JP2011071442A - 回路基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】リジッド領域とフレキシブル領域との境界において破損が発生することを抑制できる回路基板を提供する。
【解決手段】本体11は、可撓性材料からなる複数のフレキシブルシート26が積層されて構成され、かつ、リジッド領域R1,R2及びリジッド領域R1,R2よりも変形しやすいフレキシブル領域F1を有している。回路Cは、本体11に設けられている導体により構成されている。フレキシブルシート26のフレキシブル領域F1においてリジッド領域R1,R2と隣接している隣接部P1,P3には、多数の空孔が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、回路基板に関し、より特定的には、リジッド領域とフレキシブル領域とを有する回路基板に関する。
従来の回路基板としては、例えば、特許文献1に記載のプリント配線板が知られている。以下に、該プリント配線板について図面を参照しながら説明する。図9は、特許文献1に記載のプリント配線板500の断面構造図である。
プリント配線板500は、第1の層510、第2の層520、可撓性シート部材530及び導体パターン532a,532bにより構成されている。第1の層510及び第2の層520は、互いに積層されている。第2の層520の一部は、切り欠かれている。可撓性シート530は、第2の層520が切り欠かれた部分において第1の層510に貼り合わされている。これにより、第1の層510及び可撓性シート530からなる領域(以下、フレキシブル領域R503と称す)は、第1の層510及び第2の層520が設けられている領域(以下、リジッド領域R501,R502と称す)よりも軟らかくなる。そのため、フレキシブル領域R503にてプリント配線板500を屈曲させることができる。
また、リジッド領域R501,R502とフレキシブル領域R503との境界には、フレキシブル領域R503の屈曲時に応力が集中する。より詳細には、リジッド領域R501,R502とフレキシブル領域R503との境界では、硬さが大きく変化する。この場合、フレキシブル領域R503のリジッド領域R501,R502に隣接している部分は、フレキシブル領域R503が湾曲させられると、小さな半径で湾曲しようとする(すなわち、折り曲げられる)ので、破損するおそれがある。そこで、プリント配線板500では、導体パターン532a,532bはそれぞれ、リジッド領域R501,R502とフレキシブル領域R503との境界部分に設けられている。これにより、リジッド領域R501,R502とフレキシブル領域R503との境界が補強されている。
ところで、導体パターン532a,532bは、銀や銅等の金属膜が用いられる。金属膜からなる導体パターン532a,532bは、高い剛性を有するものの、小さな半径で屈曲させられると塑性変形してしまう。そして、塑性変形した導体パターン532a,532bはもはや補強部材として十分に機能しない。その結果、リジッド領域R501,R502とフレキシブル領域R503との境界において、破損が発生するおそれがある。
特開2007−324208号公報
そこで、本発明の目的は、リジッド領域とフレキシブル領域との境界において破損が発生することを抑制できる回路基板を提供する。
本発明の一形態に係る回路基板は、可撓性材料からなる複数の絶縁体層が積層されて構成され、かつ、第1の領域及び該第1の領域よりも変形しやすい第2の領域を有する本体と、前記本体に設けられている導体からなる回路と、を備えており、前記絶縁体層の前記第2の領域において前記第1の領域と隣接している第1の隣接部には、多数の空孔が設けられていること、を特徴とする。
本発明によれば、リジッド領域とフレキシブル領域との境界において破損が発生することを抑制できる。
本発明の一実施形態に係る回路基板の外観斜視図である。 図1の回路基板の分解斜視図である。 回路基板のフレキシブルシートの製造過程における斜視図である。 図1の回路基板のA−Aにおける断面構造図である。 第1の変形例に係る回路基板の断面構造図である。 第2の変形例に係る回路基板の断面構造図である。 第3の変形例に係る回路基板の断面構造図である。 第4の変形例に係る回路基板の断面構造図である。 特許文献1に記載のプリント配線板の断面構造図である。
以下に、本発明の実施形態に係る回路基板について図面を参照しながら説明する。
(回路基板の構成)
以下に、本発明の一実施形態に係る回路基板の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る回路基板10の外観斜視図である。図2は、図1の回路基板10の分解斜視図である。図3は、回路基板10のフレキシブルシート26aの製造過程における斜視図である。図3(a)は、フレキシブルシート26aの裏面を示し、図3(b)は、レジスト膜20,24が形成されていない状態でのフレキシブルシート26aの表面を示している。図1ないし図3において、回路基板10の積層方向をz軸方向と定義し、回路基板10の線路部16の長手方向をx軸方向と定義する。そして、x軸方向及びz軸方向に直交する方向をy軸方向と定義する。なお、回路基板10及びフレキシブルシート26の表面とは、z軸方向の正方向側に位置する面を指し、回路基板10及びフレキシブルシート26の裏面とは、z軸方向の負方向側に位置する面を指す。
回路基板10は、図1に示すように、基板部12,14及び線路部16を有している本体11、及び、本体11に設けられている導体により構成されている回路C(図1には不図示)を備えている。
本体11は、図2に示すように、複数(図2では4枚)の可撓性材料(例えば、液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂)からなるフレキシブルシート(絶縁体層)26(26a〜26d)が積層されて構成されている。基板部12は、長方形状をなしており、表面において、複数のチップ部品50及び集積回路52が実装される実装面を有している。基板部14は、基板部12よりも小さな長方形状をなしており、表面において、コネクタ54が実装される実装面を有している。基板部12,14は、チップ部品50、集積回路52及びコネクタ54が安定して実装できるように、変形しにくい(撓みにくい)構成を有している。そこで、以下では、基板部12,14をそれぞれ、リジッド領域R1,R2とも呼ぶ。また、線路部16は、基板部12と基板部14とを接続している。回路基板10は、線路部16がU字状に湾曲させられて用いられる。そこで、線路部16は、基板部12,14よりも変形しやすい(撓みやすい)構成を有している。そこで、以下では、線路部16をフレキシブル領域F1とも呼ぶ。
まず、基板部12(リジッド領域R1)について説明する。基板部12は、図2に示すように、フレキシブルシート26a〜26dの基板部シート27a〜27dが重ねられることにより構成されている。また、基板部12は、図1ないし図3に示すように、レジスト膜20、ランド28、配線導体30(30b,30c)、グランド導体37及びビアホール導体b1〜b3,b21〜b26を備えている。図1ないし図3において、ランド28、配線導体30及びビアホール導体b1〜b3には、図面が煩雑になることを防止するために、代表的なものにのみ参照符号を付してある。
ランド28は、本体11に設けられ、具体的には、図2に示すように、基板部シート27aの表面に設けられた導体である。該ランド28には、図1に示すように、チップ部品50及び集積回路52がはんだ付けにより実装される。
ビアホール導体b1はそれぞれ、図3(a)に示すように、基板部シート27aをz軸方向に貫通するように設けられている。そして、ビアホール導体b1は、ランド28と接続されている。
配線導体30bは、本体11に設けられ、具体的には、図2に示すように、基板部シート27bの表面に設けられている導体である。ビアホール導体b2は、図2に示すように、基板部シート27bをz軸方向に貫通するように設けられている。そして、ビアホール導体b2は、ビアホール導体b1と接続されている。ビアホール導体b21〜b23は、図2に示すように、基板部シート27bをz軸方向に貫通するように設けられている。そして、ビアホール導体b21〜b23は、配線導体30bに接続されている。
配線導体30cは、本体11に設けられ、具体的には、図2に示すように、基板部シート27cの表面に設けられている導体である。ビアホール導体b3は、図2に示すように、基板部シート27cをz軸方向に貫通するように設けられている。そして、ビアホール導体b3は、ビアホール導体b2のいずれかと接続されている。ビアホール導体b24〜b26は、図2に示すように、基板部シート27cをz軸方向に貫通するように設けられている。そして、ビアホール導体b24〜b26はそれぞれ、ビアホール導体b21〜b23に接続されている。
グランド導体37は、本体11に設けられ、具体的には、基板部シート27dの表面を覆うように設けられている長方形状の1枚の膜状の電極である。ただし、図2に示すように、グランド導体37は、基板部シート27dの全面を覆っておらず、基板部シート27dの外周近傍には設けられていない。また、グランド導体37は、接地されることにより、接地電位に保たれている。グランド導体37は、ビアホール導体b3,b24〜b26と接続されている。以上のように、配線導体30b,30c、グランド導体37及びビアホール導体b1〜b3,b21〜b26は、基板部シート27a〜27dが積層されることによって、互いに接続されて回路を構成している。
レジスト膜(絶縁膜)20は、基板部シート27aの表面を覆うように設けられ、該基板部シート27aを保護する絶縁膜である。ただし、レジスト膜20は、ランド28上には設けられていない。レジスト膜20は、半田に対する濡れ性が低い材料により構成されており、例えば、熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)が塗布されることにより作製されている。
次に、基板部14(リジッド領域R2)について説明する。基板部14は、図2に示すように、フレキシブルシート26a〜26dの基板部シート29a〜29dが重ねられることにより構成されている。また、基板部14は、図1ないし図3に示すように、レジスト膜24、ランド35、配線導体36(36b,36c)、グランド導体40及びビアホール導体b11,b12,b31〜b36を備えている。図1ないし図3において、ランド35、配線導体36及びビアホール導体b11,b12には、図面が煩雑になることを防止するために、代表的なものにのみ参照符号を付してある。
ランド35は、本体11に設けられ、具体的には、図2に示すように、基板部シート29aの表面に設けられた導体である。該ランド35には、図1に示すように、コネクタ54がはんだ付けにより実装される。
ビアホール導体b11はそれぞれ、図3(a)に示すように、基板部シート29aをz軸方向に貫通するように設けられている。そして、ビアホール導体b11は、ランド35と接続されている。
配線導体36bは、本体11に設けられ、具体的には、図2に示すように、基板部シート29bの表面に設けられている導体である。ビアホール導体b12は、図2に示すように、基板部シート29bをz軸方向に貫通するように設けられている。そして、ビアホール導体b12は、ビアホール導体b11と接続されている。ビアホール導体b31〜b33は、図2に示すように、基板部シート29bをz軸方向に貫通するように設けられている。そして、ビアホール導体b31〜b33は、配線導体36bに接続されている。
配線導体36cは、本体11に設けられ、具体的には、図2に示すように、基板部シート29cの表面に設けられている導体である。配線導体36cは、ビアホール導体b12に接続されている。ビアホール導体b34〜b36は、図2に示すように、基板部シート29cをz軸方向に貫通するように設けられている。そして、ビアホール導体b34〜b36は、ビアホール導体b31〜b33に接続されている。
グランド導体40は、本体11に設けられ、具体的には、基板部シート29dの表面を覆うように設けられている長方形状の1枚の膜状の電極である。ただし、図2に示すように、グランド導体40は、基板部シート29dの全面を覆っておらず、基板部シート29dの外周近傍には設けられていない。また、グランド導体40は、接地されることにより、接地電位に保たれている。グランド導体40は、ビアホール導体b34〜b36と接続されている。以上のように、配線導体36b,36c、グランド導体40及びビアホール導体b11,b12,b31〜b36は、基板部シート29a〜29dが積層されることによって、互いに接続されて回路を構成している。
レジスト膜(絶縁膜)24は、基板部シート29aの表面を覆うように設けられ、該基板部シート29aを保護する絶縁膜である。ただし、レジスト膜24は、ランド35上には設けられていない。レジスト膜24は、半田に対する濡れ性が低い材料により構成されており、例えば、熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ樹脂)が塗布されることにより作製されている。
次に、線路部16(フレキシブル領域F1)について説明する。線路部16は、図2に示すように、フレキシブルシート26a〜26dの線路部シート31a〜31dが重ねられることにより構成されている。また、線路部16は、図1及び図2に示すように、グランド線32(32b,32d),33(33b,33d),34(34b,34d)及び信号線42c,43c,44cを備えている。
信号線42c,43c,44cはそれぞれ、本体11内に設けられており、より具体的には、線路部16内に設けられ、基板部12,14間において延在している。信号線42c,43c,44cは、図2に示すように、線路部シート31cの表面に設けられた線状の導体である。該信号線42c,43c,44cには、高周波信号(例えば、800MHz〜900MHz)が伝送される。そして、信号線42c,43c,44cは、図2に示すように、配線導体30cと配線導体36cとを接続している。すなわち、配線導体30c,36c及び信号線42c,43c,44cからなる導体は、リジッド領域R1,R2とフレキシブル領域F1とに跨って設けられている。
グランド線32b,33b,34bはそれぞれ、本体11内に設けられており、より具体的には、線路部16内に設けられ、信号線42c,43c,44cよりもz軸方向の正方向側に設けられている。図2に示すように、グランド線32b,33b,34bはそれぞれ、線路部シート31bの表面に設けられ、配線導体30bと配線導体36bとを接続している。すなわち、配線導体30b,36b及びグランド線32b,33b,34bからなる導体は、リジッド領域R1,R2とフレキシブル領域F1とに跨って設けられている。更に、配線導体30bは、ビアホール導体b21〜b26を介して、グランド導体37に接続されている。また、配線導体36bは、ビアホール導体b31〜b36を介して、グランド導体40に接続されている。よって、グランド線32b,33b,34bはそれぞれ、グランド導体37に電気的に接続されている。また、グランド線32b,33b,34bはそれぞれ、グランド導体40に電気的に接続されている。
また、グランド線32b,33b,34bはそれぞれ、図2に示すように、信号線42c,43c,44cよりも大きな線幅を有している。これにより、信号線42c,43c,44cはそれぞれ、z軸方向から平面視したときに、グランド線32b,33b,34bからはみ出すことなく、グランド線32b,33b,34bと重なっている。
グランド線32d,33d,34dはそれぞれ、線路部16内に設けられ、信号線42c,43c,44cよりもz軸方向の負方向側に設けられている。具体的には、図2に示すように、グランド線32d,33d,34dはそれぞれ、線路部シート31dの表面に設けられ、グランド導体37とグランド導体40とを接続している。すなわち、グランド導体37,40及びグランド線32d,33d,34dからなる導体は、リジッド領域R1,R2とフレキシブル領域F1とに跨って設けられている。
また、グランド線32d,33d,34dはそれぞれ、図2に示すように、信号線42c,43c,44cよりも大きな線幅を有している。これにより、信号線42c,43c,44cはそれぞれ、z軸方向から平面視したときに、グランド線32d,33d,34dからはみ出すことなく、グランド線32d,33d,34dと重なっている。
以上のように、グランド線32b,33b,34bと信号線42c,43c,44cとグランド線32d,33d,34dとは重なり合っている。これにより、グランド線32b、信号線42c及びグランド線32dは、ストリップラインを構成している。同様に、グランド線33b、信号線43c及びグランド線33dは、ストリップラインを構成している。グランド線34b、信号線44c及びグランド線34dは、ストリップラインを構成している。その結果、基板部12内の回路と、基板部14内の回路との間のインピーダンス整合が取られている。そして、基板部12内の回路と、基板部14内の回路と、線路部16内のストリップラインとは、回路Cを構成している。
以上のような回路基板10では、z軸方向から平面視したときに、リジッド領域R1,R2において導体が占める面積の割合を、フレキシブル領域F1において導体が占める領域の割合よりも大きくしている。より詳細には、図2に示すように、z軸方向から平面視したときに、リジッド領域R1,R2には、リジッド領域R1,R2の略全面を覆うグランド導体37,40が設けられている。一方、フレキシブル領域F1には、フレキシブル領域F1の略全面を覆うような導体は設けられておらず、フレキシブル領域F1においてx軸方向に延在するグランド線32b,32d,33b,33d,34b,34dが設けられている。ここで、グランド導体37,40は、フレキシブルシート26よりも硬い。よって、z軸方向から平面視したときに、リジッド領域R1,R2において導体が占める面積の割合を、フレキシブル領域F1において導体が占める領域の割合よりも大きくすることにより、リジッド領域R1,R2よりもフレキシブル基板F1を変形しやすくすることができる。
ところで、回路基板10は、リジッド領域R1,R2とフレキシブル領域F1との境界において破損が発生することを抑制できる構成を有している。以下に、かかる構成について図4を参照しながら説明する。図4は、図1の回路基板10のA−Aにおける断面構造図である。
前記の通り、回路基板10は、リジッド領域R1,R2及びフレキシブル領域F1を有している。そして、フレキシブル領域F1には、リジッド領域R1,R2のそれぞれと隣接している隣接部P1,P3が存在する。一方、リジッド領域R1,R2にはそれぞれ、フレキシブル領域F1と接している隣接部P2,P4が存在する。そして、回路基板10では、フレキシブルシート26a,26dの隣接部P1〜P4には、多数の空孔が設けられている。隣接部P1〜P4における空孔率は、5体積%以上50体積%以下である。空孔率が5体積%よりも小さいと、リジッド領域R1,R2とフレキシブル領域F1との境界における破損を十分に抑制することが困難である。一方、空孔率が50体積%よりも大きいと、リジッド領域R1,R2とフレキシブル領域F1との境界における強度を十分に確保することが困難である。なお、隣接部P1〜P4の範囲は、z軸方向から平面視したときに、空孔が分布している領域内を指す。
ここで、回路基板10では、配線導体30b,36b及びグランド線32b,33b,34bと、配線導体30c,36c及び信号線42c,43c,44cと、グランド導体37,40及びグランド線32d,33d,34dとは、図2及び図4に示すように、リジッド領域R1,R2とフレキシブル領域F1との間に跨って設けられていると共に、異なる絶縁体層26b〜26d上に設けられている。つまり、配線導体30b,36b及びグランド線32b,33b,34bと、グランド導体37,40及びグランド線32d,33d,34dとは、図4に示すように、絶縁体層26b,26cをz軸方向から挟んでいる。そして、多数の空孔は、絶縁体層26b,26c以外の絶縁体層26a,26dに設けられている。
(回路基板の製造方法)
以下に、回路基板10の製造方法について図面を参照しながら説明する。以下では、一つの回路基板10が作製される場合を例にとって説明するが、実際には、大判のフレキシブルシートが積層及びカットされることにより、同時に複数の回路基板10が作製される。
まず、厚さが5μm〜50μmの銅箔が表面の全面に形成された複数のフレキシブルシート26を準備する。複数のフレキシブルシート26の内、フレキシブルシート26a,26bには、一部の領域(隣接部P1,P3)に多数の粒状の発泡材(例えば、熱を加えると気化する炭酸水素ナトリウムや炭酸アンモニウム等)が分散されている。そして、このフレキシブルシート26a,26bを熱処理し、発泡材を気化させることで、空孔を形成する。次に、フレキシブルシート26a〜26cのビアホール導体b1〜b3,b11,b12,b21〜b26,b31〜b36が形成される位置(図2及び図3(a)参照)に対して、裏面側からレーザービームを照射して、ビアホールを形成する。
次に、フォトリソグラフィ工程により、図3(b)に示すランド28,35をフレキシブルシート26aの表面に形成する。具体的には、フレキシブルシート26aの銅箔上に、図3(b)に示すランド28,35と同じ形状のレジストを印刷する。そして、銅箔に対してエッチング処理を施すことにより、レジストにより覆われていない部分の銅箔を除去する。その後、レジストを除去する。これにより、図3(b)に示すような、ランド28,35がフレキシブルシート26aの表面に形成される。更に、フレキシブルシート26aの表面に樹脂を塗布することにより、図1及び図2に示すレジスト膜20,24を形成する。
次に、フォトリソグラフィ工程により、図2に示す配線導体30b,36b及びグランド線32b,33b,34bをフレキシブルシート26bの表面に形成する。また、フォトリソグラフィ工程により、図2に示す配線導体30c,36c及び信号線42c,43c,44cをフレキシブルシート26cの表面に形成する。また、フォトリソグラフィ工程により、図2に示すグランド線32d,33d,34d及びグランド導体37,40をフレキシブルシート26dの表面に形成する。なお、これらのフォトリソグラフィ工程は、ランド28,35を形成する際のフォトリソグラフィ工程と同様であるので、説明を省略する。
次に、フレキシブルシート26a〜26cに形成したビアホールに対して、銅や錫や銀やこれらの合金等を主成分とする導電性ペーストを充填し、図2及び図3(a)に示すビアホール導体b1〜b3,b11,b12,b21〜b26,b31〜b36を形成する。以上の工程により、可撓性材料からなるフレキシブルシート26a〜26dであって、回路が形成されたフレキシブルシート26a〜26dが準備される。該回路は、配線導体30b,30c,36b,36c、グランド導体37,40及びビアホール導体b1〜b3,b11,b12,b21〜b26,b31〜b36、グランド線32b,33b,34b,32d,33d,34d及び信号線42c,43c,44cからなっている。
最後に、フレキシブルシート26a〜26dをこの順に積み重ねる。そして、フレキシブルシート26a〜26dに対してz軸方向の両側から力を加えると共に、加熱する。加熱により、フレキシブルシート26a,26d内の粒状の発泡材が消失し、フレキシブルシート26a,26dに多数の空孔が形成される。また、同時に、フレキシブルシート26a〜26dは圧着される。これにより、図1に示す回路基板10が得られる。
なお、多数の空孔は、粒状の発泡材を消失させることにより形成しているが、多数の空孔の形成方法はこれに限らない。多数の空孔は、例えば、フレキシブルシート26の作製時に、気泡を送り込むことにより形成されてもよい。
(効果)
回路基板10は、以下に説明するように、リジッド領域R1,R2とフレキシブル領域F1との境界において破損が発生することを抑制できる。特許文献1に記載のプリント配線板500では、リジッド領域R501,R502とフレキシブル領域R503との境界には、フレキシブル領域R503の屈曲時に応力が集中する。より詳細には、リジッド領域R501,R502とフレキシブル領域R503との境界では、硬さが大きく変化する。この場合、フレキシブル領域R503のリジッド領域R501,R502に隣接している部分は、小さな半径で湾曲しようとする(すなわち、折り曲げられる)ので、破損するおそれがある。そこで、プリント配線板500では、リジッド領域R501,R502とフレキシブル領域R503との境界が導体パターン532a,532bにより補強されている。しかしながら、導体パターン532a,532bは、金属膜により構成されているので、高い剛性を有するものの、大きく屈曲させられると塑性変形してしまう。そして、塑性変形した導体パターン532a,532bはもはや補強部材として十分に機能しない。その結果、リジッド領域R501,R502とフレキシブル領域R503との境界において、破損が発生するおそれがある。
そこで、回路基板10では、フレキシブルシート26a,26dの隣接部P1,P3には、多数の空孔が設けられている。これにより、回路基板10の隣接部P1,P3は、空孔が設けられていない場合に比べて、軟らかくなるので、変形しやすくなる。よって、回路基板10の隣接部P1,P3は、フレキシブル領域F1の他の部分に比べて小さな半径で湾曲しても、破損しにくい。その結果、回路基板10は、リジッド領域R1,R2とフレキシブル領域F1との境界において破損が発生することを抑制できる。
また、回路基板10では、以下の理由によっても、リジッド領域R1,R2とフレキシブル領域F1との境界において破損が発生することを抑制できる。より詳細には、プリント配線板500では、リジッド領域R501,R502とフレキシブル領域R503との境界が導体パターン532a,532bにより補強されている。ところが、導体パターン532a,532bは、可撓性シート530に比べて硬いため、フレキシブル領域R503が湾曲させられた際に、可撓性シート530に食い込んで該可撓性シート530を傷つけてしまうおそれがある。
一方、回路基板10では、フレキシブルシート26a,26bの隣接部P1,P3を補強するのではなく、強度を落として変形しやすくしている。そのため、回路基板10では、フレキシブルシート26a,26bに対して補強部材が食い込むという問題が発生しない。よって、回路基板10では、リジッド領域R1,R2とフレキシブル領域F1との境界において破損が発生することを抑制できる。
また、回路基板10では、以下に説明するように、回路の特性が安定する。より詳細には、回路基板10では、フレキシブル領域F1が湾曲させられると、フレキシブルシート26に伸び又は縮みが発生する。フレキシブルシート26に伸びが発生すると、フレキシブルシート26の厚みが小さくなる。一方、フレキシブルシート26に縮みが発生すると、フレキシブルシート26の厚みが大きくなる。ここで、フレキシブルシート26b,26cは、図4に示すように、配線導体30b,36b及びグランド線32b,33b,34bと、グランド導体37,40及びグランド線32d,33d,34dとに挟まれている。よって、フレキシブルシート26b,26cの厚みが大きく変動すると、配線導体30b,36b及びグランド線32b,33b,34bと、グランド導体37,40及びグランド線32d,33d,34dとの間に発生している容量の大きさが大きく変動してしまう。例えば、多数の空孔が絶縁体層26b,26cに設けられていると、絶縁体層26b,26cが変形しやすくなるので、絶縁体層26b,26cの厚みは大きく変動するようになる。
そこで、回路基板10では、多数の空孔は、絶縁体層26b,26c以外の絶縁体層26a,26dに設けられている。これにより、フレキシブル領域F1が湾曲させられた場合に、絶縁体層26b,26cが大きく変形するのではなく、絶縁体層26a,26cが大きく変形するようになる。その結果、配線導体30b,36b及びグランド線32b,33b,34bと、グランド導体37,40及びグランド線32d,33d,34dとの間隔が大きく変動することが抑制される。その結果、回路基板10では、回路の特性が安定する。
(第1の変形例)
以下に、第1の変形例に係る回路基板について図面を参照しながら説明する。図5は、第1の変形例に係る回路基板10aの断面構造図である。
回路基板10では、多数の空孔は、フレキシブルシート26a,26dに設けられていることが望ましいとした。しかしながら、多数の空孔が設けられている場所は、これに限らない。よって、図5の回路基板10aのように、多数の空孔は、絶縁体層26b,26cの隣接部P1〜P4に設けられていてもよい。
(第2の変形例)
以下に、第2の変形例に係る回路基板について図面を参照しながら説明する。図6は、第2の変形例に係る回路基板10bの断面構造図である。
回路基板10では、多数の空孔は、絶縁体層26a,26dの隣接部P1〜P4にのみに設けられている。しかしながら、多数の空孔が設けられている場所は、これに限らない。よって、図6の回路基板10bのように、多数の空孔は、絶縁体層26a,26dの全体にわたって設けられていてもよい。多数の空孔をフレキシブルシート26の一部に設ける工程よりも、多数の空孔をフレキシブルシート26の全体に設ける工程の方が簡単である。よって、回路基板10bは、回路基板10よりも簡単に作成できる。
(第3の変形例)
以下に、第3の変形例に係る回路基板について図面を参照しながら説明する。図7は、第3の変形例に係る回路基板10cの断面構造図である。
回路基板10,10a,10bでは、フレキシブル領域F1には、ストリップラインが設けられていた。しかしながら、フレキシブル領域F1には、ストリップラインの代わりに、信号線42c,43c,44cのみが設けられていてもよい。この場合、グランド線32b,33b,34b,32d,33d,34dは設けられていない。これにより、フレキシブル領域F1において、フレキシブルシート26a,26dの線路部シート31a,31dが不要となる。その結果、図7に示すように、リジッド領域R1,R2におけるフレキシブルシート26の層数は、フレキシブル領域F1におけるフレキシブルシート26の層数よりも多くなる。その結果、フレキシブル領域F1をより変形させやすくなる。
回路基板10cでは、多数の空孔は、絶縁体層26b,26cの隣接部P1〜P4に設けられている。これにより、回路基板10,10a,10bと同様に、回路基板10cにおいても、リジッド領域R1,R2とフレキシブル領域F1との境界において破損が発生することを抑制できる。
更に、回路基板10cでは、基板部シート27aと基板部シート27bとが剥離することを抑制できる。同様に、基板部シート27cと基板部シート27dとが剥離することを抑制できる。基板部シート29aと基板部シート29bとが剥離することを抑制できる。基板部シート29cと基板部シート29dとが剥離することを抑制できる。以下に、基板部シート27a,27bを例に挙げて説明する。
回路基板10cでは、線路部シート31aが設けられていない。そのため、リジッド領域R1とフレキシブル領域F1との境界に沿って基板部シート27a,27bとの境界が露出する。この場合、フレキシブル領域F1がz軸方向の上側に突出するようにU字型に湾曲させられると、基板部シート27bは、基板部シート27aの変形に追従して湾曲できずに、基板部シート27aから剥がれようとする。
そこで、回路基板10cでは、フレキシブルシート26b,26cの隣接部P1に多数の空孔を設けている。これにより、フレキシブルシート26b,26cの隣接部P1が、空孔が設けられていない場合に比べて軟らかくなる。そのため、フレキシブル領域F1が湾曲させられた場合に、フレキシブルシート26b,26cの隣接部P1が湾曲させられるのに必要な力が小さくなる。よって、湾曲しているフレキシブルシート26b,26cの隣接部P1からフレキシブルシート26a〜26dの隣接部P2へと加わる力の大きさが小さくなる。その結果、フレキシブルシート26a〜26dの隣接部P2の湾曲量が小さくなり、基板部シート27bが基板部シート27aから剥がれにくくなる。
(第4の変形例)
以下に、第4の変形例に係る回路基板について図面を参照しながら説明する。図8は、第4の変形例に係る回路基板10dの断面構造図である。
回路基板10dでは、多数の空孔は、フキシブルシート26c,26dの隣接部P1,P3に設けられており、フレキシブルシート26c,26dの隣接部P2,P4には設けられていない。このように、フレキシブルシート26c,26dの隣接部P1,P3のみを軟らかくすることにより、回路基板10dでは、リジッド領域R1,R2とフレキシブル領域F1との境界において破損が発生することを抑制できる。
以上のように、本発明は、回路基板に有用であり、特に、リジッド領域とフレキシブル領域の境界において破損が発生することを抑制できる点において優れている。
F1 フレキシブル領域
C 回路
P1〜P4 隣接部
R1,R2 リジッド領域
10,10a〜10d 回路基板
11 本体
12,14 基板部
16 線路部
20,24 レジスト膜
26a〜26d フレキシブルシート
27a〜27d,29a〜29d 基板部シート
30b,30c,36b,36c 配線導体
31a〜31d 線路部シート
32b,32d,33b,33d,34b,34d グランド線
37,40 グランド導体
42c,43c,44c 信号線

Claims (7)

  1. 可撓性材料からなる複数の絶縁体層が積層されて構成され、かつ、第1の領域及び該第1の領域よりも変形しやすい第2の領域を有する本体と、
    前記本体に設けられている導体からなる回路と、
    を備えており、
    前記絶縁体層の前記第2の領域において前記第1の領域と隣接している第1の隣接部には、多数の空孔が設けられていること、
    を特徴とする回路基板。
  2. 前記絶縁体層の前記第1の領域において前記第2の領域と隣接している第2の隣接部には、多数の空孔が設けられていること、
    を特徴とする請求項1に記載の回路基板。
  3. 前記回路は、前記第1の領域と前記第2の領域との間にまたがって設けられている導体であって、かつ、異なる前記絶縁体層上に設けられている複数の導体を有しており、
    前記多数の空孔は、前記複数の導体に積層方向において挟まれている前記絶縁体層以外の前記絶縁体層の前記第1の隣接部に設けられていること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の回路基板。
  4. 一部の前記絶縁体層には、全体にわたって前記多数の空孔が設けられていること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の回路基板。
  5. 前記第1の隣接部における空孔率は、5体積%以上50体積%以下であること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の回路基板。
  6. 積層方向から平面視したときに、前記第1の領域において前記導体が占める面積の割合は、前記第2の領域において前記導体が占める面積の割合よりも大きいこと、
    を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の回路基板。
  7. 前記第1の領域における前記絶縁体層の層数は、前記第2の領域における前記絶縁体層の層数よりも多いこと、
    を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の回路基板。
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