JP7223397B2 - タンク用屋根防護構造 - Google Patents

タンク用屋根防護構造 Download PDF

Info

Publication number
JP7223397B2
JP7223397B2 JP2018226911A JP2018226911A JP7223397B2 JP 7223397 B2 JP7223397 B2 JP 7223397B2 JP 2018226911 A JP2018226911 A JP 2018226911A JP 2018226911 A JP2018226911 A JP 2018226911A JP 7223397 B2 JP7223397 B2 JP 7223397B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
roof
ropes
cable
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018226911A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020090800A (ja
Inventor
宏治 石井
Original Assignee
株式会社石井鐵工所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社石井鐵工所 filed Critical 株式会社石井鐵工所
Priority to JP2018226911A priority Critical patent/JP7223397B2/ja
Publication of JP2020090800A publication Critical patent/JP2020090800A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7223397B2 publication Critical patent/JP7223397B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Description

この発明は、コンクリート側壁を備えた鋼製タンク用の屋根防護構造に関するものである。
重油などの危険物を貯蔵する固定屋根式の鋼製タンクを津波から防護する技術として、鋼製タンク自体の流出や津波漂流物の衝突による損傷を防止するために、鋼製タンク周囲にコンクリート側壁を備えたタンクの発明がなされている。
しかし、前記コンクリート側壁を備えた鋼製タンクの側板は前記コンクリート側壁によって防護されているが、該タンクの屋根を台風や竜巻等による不測の飛来物の衝突から防護する対策は考えられていない。
そのため、薄い鋼板で製作されている屋根板に前記飛来物が衝突した場合、該飛来物が屋根板を大きく破壊したり貫通したりして、爆発や火災等を引き起こす恐れがある。
ところで、タンクを飛来物の衝突から防護する下記の従来技術が開示されている。
従来技術として、特許文献1の「飛来物防護設備」の発明がある。この発明には、保護対象物としての復水タンクの周囲を覆うように復水タンクから所定隙間を空けて地面に立設される側壁部と、復水タンクの上方を覆うように側壁部の上部に連結される上壁部と、側壁部における水平方向の振動を低減する振動低減機構とを設けた飛来物防護設備が開示されている。
特許文献2の「低温タンクの保護構造」の発明がある。この発明には、LNG等の低温液化ガスタンクを貯蔵する低温タンクの外側に、所定の間隔を隔てて、飛来する物体を反射する反射板と該反射板を貫通した物体を緩衝して停止させる緩衝板とが積層された保護壁を設けた低温タンクの保護構造が開示されている。
特許文献3の「LNG地下タンクの屋根構造およびその施工方法」の発明がある。この発明には、球形シェル構造の鋼製屋根を有した既設LNG地下タンクの外周部にリングビーム基礎を設け、そのリングビーム基礎の上に前記鋼製屋根を覆うように新たに球形シェル構造のコンクリート屋根を架設したLNG地下タンクの屋根構造が開示されている。
特開2016-164352号公報 実開平3-39699号公報 特開平7-34712号公報
コンクリート側壁を備えた固定屋根式の鋼製タンクを台風や竜巻等の自然現象による不測の飛来物の衝突から防護する場合、以下の課題がある。
(1)特許文献1において、タンクの全体を鉄骨構造の防護設備で囲い、金網等で覆う発明が開示されているが、前記コンクリート側壁を備えた固定屋根式のタンクに適用するには、多大なコストを要し、経済的ではない。そこで、前記コンクリート製の側壁を備えたタンクにおいては、該タンクの屋根のみを防護する構造を採用することが経済的である。
(2)また、特許文献2及び特許文献3において、鋼製タンクの屋根のみを防護するために、該屋根板上部に保護壁やコンクリート屋根を設ける発明が開示されているが、タンクの屋根重量が過大となって、屋根を支持する屋根骨の補強が必要になったり、屋根荷重が増すことでタンクの側板が座屈しないように、側板の板厚を大きくしたりする必要が生じ、コスト的にも課題であった。
そこで、屋根防護構造を軽量な素材で構成し、鋼製タンクに過大な荷重がかからないようにする構造が考えられるが、そのようなタンク用屋根防護構造の従来技術はなかった。
(3)さらに、重油等の危険物を貯蔵する固定屋根式の危険物タンクにおいては、火災等により貯槽内部の圧力が異常に昇圧した際に、側板上端部と屋根板外周縁の接合部が容易に破断して、タンク内圧力を開放し、危険物タンクの爆発的な破壊を防止する放爆構造を設けなければならない。そのため、危険物タンクの屋根を保護するために屋根板を厚くする方法やコンクリートで覆って補強する方法では、前記放爆性能を保持することができなくなる恐れがあった。
或いは、放爆性能を確保するために、大型の安全弁や多数の安全弁を設けた場合、コストが掛かり、メンテナンスも大変であった。
そこで、経済的でかつ放爆性能を阻害することが無いコンクリート側壁を有する固定屋根式タンクの屋根の保護対策技術が求められている。
本発明は、コンクリート製の側壁を備えた鋼製のタンクにおいて、前記タンクの内槽の底板中心に立設し、該底板上面から屋根板上方までの高さを有する支柱と、前記側壁の上部の同一円周ほぼ等間隔に離隔して取付ける複数の索条取付部材と、前記索条取付部材から前記支柱の上部及び又は他の前記索条取付部材間に亘り張設する複数本の索条と、前記索条相互間に配設する衝撃吸収能力を有する防護面とを備え、前記コンクリート製の側壁より上部に突出する前記鋼製の内槽の上部を飛来物から防護することを特徴とするタンク用屋根防護構造を提供する。
また、本発明の前記索条は、平面視が前記支柱を中心として放射状に張設する複数本の放射索条と、隣り合う前記放射索条相互間に張設する複数の副索条からなり、前記放射索条と前記副索条で囲まれる領域に衝撃吸収能力を有する防護面を備えたことを特徴とする前記のタンク用屋根防護構造を提供する。
本発明はさらに、前記索条は、平面視が縦横の格子状に張設する複数本の格子索条と、隣り合う前記格子索条相互間に張設する複数の副索条からなり、前記格子索条と前記副索条で格子状に囲まれる領域に衝撃吸収能力を有する防護面を備えたことを特徴とする前記のタンク用屋根防護構造を提供する。
本発明はさらに、前記索条は、タンク半径方向外方側に向けて下方に傾斜して取付けるか、或いはタンク半径方向外方側に向けて水平に取付けることを特徴とする前記のタンク用屋根防護構造を提供する。
本発明はさらに、隣り合う前記索条取付部材相互間に水平に張設する複数本の外周索条と、平行して隣り合う前記外周索条相互間に連結する複数の副索条からなり、前記外周索条と前記副索条で囲まれる領域に衝撃吸収能力を有する防護面を備えたことを特徴とする前記のタンク用屋根防護構造を提供する。
本発明はさらに、前記索条取付部材下部と前記側壁頂部との間に、圧縮復元性を有する緩衝部材を有することを特徴とする前記のタンク用屋根防護構造を提供する。
本発明はさらに、前記防護面が金網であることを特徴とする前記のタンク用屋根防護構造を提供する。
本発明のタンク用屋根防護構造は、コンクリート側壁を備えた鋼製タンクの屋根板を台風や竜巻等の自然現象による不測の飛来物の衝突から防護することが可能なタンク用屋根防護構造である。
タンク用屋根防護構造9の第1事例の説明図である。 タンク用屋根防護構造9の第2事例の説明図である。 索条取付部材8に索条17、22を取付ける事例を示す説明図である。 支柱11の詳細構造の事例を示す説明図である。 索条17、22と副索条14とで囲まれる領域に金網10を設ける構造の事例を示す説明図である。
本発明に係るタンク用屋根防護構造の実施形態例について図1から図5を参照しながら説明する。なお、本発明は下記の実施形態にのみ限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で下記の構成要素の省略または付加、構成要素の形状等の実施形態の変更を加えることが出来るのはもちろんである。また、図は概略を示すもので、一部のみを描き詳細構造は省略した。
図1は、本発明に係るタンク用屋根防護構造9を有するコンクリート製の側壁3bを備えた固定屋根式の鋼製タンク1の第1事例であって、左側は断面を、右側は一部透視部分(点線)を含む外側面図である。1はタンク、2は地盤、3は外槽、4は内槽、5は貯蔵液を示す。
前記タンク1は、金属製の内槽4と該内槽4を囲繞して配設されるコンクリート製の外槽3とを備えた構造である。
前記外槽3は、前記コンクリート製の底版3aと、前記内槽4の側板4bを囲繞するプレストレストコンクリート製の側壁3bとからなる構造である。
前記内槽4は、地盤2上に打設したコンクリート製の底版3a上に設置され、金属製の底板4aと、該底板4a上に立設した筒体状の金属製の側板4bと、該側板4bの上端縁に接続して上部を被覆する金属製の屋根板6とからなる構造であり、側板4b頂部には、トップアングル7が設置されている。
内槽4の貯蔵液5が石油等の可燃性危険物の場合、内槽4の側板4b上部と屋根板6外周縁の溶接接合部は、火災等により内槽4内部の圧力が異常に昇圧した際に、前記屋根板6の溶接接合部が破断し、当該破断部から内槽4外へ圧力が放出される放爆構造6Aとなっている。
前記内槽4は、前記屋根板6の上方の全体又は大部分を覆い、竜巻や台風で飛散した飛来物の衝突から前記屋根板6を防護するタンク用屋根防護構造9を備えている。
前記タンク用屋根防護構造9は、コンクリート製の側壁3bを備えた鋼製のタンク1において、前記タンク1の内槽4の底板4a中心に立設し、該底板4a上面から屋根板6上方までの高さを有する支柱11と、前記側壁3bの上部の同一円周ほぼ等間隔に離隔して取付ける複数の索条取付部材8と、前記索条取付部材8から前記支柱11の上部12及び又は他の前記索条取付部材8間に亘り張設する複数本の索条17と、前記索条17、17相互間に配設する衝撃吸収能力を有する防護面9aとを備え、前記コンクリート製の側壁3bより上部に突出する前記鋼製の内槽4の上部を飛来物から防護する。
前記索条17は、平面視が前記支柱11を中心として放射状に張設する複数本の放射索条17aと、隣り合う前記放射索条17a相互間に張設する複数の副索条14aからなり、前記放射索条17aと前記副索条14aで囲まれる領域に衝撃吸収能力を有する防護面9aを備える。
また、前記タンク1の外周方向において隣り合う各々の前記索条取付部材8、8相互間に防護面9cを設置する。
図1の事例では、底板4a中心から屋根板6上方に向かって支柱11を立設し、該支柱11の上部12に設けた頂板12a等から放射状に複数のワイヤーやロープ等からなる放射索条17aを、コンクリート製の側壁3b上面に立設した索条取付部材8の上部に設けた取付孔16に通した取付部材26を介して連結し、均等に分散させて張設している。取付部材26は、図3に示すようなシャックル等を使用する。
前記索条取付部材8は、平板や角材、円柱等の形状とし、側壁3b上部にアンカーボルト20等で固定し、不測の飛来物が索条取付部材8に衝突した際に外れない構造とする。
上記取付構造は一例であり、例えば、前記側壁3bに前記索条17を取付ける環や半円形状の索条取付部材8を直接取付ける構造としても良い。また、索条取付部材8に索条17の一端を直接巻き付けて固定する構造としても良い。
図2は、本発明に係るタンク用屋根防護構造を有するコンクリート製の側壁3bを備えた固定屋根式の鋼製タンク1の第2事例であって、左側は断面を、右側は一部透視部分(点線)を含む外側面図である。以下、図1と同じ構成については説明を省略する。
前記索条17は、平面視が縦横の格子状に張設する複数本の格子索条17bと、隣り合う前記格子索条17b相互間に張設する複数の副索条14bからなり、前記格子索条17bと前記副索条14bで格子状に囲まれる領域に衝撃吸収能力を有する防護面9aを備える。
前記索条17は、図1のようにタンク半径方向外方側に向けて下方に傾斜して取付けるか、或いは図2のようにタンク半径方向外方側に向けて水平に取付ける。
図1の場合は、支柱11の放射索条17a取付部の高さが、前記索条取付部材8の放射索条17a取付部の高さよりも高くなるように設計する。
また、図2の場合は、支柱11の放射索条17a取付部の高さが、前記索条取付部材8の放射索条17a取付部の高さと同じになるように設計する。
また、図2のタンク用屋根防護構造9は、隣り合う前記索条取付部材8相互間に水平に張設する複数本の外周索条22と、平行して隣り合う前記外周索条22相互間に連結する複数の副索条14cからなり、前記外周索条22と前記副索条14cで囲まれる領域に衝撃吸収能力を有する防護面9bを備える。
前記索条取付部材8は、上端部に取付孔16aを有し、該取付孔16aに取付部材26aを取付け、当該取付部材26aに索条17を取付ける。
また、前記取付孔16a近傍に取付孔16bを有し、該取付孔16bに取付部材26bを取付け、当該取付部材26bに上部の外周索条22aの一端を取付ける。
さらに、前記索条取付部材8は、前記取付孔16bの下方に取付孔16cを有し、該取付孔16cに取付部材26cを取付け、当該取付部材26cに下部の外周索条22bの一端を取付ける。
取付部材26は、図3に示すようなシャックル等を使用する。
なお、前記外周索条22は、索条取付部材8の高さ方向における上下部だけでなく、複数段設けても良い。
本発明のタンク用屋根防護構造9は、前記防護面9a、9b、9cとして金網10a、10b、10cを使用する金網構造体10とする。
該金網構造体10に使用する金網10a、10b、10cは、飛来物の衝撃に耐え得る変形性能を有するものとする。
なお、前記防護面9a、9b、9cは、金網10a、10b、10c以外にも、例えば、ハニカムプレート、パンチングメタル、エキスパンドメタル等の軽量で強度を有す部材を採用することが可能である。
屋根板6上面に前記タンク用屋根防護構造9を設置することにより、台風や竜巻により不測の飛来物が内槽4の屋根板6に向かって飛来してきた場合に、該飛来物による衝撃力を前記タンク用屋根防護構造9にて吸収し、該タンク1の屋根板6を含むコンクリート製側壁より上部に突出する前記鋼製の内槽4の上部に直接大きな衝撃力が加わることを防止することができる。
タンク用屋根防護構造9を金網や索条等の比較的軽量な部材を用いて構成し、タンク用屋根防護構造9の荷重を屋根板6で負担することなく、コンクリート製の側壁3bで安定して支持できるため、屋根板6や側板4bの板厚を厚くする必要がない。
また、内槽4内の圧力が急激に上昇する異常時において、前記タンク用屋根防護構造9と前記屋根板6との間に十分な空間Sを有しているため、放爆性能を阻害することなく、危険物を貯蔵する内槽4の爆発的破壊を防止することができる。
図3は、索条取付部材8の取付孔16に取付部材26を取付け、当該取付部材26に索条17、22を取付ける事例を示す説明図である。(a)は図1のA部の拡大図で、(b)は図2のB部の拡大図である。
(a)の事例では、底板4aの中心から屋根板6上方に向かって支柱11を立設し、該支柱11の上部12に設けた頂板12a等から放射状に傾斜して張設する複数のワイヤーやロープ等からなる放射索条17aの一端を、コンクリート製の側壁3b上面に立設した索条取付部材8上端部の取付孔16aに通した取付部材26aに取付ける。
(b)の事例では、前記支柱11の上部12に設けた頂板12a等から格子状に水平に張設する複数のワイヤーやロープ等からなる格子索条17bの一端を、前記索条取付部材8上端部の取付孔16aに通した取付部材26aに取付ける。
また、前記索条取付部材8の上部と下部に取付孔16bと取付孔16cを設け、該取付孔16bと取付孔16cにそれぞれ取付部材26b、26cを取付け、当該取付部材26b、26cにそれぞれ上部の外周索条22a、下部の外周索条22bを取付ける。
前記放射索条17a、格子索条17b、外周索条22は、取付部材26に挿通した後、折り返した先が2本揃えられて締結部材13で締結される。
取付部材26は、図3に示すようなシャックル等を使用する。
なお前記索条取付部材8は、図3に示すようなH形鋼やC形鋼等で形成する。
図3の事例では、前記索条取付部材8下部と前記側壁3b上面との間に、圧縮復元性を有する緩衝部材8aを有することを特徴とする。
前記側壁3b上面と索条取付部材8下部との接合部に圧縮復元性を有する緩衝部材8aを介装し、該緩衝部材8aを索条取付部材8下部に取付けた押さえ板19で押さえる構造とし、該押さえ板19をアンカーボルト20とナット21で側壁3b上面と着脱自在に固定するとともに、緩衝部材8aを側壁3b上面に密接させて固定する。
また、必要に応じて、前記押さえ板19a上表面と前記索条取付部材8側面間に、リブ板27を設け、溶接で固定する。
緩衝部材8aは、難燃性ウレタンフォーム等の連続発泡体で構成する。
側壁3bと索条取付部材8相互の接合部に衝突荷重を軽減する緩衝部材8aを介装した構造とすることにより、接合部に作用する前記衝突荷重を当該緩衝部材8aで吸収し、地上式タンク1の側壁3bや屋根板6を確実に防護することが可能である。
また、側壁3bと索条取付部材8相互の接合部をアンカーボルト20とナット21等で着脱自在構造とすることにより、タンク用屋根防護構造9を側壁3bから取り外し、タンク1の側壁3bや屋根板6等のメンテナンスを容易に行うことができる。
図4は、図1又は図2のC部の拡大図で、支柱11の詳細構造の事例を示す説明図である。
前記支柱11は、前記屋根板6上部に設けたクラウンプレート25を貫通して設け、前記屋根板6上方までの高さを有し、該支柱11の上部12に設けた頂板12aとを備える。該頂板12aは、同一円周に複数の索条取付孔12a1を有している。この索条取付孔12a1に取付部材26aを挿通し、該取付部材26aに放射索条17aを挿通した後、折り返した先が2本揃えられて締結部材13aで締結される。
取付部材26aは、図4に示すようなシャックル等を使用する。
前記クラウンプレート25の下方で、かつ前記支柱11の半径方向外側面にリブプレート23を溶接等で固定し、該リブプレート23と屋根板6裏面の屋根骨24をガセットプレート28を介してボルト・ナット29で係合する。
上記支柱11の構造は事例であり、様々な構造を採用することが可能である。
底板4aの上面に立設する支柱11上にタンク用屋根防護構造9を設置することにより、該タンク用屋根防護構造9の荷重を屋根板6で負担することがなく、該屋根板6を支持する側板4b等の板厚を厚くする必要がない。
台風や竜巻により不測の飛来物がタンク1の屋根板6に向かって飛来してきた場合に、該飛来物による衝撃力を支柱11を介して基礎2と底板4aで負担するため、屋根板6に直接大きな衝撃力が加わることを防止することができる。
図5は、(a)放射索条17a、17a相互間、(b)外周索条22a、22b相互間に副索条14を取付け、該副索条14に金網10a又は10bを連結する構造の事例を示す斜視図である。
(a)の副索条14aは、隣り合う前記放射索条17aと放射索条17a間に複数本張設する。
また、隣り合う前記格子索条17bと格子索条17b間に張設する複数の副索条14bを張設する場合も同様とする。
(b)の副索条14cは、上下方向において隣り合う上部の外周索条22aと下部の外周索条22b間に複数本張設する。
前記副索条14は、各両端部を前記索条17又は22に巻き回して折り返した後、折り返した先が2本揃えられて締結部材13で締結される。
前記副索条14は、飛来物の衝突から屋根板6を防護できるように、ワイヤーや針金材等の強度部材で形成する。なお、前記索条17又は22と副索条14の素材は同じものでも良い。
前記副索条14と金網10a、10bは、コイル状の連結部材18等で連結される。
前記副索条14、連結部材18等の構造は、前記構造に限定されるものではない。
前記副索条14の両端部にリング状部材を設け、該リング状部材に前記索条17又は22を挿通した後、索条17又は22の一端を索条取付部材8に固定する構造としても良い。
また、前記リング状部材の一部に切り欠き部を設け、該切り欠き部から索条17、22を前記リング状部材の中に挿通した後、切り欠き部を溶接等で固定する構造としても良い。
さらに、前記連結部材18は、コイル状ではなく、リング状や鉤状等の連結部材18としても良い。
タンク用屋根防護構造9をこのような構造とすることにより、内槽4の屋根板6に向かって飛来物が衝突した場合に、前記屋根板6上方に張設する索条17、17相互間に取付ける副索条14aと金網10aとで衝撃力を吸収するため、屋根板6に伝わる衝撃を緩和し、屋根板6が飛来物の衝突によって破壊することを防止することが可能である。
また、コンクリート製の側壁3bで囲繞されていない側板4b上部の外周部に張設する外周索条22、22相互間に取付ける副索条14cと金網10bとで衝撃力を吸収するため、前記側板4b上部に伝わる衝撃を緩和し、側板4b上部が飛来物の衝突によって破壊することを防止することが可能である。
タンク用屋根防護構造9を索条や金網等の比較的軽量な部材で構成することにより、索条や金網をタンク1から取り外し、屋根板6等のメンテナンスを容易に行うことができる。かつ、放射索条17a又は格子索条17bを張設する高さを調整し、屋根板6上面からタンク用屋根防護構造9までの離隔距離を確保することが容易で、屋根部の放爆性能を確保することができる。
なお、金網10aの下に衝撃吸収部材15(図示しない)を設ける構造としても良い。
前記金網10aの下にさらに衝撃吸収部材15を設置することにより、前記屋根板6に向かって飛来物が飛来した場合に、前記金網10aや副索条14とともに、前記衝撃吸収部材15が衝撃を吸収するため、衝撃吸収性能が向上し、屋根板6に伝わる衝撃をさらに緩和し、屋根板6が飛来物の衝撃によって変形することをより確実に防止することが可能である。
前記衝撃吸収部材15としては、ばねやエアバッグ等を使用する。
本発明のタンク用屋根防護構造は、コンクリート製の側壁を備えた固定屋根式の鋼製タンクだけでなく、コンクリート製の側壁を有する種々のタンク、その他の構造物の屋根構造に幅広く使用することが可能である。
また前記屋根構造は、新設、既設の構造物を問わず採用することが可能である。

1 タンク
2 地盤
3 (コンクリート製の)外槽
3a 底版
3b 側壁
4 (金属製の)内槽
4a 底板
4b 側板
5 貯蔵液
6 屋根板
7 トップアングル
8 索条取付部材
8a 緩衝部材
9 タンク用屋根防護構造
9a、9b、9c 防護面
10 金網構造体
10a、10b、10c 金網
11 支柱
12 支柱上部
12a 頂板
12a1 索条取付孔
13a、13b、13c 締結部材
14a、14b、14c 副索条
15 衝撃吸収部材
16a、16b、16c 取付孔
17 索条
17a 放射索条
17b 格子索条
18 連結部材
18a コイル状の連結部材
19 押さえ板
20 アンカーボルト
21 ナット
22 外周索条
22a 上部の外周索条
22b 下部の外周索条
23 リブプレート
24 屋根骨
25 クラウンプレート
26a、26b、26c 取付部材
27 リブ板
28 ガセットプレート
29 ボルト・ナット

S 空間
6A 放爆構造


Claims (7)

  1. コンクリート製の側壁を備えた鋼製のタンクにおいて、前記タンクの内槽の底板中心に立設し、該底板上面から屋根板上方までの高さを有する支柱と、前記側壁の上部の同一円周ほぼ等間隔に離隔して取付ける複数の索条取付部材と、前記索条取付部材から前記支柱の上部及び又は他の前記索条取付部材間に亘り張設する複数本の索条と、前記索条相互間に配設する衝撃吸収能力を有する防護面とを備え、前記コンクリート製の側壁より上部に突出する前記鋼製の内槽の上部を飛来物から防護することを特徴とするタンク用屋根防護構造。
  2. 前記索条は、平面視が前記支柱を中心として放射状に張設する複数本の放射索条と、隣り合う前記放射索条相互間に張設する複数の副索条からなり、前記放射索条と前記副索条で囲まれる領域に衝撃吸収能力を有する防護面を備えたことを特徴とする請求項1に記載のタンク用屋根防護構造。
  3. 前記索条は、平面視が縦横の格子状に張設する複数本の格子索条と、隣り合う前記格子索条相互間に張設する複数の副索条からなり、前記格子索条と前記副索条で格子状に囲まれる領域に衝撃吸収能力を有する防護面を備えたことを特徴とする請求項1に記載のタンク用屋根防護構造。
  4. 前記索条は、タンク半径方向外方側に向けて下方に傾斜して取付けるか、或いはタンク半径方向外方側に向けて水平に取付けることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のタンク用屋根防護構造。
  5. 隣り合う前記索条取付部材相互間に水平に張設する複数本の外周索条と、平行して隣り合う前記外周索条相互間に連結する複数の副索条からなり、前記外周索条と前記副索条で囲まれる領域に衝撃吸収能力を有する防護面を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のタンク用屋根防護構造。
  6. 前記索条取付部材下部と前記側壁頂部との間に、圧縮復元性を有する緩衝部材を有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のタンク用屋根防護構造。
  7. 前記防護面が金網であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のタンク用屋根防護構造。
JP2018226911A 2018-12-03 2018-12-03 タンク用屋根防護構造 Active JP7223397B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018226911A JP7223397B2 (ja) 2018-12-03 2018-12-03 タンク用屋根防護構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018226911A JP7223397B2 (ja) 2018-12-03 2018-12-03 タンク用屋根防護構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020090800A JP2020090800A (ja) 2020-06-11
JP7223397B2 true JP7223397B2 (ja) 2023-02-16

Family

ID=71013077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018226911A Active JP7223397B2 (ja) 2018-12-03 2018-12-03 タンク用屋根防護構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7223397B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016164352A (ja) 2015-03-06 2016-09-08 三菱重工業株式会社 飛来物防護設備
JP2017179851A (ja) 2016-03-30 2017-10-05 東亜グラウト工業株式会社 飛来物防護バリア
JP2018178546A (ja) 2017-04-13 2018-11-15 株式会社安部日鋼工業 コンクリート壁一体型鋼製タンクの製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0218066U (ja) * 1988-07-14 1990-02-06
JP2500409B2 (ja) * 1992-04-17 1996-05-29 株式会社新潟鉄工所 分割タンクの屋根構造および屋根施工方法
JPH10196160A (ja) * 1997-01-17 1998-07-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 煙突工事方法及びその防護装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016164352A (ja) 2015-03-06 2016-09-08 三菱重工業株式会社 飛来物防護設備
JP2017179851A (ja) 2016-03-30 2017-10-05 東亜グラウト工業株式会社 飛来物防護バリア
JP2018178546A (ja) 2017-04-13 2018-11-15 株式会社安部日鋼工業 コンクリート壁一体型鋼製タンクの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020090800A (ja) 2020-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8464479B2 (en) Structural system with high absorption capacity to impactive and impulsive loads
US20050204684A1 (en) Structural joint connection providing blast resistance and a beam-to-beam connection resistant to moments, tension and torsion across a column
JP6504837B2 (ja) 膜状部材の支持方法及び膜状部材の支持構造
JP6008267B2 (ja) 鋼製タンクのプレハブコンクリート防液堤
JP2009013743A (ja) コンクリート系防護柱構造及び防護柱構造物
JP7223397B2 (ja) タンク用屋根防護構造
JP5960934B1 (ja) 飛行体の落下に対する防護建造物
JP6775313B2 (ja) 飛来物防護バリア
JP2015081413A (ja) 防護柵
CN206053392U (zh) 超高层临边悬挑硬质防护结构
JP7304609B2 (ja) 飛来物防護機能を有するタンク用屋根構造
CN112031193A (zh) 一种拼接式建筑的抗震结构
JP6517050B2 (ja) 飛来物防護設備
JP6766307B2 (ja) 土嚢防護構造体
JP2020506312A (ja) 航空機墜落から建物を保護する保護システム
JP2010168833A (ja) 落石等防護柵
JP6535080B2 (ja) 津波漂流物防護柵
CN108222629A (zh) 抗爆抗冲击防护墙及其制备方法
KR101475733B1 (ko) 에너지 소산 시스템 및 이를 이용한 낙석방지 울타리
JPH07119489B2 (ja) 衝撃力吸収構造体およびその施工法
US20070214951A1 (en) Blast protection system
JP5688611B1 (ja) 耐震補強装置
EP2712961A1 (en) Netting for a slope stabilization system or for a protection kit against landslides
JP6523075B2 (ja) 落石防護柵
KR102612434B1 (ko) 콘크리트 구조물의 충격 흡수를 위한 모듈형 댐핑장치 및 이를 이용한 시공방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221014

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221115

R155 Notification before disposition of declining of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R155

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7223397

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150