金属部材を含む。なお、近接場光照射素子256の代わりに、導波路255を伝播してきた光発生素子250で発生した光を、ディスク10に集光するレンズが、備えられていてもよい。このように、近接場光照射素子256から発生する近接場光をディスク10に照射することにより、磁気ディスク装置1は、高保磁力媒体であるディスク10に高密度な磁気記録をすることができる。以下、熱アシスト記録を実行するための構成、例えば、光発生素子(例えば、レーザダイオード)250、導波路255、及び近接場光照射素子(プラズモン・ジェネレータ、ニアフィールド・トランデューサ)256等をアシスト素子と称する場合もある。以下、“アシスト素子、例えば、光発生素子250及び近接場光照射素子256に所定の素子エネルギ量、例えば、電流値又は電流値の素子エネルギ、例えば、電流又は電圧を供給してアシスト素子からディスク10に所定のアシスト量、例えば、所定の強度のエネルギ、例えば、近接場光を発生させてデータをライトするライト処理”又は“アシスト素子、例えば、近接場光照射素子256に所定の素子エネルギ量、例えば、強度の素子エネルギ、例えば、光を供給してアシスト素子からディスク10に所定のアシスト量、例えば、所定の強度のエネルギ、例えば、近接場光を発生させてデータをライトするライト処理”を“アシスト記録”又は“熱アシスト記録”と称する場合もある。
また、近接場光照射素子256は、近接場光の照射範囲(又は、スポット範囲や、熱分布幅と称する場合もある)により、ライトヘッド15Wによりライトするトラック幅(又は記録幅)を規定する。つまり、トラック幅は、近接場光の照射範囲の幅に対応する。例えば、近接場光照射素子256が近接場光の照射範囲をライトヘッド15Wの幅よりも小さい幅で照射した場合、ライトヘッド15Wによりライトしたトラックのトラック幅は、ライトヘッド15Wの幅よりも小さくなり得る。また、近接場光照射素子256が近接場光の照射範囲をライトヘッド15Wの幅よりも大きい幅で照射した場合、ライトヘッド15Wによりライトしたトラックのトラック幅は、ライトヘッド15Wの幅よりも大きくなり得る。そのため、近接場光を照射する際に生じる熱等の要因により、近接場光照射素子256の形状が変化した場合、近接場光の照射範囲が変動し、これに伴って、ライトヘッド15Wによりライトしたトラックのトラック幅が変化する。例えば、アシスト素子、例えば、光発生素子250に供給する素子エネルギ、例えば、電流又は電圧を増大させた場合、近接場光照射素子256から照射される近接場光の強度は大きくなり熱アシスト効果が向上し得るが、照射範囲も広がりトラック幅も大きくなり得る。また、例えば、アシスト素子、例えば、光発生素子250に供給する素子エネルギ、例えば、電流又は電圧を減少させた場合、近接場光照射素子256から照射される近接場光の強度は小さくなり熱アシスト効果が低下し得るが、照射範囲も狭くなりトラック幅も小さくなり得る。言い換えると、アシスト素子、例えば、近接場光照射素子256に供給する素子エネルギ、例えば、光の強度を大きくした場合、熱アシスト効果が向上し得るが、照射範囲も広がりトラック幅も大きくなり得る。また、アシスト素子、例えば、近接場光照射素子256に供給する素子エネルギ、例えば、光の強度を小さくした場合、熱アシスト効果が低下し得るが、照射範囲も狭くなりトラック幅も小さくなり得る。
例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、各ヘッド15に対応するBPI及びTPIの少なくとも一方と各ヘッド15の近接場光照射素子256に供給するレーザ光の強度を調整(設定又は制御)する。記録密度/エネルギ制御部630は、BPI及びTPIの少なくとも一方とレーザ光の強度をヘッド15毎に調整(設定又は制御)する。記録密度/エネルギ制御部630は、製造工程のディスク10の容量の可変調整時に、BPI及びTPIの少なくとも一方とレーザ光の強度とをヘッド15毎に調整(設定又は制御)する。
例えば、記録密度/エネルギ制御部630は、製造工程のディスク10の容量の可変調整時に、各ヘッド15に対応するBPIを初期BPIに調整し、各ヘッド15に対応するTPIを初期TPIに調整し、各ヘッド15の近接場光照射素子256に供給するレーザ光の強度を初期値に設定されたレーザ光の強度(以下、初期強度と称する場合もある)に調整する。なお、記録密度/エネルギ制御部630は、製造工程のディスク10の容量の可変調整時に、各ヘッド15に対応するBPIを初期BPIに調整し、各ヘッド15の近接場光照射素子256に供給するレーザ光の強度を初期強度に調整してもよい。記録密度/エネルギ制御部630は、製造工程のディスク10の容量の可変調整時に、各ヘッド15に対応するTPIを初期TPIに調整し、各ヘッド15の各近接場光照射素子256に供給する。
例えば、合計容量が目標合計容量に一致していないと判定した場合、記録密度/エネルギ制御部630は、複数のヘッド15から優先度の高い対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応するBPIを調整し、対象ヘッド15の近接場光照射素子256に供給するレーザ光の強度を調整する。記録密度/エネルギ制御部630は、合計容量が目標合計容量に一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応するBPIを調整し、対象ヘッド15の近接場光照射素子256に供給するレーザ光の強度を調整する処理を繰り返す。
第3実施形態によれば、磁気ディスク装置1は、合計容量が目標合計容量に一致していないと判定した場合、複数のヘッド15から優先度の高い対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応するBPIを調整し、対象ヘッド15の近接場光照射素子256に供給するレーザ光の強度を調整する。磁気ディスク装置1は、合計容量が目標合計容量に一致するまで、複数のヘッド15から対象ヘッド15を選択し、対象ヘッド15に対応するBPIを調整し、対象ヘッド15の近接場光照射素子256に供給するレーザ光の強度を調整する処理を繰り返す。そのため、磁気ディスク装置1は、信頼性を向上することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。