JP7222513B2 - 硬質表面洗浄剤組成物、微生物又は菌叢凝塊の除菌方法、洗浄機における菌叢凝塊の発生防止方法、洗浄機による硬質表面を有する物品の洗浄方法及び除菌剤 - Google Patents
硬質表面洗浄剤組成物、微生物又は菌叢凝塊の除菌方法、洗浄機における菌叢凝塊の発生防止方法、洗浄機による硬質表面を有する物品の洗浄方法及び除菌剤 Download PDFInfo
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Description
本発明の硬質表面洗浄剤組成物は、塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含み、硬質表面を有する物品を洗浄する洗浄機に用いられ、上記物品を洗浄し、かつ、洗浄機内の菌叢凝塊の発生を防止又は洗浄機内に存在する菌叢凝塊を除菌することを特徴とする。
本明細書中、硬質表面洗浄剤組成物を、単に洗浄剤組成物ともいう。
本発明の洗浄剤組成物は、硬質表面を有する物品を洗浄する洗浄機に用いられる。本発明の洗浄剤組成物は、洗浄機による硬質表面を有する物品の洗浄、及び、洗浄機内の菌叢凝塊の発生防止又は洗浄機内に存在する菌叢凝塊を除菌するために有用である。
微生物又は菌叢凝塊の除菌には、該微生物又は菌叢凝塊を低減させること、除去することが含まれる。
塩素剤(A)は、メイオサーマス属及びテピジモナス属の微生物に対して除菌力を有する。一方、自動食器洗浄機等の洗浄機内に菌叢凝塊が形成されると、微生物は汚れや有機物に保護されて、塩素剤による除菌効果が低減される。菌叢凝塊の除菌には、有機物等を除去して菌叢凝塊内部の微生物を露出させて除菌剤と接触しやすくさせて、その除菌効果を発揮させることが重要であり、このためには洗浄剤組成物が除菌力に加えて洗浄力が良好である必要がある。本発明の洗浄剤組成物は、塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含むことにより、上記微生物に対する除菌力に加えて洗浄力が良好である。従って、本発明の洗浄剤組成物は、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む菌叢凝塊の発生防止又は除菌に有用である。例えば本発明の洗浄剤組成物を、上記微生物を含む菌叢凝塊が存在する洗浄機に使用して、該菌叢凝塊に作用させることにより、該菌叢凝塊の除菌が可能となる。また、洗浄剤組成物を洗浄機内の上記微生物に作用させることにより、該微生物を除菌することができる。本発明の洗浄剤組成物は、上記の微生物を含む菌叢凝塊が存在する洗浄機用の洗浄剤組成物として好適である。
塩素剤(A)は、これらの微生物に対して除菌力を有することから、本発明の洗浄剤組成物は、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種に加えて、上記の少なくとも1種の微生物を含む菌叢凝塊の発生防止又は除菌に有用である。本発明の洗浄剤組成物は、上記の微生物を含む菌叢凝塊が存在する洗浄機用の洗浄剤組成物として好適である。
本発明の洗浄剤組成物は洗浄力及び微生物に対する除菌力を有することから、菌叢凝塊が存在する洗浄機に好適に用いられ、硬質表面を有する物品を洗浄しながら、菌叢凝塊を除菌することが可能となる。
1.3≦{(50×有効塩素濃度×HClOの存在比率(%)/100(%))+(有効塩素濃度×ClO-の存在比率(%)/100(%))}/pH≦175.6 (1)
本明細書中、洗浄剤組成物の0.1重量%水溶液の有効塩素濃度、次亜塩素酸の存在比率、次亜塩素酸イオンの存在比率及びpHは、25℃の当該水溶液の有効塩素濃度、次亜塩素酸の存在比率、次亜塩素酸イオンの存在比率及びpHである。
0.1重量%水溶液のpHが8以上であると、洗浄剤組成物の洗浄力が向上する。また、塩素ガス発生の危険性が低減するため安全性の観点からも好ましい。
硬質表面を有する物品を洗浄する洗浄機内で、塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含む溶液を、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物又はこれを含む菌叢凝塊に作用させることを特徴とする、上記微生物又はこれを含む菌叢凝塊の除菌方法。
硬質表面を有する物品を洗浄する洗浄機において、上記物品の洗浄に塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含む溶液を使用することを特徴とする、上記洗浄機におけるメイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む菌叢凝塊の発生防止方法。
硬質表面を有する物品を洗浄する洗浄機により上記物品を洗浄する方法であって、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む菌叢凝塊が存在する洗浄機において、塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含む溶液により、硬質表面を有する物品を洗浄することを特徴とする洗浄機による硬質表面を有する物品の洗浄方法。
本発明の微生物又はこれを含む菌叢凝塊の除菌方法、洗浄機における菌叢凝塊の発生防止方法、及び、洗浄機による硬質表面を有する物品の洗浄方法においては、上記塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含む溶液が、上記の本発明の硬質表面洗浄剤組成物又はその水溶液であることが好ましい。
塩素剤(A)は、メイオサーマス属及びテピジモナス属の微生物に対して除菌力を有する。本発明の除菌剤は、塩素剤(A)を含み、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物の除菌剤として使用される。
本発明の除菌剤は、バシラス・セレウス種、テピジフィルス属、リシニバシラス属及びディフェリソマ属の微生物に対して除菌力を有し、これらの微生物の除菌にも有用である。
塩素剤(A)は、メイオサーマス属の微生物及びテピジモナス属の微生物に対して、除菌力を有する。本発明の除菌剤は、好ましくは塩素剤(A)を有効成分として含む。
バシラス・セレウス種、テピジフィルス属、リシニバシラス属及びディフェリソマ属の微生物は、それぞれ1種であってもよく、2種以上であってもよい。
テピジフィルス属の微生物として、テピジフィルス・サクシナチマンデンス、テピジフィルス・サーモフィルス等が挙げられる。リシニバシラス属の微生物として、リシニバシラス・フシフォルミス、リシニバシラス・ボロニトエランス、リシニバシラス・グレソリヴォランス、リシニバシラス・マクロイデス、リシニバシラス・マシリエンシス、リシニバシラス・オディッセイ、リシニバシラス・パルビボロニカピエンス、リシニバシラス・シンデュリエンシス、リシニバシラス・スフェリクス、リシニバシラス・シラニリティクス等が挙げられる。ディフェリソマ属の微生物として、ディフェリソマ・キャミニ、ディフェリソマ・パレオコリエンス等が挙げられる。
除菌剤に使用される塩素剤(A)には、上記の塩素剤をそのまま使用することができるが、後述する被覆剤で被覆された又はカプセルに封入された塩素剤、打錠された又は造粒された塩素剤を使用することもできる。
本発明の除菌剤の形態は特に限定されず、固体、液体のいずれの形態であってもよく、有効成分として使用される塩素剤(A)の形態により適宜選択することができる。
本発明の除菌剤により上記微生物を除菌する方法は特に限定されず、除菌剤を上記微生物に作用させればよい。除菌剤を微生物に作用させる方法としては、除菌剤又はその溶液を微生物に接触させればよい。除菌剤又はその溶液をミスト状にして、該ミスト状の除菌剤又はその溶液を微生物に接触させてもよい。
本発明の除菌剤は、そのまま上記微生物の除菌に使用することができる他、洗浄剤組成物等に上記微生物の除菌剤として配合して使用することもできる。
本発明の洗浄剤組成物は、洗浄力及び微生物に対する除菌力を有するため、上記物品の洗浄及び洗浄機内の菌叢凝塊の発生防止又は洗浄機内に存在する菌叢凝塊の除菌のために使用され得る。
塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)は、それぞれ1種用いてもよく、2種以上を使用してもよい。本発明の洗浄剤組成物に、上述した本発明の除菌剤を配合することもできる。
菌叢凝塊の一例として、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む菌叢凝塊が挙げられる。メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む菌叢凝塊は、赤色系統又は橙色系統のものが多い傾向がある。本発明の洗浄剤組成物は、メイオサーマス属及びテピジモナス属の微生物に対して除菌力を有し、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む菌叢凝塊の発生防止又は除菌に好適に使用される。
一態様において、本発明の洗浄剤組成物は、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む菌叢凝塊が存在する洗浄機に使用され、高い洗浄力及び該菌叢凝塊に対する除菌力を発揮する。
本発明の洗浄剤組成物は、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種、並びに、バシラス・セレウス種、テピジフィルス属、リシニバシラス属及びディフェリソマ属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む菌叢凝塊の発生防止又は除菌に好適に使用される。
メイオサーマス属、テピジモナス属、バシラス・セレウス種、テピジフィルス属、リシニバシラス属、ディフェリソマ属の微生物として、上述した微生物が挙げられる。
菌叢凝塊に上記微生物が存在することは、例えば、菌叢凝塊を形成する微生物群の16SrDNAのDNA配列解析により確認することができる。16SrDNAのDNA配列解析は、実施例に記載の方法で行うことができる。
本明細書中、洗浄剤組成物の各成分の含量(重量%)は、特に断らない場合には洗浄剤組成物中の純分の含量である。除菌剤についても同様である。
1.3≦{(50×有効塩素濃度×HClOの存在比率(%)/100(%))+(有効塩素濃度×ClO-の存在比率(%)/100(%))}/pH≦175.6 (1)
上記式(1)中の有効塩素濃度の単位はppmである。
本明細書中、上記式(1)中の{(50×有効塩素濃度×HClOの存在比率(%)/100(%))+(有効塩素濃度×ClO-の存在比率(%)/100(%))}を、除菌力指数ともいう。本明細書中、ppmは、重量ppmである。
洗浄剤組成物の0.1重量%水溶液の次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンの存在比率は、25℃における該水溶液中の次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンの存在比率(モル濃度比率)である。また、次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンの存在比率は、次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンの合計に対する、次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンの存在比率である。次亜塩素酸(HClO)は、水溶液中で次亜塩素酸イオン(ClO-)とプロトン(H+)に解離する。洗浄剤組成物の0.1重量%水溶液中の次亜塩素酸(HClO)及び次亜塩素酸イオン(ClO-)の存在比率(%)は、該水溶液のプロトン濃度[H+]、及び、次亜塩素酸の酸解離定数(pKa)から求められる上記反応の平衡定数(Ka)から、下記式(2)及び(3)により求められる。
(次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンの存在比率(25℃))
次亜塩素酸(HClO)の存在比率(%)=100×1/(1+Ka/[H+]) (2)
次亜塩素酸イオン(ClO-)の存在比率(%)=100(%)-HClOの存在比率(%) (3)
なお上記式中、[H+]=10-pH、Ka=10-pKa(25℃ではpKa=7.53)である。pHは、25℃におけるpHである。
上記より、上記式(2)は、以下のように表わすこともできる。
次亜塩素酸(HClO)の存在比率(%)=100×1/(1+10-7.53/10-pH)
次亜塩素酸(HClO)は、次亜塩素酸イオン(ClO-)と比較して、除菌力が高い。従って次亜塩素酸の存在比率が高いと、除菌力が高くなる。本発明のアルカリ剤を使用した洗浄剤組成物の水溶液のpHが高いと、洗浄力は高くなる傾向があるが、次亜塩素酸の存在比率が低くなる傾向があり、その結果除菌力が低下する傾向がある。本発明者らは、洗浄剤組成物がアルカリ剤を含有し、かつ、洗浄剤組成物の0.1重量%水溶液の有効塩素濃度、次亜塩素酸の存在比率、次亜塩素酸イオンの存在比率及びpHが、上記式(1)を満たすものであると、洗浄剤組成物の洗浄力及び除菌力(例えば、メイオサーマス属、テピジモナス属、バシラス・セレウス種、テピジフィルス属、リシニバシラス属及びディフェリソマ属の微生物に対する除菌力)が共に特に良好であること見出した。例えば、バシラス・セレウス種の微生物のような芽胞菌の除菌には、通常の微生物よりも高い除菌力が必要である。その0.1重量%水溶液の有効塩素濃度等が上記式(1)を満たすものであると、洗浄剤組成物の除菌力が向上することから、例えば、バシラス・セレウス種の微生物のような芽胞菌に対しても高い除菌力を発揮することができる。
また、キレート剤とキレート剤の塩が洗浄剤組成物の中で混在していてもよく、キレート剤が洗浄剤組成物に含まれている場合にその後にナトリウムイオン等が加えられることによって塩となっていてもよい。
上記高分子分散剤としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリアコニット酸、ポリイタコン酸、ポリシトラコン酸、ポリフマル酸、ポリマレイン酸、ポリメタコン酸、ポリ-α-ヒドロキシアクリル酸、ポリビニルホスホン酸、スルホン化ポリマレイン酸、マレイン酸-オレフィン共重合体、無水マレイン酸ジイソブチレン共重合体、無水マレイン酸スチレン共重合体、無水マレイン酸メチルビニルエーテル共重合体、無水マレイン酸エチレン共重合体、無水マレイン酸エチレンクロスリンク共重合体、無水マレイン酸アクリル酸共重合体、無水マレイン酸酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸アクリロニトリル共重合体、無水マレイン酸アクリル酸エステル共重合体、無水マレイン酸ブタジエン共重合体、無水マレイン酸イソプレン共重合体、無水マレイン酸と一酸化炭素から誘導されるポリ-β-ケトカルボン酸、イタコン酸、エチレン共重合体、イタコン酸アコニット酸共重合体、イタコン酸マレイン酸共重合体、イタコン酸アクリル酸共重合体、マロン酸メチレン共重合体、イタコン酸フマル酸共重合体、エチレングリコールエチレンテレフタレート共重合体、ビニルピロリドン酢酸ビニル共重合体、これらの金属塩等が挙げられる。
金属塩としては、例えば、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属の塩;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属の塩を挙げることができる。中でも、アルカリ金属の塩が好ましく、ナトリウム塩又はカリウム塩がより好ましい。
本発明における高分子分散剤としては、ポリアクリル酸塩、マレイン酸-オレフィン共重合体又はその塩が好ましく、ポリアクリル酸ナトリウム、マレイン酸-オレフィン共重合体又はそのナトリウム塩がより好ましい。
上記重量平均分子量は、リン酸緩衝溶液とアセトニトリルを展開溶媒とし、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーでポリアクリル酸を標準物質として求められる。
上記溶媒としては、水、有機溶媒等が挙げられる。有機溶媒としては、1~3価のアルコールを好適に用いることができ、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール等の1価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、グリセロール、ポリエチレングリコール等の2価又は3価の多価アルコール類等が挙げられる。
上記増量剤としては、硫酸ナトリウム(芒硝)等が挙げられる。
上記消泡剤としては、末端キャップ非イオン性界面活性剤、シリコーンオイル、ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
安息香酸塩として、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸カルシウム、安息香酸マグネシウム等が挙げられ、溶解性の観点から、好ましくは安息香酸ナトリウムである。
一態様において、本発明の洗浄剤組成物は、上記の微生物に加えて、エシェリヒア属の種の細菌等の微生物の除菌にも有用である。
本発明の微生物又は菌叢凝塊の除菌方法は、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物又はこれを含む菌叢凝塊の除菌方法である。本発明の微生物又は菌叢凝塊の除菌方法は、硬質表面を有する物品を洗浄する洗浄機内で、塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含む溶液を、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物又はこれを含む菌叢凝塊に作用させることを特徴とする。
本発明の洗浄機による硬質表面を有する物品の洗浄方法は、硬質表面を有する物品を洗浄する洗浄機により、上記物品を洗浄する方法であって、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む菌叢凝塊が存在する洗浄機において、塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含む溶液により、硬質表面を有する物品を洗浄することを特徴とする。
本発明の微生物又は菌叢凝塊の除菌方法及び本発明の洗浄機による硬質表面を有する物品の洗浄方法を、以下ではまとめて本発明の方法ともいう。本発明の方法は、上記微生物を含む菌叢凝塊が存在する洗浄機に好適に適用される。硬質表面を有する物品を洗浄する洗浄機及びその好ましい態様は、上記と同じである。本発明の微生物又は菌叢凝塊の除菌方法は、自動洗浄機内の微生物又は菌叢凝塊の除菌方法として好適である。本発明の洗浄機による硬質表面を有する物品の洗浄方法は、自動洗浄機による硬質表面を有する物品の洗浄方法として好適である。
塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)並びにこれらの好ましい態様は、上述した洗浄剤組成物と同様である。塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含む溶液を、除菌洗浄液ともいう。
塩素剤(A)を含まない洗浄剤組成物としては、上述した本発明の洗浄剤組成物において、塩素剤(A)を配合せずに製造した洗浄剤組成物が挙げられる。別途供給される塩素剤(A)には、上述した除菌剤や洗浄剤組成物に使用される塩素剤(A)を使用することができる。
洗浄剤組成物及び場合により使用される塩素剤(A)の供給方法等は特に限定されず、例えば、自動供給装置を利用してもよく、手動により投入してもよい。また、塩素剤(A)を含まない洗浄剤組成物と、別途供給される塩素剤(A)とを使用する場合には、当該洗浄剤組成物と塩素剤(A)とを分離された状態で含むカートリッジ洗浄剤も好適に使用される。
1.3≦{(50×有効塩素濃度×HClOの存在比率(%)/100(%))+(有効
塩素濃度×ClO-の存在比率(%)/100(%))}/pH≦175.6 (1)
上記除菌洗浄液の有効塩素濃度(ppm)、次亜塩素酸(HClO)の存在比率、次亜塩素酸イオン(ClO-)の存在比率及びpHは、25℃におけるものである。
上記式(1)及びその好ましい態様は、上述した洗浄剤組成物の場合と同じである。
上記式(1)を満たす除菌洗浄液は、洗浄力及び除菌力が良好である。上記除菌洗浄液を、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物、又は、これを含む菌叢凝塊に作用させることにより、該微生物又は該菌叢凝塊を効果的に除菌することができる。上記式(1)を満たす除菌洗浄液は、例えば、バシラス・セレウス種、テピジフィルス属、リシニバシラス属及びディフェリソマ属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物の除菌や、該微生物を含む菌叢凝塊の発生防止又は除菌にも好適に使用され得る。また、除菌洗浄液により、洗浄機内の硬質表面を有する物品(被洗物)を洗浄することにより、該物品の汚れの除去や上記微生物又は菌叢凝塊の除菌が可能となる。本発明の洗浄機による洗浄方法によれば、硬質表面を有する物品の蓄積汚れを除去することも可能となる。硬質表面を有する物品として、上述したものが挙げられる。除菌洗浄液は、本発明の効果を損なわない範囲で、上述した洗浄剤組成物に配合される成分を含んでいてもよい。
本発明の方法においては、除菌洗浄液の有効塩素濃度(ppm)、次亜塩素酸(HClO)の存在比率、次亜塩素酸イオン(ClO-)の存在比率及びpHが、上記式(1)を満たすものとなるように、使用する塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)の量等を適宜設定することが好ましい。
例えば、除菌洗浄液として上述した本発明の洗浄剤組成物を水で希釈した又は水に溶解させた洗浄剤水溶液を使用する場合、上記微生物の除菌効果及び洗浄効果の観点から、洗浄剤水溶液中の洗浄剤組成物の濃度は、0.01~0.7重量%が好ましく、0.03~0.5重量%がより好ましい。
塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含む溶液及びその好ましい態様は、上述した除菌洗浄液と同じである。上記洗浄機において、上記物品の洗浄に上記除菌洗浄液を使用することより、該洗浄機において上記微生物を含む菌叢凝塊の発生を防止することができる。
外食店の自動洗浄機内から菌叢凝塊を採取した。採取した菌叢凝塊を構成する微生物(菌叢凝塊構成菌)を、以下の方法で特定した。
外食店に設置された3つの食洗機内から菌叢凝塊を採取し、FastDNA SPIN Kit for Soil(MP biomedicals社製)を用いて菌叢凝塊からゲノムDNAを抽出した。抽出したゲノムDNAを鋳型として、27f及び1492r(いずれもプライマー名)のプライマーセットを用いたPCRにより、菌叢凝塊を構成する細菌群の16S rDNAを増幅した。増幅した16S rDNAはpMD20-T Vector(タカラバイオ社製)に組み込み、Escherichia coli DH5αに形質導入してクローンライブラリーを構築した。ライブラリーは、44~52クローンから構成され、16S rDNAの部分配列(上流側約500bp)を解析することによって同定した。
上記の食洗機から採取した菌叢凝塊には、メイオサーマス・ルーバー及びテピジモナス・タイワネンシスが含まれることが判明した。また、菌叢凝塊には、さらに下記の微生物の1種以上が含まれることが判明した。
メイオサーマス・シルバヌス、メイオサーマス・タイワネンシス、テピジモナス・フォンティカルディ、テピジフィルス・サクシナチマンデンス、バシラス・セレウス、ディフェリソマ・キャミニ、リシニバシラス・フシフォルミス
上記の微生物は菌叢凝塊に含まれる主な微生物であるが、上記以外に、大腸菌(エシェリシア・コリ)、黄色ブドウ球菌、サルモネラ、乳酸菌、カビ等の微生物も含まれた。
表1~2に示す成分を、表に示す割合となるように配合し、混合又は加温溶解することにより実施例1~22の各組成物を製造した。
表3に示す成分を、表に示す割合となるように配合し、加温溶解することにより比較例1~6の各組成物を製造した。
表1~3中の各成分の重量%は、次亜塩素酸ナトリウム以外は、組成物に対する各成分の純分の割合(重量%)である。次亜塩素酸ナトリウムは、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液の配合割合(重量%)である。
<pHの測定>
各組成物の0.1%水溶液を調製し、pHメーターを用いてpH(25℃)を測定した。各組成物の0.1%水溶液のpHを、表1~2に示した。
各組成物の0.1%水溶液の有効塩素濃度(25℃)を、下記に示すヨウ素滴定法で測定した。表1~2に結果を示した。
(1)純水で0.1%水溶液に希釈した試料(実施例の組成物)の水溶液100gを秤量し、ヨウ化カリウムを5g加え、充分に撹拌した。
(2)上記水溶液に氷酢酸を10mL添加した。
(3)均一に混合した後、N/100チオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定した。
(4)溶液の色が淡黄色から無色になった点を終点とした。
(5)終点のチオ硫酸ナトリウム水溶液の滴下量から、下記式(4)により有効塩素濃度を計算した。
有効塩素濃度(ppm)=N/100チオ硫酸ナトリウム水溶液の滴下量(mL)×3.546 (4)
HClOの存在比率(%)=100×1/(1+Ka/[H+])
ClO-の存在比率(%)=100-HClOの存在比率(%)
上記式中、[H+]=10-pH(pH=-log10[H+])、Ka=10-pKa(pKa=7.53(25℃))である。
各組成物について、0.1%組成物水溶液の有効塩素濃度(ppm)、次亜塩素酸の存在比率及び次亜塩素酸イオンの存在比率から、除菌力指数を下記式により計算した。
除菌力指数={(50×有効塩素濃度×HClOの存在比率(%)/100(%))+(有効塩素濃度×ClO-の存在比率(%)/100(%))}
各組成物について、上記で求めた除菌力指数を、組成物の0.1%水溶液のpHで除した値(除菌力指数/pH(0.1%水溶液、25℃))を表1~2に示す。
<洗浄力試験>
90gの精製水に小麦粉を10g、卵黄を70g、ラードを3g及び牛脂を35g加えてよく撹拌して溶解させた。得られた混合物を複合汚れとして試験に供した。この複合汚れ1gを、グラスの内側に塗り広げ、室温で乾燥させたものを洗浄試験用試料とした。使用したグラスは、強化ソーダガラス製のものである。
(洗浄条件)
洗浄力の試験は、洗浄工程において、自動食器洗浄機内の水量に対して各組成物の濃度が0.1%となるように、組成物を投入して洗浄液とし、自動食器洗浄機を用いて洗浄試験用試料を洗浄してその外観を目視で評価することにより行った。
自動食器洗浄機として、ホシザキ製ドアタイプの洗浄機(型番JW-650UF)を用い、洗浄条件は洗浄時間60秒、洗浄温度60℃、すすぎ時間8秒、すすぎ温度80℃とした。洗浄水には、水道水を用いた。
(洗浄力の評価基準)
組成物の洗浄力を次のように評価した。
◎:全く汚れの付着が見られない。
○:ほとんど汚れの付着は見られない。
△:薄い曇り状の汚れが見られる。
×:明らかな汚れの残留が見られる。
被検菌を60℃で栄研化学株式会社製普通ブイヨン培地で24時間培養したものを菌液とした。各試料(上記で製造した組成物)をイオン交換水で0.1%に希釈し60℃に加温したものを菌液と99対1の比率(体積比)で混合して、試料添加菌液とした。15秒反応後、滅菌済みチオ硫酸Naを含むpH7の緩衝液で試料添加菌液を中和し、中和後の試料添加菌液を生理食塩水で段階希釈した。この希釈液1000μLと日本製薬株式会社製標準寒天培地30mLを、プレートに加えた。プレートを60℃で48時間インキュベートした後、コロニー形成単位(CFU)をカウントした。対照と試料のlog10CFUの差(対照のlog10CFU-試料のlog10CFU)から、組成物の被検菌に対する除菌力を次のように評価した。対照には60℃のイオン交換水を用いた。対照と試料のlog10CFUの差(対照のlog10CFU-試料のlog10CFU)を、Δlog10CFUと記載する。
(除菌力の評価基準)
◎:Δlog10CFUが5以上の除菌効果
○:Δlog10CFUが3以上、5未満の除菌効果
△:Δlog10CFUが1以上、3未満の除菌効果
×:Δlog10CFUが1未満の除菌効果
(1)菌叢凝塊構成菌(試験例1の外食店の自動洗浄機内の菌叢凝塊から採取したもの)
(2)大腸菌(NBRC3972)
(3)バシラス・セレウス(ATCC14579)
(4)テピジフィルス・サクシナチマンデンス(4BON株)
(5)テピジモナス・タイワネンシス(NBRC104868)
(6)メイオサーマス・ルーバー(NBRC106122)
(7)メイオサーマス・タイワネンシス(RP株)
(8)テピジモナス・フォンティカルディ(PL17株)
(9)リシニバシラス・フシフォルミス(CL11株)
(10)ディフェリソマ・キャミニ(S3R1株)
除菌力(1):菌叢凝塊構成菌(試験例1の外食店の自動洗浄機内の菌叢凝塊から採取したもの)
除菌力(2):大腸菌(NBRC3972)
除菌力(3):バシラス・セレウス(ATCC14579)
除菌力(4):テピジフィルス・サクシナチマンデンス(4BON株)
除菌力(5):テピジモナス・タイワネンシス(NBRC104868)
除菌力(6):メイオサーマス・ルーバー(NBRC106122)
除菌力(7):メイオサーマス・タイワネンシス(RP株)
除菌力(8):テピジモナス・フォンティカルディ(PL17株))
除菌力(9):リシニバシラス・フシフォルミス(CL11株)
除菌力(10):ディフェリソマ・キャミニ(S3R1株)
表4に示す成分を、表に示す割合となるように配合し、混合することにより実施例23~25の各組成物を製造した。
各組成物を製造後すぐに、組成物の0.1%水溶液を調製し、上記の方法でpH及び有効塩素濃度を測定した。また、上記と同じ方法で洗浄力及び除菌力の評価を行った。結果を表4に示す。さらに、組成物を製造後に、45℃で7日間保管した。この保管後の組成物について、組成物の0.1%水溶液を調製し、上記の方法で有効塩素濃度を測定した。その結果を表4に示す。実施例23~25の組成物では、上記の条件で保管しても塩素剤の分解が抑制されていた。
ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム造粒品(ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム配合量50%):ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム(顆粒状)及びバインダーとしてケイ酸ソーダを使用して、縦型ミキサーにより製造した粒径1000~6000μmの造粒品
被覆されたジクロロイソシアヌル酸ナトリウム(ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム配合量60%):ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム(顆粒状)及び被覆剤として安息香酸ナトリウムを使用し、縦型ミキサーにより製造した被覆されたジクロロイソシアヌル酸ナトリウム
ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム打錠成形品(ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム配合量70%):ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム(顆粒状)及び結合剤としてPEG6000を使用し、ロータリー式打錠機により、製造した直径15mm、厚さ10mmの錠剤
表4中、非イオン界面活性剤は、株式会社アデカ製のアデカプルロニックTR-702、マレイン酸/オレフィン共重合体は、ダウ・ケミカル社製アキュゾール460NDである。表4中の各成分の重量%は、塩素剤以外は、組成物に対する各成分の純分の割合である。塩素剤は、各塩素剤の重量割合で示した。
Claims (11)
- 塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含み、硬質表面を有する物品を洗浄する洗浄機に用いられ、前記物品を洗浄し、かつ、洗浄機内の菌叢凝塊の発生を防止又は洗浄機内に存在する菌叢凝塊を除菌する硬質表面洗浄剤組成物であって、
硬質表面洗浄剤組成物中、水の含有量は、38.6重量%以下であり、
0.1重量%水溶液の有効塩素濃度(ppm)、次亜塩素酸(HClO)の存在比率、次亜塩素酸イオン(ClO-)の存在比率及びpHが、下記式(1)を満たすものであり、0.1重量%水溶液のpHが9以上、11.6以下であることを特徴とする硬質表面洗浄剤組成物。
2.2≦{(50×有効塩素濃度×HClOの存在比率(%)/100(%))+(有効塩素濃度×ClO-の存在比率(%)/100(%))}/pH≦4.0 (1) - 前記菌叢凝塊が赤色系統又は橙色系統の菌叢凝塊である請求項1に記載の硬質表面洗浄剤組成物。
- 前記菌叢凝塊がメイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む請求項1又は2に記載の硬質表面洗浄剤組成物。
- 前記菌叢凝塊は、さらにバシラス・セレウス種、テピジフィルス属、リシニバシラス属及びディフェリソマ属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む請求項3に記載の硬質表面洗浄剤組成物。
- 前記菌叢凝塊が存在する洗浄機において、前記物品を洗浄しながら前記菌叢凝塊を除菌するために使用される請求項1~4のいずれか一項に記載の硬質表面洗浄剤組成物。
- 硬質表面洗浄剤組成物中、塩素剤(A)の含有量は、2.4~10重量%である請求項1~5のいずれか一項に記載の硬質表面洗浄剤組成物。
- 硬質表面を有する物品を洗浄する洗浄機内で、塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含む溶液を、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物又はこれを含む菌叢凝塊に作用させる前記微生物又はこれを含む菌叢凝塊の除菌方法であって、
前記溶液が、請求項1~6のいずれか一項に記載の硬質表面洗浄剤組成物又はその水溶液であり、
前記溶液の有効塩素濃度(ppm)、次亜塩素酸(HClO)の存在比率、次亜塩素酸イオン(ClO-)の存在比率及びpHが、下記式(1)を満たすものであり、該溶液のpHが9以上、11.6以下であることを特徴とする、前記微生物又はこれを含む菌叢凝塊の除菌方法。
2.2≦{(50×有効塩素濃度×HClOの存在比率(%)/100(%))+(有効塩素濃度×ClO-の存在比率(%)/100(%))}/pH≦4.0 (1) - 硬質表面を有する物品を洗浄する洗浄機において、前記物品の洗浄に塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含む溶液を使用する前記洗浄機におけるメイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む菌叢凝塊の発生防止方法であって、
前記溶液が、請求項1~6のいずれか一項に記載の硬質表面洗浄剤組成物又はその水溶液であり、
前記溶液の有効塩素濃度(ppm)、次亜塩素酸(HClO)の存在比率、次亜塩素酸イオン(ClO-)の存在比率及びpHが、下記式(1)を満たすものであり、該溶液のpHが9以上、11.6以下であることを特徴とする、前記洗浄機におけるメイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む菌叢凝塊の発生防止方法。
2.2≦{(50×有効塩素濃度×HClOの存在比率(%)/100(%))+(有効塩素濃度×ClO-の存在比率(%)/100(%))}/pH≦4.0 (1) - 硬質表面を有する物品を洗浄する洗浄機により前記物品を洗浄する方法であって、
メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物を含む菌叢凝塊が存在する洗浄機において、塩素剤(A)及びアルカリ剤(B)を含む溶液により、硬質表面を有する物品を洗浄し、
前記溶液が、請求項1~6のいずれか一項に記載の硬質表面洗浄剤組成物又はその水溶液であり、
前記溶液の有効塩素濃度(ppm)、次亜塩素酸(HClO)の存在比率、次亜塩素酸イオン(ClO-)の存在比率及びpHが、下記式(1)を満たすものであり、該溶液のpHが9以上、11.6以下であることを特徴とする洗浄機による硬質表面を有する物品の洗浄方法。
2.2≦{(50×有効塩素濃度×HClOの存在比率(%)/100(%))+(有効塩素濃度×ClO-の存在比率(%)/100(%))}/pH≦4.0 (1) - 塩素剤(A)を含み、メイオサーマス属及びテピジモナス属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物の除菌に用いられる除菌剤であって、
除菌剤中、水の含有量は、38.6重量%以下であり、
0.1重量%水溶液の有効塩素濃度(ppm)、次亜塩素酸(HClO)の存在比率、次亜塩素酸イオン(ClO-)の存在比率及びpHが、下記式(1)を満たすものであり、0.1重量%水溶液のpHが9以上、11.6以下であることを特徴とする、除菌剤。
2.2≦{(50×有効塩素濃度×HClOの存在比率(%)/100(%))+(有効塩素濃度×ClO-の存在比率(%)/100(%))}/pH≦4.0 (1) - さらに、バシラス・セレウス種、テピジフィルス属、リシニバシラス属及びディフェリソマ属からなる群より選択される少なくとも1種の微生物の除菌に用いられる請求項10に記載の除菌剤。
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