JP2017204525A - フレキシブルプリント配線板及び電子部品 - Google Patents

フレキシブルプリント配線板及び電子部品 Download PDF

Info

Publication number
JP2017204525A
JP2017204525A JP2016094482A JP2016094482A JP2017204525A JP 2017204525 A JP2017204525 A JP 2017204525A JP 2016094482 A JP2016094482 A JP 2016094482A JP 2016094482 A JP2016094482 A JP 2016094482A JP 2017204525 A JP2017204525 A JP 2017204525A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flexible printed
printed wiring
wiring board
fuse
conductive pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016094482A
Other languages
English (en)
Inventor
隆行 津曲
Takayuki Tsumagari
隆行 津曲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Printed Circuits Inc
Original Assignee
Sumitomo Electric Printed Circuits Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Printed Circuits Inc filed Critical Sumitomo Electric Printed Circuits Inc
Priority to JP2016094482A priority Critical patent/JP2017204525A/ja
Publication of JP2017204525A publication Critical patent/JP2017204525A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】本発明は、過電流を比較的確実に遮断することができるフレキシブルプリント配線板を提供することを課題とする。【解決手段】本発明の一態様に係るフレキシブルプリント配線板は、絶縁性を有するベースフィルムと、このベースフィルムの一方の面側に積層される導電パターンとを備え、この導電パターンが、回路の一部を構成し、他の部分より断面積が小さい1又は複数のヒューズ部を有するフレキシブルプリント配線板であって、上記ヒューズ部が、帯状であり、平面視で1又は複数の屈曲部を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板及び電子部品に関する。
電子機器等の電気回路を構成するために、フレキシブルプリント配線板が広く用いられている。また、電子機器等では、過電流による電子部品の損傷を防止するために、過電流が流れると溶断して電流を遮断するヒューズを設けることが望まれる場合がある。このため、フレキシブルプリント配線板にヒューズが実装されることがある。
フレキシブルプリント配線板にヒューズを実装することは、部品点数や実装工程の増加によりフレキシブルプリント配線板のコストを増大させる。そこで、フレキシブルプリント配線板の導電パターンによって構成される回路の断面積を部分的に小さくし、過電流により溶断するヒューズの機能を付与することが提案されている(特開2007−317990号公報参照)。
特開2007−317990号公報
上記公報に記載のフレキシブルプリント配線板の構成では、断面積を減じて形成されるヒューズ部が溶断する際に、フレキシブルプリント配線板のベースフィルムのヒューズ部が加熱されて炭化し、これにより生じた炭化物が溶断したヒューズ部の両端間を短絡させて電流を遮断できなくなるおそれや、ヒューズ部の配線と隣接する他の配線との間を短絡させて異常電流を生じさせるおそれがある。
また、上記公報に記載のフレキシブルプリント配線板の構成では、ヒューズ部の熱がベースフィルムを伝導して周囲に放散するため、ヒューズ部が溶断し難くなり、過電流の遮断が遅れるおそれがある。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、過電流を比較的確実に遮断することができるフレキシブルプリント配線板及び電子部品を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係るフレキシブルプリント配線板は、絶縁性を有するベースフィルムと、このベースフィルムの一方の面側に積層される導電パターンとを備え、この導電パターンが、回路の一部を構成し、他の部分より断面積が小さい1又は複数のヒューズ部を有するフレキシブルプリント配線板であって、上記ヒューズ部が、帯状であり、平面視で1又は複数の屈曲部を有する。
本発明の一態様に係るフレキシブルプリント配線板は、過電流を比較的確実に遮断することができる。
図1は、本発明の一実施形態のフレキシブルプリント配線板のヒューズ部を示す模式的平面図である。 図2は、本発明の図1とは異なる実施形態のフレキシブルプリント配線板のヒューズ部を示す模式的部分切除平面図である。 図3は、本発明の図1及び図2とは異なる実施形態のフレキシブルプリント配線板のヒューズ部を示す模式的平面図である。 図4は、本発明の図1乃至図3とは異なる実施形態のフレキシブルプリント配線板のヒューズ部を示す模式的平面図である。 図5は、本発明の図1乃至図4とは異なる実施形態のフレキシブルプリント配線板のヒューズ部を示す模式的平面図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明の一態様に係るフレキシブルプリント配線板は、絶縁性を有するベースフィルムと、このベースフィルムの一方の面側に積層される導電パターンとを備え、この導電パターンが、回路の一部を構成し、他の部分より断面積が小さい1又は複数のヒューズ部を有するフレキシブルプリント配線板であって、上記ヒューズ部が、帯状であり、平面視で1又は複数の屈曲部を有する。
当該フレキシブルプリント配線板は、上記ヒューズ部が、帯状であり、平面視で1又は複数の屈曲部を有することによって、屈曲部で電流の集中を生じさせて局所的に発熱量を増大させることでヒューズ部の溶断を促進することができる。また、ヒューズ部が屈曲部を有することによって、ヒューズ部の両端間の距離に比してヒューズ部の延長を大きくすることができる。これにより、比較的狭い領域内で大きな発熱を生じさせてベースフィルム等への熱の逃げを抑制することにより、ヒューズ部の溶断を促進することができる。従って、当該フレキシブルプリント配線板は、過電流を比較的確実に遮断することができる。なお、「ヒューズ部」は、その電流の流れ方向前後の回路よりも断面積が10%以上小さい部分を意味するものとする。また、「帯状」とは、ストリップ状(strip−shaped)であることを意味し、具体的には、平均幅が平均厚さの2倍以上であり、かつ平均長さが平均幅の2倍以上であることを意味する。また「屈曲部」とは、幅方向中心線の曲率半径が幅の5倍以下である部分を意味する。なお、幅方向中心線が不連続に折れ曲がる点における曲率半径は0と解される。
上記ヒューズ部が複数の上記屈曲部を有するとよい。このように、上記ヒューズ部が複数の上記屈曲部を有することによって、発熱をより密集させてヒューズ部の溶断をより促進することができる。
上記屈曲部の屈曲角度としては、60°以上が好ましい。このように、上記屈曲部の屈曲角度を上記下限以上とすることによって、屈曲部での発熱量の増大と、熱の逃げの抑制とをより確実にすることができ、ヒューズ部の溶断をより促進することができる。なお、「屈曲角度」とは、屈曲部(幅方向中心線の曲率半径が平均幅の5倍以下である部分)の両端における幅方向中心線の接線の交差角度を意味する。
上記ヒューズ部が、並列して配設される複数の直線部分と、この複数の直線部分を電気的に直列に接続する接続部分とを有するとよい。このように、上記ヒューズ部が、並列して配設される複数の直線部分と、この複数の直線部分を電気的に直列に接続する接続部分とを有することによって、隣接する2つの直線部分が互いの熱の逃げを抑制するので、ヒューズ部の溶断をより促進することができる。
上記ヒューズ部が3本以上の上記直線部分を有するとよい。このように、上記ヒューズ部が3本以上の上記直線部分を有することによって、両側に他の直線部分が配置される直線部分からの熱の逃げが特に抑制されるので、この直線部分の末端に形成される屈曲部の溶断をさらに促進することができる。
隣接し合う上記直線部分の平均間隔としては、10μm以上100μm以下が好ましい。このように、隣接し合う上記直線部分の平均間隔が上記範囲内であることによって、短絡を生じさせずに溶断をより確実に促進することができる。
上記ヒューズ部が、その前後の回路の線幅に収まるよう設計されているとよい。このように、上記ヒューズ部が、その前後の回路の線幅に収まるよう設計されていることによって、導電パターン全体の設計の自由度が高く、かつ導電パターンを比較的コンパクトに設計することができる。
本発明の別の態様に係る電子部品は、当該フレキシブルプリント配線板を有する。
当該電子部品は、ヒューズ部の溶断を促進する当該フレキシブルプリント配線板を有するので、過電流を比較的確実に遮断することができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明に係るフレキシブルプリント配線板の実施形態について図面を参照しつつ詳説する。
[第一実施形態]
図1に示す本発明の第一実施形態のフレキシブルプリント配線板は、絶縁性を有するベースフィルム1と、このベースフィルム1の一方の面側に積層される導電パターン2とを備える。
当該フレキシブルプリント配線板は、導電パターン2が、回路の一部を構成し、他の部分より断面積が小さい1のヒューズ部3を有する。このヒューズ部3は、この回路に過電流が流れた際にジュール熱により溶断するよう形成される部分である。より具体的には、ヒューズ部3は、少なくとも当該フレキシブルプリント配線板の回路に用いられる電源をその両端に直接接続した場合に流れる電流によって溶断するよう断面積が減じられた部分である。
図1のフレキシブルプリント配線板におけるヒューズ部3は、帯状に形成され、平面視で屈曲している1つの屈曲部4を有する。
<ベースフィルム>
ベースフィルム1は、導電パターン2を支持する部材であって、当該フレキシブルプリント配線板の強度を担保する構造材である。
このベースフィルム1の主成分としては、例えばポリイミド、液晶ポリエステルに代表される液晶ポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンエーテル、フッ素樹脂等の軟質材、紙フェノール、紙エポキシ、ガラスコンポジット、ガラスエポキシ、ガラス基材等の硬質材、軟質材と硬質材とを複合したリジッドフレキシブル材などを用いることができる。これらの中でも耐熱性に優れるポリイミドが好ましい。なお、ベースフィルム1は、多孔化されたものでも良く、また、充填材、添加剤等を含んでもよい。
上記ベースフィルム1の厚さは、特に限定されないが、例えばベースフィルム1の平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、12μmがより好ましい。また、ベースフィルム1の平均厚さの上限としては、2mmが好ましく、1.6mmがより好ましい。ベースフィルム1の平均厚さが上記下限に満たない場合、ベースフィルム1の強度が不十分となるおそれがある。一方、ベースフィルム1の平均厚さが上記上限を超える場合、ベースフィルム1の熱容量が大きくなり、ヒューズ部3の溶断を遅延させるおそれがある。
<導電パターン>
導電パターン2は、層状の導体を少なくとも部分的に回路を構成するようパターニングして形成される。この導電パターン2は、電路となる配線部5と、この配線部5の一部分の幅を減じることにより他の部分よりも断面積を小さくしたヒューズ部3とを有する。また、導電パターン2は、図示しないが、例えば電子素子の実装のためのランド、配線接続のため端子部等を有してもよい。
導電パターン2を形成する材料としては、導電性を有し、通電によるジュール熱により溶断可能な材料であれば特に限定されないが、例えば銅、アルミニウム、ニッケル等の金属が挙げられ、一般的には安価で導電率が大きい銅が用いられる。また、導電パターン2は、表面にめっき処理が施されてもよい。
導電パターン2の平均厚さの下限としては、2μmが好ましく、5μmがより好ましい。一方、導電パターン2の平均厚さの上限としては、500μmが好ましく、100μmがより好ましい。導電パターン2の平均厚さが上記下限に満たない場合、導電性が不十分となるおそれがある。一方、導電パターン2の平均厚さが上記上限を超える場合、当該フレキシブルプリント配線板の可撓性が不足するおそれや、ヒューズ部3の形成(溶断可能となるよう断面積を部分的に低減すること)が容易でなくなるおそれがある。
導電パターン2の配線部5は、略一定の幅を有する帯状に形成されることが好ましい。なお、略一定とは、製造上発生し得る誤差程度の偏差を許容することを意味し、好ましくは平均幅との差が10%未満であることを意味する。
この配線部5の平均幅の下限としては、0.1mmが好ましく、0.2mmがより好ましい。一方、配線部5の平均幅の上限としては、1mmが好ましく、0.8mmがより好ましい。配線部5の平均幅が上記下限に満たない場合、導電性が不十分となるおそれがある。逆に、配線部5の平均幅が上記上限を超える場合、当該フレキシブルプリント配線板が不必要に大きくなるおそれがある。
〔ヒューズ部〕
ヒューズ部3は、配線部5の一部分の幅を減じることにより、配線部5の他の部分よりも断面積が小さいことで単位長さあたりの電気抵抗が大きく、過電流が流れるとジュール熱により加熱して溶断するよう形成されている。つまり、ヒューズ部3は、前後の回路部5より線幅が小さい帯状に形成されている。また、ヒューズ部3は、後で詳しく説明するように平面視で屈曲している1つの屈曲部4を有し、全体として概略V字状に形成されている。
なお、ヒューズ部3の断面積は、少なくともヒューズ部3の両端に当該フレキシブルプリント配線板の電源を直接接続したときに流れる電流で溶断するよう設計される。好ましくは、ヒューズ部3の断面積は、上記電源を直接接続したときに流れる電流よりも小さい値の溶断電流によってヒューズ部3が溶断されるよう定められる。より詳しくは、ヒューズ部3の断面積は、例えば回路に実装される素子の絶縁耐力等を考慮して上記溶断電流を設定し、この溶断電流でヒューズ部3が溶断するよう、導電パターン2を形成する材料の物性、並びにヒューズ部3からの熱の放散量に影響を及ぼすベースフィルム1及び絶縁層6を形成する材料の物性や形状等を考慮して適宜選択される。
導電パターン2が銅で形成される場合のヒューズ部3の最小幅の下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。一方、ヒューズ部3の最小幅の上限としては、300μmが好ましく、200μmがより好ましい。ヒューズ部3の最小幅が上記下限に満たない場合、ヒューズ部3の幅の製造誤差によりヒューズ部3が溶断される電流値のばらつきが大きくなるおそれがある。逆に、ヒューズ部3の最小幅が上記上限を超える場合、ヒューズ部3の厚さの製造誤差によりヒューズ部3が溶断される電流値のばらつきが大きくなるおそれがある。
ヒューズ部3は、屈曲部において断面積が最小となることが好ましい。また、ヒューズ部3は、幅(断面積)が最小となる部分が長さ方向に延在する帯状であることが好ましい。これにより、ヒューズ部3の屈曲部で発生したジュール熱が前後方向に熱伝導して両側の配線部5に逃げることを抑制でき、ヒューズ部3の過電流による迅速な溶断を促進することができる。
ヒューズ部3の長さ(両側の配線部5よりも断面積が10%以上減じられている領域の延長距離)の下限としては、0.5mmが好ましく、1mmがより好ましい。一方、ヒューズ部3の長さの上限としては、20mmが好ましく、15mmがより好ましい。ヒューズ部3の長さが上記下限に満たない場合、長さ方向前後への熱の逃げを十分に抑制できないおそれがある。逆に、ヒューズ部3の長さが上記上限を超える場合、当該フレキシブルプリント配線板が不必要に大きくなるおそれがある。
ヒューズ部3の幅は長さ方向に渡って略同一であることが望ましい。具体的には、ヒューズ部3の幅の平均幅との差の上限としては、平均幅の30%が好ましく、20%がより好ましく、10%がさらに好ましい。ヒューズ部3の幅の平均幅に対する変動を上記上限以下とすることによって、熱による放散が抑えられ、定格電流での切断が安定する。
ヒューズ部3の断面積の最小値のこのヒューズ部3の両端近傍(抵抗値がヒューズ部3の30%以内である範囲)における配線部5の平均断面積に対する比の上限としては、50%が好ましく、30%がより好ましく、20%がさらに好ましい。一方、上記断面積の比の下限としては、2%が好ましく、5%がより好ましく、8%がさらに好ましい。上記断面積の比が上記上限を超える場合、過電流が流れてもヒューズ部3が迅速に溶断されないおそれがある。逆に、上記断面積の比が上記下限に満たない場合、溶断電流の製造誤差が大きくなるおそれがある。
ヒューズ部3の断面積が略最小となる部分(断面積の最小値との差が5%以内である部分)の長さの下限としては、0.3mmが好ましく、0.8mmがより好ましい。一方、ヒューズ部3の断面積が略最小となる部分の長さの上限としては、50mmが好ましく、30mmがより好ましい。ヒューズ部3の断面積が略最小となる部分の長さが上記下限に満たない場合、長さ方向前後への熱の逃げを十分に抑制できないおそれがある。逆に、ヒューズ部3の断面積が略最小となる部分の長さが上記上限を超える場合、当該フレキシブルプリント配線板が不必要に大きくなるおそれがある。
ヒューズ部3は、その前後の回路部5の線幅(二点鎖線で図示)に収まるよう設計されることが好ましい。ヒューズ部3がその前後の回路部5の線幅に収まることによって、導電パターン2のヒューズ部3に隣接する回路との干渉がなく、導電パターン2全体の設計の自由度が高く、かつ導電パターン2を比較的コンパクトに設計することができる。
(屈曲部)
屈曲部4は、平面視で屈曲していることによって、電流を集中させ、局所的にヒューズ部3の発熱量を増大させることでヒューズ部3の溶断を促進する。具体的には、屈曲部4では、径方向外側ほどその経路長が長くなるため電気抵抗が大きくなり、経路長が短く電気抵抗が小さい径方向内側に電流が集中するので、径方向内側における発熱量が大きくなることで溶断の開始が迅速化される。
また、屈曲部4は、ヒューズ部3の配設密度を増大させて単位面積当たりの発熱量を大きくすることにより、ヒューズ部3の溶断部分近傍における熱勾配を小さくしてベースフィルム1等を伝導して熱が放散することを抑制することで、ヒューズ部3の溶断を促進する。このため、屈曲部4は、ヒューズ部3の断面積が略最小(最小値との差が5%以内)となる部分に形成されることが好ましい。
屈曲部4におけるヒューズ部3の幅方向中心線の曲率半径の下限としては特に限定されず、0(つまり角を形成するよう不連続に屈曲)であってもよい。一方、屈曲部4の上記曲率半径の上限としては、その部分でのヒューズ部3の幅方向中心線に垂直な方向の幅の5倍が好ましく、3倍がより好ましく、2倍がさらに好ましい。逆に言うと、屈曲部4は、ヒューズ部3の中で幅方向中心線の曲率半径が上記上限以下である部分を指すと解釈することができる。屈曲部4の上記曲率半径が上記上限を超える場合、ヒューズ部3の溶断を十分に促進できないおそれがある。
屈曲部4の屈曲角度α(ヒューズ部3の幅方向中心線の曲率半径が連続して上記上限以下である部分における幅方向中心線の方向変化角度)の下限としては、60°が好ましく、80°がより好ましい。一方、屈曲部4の屈曲角度αの上限としては、180°が好ましく、120°がより好ましい。屈曲部4の屈曲角度αが上記下限に満たない場合、ヒューズ部3の溶断を十分に促進できないおそれがある。逆に、屈曲部4の屈曲角度αが上記上限を超える場合、屈曲部4の径方向内側の側縁の加工が困難となるおそれや、屈曲部4及びその前後でヒューズ部3の短絡を生じるおそれがある。
[フレキシブルプリント配線板の製造方法]
当該フレキシブルプリント配線板は、ベースフィルム1の一方の面側に積層した導体層のパターニングによりヒューズ部3を有する導電パターン2を形成する工程とを備える方法によって製造することができる。
<導電パターン形成工程>
上記導電パターン形成工程では、例えばフォトリソグラフィによりレジストパターンを形成して導体層をエッチングする公知の方法を用いることができる。なお、ベースフィルム1と導電パターン2を形成する導体層との積層は、接着剤を用いる方法、熱圧着する方法、ベースフィルム1上に例えば蒸着、メッキ等によって導体層を積層する方法などを用いることができる。
<利点>
上述のように、当該フレキシブルプリント配線板は、ヒューズ部3が屈曲部4を有することによって、屈曲部4において電流が集中し、発熱量を局所的に増大させてヒューズ部3の溶断を促進できる。また、当該フレキシブルプリント配線板は、ヒューズ部3が屈曲部4を有することによってヒューズ部3が比較的密集して配置されるので、溶断する部分における熱勾配が比較的小さくなり、熱の放散を抑制してヒューズ部3の溶断を促進できる。これらの作用により、当該フレキシブルプリント配線板は、ヒューズ部3の溶断により過電流を比較的確実に遮断することができる。
また、屈曲部4によって、ヒューズ部3の過電流による溶断を迅速化することにより、ベースフィルム1の炭化も抑制されるので、ヒューズ部3の溶断により生成される炭化物に起因する溶断したヒューズ部3の両端間の短絡(再導通)及びヒューズ部3を設けた配線部と隣接する別の配線との間の短絡を防止して、過電流を比較的確実に遮断することができる。
[電子部品]
当該フレキシブルプリント配線板は、本発明の1つの実施形態である電子部品に用いることができる。つまり、当該フレキシブルプリント配線板を有する電子部品は、本発明の一実施形態である。具体的には、当該電子部品は、図1のフレキシブルプリント配線を回路の一部に組み入れるよう実装して形成することができる。
<利点>
当該電子部品は、ヒューズ部3を備える当該フレキシブルプリント配線板を有するので、過電流が流れたときに迅速にヒューズ部3が溶断することによって、回路の他の構成要素を損傷させない。このため、ヒューズ部3が溶断した当該フレキキシブルプリント配線板を新しいものに交換することで、再度使用可能となる。
[第二実施形態]
図2に示す本発明の第二実施形態のフレキシブルプリント配線板は、絶縁性を有するベースフィルム1と、このベースフィルム1の一方の面側に積層される導電パターン2とを備える。また、当該フレキシブルプリント配線板は、ベースフィルム1及び導電パターン2の一方の面側を覆うよう積層される絶縁層6(図では部分的に切除されている)をさらに備える。
当該フレキシブルプリント配線板は、導電パターン2が、回路の一部を構成し、他の部分より断面積が小さい1のヒューズ部3aを有する。このヒューズ部3aは、この回路に過電流が流れた際にジュール熱により溶断するよう、断面積が減じられた部分である。図2のフレキシブルプリント配線板におけるヒューズ部3aは、帯状に形成され、2つの屈曲部4aを有する。
なお、図2のフレキシブルプリント配線板におけるベースフィルム1及び導電パターン2の構成は、ヒューズ部3aの平面形状を除いて、図1のフレキシブルプリント配線板におけるベースフィルム1及び導電パターン2の構成と同様である。このため、図2のフレキシブルプリント配線板について、図1のフレキシブルプリント配線板と重複する説明は省略する。
<絶縁層>
絶縁層6は、ベースフィルム1及び導電パターン2を含む積層体の一方の面側に被覆されている。この絶縁層6は、主に導電パターン2が他の部材等と接触して損傷することや短絡することを防止する。
絶縁層6としては、例えばソルダーレジスト、カバーレイ等を用いることができる。
絶縁層6を構成するカバーレイとしては、例えば絶縁フィルムと接着剤層とを有する2層フィルムを用いることができる。絶縁層6として2層構造のカバーレイを用いる場合、絶縁フィルムの材質としては特に限定されるものではないが、ベースフィルム1を構成する樹脂フィルムと同様のものを使用することができる。
絶縁層6を構成するカバーレイの絶縁フィルムの平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。一方、絶縁層6を構成するカバーレイの絶縁フィルムの平均厚さの上限としては、60μmが好ましく、40μmがより好ましい。絶縁層6を構成するカバーレイの絶縁フィルムの平均厚さが上記下限に満たない場合、絶縁層6の絶縁性が不十分となるおそれがある。一方、絶縁層6を構成するカバーレイの絶縁フィルムの平均厚さが上記上限を超える場合、当該フレキシブルプリント配線板の可撓性が不十分となるおそれがある。
また、絶縁層6として2層構造のカバーレイを用いる場合、接着剤層を構成する接着剤としては、特に限定されるものではないが、柔軟性や耐熱性に優れたものが好ましく、かかる接着剤としては、例えばナイロン樹脂系、エポキシ樹脂系、ブチラール樹脂系、アクリル樹脂系などの各種樹脂系の接着剤が挙げられる。絶縁層6を構成するカバーレイの接着剤層の平均厚さとしては、特に限定されるものではないが、10μm以上50μm以下が好ましい。絶縁層6を構成するカバーレイの接着剤層の平均厚さが上記下限に満たない場合、接着性が不十分となるおそれがあり、一方、絶縁層6を構成するカバーレイの接着剤層の平均厚さが上記上限を超える場合、当該フレキシブルプリント配線板の可撓性が不十分となるおそれがある。
絶縁層6を構成するソルダーレジストとしては、例えば感光性ソルダーレジスト、熱硬化性ソルダーレジスト、ドライフィルム型ソルダーレジスト等を用いることができる。
絶縁層6を構成するソルダーレジストの主成分としては、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド、シリコーン樹脂を挙げることができ、中でもエポキシ樹脂、特にエポキシアクリレート樹脂が好適に用いられる。
絶縁層6を構成するソルダーレジストの導電パターン2上での平均厚さの下限としては、特に限定されないが、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。一方、絶縁層6を構成するソルダーレジストの導電パターン2上での平均厚さの上限としては、特に限定されないが、50μmが好ましく、30μmがより好ましい。絶縁層6を構成するソルダーレジストの導電パターン2上での平均厚さが上記下限に満たない場合、絶縁性が不十分となるおそれがある。逆に、絶縁層6を構成するソルダーレジストの導電パターン2上での平均厚さが上記上限を超える場合、フレキシブルプリント配線板の可撓性が不十分となるおそれがある。
〔ヒューズ部〕
図2のフレキシブルプリント配線板におけるヒューズ部3aの構成は、複数の屈曲部4aを有すること、つまり平面形状が異なることを除いて、図1のフレキシブルプリント配線板におけるヒューズ部3の構成と同様とすることができる。
ヒューズ部3aは、具体的には、平面視で角度90°の角を形成するよう2つの屈曲部4aを有する。
(屈曲部)
屈曲部4aは、設計上、帯状のヒューズ部3aの幅方向中心線が平面視で直角に折れ曲がるよう形成されているが、実際には、径方向両側の側縁に加工限界に起因する最小限の曲線部分が形成されることにより微小な曲率半径を有する。
ヒューズ部3aに2つの屈曲部4aが形成されることによって、ヒューズ部3aの屈曲部4a以外の部分の発熱により屈曲部4a近傍領域における熱勾配が小さくなり、ヒューズ部3aの2つの屈曲部4aの間の部分からの熱の放散がより抑制される。これによって、屈曲部4a又はその隣接領域におけるヒューズ部3aの溶断がより促進される。
また、図2に示すように、ヒューズ部3aに2つの屈曲部4aを設けて導電パターン2のヒューズ部3aの両側の配線部5の延在方向に対して略垂直に延在する部分を形成することによって、ヒューズ部3aの両端間の距離に比してその延長距離を比較的容易に大きくすることができる。これにより、ヒューズ部3aの当該フレキシブルプリント配線板の単位面積当たりの発熱量を比較的大きくすることができ、ヒューズ部3aの溶断をより確実に促進できる。
[フレキシブルプリント配線板の製造方法]
図2のフレキシブルプリント配線板は、ベースフィルム1の一方の面側に積層した導体層のパターニングによりヒューズ部3aを有する導電パターン2を形成する工程と、ベースフィルム1及び導電パターン2の積層体の一方の面側に絶縁層6を積層する工程とを備える方法によって製造することができる。図2のフレキシブルプリント配線板の製造方法における導電パターン形成工程は、図1のフレキシブルプリント配線板の製造方法における導電パターン形成工程と同様とすることができる。
<絶縁層積層工程>
上記絶縁層積層工程では、絶縁層6として、例えば絶縁フィルムの裏面に接着剤層を有するカバーレイをベースフィルム1及び導電パターン2の積層体の一方の面側に積層する。この場合、ヒューズ部3aの両側においてベースフィルム1と絶縁層6とを確実に接着するために、真空熱圧着装置等を用いることが好ましい。
<利点>
上述のように、図2のフレキシブルプリント配線板は、ヒューズ部3aが複数の屈曲部4aを有するので、ヒューズ部3aの迅速な溶断により過電流を比較的確実に遮断することができる。
また、当該フレキシブルプリント配線板は、ヒューズ部3aが絶縁層6によって覆われているので、ヒューズ部3aの溶断により生成される炭化物に起因する溶断したヒューズ部3aの両端間の短絡(再導通)及びヒューズ部3aを設けた配線部と隣接する別の配線との間の短絡を防止して、過電流を比較的確実に遮断することができる。
[電子部品]
当該フレキシブルプリント配線板は、本発明の1つの実施形態である電子部品に用いることができる。具体的には、当該電子部品は、図2のフレキシブルプリント配線の導電パターン2に設けられる不図示のランドに電子素子を実装して形成することができる。
<利点>
当該電子部品は、ヒューズ部3aを備える当該フレキシブルプリント配線板を有するので、過電流が流れたときに迅速にヒューズ部33が溶断することによって、ランドに実装された電子素子を損傷させない。このため、ヒューズ部3aが溶断した当該フレキキシブルプリント配線板から電子素子を取り外すことで、電子素子を再利用したり、電子素子に記憶される情報を取り出したりすることができる。
[第三実施形態]
図3に示す本発明の第三実施形態のフレキシブルプリント配線板は、絶縁性を有するベースフィルム1と、このベースフィルム1の一方の面側に積層される導電パターン2とを備える。
当該フレキシブルプリント配線板は、導電パターン2が、回路の一部を構成し、他の部分より断面積が小さい1のヒューズ部3bを有する。図3のフレキシブルプリント配線板におけるヒューズ部3bは、帯状に形成され、4つの第一屈曲部4b及び6つの第二屈曲部14を有する。
なお、図3のフレキシブルプリント配線板におけるベースフィルム1及び導電パターン2の構成は、ヒューズ部3bの平面形状を除いて、図1のフレキシブルプリント配線板におけるベースフィルム1及び導電パターン2の構成と同様である。このため、図3のフレキシブルプリント配線板について、図1のフレキシブルプリント配線板と重複する説明は省略する。
〔ヒューズ部〕
図3のフレキシブルプリント配線板におけるヒューズ部3bの構成は、平面形状が異なることを除いて、図1のフレキシブルプリント配線板におけるヒューズ部3の構成と同様とすることができる。
ヒューズ部3bは、具体的には、並列に配設される3本の直線部分7と、この3本の直線部分7を電気的に直列に接続する中間接続部分8とを有する。このヒューズ部3bは、直線部分7と接続部分8との連結部がそれぞれ第一屈曲部4bとされている。また、ヒューズ部3bは、両側の直線部分7をヒューズ部3bの両側の配線部5に接続する2つの回路接続部分9をさらに有し、各回路接続部分9の途中及び直線部分7との連結部に3つの第二屈曲部14が形成されている。
より詳しく説明すると、3本の直線部分7は、互いの角度が小さくなるよう配向されることが好ましい。これら直線部分7は、ヒューズ部3bの両側の配線部5の延在方向に略垂直に配向されることが好ましく、互いに等しい長さを有することが好ましい。この場合、接続部分8は、直線部分7の端部を直線的に接続し、ヒューズ部3bの両側の配線部5に略平行に配置されるとよい。一方、回路接続部分9は、配線部5の延在方向と略平行な方向から略垂直(80°以上、好ましくは85°以上)な方向に屈曲し、さらに略平行な方向に屈曲して伸び、直線部分7と配線部5との間を接続することができる。
隣接する直線部分7間の角度の上限としては、30°が好ましく、20°がより好ましく、10°がさらに好ましい。隣接する直線部分7間の角度が上記上限を超える場合、直線部分7間の距離が部分的に大きくなることで熱の逃げが大きくなり、ヒューズ部3bを迅速に溶断できないおそれがある。
直線部分7は幅方向中心線が直線であり、この幅方向中心線の長さの下限としては、直線部分7の平均幅の2倍が好ましく、3倍がより好ましく、5倍がさらに好ましい。一方、直線部分7の幅方向中心線の長さの上限としては、直線部分7の平均幅の50倍が好ましく、30倍がより好ましく、20倍がさらに好ましい。直線部分7の幅方向中心線の長さが上記下限に満たない場合、熱の逃げを十分に抑制できないことでヒューズ部3bを迅速に溶断できないおそれがある。逆に、直線部分7の幅方向中心線の長さが上記上限を超える場合、当該フレキシブルプリント配線板が不必要に大きくなるおそれがある。
中間接続部分8の形状としては、特に限定されず、直線状であってもよく、曲線状であってもよい。中間接続部分8の幅方向中心線の長さの上限としては、直線部分7の幅方向中心線の長さの1/2が好ましく、1/3より好ましく、1/4がさらに好ましい。中間接続部分8の幅方向中心線の長さが上記上限を超える場合、熱の逃げを十分に抑制できないことでヒューズ部3bを迅速に溶断できないおそれがある。
中央の直線部分7は、その両側に他の直線部分7が配置されるので、両側の直線部分7の発熱により、中央の直線部分7の配設位置近傍領域におけるベースフィルム1の温度勾配が小さくなる。これにより、中央の直線部分7からのベースフィルム1を通しての熱の放散が抑制され、中央の直線部分7の末端に形成される屈曲部4bの溶断を促進することができる。
直線部分7の平均間隔の下限としては、10μmが好ましく、20μmがより好ましい。一方、直線部分7の平均間隔の上限としては、100μmが好ましく、70μmがより好ましい。直線部分7の平均間隔が上記下限に満たない場合、直線部分7間の短絡が生じるおそれがある。逆に、直線部分7の平均間隔が上記上限を超える場合、熱の拡散を抑制する効果が小さくなるおそれがある。
(屈曲部)
各第一屈曲部4b及び第二屈曲部14は、設計上、帯状のヒューズ部3bの幅方向中心線が平面視で直角に折れ曲がるよう形成されているが、実際には、径方向両側の側縁に加工限界に起因する最小限の曲線部分が形成されることにより微小な曲率半径を有する。
<利点>
図3のフレキシブルプリント配線板は、ヒューズ部3bが3本の直線部分7を有し、中央の直線部分7の両側に屈曲部4bが形成されているので、中央の直線部分7の両端部の近傍において、発熱量が大きく、かつ熱の放散が少なくなる。従って、図3のフレキシブルプリント配線板のヒューズ部3bは、過電流が流れたとき、中央の直線部分7のいずれかの端部近傍において迅速に溶断される。
[第四実施形態]
図4に示す本発明の第四実施形態のフレキシブルプリント配線板は、絶縁性を有するベースフィルム1と、このベースフィルム1の一方の面側に積層される導電パターン2とを備える。
当該フレキシブルプリント配線板は、導電パターン2が、回路の一部を構成し、他の部分より断面積が小さい1のヒューズ部3cを有する。図4のフレキシブルプリント配線板におけるヒューズ部3cは、帯状に形成され、2つの第一屈曲部4c及び1つの第二屈曲部14cを有する。
なお、図4のフレキシブルプリント配線板におけるベースフィルム1及び導電パターン2の構成は、ヒューズ部3cの平面形状を除いて、図1のフレキシブルプリント配線板におけるベースフィルム1及び導電パターン2の構成と同様である。このため、図4のフレキシブルプリント配線板について、図1のフレキシブルプリント配線板と重複する説明は省略する。
〔ヒューズ部〕
図4のフレキシブルプリント配線板におけるヒューズ部3cの構成は、平面形状が異なることを除いて、図1のフレキシブルプリント配線板におけるヒューズ部3の構成と同様とすることができる。
ヒューズ部3cは、具体的には、配線部5の延在方向と略垂直に配向され、並列に配設される一対の直線部分7cと、この一対の直線部分7cを電気的に直列に接続する1つの中間接続部分8cとを有する。また、ヒューズ部3cは、一対の直線部分7cの中間接続部分8cによって接続されているのと反対側の端部からそれぞれ直線部分7cに略垂直に(配線部5の延在方向と略平行に)延出して一対の直線部分7cを配線部5にそれぞれ接続する一対の回路接続部分9cをさらに有する。ヒューズ部3cにおいて、一対の直線部分7cと一対の回路接続部分9cとの結合部分がそれぞれ第一屈曲部4cとなっている。また、中間接続部分8cは、全体として1つの第二屈曲部14cを構成している。
(第一屈曲部)
第一屈曲部4cは、設計上、帯状のヒューズ部3cの幅方向中心線が平面視で直角に折れ曲がるよう形成されているが、実際には、径方向両側の側縁に加工限界に起因する最小限の曲線部分が形成されることにより微小な曲率半径を有する。
(第二屈曲部)
第二屈曲部14cは、一対の直線部分7cを滑らかに接続するよう、第一屈曲部4cよりも大きい一定の曲率半径を有する。従って、第二屈曲部14cの曲率半径は、一対の直線部分7cの幅方向中心線間の距離の1/2とされている。
<利点>
図4のフレキシブルプリント配線板は、ヒューズ部3cが一対の直線部分7cを有し、中央の直線部分7cと回路接続部分9cとの結合部分に第一屈曲部4cが形成されているので、この屈曲部4cにおいて発熱量が大きく、かつ熱の放散が少なくなる。従って、図4のフレキシブルプリント配線板のヒューズ部3cは、過電流が流れたとき、直線部分7cの端部の第一屈曲部4cにおいて迅速に溶断される。
[第五実施形態]
図5に示す本発明の第五実施形態のフレキシブルプリント配線板は、絶縁性を有するベースフィルム1と、このベースフィルム1の一方の面側に積層される導電パターン2とを備える。
当該フレキシブルプリント配線板は、導電パターン2が、回路の一部を構成し、他の部分より断面積が小さい1のヒューズ部3dを有する。図5のフレキシブルプリント配線板におけるヒューズ部3dは、帯状に形成され、一対の屈曲部4dを有する。
なお、図5のフレキシブルプリント配線板におけるベースフィルム1及び導電パターン2の構成は、ヒューズ部3dの平面形状を除いて、図1のフレキシブルプリント配線板におけるベースフィルム1及び導電パターン2の構成と同様である。このため、図5のフレキシブルプリント配線板について、図1のフレキシブルプリント配線板と重複する説明は省略する。
〔ヒューズ部〕
図5のフレキシブルプリント配線板におけるヒューズ部3dの構成は、平面形状が異なることを除いて、図1のフレキシブルプリント配線板におけるヒューズ部3の構成と同様とすることができる。
ヒューズ部3dは、2つの屈曲部4dを有し、この2つの屈曲部4dが連結されることにより、平面視で概略S字状に形成されている。
(屈曲部)
2つの屈曲部4dは、曲率半径が等しくかつ互いに屈曲方向が異なるよう形成され、互いに連結されている。図5のヒューズ部3dは、2つの屈曲部4dの屈曲角度が180°よりも大きいが、2つの屈曲部4dの屈曲方向が異なることで、屈曲部4dとヒューズ部3dの他の部分との距離が小さくなり過ぎないよう形成されている。
<利点>
図5のフレキシブルプリント配線板は、ヒューズ部3dが2つの屈曲部4dを有することにより、ヒューズ部3dが比較的密集して配設され、かつ屈曲部4dにおいて発熱量が大きくなるため、過電流が流れたとき、屈曲部4dにおいて迅速に溶断される。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
当該フレキシブルプリント配線板は、導電パターンがヒューズ部とこのヒューズ部両側に接続され、外部回路に接続するための端子部とを主たる要素とするヒューズ、つまり一つの電気部品として使用されるものであってもよい。
当該フレキシブルプリント配線板において、ヒューズ部は、導電パターンの他の部分より厚さが小さいことによって断面積が減じられた部分であってもよい。
当該フレキシブルプリント配線板において、ヒューズ部の平面形状は、上記実施形態に限定されず、少なくとも1つの屈曲部を有するものであればどのような形状であってもよい。
具体例として、当該フレキシブルプリント配線板においてヒューズ部は、4本以上の直線部を有するものであってもよい。
また、当該フレキシブルプリント配線板においてヒューズ部は、1つの屈曲部の途中で曲率半径が変化するものであってもよい。
当該フレキシブルプリント配線板は、複数のヒューズ部を有してもよい。
当該フレキシブルプリント配線板は、両面基板又は多層基板であってもよい。この場合、ヒューズ部の近傍領域の熱容量を大きくしないよう、平面視でヒューズ部と重複する領域に及びその近傍領域には他の導体が配設されないよう導電パターンを形成するとよい。
また、当該フレキシブルプリント配線板は、上述の実施形態で説明したもの以外の構成要素を備えてもよい。例として、当該フレキシブルプリント配線板は、ベースフィルムや絶縁層に積層される補強板やシールドフィルムを備えていてもよい。
当該フレキシブルプリント配線板は、過電流遮断機能が求められる回路を構成するフレキシブルプリント配線板に広く適用可能である。
1 ベースフィルム
2 導電パターン
3,3a,3b,3c,3d ヒューズ部
4,4a,4b,4c,4d,14,14c 屈曲部
5 配線部
6 絶縁層
7,7c 直線部分
8,8c 中間接続部分
9,9c 回路接続部分
α 屈曲角度

Claims (8)

  1. 絶縁性を有するベースフィルムと、
    このベースフィルムの一方の面側に積層される導電パターンと
    を備え、
    この導電パターンが、回路の一部を構成し、他の部分より断面積が小さい1又は複数のヒューズ部を有するフレキシブルプリント配線板であって、
    上記ヒューズ部が、帯状であり、平面視で1又は複数の屈曲部を有するフレキシブルプリント配線板。
  2. 上記ヒューズ部が、複数の上記屈曲部を有する請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板。
  3. 上記屈曲部の屈曲角度が60°以上である請求項1又は請求項2に記載のフレキシブルプリント配線板。
  4. 上記ヒューズ部が、並列して配設される複数の直線部分と、この複数の直線部分を電気的に直列に接続する接続部分とを有する請求項1、請求項2又は請求項3に記載のフレキシブルプリント配線板。
  5. 上記ヒューズ部が、3本以上の上記直線部分を有する請求項4に記載のフレキシブルプリント配線板。
  6. 隣接し合う上記直線部分の平均間隔が10μm以上100μm以下である請求項4又は請求項5に記載のフレキシブルプリント配線板。
  7. 上記ヒューズ部が、その前後の回路の線幅に収まるよう設計されている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板。
  8. 請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板を有する電子部品。
JP2016094482A 2016-05-10 2016-05-10 フレキシブルプリント配線板及び電子部品 Pending JP2017204525A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016094482A JP2017204525A (ja) 2016-05-10 2016-05-10 フレキシブルプリント配線板及び電子部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016094482A JP2017204525A (ja) 2016-05-10 2016-05-10 フレキシブルプリント配線板及び電子部品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017204525A true JP2017204525A (ja) 2017-11-16

Family

ID=60322967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016094482A Pending JP2017204525A (ja) 2016-05-10 2016-05-10 フレキシブルプリント配線板及び電子部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017204525A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200082291A (ko) * 2018-12-28 2020-07-08 주식회사 유라코퍼레이션 인쇄 회로 기판
KR20210057638A (ko) 2019-11-12 2021-05-21 진영글로벌 주식회사 퓨즈소자, 플렉서블 배선기판 및 배터리팩
CN114026966A (zh) * 2019-07-10 2022-02-08 住友电工印刷电路株式会社 柔性印刷配线板及电池配线模块
WO2022260348A1 (ko) * 2021-06-11 2022-12-15 현대두산인프라코어(주) 패턴 퓨즈를 포함하는 인쇄회로기판
JP7224417B1 (ja) 2021-10-22 2023-02-17 三菱電機株式会社 電力変換装置及びそれを備えた回転電機

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54177551U (ja) * 1978-06-05 1979-12-14
JPS55108776U (ja) * 1979-01-24 1980-07-30
JPH01196190A (ja) * 1988-01-29 1989-08-07 Toshiba Corp プリント配線基板
JPH06310387A (ja) * 1993-04-23 1994-11-04 Nec Toyama Ltd ヒューズ入り固体電解コンデンサ及びその製造方法
US5543774A (en) * 1993-05-28 1996-08-06 Telefonaktiebolaget Ericsson Method and a device for protecting a printed circuit board against overcurrents
JP2006318896A (ja) * 2005-04-12 2006-11-24 Mitsubishi Materials Corp チップ型ヒューズ
JP2007311467A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd プリント基板制御装置
WO2014156001A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 三洋電機株式会社 電池パック

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54177551U (ja) * 1978-06-05 1979-12-14
JPS55108776U (ja) * 1979-01-24 1980-07-30
JPH01196190A (ja) * 1988-01-29 1989-08-07 Toshiba Corp プリント配線基板
JPH06310387A (ja) * 1993-04-23 1994-11-04 Nec Toyama Ltd ヒューズ入り固体電解コンデンサ及びその製造方法
US5543774A (en) * 1993-05-28 1996-08-06 Telefonaktiebolaget Ericsson Method and a device for protecting a printed circuit board against overcurrents
JP2006318896A (ja) * 2005-04-12 2006-11-24 Mitsubishi Materials Corp チップ型ヒューズ
JP2007311467A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd プリント基板制御装置
WO2014156001A1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-02 三洋電機株式会社 電池パック

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200082291A (ko) * 2018-12-28 2020-07-08 주식회사 유라코퍼레이션 인쇄 회로 기판
KR102187077B1 (ko) * 2018-12-28 2020-12-04 주식회사 유라코퍼레이션 인쇄 회로 기판
CN114026966A (zh) * 2019-07-10 2022-02-08 住友电工印刷电路株式会社 柔性印刷配线板及电池配线模块
KR20210057638A (ko) 2019-11-12 2021-05-21 진영글로벌 주식회사 퓨즈소자, 플렉서블 배선기판 및 배터리팩
WO2022260348A1 (ko) * 2021-06-11 2022-12-15 현대두산인프라코어(주) 패턴 퓨즈를 포함하는 인쇄회로기판
JP7224417B1 (ja) 2021-10-22 2023-02-17 三菱電機株式会社 電力変換装置及びそれを備えた回転電機
JP2023062891A (ja) * 2021-10-22 2023-05-09 三菱電機株式会社 電力変換装置及びそれを備えた回転電機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6839238B2 (ja) フレキシブルプリント配線板
JP2017204525A (ja) フレキシブルプリント配線板及び電子部品
US10354939B2 (en) Multilayer board and electronic device
JP5369685B2 (ja) プリント配線基板および電子機器
TW200819001A (en) Printed wiring board, method for forming the printed wiring board, and board interconnection structure
WO2014103772A1 (ja) 回路基板
JP6754833B2 (ja) 表面実装抵抗器および製造方法
JP6659253B2 (ja) フレキシブルプリント配線板及びフレキシブルプリント配線板の製造方法
US9934905B2 (en) Method of manufacturing multilayer board, multilayer board, and electromagnet
JP2009016451A (ja) 配線回路基板と電子部品との接続構造
JP6453720B2 (ja) フレキシブルプリント配線板
JP2000012723A (ja) 回路基板の実装構造体およびそれに用いる多層回路基板
WO2019035278A1 (ja) フレキシブルプリント配線板
JP2019021863A (ja) 多層基板
JP2013157497A (ja) フレキシブルプリント配線板及びプリント配線板の接続構造
WO2016208613A1 (ja) フレキシブルプリント配線板
JP2023006225A (ja) フレキシブルプリント配線板
JP4761200B2 (ja) コントローラ
JP6617505B2 (ja) フラットケーブル接続構造体
JP2013004656A (ja) プリント配線板、電子部品実装構造及び該電子部品実装構造の製造方法
JP2004327605A (ja) プリント基板の接続構造
JP2022178360A (ja) プリント基板
JP2017212388A (ja) 配線基板及び接続構造
WO2021006324A1 (ja) フレキシブルプリント配線板及び電池配線モジュール
JP2011071442A (ja) 回路基板

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20190322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200317