JP7221031B2 - 泡吐出器 - Google Patents

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Description

本発明は、泡吐出器に関する。
液剤を泡状にして吐出する泡吐出器としては、例えば、下記特許文献1から下記特許文献3に開示された泡吐出容器(泡吐出器)を挙げることができる。これら特許文献1~3に開示の泡吐出容器は、液剤と気体とを混合して、泡状の液剤を生成し、泡吐出容器の外部へ泡状の液剤を吐出することができる。
特開2011-251691号公報 特開2005-262202号公報 特開2018-008746号公報
しかしながら、使用者の泡吐出器の使用の仕方や、泡吐出器に収容される液剤の特性によっては、液剤と気体との混合を十分に行うことができず、気体を十分に含んだ泡状の液剤が得られない場合がある。
そこで、本発明は、泡状の液剤における気体の含有量をより増加させることが可能な泡吐出器を提供する。
上記課題を解決するために、本発明のある観点は、液剤と気体を混合して、前記液剤を泡状にする混合部と、泡状にされた前記液剤を吐出する吐出口と、を備える泡吐出器であって、前記混合部は、前記液剤と前記気体とが接触する複数の気液接触室と、前記各気液接触室に前記液剤を供給する複数の液剤流路と、前記各気液接触室に前記気体を供給する気体流路と、前記泡状にされた液剤を前記各気液接触室から前記吐出口へと供給する泡流路と、を有し、前記気体流路と前記気液接触室とが交わる個所において、前記気体流路は、前記泡流路が延伸する方向と交差する第1の平面上を延伸する、泡吐出器に関する。
以上説明したように本発明の泡吐出器によれば、泡状の液剤における気体の含有量をより増加させることが可能である。
本発明の実施形態に係る泡吐出容器10の外観を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る泡吐出キャップ200の側断面図である。 本発明の実施形態に係るフォーマー機構300の斜視図である。 本発明の実施形態に係るフォーマー機構300の分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るフォーマー機構300の斜視断面図である。 本発明の実施形態に係る第1部材310の説明図である。 本発明の実施形態に係る第1部材310の上面に設けられた液剤流路322及び気体流路330を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る第2部材350の説明図である。 本発明の実施形態に係るフォーマー機構300における液剤及び気体の流れを説明するための斜視断面図である。 本発明の実施形態に係る気液接触室340、液剤流路322b、気体流路330及び泡流路360の模式図である。 本発明の実施形態の変形例に係る気液接触室340、液剤流路322b、気体流路330b及び泡流路360の模式図である。 比較例に係る気液接触室540、液剤流路522b、気体流路530及び泡流路560の模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、本明細書および図面において、各実施形態における類似する構成要素については、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合がある。ただし、類似する構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
以下の説明で参照される図面は、本発明の実施形態の説明とその理解を促すための図面であり、わかりやすくするために、図中に示される形状や寸法、比などは実際と異なる場合がある。また、以下の説明における具体的な形状についての記載は、幾何学的に当該形状である場合だけを意味するものではなく、泡吐出容器の製造及び使用において許容される程度の違いを有する、当該形状に類似する形状をも含まれていることを意味する。例えば、以下の説明において「円盤状」と表現した場合には、真円の面を持つ板に限定されるものではなく、楕円形等といった真円に類似する形状の面を持つ板も意味することとなる。さらに、以下の説明において具体的な径の大きさ及び長さに対して使用される「略同一」は、数学的又は幾何学的に完全に一致している場合だけを意味するものではなく、泡吐出容器の製造及び使用において許容される程度の違い(例えば、製造を容易にするためのあそび(ゆとり))を含む大きさ及び長さをも含まれていることを意味する。
また、以下の説明においては、本発明の実施形態に係る泡吐出容器を基準にして上下方向を定める。詳細には、以下の説明における上下方向は、後述する泡吐出容器において、液剤が格納される容器本体を下側に、泡吐出キャップを上側に配置した場合の上下方向を意味する。ただし、当該上下方向は、泡吐出容器の製造時及び使用時における泡吐出容器及び当該泡吐出容器を構成する要素(部品)の上下方向とは異なる場合がある。さらに、以下の説明においては、「上流」及び「下流」は、気体、液剤、又は泡状の液剤の流れの相対位置を意味し、詳細には、これらの流れに対して流れの始点に近い位置を上流と呼び、「上流」に比べて上記始点から相対的に遠い位置を「下流」と呼ぶものとする。
さらに、以下の説明においては、泡状の液剤とは、液剤が気泡を包み込むことで、球形もしくは球形に類似するような形状の気泡を複数個内包しているような状態の液剤を意味するものとする。従って、以下の説明においては、泡状の液剤に含まれる気泡の大きさ(具体的には、上記球形の直径等)や気泡の分布密度等については特に限定されるものではなく、例えば、液剤の用途等に応じて、気泡の大きさや分布密度は変化することとなる。
<<第1の実施形態>>
<泡吐出容器10の概略構成>
まずは、本発明の第1の実施形態に係る泡吐出容器10の概略構成を説明する。本発明の第1の実施形態に係る泡吐出容器10は、後述する容器本体100に充填された液剤と、容器本体100の外部から取り込んだ気体とを混合することにより、当該液剤を泡状に変化させて、泡吐出容器10の外部へ吐出することができる容器である。以下に、図1を参照して、本実施形態に係る泡吐出容器10の概略構成を説明する。図1は、本実施形態に係る泡吐出容器10の外観を示す説明図である。
本実施形態に係る泡吐出容器10は、図1に示すように、液剤が充填される容器本体100と、当該容器本体100に対して着脱可能に装着される泡吐出キャップ(泡吐出器)200とを主に有する。詳細には、当該泡吐出容器10は、泡吐出キャップ200のヘッド部230が使用者の手指等によって押下されることにより、液剤を泡状に変化させて吐出することができる、手動式のポンプを持つ、いわゆるポンプフォーマーと呼ばれる容器である。すなわち、以下の説明においては、当該泡吐出容器10は、ポンプフォーマー型容器であるとして説明する。以下に、上記泡吐出容器10の各部の概要について説明する。
(容器本体100)
容器本体100は、泡吐出容器10の下側に設けられ、液剤を充填することができる空間を有する。例えば、図1に示されるように、容器本体100は、円筒状(円管状)の胴部102と、上記胴部102の上側に連接されている円筒状の口頸部104と、上記胴部102の下端を閉塞している底部106とを有する。詳細には、上記胴部102は、その下端が底部106によって閉塞されることにより、液剤を貯留するための空間を有することができる。さらに、口頸部104には開口が形成されており、当該開口には、後述する泡吐出キャップ200の一部を内挿することができる。なお、本実施形態においては、容器本体100の形状については、図1に示される形状に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。
容器本体100に充填される液剤は、例えば、洗顔料、ハンドソープ、ボディソープ、クレンジング剤、食器用、浴室用等の各種洗剤、整髪料、髭剃り用クリーム、ファンデーションや美容液等の肌用化粧料、染毛剤、消毒薬等のような、泡状で用いられる種々の液剤であり、特に限定されるものではない。さらに、当該液剤の粘度についても、特に限定されるものではないが、例えば、25℃において、好ましくは、2cP(センチポアズ)以上、10cP以上20000cP以下であって、20cP以上がより好ましく、30cP以上がさらに好ましく、10000cP以下がより好ましく、2000cP以下がさらに好ましい。なお、上記液剤の粘度は、例えば、B型粘度計を用いて測定することができる。なお、粘度を測定する際の測定条件は、各粘度計において粘度レベルに基づいて定められた回転子タイプ、回転速度、回転時間を適宜選択することができる。
(泡吐出キャップ200)
図1に示すように、泡吐出キャップ200は、液剤を貯留する容器本体100に装着され、容器本体100によって上方に支持される泡吐出キャップ200である。当該泡吐出キャップ200は、螺合等の止着方法によって上述した容器本体100の口頸部104に対して着脱可能に装着することができる。また、泡吐出キャップ200は、上記口頸部104に装着するためのキャップ部材210と、キャップ部材210に固定され、後述する液剤供給部及び気体供給部を構成するシリンダ部220(図2 参照)と、泡状の液剤を泡吐出容器10の外部へ吐出するヘッド部230とを主に有する。
詳細には、キャップ部材210は、円筒状の装着部212を有し、当該装着部212が上記口頸部104に螺合等にすることにより、泡吐出キャップ200の全体を容器本体100に装着することができる。言い換えると、口頸部104に泡吐出キャップ200が装着されることにより、泡吐出キャップ200によって口頸部104の開口が閉塞される。なお、装着部212は、2重筒構造に形成されていてもよく、このような場合、装着部212の内側の筒が口頸部104に対して螺合等することとなる。さらに、上記キャップ部材210は、装着部212の上端部を閉塞している環状閉塞部214と、環状閉塞部214の中央部(環状閉塞部214の平面視における中央部)から上方に向かって起立している起立筒部216とを有する。当該起立筒部216は、上記装着部212よりも小径の円筒状の形状を有しており、後述するシリンダ部220の一部が当該起立筒部216に内挿される。
さらに、シリンダ部220(図2 参照)は、液剤と気体とを混合して当該液剤を泡状に変化させるフォーマー機構(混合部)300と、上記容器本体100に貯留された液剤を、上記フォーマー機構300に供給するための液剤供給部と、泡吐出容器10の外部から気体を取り込んで、上記フォーマー機構300に気体を供給する気体供給部とを含む。詳細には、上記液剤供給部は、例えば液剤ポンプを構成する液剤シリンダであり、後述する液剤ポンプ室280(図2 参照)内の液剤を加圧してフォーマー機構300へ供給する。また、上記気体供給部は、例えば気体ポンプを構成する気体シリンダであり、後述する気体ポンプ室260(図2 参照)内の気体を加圧してフォーマー機構300へ供給する。なお、これら液剤供給部、気体供給部及びフォーマー機構300の詳細については、他の図面を参照して後述する。また、シリンダ部220の上端は、後述するヘッド部230により閉塞されている。
なお、以下の説明においては、上記フォーマー機構300において液剤と混合される上記気体とは、泡吐出容器10の外部から内部へ取り込まれる、窒素、酸素、二酸化炭素等を含む空気(外気)を意味している。しかしながら、本実施形態においては、上記気体が空気であることに限定されるものではなく、例えば、上記気体は、泡吐出容器10の容器本体100等に予め充填された各種ガス状の成分からなる気体であってもよい。
ヘッド部230は、図1に示すように、ヘッド部230と一体の物体として設けられたノズル部240を有している。さらに、ノズル部240の先端には、吐出口242が設けられている。当該ノズル部240の内部空間は、上記フォーマー機構300と連通しており、フォーマー機構300で泡状にされた液剤は、上記吐出口242から泡吐出容器10の外部へ吐出することができる。また、ヘッド部230は、上記操作部232から下方に垂下している筒状部234を有している。
さらに、ヘッド部230は、上下に可動することができるように構成されている。詳細には、ヘッド部230は、使用者の手指等による押下げ操作を受ける操作部232を有している。また、上記ノズル部240は、図1に示すように、当該操作部232から突出するように設けられている。具体的には、使用者により操作部232に対して押下げ操作が行われ、ヘッド部230が装着部212に対して相対的に押下げられた場合には、上記液剤供給部は、液剤ポンプ室280(図2 参照)内の液剤を加圧して、上記フォーマー機構300へ当該液剤を供給する。さらに、上述の場合、上記気体供給部は、気体ポンプ室260(図2 参照)内の気体を加圧して、上記フォーマー機構300へ当該気体を供給する。
<泡吐出キャップ200の詳細構成>
次に、上述した泡吐出キャップ200の詳細構成について、図2を参照して説明する。図2は、本発明の実施形態に係る泡吐出キャップ200の側断面図である。先に説明したように、本実施形態に係る泡吐出キャップ200は、ヘッド部230と、シリンダ部220と、キャップ部材210とを主に有する。さらに、泡吐出キャップ200は、図2に示すようにピストンガイド290を有する。以下に、泡吐出キャップ200の各部の詳細構成について説明する。
(ヘッド部230)
ヘッド部230は、先に説明したように、操作部232と、当該操作部232から下方に垂下している筒状部234とを有している。詳細には、筒状部234は、シリンダ部220、後述するピストンガイド290、コイルバネ272等によって間接的に支持されている。ヘッド部230は、上記コイルバネ272の付勢に抗して所定の範囲内において押下げ(下降)が可能である。具体的には、ヘッド部230は、押下げ操作が解除された状態においては、コイルバネ272の付勢に従って、上下方向に沿って、キャップ部材210に対して相対的に上昇し、上方停止点まで移動する。一方、使用者がコイルバネ272の付勢に抗してヘッド部230(詳細には操作部232)に対して押下げ操作を行うことにより、ヘッド部230は、キャップ部材210に対して相対的に下降する。また、筒状部234は、図2に示すように、二重筒構造となっており、外筒部234aと内筒部234bとを有する。上記ヘッド部230の上下動の際には、キャップ部材210の起立筒部216は、外筒部234aと内筒部234bとの間に空気の吸入を可能にする狭幅流路(図示省略)を確保しながら、上下方向に移動することができる。
(フォーマー機構300)
フォーマー機構300は、先に説明したように、液剤と気体とを混合して、液剤を泡状に変化させるための機構であり、図2に示すように、筒状部234の内筒部234b内に収容される。当該フォーマー機構300の上側は、ヘッド部230のノズル部240の内部空間と連通していることから、フォーマー機構300で泡状になった液剤は、上記ノズル部240の吐出口242を介して泡吐出容器10の外部へ吐出されることができる。一方、フォーマー機構300の下側は、後述するピストンガイド290の内部に設けられたボール弁180と弁座部131とにより構成された、フォーマー機構300への液供給を許容する逆止弁と向かい合っている。なお、本発明の実施形態に係るフォーマー機構300の詳細については後述する。
(ピストンガイド290)
ピストンガイド290は、上述のフォーマー機構300の下方に位置し、上下方向に沿って長く伸びる円筒状の部材であり、ヘッド部230に固定されている。そして、後述する液ピストン270は、当該ピストンガイド290を介してヘッド部230に固定されている。さらに、ヘッド部230、ピストンガイド290及び液ピストン270は、一体となって上下方向に沿って移動することができる。また、ピストンガイド290の上側の内部には、弁座部131が形成されており、当該弁座部131上に上記ボール弁180が配置されている。当該ボール弁180は、フォーマー機構300の下端と弁座部131との間で、上下動可能に保持される。さらに、弁座部131の中央には、弁座部131の下方と連通する貫通孔131aが設けられている。すなわち、上記ボール弁180と上記弁座部131とは上記逆止弁を構成し、当該逆止弁は、ボール弁180の上下動に伴い、液剤を弁座部131の下方から上記フォーマー機構300へ供給することができ、フォーマー機構300から液剤供給部への液戻りを止めることができる。
また、ピストンガイド290は、後述する気体ピストン250に遊挿状態で外嵌めされており、当該気体ピストン250は、ピストンガイド290に対して相対的に上下方向に沿って移動することができる。また、ピストンガイド290の上下方向における中央部にはフランジ部233が設けられており、フランジ部233の上面には円環状(ドーナツ状)の弁構成溝134が設けられている。さらに、ピストンガイド290の上部には、後述する気体ピストン250の筒状部251が遊挿状態で外嵌されている。当該弁構成溝134と、気体ピストン250の筒状部251の下端部とにより気体排出弁が構成されることとなる。さらに詳細には、ピストンガイド290において筒状部251が外嵌されている部分の外周面には、それぞれ上下方向に沿って延びる複数の流路構成溝(図示省略)が設けられている。これら流路構成溝と気体ピストン250の筒状部251の内周面との間に設けられる間隙(図示省略)は、上記気体排出弁を介して、後述する気体ポンプ室260から流出する気体が上方へ流れる気体流路を構成する。
(液剤供給部及び気体供給部)
さらに、本実施形態に係る泡吐出キャップ200においては、図2に示すように、キャップ部材210及びシリンダ部220の内部に、上記液剤供給部及び上記気体供給部が設けられている。詳細には、シリンダ部220は、上記気体供給部として、キャップ部材210の環状閉塞部214の下面側に固定された円筒状の気体シリンダ機構部221を有する。また、シリンダ部220は、上記液剤供給部として、当該気体シリンダ機構部221から垂下するように設けられ、上記気体シリンダ機構部221よりも小径の円筒状の形状を持つ液剤シリンダ機構部222を有する。さらに、シリンダ部220は、上述の気体シリンダ機構部221の下端と液剤シリンダ機構部222の上端とを相互に連結する環状連結部223とを有する。
-気体シリンダ機構部221-
気体シリンダ機構部221の上端部は、環状閉塞部214の下面側に対して嵌合することによって、環状閉塞部214に対して固定されている。さらに、気体シリンダ機構部221は、気体ピストン250を有する。以下、気体シリンダ機構部221において、気体ピストン250と環状連結部223との間の空間を、気体ポンプ室260と称し、当該気体ポンプ室260には、気体を貯留することができる。また、気体ポンプ室260の容積は、気体ピストン250の上下動に伴って拡縮することができる。
気体ピストン250は、円筒状に形成されているとともに、ピストンガイド290の上下方向における中央部に対して遊挿状態で外嵌されている筒状部251と、筒状部251から径方向外方に張り出しているピストン部252とを有する。ピストン部252の周縁部には、外周リング部253が設けられている。外周リング部253は、気体シリンダ機構部221の内周面に対して周回状に気密に接しており、気体ピストン250が上下動する際に、気体シリンダ機構部221の内周面に対して摺動することができる。さらに、ピストン部252における筒状部251の近傍の部分には、当該ピストン部252を上下方向に沿って貫通している複数の吸入開口254が設けられている。
詳細には、使用者によってヘッド部230が押下げ操作されることにより気体ポンプ室260が収縮する。この際、気体ポンプ室260内の気体が加圧されるとともに、気体ピストン250がピストンガイド290に対して僅かに上昇することにより、筒状部251と弁構成溝134とにより構成される気体排出弁が開く。その結果、気体ポンプ室260内の気体が、当該気体排出弁と、筒状部251とピストンガイド290との間に設けられた気体流路(図示省略)とを介して上方へ送られる。さらに、気体ピストン250の筒状部251の上方には、筒状部234の下端部の内周面とピストンガイド290の外周面との間隙により構成された気体流路(図示省略)が設けられている。当該気体流路は、筒状部251とピストンガイド290との間に設けられた気体流路と連通していることから、気体ポンプ室260内の気体は、体排出弁と、筒状部251とピストンガイド290との間に設けられた気体流路と、筒状部234の下端部の内周面とピストンガイド290の外周面との間に設けられた気体流路とを介して、フォーマー機構300に供給される。
また、気体ピストン250の筒状部251における下側には、円環状の吸入弁部材155が外嵌されている。当該吸入弁部材155は、径方向外側に張り出した環状膜である弁体を有している。そして、吸入弁部材155の上記弁体とピストン部252とにより、気体吸引弁が構成される。詳細には、ヘッド部230の下降時、すなわち気体ポンプ室260の収縮時には、吸入弁部材155の弁体がピストン部252に密着することにより吸入開口254が閉塞される。一方、ヘッド部230の上昇時、すなわち気体ポンプ室260の拡大時には、気体ポンプ室260内の気圧が下がるため、吸入弁部材155の弁体がピストン部252から離間して吸入開口254が開放される。そして、泡吐出容器10の外部の気体が、起立筒部216の上端と筒状部234との間に位置する間隙を介して気体ポンプ室260内に取り込まれることとなる。
さらに、気体シリンダ機構部221には、当該気体シリンダ機構部221の内外を貫通する貫通孔229が形成されている。ヘッド部230が押下げされておらず、ヘッド部230が上方で停止しているような状態では、当該貫通孔229は、気体ピストン250の外周リング部253によって閉塞される。さらに、ヘッド部230が押下されて、貫通孔229が外周リング部253によって閉塞された状態から閉塞されていない状態に移行した場合には、泡吐出容器10の外部の気体が、起立筒部216の上端と筒状部234との間に位置する間隙及び貫通孔229を介して、容器本体100内に流入する。このような気体の流入により、容器本体100内における液剤の液面よりも上方に位置する空間(気体)は大気圧と同一の気圧を持つこととなる。
-液剤シリンダ機構部222-
液剤シリンダ機構部222は液ピストン270を有する。以下の説明では、液剤シリンダ機構部222において、上記ボール弁180と上記弁座部131とにより構成される逆止弁と後述する液剤吸入弁との間に設けられた空間を液剤ポンプ室280と称する。当該液剤ポンプ室280は、液剤を貯留することができ、液剤ポンプ室280の容積は、液ピストン270及びピストンガイド290の上下動に伴って拡縮することができる。詳細には、使用者によってヘッド部230が押下げ操作されることにより、液剤ポンプ室280が収縮する。この際、液剤ポンプ室280内の液剤が加圧されることにより、ボール弁180と弁座部131とにより構成される逆止弁が開き、液剤ポンプ室280内の液剤が上記逆止弁を介してフォーマー機構300に供給される。
また、液ピストン270は、円筒状(円管状)の形状を持つ。液ピストン270の上端部にピストンガイド290の下端部が挿入されることにより、液ピストン270はピストンガイド290に固定されることができる。そして、液ピストン270の下端の下方には、液剤シリンダ機構部222のストレート部222aが設けられている。
さらに、液剤シリンダ機構部222は、図2に示すように、上下方向に沿って延びる棒状部材であるポペット276を有する。当該ポペット276は、液ピストン270を貫通し、ピストンガイド290の内部から液剤シリンダ機構部222の内部に亘って挿通されている。ポペット276は、液ピストン270に対して相対的に上下方向に沿って移動することができる。また、ポペット276の下端部は、弁体部278を構成している。弁体部278の下面は、後述する弁座部224に対して液密に密着することができる。上記弁体部278と上記弁座部224とにより液剤吸入弁が構成されることとなる。
また、液剤シリンダ機構部222はコイルバネ272を有し、当該コイルバネ272は、ポペット276の中間部(詳細には、上下方向における中間部)に対して遊挿状態で外嵌めされている。コイルバネ272は、例えば、圧縮型のコイルバネであり、圧縮状態で保持されている。このため、コイルバネ272は、液ピストン270、ピストンガイド290及びヘッド部230を上方に向かって付勢することができる。
さらに、液剤シリンダ機構部222は、上下方向に沿って延びるストレート形状のストレート部222aと、ストレート部222aの下方に連接されているとともに下方に向けて縮径している縮径部222bとを有する。縮径部222bの内周面における下部には、上記弁体部278と対となる弁座部224が設けられている。また、縮径部222bは、縮径部222bの下方に連接されている円筒状のチューブ保持部225を有している。当該チューブ保持部225に対してディップチューブ228の上端部が挿入されることによって、当該ディップチューブ228がシリンダ部220の下端部に保持される。このようにすることで、容器本体100内の液剤は、上記ディップチューブ228を介して液剤ポンプ室280内に吸引されることとなる。
詳細には、使用者によりヘッド部230が押下されてピストンガイド290が下降する際には、ピストンガイド290とポペット276の上端部との摩擦によりポペット276がピストンガイド290に従動し、ポペット276の弁体部278の下面がシリンダ部220の弁座部224に対して液密に接触する。一方、使用者によるヘッド部230に対する押下げ操作が解除された際には、液ピストン270、ピストンガイド290及びヘッド部230は、コイルバネ272の付勢に従って上昇する。その結果、ポペット276の弁体部278が、コイルバネ272の下端と弁座部224との間隙において僅かに上昇することから、弁体部278の上昇に伴い液剤ポンプ室280の下端部の液剤吸入弁が開き、液剤は、液剤吸入弁を介して液剤ポンプ室280内に吸引されることとなる。
なお、本実施形態においては、液剤供給部及び気体供給部の構成は、上述のような構成に特に限定されるものではなく、公知の様々な構成を適用することが可能である。
<フォーマー機構300の構成>
次に、本実施形態に係るフォーマー機構300の構成について、図3から図5を参照して説明する。図3は、本実施形態に係るフォーマー機構300の斜視図であり、図4は、本実施形態に係るフォーマー機構300の分解斜視図である。また、図5は、本実施形態に係るフォーマー機構300の斜視断面図であり、詳細には、フォーマー機構300の中心軸を通過するように上下方向に沿ってフォーマー機構300を切断した際の断面を斜めから見た場合の図である。
図3及び図4に示すように、本実施形態に係るフォーマー機構300は、下方から、第1部材310及び第2部材350の2つの部材が組み合わされることにより構成されている。フォーマー機構300の下側を主に構成する第1部材310は、図4に示すように、円錐台(詳細には、円錐台とは、円錐を底面に平行な平面で切り、小円錐の部分を除いた図形)に類似する形状を持ち、より具体的には、径が大きな円形を上面として持つ円錐台に類似する形状を持つ部材である。また、フォーマー機構300の上側を主に構成する第2部材350は、図4に示すように、円筒状の部材である。
詳細には、図3及び図4に示すように、当該フォーマー機構300においては、第1部材310の上側の一部が円筒状の第2部材350の下側に内挿されており、このような内挿により、第2部材350は、第1部材310に支持されることとなる。さらに、当該フォーマー機構300においては、第1部材310及び第2部材350を上方から見た場合の平面視においてそれぞれの中心を貫く中心軸は、同軸上に存在する。
また、図3に示すように、フォーマー機構300の外周には、気体をフォーマー機構300内へ取り込むための複数(例えば、8つ)の吸入開口370が設けられている。詳細には、第2部材350の下側に第1部材310の上側の一部が内挿されフォーマー機構300が構成された際、第1部材310の外周上端と、第2部材350の外周下端との間に存在する間隙が吸入開口370となる。また、これら複数の吸入開口370は、フォーマー機構300の外周の周方向に沿って等角度間隔で設けられている。
また、図5に示すように、第1部材310の上面には、吸入開口370と連通する気体流路330が設けられている。当該気体流路330には、上記気体シリンダ機構部221から供給された気体が、上記吸入開口370を介して供給されることとなる。なお、当該気体流路330の詳細については、後述する第1部材310の詳細にて説明する。
そして、図5に示すように、第1部材310の中央部(第1部材310の平面視における中央部)を上下方向に沿って貫くように液剤流路320が設けられている。当該液剤流路320には、上述した液剤シリンダ機構部222から供給された液剤が供給される。さらに、液剤流路320は、図4に示される、第1部材310の上面に設けられた液剤流路322に液剤を供給する。なお、液剤流路322の詳細については、後述する第1部材310の詳細にて説明する。
さらに、図5に示すように、上記第1部材310の上方に設けられた第2部材350には、第2部材350を上下方向に沿って貫く、複数(例えば8つ)の泡流路360が設けられている。上記液剤流路322及び上記気体流路330によって供給された液剤及び気体は、フォーマー機構300内で互いに混合して、泡状の液剤となる。そして、泡状となった液剤は、新たにフォーマー機構300内に供給される液剤及び気体に押し出されるようにして、上記泡流路360を介して第2部材350の上面側に排出される。さらに、排出された泡状の液剤は、先に説明したように、キャップ部材210のノズル部240の吐出口242から、泡吐出容器10の外部へ吐出されることとなる。なお、泡流路360の詳細については、後述する第2部材350の詳細にて説明する。
次に、本実施形態に係るフォーマー機構300を構成する2つの部材、第1部材310及び第2部材350の各部材の詳細について説明する。
(第1部材310)
まずは、図6及び図7を参照して、第1部材310の詳細を説明する。図6は、本実施形態に係る第1部材310の説明図であって、詳細には、図中の上方から、第1部材310の上面図、上下方向に沿って第1部材310を切断した際の断面図、及び、第1部材310の下面図である。さらに詳細には、上記断面図は、上面図で示されるA-A´線で第1部材310を切断した場合の断面に対応する。また、図7は、本実施形態に係る第1部材310の上面に設けられた液剤流路322及び気体流路330を説明するための説明図であって、詳細には、第1部材310の上面図である。
図6に示すように、第1部材310は、筒状の小径部312と、小径部312の上方に位置するとともに小径部312よりも大きな径を持つ、筒状の大径部314と、小径部312の下端から下方に突出している複数(例えば4つ)の突出部316とを主に有している。
大径部314は、第1部材310の断面図に示されるように、円筒状の筒状部314aと、筒状部314aの上方に水平に設けられた円盤状(円板状、皿状)の床版部318とを有する。さらに、第1部材310の上面図に示されるように、床版部318の平面視における中央部には、床版部318を上下方向に沿って貫く開口が設けられており、当該開口は、上記筒状部314aの内部空間と、後述する小径部312の内部空間と連通することにより、液剤流路320をなしている。そして、第1部材310の上面図に示されるように、床版部318の上面には、床版部318の平面視において、液剤流路320から放射状に延伸する複数(例えば8つ)の液剤流路(第1の液剤小流路)322aと、各液剤流路322aから、分岐して、且つ、屈曲して延びる2つの液剤流路(第2の液剤小流路)322bとが設けられている。さらに、床版部318の上面には、当該床版部318の外周部から中央部に向かって延伸する、複数(例えば8つ)の気体流路330が設けられている。これら液剤流路322a、322b及び気体流路330は、床版部318の上面から上方へ突出した流路壁326(詳細には、流路壁326a、326b)が第2部材350の下面(詳細には、床版部352の下面)と気密(液密)に接することによって流路壁326の間に生じる間隙で構成される。
詳細には、床版部318の中央部に設けられた液剤流路320は、上下方向において、第2部材350の下面(詳細には、床版部352の下面)と向かい合っており、従って、当該液剤流路320によって送られた液剤は、上記下面にぶつかり、床版部318の上面の面内方向(例えば水平方向)に沿って流れるようになる。すなわち、第2部材350の下面は、液剤の流れる向きを上下方向から床版部318の上面の面内方向に変化させることができる。
また、上記床版部318の上面には、液剤流路320から放射状に分岐して延びる複数の液剤流路322aが設けられている。言い換えると、液剤流路322aは、床版部318の上面の面内方向に沿って延伸している。そして、複数の液剤流路322aは、床版部318の外周の周方向に沿って等角度間隔で設けられている。さらに、上記床版部318の上面には、床版部318の平面視において、1つの液剤流路322aから、分岐して、且つ、屈曲して延びる2つの液剤流路322bが設けられている。
より具体的には、図7に示すように、1つの液剤流路322は、床版部318の中央部から放射状に延びる1つの液剤流路322aと、当該液剤流路322aから、分岐して、且つ、屈曲して延びる2つの液剤流路322bと含む。本実施形態においては、液剤流路322bは、液剤流路322aから円弧を描くように屈曲してもよく、もしくは、液剤流路322aから直角に屈曲してもよく、特に限定されるものでない。さらに、異なる複数の液剤流路322の液剤流路322bが互いに連通することにより、床版部318の上面の外周に沿って延びる環状流路324を構成する。また、先に説明した第2部材350に設けられた泡流路360は、上下方向において、当該環状流路324と向かい合うような位置に設けられており、すなわち、泡流路360は、上記環状流路324に対して開口している。なお、当該泡流路360は、異なる液剤流路322の液剤流路322b同士が交わる領域(以下の説明においては、当該領域を気液接触室340と呼ぶ)に対して開口するように設けられていることが好ましい。
なお、本明細書においては、図7に示すように、異なる液剤流路322の液剤流路322b同士が交わり、且つ、泡流路360と向かい合っている環状流路324の部分を気液接触室340と称する。当該気液接触室340は、液剤と気体とが接触する領域でもあり、当該気液接触室340内で液剤と気体とが接触し、混合することで、泡状の液剤を得ることができる。そして、当該気液接触室340内で泡状になった液剤は、上記泡流路360から排出されることとなる。すなわち、上記液剤流路322に誘導されることにより、液剤流路320によって床版部318の上面に供給された液剤は、液剤流路322aに分岐し、さらには液剤流路322bを通過して、複数の上記気液接触室340へ流れることとなる。そして、各気液接触室340へ流れた液剤は、当該気液接触室340にて気体と混合され、泡状となり、上記泡流路360から排出されることとなる。なお、本実施形態においては、各液剤流路322bと上記気液接触室340とが交わる個所において、各液剤流路322bは、上記泡流路360が延びる上下方向と垂直に交差する平面(第2の平面)602(図10 参照)上、すなわち、床版部318の上面上を延伸している。
また、本実施形態においては、1つの液剤流路322においては、2つある液剤流路322b同士の長さが略同一であることが好ましく、さらに、複数の液剤流路322の間においても、液剤流路322a同士、液剤流路322b同士の長さが互いに略同一であることが好ましい。さらに、複数の液剤流路322の間においては、液剤流路322a同士、液剤流路322b同士の幅が互いに略同一であることが好ましい。異なる液剤流路322の2つの液剤流路322bであって、1つの気液接触室340に対して液剤を供給する2つの液剤流路322bは、上記気液接触室340を挟んで互いに対向するように設けられており、当該気液接触室340においては、2つの液剤流路322bから流れ込む液剤の流れの向きは互いに反対方向となっている。従って、2つの液剤流路322bから流れ込む液剤は、気液接触室340において互いにぶつかっているといえる。加えて、気液接触室340へ2つの液剤流路322bから流れ込む液剤においては、流れの方向が変化した床版部318の上面の中央部を始点としてみた場合、気液接触室340までの経路が異なるものの、液剤流路322a同士、液剤流路322b同士の長さ及び幅が互いに略同一であれば、略同一の経路長を流れてきたこととなる。その結果、本実施形態においては、上記気液接触室340において、2つの液剤流路322bから流れ込む液剤の流れの強さ(流速、圧力)はほぼ等しく、2つある液剤流路322bからの液剤は、バランスよく、上記気液接触室340へ向かって流れ込むことができる。
また、図7に示すように、上記気液接触室340の、床版部318の外周側の面全体は、開口部(第1の開口部)330aとして開口しており、さらに、当該開口部330aは、床版部318の上面に設けられた複数(例えば8つ)の気体流路330のうちの1つと連通する。当該気体流路330は、先に説明したように、フォーマー機構300内の上記気液接触室340に気体を供給するための流路である。詳細には、図7に示すように、気体流路330は、床版部318の上面の面内において、外周から各気液接触室340に向かって延伸している。より具体的には、気体流路330は、気体流路330と上記気液接触室340とが交わる個所において、上記泡流路360が延びる方向と異なる方向に沿って上記気液接触室340と交わっている。すなわち、気体流路330は、気体流路330と上記気液接触室340とが交わる個所において、上記泡流路360が延びる上下方向と交差する平面(第1の平面)602(図10 参照)上を延伸している。本実施形態においては、気体流路330は、気体流路330と上記気液接触室340とが交わる個所において、上記泡流路360が延びる上下方向と垂直に交差する平面602上を、すなわち、床版部318の上面上を延伸している。さらに、複数の気体流路330は、床版部318の外周の周方向に沿って等角度間隔で設けられている。
詳細には、床版部318の平面視においては、各液剤流路322bと上記気液接触室340とが交わる個所における液剤流路322bの延伸する方向と、気体流路330と上記気液接触室340とが交わる個所における気体流路330の延伸する方向とは、互いに垂直の関係になっている。従って、上記気液接触室340においては、気体流路330は、上記気液接触室340を挟んで互いに対向するように設けられた液剤流路322bによって定められる2つの方向からバランス良く泡流路360に向かって流れ込む液剤の両者に対して均等に気体を供給することができる。その結果、本実施形態においては、液剤と気体とが十分に混合することができる。
さらに、本実施形態においては、図7に示すように、気体流路330の開口部330aは、気液接触室340を挟んで、床版部318の上面から上方へ突出した流路壁326aの側面(壁面)326cと互いに対向するように設けられている。従って、本実施形態においては、気体流路330によって気液接触室340に供給された気体は、流路壁326aの側面326cとぶつかることで、気液接触室340に一時的に滞留することとなることから、気液接触室340内で液剤と十分に混合することができる。
なお、液剤流路322a、322b及び気体流路330は、第1部材310の上面図に示されるように、床版部318の上面の中央部を取り囲むように設けられた複数(例えば8つ)の略扇形状(もしくは二等辺三角形の頂部が欠けた形状)の形状を持つ、床版部318の上面から上方へ突出した複数の流路壁326aと、当該複数の流路壁326aを取り囲むように設けられた複数(例えば8つ)の略扇形状の形状を持つ、床版部318の上面から上方へ突出した複数の流路壁326bとによってその輪郭が定められている。すなわち、これら液剤流路322a、322b及び気体流路330は、床版部318の上面から上方へ突出した流路壁326(詳細には、流路壁326a、326b)が第2部材350の下面(詳細には、床版部352の下面)と気密(液密)に接することによって流路壁326の間に生じる間隙で構成される。
さらに詳細には、本実施形態においては、図6の第1部材310の断面図に示されるように、上記液剤流路322bと上記気液接触室340とが連通する開口部(第2の開口部)322cは、該第2の開口部322cの開口中心軸が、上記気体流路330と上記気液接触室340とが連通する開口部330aの開口中心軸に比べて泡流路360側に配されるように設けられることが好ましい。すなわち、本実施形態においては、気体流路330は、気液接触室340内において、液剤流路322bによって供給される液剤の下方に気体を供給するように設けられることが好ましい。このようにすることによって、気体流路30によって気液接触室40に供給された気体は泡流路360側に向かって上方に上昇するが、当該気体は、上昇する際に液剤と十分に混合することができる。また、上記液剤流路322bと上記気液接触室340とが連通する開口部322cの一つ当たりの開口面積は、上記気体流路330と上記気液接触室340とが連通する開口部330aの開口面積よりも小さいことが好ましい。このようにすることによって、気液接触室40に供給された液剤は、泡流路360から排出されるまでに気体と十分に混合することができる。
また、図6の第1部材310の上面図に示されるように、床版部318の外周部には、複数(例えば、8つ)の切欠部328が設けられている。上記切欠部328は、上述した吸入開口370の一部を構成し、上記気体シリンダ機構部221から供給された気体を気体流路330へと導く。なお、複数の切欠部328は、床版部318の外周の周方向に沿って等角度間隔で設けられている。
また、図6の第1部材310の断面図に示されるように、大径部314の下方に位置する小径部312は、円筒状の形状を持ち、その中央部には、上下方向に貫く液剤流路320が設けられている。
さらに、図6の第1部材310の下面図に示されるように、小径部312の下方には、小径部312の下端から突出する複数(例えば、4つ)の突出部316が設けられている。突出部316は、第1部材310を下方から見た平面視において略三角形状(もしくは略扇形状)の形状を持ち、液剤流路320を取り囲むように、小径部312の周方向に沿って等角度間隔で配置されている。突出部316の下端は、上述したボール弁180と向かい合うこととなる。従って、ボール弁180が上方に移動した場合には、ボール弁180は突出部316の下端と接触することとなることから、突出部316の下端は、ボール弁180の上昇を規制することができる。なお、本実施形態においては、突出部316の数は特に限定されるものではないが、3つ以上が好ましく、4つ以上がより好ましい。
(第2部材350)
次に、図8を参照して、第2部材350の詳細を説明する。図8は、本実施形態に係る第2部材350の説明図であって、詳細には、図中の上方から、第2部材350の上面図、上下方向に沿って第2部材350を切断した際の断面図、及び、第2部材350の下面図である。さらに詳細には、上記断面図は、上面図で示されるB-B´線で第2部材350を切断した場合の断面に対応する。
第2部材350は、図8に示されるように、円筒状の筒状部354と、筒状部354の下側を閉塞する、水平に設けられた円盤状(円板状、皿状)の床版部352と、床版部352の外周部から下方へ突出するように設けられている複数(例えば8つ)の外周壁356とを主に有する。
詳細には、図8の第2部材350の上面図に示すように、筒状部354は、床版部352の外周を取り囲むように設けられている。さらに、床版部352の外周近傍には、床版部352を上下方向に貫く、複数(例えば8つ)の円形状の泡流路360が設けられている。さらに、複数の泡流路360は、床版部352の外周の周方向に沿って等角度間隔で設けられている。先に説明したように、当該泡流路360は、上述した気液接触室340に対して開口していることから、気液接触室340から上方へ延伸するように設けられていると言える。そして、上記気液接触室340で気体と混合されて泡状となった液剤は、当該泡流路360と通過して、筒状部354に囲まれた床版部352の上面上に、言い換えると、第2部材350の上面側に排出される。なお、本実施形態においては、床版部352の平面視における泡流路360の形状は、図8に示されるような円形状であることに限定されるものではなく、例えば、楕円形又は矩形等であってもよい。
さらに、第2部材350の下面図に示されるように、床版部352の下面の中心部を取り囲むように、床版部352の外周部から下方へ突出する、複数の外周壁356が設けられている。複数の外周壁356の内側には、第1部材310の床版部318の上面から突出した部分(詳細には、流路壁326)が内挿されることとなる。また、先に説明したように、床版部352の下面の中央部(詳細には、床版部352の平面視における中央部)は、第1部材310の液剤流路320と向かい合うこととなる。さらに、隣り合う上記外周壁356の間の間隙は、上述した吸入開口370の一部を構成し、上記気体シリンダ機構部221から供給された気体を気体流路330へと導くことができる。
<フォーマー機構300における液剤及び気体の流れについて>
次に、本実施形態に係るフォーマー機構300における液剤及び気体の流れを、図9、図10及び図12を参照して説明する。図9は、本実施形態に係るフォーマー機構300における液剤及び気体の流れを説明するための斜視断面図である。また、図10は、本実施形態に係る気液接触室340、液剤流路322b、気体流路330及び泡流路360の模式図であり、詳細には、気液接触室340の周囲における液剤流路322b、気体流路330及び泡流路360を模式的に示している。図12は、比較例に係る気液接触室540、液剤流路522b、気体流路530及び泡流路560の模式図であり、上記図10に対応する。なお、ここで比較例とは、上記特許文献3に開示された泡吐出容器であるものとする。
まず、本実施形態に係るフォーマー機構300における液剤の流れを簡単に説明すると、図9に示すように、液剤流路320によって送られた液剤は、第2部材350の床版部352の中央部をぶつかり、床版部318の上面の液剤流路322aに分岐し、さらには液剤流路322bを通過して、気液接触室340へ流れることとなる。次に、本実施形態に係るフォーマー機構300における気体の流れを簡単に説明すると、図9に示すように、吸入開口370から取り込まれた気体は、床版部318の上面上を延伸する気体流路330を通過して、気液接触室340へ流れることとなる。さらに、本実施形態に係るフォーマー機構300においては、上記気液接触室340内で液剤と気体とが接触し、混合し合うことで得られた泡状の液剤は、上下方向に沿って延伸する泡流路360から上方へ排出されることとなる。
さらに詳細に、本実施形態に係る気液接触室340を説明する。図10に示すように、本実施形態においては、各液剤流路322bは、各液剤流路322bと気液接触室340とが交わる個所において、上記泡流路360が延びる上下方向と垂直に交差する平面(第2の平面)602上、すなわち、床版部318の上面上を延伸している。加えて、本実施形態においては、気体流路330は、気体流路330と気液接触室340とが交わる個所において、上記泡流路360が延びる上下方向と垂直に交差する平面(第1の平面)602上、すなわち、床版部318の上面上を延伸している。
一方、図12に示すように、比較例においては、各液剤流路522bは、本実施形態と同様に、各液剤流路522bと気液接触室540とが交わる個所において、泡流路560が延びる上下方向と垂直に交差する平面702上を延伸する。しかしながら、本比較例においては、本実施形態と異なり、気体流路530は、気体流路530と上記気液接触室540とが交わる個所において、上記泡流路560が延びる上下方向に沿って延伸している。
比較例においては、気体流路530が、泡流路560が延伸する方向と同じ方向に沿って延伸していることから、気体と泡状の液剤とは、揃って下方から上方へ流れる(層流が発生する)。従って、比較例においては、気体流路530によって気液接触室540に供給された気体は、層流の働きによってすぐに気液接触室540の上方に排出されることから、液剤と十分に混合し難い。
一方、本実施形態においては、気体流路330は、泡流路360が延伸する方向と同じ方向に沿って延伸していない、詳細には、泡流路360が延伸する方向に対して垂直な方向に延伸する。そのため、気体と泡状の液剤とは、揃って下方から上方へ流れていないことから、層流の発生を抑制することができる。従って、本実施形態においては、気体流路330によって気液接触室340に供給された気体は、層流の働きによってすぐに気液接触室340の上方に排出されることを避けることができることから、液剤と十分に混合することができる。
さらに、本実施形態においては、気体流路330は、気液接触室340を挟んで、流路壁326aの側面(壁面)326cと互いに対向するように設けられている。従って、本実施形態においては、気体流路330によって気液接触室340に供給された気体は、流路壁326aの側面326cとぶつかることで、気液接触室340に一時的に滞留することとなることから、気液接触室340内で液剤と十分に混合することができる。
以上のようにして、本実施形態によれば、泡状の液剤における気体の含有量をより増加させることができる。詳細には、液剤の用途等に応じて、泡状の液剤における気体の含有量が多い(空気の比率の高い)ことが好ましいが、本実施形態によれば、泡状の液剤における気体の含有量をより増加させることができることから、より好適な泡を得ることが可能となる。特に、比較例においては、使用者によるヘッド部230の操作部232の押下速度が速い場合には、フォーマー機構300へ供給される気体の流速が速くなることから、気体は、気液接触室540の上方に排出され、液剤と十分に混合することができないことがあった。しかしながら、本実施形態によれば、上記押上速度が速くなっても、気体は液剤と十分に混合することができる。さらに、比較例においては、上記押下速度は速い場合だけでなく、液剤の組成により、気体と液剤とが十分に混合することができないことがあったが、本実施形態によれば、液剤の組成が変化しても、気体と液剤とが十分に混合することができる。
<<変形例>>
ところで、上述した本発明の実施形態においては、気体流路330を、泡流路360が延伸する方向と同じ方向に沿って延伸していない、すなわち、泡流路360の延伸する方向に対して垂直に延伸するようにすることで、層流の発生を抑制し、気体と液剤とを十分に混合することを可能にしていた。しかしながら、本実施形態においては、気体流路330の延伸する方向は、泡流路360の延伸する方向に対して垂直であることに限定されるものではない。そこで、本実施形態の変形例として、気体流路330bを、泡流路360が延伸する方向と同じ方向に対して斜めに傾いた方向に延伸させた例を、図11を参照して説明する。図11は、本実施形態の変形例に係る気液接触室340、液剤流路322b、気体流路330b及び泡流路360の模式図である。
図11に示すように、本変形例においては、上述の本実施形態と同様に、各液剤流路322bは、各液剤流路322bと気液接触室340とが交わる個所において、上記泡流路360が延びる上下方向と垂直に交差する平面(第2の平面)602上、すなわち、床版部318の上面上を延伸している。一方、本変形例においては、上述の本実施形態と異なり、気体流路330bは、気体流路330bと気液接触室340とが交わる個所において、泡流路360が延びる上下方向と斜めに交差する平面(第1の平面)600上を延伸している。さらに、本変形例においては、平面600と平面602とがなす角度Dは、好ましくは、-45°以上、60°以下である(角度Dが0°である場合が上述の本発明の実施形態に対応する)。なお、本変形例においては、当該角度Dは、図11に示すように、平面602と、平面602の上方に位置する平面600とがなす角度がプラスであり、平面602と、平面602の下方に位置する平面600とがなす角度がマイナスとなる。また、本変形例においては、上記角度Dは、-30°以上であることがより好ましく、-15°以上であることがさらに好ましく、50°以下であることがより好ましく、45°以下であることがさらに好ましい。
本変形例においては、気体流路330bは、泡流路360が延伸する方向と同じ方向に沿って延伸していない、詳細には、泡流路360が延伸する方向に対して斜めに傾いた方向に延伸する。そのため、本変形例においても、上述の本発明の実施形態と同様に、気体と泡状の液剤とは、同一の方向で流れていないことから、層流の発生を抑制することができる。従って、本変形例においても、気体流路330bによって気液接触室340に供給された気体は、層流の働きによってすぐに気液接触室340の上方に排出されることを避けることができることから、液剤と十分に混合することができる。
さらに、本変形例においても、気体流路330bは、気液接触室340を挟んで、流路壁326aの側面(壁面)326cと互いに対向するように設けられていることが好ましい。従って、本変形例においても、気体流路330bによって気液接触室340に供給された気体は、流路壁326aの側面326cとぶつかることで、気液接触室340に一時的に滞留することとなることから、気液接触室340内で液剤と十分に混合することができる。
<<まとめ>>
以上説明したように、本発明の実施形態及び変形例によれば、泡状の液剤における気体の含有量をより増加させることが可能な泡吐出容器10を提供することができる。
以上のように説明した、泡吐出容器10の構造及び動作は、あくまでも一例であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、公知の構造を上述の実施形態に適用してもよい。
また、上述した本発明の実施形態に係る泡吐出容器10を構成する部品は、特に限定されるものではないが、例えば各種の樹脂材料から形成することができる。また、当該泡吐出容器10の製造は、既知の各種の成型加工等によって行うことができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術的範囲はかかる例に限定されない。本発明の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の泡吐出器及び泡吐出容器を開示する。
<1>
液剤と気体を混合して、前記液剤を泡状にする混合部と、
泡状にされた前記液剤を吐出する吐出口と、
を備える泡吐出器であって、
前記混合部は、
前記液剤と前記気体とが接触する複数の気液接触室と、
前記各気液接触室に前記液剤を供給する複数の液剤流路と、
前記各気液接触室に前記気体を供給する気体流路と、
前記泡状にされた液剤を前記各気液接触室から前記吐出口へと供給する泡流路と、
を有し、
前記気体流路と前記気液接触室とが交わる個所において、前記気体流路は、前記泡流路が延伸する方向と交差する第1の平面上を延伸する、
泡吐出器。
<2>
前記第1の平面と、前記泡流路が延伸する方向に対して垂直に交差する第2の平面とがなす角度は、-45°以上、60°以下である、前記<1>に記載の泡吐出器。
<3>
前記角度は、-30°以上であることが好ましく、-15°以上であることがより好ましく、50°以下であることが好ましく、45°以下であることがより好ましい、前記<2>に記載の泡吐出器。
<4>
前記各液剤流路と前記気液接触室とが交わる個所において、前記各液剤流路は、前記第2の平面上を延伸する、前記<2>又は前記<3>に記載の泡吐出器。
<5>
前記気体流路と前記気液接触室とが交わる個所において、前記気体流路は、前記泡流路が延伸する方向と垂直に交差する前記第1の平面上を延伸する、前記<1>~<4>のいずれか1つに記載の泡吐出器。
<6>
前記混合部は、1つの前記気液接触室に対して前記液剤を供給する2個の前記液剤流路を有し、
前記各液剤流路は、前記気液接触室を挟んで互いに対向するように設けられている、
前記<1>~<5>のいずれか1つに記載の泡吐出器。
<7>
前記気体流路と前記気液接触室とが連通する第1の開口部は、前記気液接触室を挟んで壁面と互いに対向するように設けられている、
前記<1>~<6>のいずれか1つに記載の泡吐出器。
<8>
前記液剤流路と前記気液接触室とが連通する第2の開口部は、該第2の開口部の開口中心軸が前記第1の開口部の開口中心軸に比べて前記泡流路側に配されるように設けられる、前記<7>に記載の泡吐出器。
<9>
前記第2の開口部の一つ当たりの開口面積は、前記第1の開口部の開口面積に比べて小さい、前記<8>に記載の泡吐出器。
<10>
前記泡流路は、前記泡吐出器の上下方向に沿って、前記気液接触室から上方へ延伸するように設けられている、前記<1>~<9>のいずれか1つに記載の泡吐出器。
<11>
前記気液接触室を上方から見た平面視において、前記気体流路と前記気液接触室とが交わる個所において前記気体流路が延伸する方向と、前記各液剤流路と前記気液接触室とが交わる個所において前記各液剤流路が延伸する方向とは、垂直に交わっている、前記<10>に記載の泡吐出器。
<12>
前記混合部は、前記泡吐出器の下方から、順次、第1部材及び第2部材の2つの部材が組み合わされることにより構成されている、前記<10>又は前記<11>に記載の泡吐出器。
<13>
前記泡吐出器の上方から見た場合の平面視においては、前記第1部材及び前記第2部材350のそれぞれの中心を貫く中心軸は、同軸上に存在する、前記<12>に記載の泡吐出器。
<14>
前記液剤流路は、前記第1部材の中央部を上下方向に沿って貫くように設けられ、
前記第1部材の上面には、前記液剤流路から放射状に延伸する複数の第1の液剤小流路と、前記各第1の液剤小流路から、分岐して、且つ、屈曲して延びる2つの第2の液剤小流路とが設けられ、
前記各第2の液材小流路は、前記第2の開口部を介して前記気液接触室と連通する、
前記<12>又は前記<13>に記載の泡吐出器。
<15>
前記混合部の外周には、前記気体を前記混合部内へ取り込むための複数の吸入開口が設けられている、前記<12>~<14>のいずれか1つに記載の泡吐出器。
<16>
前記気体流路は、前記吸入開口と連通するように、前記第1部材の上面に設けられる、前記<15>に記載の泡吐出器。
<17>
前記泡流路は、前記第2部材を上下方向に沿って貫くように設けられる、前記<12>~<16>のいずれか1つに記載の泡吐出器。
<18>
前記<1>~<17>のいずれか1つに記載の前記泡吐出器と、前記液剤が充填される容器本体とを有する、泡吐出容器。
10 泡吐出容器
100 容器本体
102 胴部
104 口頸部
106 底部
131 弁座部
131a、229 貫通孔
134 弁構成溝
155 吸入弁部材
180 ボール弁
200 泡吐出キャップ
210 キャップ部材
212 装着部
214 環状閉塞部
216 起立筒部
220 シリンダ部
221 気体シリンダ機構部
222 液剤シリンダ機構部
222a ストレート部
222b 縮径部
223 環状連結部
224 弁座部
225 チューブ保持部
228 ディップチューブ
230 ヘッド部
232 操作部
233 フランジ部
234、251、314a、354 筒状部
234a 外筒部
234b 内筒部
240 ノズル部
242 吐出口
250 気体ピストン
252 ピストン部
253 外周リング部
254、370 吸入開口
260 気体ポンプ室
270 液ピストン
272 コイルバネ
276 ポペット
278 弁体部
280 液剤ポンプ室
290 ピストンガイド
300 フォーマー機構
310 第1部材
312 小径部
314 大径部
316 突出部
318、352 床版部
320、322、322a、322b、522b 液剤流路
322c、330a 開口部
324 環状流路
326、326a、326b 流路壁
326c 側面
328 切欠部
330、330b、530 気体流路
340、540 気液接触室
350 第2部材
356 外周壁
360、560 泡流路
600、602、702 平面

Claims (7)

  1. 液剤と気体を混合して、前記液剤を泡状にする混合部と、
    泡状にされた前記液剤を吐出する吐出口と、
    を備える泡吐出器であって、
    前記混合部は、
    前記液剤と前記気体とが接触する複数の気液接触室と、
    前記各気液接触室に前記液剤を供給する複数の液剤流路と、
    前記各気液接触室に前記気体を供給する気体流路と、
    前記泡状にされた液剤を前記各気液接触室から前記吐出口へと供給する泡流路と、
    を有し、
    前記気体流路と前記気液接触室とが交わる個所において、前記気体流路は、前記泡流路が延伸する方向と交差する第1の平面上を延伸し、
    前記第1の平面と、前記泡流路が延伸する方向に対して垂直に交差する第2の平面とがなす角度は、-45°以上、60°以下である、
    泡吐出器。
  2. 前記各液剤流路と前記気液接触室とが交わる個所において、前記各液剤流路は、前記第2の平面上を延伸する、請求項に記載の泡吐出器。
  3. 前記混合部は、1つの前記気液接触室に対して前記液剤を供給する2個の前記液剤流路を有し、
    前記各液剤流路は、前記気液接触室を挟んで互いに対向するように設けられている、
    請求項1又は2に記載の泡吐出器。
  4. 前記気体流路と前記気液接触室とが連通する第1の開口部は、前記気液接触室を挟んで壁面と互いに対向するように設けられている、
    請求項1~のいずれか1項に記載の泡吐出器。
  5. 前記液剤流路と前記気液接触室とが連通する第2の開口部は、該第2の開口部の開口中心軸が前記第1の開口部の開口中心軸に比べて前記泡流路側に配されるように設けられる、請求項に記載の泡吐出器。
  6. 前記泡流路は、前記泡吐出器の上下方向に沿って、前記気液接触室から上方へ延伸するように設けられている、請求項1~のいずれか1項に記載の泡吐出器。
  7. 前記気液接触室を上方から見た平面視において、前記気体流路と前記気液接触室とが交わる個所において前記気体流路が延伸する方向と、前記各液剤流路と前記気液接触室とが交わる個所において前記各液剤流路が延伸する方向とは、垂直に交わっている、請求項に記載の泡吐出器。
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