JP7225125B2 - ヒストンメチルトランスフェラーゼ阻害剤としてのアザインドール化合物 - Google Patents

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Description

優先権出願の参照による組み込み
2017年6月9日に出願された米国仮出願第62/517,410号を含む、例えば、本願で提出された出願データシートまたは申請書において、外国または国内の優先権主張が特定されるすべての出願は、米国特許法施行規則第1.57条(37CFR1.57)ならびに規則4.18および20.6の下、参照によって本明細書に組み込まれる。
開示分野
本開示は、ヒストンメチルトランスフェラーゼG9aおよび/またはGLP阻害剤であり、そのため、癌および異常ヘモグロビン症(例えば、ベータサラセミアおよび鎌状赤血球症)などのG9aおよび/またはGLPの阻害により治療し得る疾患の治療に有用である、特定のアザインドール化合物を提供する。また、そのような化合物を含む医薬組成物およびそのような化合物の製造方法を提供する。
クロマチン修飾は、転写制御において重要な役割を果たしている。DNAのメチル化、ヒストンのアセチル化、ヒストンのメチル化を含むこれらの修飾は、タンパク質産生および細胞分化などのさまざまな生物学的プロセスにおいて重要であり、さまざまなヒト疾患での魅力的な薬物ターゲットとして挙がっている。ヒストンのメチル化に関連する2つの特定の酵素は、EHMT2およびEHMT1(ユークロマチックヒストン-リシン N-メチルトランスフェラーゼ2および1)としても知られている、G9aおよびGLPである。G9aおよびGLPは、ヒストンH3のLys9(H3K9me1およびH3K9me2)でのモノおよびジメチル化の主要な酵素であり、インビボで機能的なH3K9メチルトランスフェラーゼであると思われるG9a-GLP異種複合体として主に存在する。構造的には、G9aまたはGLPのいずれかは、触媒SETドメイン、アンキリンリピート(タンパク質-タンパク質相互作用に関与)を含むドメイン、およびN末端領域での核局在化シグナルで構成される。SETドメインは、H3でのメチル基の付加の役割を果たす一方、アンキリンリピートは、モノおよびジメチルリシンの結合領域を表すことが観測されている。したがって、G9a-GLP複合体は、ヒストン尾部を両方メチル化できるだけでなく、この修飾も認めることができ、クロマチンにおける他の標的分子の導入の足掛かりとして機能し得る。Shinkai et al.、Genes Dev.、2011;25(8):781-8;および、Shankar et al.、Epigenetics、2013;8(1):16-22を参照。
多くの研究が、G9aおよびGLPがさまざまな生物学的プロセスにおいて重要な役割を果たすことを報告している。いくつかの報告は、それがさまざまな癌と関連することを強調している。Cascielle et al.、Front Immunol.、2015 25; 6:487を参照。それは、肝細胞癌、B細胞急性リンパ芽球性白血病、および肺癌において、増加制御される。さらに、侵攻性肺癌におけるG9aの発現上昇は、予後不良と相関する一方、高侵襲性肺癌細胞におけるそのノックダウンは、インビボのマウスモデルにおいて転移を抑制する。前立腺癌細胞(PC3)においては、G9aのノックダウンは、著しい形態変化と細胞増殖の阻害を引き起こした。Liu et al.、J. Med Chem.、2013;56(21):8931-42.;および、Sweis et al.、ACS Med Chem Lett.、2014;5(2):205-9を参照。G9aの損失は、DNA損傷の修復を害し、放射線や化学療法に対する癌細胞の感受性を高めることが示されている。Yang et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、2017、doi:10.1073/pnas.1700694114を参照。
興味深いことに、最近の研究は、遺伝子喪失または薬理学的介入によるG9aおよびGLPの阻害は、赤血球系細胞における胎児ヘモグロビン(HbF)遺伝子発現を増加させることも示している。Krivega et al.、Blood、2015;126(5):665-72;および、Renneville et al.、Blood、2015;126(16):1930-9を参照。胎児グロビン遺伝子の誘導は、成人ヘモグロビンの成分である正常なβ-グロビンの産生を害するベータサラセミアなどの異常ヘモグロビン症の疾患に対して、治療上、有用であり得るだろう。同様に、HbFの誘導は、ヘモグロビンS(HbS)分子の濃度を希釈することによって、HbSの重合を減少させるので、有用であり得るだろう。Sankaran et al.、Cold Spring Harb Perspect Med.、2013;3(1):a011643を参照。さらに、G9aまたはGLPの阻害は、ヒドロキシ尿素またはHDAC阻害剤など、他の臨床的に使用される治療剤を増強する可能性がある。これらの薬剤は、少なくとも部分的に、異なるメカニズムを介してγ-グロビン遺伝子発現を増加させることにより、作用する可能性がある。Charache et al.、Blood、1992;79(10):2555-65を参照。したがって、G9aおよび/またはGLPの活性を阻害することが可能な低分子の開発が求められる。本開示の化合物は、このような要求を満たすものである。
第1の態様において、式(I):
Figure 0007225125000001
[式中、
Xは、N(窒素)またはCRであり得;
Yは、N(窒素)またはCRであり得;
P、Q、T、およびUは、独立して、CH、C(炭素)(RまたはRが結合している場合)、またはN(窒素)であり得;ただし、P、Q、T、およびUの1つ以上2つ以下が、N(窒素)であり;
Zは、O(酸素)、S(硫黄)、またはNRであり得、ここで、Rは、水素、アルキル、またはシクロアルキルであり得;
は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、またはシクロアルキルであり得;
は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、またはシクロアルキルであり得;
は、-W-アルキレン-Rであり得、この式において:
Wは、結合、NH、O(酸素)、またはS(硫黄)であり得;
アルキレンは、Rで置換されてもよく、Rは、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、またはアルコキシであり得、アルキレン中の1つのCHは、NHまたはO(酸素)で置き換えられてもよく;および、
は、-NRであり得、ここで、RおよびRは、独立して、水素、アルキル、またはハロアルキルであり得;または、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ヘテロシクロアミノ、架橋ヘテロシクロアミノ、またはスピロヘテロシクロアミノを形成し得、ヘテロシクロアミノ、架橋ヘテロシクロアミノおよびスピロヘテロシクロアミノは、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよく;または、
は、環炭素原子でアルキレンに結合し、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよい、ヘテロシクリルであり得;
およびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ハロ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、アルコキシ、シアノ、NH、NR、アルコキシアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、アミノアルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルキルチオ、アルコキシアルキルオキシ、フェニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、5~8員の架橋ヘテロシクロアミノ、またはスピロヘテロシクロアミノであり得、ここで、フェニル、シクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、単独でまたは別の基の一部として、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、NH、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、およびアルコキシカルボニルから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されてもよく、ここで、RおよびRのアルキルは、シクロアルキルで置換されてもよく、RおよびRのアルケニルおよびアルキニルは、独立して、ヒドロキシまたはシクロアルキルで置換されてもよく;
は、水素、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり;
は、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり;または
およびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、4~7員のヘテロシクロアミノを形成し;および、
vおよびwは、独立して、0または1である。]
の化合物、またはその薬学的に許容される塩、が提供される。
第2の態様において、本開示は、式(I)の化合物(または、本明細書に記載のその実施形態のいずれか)またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物に関する。
第3の態様において、本開示は、治療有効量の式(I)の化合物(または、本明細書に記載のその実施形態のいずれか)またはその薬学的に許容される塩;または、治療有効量の式(I)の化合物(または、本明細書に記載のその実施形態のいずれか)またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を、対象に投与することを含む、それを必要とする対象においてG9aおよび/またはGLPの阻害により治療し得る疾患を治療する方法、に関する。第1の実施形態では、疾患は、ベータサラセミアおよび鎌状赤血球症)などの異常ヘモグロビン症であり得る。Krivega et al.、Blood、2015;126(5):665-72;および、Renneville et al.、Blood、2015 Oct 15;126(16):1930-9を参照。第2の実施形態では、疾患は、癌または腫瘍、例えば、G9aまたはGLPが過剰発現され得る癌または腫瘍であり得る。Cascielle et al.、Front Immunol、2015;6:487を参照。第3の実施形態では、癌および/または腫瘍を治療することが、腫瘍のない生存を増加させる、および/または腫瘍塊を減少させる、および/または腫瘍増殖を遅らせることを含む。第4の実施形態では、疾患が、カウデン症候群などの癌素因症候群であり得る。You et al.、Cancer Cell、2012;22(1):9-20を参照。第5の実施形態では、疾患が、腸炎症の治療などの、炎症および/または自己免疫疾患であり得る。Antignano et al.、J Clin Invest、2014;124(5):1945-55を参照。第6の実施形態では、疾患が、糖尿病および肥満などの、糖尿病および/または肥満などの代謝性疾患であり得る。Wang et al.、EMBO J.、2013;32(1):45-59を参照。第7の実施形態では、疾患が、骨格筋の発達と再生に関連し得る。Ling et al.、Proc Natl Acad Sci USA.、2012;109(3):841-6を参照。第8の実施形態では、疾患が、HIV-1(ヒト免疫不全ウイルス1)およびHBV(B型肝炎ウイルス)などのウイルス性疾患であり得る。Imai et al.、J Biol Chem.、2010;285(22):16538-45;および、Merkling et al.、PLoS Pathog.、2015;11(4):e1004692を参照。本明細書に記載の化合物および組成物は、これに限定されるものではないが、抗癌剤および抗ウイルス剤などの、1つ以上の追加の治療剤とともに投与され得る。例えば、Front Immunol.、2015;6:487;Agarwal et al.、Cancer Lett.2016:467、および、Zhang et al.、Oncotarget 2015、6(5):2917を参照。
第4の態様において、本明細書の第3の態様で提供される疾患の治療における、式(I)の化合物(または、本明細書に記載のその実施形態のいずれか)またはその薬学的に許容される塩、の使用が提供される。
第5の態様において、本開示は、細胞を、治療有効量の式(I)の化合物(または、本明細書に記載のその実施形態のいずれか)またはその薬学的に許容される塩に接触させることを含む、G9aおよび/またはGLPを阻害する方法、に関する。いくつかの実施形態では、細胞は、本明細書の第3の態様で提供される疾患の1つまたは複数に罹患している。
定義:
特に断りのない限り、本明細書および特許請求の範囲で用いられる以下の用語は、本出願のために定義され、以下の意味を有する。
「アルキル」は、1~6個の炭素原子の直鎖飽和一価炭化水素基、または、3~6個の炭素原子の分岐飽和一価炭化水素基、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、2-プロピル(イソプロピル)、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル(直鎖または分岐)、ヘキシル(直鎖または分岐)など、を意味する。
「アルキレン」は、特に断りのない限り、1~6個の炭素原子の直鎖飽和二価炭化水素基、または、3~6個の炭素原子の分岐飽和二価炭化水素基、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、1-メチルプロピレン、2-メチルプロピレン、ブチレン、ペンチレンなど、を意味する。
「アルケニル」は、1つまたは2つの二重結合を含む2~6個の炭素原子の直鎖炭化水素基または3~6個の炭素原子の分岐炭化水素基、例えば、エテニル、プロペニル(直鎖または分岐)、アレニル、ブテニル(直鎖または分岐)、ペンテニル(直接または分岐)、およびヘキセニル(直接変更または分岐)、を意味する。
「アルキニル」は、1つまたは2つの三重結合を含む2~6個の炭素原子の直鎖炭化水素基または3~6個の炭素原子の分岐炭化水素基、例えば、エチニル、プロピニル(直線または分岐)、ブチニル(直線または分岐)、ペンチニル(直線または分岐)、およびヘキシニル(直鎖または分岐)、を意味する。
「アルコキシ」は、Rが上記で定義されたアルキルである-OR基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、または2-プロポキシ、n-、イソ-、またはtert-ブトキシなど、を意味する。
「アルコキシアルキル」は、上記で定義された1つまたは2つのアルコキシ基で置換された上記で定義されたアルキル、例えば、メトキシエチル、エトキシエチル、メトキシプロピルなど、を意味する。
「アルコキシアルキルアミノ」は、Rが上記で定義されたアルコキシアルキルである-NHR基、例えば、メトキシエチルアミノ、1-、2-または3-メトキシプロピルアミノなど、を意味する。
「アルコキシアルキルオキシ」は、Rが上記で定義されたアルコキシアルキルである-OR基、例えば、メトキシエチルオキシ、エトキシエチルオキシなど、を意味する。
「ヒドロキシアルキルアミノ」は、Rが本明細書で定義されるヒドロキシアルキルである-NHR基、例えば、ヒドロキシエチルアミノ、1-、2-または3-ヒドロキシプロピルアミノなど、を意味する。
「アルキルカルボニル」または「アシル」は、Rが上記で定義されたアルキルである-COR基、例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニルなど、を意味する。
「アミノアルキル」は、R’およびR’’が独立して水素または上記で定義されたアルキルである-(アルキレン)-NR’R’’基、を意味する。
「アミノアルキルアミノ」は、Rが上記で定義されたアミノアルキルである-NHR基、例えば、アミノエチルアミノ、メチルアミノエチルアミノ、ジメチルアミノエチルアミノ、ジエチルアミノエチルアミノなど、を意味する。
「アルキルアミノ」は、R’が上記で定義されたアルキルである-NHR’基、を意味する。
「アルキルチオ」は、R’が上記で定義されたアルキルである-SR’基、を意味する。
「架橋ヘテロシクロアミノ」は、2個の非隣接炭素原子、または非隣接の炭素および窒素原子が、本明細書で定義されたアルキレン鎖と結合した、5~8個の環原子の、本明細書で定義された飽和ヘテロシクロアミノ基を意味する。
「シクロアルキル」は、特に断りのない限り、3~10個の炭素原子の環状飽和一価炭化水素基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど、を意味する。
「シクロアルケニル」は、特に断りのない限り、1つまたは2つの二重結合を含む3~10個の炭素原子の環状非芳香族炭化水素基、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルなど、を意味する。
「カルボキシ」は、-C(=O)OH基を意味する。
「カルボキシアルキル」は、カルボキシ基で置換された、上記で定義されたアルキル基を意味する。
「ジアルキルアミノ」は、RおよびR’が上記で定義されたアルキルである-NRR’基、を意味する。
「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード、好ましくは、フルオロまたはクロロ、を意味する。
「ハロアルキル」は、1~5個のハロゲン原子など、1個以上のハロゲン原子(例えば、フッ素または塩素)で置換された、異なるハロゲンでの置換も含む、上記で定義されたアルキル基、例えば、-CHCl、-CF、-CHF、-CHCF、-CFCF、-CF(CHなど、を意味する。アルキルが、フルオロのみで置換された場合、本願では、フルオロアルキルと称され得る。
「ハロアルコキシ」は、Rが本明細書で定義されたハロアルキルである-OR基、例えば、-OCF、-OCHCl、-OCHF、-OCHCF、-OCFCF、-OCHFなど、を意味する。ハロアルコキシのハロアルキルが、フルオロのみで置換された場合、フルオロアルコキシと称され得る。
「ヒドロキシアルキル」は、上記で定義された1つまたは2つのヒドロキシ基で置換された、上記で定義されたアルキル、例えば、ヒドロキシエチル、ヒドロキシエチル、1,3-ジヒドロキシプロピルなど、を意味する。
「ヘテロシクリル」は、特に指定のない限り、1または2個の環原子が、N、O、およびS(O)(nは0から2の整数である)から独立して選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子がCである、3~8個の環原子の飽和または不飽和の非芳香族一価単環式基、を意味する。さらに、ヘテロシクリル環の1または2個の環炭素原子は、-C(=O)-基で任意に置き換えられ得る。より具体的には、ヘテロシクリルとの用語には、これに限定されるものではないが、ピロリジノ、ピペリジノ、ホモピペリジノ、2-オキソピロリジニル、2-オキソピペリジニル、モルホリノ、ピペラジノ、ジヒドロピラニル、チオモルホリノなど、が含まれる。ヘテロシクリル環が不飽和の場合、環が芳香族とならない条件で、1つまたは2つの環二重結合を含み得る。ヘテロシクリル基が少なくとも1つの窒素原子を含む場合(例えば、ピロリジノ、ピペリジノ、ホモピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、チオモルホリノなど)、ヘテロシクリル環は、本明細書において、「ヘテロシクロアミノ」とも称され、ヘテロシクリル基の一部となる。
「ヘテロシクリルオキシ」は、Rが上記で定義されたヘテロシクリルである-OR基、例えば、ピロリジニルオキシ、テトラヒドロフラニルオキシなど、を意味する。
「ヘテロシクリルアミノ」は、Rが上記で定義されたヘテロシクリルである-NHR基、例えば、ピロリジニルアミノ、テトラヒドロフラニルアミノ、ピペリジニルアミノなど、を意味する。
「ヘテロアリール」は、特に断りのない限り、1つ以上(一実施形態では1つ、2つ、または3つ)の環原子が、N、OおよびSから独立して選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素である、5~10個の環原子の一価単環式または二環式芳香族基、を意味する。代表的な例として、これに限定されるものではないが、ピロリル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、フラニル、インドリル、イソインドリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル、テトラゾリルなど、が挙げられる。ヘテロアリール環が5または6個の環原子を含む場合、本明細書では、5または6員のヘテロアリールとも称される。
「ヘテロアリールオキシ」は、Rが上記で定義されたヘテロアリールである-OR基、例えば、ピリジニルオキシ、フラニルオキシなど、を意味する。
「オキソ」は、=(O)基を意味する。当業者に容易に理解されるように、「カルボニル」とは、炭素原子に結合したオキソ基、すなわち-C(=O)-、を意味する。
「スピロヘテロシクロアミノ」は、1つ、2つ、または3つの環原子が、N、N-オキシド、O、およびS(O)(nは0から2の整数である)から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子がCであり、少なくとも1つの環原子がNであり、環が1つの原子のみを介して結合される、7~10個の環原子を有する飽和二環式環、を意味する。結合原子はスピロ原子とも呼ばれ、ほとんどの場合、第4級炭素(「スピロ炭素」)である。
本開示はまた、本開示の化合物の保護された誘導体を含む。例えば、本開示の化合物が、ヒドロキシ、カルボキシ、チオール、または窒素原子を含む基などの基を含む場合、これらの基は、適切な保護基で保護され得る。適切な保護基の包括的なリストは、T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley&Sons,Inc.(1999)に見られる。その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本開示の化合物の保護された誘導体は、当技術分野で周知の方法により製造することができる。
化合物の「薬学的に許容される塩」は、薬学的に許容され、親化合物の所望の薬学的活性を有する塩、を意味する。そのような塩として、以下が挙げられる。
塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸で形成された;または、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、グルコヘプトン酸、4,4’-メチレンビス-(3-ヒドロキシ-2-エン-1-カルボン酸)、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、ターシャリーブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などの有機酸で形成された、酸付加塩;または、
親化合物に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、またはアルミニウムイオンで置き換えられたときに;または、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メチルグルカミンなどの有機塩基と組み合わさったときに、形成される塩。
薬学的に許容される塩は、非毒性であることが理解される。適切な薬学的に許容される塩に関する更なる情報は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第17版、Mack Publishing Company、Easton、PA、1985、に見ることができ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の化合物は、不斉中心を有し得る。非対称的に置換された原子を含む本開示の化合物は、光学活性な、またはラセミの形態で単離され得る。物質の分離などによる、光学活性体の調製方法は、当技術分野において周知である。特定の立体化学または異性体が具体的に示されていない限り、すべてのキラル、ジアステレオマー、キラルまたはジアステレオマーのすべての混合物、およびラセミ体は、本開示の範囲内である。化合物が(R)立体異性体として示される場合、不純物として相当する(S)立体異性体、すなわち、約5重量%未満、好ましくは2重量%未満の(S)立体異性体を含み得ること、また、RとSの異性体の混合物として示されると、混合物中のRまたはSの異性体の量が、約5重量%、好ましくは2重量%より大きいことも、当業者には理解されるであろう。
本開示の特定の化合物は、互変異性体および/または幾何異性体として存在し得る。個々の形態およびそれらの混合物として可能なすべての互変異性体およびシスおよびトランス異性体は、本開示の範囲内である。さらに、本明細書で用いられるアルキルとの用語は、ほんの数例しか示していないが、前記アルキル基のすべての可能な異性体を含む。さらに、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルなどの環式基が置換されている場合、ほんの数例しか示していないが、それらはすべての配置的な異性体を含む。さらに、本開示の化合物のすべての水和物は、本開示の範囲内である。
「任意の」または「任意に」(「してもよい」)とは、続けて記載する事情または状況が、必要ではないが、発生する可能性があり、その記載は、事情または状況が発生する場合と発生しない場合とを含んでいることを意味する。例えば、「アルキル基で置換されてもよいヘテロシクリル基」は、アルキルが存在してもしなくてもよいことを意味し、その記載は、ヘテロシクリル基がアルキル基で置換される状況と、ヘテロシクリル基がアルキルで置換されない状況とを含んでいる。
本明細書に開示される化合物が原子価を満たしていない場合、原子価は水素で満たされるべきである。
また、本明細書に記載の化合物の同位体(同位体標識類似体)も、本明細書で提供される。重水素などの同位体による置換は、例えば、インビボでの半減期の増加または投与必要量の減少など、高い代謝安定性を招き、治療上の利点をもたらす可能性がある。いくつかの実施形態では、水素を有する、本明細書に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩のいずれかの位置で、水素原子は、水素-2(重水素)または水素-3(トリチウム)に置き換えられ得る。例えば、R、R、R、Rおよび/またはRのうちの1つ以上は、1つ以上の重水素(1つ、2つまたは3つの重水素など)を含み得る。
「薬学的に許容される担体または賦形剤」は、一般に安全で、非毒性であり、生物学的またはその他の点で望ましくないものでなく、獣医学的使用およびヒト薬学的使用に許容される担体または賦形剤などの、医薬組成物の製造に有用な担体または賦形剤、を意味する。本明細書および特許請求の範囲で用いられる「薬学的に許容される担体/賦形剤」には、1つおよび複数のそのような賦形剤が含まれる。
「対象」は、治療、観察、または実験の対象となる動物を意味する。「動物」には、魚、貝、爬虫類、特に哺乳類などの、冷血および温血の脊椎動物および無脊椎動物が含まれる。「哺乳類」には、限定されるものではないが、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、イヌ、ネコ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ウマ、サル、チンパンジー、類人猿などの霊長類、特にヒトが含まれる。いくつかの実施形態では、対象はヒトであり得る。いくつかの実施形態では、対象は、子供および/または幼児、例えば発熱した子供または幼児であり得る。他の実施形態では、対象は、成人であり得る。
疾患の「治療法」または「治療」は、以下を含む。
(1)疾患の予防、すなわち、疾患にさらされ、またはかかりやすいが、疾患の症状をまだ自覚または表していない対象において、疾患の臨床的症状を発症させないこと;
(2)疾患の抑制、すなわち、疾患またはその臨床的症状の進行を阻止または低減すること;または、
(3)疾患の緩和、すなわち、疾患またはその臨床的症状の低減をすること。
「治療有効量」は、疾患を治療するために対象に投与されたときに、そのような疾患の治療に効果があるのに十分な、本開示の化合物またはその薬学的に許容される塩の量、を意味する。「治療有効量」は、化合物、疾患およびその重症度、および治療される対象の年齢、体重などに応じて変化する。
実施形態
以下の更なる実施形態1~61において、本開示は、以下のものを含む。
1.実施形態1において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩は、発明の概要に定義されている。実施形態1では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、ZはNRである。実施形態1では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、ZがNRである場合、RはHである。実施形態1では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、ZがNRである場合、Rは、メチルまたはエチルなどのアルキルである。実施形態1では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、ZがNRである場合、Rは、シクロアルキルである。実施形態1では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、ZがNRである場合、Rは、シクロプロピルである。
2.実施形態2において、実施形態1の化合物およびそれに含まれる一群の化合物、またはその薬学的に許容される塩は、XがCRであり、YがCRであり、Rは、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、またはシクロアルキルであり、Rは、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、またはシクロアルキルであるものである。実施形態2の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、YはCRであり、Rは水素である。実施形態2の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、YはCRであり、Rは水素である。実施形態2の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、YはCRであり、RおよびRは、それぞれ水素である。実施形態2の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rはアルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピルまたはイソプロピル)であり、YはCRである。実施形態2の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rは、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシおよびイソプロポキシ)であり、YはCRである。実施形態2の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rは、ハロ(例えば、フルオロまたはクロロ)であり、YはCRである。実施形態2内で、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rは、ハロアルキル(例えば、CF)であり、YはCRである。実施形態2の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rはハロアルコキシ(例えば、OCF)であり、YはCRである。実施形態2の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rは、シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)であり、YはCRである。実施形態2の群の範囲では、一群の化合物において、XはCRであり、YはCHである。実施形態2の群の範囲では、一群の化合物において、Rは、メトキシである。実施形態2の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rは、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシおよびイソプロポキシ)であり、YはCRであり、Rは水素である。実施形態2の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rはメトキシであり、YはCRであり、Rは水素である。実施形態2の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、YはCRであり、Rはアルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシまたはイソプロポキシ)である。実施形態2の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、YはCRであり、Rは水素であり、Rはアルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシまたはイソプロポキシ)である。実施形態2の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rはアルキルであり、YはCRである。実施形態2の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rはアルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピルまたはイソプロピル)であり、YはCRであり、Rは水素である。
3.実施形態3において、実施形態1の化合物またはその薬学的に許容される塩は、XがCRであり、YがNであるものである。実施形態3の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rが水素であり、YがNである。実施形態3の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rは、アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピルまたはイソプロピル)であり、YはNである。実施形態3の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rは、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシまたはイソプロポキシ)であり、YはNである。実施形態3の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rは、ハロ(例えば、フルオロまたはクロロ)であり、YはNである。実施形態3の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rは、ハロアルキル(例えば、CF)であり、YはNである。実施形態3の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rは、ハロアルコキシ(例えば、OCF)であり、YはNである。実施形態3の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、XはCRであり、Rは、シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)であり、YはNである。
4.実施形態4において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、QがNであり、P、TおよびUが、CHまたはC(RまたはRが結合している場合)である。実施形態4の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、PはCRである。実施形態4の範囲では、別の一群の化合物において、PはCRであり、TはCRである。実施形態4の範囲では、別の一群の化合物において、PはCRであり、TはCHである。実施形態4の範囲では、別の一群の化合物において、PはCRであり、UはCRである。実施形態4の範囲では、別の一群の化合物において、PはCRであり、UはCHである。
5.実施形態5において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、QおよびUがそれぞれNであり、PおよびTがそれぞれCHまたはC(RまたはRが結合している場合)であるものである。実施形態5の範囲では、別の一群の化合物において、PはCRであり、TはCRである。実施形態5の範囲では、別の一群の化合物において、PはCRであり、TはCHである。
6.実施形態6において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、PがN(窒素)であり、Q、T、およびUはそれぞれCHであるものである。
7.実施形態7において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、P、QおよびUがそれぞれCHであり、Tが、N(窒素)であるものである。
8.実施形態8において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、PおよびTがそれぞれN(窒素)であり、QおよびUがそれぞれCHであるものである。
9.実施形態9において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、PがC(Rが結合している)であり、QがN(窒素)であり、TおよびUがそれぞれCHであるものである。
10.実施形態10において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、P、TおよびUがそれぞれCHであり、QがN(窒素)であるものである。
11.実施形態11において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、P、QおよびTがそれぞれCHであり、UがN(窒素)であるものである。
12.実施形態12において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、PおよびUがそれぞれCHであり、TがC(Rが結合している)であり、QがN(窒素)であるものである。
13.実施形態13において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、PがC(Rが結合している)であり、QがN(窒素)であり、TがC(Rが結合している)であり、UがCHであるものである。
14.実施形態14において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、PおよびTがそれぞれCHであり、QおよびUが、N(窒素)であるものである。
15.実施形態15において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、PおよびQがそれぞれCHであり、TがC(Rが結合している)であり、UがN(窒素)であるものである。
16.実施形態16において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、PがC(Rが結合している)であり、QがN(窒素)であり、TがCHであり、UがC(Rが結合している)であるものである。
17.実施形態17において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、PがC(Rが結合している)であり、QがN(窒素)であり、TがCHであり、UがN(窒素)であるものである。
18.実施形態18において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、PがC(Rが結合している)であり、QがN(窒素)であり、TがCR(Rが結合している)であり、UがN(窒素)であるものである。
19.実施形態19において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、QがN(窒素)であり、P、T、およびUは、独立して、CHまたはC(RまたはRが結合している場合)であるものである。
20.実施形態20において、実施形態1、2または3の化合物またはその薬学的に許容される塩は、QがN(窒素)であり、P、TおよびUは、独立して、CHまたはC(RまたはRが結合している場合)であるものである。実施形態20の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、PはCRである。実施形態20の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、TはCHである。実施形態20の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、TはCRである。実施形態20の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、UはCHである。実施形態20の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、UはCRである。実施形態20の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、TおよびUはそれぞれCHである。
21.実施形態21において、実施形態1~20およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、Rが、-W-アルキレン-Rであり、Wが結合であるものである。
22.実施形態22において、実施形態1~20およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、Rが、-W-アルキレン-Rであり、WがNHであるものである。
23.実施形態23において、実施形態1~20およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、Rが、-W-アルキレン-Rであり、WがO(酸素)であるものである。
24.実施形態24において、実施形態1~20およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、Rが、-W-アルキレン-Rであり、WがS(硫黄)であるものである。
25.実施形態25において、実施形態21~24およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、アルキレンが、非置換アルキレン(非置換C1-4アルキレンなど)であるものである。
26.実施形態26において、実施形態21~24およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、アルキレンが、R(ここで、Rは、ハロ(例えば、フルオロまたはクロロ)、ハロアルキル(例えば、-CHCl、-CF、-CHF、-CHCF、および-CFCF)、ハロアルコキシ(例えば、-OCF、-OCHCl、-OCHF、-OCHCF、および-OCFCF)、ヒドロキシ、またはアルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、またはイソプロポキシ)である)で置換された置換アルキレンであり、および/または、アルキレン中の1つのCHが、NHまたはO(酸素)で任意に置き換えられたものである。実施形態26の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、置き換えられるアルキレン中の1つのCHが、Wの後のアルキレン中の1番目のCHの後のCHである。例えば、置き換え前において当初アルキレンが炭素長3である、Wの後のアルキレン中の1番目のCHの後のCHの酸素への置き換え(すなわち、Wの後の当初アルキレンの2番目のCH)は、式-CHO-CH(ここで、は、Rとの結合点を示す)の基を生じるであろう。実施形態26の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、置き換えられるアルキレン中の1つのCHが、Wの後のアルキレン中の2番目のCHの後のCHである。Wの後のアルキレン中の2番目のCHの後のCHの置き換えは、例えば、置換前において当初アルキレンが炭素長4であり、酸素と置き換えられる、-CHCHO-CH(ここで、は、Rとの結合点を示す)である。
27.実施形態27において、実施形態21、23、25または26およびそれに含まれる群の化合物またはその薬学的に許容される塩は、R中の-W-アルキレン-が、-(CH、-(CH、-(CH、-CHCH(CH)CH-CHCH(CH)CH-、-O-(CH)-、-O-(CH、-O-(CH-O-(CH、-O-(CH、-OCHCH(F)CH、-OCHCH(OH)CH、-OCHCH(OCH)CH、または、-OCHCH(OCF)CH(ここで、は、Rとの結合点を示す)であるものである。実施形態27の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、-W-アルキレン-が、-(CH、-(CH、-(CH、-CHCH(CH)CH、-O-(CH、または、-O-(CH(ここで、は、Rとの結合点を示す)である。実施形態27の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、-W-アルキレン-が、-O-(CH(ここで、は、Rとの結合点を示す)である。
28.実施形態28において、実施形態21~27およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、Rが、-NRであり、RおよびRは、独立して、水素、アルキル、またはハロアルキルであるものである。実施形態28の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-NRであり、-NRは、NH、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、または(エチル)(メチル)アミノである。
29.実施形態29において、実施形態21~27およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、Rが、NRであり、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ヘテロシクロアミノ、架橋ヘテロシクロアミノ、またはスピロヘテロシクロアミノを形成し、ヘテロシクロアミノ、架橋ヘテロシクロアミノおよびスピロヘテロシクロアミノは、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよいものである。実施形態29の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、ヘテロシクロアミノは非置換であり得る。実施形態29の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、ヘテロシクロアミノは、アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピルまたはイソプロピル)、ハロ(例えば、フルオロまたはクロロ)、ハロアルキル(例えば、-CHCl、-CF、-CHF、-CHCF、および-CFCF)、ヒドロキシ、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシまたはイソプロポキシ)、および、ハロアルコキシ(例えば、-OCF、-OCHCl、-OCHF、-OCHCF、および-OCFCF)から独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換され得る。実施形態29の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、ヘテロシクロアミノは、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、ピペラジン-1-イル、モルホリン-4-イル、チオモルホリン-4-イル、または3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン-3-イルであり得、それぞれのヘテロシクロアミノは、メチル、ヒドロキシ、メトキシ、およびフルオロなどの、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよい。実施形態29の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-NRであり、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ピロリジン-1-イル、3(S)-フルオロピロリジン-1-イル、3(R)-フルオロピロリジン-1-イル、2-メチルピロリジン-1-イル、3,5-ジメチルピロリジン-1-イル、または3,3-ジメチルピロリジン-1-イルを形成する。実施形態29の範囲では、他の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-NRであり、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ピロリジン-1-イルを形成する。
30.実施形態30において、実施形態21~27およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、Rが、環炭素原子でアルキレンに結合し、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよい、ヘテロシクリルであるものである。実施形態30の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rは、窒素含有ヘテロシクリルである。例えば、Rのヘテロシクリルは、ピロリジノ、ピペリジノ、ホモピペリジノ、2-オキソピロリジニル、2-オキソピペリジニル、モルホリノ、ピペラジノ、ジヒドロピラニル、またはチオモルホリノであり得る。実施形態30の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rは、非置換窒素含有ヘテロシクリルなどの非置換ヘテロシクリルである。実施形態30の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rは、置換窒素含有ヘテロシクリルなどの置換ヘテロシクリルであり、ヘテロシクリルは、アルキル(例えば、メチル、エチル、n-プロピルまたはイソプロピル)、ハロ(例えば、フルオロまたはクロロ)、ハロアルキル(例えば、-CHCl、-CF、-CHF、-CHCF、および-CFCF)、ヒドロキシ、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシまたはイソプロポキシ)、および、ハロアルコキシ(例えば、-OCF、-OCHCl、-OCHF、-OCHCF、および-OCFCF)から独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換される。実施形態30の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rは、アルキルで置換されてもよい、ピペリジン-3-イルである。
31.実施形態31において、実施形態1~20およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、Rが、-O-(CH-ピロリジン-1-イル、-O-(CH-ピペリジン-1-イル、-O-(CH)-ピペリジン-3-イル、または、O-(CH-モルホリン-4-イルであり、ここで、ピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、ピペリジン-3-イル、およびモルホリン-4-イルはそれぞれ、メチル、ヒドロキシ、メトキシ、およびフルオロから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよいものである。
32.実施形態32において、実施形態1~24およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、R中の-W-アルキレン-が、-(CH)-O-(CH、または、-(CH-O-(CH(ここで、は、-NRとの結合点を示す)であるものである。実施形態32の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-NRであり、-NRは、NH、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、またはジエチルアミノである。実施形態32の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-NRであり、-NRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ヘテロシクロアミノを形成し、ヘテロシクロアミノは、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよい。実施形態32の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-NRであり、-NRは、それらが結合する窒素と一緒になって、メチル、ヒドロキシ、メトキシ、およびフルオロから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよい、飽和ヘテロシクロアミノ(例えば、アゼチジン-1-イル、ピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、またはチオモルホリン-4-イル)を形成する。実施形態32の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-(CH)-O-(CH-ピロリジン-1-イル、-(CH)-O-(CH-ピペリジン-1-イル、または、-(CH)-O-(CH-モルホリン-4-イルであり、ピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、およびモルホリン-4-イルはそれぞれ、メチル、ヒドロキシ、メトキシ、およびフルオロから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよい。実施形態32の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-(CH)-O-(CH-NRであり、-NRは、ピロリジン-1-イル、3-ヒドロキシ-3-メチルピロリジン-1-イル、3-ヒドロキシ-3-メチルアゼチジン-1-イル、3-フルオロアゼチジニル、3-フルオロピロリジニル、3(R)-フルオロピロリジニル、3(S)-フルオロピロリジニル、3,5-ジメチルピロリジン-1-イル、または、3,3-ジメチルピロリジン-1-イル、好ましくはピロリジン-1-イルである。
33.実施形態33において、実施形態1~32およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、wが、0であるものである。
34.実施形態34において、実施形態1~32およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、wが、1であるものである。実施形態34の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、NH、ハロ、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルキル、またはヒドロキシアルキルである。実施形態34の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、ヒドロキシ、NH、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、ヒドロキシ、メトキシ、シクロプロピル、シクロペンチル、またはヒドロキシメチルである。実施形態34の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、NHである。実施形態34の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、アルキル(例えば、C1-6アルキル)である。実施形態34の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、メチルである。実施形態34の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、シクロアルキル(例えば、C3-6アルキル)である。実施形態34の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、シクロプロピルである。実施形態34の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、ハロ(例えば、フルオロまたはクロロ)である。実施形態34の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、ヒドロキシ、またはヒドロキシアルキル(例えば、ヒドロキシ(C1-4アルキル))である。実施形態34の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、ヒドロキシメチルである。実施形態34の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、アルコキシ(例えば、C1-6アルコキシ)である。実施形態34の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、メトキシである。
35.実施形態35において、実施形態1~34およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、vが、0であるものである。実施形態35の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、wが、0である。実施形態35の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、wが、1である。wが1である場合、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rは、実施形態34の範囲で提供された一群の化合物またはその薬学的に許容される塩のものから選択され得る。
36.実施形態36において、実施形態1~34およびそれに含まれる群のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩は、vが、1であるものである。実施形態36の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、wが、0である。実施形態36の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、wが、1である。wが1である場合、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rは、実施形態34の範囲で提供された一群の化合物またはその薬学的に許容される塩のものから選択され得る。
37.実施形態37において、実施形態36およびそれに含まれる群の化合物またはその薬学的に許容される塩は、Rが、ヒドロキシであるものである。
38.実施形態38において、実施形態36およびそれに含まれる群の化合物またはその薬学的に許容される塩は、Rが、アルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ハロ、ハロアルコキシ、アルコキシ、シアノ、NH、NR、アルコキシアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、アミノアルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルキルチオ、アルコキシアルキルオキシ、フェニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、5~8員の架橋ヘテロシクロアミノ、またはスピロヘテロシクロアミノであり、ここで、フェニル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、単独でまたは別の基の一部として、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、NH、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、およびアルコキシカルボニルから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されてもよく、ここで、Rのアルキルは、非置換シクロアルキルで置換されてもよく;Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり;Rは、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり;または、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、4~7員のヘテロシクロアミノを形成するものである。実施形態38の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、アルキル、またはシクロアルキルである。実施形態38の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、NH、NR、アルコキシアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、またはアミノアルキルアミノである。実施形態38の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、5~8員の架橋ヘテロシクロアミノ、またはスピロヘテロシクロアミノであり、ここで、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルは、単独でまたは別の基の一部として、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、NH、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、およびアルコキシカルボニルから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されてもよい。実施形態38の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、tert-ブチル、エチニル、フルオロ、クロロ、シクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンタ-1-エン-1-イル、2-シクロプロピルエチニル、2-シクロプロピルエテニル、2-シクロプロピルエチル、ピロリジン-1-イル、3-ヒドロキシピロリジン-1-イル、2-イソプロピルピロリジン-1-イル、2,2-ジメチルピロリジン-1-イル、2-イソプロピルピロリジン-1-イル、2-(カルボキシメチル)ピロリジン-1-イル、2-カルボキシピロリジン-1-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、ピペリジン-1-イル、ピペリジン-2-イル、ピペリジン-3-イル、ピペリジン-4-イル、4-ヒドロキシピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、オキセタン-3-イル、オキセタン-2-イル、オキサン-2-イル、オキサン-3-イル、オキサン-4-イル、テトラヒドロピラン-4-イル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル、テトラヒドロフラン-3-イル、アゼチジン-1-イル、3-ヒドロキシアゼチジン-1-イル、ピロリジン-3-イルオキシ、1-メチルピロリジン-3-イルオキシ、オキサン-4-イルオキシ、ピロリジン-3-イルオキシ、2-エトキシエト-1-イル、3-メトキシプロパ-1-イル、メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、n-ブチルアミノ、イソプロピルアミノ、イソブチルアミノ、tert-ブチルアミノ、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、シクロヘプチルアミノ、(シクロプロピルメチル)アミノ、(シクロブチルメチル)アミノ、(シクロペンチルメチル)アミノ、(シクロヘキシルメチル)アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジメチルアミノ、ジ-(n-プロピル)アミノ、ジ-(イソプロピル)アミノ、ジ-(n-ブチル)アミノ、ジ-(イソブチル)アミノ、ジ-(tert-ブチル)アミノ、(メチル)(エチル)アミノ、2-エトキシエチルアミノ、3-メトキシプロパ-2-イルアミノ、チアゾール-2-イル、チアゾール-4-イル、チアゾール-5-イル、ピラゾール-1-イル、ピラゾール-3-イル、ピラゾール-4-イル、イミダゾール-1-イル、イミダゾール-2-イル、イミダゾール-4-イル、イミダゾール-5-イル、オキサゾール-5-イル、オキサゾール-2-イル、オキサゾール-4-イル、1,2,4-トリアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-1-イル、ヒドロキシメチル、4-ジフルオロメトキシフェニル、3-ジフルオロメトキシフェニル、2-ジフルオロメトキシピリジン-4-イル、6-ジフルオロメトキシピリジン-3-イル、4-メチルアミノピリジン-2-イル、2-メチルアミノピリジン-4-イル、6-メチルアミノ-ピリジン-2-イル、4-ジフルオロメチルフェニル、2-ヒドロキシプロパ-2-イル、4-(2-ヒドロキシプロピル)フェニル、4-(2-ヒドロキシプロパン-2-イル)フェニル、2-(カルボキシメチル)フェニル、2-カルボキシフェニル、2-メトキシエトキシ、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシ、ヒドロキシ、メチルスルフェニル、3-ヒドロキシ-3-メチルブト-1-イン-1-イル、3-ヒドロキシ-3-メチルブト-1-エン-1-イル、3-ヒドロキシ-3-メチルブチル、2-ヒドロキシプロパン-2-イル、1-アザスピロ[3,4]オクタン-1-イル、4-アザスピロ[2,4]ヘプタン-4-イル、5-アザスピロ[3,4]オクタン-5-イル、1-アザスピロ[3,3]ヘプタン-1-イル、2-オキサ-5-アザスピロ[3,4]オクタン-5-イル、6-オキサ-1-アザスピロ[3,3]ヘプタン-1-イル、6-オキサ-1-アザスピロ[3,4]オクタン-1-イル、7-オキサ-1-アザスピロ[4,4]ノナン-1-イル、8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル、または、7,7-ジオキシド-7-チア-1-アザスピロ[4.4]ノナン-1-イル、である。実施形態38の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、またはtert-ブチルである。実施形態38の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。実施形態38の範囲では、別の一群の化合物たはその薬学的に許容される塩において、Rが、シクロプロピル、1-メチルシクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチルである。実施形態38の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、シクロプロピルである。実施形態38の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、ピロリジン-1-イル、3-ヒドロキシピロリジン-1-イル、2-イソプロピルピロリジン-1-イル、2,2-ジメチルピロリジン-1-イル、2-イソプロピルピロリジン-1-イル、2-(カルボキシメチル)ピロリジン-1-イル、2-カルボキシピロリジン-1-イル、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、ピペリジン-1-イル、ピペリジン-2-イル、ピペリジン-3-イル、ピペリジン-4-イル、4-ヒドロキシピペリジン-1-イル、モルホリン-4-イル、オキセタン-3-イル、オキセタン-2-イル、オキサン-2-イル、オキサン-3-イル、オキサン-4-イル、テトラヒドロピラン-4-イル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-4-イル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル、テトラヒドロフラン-3-イル、アゼチジン-1-イル、3-ヒドロキシアゼチジン-1-イル、チアゾール-2-イル、チアゾール-4-イル、チアゾール-5-イル、ピラゾール-1-イル、ピラゾール-3-イル、ピラゾール-4-イル、イミダゾール-1-イル、イミダゾール-2-イル、イミダゾール-4-イル、イミダゾール-5-イル、オキサゾール-5-イル、オキサゾール-2-イル、オキサゾール-4-イル、1,2,4-トリアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-1-イル、ヒドロキシメチル、4-ジフルオロメトキシフェニル、3-ジフルオロメトキシフェニル、2-ジフルオロメトキシピリジン-4-イル、6-ジフルオロメトキシピリジン-3-イル、4-メチルアミノピリジン-2-イル、2-メチルアミノピリジン-4-イル、または、6-メチルアミノ-ピリジン-2-イル、である。実施形態38の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、ピロリジン-1-イル、3-ヒドロキシピロリジン-1-イル、2-イソプロピルピロリジン-1-イル、2,2-ジメチルピロリジン-1-イル、2-イソプロピルピロリジン-1-イル、2-(カルボキシメチル)ピロリジン-1-イル、または、2-カルボキシピロリジン-1-イル、である。実施形態38の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、ピロリジン-1-イルである。実施形態38の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、1-アザスピロ[3,4]オクタン-1-イル、4-アザスピロ[2,4]ヘプタン-4-イル、5-アザスピロ[3,4]オクタン-5-イル、1-アザスピロ[3,3]ヘプタン-1-イル、2-オキサ-5-アザスピロ[3,4]オクタン-5-イル、6-オキサ-1-アザスピロ[3,3]ヘプタン-1-イル、6-オキサ-1-アザスピロ[3,4]オクタン-1-イル、7-オキサ-1-アザスピロ[4,4]ノナン-1-イル、8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル、または、7,7-ジオキシド-7-チア-1-アザスピロ[4.4]ノナン-1-イル、である。実施形態38の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、n-ブチルアミノ、イソプロピルアミノ、イソブチルアミノ、tert-ブチルアミノ、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、シクロヘプチルアミノ、(シクロプロピルメチル)アミノ、(シクロブチルメチル)アミノ、(シクロペンチルメチル)アミノ、(シクロヘキシルメチル)アミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジメチルアミノ、ジ-(n-プロピル)アミノ、ジ-(イソプロピル)アミノ、ジ-(n-ブチル)アミノ、ジ-(イソブチル)アミノ、ジ-(tert-ブチル)アミノ、または、(メチル)(エチル)アミノ、である。
39.実施形態39において、実施形態1の化合物またはその薬学的に許容される塩は、Zが、NRであり、Rは、水素であり;Xが、CRであり;Yが、CRであり;Pが、CHまたはCRであり;Qが、Nであり;Tが、CHまたはCRであり;Uが、CHまたはNであり;RおよびRが、独立して、水素またはメトキシであり;Rが、-O-(CH-R、-O-(CH-R、または-O-(CH-Rであり;Rが、-NRであり、ここで、RおよびRは、独立して、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルであるか、あるいは、-NRは、それらが結合する窒素と一緒になって、4員のヘテロシクロアミノまたは5員のヘテロシクロアミノを形成し、それぞれのヘテロシクロアミノは、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよく;Rが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、ヘテロシクリル、NH、またはNRであり、ここで、シクロプロピル、シクロブチル、およびシクロペンチルは、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、NH、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、およびアルコキシカルボニルから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されてもよく;Rが、NHであり;Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり;Rは、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり;または、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、4~7員のヘテロシクロアミノを形成するものである。実施形態39の範囲では、Xが、CRであり;Yが、CRであり;Pが、CHまたはCRであり;Qが、Nであり;Tが、CHまたはCRであり;Uが、CHまたはNである場合、式(I)の化合物は、以下の式(Ia):
Figure 0007225125000002
の構造を有する(以下「式(Ia)の化合物またはその薬学的に許容される塩」という)。
実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、メトキシであり、Rが、水素である。別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、水素であり、Rが、メトキシである。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-O-(CH-Rである。実施形態39の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-O-(CH-Rである。実施形態39の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-O-(CH-Rである。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-NRであり、RおよびRは、独立して、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-NRであり、RおよびRは、独立して、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-NRであり、RおよびRは、それぞれ、メチルである。実施形態39の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-NRであり、-NRは、それらが結合する窒素と一緒になって、4員のヘテロシクロアミノまたは5員のヘテロシクロアミノを形成し、それぞれのヘテロシクロアミノは、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよい。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、-NRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ピロリジン-1-イルを形成する。実施形態39の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、-NRは、それらが結合する窒素と一緒になって、アゼチジン-1-イルを形成する。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、vが0であり、wが0である。実施形態39の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、vが1であり、wが0である。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、vが0であり、wが1である。実施形態39の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、vが1であり、wが1である。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Pが、CHである。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Pが、CRであり、Rは、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Pが、CRであり、Rは、シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチルであり、シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチルは、アルキル(例えば、C1-4アルキル)、ハロ(例えば、F)、ハロアルキル(例えば、CF)、ハロアルコキシ(例えば、OCF)、ヒドロキシ、アルコキシ(例えば、C1-4アルコキシ)、NH、アルキルアミノ(例えば、C1-4アルキルアミノ)、ジアルキルアミノ(例えば、それぞれのアルキルが独立してC1-4アルキルであるジアルキルアミノ)、カルボキシ、カルボキシアルキル(例えば、C2-5カルボキシアルキル)、およびアルコキシカルボニル(例えば、C2-5アルコキシカルボニル)、から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されてもよい。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Pが、CRであり、Rは、4~6員のヘテロシクリル(例えば、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、またはテトラヒドロピラニル)である。実施形態39の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Pが、CRであり、Rは、NH、またはNRであり、ここで、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり;Rは、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルである。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Pが、CRであり、Rが、NRであり、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、4~6員のヘテロシクロアミノ(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル)を形成する。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Tが、CHである。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Tが、CRであり、Rが、NHである。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Uが、CHである。実施形態39の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Uが、Nである。実施形態39において規定された、X、Y、R、R、R、R(RおよびRを含む)、R、R(RおよびRを含む)、T、およびUの組み合わせは、本開示に包含される。
40.実施形態40において、実施形態1の化合物またはその薬学的に許容される塩は、式(I)の化合物が、式(Ib):
Figure 0007225125000003
[式中、R、R、R、R(RおよびRを含む)、R、R(RおよびRを含む)、T、およびUは、発明の概要において定義されたとおりである。]
の構造を有する、またはその薬学的に許容される塩であるものである。
実施形態40の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、メトキシであり、Rが、水素である。実施形態40の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、水素であり、Rが、メトキシである。実施形態40の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-O-(CH-Rである。実施形態40の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-O-(CH-Rである。実施形態40の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-O-(CH-Rである。実施形態40の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-NRであり、RおよびRは、独立して、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。実施形態40の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、RおよびRは、それぞれ、メチルである。実施形態40の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-NRであり、-NRは、それらが結合する窒素と一緒になって、4員のヘテロシクロアミノまたは5員のヘテロシクロアミノを形成し、それぞれのヘテロシクロアミノは、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよい。実施形態40の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、-NRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ピロリジン-1-イルを形成する。実施形態40の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、NRは、それらが結合する窒素と一緒になって、アゼチジン-1-イルを形成する。実施形態37の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。実施形態40の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチルであり、シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチルは、アルキル(例えば、C1-4アルキル)、ハロ(例えば、F)、ハロアルキル(例えば、CF)、ハロアルコキシ(例えば、OCF)、ヒドロキシ、アルコキシ(例えば、C1-4アルコキシ)、NH、アルキルアミノ(例えば、C1-4アルキルアミノ)、ジアルキルアミノ(例えば、それぞれのアルキルが独立してC1-4アルキルであるジアルキルアミノ)、カルボキシ、カルボキシアルキル(例えば、C2-5カルボキシアルキル)、およびアルコキシカルボニル(例えば、C2-5アルコキシカルボニル)、から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されてもよい。実施形態40の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、4~6員のヘテロシクリル(例えば、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、またはテトラヒドロピラニル)である。実施形態40の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、NH、またはNRであり、ここで、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり、Rは、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルである。実施形態40の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、NRであり、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、4~6員のヘテロシクロアミノ(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル)を形成する。実施形態40の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Tが、CHである。実施形態40の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Tが、CRであり、Rが、NHである。実施形態40の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Uが、CHである。実施形態40の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Uが、Nである。実施形態40において規定された、R、R、R、R(RおよびRを含む)、R、R(RおよびRを含む)、T、およびUの組み合わせは、本開示に包含される。
41.実施形態41において、実施形態1の化合物またはその薬学的に許容される塩は、式(I)の化合物が、式(Ic):
Figure 0007225125000004
[式中、R、R、およびR(RおよびRを含む)は、発明の概要において定義されたとおりである。]
の構造を有する、またはその薬学的に許容される塩であるものである。
実施形態41の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、RおよびRは、独立して、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。実施形態41の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、-NRであり、RおよびRは、それぞれ、メチルである。実施形態41の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、-NRが、それらが結合する窒素と一緒になって、4員のヘテロシクロアミノまたは5員のヘテロシクロアミノを形成し、それぞれのヘテロシクロアミノは、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよい。実施形態41の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、NRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ピロリジン-1-イルを形成する。実施形態41の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである。実施形態41の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチルであり、シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチルは、アルキル(例えば、C1-4アルキル)、ハロ(例えば、F)、ハロアルキル(例えば、CF)、ハロアルコキシ(例えば、OCF)、ヒドロキシ、アルコキシ(例えば、C1-4アルコキシ)、NH、アルキルアミノ(例えば、C1-4アルキルアミノ)、ジアルキルアミノ(例えば、それぞれのアルキルが独立してC1-4アルキルであるジアルキルアミノ)、カルボキシ、カルボキシアルキル(例えば、C2-5カルボキシアルキル)、およびアルコキシカルボニル(例えば、C2-5アルコキシカルボニル)、から独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されてもよい。実施形態41の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、またはシクロプロピルである。実施形態41の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、RおよびRが、それぞれ、メチルであり;Rが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、またはシクロプロピルである。実施形態41の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、4~6員のヘテロシクリル(例えば、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、またはテトラヒドロピラニル)である。実施形態41の範囲では、別の一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、NH、またはNRであり、ここで、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり、Rは、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルである。実施形態41の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、Rが、NRであり、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、4~6員のヘテロシクロアミノ(例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル)を形成する。実施形態41において規定された、R(RおよびRを含む)、R、およびRの組み合わせは、本開示に包含される。
42.実施形態42において、実施形態1の化合物またはその薬学的に許容される塩は、化合物またはその薬学的に許容される塩が、表1または表2に示される、化合物番号:1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、1a、2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a、11a、12a、13a、14a、15a、16a、17a、18a、19a、20a、21a、22a、23a、24a、25a、26a、27a、28a、29a、30a、31a、32a、33a、34a、35a、36a、37a、38a、39a、40a、41a、42a、43a、44a、45a、46a、47a、48a、49a、50a、51a、52a、53a、54a、55a、56a、57a、58a、59a、60a、61a、62a、63a、64a、65a、66a、および67a、から選択される、または、表1に示される塩の親化合物、またはその親化合物の薬学的に許容される塩であるものである。
43.実施形態43において、実施形態1の化合物またはその薬学的に許容される塩は、化合物またはその薬学的に許容される塩が、表1に示される、化合物番号:1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、および102、から選択される、または、表1に示される塩の親化合物、またはその親化合物の薬学的に許容される塩であるものである。
44.実施形態44において、実施形態1の化合物またはその薬学的に許容される塩は、化合物またはその薬学的に許容される塩が、化合物番号:1a、2a、3a、4a、5a、6a、7a、8a、9a、10a、11a、12a、13a、14a、15a、16a、17a、18a、19a、20a、21a、22a、23a、24a、25a、26a、27a、28a、29a、30a、31a、32a、33a、34a、35a、36a、37a、38a、39a、40a、41a、42a、43a、44a、45a、46a、47a、48a、49a、50a、51a、52a、53a、54a、55a、56a、57a、58a、59a、60a、61a、62a、63a、64a、65a、66a、および67a、から選択されるものである。
45.実施形態45は、実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩、および、薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物、を提供する。
46.実施形態46は、G9aを含む細胞を、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩に接触させて、G9a活性を阻害することを含む、G9a活性の阻害方法、を提供する。実施形態46の範囲では、一群の方法において、方法は、インビトロで実施される。実施形態46の範囲では、別の一群の方法において、方法は、細胞が対象中にあり得、対象は、G9a阻害により治療し得る疾患に罹患している。
47.実施形態47は、GLPを含む細胞を、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩に接触させて、GLP活性を阻害することを含む、GLP活性の阻害方法、を提供する。実施形態47の範囲では、一群の方法において、方法は、インビトロで実施される。実施形態47の範囲では、別の一群の方法において、方法は、細胞が対象中にあり得、対象は、GLP阻害により治療し得る疾患に罹患している。
48.実施形態48は、β-グロビン産生障害性を有する細胞を、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩に接触させて、胎児ヘモグロビン(HbF)タンパク質レベルを増加させることを含む、胎児ヘモグロビン(HbF)タンパク質レベルの増加方法、を提供する。
49.実施形態49は、ヘモグロビンS突然変異性を有する細胞を、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩に接触させて、ヘモグロビンS分子の濃度を減少させることを含む、ヘモグロビンS分子の濃度の減少方法、を提供する。また、実施形態49は、ヘモグロビンS突然変異性を有する細胞を、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩に接触させて、ヘモグロビンS分子の重合を阻害することを含む、ヘモグロビンS分子の重合の阻害方法、を提供する。当業者は、ヘモグロビンSが、低酸素条件下で重合し、赤血球(RBC)がその変形特性を失って鎌状の形をとるヘモグロビンポリマーを形成することを理解する。例えば、Rees et al.、Lancet 2010、376、2018-2031を参照。本明細書で使用される「ヘモグロビンS分子の重合の阻害」とは、そのようなヘモグロビンポリマーの形成を阻害することをいう。
50.実施形態50は、胎児ヘモグロビンによって治療し得る疾患に罹患している対象に、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、対象におけるG9a活性の阻害方法、を提供する。
51.実施形態51は、胎児ヘモグロビンによって治療し得る疾患に罹患している対象に、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、対象におけるGLP活性の阻害方法、を提供する。
52.実施形態52は、胎児ヘモグロビンによって治療し得る疾患に罹患している対象に、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、疾患の治療方法、を提供する。
53.実施形態53は、β-グロビン産生障害性を有する疾患に罹患している対象に、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、β-グロビン産生障害性を有する疾患の治療方法、を提供する。実施形態53の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、疾患が、ベータサラセミアである。
54.実施形態54は、重合ヘモグロビンS分子の濃度増加性を有する疾患に罹患している対象に、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、重合ヘモグロビンS分子の濃度増加性を有する疾患の治療方法、を提供する。実施形態54の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、疾患が、鎌状赤血球症である。
55.実施形態55は、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩、または実施形態45の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、異常ヘモグロビン症の寛解または治療方法、を提供する。実施形態55の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、異常ヘモグロビン症が、鎌状赤血球症である。実施形態55の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、異常ヘモグロビン症が、ベータサラセミアである。
56.実施形態56は、G9aを含む細胞中のG9a活性を阻害するための医薬の製造における、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用、を提供する。
57.実施形態57は、GLPを含む細胞中のGLP活性を阻害するための医薬の製造における、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用、を提供する。
58.実施形態58は、β-グロビン産生障害性を有する細胞中の胎児ヘモグロビン(HbF)タンパク質レベルを増加させるための医薬の製造における、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用、を提供する。
59.実施形態59は、ヘモグロビンS突然変異性を有する細胞中のヘモグロビンS分子の濃度を減少させるための医薬の製造における、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用、を提供する。また、実施形態59は、ヘモグロビンS突然変異性を有する細胞中のヘモグロビンS分子の重合を阻害するための医薬の製造における、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用、を提供する。
60.実施形態60は、胎児ヘモグロビンによって治療し得る疾患を治療するための医薬の製造における、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用、を提供する。
61.実施形態61は、胎児ヘモグロビンによって治療し得る疾患を治療するための医薬の製造における、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用、を提供する。
62.実施形態62は、β-グロビン産生障害性を有する疾患を治療するための医薬の製造における、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用、を提供する。実施形態62の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、疾患が、ベータサラセミアである。
63.実施形態63は、重合ヘモグロビンS分子の濃度増加性を有する疾患を治療するための医薬の製造における、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用、を提供する。実施形態63の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、疾患が、鎌状赤血球症である。
64.実施形態64は、異常ヘモグロビン症を寛解または治療するための医薬の製造における、有効量の実施形態1~44のいずれか1つの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用、を提供する。実施形態64の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、異常ヘモグロビン症が、鎌状赤血球症である。実施形態64の範囲では、一群の化合物またはその薬学的に許容される塩において、異常ヘモグロビン症が、ベータサラセミアである。
以下の表1(表1-1~表1-21をまとめて表1という)および表2(表2-1~表2-14をまとめて表2という)において、代表的な式(I)の化合物またはその塩を開示する。表1および表2は、式(I)の化合物の特定の塩を示し得るが、当業者は、表1および2の化合物の、親化合物(「親化合物」とは塩の部分が存在しない化合物である)、および、薬学的に許容される塩などの他の塩を認識することができるだろう。
Figure 0007225125000005
Figure 0007225125000006
Figure 0007225125000007
Figure 0007225125000008
Figure 0007225125000009
Figure 0007225125000010
Figure 0007225125000011
Figure 0007225125000012
Figure 0007225125000013
Figure 0007225125000014
Figure 0007225125000015
Figure 0007225125000016
Figure 0007225125000017
Figure 0007225125000018
Figure 0007225125000019
Figure 0007225125000020
Figure 0007225125000021
Figure 0007225125000022
Figure 0007225125000023
Figure 0007225125000024
Figure 0007225125000025
式(I)の更なる化合物は、以下の表2(表2-1~表2-14)に開示されたものである。
Figure 0007225125000026
Figure 0007225125000027
Figure 0007225125000028
Figure 0007225125000029
Figure 0007225125000030
Figure 0007225125000031
Figure 0007225125000032
Figure 0007225125000033
Figure 0007225125000034
Figure 0007225125000035
Figure 0007225125000036
Figure 0007225125000037
Figure 0007225125000038
Figure 0007225125000039
一般的な合成スキーム
本開示の化合物は、以下に示される反応スキームに記載の方法により製造することができる。
これらの化合物の製造に使用される出発物質および試薬は、Sigma-Aldrich Chemical Co.(Milwaukee,Wis.)、Bachem(Torrance,Calif.)などの商業的供給業者から入手可能であるか、または、当業者に知られた、次のような参考文献に記載された手法に従った方法により調製される:Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis、Volume1-17(John Wiley and Sons,1991);Rodd’s Chemistry of Carbon Compound,Volume1-5およびSupplementals(Elsevier Science Publishers、1989);Organic Reactions、Volume1-40(John Wiley and Sons、1991)、March’s Advanced Organic Chemistry(John Wiley and Sons、第4版);および、Larock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.、1989)。これらのスキームは、本開示の化合物を合成できるいくつかの方法の単なる例示であり、これらのスキームについては様々な変更がなされ得るものであり、本開示を読む当業者に示唆されるであろう。反応の出発物質、中間体、および最終生成物は、所望により、これに限定されるものではないが、例えば、ろ過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどの既存の技術を用いて、単離および精製することができる。そのような物質は、物理定数やスペクトルデータなどの既存の手段を用いて同定することができる。
断りのない限り、本明細書に記載された反応は、約0℃から約125℃など、さらには室温(または周辺温度)、例えば約20℃などの、約-78℃から約150℃までの温度範囲にわたって、大気圧で行われる。本明細書に示され記載された経路は、単なる例示であり、いかなる方法でも特許請求の範囲を限定することを意図するものでも、解釈されるものでもない。当業者は、開示された合成の変更を理解することができ、本明細書の開示に基づいて代替的な経路を考案することができるであろう。そのようなすべての変更および代替的な経路は、特許請求の範囲の範囲内にある。
ZがNRであり、X、Y、P、Q、T、U、R、R、R、R、R、v、およびwが、発明の概要において定義されたものである、式(I)の化合物は、以下のスキーム1に記載された手法により製造することができる。
Figure 0007225125000040
がハロ(例えば、クロロ、ブロモ、またはヨード、好ましくはブロモ)であり、R、RおよびRが、発明の概要で定義され、またはその前駆体基である式1の化合物の、硫酸または酢酸中の硝酸の処理により、式2の化合物が得られる。式1の化合物は、商業的に入手可能か、または当技術分野で周知の方法により調製することができる。例えば、Rが-W-アルキレン-Rであって、Wが、NH、O、またはSであり;アルキレンが、Rで置換されてもよく(ここで、Rはハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、またはアルコキシである)、アルキレン鎖の1つのCHはNHまたはOで置き換えられてもよく、Rは、-NRであり、RおよびRが発明の概要で定義された、式1の化合物は、4-ブロモ-2-メトキシフェノール、4-ブロモ-2-メチルフェノール、4-ブロモ-2-エチルフェノール、4-ブロモ-2-メトキシアニリン、4-ブロモ-2-メトキシベンゼンチオール、3-ブロモ-6-ヒドロキシ-2-メチルピリジン、5-ブロモ-2-フルオロアニソール、4-ブロモ-1-ヨード-2-メトキシベンゼン、1-ベンジルオキシ-4-ブロモ-2-メトキシベンゼン、5-(ベンジルオキシ)-2-ブロモ-4-メトキシフェノール、4-ヨード-2-メトキシフェノール、または4-クロロ-2-メチルベンズアミンなどの商業的に入手可能な出発物質を、式LG-(アルキレン)-NRのアミン(式中、RおよびRは、発明の概要で定義されたとおりか、または適切なアミノ保護基であり、LGは、適切なアルキル化反応条件下におけるハロなどの適切な脱離基である)と反応させることにより、例えば、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどの適切な有機溶媒中、炭酸カリウム、炭酸セシウム、ジエチルアミンなどの塩基の存在下において、式1の化合物を上記アミンと反応させることにより、調製できる。式LG-(アルキレン)-NRのアミンは、例えば、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン、1-(3-クロロプロピル)ジメチルアミン、および2-(2-クロロエトキシ)エチル]ジメチルアミンなどが、商業的に入手可能である。
式2の化合物と、P、Q、T、Uが発明の概要で定義され、RおよびRが発明の概要で定義され、またはその前駆体基であり、DがHまたはハロであり、Y’がボロン酸またはボロン酸エステルである式3の化合物との、スズキカップリング反応の条件下における処理により、式4の化合物が得られる。式3の化合物は、商業的に入手可能か、または当技術分野で周知の方法により、Y’がハロである式3の対応するハライドから調製することができる。Y’がボロン酸またはエステル、またはY’がハロである式3の化合物は、例えば、ピリジン-3-ボロン酸、ピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステル、2-フルオロピリジン-3-ボロン酸、2-メトキシピリジン-3-ボロン酸、2-クロロピリジン-3-ボロン酸、2-フルオロピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステル、2-ブロモピリジン-3-ボロン酸、2-メチルピリジン-3-ボロン酸、2-(t-ブトキシカルボニルアミノ)ピリジン-3-ボロン酸、2-シアノピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステル、2-エチル-3-ピリジニルボロン酸、2-モルホリノピリジン-3-ボロン酸、2-(4-tert-ブトキシカルボニルピペラジニル)ピリジン-3-ボロン酸ピナコールエステル、2-フェニル-3-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン、2-(ジメチルアミノ)ピリジン-3-イルボロン酸、N,N-ジメチル-2-((3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル)オキシ)エタンアミン、2-(4-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン、4-フルオロピリジン-3-ボロン酸、4-フルオロ-3-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-カルバルデヒド、2-クロロ-6-メチルピリジン-3-ボロン酸、(2-クロロ-6-アミノピリジン-3-イル)ボロン酸、5-クロロ-2-フルオロピリジン-3-ボロン酸、3-ブロモ-2-メチルピリジン、3-ブロモピリジン、3-ブロモ-2-ヒドロキシメチルピリジン、3-ブロモ-2-シクロプロピルピリジン、2-(3-ブロモ-ピリジン-2-イル)-プロパン-2-オール、3-ブロモ-2-プロピルピリジン、および、3-ブロモ-2-(tert-ブチル)ピリジンが、商業的に入手可能である。
また、当業者は、X’がハロである式2の化合物を、対応するボロン酸またはエステルに変換でき、Y’がハロである式3の化合物との反応により式4の化合物が得られることも、容易に理解するであろう。Dが水素である式4の化合物は、カドガン(Cadogan)反応の条件下において、式(I)の化合物に変換することができる。例えば、Majgier-Baranowska et al.、Tetrahedron Letters 53(2012)4785-4788;および、Karimi et al.、Tetrahedron Letters 58(2017)2223-2227(特にスキーム3b)を参照。あるいは、式4の化合物中のニトロ基をまずアミノ基に還元してアミノを有する式5の化合物を得ることができ、その後、これをアリール環化反応の条件下において式(I)の化合物に変換することができる。
式(I)の化合物は、式(I)の他の化合物に変換することができる。例えば、Rがアルキルまたはシクロアルキルである式(I)の化合物は、Rが水素である式(I)の対応する化合物を、アルキル化反応の条件下において、それぞれアルキルまたはシクロアルキルのハライドと反応させることにより製造することができる。アルキルおよびシクロアルキルのハライドは、例えば、ヨードメタン、ヨードエタン、2-ヨードプロパン、1-ブロモブタン、シクロプロピルブロミドなどが、商業的に入手可能である。
および/またはRがハロである式(I)の化合物は、塩基の存在下において、NR、アルコキシアルキルアミノ、ヘテロシクリルアミノ、スピロヘテロシクロアミノ、5員のNH含有ヘテロアリール、フェニル、ヘテロアリールボルン酸、ヘテロアリールボロン酸エステル、またはアルコール、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、tert-ブチルアミン、アゼチジン、ピロリジン、3-アミノ-アゼチジン、3-ヒドロキシピロリジン、イミダゾール、ピラゾール、モルホリン、N-メチル-モルホリン、4-ヒドロキシ-ピペリジン、ピペリジン、2-エトキシエチルアミン、4-アザスピロ[2.4]ヘプタン、2-オキサ-5-アザスピロ[3.4]オクタン、2-イソプロピルピロリジン、および7-オキサ-1-アザスピロ[4.4]ノナン、で置換して、Rおよび/またはRが、アルコキシ、NH、NR、アルコキシアルキルオキシ、フェニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、5~8員の架橋ヘテロシクロアミノ、またはスピロヘテロシクロアミノであって、フェニル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルが、単独または別の基の一部として、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、NH、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、およびアルコキシカルボニルから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されてもよく、アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、ヒドロキシおよびシクロアルキルで置換されていてもよい、式(I)の化合物を、得ることができる。
あるいは、ZがNRであり、X、Y、P、Q、T、U、R、R、R、R、R、v、およびwが、発明の概要で定義されたものである、式(I)の化合物は、以下のスキーム2に記載された手法により製造することができる。
Figure 0007225125000041
この場合、上記スキーム1で定義された式1の化合物は、P、Q、TおよびUが、発明の概要で定義され、RおよびRが、発明の概要で定義され、またはその前駆体基であり、Y’が、ボロン酸またはボロン酸エステルである、ニトロを含む式6の化合物と、スズキカップリング反応の条件下で反応して、式7の化合物を得ることができる。その後、化合物7を還元すると、上記スキーム1に記載の式(I)の化合物となる。
試験法
本開示の化合物のG9a阻害活性は、下記の生物学的実験例1に記載されたインビトロアッセイを用いて、試験することができる。刺激された胎児ヘモグロビンに対する本開示の化合物の性能は、下記の生物学的実験例2に記載されたインビトロアッセイを用いて、試験することができる。
投与および医薬組成物
一般に、本開示の化合物は、類似の有用性を示す薬剤の許容される投与様式のいずれかにより、治療有効量で投与される。本開示の化合物の治療有効量は、1日あたりで対象の体重1kgあたり、約0.01~約500mgの範囲にすることができ、これを単回または複数回で投与することができる。適切な用量のレベルは、1日あたり約0.1~約250mg/kg、または1日あたり約0.5~約100mg/kgであってもよい。適切な用量のレベルは、1日あたり約0.01~約250mg/kg、1日あたり約0.05~約100mg/kg、または1日あたり約0.1~約50mg/kgであってもよい。この範囲内において、用量は、1日あたり、約0.05~約0.5、約0.5~約5、または、約5~約50mg/kgにすることができる。経口投与では、組成物は、約1.0~約1000ミリグラムの活性成分、特に、約1、5、10、15、20、25、50、75、100、150、200、250、300、400、500、600、750、800、900、または1000ミリグラムの活性成分、を含む錠剤の形態で提供することができる。本開示の化合物、すなわち活性成分の実際の量は、治療される疾患の重症度、対象の年齢および健康度、使用される化合物の効力、投与の経路と形態、およびその他の要因など、多数の要因に依存する。
一般に、本開示の化合物は、医薬組成物として、次の経路:経口、全身(例えば、経皮、鼻腔内または坐剤)、または非経口(例えば、筋肉内、静脈内または皮下)の投与;のいずれかにより投与される。好ましい投与方法は、痛みの程度に応じて調整することができる便利な日々の投与計画を用いる、経口である。組成物は、錠剤、丸薬、カプセル、半固体剤、粉末、徐放性製剤、溶液、懸濁液、エリキシル、エアロゾル、または他の適切な組成物の形態をとることができる。
製剤の選択は、薬物投与の様式(例えば、経口投与では、腸溶性コーティングまたは遅延放出性の錠剤、丸薬またはカプセルなどの、錠剤、丸薬またはカプセルの形態の製剤が好ましい)、および、薬物の生物学的利用能などの様々な要因に依存する。近年、表面積の増加、すなわち粒子サイズを小さくすることにより生物学的利用能を高めることができるという原理に基づいて、特に生物学的利用能の低い薬物のための医薬製剤が開発されている。例えば、米国特許第4,107,288号には、活性物質が高分子の架橋マトリックス上に支持された10~1,000nmの範囲のサイズの粒子を有する医薬製剤が記載されている。米国特許第5,145,684号には、薬物を表面改質剤の存在下でナノ粒子(平均粒径400nm)に粉砕した後、液体媒体中に分散させて、生物学的利用能が非常に高い医薬製剤を得る、医薬製剤の製造法が記載されている。
組成物は、一般に、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と組み合わせた本開示の化合物から構成される。許容される賦形剤は非毒性であり、投与を助け、本開示の化合物の治療的利益に悪影響を及ぼさない。そのような賦形剤は、当業者に一般的に利用可能な、固体、液体、半固体、またはエアロゾル組成物の場合にはガス状賦形剤、であり得る。
固体医薬賦形剤としては、デンプン、セルロース、タルク、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム、ドライスキムミルクなどが挙げられる。液体および半固体の賦形剤は、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノール、および、石油、動物、植物または合成起源のものを含むさまざまな油、例えばピーナッツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油などから選択することができる。好ましい液体担体としては、特に注射用溶液のためには、水、生理食塩水、水性デキストロースおよびグリコールが挙げられる。
圧縮ガスを使用し、本開示の化合物をエアロゾル形態において分散させてもよい。この目的に適した不活性ガスは、窒素、二酸化炭素などである。
他の適切な医薬品賦形剤およびその製剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、E.W.Martin編(Mack Publishing Company、第20版、2000)に記載されている。
製剤中の化合物の量は、当業者によって用いられる全範囲内で変化し得る。典型的には、製剤は、重量パーセント(重量%)ベースで、製剤総量に対して本開示の化合物を約0.01~99.99重量%含み、残部は1つ以上の適切な医薬賦形剤となる。例えば、化合物は、約1~80重量%の量で存在する。
本開示の化合物は、本開示の化合物または他の薬物が有用であり得る疾患または病気の治療において、1つ以上の他の薬物と組み合わせて用いてもよい。そのような他の薬物は、一般的に使用される経路および量で、本開示の化合物と同時にまたは連続して投与され得る。本開示の化合物を1つ以上の他の薬物と同時に用いる場合、そのような他の薬物と本開示の化合物とを含む単位剤形の医薬組成物が好ましい。しかしながら、併用療法は、本開示の化合物および1つ以上の他の薬物を、異なる重複スケジュールで投与する療法を含んでもよい。1つ以上の他の活性成分と組み合わせて用いられる場合、本開示の化合物および他の活性成分は、それぞれが単独で使用される場合よりも低い用量で使用され得ることも、企図される。
したがって、本開示の医薬組成物には、本開示の化合物に加えて、1つ以上の他の薬物を含むものも含まれる。
上記の組み合わせは、本開示の化合物と1つの他の薬物だけでなく、2つ以上の他の活性な薬物との組み合わせを含む。同様に、本開示の化合物は、本開示の化合物が有用である疾患または病気の予防、治療、制御、寛解、またはリスクの低減に用いられる他の薬物と組み合わせて、用いることができる。そのような他の薬物は、一般的に使用される経路および量で、本開示の化合物と同時にまたは連続して投与され得る。本開示の化合物を1つ以上の他の薬物と同時に用いる場合、本開示の化合物に加えてそのような他の薬物を含む医薬組成物を用いることができる。したがって、本開示の医薬組成物には、本開示の化合物に加えて、1つ以上の他の活性成分も含むものも含まれる。本開示の化合物の、第2の活性成分に対する重量比は、変化し得るものでり、各成分の有効な用量に依存する。一般的に、それぞれの有効量が用いられる。
必要とする対象が癌に罹患しているか罹患するリスクがある場合、本開示の化合物を1つ以上の他の抗癌剤および/または抗癌療法と組み合わせて、対象を治療することができる。いくつかの実施形態では、抗癌療法は、外科および/または放射線療法であり得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の抗癌剤は、アポトーシス促進剤である。抗癌剤としては、例えば、これに限定されるものではないが、ゴシポール、ゲナセンス、ポリフェノールE、クロロフシン、全トランス型レチノイン酸(ATRA)、ブリオスタチン、腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)、5-アザ-2’-デオキシシチジン、全トランス型レチノイン酸、ドキソルビシン、ビンクリスチン、エトポシド、ゲムシタビン、イマチニブ(グリベック(商標))、ゲルダナマイシン、17-N-アリルアミノ-17-デメトキシゲルダナマイシン(17-AAG)、フラボピリドール、LY294002、ボルテゾミブ、トラスツズマブ、BAY 11-7082、PKC412、またはPD184352、タキソール(商標)(「パクリタキセル」とも呼ばれ、微小管形成を促進および安定化することにより作用する周知の抗癌剤である)、および、タキソテール(商標)などのドセタキセルの類似体(タキソール(商標))、が挙げられる。一般的な構造の特徴として基本的なタキサン骨格を有する化合物は、安定化した微小管により、G2-M期に細胞を停止させる能力があることも示されており、本明細書に記載の化合物と組み合わせて癌を治療するのに有用であり得る。
本開示の化合物と組み合わせて使用する抗癌剤としては、さらに、例えば:分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼシグナルの阻害剤(例えば、U0126、PD98059、PD184352、PD0325901、ARRY-142886、SB239063、SP600125、BAY 43-9006、ウォルトマンニン、または、LY294002);Syk阻害剤;抗体(例えば、リツキサン);フォレチニブ、カルボザンチニブ、またはクリゾチニブなどの、MET阻害剤;スニチニブ、ソラフェニブ、レゴラフィニブ、レンバチニブ、バンデタニブ、カルボザンチニブ、またはアキシチニブなどの、VEGFR阻害剤;アファチニブ、ブリバニブ、カルボザチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ネラチニブ、またはラパチニブなどの、EGFR阻害剤;XL147、XL765、BKM120(ブパルリシブ)、GDC-0941、BYL719、IPI145、BAY80-6946、BEX235(ダクトリシブ)、CAL101(イデラリシブ)、GSK2636771、またはTG100-115などの、PI3K阻害剤;ラパマイシン(シロリムス)、テムシロリムス、エベロリムス、XL388、XL765、AZD2013、PF04691502、PKI-587、BEZ235、またはGDC0349などの、MTOR阻害剤;AZD6244、トラメチニブ、PD184352、ピマセルチニブ、GDC-0973、またはAZD8330などの、MEK阻害剤;および、カーフィルゾミブ、MLN9708、デランゾミブ、またはボルテゾミブなどの、プロテアソーム阻害剤、が挙げられる。
本開示の化合物と組み合わせて用いることができる他の抗癌剤としては、アドリアマイシン;ダクチノマイシン;ブレオマイシン;ビンブラスチン;シスプラチン;アシビシン;アクラルビシン;アコダゾール塩酸塩;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン;酢酸アメタントロン;アミノグルテチミド;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;ビサントレン塩酸塩;ビスナフィドジメシレート;ビゼレシン;ブレオマイシン硫酸塩;ブレキナールナトリウム;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド;カーベタイマー;カルボプラチン;カルムスチン;カルビシン塩酸塩;カルゼレシン;セデフィンゴール;クロラムブシル;シロレマイシン;クラドリビン;クリスナトールメシレート;シクロホスファミド;シタラビン;ダカルバジン;ダウノルビシン塩酸塩;デシタビン;デキソルマプラチン;デザグアニン;デザグアニンメシレート;ジアジクオン;ドキソルビシン;ドキソルビシン塩酸塩;ドロロキシフェン;ドロロキシフェンシトレート;ドロモスタノロンプロピオネート;デュアゾマイシン;エダトレキサート;エフロルニチン塩酸塩;エルサミトルシン;エンロプラチン;エンプロメイト;エピプロピジン;エピルビシン塩酸塩;エルブロゾール;エソルビシン塩酸塩;エストラムスチン;エストラムスチンホスフェートナトリウム;エタニダゾール;エトポシド;エトポシドホスフェート;エトプリン;ファドロゾール塩酸塩;ファザラビン;フェンレチニド;フロクスウリジン;フルダラビンホスフェート;フルオロウラシル;フルロシタビン;ホスキドン;ホストリエシンナトリウム;ゲムシタビン;ゲムシタビン塩酸塩;ヒドロキシ尿素;イダルビシン塩酸塩;イホスファミド;イルモフォシン;インターロイキンII(組換えインターロイキンIIまたはRil2を含む)、インターフェロンアルファ-2a;インターフェロンアルファ-2b;インターフェロンアルファ-n1;インターフェロンアルファ-n3;インターフェロンベータ-1a;インターフェロンガンマ-1b;イプロプラチン;イリノテカン塩酸塩;ランレオチド酢酸塩;レトロゾール;リュープロリド酢酸塩;リアロゾール塩酸塩;ロメトレキソールナトリウム;ロムスチン;ロソキサントロン塩酸塩;マソプロコール;メイタンシン;メクロレタミン塩酸塩;酢酸メゲストロール;酢酸メレンゲストロール;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキサート;メトトレキサートナトリウム;メトプリン;メツレデパ;ミチンドマイド;ミトカルシン;ミトクロミン;ミトギリン;ミトマルシン;マイトマイシン;マイトスパー;ミトタン;ミトキサントロン塩酸塩;ミコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オーマプラチン;オキシスラン;ペガスパルガーゼ;ペリオマイシン;ペンタムスチン;ペプロマイシン硫酸塩;ペルホスファミド;ピポブロマン;ピポスルファン;ピロキサントロン塩酸塩;プリカマイシン;プロメスタン;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニムスチン;プロカルバジン塩酸塩;ピューロマイシン;ピューロマイシン塩酸塩;ピラゾフリン;リボプリン;ログレチミド;サフィンゴール;サフィンゴール塩酸塩;セムスチン;シムトラゼン;スパルフォセートナトリウム;スパルソマイシン;スピロゲルマニウム塩酸塩;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;スロフェヌル;タリソマイシン;テコガランナトリウム;テガフール;テロキサントロン塩酸塩;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;トレミフェンクエン酸塩;酢酸トレストロン;リン酸トリシリビン;トリメトレキサート;グルクロン酸トリメトレキサート;トリプトレリン;ツブロゾール塩酸塩;ウラシルマスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;硫酸ビンブラスチン;硫酸ビンクリスチン;ビンデシン;硫酸ビンデシン;硫酸ビネピジン;ビングリシナートスルファート;硫酸ビンロイコシン;ビノレルビン酒石酸塩;ビンロシジン硫酸塩;ビンゾリジンスルファート;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;および、ゾルビシン塩酸塩、が挙げられる。
1,25ジヒドロキシビタミンD3の20-エピ類似体などの本開示の化合物と組み合わせて用いることができる他の抗癌剤としては、5-エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL-TKアンタゴニスト;アルトレタミン;アンバムスチン;アミドックス;アミフォスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラフォライド;血管新生阻害剤;アンタゴニストD;アンタゴニストG;アンタレリックス;反背形態形成タンパク質-1(Anti-Dorsalizing Morphogenetic Protein-1);抗アンドロゲン、前立腺癌剤;抗エストロゲン剤;抗新生物剤;アンチセンスオリゴヌクレオチド;アフィジコリングリシン酸塩;アポトーシス遺伝子モジュレーター;アポトーシス調節因子;アプリン酸;ara-CDP-DL-PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン;アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン1;アキシナスタチン2;アキシナスタチン3;アザセトロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABLアンタゴニスト;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;ベータラクタム誘導体;ベータ-アレチン;ベタクラマイシンB;ベツリン酸;Bfgf阻害剤;ビカルタミド;ビサントレン;ビサジリジニルスペルミン;ビスナフィド;ビストラテンA;ビゼレシン;ブレフレート;ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルホキシミン;カルシポトリオール;カルフォスチンC;カンプトテシン誘導体;カナリポックスIL-2;カペシタビン;カルボキサミド-アミノ-トリアゾール;カルボキシアミドトリアゾール;CaRest M3;CARN 700;軟骨由来阻害剤;カルゼレシン;カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS);カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリクス;クロロキノキサリンスルホンアミド;シカプロスト;シスポルフィリン;クラドリビン;クロミフェンアナログ;クロトリマゾール;コリスマイシンA;コリスマイシンB;コンブレタスタチンA4;コンブレタスタチンアナログ;コナゲニン;クランベシジン816;クリスナトール;クリプトフィシン8;クリプトフィシンA誘導体;クラシンA;シクロペンタントラキノン;シクロプラタム;シペマイシン;シタラビンオクホスファート;細胞溶解因子;サイトスタチン;ダクリキシマブ;デシタビン;デヒドロジデムニンB;デスロレリン;デキサメタゾン;デキシホスファミド;デキスラゾキサン;デキスベラパミル;ジアジコン;ジデムニンB;ジドックス;ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ-5-アザシチジン;9-ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドコサノール;ドラセトロン;ドキシフルリジン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;デュオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルフォシン;エドレコロマブ;エフロミチン;エレメン;エミテフル;エピルビシン;エプリステリド;エストラムスチンアナログ;エストロゲンアゴニスト;エストロゲンアンタゴニスト;エタニダゾール;リン酸エトポシド;エキセメスタン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フィルグラスチム;フィナステリド;フラボピリドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルダラビン;フルオロダウノルニシン塩酸塩;フォルフェニメクス;フォルメスタン;フォストリエシン;フォテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;硝酸ガリウム;ガロシタビン;ガニレリクス;ゼラチナーゼ阻害剤;ゲムシタビン;グルタチオン阻害剤;ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;イダルビシン;イドキシフェン;イドラマントン;イルモフォシン;イロマスタット;イミダゾアクリドン;イミキモド;免疫刺激ペプチド;インスリン様成長因子-1受容体阻害剤;インターフェロンアゴニスト;インターフェロン;インターロイキン;イオベングアン;ヨードドキソルビシン;イポメアノール,4-;イロプラクト;イルソグラジン;イソベンガゾール;イソホモハリコンドリンB;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリドF;ラメラリン-Nトリアセテート;ランレオチド;レイナマイシン;レノグラスチム;硫酸レンチナン;レプトルスタチン;レトロゾール;白血病抑制因子;白血球アルファインターフェロン;リュープロリド+エストロゲン+プロゲステロン;リュープロレリン;レバミソール;リアロゾール;直鎖ポリアミンアナログ;親油性二糖ペプチド;親油性白金化合物;リソクリンアミド7;ロバプラチン;ロンブリシン;ロメトレキソール;ロニダミン;ロソキサントロン;ロバスタチン;ロキソリビン;ルルトテカン;ルテチウムテキサフィリン;リソフィリン;溶解性ペプチド;マイタンシン;マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリリシン阻害剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤;メノガリル;メルバロン;メテリン;メチオニナーゼ;メトクロプラミド;MIF阻害剤;ミフェプリストン;ミルテフォシン;ミリモスチム;変性二本鎖RNA;ミトグアゾン;ミトララクトール;マイトマイシンアナログ;ミトナフィド;マイトトキシン線維芽細胞成長因子サポリン;ミトキサントロン;モファロテン;モルグラモスチム;モノクローナル抗体、ヒト絨毛性ゴナドトロピン;モノホスホリル脂質ジエチルスチルベ細胞壁sk;モピダモール;多剤耐性遺伝子阻害剤;多腫瘍抑制因子1系治療剤;マスタード抗癌剤;ミカペロキシドB;マイコバクテリア細胞壁抽出物;ミリアポロン;N-アセチルジナリン;N-置換ベンズアミド;ナファレリン;ナグレスチップ;ナロキソン+ペンタゾシン;ナパビン;ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;中性エンドペプチダーゼ;ニルタミド;ニサマイシン;一酸化窒素モジュレーター;ニトロキシド酸化防止剤;ニトルリン;O6-ベンジルグアニン;オクトレオチド;オキセノン;オリゴヌクレオチド;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;経口サイトカイン誘導剤;オーマプラチン;オサテロン;オキサリプラチン;オキサウノマイシン;パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペガスパルガーゼ;ペルデシン;ペントサンポリ硫酸ナトリウム;ペントスタチン;ペントロゾール;パーフルブロン;ペルホスファミド;ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;フェニルアセテート;ホスファターゼ阻害剤;ピシバニル;ピロカルピン塩酸塩;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンA;プラセチンB;プラスミノーゲン活性化因子阻害剤;白金錯体;白金化合物;白金-トリアミン錯体;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニゾン;プロピルビスアクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソーム阻害剤;プロテインA系免疫調節剤;プロテインキナーゼC阻害剤,微細藻類;プロテインチロシンホスファターゼ阻害剤;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ピリドキシル化ヘモグロビンポリオキシエチレン複合体;rafアンタゴニスト;ラルチトレキセド;ラモセトロン;rasファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤;ras阻害剤;ras-GAP阻害剤;脱メチル化レテリプチン;レニウムRe186エチドロネート;リゾキシン;リボザイム;R11レチンアミド;ログレチミド;ロヒツカイン;ロムルチド;ロキニメックス;ルビジノンB1;ルボキシル;サフィンゴール;サントピン;SarCNU;サルコフィトールA;サルグラモスティム;Sdi1疑似体;セムスチン;老化誘導物1;センスオリゴヌクレオチド;シグナル伝達阻害剤;シグナル伝達調節剤;単鎖抗原結合タンパク質;シゾフラン;ソブゾキサン;ボロカプテン酸ナトリウム;フェニル酢酸ナトリウム;ソルベロール;ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン;スパルフォス酸;スピカマイシンD;スピロムスチン;スプレノペンチン;スポンギスタチン1;スクアラミン;幹細胞阻害剤;幹細胞分裂阻害剤;スチピアミド;ストロメリシン阻害剤;スルフィノシン;超活性血管作用性腸管ペプチドアンタゴニスト;スラディスタ;スラミン;スワインソニン;合成グリコサミノグリカン;タリムスチン;タモキシフェンメチオジド;タウロムスチン;タザロテン;テコガランナトリウム;テガフール;テルラピリリウム;テロメラーゼ阻害剤;テモポルフィン;テモゾロミド;テニポシド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン;タリブラスチン;チオコラリン;トロンボポエチン;トロンボポエチン疑似体;チマルファシン;チモポエチン受容体アゴニスト;チモトリナン;甲状腺刺激ホルモン;スズエチルエチオプルプリン;チラパザミン;チタノセンビクロライド(titanocene bichloride);トプセンチン;トレミフェン;全能性幹細胞因子;転移阻害剤;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トリシリビン;トリメトレキサート;トリプトレリン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼ阻害剤;チルホスチン;UBC阻害剤;ウベニメクス;泌尿生殖洞由来成長抑制因子;ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト;バプレオチド;バリオリンB;ベクターシステム、赤血球遺伝子治療剤;ベラレソル;ベラミン;ベルジンス(verdins);ベルテポルフィン;ビノレルビン;ビンキサルチン;ビタキシン;ボロゾール;ザノテロン;ゼニプラチン;ジラスコルブ;および、ジノスタチンスチマラマー、が挙げられる。
本開示の化合物と組み合わせて用いることができるさらに他の抗癌剤としては、アルキル化剤、代謝拮抗剤、天然物、またはホルモン、例えば、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロロエタミン、シクロホスファミド、クロラムブシルなど)、アルキルスルホネート(例えば、ブスルファンなど)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン、ロムシテンなど)、またはトリアゼン(デカルバジンなど)、が挙げられる。代謝拮抗剤の例としては、これに限定されるものではないが、葉酸類似体(例えば、メトトレキサート)、ピリミジン類似体(例えば、シタラビンなど)、またはプリン類似体(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチンなど)、が挙げられる。
本開示の化合物と組み合わせて有用な天然物の例としては、これに限定されるものではないが、ビンカアルカロイド(例えば、ビンクリスチンなど)、エピポドフィロトキシン(例えば、エトポシドなど)、抗生物質(例えば、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン、など)、酵素(例えば、L-アスパラギナーゼなど)、または、生体反応調整剤(例えば、インターフェロンアルファなど)、が挙げられる。
本開示の化合物と組み合わせて用いることができるアルキル化剤の例としては、これに限定されるものではないが、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロロエタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファランなど)、エチレンイミンおよびメチルメラミン(例えば、ヘキサメチルメラミン、チオテパ、など)、アルキルスルホネート(例えば、ブスルファンなど)、ニトロソウレア(例えば、カルムスチン、ロムシテン、セムスチン、ストレプトゾシンなど)、またはトリアゼン(デカルバジンなど)、が挙げられる。代謝拮抗剤の例としては、これに限定されるものではないが、葉酸類似体(例えば、メトトレキサートなど)、ピリミジン類似体(例えば、フルオロウラシル、フロクスウリジン、シタラビンなど)、またはプリン類似体(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチンなど)、が挙げられる。
本開示の化合物と組み合わせて有用なホルモンおよびアンタゴニストの例としては、これに限定されるものではないが、アドレノコルチコステロイド(例えば、プレドニゾンなど)、プロゲスチン(例えば、ヒドロキシプロゲステロンカプロエート、酢酸メゲストロール、および、メドロキシプロゲステロン酢酸エステルなど)、エストロゲン(例えば、ジエチルスチルベストロール、エチニルエストラジオールなど)、抗エストロゲン(例えば、タモキシフェンなど)、アンドロゲン(例えば、プロピオン酸テストステロン、フルオキシメステロンなど)、抗アンドロゲン(例えば、フルタミドなど)、および、ゴナドトロピン放出性ホルモン類似体(例えば、リュープロリドなど)、が挙げられる。癌の治療または予防のために本明細書に記載の方法および組成物に用いることができる他の薬剤としては、白金配位錯体(例えば、シスプラチン、カルボブラチンなど)、アントラセンジオン(例えば、ミトキサントロンなど)、置換尿素(例えば、ヒドロキシ尿素など)、メチルヒドラジン誘導体(例えば、プロカルバジンなど)、および副腎皮質抑制剤(例えば、ミトタン、アミノグルテチミドなど)、が挙げられる。
安定化した微小管によりG2-M期の細胞を停止させることにより作用し、不可逆性Btk阻害化合物と組み合わせて用いることができる抗癌剤としては、これに限定されるものではないが、例えば、以下の市販薬および開発中の薬:エルブロゾール(R-55104としても知られている)、ドラスタチン10(DLS-10およびNSC-376128としても知られている)、ミボブリンイセチオネート(CI-980としても知られている)、ビンクリスチン、NSC-639829、ディスコデルモリド(NVP-XX-A-296としても知られている)、ABT-751(アボット、E-7010としても知られている)、アルトヒルチン(アルトヒルチンAおよびアルトヒルチンCなど)、スポンギスタチン(スポンギスタチン1、スポンギスタチン2、スポンギスタチン3、スポンギスタチン4、スポンギスタチン5、スポンギスタチン6、スポンギスタチン7、スポンギスタチン8、およびスポンギスタチン9など)、セマドチン塩酸塩(LU-103793およびNSC-D-669356としても知られている)、エポチロン(エポチロンA、エポチロンB、エポチロンC(デスオキシエポチロンAまたはdEpoAとしても知られている))、エポチロンD(KOS-862、dEpoB、およびデスオキシエポチロンBとも呼ばれる)、エポチロンE、エポチロンF、エポチロンB Nオキシド、エポチロンA Nオキシド、16-アザ-エポチロンB、21-アミノエポチロンB(BMS-310705としても知られている)、21-ヒドロキシエポチロンD(デスオキシエポチロンFおよびdEpoFとしても知られている)、26-フルオロエポチロン、オーリスタチンPE(NSC-654663としても知られている)、ソブリドチン(TZT-1027としても知られている)、LS-4559-P(ファルマシア,LS-4577としても知られている)、LS-4578(ファルマシア,LS-477-Pとしても知られている)、LS-4477(ファルマシア)、LS-4559(ファルマシア)、RPR-112378(アベンティス)、硫酸ビンクリスチン、DZ-3358(ダイイイチ)、FR-182877(フジサワ、WS-9885Bとしても知られている)、GS-164(タケダ)、GS-198(タケダ)、KAR-2(ハンガリー科学アカデミー)、BSF-223651(BASF,ILX-651およびLU-223651としても知られている)、SAH-49960(リリー/ノバルティス)、SDZ-268970(リリー/ノバルティス)、AM-97(Armad/キョーワハッコウ)、AM-132(Armad)、AM-138(Armad/キョーワハッコウ)、IDN-5005(インデナ)、クリプトフィシン52(LY-355703としても知られている)、AC-7739(アジノモト、AVE-8063AおよびCS-39.HClとしても知られている)、AC-7700(アジノモト、AVE-8062、AVE-8062A、CS-39-L-Ser.HCl、およびRPR-258062Aとしても知られている)、ビチレブアミド、チューブリシンA、カナデンソール、センタウレイジン(NSC-106969としても知られている)、T-138067(Tularik、T-67、TL-138067、TI-138067としても知られている)、COBRA-1(パーカーヒューズインスティテュート,DDE-261およびWHI-261としても知られている)、H10(カンザス州立大学)、H16(カンザス州立大学)、オンコシジンA1(BTO-956およびDIMEとしても知られている)、DDE-313(パーカーヒューズインスティテュート)、フィジアノリドB.ラウリマライド、SPA-2(パーカーヒューズインスティテュート)、SPA-1(パーカーヒューズインスティテュート,SPIKET-Pとしても知られている)、3-IAABU(細胞骨格/マウントサイナイ医科大学、MF-569としても知られている)、ナルコシン(NSC-5366としても知られている)、ナスカピン、D-24851(Asta Medica)、A-105972(アボット)、ヘミアステリン、3-BAABU(細胞骨格/マウントサイナイ医科大学、MF-191としても知られている)、TMPN(アリゾナ州立大学)、バナドセンアセチルアセトネート、T-138026(Tularik)、モンサトロール、イナノシン(NSC-698666としても知られている)、3-1AABE(細胞骨格/マウントサイナイ医科大学)、A-204197(アボット)、T-607(Tuiarik、T-900607としても知られている)、RPR-115781(アベンティス)、エレウテロビン(デスメチルエレウテロビン、デサエチルエレウテロビン、イソエレウテロビンA、およびZ-エレウテロビンなど)、カリバエオシド、カリバエオリン、ハリコンドリンB、D-64131(Asta Medica)、D-68144(Asta Medica)、ジアゾナミドA、A-293620(アボット)、NPI-2350(ネレウス)、タッカロノリドA、TUB-245(アベンティス)、A-259754(アボット)、ジオゾスタチン、(-)-フェニラヒスチン(NSCL-96F037としても知られている)、D-68838(Asta Medica)、D-68836(Asta Medica)、ミオセベリンB、D-43411(ゼンタリス、D-81862としても知られている)、A-289099(アボット)、A-318315(アボット)、HTI-286(SPA-110,トリフルオロ酢酸塩としても知られている)(ワイス)、D-82317(ゼンタリス)、D-82318(ゼンタリス)、SC-12983(NCI)、レスベラスタチンリン酸ナトリウム、BPR-OY-007(ナショナルヘルスリサーチインスティテュート)、および、SSR-250411(サノフィ)、が挙げられる。
以下、当業者が本開示をより明確に理解し、実施できるようにするために、式(I)の化合物(実施例)および中間体(参考例)の製造を記載する。これらは、単にその例示および代表例であり、本開示の範囲を限定するものではない。
参考例1
1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼンの合成
Figure 0007225125000042
工程1
4-ブロモ-2-メトキシフェノール(5.0g、24.6mmol)、臭化ベンジル(3.2mL、27.1mmol)、および炭酸カリウム(6.8g、49.3mmol)をアセトニトリル(123mL)に加え、反応混合物を80℃で6時間加熱した。反応物を室温に冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせて、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮することにより、1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシベンゼン(7.2g、100%)を粗製の油として得た。
工程2
1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシベンゼン(7.2g、24.6mmol)の酢酸(40.0mL)溶液に、0℃で硝酸(5.0mL)を加えた。反応混合物を室温で16時間、撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、バルクの酢酸を除去した。水を加え、反応混合物を0℃に冷却すると沈殿が生じた。沈殿物をろ過し、水で固体を洗浄し、減圧下で乾燥することにより、1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼン(8.30g;99%)を黄色の固体として得た。
参考例2
1-[3-(4-ブロモ-2-メトキシフェノキシ)プロピル]ピロリジンの合成
Figure 0007225125000043
4-ブロモ-2-メトキシフェノール(1.6g、7.88mmol)、1-(3-クロロ-プロピル)ピロリジン塩酸塩(1.9g、9.46mmol)、および炭酸カリウム(3.3g、23.64mmol)のDMF(39.4mL)混合液を、100℃で16時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、水層を酢酸エチルで洗浄した。有機物を合わせて、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、DCM中10%のMeOHを使用してシリカゲルで精製することにより、1-[3-(4-ブロモ-2-メトキシフェノキシ)-プロピル]ピロリジン(1.3g、53%)を、茶色の油として得た。
参考例3
1-(3-(4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ)プロピル)ピロリジンの合成
Figure 0007225125000044
1-[3-(4-ブロモ-2-メトキシフェノキシ)プロピル]ピロリジン(17.0g、54.10mmol)の酢酸(150.0mL)液を撹拌した後、HNO(65重量%、30.00mL)を、0℃で滴下して加えた。得られた反応混合物を室温で2時間撹拌した。氷水(500mL)を加え、混合物を室温で1時間撹拌すると、沈殿物が形成された。固体をろ過により収集した。得られたフィルターケーキを、水(2×30mL)で洗浄し、減圧下で乾燥することにより、1-(3-(4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ)プロピル)ピロリジンを黄色の固体として得た(10.6g、55%)。
参考例4
1-{3-[4-(4,4-ジメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ]-プロピル}ピロリジンの合成
Figure 0007225125000045
1-[3-(4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ)プロピル]ピロリジン(8.0g、22.27mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(8.51g、33.51mmol)、酢酸カリウム(4.4g、44.63mmol)、およびPd(dppf)ClDCM(1.63g、2.23mmol)の1,4-ジオキサン(200mL)混合液を、N下、110℃で3時間、撹拌および加熱した。混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、DCM中10%のMeOHを使用してシリカゲルで精製することにより、1-{3-[4-(4,4-ジメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ]プロピル}ピロリジン(6.1g、67%)を、灰色の固体として得た。
参考例5
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートの合成
Figure 0007225125000046
工程1
20mLマイクロウェーブバイアルにおいて、1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼン(870mg、2.57mmol)、2-クロロ-3-ピリジニルボロン酸(526mg、3.34mmol)、および2Mの酢酸カリウム(3.3mL、6.69mmol)のDMF(9mL)溶液に、Pd(dppf)2Cl2.DCM(63mg、0.08mmol)を加えた。マイクロウェーブで、反応物を130℃で1時間加熱した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトろ過により、ろ過した。ろ液に水を加えた。酢酸エチルを用いて水層を洗浄した。有機物を合わせて、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から50%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、3-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]-2-クロロピリジン(560mg、59%)を、黄色の油として得た。
工程2
3-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]-2-クロロピリジン(1.50g、4.05mmol)の亜リン酸トリエチル(8.0mL)液を、130℃で24時間、撹拌および加熱した。反応混合物を室温に冷却した。反応混合物を減圧下で濃縮することにより、7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール(1.37g、99%)を、粗製のオレンジ色の固体として得た。
工程3
1,4-ジオキサン(11mL)中、7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール(1.37g、4.04mmol)、ヒューニッヒ塩基(1.0mL、6.07mmol)、およびDMAP(0.10g、0.80mmol)を含む混合物に、二炭酸ジ-tert-ブチル(1.32g、6.07mmol)を加えた。反応混合物を15分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。得られた残渣をヘキサン中10%のDCMで処理して、表題の化合物、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(0.62g;34.93%)を、白色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:439.0(M+1)。
参考例6
7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-1-フルオロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドールの合成
Figure 0007225125000047
参考例5において、2-クロロ-3-ピリジニルボロン酸を(5-クロロ-2-フルオロピリジン-3-イル)ボロン酸で置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:357.0(M+1)。
参考例7
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート
Figure 0007225125000048
メタノール(20mL)およびDCM(10mL)液中で、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(290.00mg;0.66mmol;1.00当量)、および、10%パラジウム炭素(70.32mg;0.07mmol;0.10当量)を混合した。バルーンを介して水素ガス(1atm)の存在下で撹拌した。反応物を40℃で1時間加熱した。その後、反応混合物をセライトろ過によりろ過し、ろ液を濃縮することにより、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(207.69mg;100.00%)を、白色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:357.0(M-56)。
参考例8
tert-ブチル 1-シクロプロピル-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート
Figure 0007225125000049
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(10.00g;22.78mmol;1.00当量)、シクロプロピルボロン酸(6.85g;79.74mmol;3.50当量)、トリシクロヘキシルホスファン(638.93mg;2.28mmol;0.10当量)、およびリン酸三カリウム(9.67g;45.57mmol;2.00当量)の、トルエン(113.92mL)および水(5.70mL)混合液を、窒素で10分間パージした。次いで、酢酸パラジウム(511.52mg;2.28mmol;0.10当量)を加え、混合物を、密封したフラスコ内において、100℃で4時間加熱した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水および食塩水で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。得られた残渣を、ヘプタン中0から50%EtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィーによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(8.85g;87%)を、オフホワイトの固体として得た。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ8.32(d,J=5.7Hz,1H),8.00(s,1H),7.88(d,J=5.7Hz,1H),7.83(s,1H),7.50-7.45(m,2H),7.42-7.36(m,2H),7.36-7.29(m,1H),5.19(s,2H),3.90(s,3H),2.79(p,J=6.5Hz,1H),1.66(s,9H),1.15-1.08(m,4H)。
工程2
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(9.02g;20.29mmol;1.00当量)のエタノール(902.00mL)混合液をフラスコに入れ、このフラスコをN2で10分間パージした。水酸化パラジウム(0.57g;4.06mmol;0.20当量)を反応混合物に加え、この系を窒素でパージした後、水素でパージした。混合物を、バルーンを介して水素ガス下で2時間撹拌した。反応混合物をセライトでろ過し、ろ液を濃縮乾燥することにより、tert-ブチル 1-シクロプロピル-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを得た(5.72g;79%)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ9.64(s,1H),8.28(d,J=5.7Hz,1H),7.85-7.78(m,2H),7.76(s,1H),3.89(s,3H),2.81-2.68(m,1H),1.67(s,9H),1.13-1.06(m,4H).
参考例9
tert-ブチル 1-クロロ-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート
Figure 0007225125000050
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(401mg、0.91mmol)、およびPd(OH)(101mg)のTHF(25mL)混合液を、Nで10分間パージした後、バルーンを介して水素ガス下、10分間処理した。得られた混合物を、水素雰囲気下、室温で8分間撹拌した。反応混合物を小規模のセライトろ過によりろ過し、MeOHですすいだ。得られたろ液を合わせ、有機溶媒を減圧下で除去することにより、tert-ブチル 1-クロロ-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートの粗生成物を得た(260mg、80%)。
参考例10
4-クロロ-1-フルオロ-7,8-ジメトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール
Figure 0007225125000051
工程1
1-ブロモ-4,5-ジメトキシ-2-ニトロベンゼン(3.4g;12.97mmol;1.00当量)、(5-クロロ-2-フルオロピリジン-3-イル)ボロン酸(4.6g;25.95mmol;2.00当量)、Pd(dppf)2Cl2.DCM(529.76mg;0.65mmol;0.05当量)、および炭酸カリウム(4.5g;32.44mmol;2.50当量)の1,4-ジオキサン(90mL)混合液を、100℃で4時間加熱した。反応物を室温に冷却した。反応混合物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から50%の酢酸エチルを使用するシリカゲルによって精製することにより、5-クロロ-3-(4,5-ジメトキシ-2-ニトロフェニル)-2-フルオロピリジン(3.3g;81%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:313.0(M+1)。
工程2
5-クロロ-3-(4,5-ジメトキシ-2-ニトロフェニル)-2-フルオロピリジン(3.3g;10.5mmol;1.00当量)の亜リン酸トリエチル(35mL;0.30mol/L;10.55mmol;1.00当量)混合液を、120℃で16時間加熱した。混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をヘプタン中33%のDCMで溶液処理し、ろ過し、高真空下で乾燥することにより、表題の化合物(1.7g;57%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:313.0(M+1)。
参考例11
3-(4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ)-N,N-ジメチルプロパン-1-アミン
Figure 0007225125000052
[3-(4-ブロモ-2-メトキシフェノキシ)プロピル]ジメチルアミン(22.38g;77.66mmol;1.00当量)の氷酢酸(194.15mL)溶液に、15.8Nの硝酸(22.38mL)を加えた。反応物を室温で18時間撹拌した。反応混合物に黄色の沈殿物が形成された。40℃の水浴を使用して、減圧下でバルクの酢酸を除去した。水で希釈した。pH~4まで2MのNaOHをゆっくり加えた。大量の水に、固体のNaOHをpH~9まで加え、撹拌した。不均一な混合物を30分間撹拌し、ろ過した。ろ過中、固体を水で洗浄した。高真空下で乾燥した後、表題の化合物(22.60g;87.34%)を、淡黄色の固体として得た。H NMR(400MHz,アセトニトリル-d)δ7.59(s,1H),7.27(s,1H),4.09(t,J=6.5Hz,2H),3.91(s,3H),2.38(t,J=7.0Hz,2H),2.18(s,6H),1.94-1.87(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:332.9(M+1)。
実施例1
1-[3-({6-メトキシ-5H-ピリド[3,2-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジンの合成
Figure 0007225125000053
工程1
20mLマイクロウェーブバイアル内において、4-ブロモ-2-メトキシフェノール(1.50g、7.39mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(2.44g、9.6mmol)、酢酸カリウム(2.18g、22.2mmol)、およびPd(dppf)Cl.DCM(150.83mg、0.2mmol)の1,4-ジオキサン(8.0mL)混合液を、マイクロウェーブ反応器で、130℃で1時間加熱した。反応混合物をセライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮することにより、2-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノール(1.84g、100%)を、粗製の油として得た。
工程2
20mLのマイクロウェーブバイアル内において、2-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノール(1.84g、8.1mmol)、2-ブロモ-3-ニトロピリジン(165g、8.1mmol)、酢酸カリウム(2.18g、22.2mmol)、およびPd(dppf)Cl.DCM(181.00mg、0.2mmol)のDMF(8.0mL)混合液を、マイクロウェーブ反応器で、130℃で30分間加熱した。反応混合物をセライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)で精製することにより、2-メトキシ-4-(3-ニトロピリジン-2-イル)フェノール(0.40g、22%)を、白色の固体として得た。
工程3
2-メトキシ-4-(3-ニトロピリジン-2-イル)フェノール(0.40g、1.6mmol)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(0.30g、1.6mmol)、および炭酸カリウム(0.68g、4.9mmol)のDMF(10.0mL)混合液を、100℃で16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、DCM中0%から10%のMeOHを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、2-{3-メトキシ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}-3-ニトロピリジン(0.31g、53%)を得た。
工程4
2-{3-メトキシ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}-3-ニトロピリジン(0.10g、0.3mmol)、および亜リン酸トリエチル(2.0mL)の混合物を。120℃で24時間、撹拌および加熱した。得られた残渣を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)で精製した。極性の高い化合物は、1-[3-({8-メトキシ-5H-ピリド[3,2-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン(7.0mg、7%)、MS(ESI、正イオン)m/z:326.5(M+1)であった。極性の低い化合物は、1-[3-({6-メトキシ-5H-ピリド[3,2-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン(18.0mg、17%)、MS(ESI、正イオン)m/z:326.5(M+1)であった。
実施例2
1-[3-({6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジンの合成
Figure 0007225125000054
工程1
5mLマイクロウェーブバイアル内において、1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼン(0.40g、1.2mmol)、4-ピリジニルボロン酸(0.22g;1.8mmol)、2M炭酸カリウム(1.77mL、3.6mmol)、およびPd(dppf)Cl.DCM(24.2mg、0.03mmol)のDMF(2.0mL)混合液を、マイクロウェーブ反応器で、130℃で30分間加熱した。反応混合物をセライトろ過によりろ過した。ろ液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から50%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、4-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]ピリジン(0.30g;75%)を得た。
工程2
4-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]ピリジン(0.3g、0.9mmol)、および亜リン酸トリエチル(2.0mL)の混合物を、130℃で24時間加熱した。反応物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から75%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール(110.00mg、41%)を得た。
工程3
7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール(110mg、0.36mmol)、およびDMAP(9mg;0.07mmol)の1,4-ジオキサン(4.0mL)溶液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(95mg、0.43mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から45%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール-9-カルボキシレート(70.00mg;48%)を得た。
工程4
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール-9-カルボキシレート(70mg、0.17mmol)、および10%パラジウム炭素(18mg、0.02mmol)のメタノール(2.0mL)混合液を、バルーンを介して1atmのH中、室温で撹拌した。反応混合物を1時間撹拌し、セライトろ過により、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮することにより、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール-9-カルボキシレート(54mg、99%)を得た。
工程5
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール-9-カルボキシレート(54mg、0.2mmol)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(47mg、0.3mmol)、および炭酸カリウム(71mg、0.5mmol)のDMF(3.0mL)混合液を、100℃で16時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせて、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を1MのHCl(1.0mL)で処理し、1時間撹拌した。水性混合物を、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)で精製することにより、表題の化合物、1-[3-({6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン(10mg、18%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:326.0(M+1)。
実施例3
1-[3-({8-メトキシ-1-メチル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジンの合成
Figure 0007225125000055
実施例2において、4-ピリジニルボロン酸を(2-メチルピリジン-3-イル)ボロン酸に置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:340.0(M+1)。
実施例4
1-[3-({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン、および、
1-[3-({6-メトキシ-9H-ピリド[2,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジンの合成
Figure 0007225125000056
工程1
5mLマイクロウェーブバイアル内において、1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼン(0.62g、1.83mmol)、3-ピリジニルボロン酸(0.34g;2.75mmol)、Pd(dppf)Cl.DCM(37mg;0.05mmol)、および2M炭酸カリウム(2.8mL、5.50mmol)のDMF(2.00mL)混合液を、マイクロウェーブ反応器で、130℃で30分間加熱した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトろ過によりろ過した。ろ液に水を加え、層を分離した。水層を酢酸エチルで洗浄した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から50%の酢酸エチルを使用するシリカゲルによって精製することにより、3-(4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)ピリジン(0.31g;50%)を、暗色の油として得た。
工程2
3-(4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)ピリジン(0.31g、0.91mmol)に、トリフルオロ酢酸(2mL)を加え、室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から80%の酢酸エチルを使用するシリカカラムによって精製することにより、2-メトキシ-5-ニトロ-4-(ピリジン-3-イル)フェノール(0.1g、45%)を得た。
工程3
2-メトキシ-5-ニトロ-4-(ピリジン-3-イル)フェノール(0.1g、0.41mmol)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(92mg、0.61mmol)、および炭酸カリウム(0.17g、1.22mmol)のDMF(2.0mL)混合液を、100℃で18時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。反応混合物を水で希釈した。水溶液を酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、DCM中0%から10%のMeOHを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、3-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン(0.1g、69%)を得た。
工程4
3-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン(0.1g、0.28mmol)、および亜リン酸トリエチル(2.0mL)の混合物を、120℃で24時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。得られた残渣を減圧下で濃縮し、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)で精製することにより、極性の高い位置異性体である、1-[3-({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]-ピロリジン(8.0mg、3%)、MS(ESI、正イオン)m/z:326.2(M+1)、および、極性の低い位置異性体である、1-[3-({6-メトキシ-9H-ピリド[2、3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン(18.0mg;10%)、MS(ESI、正イオン)m/z:326.0(M+1)、を得た。
実施例5
8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3-アミンの合成
Figure 0007225125000057
工程1
5mLマイクロウェーブバイアル内において、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-ピリジニルアミン(0.3g、1.36mmol)、1-[3-(4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ)プロピル]ピロリジン(0.5g、1.36mmol)、Pd(dppf)Cl.DCM(33mg、0.04mmol)、および2M炭酸カリウム(1.4mL、2.73mmol)のDMF(2.7mL)混合液を、マイクロウェーブ反応器で、120℃で1時間加熱した。反応混合物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、DCM中0%から10%のMeOHを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、5-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン-2-アミン(0.33g、65%)を、茶色の油として得た。
工程2
5-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン-2-アミン(180.00mg;0.48mmol)、およびN,N-ジメチルアミノピリジン(11.81mg;0.10mmol)のアセトニトリル(5mL)混合液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(316.45mg;1.45mmol)を加えた。反応混合物を50℃で1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、DCM中0%から10%のMeOHを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-(5-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン-2-イル)カルバメート(0.16g、57%)を得た。
工程3
tert-ブチル N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-(5-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン-2-イル)カルバメート(0.16g、0.28mmol)、および亜リン酸トリエチル(3.0mL)の混合物を、120℃で24時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣に1MのHCl(3mL)を加え、50℃で1時間加熱した。溶液を分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)で精製することにより、極性の高い位置異性体である、8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3-アミン(20.0mg、21%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:341.4(M+1)。
実施例6
1-[3-({1-フルオロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジンの合成
Figure 0007225125000058
実施例5において、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-ピリジニルアミンを、(2-フルオロピリジン-3-イル)ボロン酸に置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:344.0(M+1)。
実施例7
8-メトキシ-1-メチル-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3-アミンの合成
Figure 0007225125000059
工程1
5-ブロモ-6-メチルピリジン-2-アミン(1.1g、5.88mmol)、およびDMAP(0.14g、1.18mmol)のTHF(20.0mL)混合液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(2.6g、11.76mmol)を加えた。反応混合物を50℃で1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から30%の酢酸エチルを使用するシリカゲルによって精製することにより、tert-ブチル N-(5-ブロモ-6-メチルピリジン-2-イル)-N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]カルバメート(2.1g、92%)を得た。
工程2
20mLマイクロウェーブバイアル内において、tert-ブチル N-(5-ブロモ-6-メチルピリジン-2-イル)-N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]カルバメート(1.4g、3.62mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.4g、5.42mmol)、Pd(dppf)Cl.DCM(74mg、0.09mmol)、および炭酸カリウム(2.0g、14.46mmol)の1,4-ジオキサン(12.0mL)混合液を、130℃で7時間加熱した。反応混合物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から50%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-[6-メチル-5-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル]カルバメート(1.5g、95%)を得た。
工程3
5mLのマイクロウェーブバイアル内において、tert-ブチル N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-[6-メチル-5-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル]カルバメート(0.40g、0.92mmol)、1-[3-(4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ)プロピル]ピロリジン(0.33g、0.92mmol)、Pd(dppf)Cl.DCM(23mg、0.03mmol)、および2M炭酸カリウム(0.90mL、1.84mmol)のNMP(2.5mL)混合液を、マイクロウェーブ反応器で、130℃で30分間加熱した。反応混合物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、DCM中0%から10%のMeOHを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-(5-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}-6-メチルピリジン-2-イル)カルバメート(0.35g、65%)を得た。
工程4
tert-ブチル N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-(5-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}-6-メチルピリジン-2-イル)カルバメート(0.35g、0.60mmol)、および亜リン酸トリエチル(6mL)の混合物を、120℃で24時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣に1M塩酸(3.00mL)溶液を加え、3時間撹拌した。水溶液を分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、表題の化合物、8-メトキシ-1-メチル-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3-アミン(8mg、4%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:355.0(M+1)。
実施例8
(3S)-1-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピロリジン-3-オールの合成
Figure 0007225125000060
工程1
20mLのマイクロウェーブバイアル内において、Brettphos(ブレットホス) G1(25mg、0.03mmol)、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(270mg、0.62mmol)、(3S)-3-ピロリジノール(161mg、1.85mmol)、およびカリウムtert-ブトキシド(207mg、1.85mmol)のNMP(6.0mL)混合物を、マイクロウェーブ反応器で、140℃で1.5時間加熱した。反応混合物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から80%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、(3S)-1-[7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]ピロリジン-3-オール(239mg、99%)を得た。
工程2
(3S)-1-[7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]ピロリジン-3-オール(239mg、0.62mmol)、DMAP(15mg、0.12mmol)、およびヒューニッヒ塩基(0.21mL、1.23mmol)のアセトニトリル(3mL)混合液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(269mg、1.23mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から30%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-[(3S)-3-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]オキシ}ピロリジン-1-イル]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(363mg、99%)を得た。
工程3
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-[(3S)-3-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]オキシ}ピロリジン-1-イル]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(363.00mg、0.62mmol)、および10重量%パラジウム炭素(33mg、0.03mmol)のメタノール(10mL)混合液を、バルーンを介して水素ガス圧下で1時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮することにより、tert-ブチル 1-[(3S)-3-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]オキシ}ピロリジン-1-イル]-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(300mg、97%)を得た。
工程4
tert-ブチル 1-[(3S)-3-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]オキシ}ピロリジン-1-イル]-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(300mg、0.60mmol)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(240mg、1.20mol)、および炭酸カリウム(331mg、2.40mol)のDMF(6mL)混合液を、100℃で16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣に1MのHCl(5mL)を加え、50℃で1時間加熱した。水溶液を分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、表題の化合物、(3S)-1-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピロリジン-3-オール(110mg、38%)を得た。
実施例9
(3R)-1-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピロリジン-3-オールの合成
Figure 0007225125000061
実施例8において、(3S)-3-ピロリジノールを、(3R)-3-ピロリジノールに置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:411.0(M+1)。
実施例10
8-メトキシ-N-[(2S)-1-メトキシプロパン-2-イル]-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミンの合成
Figure 0007225125000062
実施例8において、(3S)-3-ピロリジノールを、(2S)-1-メトキシプロパン-2-アミンに置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:413.0(M+1)。
実施例11
1-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピロリジンの合成
Figure 0007225125000063
実施例8において、(3S)-3-ピロリジノールをピロリジンに置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:395.0(M+1)。
実施例12
1-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピペリジン-4-オールの合成
Figure 0007225125000064
実施例8において、(3S)-3-ピロリジノールを4-ヒドロキシピペリジンに置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:425.0(M+1)。
実施例13
4-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}モルホリンの合成
Figure 0007225125000065
実施例8において、(3S)-3-ピロリジノールをモルホリンに置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:411.0(M+1)。
実施例14
1-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}アゼチジン-3-オールの合成
Figure 0007225125000066
実施例8において、(3S)-3-ピロリジノールを3-ヒドロキシアゼチジンに置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:397.0.0(M+1)。
実施例15
3-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}-8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタンの合成
Figure 0007225125000067
実施例8において、(3S)-3-ピロリジノールを、8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタンに置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:437.1(M+1)。
実施例16
N-(2-エトキシエチル)-8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミンの合成
Figure 0007225125000068
工程1
20mLマイクロウェーブバイアル内において、7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-1-フルオロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール(600mg、1.68mmol)、2-エトキシエチルアミン(450mg、5.05mmol)、およびヒューニッヒ塩基(0.29mL、1.68mmol)のNMP(6mL)混合液を、マイクロウェーブ反応器で、120℃で5時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から50%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-N-(2-エトキシエチル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミン(320mg;44%)を得た。
工程2
7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-N-(2-エトキシエチル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミン(340mg、0.80mmol)、およびDMAP(20mg、0.16mmol)のアセトニトリル(4mL)混合液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(522mg、2.39mmol)を加えた。反応混合物を45℃で1時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から30%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-{[(tert-ブトキシ)カルボニル](2-エトキシエチル)アミノ}-4-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(150mg、30%)を得た。
工程3
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-{[(tert-ブトキシ)カルボニル](2-エトキシエチル)アミノ}-4-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(150mg、0.24mmol)、および10重量%パラジウム炭素(25mg、0.02mmol)のメタノール(2.40mL)混合液を、バルーンを介した水素ガス下で、1時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮することにより、tert-ブチル 1-{[(tert-ブトキシ)カルボニル](2-エトキシエチル)アミノ}-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(120mg、99%)を得た。
工程4
tert-ブチル 1-{[(tert-ブトキシ)カルボニル](2-エトキシエチル)アミノ}-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(120mg、0.24mmol)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(88mg、0.48mmol)、および炭酸カリウム(132mg、0.96mmol)のDMF(2.4mL)混合液を、100℃で16時間加熱した。反応混合物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、N-(2-エトキシエチル)-8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミン(65mg、56%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:413.4(M+1)。
実施例17
1-[3-({1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジンの合成
Figure 0007225125000069
実施例7において、工程1を以下のように変更することにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:366.0.0(M+1)。
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(100mg、0.23mmol)、シクロプロピルボロン酸(69mg、0.80mmol)、トリシクロヘキシルホスファン(6mg、0.02mmol)、およびリン酸三カリウム(97mg、0.46mmol)の、トルエン(1.1mL)および水(0.06mL)の混合液を、窒素で10分間パージした。その後、酢酸パラジウム(5.1mg;0.02mmol)を加え、バイアルを密封し、100℃で5時間加熱した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水および食塩水で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0から60%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(90mg、88%)を、オフホワイトの固体として得た。
実施例18
1-[3-({8-メトキシ-5H-ピリミド[5,4-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジンの合成
Figure 0007225125000070
工程1
1-{3-[2-メトキシ-5-ニトロ-4-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ]プロピル}ピロリジン(500mg、1.23mmol)、4,5-ジクロロピリミジン(220mg、1.48mmol)、Pd(amphos)Cl(59mg、0.08mmol)、および2M炭酸ナトリウム(1.23mL、2.46mmol)の1,4-ジオキサン(5mL)混合液を、6分間、Nでパージした。得られた混合物を密封し、90℃で45分間撹拌した。得られた混合物を室温に冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、水で洗浄した。減圧下で有機溶媒を除去した後、残渣を、CHCl中0から100%の溶媒A(溶媒A:0.2%NHOH/10%MeOH/88.9%CHCl)で溶出するシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーによって精製することにより、5-クロロ-4-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}-ピリミジンを、茶色の固体として得た(422mg、87%)。
工程2
5-クロロ-4-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}-ピリミジン(420mg、1.07mmol)の酢酸エチル(5mL)混合液を、無水SnCl(439mg、2.3mmol)を入れたバイアルに加えた。この混合物を95℃で2時間撹拌した。混合物に、追加の無水SnCl(200mg、1.04mmol)、および酢酸エチル(2.5mL)を加えた。得られた混合物を密封し、65℃で24時間撹拌した。粗溶液を室温に冷却し、水で処理し、次に20%NaOH水溶液で処理した。混合物を、25%PrOH/75%クロロホルムの混合溶媒で3回抽出した。減圧下で有機溶媒を除去した後、残渣を、溶媒B中0から100%の溶媒A(溶媒A:0.2%NHOH/10%MeOH/88.9%CHCl;溶媒B:1%NHOH/99%MeOH)で溶出するシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーによって精製することにより、2-(5-クロロピリミジン-4-イル)-4-メトキシ-5-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]アニリン(150mg、39%)を、茶色のシロップとして得た。
工程3
2-(5-クロロピリミジン-4-イル)-4-メトキシ-5-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]アニリン(120mg、0.33mmol)、カリウムtert-ブトキシド(371mg、3.31mmol)、およびBrettphos G1(34mg、0.04mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)混合液を、Nで5分間パージした。得られた混合物を密封し、90℃で45分間撹拌した。粗混合物を室温に冷却し、水で処理した。減圧下で揮発物を除去した後、残渣をDMSO(6mL)に溶解し、小規模のセライトろ過でろ過し、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、表題の化合物、1-[3-({8-メトキシ-5H-ピリミド[5,4-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン(34mg、32%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:327.0.0(M+1)。
実施例19
3-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}-8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン
Figure 0007225125000071
実施例36の工程1~4において、(3S)-3-ピロリジノールを、8-オキサ-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタンに置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:437.1(M+1)。
実施例20
N-(2-エトキシエチル)-8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミン
Figure 0007225125000072
工程1
7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-1-フルオロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール(600mg、1.68mmol)、2-エトキシエチルアミン(450mg、5.05mmol)、およびヒューニッヒ塩基(0.29mL、1.68mmol)のNMP(6mL)液を、マイクロウェーブバイアルにおいて混合した。反応物を、マイクロウェーブにより、120℃で5時間加熱した。減圧下で濃縮し、得られた残渣を、ヘキサン中0%から50%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-N-(2-エトキシエチル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミン(320mg;44%)を得た。
工程2
7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-N-(2-エトキシエチル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミン(340mg、0.80mmol)、およびDMAP(20mg、0.16mmol)を含むアセトニトリル(4mL)の溶液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(522mg、2.39mmol)を加えた。反応物を45℃で1時間加熱した。濃縮し、ヘキサン中0%から30%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-{[(tert-ブトキシ)カルボニル](2-エトキシエチル)アミノ}-4-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(150mg、30%)を得た。
工程3
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-{[(tert-ブトキシ)カルボニル](2-エトキシエチル)アミノ}-4-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(150mg、0.24mmol)、および10重量%パラジウム炭素(25mg、0.02mmol)を、メタノール(2.40mL)に混合した。バルーンを介した水素ガス下で、1時間撹拌した。セライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮することにより、tert-ブチル 1-{[(tert-ブトキシ)カルボニル](2-エトキシエチル)アミノ}-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(120mg、99%)を得た。
工程4
tert-ブチル 1-{[(tert-ブトキシ)カルボニル](2-エトキシエチル)アミノ}-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(120mg、0.24mmol)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(88mg、0.48mmol)、および炭酸カリウム(132mg、0.96mmol)を、DMF(2.4mL)に混合した。反応物を100℃で16時間加熱した。反応物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで洗浄した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(65mg、56%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.91(s,1H),7.67(d,J=7.0Hz,1H),7.26(s,1H),7.11(d,J=7.0Hz,1H),4.28(t,J=5.5Hz,2H),4.03(s,3H),3.92-3.76(m,4H),3.58(q,J=7.0Hz,2H),3.50(t,J=7.0Hz,2H),3.16(dt,J=10.0,7.5Hz,2H),2.34(dq,J=12.6,6.5,6.0Hz,2H),2.26-2.14(m,2H),2.13-1.98(m,2H),1.16(t,J=7.0Hz,3H)。MS(ESI、正イオン)m/z:413.4(M+1)。
実施例21
1-[3-({8-メトキシ-1-プロピル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000073
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート、参考例8、工程1(1.77g;3.98mmol;1.00当量)、およびパラジウム炭素(0.88g;0.83mmol;0.21当量)のMeOH(60mL)混合液を入れたフラスコに、10分間Nでパージし、次いで、22時間バルーンを介して水素ガスでパージした。反応混合物を、小規模のセライトろ過でろ過し、MeOHですすいだ。有機溶液を合わせた。減圧下で有機溶媒を除去した後、得られた残渣を、ヘキサン中0から100%のEtOAcで溶出するシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーによって精製することにより、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-プロピル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(0.52g)を白色の固体として、および、tert-ブチル 1-シクロプロピル-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(0.78)を白色の固体として、得た。
工程2
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-プロピル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(44.00mg;0.14mmol;1.00当量)を入れたバイアルに、(トリブチルホスホラニリデン)アセトニトリル(130.76mg;0.54mmol)のCHCl(0.5mL)溶液を加えた。混合物を、Nラインで、60℃で撹拌して、溶媒を完全に揮散させた。得られた残渣に、3-(ピロリジン-1-イル)プロパン-1-オール(58.18mg;0.45mmol;1.50当量)のCHCl(0.3mL)液を加えた。Nライン下、溶媒を除去した後、バイアルを密封し、残渣を60℃で1時間加熱した。混合物を、CHCl中0から100%の溶媒A(溶媒A:0.3%NHOH/10%MeOH/89.7%CHCl)で溶出するシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーによって精製することにより、tert-ブチル 8-メトキシ-1-プロピル-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、無色の固体として得た(38mg、63%)。MS(ESI、正イオン)m/z:468.2(M+1)。
工程3
tert-ブチル 8-メトキシ-1-プロピル-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(38mg、0.08mmol)のTFA(2.0mL)混合液を、90℃で20分間撹拌した。得られた混合物を室温に冷却し、残渣を分取HPLC(Waters XSelect CSH C18カラム、19×150mm;20分間でギ酸0.1%水中0-40%CHCNのグラジエント溶出、流量28ml/分)によって精製することにより、表題の化合物(11mg、28%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.09(s,1H),10.76(s,1H),8.35(d,J=6.7Hz,1H),7.78(d,J=6.7Hz,1H),7.58(s,1H),7.32(s,1H),4.21(t,J=6.1Hz,2H),3.91(s,3H),3.58-3.44(m,4H),3.27(s,2H),3.00(s,2H),2.23(dq,J=12.7,6.4Hz,2H),1.98(d,J=7.7Hz,2H),1.87(h,J=7.2Hz,4H),0.99(t,J=7.3Hz,3H)。MS(ESI、正イオン)m/z:368.1(M+1)。
実施例22
1-[3-({6-メトキシ-9H-ピリミド[4,5-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000074
工程1
1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼン、参考例1(2.0g;5.91mmol;1.00当量)、5-ピリミジニルボロン酸(1.1mg;8.87mmol;1.50当量)、Pd(dppf)Cl-CHCl(483.00mg;0.59mmol;0.10当量)、および炭酸セシウム(3.85mg;11.83mmol;2.00当量)のDMF(12mL)混合液に、飽和NaHCO水溶液(5mL)を加えた。混合物を、Nで5分間パージし、密封し、N下、120℃で30分間撹拌した。得られた反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、25%PrOH/クロロホルムで3回抽出した。有機溶液を合わせた。減圧下で揮発物を除去した後、残渣を、CHCl中0から100%の溶媒A(溶媒A:0.3%NHOH/10%MeOH/89.7%CHCl)で溶出するシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーによって精製することにより、5-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]ピリミジン(2.05g)を、無色のシロップとして得た。MS(ESI、正イオン)m/z:338.2(M+1)。
工程2
5-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]ピリミジン(1.20g、3.56mmol、1.00当量)を入れたバイアルに、亜リン酸トリエチル(5mL)を加えた。この混合物を密封し、120℃で30時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去した後、残渣を、CHCl中0から100%の溶媒A(溶媒A:0.3%NHOH/10%MeOH/89.7%CHCl)を使用する25gのシリカゲルカラム精製に付することにより、7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-9H-ピリミド[4,5-b]インドールを、茶色のシロップとして得た(387mg、35%)。MS(ESI、正イオン)m/z:306.1(M+1)。
工程3
7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-9H-ピリミド[4,5-b]インドール(0.370g、1.21mmol、1.00当量)、二炭酸ジ-tert-ブチル(310mg、1.82mmol、1.5当量)、N,N-ジメチルピリジン-4-アミン(145mg、1.21mmol、1.0当量)の、CHCl(4mL)およびEtN(1mL)の混合液を、室温で12時間撹拌した。減圧下で揮発物を除去した後、残渣を、CHCl中0から50%の溶媒A(溶媒A:0.3%NHOH/10%MeOH/89.7%CHCl)を使用する10gのシリカゲルカラム精製に付することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-9H-ピリミド[4,5-b]インドール-9-カルボキシレートを、無色の固体として得た(284mg、58%)。MS(ESI、正イオン)m/z:306.0(M-100+1)。
工程4
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-9H-ピリミド[4,5-b]インドール-9-カルボキシレート(283.00mg;0.70mmol)、およびPd/C(80mg)のMeOH(10mL)懸濁液を、それぞれ5分間、Nでパージした後、Hでパージした。混合物を室温で3.0時間撹拌した。固体を小規模のセライトろ過によりろ過し、MeOHで3回洗浄した。有機溶液を合わせた。揮発物を減圧下で除去することにより、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-6-メトキシ-9H-ピリミド[4,5-b]インドール-9-カルボキシレートを、粗製の固体として得た(185mg、85%)。MS(ESI、正イオン)m/z:215.8(M-100+1)。
工程5
実施例21の記載と同様の合成方法により、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-6-メトキシ-9H-ピリミド[4,5-b]インドール-9-カルボキシレートから、表題の化合物を製造した。粗生成物を分取HPLC(Prep-C18、Waters SunFireカラム、19×150mm;両方の溶媒に0.1%HClを含む、20分間で水中0-40%のCHCNのグラジエント溶出)によって精製することにより、表題の化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.53(br,1H),10.85(br,1H),9.60(s,1H),9.18(s,1H),8.01(s,1H),7.21(s,1H),4.21(t,J=6.1Hz,2H),3.86(s,3H),3.55(m,2H),3.28(m,2H),2.99(dq,J=10.3,7.3Hz,2H),2.23(dq,J=12.7,6.3Hz,2H),2.04-1.77(m,4H);MS(ESI、正イオン)m/z:326.8(M+1)。
実施例23
4-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピリジン二塩酸塩
Figure 0007225125000075
実施例24の工程1~4において、4-ピリジニルボロン酸を3-ピリジニルボロン酸に置き換えることにより、表題の化合物を製造した。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ13.58(s,1H),11.06(s,1H),9.10-9.04(m,2H),8.58(d,J=6.6Hz,1H),8.16-8.10(m,2H),8.01(d,J=6.6Hz,1H),7.34(s,1H),6.88(s,1H),4.21-4.19(m,2H),3.60(s,3H),3.56-3.48(m,2H),3.29-3.21(m,2H),3.01-2.91(m,2H),2.26-2.18(m,2H),1.99-1.81(m,4H)。MS(ESI、正イオン)m/z:403.3(M+1)。
実施例24
3-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピリジン二塩酸塩
Figure 0007225125000076
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート、参考例5(0.10g;0.23mmol;1.00当量)、および3-ピリジニルボロン酸酸(33.61mg;0.27mmol;1.20当量)を、1,2-ジメトキシエタン(3.5mL)に懸濁した。混合物をアルゴンガスでパージした。次に、水(0.6mL)および炭酸ナトリウム溶液(0.46mL;2.50mol/L;1.14mmol;5.00当量)を加えた。次いで、テトラキス(トリフェニルホスファン)パラジウム(13.16mg;0.01mmol;0.05当量)を加え、反応容器を密封し、100℃のヒートブロックで撹拌した。6時間後、反応物を冷却すると、des-Boc:N-Bocの生成物の~4:1混合物が確認された。反応混合物を酢酸エチル、水および重炭酸ナトリウム溶液により分液した。相を分離し、水相を酢酸エチルでさらに2回抽出し、有機相を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥した。エバポレーション後、混合物を、シリカゲルクロマトグラフィー(10-80%酢酸エチル/ジクロロメタン、次に0-10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-(ピリジン-3-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(40mg、14%)、MS(ESI、正イオン)m/z:482.3(M+1)、の残渣、および、3-[7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]ピリジン(210mg、85%)、MS(ESI、正イオン)m/z:482.3(M+1)、の固体、を得た。
工程2
3-[7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]ピリジン(0.21g;0.56mmol;1.00当量)を、1,4-ジオキサン(6mL)に懸濁した。ヒューニッヒ塩基(0.20mL;1.13mmol;2.00当量)、および二炭酸ジ-tert-ブチル(0.18g;0.85mmol;1.50当量)の1,4-ジオキサン(1mL)液、およびN,N-ジメチルアミノピリジン(6.89mg;0.06mmol;0.10当量)を加え、反応物を30℃で16時間撹拌した。次に、溶液を酢酸エチル、水および重炭酸ナトリウム溶液により分液した。相が分離した。水相を酢酸エチルで抽出した。有機相を合わせ、塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。エバポレーション後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(10%-80%酢酸エチル/ジクロロメタン)によって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-(ピリジン-3-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(266mg、98%)の膜を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:482.3(M+1)。
工程3
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-(ピリジン-3-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(308.00mg;0.64mmol;1.00当量)をエタノール(7mL)に溶解した。10%パラジウム炭素(10.21mg;0.01mmol;0.01当量)(アルドリッチ 10%)、注意して加え、反応容器にバルーンでHを充填した。1.5時間後、さらにパラジウム炭素(10.21mg;0.01mmol;0.01当量)を加え、反応物を14時間撹拌した。次の9時間にわたり、2回以上に分けパラジウム炭素を添加し(合計85mg)、反応物をさらに14時間撹拌した。次に、混合物を窒素ガスでパージし、セライトでろ過し、メタノールですすぎ、エバポレートすることにより、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-(ピリジン-3-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(226mg、95%)の泡状の残渣を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:392.2(M+1)。
工程4
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-(ピリジン-3-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(226.00mg;0.58mmol;1.00当量)を、N,N-ジメチルホルムアミド(6mL)に溶解した。1-(3-クロロプロピル)ピロリジン-1-イウムクロリド(159.45mg;0.87mmol;1.50当量)、および炭酸カリウム(278.88mg;2.02mmol;3.50当量)を加え、反応物を98℃のヒートブロックで撹拌した。13時間後、混合物を酢酸エチル、水および重炭酸ナトリウム溶液により分液した。相を分離し、水相を酢酸エチルでさらに3回抽出し、有機相を合わせ、塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。エバポレート後、残渣をジクロロメタン(6mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2.90mL;0.20mol/L;0.58mmol;1.00当量)をゆっくり加えた。1.5時間後、反応物をエバポレートで乾燥し、次いでトルエン(20mL)を加えた。残渣を溶液処理し、溶媒をエバポレートした。残渣を逆相クロマトグラフィー(Phenomenex Luna C18、21×250mm、10分間の0-50%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量28ml/分)によって精製することにより、3-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピリジン二塩酸塩(102mg、37%)の黄色の固体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ15.46(s,1H),13.56(s,1H),11.07(s,1H),9.19(d,J=2.2Hz,1H),9.02(dd,J=5.0,1.6Hz,1H),8.60(d,J=6.7Hz,1H),8.53(dt,J=8.0,2.0Hz,1H),8.02(d,J=6.6Hz,1H),7.92(dd,J=7.9,5.0Hz,1H),7.37(s,1H),6.83(s,1H),4.23(t,J=6.2Hz,2H),3.62-3.52(m,5H),3.32-3.24(m,2H),3.05-2.96(m,2H),2.29-2.21(m,2H),2.04-1.84(m,4H)。MS(ESI、正イオン)m/z:403.3(M+1)。
実施例25
2-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピリジン二塩酸塩
Figure 0007225125000077
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(0.25g;0.57mmol;1.00当量)(中間体)を、1,4-ジオキサン(7mL)に懸濁した。混合物をアルゴンガスでパージした。2-(トリブチルスタンニル)ピリジン(0.20mL;0.63mmol;1.10当量)、次いでテトラキス(トリフェニルホスファン)パラジウム(65.82mg;0.06mmol;0.10当量)を加え、反応物を密封し、105℃のヒートブロックで撹拌した。3.5時間後、反応物を冷却し、N-Boc生成物とdes-Boc生成物の5:1混合物が確認された。次に、反応物をセライトでろ過し、酢酸エチルですすぎ、エバポレートした。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(10-67%酢酸エチル/ジクロロメタン、次に0-10%メタノール/ジクロロメタン)によって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-(ピリジン-2-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(~0.25g)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:482.2(M+1)。
工程2
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-(ピリジン-2-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(308.00mg;0.64mmol;1.00当量)を、エタノール(7mL)に懸濁した。10%パラジウム炭素(10.21mg;0.01mmol;0.01当量)(アルドリッチ 10%)を、注意して加え、反応容器にバルーンでHを充填した。30分後、さらにパラジウム炭素(10.21mg;0.01mmol;0.01当量)を加え、反応物を14時間撹拌した。次の6dにわたって、7回以上に分けてパラジウム炭素を加え(合計485mg)、反応物をさらに21時間撹拌した。次いで、反応物を窒素ガスでパージし、セライトでろ過し、メタノールおよびエタノールですすぎ、エバポレートした。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(0-10%メタノール/ジクロロメタン)で精製することにより、過剰に還元された生成物を分離した。tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-(ピリジン-2-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(146mg、58%)が、ガラス状の残渣として単離された。
工程3
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-(ピリジン-2-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(146.00mg;0.37mmol;1.00当量)を、N,N-ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解した。1-(3-クロロプロピル)ピロリジン-1-イウムクロリド(103.01mg;0.56mmol;1.50当量)および炭酸カリウム(180.16mg;1.31mmol;3.50当量)を加え、混合物を98℃のヒートブロックで撹拌した。5.5時間後、反応物を冷却し、酢酸エチル、水および重炭酸ナトリウム溶液により分液した。相を分離し、水相を酢酸エチルでさらに3回抽出し、有機相を合わせ、塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒をエバポレートし、残渣をジクロロメタン(4mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(1.85mL;0.20mol/L;0.37mmol;0.99当量)をゆっくり加え、溶液を3時間撹拌した。反応物をエバポレートして乾燥させた後、トルエン(20mL)を加えた。残渣を溶液処理し、溶媒をエバポレートした後、逆相クロマトグラフィー(Waters XSelect CSH C18カラム、19×250mm、10分間で0-65%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量28ml/分)によって精製することにより、2-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピリジン二塩酸塩(77mg、43%)、のオレンジ色の固体を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ13.43(s,1H),10.86(s,1H),9.08-9.03(m,1H),8.57(d,J=6.7Hz,1H),8.32-8.23(m,2H),8.03(d,J=6.6Hz,1H),7.83(ddd,J=6.8,4.8,1.9Hz,1H),7.46(s,1H),7.36(s,1H),4.25(t,J=6.2Hz,2H),3.60-3.55(m,2H),3.33-3.26(m,2H),3.06-2.96(m,2H),2.30-2.21(m,2H),2.06-1.95(m,2H),1.95-1.84(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:403.3(M+1)。
実施例26
1-[3-({6-メトキシ-5H-ピリド[3,2-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000078
実施例27
1-[3-({8-メトキシ-5H-ピリド[3,2-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000079
工程1
4-ブロモ-2-メトキシフェノール(1.50g、7.39mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(2.44g、9.6mmol)、酢酸カリウム(2.18g、22.2mmol)、およびPd(dppf)Cl.DCM(150.83mg、0.2mmol)の1,4-ジオキサン(8.0mL)液を、マイクロウェーブバイアル内において混合した。混合物をマイクロウェーブ反応器により130℃で1時間加熱した。次いで、混合物をセライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮して、2-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノール(1.84g、100%)を、粗製の油として得た。
工程2
2-メトキシ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノール(1.84g、8.1mmol)、2-ブロモ-3-ニトロピリジン(165g、8.1mmol)、酢酸カリウム(2.18g、22.2mmol)、およびPd(dppf)Cl.DCM(181.00mg、0.2mmol)を、DMF(8.0mL)液で、マイクロウェーブバイアル内において混合した。混合物をマイクロウェーブ反応器により130℃で30分間加熱した。混合物をセライトろ過によりろ過し、次いで濃縮した。残渣を分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、2-メトキシ-4-(3-ニトロピリジン-2-イル)フェノール(0.40g、22%)を、白色の固体として得た。
工程3
2-メトキシ-4-(3-ニトロピリジン-2-イル)フェノール(0.40g、1.6mmol)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(0.30g、1.6mmol)、および炭酸カリウム(0.68g、4.9mmol)のDMF(10.0mL)液を混合し、100℃で一晩加熱した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、DCM中0%から10%のMeOHを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、2-{3-メトキシ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}-3-ニトロピリジン(0.31g、53%)を得た。
工程4
2-{3-メトキシ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}-3-ニトロピリジン(0.10g、0.3mmol)および亜リン酸トリエチル(2.0mL)を混合した。混合物を120℃で24時間加熱した。混合物を減圧下で濃縮し、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製した。極性の高い化合物が、1-[3-({8-メトキシ-5H-ピリド[3,2-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン(実施例26、7.0mg、7%)、MS(ESI、正イオン)m/z:326.5(M+1)であった。極性の低い化合物が、1-[3-({6-メトキシ-5H-ピリド[3,2-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン(実施例27、18.0mg、17%)、MS(ESI、正イオン)m/z:326.5(M+1)であった。
実施例28
1-[3-({6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000080

工程1
1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼン(0.40g、1.2mmol)、4-ピリジニルボロン酸(0.22g;1.8mmol)、2M炭酸カリウム(1.77mL、3.6mmol)、およびPd(dppf)Cl.DCM(24.2mg、0.03mmol)を、DMF(2.0mL)液で、マイクロウェーブバイアル内において混合した。混合物を130℃のマイクロウェーブで30分間加熱した。混合物をセライトろ過によりろ過した。次いで、混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、ヘキサン中0%から50%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、4-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]ピリジン(0.30g;75%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:337.2(M+1)。
工程2
4-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]ピリジン(0.3g、0.9mmol)、および亜リン酸トリエチル(2.0mL)を混合し、得られた混合物を130℃で24時間加熱した。反応物を室温に冷却し、次いで減圧下で濃縮し、ヘキサン中0%から75%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール(110.00mg、41%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:305.2(M+1)。
工程3
7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール(110mg、0.36mmol)、DMAP(9mg;0.07mmol)、および二炭酸ジ-tert-ブチル(95mg、0.43mmol)を、1,4-ジオキサン(4.0mL)液で混合した。反応物を室温で1時間撹拌した後、減圧下で濃縮し、ヘキサン中0%から45%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール-9-カルボキシレート(70.00mg;48%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:348.9(M-56)。
工程4
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール-9-カルボキシレート(70mg、0.17mmol)、および10%パラジウム炭素(18mg、0.02mmol)を、メタノール(2.0mL)液で混合した。混合物を、バルーンを介した1気圧のH中、室温で1時間撹拌した。混合物をセライトろ過によりろ過し、次いで濃縮して、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール-9-カルボキシレート(54mg、99%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:258.9(M-56)。
工程5
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-6-メトキシ-9H-ピリド[3,4-b]インドール-9-カルボキシレート(54mg、0.2mmol)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(47mg、0.3mmol)、および炭酸カリウム(71mg、0.5mmol)を、DMF(3.0mL)液で混合した。混合物を100℃で16時間加熱した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物を1MのHCl(1.0mL)で処理し、1時間撹拌した後、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(10mg、18%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:326.0(M+1)。
実施例29
1-[3-({8-メトキシ-1-メチル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000081
実施例28の工程1~5において、4-ピリジニルボロン酸を(2-メチルピリジン-3-イル)ボロン酸に置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:340.0(M+1)。
実施例30
1-[3-({6-メトキシ-9H-ピリド[2,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000082
工程1
1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼン(0.62g、1.83mmol)、3-ピリジニルボロン酸(0.34g;2.75mmol)、Pd(dppf)Cl.DCM(37mg;0.05mmol)、および2M炭酸カリウム(2.8mL、5.50mmol)を、DMF(2.00mL)液で、マイクロウェーブバイアル内において混合した。反応物をマイクロウェーブにより130℃で30分間加熱した。混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトろ過によりろ過した。次に水を加え、層を分離した。水層を酢酸エチルで洗浄した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、ヘキサン中0%から50%の酢酸エチルを使用するシリカゲルによって精製することにより、3-(4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)ピリジン(0.31g;50%)を、暗色の油として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:337.0(M+1)。
工程2
3-(4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)ピリジン(0.31g、0.91mmol)を、TFA中で16時間混合した。混合物を減圧下で濃縮し、ヘキサン中0%から80%の酢酸エチルを使用するシリカカラムによって精製することにより、2-メトキシ-5-ニトロ-4-(ピリジン-3-イル)フェノール(0.1g、45%)を得た。
工程3
2-メトキシ-5-ニトロ-4-(ピリジン-3-イル)フェノール(0.1g、0.41mmol)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(92mg、0.61mmol)、および炭酸カリウム(0.17g、1.22mmol)を、DMF(2.0mL)液で混合した。混合物を100℃で18時間加熱し、次いで室温に冷却した。混合物に水を加えた後、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、DCM中0%から10%のMeOHを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、3-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン(0.1g、69%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:358.1(M+1)。
工程4
3-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン(0.1g、0.28mmol)、および亜リン酸トリエチル(2.0mL)を混合した。混合物を120℃で24時間加熱した。その後、混合物を減圧下で濃縮し、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(18.0mg;10%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:326.0(M+1)。
実施例31
1-[3-({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000083
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート、参考例7(300mg;0.95mmol;1.00当量)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(262mg;1.43mmol;1.50当量)、および炭酸カリウム(395mg;2.86mmol;3.00当量)を、DMF(5mL)液で混合した。反応物を100℃で16時間加熱し、その後室温に冷却した。混合物をセライトろ過によりろ過し、濃縮した。1MのHCl(5mL)を加え、混合物を50℃で1時間加熱した。混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(90mg;24%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ9.43(d,J=0.8Hz,1H),8.42(dd,J=6.8,0.9Hz,1H),7.95(s,1H),7.88(dd,J=6.8,0.7Hz,1H),7.33(s,1H),4.32(t,J=5.5Hz,2H),4.00(s,3H),3.89-3.77(m,2H),3.50(t,J=7.1Hz,2H),3.16(ddt,J=10.9,8.3,4.6Hz,2H),2.35(ddd,J=12.7,6.9,5.3Hz,2H),2.27-2.15(m,2H),2.14-1.98(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:326.2(M+1)。
実施例32
8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3-アミン塩酸塩
Figure 0007225125000084
実施例33
6-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-9H-ピリド[2,3-b]インドール-2-アミン塩酸塩
Figure 0007225125000085
工程1
5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-ピリジニルアミン(0.3g、1.36mmol)、1-[3-(4-ブロモ-2-メトキシ)-5-ニトロフェノキシ)プロピル]ピロリジン(0.5g、1.36mmol)、Pd(dppf)Cl.DCM(33mg、0.04mmol)、および2M炭酸カリウム(1.4mL、2.73mmol)を、DMF(2.7mL)液で、マイクロウェーブバイアル内において、混合した。反応物をマイクロウェーブにより120℃で1時間加熱した。混合物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで洗浄した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、DCM中0%から10%のMeOHを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、5-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン-2-アミン(0.33g、65%)を、茶色の油として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:373.2(M+1)。
工程2
5-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン-2-アミン(180.00mg;0.48mmol;1.00当量)、二炭酸ジ-tert-ブチル(316.45mg;1.45mmol;3.00当量)、およびN,N-ジメチルアミノピリジン(11.81mg;0.10mmol;0.20当量)を、アセトニトリル(4.83mL)液で混合した。反応物を50℃で1時間加熱し、その後室温に冷却した。混合物を減圧下で濃縮し、DCM中0%から10%のMeOHを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-(5-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン-2-イル)カルバメート(0.16g、57%)を得た。
工程3
tert-ブチル N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-(5-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン-2-イル)カルバメート(0.16g、0.28mmol)、および亜リン酸トリエチル(3.0mL)を混合した。混合物を120℃で24時間加熱し、その後室温に冷却した。混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣に1MのHCl(3mL)を加えた。水層を50℃で1時間加熱してから、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、極性の高い生成物である、8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3-アミン塩酸塩(実施例32、20.0mg、21%)、H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.54(s,1H),7.68(s,1H),7.07(s,1H),6.67(s,1H),4.25(t,J=5.5Hz,2H),3.94(s,3H),3.81(s,2H),3.48(d,J=7.0Hz,2H),3.14(s,2H),2.36-2.25(m,2H),2.20(s,2H),2.06(s,2H)、MS(ESI、正イオン)m/z:341.4(M+1)、および、極性の低い生成物である、6-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-9H-ピリド[2,3-b]インドール-2-アミン塩酸塩(実施例33、9.0mg、9%)、H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.40(d,J=8.7Hz,1H),7.57(s,1H),7.15(s,1H),6.58(d,J=8.8Hz,1H),4.23(t,J=5.5Hz,2H),3.94(s,3H),3.88-3.75(m,2H),3.48(t,J=7.0Hz,2H),3.21-3.07(m,2H),2.34-2.24(m,2H),2.19(dq,J=11.0,6.2,4.5Hz,2H),2.08(ddt,J=13.9,10.9,4.7Hz,2H)、MS(ESI、正イオン)m/z:340.9(M+1)、を得た。
実施例34
1-[3-({1-フルオロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000086

実施例7の工程1~3において、5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-ピリジニルアミンを、(2-フルオロピリジン-3-イル)ボロン酸に置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:344.0(M+1)。
実施例35
8-メトキシ-1-メチル-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3-アミン塩酸塩
Figure 0007225125000087
工程1
5-ブロモ-6-メチルピリジン-2-アミン(1.1g、5.88mmol)、二炭酸ジ-tert-ブチル(2.6g、11.76mmol)、およびDMAP(0.14g、1.18mmol)を、THF(20.0mL)液で混合し、反応物を50℃で1時間加熱した。混合物を減圧下で濃縮し、その後、残渣を、ヘキサン中0%から30%の酢酸エチルを使用するシリカゲルによって精製することにより、tert-ブチル N-(5-ブロモ-6-メチルピリジン-2-イル)-N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]カルバメート(2.1g、92%)を得た。H NMR(400MHz,アセトニトリル-d3)δ7.93(d,J=8.4Hz,1H),7.10(dd,J=8.4,0.7Hz,1H),2.57(s,3H),1.44(s,18H)。
工程2
tert-ブチル N-(5-ブロモ-6-メチルピリジン-2-イル)-N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]カルバメート(1.4g、3.62mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.4g、5.42mmol)、Pd(dppf)Cl.DCM(74mg、0.09mmol)、および炭酸カリウム(2.0g、14.46mmol)を、1,4-ジオキサン(12.0mL)液で、マイクロウェーブバイアル内において混合した。反応物をマイクロウェーブにより130℃で7時間加熱した。混合物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで洗浄した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、ヘキサン中0%から50%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-[6-メチル-5-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル]カルバメート(1.5g、95%)を得た。H NMR(400MHz,アセトニトリル-d3)δ8.00(d,J=8.4Hz,1H),7.17(dd,J=8.4,0.7Hz,1H),2.62(s,3H),1.45(s,18H),1.35(s,12H)。
工程3
tert-ブチル N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-[6-メチル-5-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン-2-イル]カルバメート(0.40g、0.92mmol)、1-[3-(4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ)プロピル]ピロリジン(0.33g、0.92mmol)、Pd(dppf)Cl.DCM(23mg、0.03mmol)、および2M炭酸カリウム(0.90mL、1.84mmol)を、NMP(2.5mL)液で、マイクロウェーブバイアル内において混合した。反応物をマイクロウェーブにより130℃で30分間加熱した。反応物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで洗浄した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、残渣を、DCM中0%から10%のMeOHを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-(5-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}-6-メチルピリジン-2-イル)カルバメート(0.35g、65%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:587.6(M+1)。
工程4
tert-ブチル N-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-N-(5-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}-6-メチルピリジン-2-イル)カルバメート(0.35g、0.60mmol)、および亜リン酸トリエチル(6mL)を混合し、その後、反応物を120℃で24時間加熱した。混合物を減圧下で濃縮した。1MのHCl(3.00mL)溶液を加えた。混合物を3時間撹拌した後、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(8mg、4%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:355.0(M+1)。
実施例36
(3S)-1-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピロリジン-3-オール塩酸塩
Figure 0007225125000088
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(270mg、0.62mmol)、(3S)-3-ピロリジノール(161mg、1.85mmol)、およびカリウムtert-ブトキシド(207mg、1.85mmol)を含むNMP(6.0mL)の溶液に、Brettphos G1(25mg、0.03mmol)を、マイクロウェーブバイアル内において加えた。反応物をマイクロウェーブにより140℃で1.5時間加熱した。反応物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで洗浄した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から80%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、(3S)-1-[7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]ピロリジン-3-オール(239mg、99%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:390.3(M+1)。
工程2
(3S)-1-[7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]ピロリジン-3-オール(239mg、0.62mmol)、二炭酸ジ-tert-ブチル(269mg、1.23mmol)、DMAP(15mg、0.12mmol)、およびヒューニッヒ塩基(0.21mL、1.23mmol)を、アセトニトリル(3mL)液で混合した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、混合物を減圧下で濃縮し、ヘキサン中0%から30%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-[(3S)-3-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]オキシ}ピロリジン-1-イル]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(363mg、99%)。MS(ESI、正イオン)m/z:590.4(M+1)を得た。
工程3
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-[(3S)-3-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]オキシ}ピロリジン-1-イル]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(363.00mg、0.62mmol)、および10重量%パラジウム炭素(33mg、0.03mmol)を、メタノール(10mL)液で混合した。反応物を、バルーンを介した水素ガス圧下で1時間撹拌した。混合物をセライトろ過によりろ過し、次いで減圧下で濃縮することにより、tert-ブチル 1-[(3S)-3-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]オキシ}ピロリジン-1-イル]-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(300mg、97%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:500.4(M+1)。
工程4
tert-ブチル 1-[(3S)-3-{[(tert-ブトキシ)カルボニル]オキシ}ピロリジン-1-イル]-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(300mg、0.60mmol)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(240mg、1.20mol)、および炭酸カリウム(331mg、2.40mol)を、DMF(6mL)液で混合した。反応物を100℃で16時間加熱し、その後室温に冷却した。混合物をろ過し、次いで減圧下で濃縮した。1MのHCl(5mL)を加えた後、混合物を50℃で1時間加熱した。混合物を分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(110mg、38%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.67(d,J=6.9Hz,1H),7.63(s,1H),7.22(s,1H),7.14(d,J=6.9Hz,1H),4.68(dq,J=5.3,3.1,2.4Hz,1H),4.28(t,J=5.6Hz,2H),4.22-4.08(m,2H),3.97(s,3H),3.94-3.75(m,4H),3.50(t,J=7.1Hz,2H),3.22-3.08(m,2H),2.33(tt,J=12.0,5.1Hz,3H),2.20(qt,J=11.0,4.5Hz,3H),2.07(td,J=7.3,3.8Hz,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:411.5(M+1)。
実施例37
(3R)-1-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピロリジン-3-オール
Figure 0007225125000089
実施例36の工程1~4において、(3S)-3-ピロリジノールを(3R)-3-ピロリジノールに置き換えることにより、表題の化合物を製造した。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.68(d,J=6.9Hz,1H),7.65(s,1H),7.24(s,1H),7.15(d,J=6.9Hz,1H),4.68(m,1H),4.28(t,J=5.5Hz,2H),4.22-4.08(m,2H),3.97(s,3H),3.95-3.76(m,4H),3.49(t,J=7.0Hz,2H),3.22-3.09(m,2H),2.33(h,J=5.3,4.5Hz,3H),2.21(q,J=7.5,6.9Hz,3H),2.07(dt,J=12.9,9.1Hz,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:411.0(M+1)。
実施例38
8-メトキシ-N-[(2S)-1-メトキシプロパン-2-イル]-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミン
Figure 0007225125000090
実施例36の工程1~4において、(3S)-3-ピロリジノールを(2S)-1-メトキシプロパン-2-アミンに置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:413.1(M+1)。
実施例39
1-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピロリジン
Figure 0007225125000091
実施例36の工程1~4において、工程1を次のように変更することにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:395.0(M+1)。(工程1において、Brettphos G1を使用しなかった。元のアミン、塩基、および溶媒を、ピロリジン、トリエチルアミン、および無溶媒に置き換えた。反応物を120℃で3時間加熱した。)
実施例40
1-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピペリジン-4-オール
Figure 0007225125000092
実施例36の工程1~4において、工程1を次のように変更することにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:425.0(M+1)。(工程1において、Brettphos G1を使用しなかった。元のアミン、塩基、および溶媒を、4-ヒドロキシピペリジン、炭酸カリウム、およびDMSOに置き換えた。反応物を160℃で48時間加熱した。)
実施例41
4-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}モルホリン
Figure 0007225125000093
実施例36の工程1~4において、工程1を次のように変更することにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:411.0(M+1)。(工程1において、Brettphos G1を使用しなかった。元のアミン、塩基、および溶媒を、モルホリン、炭酸カリウム、およびDMSOに置き換えた。反応物を120℃で3時間加熱した。)
実施例42
1-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}アゼチジン-3-オール
Figure 0007225125000094
実施例36の工程1~4において、(3S)-3-ピロリジノールを3-ヒドロキシアゼチジンに置き換えることにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:397.0.0(M+1)。
実施例43
1-[3-({1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン
Figure 0007225125000095
実施例35の工程1~4において、工程1を次のように変更することにより、表題の化合物を製造した。MS(ESI、正イオン)m/z:366.0.0(M+1)。
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(100mg、0.23mmol)、シクロプロピルボロン酸(69mg、0.80mmol)、トリシクロヘキシルホスファン(6mg、0.02mmol)、およびリン酸三カリウム(97mg、0.46mmol)の、トルエン(1.1mL)および水(0.06mL)混合液に、10分間窒素をスパージした。次に、酢酸パラジウム(5.1mg;0.02mmol)を加え、密封したバイアルを100℃で5時間加熱した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水および食塩水で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0から60%の酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(90mg、88%)を、オフホワイトの固体として得た。
実施例44
1-[3-({8-メトキシ-5H-ピリミド[5,4-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン
Figure 0007225125000096
工程1
1-{3-[2-メトキシ-5-ニトロ-4-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノキシ]プロピル}ピロリジン(500mg、1.23mmol)、4,5-ジクロロピリミジン(220mg、1.48mmol)、Pd(amphos)Cl(59mg、0.08mmol)、および2M炭酸ナトリウム(1.23mL、2.46mmol)を、1,4-ジオキサン(5mL)液で混合した。混合物をNで6分間パージし、密封し、90℃で45分間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせ、水で洗浄した。減圧下で有機溶媒を除去した後、残渣を、CHCl中0から100%の溶媒A(溶媒A:0.2%NHOH/10%MeOH/88.9%CHCl)で溶出するシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーによって精製することにより、表題の化合物(422mg、87%)を茶色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:393.0(M+1)。
工程2
5-クロロ-4-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリミジン(420mg、1.07mmol)の酢酸エチル(5mL)の混合液を、無水SnCl(439mg、2.3mmol)を入れたバイアルに加えた。この混合物を95℃で2時間撹拌した。追加の無水SnCl(200mg、1.04mmol)および酢酸エチル(2.5mL)を加えた。混合物を密封し、65℃で24時間撹拌した。粗溶液を室温に冷却し、水で処理し、次に20%NaOH水溶液で処理した。混合物を、25%PrOH/75%クロロホルムの混合溶媒(3×)で抽出した。減圧下で有機溶媒を除去した後、残渣を、溶媒B中0から100%の溶媒A(溶媒A:0.2%NHOH/10%MeOH/88.9%CHCl;溶媒B:1%NHOH/99%MeOH)で溶出するシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーによって精製することにより、2-(5-クロロピリミジン-4-イル)-4-メトキシ-5-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]アニリン(150mg、39%)を、茶色のシロップとして得た。MS(ESI、正イオン)m/z:363.0.0(M+1)。
工程3
2-(5-クロロピリミジン-4-イル)-4-メトキシ-5-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]アニリン(120mg、0.33mmol)、カリウムtert-ブトキシド(371mg、3.31mmol)、およびBrettphos G1(34mg、0.04mmol)の1,4-ジオキサン(10mL)混合液を、Nで5分間パージした。混合物を密封し、90℃で45分間撹拌した。粗混合物を室温に冷却し、水で処理した。揮発物を減圧下で除去した後、残渣をDMSO(6mL)に溶解し、小規模のセライトろ過によりろ過し、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-60%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(34mg、32%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:327.0.0(M+1)。
実施例45
エチル[3-({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]メチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000097
工程1
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(200.00mg;0.64mmol;1.00当量)、(3-クロロプロピル)(エチル)メチルアミン塩酸塩(164.25mg;0.95mmol;1.50当量)、および炭酸カリウム(439.02mg;3.18mmol;5.00当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(4.00mL)混合液を、100℃で90分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、セライトろ過によりろ過した。ろ液を減圧下で濃縮することにより、Boc保護基の喪失による副生成物、MS(ESI、正イオン)m/z:315.0(M+1)を含んだ、粗製の、tert-ブチル 7-(3-(エチル(メチル)アミノ)プロポキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート、MS(ESI、正イオン)m/z:415.0(M+1)を得た。粗製の混合物を精製せずに、次の工程で使用した。
工程2
塩化水素の3M溶液(4.84mL)を、粗製のtert-ブチル 7-{3-[エチル(メチル)アミノ]プロポキシ}-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(150.00mg;0.36mmol;1.00当量)
が入ったフラスコに加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣を1mLの水に溶解し、pHが中性になるまでNaHCO3の飽和溶液で処理した。溶媒を真空下で除去し、生成物をDMSOに溶解し、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-30%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、表題の化合物、N-エチル-3-((8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル)オキシ)-N-メチルプロパン-1-アミン塩酸塩(42mg、30%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ14.79(s,1H),12.96(s,1H),10.08(s,1H),9.57(s,1H),8.51(d,J=6.7Hz,1H),8.05(s,1H),7.90(d,J=6.7Hz,1H),7.29(s,1H),4.19(t,J=6.1Hz,2H),3.88(s,3H),3.13(dddd,J=33.3,13.0,8.0,6.5Hz,4H),2.75(d,J=4.9Hz,3H),2.21(t,J=7.4Hz,2H),1.23(t,J=7.2Hz,3H)。MS(ESI、正イオン)m/z:314.3(M+1)。
実施例46
[3-({1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル](エチル)メチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000098
工程1
tert-ブチル 1-シクロプロピル-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(105.00mg;0.30mmol;1.00当量)、(3-クロロプロピル)(エチル)メチルアミン塩酸塩(76.48mg;0.44mmol;1.50当量)、および炭酸カリウム(204.43mg;1.48mmol;5.00当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.10mL)混合液を、100℃で16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、セライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮した。粗生成物は、Boc保護基の損失による副生成物、MS(ESI、正イオン)m/z:353.8(M+1)を含む、tert-ブチル 1-シクロプロピル-7-(3-(エチル(メチル)アミノ)プロポキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート、MS(ESI、正イオン)m/z:454.4(M+1)、の混合物であった。粗製の混合物を精製せずに、次の工程で使用した。
工程2
塩化水素の3M溶液(4.84mL)を、粗製のtert-ブチル 1-シクロプロピル-7-(3-(エチル(メチル)アミノ)プロポキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(150.00mg;0.36mmol;1.00当量)を入れたフラスコに加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣を1mLの水に溶解し、pHが中性になるまでNaHCO3の飽和溶液で処理した。溶媒を真空下で除去し、生成物をDMSOに溶解し、分取HPLC(Prep-C18、Phenomenex Lunaカラム、21.2×250mm、0.1%HCl含有水での16分間で0-30%MeCNのグラジエント溶出、流量:20mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(12mg、10%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ14.03(s,1H),13.03(s,1H),10.37-10.14(m,1H),8.21(dd,J=6.7,4.4Hz,1H),7.85(s,1H),7.74(d,J=6.7Hz,1H),7.33(s,1H),4.20(t,J=6.1Hz,2H),3.91(s,3H),3.22-2.97(m,5H),2.74(d,J=4.9Hz,3H),2.23(p,J=6.7Hz,2H),1.43(dt,J=8.3,3.2Hz,2H),1.37-1.31(m,2H),1.23(t,J=7.2Hz,3H)。MS(ESI、正イオン)m/z:353.8(M+1)。
実施例47
[3-({1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000099
工程1
tert-ブチル 1-シクロプロピル-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(288.00mg;0.81mmol;1.00当量)、N-(3-クロロプロピル)-N,N-ジメチルアミン塩酸塩(138.35mg;1.14mmol;1.40当量)、およびKCO(280.36mg;2.03mmol;2.50当量)のDMF(22mL)混合液を、100℃で6時間撹拌した。その後、混合物を室温に冷却し、水で希釈し、PrOH/CHCl(1/3)で2回抽出した。有機相を合わせて、水(30mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥した。有機揮発物を減圧下で除去すると、tert-ブチル 1-シクロプロピル-7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートの粗生成物が残り、これを次の工程に使用した。
工程2
上記のtert-ブチル 1-シクロプロピル-7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートの粗生成物のTFA(2.5mL)溶液を、90℃で20分間撹拌した。得られた混合物を室温に冷却し、残渣を、(Waters XSelect CSH C18カラム、19×150mm、20分間で水中0-40%CHCNのグラジエント溶出、流量28ml/分)に付することにより、表題の化合物をTFA塩の固体として得た(107mg、31%、2工程)。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.18(d,J=6.8Hz,1H),7.93(s,1H),7.73(d,J=6.8Hz,1H),7.36(s,1H),4.33(t,J=5.6Hz,2H),4.03(s,3H),3.45(t,J=7.2Hz,2H),3.01(s,6H),3.02-2.91(m,1H),2.41-2.30(m,2H),1.61-1.49(m,2H),1.35-1.23(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:340.2(M+1)。
実施例48
4-{7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}-2-メチルブト-3-イン-2-オール塩酸塩
Figure 0007225125000100
工程1
上記の合成手法(実施例47の工程1)に従い、tert-ブチル 1-クロロ-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、tert-ブチル 1-クロロ-7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートに変換した。
工程2
2-メチル-3-ブチン-2-オール(146mg;1.75mmol;6.00当量)、ヨウ化銅(12mg;0.05mmol;0.22当量)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(99mg;0.10mmol;0.30当量)、およびtert-ブチル 1-クロロ-7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(125mg;0.06mmol;1.00当量)の、DMF/EtN(1.2mL/0.5mL)混合液を、Nで5分間パージした。反応バイアルを密封し、95℃で90分間撹拌した。得られた混合物を室温に冷却し、水で希釈し、20%PrOH/クロロホルムで3回抽出した。有機層を合わせ、減圧下で濃縮し、残った残渣を、CHCl中0から100%の溶媒A(溶媒A:0.3%NHOH/10%MeOH/89.7%CHCl)で溶出する10gのシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーによって精製することにより、tert-ブチル 7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-1-(3-ヒドロキシ-3-メチルブト-1-イン-1-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(55mg、42%)を、茶色のシロップとして得た。
工程3
上記の合成手法(実施例47の工程2)に従い、tert-ブチル 7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-1-(3-ヒドロキシ-3-メチルブト-1-イン-1-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートから、白色の固体として、表題の化合物を合成した。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.35(d,J=6.7Hz,1H),8.07(s,1H),7.82(dd,J=15.2,6.6Hz,1H),7.36(s,1H),4.33(td,J=5.6,2.8Hz,2H),4.03(d,J=3.2Hz,3H),3.44(t,J=7.1Hz,2H),3.00(s,6H),2.36(p,J=6.4Hz,2H),1.75(s,6H)。MS(ESI、正イオン)m/z:382.1(M+1)。
実施例49
4-{7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}-2-メチルブタン-2-オール塩酸塩
Figure 0007225125000101
4-{7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}-2-メチルブト-3-イン-2-オール(実施例48、35mg、0.09mmol、1.00当量)、およびパラジウム炭素(20mg)のMeOH(1.5mL)混合液を入れたフラスコを、Nで3分間パージし、次いで、バルーンを介して水素ガスをパージし、26時間撹拌した。反応混合物を小規模のセライトろ過によりろ過し、MeOHで3回すすいだ。有機溶液を合わせた。真空下で有機溶媒を除去した後、得られた残渣を、分取HPLC(Waters XSelect CSH C18カラム、19×150mm、20分間で0.1%HCl水中0-25%CHCNのグラジエント溶出、流量28ml/分)によって精製することにより、表題の化合物(15mg、35%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.25(d,J=6.6Hz,1H),7.87(s,1H),7.71(d,J=6.6Hz,1H),7.30(s,1H),4.32(t,J=5.4Hz,2H),3.99(s,3H),3.57-3.42(m,4H),3.01(s,6H),2.37(dd,J=8.8,4.1Hz,2H),1.99-1.90(m,2H),1.36(s,6H)。MS(ESI、正イオン)m/z:386.0(M+1)。
実施例50
4-{7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ブト-3-イン-2-オール塩酸塩
Figure 0007225125000102
2-メチル-3-ブチン-2-オールの代わりにブト-3-イン-2-オールを使用したこと以外は、実施例48に記載の合成手法に従って、tert-ブチル 1-クロロ-7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートから、表題の化合物を合成した。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.35(dd,J=6.5,2.3Hz,1H),8.02(s,1H),7.89-7.80(m,1H),7.36(d,J=9.7Hz,1H),5.01(q,J=6.7Hz,1H),4.34(t,J=5.5Hz,2H),4.01(s,3H),3.45(t,J=7.1Hz,2H),3.01(s,6H),2.36(p,J=6.2Hz,2H),1.68(d,J=6.7Hz,3H)。MS(ESI、正イオン)m/z:368.0(M+1)。
実施例51
(3-{[1-(2-シクロプロピルエチニル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000103
2-メチル-3-ブチン-2-オールの代わりにエチニルシクロプロパンを使用したこと以外は、実施例48に記載の合成手法に従って、tert-ブチル 1-クロロ-7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートから、表題の化合物を合成した。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.29(d,J=6.7Hz,1H),7.88(s,1H),7.78(d,J=6.8Hz,1H),7.35(s,1H),4.33(t,J=5.6Hz,2H),4.03(s,3H),3.45(t,J=7.2Hz,2H),3.01(s,6H),2.36(s,1H),2.41-2.30(m,1H),1.94(tt,J=8.2,5.0Hz,1H),1.34-1.20(m,2H),1.24-1.09(m,2H))。MS(ESI、正イオン)m/z:364.2(M+1)。
実施例52
3-((1-(2-シクロプロピルエチル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル)オキシ)-N,N-ジメチルプロパン-1-アミン塩酸塩
Figure 0007225125000104
実施例48からの(3-{[1-(2-シクロプロピルエチニル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ジメチルアミン(5.60mg;0.02mmol;1.00当量)の混合物を、メタノール(1.68mL)に溶解した。系を窒素でパージし、パラジウム炭素(0.16mg;0.00mmol;0.10当量)を反応フラスコに加えた。反応混合物を、バルーンからのHを使用して、大気圧下で90分間水素化した。反応混合物をセライトでろ過し、ケーキをメタノールで洗浄した。有機物を合わせ、濃縮、乾燥することにより、所望の、3-((1-(2-シクロプロピルエチル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル)オキシ)-N,N-ジメチルプロパン-1-アミン塩酸塩(3.9mg、69%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:368.2(M+1)。
実施例53
{2-[2-({1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)エトキシ]エチル}ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000105
工程1
tert-ブチル 1-シクロプロピル-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(48.00mg;0.15mmol;1.00当量)を充填したバイアルに、(トリブチルホスホラニリデン)アセトニトリル(150.76mg;0.59mmol)のCHCl(0.5mL)溶液を加えた。混合物を、Nラインで、60℃で撹拌して、溶媒を完全に揮散させた。得られた残渣に、2-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]エタン-1-オール(60.13mg、0.45mmol、2.50当量)のCHCl(0.8mL)溶液を加えた。Nライン下で溶媒を除去した後、バイアルを密封し、残渣を85℃で90分間加熱した。反応混合物を、CHCl中0から100%の溶媒A(溶媒A:0.3%NHOH/10%MeOH/89.7%CHCl)で溶出するシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーによって精製することにより、tert-ブチル 1-シクロプロピル-7-{2-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]エトキシ}-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、黄色の油として得た(26mg、41%)。
工程2
実施例21の工程3に記載の合成手法に従い、tert-ブチル 1-シクロプロピル-7-{2-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]エトキシ}-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートから、表題の化合物を合成した。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ132.51(s,1H),8.18(d,J=6.7Hz,1H),7.91(dd,J=4.8,1.8Hz,1H),7.73(d,J=6.8Hz,1H),7.35(d,J=1.8Hz,1H),4.38-4.31(m,2H),4.05-3.80(m,4H),3.46-3.36(m,2H),2.94(s,6H),2.65(dd,J=2.2,1.3Hz,1H),1.65-1.49(m,2H),1.35-1.24(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:370.4(M+1)。
実施例54
7-(3-クロロプロポキシ)-1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール塩酸塩
Figure 0007225125000106
表題の化合物は、実施例102の工程4に記載の精製から二次生成物として単離された(7.9mg;26%)。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.82(s,1H),12.76(s,1H),8.21(d,J=6.7Hz,1H),7.85(s,1H),7.72(d,J=6.7Hz,1H),7.34(s,1H),4.22(t,J=6.0Hz,2H),3.90(s,3H),3.82(t,J=6.4Hz,2H),3.00(td,J=8.6,4.3Hz,1H),2.24(p,J=6.2Hz,2H),1.42(dt,J=6.9,3.3Hz,2H),1.33-1.27(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:331.3(M+1)。
実施例55
[3-({8-メトキシ-1-プロピル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000107
工程2において、3-(ピロリジン-1-イル)プロパン-1-オールの代わりに3-(ジメチルアミノ)プロパン-1-オールを使用したこと以外は、実施例21に記載の合成手法に従って、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-プロピル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートから、表題の化合物を合成した。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.29(d,J=6.8Hz,1H),7.77(d,J=6.8Hz,1H),7.64(s,1H),7.37(s,1H),4.33(t,J=5.6Hz,2H),4.03(s,3H),3.51(dd,J=8.5,6.9Hz,2H),3.45(t,J=7.2Hz,2H),3.00(s,6H),2.41-2.29(m,2H),2.00(h,J=7.4Hz,2H),1.13(t,J=7.4Hz,3H)。MS(ESI、正イオン)m/z:342.2(M+1)。
実施例56
[3-({1-シクロペンチル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000108
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(650.00mg;1.48mmol;1.00当量)、1-シクロペンテン-1-イルボロン酸(580.20mg;5.18mmol;3.50当量)、トリシクロヘキシルホスファン(41.53mg;0.15mmol;0.10当量)、およびリン酸三カリウム(628.72mg;2.96mmol;2.00当量)の、トルエン(10mL)および水(0.8mL)の混合液を、窒素で10分間スパージした。混合物に、酢酸パラジウム(33.25mg;0.15mmol;0.10当量)を加えた。混合物を、N雰囲気下、2時間還流下で撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機溶液を合わせ、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中0から60%のEtOAcで溶出する25gのシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-(シクロペント-1-エン-1-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(540mg、78%)を得た。
工程2
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-(シクロペント-1-エン-1-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(540mg、1.45mmol;1.00当量)、およびパラジウム炭素(0.32g;0.31mmol;0.21当量)のMeOH(24mL)混合液を入れたフラスコを、Nで10分間パージした後、Hバルーンで8分間パージした。得られた混合物を、Hバルーン下、室温で12時間撹拌した。固体を小規模のセライトろ過によりろ過し、MeOHですすいだ。有機溶液を合わせた。減圧下で有機溶媒を除去することにより、tert-ブチル 1-シクロペンチル-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートの粗生成物(398mg、91%)を得た。
工程3
実施例47の工程2に記載の合成手法に従い、上記のtert-ブチル 1-シクロペンチル-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートの粗生成物から、表題の化合物を合成した。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.26(d,J=6.8Hz,1H),7.79-7.70(m,2H),7.34(s,1H),4.31(t,J=5.6Hz,2H),4.03(s,3H),3.44(t,J=7.2Hz,2H),3.00(s,6H),2.44(s,2H),2.40-2.29(m,1H),2.35(s,1H),2.05-1.95(m,7H)。MS(ESI、正イオン)m/z:368.1(M+1)。
実施例57
(3-{[1-(2-エトキシエチル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000109
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(450.00mg;1.03mmol;1.00当量)、2-[(E)-2-エトキシエテニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(365.53mg;1.85mmol;1.80当量)、Pd(dppf)2Cl2.DCM(83.73mg;0.10mmol;0.10当量)、および炭酸セシウム(1336.23mg;4.10mmol;4.00当量)の、トルエン(12mL)および水(1mL)の混合液を、窒素で10分間スパージした。得られた混合物をN雰囲気下で4時間還流した。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機溶液を合わせ、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中0から60%のEtOAcで溶出する25gのシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-[(E)-2-エトキシエテニル]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、白色の固体として得た(393mg、81%)。
工程2
白色の固体としてのtert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-(シクロペント-1-エン-1-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(321mg、0.68mmol;1.00当量)、およびパラジウム炭素(139mg;0.13mmol;0.21当量)のMeOH(11mL)混合液を入れたフラスコを、Nで10分間パージした後、Hバルーンで8分間パージした。得られた混合物を、Hバルーン下、室温で12時間撹拌した。固体を小規模のセライトろ過によりろ過し、MeOHですすいだ。有機溶液を合わせた。減圧下の有機溶媒の除去により、tert-ブチル 1-(2-エトキシエチル)-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(209mg、81%)の粗生成物を得た。
工程3
実施例47の工程2に記載の合成手法に従い、上記のtert-ブチル 1-(2-エトキシエチル)-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートの粗生成物から、表題の化合物を合成した。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.30(d,J=6.6Hz,1H),7.81-7.69(m,2H),7.36(s,1H),4.33(t,J=5.3Hz,2H),4.01(d,J=7.5Hz,5H),3.78(t,J=5.6Hz,2H),3.46(q,J=7.0Hz,4H),3.01(s,6H),2.36(t,J=6.1Hz,2H),1.04(t,J=6.9Hz,3H)。MS(ESI、正イオン)m/z:372.2(M+1)。
実施例58
(3-{[8-メトキシ-1-(3-メトキシプロピル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000110
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(150.00mg;0.34mmol;1.00当量)、トリフルオロ[(1E)-3-メトキシプロプ-1-エン-1-イル]-4-ボランカリウムハイドライド(122.36mg;0.68mmol;2.00当量)、酢酸パラジウム(15.35mg;0.07mmol;0.20当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(14.38mg;0.05mmol;0.15当量)、およびリン酸三カリウム(290.18mg;1.37mmol;4.00当量)の、トルエンおよび水(5mL/1.2mL)混合液を、Nで10分間パージした。混合物を、N雰囲気の還流下、110℃で70分間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機溶液を合わせた。揮発物を減圧下で除去した後、残渣を、CHCl中0から50%の溶媒A(溶媒A:0.3%NHOH/10%MeOH/89.7%CHCl)で溶出するシリカゲルカラムのフラッシュクロマトグラフィーによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-[(1E)-3-メトキシプロプ-1-エン-1-イル]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、白色の固体として得た(112mgs、69%)。
工程2
実施例57の工程2および3に記載の合成手法に従い、上記のtert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-[(1E)-3-メトキシプロプ-1-エン-1-イル]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートの生成物から、表題の生成物を製造した。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.25(d,J=6.6Hz,1H),7.75-7.64(m,2H),7.27(s,1H),4.30(t,J=5.5Hz,2H),3.98(s,3H),3.59-3.42(m,6H),3.36(s,3H),3.02(s,6H),2.37(t,J=6.2Hz,2H),2.14-2.05(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:372.2(M+1)。
実施例59
[3-({1-エチニル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000111
工程1
2-メチル-3-ブチン-2-オールの代わりにエチニルトリメチルシランを使用したこと以外は、実施例48の工程3に記載の合成手法に従って、tert-ブチル 1-クロロ-7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、白色の固体として、tert-ブチル 7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-1-[2-(トリメチルシリル)エチニル]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートに変換した。
工程2
tert-ブチル 7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-1-[2-(トリメチルシリル)エチニル]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(25mg、0.05mml、1.0当量)を含むCHCl(0.8mL)溶液と、TFA(0.3mL)を混合した。反応混合物を室温で30分間撹拌した。得られた溶液を減圧下で濃縮した。残った残渣をTBAF(1.0mL、1.0mmol、THF中1.0M)で処理し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。減圧下で有機溶媒を除去した後、得られた残渣を、分取HPLC(Waters XSelect CSH C18カラム、19×150mm、20分間で0.1HCl水中0-45%CHCNのグラジエント溶出、流量28ml/分)によって精製することにより、表題の化合物(4mg、20%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.39(d,J=6.6Hz,1H),8.01(s,1H),7.89(d,J=6.6Hz,1H),7.37(s,1H),5.27(s,1H),4.34(t,J=5.4Hz,2H),4.00(s,3H),3.44(t,J=7.1Hz,2H),3.00(s,6H),2.36(q,J=6.2Hz,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:324.0(M+1)。
実施例60
1-[3-({1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]-2-メチルピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000112
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(参考例5;1000.00mg;2.28mmol;1.00当量)、シクロプロピルボロン酸(684.98mg;7.97mmol;3.50当量)、トリシクロヘキシルホスファン(63.89mg;0.23mmol;0.10当量)、およびリン酸三カリウム(967.26mg;4.56mmol;2.00当量)の、トルエン(11.39mL)および水(0.57mL)混合液を、窒素で10分間スパージした。次に、酢酸パラジウム(51.15mg;0.23mmol;0.10当量)を加え、混合物を100℃で加熱した。3.5時間後、混合物をEtOAcで希釈し、水および食塩水で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、ヘプタン中0から60%のEtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィー(40G ISCO Gold)によって精製することにより、オフホワイトの固体として、所望の生成物を得た(900mg;収率89%)。
工程2
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(700.00mg;1.57mmol;1.00当量)、およびパラジウム炭素(5.03mg;0.05mmol;0.03当量)のメタノール(15.75mL)混合液を、(Hで3回充填し直した後)バルーンからのH雰囲気下で撹拌した。17時間後、MeOHを追加して混合物をろ過し、濃縮することにより、粗製のオフホワイトの固体を得て、これをさらに精製することなくさらなる工程で使用した。
工程3
tert-ブチル 1-シクロプロピル-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(50.00mg;0.14mmol;1.00当量)、1-クロロ-3-ヨードプロパン(0.03mL;0.28mmol;2.00当量)、および炭酸カリウム(21.42mg;0.16mmol;1.10当量)のアセトニトリル(0.71mL)混合液を、80℃で加熱した。3.5時間後、混合物をEtOAcで希釈し、食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して、黄色の油を得た。粗物質を、0~40%EtOAc/ヘキサンで溶出するカラムクロマトグラフィー(12G ISCO Gold)によって精製することにより、半純粋な無色の油を得た。この物質(40mg)をさらに精製することなく次の工程で使用した。
工程4
tert-ブチル 7-(3-クロロプロポキシ)-1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(40.00mg;0.09mmol;1.00当量)、ヨウ化カリウム(1.54mg;0.01mmol;0.10当量)、および2-メチルピロリジン(0.07mL;0.60mmol;6.50当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.46mL)混合液を、70℃で加熱した。2時間後、混合物を周辺温度に冷却し、1:1のPhMe/EtOAcで希釈し、同量のHOで洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。粗製のオレンジ色の固体をDCM(1mL)に溶解し、周辺温度で、TFA(0.5mL)で処理した。2時間後、混合物を真空で濃縮した。油性の残渣を1NのHCl(~1.0mL)に溶解し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-60%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、表題の化合物を得た(6mg;17%)。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.79(s,1H),12.84(s,1H),9.65(s,1H),8.21(d,J=6.6Hz,1H),7.85(s,1H),7.73(s,1H),7.32(s,1H),4.21(t,J=6.0Hz,2H),3.91(s,3H),3.67-3.63(m,1H),3.50-3.40(m,2H),3.15-307(m,2H),3.03-2.97(m,1H),2.23-2.16(m,2H),1.99-1.87(m,2H),1.65-1.55(m,2H),1.47-1.39(m,2H),1.35(d,J=6.4Hz,3H),1.31-1.26(s,2H);MS(ESI、正イオン)m/z:380.4(M+1)。
実施例61
[3-({1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ビス(プロパン-2-イル)アミン塩酸塩
Figure 0007225125000113
実施例60に記載の合成手法を用い、工程4を次のように変更して、表題の化合物を製造した。7-(3-クロロプロポキシ)-1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール(45.00mg;0.14mmol;1.00当量)、ヨウ化カリウム(2.26mg;0.01mmol;0.10当量)、およびN,N-ジイソプロピルアミン(89.47mg;0.88mmol;6.50当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.68mL)混合液を、80℃で加熱した。一晩後、混合物(まだ変換は不完全である)を周辺温度に冷却し、HOで希釈し、1NのHClで酸性化し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-70%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、[3-({1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ビス(プロパン-2-イル)アミンを、オフホワイトの固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.08(s,1H),9.75(s,1H),8.21(dd,J=6.8,3.6Hz,1H),7.85(s,1H),7.74(d,J=6.7Hz,1H),7.31(s,1H),4.22(t,J=6.0Hz,2H),3.91(s,3H),3.63(ddd,J=13.1,8.8,5.6Hz,2H),3.24(ddd,J=11.4,6.9,4.1Hz,2H),3.06-2.97(m,1H),2.30-2.22(m,2H),1.46-1.40(m,2H),1.37(dt,J=5.5,2.9Hz,2H),1.33(d,J=6.5Hz,6H),1.29(d,J=6.5Hz,6H)。MS(ESI、正イオン)m/z:396.4(M+1)。
実施例62
(3R)-1-[3-({1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]-3-フルオロピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000114
実施例60に記載の合成手法を用い、工程4を次のように変更して、表題の化合物を製造した。
tert-ブチル 7-(3-クロロプロポキシ)-1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(50.00mg;0.12mmol;1.00当量)、ヨウ化カリウム(1.93mg;0.01mmol;0.10当量)、および(3R)-3-フルオロピロリジン-1-イウムクロリド(94.71mg;0.75mmol;6.50当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.58mL)混合液を、80℃に加熱した。3.5時間後、混合物を周辺温度に冷却し、1:1のPhMe/EtOAcで希釈し、HOで洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。
粗製のオレンジ色の油をDCM(1.2mL)に溶解し、周辺温度で、TFA(0.6mL)で処理した。4.5時間後、混合物を真空で濃縮した。油性の残渣を1NのHCl(~1.2mL)に溶解し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-70%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、(3R)-1-[3-({1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]-3-フルオロピロリジンを、白色の柔らかい粉末として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ12.97(s,1H),11.27(s,1H),10.72(s,1H),8.21(d,J=6.7Hz,1H),7.85(s,1H),7.73(d,J=6.7Hz,1H),7.32(s,1H),5.46(d,J=53.4Hz,1H),4.20(d,J=6.2Hz,2H),3.91(s,3H),3.72(brs,1H),3.40-3.35(m,2H),3.28-3.20(m,2H),3.07-2.94(m,1H),2.24(t,J=7.4Hz,2H),2.21-2.05(m,2H),1.42(dt,J=8.3,3.2Hz,2H),1.34(dq,J=7.7,4.8,4.2Hz,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:384.4(M+1)。
実施例63
(3S)-1-[3-({1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]-3-フルオロピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000115
実施例60に記載の合成手法を用い、工程4を次のように変更して、表題の化合物を製造した。
tert-ブチル 7-(3-クロロプロポキシ)-1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(38.00mg;0.09mmol;1.00当量)、ヨウ化カリウム(1.46mg;0.01mmol;0.10当量)、ヒューニッヒ塩基(0.10mL;0.57mmol;6.50当量)、および(3S)-3-フルオロピロリジン-1-イウムクロリド(71.98mg;0.57mmol;6.50当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.44mL)混合液を、80℃で加熱した。2時間後、混合物を周辺温度に冷却し、1:1のPhMe/EtOAcで希釈し、HOで洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。
粗製のオレンジ色の油をDCM(1.0mL)に溶解し、周辺温度で、TFA(0.5mL)で処理した。2時間後、混合物を真空で濃縮した。油性の残渣を1NのHCl(~1mL)に溶解し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-70%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、表題の化合物を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.03(s,1H),11.46(s,1H),10.89(s,1H),8.20(d,J=6.7Hz,1H),7.85(s,1H),7.73(d,J=6.7Hz,1H),7.32(s,1H),5.45(d,J=53.4Hz,1H),4.21(t,J=6.1Hz,2H),3.91(s,3H),3.72(s,1H),3.40-3.32(m,2H),3.28-3.21(m,2H),3.01(tt,J=8.5,5.4Hz,1H),2.35-2.12(m,4H),1.47-1.39(m,2H),1.36(tt,J=5.3,2.9Hz,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:384.4(M+1)。
実施例64
1-(3-{[1-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン塩酸塩、および、1-(3-{[8-メトキシ-1-(オキサン-4-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン塩酸塩 (2:1混合物)
Figure 0007225125000116
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(参考例5;150.00mg;0.34mmol;1.00当量)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピラン(107.69mg;0.51mmol;1.50当量)、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-ジクロロパラジウム(II)(25.01mg;0.03mmol;0.10当量)、および炭酸ナトリウム(108.67mg;1.03mmol;3.00当量)の、1,4-ジオキサン(1.14mL)および水(0.34mL)の混合液を、100℃で加熱した。2時間後、混合物を周辺温度に冷却し、EtOAcで希釈し、水および食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中0から80%のEtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィー(12G ISCO Gold)によって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを得た(76mg;収率46%)。
工程2
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(76.00mg;0.16mmol;1.00当量)、およびパラジウム炭素(0.50mg;0.00mmol;0.03当量)のメタノール(1.56mL)混合液を、バルーンからのH雰囲気下で撹拌した。一晩後(まだ変換は不完全である)、さらに触媒を加え、混合物をさらに7時間撹拌した。次に、混合物を、MeOHを追加してろ過し、濃縮した。粗製のオフホワイトの固体(H NMRは少量のテトラヒドロピランとともにジヒドロピランを示した;両方の質量はLC/MSで検出した)を得て、さらに精製することなく、収率100%(62mg、収率100%)と仮定した。
工程3
tert-ブチル 1-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(62.00mg;0.16mmol;1.00当量)(還元されたテトラヒドロピランも含む)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン-1-イウムクロリド(57.59mg;0.31mmol;2.00当量)、および炭酸カリウム(86.33mg;0.63mmol;4.00当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.56mL)混合液を、100℃で撹拌した。7時間後、混合物を周辺温度に冷却し、1:1のPhMe/EtOAcで希釈し、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮してオレンジ色の油を得た。
この油をDCM2.0mLに溶解し、周辺温度で、TFA1.0mLで処理した。2時間後、反応混合物を真空で濃縮した。残渣を、1NのHCl(~1.5mL)に溶解し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-70%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、1-(3-{[1-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン塩酸塩、および、1-(3-{[8-メトキシ-1-(オキサン-4-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン塩酸塩(2:1混合物)を、黄色の粉末として得た。1H NMR(主成分のみ)(400MHz,DMSO-d)δ13.13(s,1H),10.71(s,1H),8.39(d,J=6.7Hz,1H),7.82(d,J=6.8Hz,1H),7.48(s,1H),7.32(s,1H),6.58(d,J=2.9Hz,1H),4.41(q,J=2.8Hz,2H),4.20(d,J=6.1Hz,2H),4.00(t,J=5.3Hz,2H),3.84(s,3H),3.60-3.50(m,2H),3.29-3.24(m,2H),3.05-2.95(m,2H),2.69-2.62(m,2H),2.26-2.18(m,2H),2.02-1.94(m,2H),1.92-1.84(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:408.4(M+1)。
実施例65
1-(3-{[8-メトキシ-1-(オキサン-4-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン塩酸塩、および、1-(3-{[1-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン塩酸塩 (4:1混合物)
Figure 0007225125000117
実施例64に記載の合成手法を用い、工程2を次のように変更して、表題の化合物を製造した。
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(50.00mg;0.10mmol;1.00当量)、およびロジウム(5重量%アルミナ上)(1.06mg;0.01mmol;0.10当量)のメタノール(1.03mL)混合物を、バルーンからのH雰囲気下で撹拌した。48時間後、MeOHを追加して混合物をろ過し、濃縮した。オフホワイトの粗製物質を、さらに精製することなく、収率100%(40mg)と仮定した。
工程3の後(実施例64に記載)、1-(3-{[8-メトキシ-1-(オキサン-4-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピルピロリジン塩酸塩、および、1-(3-{[1-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン塩酸塩(4:1混合物)を、白色の粉末として得た。1H NMR(主成分のみ)(400MHz,DMSO-d)δ13.07(s,1H),10.47(s,1H),8.34(d,J=6.7Hz,1H),7.81(d,J=7.0Hz,1H),7.64(s,1H),7.33(s,1H),4.22(t,J=6.1Hz,2H),4.08-4.04(m,2H),3.93(s,3H),3.73(td,J=11.7,1.9Hz,2H),3.61-3.52(m,2H),3.28-3.25(m,2H),3.05-2.97(m,2H),2.65-2.62(m,1H),2.26-2.18(m,2H),2.11(td,J=12.3,4.2Hz,2H),2.02-1.84(m,6H)。MS(ESI、正イオン)m/z:410.5(M+1)。
実施例66
4-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン二塩酸塩
Figure 0007225125000118
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(参考例5;200.00mg;0.46mmol;1.00当量)、tert-ブチル 4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-1(2H)-ピリジンカルボキシレート(211.35mg;0.68mmol;1.50当量)、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(33.34mg;0.05mmol;0.10当量)、および炭酸ナトリウム(144.89mg;1.37mmol;3.00当量)の、1,4-ジオキサン(1.52mL)および水(0.46mL)混合液を、100℃で加熱した。次いで、混合物を周辺温度に冷却し、EtOAcで希釈し、水および食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、ヘプタン中0から100%のEtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィー(24G ISCO Gold)によって精製することにより、tert-ブチル 4-[7-(ベンジルオキシ)-5-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレートを、白色の泡状物として得た。166mg;収率62%。
工程2
tert-ブチル 4-[7-(ベンジルオキシ)-5-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレート(50.00mg;0.09mmol;1.00当量)、およびパラジウム炭素(0.91mg;0.01mmol;0.10当量)のメタノール(0.85mL)混合液を、バルーンからのH雰囲気下で撹拌した。一晩撹拌した後、MeOHを追加して混合物をろ過し、濃縮した。この物質は、収率100%(40mg)と仮定し、さらに精製することなく使用した。
工程3
tert-ブチル 4-{5-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-カルボキシレート(40.00mg;0.08mmol;1.00当量)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン-1-イウムクロリド(29.72mg;0.16mmol;2.00当量)、および炭酸カリウム(44.55mg;0.32mmol;4.00当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.81mL)混合液を、100℃で撹拌した。次いで、混合物を周辺温度に冷却し、1:1のPhMe/EtOAcで希釈し、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して、オレンジ色の油を得た。
この油を、DCM(1mL)に溶解し、周辺温度で、TFA(0.5mL)で処理した。2時間後、混合物を真空で濃縮した。残渣を1NのHCl1.5mLに溶解し、シリンジフィルターでろ過し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-70%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、4-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン二塩酸塩を、黄色の固体として得た(20.2mg)。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.11(s,1H),10.49(s,1H),9.76(brs,2H),8.41(d,J=6.7Hz,1H),7.83(s,1H),7.62(s,1H),7.29(s,1H),6.54(s,1H),4.20(t,J=6.0Hz,2H),3.96-3-91(m,4H),3.61-3.52(m,2H),3.48-3.41(m,2H),3.28-3.24(m,2H),3.04-2.93(m,4H),2.25-2.17(m,2H),2.02-1.95(m,2H),1.92-1.82(m,2H);MS(ESI、正イオン)m/z:407.3(M+1)。
実施例67
(3-{[8-メトキシ-1-(プロパン-2-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000119
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(参考例5;300mg;0.68mmol;1.00当量)、およびトリス((3Z)-4-ヒドロキシペント-3-エン-2-オン)鉄(12mg;0.03mmol;0.05当量)の、テトラヒドロフラン(5mL)およびNMP(0.5mL)混合液に、周辺温度で、(イソプロピル)マグネシウムブロミド(0.8mL;1.00mol/L;0.82mmol;1.20当量)を加え、混合物を周辺温度で撹拌した。0.5時間後、混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、ヘプタン中0から60%のEtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィー(24G ISCO Gold)によって精製したところ、未反応の出発物質から生成物が分離されなかった。半精製の物質をDMFに溶解し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での5-95%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-(プロパン-2-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、白色の粉末として得た(60mg、19%)。
工程2
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-(プロパン-2-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(60mg;0.13mmol;1.00当量)、およびパラジウム炭素(2mg;0.01mmol;0.10当量)のメタノール(3mL)混合物を、バルーンからのH雰囲気下で撹拌した。4後、MeOHを追加して混合物をろ過し、濃縮した。粗製の白色の固体をさらに精製することなく、収率100%と仮定し、次の工程に進んだ。
工程3
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-(プロパン-2-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(47mg;0.13mmol;1.00当量)、(3-クロロプロピル)ジメチルアミン(32mg;0.26mmol;2.00当量)、および炭酸カリウム(73mg;0.53mmol;4.00当量)のDMF(2mL)混合液を、100℃で撹拌した。2時間後、混合物を周辺温度に冷却し、1:1のPhMe/EtOAcで希釈し、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して無色の油を得た。この油をDCM(1mL)に溶解し、周辺温度で、TFA(0.5mL)で処理した。1.5時間後、混合物を真空で濃縮した。残渣を1NのHCl1.5mLに溶解し、R-PhaseHPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-60%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、(3-{[8-メトキシ-1-(プロパン-2-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ジメチルアミン塩酸塩を、白色の粉末として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.11(s,1H),10.40(s,1H),8.34(d,J=6.7Hz,1H),7.79(d,J=6.7Hz,1H),7.68(s,1H),7.33(s,1H),4.21(dt,J=11.9,6.4Hz,3H),3.92(s,3H),3.25-3.18(m,2H),2.78(s,3H),2.77(s,3H),2.22(p,J=6.2Hz,2H),1.54(s,3H),1.52(s,3H)。MS(ESI、正イオン)m/z:342.4(M+1)。
実施例68
(3-{[8-メトキシ-1-(オキサン-4-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000120
実施例64に記載の合成手法を用い、工程2および3を次のように変更して、表題の化合物を製造した。
工程2
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(100.00mg、0.21mmol、1.00当量)、およびパラジウム炭素(2.19mg、0.02mmol、0.10当量)の酢酸エチル(2.06mL)混合液を、バルーンからのH雰囲気下で撹拌した。一晩後、混合物を50℃で6時間加熱した。次いで、EtOAcを追加して混合物をろ過し、濃縮した。粗物質を、さらに精製することなく、収率100%と仮定して、次の工程に進んだ。
工程3
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-(オキサン-4-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(80.00mg;0.20mmol;1.00当量)、(3-クロロプロピル)ジメチルアミン(48.83mg;0.40mmol;2.00当量)、および炭酸カリウム(110.83mg;0.80mmol;4.00当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.01mL)混合液を、100℃で撹拌した。1.5後、混合物を周辺温度に冷却し、1:1のPhMe/EtOAcで希釈し、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して黄色のワックスを得た。このワックスをDCM(1.5mL)に溶解し、周辺温度で、TFA(0.7mL)で処理した。1.5時間後、混合物を真空で濃縮した。残渣を1NのHCl1.5mLに溶解し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-60%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、(3-{[8-メトキシ-1-(オキサン-4-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ジメチルアミン塩酸塩を、白色の粉末として得た(39mg)。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ14.28(s,1H),13.17(s,1H),10.46(s,1H),8.35(d,J=6.7Hz,1H),7.81(d,J=6.7Hz,1H),7.64(s,1H),7.34(s,1H),4.20(t,J=6.2Hz,2H),4.06(dd,J=11.4,4.1Hz,3H),3.93(s,3H),3.73(td,J=11.6,1.8Hz,2H),3.22(s,2H),2.78(s,3H),2.77(s,3H),2.26-2.19(m,2H),2.14(td,J=12.4,4.3Hz,1H),1.97-1.90(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:384.4(M+1)。
実施例69
[3-({1-シクロブチル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000121
実施例67に記載の合成手法を用い、工程1を次のように変更して、表題の化合物を製造した。
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(参考例5;300.00mg;0.68mmol;1.00当量)、および1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(50.01mg;0.07mmol;0.10当量)の1,4-ジオキサン(6.84mL)混合液に、周辺温度でアルゴン下、ブロモ(シクロブチル)亜鉛(2.73mL;0.50mol/L;1.37mmol;2.00当量)を滴下して加えた。添加の終了後、混合物をアルゴン下、80℃で加熱した。2時間後、混合物を周辺温度に冷却し、水を加え、懸濁液を10分間激しく撹拌した。次に、混合物をEtOAcで抽出した。有機相を食塩水で1回洗浄し、水相を合わせ、EtOAcで抽出した。有機相を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。残渣を、ヘプタン中0から50%のEtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィー(24G ISCO Gold)によって精製することにより、未反応の出発物質からほぼ完全に分離して、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-シクロブチル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを得た。この物質をさらに精製することなく次の工程に進んだ(95mg;収率30%)。
工程3の後、[3-({1-シクロブチル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ジメチルアミン塩酸塩を、白色の粉末として得た(54mg)。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ14.25(s,1H),13.09(s,1H),10.45(s,1H),8.34(d,J=6.8Hz,1H),7.79(d,J=6.7Hz,1H),7.67(s,1H),7.31(s,1H),4.73(p,J=8.7Hz,1H),4.19(t,J=6.1Hz,2H),3.94(s,3H),3.22(q,J=7.3,5.7Hz,2H),2.78(s,3H),2.77(s,3H),2.60(td,J=8.8,8.3,5.7Hz,4H),2.31-2.23(m,1H),2.24-2.16(m,2H),2.01-1.92(m,1H)。MS(ESI、正イオン)m/z:354.4(M+1)。
実施例70
[2-({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)エチル]ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000122
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(参考例5;610.00mg;1.39mmol;1.00当量)、およびパラジウム炭素(29.58mg;0.28mmol;0.20当量)のテトラヒドロフラン(13.90mL)混合液を、バルーンからのH雰囲気下で撹拌した。24時間後、MeOHを追加して混合物をろ過し、濃縮した。粗製のオレンジ色の油を、さらに精製することなく、収率100%と仮定して、次の工程に進んだ。
工程2
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(100.00mg;0.32mmol;1.00当量)、2-(ジメチルアミノ)エタノール(0.04mL;0.35mmol;1.10当量)、および(トリブチルホスホラニリデン)アセトニトリル(153.56mg;0.64mmol;2.00当量)のトルエン(1.06mL)混合液を、110℃で加熱した。30分後、混合物を周辺温度に冷却し、真空で濃縮した。残渣をDMFおよび1NのHCl(合計1.5mL)に溶解し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-60%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、[2-({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)エチル]ジメチルアミン塩酸塩を、黄褐色の固体として得た(12.9mg)。H NMR(400MHz,DMSO-d;DOを2滴含む)δ9.53(s,1H),8.47(dd,J=6.7,0.9Hz,1H),8.04(s,1H),7.90(d,J=6.7Hz,1H),7.38(s,1H),4.46(t,J=5.0Hz,2H),3.87(s,3H),3.57(t,J=5.0Hz,2H),2.88(s,6H)。MS(ESI、正イオン)m/z:286.4(M+1)。
実施例71
1-[2-({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)エチル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000123
実施例70に記載の合成手法を用い、工程2を次のように変更して、表題の化合物を製造した。
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(100.00mg;0.32mmol;1.00当量)、2-(1-ピロリジニル)エタノール(146.56mg;1.27mmol;4.00当量)、および(トリブチルホスホラニリデン)アセトニトリル(153.56mg;0.64mmol;2.00当量)のトルエン(1.06mL)混合液を、115℃で加熱した。1時間後、混合物を周辺温度に冷却し、真空で濃縮した。粗製の暗色の油をDCM(1mL)に溶解し、周辺温度で、TFA(0.5mL)で処理した。3時間後、混合物を真空で濃縮した。残渣を1NのHCl(合計1.5mL)に溶解し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-40%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、1-[2-({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)エチル]ピロリジン塩酸塩を、オフホワイトの固体として得た(28.9mg)。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.09(s,1H),11.19(s,1H),9.60(s,1H),8.51(d,J=6.7Hz,1H),8.10(s,1H),7.91(d,J=6.7Hz,1H),7.36(s,1H),4.50(t,J=5.0Hz,2H),3.89(s,3H),3.68-3.57(m,4H),3.13(brs,2H),1.99(brs,2H),1.88(brs,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:312.3(M+1)。
実施例72
1-[3-({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]アゼチジン塩酸塩
Figure 0007225125000124
実施例70に記載の合成手法を用い、工程2を次のように変更して、表題の化合物を製造した。
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(140.00mg;0.45mmol;1.00当量)、3-(アゼチジン-1-イル)プロパン-1-オール(205.19mg;1.78mmol;4.00当量)、および(トリブチルホスホラニリデン)アセトニトリル(214.99mg;0.89mmol;2.00当量)のトルエン(1.48mL)混合液を、115℃で加熱した。LC/MS0.5時間後、混合物を周辺温度に冷却し、真空で濃縮した。粗製の暗色の油をDCM(1.5mL)に溶解し、周辺温度で、TFA(1.3mL)で処理した。2時間後、混合物を真空で濃縮した。残渣を1NのHCl(1.5mL)およびDMF(0.5mL)に溶解し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-40%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、1-[3-({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]アゼチジン塩酸塩(12.5mg)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.00(s,1H),10.56(s,1H),9.57(s,1H),8.51(d,J=6.7Hz,1H),8.05(s,1H),7.90(d,J=6.7Hz,1H),7.28(s,1H),4.17(t,J=6.1Hz,2H),4.10(dt,J=8.8,5.5Hz,2H),4.03-3.94(m,2H),3.18-3.28(m,2H),2.42-2.33(m,1H),2.26(ddd,J=10.7,7.9,4.4Hz,1H),2.02(p,J=6.5Hz,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:312.3(M+1)。
実施例73
1-(3-{[8-メトキシ-1-(オキサン-4-イルオキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン トリフルオロアセテート
Figure 0007225125000125
工程1
100mLの丸底フラスコに、3-ブロモピリジン-2-オール(4g、22.99mmol、1.00当量)、テトラヒドロフラン(40mL)、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-オール(2.34g、22.91mmol、1.00当量)、PPh(7.23g、27.56mmol、1.20当量)を入れ、次いでDEAD(4.8g、27.56mmol、1.20当量)を滴下して加えた。得られた溶液を25℃で1時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:5)を用いたシリカゲルカラムで処理した。収集した画分を合わせて、真空下で濃縮した。これにより、2.58g(43%)の、3-ブロモ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)ピリジンを、無色の油として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:258.1(M+1)。
工程2
100mLの丸底フラスコに、2-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(850mg、2.21mmol、1.00当量)、ジオキサン(30mL)、水(10mL)、3-ブロモ-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)ピリジン(570mg、2.21mmol、1.00当量)、CsCO(2158mg、6.62mmol、3.00当量)、Pd(PPh(255mg、0.22mmol、0.10当量)を入れた。得られた溶液を100℃で6時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。得られた溶液をEA50mLで希釈し、水30mL×2で洗浄した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いたシリカゲルカラムで処理した。収集した画分を合わせて、真空下で濃縮した。これにより、黄色固体として、285mg(30%)の、3-(4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)ピリジンを得た。MS(ESI、正イオン)m/z:437.2(M+1)。
工程3
50mLの丸底フラスコに、3-(4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)-2-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)ピリジン(285mg、0.65mmol、1.00当量)、P(OEt)(8mL)を入れた。得られた溶液を130℃で24時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いたシリカゲルカラムで処理した。収集した画分を合わせて、真空下で濃縮した。これにより、120mg(45%)の、7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドールを、淡黄色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:405.2(M+1)。
工程4
50mLの丸底フラスコに、7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール(120mg、0.30mmol、1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、4-ジメチルアミノピリジン(36mg、0.29mmol、1.00当量)、BocO(65mg、0.30mmol、1.00当量)を入れた。得られた溶液を25℃で6時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いたシリカゲルカラムで処理した。収集した画分を合わせて、真空下で濃縮した。これにより、130mg(87%)の、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、黄色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:405.2(M+1)。
工程5
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(120mg、0.24mmol、1.00当量)のMeOH(12mL)混合液に、10%Pd/C(50%水湿式)12mgを加えた。混合物を脱気し、水素で3回パージした。得られた混合物をH雰囲気下、室温で4時間撹拌した。固体をろ過した。得られた混合物を真空下で濃縮した。これにより、80mg(81%)の、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、淡黄色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:405.2(M+1)。
工程6
50mLの丸底フラスコに、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-(オキサン-4-イルオキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(80mg、0.19mmol、1.00当量)、MeCN(6mL)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(36mg、0.20mmol、1.00当量)、炭酸カリウム(80mg、0.58mmol、3.00当量)を入れた。得られた溶液を60℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した。固体をろ過した。得られた混合物を真空下で濃縮した。これにより、98mg(97%)の、tert-ブチル 8-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、黄色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:526.3(M+1)。
工程7
50mLの丸底フラスコに、tert-ブチル 8-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-1-((テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)オキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(88mg、0.17mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(5mL)、塩化水素(g)/ジオキサン(1mL、2M)を入れた。得られた溶液を25℃で1時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。粗製の反応混合物をろ過し、逆相分取HPLC(Waters SunFireカラム、19×150mm、10分間で、両溶媒とも0.05%TFAを含有する10%MeCN水から20%MeCN水へのグラジエント溶出)に付することにより、表題の化合物を淡黄色の固体として得た(18.4mg、20%)。H NMR(300MHz,DMSO-d):δ11.60(br,1H),9.50(s,1H),7.90(d,J=5.9Hz,1H),7.62(s,1H),7.21-7.07(m,2H),5.54(dq,J=8.2,4.3,3.8Hz,1H),4.17(t,J=5.9Hz,2H),4.02-3.89(m,2H),3.65(qd,J=9.8,7.9,5.2Hz,4H),3.37(q,J=6.8Hz,2H),3.08(dq,J=13.9,7.5Hz,2H),2.27-1.87(m,10H)。MS(ESI、正イオン)m/z:426.2(M+1)。
実施例74
3-({8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}オキシ)ピロリジン ビス(2,2,2-トリフルオロアセテート)
Figure 0007225125000126
テトラヒドロ-2H-ピラン-4-オールを、tert-ブチル 3-ヒドロキシピロリジン-1-カルボキシレートに置き換えたこと以外は、実施例73の工程1~7に従って、表題の化合物を製造した。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ11.63(s,1H),9.70(br,1H),9.30(br,1H),9.14(br,1H),7.91(d,J=5.7Hz,1H),7.64(s,1H),7.16-7.13(m,2H),5.87(d,J=3.6Hz,1H),4.15(t,J=5.9Hz,2H),3.90(s,3H),3.66-3.49(m,6H),3.47-3.40(m,2H),3.47-3.33(m,2H),3.13-3.05(m,2H),2.42-2.38(m,2H),2.28-2.17(m,2H),2.13-2.06(m,2H),1.95-1.87(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:411.2(M+1)。
実施例75
1-(3-{[8-メトキシ-1-(プロパン-2-イルオキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン トリフルオロアセテート
Figure 0007225125000127
テトラヒドロ-2H-ピラン-4-オールをイソプロパノールに置き換えたこと以外は、実施例73の工程1~7に従って、表題の化合物を製造した。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ11.60(s,1H),9.48(br,1H),7.90(d,J=6.0Hz,1H),7.59(s,1H),7.14(s,1H),7.10(d,J=6.0Hz,1H),5.54-5.46(m,1H),4.16(t,J=6.0Hz,2H),3.88(s,3H),3.67-3.65(m,2H),3.41-3.34(m,2H),3.11-3.05(m,2H),2.22-2.17(m,2H),2.07-1.93(m,2H),1.95-1.89(m,2H),1.46(d,J=6.0Hz,3H)。MS(ESI、正イオン)m/z:384.2(M+1)。
実施例76
1-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}-1H-イミダゾール トリフルオロアセテート
Figure 0007225125000128
工程1
窒素の不活性雰囲気でパージおよび維持された40mLバイアルに、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート、参考例5(1.0g、2.28mmol、1.00当量)、DMSO(20mL)、イミダゾール(1.55g、22.77mmol、10.00当量)、CuO(33mg、0.23mmol、0.10当量)、ニンヒドリン(81mg、0.456mmol、0.20当量)、および水酸化カリウム(255mg、4.54mmol、2.00当量)の混合物を入れた。得られた混合物を、窒素雰囲気下、150℃で24時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した。得られた溶液を、HO(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮した。残渣を、EtOAc/DCM(3/1)で溶出するフラッシュカラムによって精製した。これにより、500mg(59%)の表題の化合物を茶色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:371.1(M+1)。
工程2
40mLバイアルに、1-[7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]-1H-イミダゾール(500mg、1.35mmol、1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、BocO(443mg、2.03mmol、1.50当量)、および4-ジメチルアミノピリジン(41mg、0.34mmol、0.25当量)の混合物を入れた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。溶液を真空下で濃縮した。残渣をMeOH(50mL)で溶液処理した。固体をろ過により収集した。これにより、365mg(57%)の、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-(1H-イミダゾール-1-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを得た。MS(ESI、正イオン)m/z:471.2(M+1)。
工程3
50mLの丸底フラスコに、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-(1H-イミダゾール-1-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(350mg、0.74mmol、1.00当量)のメタノール(20mL)溶液を入れた。これに10%パラジウム炭素(105mg、湿式)を加えた。フラスコを排気し、水素を3回流し込んだ。混合物を水素雰囲気下(バルーン)、室温で16時間撹拌した。固体をろ過した。フィルターケーキをメタノール(3×50mL)およびDCM/MeOH(V/V=10/1、20mL)で洗浄した。ろ液を真空下で濃縮した。これにより、215mg(76%)の、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-1-(1H-イミダゾール-1-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを得た。MS(ESI、正イオン)m/z:381.1(M+1)。
工程4
40mLバイアルに、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-1-(1H-イミダゾール-1-イル)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(100mg、0.26mmol、1.00当量)、CHCN(15mL)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(73mg、0.39mmol、1.50当量)、CsCO(257mg、3.00当量)、およびKI(66mg、0.39mmol、1.50当量)の混合物を入れた。得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。粗反応混合物をろ過し、逆相分取HPLC(Waters SunFireカラム、19×150mm、10分間で、両溶媒とも0.05%TFAを含有する2%MeCN水から15%MeCN水へのグラジエント溶出)に付した。これにより、褐色の油として、10.9mg(11%)の表題の化合物を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d,ppm):12.17(s,1H),9.97(s,1H),8.46(d,J=1.5Hz,1H),8.33-8.29(m,2H),8.18(s,1H),7.67(d,J=5.7Hz,1H),7.10(s,1H),6.91(s,1H),4.44(d,J=6.9Hz,2H),3.75(s,3H),2.53-2.50(m,2H),2.48-2.44(m,4H),2.18-2.09(m,2H),1.70-1.63(m,4H)。MS(ESI、正イオン)m/z:392.2(M+1)。
実施例77
1-[8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]-1H-ピラゾール トリフルオロアセテート
Figure 0007225125000129
イミダゾールをピラゾールに置き換えたこと以外は、実施例76の工程1~4に従って、表題の化合物を製造した。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ11.60(s,1H),9.48(br,1H),7.90(d,J=6.0Hz,1H),7.59(s,1H),7.14(s,1H),7.10(d,J=6.0Hz,1H),5.54-5.46(m,1H),4.16(t,J=6.0Hz,2H),3.88(s,3H),3.67-3.65(m,2H),3.41-3.34(m,2H),3.11-3.05(m,2H),2.22-2.17(m,2H),2.07-1.93(m,2H),1.95-1.89(m,2H),1.46(d,J=6.0Hz,3H)。MS(ESI、正イオン)m/z:384.2(M+1)。
実施例78
5-{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}-1,3-チアゾール トリフルオロアセテート
Figure 0007225125000130
工程1
窒素の不活性雰囲気でパージおよび維持された25mLの丸底フラスコに、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(1.0g、2.28mmol、1.00当量)、トルエン(10mL)、5-(トリブチルスタンニル)-1,3-チアゾール(1278mg、3.42mmol、1.50当量)、Pd(PPh(132mg、0.11mmol、0.05当量)の混合物を入れた。得られた溶液を110℃で16時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)で溶出するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-(1,3-チアゾール-5-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(610mg、55%)を、白色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:488.2(M+1)。
工程2
10mLの丸底フラスコに、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-(1,3-チアゾール-5-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(300mg、0.62mmol、1.00当量)のトリフルオロ酢酸(5mL)溶液を入れた。得られた溶液を50℃で16時間撹拌した。溶液を真空下で濃縮することにより、8-メトキシ-1-(1,3-チアゾール-5-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-オール(400mg、クルード)を、黄色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:298.1(M+1)。
工程3
窒素の不活性雰囲気でパージおよび維持された10mLの丸底フラスコに、8-メトキシ-1-(1,3-チアゾール-5-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-オール(300mg、1.01mmol、1.00当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(5mL)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(94mg、0.50mmol、0.50当量)、CsCO(659mg、2.02mmol、2.00当量)、およびKI(17mg、0.10mmol、0.10当量)の混合物を入れた。得られた混合物を80℃で16時間撹拌した。粗反応混合物をろ過し、逆相分取HPLC(Waters SunFireカラム、19×150mm、10分間で、両溶媒とも0.05%TFAを含有する15%MeCN水から29%MeCN水へのグラジエント溶出)に付することにより、表題の化合物(36.9mg、9%)を、淡黄色の固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO-d):δ11.83(s,1H),9.31(s,1H),8.53(s,1H),8.37(d,J=5.4Hz,1H),7.50(s,1H),7.47(d,J=5.7Hz,H),7.18(s,1H),4.19(t,J=6.0Hz,2H),3.75(s,3H),3.39-3.30(m,2H),3.20-3.12(m,4H),2.21-2.14(m,2H),1.94-1.85(m,4H)。MS(ESI、正イオン)m/z:409.1(M+1)。
実施例79
{8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3-イル}メタノール トリフルオロアセテート
Figure 0007225125000131
工程1
100mLの丸底フラスコに、1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼン(2.0g、5.91mmol、1.00当量)、ジオキサン(50mL)、水(10mL)、[6-(メトキシカルボニル)ピリジン-3-イル]ボロン酸(1.61g、8.90mmol、1.50当量)、CsCO(5.78g、17.74mmol、3.00当量)、およびPd(PPh(0.34g、0.30mmol、0.05当量)の混合物を入れた。得られた混合物をN下、80℃で3時間撹拌し、真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/1)で溶出するシリカゲルカラムによって精製することにより、メチル 5-(4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)ピコリネート(1.47g、63%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:395.1(M+1)。
工程2
メチル 5-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]ピリジン-2-カルボキシレート(1.45g、3.68mmol、1.00当量)のP(OEt)(20mL)溶液を、130℃で16時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣をDMF(10mL)に溶解し、ろ過し、逆相分取HPLC(Waters SunFireカラム、19×150mm、10分間で、両溶媒とも0.05%TFAを含有する20%MeCN水から30%MeCN水へのグラジエント溶出)に付することにより、メチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3-カルボキシレート(0.32g、24%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:363.1(M+1)。
工程3
25mLの丸底フラスコに、メチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3-カルボキシレート(500mg、1.38mmol、1.00当量)、THF(10mL)、4-ジメチルアミノピリジン(17mg、0.14mmol、0.10当量)、およびBocO(602mg、2.76mmol、2.00当量)の溶液を入れた。得られた溶液を室温で6時間撹拌し、真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/1)で溶出するシリカゲルカラムによって精製することにより、5-(tert-ブチル)3-メチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3,5-ジカルボキシレート(140mg、22%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:463.2(M+1)。
工程4
5-tert-ブチル 3-メチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3,5-ジカルボキシレート(130mg、0.28mmol、1.00当量)のメタノール(26mL)混合液に、10%Pd/C(60%水湿式)130mgを加えた。混合物を脱気し、水素で3回パージした。得られた混合物を、H雰囲気下、室温で6時間撹拌した。固体をろ過し、ろ液を真空下で濃縮した。これにより、100mg(96%)の、5-(tert-ブチル)3-メチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3,5-ジカルボキシレートを得た。MS(ESI、正イオン)m/z:373.1(M+1)。
工程5
25mLの丸底フラスコに、5-tert-ブチル 3-メチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3,5-ジカルボキシレート(100mg、0.27mmol、1.00当量)、MeCN(10mL)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(49mg、0.27mmol、1.00当量)、および炭酸カリウム(111mg、0.80mmol、3.00当量)の混合物を入れた。得られた混合物を60℃で6時間撹拌し、真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1/1)で溶出するシリカゲルカラムによって精製することにより、5-(tert-ブチル)3-メチル 8-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3,5-ジカルボキシレート(98mg、75%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:484.2(M+1)。
工程6
5-tert-ブチル 3-メチル 8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3,5-ジカルボキシレート(98mg、0.20mmol、1.00当量)のTHF(10mL)混合液に、0℃で、LiAlH(15mg、0.40mmol、2.00当量)を少しずつ加えた。得られた混合物を、N下、25℃で1時間撹拌した。反応混合物をTHF(10mL)で希釈し、水(0.1mL)でクエンチし、真空下で濃縮した。残渣をDMF(5mL)に溶解し、ろ過し、逆相分取HPLC(Waters SunFireカラム、19×150mm、10分間で、両溶媒とも0.05%TFAを含有する15%MeCN水から25%MeCN水へのグラジエント溶出)に付することにより、表題の化合物を、灰色の固体として得た(19.1mg、16%)。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ14.46(br,1H),12.76(s,1H),9.62(br,1H),9.54(s,1H),8.09(s,1H),7.83(s,1H),7.28(s,1H),6.20(br,1H),4.91(s,2H),4.21(t,J=5.4Hz,2H),3.91(s,3H),3.75-3.65(m,2H),3.37-3.31(m,2H),3.12-3.05(m,2H),2.24-2.14(m,2H),2.06-1.96(m,2H),1.94-1.88(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:356.2(M+1)。
実施例80
8-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-3-オール ホルメート
Figure 0007225125000132
工程1
250mLの丸底フラスコに、1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼン、参考例1(2.0g、5.91mmol、1.00当量)、ジオキサン(100mL)、水(20mL)、2-メトキシ-5-(テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(2.1g、8.93mmol、1.50当量)、CsCO(5.78g、17.74mmol、3.00当量)、およびPd(PPh(340mg、0.29mmol、0.05当量)の混合物を入れた。得られた混合物を、N下、80℃で8時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(1/2)で溶出するシリカゲルカラムによって精製することにより、5-(4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)-2-メトキシピリジン(1.25g、58%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:367.1(M+1)。
工程2
5-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]-2-メトキシピリジン(1.15g、3.14mmol、1.00当量)のP(OEt)(20mL)溶液を130℃で24時間撹拌した。反応溶液を室温に冷却し、真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/1)で溶出するシリカゲルカラムによって精製することにより、7-(ベンジルオキシ)-3,8-ジメトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール(210mg、20%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:335.1(M+1)。
工程3
25mLの丸底フラスコに、7-(ベンジルオキシ)-3,8-ジメトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール(210mg、0.63mmol、1.00当量)、THF(10mL)、4-ジメチルアミノピリジン(7mg、0.06mmol、0.10当量)、およびBocO(270mg、1.24mmol、2.00当量)の溶液を入れた。得られた溶液を25℃で3時間撹拌し、真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/3)で溶出するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-3,8-ジメトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(230mg、84%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:435.2(M+1)。
工程4
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-3,8-ジメトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(220mg、0.51mmol、1.00当量)のMeOH(22mL)混合液に、10%Pd/C(60%水湿式)220mgを加えた。混合物を脱気し、水素で3回パージした。得られた混合物をH雰囲気下、室温で6時間撹拌した。固体をろ過し、ろ液を真空下で濃縮した。これにより、156mg(89%)の、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-3,8-ジメトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを得た。MS(ESI、正イオン)m/z:345.1(M+1)。
工程5
25mLの丸底フラスコに、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-3,8-ジメトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(150mg、0.44mmol、1.00当量)、MeCN(10mL)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(80mg、0.43mmol、1.00当量)、および炭酸カリウム(181mg、1.31mmol、3.00当量)の混合物を入れた。得られた混合物を60℃で6時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した。固体をろ過し、ろ液を真空下で濃縮した。これにより、135mg(68%)の、tert-ブチル 3,8-ジメトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを得た。MS(ESI、正イオン)m/z:456.2(M+1)。
工程6
25mLの丸底フラスコに、tert-ブチル 3,8-ジメトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(125mg、0.27mmol、1.00当量)、エタノール(5mL)、および濃HCl(水溶液、5mL)の溶液を入れた。得られた溶液を80℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、真空下で濃縮した。残渣をDMF(5mL)に溶解し、ろ過し、逆相分取HPLC(Waters SunFireカラム、19×150mm、10分間で、両溶媒とも0.1%ギ酸を含有する15%MeCN水から25%MeCN水へのグラジエント溶出)に付することにより、表題の化合物を、淡黄色の固体として得た(42.6mg、40%)。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ11.0(s,1H),8.69(s,1H),8.15(s,1H),7.45(s,1H),6.98(s,1H),6.62(s,1H),4.11(t,J=6.0Hz,,2H),3.88(s,3H),3.14-3.03(m,6H),2.11-2.06(m,2H),1.90-1.85(m,4H)。MS(ESI、正イオン)m/z:342.2(M+1)。
実施例81
4-[8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]-1H-ピラゾール塩酸塩
Figure 0007225125000133
工程1
7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール(参考例5、工程2)(3.2g、9.45mmol、1.00当量)のジクロロメタン(50mL)溶液に、0℃で、TEA(1.9g、18.90mmol、2.00当量)を加え、次いで、TsCl(2.2g、11.34mmol、1.20当量)、および4-ジメチルアミノピリジン(116mg、0.95mmol、0.10当量)を加えた。得られた溶液を室温で1時間撹拌し、真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1/1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーによって精製することにより、7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5-[(4-メチルベンゼン)スルホニル]-5H-ピリド[4,3-b]インドール(3.8g、82%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:493.2(M+1)。
工程2
7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5-[(4-メチルベンゼン)スルホニル]-5H-ピリド[4,3-b]インドール(3.8g、7.71mmol、1.00当量)のトリフルオロ酢酸(30mL)溶液を、室温で16時間撹拌した。得られた溶液を真空下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10/1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーによって精製することにより、メチル 1-クロロ-8-メトキシ-5-[(4-メチルベンゼン)スルホニル]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-オール(4.03g)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:403.1(M+1)。
工程3
250mLの丸底フラスコに、1-クロロ-8-メトキシ-5-[(4-メチルベンゼン)スルホニル]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-オール(4.3g、10.67mmol、1.00当量)、CHCN(150mL)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(2.15g、11.74mmol、1.10当量)、CsCO(10.4g、32.01mmol、3.00当量)、およびKI(178mg、1.07mmol、0.10当量)の混合物を入れた。得られた混合物を、N下、85℃で2時間撹拌した。混合物をろ過し、フィルターケーキをCHCN(2×50mL)で洗浄した。ろ液を合わせ、真空下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10/1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーによって精製することにより、1-[3-([1-クロロ-8-メトキシ-5-[(4-メチルベンゼン)スルホニル]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ)プロピル]ピロリジン(1.6g、29%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:514.1(M+1)。
工程4
40mLバイアルに、1-[3-([1-クロロ-8-メトキシ-5-[(4-メチルベンゼン)スルホニル]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ)プロピル]ピロリジン(300mg、0.58mmol、1.00当量)、ジオキサン(20mL)、水(2mL)、1-[(tert-ブトキシ)カルボニル]-1H-ピラゾール-4-イルボロン酸(250mg、1.16mmol、2.00当量)、CsCO(567mg、1.74mmol、3.00当量)、およびPd(PPh(35mg、0.03mmol、0.05当量)の混合物を入れた。得られた混合物を、N下、80℃で8時間撹拌し、その後、真空下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(5/1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーによって精製することにより、4-[8-メトキシ-5-[(4-メチルベンゼン)スルホニル]-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]-1H-ピラゾール(310mg、97%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:546.3(M+1)。
工程5
40mLバイアルに、4-[8-メトキシ-5-[(4-メチルベンゼン)スルホニル]-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]-1H-ピラゾール(350mg、0.64mmol、1.00当量)、ジオキサン(10mL)、水(2mL)、および水酸化ナトリウム(76.8mg、1.92mmol、3.00当量)の混合物を入れた。得られた混合物を80℃で16時間撹拌した後、真空下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(6/1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーによって精製することにより、遊離の表題の化合物を得た。得られた化合物のDCM(5mL)溶液に、HCl/ジオキサン(4M/ジオキサン、1mL)を加え、0.5時間撹拌した。固体をろ過により収集することにより、表題の化合物を黄色の固体として得た(125.7mg、46%)。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ14.96(br,1H),13.46(s,1H),11.20(br,1H),8.50(s,1H),8.48(s,1H),8.40(d,J=6.0Hz,1H),7.84(d,J=6.6Hz,1H),7.43(s,1H),7.33(s,1H),4.24(t,J=5.7Hz,2H),3.76(s,3H),3.59-3.54(m,2H),3.39-3.27(m,2H),3.07-2.99(m,2H),2.32-2.23(m,2H),2.05-1.81(m,4H)。MS(ESI、正イオン)m/z:392.2(M+1)。
実施例82
8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]メタノール トリフルオロアセテート
Figure 0007225125000134
工程1
50mLの密封チューブに、1-[3-([1-クロロ-8-メトキシ-5-[(4-メチルベンゼン)スルホニル]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ)プロピル]ピロリジン(実施例81、工程3)(320mg、0.62mmol、1.00当量)、メタノール(10mL)、TEA(182mg、1.80mmol、3.00当量)、およびPd(dppf)Cl(22mg、0.03mmol、0.05当量)の混合物を入れた。混合物を脱気し、COで3回パージした後、CO(20atm)下、80℃で16時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10/1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーによって精製することにより、メチル 8-メトキシ-5-[(4-メチルベンゼン)スルホニル]-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-カルボキシレート(135mg、40%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:538.1(M+1)。
工程2
0℃で冷却した、[8-メトキシ-5-[(4-メチルベンゼン)スルホニル]-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]メタノール(135mg、0.25mmol、1.00当量)のテトラヒドロフラン(10mL)混合液に、撹拌しながらLAH(19mg、0.5mmol、2.0当量)を加えた。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物をテトラヒドロフラン(10mL)で希釈し、水(0.02mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(0.02mL)、および水(0.06mL)でクエンチした。混合物をろ過し、ろ液を真空下で濃縮した。残渣をDMF(5mL)で希釈し、逆相分取HPLC(Waters SunFireカラム、19×150mm、10分間で、両溶媒とも0.05%TFAを含有する2%MeCN水から17%MeCN水へのグラジエント溶出)に付することにより、表題の化合物を、淡黄色の固体として得た(30.4mg、17%)。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ14.18(br,1H),13.06(s,1H),9.76(br,1H),8.39(d,J=6.6Hz,1H),7.88(d,J=6.6Hz,1H),7.62(s,1H),7.36(s,1H),5.47(s,2H),4.23(t,J=6.0Hz,2H),3.96(s,3H),3.69-3.65(m,2H),3.37-3.35(m,2H),3.10-3.03(m,2H),2.27-2.25(m,2H),2.10-2.06(m,2H),1.96-1.90(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:356.2(M+1)。
実施例83
3-[8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]-4H-1,2,4-トリアゾール ホルメート
Figure 0007225125000135
工程1
40mLバイアルに、メチル 8-メトキシ-5-[(4-メチルベンゼン)スルホニル]-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-カルボキシレート(実施例82、工程1)(350mg、0.65mmol、1.00当量)、エタノール(10mL)、およびN.HO(98%、5mL)の溶液を入れた。得られた溶液を80℃で16時間撹拌した。反応溶液を真空下で濃縮することにより、表題の化合物を茶色の油として得た(320mg、クルード)。MS(ESI、正イオン)m/z:384.2(M+1)。
工程2
40mLバイアルに、8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-カルボヒドラジド(320mg、0.83mmol、1.00当量)、ジクロロメタン(10mL)、およびDMFDMA(1mL)の溶液を入れた。得られた溶液を50℃で3時間撹拌した後、真空下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/メタノール(10/1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーによって精製することにより、N’-(8-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-カルボニル)-N,N-ジメチルホルムヒドラゾンアミド(135mg、37%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:439.3(M+1)。
工程3
5mLバイアルに、N’-(8-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-カルボニル)-N,N-ジメチルホルムヒドラゾンアミド(135mg、0.31mmol、1.00当量)、アセチックアシッドアミン(71.6mg、0.93mmol、3.00当量)、および酢酸(5mL)の溶液を入れた。得られた溶液を100℃で16時間撹拌した後、真空下で濃縮した。残渣をMeOH(5mL)で希釈し、ろ過し、逆相分取HPLC(Waters Xbridgeカラム、19×150mm、6分間で、両溶媒とも0.1%ギ酸を含有する2%MeCN水から18%MeCN水へのグラジエント溶出)に付することにより、表題の化合物を、淡褐色の固体として得た(22.5mg、17%)。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ11.74(br,1H),9.26(s,1H),8.46(d,J=5.4Hz,1H),8.36(s,1H),8.24(s,2H),7.57(d,J=5.4Hz,1H),7.13(s,1H),4.16(t,J=6.0Hz,2H),3.88(s,3H),2.87-2.82(m,2H),2.80-2.77(m,4H),2.12-2.04(m,2H),1.82-1.75(m,4H)。MS(ESI、正イオン)m/z:393.2(M+1)。
実施例84
1-(1H-イミダゾール-5-イル)-8-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール トリフルオロアセテート
Figure 0007225125000136
工程1
50mLの丸底フラスコに、1-(3-[[1-クロロ-8-メトキシ-5-(4-メチルベンゼンスルホニル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ]プロピル)ピロリジン(200mg、0.39mmol、1当量)、ジオキサン(5mL)、水(1mL)、1-(オキサン-2-イル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-イミダゾール(130mg、0.47mmol、1.20当量)、KCO(161mg、1.17mmol、3.00当量)、Pd(PPh(23mg、0.02mmol、0.05当量)を入れた。得られた溶液を、N下、100℃で16時間撹拌した。反応混合物を合わせて、真空下で濃縮した。生成物を、逆相分取HPLC(Waters SunFireカラム、19×150mm、10分間で、両溶媒とも0.05%TFAを含有する20%MeCN水から30%MeCN水へのグラジエント溶出)に付することにより、8-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-1-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5-トシル-5H-ピリド[4,3-b]インドール(150mg、61%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:630.3(M+1)。
工程2
50mLの丸底フラスコに、8-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-1-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-イミダゾール-5-イル)-5-トシル-5H-ピリド[4,3-b]インドール(105mg、0.17mmol、1当量)、水(5mL)、塩酸(12M、1mL)を入れた。得られた溶液を25℃で1時間撹拌した。得られた混合物を濃縮した。これにより、100mg(クルード)の、1-(1H-イミダゾール-5-イル)-8-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-5-トシル-5H-ピリド[4,3-b]インドールを、淡黄色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:546.2(M+1)。
工程3
50mLの丸底フラスコに、1-(1H-イミダゾール-5-イル)-8-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-5-トシル-5H-ピリド[4,3-b]インドール(100mg、0.18mmol、1当量)、水(2mL)、ジオキサン(2mL)、NaOH(15mg、0.37mmol、2当量)を入れた。得られた溶液を80℃で8時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。粗反応混合物をろ過し、逆相分取HPLC(Waters SunFireカラム、19×150mm、10分間で、両溶媒とも0.05%TFAを含有する20%MeCN水から30%MeCN水へのグラジエント溶出)に付することにより、表題の化合物を、褐色の固体として得た(20.1mg、22%)。H NMR(300MHz,DMSO-d):δ13.09(s,1H),9.80(br,1H),8.84(s,1H),8.42-8.40(m,1H),8.34(s,1H),8.27(s,1H),7.82(d,J=6.7Hz,1H),7.31(s,1H),4.23-4.17(m,2H),3.88(s,3H),3.65(2,3H),3.35(m,2H),3.08(m,2H),2.23-1.90(m,6H)。MS(ESI、正イオン)m/z:392.2(M+1)。
実施例85
N,N-ジエチル-8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミン ビスホルメート
Figure 0007225125000137
工程1
マイクロウェーブバイアルにおいて、7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-1-フルオロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール、参考例6(210mg;0.59mmol;1.00当量)、およびジエチルアミン(215mg;2.94mmol;5.00当量)のNMP(2mL)混合液を、100℃で6時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮し、ヘキサン中0%から50%の酢酸エチルを使用するシリカゲルによって精製することにより、7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-N,N-ジエチル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミン(200mg;82%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:410.0(M+1)。
工程2
50mLの丸底フラスコにおいて、二炭酸ジ-tert-ブチル(160mg;0.73mmol;1.50当量)を、7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-N,N-ジエチル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミン(200mg;0.49mmol;1.00当量)、およびDMAP(12mg;0.10mmol;0.20当量)のアセトニトリル(5mL)混合液に加えた。反応物を2時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、ヘキサン中0%から30%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-1-(ジエチルアミノ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(240mg;96%)を得た。
工程3
50mLの丸底フラスコにおいて、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-1-(ジエチルアミノ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(240mg;0.47mmol;1.00当量)、およびパラジウム炭素(50mg;0.05mmol;0.10当量)のメタノール(5mL)混合液を、バルーンを介した水素ガス下、2時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮することにより、tert-ブチル 1-(ジエチルアミノ)-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(180mg;99%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:329.9(M-56)。
工程4
tert-ブチル 1-(ジエチルアミノ)-7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(200mg;0.52mmol;1.00当量)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン(143mg、0.78mmol、1.50当量)、および炭酸カリウム(215mg、1.56mmol、3.00当量)のDMF10mL混合液を、100℃で16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。反応混合物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を1MのHCl(4mL)で希釈し、50℃で1時間加熱した。水層を、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-60%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(42mg;20%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.45(s,2H),7.93(d,J=6.3Hz,1H),7.54(s,1H),7.22(d,J=6.3Hz,1H),7.20(s,1H),4.28(t,J=5.5Hz,2H),3.98(s,3H),3.63(q,J=7.1Hz,4H),3.47(t,J=7.0Hz,6H),2.40-2.23(m,2H),2.21-2.05(m,4H),1.19(t,J=7.1Hz,6H)。MS(ESI、正イオン)m/z:392.2(M+1)。
実施例86
1-{4-クロロ-8-メトキシ-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000138
工程1
7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-1-フルオロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール、参考例6(810mg;2.27mmol;1.00当量)、およびピロリジン(807mg;11.35mmol;5.00当量)のNMP(8mL)混合液を、マイクロウェーブにより100℃で2時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮することにより、粗製の、1-[7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]ピロリジン(926mg;99%)を得た。
工程2
1-[7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]ピロリジン(310mg;0.76mmol;1.00当量)、およびロジウム(5重量%、アルミナ上)(78mg、0.04mmol、0.05当量)のメタノール(8mL)混合液を、バルーンを介した水素圧下、30分間撹拌した。反応混合物をセライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮することにより、粗製の、4-クロロ-8-メトキシ-1-(ピロリジン-1-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-オール(241mg;99%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:317.7(M+1)。
工程3
4-クロロ-8-メトキシ-1-(ピロリジン-1-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-オール(241mg;0.76mmol;1.00当量)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン(208mg;1.14mmol;1.50当量)、および炭酸カリウム(314mg;2.28mmol;3.00当量)のDMF(5mL)混合液を、100℃で16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。ろ過し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-60%アセトニトリル/0.1%ギ酸水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(12mg;4%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.78(s,1H),7.63(s,1H),7.26(s,1H),4.30(t,J=5.6Hz,2H),3.97(s,7H),3.89-3.76(m,2H),3.50(t,J=7.1Hz,2H),3.16(ddt,J=11.3,8.2,4.4Hz,2H),2.34(t,J=6.2Hz,2H),2.20(h,J=3.4,2.7Hz,6H),2.07(dq,J=10.8,5.8,4.7Hz,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:429.2(M+1)。
実施例87
3-[({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)メチル]ピペリジン塩酸塩
Figure 0007225125000139
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート、参考例7(200.00mg;0.64mmol;1.00当量)、tert-ブチル 3-(ブロモメチル)-1-ピペリジンカルボキシレート(265.50mg;0.95mmol;1.50当量)、および炭酸カリウム(175.61mg;1.27mmol;2.00当量)のアセトニトリル(7mL)混合液を、85℃で4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、セライトろ過によりろ過した。反応混合物を減圧下で濃縮し、1MのHCl5mLで希釈した。酸性溶液を50℃で1時間加熱し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-60%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(146.00mg;60%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ9.40(s,1H),8.41(dd,J=6.7,0.9Hz,1H),7.91(s,1H),7.87(dd,J=6.8,0.7Hz,1H),7.30(s,1H),4.18(dd,J=9.6,4.8Hz,1H),4.06(dd,J=9.6,6.9Hz,1H),3.97(s,3H),3.62(dd,J=12.6,3.9Hz,1H),3.44-3.33(m,1H),3.00(dd,J=13.3,10.7Hz,2H),2.41(dq,J=7.9,3.9Hz,1H),2.13-1.97(m,2H),1.93-1.73(m,1H),1.67-1.50(m,1H)。MS(ESI、正イオン)m/z:429.2(M+1)。
実施例88
[3-({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000140
tert-ブチル 3-(ブロモメチル)-1-ピペリジンカルボキシレートの代わりに、(3-クロロプロピル)ジメチルアミンを使用したこと以外は、実施例87に記載の合成手法に従って、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート、参考例7から、表題の化合物を合成した。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ9.40(s,1H),8.41(dd,J=6.7,0.9Hz,1H),7.91(s,1H),7.87(dd,J=6.8,0.7Hz,1H),7.30(s,1H),4.18(dd,J=9.6,4.8Hz,1H),4.06(dd,J=9.6,6.9Hz,1H),3.62(dd,J=12.6,3.9Hz,1H),3.44-3.33(m,1H),3.00(dd,J=13.3,10.7Hz,2H),2.41(dq,J=7.9,3.9Hz,1H),2.13-1.97(m,2H),1.93-1.73(m,1H),1.67-1.50(m,1H)。MS(ESI、正イオン)m/z:300.1(M+1)。
実施例89
1-{8-メトキシ-4-メチル-7-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル}ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000141
工程1
1-[7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]ピロリジン、実施例86、工程1(1.50g;3.68mmol;1.00当量)、二炭酸ジ-tert-ブチル(1.2g;5.52mmol;1.50当量)、およびN,N-ジメチルアミノピリジン(90mg;0.74mmol;0.20当量)のジクロロメタン(20mL)混合液を一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、ヘキサン中0%から40%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-8-メトキシ-1-(ピロリジン-1-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(1.45g;78%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:508.2(M+1)。
工程2
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-8-メトキシ-1-(ピロリジン-1-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(300mg;0.59mmol;1.00当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(17mg;0.06mmol;0.10当量)、メチルボロン酸(106mg;1.77mmol;3.00当量)、ジアセトキシパラジウム(13mg;0.06mmol;0.10当量)、および炭酸カリウム(245mg;1.77mmol;3.00当量)のDMF(3mL)混合液を、マイクロウェーブにより140℃で1時間加熱した。反応混合物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、ヘキサン中0%から45%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-4-メチル-1-(ピロリジン-1-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(200mg;69%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:488.0(M+1)。
工程3
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-4-メチル-1-(ピロリジン-1-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(200mg;0.41mmol;1.00当量)、パラジウム炭素(44mg;0.04mmol;0.10当量)のメタノール(5mL)混合液を、バルーンを介した水素圧下で撹拌した。反応混合物を1時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮することにより、粗製の、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-4-メチル-1-(ピロリジン-1-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(163.00mg;99%)を得た。
工程4
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-4-メチル-1-(ピロリジン-1-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(163mg;0.41mmol;1.00当量)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン(113mg;0.62mmol;1.50当量)、および炭酸カリウム(141mg;1.03mmol;2.50当量)のDMF(3mL)混合液を、100℃で16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、セライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を1MのHCl(5mL)で希釈し、50℃で1時間加熱した。水層を、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-60%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(47mg;28%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.65(s,1H),7.49(d,J=1.2Hz,1H),7.24(s,1H),4.29(t,J=5.5Hz,2H),3.97(s,3H),3.96-3.90(m,4H),3.83-3.81(m,2H),3.50(t,J=7.1Hz,2H),3.16(q,J=8.7,7.9Hz,2H),2.46(d,J=1.1Hz,3H),2.33(p,J=6.5Hz,2H),2.18(p,J=3.2Hz,6H),2.07(dd,J=7.8,4.9Hz,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:408.9(M+1)。
実施例90
[3-({8-メトキシ-1-メチル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000142
工程1
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(250mg;0.57mmol;1.00当量)、メチルボロン酸(68mg;1.14mmol;2.00当量)、炭酸カリウム(314mg;2.28mmol;4.00当量)、およびPd(dppf)2Cl2.DCM(46mg;0.06mmol;0.10当量)のNMP(3mL)混合液を、マイクロウェーブバイアルに入れた。マイクロウェーブにより、反応物を120℃で1時間加熱した。反応物を水で希釈した。水層を酢酸エチルで抽出し、有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中0%から50%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-メチル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(180mg;75%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:363.0(M-56)。
工程2
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-8-メトキシ-1-メチル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(180mg;0.43mmol;1.00当量)、10%パラジウム炭素(45mg;0.04mmol;0.10当量)、およびメタノール(5mL)を混合した。バルーンを介した水素圧で3時間撹拌した。セライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮することにより、クルードで、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-メチル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(140mg;99%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:273.0(M-56)。
工程3
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-メチル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(140mg;0.43mmol;1.00当量)、(3-クロロプロピル)ジメチルアミン(104mg;0.85mmol;2.00当量)、および炭酸カリウム(118mg;0.85mmol;2.00当量)を、DMF(5mL)で混合した。反応物を100℃で5時間加熱した。反応物を室温に冷却した。セライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣に1MのHClを加え、50℃で1時間加熱した。残渣を、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-60%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(90.00mg;67%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.26(d,J=6.8Hz,1H),7.74(d,J=6.8Hz,1H),7.72(s,1H),7.35(s,1H),4.32(t,J=5.6Hz,2H),4.04(s,3H),3.45(t,J=7.2Hz,2H),3.20(s,3H),3.01(s,6H),2.43-2.28(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:314.5(M+1)。
実施例91
[3-({1-エチル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000143
メチルボロン酸の代わりにエチルボロン酸を使用し、実施例90に記載の合成手法に従って、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート、参考例5から、表題の化合物を合成した。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.29(d,J=6.8Hz,1H),7.76(d,J=6.8Hz,1H),7.68(s,1H),7.36(s,1H),4.33(t,J=5.6Hz,2H),4.03(s,3H),3.57(q,J=7.6Hz,2H),3.44(q,J=7.5Hz,2H),3.00(s,6H),2.40-2.28(m,2H),1.56(t,J=7.6Hz,3H)。MS(ESI、正イオン)m/z:328.1(M+1)。
実施例92
(3-{[8-メトキシ-1-(ピロリジン-1-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000144
工程1
7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-1-フルオロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール、参考例6(810mg;2.27mmol;1.00当量)、およびピロリジン(807mg;11.35mmol;5.00当量)のNMP(7.5mL)混合液を、マイクロウェーブにより100℃で2時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮することにより、1-[7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]ピロリジン(926mg;99%)を得た。
工程2
1-[7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-イル]ピロリジン(1.5g;3.68mmol;1.00当量)、二炭酸tert-ブチル(1.2g;5.52mmol;1.50当量)、およびDMAP(90mg;0.74mmol;0.20当量)のジクロロメタン(18mL)混合液を、一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、ヘキサン中0%から40%の酢酸エチルを使用するシリカゲルカラムによって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-8-メトキシ-1-(ピロリジン-1-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(1.45g;78%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:508.2(M+1)。
工程3
50mLの丸底フラスコで、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-8-メトキシ-1-(ピロリジン-1-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(750mg;1.48mmol;1.00当量)、10%パラジウム炭素(157mg;0.15mmol;0.10当量)、およびメタノール(15mL)を、バルーンを介した水素圧下で撹拌した。反応物を3時間撹拌した。反応混合物をセライトろ過によりろ過し、濃縮することにより、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-(ピロリジン-1-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(566mg;99%)を、粗生成物として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:327.8(M-56)。
工程4
10mLシンチレーションバイアルにおいて、tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-1-(ピロリジン-1-イル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(170mg;0.44mmol;1.00当量)、(3-クロロプロピル)ジメチルアミン(70mg;0.58mmol;1.30当量)、および炭酸カリウム(183mg;1.33mmol;3.00当量)のDMF(3mL)液を、100℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。反応物をセライトろ過によりろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣に1MのHClを加え、50℃で1時間撹拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-60%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(100mg;51%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.65(d,J=6.9Hz,1H),7.60(s,1H),7.21(s,1H),7.10(d,J=6.9Hz,1H),4.28(t,J=5.6Hz,2H),3.96(d,J=7.1Hz,7H),3.44(t,J=7.2Hz,2H),3.00(s,6H),2.33(p,J=6.5Hz,2H),2.25-2.09(m,4H)。MS(ESI、正イオン)m/z:369.0(M+1)。
実施例93
7-[3-(ジメチルアミノ)プロポキシ]-8-メトキシ-N,N-ジメチル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミン塩酸塩
Figure 0007225125000145
実施例92に記載の合成手法を用い、工程1を次のように変更して、表題の化合物を製造した。
キャップ付きマイクロウェーブバイアルに、7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-1-フルオロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール、参考例6(220mg;0.62mmol;1.00当量)、および2M水酸化ナトリウム(0.40mL;0.80mmol;1.30当量)のDMF(4mL)液を、マイクロウェーブ反応器に入れた。反応物をマイクロウェーブにより160℃で1時間加熱した。反応物を室温に冷却した。反応物を水で希釈し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮することにより、7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-8-メトキシ-N,N-ジメチル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミン(235mg;99%)を、粗製の混合物として得た。
実施例92の工程2~4の手法に従って、7-(ベンジルオキシ)-4-クロロ-8-メトキシ-N,N-ジメチル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-アミンから、表題の化合物を製造した。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ7.78(d,J=6.8Hz,1H),7.40(s,1H),7.27(d,J=6.9Hz,1H),7.24(s,1H),4.28(t,J=5.6Hz,2H),3.99(s,3H),3.46(t,J=7.2Hz,2H),3.36(s,6H),3.01(s,6H),2.35(t,J=6.5Hz,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:343.3(M+1)。
実施例94
1-[3-({8-メトキシ-5-メチル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000146
1-[3-({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン、実施例88(70mg;0.22mmol;1.00当量)、炭酸ジメチル(39mg;0.43mmol;2.00当量)、および炭酸カリウム(59mg;0.43mmol;2.00当量)のDMF(2mL)混合液を、マイクロウェーブバイアルに入れた。反応物をマイクロウェーブにより100℃で30分間加熱した。反応混合物をろ過し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-60%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(10mg;11%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ9.42(s,1H),8.47(dd,J=6.9,0.9Hz,1H),8.00(d,J=8.3Hz,2H),7.46(s,1H),4.43-4.36(m,2H),4.08(s,3H),4.00(s,3H),3.91-3.75(m,2H),3.50(q,J=6.4,5.8Hz,2H),3.17(dt,J=13.3,7.1Hz,2H),2.36(h,J=7.5,7.0Hz,2H),2.20(d,J=7.6Hz,2H),2.13-2.00(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:340.1(M+1)。
実施例95
(3-{[8-メトキシ-1-(メチルスルファニル)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ジメチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000147
工程1
マイクロウェーブバイアルにおいて、[3-(4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ)プロピル]ジメチルアミン(300mg;0.90mmol;1.00当量)、および2-クロロ-3-ピリジニルボロン酸(240mg;1.53mmol;1.70当量)のDMF(5mL)混合液に、炭酸カリウム(0.90mL;2.00mol/L;1.80mmol;2.00当量)を加え、次いで、Pd(dppf)Cl.DCM(37mg;0.05mmol;0.05当量)を加えた。反応物を120℃で30分間加熱した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮することにより、{3-[4-(2-クロロピリジン-3-イル)-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ]プロピル}ジメチルアミン(250mg;76%)を、粗生成物として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:366.2(M+1)。
工程2
マイクロウェーブバイアルにおいて、{3-[4-(2-クロロピリジン-3-イル)-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ]プロピル}ジメチルアミン(250mg;0.68mmol;1.00当量)のDMSO(3mL)溶液に、ナトリウムメタンチオラート(144mg;2.05mmol;3.00当量)を加えた。反応物をマイクロウェーブにより100℃で40分間加熱した。反応物を1MのHCl(10mL)で希釈し、酢酸エチルで洗浄した。酸性の水層を収集し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-60%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、(3-{2-メトキシ-4-[2-(メチルスルファニル)ピリジン-3-イル]-5-ニトロフェノキシ}プロピル)ジメチルアミン(50mg;19%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:378.1(M+1)。
工程3
キャップ付き20mLシンチレーションバイアルにおいて、(3-{2-メトキシ-4-[2-(メチルスルファニル)ピリジン-3-イル]-5-ニトロフェノキシ}プロピル)ジメチルアミン(50mg;0.13mmol;1.00eq)の亜リン酸トリエチル(2mL)溶液を、120℃で18時間加熱した。反応物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を1MのHClで希釈し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-60%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(4mg;7%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ8.27(d,J=6.8Hz,1H),7.87(s,1H),7.69(d,J=6.8Hz,1H),7.35(s,1H),4.32(t,J=5.6Hz,2H),4.02(s,3H),3.44(t,J=7.1Hz,2H),3.01(s,3H),3.00(s,6H),2.35(ddd,J=12.7,7.0,5.5Hz,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:346.2(M+1)。
実施例96
1-(3-{[8-メトキシ-1-(2-メトキシエトキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル]オキシ}プロピル)ピロリジン トリフルオロアセテート
Figure 0007225125000148
工程1
マイクロウェーブバイアルにおいて、1-[3-(4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロフェノキシ)プロピル]ピロリジン、参考例3(800mg;2.23mmol;1.00当量)、2-フルオロ-3-ピリジニルボロン酸(627mg;4.45mmol;2.00当量)、炭酸カリウム(3.3mL;2.00mol/L;6.68mmol;3.00当量)、およびPd(dppf)Cl.DCM(182mg;0.22mmol;0.10当量)を、DMF(8mL)液で混合した。マイクロウェーブ反応器で反応物を130℃で1時間加熱した。反応物をセライトろ過によりろ過し、ろ液を水で希釈し、水層を酢酸エチルで洗浄した。有機物を合わせ、MgSOで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、DCM中0%から20%のメタノールを使用するシリカゲルで精製することにより、2-フルオロ-3-{5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル}ピリジン(316.00mg;38%)を得た。
工程2
50mLの丸底フラスコに、2-フルオロ-3-[5-メトキシ-2-ニトロ-4-[3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ]フェニル]ピリジン(300mg、0.80mmol、1.00当量)、N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)、2-メトキシエタン-1-オール(91.2mg、1.20mmol、1.50当量)、CsCO(782mg、2.40mmol、3.00当量)を入れた。得られた溶液を100℃で3時間撹拌した。粗反応混合物をろ過し、逆相分取HPLC(Prep-C18、120g、Tianjin Bonna-Agela Technologies、10分間で、両溶媒とも0.1%ギ酸を含有する10%MeCN水から20%MeCN水へのグラジエント溶出)に付することにより、3-(5-メトキシ-2-ニトロ-4-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)フェニル)-2-(2-メトキシエトキシ)ピリジンを、黄色の固体として得た(0.18g、52%)。MS(ESI、正イオン)m/z:432.2(M+1)。
工程3
50mLの丸底フラスコに、3-(5-メトキシ-2-ニトロ-4-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)フェニル)-2-(2-メトキシエトキシ)ピリジン(150mg、0.35mmol、1.00当量)、P(OEt)(8mL)を入れた。得られた溶液を120℃で16時間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。粗反応混合物をろ過し、逆相分取HPLC(Prep-C18、Waters SunFireカラム、19×150mm、10分間で、両溶媒とも0.05%TFAを含有する20%MeCN水から30%MeCN水へのグラジエント溶出)に付することにより、表題の化合物を、淡黄色の半固体として得た(15.9mg、8.9%)。H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ11.58(s,1H),9.59(br,1H),7.89(d,J=5.9Hz,1H),7.60(s,1H),7.16-7.07(m,2H),4.62(dd,J=5.8,3.7Hz,2H),4.15(t,J=5.8Hz,2H),3.83(d,J=4.4Hz,1H),3.66(dt,J=11.1,6.0Hz,2H),3.39(d,J=10.5Hz,6H),3.07(dq,J=14.3,7.5Hz,2H),2.19(dq,J=12.4,6.4Hz,2H),2.04(q,J=6.9,5.9Hz,2H),1.89(p,J=5.3Hz,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:400.2(M+1)。
実施例97
8-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-1-オール トリフルオロアセテート
Figure 0007225125000149
工程1
50mLの丸底フラスコに、7-(ベンジルオキシ)-1-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール、参考例5(400mg、1.18mmol、1.00当量)、ナトリウムメチラート-MeOH(30%、10mL)を入れた。得られた溶液を120℃で48時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いたシリカゲルカラムで処理した。これにより、285mg(72%)の、7-(ベンジルオキシ)-1,8-ジメトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドールを、黄色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:335.1(M+1)。
工程2
50-mLの丸底フラスコに、7-(ベンジルオキシ)-1,8-ジメトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール(275mg、0.82mmol、1.00当量)、テトラヒドロフラン(10mL)、4-ジメチルアミノピリジン(100mg、0.82mmol、1.00当量)、BocO(180mg、0.82mmol、1.00当量)を入れた。得られた溶液を25℃で4時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いたシリカゲルカラムで処理した。これにより、260mg(73%)の、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1,8-ジメトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、黄色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:435.2(M+1)。
工程3
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-1,8-ジメトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(250mg、0.58mmol、1.00当量)のMeOH(25mL)の溶液に、10%Pd/C(50%水湿式)25mgを加えた。混合物を脱気し、水素で3回パージした。得られた混合物をH雰囲気下、室温で6時間撹拌した。固体をろ過した。ろ液を真空下で濃縮した。これにより、200mg(クルード)の、tert-ブチル 1,7-ジヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、淡黄色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:331.1(M+1)。
工程4
50mLの丸底フラスコに、tert-ブチル 1,7-ジヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(190mg、0.55mmol、1.00当量)、MeCN(8mL)、炭酸カリウム(229mg、1.66mmol、3.00当量)、1-(3-クロロプロピル)ピロリジン塩酸塩(101.5mg、0.55mmol、1.00当量)を入れた。得られた溶液を60℃で3時間撹拌した。固体をろ過した。ろ液を真空下で濃縮した。これにより、120mg(48%)の、tert-ブチル 1,8-ジメトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、淡黄色の固体として得た。MS(ESI、正イオン)m/z:456.2(M+1)。
工程5
50mLの丸底フラスコに、tert-ブチル 1,8-ジメトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(110mg、0.24mmol、1.00当量)、エタノール(3mL)、塩酸(3mL)を入れた。得られた溶液を100℃で24時間撹拌した。得られた混合物を真空下で濃縮した。粗反応混合物をろ過し、逆相分取HPLC(Prep-C18、Waters SunFireカラム、19×150mm、10分間で、両溶媒とも0.05%TFAを含有する20%MeCN水から30%MeCN水へのグラジエント溶出)に付することにより、表題の化合物を、オフホワイトの固体として得た(39.1mg、28%)。H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ11.48(s,1H),11.01(d,J=5.8Hz,1H),9.53(br,1H),7.62(s,1H),7.20(t,J=6.5Hz,1H),7.08(s,1H),6.48(d,J=7.1Hz,1H),4.12(t,J=5.8Hz,2H),3.85(s,3H),3.65(s,2H),3.36(q,J=7.0Hz,2H),3.03-3.12(m,2H),2.15-2.20(m,2H),2.06-2.10(m,2H),1.87-1.96(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:342.2(M+1)。
実施例98
3-[3-({8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]-3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン塩酸塩
Figure 0007225125000150
工程1
tert-ブチル 7-ヒドロキシ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート、参考例7(65.00mg;0.21mmol;1.00当量)をアセトニトリル(3mL)に懸濁した。1-クロロ-3-ヨードプロパン(44μL;0.41mmol;2.00当量)と、次いで、炭酸カリウム(37mg;0.268mmol;1.28当量)を加えた。反応物を80℃のヒートブロックで撹拌した。6時間後、反応物を冷却し、ろ過し、温めたアセトニトリルですすぎ、エバポレートした。混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタンのグラジエント)によって精製することにより、tert-ブチル 7-(3-クロロプロポキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(9mg、11%)を得た。MS(ESI、正イオン)m/z:391.2(M+1)。
工程2
tert-ブチル 7-(3-クロロプロポキシ)-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(38.00mg;0.10mmol;1.00当量)をDMF(1mL)に溶解した。N,N-ジメチルホルムアミド(0.5mL)に溶解した3-アザビシクロ[3.1.1]ヘプタン塩酸塩(19.49mg;0.15mmol;1.50当量)、ヨウ化カリウム(16.14mg;0.10mmol;1.00当量)、および炭酸カリウム(33.54mg;0.24mmol;2.50当量)を加えた。反応物を80℃のヒートブロックで撹拌した。14時間後、反応物をエバポレートした。残渣をヘプタンに溶解し、再びエバポレートさせ、真空下に置いた。逆相クロマトグラフィー(Waters XSelect CSH C18カラム、19×250mm、0-60%アセトニトリル/0.1HCl水のグラジエント溶出)によって精製することにより、表題の化合物(5.6mg、13%)を得た。H NMR(400MHz,メタノール-d)δ9.58(s,1H),8.53(d,J=6.9Hz,1H),7.89-7.81(m,2H),7.13(s,1H),4.75(t,J=7.3Hz,2H),4.03(s,3H),3.91-3.86(m,2H),3.42-3.36(m,4H),2.64-2.59(m,2H),2.55-2.52(m,2H),2.42-2.37(m,1H),2.33-2.27(m,1H),2.02-1.98(m,1H),1.58-1.51(m,1H)。MS(ESI、正イオン)m/z:352.3(M+1)。
実施例99
1-[3-({8-メトキシ-3-メチル-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000151
実施例29に記載の合成手法を用い、工程1を次のように変更して、表題の化合物を製造した。
1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼン(参考例1;500.00mg;1.48mmol;1.00当量)、6-メチル-3-ピリジニルボロン酸(222.74mg;1.63mmol;1.10当量)、炭酸ナトリウム(235.07mg;2.22mmol;1.50当量)、および1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(54.10mg;0.07mmol;0.05当量)の、1,4-ジオキサン(14.79mL)および水(1.10mL)の混合液に、排気/アルゴン充填を3サイクル行い、アルゴン雰囲気下、85℃で加熱した。36時間後、混合物を周辺温度に冷却し、濃縮した。残渣をEtOAcに溶解し、水および食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して、暗色の油を得た。この物質を、シリカゲルのプラグに吸収させ、ヘプタン中0から70%のEtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィー(24G ISCO Gold)によって精製することにより、5-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]-2-メチルピリジン(219mg;42%)を得た。
工程5の後、無色の流動性の粉末として、表題の化合物を得た(8.2mg;50%)。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ12.65(s,1H),9.99(s,1H),9.40(s,1H),7.97(s,1H),7.69(s,1H),7.22(s,1H),4.18(t,J=6.0Hz,2H),3.87(s,3H),3.59(br.s,2H),3.36-3.30(m,2H),3.02(br.s,2H),2.71(s,3H),2.19(p,J=7.4Hz,2H),2.02(br.s,2H),1.86(br.s,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:340.3(M+1)。
実施例100
1-[3-({1,8-ジメトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000152
実施例29に記載の合成手法を用い、工程1を次のように変更して、表題の化合物を製造した。
1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼン(参考例1;488.00mg;1.44mmol;1.00当量)、(前の反応からのRSMで)2-メトキシ-3-ピリジニルボロン酸(242.79mg;1.59mmol;1.10当量)、炭酸ナトリウム(229.43mg;2.16mmol;1.50当量)、および1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(52.80mg;0.07mmol;0.05当量)の、1,4-ジオキサン(14.43mL)および水(1.07mL)の混合液に、排気/アルゴン充填を3サイクル行い、アルゴン雰囲気下、85℃で加熱した。17時間後、混合物を周辺温度に冷却し、濃縮した。残渣をEtOAcに溶解し、水および食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して、暗色の油を得た。この物質を、シリカゲルのプラグに吸収させ、ヘプタン中0から40%のEtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィー(24G ISCO Gold)によって精製することにより、3-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]-2-メトキシピリジン(200mg;38%)を得た。
工程5の後、無色の流動性の粉末として、表題の化合物を得た(75.2mg;71%)。MS(ESI、正イオン)m/z:356.4(M+1)。
実施例101
1-[3-({3-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ピロリジン塩酸塩
Figure 0007225125000153
実施例29に記載の合成手法を用い、工程1を以下の記載のように変更するとともに、以下の工程4A(工程4と工程5の間)を追加して、表題の化合物を製造した。
工程1
1-(ベンジルオキシ)-4-ブロモ-2-メトキシ-5-ニトロベンゼン(参考例1;600.00mg;1.77mmol;1.00当量)、6-クロロ-3-ピリジニルボロン酸(307.14mg;1.95mmol;1.10当量)、炭酸ナトリウム(282.09mg;2.66mmol;1.50当量)、および1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(64.91mg;0.09mmol;0.05当量)の、1,4-ジオキサン(17.74mL)および水(1.31mL)の混合液に、排気/アルゴン充填を3サイクル行った後、アルゴン雰囲気下、85℃で加熱した。17時間後、混合物を周辺温度に冷却し、濃縮した。残渣をEtOAcに溶解し、水および食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して、暗色の油を得た。この物質を、シリカゲルのプラグに吸収させ、ヘキサン中0から50%のEtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィー(40G ISCO Gold)によって精製することにより、5-[4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル]-2-クロロピリジン(462mg;70%)を得た。
工程4A
tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-3-クロロ-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(71.00mg;0.16mmol;1.00当量)、シクロプロピルボロン酸(48.63mg;0.57mmol;3.50当量)、トリシクロヘキシルホスファン(4.54mg;0.02mmol;0.10当量)、およびリン酸三カリウム(68.68mg;0.32mmol;2.00当量)の、トルエン(0.81mL)および水(0.04mL)の混合液を、窒素で10分間スパージした。次に、酢酸パラジウム(3.63mg;0.02mmol;0.10当量)を加え、密封したバイアルを100℃で一晩加熱した。次いで、混合物を周辺温度に冷却し、EtOAcで希釈し、水および食塩水で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。
残渣を、ヘプタン中0から40%のEtOAcで溶出するカラムクロマトグラフィー(4G ISCO Gold)によって精製することにより、tert-ブチル 7-(ベンジルオキシ)-3-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレートを、白色の固体として得た。
工程5の後、無色の流動性の粉末として、表題の化合物を得た(75.2mg;71%)。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ12.58(s,1H),10.33(s,1H),9.34(s,1H),8.00(s,1H),7.45(s,1H),7.21(s,1H),4.17(t,J=6.0Hz,2H),3.86(s,3H),3.62-3.52(m,2H),3.32-3.29(m,2H),3.06-2.95(m,2H),2.40(dq,J=8.7,5.2,4.4Hz,1H),2.20(p,J=6.2Hz,2H),2.05-1.95(m,2H),1.92-1.81(m,2H),1.26-1.19(d,J=8.1Hz,2H),1.14-1.08(m,2H)。MS(ESI、正イオン)m/z:366.4(M+1)。
実施例102
[3-({1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-7-イル}オキシ)プロピル]ジエチルアミン塩酸塩
Figure 0007225125000154
実施例29に記載の合成手法を用い、工程4を次のように変更して、表題の化合物を製造した。
tert-ブチル 7-(3-クロロプロポキシ)-1-シクロプロピル-8-メトキシ-5H-ピリド[4,3-b]インドール-5-カルボキシレート(40.00mg;0.09mmol;1.00当量)、ヨウ化カリウム(1.54mg;0.01mmol;0.10当量)、およびN-エチルエタンアミン(0.06mL;0.60mmol;6.50当量)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.46mL)混合液を、70℃で加熱した。3時間後、混合物を周辺温度に冷却し、1:1のPhMe/EtOAcで希釈し、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。
粗製の油をDCM(1.5mL)に溶解し、周辺温度で、TFA(0.7mL)で処理した。3時間後、混合物を真空で濃縮した。油性の残渣を1NのHCl(~1.5mL)に溶解し、分取HPLC(Phenomenex Luna C18、21×250mm、13分間での0-70%アセトニトリル/0.1%HCl水溶液のグラジエント、流量:22mL/分)によって精製することにより、表題の化合物(18mg;53%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO-d)δ13.95(s,1H),12.96(s,1H),10.05(s,1H),8.21(d,J=6.7Hz,1H),7.85(s,1H),7.73(d,J=6.7Hz,1H),7.32(s,1H),4.21(t,J=6.0Hz,2H),3.91(s,3H),3.22(p,J=5.0Hz,2H),3.14(td,J=7.3,4.8Hz,4H),3.02(ddd,J=13.8,8.6,5.3Hz,1H),2.20(q,J=7.4,6.7Hz,2H),1.46-1.39(m,2H),1.35-1.30(m,2H),1.22(t,J=7.2Hz,6H)。MS(ESI、正イオン)m/z:368.4(M+1)。
生物学的実験例
実験例1
G9a酵素活性アッセイの判定
G9a AlphaLISAアッセイを使用して、本化合物によるビオチン化ヒストンH3ペプチドのメチル修飾を検出した。これらの修飾は、G9a酵素のヒストンメチルトランスフェラーゼ活性によって行われる。アッセイは、615nmでの化学発光シグナルの読み取りにより構成される。このシグナルは、ドナービーズとアクセプタービーズとの間で反応性一重項酸素を移動する680nmでのレーザー励起によって生成される。ドナービーズはストレプトアビジンと結合し、ペプチド上のビオチンに結合する。アクセプタービーズは、ペプチド上の特定のG9aメチルマークを認識する抗体と結合する。もしペプチドにメチルマークがある場合、アクセプタービーズはペプチドに結合する。結合すると、アクセプタービーズはドナービーズに近接(<200nm)し、ドナービーズが励起されると酸素の移動が起こり、強いシグナルが発生する。メチルマークがない場合、ビーズ間の相互作用は発生せず、シグナルはバックグラウンドレベルになる。
アッセイでは、次のバッファーを使用して反応をセットアップした:50mM Tris-HCl pH9、50mMのNaCl、0.01%Tween-20、および、1mMのDTT(反応開始前に新たに添加)。アッセイは、最終濃度で、0.15nM G9a、10uM S-アデノシル-メチオニン、および100nMビオチン化ヒストン3ペプチド(1~21)を添加することにより、セットアップされる。反応物を室温で1時間インキュベートし、続いて、最終濃度20μg/mLで、アクセプタービーズ(anti-H3k9me2 AlphaLISAアクセプタービーズ、PerkinElmer #AL117)を添加することによりクエンチする。アクセプタービーズを1時間インキュベートする。1時間後、最終濃度20ug/mLで、ドナービーズを添加する(アルファ ストレプトアビジンドナービーズ、PerkinElmer #6760002)。ドナービーズを0.5時間インキュベートする。反応物に加える前に、ドナービーズとアクセプタービーズの両方を、AlphaLISA 5X Epigenetics Buffer 1キット(PerkinElmer #AL008)に再懸濁する。すべての操作、および、ドナーおよびアクセプタービーズのインキュベーションは、遮光して行う。EnVisionプレートリーダーによってアルファモードでシグナルを検出する(ACS Med Chem Lett.2014 Jan2;5(2):205-9を参照)。
化合物の希釈ごとに阻害率を計算し、50%阻害をもたらす濃度を算出した。この値が、IC50として表される。本開示の化合物の代表的な番号のIC50値(nM)を、以下の表(表B-1~B-4)に記載する。
Figure 0007225125000155
Figure 0007225125000156
Figure 0007225125000157
Figure 0007225125000158
実験例2
胎児ヘモグロビン誘導アッセイ
健康な成人のヒトドナーから得られ凍結保存した骨髄CD34造血細胞を、すべての試験で使用した。2つのフェーズで構成された、21日間の生体外無血清培養系が利用された。培養フェーズI(培養1~7日)では、CD34細胞を、50ng/mLのSCF(HumanZyme、シカゴ、IL)、50ng/mLのFLT3-Ligand(HumanZyme)および10ng/mLのIL-3(HumanZyme)が添加された、StemPro-34完全培地(l-グルタミン、pen-strep、およびStemPro-34栄養添加)(Invitrogen、Carlsbad、CA)を含む培地に入れた。培養の第1のフェーズ(0~7日)の間、CD34細胞は、赤芽球を含む前駆細胞集団に分化する。7日後、細胞を、次の成分:StemPro-34完全培地、4U/mLのEPO、3μMのミフェプリストン(シグマアルドリッチ、セントルイス、MO)、10μg/mLのインスリン(シグマアルドリッチ)、3U/mLのヘパリン(シグマアルドリッチ)、および0.8mg/mLのホロトランスフェリン(シグマアルドリッチ)で構成された、エリスロポエチン(EPO;Stemcell)添加培地に移した(フェーズ2;培養7~21日)。胎児ヘモグロビン産生をテストするために、試験化合物をフェーズ2(7~21日)の間に添加する(Blood.2015 Jul30;126(5):665-72を参照)。
α-、β-およびγ-グロビン遺伝子の発現レベルは、定量的PCR分析によって評価する。HbFタンパク質レベルは、ヒトヘモグロビンF酵素結合免疫吸着法(ELISA)定量キット(Bethyl Laboratory、モンゴメリー、TX、USA)によって評価する。HbFを発現している細胞の割合は、フローサイトメトリー分析により評価する。要するに、製造業者の指示(Qiagen、ドイツ)に従って、RNAサンプルを調製し、相補的DNAを合成した。TaqMan Gene Expression Masterを使用して、ヒトグロビン遺伝子のqRT-PCR分析を実施した。
Figure 0007225125000159
製剤例
以下は、本開示の化合物を含む代表的な医薬製剤である。
タブレット製剤
下記の成分をよく混合し、プレスして、単一の分割タブレットにする。
成分 1錠あたりの量
mg
本開示の化合物 400
コーンスターチ 50
クロスカルメロースナトリウム 25
ラクトース 120
ステアリン酸マグネシウム 5
カプセル製剤
下記の成分をよく混合し、ハードシェルゼラチンカプセルに入れる。
成分 1カプセルあたりの量
mg
本開示の化合物 200
スプレードライしたラクトース 148
ステアリン酸マグネシウム 2
注射製剤
MSAでpH2.2とした純水に、2%HPMC、1%Tween80の中で、適量から少なくとも20mg/mLの本開示の化合物(例えば、化合物1)とする。
吸入組成物
吸入送達用の医薬組成物の製造のため、本明細書に開示された化合物20mgを、無水クエン酸50mgおよび0.9%塩化ナトリウム溶液100mLと混合する。混合物を、吸入投与に適したネブライザーなどの吸入送達ユニットに入れる。
局所ゲル組成物
医薬用局所ゲル組成物の製造のため、本明細書に開示された化合物100mgを、ヒドロキシプロピルセルロース1.75g、プロピレングリコール10mL、ミリスチン酸イソプロピル10mL、および精製アルコールUSP100mLと混合する。次に、得られたゲル混合物を、局所投与に適したチューブなどの容器に入れる。
点眼液組成物
医薬用点眼液組成物の製造のため、本明細書に開示された化合物100mgを、精製水100mLで、NaCl0.9gと混合し、0.2ミクロンフィルターを用いて、ろ過する。次に、得られた等張液を、点眼投与に適した点眼容器などの点眼送達ユニットに入れる。
鼻スプレー溶液
医薬用鼻スプレー溶液の製造のため、本明細書に開示された化合物10gを、0.05Mのリン酸緩衝液(pH4.4)30mLと混合する。溶液を、各投与で100μLのスプレーを出すように設計された鼻投与用容器に入れる。

Claims (20)

  1. 式(I):
    Figure 0007225125000160
    [式中、
    Xは、CRであり;
    Yは、CRであり;
    P、Q、T、およびUは、独立して、CH、C(RまたはRが結合している場合)、またはNであり;ただし、P、Q、T、およびUの1つ以上2つ以下が、Nであり;
    Zは、NRであり、ここで、Rは、水素、アルキル、またはシクロアルキルであり;
    は、水素であり、Rは、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、およびシクロアルキルからなる群から選択されるか;または、
    は、水素であり、Rは、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、およびシクロアルキルからなる群から選択され;
    は、-W-アルキレン-Rであり、この式において:
    -W-アルキレン-は、-O-(CH)-、-O-(CH、-O-(CH、または-O-(CH-O-(CH(ここで、は、Rとの結合点を示す)であり;および、
    は、-NRであり、ここで、RおよびRは、独立して、水素、アルキル、またはハロアルキルであり;または、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ヘテロシクロアミノ、架橋ヘテロシクロアミノ、またはスピロヘテロシクロアミノを形成し、ここで、該ヘテロシクロアミノ、架橋ヘテロシクロアミノおよびスピロヘテロシクロアミノは、N原子を1つのみ有し、そして、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよく;または、
    は、環炭素原子でアルキレンに結合し、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよいヘテロシクリルであり;
    およびRは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ハロ、ヒドロキシ、ハロアルコキシ、アルコキシ、シアノ、NH、NR、アルコキシアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、アミノアルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルキルチオ、アルコキシアルキルオキシ、フェニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアミノ、5~8員の架橋ヘテロシクロアミノ、またはスピロヘテロシクロアミノであり、ここで、該フェニル、シクロアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルは、単独でまたは別の基の一部として、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、NH、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、およびアルコキシカルボニルから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されてもよく、ここで、RおよびRのアルキルは、シクロアルキルで置換されてもよく、RおよびRのアルケニルおよびアルキニルは、独立して、ヒドロキシまたはシクロアルキルで置換されてもよく;
    は、水素、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり;
    は、アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルであり;または
    およびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、4~7員のヘテロシクロアミノを形成し;および、
    vおよびwは、独立して、0または1である。]
    の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  2. が、Hである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  3. が、水素であり、Rが、アルコキシであるか;あるいは、Rが、アルコキシであり、Rが、水素である、請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  4. が、メトキシであり、Rが、水素である、請求項3に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  5. Qが、Nであり;P、TおよびUが、独立して、CH、またはC(RまたはRが結合している場合)である、請求項1~4のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  6. -W-アルキレン-が、-O-(CH(ここで、は、Rとの結合点を示す)である、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  7. が、-NRであり、RおよびRは、独立して、水素、アルキル、またはハロアルキルである、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  8. およびRが、独立して、メチル、エチル、n-プロピル、またはイソプロピルである、請求項7に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  9. が、-NRであり およびは、それらが結合する窒素と一緒になって、ヘテロシクロアミノを形成し、該ヘテロシクロアミノは、N原子を1つのみ有し、そして、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよい、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  10. が、-NRであり、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、ピロリジン-1-イルを形成する、請求項9に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  11. が、環炭素原子でアルキレンに結合し、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、およびハロアルコキシから独立して選択される1つまたは2つの置換基で置換されてもよい、ヘテロシクリルである、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  12. が、シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチルからなる群より選択されるシクロアルキルであり、該シクロプロピル、シクロブチル、およびシクロペンチルは、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、NH、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、およびアルコキシカルボニルから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されてもよい、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  13. が、NH、NR、アルコキシアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、またはアミノアルキルアミノである、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  14. が、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、5~8員の架橋ヘテロシクロアミノ、またはスピロヘテロシクロアミノであり、ここで、該ヘテロアリールおよびヘテロシクリルは、単独でまたは別の基の一部として、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、NH、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシ、カルボキシアルキル、およびアルコキシカルボニルから独立して選択される1つ、2つ、または3つの置換基で置換されてもよい、請求項1~11のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  15. が、NRであり、RおよびRは、それらが結合する窒素と一緒になって、4~6員のヘテロシクロアミノを形成する、請求項13に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  16. 式(I)の化合物が、以下の表に示される化合物からなる群から選択される化合物ある、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
    Figure 0007225125000161
    Figure 0007225125000162
    Figure 0007225125000163
    Figure 0007225125000164
    Figure 0007225125000165
    Figure 0007225125000166
    Figure 0007225125000167
    Figure 0007225125000168
    Figure 0007225125000169
    Figure 0007225125000170
    Figure 0007225125000171

  17. 請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩;および、薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
  18. 請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、異常ヘモグロビン症を寛解または治療するための医薬。
  19. 異常ヘモグロビン症が、鎌状赤血球症である、請求項18に記載の医薬。
  20. 異常ヘモグロビン症が、ベータサラセミアである、請求項18に記載の医薬
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