JP7224417B1 - 電力変換装置及びそれを備えた回転電機 - Google Patents

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Abstract

Figure 0007224417000001
【課題】直流回路の過電流を遮断できる電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置300は、半導体素子と、半導体素子と電気的に接続され、過電流を遮断する遮断機構30と、半導体素子及び遮断機構30を収容する筐体部140と、を備え、遮断機構30は、複数の導体層と複数の絶縁部材とを有する多層基板60により形成されており、複数の導体層は、多層基板60の内部に形成された導体層である内層を含んでおり、遮断機構30は、過電流が流れたときに溶断するヒューズパターン31を有しており、ヒューズパターン31は、内層に形成されており、筐体部140の内部には、ポッティング材150が充填されている。
【選択図】図11

Description

本開示は、電力変換装置及びそれを備えた回転電機に関するものである。
特許文献1には、電気回路基板が記載されている。この電気回路基板には、商用電源と電気部品とを接続する配線パターンが形成されている。配線パターンは、商用電源及び電気部品と共に、閉回路を形成している。配線パターンの少なくとも一部は、他部よりも細い配線パターンにより形成されている。電気部品又は閉回路の短絡時には、細い配線パターンが溶断する。
特開2000-3662号公報
特許文献1の技術は、商用電源を対象としている。商用電源は交流電流であるため、電流の零点が存在する。よって、細い配線パターンが溶断した後にアーク放電が生じても、電流が零点になるとアーク放電が消滅するため、電流が遮断される。
しかしながら、直流電流には、電流の零点が存在しない。このため、特許文献1の電気回路基板を直流回路に適用した場合、細い配線パターンが溶断した後にアーク放電が継続的に発生し、電流が流れ続けてしまう。したがって、特許文献1の電気回路基板では、直流回路の過電流を遮断できないという課題があった。
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、直流回路の過電流を遮断できる電力変換装置及びそれを備えた回転電機を提供することを目的とする。
本開示に係る電力変換装置は、半導体素子と、前記半導体素子と電気的に接続され、過電流を遮断する遮断機構と、前記半導体素子及び前記遮断機構を収容する筐体部と、を備え、前記遮断機構は、複数の導体層と複数の絶縁部材とを有する多層基板により形成されており、前記複数の導体層は、前記多層基板の内部に形成された導体層である内層を含んでおり、前記遮断機構は、前記過電流が流れたときに溶断するヒューズパターンを有しており、前記ヒューズパターンは、前記内層に形成されており、前記筐体部の内部には、第1樹脂部材が充填されている。
本開示に係る回転電機は、本開示に係る電力変換装置と、回転子軸と、前記回転子軸と一体に回転する回転子と、前記回転子の径方向外側に配置された固定子と、前記回転子及び前記固定子の外側を覆うハウジングと、を有する回転電機本体部と、を備えている。
本開示によれば、直流回路の過電流を遮断することができる。
実施の形態1に係る回転電機の電気回路を示す回路図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の構成を示す平面図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の構成を示す平面図である。 実施の形態1に係る回転電機の構成を示す断面図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 図5のXI-XI断面を示す断面図である。 ヒューズパターンが多層基板の内層に配置された場合と、ヒューズパターンが多層基板の外層に配置された場合と、におけるアーク放電電圧の実測結果を示すグラフである。 実施の形態1の変形例1-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す断面図である。 実施の形態1の変形例1-2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す断面図である。 実施の形態1の変形例1-3に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す断面図である。 実施の形態1の変形例1-4に係る電力変換装置の遮断機構の要部を示す平面図である。 実施の形態1の変形例1-4に係る電力変換装置の遮断機構の要部を示す平面図である。 実施の形態1の変形例1-4に係る電力変換装置の遮断機構の要部を示す平面図である。 実施の形態1の変形例1-4に係る電力変換装置の遮断機構の要部を示す平面図である。 実施の形態2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 図20のXXVI-XXVI断面を示す断面図である。 実施の形態2の変形例2-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 図27のXXXIII-XXXIII断面を示す断面図である。 実施の形態2の変形例2-2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-3に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-3に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-3に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-3に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-3に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態2の変形例2-3に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態3に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す断面図である。 実施の形態3の変形例3-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す断面図である。 実施の形態4に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態4に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態4に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態4に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態4に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態4に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態4の変形例4-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態4の変形例4-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態4の変形例4-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態4の変形例4-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態4の変形例4-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。 実施の形態4の変形例4-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。
実施の形態1.
実施の形態1に係る電力変換装置及びそれを備えた回転電機について説明する。本実施の形態に係る回転電機は、例えば、電気自動車(EV:Electric Vehicle)又はハイブリッド自動車に搭載される。ハイブリッド自動車には、HEV(Hybrid Electric Vehicle)及びPHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)等がある。
図1は、本実施の形態に係る回転電機の電気回路を示す回路図である。図2及び図3は、本実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す平面図である。図2には、電力変換装置300からカバー130及び制御基板124が取り外された状態が示されている。図3には、電力変換装置300からカバー130が取り外された状態が示されている。図4は、本実施の形態に係る回転電機の構成を示す断面図である。
<回転電機1000>
回転電機1000は、図4に示すように、電力変換装置300と回転電機本体部200とを備える。以下、回転電機本体部200の回転子軸4に沿う方向のことを「軸方向」という場合がある。軸方向と垂直な断面において回転子軸4の半径に沿う方向のことを「径方向」という場合がある。
電力変換装置300は、軸方向において回転電機本体部200と並列して配置されている。電力変換装置300は、軸方向において回転電機本体部200の反負荷側に配置されている。電力変換装置300と回転電機本体部200とは一体化されている。電力変換装置300は、バッテリを電源として、回転電機本体部200に電力を供給するように構成されている。
回転電機1000がハイブリッド自動車に搭載されている場合、回転電機本体部200は、内燃機関(図示せず)を駆動する電動機、あるいは内燃機関により駆動されて発電する発電機として動作する。本実施の形態に係る回転電機1000は、内燃機関の始動用回転電機として構成されている。回転電機本体部200の筐体であるハウジング10には、取付部(図示せず)が設けられている。回転電機1000は、取付部を介して車両の車体又は内燃機関にボルトで強固に固定される。
<回転電機本体部200>
回転電機本体部200は、回転子軸4と、回転子6と、固定子3と、ハウジング10と、を備えている。回転子6は、回転子軸4に固定され、回転子軸4と一体に回転する。回転子6は、界磁巻線5を有している。固定子3は、回転子6の径方向外側に配置されている。ハウジング10は、回転子6及び固定子3の外側を覆っている。
固定子3は、固定子鉄心3aと、固定子鉄心3aに装着された固定子巻線3bと、を備える。ハウジング10は、フロントブラケット1と、リヤブラケット2と、を備える。フロントブラケット1は、負荷側に設けられるブラケットである。リヤブラケット2は、反負荷側に設けられるブラケットである。フロントブラケット1及びリヤブラケット2は、鉄などの金属材料を用いて椀状に形成されている。
回転子軸4の端部は、フロントブラケット1から軸方向の一方側に突出している。回転子軸4の端部には、プーリ9が装着されている。プーリ9には、ベルト(図示せず)が巻き掛けられている。回転電機本体部200は、プーリ9及びベルトを介して、内燃機関のクランク軸(図示せず)に連結される。リヤブラケット2と車体との間は、固定子鉄心3a及びフロントブラケット1を介して電気的に接続される。回転電機本体部200の軸方向において、フロントブラケット1が設けられた軸方向一方側をフロント側とし、リヤブラケット2が設けられた軸方向他方側をリヤ側とする。
回転子軸4は、フロント側ベアリング71及びリヤ側ベアリング72により、ハウジング10に回転自在に支持される。フロント側ベアリング71は、フロントブラケット1に設けられている。リヤ側ベアリング72は、リヤブラケット2に設けられている。
固定子鉄心3aは、フロントブラケット1のリヤ側の端部と、リヤブラケット2のフロント側の端部と、によって軸方向の両側から挟持され、ハウジング10に固定されている。固定子3の内周面と回転子6の外周面とは、予め定めたエアギャップを介して、回転電機本体部200の径方向に対向している。
回転子6は、第1冷却ファン73及び第2冷却ファン74を備えている。第1冷却ファン73は、回転子6のフロント側の端面に固定されている。第2冷却ファン74は、回転子6のリヤ側の端面に固定されている。第1冷却ファン73及び第2冷却ファン74は、回転子6と共に回転する。
フロントブラケット1には、冷却風を回転電機本体部200の内部に吸入する第1吸気口11aが設けられている。第1吸気口11aは、フロントブラケット1のフロント側の壁を貫通している。第1吸気口11aは、回転子軸4の周囲に複数設けられている。
リヤブラケット2には、冷却風を回転電機本体部200の内部に吸入する第2吸気口11bが設けられている。第2吸気口11bは、リヤブラケット2のリヤ側の壁を貫通している。第2吸気口11bは、回転子軸4の周囲に複数設けられている。
フロントブラケット1には、回転電機本体部200の内部から冷却風を外部へ排出する第1排気口12aが設けられている。第1排気口12aは、フロントブラケット1の径方向の側面の壁を貫通している。
リヤブラケット2には、回転電機本体部200の内部から冷却風を外部へ排出する第2排気口12bが設けられている。第2排気口12bは、リヤブラケット2の径方向の側面の壁を貫通している。
第1吸気口11aと第1排気口12aとは、第1通風路R1を介して連通している。第1通風路R1は、フロントブラケット1のフロント側の壁のリヤ側の面と、回転子6のフロント側の端面と、の間に形成されている。第1冷却ファン73は、第1通風路R1に配置されている。
回転電機1000の外部と、第2吸気口11bとは、第2通風路R2を介して連通している。第2通風路R2は、電力変換装置300とリヤブラケット2との間に形成されている。
第2吸気口11bと第2排気口12bとは、第3通風路R3を介して連通している。第3通風路R3は、リヤブラケット2のリヤ側の壁のフロント側の面と、回転子6のリヤ側の端面と、の間に形成されている。第2冷却ファン74は、第3通風路R3に配置されている。
第1冷却ファン73が回転すると、第1冷却風W1は、フロントブラケット1の外部から第1吸気口11aに吸入される。第1吸気口11aに吸入された第1冷却風W1は、第1通風路R1を通り、第1排気口12aを介して回転電機本体部200の外部に排出される。
第2冷却ファン74が回転すると、第2冷却風W2は、回転電機1000の外部から第2通風路R2に吸入される。第2通風路R2に吸入された第2冷却風W2は、第2吸気口11bを介して第3通風路R3に流入し、第2排気口12bを介して回転電機本体部200の外部に排出される。
<電力変換装置300>
電力変換装置300は、図2に示すように、固定子用電力半導体モジュール121、平滑コンデンサ122、フィルタコンデンサ126、及びフィルタコイル127と、これらを内部に収容する筐体部140と、を備える。電力変換装置300は、図3に示すように、制御基板124を備える。制御基板124は、多層基板により構成されている。制御基板124には、界磁用電力半導体モジュール120が搭載されている。制御基板124は、固定子用電力半導体モジュール121及び界磁用電力半導体モジュール120を制御するように構成されている。
電力変換装置300は、図4に示すように、ブラシ100と、回転センサ110と、を筐体部140の外側に備えている。ブラシ100は、回転子6に電力を供給するものである。回転センサ110は、回転子6の回転を検出するものである。
固定子用電力半導体モジュール121、界磁用電力半導体モジュール120、平滑コンデンサ122、フィルタコンデンサ126、及びフィルタコイル127は、パワー回路部を構成する。平滑コンデンサ122、フィルタコンデンサ126、フィルタコイル127、ブラシ100、及び回転センサ110は、それぞれが制御部品として構成される。平滑コンデンサ122、フィルタコンデンサ126、フィルタコイル127、ブラシ100、及び回転センサ110は、固定子用電力半導体モジュール121及び界磁用電力半導体モジュール120と共に、回転電機本体部200に供給する電力を制御するために用いられる。
固定子用電力半導体モジュール121は、図1に示すように、上アーム電力半導体スイッチング素子171と、下アーム電力半導体スイッチング素子172と、を備える。上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172は、電力用半導体素子である。上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172は、固定子巻線3bへの電力供給を制御する。
界磁用電力半導体モジュール120は、上アーム電力半導体スイッチング素子171と、下アーム電力半導体スイッチング素子172と、を備える。上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172は、電力用半導体素子である。上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172は、界磁巻線5への電力供給を制御する。
界磁用電力半導体モジュール120は、4つの電力用半導体素子を有している。4つの電力用半導体素子は、1つの界磁用電力半導体モジュール120に搭載されていてもよいし、4つの界磁用電力半導体モジュール120に1つずつ搭載されていてもよい。
平滑コンデンサ122は、固定子巻線3bに流れる電流を平滑化する。フィルタコンデンサ126及びフィルタコイル127は、ノイズを抑制する入力フィルタとして使用される。
筐体部140は、金属からなる底壁132と、底壁132の外周に沿って設けられた樹脂製の側壁131と、を備える。筐体部140は、四角形状の平面形状を有している。底壁132は、筐体部140内部の熱を外部に放熱する放熱部材である。底壁132は、ヒートシンクとして機能する。底壁132は、後述するように電力変換装置300の負極側導体としても用いられる。筐体部140の平面形状は、四角形状に限られず、他の形状であっても構わない。
カバー130は、筐体部140にねじ止めなどで固定されている。カバー130は、筐体部140の内部に収容された電気部品を覆っている。
なお、電力変換装置300においてノイズの抑制を必要としない場合、フィルタコンデンサ126及びフィルタコイル127は不要となることもある。電力変換装置300に加わる電圧が48V以上の場合、ノイズが過大となるため、フィルタコイル127が必要となる場合が多い。
界磁巻線5及び界磁用電力半導体モジュール120が設けられた構成は、回転電機本体部200で大きな出力を得るのに有効である。回転電機本体部200で大きな出力を必要としない場合は、界磁巻線5の代わりに永久磁石などを用いることもある。その際、界磁用電力半導体モジュール120が不要となることもある。
1つの固定子用電力半導体モジュール121は、1相分の電力半導体スイッチング素子を有している。回転電機本体部200が3相の回転電機である場合、3つの固定子用電力半導体モジュール121が設けられる。3つの固定子用電力半導体モジュール121は、並列に接続される。
本実施の形態では、回転電機本体部200は3相の回転電機であるため、図1及び図2に示すように、3つの固定子用電力半導体モジュール121として、U相電力半導体モジュール121U、V相電力半導体モジュール121V、及びW相電力半導体モジュール121Wが設けられている。
回転電機本体部200が6相の場合には、6つの固定子用電力半導体モジュール121が設けられる。1つの固定子用電力半導体モジュール121が2相分の電力半導体スイッチング素子を含む場合、3つの固定子用電力半導体モジュール121が設けられる。1つの固定子用電力半導体モジュール121が3相分の電力半導体スイッチング素子を含む場合、2つの固定子用電力半導体モジュール121が設けられる。
U相電力半導体モジュール121U、V相電力半導体モジュール121V、及びW相電力半導体モジュール121Wのそれぞれは、上アーム電力半導体スイッチング素子171と下アーム電力半導体スイッチング素子172とが直列に接続された構成を有している。U相電力半導体モジュール121U、V相電力半導体モジュール121V、及びW相電力半導体モジュール121Wによって、三相ブリッジ回路が構成されている。上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172のそれぞれは、例えば、FET(Field Effect Transistor:電界効果型トランジスタ)とダイオードとが並列に接続された構成を有している。
U相電力半導体モジュール121U、V相電力半導体モジュール121V、及びW相電力半導体モジュール121Wのそれぞれにおいて、上アーム電力半導体スイッチング素子171と下アーム電力半導体スイッチング素子172との間の接続点は、対応する交流端子175に接続されている。各交流端子175は、筐体部140の外部に露出している。
各交流端子175は、接続バスバー211を介して、回転電機本体部200の固定子巻線3bの各相の巻線端子(図示せず)に接続されている。接続バスバー211は、配線部材153に内蔵されている。配線部材153は、図4に示すように、リヤブラケット2に固定されている。図4では、交流端子175、接続バスバー211、及び固定子巻線3bを接続する配線部分は省略している。
なお、図1では、図の複雑化を避けるため、交流端子の符号175及び接続バスバー211の符号211は、U相の交流端子及び接続バスバー211のみに付されている。
上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172のそれぞれの信号端子176は、制御基板124に接続されている。信号端子176は、制御基板124に設けられた制御回路部からの制御信号を受ける。
なお、図1では、図の複雑化を避けるため、信号端子の符号176は、U相電力半導体モジュール121Uにおける下アーム電力半導体スイッチング素子172の信号端子のみに付されている。また、図1では、信号端子176と制御基板124との間の接続線は省略されている。
固定子用電力半導体モジュール121の構成について説明する。上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172は、互いに異なる銅フレームにはんだにより接合されている。銅フレーム間は、銅板及びアルミニウム線により接続されている。これらは樹脂により封止されている。
固定子用電力半導体モジュール121の構成は、これに限るものではない。上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172は、絶縁被覆された金属基板、又はセラミック基板に、はんだにより接合されていてもよい。金属基板の材質は、アルミニウム、銅などである。
固定子用電力半導体モジュール121は、図4に示すように、上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172から発生する熱を放熱する放熱面177を有している。底壁132のリヤ側の面である搭載面には、突部143が突出して形成されている。固定子用電力半導体モジュール121は、放熱面177と突部143とが対向するように搭載されている。これにより、固定子用電力半導体モジュール121の放熱面177は、突部143と熱的に接続されている。
放熱面177に固定子用電力半導体モジュール121の導電性部材が露出している場合、放熱面177と突部143の搭載面との間に予め定めた距離を確保するために、固定子用電力半導体モジュール121は、絶縁性を有する伝熱部材を介在させて突部143に搭載される。絶縁性を有する伝熱部材としては、粘性及び流動性のあるグリス、ゲル、接着剤、又は流動性のないシート、テープなどが用いられる。
放熱面177が、上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172のそれぞれと絶縁されている場合には、絶縁性を有する伝熱部材だけでなく、導電性を有する伝熱部材を使用することができる。この場合、放熱面177と突部143の搭載面との間に距離を確保しなくてもよい。
底壁132は、冷却機構であるフィン141を有している。フィン141は、突部143に対応した底壁132のフロント側の面に形成されており、第2通風路R2に配置されている。フィン141が設けられていることにより、第2冷却風W2によって固定子用電力半導体モジュール121を効率よく冷却することできる。高出力化により固定子用電力半導体モジュール121の発熱量が多くなる場合、底壁132の内部に冷媒通路を設けて、冷媒により固定子用電力半導体モジュール121の冷却性を向上させることもできる。これにより、上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172から発生した熱を、底壁132に広範囲に効果的に伝熱させることができる。したがって、上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172の温度上昇を抑制することができる。
U相電力半導体モジュール121U、V相電力半導体モジュール121V、及びW相電力半導体モジュール121Wのそれぞれの正極側端子173と、界磁用電力半導体モジュール120の正極側端子183と、フィルタコンデンサ126の正極側端子192と、平滑コンデンサ122の正極側端子195とは、図1に示すように、バスバーである正極側導体125に接続されている。
電力変換装置300の接続端子である正極側端子190は、正極側ケーブル503を介して、バッテリ500の正極側端子501に接続される。バッテリ500は、車両に搭載される直流電源である。
U相電力半導体モジュール121U、V相電力半導体モジュール121V、及びW相電力半導体モジュール121Wのそれぞれの負極側端子174と、フィルタコンデンサ126の負極側端子194と、平滑コンデンサ122の負極側端子196とは、筐体部140の底壁132に接続されている。界磁用電力半導体モジュール120の負極側端子184は、制御基板124を介して底壁132に接続されている。
電力変換装置300の負極側端子191は、負極側ケーブル504を介して、バッテリ500の負極側端子502に接続される。バッテリ500の負極側端子502は、車両の車体に接続される。車体は、グランド電位に維持されている。底壁132とバッテリ500の負極側端子502とを車体を介して電気的に接続することが可能な場合、負極側ケーブル504を省略することができる。
図2に示すように、U相電力半導体モジュール121U、V相電力半導体モジュール121V、及びW相電力半導体モジュール121Wのそれぞれの負極側端子174と、底壁132とは、第1ねじ179により固定されている。界磁用電力半導体モジュール120の負極側端子184と、底壁132とは、第2ねじにより固定されている。平滑コンデンサ122の負極側端子196と、底壁132とは、第3ねじ178により固定されている。フィルタコンデンサ126の負極側端子194と、底壁132とは、第4ねじ197により固定されている。
正極側導体125は、底壁132と並行して配置される。これにより、正極側導体125の平面部が底壁132と対向する配置となる。このため、正極と負極が並行することによりインダクタンスが低減する。したがって、ノイズ及びスイッチング損失を抑制することができる。
界磁用電力半導体モジュール120は、例えばFETなどの電力半導体スイッチング素子を用いて、フルブリッジ回路を構成している。界磁用電力半導体モジュール120の巻線側の正極端子185及び負極端子186は、筐体部140の外部に露出している。正極端子185及び負極端子186のそれぞれは、回転子6の巻線端子(図示せず)に接続されている。
平滑コンデンサ122が各相に個別に設けられていると、スイッチングノイズの低減に有効である。構成を簡易にするために、図2に示すように、平滑コンデンサ122が1つのブロックに収容されていてもよい。
各相の固定子用電力半導体モジュール121と平滑コンデンサ122との配線距離が短いほど、低インダクタンス化に効果的である。そのため、平滑コンデンサ122の正極側端子195は、各相の固定子用電力半導体モジュール121の正極側端子173の近くに配置される。平滑コンデンサ122の負極側端子196は、各相の固定子用電力半導体モジュール121の負極側端子174の近くに配置される。
平滑コンデンサ122は、電圧変動及び電流リップルを吸収する。電流リップルが平滑コンデンサ122に印加されることにより、平滑コンデンサ122は発熱して温度が上昇する。温度上昇により平滑コンデンサ122は劣化するため、平滑コンデンサ122の寿命は短くなる。平滑コンデンサ122の劣化を抑制するために、平滑コンデンサ122は底壁132と熱的に接続される。なお、電流リップルの量及び温度上昇などを勘案して、相毎に複数個の平滑コンデンサ122が設けられる場合がある。
フィルタコイル127は、例えば、フィルタコア123に正極側導体125の一部分193を貫通させて構成される。フィルタコア123は、2つのU字型の部分で構成され、開口した側を突き合わせて設けられる。このように構成することで、正極側導体125を分断することなく、フィルタコア123を正極側導体125に組み付けることができる。フィルタコア123は、フィルタコア123の内側の正極側導体125の一部分193に生じる磁束を吸収する。これにより、ノイズを抑制することができる。
フィルタコンデンサ126及びフィルタコイル127は、ノイズを抑制する。通電により、フィルタコンデンサ126及びフィルタコイル127は、発熱して温度が上昇する。フィルタコンデンサ126の温度が上昇すると、フィルタコンデンサ126の寿命が短くなる。フィルタコイル127のフィルタコア123の温度が上昇すると、減磁によりインダクタンスが低下する。温度上昇に起因した劣化を抑制するために、フィルタコンデンサ126及びフィルタコイル127は、底壁132と熱的に接続される。なお、電流、電圧、及びノイズの抑制度合などを勘案して、複数個のフィルタコンデンサ126及び複数個のフィルタコイル127が設けられる場合がある。
制御基板124には、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)などの電子部品(図示せず)が実装される。制御基板124は、パワー回路部の電力半導体スイッチング素子をオンオフ制御する制御回路部を備える。制御回路部は、電力半導体スイッチング素子をオンオフ制御することにより、バッテリ500の直流電力と固定子巻線3bの交流電力との間で電力変換を行うとともに、界磁巻線5への界磁電流の制御を行う。
図3に示すように、制御基板124が備える正極パターン(図示せず)と、正極側導体125に設けられたピン端子187と、が接続される。制御基板124が備える負極パターン(図示せず)と、底壁132が備える支柱132aとは、第5ねじ198により接続される。これらの接続により、制御に必要な電力がバッテリ500から制御基板124に供給される。制御基板124は、プリント基板により構成されていてもよい。これにより、ピン端子187及び複数の信号端子176(図3において図示せず)を、噴流はんだによって制御基板124に一度に接続できるため、工数を少なくすることができる。
正極側端子190は、例えば、正極側導体125に形成された貫通孔に圧入されることにより構成される。あるいは、正極側端子190は、底壁132と絶縁されたアルミニウム材に圧入し、電力変換装置300の正極側導体125に接触させることにより構成されていてもよい。本実施の形態では、図2に示すように、正極側端子190は、正極側導体125の端部に形成された貫通孔に圧入されている。負極側端子191は、例えば、底壁132に圧入される。
このように構成することで、電力変換装置300の主要な部品である、正極側端子190、フィルタコンデンサ126、固定子用電力半導体モジュール121、界磁用電力半導体モジュール120、平滑コンデンサ122、及び制御基板124のそれぞれとの接続を、単一の正極側導体125によって行うことができる。また、フィルタコイル127を、単一の正極側導体125により構成することができる。
さらに、このように構成することで、負極側端子191、フィルタコンデンサ126、固定子用電力半導体モジュール121、界磁用電力半導体モジュール120、平滑コンデンサ122、及び制御基板124のそれぞれとの接続を、単一の底壁132によって行うことができる。この構成により、配線を追加することなく、また、接続工数を増加させることがないため、小型で低インダクタンスの電力変換装置300を容易に構成することができる。
また、フィルタコンデンサ126の正極側端子192、固定子用電力半導体モジュール121の正極側端子173、界磁用電力半導体モジュール120の正極側端子183、及び平滑コンデンサ122の正極側端子195のそれぞれと、正極側導体125と、の接続を、例えばTIGなどの溶接で統一して行うようにしてもよい。これにより、同じ設備を用いてこれらの接続を行うことができる。
本実施の形態では、電力変換装置300の負極側導体として底壁132を使用することにより、部品点数を削減している。ただし、底壁132とは別の独立した配線材により負極側導体が構成されていても、同様の効果を得ることができる。この場合、各部品と負極側導体との接続は、TIGなどの溶接が効果的である。また、この場合、フィルタコイル127を負極配線に取り付けることもできるため、フィルタ回路の構成パターンを増やすことができる。さらに、負極側導体と制御基板124との接続は、噴流はんだによって行うことができる。このため、ピン端子187などを制御基板124に接続するのと同時に、負極側導体を制御基板124に接続することができる。
電力変換装置300は、図4に示すように、筐体部140の内部に充填されたポッティング材150を備える。ポッティング材150は、筐体部140の内部を封止する樹脂部材である。ポッティング材150は、筐体部140の内部に設けられた電気部品が埋没するように充填されている。電気部品がポッティング材150で封止されるので、電力変換装置300の防水性及び防塵性を向上させることができるとともに、電力変換装置300の耐震性及び伝熱性を向上させることができる。なお、発熱の大きい電気部品の周囲にのみポッティング材150が充填されていてもよい。つまり、ポッティング材150は、筐体部140の内部の全てに充填されていてもよいし、筐体部140の内部の一部に充填されていてもよい。
ポッティング材150には、例えば、剛性が高く熱伝導率が高い樹脂材料が用いられる。ポッティング材150には、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂などが用いられる。ポッティング材150は、熱伝導フィラーを含有している。ポッティング材150の熱伝導率は、0.1W/(m・K)~20W/(m・K)であるのが望ましい。ポッティング材150に高い熱伝導率が求められない場合は、ポッティング材150は熱伝導フィラーを含有していなくてもよい。ポッティング材150に高い剛性が求められない場合は、ポッティング材150はゲル状又はゴム状であってもよい。
ブラシ100は、リヤブラケット2のリヤ側であって回転子軸4の周囲に設けられている。ブラシ100は、底壁132のフロント側に搭載されている。回転子軸4には、界磁巻線5と電気的に接続された通電部(図示せず)が取り付けられている。ブラシ100の摺動部が通電部と接触することにより、界磁用電力半導体モジュール120の出力が界磁巻線5に入力される。
<回転電機1000の動作>
回転電機1000の動作について説明する。回転電機本体部200が電動機として動作する場合と、回転電機本体部200が発電機として動作する場合とでは、電流の流れが異なる。ここでは、回転電機本体部200が電動機として動作する場合について説明する。
回転電機本体部200の固定子巻線3bに流れる電流は、以下の経路を通る。電流は、バッテリ500の正極側端子501から、正極側ケーブル503及び正極側端子190を介して、電力変換装置300に流れ込む。電力変換装置300において、電流は、フィルタコンデンサ126、フィルタコイル127、及び、ある1つの相の固定子用電力半導体モジュール121の上アーム電力半導体スイッチング素子171を介して、固定子巻線3bに流れる。
その後、電流は、別の相の固定子用電力半導体モジュール121の下アーム電力半導体スイッチング素子172を介して底壁132に流れ、負極側端子191及び負極側ケーブル504を介してバッテリ500の負極側端子502に戻る。
制御基板124のCPUは、各種センサから取得した情報に基づき、上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172をオンオフ制御する制御パターンを演算する。各種センサから取得する情報には、電流センサ(図示せず)により検出された電流値の情報、回転センサ110により検出された回転子6の回転速度及び回転位置の少なくとも一方の情報、上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172の温度の情報などがある。
制御基板124の制御回路部は、CPUの演算結果に基づいた制御信号を、各相の上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172のそれぞれの信号端子176に出力する。
各相の上アーム電力半導体スイッチング素子171及び下アーム電力半導体スイッチング素子172が制御されることにより、バッテリ500の直流電力が交流電力に変換され、固定子巻線3bに供給される。これにより、固定子鉄心3aに回転磁界が発生し、回転子6が回転する。回転子6の回転に連動して、第1冷却ファン73及び第2冷却ファン74が回転する。
第1冷却ファン73が回転すると、第1冷却風W1が生じる。第1冷却風W1により、固定子巻線3bのフロント側のコイルエンドが冷却される。第2冷却ファン74が回転すると、第2冷却風W2が生じる、第2冷却風W2により、底壁132、リヤブラケット2、回転子6、及び固定子巻線3bのリヤ側のコイルエンドが冷却される。
底壁132が冷却されることにより、固定子用電力半導体モジュール121、平滑コンデンサ122、フィルタコンデンサ126、及びフィルタコイル127で発生した熱は、底壁132を介して放熱される。リヤブラケット2が冷却されることにより、リヤ側ベアリング72で発生した摩擦熱、及び固定子3で発生した熱は、リヤブラケット2を介して放熱される。回転子6が冷却されることにより、界磁巻線5で発生した熱は、回転子6を介して放熱される。これらの放熱により、回転電機1000の各構成部材の温度上昇が抑制される。
<遮断機構30>
制御基板124の一部には、遮断機構30が設けられている。遮断機構30は、後述するヒューズパターン31を有している。これにより、界磁用電力半導体モジュール120に短絡電流が流れた際の、界磁用電力半導体モジュール120の焼損を抑制することができる。以下、具体的に説明する。
図1において、例えば、界磁用電力半導体モジュール120に搭載されている電力半導体スイッチング素子が故障して短絡した場合、短絡電流が流れる。遮断機構30がない場合、電流を遮断する機能が失われるため、界磁用電力半導体モジュール120に短絡電流が流れ続けて、界磁用電力半導体モジュール120は焼損に至る。
図1において、遮断機構30は、正極側端子190と、界磁用電力半導体モジュール120の4つの電力用半導体素子と、の間に設けられている。電力変換装置300に短絡電流が流れるとき、断面積の小さいヒューズパターン31は局所的に発熱する。ヒューズパターン31の温度が融点を超えると、ヒューズパターン31は溶断する。ヒューズパターン31が溶断すると、正極側端子190と界磁用電力半導体モジュール120との間において、通電経路が物理的に遮断される。これにより、界磁用電力半導体モジュール120の焼損を防止することができる。
遮断機構30は、多層基板によって形成されている。例えば、遮断機構30は、制御基板124を構成する多層基板の一部に形成されている。多層基板は、複数の導体層と複数の絶縁部材とを有している。導体層と絶縁部材とは、交互に積層されている。各導体層には、導電性パターンが形成されている。ヒューズパターン31は、導電性パターンの1つである。多層基板は、多層基板の表面に形成された導体層である外層と、多層基板の内部に形成された導体層である内層と、を有している。多層基板は、通常、2層の外層と、少なくとも1層の内層と、を有する。内層は、2層の絶縁部材によって挟まれている。
本実施の形態では、遮断機構30は、6層構造の多層基板により構成されている。6層構造の多層基板は、6層の導体層を有している。6層の導体層のうち、2層の導体層は外層であり、4層の導体層は内層である。
図5~図10は、本実施の形態に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。図5には、多層基板60の第1層の構成が示されている。同様に、図6~図10には、多層基板60の第2層~第6層の構成がそれぞれ示されている。第1層及び第6層は外層であり、第2層~第5層は内層である。図11は、図5のXI-XI断面を示す断面図である。図11の上下方向は、回転電機1000の軸方向を表している。図11の上方はリヤ側を表しており、図11の下方はフロント側を表している。
多層基板60は、絶縁部材としての複数の基材19と、複数の導電性パターンと、が交互に隙間なく積層された構成を有する。多層基板60は、例えばプリント基板である。外層の導電性パターンは、多層基板60の外部に露出している。内層の導電性パターンは、周囲を基材19等の絶縁部材に囲まれ、2枚の基材19の間に密閉されている。なお、基材19の表面に溝が形成され、溝に導電性パターンが埋め込まれていてもよい。
本実施の形態では、多層基板60は、5枚の基材19が積層されることによって形成されている。1枚の基材19は、両面に導電性パターンが形成された構成を有している。残りの4枚の基材19は、一方の面にのみ導電性パターンが形成された構成を有している。各基材19は、矩形板状に形成されている。多層基板60の両側の表面は、いずれもポッティング材150と隙間なく接触している。
基材19は、電気的絶縁性を有する任意の材料により形成されている。基材19は、例えば、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS:Poly Phenylene Sulfide)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などにより形成されている。基材19は、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)製、又はポリイミド(PI)製のフィルムにより形成されていてもよいし、アラミド(全芳香族ポリアミド)繊維から形成される紙などにより形成されていてもよい。また、基材19は、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)などのセラミック材料により形成されていてもよい。基材19は、各層に形成される導電性パターンの層間を絶縁できればよい。
<第1端子パターン及び第2端子パターン>
図5~図11に示すように、第1層~第6層の各層には、第1端子パターン21と第2端子パターン22とが間隔を空けて設けられている。多層基板60の基板面の法線方向に見たとき、各層の第1端子パターン21は、互いに重なる位置に配置されている。多層基板60の基板面の法線方向に見たとき、各層の第2端子パターン22は、互いに重なる位置に配置されている。第1端子パターン21及び第2端子パターン22は、銅箔により形成されている。本実施の形態では、第1端子パターン21及び第2端子パターン22は、いずれも矩形板状に形成されている。第1端子パターン21及び第2端子パターン22のそれぞれは、導電性パターンの1つである。
第1端子パターン21には、円筒状のスルーホール16が形成されている。スルーホール16は、多層基板60を貫通している。スルーホール16の内壁には、不図示のめっき層が形成されている。各層の第1端子パターン21は、スルーホール16を介して、互いに同電位になるように接続されている。本実施の形態では、各層の第1端子パターン21には、5つのスルーホール16が設けられている。
第2端子パターン22には、円筒状のスルーホール43が形成されている。スルーホール43は、多層基板60を貫通している。スルーホール43の内壁には、不図示のめっき層が形成されている。各層の第2端子パターン22は、スルーホール43を介して、互いに同電位になるように接続されている。本実施の形態では、各層の第2端子パターン22には、スルーホール16よりも大きい1つのスルーホール43が設けられている。
第1端子パターン21は、不図示の配線部材(例えば、配線パターン又はハーネス)を介して、界磁用電力半導体モジュール120に接続されている。スルーホール43には、ピン端子187が挿入されている。第2端子パターン22は、はんだ51によりピン端子187に接続されている。第2端子パターン22は、ピン端子187を介して正極側導体125に接続されている。なお、遮断機構30には方向性がないので、スルーホール16にピン端子187が挿入され、第1端子パターン21がピン端子187に接続されてもよい。この場合、第2端子パターン22は、界磁用電力半導体モジュール120に接続される。
<ヒューズパターン>
ヒューズパターン31は、多層基板60の内層、すなわち第2層~第5層のいずれかに設けられている。ヒューズパターン31は、多層基板60の内層のみ、例えば、多層基板60の内層のいずれか1層のみに形成されている。ヒューズパターン31は、第1端子パターン21と第2端子パターン22とを接続している。
本実施の形態では、ヒューズパターン31は、多層基板60の第3層に設けられている。ヒューズパターン31は、銅箔により形成されている。ヒューズパターン31は、第1端子パターン21及び第2端子パターン22と同様の材料により形成されている。
ヒューズパターン31は、第1端子側基部33と、第2端子側基部34と、ヒューズ部35と、を有している。第1端子側基部33は、ヒューズパターン31の一端に形成されている。第1端子側基部33は、第1端子パターン21に接続されている。第2端子側基部34は、ヒューズパターン31の他端に形成されている。第2端子側基部34は、第2端子パターン22に接続されている。ヒューズ部35は、第1端子側基部33と第2端子側基部34との間を接続している。ヒューズ部35は、2枚の基材19によって挟まれている。これにより、ヒューズ部35は、多層基板60の内部に密閉されている。
ヒューズ部35は、矩形板状に形成されている。電流の経路において、ヒューズ部35は、第1端子側基部33の断面積及び第2端子側基部34の断面積のいずれよりも小さい断面積を有している。また、電流の経路において、ヒューズ部35は、第1端子パターン21の断面積及び第2端子パターンの断面積のいずれよりも小さい断面積を有している。ヒューズ部35は、過電流が流れたときに溶断する溶断部である。ヒューズ部35の抵抗値[Ω]は、ヒューズ部35の長さ及び断面積の一方又は双方が調整されることによって調整されている。
ヒューズパターン31、第1端子パターン21、第2端子パターン22、スルーホール16及びスルーホール43は、導電性を有する材料により形成されている。例えば、ヒューズパターン31、第1端子パターン21、第2端子パターン22、スルーホール16及びスルーホール43は、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、すず(Sn)、アルミニウム(Al)、銅合金、ニッケル(Ni)合金、金合金、銀合金、すず合金、アルミニウム合金のいずれかにより形成されている。ヒューズパターン31、第1端子パターン21、第2端子パターン22、スルーホール16及びスルーホール43は、同一の材料により形成されていてもよいし、互いに異なる材料により形成されていてもよい。
制御基板124は、電力変換装置300の筐体部140の内部において、ポッティング材150によって封止されている。したがって、遮断機構30の周囲もポッティング材150によって封止されている。
<短絡電流による溶断>
ここで、スイッチング素子が短絡故障した場合を例に、ヒューズパターン31の動作と直流電流の遮断原理について説明する。界磁用電力半導体モジュール120が短絡すると、遮断機構30には短絡電流が流れる。
短絡電流は、通常動作時の電流よりも大きい。ヒューズ部35の断面積は他の導電性パターンの断面積よりも小さく、ヒューズ部35の抵抗値は他の導電性パターンの抵抗値よりも大きい。このため、ヒューズ部35の発熱量が他の導電性パターンの発熱量よりも大きくなり、局所的に温度上昇することからヒューズ部35が溶断する。
ヒューズ部35が溶断すると、溶断部を挟んで対向するヒューズパターン31の端部同士を繋ぐように、アーク放電が発生する。遮断される電流が直流電流の場合、電流の零点が存在しないため、ヒューズ部35が溶断してもアーク放電が発生し続け、電流が流れ続ける。電流が流れ続けると、界磁用電力半導体モジュール120だけでなく、閉回路内にあるその他の電子部品及び配線パターン等が発熱し、電力変換装置300が損傷する懸念がある。そのため、強制的に電流を減少させ、零点を作り出し、アーク放電を遮断する必要がある。
閉回路の回路方程式は、式(1)で表される。
Vin=i×(R+r)+L×di/dt ・・・(1)
ここで、Vinは、正極側端子190と負極側端子191との間の電圧である。iは、閉回路を流れる電流である。Rは、ヒューズ部35を除く閉回路の抵抗値である。rは、ヒューズ部35の抵抗値である。ただし、アーク放電発生後のrは、アーク放電の抵抗値である。Lは、閉回路のリアクタンスである。tは時間である。
アーク放電発生後はR<<rになり、(R+r)≒rと近似できるため、式(1)を式(2)に変形できる。
di/dt=(Vin-i×r)/L ・・・(2)
式(2)より、電流を減少させるには、左辺のdi/dtを負(di/dt<0)にする必要がある。このため、アーク放電電圧(i×r)を電圧Vinよりも高くする必要がある。アーク放電電圧を高くするには、アーク放電の抵抗値rを大きくすればよい。アーク放電の抵抗値rは、一般的に式(3)で表される。
r=L/(σ×Ar) ・・・(3)
ここで、Lは、アーク放電の長さ[m]である。σは、アーク放電の電気伝導率[S/m]である。Arは、アーク放電の断面積[m]である。
式(3)より、アーク放電の抵抗値rを大きくするには、アーク放電の長さLを長くするか、アーク放電の径を細くして断面積Arを小さくするか、アーク放電の電気伝導率σを低くすればよい。
<比較例>
比較例として、基板の外層にヒューズパターンが設けられる場合を考える。基板の外層に発生したアーク放電は、空気中において自由に変形することができる。このため、アーク放電の径が制限されることはない。よって、アーク放電の径が太くなり、アーク放電の断面積Arが大きくなる。そのため、アーク放電の抵抗値r、及びアーク放電電圧(i×r)が小さくなる。したがって、式(2)のdi/dtが正になり、電流を遮断できない可能性がある。
ヒューズパターンが溶断したときには、導電物を含む溶断物が生じる。比較例では、ヒューズパターンが基板の外層に設けられているため、溶断物が他の回路に飛散し、電気部品を破損する恐れがある。また、ヒューズパターンが基板の外層に設けられている場合、ヒューズパターンを覆うような飛散防止パターンが設けられにくい。このため、通常の回路動作時、及び短絡遮断時の電磁ノイズを遮蔽することができず、電磁ノイズが他の電気部品に悪影響を与え、誤動作する可能性がある。
ヒューズパターンの断面積が小さくなっている部分は、他のパターンよりも抵抗値が大きいため、通常の回路動作時の発熱量が大きくなる。比較例では、この部分は外側に設けられているため、熱が拡散しにくい。そのため、通常の回路動作時であってもヒューズパターンの温度が高くなり、ヒューズパターンが破損する恐れがある。
<ヒューズ部及びポッティング材の作用>
そこで、本実施の形態では、上述したように、ヒューズパターン31は、多層基板60の内層に設けられている。
図12は、ヒューズパターンが多層基板の内層に配置された場合と、ヒューズパターンが多層基板の外層に配置された場合と、におけるアーク放電電圧の実測結果を示すグラフである。ヒューズ部35の長さが長くなると、アーク放電電圧が高くなる。また、ヒューズパターン31が多層基板60の外層に配置された場合よりも、ヒューズパターン31が多層基板60の内層に配置された場合の方が、アーク放電電圧が高くなる。
ヒューズパターン31は多層基板60の内層に配置されているため、ヒューズパターン31の周囲は基材19により囲まれている。よって、アーク放電は、基材19により囲まれた空間に制限されるため、アーク放電の断面積Arが大きくならない。また、基材19がアーク放電にさらされることにより、基材19から分解ガスが発生する。このため、アーク放電の断面積Arは、アブレーション効果によって、基材19により囲まれた空間の断面積よりも小さくなる。
式(3)に示したように、アーク放電の抵抗値rは、アーク放電の断面積Arに反比例する。つまり、アーク放電の断面積Arが小さくなると、アーク放電の抵抗値rが高くなり、アーク放電電圧(i×r)が高くなる。よって、式(2)のdi/dtを負にすることができるため、溶断後に発生したアーク放電電流を次第に減少させ、電流を遮断することができる。
なお、式(3)に示したように、アーク放電の長さLが長くなるに従って、アーク放電の抵抗値rが大きくなる。式(2)に示したように、アーク放電電圧(i×r)が電圧Vinよりも高くなり、di/dtが負になるように、ヒューズ部35の長さが設定されればよい。ヒューズ部35が溶断すれば、ヒューズ部35の断面積及び長さ等の形状は、任意の形状に設定することができる。
また、本実施の形態では、上述したように、遮断機構30の周囲をポッティング材150が覆っている。この構成によれば、基材19及びポッティング材150によってヒューズパターン31が押さえつけられていることから、多層基板60の剥離を防止することができる。さらに、ヒューズパターン31は、基材19によって囲まれているだけでなく、ポッティング材150によっても囲まれているため、ヒューズパターン31の溶断物が他の回路に飛散することを抑制できる。
また、本実施の形態では、制御基板124は、ポッティング材150を介して、筐体部140と熱的に接続されている。すなわち、遮断機構30は、ポッティング材150を介して、筐体部140と熱的に接続されている。このため、ヒューズパターン31の放熱性を高めることができ、電力変換装置300が通常動作する際のヒューズパターン31の温度上昇が低減できる。
さらに、スルーホール43には、ピン端子187がはんだ付けされている。ピン端子187は、制御基板124の厚さ方向に沿ってスルーホール43に挿入されている。ピン端子187のヤング率が基材19のヤング率よりも大きい場合、ピン端子187による多層基板60の剥離防止効果も得られる。これにより、溶断後のアーク放電電圧が高くなることから、電流の遮断効果が向上する。
第1端子パターン21及び第2端子パターン22の間に印加される電圧Vinに関し、一般的に印加電圧が20V以上であるとアーク放電が発生し易くなるため、アーク放電の遮断効果を得やすくなる。すなわち、遮断機構30に印加される電圧が20V以上の直流電圧であると、アーク放電の遮断効果が得られやすい。なお、印加電圧が20V未満であり、溶断後にアーク放電が生じない場合であっても、ヒューズパターン31が内層に設けられることによる溶断物の飛散防止効果が得られる。
図11では、ヒューズパターン31は第3層に形成されているが、内層に形成されていれば、第2層~第5層のどの層に形成されていてもよい。例えば、ヒューズパターン31が筐体部140に近い第5層に設けられている場合、ポッティング材150と基材19とによる押さえつけ効果が向上するため、多層基板60の剥離防止効果が向上する。
<変形例1-1>
図13は、本実施の形態の変形例1-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す断面図である。図13には、図11と対応する断面が示されている。図13に示すように、遮断機構30においてスルーホール16の内部には、ポッティング材150が充填されていてもよい。スルーホール16の内部にポッティング材150が充填されることによって、制御基板124の厚さ方向にポッティング材150が貫通する形状となることから、ヒューズパターン31が溶断する際の溶断物が他の回路に飛散することを抑制でき、さらに多層基板60の剥離防止効果がより発揮される。
ポッティング材150に熱伝導フィラーが含有されている場合、スルーホール16の内径は、熱伝導フィラーの粒径よりも大きいのが望ましい。これにより、スルーホール16内部にポッティング材150が充填されやすくなる。一般に熱伝導フィラーの粒径は数μm~200μmであるため、スルーホール16の内径は200μmよりも大きいのが望ましい。
<変形例1-2>
図14は、本実施の形態の変形例1-2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す断面図である。図14に示すように、第1端子パターン21には、界磁用電力半導体モジュール120が接続されている。界磁用電力半導体モジュール120は、端子188を有している。端子188は、はんだ52によって第1端子パターン21に接続されている。
ポッティング材150は、界磁用電力半導体モジュール120を覆うように充填されている。つまり、ポッティング材150は、界磁用電力半導体モジュール120を覆うような厚さに形成されている。したがって、遮断機構30上部を覆うポッティング材150の厚さを厚くすることができるため、多層基板60の剥離防止効果が向上する。
<変形例1-3>
図15は、本実施の形態の変形例1-3に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す断面図である。図15に示すように、電力変換装置300は、シールド199を有していてもよい。シールド199は、遮断機構30の上部を覆うように配置されている。多層基板60の基板面の法線方向に見たとき、シールド199は、ヒューズパターン31と重なって配置されている。シールド199は、ヒューズパターン31からの電磁ノイズを遮蔽する機能を有している。シールド199は、ポッティング材150によって支持されている。
シールド199は、筐体部140と同様の材料によって構成されている。シールド199の剛性は、ポッティング材150の剛性よりも高い。シールド199が遮断機構30の上部を覆うように配置されている場合、多層基板60の剥離防止効果が向上する。さらに、通常動作時のヒューズパターン31の発熱をシールド199に放熱できることから、ヒューズパターン31の温度上昇を低減できる。
<変形例1-4>
図16~図19は、本実施の形態の変形例1-4に係る電力変換装置の遮断機構の要部を示す平面図である。図7に示した構成では、ヒューズ部35は矩形板状に形成されていた。しかしながら、ヒューズ部35の形状はこれに限られない。ヒューズ部35は、他の部分よりも断面積が小さくなるように形状であれば、どのような形状を有していてもよい。
図16~図19に示すように、板状の導電性パターンの片側又は両側に切欠きが設けられることにより、ヒューズ部35の断面積が減らされていてもよい。切欠きの形状は、矩形以外にも三角形、五角形、台形、ひし形、平行四辺形、円形、楕円形等の任意の形状とされてもよい。切欠きは、1個に限らず、複数個設けられてもよい。また、複数の切欠きが、配線の長さ方向の異なる位置に、千鳥状に互い違いに、又は不規則に配置されてもよい。
図16に示す例では、ヒューズ部35の両側に円弧状の切欠きが形成されている。図17に示す例では、ヒューズ部35の片側に矩形状の切欠きが形成されている。図18に示す例では、ヒューズ部35の片側に三角形状の切欠きが形成されている。図19に示す例では、ヒューズ部35の両側に矩形状の切欠きが形成され、両側の切欠きが互い違いに配置されている。
以上説明したように、本実施の形態に係る電力変換装置300は、半導体素子と、遮断機構30と、筐体部140と、を備えている。半導体素子は、例えば、界磁用電力半導体モジュール120、固定子用電力半導体モジュール121、又はこれらに搭載されている電力半導体スイッチング素子である。遮断機構30は、半導体素子と電気的に接続されている。遮断機構30は、過電流を遮断するように構成されている。筐体部140は、半導体素子及び遮断機構30を収容するように構成されている。
遮断機構30は、複数の導体層と複数の絶縁部材とを有する多層基板60により形成されている。複数の導体層は、多層基板60の内部に形成された導体層である内層を含んでいる。遮断機構30は、過電流が流れたときに溶断するヒューズパターン31を有している。ヒューズパターン31は、複数の導体層のうち多層基板60の内層に形成されている。筐体部140の内部には、ポッティング材150が充填されている。ポッティング材150は、第1樹脂部材の一例である。
この構成によれば、ヒューズパターン31が多層基板60の内層に形成されているため、ヒューズパターン31の周囲は、多層基板60の絶縁部材によって囲まれている。過電流によりヒューズパターン31が溶断した後には、アーク放電が発生する場合がある。しかしながら、ヒューズパターン31の周囲が絶縁部材によって囲まれているため、アーク放電は絶縁部材により囲まれた空間に制限され、アーク放電の断面積が大きくならない。また、多層基板60の絶縁部材がアーク放電にさらされることにより、絶縁部材から分解ガスが発生する。このため、アーク放電の断面積は、アブレーション効果によって、絶縁部材により囲まれた空間の断面積よりも小さくなる。その結果、アーク放電の断面積に反比例するアーク放電の抵抗値が高くなり、アーク放電電圧が高くなる。よって、アーク放電電流を次第に減少させ、直流電流を遮断することができる。したがって、上記構成によれば、直流回路の過電流を遮断することができる。
また、上記構成によれば、ヒューズパターン31は多層基板60の内層に設けられているので、ヒューズパターン31の溶断物等が他の回路に飛散することを抑制できる。
ヒューズパターン31が溶断する際には、多層基板60の内部で高いエネルギーが生じる。このため、ヒューズパターン31と絶縁部材とが剥離し、ヒューズパターン31の溶断部が設けられた空間が拡大してしまうおそれがある。この場合、アーク放電の断面積が大きくなり、アーク放電を遮断できなくなる懸念がある。しかしながら、上記構成によれば、ポッティング材150及び筐体部140によって多層基板60を押さえつけることができるため、ヒューズパターン31が溶断する際に生じるエネルギーによって多層基板60が剥離してしまうのを抑制することができる。したがって、上記構成によれば、直流回路の過電流をより確実に遮断することができる。
また、上記構成では、ヒューズパターン31は、多層基板60の導体層に形成されている。このため、チップ型の過電流遮断用ヒューズ、又は管ヒューズが別途設けられる構成と比較すると、電力変換器の製造コストを低減することができる。
本実施の形態に係る電力変換装置300において、多層基板60は、プリント基板である。この構成によれば、噴流はんだを用いた端子の接続が可能であるため、製造工数を削減することができる。
本実施の形態に係る電力変換装置300において、遮断機構30は、第1端子パターン21と、第2端子パターン22と、を有している。第1端子パターン21は、ヒューズパターン31の一端に接続されている。第2端子パターン22は、ヒューズパターン31の他端に接続されている。第2端子パターン22には、多層基板60を貫通するスルーホール43が形成されている。スルーホール43には、ピン端子187が挿入されている。スルーホール43は、第1スルーホールの一例である。ピン端子187は、端子の一例である。この構成によれば、ピン端子187による多層基板60の剥離防止効果が得られるため、アーク放電電圧を高くすることができ、電流の遮断効果が向上する。第1スルーホールは、第1端子パターン21に形成されていてもよい。
本実施の形態に係る電力変換装置300において、遮断機構30は、第1端子パターン21と、第2端子パターン22と、を有している。第1端子パターン21は、ヒューズパターン31の一端に接続されている。第2端子パターン22は、ヒューズパターン31の他端に接続されている。第1端子パターン21には、多層基板60を貫通するスルーホール16が形成されている。スルーホール16には、ポッティング材150が充填されている。スルーホール16は、第1スルーホールの一例である。ポッティング材150は、第1樹脂部材の一例である。この構成によれば、ポッティング材150による多層基板60の剥離防止効果が得られるため、アーク放電電圧を高くすることができ、電流の遮断効果が向上する。第1スルーホールは、第2端子パターン22に形成されていてもよい。
本実施の形態に係る電力変換装置300において、遮断機構30に供給される電圧は、20V以上の直流電圧である。この構成によれば、ヒューズパターン31の溶断後にアーク放電が発生しやすくなるため、アーク放電の遮断効果が得られやすくなる。
本実施の形態に係る電力変換装置300において、ポッティング材150は、界磁用電力半導体モジュール120を覆うように充填されている。界磁用電力半導体モジュール120は、半導体素子の一例である。この構成によれば、遮断機構30を覆うポッティング材150の厚さを厚くすることができるため、多層基板60の剥離防止効果が向上する。
本実施の形態に係る電力変換装置300は、シールド199をさらに備えている。シールド199は、遮断機構30を覆うように配置されている。シールド199の剛性は、ポッティング材150の剛性よりも高い。この構成によれば、多層基板60の剥離防止効果が向上する。さらに、ヒューズパターン31からの電磁ノイズをシールド199によって遮蔽できるとともに、ヒューズパターン31で発生した熱をシールド199を介して効率良く放熱することができる。
本実施の形態に係る回転電機1000は、本実施の形態に係る電力変換装置300と、回転電機本体部200と、を備えている。回転電機本体部200は、回転子軸4と、回転子軸4と一体に回転する回転子6と、回転子6の径方向外側に配置された固定子3と、回転子6及び固定子3の外側を覆うハウジング10を有している。この構成によれば、回転電機1000において、上記と同様の効果が得られる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る電力変換装置について説明する。図20~図25は、本実施の形態に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。図20~図25には、多層基板60の第1層~第6層の構成がそれぞれ示されている。図26は、図20のXXVI-XXVI断面を示す断面図である。なお、実施の形態1と同様の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態に係る電力変換装置300は、ヒューズパターン31の溶断物の飛散を防止する飛散防止パターンを有する点で、実施の形態1と異なっている。飛散防止パターンは、多層基板60が有する複数の導電性パターンのいずれかによって形成されている。飛散防止パターンは、多層基板60の第1層~第6層のうち、ヒューズパターン31が形成された層とは異なる層に形成されている。多層基板60の基板面の法線方向に見たとき、飛散防止パターンは、ヒューズパターン31の溶断部の少なくとも一部、すなわちヒューズ部35の少なくとも一部と重なって配置されている。
本実施の形態では、複数の飛散防止パターンが形成されている。第1飛散防止パターン40aと、第2飛散防止パターン40bとは、互いに異なる層に形成されている。
第1飛散防止パターン40aは、第1層に形成されている。すなわち、第1飛散防止パターン40aは、ヒューズパターン31が形成された層よりもリヤ側の層に形成されている。第1層において、第1飛散防止パターン40aは、第2端子パターン22と接続されており、第1端子パターン21から分離されている。
第2飛散防止パターン40bは、第6層に形成されている。すなわち、第2飛散防止パターン40bは、ヒューズパターン31が形成された層よりもフロント側の層に形成されている。第6層において、第2飛散防止パターン40bは、第1端子パターン21と接続されており、第2端子パターン22から分離されている。
第1端子パターン21と第2端子パターン22とは、ヒューズパターン31を介してのみ電気的に接続されている。このため、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bには、電流が流れない。
第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bはいずれも、ヒューズ部35の全体を覆う矩形板状に形成されている。多層基板60の基板面の法線方向に見たとき、第1飛散防止パターン40aは、ヒューズ部35の少なくとも一部と重なっている。同方向に見たとき、第2飛散防止パターン40bは、ヒューズ部35の少なくとも一部と重なっている。
第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bは、例えば銅箔により形成されている。第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bは、ヒューズパターン31と同様の材料によって形成されている。
本実施の形態では、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bが、ヒューズパターン31が設けられた層とは異なる層に設けられている。第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bは、基材19のヤング率よりも高いヤング率を有している。基板面の法線方向に見たとき、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bはいずれも、ヒューズパターン31の溶断部すなわちヒューズ部35と重なっている。
したがって、ヒューズパターン31が溶断した際には、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bによって、ヒューズパターン31の溶断物が他の回路に飛散することを抑制できる。さらに、基材19よりもヤング率の高い第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bが設けられることによって、多層基板60の剥離防止効果がより発揮され、アーク放電の遮断効果が向上する。
また、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bは、基材19の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有している。これにより、電力変換装置300が通常動作する際のヒューズパターン31の発熱を第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bへ放熱することができることから、ヒューズパターン31の温度上昇を低減できる。さらに、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bが設けられることにより、ヒューズパターン31から放射されるノイズを抑制することができる。
<変形例2-1>
図27~図32は、本実施の形態の変形例2-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。図27~図32には、多層基板60の第1層~第6層の構成がそれぞれ示されている。図33は、図27のXXXIII-XXXIII断面を示す断面図である。
図20~図26に示した構成では、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bのそれぞれが多層基板60の外層に形成されているが、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bのそれぞれは多層基板60の内層に形成されていてもよい。
図27~図33に示すように、第1飛散防止パターン40aは、多層基板60の内層である第2層に形成されている。第2飛散防止パターン40bは、多層基板60の内層である第4層に形成されている。第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bはいずれも、ヒューズパターン31の形成された第3層と隣り合う層に形成されている。
第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bのそれぞれが多層基板60の内層に形成されることにより、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bのそれぞれとヒューズパターン31との間の基材19の厚さを薄くすることができる。このため、ヒューズパターン31の溶断物が他の回路に飛散することをより抑制することができる。また、多層基板60の剥離防止効果がより発揮され、アーク放電の遮断効果が向上する。さらに、電力変換装置300が通常動作する際のヒューズパターン31の温度上昇を低減できる。
このように、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bは、ヒューズパターン31と異なる層であれば、外層及び内層のいずれにも配置することができる。
<変形例2-2>
図34~図39は、本実施の形態の変形例2-2に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。図34~図39には、多層基板60の第1層~第6層の構成がそれぞれ示されている。
図34~図39に示すように、第1飛散防止パターン40aは、第1端子パターン21及び第2端子パターン22のいずれからも分離されている。このため、第1飛散防止パターン40aは、ヒューズパターン31とは異なる電位を有している。同様に、第2飛散防止パターン40bは、第1端子パターン21及び第2端子パターン22のいずれからも分離されている。このため、第2飛散防止パターン40bは、ヒューズパターン31とは異なる電位を有している。
ヒューズパターン31が溶断した後には、ヒューズパターン31の溶断物によって、ヒューズパターン31の残存部と、第1飛散防止パターン40a又は第2飛散防止パターン40bと、が電気的に接続されてしまう場合がある。本変形例では、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bのそれぞれが第1端子パターン21及び第2端子パターン22のいずれからも分離されているため、上記の場合であっても短絡電流が流れ続けてしまうのを防止できる。
<変形例2-3>
図40~図45は、本実施の形態の変形例2-3に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。図40~図45には、多層基板60の第1層~第6層の構成がそれぞれ示されている。
図40~図45に示すように、第1飛散防止パターン40aは、第1端子パターン21及び第2端子パターン22のいずれからも分離されている。このため、第1飛散防止パターン40aは、ヒューズパターン31とは異なる電位を有している。同様に、第2飛散防止パターン40bは、第1端子パターン21及び第2端子パターン22のいずれからも分離されている。このため、第2飛散防止パターン40bは、ヒューズパターン31とは異なる電位を有している。
本変形例では、第1層~第6層の各層に、第1連結パターン44a及び第2連結パターン44bが設けられている。第1連結パターン44a及び第2連結パターン44bは、銅箔により形成されており、導電性を有している。第1連結パターン44a及び第2連結パターン44bは、第1端子パターン21及び第2端子パターン22と同様の材料により形成されている。第1連結パターン44a及び第2連結パターン44bは、本例では矩形板状の形状を有している。
各層の第1連結パターン44aは、基板面の法線方向に見たとき互いに重なる位置に配置されている。各層において、第1連結パターン44aは、第1端子パターン21及び第2端子パターン22のいずれからも分離されている。第1連結パターン44aには、筒状のスルーホール45aが設けられている。スルーホール45aは、多層基板60を貫通し、多層基板60の一方の基板面及び他方の基板面に開口している。スルーホール45aは、複数形成されていてもよい。各層の第1連結パターン44aは、スルーホール45aを介して電気的に接続されている。
各層の第2連結パターン44bは、基板面の法線方向に見たとき互いに重なる位置に配置されている。各層において、第2連結パターン44bは、第1端子パターン21及び第2端子パターン22のいずれからも分離されている。第2連結パターン44bには、筒状のスルーホール45bが設けられている。スルーホール45bは、多層基板60を貫通し、多層基板60の一方の基板面及び他方の基板面に開口している。スルーホール45bは、複数形成されていてもよい。各層の第2連結パターン44bは、スルーホール45bを介して電気的に接続されている。
本変形例では、第1連結パターン44a及び第2連結パターン44bが設けられているが、第1連結パターン44a及び第2連結パターン44bの一方のみが設けられていてもよい。
多層基板60の基板面と平行な面内において、ヒューズパターン31の延伸方向をY方向とし、Y方向と直交する方向をX方向とする。図40~図45では、左右方向がY方向であり、上下方向がX方向である。このとき、第1連結パターン44a及び第2連結パターン44bはいずれも、ヒューズパターン31に対してX方向の一方側に配置されている。
第1連結パターン44aは、基板面の法線方向に見て、Y方向におけるヒューズパターン31の中央部よりも、Y方向の一方側に寄って配置されている。第2連結パターン44bは、基板面の法線方向に見て、Y方向におけるヒューズパターン31の中央部よりも、Y方向の他方側に寄って配置されている。なお、溶断部であるヒューズ部35は、Y方向におけるヒューズパターン31の中央部に設けられている。
各層において、第1連結パターン44aは、X方向における第1端子パターン21の一方側に、第1端子パターン21と間隔を空けて配置されている。各層において、第2連結パターン44bは、X方向における第2端子パターン22の一方側に、第2端子パターン22と間隔を空けて配置されている。
第1飛散防止パターン40aは、同じ層に設けられた第1連結パターン44a及び第2連結パターン44bに電気的及び熱的に接続されている。同様に、第2飛散防止パターン40bは、同じ層に設けられた第1連結パターン44a及び第2連結パターン44bに電気的及び熱的に接続されている。これにより、第1飛散防止パターン40aと第2飛散防止パターン40bとを同電位にすることができるため、ノイズ遮蔽効果が向上する。
さらに、例えば第6層の第1連結パターン44a又は第2連結パターン44bと、筐体部140に構成されている凸部(図示せず)と、が電気的に接続されていてもよい。この場合、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bの電位を筐体部140と同電位すなわちグランド電位にすることができる。このため、ノイズ遮蔽効果がさらに向上する。また、第6層の第1連結パターン44a又は第2連結パターン44bと、筐体部140に構成されている凸部(図示せず)と、が熱的に接続している場合、電力変換装置300が通常動作する際のヒューズパターン31の発熱を、基材19、第1飛散防止パターン40a、第2飛散防止パターン40b、スルーホール45a、スルーホール45b、第1連結パターン44a及び第2連結パターン44bを介して、筐体部140へ放熱することができる。このため、ヒューズパターン31の温度上昇を低減できる。
第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bは、ヒューズパターン31と同じ厚さを有していてもよいし、ヒューズパターン31とは異なる厚さを有していてもよい。例えば、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bの厚さがヒューズパターン31の厚さよりも大きい場合、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bの剛性が向上することから、多層基板60の剥離防止効果が向上する。さらに、通常動作時のヒューズパターン31の発熱を、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bへ放熱しやすくなることから、ヒューズパターン31の温度上昇を低減できる。
以上説明したように、本実施の形態に係る電力変換装置300において、遮断機構30は、ヒューズパターン31の溶断物の飛散を防止する第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bを有している。第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bのそれぞれは、多層基板60の複数の導体層のうちヒューズパターン31とは異なる導体層に形成されている。第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bのそれぞれは、多層基板60の基板面の法線方向に見たとき、ヒューズパターン31の溶断部の少なくとも一部と重なっている。この構成によれば、ヒューズパターン31の溶断物が他の回路に飛散することを抑制できる。
本実施の形態に係る電力変換装置300において、多層基板60の複数の導体層は、多層基板60の内部に形成された導体層として、ヒューズパターン31の形成された内層とは異なる別の内層を有している。第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bのそれぞれは、多層基板60の上記別の内層に形成されている。この構成によれば、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bのそれぞれとヒューズパターン31との間の絶縁部材の厚さを薄くすることができるため、ヒューズパターン31の溶断物が他の回路に飛散することをより抑制することができる。
本実施の形態に係る電力変換装置300において、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bのそれぞれは、グランド電位を有している。この構成によれば、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bによるヒューズパターン31のノイズ遮蔽効果が向上する。
実施の形態3.
実施の形態3に係る電力変換装置について説明する。図46は、本実施の形態に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す断面図である。なお、実施の形態1又は2と同様の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態に係る電力変換装置300は、遮断機構30が形成されている多層基板60と、筐体部140と、の間に樹脂部材80が設けられている点で、実施の形態1と異なっている。図46に示すように、樹脂部材80は、遮断機構30と筐体部140との間に形成されている。多層基板60の基板面の法線方向に見たとき、樹脂部材80は、ヒューズパターン31と重なって配置されている。
樹脂部材80は、筐体部140の側壁131のヤング率、及びポッティング材150のヤング率のいずれよりも低いヤング率を有している。例えば、樹脂部材80のヤング率は、数十MPaのオーダーであり、例えば10MPa~30MPaである。例えば、樹脂部材80は、ゴム材、シリコンゴム、シリコンゲル等により形成されている。
本実施の形態では、側壁131及びポッティング材150よりも強度の低い樹脂部材80が設けられているため、ヒューズパターン31が溶断した際、基材19を貫通して飛散した溶断物は、樹脂部材80に吸収される。したがって、周囲に溶断物が飛散することを防止でき、短絡電流の遮断を確実に維持することができる。
樹脂部材80は、ヒューズパターン31が溶断した際に生じるアーク放電を消弧する作用を有する樹脂材によって形成されていてもよい。一般に、アークは、電源電圧が20V以上の場合に発生する。電力変換装置300において、バッテリ500の電圧が20V以上の場合、ヒューズパターン31の溶断後にアークが発生する場合がある。アーク放電を消弧する作用を有する樹脂材によって樹脂部材80が形成されることにより、アーク放電による短絡電流の通電が継続されてしまうのを抑制することができ、ヒューズパターン31の溶断後に速やかに電流を遮断することができる。
樹脂部材80は、ポッティング材150の熱伝導率よりも大きい熱伝導率を有していてもよい。また、樹脂部材80は、多層基板60及び筐体部140に対して熱的に接続されていてもよい。この場合、電力変換装置300が通常動作する際のヒューズパターン31の発熱を、樹脂部材80を介して筐体部140に放熱することができ、ヒューズパターン31の温度上昇を低減できる。
<変形例3-1>
図47は、本実施の形態の変形例3-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す断面図である。図47に示すように、筐体部140は、凸部140aを有していてもよい。樹脂部材80は、多層基板60に形成されている遮断機構30と、筐体部140と、の間に設けられている。凸部140aによって樹脂部材80の厚さが小さくなるため、樹脂部材80の熱抵抗が小さくなる。したがって、電力変換装置300が通常動作する際のヒューズパターン31の温度上昇をさらに低減できる。
以上説明したように、本実施の形態に係る電力変換装置300では、遮断機構30と筐体部140との間に樹脂部材80が設けられている。樹脂部材80は、第2樹脂部材の一例である。樹脂部材80は、ポッティング材150のヤング率よりも低いヤング率を有している。この構成によれば、ヒューズパターン31が溶断した際、多層基板60の絶縁部材を貫通して飛散した溶断物は、樹脂部材80に吸収される。したがって、周囲に溶断物が飛散することを防止でき、短絡電流の遮断を確実に維持することができる。
実施の形態4.
実施の形態4に係る電力変換装置について説明する。図48~図53は、本実施の形態に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。図48~図53には、多層基板60の第1層~第6層の構成がそれぞれ示されている。なお、実施の形態1~3のいずれかと同様の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態に係る電力変換装置300は、スルーホール17が設けられている点で実施の形態1と異なっている。
図48~図53に示すように、多層基板60には、スルーホール16及びスルーホール43とは別に、スルーホール17が形成されている。スルーホール17は、基板面の法線方向に見たとき、ヒューズパターン31の周囲に形成されている。本実施の形態では、基板面の法線方向に見たとき、4つのスルーホール17がヒューズパターン31を挟んで両側に2つずつ配置されている。スルーホール17のそれぞれは、多層基板60を貫通している。
第1層~第6層の各層において、スルーホール17のそれぞれの周囲には、ランド23が形成されている。ランド23は、ヒューズパターン31と同様の材料により形成されている。各層において、ランド23は、第1端子パターン21及び第2端子パターン22から分離されている。第3層のランド23は、ヒューズパターン31から分離されている。
スルーホール17の内壁には、不図示のめっき層が形成されている。各層のランド23は、スルーホール17を介して電気的に接続されていてもよい。ランド23及びスルーホール17は、ヒューズパターン31とは異なる電位を有している。
本実施の形態では、スルーホール17が形成されていることにより、多層基板60の厚さ方向の強度が向上する。したがって、多層基板60の剥離防止効果が向上し、ヒューズパターン31が溶断した後の電流遮断性能が向上する。
スルーホール17の内部は空間であってもよいし、スルーホール17の内部にはポッティング材150が充填されていてもよい。スルーホール17の内部にポッティング材150が充填されている場合、多層基板60の剥離防止効果がさらに向上する。
<変形例4-1>
図54~図59は、本実施の形態の変形例4-1に係る電力変換装置の遮断機構の構成を示す平面図である。図54~図59には、多層基板60の第1層~第6層の構成がそれぞれ示されている。
図54~図59に示すように、スルーホール17は、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bと接続されていてもよい。第2層において、スルーホール17は、第1飛散防止パターン40aに形成されている。第4層において、スルーホール17は、第2飛散防止パターン40bに形成されている。これにより、第2層の第1飛散防止パターン40aと、第4層の第2飛散防止パターン40bと、第1層、第3層、第5層及び第6層のランド23とは、スルーホール17を介して電気的に接続されている。
これにより、多層基板60の厚さ方向の強度がさらに向上するため、多層基板60の剥離防止効果がさらに向上する。
以上説明したように、本実施の形態に係る電力変換装置300において、ヒューズパターン31の周囲には、多層基板60を貫通するスルーホール17が形成されている。スルーホール17は、第2スルーホールの一例である。この構成によれば、スルーホール17によって多層基板60の剥離防止効果が向上する。
本実施の形態に係る電力変換装置300において、遮断機構30は、ヒューズパターン31の溶断物の飛散を防止する第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bを有している。第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bのそれぞれは、多層基板60の複数の導体層のうちヒューズパターン31とは異なる導体層に形成されている。第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bのそれぞれは、多層基板60の基板面の法線方向に見たとき、ヒューズパターン31の溶断部の少なくとも一部と重なっている。スルーホール17は、第1飛散防止パターン40a及び第2飛散防止パターン40bと接続されている。この構成によれば、多層基板60の厚さ方向の強度が向上するため、多層基板60の剥離防止効果が向上する。
本実施の形態に係る電力変換装置300において、スルーホール17には、ポッティング材150が充填されている。この構成によれば、多層基板60の厚さ方向の強度が向上するため、多層基板60の剥離防止効果が向上する。
上記の実施の形態及び変形例は、互いに組み合わせて実施することが可能である。
1 フロントブラケット、2 リヤブラケット、3 固定子、3a 固定子鉄心、3b 固定子巻線、4 回転子軸、5 界磁巻線、6 回転子、9 プーリ、10 ハウジング、11a 第1吸気口、11b 第2吸気口、12a 第1排気口、12b 第2排気口、16 スルーホール、17 スルーホール、19 基材、21 第1端子パターン、22 第2端子パターン、23 ランド、30 遮断機構、31 ヒューズパターン、33 第1端子側基部、34 第2端子側基部、35 ヒューズ部、40a 第1飛散防止パターン、40b 第2飛散防止パターン、43 スルーホール、44a 第1連結パターン、44b 第2連結パターン、45a スルーホール、45b スルーホール、51 はんだ、52 はんだ、60 多層基板、71 フロント側ベアリング、72 リヤ側ベアリング、73 第1冷却ファン、74 第2冷却ファン、80 樹脂部材、100 ブラシ、110 回転センサ、120 界磁用電力半導体モジュール、121 固定子用電力半導体モジュール、121U U相電力半導体モジュール、121V V相電力半導体モジュール、121W W相電力半導体モジュール、122 平滑コンデンサ、123 フィルタコア、124 制御基板、125 正極側導体、126 フィルタコンデンサ、127 フィルタコイル、130 カバー、131 側壁、132 底壁、132a 支柱、140 筐体部、140a 凸部、141 フィン、143 突部、150 ポッティング材、153 配線部材、171 上アーム電力半導体スイッチング素子、172 下アーム電力半導体スイッチング素子、173 正極側端子、174 負極側端子、175 交流端子、176 信号端子、177 放熱面、178 第3ねじ、179 第1ねじ、183 正極側端子、184 負極側端子、185 正極端子、186 負極端子、187 ピン端子、188 端子、190 正極側端子、191 負極側端子、192 正極側端子、193 一部分、194 負極側端子、195 正極側端子、196 負極側端子、197 第4ねじ、198 第5ねじ、199 シールド、200 回転電機本体部、211 接続バスバー、300 電力変換装置、500 バッテリ、501 正極側端子、502 負極側端子、503 正極側ケーブル、504 負極側ケーブル、1000 回転電機。

Claims (15)

  1. 半導体素子と、
    前記半導体素子と電気的に接続され、過電流を遮断する遮断機構と、
    前記半導体素子及び前記遮断機構を収容する筐体部と、
    を備え、
    前記遮断機構は、複数の導体層と複数の絶縁部材とを有する多層基板により形成されており、
    前記複数の導体層は、前記多層基板の内部に形成された導体層である内層を含んでおり、
    前記遮断機構は、前記過電流が流れたときに溶断するヒューズパターンを有しており、
    前記ヒューズパターンは、前記内層に形成されており、
    前記筐体部の内部には、第1樹脂部材が充填されており、
    前記遮断機構は、前記ヒューズパターンの溶断物の飛散を防止する飛散防止パターンを有しており、
    前記飛散防止パターンは、前記複数の導体層のうち前記ヒューズパターンとは異なる導体層に形成されており、
    前記飛散防止パターンは、前記多層基板の基板面の法線方向に見たとき、前記ヒューズパターンの溶断部の少なくとも一部と重なっている電力変換装置。
  2. 前記複数の導体層は、前記多層基板の内部に形成された導体層として、前記内層とは異なる別の内層を含んでおり、
    前記飛散防止パターンは、前記別の内層に形成されている請求項に記載の電力変換装置。
  3. 前記飛散防止パターンは、グランド電位を有している請求項又は請求項に記載の電力変換装置。
  4. 半導体素子と、
    前記半導体素子と電気的に接続され、過電流を遮断する遮断機構と、
    前記半導体素子及び前記遮断機構を収容する筐体部と、
    を備え、
    前記遮断機構は、複数の導体層と複数の絶縁部材とを有する多層基板により形成されており、
    前記複数の導体層は、前記多層基板の内部に形成された導体層である内層を含んでおり、
    前記遮断機構は、前記過電流が流れたときに溶断するヒューズパターンを有しており、
    前記ヒューズパターンは、前記内層に形成されており、
    前記筐体部の内部には、第1樹脂部材が充填されており、
    前記遮断機構と前記筐体部との間に第2樹脂部材が設けられている力変換装置。
  5. 前記第2樹脂部材は、前記第1樹脂部材のヤング率よりも低いヤング率を有している請求項に記載の電力変換装置。
  6. 半導体素子と、
    前記半導体素子と電気的に接続され、過電流を遮断する遮断機構と、
    前記半導体素子及び前記遮断機構を収容する筐体部と、
    を備え、
    前記遮断機構は、複数の導体層と複数の絶縁部材とを有する多層基板により形成されており、
    前記複数の導体層は、前記多層基板の内部に形成された導体層である内層を含んでおり、
    前記遮断機構は、前記過電流が流れたときに溶断するヒューズパターンを有しており、
    前記ヒューズパターンは、前記内層に形成されており、
    前記筐体部の内部には、第1樹脂部材が充填されており、
    前記ヒューズパターンの周囲には、前記多層基板を貫通する第2スルーホールが形成されている力変換装置。
  7. 前記遮断機構は、前記ヒューズパターンの溶断物の飛散を防止する飛散防止パターンを有しており、
    前記飛散防止パターンは、前記複数の導体層のうち前記ヒューズパターンとは異なる導体層に形成されており、
    前記飛散防止パターンは、前記多層基板の基板面の法線方向に見たとき、前記ヒューズパターンの溶断部の少なくとも一部と重なっており、
    前記第2スルーホールは、前記飛散防止パターンと接続されている請求項に記載の電力変換装置。
  8. 前記第2スルーホールには、前記第1樹脂部材が充填されている請求項又は請求項に記載の電力変換装置。
  9. 半導体素子と、
    前記半導体素子と電気的に接続され、過電流を遮断する遮断機構と、
    前記半導体素子及び前記遮断機構を収容する筐体部と、
    を備え、
    前記遮断機構は、複数の導体層と複数の絶縁部材とを有する多層基板により形成されており、
    前記複数の導体層は、前記多層基板の内部に形成された導体層である内層を含んでおり、
    前記遮断機構は、前記過電流が流れたときに溶断するヒューズパターンを有しており、
    前記ヒューズパターンは、前記内層に形成されており、
    前記筐体部の内部には、第1樹脂部材が充填されており、
    前記遮断機構を覆うように配置されたシールドをさらに備え、
    前記シールドの剛性は、前記第1樹脂部材の剛性よりも高い力変換装置。
  10. 前記多層基板は、プリント基板である請求項1~請求項9のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  11. 前記遮断機構は、前記ヒューズパターンの一端に接続された第1端子パターンと、前記ヒューズパターンの他端に接続された第2端子パターンと、を有しており、
    前記第1端子パターン又は前記第2端子パターンには、前記多層基板を貫通する第1スルーホールが形成されており、
    前記第1スルーホールには、端子が挿入されている請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  12. 前記遮断機構は、前記ヒューズパターンの一端に接続された第1端子パターンと、前記ヒューズパターンの他端に接続された第2端子パターンと、を有しており、
    前記第1端子パターン又は前記第2端子パターンには、前記多層基板を貫通する第1スルーホールが形成されており、
    前記第1スルーホールには、前記第1樹脂部材が充填されている請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  13. 前記遮断機構に供給される電圧は、20V以上の直流電圧である請求項1~請求項12のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  14. 前記第1樹脂部材は、前記半導体素子を覆うように充填されている請求項1~請求項13のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  15. 請求項1~請求項14のいずれか一項に記載の電力変換装置と、
    回転子軸と、前記回転子軸と一体に回転する回転子と、前記回転子の径方向外側に配置された固定子と、前記回転子及び前記固定子の外側を覆うハウジングと、を有する回転電機本体部と、
    を備えた回転電機。
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