JP7223643B2 - 泡吐出器 - Google Patents
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Description
特許文献1の泡吐出器は、ジェットリングと、ジェットリングの上部に収容されているメッシュリングと、メッシュリングに設けられているメッシュ(同文献のメッシュフィルタ)と、を備えている。同文献の泡吐出器においては、ジェットリングの下方において液体と気体とが混合され、それらの混合物が、ジェットリングの下端の開口からジェットリング内に流入し、メッシュを通過した後に、吐出口(同文献の噴出口1a)から吐出される。同文献には、メッシュの面積をジェットリングの下端の開口の面積で除した値を所定範囲(具体的には4以上10.3以下)に設定することが好ましい旨が記載されている。
A1=V÷{S1×Ε1×(L1×D1)1/2}・・・・・・(数式1)
A2=V÷{S2×Ε2×(L2×D2)1/2}・・・・・・(数式2)
0.3≦A1×10-3≦5.0・・・・・・(数式3)
0.3≦A2×10-3≦5.0・・・・・・(数式4)
図1では、泡吐出器100が備える泡吐出キャップ200(後述)の構成において、曲線Hよりも下側の部分については、外形線のみを示している。
なお、図1、図2及び図3は、図4のA-A線に沿った断面図である。
一回の吐出動作により泡吐出器100から吐出される泡の体積をV、第1メッシュ81の面積をS1、第1メッシュ81の目開き率をΕ1、第1メッシュ81における各開口の周長をL1、第1メッシュ81の厚みをD1とし、第2メッシュ82の面積をS2、第2メッシュ82の目開き率をΕ2、第2メッシュ82における各開口の周長をL2、第2メッシュ82の厚みをD2とすると、下記の数式1で表されるパラメータA1及び下記の数式2で表されるパラメータA2がそれぞれ下記の数式3及び下記の数式4を満たす。
A1=V÷{S1×Ε1×(L1×D1)1/2}・・・・・・(数式1)
A2=V÷{S2×Ε2×(L2×D2)1/2}・・・・・・(数式2)
0.3≦A1×10-3≦5.0・・・・・・(数式3)
0.3≦A2×10-3≦5.0・・・・・・(数式4)
本実施形態によれば、一回の吐出動作により吐出される泡の体積を十分に確保する場合においても、吐出動作に要する力が過大となることを抑制したり、良好な泡質の泡(きめ細かく均一な泡)を吐出したりすることができる。
特に、液体101の処方が高粘度のものであったり、高発泡倍率で泡を生成する場合であっても、吐出動作に要する力が過大となることを抑制したり、良好な泡質の泡を吐出したりすることができる。
貯留容器10の形状は特に限定されないが、例えば、貯留容器10は、胴部11と、胴部11の上側に連接されている円筒状の口頸部13と、胴部11の下端を閉塞している底部14と、を有する形状となっている。口頸部13の上端には開口が形成されている。
泡吐出キャップ200は、貯留容器10に装着される装着部111と、泡生成部21と、泡流路22と、吐出口37と、を備えている。これら泡生成部21、泡流路22及び吐出口37は、装着部111によって保持されている。
泡吐出器100の貯留容器10に液体101が充填されることによって、本実施形態に係る液体詰め泡吐出器500が構成されている。
泡となる前の液体101の粘度(貯留容器10に充填されている液体101の粘度)は、特に限定されないが、例えば、20℃において1mPa・s以上、好ましくは5mPa・s以上である。そして、液体101の粘度は、例えば、200mPa・s以下、好ましくは50mPa・s以下である。また、液体101の粘度は、例えば、1mPa・s以上200mPa・s以下、好ましくは5mPa・s以上50mPa・s以下である。粘度測定にはB型粘度計を使用し、測定される粘度域に適したローター及び回転数を選択することができる。
ただし、本発明は、この例に限らず、泡吐出器は、貯留容器が圧搾されることにより泡を吐出するように構成された、いわゆるスクイズボトルであってもよいし、モータ等を備える電動式の泡ディスペンサであってもよい。また、泡吐出器は、液体が圧縮ガスとともに貯留容器に充填されたエアロゾル容器であってもよい。
本実施形態の場合、一回の吐出動作とは、後述するヘッド部30を使用者が上死点から下死点まで押し下げることにより吐出口37から泡を吐出させる動作の1回分を意味する。
また、泡吐出器が電動式の泡ディスペンサの場合、一回の吐出動作とは、一回の吐出操作(ボタンを押下する操作や、手などの吐出対象物を検出する検出部に吐出対象物をかざす操作など)に応じて電動で行われる泡の吐出動作の1回分を意味する。
なお、本発明に係る泡吐出器がスクイズボトルやエアロゾル容器である場合においても、一回の吐出動作により一定量の泡が吐出されるようになっている。
ここで、前回の吐出動作から長いインターバルを空けて行われた最初の吐出動作DP1により吐出される泡の体積をV1とし、吐出動作DP1の後、立て続けに行われた2回目の吐出動作DP2により吐出される泡の体積をV2とし、その後立て続けに行われた3回目以降の吐出動作DPNにより吐出される泡の体積をVNとすると、一般的に、体積V2は体積V1よりも大きくなり、体積V2及び体積VNは同等の体積となる。つまり、最初の吐出動作DP1では、泡の体積が相対的に小さくなり、立て続けに行われる2回目以降の吐出動作では、泡の体積が相対的に大きくなるとともに安定する。
本発明において、一回の吐出動作により吐出される泡の体積とは、体積V2(ないしは体積VN)のことである。
以下、泡の体積のことを、泡体積と称する場合がある。
泡吐出器から、体積の目盛が付いた測定用の容器に泡を吐出し、ボイドが極力生じないようにヘラ等を用いて泡を均し、泡体積を測定する。
破泡による泡体積の目減りを抑制するため、吐出動作から泡体積の測定完了までを迅速(5秒以内)に行う。
なお、第1メッシュ81及び第2メッシュ82の各々は、泡流路22の横断面に沿って配置されている。すなわち、第1メッシュ81及び第2メッシュ82は、泡流路22の軸方向(上下方向)に対して直交している(つまり水平に配置されている)。
ヘッド部30の下端部は、例えば、ポンプ部120が備えるピストンガイド130の上端部に対して装着されている。
口頸部13に装着部111が装着されることによって、泡吐出キャップ200の全体が貯留容器10に装着される。泡吐出キャップ200が貯留容器10に装着されることにより、泡吐出キャップ200によって口頸部13の上端の開口が閉塞されている。
上側部材30aは、ノズル部35と、使用者による押下操作を受け付ける操作受部31と、操作受部31から下方に延びている筒部と、を備えている。
図1から図3に示すように、下側部材30bは、筒状に形成されている。下側部材30bの上部は、相対的に大径の上側筒部であり、下側部材30bの下部は、相対的に小径の小径筒部33であり、上側筒部と小径筒部33との境界部は、段差部34となっている。
例えば、上側部材30aの筒部が、下側部材30bの大径筒部に対して、螺合又は嵌合などの固定方法により固定されることによって、上側部材30aと下側部材30bとが相互に組み付けられて、ヘッド部30が構成されている。
上側部材30aの筒部と下側部材30bの上側筒部とによって、小径筒部33よりも大径の大径筒部32が構成されている。
大径筒部32及び小径筒部33の軸方向は、上下方向に延在している。
大径筒部32の下部と、小径筒部33とは、起立筒部113に挿入されている。
小径筒部33には、ピストンガイド130の上端部が嵌入している。これにより、ピストンガイド130とヘッド部30とが連結されている。
大径筒部32の内部空間は、ノズル部35の内部空間であるノズル内流路36と連通している。ノズル内流路36の下流端すなわちノズル部35の先端には、吐出口37が形成されている。
大径筒部32の下部は、保持部32cである。保持部32cには、第1部材50、第2部材60、第3部材70及び上下2段のメッシュ保持リング80が収容されている。
泡流路22は、第3部材70又はメッシュ保持リング80の内部空間と、大径筒部32において保持部32cよりも下流側(上方)の部分の内部空間と、を含んで構成されている。
泡流路22の上端部(下流端部)は、ノズル内流路36と連通している。
ヘッド部30の押下操作は、ポンプ部120に設けられている図示しないバネの付勢に抗して行われるようになっており、ヘッド部30の押下操作が解除されると、ヘッド部30はバネの付勢に従って上死点に復帰する。
ポンプ部120は、ボール弁180を含む液体弁を備えている。ボール弁180は、ピストンガイド130の上端部に形成された収容空間132に収容されている。ヘッド部30に対する押下操作が行われると、ボール弁180が押し上げられて液体弁が開き、液体101が収容空間132を介して泡生成部21に流入するようになっている。
また、ポンプ部120は、泡生成部21に液体101を送出する際に、泡生成部21に対する気体の送出も並行して行うように構成されている。
このようなポンプ部120の構造はよく知られており、本明細書では詳細な説明を省略する。
図2に示すように、気体は、上流側気体流路211等を介して、泡生成部21に供給される。上流側気体流路211は、ピストンガイド130と小径筒部33との間隙、第1部材50と段差部34との間隙、及び、第1部材50と大径筒部32との間隙などにより構成されている。
泡生成部21にて液体101と気体とが混合されて、泡が生成される。
なお、ここで説明した泡吐出キャップ200(ポンプ部120を含む)の構造は一例であり、泡吐出キャップ200の構造としては、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、その他の広く知られている構造のものを適用しても構わない。
更に、各液体流路26の下流側(上方)には、それぞれ気液混合部27(図2~図4)が形成されている。
液体101は、収容空間132、上流側液体流路23、前室24、環状前室25及び液体流路26をこの順に介して、各気液混合部27に供給される。
更に、各気液混合部27の下流側(上方)には、それぞれ上流側泡流路28が形成されている。
泡生成部21は、これら気液混合部27及び上流側泡流路28を含んで構成されている。
各上流側泡流路28の下流端(上端)の開口が泡穴である。
上流側泡流路28の下流側(上方)には、泡流路22が形成されている。
ここで、上下2段のメッシュ保持リング80は、それぞれ円筒状に形成されており、その軸方向が上下に延在しており、互いに同軸に配置されている。下側のメッシュ保持リング80の下側の開口には第1メッシュ81が、上側のメッシュ保持リング80の上側の開口には第2メッシュ82が、それぞれ設けられている。
各気液混合部27の周囲には、当該気液混合部27に気体を供給する複数の気体流路40が形成されている。本実施形態の場合、各気液混合部27と対応して、それぞれ3つずつの気体流路40が形成されている。
これら第1部材50、第2部材60、第3部材70及びメッシュ保持リング80によって、上流側液体流路23、前室24、環状前室25、液体流路26、気液混合部27、上流側泡流路28、泡流路22の一部分、及び、気体流路40が形成されている。
盤状部51、環状壁部52及び筒状部53は互いに同軸に配置されている。
第1部材50の中央部には、当該第1部材50を上下に貫通する丸穴である貫通穴50aが形成されている。貫通穴50aの下部は、筒状部53の内部空間である。貫通穴50aを介して、筒状部53の下方の空間と、盤状部51の上方の空間とが相互に連通している。
盤状突出部67は、円盤状の形状に形成されており、本体部61の下面から下方に突出している。換言すれば、第2部材60は、盤状突出部67の形成箇所及び環状壁部66の形成箇所においては、その他の箇所と比べて肉厚に形成されている。
本体部61、環状壁部66及び盤状突出部67は互いに同軸に配置されている。環状壁部66は盤状突出部67の周囲を囲んでいる。換言すれば、第2部材60の下面側の周縁部であって、盤状突出部67の外周面と環状壁部66の内周面との間の部分には、円環状の凹部が形成されている。
本体部61の周縁部には、それぞれ本体部61を上下に貫通する複数の貫通穴62が、周回状に並ぶ配置で形成されている。これら貫通穴62は、 盤状突出部67の形成箇所よりも外周側の領域であって、且つ、環状壁部66の形成箇所よりも内周側の領域に配置されている。貫通穴62は、例えば、丸穴である。貫通穴62の数は特に限定されないが、本実施形態の場合、第2部材60は、例えば、16個の貫通穴62を有する。これら貫通穴62は、本体部61の中心の周りに等角度間隔で配置されている。
下面側突起部68は、例えば、盤状突出部67の周縁部に形成されている。
各貫通穴62と対応して、第1溝63、第2溝64及び第3溝65が1つずつ形成されている。例えば、各第1溝63は互いに同じ深さ及び幅に形成されており、各第2溝64は互いに同じ深さ及び幅に形成されており、各第3溝65は互いに同じ深さ及び幅に形成されている。更に、例えば、第1溝63、第2溝64及び第3溝65は互いに同じ深さ及び幅に形成されている。
各貫通穴62と対応する第1溝63、第2溝64及び第3溝65は、当該貫通穴62の周囲に配置されている。
第1溝63及び第2溝64の各々は、本体部61の径方向における外側の端から本体部61の中央部の方に向けて延びた後、折れ曲がって(例えば、90度よりも鋭角に折れ曲がって)、対応する貫通穴62の方に延び、当該貫通穴62に繋がっている。第1溝63と第2溝64とは、貫通穴62の中心軸と本体部61の中心軸とを含む基準面を基準として面対称に形成されている。
第3溝65は、本体部61の径方向における外側の端から本体部61の中央部の方に向けて直線状に延在しており、対応する貫通穴62に繋がっている。
第1溝63において貫通穴62の方に延びている部分(折れ曲がった後の部分)と、第2溝64において貫通穴62の方に延びている部分(折れ曲がった後の部分)と、第3溝65とは、例えば、貫通穴62の中心の周りに等角度間隔(120度間隔)で配置されている。
本体部61の上面には、更に、複数(例えば一対)の位置決め凹部69が形成されている。
筒状部71の内部空間の断面積は、当該筒状部71の上部において相対的に大きく、下部において相対的に小さくなっており、筒状部71の内周面には、段差部71aが形成されている。
底板部72は、筒状部71の中心軸に対して直交している。
底板部72には、当該底板部72を上下に貫通する複数(例えば16個)の貫通穴73が形成されている。貫通穴73は、底板部72の周縁部において、周回状に並んで配置されている。本実施形態の場合、貫通穴73は、例えば、丸穴である。
底板部72は、貫通穴73の形成箇所を除き、筒状部71の下端を閉塞している。
底板部72の下面には、複数(例えば一対)の位置決め凸部74が形成されている。これら位置決め凸部74は、第2部材60の位置決め凹部69と対応する形状に形成されており、それぞれ位置決め凹部69に嵌入可能となっている。
ピストンガイド130の上端部には、第1部材50の筒状部53が挿入されており、ピストンガイド130の上端が第1部材50の盤状部51の下面に突き当たっている。これにより、第1部材50はピストンガイド130によって保持されている。
図2及び図3に示すように、第2部材60の下部は、第1部材50の環状壁部52の内部に収容されている。第2部材60の環状壁部66の外径は、環状壁部52の内径と同等の寸法に設定されており、環状壁部66の下部は環状壁部52に嵌入している。
第3部材70は、一対の位置決め凸部74が第2部材60の一対の位置決め凹部69にそれぞれ嵌入する状態で、第2部材60の上側に組み付けられている。第2部材60の本体部61の上面に対して、第3部材70の底板部72の下面が面接触している。
第2部材60の貫通穴62と第3部材70の貫通穴73とは、互いに同径に形成されており、貫通穴62と貫通穴73とは1対1で対応している。各貫通穴62の上側に、対応する貫通穴73が配置されており、これら貫通穴62と貫通穴73とは互いに同軸に配置されている。
上下2段のメッシュ保持リング80の各々の外径は、第3部材70の筒状部71において段差部71aよりも上側の部分の内径と同等の寸法に設定されている。2つのメッシュ保持リング80は、筒状部71において段差部71aよりも上側の部分に上下に積み重ねられた状態で嵌入されている。
下側のメッシュ保持リング80の下端に設けられている第1メッシュ81と、底板部72の上面とは、互いに上下に離間しているとともに互いに平行に対向している。更に、第1メッシュ81と、第1メッシュ81の上側に位置する第2メッシュ82とは、互いに平行に対向している。
気体流路40(図4)は、第1溝63、第2溝64及び第3溝65の各々の内部空間によって構成されている。すなわち、第1溝63、第2溝64及び第3溝65の各々の形成箇所において、第2部材60の本体部61の上面と第3部材70の底板部72の下面との間に形成されている間隙が、それぞれ気体流路40を構成している。
図4に示すように、第1溝63によって形成されている気体流路40は、第1気体流路41であり、第2溝64によって形成されている気体流路40は、第2気体流路42であり、第3溝65によって形成されている気体流路40は、第3気体流路43である。
上流側気体流路211は、各気体流路40の一端(本体部61の外周に位置する部分)に連通している。
各貫通穴62の内部空間のうち、気体流路40よりも下側の領域によって、液体流路26が構成されている。
各貫通穴62の内部空間のうち、気体流路40の下端位置よりも上側の領域(気体流路40の下端位置から上端位置までの領域)によって、気液混合部27が構成されている。
各貫通穴73の内部空間によって、上流側泡流路28が構成されている。従って、本実施形態の場合、上流側泡流路28は、例えば、丸穴であり、平面視円形となっている。そして、本実施形態の場合、泡穴の形状も円形となっており、泡穴は水平に配置されている(泡穴の軸心が上下方向となっている)。
泡流路22は、底板部72の上面から第1メッシュ81までの領域においては筒状部71の内部空間により構成されており、第1メッシュ81から第2メッシュ82までの領域においてはメッシュ保持リング80の内部空間により構成されており、第2メッシュ82よりも上側の領域においては大径筒部32の内部空間により構成されている。
また、貯留容器10内の気体は、ポンプ部120によって、上流側気体流路211及び各気体流路40を介して、各気液混合部27に供給される。より詳細には、気体は、例えば、共通の上流側気体流路211から、合計48本の気体流路40に分配供給され、各気液混合部27と対応する3つずつの気体流路40(第1気体流路41、第2気体流路42、第3気体流路43)から、当該気液混合部27に供給される。つまり、各気液混合部27には、等角度間隔で3方向からそれぞれ気体が供給される。
各気液混合部27において、液体101と気体とが混合することにより、泡が生成される。泡は、各気液混合部27の下流側(上側)に位置する上流側泡流路28を通って、各上流側泡流路28の上端の開口である泡穴から、上流側泡流路28の下流側(上側)に位置する泡流路22に流入して合流する。
泡流路22にて合流した泡は、泡流路22を通過する過程で、第1メッシュ81と第2メッシュ82とをこの順に通過することによって、よりきめ細かく均一になる。
泡は、泡流路22及びノズル内流路36を通して、吐出口37から泡吐出器100の外部に吐出される。
このような設定を選択することにより、後述する実施例から明らかになるように、一回の吐出動作により吐出される泡の体積を十分に確保する場合(例えば、20cm3以上とする場合)においても、吐出動作に要する力が過大となることを抑制したり、良好な泡質の泡を吐出したりすることができる。
パラメータA1は、0.6≦A1×10-3を満たすことが更に好ましい。
パラメータA2は、2.5≦A2×10-3を満たすことが更に好ましい。
また、数式1における(L1×D1)1/2は、泡が第1メッシュ81における個々の開口を通過する際の抵抗の大きさと正の相関がある。同様に、数式2における(L2×D2)1/2は、泡が第2メッシュ82における個々の開口を通過する際の抵抗の大きさと正の相関がある。
パラメータA1は、泡体積Vを、泡が第1メッシュ81を通過する際の全抵抗の大きさで除した値と正の相関がある。同様に、パラメータA2は、泡体積Vを、泡が第2メッシュ82を通過する際の全抵抗の大きさで除した値と正の相関がある。
良質な泡(きめ細かく均一な泡)を得るためには、泡体積Vを小さくして各メッシュ(第1メッシュ81及び第2メッシュ82)を泡が通過する速度を小さくする方が好ましい一方で、泡吐出器には、泡体積Vを大きくしたいというニーズが存在する。
また、目開き率Ε1は目開き率Ε2よりも大きいことが好ましい。目開き率Ε1、Ε2は、押し圧を低減する観点からは大きいことが好ましく、泡質を良好にする観点からは適度に小さいことが好ましい。
第1メッシュ81の開口面積は、特に限定されないが、例えば、20mm2以上であり、好ましくは35mm2以上である。そして、第1メッシュ81の開口面積は、例えば、120mm2以下である。また、第1メッシュ81の開口面積は、例えば、20mm2以上120mm2以下であり、好ましくは35mm2以上120mm2以下である。第2メッシュ82の開口面積は、特に限定されないが、例えば、20mm2以上であり、好ましくは35mm2以上である。そして、第2メッシュ82の開口面積は、例えば、120mm2以下である。また、第2メッシュ82の開口面積は、例えば、20mm2以上120mm2以下であり、好ましくは35mm2以上120mm2以下である。
厚みD1、D2は、押し圧を低減する観点から、小さいことが好ましい。
第1メッシュ81の周長L1は、例えば、0.05mm以上であり、好ましくは0.15mm以上である。そして、周長L1は、例えば、1.5mm以下であり、好ましくは1.0mm以下である。また、周長L1は、例えば、0.05mm以上1.5mm以下であり、好ましくは0.15mm以上1.0mm以下である。第2メッシュ82の周長L2は、例えば、0.05mm以上であり、好ましくは0.15mm以上である。そして、周長L2は、例えば、1.5mm以下であり、好ましくは1.0mm以下である。また、周長L2は、例えば、0.05mm以上1.5mm以下であり、好ましくは0.15mm以上1.0mm以下である。
周長L1、L2は、押し圧を低減する観点からは大きい方が好ましく、きめ細かな泡を生成する観点からは小さい方が好ましい。
第1メッシュ81及び第2メッシュ82としては、例えば、♯90から♯305までの番手のものを用いることが好ましい。メッシュの目開き率及び周長は、番手に応じて定められている。
ただし、第1メッシュ81の開口の寸法と第2メッシュ82の開口の寸法とは互いに同じであってもよいし、第1メッシュ81の開口の寸法の方が小さくてもよい。
第2メッシュ82は、泡をよりきめ細かくする機能を有すると考えられる。第2メッシュ82の番手としては特に♯200又は♯305が好ましい。
押し圧を低減する観点からは、第1メッシュ81における開口の個数、並びに、第2メッシュ82における開口の個数は、多い方が好ましい。
本発明者等の検討によれば、泡の発泡倍率が20(倍)のときに、泡の弾性率がピークとなり、泡の触感についての使用者の印象も最も良好となることが分かっている。
このようにすることによって、一回の吐出動作により吐出される泡の体積を十分に確保する場合においても、吐出動作に要する力が過大となることを抑制したり、良好な泡質の泡を吐出したりすることができる。
また、(V÷S3)≦0.2mmを満たすことが更に好ましい。
また、泡穴の円相当径は、例えば、0.3mm以上であり、好ましくは0.5mm以上である。そして、泡穴の円相当径は、例えば、1.8mm以下であり、好ましくは1.5mm以下である。また、泡穴の円相当径は、例えば、0.3mm以上1.8mm以下であり、好ましくは0.5mm以上1.5mm以下である。本実施形態の場合、泡穴は円形であり、泡穴の円相当径は、泡穴の直径である。
ここで、第1メッシュ81の中央部を避けた位置とは、第1メッシュ81の一部分であることが好ましいが、第1メッシュ81以外の部分(例えば、メッシュ保持リング80の下端面のみ)であってもよい。本実施形態の場合、各泡穴は、第1メッシュ81の周縁部と対向している。より詳細には、例えば、各泡穴における一部分ずつが、第1メッシュ81の周縁部と対向しており、各泡穴における他の部分は、メッシュ保持リング80の下端面と対向している。
すなわち、泡吐出器100は、泡流路22に配置されている筒状(例えば円筒状)のメッシュ保持リング80を備え、メッシュ保持リング80によって第1メッシュ81が保持されており、泡生成部21から泡流路22に泡を流入させる泡穴の各々における一部分ずつが、第1メッシュ81の周縁部と対向しており、泡穴の各々における他の部分は、メッシュ保持リング80の上流側端面(下端面)と対向している。つまり、平面視において、各泡穴における一部分ずつが、第1メッシュ81の周縁部と重なっており、各泡穴における他の部分は、メッシュ保持リング80と重なっている。
泡穴が第1メッシュ81の中央部を避けた位置と対向していることにより、泡流路22に流入した泡が第1メッシュ81の中央部に集中することを抑制でき、第1メッシュ81の全体をまんべんなく泡が通過するようにできる。このため、第1メッシュ81によって泡をより均一化することができる。ただし、泡のきめ細やかさを担保する観点から、各泡穴の一部の範囲(上記一部分)については、メッシュ保持リング80の上流側端面(下端面)ではなく、第1メッシュ81と対向することが好ましい。
また、泡穴から第1メッシュ81までの距離が、第1メッシュ81の直径よりも短いことが好ましい。
また、上記の実施形態では、各気液混合部27に対して1つずつの液体流路26から液体101が供給される例を説明したが、本発明は、この例に限らず、各気液混合部27に対して複数の液体流路26から液体101が供給されるようになっていてもよい。
また、上記の実施形態では、各気液混合部27に対して液体101を供給する液体流路26の数よりも、各気液接触部27に対して気体を供給する気体流路40の数の方が多い例を説明したが、本発明は、この例に限らず、各気液混合部27に対して液体101を供給する液体流路26の数と各気液接触部27に対して気体を供給する気体流路40の数とは互いに等しくてもよいし、各気液混合部27に対して液体101を供給する液体流路26の数の方が各気液接触部27に対して気体を供給する気体流路40の数よりも多くてもよい。
また、上記の実施形態では、泡穴が円形である例を説明したが、泡穴の形状は、円形に限らず、多角形状やその他の異形形状であってもよい。
泡穴の異形形状の例としては、中央部と、中央部から放射状に外方に延出している複数の延出片と、を有する形状(例えば、花びら型、ないしは、ヒトデ型など)が挙げられる。この場合の延出片の数は、3つ以上であれば特に限定されないが、4つ以上であることが好ましく、例えば5つ又は6つとすることができる。
<1>液体から泡を生成する泡生成部と、前記泡生成部により生成された前記泡が通過する泡流路と、前記泡流路を通過した泡を吐出する吐出口と、前記泡流路に配置されている第1メッシュと、前記第1メッシュよりも下流側において前記泡流路に配置されている第2メッシュと、を備え、一回の吐出動作により吐出される泡の体積をV、前記第1メッシュの面積をS1、前記第1メッシュの目開き率をΕ1、前記第1メッシュにおける各開口の周長をL1、前記第1メッシュの厚みをD1とし、前記第2メッシュの面積をS2、前記第2メッシュの目開き率をΕ2、前記第2メッシュにおける各開口の周長をL2、前記第2メッシュの厚みをD2とすると、下記の数式1で表されるパラメータA1及び下記の数式2で表されるパラメータA2がそれぞれ下記の数式3及び下記の数式4を満たす泡吐出器。
A1=V÷{S1×Ε1×(L1×D1)1/2}・・・・・・(数式1)
A2=V÷{S2×Ε2×(L2×D2)1/2}・・・・・・(数式2)
0.3≦A1×10-3≦5.0・・・・・・(数式3)
0.3≦A2×10-3≦5.0・・・・・・(数式4)
<2>前記第1メッシュと前記第2メッシュとのうち開口の寸法が大きい方のメッシュの面積をS3とすると、0.03mm≦(V÷S3)×10-3≦0.3mm を満たす<1>に記載の泡吐出器。
<3>前記泡生成部から前記泡流路に泡を流入させる泡穴の個数をNとすると、(V÷N)≦4cm3である<1>又は<2>に記載の泡吐出器。
<4>前記泡穴の円相当径 が0.3mm以上1.8mm以下である<3>に記載の泡吐出器。
<5>前記泡穴が前記第1メッシュの中央部を避けた位置と対向している<3>又は<4>に記載の泡吐出器。
<7>前記第1メッシュの面積S1は、80mm2以上であり、好ましくは130mm2以上であり、また、300mm2以下であり、また、80mm2以上300mm2以下であり、好ましくは130mm2以上300mm2以下である<1>から<6>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<8>前記第2メッシュの面積S2は、80mm2以上であり、好ましくは130mm2以上であり、また、300mm2以下であり、また、80mm2以上300mm2以下であり、好ましくは130mm2以上300mm2以下である<1>から<7>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<9>前記第1メッシュの目開き率Ε1は、0.2以上であり、好ましくは0.3以上であり、また、0.5以下であり、好ましくは0.4以下であり、また、0.2以上0.5以下であり、好ましくは0.3以上0.4以下である<1>から<8>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<10>前記第2メッシュの目開き率Ε2は、0.2以上であり、好ましくは0.3以上であり、また、0.5以下であり、好ましくは0.4以下であり、また、0.2以上0.5以下であり、好ましくは0.3以上0.4以下である<1>から<9>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<11>前記第1メッシュの開口面積(面積S1と目開き率Ε1とを乗じた値)は、20mm2以上であり、好ましくは35mm2以上であり、また、120mm2以下であり、また、20mm2以上120mm2以下であり、好ましくは35mm2以上120mm2以下である<1>から<10>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<12>前記第2メッシュの開口面積(面積S2と目開き率Ε2とを乗じた値)は、20mm2以上であり、好ましくは35mm2以上であり、また、120mm2以下であり、また、20mm2以上120mm2以下であり、好ましくは35mm2以上120mm2以下である<1>から<11>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<13>前記第1メッシュの厚みD1は、0.03mm以上であり、また、0.3mm以下であり、好ましくは0.2mm以下であり、また、0.03mm以上0.3mm以下であり、好ましくは0.03mm以上0.2mm以下である<1>から<12>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<14>前記第2メッシュの厚みD2は、0.03mm以上であり、また、0.3mm以下であり、好ましくは0.2mm以下であり、また、0.03mm以上0.3mm以下であり、好ましくは0.03mm以上0.2mm以下である<1>から<13>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<16>前記第2メッシュの周長L2は、0.05mm以上であり、好ましくは0.15mm以上であり、また、1.5mm以下であり、好ましくは1.0mm以下であり、また、0.05mm以上1.5mm以下であり、好ましくは0.15mm以上1.0mm以下である<1>から<15>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<17>前記第1メッシュの開口の寸法よりも前記第2メッシュの開口の寸法が小さい<1>から<16>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<18>前記第1メッシュにおける開口の個数は、900個以上であり、好ましくは1600個以上であり、また、45000個以下であり、また、900個以上45000個以下であり、好ましくは1600個以上45000個以下である<1>から<17>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<19>前記第2メッシュにおける開口の個数は、900個以上であり、好ましくは1600個以上であり、また、45000個以下であり、また、900個以上45000個以下であり、好ましくは1600個以上45000個以下である<1>から<18>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<21>前記第1メッシュと前記第2メッシュとのうち開口の寸法が大きい方のメッシュの面積をS3とすると、0.03mm≦(V÷S3)×10-3≦0.2mmを満たす<1>から<20>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<22>前記泡生成部から前記泡流路に泡を流入させる泡穴の個数をNとすると、(V÷N)≦2cm3以下である<1>から<21>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<23>前記泡生成部から前記泡流路に泡を流入させる泡穴の円相当径は、0.3mm以上であり、好ましくは0.5mm以上であり、また、1.8mm以下であり、好ましくは1.5mm以下であり、また、0.3mm以上1.8mm以下であり、好ましくは0.5mm以上1.5mm以下である<1>から<22>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<24>前記泡流路に配置されている筒状のメッシュ保持リングを備え、
前記メッシュ保持リングによって前記第1メッシュが保持されており、
前記泡生成部から前記泡流路に泡を流入させる泡穴の各々における一部分ずつが、前記第1メッシュの周縁部と対向しており、前記泡穴の各々における他の部分は、前記メッシュ保持リングの上流側端面と対向している<1>から<23>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<25>前記泡生成部から前記泡流路に泡を流入させる泡穴から前記第1メッシュまでの距離が、前記第1メッシュ81の直径よりも短い<1>から<24>のいずれか一項に記載の泡吐出器。
<27>前記貯留容器に充填されている前記液体の粘度は、20℃において1mPa・s以上、好ましくは5mPa・s以上であり、また、200mPa・s以下、好ましくは50mPa・s以下であり、また、1mPa・s以上200mPa・s以下、好ましくは5mPa・s以上50mPa・s以下である<26>に記載の液体詰め泡吐出器。
表1は各実施例1~10のパラメータ等を示しており、表2は各比較例1~7のパラメータ等を示している。
各実施例1~10並びに各比較例1~7では、それぞれ以下に説明する泡吐出器を用いて泡を吐出し、その泡の性状やヘッド部の押圧に要する力の大きさを評価した。
実施例9及び10の各々では、実施形態で説明した構造の泡吐出器と比べて、液体流路、気液混合部、上流側泡流路及び泡穴の個数がそれぞれ12個である点で相違し、その他の点は同様である泡吐出器を用いた。
表1に示すように、実施例1~10の泡吐出器では、それぞれ泡体積Vが21cm3となった。実施例1~10の泡吐出器は、設計上、一回の吐出動作により泡生成部に供給される液体の体積が1cm3であり、一回の吐出動作により泡生成部に供給される気体の体積が20cm3であった。
各実施例1~10で用いた泡吐出器の各泡穴の直径(円相当径)は、1.0mmであった。
メッシュの面積(表中のメッシュ面積)、すなわちメッシュ保持リング80の横断面積は、実施例1、実施例3、実施例6、実施例9及び実施例10ではそれぞれ139mm2であり、実施例2及び実施例4ではそれぞれ216mm2であり、実施例5では163mm2であり、実施例7では79mm2であり、実施例8では121mm2であった。
第1メッシュと第2メッシュの番手の組み合わせは、実施例1、実施例2及び実施例9の各々では♯90と♯305、実施例3、実施例4及び実施例10の各々では♯200と♯305、実施例5、実施例6及び実施例8の各々では♯305と♯305、実施例7では♯200と♯200とした。
比較例6では、特許文献1と同様の構造の泡吐出器を用いた。
比較例7では、比較例1~5の構造の泡吐出器と比べて、液体流路、気液混合部、上流側泡流路及び泡穴の個数がそれぞれ8個である点で相違し、その他の点は同様である泡吐出器を用いた。
表2に示すように、比較例1~5、7の泡吐出器では、それぞれ泡体積Vが21cm3となった。比較例1~5、7の泡吐出器は、設計上、一回の吐出動作により泡生成部に供給される液体の体積が1cm3であり、一回の吐出動作により泡生成部に供給される気体の体積が20cm3であった。
比較例6の泡吐出器では、泡体積Vが33cm3となった。比較例6の泡吐出器は、設計上、一回の吐出動作により吐出される液体の体積が3cm3であり、一回の吐出動作により吐出される気体の体積が30cm3であった。
比較例1~5、7で用いた泡吐出器の各泡穴の直径(円相当径)は、1.0mmであった。
比較例6で用いた泡吐出器の泡穴の直径(円相当径)は、5.6mmであった。
メッシュの面積(表中のメッシュ面積)は、比較例1及び比較例4ではそれぞれ79mm2であり、比較例2及び比較例7ではそれぞれ17mm2であり、比較例3、比較例5及び比較例6ではそれぞれ104mm2であった。
第1メッシュと第2メッシュの番手の組み合わせは、比較例1、比較例2及び比較例7の各々では♯90と♯305、比較例3では♯305と♯200、比較例4では♯200と♯305、比較例5では♯305と♯305、比較例6では♯90と♯200とした。
表4に示すように、♯90のメッシュの場合、目開きが0.177mmであるため、各開口の周長は0.708mmである。また、目開き率は0.39であり、厚さは0.185mmである。
♯200のメッシュの場合、目開きが0.077mmであるため、各開口の周長は0.308mmである。また、目開き率は0.37であり、厚さは0.083mmである。
♯305のメッシュの場合、目開きが0.048mmであるため、各開口の周長は0.192mmである。また、目開き率は0.34であり、厚さは0.06mmである。
A1×10-3の値及びA2×10-3の値は、実施例1ではそれぞれ1.1と4.1、実施例2では0.7と2.7、実施例3では2.6と4.1、実施例4では1.6と2.7、実施例5では3.6と3.6、実施例6では4.1と4.1、実施例7では4.5と4.5、実施例8では4.8と4.8、実施例9では1.1と4.1、実施例10では2.6と4.1となった。また、比較例1ではそれぞれ1.9と7.3、比較例2ではそれぞれ8.8と33.9、比較例3ではそれぞれ5.5と3.4、比較例4ではそれぞれ4.5と7.3、比較例5ではそれぞれ5.5と5.5、比較例6ではそれぞれ2.2と5.4、比較例7ではそれぞれ8.8と33.9となった。
表1及び表2に示される泡質及び押し圧は、いずれも、ヘッド部の押下げ速度を50mm/秒としてヘッド部を押し下げて、泡を吐出した場合の結果である。
押し圧の測定は、測定装置を用いて行った。
ここで、図8(a)~図10(b)の各々は、各実施例1~10に係る泡吐出器により吐出された泡の写真を示す図である。このうち図8(a)は実施例1と対応しており、図8(b)は実施例2と対応しており、図8(c)は実施例3と対応しており、図8(d)は実施例4と対応しており、図9(a)は実施例5と対応しており、図9(b)は実施例6と対応しており、図9(c)は実施例7と対応しており、図9(d)は実施例8と対応しており、図10(a)は実施例9と対応しており、図10(b)は実施例10と対応している。
更に、表1に示すように、実施例1、2、4、5、9では、いずれも35N(より詳細には34N以下)の押し圧を実現できた。また、実施例3、6~8、10では、押し圧が35Nを超えたものの、いずれも37N以下の押し圧を実現できた。すなわち、実施例1、2、4、5、9では、吐出動作に要する力が過大となることを抑制できた。また、実施例3、6~8、10では、実施例1、2、4、5、9ほどでないものの、吐出動作に要する力が過大となることをある程度抑制できた。
このように、各実施例1~10では、良好な泡質の泡を吐出すること、又は、吐出動作に要する力が過大となることを抑制することの、少なくともいずれか一方を実現できた。特に、実施例1、2、4、9では、良好な泡質の泡を吐出することと、吐出動作に要する力が過大となることを抑制することの両方を実現できた。
一方、比較例6では、ヘッド部の押下げ速度が大きくなるほど、顕著に押し圧が増大した。
また、比較例3では、ヘッド部の押下げ速度を50mm/秒としたときの泡質はほぼ均一であったものの、押下げ速度を70mm/秒としたときの泡質は不均一となった。
ここで、図11(a)~図12(c)の各々は、各比較例1~7に係る泡吐出器により吐出された泡の写真を示す図である。このうち図11(a)は比較例1と対応しており、図11(b)は比較例2と対応しており、図11(c)は比較例3と対応しており、図11(d)は比較例4と対応しており、図12(a)は比較例5と対応しており、図12(b)は比較例6と対応しており、図12(c)は比較例7と対応している。
また、比較例2~7では、いずれも押し圧が35Nを超えた。特に、比較例6、7では押し圧が40Nを大幅に超えた。比較例1では、押し圧については34Nであったが、泡質が不均一であった。
実施例1~10のいずれにおいても、パラメータBは、0.03(mm)以上0.3(mm)以下の範囲に収まっており、特に、実施例1~6、8~10においては、0.2(mm)未満の範囲となっている。
一方、比較例2、6、7においては、パラメータBは0.3(mm)を超えている。
また、実施例7を除く各実施例1~6、8~10では、パラメータBは、各比較例1~7よりも小さい値(0.2mm未満)となっている。
この結果から、押し圧を低減する観点から、パラメータBが小さいことが好ましいことが分かる。
実施例1~10のいずれにおいても、パラメータCは、30cm3以下であり、より詳細には、2cm3以下である。
一方、パラメータCは、比較例6においては33cm3であり、比較例7においては2.63cm3である(2cm3以下を超えている)。
この結果から、個々の泡穴を通過する泡の体積が小さいことが、泡質及び押し圧を良好にする観点から好ましい。
各実施例1~10のうち、実施例7を除く実施例1~6、8~10では、いずれも、第2メッシュ開口数が10000個以上であり、より詳細には16000個を超えている。
一方、各比較例1~7では、いずれも、第2メッシュ開口数が16000個未満である。
このことから、第2メッシュ開口数が多い方が、泡質及び押し圧を良好にする観点から好ましい傾向があると言える。
また、各実施例1~10のうち、実施例3~6、8、10では、いずれも第1メッシュ開口数が5000個以上である。
一方、比較例1、2、4、6、7では、いずれも、第1メッシュ開口数が5000個未満である。
このことから、第1メッシュ開口数が多い方が、泡質及び押し圧を良好にする観点から好ましい傾向があると言える。
21 泡生成部
22 泡流路
23 上流側液体流路
24 前室
25 環状前室
26 液体流路
27 気液混合部
28 上流側泡流路
30 ヘッド部
35 ノズル部
37 吐出口
40 気体流路
41 第1気体流路
42 第2気体流路
43 第3気体流路
50 第1部材
60 第2部材
63 第1溝
64 第2溝
65 第3溝
70 第3部材
80 メッシュ保持リング
81 第1メッシュ
82 第2メッシュ
100 泡吐出器
101 液体
111 装着部
120 ポンプ部
200 泡吐出キャップ
500 液体詰め泡吐出器
Claims (6)
- 液体から泡を生成する泡生成部と、
前記泡生成部により生成された前記泡が通過する泡流路と、
前記泡流路を通過した泡を吐出する吐出口と、
前記泡流路に配置されている第1メッシュと、
前記第1メッシュよりも下流側において前記泡流路に配置されている第2メッシュと、
を備え、
一回の吐出動作により吐出される泡の体積をV、
前記第1メッシュの面積をS1、
前記第1メッシュの目開き率をΕ1、
前記第1メッシュにおける各開口の周長をL1、
前記第1メッシュの厚みをD1とし、
前記第2メッシュの面積をS2、
前記第2メッシュの目開き率をΕ2、
前記第2メッシュにおける各開口の周長をL2、
前記第2メッシュの厚みをD2とすると、
下記の数式1で表されるパラメータA1及び下記の数式2で表されるパラメータA2がそれぞれ下記の数式3及び下記の数式4を満たす泡吐出器。
A1=V÷{S1×Ε1×(L1×D1)1/2}・・・・・・(数式1)
A2=V÷{S2×Ε2×(L2×D2)1/2}・・・・・・(数式2)
0.3≦A1×10-3≦5.0・・・・・・(数式3)
0.3≦A2×10-3≦5.0・・・・・・(数式4) - 前記第1メッシュと前記第2メッシュとのうち開口の寸法が大きい方のメッシュの面積をS3とすると、0.03mm≦(V÷S3)×10-3≦0.3mmを満たす請求項1に記載の泡吐出器。
- 前記泡生成部から前記泡流路に泡を流入させる泡穴の個数をNとすると、
(V÷N)≦4cm3である請求項1又は2に記載の泡吐出器。 - 前記泡穴の円相当径が0.3mm以上1.8mm以下である請求項3に記載の泡吐出器。
- 前記泡穴が前記第1メッシュの中央部を避けた位置と対向している請求項3又は4に記載の泡吐出器。
- 請求項1から5のいずれか一項に記載の泡吐出器を備える液体詰め泡吐出器であって、
前記泡吐出器は、
貯留容器と、
前記貯留容器に装着される装着部と、
を備え、
前記泡生成部、前記泡流路、及び、前記吐出口は、前記装着部に保持されており、
前記貯留容器に前記液体が充填されている液体詰め泡吐出器。
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