JP6983191B2 - 液体吐出器 - Google Patents

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Description

本発明は、液体吐出器に関する。
ハンドソープ、洗顔料、食器用洗剤、整髪料などの各種の液体を空気と混合して泡にして吐出する液体吐出器が提案されている。たとえば特許文献1及び特許文献2には、液体吐出ヘッドが押圧操作されることにより液体を泡として吐出する液体吐出器が記載されている。
特許文献1の液体吐出器においては、三角形や五角形の頂点や中心に対応する位置に複数の円形の吐出口が離散して配置されている。この液体吐出器は、複数の吐出口から吐出された泡どうしが互いに付着し合うことにより、キャラクタを模した造形物が形成されるように、吐出口の位置と径とが設定されている。
また、特許文献2の液体吐出器は、泡又は液状のままの液体を受け取る被吐出体と、吐出口と、の距離を一定に維持する押圧部を備えている。これにより、泡又は液状のままの液体を片手操作で手などの被吐出体上に受け取ることが可能であるとともに、泡又は液状のままの液体の造形物を所望の形状にすることが可能である。
特開2010−149060号公報 特開2018−193128号公報
本願発明者の検討によれば、特許文献1の技術では、造形物をより正確に所望の形状にするための構造に関し、なお改善の余地がある。
また、液体を泡ではなく液状のまま吐出する液体吐出器についても、同様の課題がある。
また、特許文献2の技術でも、造形物の目的形状によっては、造形物をより正確に所望の形状にするための構造に関し、なお改善の余地がある。
本発明は、造形物をより正確に所望の形状にすることが可能な構造の液体吐出器に関する。
本発明は、液体を泡化して又は液状のまま吐出する液体吐出器であって、
前記液体を貯留する貯留部と、
前記貯留部側から圧送された前記液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
を備え、
前記液体吐出ヘッドは、前記貯留部側から圧送された前記液体が広がる前室と、前記液体を当該液体吐出器の外部に向けて吐出する吐出部と、を備え、
前記吐出部は、前記前室に広がった前記液体を絞り込んで吐出する吐出路を有し、
前記吐出路は、前記前室から当該吐出路に前記液体が流入する流入開口と、前記流入開口から当該吐出路に流入した前記液体を当該液体吐出器の外部に向けて吐出する吐出開口と、を含み、
吐出方向に沿った断面において、前記流入開口の開口幅よりも前記吐出開口の開口幅が大きい液体吐出器に関する。
本発明によれば、液体の造形物(泡の造形物、又は、液状のまま吐出された液体の造形物)をより正確に所望の形状にすることが可能となる。
第1実施形態に係る液体吐出器の縦断面図である。 第1実施形態に係る液体吐出器の斜視図である。 第1実施形態に係る液体吐出器の液体吐出ヘッドの縦断面図である。 図4(a)及び図4(b)は第1実施形態に係る液体吐出器の吐出部を示す図であり、このうち図4(a)は上面側から視た斜視図、図4(b)は裏面側から視た斜視図である。 図5(a)及び図5(b)は第1実施形態に係る液体吐出器の吐出部を示す図であり、このうち図5(a)は平面図、図5(b)は裏面図である。 図6(a)は図5(a)におけるA−A線に沿った断面図であり、図6(b)は図5(a)におけるB−B線に沿った断面図であり、図6(c)は図5(a)におけるC−C線に沿った断面図である。 図7(a)及び図7(b)は第1実施形態に係る液体吐出器により形成された泡の造形物を示す図であり、このうち図7(a)は上方から撮像したもの、図7(b)は斜め上方から撮像したものである。 図8(a)及び図8(b)は第2実施形態に係る液体吐出器の吐出部を示す図であり、このうち図8(a)は上面側から視た斜視図、図8(b)は裏面側から視た斜視図である。 図9(a)及び図9(b)は第2実施形態に係る液体吐出器の吐出部を示す図であり、このうち図9(a)は平面図、図9(b)は裏面図である。 図10(a)は図9(a)におけるA−A線に沿った断面図であり、図10(b)は図9(a)におけるB−B線に沿った断面図であり、図10(c)は図9(a)におけるC−C線に沿った断面図である。 第2実施形態に係る液体吐出器により形成された泡の造形物を示す図である。 図12(a)及び図12(b)は第3実施形態に係る液体吐出器の吐出部を示す図であり、このうち図12(a)は上面側から視た斜視図、図12(b)は裏面側から視た斜視図である。 図13(a)及び図13(b)は第3実施形態に係る液体吐出器の吐出部を示す図であり、このうち図13(a)は平面図、図13(b)は裏面図である。 図14(a)は図13(a)におけるA−A線に沿った断面図であり、図14(b)は図13(a)におけるB−B線に沿った断面図であり、図14(c)は図13(a)におけるC−C線に沿った断面図である。 図15(a)、図15(b)及び図15(c)は比較形態1に係る液体吐出器の吐出部を示す図であり、このうち図15(a)は平面図、図15(b)は上面側から視た斜視図、図15(c)は裏面側から視た斜視図である。 図16(a)、図16(b)及び図16(c)は比較形態2に係る液体吐出器の吐出部を示す図であり、このうち図16(a)は平面図、図16(b)は上面側から視た斜視図、図16(c)は裏面側から視た斜視図である。 図17(a)及び図17(b)は比較形態1に係る液体吐出器により形成された泡の造形物を示す図であり、図17(c)及び図17(d)は比較形態2に係る液体吐出器により形成された泡の造形物を示す図であり、このうち図17(a)及び図17(c)は上方から撮像したもの、図17(b)及び図17(d)は斜め上方から撮像したものである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略する。
〔第1実施形態〕
先ず、図1から図7(b)を用いて第1実施形態を説明する。なお、図1では、液体吐出キャップ300において破断線Hよりも下側の部分については、外形線のみを示している。
図1又は図2に示すように、本実施形態に係る液体吐出器(例えば、液体吐出容器100)は、液体101を泡化して又は液状のまま吐出する液体吐出器である。本実施形態の場合、液体吐出容器100は、液体101を泡化して吐出する。
液体吐出容器100は、液体101を貯留する貯留部(例えば、容器本体10)と、貯留部側から圧送された液体101を吐出する液体吐出ヘッド400と、を備える。図3に示すように、液体吐出ヘッド400は、貯留部側から圧送された液体101が広がる前室21と、液体101を液体吐出器の外部に向けて吐出する吐出部(例えば、後述する第2部材50により構成される)と、を備えている。吐出部は、前室21に広がった液体101を絞り込んで吐出する吐出路61を有する。吐出路61は、前室21から吐出路61に液体101が流入する流入開口62と、流入開口62から吐出路61に流入した液体101を液体吐出器の外部に向けて吐出する吐出開口63と、を含む。
吐出方向に沿った断面において、流入開口62の開口幅(例えば、図6(a)に示す開口幅W11と開口幅W12との合計値)よりも吐出開口63の開口幅(例えば、図6(a)に示す開口幅W21)が大きい。
ここで、吐出方向に沿った断面とは、吐出部(本実施形態の場合、第2部材50)を基準として、前室21側から、前室21とは反対側(本実施形態の場合、上側)に向かう方向に沿う平面で切断した断面である。より詳細には、本実施形態の場合、図4(a)に示すように、第2部材50は、平板状の板状部52を有しており、この板状部52の板面に対して直交する平面で切断した断面(図6(a)参照)が、吐出方向に沿った断面である。本実施形態の場合、板状部52は水平に配置されるようになっており、吐出方向に沿った断面は、上下方向に沿った断面(鉛直な断面)である。
吐出方向に沿った断面のうちのいずれか1つ以上の断面において、流入開口62の開口幅よりも吐出開口63の開口幅が大きいという条件を満たしていればよい。本実施形態の場合、図6(b)に示す断面では、流入開口62の開口幅と吐出開口63の開口幅とが互いに等しいが、図6(a)に示す断面では、流入開口62の開口幅よりも吐出開口63の開口幅が大きい。
なお、図1及び図3における下方向が下方、上方向が上方である。本実施形態の場合、下方向(下方)は、液体吐出ヘッド400からみて容器本体10に向かう方向であり、その逆方向が上方向(上方)である。言い換えると、下方向(下方)は、容器本体10の底部14が水平な載置面に載置されて液体吐出容器100が自立する状態での重力方向である。
また、本実施形態の場合、吐出開口63は、上向きに開口しており、上方に向けて液体101を吐出する。本実施形態の場合、押圧操作によって液体吐出ヘッド400が押圧される方向(押圧方向)、すなわち押圧操作によって液体吐出ヘッド400が容器本体10に対して相対的に押圧される方向(液体吐出ヘッド400の相対的な移動方向)は、吐出開口63が開口している方向(上方向)に対する反対方向、すなわち下方向である。
本実施形態によれば、吐出方向に沿った断面において、流入開口62の開口幅よりも吐出開口63の開口幅が大きい。このような構成により、詳細は後述するが、液体の造形物150(図7(a)、図7(b))(本実施形態の場合、泡の造形物150)をより正確に所望の形状にすることが可能となる。
以下、詳細に説明する。
本実施形態の場合、液体吐出容器100は、液体101を泡化して吐出するように構成されている。
本実施形態では、液体101として、ハンドソープを代表例として挙げることができるが、これに限られず、洗顔料、クレンジング剤、食器用洗剤、整髪料、ボディソープ、髭剃り用クリーム、ファンデーションや美容液等の肌用化粧料、染毛剤、消毒薬、パンなどの食品に塗布するクリーム、住居用洗剤、除菌剤、部分洗い用等の衣料用洗剤など、泡状で用いられる種々のものを例示することができる。
本明細書では、泡状の(泡化した)液体101を泡と呼称して、容器本体10に貯留されている非泡状の液体101と区別する。
泡化する前の液体101の粘度、すなわち容器本体10内の液体101の粘度は、特に限定されないが、例えば、20℃において約1mPa・s以上20mPa・s以下とすることができる。液体101の粘度はB型粘度計により測定する。B型粘度計としては、粘度に応じて選択されたロータを有するものが用いられる。このローターは、60回転/分の回転数で回転する。ローターの回転開始から60秒後の粘度を測定する。
吐出開口63から吐出された液体101(泡)は、所定の目的形状に形成されている。すなわち、所定の目的形状の泡の造形物150が、当該造形物150を受け取る被吐出体22(図1)上に形成されるようになっている。被吐出体22としては、手の他、洗浄用又は塗布用のスポンジ、クリームなどが塗布されるパン等の食品などが挙げられる。
容器本体10の形状は特に限定されないが、容器本体10は、例えば、胴部11と、胴部11の上端に連接されている肩部12と、肩部12の中央部から上方に突出している円筒状の口頸部13と、胴部11の下端を閉塞している底部14と、を有している。口頸部13の上端は開口している。
本実施形態の場合、液体吐出容器100は、底部14が水平な載置面上に載置された状態で自立可能である。また、液体吐出容器100が自立した状態で液体吐出ヘッド400に対する押圧操作が行われることによって、泡化した液体101を吐出開口63から吐出できるようになっている。
本実施形態の場合、液体吐出容器100は、例えば、手動式のポンプ容器(ポンプフォーマー)であり、容器本体10は液体101を常圧で貯留する。
液体吐出容器100の容器本体10に液体101が充填されることによって、液体詰め容器800が構成されている。すなわち、液体詰め容器800は、本実施形態に係る液体吐出容器100と、容器本体10に充填された液体101と、を備えている。
液体吐出容器100は、容器本体10と、容器本体10に対して着脱可能に装着される液体吐出キャップ300と、を備えて構成されている。換言すれば、液体吐出キャップ300は、液体吐出容器100の構成のうち容器本体10を除く部分により構成されている。
液体吐出キャップ300は、容器本体10に対して着脱可能に装着されるキャップ200と、キャップ200に装着(例えば着脱可能に装着)して用いられる液体吐出ヘッド400と、を備えて構成されている。換言すれば、液体吐出ヘッド400は、液体吐出キャップ300の構成のうちキャップ200を除く部分により構成されている。
液体吐出キャップ300は、液体101を泡化するフォーマー機構19を備えている。
液体吐出ヘッド400がキャップ200に装着され、且つ、キャップ200が容器本体10に装着された状態で、液体吐出ヘッド400に対して押圧操作が行われることによって、液体吐出ヘッド400が液体101を吐出する。
液体吐出ヘッド400は、例えば、キャップ200のポンプ部75が備えるピストンガイド80の上端部に対して装着される。
キャップ200は、口頸部13に対して着脱可能に装着されるキャップ部材70と、液体吐出ヘッド400の押圧操作に連動して作動することにより液体101及び空気をフォーマー機構19に送出し且つ泡を吐出開口63から吐出させるポンプ部75と、容器本体10内の液体101をポンプ部75に吸い上げるためのディップチューブ77と、を備えている。ディップチューブ77の先端には、容器本体10内の液体101を吸入する吸入口77aが形成されている。
なお、ポンプ部75の構造はよく知られており、本明細書では詳細な説明を省略する。
キャップ200は、液体吐出ヘッド400が押圧されることにより、液体101を泡化し、泡を吐出する。
キャップ部材70は、螺合等の止着方法によって口頸部13に対して着脱可能に装着される円筒状の装着部71と、装着部71の上端部を閉塞している環状閉塞部72と、装着部71よりも小径の円筒状に形成されているとともに環状閉塞部72の中央部から上方に起立している起立筒部73と、を備えている。
装着部71は、2重筒構造に形成されていて、そのうち内側の筒状部が口頸部13に対して螺合するようになっていても良いし、一重の筒状に構成されていても良い。口頸部13に装着部71が装着されることによって、キャップ部材70の全体、キャップ200の全体、ひいては液体吐出キャップ300の全体が容器本体10に装着される。
フォーマー機構19は、ポンプ部75によって送出される液体101と空気とが混合される気液混合部20を含んでいる。気液混合部20にて液体101と空気とが混合されることによって、液体101が泡化する(泡が生成される)。
ポンプ部75は、ボール弁90を含む液体弁を備えている。液体吐出ヘッド400に対する押圧操作が行われると、ボール弁90が押し上げられて液体弁が開き、液体101が気液混合部20に流入する(つまり気液混合部20に液体101が送出される)ようになっている。
また、気液混合部20に液体101を送出する際に、ポンプ部75は、気液混合部20に対する空気の送出も並行して行うように構成されている。
ボール弁90の上方には、例えば、筒状のリング部材25が配置されている。リング部材25は、例えば、周知の泡吐出容器が備えるジェットリングであり、当該リング部材25の軸心方向が上下に延在する姿勢で、後述する筒部31の内部に配置されている。
リング部材25の内部には、筒状のメッシュ保持リング23が例えば上下2段に設けられている。下側のメッシュ保持リング23の下端の開口と、上側のメッシュ保持リング23の上端の開口には、それぞれメッシュ24が設けられている。
リング部材25の内部空間は、例えば、気液混合部20の一部を構成している。
メッシュ保持リング23及びメッシュ24は、気液混合部20とともにフォーマー機構19を構成している。
気液混合部20にて生成された泡がメッシュ24を通過することにより、泡はよりきめ細かく均一になる。
なお、メッシュ24が無くても所望のきめ細かさの泡を生成できる場合、フォーマー機構19はメッシュ保持リング23及びメッシュ24を有していなくてもよい。
図3に示すように、本実施形態の場合、液体吐出ヘッド400は、押圧操作に応じて泡を前室21に流入させる予備流入口33を有する第1部材30と、予備流入口33から前室21に流入した泡を絞り込んで外部に吐出する吐出路61を有する第2部材50と、第3部材110と、を備えて構成されている。
第1部材30、第2部材50及び第3部材110の各々の材料は特に限定されないが、第1部材30、第2部材50及び第3部材110の各々は、ポリプロピレン(PP)などの樹脂材料により構成されていることが好ましい。
本実施形態の場合、第3部材110に対して第2部材50が着脱可能に装着されているとともに、第1部材30に対して第3部材110が着脱可能に装着されている。
第1部材30は、上下に延在する円筒状(円管状)の筒部31と、筒部31の上端に連接されているとともに水平に配置されている台状部37と、筒部31の周囲において台状部37から下方に延びており筒部31と同軸に配置されている外筒部36と、台状部37の周縁部に形成されている雄ネジ部44と、台状部37の周縁部における上面側に形成されている円環状の環状台35とを備えている。
第1部材30は、更に、台状部37の上面における中央部から上方に向けて起立している起立筒部45を備えている。起立筒部45と筒部31とは、例えば、互いに同軸に配置されている。
第1部材30には、当該第1部材30を上下に貫通する流路43が、筒部31から起立筒部45に亘って形成されている。流路43の内周面には、例えば、当該流路43の長手方向に延在する複数のリブが、当該流路43の周方向において等角度間隔で形成されていてもよい。起立筒部45の上端の開口、すなわち流路43の下流端が予備流入口33である。
起立筒部45は、例えば、円筒状となっており、予備流入口33の平面形状は、例えば、円形である。起立筒部45は、前室21内に配置されている。
前室21への液体101(泡)の広がり性の観点から、起立筒部45の高さ寸法は、前室21の高さ寸法の1/2以下であることが好ましい。
第1部材30の筒部31の内部空間の一部領域は、リング部材25(図1)を保持する保持部32となっている。上下2段のメッシュ保持リング23を内部に保持したリング部材25が、筒部31の下端から筒部31内に挿入されることによって、保持部32に固定されている。
環状台35は、例えば、起立筒部45と同軸の円環状に形成されている。環状台35の上面は、起立筒部45の上端よりも高い位置に配置されている。台状部37の上面は、例えば、起立筒部45と環状台35とを除き、水平な平面状に形成されている。
第2部材50(図4(a)〜図6(c))は、一方の面に流入開口62を有する板状部52と、板状部52の他方の面から突出していて先端に吐出開口63を有するノズル部55と、を含んでいる。吐出路61は、板状部52を貫通している貫通孔部65(図4(b)、図5(b)、図6(a)、図6(b))と、ノズル部55の内部空間66(図4(a)、(図5(a)、図6(a)〜図6(c))と、を含んでいる。貫通孔部65とノズル部55の内部空間66とが相互に連通している。
板状部52は、平板状に形成されており、第1部材30の台状部37と対向して配置されている。
板状部52の周縁部は、板状部52の中央部52aよりも薄く形成された薄肉部52bとなっている。薄肉部52bの上面は、中央部52aの上面よりも低段に配置されている。薄肉部52bは、環状台35の上面に載置されている。
第2部材50は、更に、板状部52の下面に形成されている壁部47を備えている。壁部47は、平面視において、第1部材30の起立筒部45を囲んでいる。
板状部52と台状部37との間の空間であって、壁部47又は環状台35により周囲を囲まれている空間が、前室21を構成している。
ノズル部55は、板状部52の上面から上方に起立している。ノズル部55は、平面視において閉ループ形状に形成されている。ノズル部55の上端の開口が吐出開口63を構成している。
前室21の内部空間は、吐出路61(貫通孔部65及び内部空間66)を介して、吐出開口63の上方の空間と連通している。
第3部材110は、第1部材30の雄ネジ部44と螺合する円環状の雌ネジ部51と、雌ネジ部51の上端部から雌ネジ部51の径方向内側に向けて内フランジ状に張り出している内フランジ部113と、を備えている。
内フランジ部113には、当該内フランジ部113を上下に貫通する開口が形成されている。この開口の上部は、開口上部111であり、この開口の下部は、開口上部111に対し相対的に内径が大きい開口下部112である。
ここで、液体吐出ヘッド400は、吐出開口63の周囲を囲んでいる周壁56を備えている。
周壁56は、液体101(泡)を受け取る被吐出体22(例えば、図1に示すように、手)と吐出開口63との距離を一定に維持する押圧部である。
よって、手などの被吐出体22によって周壁56に対して押圧操作を行うことにより、吐出開口63から吐出される泡を被吐出体22に付着させることができる。したがって、片手操作で液体101(本実施形態では泡)を手などの被吐出体22上に受け取ることが可能である。
また、被吐出体22と吐出開口63との距離を周壁56によって一定に維持することができるため、吐出開口63から吐出された泡を被吐出体22で潰すことなく、被吐出体22上に受け取ることができる。
したがって、被吐出体22上に、より正確に目的形状の泡を形成しやすくなる。
被吐出体22と吐出開口63との距離を一定に維持するとは、押圧操作の終了段階における被吐出体22と吐出開口63との距離を、毎回の押圧操作において互いに一定となるようにすることであり、押圧操作の開始段階と終了段階とで被吐出体22と吐出開口63との距離が変化することは許容される。例えば、毎回の押圧操作により周壁56が一定に潰れたり又は撓んだりすることが挙げられる。ただし、押圧操作の開始段階と終了段階とで被吐出体22と吐出開口63との距離が変化する場合、距離の変化量は、毎回の押圧操作において互いに一定となることが好ましい。なお、本実施形態の場合、液体吐出ヘッド400の全体が実質的に剛体であり、押圧操作の開始段階から終了段階に亘り被吐出体22と吐出開口63との距離が一定に維持されるようになっている。
また、被吐出体22と吐出開口63との距離を一定に維持するとは、図1から分かるように、被吐出体22と吐出開口63とが離間した状態(被吐出体22と吐出開口63とが非接触の状態)に維持することである。押圧操作の開始段階から終了段階に亘り、被吐出体22と吐出開口63とが離間した状態に維持される。
周壁56は、例えば、内側に位置する内側周壁56aと、内側周壁56aの周囲を囲んでいる外側周壁56bと、を含む二重構造となっている。
内側周壁56aは、雌ネジ部51の環状の上縁部から上方に起立している。例えば、上方に向けて内側周壁56aの内径が拡大している。
外側周壁56bは、内側周壁56aの上縁から下方に延びている。従って、内側周壁56aと外側周壁56bとが上縁を共有している。この上縁が、周壁56の上縁56cである。上縁56cは、平面視において吐出開口63の周囲を囲む環状に形成されている。上縁56cは、吐出開口63よりも上方に配置されている。
外側周壁56bは、内側周壁56aの下端よりも更に下方に延びている。例えば、外側周壁56bは、雌ネジ部51の周囲を囲んでいるとともに、雌ネジ部51よりも下方に延びている。
更に、液体吐出ヘッド400は、周壁56の内側の空間59を当該液体吐出ヘッド400の下側の空間と連通させる連通路57を備えている。
連通路57は、内側周壁56aと外側周壁56bとの間隙と、雌ネジ部51と外側周壁56bとの間隙と、を含む環状の空間である。
内側周壁56aの下端部には、当該内側周壁56aの内外を貫通する上側開口部571が形成されている。内側周壁56aの周方向における複数箇所にそれぞれ上側開口部571が形成されている。内側周壁56aにおいて、隣り合う上側開口部571どうしの間の部分は、内側周壁56aの上部と雌ネジ部51とを連結する柱状部563となっている。
また、外側周壁56bの下端部に下側開口部572が形成されている。
周壁56の内側の空間59は、上側開口部571と、連通路57と、下側開口部572と、をこの順に介して、液体吐出ヘッド400の下側の空間と連通している。
このため、液体101の吐出時には、周壁56の内側の空気が、上側開口部571から連通路57内に流入し、下側開口部572から連通路57外に排出されることとなる。よって、空間59や連通路57に滞留している異物を、連通路57を介して排出することが可能となる。
また、液体吐出ヘッド400が周壁56を備えているため、液体吐出ヘッド400のデザイン性を向上させることができる。
第3部材110は、内側周壁56aと、外側周壁56bの上部を構成する上部構成部115と、を有する。
一方、第1部材30は、外側周壁56bの下部を構成する下部構成部38を有する。下部構成部38の中央部には、当該下部構成部38を上下に貫通する開口部が形成されている。この開口部の内周縁と雄ネジ部44の下端部とが相互に連結されており、下部構成部38は、雄ネジ部44によって支持されている。下部構成部38と雄ネジ部44との連結部は、周方向において間欠的に複数配置されており、隣り合う連結部どうしの間隙が、連通路57の下側開口部572を構成している。
また、周壁56の内側の空間59は、周壁56の上端の開口56eを介して、液体吐出ヘッド400よりも上方の空間と連通している。
液体吐出ヘッド400は、以下のようにして第1部材30、第2部材50及び第3部材110を相互に組み付けることによって構成されている。
例えば、先ず、第2部材50の薄肉部52bを第3部材110の開口下部112に嵌入させることによって、第2部材50を第3部材110に対して着脱可能に装着する。
次に、第3部材110の雌ネジ部51と第1部材30の雄ネジ部44とを螺合させることによって、第2部材50及び第3部材110を第1部材30に対して着脱可能に装着する。この状態では、薄肉部52bが内フランジ部113と環状台35とにより挟持されている。
また、この状態では、上部構成部115と下部構成部38とが互いに上下に連続して配置され、上部構成部115と下部構成部38とによって周壁56の外側周壁56bが構成されている。
また、この状態では、板状部52の下面が環状台35の上面と当接し、板状部52の下面と台状部37の上面との間に前室21が構成されている。
ポンプ部75は、筒状に形成されたピストンガイド80を備えている。ピストンガイド80は、その上端部においてボール弁90を保持している。
液体吐出ヘッド400は、例えば、液体吐出ヘッド400の筒部31を起立筒部73の上方から起立筒部73内に押し込み、筒部31の下端部に対してピストンガイド80の上端部を差し込み固定することで、ピストンガイド80に装着されている。液体吐出ヘッド400の筒部31に対するピストンガイド80の固定は、例えば嵌合により行われている。液体吐出ヘッド400を上方に強く引っ張ることによって、筒部31に対するピストンガイド80の嵌合が外れ、液体吐出ヘッド400をキャップ200から取り外すことができるようになっている。
ピストンガイド80は、コイルバネ等の付勢部材を介して、ポンプ部75のケースによって支持されている。
液体吐出ヘッド400に対して押圧操作が行われたときには、付勢部材の付勢に抗して液体吐出ヘッド400及びピストンガイド80が一体に下降するようになっている。液体吐出ヘッド400の押圧操作は、所定の下死点で停止するようになっている。
液体吐出ヘッド400に対する押圧操作が解除されると、液体吐出ヘッド400及びピストンガイド80が付勢部材の付勢に従って上死点位置(図1〜図3の位置)まで上昇するようになっている。
液体吐出容器100は、液体吐出ヘッド400に対する1回の押圧操作(液体吐出ヘッド400を上死点から下死点まで押し下げる操作)によって一定量の泡を吐出するようになっている。
ピストンガイド80と液体吐出ヘッド400とが相互に固定されることによって、ボール弁90の上方にリング部材25(リング部材25はメッシュ保持リング23を内蔵している)が配置される。
したがって、ボール弁90の配置領域は、リング部材25及びメッシュ保持リング23の内部空間を介して、筒部31内の流路43における保持部32よりも上方の部分と連通し、ひいては筒部31の上端の予備流入口33に連通している。
液体吐出ヘッド400に対する押圧操作が行われると、フォーマー機構19にて生成された泡が、筒部31を介して予備流入口33から上方に吐出されるようになっている。
液体吐出ヘッド400に対する押圧操作により、液体101(本実施形態の場合、泡化された液体101)は、予備流入口33、前室21、板状部52の貫通孔部65、ノズル部55の内部空間66、及び、吐出開口63をこの順に通って、周壁56の内側の空間59に吐出され、この空間59を介して、手などの被吐出体22に付着する。
上述のように、吐出開口63から吐出された泡が被吐出体22上で所定の目的形状となるようになっている。
すなわち、吐出路61は、泡を所定の目的形状に整形して吐出する。ここで、泡を所定の目的形状に整形するとは、泡を非円形形状に整形することである。泡が非円形形状であるとは、泡の平面形状が非円形であることを言う。ここで言う非円形には、単一な円形は含まれないが、複数の円が集合した形状や次に挙げる所定の目的形状が含まれる。泡の所定の目的形状としては、例えば、三角形、四角形、菱形、星形、またトランプのハート形、クローバー形、スペード形、またウサギや猫、象、クマ等の動物やゲームのキャラクタの全身や顔等の身体の一部の輪郭を模した形状、花や植物や、その果実、飛行機、自動車、ヨット等の乗り物の輪郭を模した形状等が挙げられる。
吐出開口63及び流入開口62を含む吐出路61は、泡の目的形状と対応する形状に形成されている。
吐出開口63の形状は、泡の目的形状と同一とは限らない。特定の立体泡を形成するためには、吐出開口63が非円形形状であるか、又は、第2部材50が複数の吐出開口63を有することが好ましい。
吐出部(第2部材50)が備える吐出路61の数は、1つでもよいし、複数でもよい。
第2部材50は、1つの流入開口62を有していてもよいし、複数の流入開口62を有していてもよい。
第2部材50は、1つの吐出開口63を有していてもよいし、複数の吐出開口63を有していてもよい。
また、流入開口62と吐出開口63とは、1対1で対応していてもよいし、複数の流入開口62が第2部材50の内部で合流して共通の吐出開口63から泡を吐出するようになっていてもよい。
流入開口62が第2部材50の内部で分岐して複数の吐出開口63から泡を吐出するようになっていてもよい。
本実施形態の場合、泡の所定の目的形状は、90度回転対称形の配置とされた4つの花びらを有する花を模した形状である(図7(a)、図7(b)参照)。
図4(a)から図6(c)に示すように、本実施形態の場合、第2部材50は、1つの吐出路61を有しており、この吐出路61は、このような形状の泡に対応する形状に形成されている。
吐出路61は、例えば、複数(例えば4つ)の流入開口62と、1つの吐出開口63と、を有する。そして、吐出路61は、複数の流入開口62が吐出部(第2部材50)の内部で合流して共通の吐出開口63から液体101を吐出する合流吐出路である。
平面視において、各流入開口62は、吐出開口63と重なる位置に配置されている。ただし、板状部52は、複数の流入開口62どうしの間に位置する閉塞部67(図4(a)、図5(a)、図5(b)、図6(a)、図6(c))を有しており、平面視において、吐出開口63の一部分と閉塞部67とが重なっている。すなわち、吐出部(第2部材50)を吐出方向に視たときに、合流吐出路(吐出路61)の複数の流入開口62どうしの中間領域(閉塞部67)と、合流吐出路の吐出開口63の一部分と、が重なっている。換言すれば、閉塞部67の上側において、吐出開口63が1つに繋がっている。
閉塞部67と対応する位置に、吐出開口63の一部分が存在しているため、当該部分にも泡が回り込むので、当該部分からも泡を吐出することができる。また、閉塞部67と対応する部位において、吐出開口63からの泡の吐出量を適度に抑制することができる。
このように、吐出部(第2部材50)は、流入開口62が非形成となっている閉塞部67を有し、吐出部を吐出方向に視たときに、閉塞部67と、吐出開口63の一部分と、が重なっている。なお、閉塞部67は、第2部材50の厚み方向において、流入開口62側(吐出開口63側とは反対側)に配置されている。
また、第2部材50が閉塞部67を有しているとともに、閉塞部67の上側に吐出開口63の一部分が配置されていることによって、図6(a)に示すように、吐出方向に沿った断面において、流入開口62の開口幅(開口幅W11と開口幅W12との合計値)よりも吐出開口63の開口幅W21が大きくなっている。
本実施形態の場合、流入開口62の開口面積よりも吐出開口63の開口面積が大きい。すなわち、一の吐出路61の流入開口62の総開口面積よりも、当該吐出路61の吐出開口63の開口面積が大きい。
また、貫通孔部65の横断面積よりも、ノズル部55の内部空間66の横断面積が大きい。ここで、貫通孔部65の横断面積とは、吐出方向に対して直交する断面における貫通孔部65の面積である。同様に、ノズル部55の内部空間66の内部空間の横断面積とは、吐出方向に対して直交する断面における内部空間66の面積である。本実施形態の場合、貫通孔部65の横断面積、並びに、内部空間66の横断面積は、それぞれの平断面積である。
上述のように、液体吐出ヘッド400は、前室21に泡(液体101)を流入させる予備流入口33を有する。
図3、図4(a)、図4(b)等に示すように、吐出部(第2部材50)において予備流入口33と対応する部位は、流入開口62が非形成となっている予備開口対向部64となっている。そして、吐出部を吐出方向に視たときに、予備開口対向部64と、吐出開口63の一部分と、が重なっている。
このため、吐出開口63において予備流入口33と対応する部位からの泡の吐出量を適度に抑制(ただし、適度に確保)することができる。
本実施形態の場合、吐出部(第2部材50)において予備流入口33と対応する部位は、予備流入口33と対向する部位である。
本実施形態の場合、液体吐出容器100は、液体吐出ヘッド400が貯留部(容器本体10)側に向けて押し込まれる押圧操作に応じて液体101(泡)を吐出するように構成されており、吐出開口63は、押圧操作による押圧方向に対する反対方向に開口している。
次に、動作を説明する。
液体吐出ヘッド400が押圧操作されていない通常状態では、液体吐出ヘッド400は上死点位置に位置している。
液体吐出ヘッド400に対する押圧操作は、図1に示すように手などの被吐出体22で液体吐出ヘッド400の上端(周壁56の上縁56c)の開口56eを塞いだ状態(つまり、被吐出体22が空間59を介して吐出開口63と対向する状態)で、被吐出体22によって液体吐出ヘッド400を押圧することにより行うことができる。
液体吐出ヘッド400に対する押圧操作が行われると、液体吐出ヘッド400及びピストンガイド80がポンプ部75内の付勢部材の付勢に抗して容器本体10に対して相対的に下降する。
この際に、ポンプ部75の作用により液体101及び空気がフォーマー機構19の気液混合部20に供給され、該気液混合部20にて泡が生成される。気液混合部20にて生成された泡は、メッシュ24を通過することによって、よりきめ細かく均一な泡となる。このようにしてフォーマー機構19にて生成された泡は、筒部31の内部を通過して予備流入口33から前室21に吐出され、該前室21にて広がる。
更に、泡は吐出路61に流入し、吐出路61によって絞り込まれて、吐出開口63から吐出される。すなわち、泡は、各流入開口62から板状部52の各貫通孔部65に流入し、各貫通孔部65からノズル部55の内部空間66に流入し、吐出開口63から空間59に吐出される。
泡は吐出路61を通過することによって、所定の目的形状(本実施形態では花を模した形状)に整形され、開口56eを塞いでいる被吐出体22の下面に付着する。すなわち、周壁56に対する押圧操作によって吐出開口63から飛び出した泡が被吐出体22に転写され、所定の目的形状に整形された泡である造形物150が被吐出体22の下面に付着した状態となる。
その後、液体吐出ヘッド400に対する押圧操作が解除されると、付勢部材の付勢に従ってピストンガイド80及び液体吐出ヘッド400が上昇し、液体吐出ヘッド400が上死点位置に復帰する。
その後、被吐出体22を開口56eの上方に持ち上げて裏返すことにより、被吐出体22上に造形物150が形成された状態となる。
ピストンガイド80が上昇する際に、容器本体10内の液体101がディップチューブ77を介してポンプ部75内に吸い上げられる。
なお、ここで説明したキャップ200(ポンプ部75を含む)の構造および動作は一例であり、キャップ200の構造としては、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、その他の広く知られている構造のものを本実施形態に適用しても何ら差し支えが無い。
泡造形物を被吐出体22上に好適に受け取ることができるように、板状部52の上面と周壁56の上縁56cとの高低差、すなわち板状部52の上面を基準とした周壁56の高さ寸法は、板状部52の上面とノズル部55の上端との高低差、すなわちノズル部55の高さ寸法の2倍以上であることが好ましく、3倍以上であることが更に好ましく、また、10倍以下であることが好ましく、8倍以下であることが更に好ましい。
また、吐出開口63と周壁56の上縁56cとの高低差は、5mm以上20mm以下であることが好ましく、7mm以上18mm以下であることが更に好ましい。
また、ノズル部55の高さ寸法(板状部52からのノズル部55の突出長)は、泡を吐出開口63から被吐出体22上に良好に受け取れるようにする観点から、1mm以上であることが好ましく、2mm以上であることが更に好ましく、また10mm以下であることが好ましく、8mm以下であることが更に好ましい。
また、吐出開口63の対向位置に被吐出体22を配置せずに周壁56に対して押圧操作が行われた場合に、吐出開口63から吐出される泡が周壁56の上縁56cよりも上方に飛び出すように、ポンプ部75等のフォーマー機構19の構造、周壁56やノズル部55の高さ寸法等が設定されていることが好ましい。
吐出開口63から泡をスムーズに吐出させ、手などの被吐出体22上に安定して特定形状の泡を好適に形成する観点から、30mm/sの速度で液体吐出ヘッド400を押し下げるときの押圧力が、1N以上であることが好ましく、5N以上であることが更に好ましく、また40N以下であることが好ましく、35N以下であることが更に好ましい。
1回の泡の吐出動作により吐出される泡の体積(単位泡体積)は、特に限定されないが、例えば、3cm以上30cm以下であることが好ましく、5cm以上20cm以下であることがより好ましく、10cm以上であることが更に好ましい。
吐出開口63の前段に配置された前室21において泡が広がって該前室21が泡で満たされた後、泡が吐出開口63から吐出されるようにできるため、泡を吐出開口63の全域に十分に行き渡らせることが容易となり、泡を吐出開口63によって所定の目的形状に形成しやすくなる。また、予備開口対向部64が配置されていることにより、予備流入口33から吐出された泡が前室21において広がり易くなっている。
また、吐出開口63がノズル部55の先端に形成されていることにより、被吐出体22側へ、泡を安定して吐出することができるとともに、吐出開口63からの泡切れ(吐出開口63からの泡の分離性)を良好にできる。
ここで、比較形態1及び比較形態2を説明する。
比較形態1に係る液体吐出容器は、上述した第2部材50の代わりに、図15(a)から図15(c)に示す第2部材500を備えている点で、本実施形態に係る液体吐出容器100と相違しており、その他の点では、本実施形態に係る液体吐出容器100と同様に構成されている。図15(a)から図15(c)に示す第2部材500の場合、平面視において、流入開口620の形状と吐出開口630の形状とが互いに同一であり、いずれも十字型となっている。吐出開口630の平面形状は、本実施形態に係る液体吐出容器100の吐出開口63の平面形状と同一である。また、吐出路610の平断面形状は、第2部材500の厚み方向における位置にかかわらず一定となっている。図15(a)から図15(c)に示す第2部材500の板状部520は、予備流入口33の一部分と対向する予備開口対向部640を有するが、平面視において吐出開口630と重なる閉塞部67(図5(b))は有していない。
比較形態2に係る液体吐出容器は、上述した第2部材50の代わりに、図16(a)から図16(c)に示す第2部材500を備えている点で、本実施形態に係る液体吐出容器100と相違しており、その他の点では、本実施形態に係る液体吐出容器100と同様に構成されている。図16(a)から図16(c)に示す第2部材500の場合、それぞれ平面形状が直線状の4つの吐出路610を有しており、これら4つの吐出路610が、中央部が空白となった十字型に配置されている。各吐出路610について、平面視において、流入開口620の形状と吐出開口630の形状とが互いに同一であり、いずれも直線状となっている。各吐出路610の平断面形状は、第2部材500の厚み方向における位置にかかわらず一定となっている。図16(a)から図16(c)に示す第2部材500の板状部520は、予備流入口33と対向する予備開口対向部640を有するが、平面視において吐出開口630と重なる閉塞部67(図5(b))は有していない。
図17(a)及び図17(b)は、比較形態1に係る液体吐出容器を用いて実際に形成した泡の造形物160を撮像した画像である。図17(a)及び図17(b)に示す造形物160は、花を模した形状に形成されているが、吐出開口630の中央部から吐出される泡の量が多いため、造形物160において花びらを模した部分どうしの間には、泡が薄膜状に形成された薄膜部161が存在する。
図17(c)及び図17(d)は、比較形態2に係る液体吐出容器を用いて実際に形成した泡の造形物160を撮像した画像である。図17(c)及び図17(d)に示す造形物160は、花を模した形状に形成されているが、予備開口対向部640と対応する部位に供給される泡の量が少ないため、造形物160の中央部162に窪みが形成されている。
図7(a)及び図7(b)は、本実施形態に係る液体吐出容器100を用いて実際に形成した造形物150を撮像した画像である。図7(a)及び図7(b)に示す造形物150は、花を模した形状に形成されており、比較形態1で形成されたような薄膜部161が実質的に形成されず、比較形態2で形成されたような中央部162の窪みも実質的に形成されなかった。
すなわち、本実施形態によれば、吐出方向に沿った断面において流入開口62の開口幅よりも吐出開口63の開口幅が大きいことによって、泡の造形物150をより正確に所望の形状にすることが可能である。
なお、本実施形態の場合、図4(a)から図6(c)に示すように、十字型の吐出開口63が中央部においても開口しているため、図7(a)及び図7(b)に示すように、花を模した造形物150の中央部151には、雌しべを模したような小突起が形成されている。このように、表面に微細な起伏を有する立体形状の造形物150も形成することができる。
〔第2実施形態〕
次に、図8(a)から図11を用いて第2実施形態を説明する。
本実施形態に係る液体吐出容器は、第2部材50が以下に説明する形状となっている点で、第1実施形態に係る液体吐出容器100と相違しており、その他の点では第1実施形態に係る液体吐出容器100と同様に構成されている。
本実施形態の場合、図11に示すように、造形物150は、飛行機を模した形状である。
このような造形物150を形成するために、吐出路61は、以下に説明するような形状となっている。
図8(a)及び図9(a)に示すように、吐出開口63の平面形状は、飛行機の胴体部と対応する形状の直線状の部分と、左右一対の主翼とそれぞれ対応する2つの直線状の部分と、左右一対の水平尾翼とそれぞれ対応する2つの直線状の部分と、が相互に一体化された形状となっている。
図8(b)及び図9(b)に示すように、本実施形態の場合、吐出路61は、6つの流入開口62を有する。より詳細には、吐出路61は、飛行機の胴体部の前部と対応する形状の直線状の流入開口62と、胴体部の後部と対応する形状の直線状の流入開口62と、を互いに同一直線上に有する。更に、吐出路61は、左側の主翼の基端部を除く部分と対応する形状の直線状の流入開口62と、右側の主翼の基端部を除く部分と対応する形状の直線状の流入開口62と、左側の水平尾翼の基端部を除く部分と対応する形状の直線状の流入開口62と、右側の水平尾翼の基端部を除く部分と対応する形状の直線状の流入開口62と、を有する。
平面視において、各流入開口62は、吐出開口63と重なる位置に配置されている。ただし、板状部52は、複数の流入開口62どうしの間に位置する閉塞部67(図8(a)、図8(b)、図9(a)、図9(b)、図10(a)、図10(c))を有しており、平面視において、吐出開口63の一部分と閉塞部67とが重なっている。
図10(a)に示すように、本実施形態の場合も、吐出方向に沿った断面において、流入開口62の開口幅(図10(a)に示す開口幅W11と開口幅W12との合計値)よりも吐出開口63の開口幅W21が大きい。
より詳細には、本実施形態の場合も、流入開口62の開口面積よりも吐出開口63の開口面積が大きい。
また、本実施形態の場合も、吐出路61は、複数の流入開口62が吐出部(第2部材50)の内部で合流して共通の吐出開口63から液体を吐出する合流吐出路となっている。
そして、吐出部(第2部材50)を吐出方向に視たときに、合流吐出路(吐出路61)の複数の流入開口62どうしの中間領域(閉塞部67)と、合流吐出路の吐出開口63の一部分と、が重なっている。
本実施形態の場合も、液体吐出ヘッドは、前室に液体を流入させる予備流入口を有し、吐出部において予備流入口と対応する部位は、流入開口62が非形成となっている予備開口対向部64であり、吐出部を吐出方向に視たときに、予備開口対向部64と、吐出開口63の一部分と、が重なっている。
本実施形態の場合も、吐出部は、一方の面に流入開口62を有する板状部52と、板状部52の他方の面から突出していて先端に吐出開口63を有するノズル部55とを含み、吐出路61は、板状部52を貫通している貫通孔部65と、ノズル部55の内部空間66とを含み、貫通孔部65とノズル部55の内部空間66とが相互に連通しており、貫通孔部65の横断面積よりも、ノズル部55の内部空間66の横断面積が大きい。
本実施形態の場合も、液体吐出容器は、液体吐出ヘッドが貯留部側に向けて押し込まれる押圧操作に応じて液体を吐出するように構成されており、吐出開口63は、押圧操作による押圧方向に対する反対方向に開口している。ここでいう押圧方向は、押圧操作によって液体吐出ヘッドが移動する方向(貯留部に対する相対的な移動方向)である。
〔第3実施形態〕
次に、図12(a)から図14(b)を用いて第3実施形態を説明する。
本実施形態に係る液体吐出容器は、第2部材50が以下に説明する形状となっている点で、第1実施形態に係る液体吐出容器100と相違しており、その他の点では第1実施形態に係る液体吐出容器100と同様に構成されている。
上記の第1実施形態の場合、吐出路61が複数の流入開口62を有しているのに対し、本実施形態の場合、吐出路61が有する流入開口62の数は1つである。
本実施形態の場合、流入開口62は、平面形状が十字型となっている。
より詳細には、図12(b)及び図13(b)に示すように、流入開口62は、それぞれ平面形状が直線状の4つの太幅部62aと、それぞれ平面形状が直線状に形成されていて太幅部62aよりも細幅に形成されている4つの細幅部62bと、を含んで構成されている。
太幅部62aと細幅部62bとは1対1で対応しており、互いに対応する太幅部62aと細幅部62bとは同一直線上に配置されている。
4つの細幅部62bが十字状に配置されており、各細幅部62bの延長上にそれぞれ太幅部62aが配置されている。
貫通孔部65の平面形状は、流入開口62の平面形状と同一となっている。
図12(a)及び図13(a)に示すように、本実施形態の場合も、ノズル部55、内部空間66及び吐出開口63の形状は、第1実施形態と同一である。
吐出開口63において、各太幅部62aと対応する部分は、太幅部62aと同じ形状となっている(図14(b)参照)。
吐出開口63において、各細幅部62bと対応する部分は、太幅部62aと同じ幅寸法、すなわち細幅部62bよりも太幅に形成されている。
このため、図13(b)及び図14(c)に示すように、板状部52は、平面視において吐出開口63の一部分と重なる閉塞部67を有する。
つまり、閉塞部67が形成されている分だけ。流入開口62及び貫通孔部65の幅が、部分的に、吐出開口63よりも細くなっている。
このため、吐出開口63の中央部から吐出される泡の量を低減できるため、第1実施形態と同様に、泡の造形物をより正確に所望の形状にすることが可能となる。すなわち、本実施形態の場合も、第1実施形態と同様に、花を模した形状の泡の造形物を形成することができる。
図14(c)に示すように、本実施形態の場合も、吐出方向に沿った断面において、流入開口62(細幅部62b)の開口幅W11よりも吐出開口63の開口幅W21が大きい。
より詳細には、本実施形態の場合も、流入開口62の開口面積よりも吐出開口63の開口面積が大きい。
本実施形態の場合も、液体吐出ヘッドは、前室に液体を流入させる予備流入口を有し、吐出部において予備流入口と対応する部位は、流入開口62が非形成となっている予備開口対向部64であり、吐出部を吐出方向に視たときに、予備開口対向部64と、吐出開口63の一部分と、が重なっている。
本実施形態の場合も、吐出部は、一方の面に流入開口62を有する板状部52と、板状部52の他方の面から突出していて先端に吐出開口63を有するノズル部55とを含み、吐出路61は、板状部52を貫通している貫通孔部65と、ノズル部55の内部空間66とを含み、貫通孔部65とノズル部55の内部空間66とが相互に連通しており、貫通孔部65の横断面積よりも、ノズル部55の内部空間66の横断面積が大きい(図14(c))。
本実施形態の場合も、液体吐出容器は、液体吐出ヘッドが貯留部側に向けて押し込まれる押圧操作に応じて液体を吐出するように構成されており、吐出開口63は、押圧操作による押圧方向に対する反対方向に開口している。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
<変形例1>
例えば、上記の各実施形態では、吐出路61が1つの吐出開口63を有する例を説明したが、本発明は、この例に限らず、吐出路61が複数の流入開口62と複数の吐出開口63とを有していてもよい。
より詳細には、例えば、吐出路61は、複数の流入開口62と、複数の流入開口62の各々と対応している同数の吐出開口63と、を含んでいる。そして、吐出部(第2部材50)を吐出方向に視たときに、少なくともいずれか1つの吐出開口63は、当該吐出開口63と対応する流入開口62と比べて、他の吐出開口63側に向けて広がっている。
例えば、第1実施形態と似たような吐出路61の形状であって、吐出路61の中央部において吐出開口63が閉塞している形状の第2部材50を用いることができる。すなわち、4つの直線状の吐出開口63が十字型に配置されており、且つ、各吐出開口63において他の吐出開口63に近い側の端部の下側に、閉塞部67が形成されている第2部材50を用いることができる。
図5(b)を用いて変形例1を説明すると、各吐出開口63の形状は、各流入開口62とほぼ同等の形状となっていて、各吐出開口63は流入開口62と重なっているが、吐出開口63は、流入開口62と比べて、吐出開口63どうしの中間点68に向けて広がっている。
このような第2部材50を用いた場合、例えば、図7(a)及び図7(b)に示す造形物150と比べて、中央部151をより平坦に形成することも可能である。
また、図9(b)を用いて変形例1を説明すると、例えば、飛行機の胴体部と対応する2つの吐出開口63の形状は、飛行機の胴体部と対応する2つの流入開口62の各々とほぼ同等の形状となっていて、各吐出開口63は流入開口62と重なっているが、各吐出開口63は、流入開口62と比べて、これら2つの吐出開口63どうしの中間点68に向けて広がっている。また、例えば、主翼と対応する2つの吐出開口63が形成されており、これら吐出開口63は、それぞれ対応する流入開口62と比べて、胴体部の前部と対応する吐出開口63に向けて広がっている。また、例えば、水平尾翼と対応する2つの吐出開口63が形成されており、これら吐出開口63は、それぞれ対応する流入開口62と比べて、胴体部の後部と対応する吐出開口63に向けて広がっている。
<変形例2>
また、吐出路61が、3つ以上の流入開口62と、3つ以上の流入開口62の各々と対応している3つ以上の吐出開口63と、を含んでいる場合であって、且つ、これら吐出開口63どうしが離散的に配置されている場合には、吐出開口63が広がる方向が、他の吐出開口63側の方向とは限らない場合がある。
この場合、例えば、吐出部(第2部材50)を吐出方向に視たときに、少なくともいずれか1つの吐出開口63は、当該吐出開口63と対応する流入開口62と比べて、3つ以上の流入開口62どうしの中間領域に向けて広がっている。
また、上記の第1及び第2実施形態では、吐出部(第2部材50)が吐出路61として1つの合流吐出路のみを有する例を説明したが、吐出部は、1つ又は複数の合流吐出路と、合流吐出路以外の吐出路と、を有していてもよい。合流吐出路以外の吐出路とは、例えば、第3実施形態、比較形態(比較形態1、2)、変形例1、又は、変形例2で説明したような吐出路である。
また、上記の各実施形態では、液体を泡化して吐出するタイプの液体吐出器について説明したが、本発明は、この例に限らず、液体吐出器は、液体を液状のまま吐出するタイプのものであってもよい。この場合、液体101として、コンディショナーを代表例として挙げることができるが、これに限られず、洗浄剤、スキンケアクリームなどの美容剤、ジェル除菌剤、トイレ用のジェルスタンプ、毛髪用化粧料、各種食品(例えば、マヨネーズやマーガリンのような食用油脂や、クリームなど)など、液状(流動体の状態)で用いられる種々のものを例示することができる。
液体吐出器が液体を液状のまま吐出するタイプの場合、貯留部(容器本体10)内の液体101の粘度は、20℃において1000mPa・s以上100000mPa・s以下であることが好ましい。20℃における液体101の粘度は、より好ましくは10000mPa・s以上80000mPa・s以下であり、さらに好ましくは30000mPa・s以上60000mPa・s以下である。液体101の粘度はB型粘度計により測定する。B型粘度計の測定は、例えば、液体101の剤型及び粘度に応じて適切なローターまたはスピンドルを選択し、それに応じた回転数(50〜60回転/分)の回転数でローターまたはスピンドルを回転させ、回転時間が60秒となった時点の粘度を測定することができる。
液体101の粘度が20℃において1000mPa・s以上100000mPa・s以下であることによって、吐出開口63より吐出された液体101を好適に所定の目的形状(吐出路61の形状と対応する形状)に形成することができる。
また、上記の各実施形態では、押圧操作による押圧方向(液体吐出ヘッドの押圧方向)が下方である例を説明したが、押圧操作による押圧方向は、特に限定されない。例えば、使用者が容器本体10を把持し、吐出開口63を下向きにして周壁56の上縁56cを被吐出体22に押し付けることによって、押圧操作が行われてもよい。
また、上記の各実施形態では、液体吐出ヘッドが貯留部に対して相対的に押圧される方向が、吐出開口63が開口している方向に対する反対方向である例を説明したが、本発明は、この例に限らず、例えば、液体吐出ヘッドが貯留部に対して相対的に押圧される方向が、吐出開口63が開口している方向と同方向であってもよい。
また、上記の各実施形態では、液体吐出器がフォーマー機構19を備えるポンプ容器である例を説明したが、本発明は、この例に限らず、液体吐出器は、圧縮ガスとともに液体が容器本体に充填されたエアロゾル容器であってもよい。この場合、エアロゾル容器は、1回の吐出操作によって定量の泡を吐出するタイプのものであることが好ましい。
また、上記の各実施形態では、液体吐出器が手動式のポンプ容器である例を説明したが、本発明は、この例に限らず、液体吐出器は電動式のディスペンサであってもよい。
また、上記の実施形態は、相反しない範囲で組み合わせることができる。
10 容器本体(貯留部)
11 胴部
12 肩部
13 口頸部
14 底部
19 フォーマー機構
20 気液混合部
21 前室
22 被吐出体
23 メッシュ保持リング
24 メッシュ
25 リング部材
30 第1部材
31 筒部
32 保持部
33 予備流入口
35 環状台
36 外筒部
37 台状部
38 下部構成部
43 流路
44 雄ネジ部
45 起立筒部
47 壁部
50 第2部材(吐出部)
51 雌ネジ部
52 板状部
52a 中央部
52b 薄肉部
55 ノズル部
56 周壁
56a 内側周壁
56b 外側周壁
56c 上縁
56e 開口
563 柱状部
57 連通路
571 上側開口部
572 下側開口部
59 空間
61 吐出路
62 流入開口
62a 太幅部
62b 細幅部
63 吐出開口
64 予備開口対向部
65 貫通孔部
66 内部空間
67 閉塞部
68 中間点
70 キャップ部材
71 装着部
72 環状閉塞部
73 起立筒部
75 ポンプ部
77 ディップチューブ
77a 吸入口
80 ピストンガイド
90 ボール弁
100 液体吐出容器(液体吐出器)
101 液体
110 第3部材
111 開口上部
112 開口下部
113 内フランジ部
115 上部構成部
150 造形物
151 中央部
160 造形物
161 薄膜部
162 中央部
200 キャップ
300 液体吐出キャップ
400 液体吐出ヘッド
410 吐出ヘッド本体
800 液体詰め容器

Claims (7)

  1. 液体を泡化して又は液状のまま吐出する液体吐出器であって、
    前記液体を貯留する貯留部と、
    前記貯留部側から圧送された前記液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    を備え、
    前記液体吐出ヘッドは、前記貯留部側から圧送された前記液体が広がる前室と、前記液体を当該液体吐出器の外部に向けて吐出する吐出部と、を備え、
    前記吐出部は、前記前室に広がった前記液体を絞り込んで吐出する吐出路を有し、
    前記吐出路は、前記前室から当該吐出路に前記液体が流入する流入開口と、前記流入開口から当該吐出路に流入した前記液体を当該液体吐出器の外部に向けて吐出する吐出開口と、を含み、
    前記流入開口と前記吐出開口とが互いに反対方向に開口しており、
    吐出方向に沿った断面において、前記流入開口の開口幅よりも前記吐出開口の開口幅が大きく、
    前記吐出路は、複数の前記流入開口と、前記複数の流入開口の各々と対応している複数の前記吐出開口と、を含み、
    前記吐出部を吐出方向に視たときに、少なくともいずれか1つの前記吐出開口は、当該吐出開口と対応する前記流入開口と比べて、他の前記吐出開口側に向けて広がっている液体吐出器。
  2. 液体を泡化して又は液状のまま吐出する液体吐出器であって、
    前記液体を貯留する貯留部と、
    前記貯留部側から圧送された前記液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    を備え、
    前記液体吐出ヘッドは、前記貯留部側から圧送された前記液体が広がる前室と、前記液体を当該液体吐出器の外部に向けて吐出する吐出部と、を備え、
    前記吐出部は、前記前室に広がった前記液体を絞り込んで吐出する吐出路を有し、
    前記吐出路は、前記前室から当該吐出路に前記液体が流入する流入開口と、前記流入開口から当該吐出路に流入した前記液体を当該液体吐出器の外部に向けて吐出する吐出開口と、を含み、
    前記流入開口と前記吐出開口とが互いに反対方向に開口しており、
    吐出方向に沿った断面において、前記流入開口の開口幅よりも前記吐出開口の開口幅が大きく、
    前記吐出路は、複数の部分が相互に一体化された1つの前記流入開口と1つの前記吐出開口とを含み、
    前記流入開口の前記複数の部分の各々において、これら複数の部分どうしの接続部に近い部位が、それぞれ相対的に細幅に形成されている細幅部となっており、
    前記流入開口の前記複数の部分の各々において、前記細幅部以外の部分であって前記細幅部よりも前記接続部から遠い部位が、それぞれ相対的に太幅に形成されている太幅部となっている液体吐出器。
  3. 液体を泡化して又は液状のまま吐出する液体吐出器であって、
    前記液体を貯留する貯留部と、
    前記貯留部側から圧送された前記液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    を備え、
    前記液体吐出ヘッドは、前記貯留部側から圧送された前記液体が広がる前室と、前記液体を当該液体吐出器の外部に向けて吐出する吐出部と、を備え、
    前記吐出部は、前記前室に広がった前記液体を絞り込んで吐出する吐出路を有し、
    前記吐出路は、前記前室から当該吐出路に前記液体が流入する流入開口と、前記流入開口から当該吐出路に流入した前記液体を当該液体吐出器の外部に向けて吐出する吐出開口と、を含み、
    吐出方向に沿った断面において、前記流入開口の開口幅よりも前記吐出開口の開口幅が大きく、
    前記吐出部は、前記吐出路として、複数の前記流入開口が前記吐出部の内部で合流して共通の前記吐出開口から前記液体を吐出する合流吐出路を有し、
    前記吐出部は、前記複数の流入開口どうしの中間領域であって前記流入開口が非形成となっている閉塞部を有し、
    前記吐出部を吐出方向に視たときに、前記閉塞部と、前記吐出開口の一部分と、が重なっている液体吐出器。
  4. 前記流入開口の開口面積よりも前記吐出開口の開口面積が大きい請求項1から3のいずれか一項に記載の液体吐出器。
  5. 前記液体吐出ヘッドは、前記前室に前記液体を流入させる予備流入口を有し、
    前記吐出部において前記予備流入口と対応する部位は、前記流入開口が非形成となっている予備開口対向部であり、
    前記吐出部を吐出方向に視たときに、前記予備開口対向部と、前記吐出開口の一部分と、が重なっている請求項1からのいずれか一項に記載の液体吐出器。
  6. 前記吐出部は、一方の面に前記流入開口を有する板状部と、前記板状部の他方の面から突出していて先端に前記吐出開口を有するノズル部と、を含み、
    前記吐出路は、前記板状部を貫通している貫通孔部と、前記ノズル部の内部空間と、を含み、
    前記貫通孔部と前記ノズル部の前記内部空間とが相互に連通しており、
    前記貫通孔部の横断面積よりも、前記ノズル部の前記内部空間の横断面積が大きい請求項1からのいずれか一項に記載の液体吐出器。
  7. 当該液体吐出器は、前記液体吐出ヘッドが前記貯留部側に向けて押し込まれる押圧操作に応じて前記液体を吐出するように構成されており、
    前記吐出開口は、前記押圧操作による押圧方向に対する反対方向に開口している請求項1からのいずれか一項に記載の液体吐出器。
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