JP7223643B2 - 泡吐出器 - Google Patents

泡吐出器 Download PDF

Info

Publication number
JP7223643B2
JP7223643B2 JP2019110251A JP2019110251A JP7223643B2 JP 7223643 B2 JP7223643 B2 JP 7223643B2 JP 2019110251 A JP2019110251 A JP 2019110251A JP 2019110251 A JP2019110251 A JP 2019110251A JP 7223643 B2 JP7223643 B2 JP 7223643B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foam
mesh
liquid
less
bubble
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019110251A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020200103A (ja
Inventor
直子 酒寄
昇 八島
将城 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2019110251A priority Critical patent/JP7223643B2/ja
Publication of JP2020200103A publication Critical patent/JP2020200103A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7223643B2 publication Critical patent/JP7223643B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Nozzles (AREA)
  • Closures For Containers (AREA)

Description

本発明は、泡吐出器、及び、液体詰め泡吐出器に関する。
液体を泡化して吐出する泡吐出器としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。
特許文献1の泡吐出器は、ジェットリングと、ジェットリングの上部に収容されているメッシュリングと、メッシュリングに設けられているメッシュ(同文献のメッシュフィルタ)と、を備えている。同文献の泡吐出器においては、ジェットリングの下方において液体と気体とが混合され、それらの混合物が、ジェットリングの下端の開口からジェットリング内に流入し、メッシュを通過した後に、吐出口(同文献の噴出口1a)から吐出される。同文献には、メッシュの面積をジェットリングの下端の開口の面積で除した値を所定範囲(具体的には4以上10.3以下)に設定することが好ましい旨が記載されている。
特開2015-20767号公報
本発明者等の検討によれば、特許文献1の構造の泡吐出器では、一回の吐出動作により吐出される泡の体積などによっては、吐出動作に要する力が過大となったり、良好な泡質の泡を吐出することが困難となったりする。
本発明は、上述した課題の少なくともいずれか1つを解決することが可能な構造の泡吐出器、及び、液体詰め泡吐出器に関する。
本発明は、液体から泡を生成する泡生成部と、前記泡生成部により生成された前記泡が通過する泡流路と、前記泡流路を通過した泡を吐出する吐出口と、前記泡流路に配置されている第1メッシュと、前記第1メッシュよりも下流側において前記泡流路に配置されている第2メッシュと、を備え、一回の吐出動作により吐出される泡の体積をV、前記第1メッシュの面積をS1、前記第1メッシュの目開き率をΕ1、前記第1メッシュにおける各開口の周長をL1、前記第1メッシュの厚みをD1とし、前記第2メッシュの面積をS2、前記第2メッシュの目開き率をΕ2、前記第2メッシュにおける各開口の周長をL2、前記第2メッシュの厚みをD2とすると、下記の数式1で表されるパラメータA1及び下記の数式2で表されるパラメータA2がそれぞれ下記の数式3及び下記の数式4を満たす泡吐出器に関する。
A1=V÷{S1×Ε1×(L1×D1)1/2}・・・・・・(数式1)
A2=V÷{S2×Ε2×(L2×D2)1/2}・・・・・・(数式2)
0.3≦A1×10-3≦5.0・・・・・・(数式3)
0.3≦A2×10-3≦5.0・・・・・・(数式4)
本発明によれば、一回の吐出動作により吐出される泡の体積を十分に確保する場合においても、吐出動作に要する力が過大となることを抑制したり、良好な泡質の泡を吐出したりすることができる。
第1実施形態に係る泡吐出器の正面断面図である。 図1の部分拡大図である。 図2に示される一部の構造の斜視断面図である。 図2のA-A線に沿った断面図である。 図5(a)、図5(b)及び図5(c)は、フォーマー機構を構成する第1部材を示す図であり、このうち図5(a)は上側から視た斜視図、図5(b)は下側から視た斜視図、図5(c)は平面図である。 図6(a)、図6(b)及び図6(c)は、フォーマー機構を構成する第2部材を示す図であり、このうち図6(a)は上側から視た斜視図、図6(b)は下側から視た斜視図、図6(c)は平面図である。 図7(a)、図7(b)及び図7(c)は、フォーマー機構を構成する第3部材を示す図であり、このうち図7(a)は上側から視た斜視図、図7(b)は下側から視た斜視図、図7(c)は平面図である。 図8(a)~図8(d)の各々は実施例1~実施例4に係る泡吐出器により吐出された泡の写真を示す図である。 図8(e)~図8(h)の各々は実施例5~実施例8に係る泡吐出器により吐出された泡の写真を示す図である。 図10(a)及び図10(b)の各々は実施例9及び実施例10に係る泡吐出器により吐出された泡の写真を示す図である。 図11(a)~図11(d)の各々は比較例1~比較例4に係る泡吐出器により吐出された泡の写真を示す図である。 図12(a)~図12(c)の各々は比較例5~比較例7に係る泡吐出器により吐出された泡の写真を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略する。
図1における下方向が下方、上方向が上方である。すなわち、本実施形態の場合、下方向(下方)は、泡吐出器100の底部14が水平な載置面に載置されて泡吐出器100が自立する状態での重力方向である。
図1では、泡吐出器100が備える泡吐出キャップ200(後述)の構成において、曲線Hよりも下側の部分については、外形線のみを示している。
なお、図1、図2及び図3は、図4のA-A線に沿った断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る泡吐出器100は、液体101から泡を生成する泡生成部21と、泡生成部21により生成された泡が通過する泡流路22と、泡流路22を通過した泡を吐出する吐出口37と、泡流路22に配置されている第1メッシュ81と、第1メッシュ81よりも下流側において泡流路22に配置されている第2メッシュ82と、を備えている。
一回の吐出動作により泡吐出器100から吐出される泡の体積をV、第1メッシュ81の面積をS1、第1メッシュ81の目開き率をΕ1、第1メッシュ81における各開口の周長をL1、第1メッシュ81の厚みをD1とし、第2メッシュ82の面積をS2、第2メッシュ82の目開き率をΕ2、第2メッシュ82における各開口の周長をL2、第2メッシュ82の厚みをD2とすると、下記の数式1で表されるパラメータA1及び下記の数式2で表されるパラメータA2がそれぞれ下記の数式3及び下記の数式4を満たす。
A1=V÷{S1×Ε1×(L1×D1)1/2}・・・・・・(数式1)
A2=V÷{S2×Ε2×(L2×D2)1/2}・・・・・・(数式2)
0.3≦A1×10-3≦5.0・・・・・・(数式3)
0.3≦A2×10-3≦5.0・・・・・・(数式4)
本実施形態によれば、一回の吐出動作により吐出される泡の体積を十分に確保する場合においても、吐出動作に要する力が過大となることを抑制したり、良好な泡質の泡(きめ細かく均一な泡)を吐出したりすることができる。
特に、液体101の処方が高粘度のものであったり、高発泡倍率で泡を生成する場合であっても、吐出動作に要する力が過大となることを抑制したり、良好な泡質の泡を吐出したりすることができる。
図1に示すように、本実施形態に係る泡吐出器100は、液体101を貯留する貯留容器10と、貯留容器10に着脱可能に装着される泡吐出キャップ200と、を備えて構成されている。換言すれば、泡吐出キャップ200は、泡吐出器100の構成のうち貯留容器10を除く部分により構成されている。
貯留容器10の形状は特に限定されないが、例えば、貯留容器10は、胴部11と、胴部11の上側に連接されている円筒状の口頸部13と、胴部11の下端を閉塞している底部14と、を有する形状となっている。口頸部13の上端には開口が形成されている。
泡吐出キャップ200は、貯留容器10に装着される装着部111と、泡生成部21と、泡流路22と、吐出口37と、を備えている。これら泡生成部21、泡流路22及び吐出口37は、装着部111によって保持されている。
泡吐出器100の貯留容器10に液体101が充填されることによって、本実施形態に係る液体詰め泡吐出器500が構成されている。
すなわち、本実施形態に係る液体詰め泡吐出器500は、本実施形態に係る泡吐出器100を備える液体詰め泡吐出器500であって、泡吐出器100は、貯留容器10と、貯留容器10に装着される装着部111と、を備え、泡生成部21、泡流路22及び吐出口37は、装着部111に保持されており、貯留容器10に液体101が充填されている。
本実施形態では、液体101としては、ハンドソープを代表例として挙げることができるが、これに限られず、洗顔料、クレンジング剤、食器用洗剤、整髪料、ボディソープ、髭剃り用クリーム、ファンデーション、シャンプー、コンディショナーや美容液等の肌用化粧料、染毛剤、消毒薬など、泡状で用いられる種々のものを例示することができる。
泡となる前の液体101の粘度(貯留容器10に充填されている液体101の粘度)は、特に限定されないが、例えば、20℃において1mPa・s以上、好ましくは5mPa・s以上である。そして、液体101の粘度は、例えば、200mPa・s以下、好ましくは50mPa・s以下である。また、液体101の粘度は、例えば、1mPa・s以上200mPa・s以下、好ましくは5mPa・s以上50mPa・s以下である。粘度測定にはB型粘度計を使用し、測定される粘度域に適したローター及び回転数を選択することができる。
本実施形態の場合、泡吐出器100は、貯留容器10に常圧で貯留された液体101を気液混合部27にて気体と接触させることにより、液体101を泡状に変化させる。泡吐出器100は、例えば、手押し操作により泡を吐出するポンプ容器である。
ただし、本発明は、この例に限らず、泡吐出器は、貯留容器が圧搾されることにより泡を吐出するように構成された、いわゆるスクイズボトルであってもよいし、モータ等を備える電動式の泡ディスペンサであってもよい。また、泡吐出器は、液体が圧縮ガスとともに貯留容器に充填されたエアロゾル容器であってもよい。
ここで、本発明に係る泡吐出器は、一回の吐出動作によって、一定量の泡が吐出されるように構成されている。
本実施形態の場合、一回の吐出動作とは、後述するヘッド部30を使用者が上死点から下死点まで押し下げることにより吐出口37から泡を吐出させる動作の1回分を意味する。
また、泡吐出器が電動式の泡ディスペンサの場合、一回の吐出動作とは、一回の吐出操作(ボタンを押下する操作や、手などの吐出対象物を検出する検出部に吐出対象物をかざす操作など)に応じて電動で行われる泡の吐出動作の1回分を意味する。
なお、本発明に係る泡吐出器がスクイズボトルやエアロゾル容器である場合においても、一回の吐出動作により一定量の泡が吐出されるようになっている。
ここで、前回の吐出動作から長いインターバルを空けて行われた最初の吐出動作DP1により吐出される泡の体積をV1とし、吐出動作DP1の後、立て続けに行われた2回目の吐出動作DP2により吐出される泡の体積をV2とし、その後立て続けに行われた3回目以降の吐出動作DPNにより吐出される泡の体積をVNとすると、一般的に、体積V2は体積V1よりも大きくなり、体積V2及び体積VNは同等の体積となる。つまり、最初の吐出動作DP1では、泡の体積が相対的に小さくなり、立て続けに行われる2回目以降の吐出動作では、泡の体積が相対的に大きくなるとともに安定する。
本発明において、一回の吐出動作により吐出される泡の体積とは、体積V2(ないしは体積VN)のことである。
以下、泡の体積のことを、泡体積と称する場合がある。
泡体積の測定は、以下のようにして行われる。
泡吐出器から、体積の目盛が付いた測定用の容器に泡を吐出し、ボイドが極力生じないようにヘラ等を用いて泡を均し、泡体積を測定する。
破泡による泡体積の目減りを抑制するため、吐出動作から泡体積の測定完了までを迅速(5秒以内)に行う。
第1メッシュ81の面積S1とは、第1メッシュ81において泡流路22の内腔領域に配置されている部分の面積である。すなわち、第1メッシュ81の面積S1には、第1メッシュ81において、メッシュ保持リング80(後述)に対して固定されている部位の面積は含まれない。同様に、第2メッシュ82の面積S2とは、第2メッシュ82において泡流路22の内腔領域に配置されている部分の面積である。
なお、第1メッシュ81及び第2メッシュ82の各々は、泡流路22の横断面に沿って配置されている。すなわち、第1メッシュ81及び第2メッシュ82は、泡流路22の軸方向(上下方向)に対して直交している(つまり水平に配置されている)。
泡吐出キャップ200は、例えば、貯留容器10に着脱可能に設けられているキャップ部材110と、キャップ部材110に設けられているポンプ部120と、貯留容器10内の液体101をポンプ部120に吸い上げるためのディップチューブ128と、ポンプ部120に保持されているヘッド部30と、ヘッド部30に設けられている第1部材50、第2部材60、第3部材70及びメッシュ保持リング80と、を備えている。
キャップ部材110は、貯留容器10の口頸部13に対して螺合等の止着方法により着脱可能に装着される装着部111と、装着部111の上端を塞いでいる環状閉塞部112と、環状閉塞部112の中央部から上方に起立している起立筒部113と、を備えている。
ヘッド部30の下端部は、例えば、ポンプ部120が備えるピストンガイド130の上端部に対して装着されている。
口頸部13に装着部111が装着されることによって、泡吐出キャップ200の全体が貯留容器10に装着される。泡吐出キャップ200が貯留容器10に装着されることにより、泡吐出キャップ200によって口頸部13の上端の開口が閉塞されている。
ヘッド部30は、例えば、上側部材30aと下側部材30bとを備えて構成されている。
上側部材30aは、ノズル部35と、使用者による押下操作を受け付ける操作受部31と、操作受部31から下方に延びている筒部と、を備えている。
図1から図3に示すように、下側部材30bは、筒状に形成されている。下側部材30bの上部は、相対的に大径の上側筒部であり、下側部材30bの下部は、相対的に小径の小径筒部33であり、上側筒部と小径筒部33との境界部は、段差部34となっている。
例えば、上側部材30aの筒部が、下側部材30bの大径筒部に対して、螺合又は嵌合などの固定方法により固定されることによって、上側部材30aと下側部材30bとが相互に組み付けられて、ヘッド部30が構成されている。
上側部材30aの筒部と下側部材30bの上側筒部とによって、小径筒部33よりも大径の大径筒部32が構成されている。
大径筒部32及び小径筒部33の軸方向は、上下方向に延在している。
大径筒部32の下部と、小径筒部33とは、起立筒部113に挿入されている。
小径筒部33には、ピストンガイド130の上端部が嵌入している。これにより、ピストンガイド130とヘッド部30とが連結されている。
大径筒部32の内部空間は、ノズル部35の内部空間であるノズル内流路36と連通している。ノズル内流路36の下流端すなわちノズル部35の先端には、吐出口37が形成されている。
大径筒部32の下部は、保持部32cである。保持部32cには、第1部材50、第2部材60、第3部材70及び上下2段のメッシュ保持リング80が収容されている。
泡流路22は、第3部材70又はメッシュ保持リング80の内部空間と、大径筒部32において保持部32cよりも下流側(上方)の部分の内部空間と、を含んで構成されている。
泡流路22の上端部(下流端部)は、ノズル内流路36と連通している。
ポンプ部120は、操作受部31に対する押下操作によりヘッド部30が押し下げられることによって貯留容器10内の液体101を泡生成部21に供給する液体供給ポンプと、ヘッド部30が押し下げられることにより貯留容器10内の気体を泡生成部21に供給する気体供給ポンプと、を含んで構成されている。
ヘッド部30の押下操作は、ポンプ部120に設けられている図示しないバネの付勢に抗して行われるようになっており、ヘッド部30の押下操作が解除されると、ヘッド部30はバネの付勢に従って上死点に復帰する。
ポンプ部120は、ボール弁180を含む液体弁を備えている。ボール弁180は、ピストンガイド130の上端部に形成された収容空間132に収容されている。ヘッド部30に対する押下操作が行われると、ボール弁180が押し上げられて液体弁が開き、液体101が収容空間132を介して泡生成部21に流入するようになっている。
また、ポンプ部120は、泡生成部21に液体101を送出する際に、泡生成部21に対する気体の送出も並行して行うように構成されている。
このようなポンプ部120の構造はよく知られており、本明細書では詳細な説明を省略する。
図2に示すように、気体は、上流側気体流路211等を介して、泡生成部21に供給される。上流側気体流路211は、ピストンガイド130と小径筒部33との間隙、第1部材50と段差部34との間隙、及び、第1部材50と大径筒部32との間隙などにより構成されている。
泡生成部21にて液体101と気体とが混合されて、泡が生成される。
なお、ここで説明した泡吐出キャップ200(ポンプ部120を含む)の構造は一例であり、泡吐出キャップ200の構造としては、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、その他の広く知られている構造のものを適用しても構わない。
図2に示すように、収容空間132の下流側(上方)には、上流側液体流路23が形成されており、上流側液体流路23の下流側(上方)には、上流側液体流路23よりも平断面積が広い前室24が形成されており、前室24の周縁部の上方には、環状の環状前室25が形成されており、環状前室25の下流側(上方)には、複数(本実施形態の場合、例えば、16個)の液体流路26が形成されている。
更に、各液体流路26の下流側(上方)には、それぞれ気液混合部27(図2~図4)が形成されている。
液体101は、収容空間132、上流側液体流路23、前室24、環状前室25及び液体流路26をこの順に介して、各気液混合部27に供給される。
更に、各気液混合部27の下流側(上方)には、それぞれ上流側泡流路28が形成されている。
泡生成部21は、これら気液混合部27及び上流側泡流路28を含んで構成されている。
各上流側泡流路28の下流端(上端)の開口が泡穴である。
上流側泡流路28の下流側(上方)には、泡流路22が形成されている。
泡流路22には、2段のメッシュ、すなわち上流側に位置する第1メッシュ81と、下流側に位置する第2メッシュ82と、が配置されている。
ここで、上下2段のメッシュ保持リング80は、それぞれ円筒状に形成されており、その軸方向が上下に延在しており、互いに同軸に配置されている。下側のメッシュ保持リング80の下側の開口には第1メッシュ81が、上側のメッシュ保持リング80の上側の開口には第2メッシュ82が、それぞれ設けられている。
図4に示すように、複数(本実施形態の場合、例えば、16個)の気液混合部27が、周回状に並んで配置されている。
各気液混合部27の周囲には、当該気液混合部27に気体を供給する複数の気体流路40が形成されている。本実施形態の場合、各気液混合部27と対応して、それぞれ3つずつの気体流路40が形成されている。
以下に説明するように、第1部材50、第2部材60、第3部材70及びメッシュ保持リング80は、相互に組み付けられた状態で、ヘッド部30の内部に設けられている。
これら第1部材50、第2部材60、第3部材70及びメッシュ保持リング80によって、上流側液体流路23、前室24、環状前室25、液体流路26、気液混合部27、上流側泡流路28、泡流路22の一部分、及び、気体流路40が形成されている。
図2に示すように、ピストンガイド130の上端部に第1部材50が取り付けられている。図2及び図3に示すように、第1部材50の上側に第2部材60が配置されており、第2部材60の更に上側に第3部材70が配置されており、第3部材70の上部にメッシュ保持リング80が収容されている。
図5(a)、図5(b)及び図5(c)に示すように、第1部材50は、円形の盤状に形成されている盤状部51と、盤状部51の周縁部から上方に起立している円環状の環状壁部52と、盤状部51の中央部から下方に突出している円筒状の筒状部53と、筒状部53の下端から下方に突出している複数(例えば4つ)の突起部54と、を備えている。
盤状部51、環状壁部52及び筒状部53は互いに同軸に配置されている。
第1部材50の中央部には、当該第1部材50を上下に貫通する丸穴である貫通穴50aが形成されている。貫通穴50aの下部は、筒状部53の内部空間である。貫通穴50aを介して、筒状部53の下方の空間と、盤状部51の上方の空間とが相互に連通している。
図6(a)、図6(b)及び図6(c)に示すように、第2部材60は、円形の盤状に形成されている本体部61と、本体部61の周縁部から下方に垂下している円環状の環状壁部66と、本体部61の下面に形成されている盤状突出部67と、盤状突出部67の下面に形成されている複数(例えば4つ)の下面側突起部68と、を備えている。
盤状突出部67は、円盤状の形状に形成されており、本体部61の下面から下方に突出している。換言すれば、第2部材60は、盤状突出部67の形成箇所及び環状壁部66の形成箇所においては、その他の箇所と比べて肉厚に形成されている。
本体部61、環状壁部66及び盤状突出部67は互いに同軸に配置されている。環状壁部66は盤状突出部67の周囲を囲んでいる。換言すれば、第2部材60の下面側の周縁部であって、盤状突出部67の外周面と環状壁部66の内周面との間の部分には、円環状の凹部が形成されている。
本体部61の周縁部には、それぞれ本体部61を上下に貫通する複数の貫通穴62が、周回状に並ぶ配置で形成されている。これら貫通穴62は、 盤状突出部67の形成箇所よりも外周側の領域であって、且つ、環状壁部66の形成箇所よりも内周側の領域に配置されている。貫通穴62は、例えば、丸穴である。貫通穴62の数は特に限定されないが、本実施形態の場合、第2部材60は、例えば、16個の貫通穴62を有する。これら貫通穴62は、本体部61の中心の周りに等角度間隔で配置されている。
下面側突起部68は、例えば、盤状突出部67の周縁部に形成されている。
本体部61の上面には、第1溝63、第2溝64、第3溝65が形成されている。
各貫通穴62と対応して、第1溝63、第2溝64及び第3溝65が1つずつ形成されている。例えば、各第1溝63は互いに同じ深さ及び幅に形成されており、各第2溝64は互いに同じ深さ及び幅に形成されており、各第3溝65は互いに同じ深さ及び幅に形成されている。更に、例えば、第1溝63、第2溝64及び第3溝65は互いに同じ深さ及び幅に形成されている。
各貫通穴62と対応する第1溝63、第2溝64及び第3溝65は、当該貫通穴62の周囲に配置されている。
第1溝63及び第2溝64の各々は、本体部61の径方向における外側の端から本体部61の中央部の方に向けて延びた後、折れ曲がって(例えば、90度よりも鋭角に折れ曲がって)、対応する貫通穴62の方に延び、当該貫通穴62に繋がっている。第1溝63と第2溝64とは、貫通穴62の中心軸と本体部61の中心軸とを含む基準面を基準として面対称に形成されている。
第3溝65は、本体部61の径方向における外側の端から本体部61の中央部の方に向けて直線状に延在しており、対応する貫通穴62に繋がっている。
第1溝63において貫通穴62の方に延びている部分(折れ曲がった後の部分)と、第2溝64において貫通穴62の方に延びている部分(折れ曲がった後の部分)と、第3溝65とは、例えば、貫通穴62の中心の周りに等角度間隔(120度間隔)で配置されている。
本体部61の上面には、更に、複数(例えば一対)の位置決め凹部69が形成されている。
図7(a)、図7(b)及び図7(c)に示すように、第3部材70は、円筒状に形成されている筒状部71と、筒状部71の下端部に形成されている底板部72と、を備えている。
筒状部71の内部空間の断面積は、当該筒状部71の上部において相対的に大きく、下部において相対的に小さくなっており、筒状部71の内周面には、段差部71aが形成されている。
底板部72は、筒状部71の中心軸に対して直交している。
底板部72には、当該底板部72を上下に貫通する複数(例えば16個)の貫通穴73が形成されている。貫通穴73は、底板部72の周縁部において、周回状に並んで配置されている。本実施形態の場合、貫通穴73は、例えば、丸穴である。
底板部72は、貫通穴73の形成箇所を除き、筒状部71の下端を閉塞している。
底板部72の下面には、複数(例えば一対)の位置決め凸部74が形成されている。これら位置決め凸部74は、第2部材60の位置決め凹部69と対応する形状に形成されており、それぞれ位置決め凹部69に嵌入可能となっている。
図2に示すように、ピストンガイド130の上端は、ヘッド部30の段差部34の上面よりも若干高い位置に配置されている。
ピストンガイド130の上端部には、第1部材50の筒状部53が挿入されており、ピストンガイド130の上端が第1部材50の盤状部51の下面に突き当たっている。これにより、第1部材50はピストンガイド130によって保持されている。
図2及び図3に示すように、第2部材60の下部は、第1部材50の環状壁部52の内部に収容されている。第2部材60の環状壁部66の外径は、環状壁部52の内径と同等の寸法に設定されており、環状壁部66の下部は環状壁部52に嵌入している。
第3部材70は、一対の位置決め凸部74が第2部材60の一対の位置決め凹部69にそれぞれ嵌入する状態で、第2部材60の上側に組み付けられている。第2部材60の本体部61の上面に対して、第3部材70の底板部72の下面が面接触している。
第2部材60の貫通穴62と第3部材70の貫通穴73とは、互いに同径に形成されており、貫通穴62と貫通穴73とは1対1で対応している。各貫通穴62の上側に、対応する貫通穴73が配置されており、これら貫通穴62と貫通穴73とは互いに同軸に配置されている。
上下2段のメッシュ保持リング80の各々の外径は、第3部材70の筒状部71において段差部71aよりも上側の部分の内径と同等の寸法に設定されている。2つのメッシュ保持リング80は、筒状部71において段差部71aよりも上側の部分に上下に積み重ねられた状態で嵌入されている。
下側のメッシュ保持リング80の下端に設けられている第1メッシュ81と、底板部72の上面とは、互いに上下に離間しているとともに互いに平行に対向している。更に、第1メッシュ81と、第1メッシュ81の上側に位置する第2メッシュ82とは、互いに平行に対向している。
図2に示すように、上流側気体流路211は、盤状部51の下面と段差部34の上面との間隙、及び、第1部材50の環状壁部52の外周面と大径筒部32の外周面との間隙などにより構成されている。
気体流路40(図4)は、第1溝63、第2溝64及び第3溝65の各々の内部空間によって構成されている。すなわち、第1溝63、第2溝64及び第3溝65の各々の形成箇所において、第2部材60の本体部61の上面と第3部材70の底板部72の下面との間に形成されている間隙が、それぞれ気体流路40を構成している。
図4に示すように、第1溝63によって形成されている気体流路40は、第1気体流路41であり、第2溝64によって形成されている気体流路40は、第2気体流路42であり、第3溝65によって形成されている気体流路40は、第3気体流路43である。
上流側気体流路211は、各気体流路40の一端(本体部61の外周に位置する部分)に連通している。
図2及び図3に示すように、上流側液体流路23は、第1部材50の筒状部53の内部空間により構成されている。第1部材50の盤状部51の上面と第2部材60の下面との間の空間のうち、盤状突出部67の下面よりも下側の領域によって前室24が構成されており、盤状突出部67の下面よりも上側の領域によって、環状前室25が構成されている。なお、環状壁部66の下部が環状壁部52に圧入固定されて環状壁部66の外周面と環状壁部52の内周面とが相互に密着して(シールされて)いることによって、所定の上下寸法の前室24が形成されている。なお、第2部材60の下面側突起部68の下端面が盤状部51の上面に突き当たっていることが好ましい。
各貫通穴62の内部空間のうち、気体流路40よりも下側の領域によって、液体流路26が構成されている。
各貫通穴62の内部空間のうち、気体流路40の下端位置よりも上側の領域(気体流路40の下端位置から上端位置までの領域)によって、気液混合部27が構成されている。
各貫通穴73の内部空間によって、上流側泡流路28が構成されている。従って、本実施形態の場合、上流側泡流路28は、例えば、丸穴であり、平面視円形となっている。そして、本実施形態の場合、泡穴の形状も円形となっており、泡穴は水平に配置されている(泡穴の軸心が上下方向となっている)。
泡流路22は、底板部72の上面から第1メッシュ81までの領域においては筒状部71の内部空間により構成されており、第1メッシュ81から第2メッシュ82までの領域においてはメッシュ保持リング80の内部空間により構成されており、第2メッシュ82よりも上側の領域においては大径筒部32の内部空間により構成されている。
貯留容器10内の液体101は、ポンプ部120によって、収容空間132、上流側液体流路23、前室24、環状前室25及び液体流路26をこの順に介して、各気液混合部27に供給される。より詳細には、液体101は、例えば、共通の環状前室25から複数(例えば16個)の液体流路26に分配供給され、各液体流路26と1対1で対応する気液混合部27にそれぞれ供給される。
また、貯留容器10内の気体は、ポンプ部120によって、上流側気体流路211及び各気体流路40を介して、各気液混合部27に供給される。より詳細には、気体は、例えば、共通の上流側気体流路211から、合計48本の気体流路40に分配供給され、各気液混合部27と対応する3つずつの気体流路40(第1気体流路41、第2気体流路42、第3気体流路43)から、当該気液混合部27に供給される。つまり、各気液混合部27には、等角度間隔で3方向からそれぞれ気体が供給される。
各気液混合部27において、液体101と気体とが混合することにより、泡が生成される。泡は、各気液混合部27の下流側(上側)に位置する上流側泡流路28を通って、各上流側泡流路28の上端の開口である泡穴から、上流側泡流路28の下流側(上側)に位置する泡流路22に流入して合流する。
泡流路22にて合流した泡は、泡流路22を通過する過程で、第1メッシュ81と第2メッシュ82とをこの順に通過することによって、よりきめ細かく均一になる。
泡は、泡流路22及びノズル内流路36を通して、吐出口37から泡吐出器100の外部に吐出される。
上述のように、本実施形態に係る泡吐出器100においては、上述のパラメータA1及びパラメータA2が上述の数式3(0.3≦A1×10-3≦5.0)及び数式4(0.3≦A2×10-3≦5.0)を満たすように、泡体積V、第1メッシュ81及び第2メッシュ82の面積S1、S2、目開き率Ε1、Ε2、各開口の周長L1、L2、厚みD1、D2がそれぞれ設定されている。
このような設定を選択することにより、後述する実施例から明らかになるように、一回の吐出動作により吐出される泡の体積を十分に確保する場合(例えば、20cm以上とする場合)においても、吐出動作に要する力が過大となることを抑制したり、良好な泡質の泡を吐出したりすることができる。
パラメータA1は、0.6≦A1×10-3を満たすことが更に好ましい。
パラメータA2は、2.5≦A2×10-3を満たすことが更に好ましい。
数式1におけるV÷(S1×Ε1)は、泡が第1メッシュ81を通過する速度と正の相関がある。同様に、数式2におけるV÷(S2×Ε2)は、泡が第2メッシュ82を通過する速度と正の相関がある。
また、数式1における(L1×D1)1/2は、泡が第1メッシュ81における個々の開口を通過する際の抵抗の大きさと正の相関がある。同様に、数式2における(L2×D2)1/2は、泡が第2メッシュ82における個々の開口を通過する際の抵抗の大きさと正の相関がある。
パラメータA1は、泡体積Vを、泡が第1メッシュ81を通過する際の全抵抗の大きさで除した値と正の相関がある。同様に、パラメータA2は、泡体積Vを、泡が第2メッシュ82を通過する際の全抵抗の大きさで除した値と正の相関がある。
泡体積Vの範囲は、特に限定されないが、例えば、10cm以上であり、好ましくは13cm以上である。そして、泡体積Vは、例えば、50cm以下であり、好ましくは35cm以下である。また、泡体積Vは、例えば、10cm以上50cm以下、好ましくは13cm以上35cm以下である。
良質な泡(きめ細かく均一な泡)を得るためには、泡体積Vを小さくして各メッシュ(第1メッシュ81及び第2メッシュ82)を泡が通過する速度を小さくする方が好ましい一方で、泡吐出器には、泡体積Vを大きくしたいというニーズが存在する。
面積S1の大きさは、特に限定されないが、例えば、80mm以上であり、好ましくは130mm以上である。そして、面積S1は、例えば、300mm以下である。また、面積S1は、例えば、80mm以上300mm以下、好ましくは130mm以上300mm以下である。面積S2の大きさは、特に限定されないが、例えば、80mm以上であり、好ましくは130mm以上である。そして、面積S2は、例えば、300mm以下である。また、面積S2は、例えば、80mm以上300mm以下、好ましくは130mm以上300mm以下である。
目開き率Ε1、Ε2の大きさは、特に限定されないが、例えば、0.2以上であり、好ましくは0.3以上である。そして、目開き率Ε1、Ε2は、例えば、0.5以下であり、好ましくは0.4以下である。また、目開き率Ε1、Ε2は、例えば、0.2以上0.5以下であり、好ましくは0.3以上0.4以下である。
また、目開き率Ε1は目開き率Ε2よりも大きいことが好ましい。目開き率Ε1、Ε2は、押し圧を低減する観点からは大きいことが好ましく、泡質を良好にする観点からは適度に小さいことが好ましい。
また、面積S1と目開き率Ε1とを乗じた値、すなわち第1メッシュ81のトータルの開口面積は、押し圧低減の観点から、大きい方が好ましい。同様に、面積S2と目開き率Ε2とを乗じた値、すなわち第2メッシュ82のトータルの開口面積は、押し圧低減の観点から、大きい方が好ましい。
第1メッシュ81の開口面積は、特に限定されないが、例えば、20mm以上であり、好ましくは35mm以上である。そして、第1メッシュ81の開口面積は、例えば、120mm以下である。また、第1メッシュ81の開口面積は、例えば、20mm以上120mm以下であり、好ましくは35mm以上120mm以下である。第2メッシュ82の開口面積は、特に限定されないが、例えば、20mm以上であり、好ましくは35mm以上である。そして、第2メッシュ82の開口面積は、例えば、120mm以下である。また、第2メッシュ82の開口面積は、例えば、20mm以上120mm以下であり、好ましくは35mm以上120mm以下である。
厚みD1、D2は、特に限定されないが、例えば、0.03mm以上である。そして、厚みD1、D2は、例えば、0.3mm以下であり、好ましくは0.2mm以下である。また、厚みD1、D2は、例えば、0.03mm以上0.3mm以下であり、好ましくは0.03mm以上0.2mm以下である。
厚みD1、D2は、押し圧を低減する観点から、小さいことが好ましい。
第1メッシュ81及び第2メッシュ82は、例えば、ナイロン繊維等の線材を平織りすることにより構成されており、正方格子状の多数の開口を有する。メッシュの周長は、目開きの4倍の値である。目開きは、メッシュを構成する線材のうち、隣り合う線材どうしの距離、すなわち、開口の一辺の長さである。
第1メッシュ81の周長L1は、例えば、0.05mm以上であり、好ましくは0.15mm以上である。そして、周長L1は、例えば、1.5mm以下であり、好ましくは1.0mm以下である。また、周長L1は、例えば、0.05mm以上1.5mm以下であり、好ましくは0.15mm以上1.0mm以下である。第2メッシュ82の周長L2は、例えば、0.05mm以上であり、好ましくは0.15mm以上である。そして、周長L2は、例えば、1.5mm以下であり、好ましくは1.0mm以下である。また、周長L2は、例えば、0.05mm以上1.5mm以下であり、好ましくは0.15mm以上1.0mm以下である。
周長L1、L2は、押し圧を低減する観点からは大きい方が好ましく、きめ細かな泡を生成する観点からは小さい方が好ましい。
第1メッシュ81及び第2メッシュ82としては、例えば、♯90から♯305までの番手のものを用いることが好ましい。メッシュの目開き率及び周長は、番手に応じて定められている。
第1メッシュ81と第2メッシュ82とのうち、下流側に位置する第2メッシュ82の方が、開口の寸法が小さい(目が細かい)ことが好ましい一例である。すなわち、第1メッシュ81の開口の寸法よりも第2メッシュ82の開口の寸法が小さいことが好ましい。
ただし、第1メッシュ81の開口の寸法と第2メッシュ82の開口の寸法とは互いに同じであってもよいし、第1メッシュ81の開口の寸法の方が小さくてもよい。
第1メッシュ81は、主として泡をより均一にする機能を有すると考えられる。第1メッシュ81としては、吐出動作に要する力が過大となることを抑制できる程度の目の細かさのものを選択することが好ましく、第1メッシュ81の番手としては特に♯90が好ましい。
第2メッシュ82は、泡をよりきめ細かくする機能を有すると考えられる。第2メッシュ82の番手としては特に♯200又は♯305が好ましい。
第1メッシュ81における開口の個数は、特に限定されないが、例えば、900個以上であり、好ましくは1600個以上である。そして、第1メッシュ81における開口の個数は、例えば、45000個以下である。また、第1メッシュ81における開口の個数は、例えば、900個以上45000個以下であり、好ましくは1600個以上45000個以下である。第2メッシュ82における開口の個数は、特に限定されないが、例えば、900個以上であり、好ましくは1600個以上である。そして、第2メッシュ82における開口の個数は、例えば、45000個以下である。また、第2メッシュ82における開口の個数は、例えば、900個以上45000個以下であり、好ましくは1600個以上45000個以下である。
押し圧を低減する観点からは、第1メッシュ81における開口の個数、並びに、第2メッシュ82における開口の個数は、多い方が好ましい。
泡の発泡倍率、すなわち、一回の吐出動作の際に泡生成部21に供給される気体の体積を、一回の吐出動作の際に泡生成部21に供給される液体101の体積で除した値は、特に限定されないが、例えば、13(倍)以上であり、好ましくは15(倍)以上である。そして、この値は、例えば、30(倍)以下であり、好ましくは25(倍)以下である。また、この値は、例えば、13(倍)以上30(倍)以下であり、好ましくは15(倍)以上25(倍)以下である。
本発明者等の検討によれば、泡の発泡倍率が20(倍)のときに、泡の弾性率がピークとなり、泡の触感についての使用者の印象も最も良好となることが分かっている。
また、第1メッシュ81と第2メッシュ82とのうち開口の寸法が大きい方のメッシュの面積をS3とすると、0.03mm≦(V÷S3)×10-3≦0.3mmを満たすことが好ましい。
このようにすることによって、一回の吐出動作により吐出される泡の体積を十分に確保する場合においても、吐出動作に要する力が過大となることを抑制したり、良好な泡質の泡を吐出したりすることができる。
また、(V÷S3)≦0.2mmを満たすことが更に好ましい。
更に、泡生成部21から泡流路22に泡を流入させる泡穴の個数をNとすると、(V÷N)≦4cmであることが好ましく、2cm以下であることも好ましい。本実施形態において、泡穴は、上流側泡流路28の下流端の開口であるため、泡穴の個数は、上流側泡流路28の個数に等しく、例えば、16個である。
また、泡穴の円相当径は、例えば、0.3mm以上であり、好ましくは0.5mm以上である。そして、泡穴の円相当径は、例えば、1.8mm以下であり、好ましくは1.5mm以下である。また、泡穴の円相当径は、例えば、0.3mm以上1.8mm以下であり、好ましくは0.5mm以上1.5mm以下である。本実施形態の場合、泡穴は円形であり、泡穴の円相当径は、泡穴の直径である。
また、泡穴が第1メッシュ81の中央部を避けた位置と対向していることが好ましい。
ここで、第1メッシュ81の中央部を避けた位置とは、第1メッシュ81の一部分であることが好ましいが、第1メッシュ81以外の部分(例えば、メッシュ保持リング80の下端面のみ)であってもよい。本実施形態の場合、各泡穴は、第1メッシュ81の周縁部と対向している。より詳細には、例えば、各泡穴における一部分ずつが、第1メッシュ81の周縁部と対向しており、各泡穴における他の部分は、メッシュ保持リング80の下端面と対向している。
すなわち、泡吐出器100は、泡流路22に配置されている筒状(例えば円筒状)のメッシュ保持リング80を備え、メッシュ保持リング80によって第1メッシュ81が保持されており、泡生成部21から泡流路22に泡を流入させる泡穴の各々における一部分ずつが、第1メッシュ81の周縁部と対向しており、泡穴の各々における他の部分は、メッシュ保持リング80の上流側端面(下端面)と対向している。つまり、平面視において、各泡穴における一部分ずつが、第1メッシュ81の周縁部と重なっており、各泡穴における他の部分は、メッシュ保持リング80と重なっている。
泡穴が第1メッシュ81の中央部を避けた位置と対向していることにより、泡流路22に流入した泡が第1メッシュ81の中央部に集中することを抑制でき、第1メッシュ81の全体をまんべんなく泡が通過するようにできる。このため、第1メッシュ81によって泡をより均一化することができる。ただし、泡のきめ細やかさを担保する観点から、各泡穴の一部の範囲(上記一部分)については、メッシュ保持リング80の上流側端面(下端面)ではなく、第1メッシュ81と対向することが好ましい。
また、泡穴から第1メッシュ81までの距離が、第1メッシュ81の直径よりも短いことが好ましい。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
例えば、上記の実施形態では、各気液混合部27に対して3つずつの気体流路40から気体が供給される例を説明したが、本発明は、この例に限らず、各気液混合部27に対して2つずつの気体流路40から気体が供給されるようになっていてもよいし、4つ以上の気体流路40から気体が供給されるようになっていてもよいし、1つのみの気体流路40から気体が供給されるようになっていてもよい。
また、上記の実施形態では、各気液混合部27に対して1つずつの液体流路26から液体101が供給される例を説明したが、本発明は、この例に限らず、各気液混合部27に対して複数の液体流路26から液体101が供給されるようになっていてもよい。
また、上記の実施形態では、各気液混合部27に対して液体101を供給する液体流路26の数よりも、各気液接触部27に対して気体を供給する気体流路40の数の方が多い例を説明したが、本発明は、この例に限らず、各気液混合部27に対して液体101を供給する液体流路26の数と各気液接触部27に対して気体を供給する気体流路40の数とは互いに等しくてもよいし、各気液混合部27に対して液体101を供給する液体流路26の数の方が各気液接触部27に対して気体を供給する気体流路40の数よりも多くてもよい。
また、上記の実施形態では、泡穴の個数が16個である例を説明したが、泡穴の個数は、この例に限らない。泡穴の個数は、ジェットリングを用いた場合のように1個であってもよいが、複数であることが好ましく、3個以上であることがより好ましく、4個以上であることが更に好ましく、8個以上であることが一層好ましく、12個以上であることがより一層好ましい。
また、上記の実施形態では、泡穴が円形である例を説明したが、泡穴の形状は、円形に限らず、多角形状やその他の異形形状であってもよい。
泡穴の異形形状の例としては、中央部と、中央部から放射状に外方に延出している複数の延出片と、を有する形状(例えば、花びら型、ないしは、ヒトデ型など)が挙げられる。この場合の延出片の数は、3つ以上であれば特に限定されないが、4つ以上であることが好ましく、例えば5つ又は6つとすることができる。
また、上記の泡吐出器100の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含する。
<1>液体から泡を生成する泡生成部と、前記泡生成部により生成された前記泡が通過する泡流路と、前記泡流路を通過した泡を吐出する吐出口と、前記泡流路に配置されている第1メッシュと、前記第1メッシュよりも下流側において前記泡流路に配置されている第2メッシュと、を備え、一回の吐出動作により吐出される泡の体積をV、前記第1メッシュの面積をS1、前記第1メッシュの目開き率をΕ1、前記第1メッシュにおける各開口の周長をL1、前記第1メッシュの厚みをD1とし、前記第2メッシュの面積をS2、前記第2メッシュの目開き率をΕ2、前記第2メッシュにおける各開口の周長をL2、前記第2メッシュの厚みをD2とすると、下記の数式1で表されるパラメータA1及び下記の数式2で表されるパラメータA2がそれぞれ下記の数式3及び下記の数式4を満たす泡吐出器。
A1=V÷{S1×Ε1×(L1×D1)1/2}・・・・・・(数式1)
A2=V÷{S2×Ε2×(L2×D2)1/2}・・・・・・(数式2)
0.3≦A1×10-3≦5.0・・・・・・(数式3)
0.3≦A2×10-3≦5.0・・・・・・(数式4)
<2>前記第1メッシュと前記第2メッシュとのうち開口の寸法が大きい方のメッシュの面積をS3とすると、0.03mm≦(V÷S3)×10-3≦0.3mm を満たす<1>に記載の泡吐出器。
<3>前記泡生成部から前記泡流路に泡を流入させる泡穴の個数をNとすると、(V÷N)≦4cmである<1>又は<2>に記載の泡吐出器。
<4>前記泡穴の円相当径 が0.3mm以上1.8mm以下である<3>に記載の泡吐出器。
<5>前記泡穴が前記第1メッシュの中央部を避けた位置と対向している<3>又は<4>に記載の泡吐出器。
<6>泡の体積Vは、10cm以上であり、好ましくは13cm以上であり、また、50cm以下であり、好ましくは35cm以下であり、また、10cm以上50cm以下、好ましくは13cm以上35cm以下である<1>から<5>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<7>前記第1メッシュの面積S1は、80mm以上であり、好ましくは130mm以上であり、また、300mm以下であり、また、80mm以上300mm以下であり、好ましくは130mm以上300mm以下である<1>から<6>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<8>前記第2メッシュの面積S2は、80mm以上であり、好ましくは130mm以上であり、また、300mm以下であり、また、80mm以上300mm以下であり、好ましくは130mm以上300mm以下である<1>から<7>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<9>前記第1メッシュの目開き率Ε1は、0.2以上であり、好ましくは0.3以上であり、また、0.5以下であり、好ましくは0.4以下であり、また、0.2以上0.5以下であり、好ましくは0.3以上0.4以下である<1>から<8>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<10>前記第2メッシュの目開き率Ε2は、0.2以上であり、好ましくは0.3以上であり、また、0.5以下であり、好ましくは0.4以下であり、また、0.2以上0.5以下であり、好ましくは0.3以上0.4以下である<1>から<9>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<11>前記第1メッシュの開口面積(面積S1と目開き率Ε1とを乗じた値)は、20mm以上であり、好ましくは35mm以上であり、また、120mm以下であり、また、20mm以上120mm以下であり、好ましくは35mm以上120mm以下である<1>から<10>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<12>前記第2メッシュの開口面積(面積S2と目開き率Ε2とを乗じた値)は、20mm以上であり、好ましくは35mm以上であり、また、120mm以下であり、また、20mm以上120mm以下であり、好ましくは35mm以上120mm以下である<1>から<11>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<13>前記第1メッシュの厚みD1は、0.03mm以上であり、また、0.3mm以下であり、好ましくは0.2mm以下であり、また、0.03mm以上0.3mm以下であり、好ましくは0.03mm以上0.2mm以下である<1>から<12>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<14>前記第2メッシュの厚みD2は、0.03mm以上であり、また、0.3mm以下であり、好ましくは0.2mm以下であり、また、0.03mm以上0.3mm以下であり、好ましくは0.03mm以上0.2mm以下である<1>から<13>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<15>前記第1メッシュの周長L1は、0.05mm以上であり、好ましくは0.15mm以上であり、また、1.5mm以下であり、好ましくは1.0mm以下であり、また、0.05mm以上1.5mm以下であり、好ましくは0.15mm以上1.0mm以下である<1>から<14>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<16>前記第2メッシュの周長L2は、0.05mm以上であり、好ましくは0.15mm以上であり、また、1.5mm以下であり、好ましくは1.0mm以下であり、また、0.05mm以上1.5mm以下であり、好ましくは0.15mm以上1.0mm以下である<1>から<15>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<17>前記第1メッシュの開口の寸法よりも前記第2メッシュの開口の寸法が小さい<1>から<16>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<18>前記第1メッシュにおける開口の個数は、900個以上であり、好ましくは1600個以上であり、また、45000個以下であり、また、900個以上45000個以下であり、好ましくは1600個以上45000個以下である<1>から<17>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<19>前記第2メッシュにおける開口の個数は、900個以上であり、好ましくは1600個以上であり、また、45000個以下であり、また、900個以上45000個以下であり、好ましくは1600個以上45000個以下である<1>から<18>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<20>泡の発泡倍率(一回の吐出動作の際に前記泡生成部に供給される気体の体積を、一回の吐出動作の際に前記泡生成部に供給される前記液体の体積で除した値)は、13(倍)以上であり、好ましくは15(倍)以上であり、また、30(倍)以下であり、好ましくは25(倍)以下であり、また、13(倍)以上30(倍)以下であり、好ましくは15(倍)以上25(倍)以下である<1>から<19>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<21>前記第1メッシュと前記第2メッシュとのうち開口の寸法が大きい方のメッシュの面積をS3とすると、0.03mm≦(V÷S3)×10-3≦0.2mmを満たす<1>から<20>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<22>前記泡生成部から前記泡流路に泡を流入させる泡穴の個数をNとすると、(V÷N)≦2cm以下である<1>から<21>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<23>前記泡生成部から前記泡流路に泡を流入させる泡穴の円相当径は、0.3mm以上であり、好ましくは0.5mm以上であり、また、1.8mm以下であり、好ましくは1.5mm以下であり、また、0.3mm以上1.8mm以下であり、好ましくは0.5mm以上1.5mm以下である<1>から<22>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<24>前記泡流路に配置されている筒状のメッシュ保持リングを備え、
前記メッシュ保持リングによって前記第1メッシュが保持されており、
前記泡生成部から前記泡流路に泡を流入させる泡穴の各々における一部分ずつが、前記第1メッシュの周縁部と対向しており、前記泡穴の各々における他の部分は、前記メッシュ保持リングの上流側端面と対向している<1>から<23>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<25>前記泡生成部から前記泡流路に泡を流入させる泡穴から前記第1メッシュまでの距離が、前記第1メッシュ81の直径よりも短い<1>から<24>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<26><1>から<25>のいずれか一項に記載の泡吐出器を備える液体詰め泡吐出器であって、前記泡吐出器は、貯留容器と、前記貯留容器に装着される装着部と、を備え、前記泡生成部、前記泡流路、及び、前記吐出口は、前記装着部に保持されており、前記貯留容器に前記液体が充填されている液体詰め泡吐出器。
<27>前記貯留容器に充填されている前記液体の粘度は、20℃において1mPa・s以上、好ましくは5mPa・s以上であり、また、200mPa・s以下、好ましくは50mPa・s以下であり、また、1mPa・s以上200mPa・s以下、好ましくは5mPa・s以上50mPa・s以下である<26>に記載の液体詰め泡吐出器。
以下、下記の表1から表4と図8から図12を用いて実施例1から実施例10と比較例1から比較例7とを説明する。
表1は各実施例1~10のパラメータ等を示しており、表2は各比較例1~7のパラメータ等を示している。
各実施例1~10並びに各比較例1~7では、それぞれ以下に説明する泡吐出器を用いて泡を吐出し、その泡の性状やヘッド部の押圧に要する力の大きさを評価した。
実施例1~8の各々では、実施形態で説明した構造の泡吐出器、すなわち液体流路、気液混合部、上流側泡流路及び泡穴の個数がそれぞれ16個で、各気液混合部に向けて3方向から気体を供給する構造の泡吐出器を用いた。
実施例9及び10の各々では、実施形態で説明した構造の泡吐出器と比べて、液体流路、気液混合部、上流側泡流路及び泡穴の個数がそれぞれ12個である点で相違し、その他の点は同様である泡吐出器を用いた。
表1に示すように、実施例1~10の泡吐出器では、それぞれ泡体積Vが21cmとなった。実施例1~10の泡吐出器は、設計上、一回の吐出動作により泡生成部に供給される液体の体積が1cmであり、一回の吐出動作により泡生成部に供給される気体の体積が20cmであった。
各実施例1~10で用いた泡吐出器の各泡穴の直径(円相当径)は、1.0mmであった。
メッシュの面積(表中のメッシュ面積)、すなわちメッシュ保持リング80の横断面積は、実施例1、実施例3、実施例6、実施例9及び実施例10ではそれぞれ139mmであり、実施例2及び実施例4ではそれぞれ216mmであり、実施例5では163mmであり、実施例7では79mmであり、実施例8では121mmであった。
第1メッシュと第2メッシュの番手の組み合わせは、実施例1、実施例2及び実施例9の各々では♯90と♯305、実施例3、実施例4及び実施例10の各々では♯200と♯305、実施例5、実施例6及び実施例8の各々では♯305と♯305、実施例7では♯200と♯200とした。
Figure 0007223643000001
比較例1~5の各々では、(パラメータA1又はパラメータA2の少なくとも一方が実施形態の条件を満たさないものの、)実施形態で説明した構造の泡吐出器、すなわち液体流路、気液混合部、上流側泡流路及び泡穴の個数がそれぞれ16個で、各気液混合部に向けて3方向から気体を供給する構造の泡吐出器を用いた。
比較例6では、特許文献1と同様の構造の泡吐出器を用いた。
比較例7では、比較例1~5の構造の泡吐出器と比べて、液体流路、気液混合部、上流側泡流路及び泡穴の個数がそれぞれ8個である点で相違し、その他の点は同様である泡吐出器を用いた。
表2に示すように、比較例1~5、7の泡吐出器では、それぞれ泡体積Vが21cmとなった。比較例1~5、7の泡吐出器は、設計上、一回の吐出動作により泡生成部に供給される液体の体積が1cmであり、一回の吐出動作により泡生成部に供給される気体の体積が20cmであった。
比較例6の泡吐出器では、泡体積Vが33cmとなった。比較例6の泡吐出器は、設計上、一回の吐出動作により吐出される液体の体積が3cmであり、一回の吐出動作により吐出される気体の体積が30cmであった。
比較例1~5、7で用いた泡吐出器の各泡穴の直径(円相当径)は、1.0mmであった。
比較例6で用いた泡吐出器の泡穴の直径(円相当径)は、5.6mmであった。
メッシュの面積(表中のメッシュ面積)は、比較例1及び比較例4ではそれぞれ79mmであり、比較例2及び比較例7ではそれぞれ17mmであり、比較例3、比較例5及び比較例6ではそれぞれ104mmであった。
第1メッシュと第2メッシュの番手の組み合わせは、比較例1、比較例2及び比較例7の各々では♯90と♯305、比較例3では♯305と♯200、比較例4では♯200と♯305、比較例5では♯305と♯305、比較例6では♯90と♯200とした。
Figure 0007223643000002
各実施例1~7及び各比較例1~7において、液体としては、同一種類のものを用いた。以下の表3は、この液体の処方表である。
Figure 0007223643000003
表4には、番手が♯90、♯200及び♯305のメッシュの各々の寸法を示している。
表4に示すように、♯90のメッシュの場合、目開きが0.177mmであるため、各開口の周長は0.708mmである。また、目開き率は0.39であり、厚さは0.185mmである。
♯200のメッシュの場合、目開きが0.077mmであるため、各開口の周長は0.308mmである。また、目開き率は0.37であり、厚さは0.083mmである。
♯305のメッシュの場合、目開きが0.048mmであるため、各開口の周長は0.192mmである。また、目開き率は0.34であり、厚さは0.06mmである。
Figure 0007223643000004
表1及び表2中のA1×10-3の値及びA2×10-3は、表4に示される寸法と、表1又は表2に示されるパラメータとを用いて、上述した数式1又は数式2に従って演算したものである。
A1×10-3の値及びA2×10-3の値は、実施例1ではそれぞれ1.1と4.1、実施例2では0.7と2.7、実施例3では2.6と4.1、実施例4では1.6と2.7、実施例5では3.6と3.6、実施例6では4.1と4.1、実施例7では4.5と4.5、実施例8では4.8と4.8、実施例9では1.1と4.1、実施例10では2.6と4.1となった。また、比較例1ではそれぞれ1.9と7.3、比較例2ではそれぞれ8.8と33.9、比較例3ではそれぞれ5.5と3.4、比較例4ではそれぞれ4.5と7.3、比較例5ではそれぞれ5.5と5.5、比較例6ではそれぞれ2.2と5.4、比較例7ではそれぞれ8.8と33.9となった。
表1及び表2には、各実施例及び各比較例について、泡吐出器により吐出された泡の性状(泡質)と、泡吐出器のヘッド部を押し下げるのに要する力の大きさ(押し圧)と、が示されている。
表1及び表2に示される泡質及び押し圧は、いずれも、ヘッド部の押下げ速度を50mm/秒としてヘッド部を押し下げて、泡を吐出した場合の結果である。
押し圧の測定は、測定装置を用いて行った。
表1に示すように、実施例1~4、9、10では、泡質はいずれも「均一」であった。また、実施例5~8では、泡質はいずれも「ほぼ均一」であった。ここで、「均一」とは、泡に含まれる個々の気泡の直径が概ね1.5mm以下であることを意味し、「ほぼ均一」とは、直径が2mm以上3mm未満の気泡が泡に混在していることを意味する。つまり、実施例1~4、9、10では、良好な泡質の泡を吐出することができた。また、実施例5~8では、実施例1~4、9、10ほどではないものの、ある程度良好な泡質の泡を吐出することができた。
ここで、図8(a)~図10(b)の各々は、各実施例1~10に係る泡吐出器により吐出された泡の写真を示す図である。このうち図8(a)は実施例1と対応しており、図8(b)は実施例2と対応しており、図8(c)は実施例3と対応しており、図8(d)は実施例4と対応しており、図9(a)は実施例5と対応しており、図9(b)は実施例6と対応しており、図9(c)は実施例7と対応しており、図9(d)は実施例8と対応しており、図10(a)は実施例9と対応しており、図10(b)は実施例10と対応している。
更に、表1に示すように、実施例1、2、4、5、9では、いずれも35N(より詳細には34N以下)の押し圧を実現できた。また、実施例3、6~8、10では、押し圧が35Nを超えたものの、いずれも37N以下の押し圧を実現できた。すなわち、実施例1、2、4、5、9では、吐出動作に要する力が過大となることを抑制できた。また、実施例3、6~8、10では、実施例1、2、4、5、9ほどでないものの、吐出動作に要する力が過大となることをある程度抑制できた。
このように、各実施例1~10では、良好な泡質の泡を吐出すること、又は、吐出動作に要する力が過大となることを抑制することの、少なくともいずれか一方を実現できた。特に、実施例1、2、4、9では、良好な泡質の泡を吐出することと、吐出動作に要する力が過大となることを抑制することの両方を実現できた。
なお、各実施例1~10では、ヘッド部の押下げ速度が50mm秒の場合だけでなく、10mm/秒、30mm/秒及び70mm秒の場合のそれぞれにおいて、同等の泡質及び押し圧となることを確認できた。
一方、比較例6では、ヘッド部の押下げ速度が大きくなるほど、顕著に押し圧が増大した。
また、比較例3では、ヘッド部の押下げ速度を50mm/秒としたときの泡質はほぼ均一であったものの、押下げ速度を70mm/秒としたときの泡質は不均一となった。
一方、表2に示すように、比較例1、2、4~7では、泡質はいずれも「不均一」であった。ここで、「不均一」とは、直径が3mm以上5mm以下又はそれ以上の大きさの気泡が泡に混在していることを意味する。比較例3では、泡質は「ほぼ均一」であった。すなわち、各比較例1~7のいずれにおいても、泡質が「均一」にはならなかった。
ここで、図11(a)~図12(c)の各々は、各比較例1~7に係る泡吐出器により吐出された泡の写真を示す図である。このうち図11(a)は比較例1と対応しており、図11(b)は比較例2と対応しており、図11(c)は比較例3と対応しており、図11(d)は比較例4と対応しており、図12(a)は比較例5と対応しており、図12(b)は比較例6と対応しており、図12(c)は比較例7と対応している。
また、比較例2~7では、いずれも押し圧が35Nを超えた。特に、比較例6、7では押し圧が40Nを大幅に超えた。比較例1では、押し圧については34Nであったが、泡質が不均一であった。
このように、各実施例1~10では、泡質及び押し圧について、比較例1~7よりも良好な結果が得られた。
表1及び表2には、他に、パラメータBを示している。パラメータBは、泡体積Vを、第1メッシュと第2メッシュとのうち開口の寸法が大きい方のメッシュの面積で除した値である。すなわち、パラメータBは、実施形態で説明した(V÷S3)の値である。
実施例1~10のいずれにおいても、パラメータBは、0.03(mm)以上0.3(mm)以下の範囲に収まっており、特に、実施例1~6、8~10においては、0.2(mm)未満の範囲となっている。
一方、比較例2、6、7においては、パラメータBは0.3(mm)を超えている。
また、実施例7を除く各実施例1~6、8~10では、パラメータBは、各比較例1~7よりも小さい値(0.2mm未満)となっている。
この結果から、押し圧を低減する観点から、パラメータBが小さいことが好ましいことが分かる。
更に、表1及び表2には、パラメータCを示している。パラメータCは、泡体積Vを泡穴の個数で除した値である。すなわち、パラメータCは、実施形態で説明した(V÷N)の値である。
実施例1~10のいずれにおいても、パラメータCは、30cm以下であり、より詳細には、2cm以下である。
一方、パラメータCは、比較例6においては33cmであり、比較例7においては2.63cmである(2cm以下を超えている)。
この結果から、個々の泡穴を通過する泡の体積が小さいことが、泡質及び押し圧を良好にする観点から好ましい。
更に、表1及び表2には、第1メッシュにおける開口の数(表中の第1メッシュ開口数)と、第2メッシュにおける開口の数(表中の第2メッシュ開口数)と、を示している。第1メッシュ開口数及び第2メッシュ開口数は、メッシュ面積に寄与している部分、すなわち泡流路の内腔領域に配置されている部分における開口数である。
各実施例1~10のうち、実施例7を除く実施例1~6、8~10では、いずれも、第2メッシュ開口数が10000個以上であり、より詳細には16000個を超えている。
一方、各比較例1~7では、いずれも、第2メッシュ開口数が16000個未満である。
このことから、第2メッシュ開口数が多い方が、泡質及び押し圧を良好にする観点から好ましい傾向があると言える。
また、各実施例1~10のうち、実施例3~6、8、10では、いずれも第1メッシュ開口数が5000個以上である。
一方、比較例1、2、4、6、7では、いずれも、第1メッシュ開口数が5000個未満である。
このことから、第1メッシュ開口数が多い方が、泡質及び押し圧を良好にする観点から好ましい傾向があると言える。
10 貯留容器
21 泡生成部
22 泡流路
23 上流側液体流路
24 前室
25 環状前室
26 液体流路
27 気液混合部
28 上流側泡流路
30 ヘッド部
35 ノズル部
37 吐出口
40 気体流路
41 第1気体流路
42 第2気体流路
43 第3気体流路
50 第1部材
60 第2部材
63 第1溝
64 第2溝
65 第3溝
70 第3部材
80 メッシュ保持リング
81 第1メッシュ
82 第2メッシュ
100 泡吐出器
101 液体
111 装着部
120 ポンプ部
200 泡吐出キャップ
500 液体詰め泡吐出器

Claims (6)

  1. 液体から泡を生成する泡生成部と、
    前記泡生成部により生成された前記泡が通過する泡流路と、
    前記泡流路を通過した泡を吐出する吐出口と、
    前記泡流路に配置されている第1メッシュと、
    前記第1メッシュよりも下流側において前記泡流路に配置されている第2メッシュと、
    を備え、
    一回の吐出動作により吐出される泡の体積をV、
    前記第1メッシュの面積をS1、
    前記第1メッシュの目開き率をΕ1、
    前記第1メッシュにおける各開口の周長をL1、
    前記第1メッシュの厚みをD1とし、
    前記第2メッシュの面積をS2、
    前記第2メッシュの目開き率をΕ2、
    前記第2メッシュにおける各開口の周長をL2、
    前記第2メッシュの厚みをD2とすると、
    下記の数式1で表されるパラメータA1及び下記の数式2で表されるパラメータA2がそれぞれ下記の数式3及び下記の数式4を満たす泡吐出器。
    A1=V÷{S1×Ε1×(L1×D1)1/2}・・・・・・(数式1)
    A2=V÷{S2×Ε2×(L2×D2)1/2}・・・・・・(数式2)
    0.3≦A1×10-3≦5.0・・・・・・(数式3)
    0.3≦A2×10-3≦5.0・・・・・・(数式4)
  2. 前記第1メッシュと前記第2メッシュとのうち開口の寸法が大きい方のメッシュの面積をS3とすると、0.03mm≦(V÷S3)×10-3≦0.3mmを満たす請求項1に記載の泡吐出器。
  3. 前記泡生成部から前記泡流路に泡を流入させる泡穴の個数をNとすると、
    (V÷N)≦4cmである請求項1又は2に記載の泡吐出器。
  4. 前記泡穴の円相当径が0.3mm以上1.8mm以下である請求項3に記載の泡吐出器。
  5. 前記泡穴が前記第1メッシュの中央部を避けた位置と対向している請求項3又は4に記載の泡吐出器。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の泡吐出器を備える液体詰め泡吐出器であって、
    前記泡吐出器は、
    貯留容器と、
    前記貯留容器に装着される装着部と、
    を備え、
    前記泡生成部、前記泡流路、及び、前記吐出口は、前記装着部に保持されており、
    前記貯留容器に前記液体が充填されている液体詰め泡吐出器。
JP2019110251A 2019-06-13 2019-06-13 泡吐出器 Active JP7223643B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019110251A JP7223643B2 (ja) 2019-06-13 2019-06-13 泡吐出器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019110251A JP7223643B2 (ja) 2019-06-13 2019-06-13 泡吐出器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020200103A JP2020200103A (ja) 2020-12-17
JP7223643B2 true JP7223643B2 (ja) 2023-02-16

Family

ID=73743738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019110251A Active JP7223643B2 (ja) 2019-06-13 2019-06-13 泡吐出器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7223643B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7405104B2 (ja) * 2021-01-29 2023-12-26 Jfeスチール株式会社 液体注出用ノズルおよび液体注出用ノズル付き液体容器

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007261688A (ja) 2006-03-03 2007-10-11 Lion Corp 液体洗浄剤組成物入り泡吐出容器
JP2008296158A (ja) 2007-05-31 2008-12-11 Yoshino Kogyosho Co Ltd 泡噴出器

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6138613B2 (ja) * 2013-07-17 2017-05-31 株式会社吉野工業所 フォーマーディスペンサーおよびフォーマーディスペンサー付き容器

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007261688A (ja) 2006-03-03 2007-10-11 Lion Corp 液体洗浄剤組成物入り泡吐出容器
JP2008296158A (ja) 2007-05-31 2008-12-11 Yoshino Kogyosho Co Ltd 泡噴出器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020200103A (ja) 2020-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI733907B (zh) 泡沫吐出容器、泡沫吐出蓋、泡沫吐出頭、泡沫吐出方法及液劑吐出容器
JP6758341B2 (ja) 液体吐出容器
CN115213031A (zh) 用于分配液体泡沫特别是直接泡沫清洁产品的系统和方法
JP7223643B2 (ja) 泡吐出器
WO2017179684A1 (ja) 泡吐出装置
JP7057158B2 (ja) 泡吐出器
CN112424080B (zh) 泡沫喷出器
JP7189737B2 (ja) 泡吐出器
TWI736609B (zh) 泡沫噴出裝置
JP7193999B2 (ja) 泡吐出器
JP6983191B2 (ja) 液体吐出器
JP7189738B2 (ja) 泡吐出器
JP6890209B2 (ja) 泡状内容液吐出装置、泡状内容液吐出システムおよび泡状内容液吐出方法
JP7128799B2 (ja) 吐出容器
JP2017193374A (ja) 泡吐出装置
JP6622246B2 (ja) 泡吐出装置
US11247220B2 (en) Foam discharger
TWI802619B (zh) 泡沫噴出器
JP7264914B2 (ja) 吐出容器
JP2018167887A (ja) スクイズフォーマー容器
JP7221031B2 (ja) 泡吐出器
JP2022543298A (ja) 泡吐出器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230206

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7223643

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151