JP7222332B2 - 車両遠隔指示システム - Google Patents

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Description

本発明は、遠隔指示装置から送信された遠隔指示に基づいて自動運転車両の走行を制御する車両遠隔指示システムに関する。
例えば、特許文献1には、遠隔指示装置から自動運転車両に対して遠隔指示を行うことによって、自動運転車両の走行を制御する車両遠隔指示システムが記載されている。この車両遠隔指示システムでは、遠隔指示装置と自動運転車両との間で通信遅延が生じている場合、遠隔指示を受けて行う自動運転車両の運転制御が安全制御に切り替えられている。この安全制御では、受け付けた遠隔指示を実現するための車両挙動が、通常制御時とは異なる車両挙動とされている。
特開2016-71585号公報
特許文献1に記載された車両遠隔指示システムでは、通信遅延が生じている場合、運転制御が安全制御に切り替えられた状態で遠隔指示に基づいて自動運転車両の走行の制御が行われる。しかしながら、通信遅延が生じている場合には、遠隔指示装置からの遠隔指示の内容自体がそもそも適切でない場合があり得る。このため、本技術分野では、遠隔指示装置と自動運転車両との間で通信遅延が生じている場合であっても、自動運転車両の走行を適切に制御することが求められている。
本発明の一側面に係る車両遠隔指示システムは、自動運転車両から遠隔指示装置に対して遠隔指示要求を送信し、遠隔指示要求に応じて遠隔指示装置から送信された遠隔指示に基づいて自動運転車両の走行を制御する車両遠隔指示システムであって、遠隔指示装置と自動運転車両との間において通信遅延が生じているか否かを判定する遅延判定部と、遅延判定部によって通信遅延が生じていると判定された場合、遠隔指示要求に応じて送信された遠隔指示を拒絶する拒絶部と、を備える。
例えば、通信遅延が生じている場合、遠隔指示を自動運転車両が受信した時にはすでに周囲の状況が変化しており、受信した遠隔指示が適切でないことがあり得る。このため、車両遠隔指示システムでは、通信遅延が生じていると判定された場合、遠隔指示要求に応じて送信された遠隔指示を拒絶する。これにより、適切ではない遠隔指示に基づいて自動運転車両の走行が制御されることを抑制できる。従って、車両遠隔指示システムは、遠隔指示装置と自動運転車両との間で通信遅延が生じている場合であっても、遠隔指示を拒絶することによって自動運転車両の走行を適切に制御できる。
車両遠隔指示システムは、遠隔指示装置が遠隔指示を送信した時刻である指示送信時刻を取得する送信時刻取得部と、自動運転車両が遠隔指示を受信した時刻である指示受信時刻を取得する受信時刻取得部と、を更に備え、遅延判定部は、送信時刻取得部が取得した指示送信時刻と受信時刻取得部が取得した指示受信時刻との差が第1閾値以上である場合に、通信遅延が生じていると判定してもよい。この場合、車両遠隔指示システムは、指示送信時刻と指示受信時刻とを用いて、通信遅延の発生の有無をより適切に判定できる。
車両遠隔指示システムは、自動運転車両が遠隔指示装置に対して遠隔指示要求を送信した時刻である要求送信時刻を取得する要求時刻取得部と、自動運転車両が遠隔指示を受信した時刻である指示受信時刻を取得する受信時刻取得部と、を更に備え、遅延判定部は、要求時刻取得部が取得した要求送信時刻と受信時刻取得部が取得した指示受信時刻との差が第2閾値以上である場合に、通信遅延が生じていると判定してもよい。この場合、車両遠隔指示システムは、要求送信時刻と指示受信時刻とを用いて、通信遅延の発生の有無をより適切に判定できる。
車両遠隔指示システムは、指示送信時センサ情報を取得する送信時センサ情報取得部と、指示受信時センサ情報を取得する受信時センサ情報取得部と、を更に備え、自動運転車両は、外部環境を検出する車載センサのセンサ情報を遠隔指示装置へ送信するセンサ情報送信部を有しており、遠隔指示装置は、センサ情報送信部から送信されたセンサ情報を受信するセンサ情報受信部を有しており、送信時センサ情報取得部は、遠隔指示装置が遠隔指示を送信した時点においてセンサ情報受信部で受信されたセンサ情報を指示送信時センサ情報として取得し、受信時センサ情報取得部は、自動運転車両が遠隔指示を受信した時点において車載センサで検出されたセンサ情報を指示受信時センサ情報として取得し、遅延判定部は、送信時センサ情報取得部が取得した指示送信時センサ情報と受信時センサ情報取得部が取得した指示受信時センサ情報とに基づいて、通信遅延が生じているか否かを判定してもよい。この場合、車両遠隔指示システムは、指示送信時センサ情報と指示受信時センサ情報とに基づいて、通信遅延の発生の有無をより適切に判定できる。
車両遠隔指示システムは、自動運転車両が遠隔指示要求を送信した時点において、自動運転車両の外部環境を検出する車載センサで検出されたセンサ情報を指示要求時センサ情報として取得する要求時センサ情報取得部と、自動運転車両が遠隔指示を受信した時点において車載センサで検出されたセンサ情報を指示受信時センサ情報として取得する受信時センサ情報取得部と、を更に備え、遅延判定部は、要求時センサ情報取得部が取得した指示要求時センサ情報と受信時センサ情報取得部が取得した指示受信時センサ情報とに基づいて、通信遅延が生じているか否かを判定してもよい。この場合、車両遠隔指示システムは、指示要求時センサ情報と指示受信時センサ情報とに基づいて、通信遅延の発生の有無をより適切に判定できる。
本発明の一側面によれば、遠隔指示装置と自動運転車両との間で通信遅延が生じている場合であっても、自動運転車両の走行を適切に制御することができる。
図1は、第1実施形態に係る車両遠隔指示システムの全体像の一例を示す図である。 図2は、第1実施形態に係る車両遠隔指示システムの自動運転車両の構成の一例を示すブロック図である。 図3は、第1実施形態に係る車両遠隔指示システムの遠隔指示サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図4は、第1実施形態に係る遠隔指示装置の構成の一例を示すブロック図である。 図5は、遠隔指示装置で実行される遠隔指示送信処理の一例を示すフローチャートである。 図6は、自動運転車両で実行される遠隔指示の拒絶判定処理の一例を示すフローチャートである。 図7は、第2実施形態に係る車両遠隔指示システムの自動運転車両の構成の一例を示すブロック図である。 図8は、遠隔指示装置で実行される遠隔指示送信処理の一例を示すフローチャートである。 図9は、自動運転車両で実行される遠隔指示の拒絶判定処理の一例を示すフローチャートである。 図10は、第3実施形態に係る車両遠隔指示システムの自動運転車両の構成の一例を示すブロック図である。 図11(a)は、遠隔指示装置が遠隔指示を送信した時点において遠隔指示要求受信部で受信された指示送信時センサ情報を示す図である。図11(b)は、自動運転車両が遠隔指示を受信した時点において外部センサで検出された指示受信時センサ情報を示す図である。 図12は、第3実施形態に係る遠隔指示装置の構成の一例を示すブロック図である。 図13は、遠隔指示装置で実行される遠隔指示送信処理の一例を示すフローチャートである。 図14は、自動運転車両で実行される遠隔指示の拒絶判定処理の一例を示すフローチャートである。 図15は、第4実施形態に係る車両遠隔指示システムの自動運転車両の構成の一例を示すブロック図である。 図16は、自動運転車両で実行される遠隔指示の拒絶判定処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
車両遠隔指示システムの第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る車両遠隔指示システムの全体像の一例を示す図である。図1に示す車両遠隔指示システム100は、遠隔コマンダRにより自動運転車両2に対する遠隔指示を行うシステムである。遠隔指示とは、自動運転車両2の走行の判断に関する遠隔コマンダRの指示である。
遠隔指示には、例えば、交差点の右折開始の指示、信号機付き交差点の進入開始の指示、見通しの悪い交差点の進入開始の指示、車線変更の開始の指示のうち少なくとも一つが含まれていてもよい。車両の右側通行の国又は地域の場合には、交差点の右折開始の指示に代えて交差点の左折開始の指示とすることができる。見通しの悪い交差点とは、交差点の進入時に壁等によって交差する道路の状況を視認しにくい交差点であってもよい。見通しの悪い交差点は、例えば地図情報に予め登録されている。見通しの悪い交差点となるか否かは、交差点に対する自動運転車両2の進入方向に応じて決められてもよい。
(車両遠隔指示システムの構成)
図1に示すように、車両遠隔指示システム100は、遠隔コマンダRが遠隔指示を入力する遠隔指示装置1を備えている。遠隔指示装置1は、ネットワークNを介して複数の自動運転車両2と通信可能に接続されている。ネットワークNは無線通信ネットワークである。遠隔指示装置1には、自動運転車両2から各種の情報が送られる。
車両遠隔指示システム100では、例えば自動運転車両2からの遠隔指示要求に応じて、遠隔コマンダRに遠隔指示の入力が要求される。遠隔コマンダRは、遠隔指示装置1のコマンダインターフェース3に遠隔指示を入力する。遠隔指示装置1は、ネットワークNを通じて自動運転車両2に遠隔指示を送信する。このように、遠隔指示装置1は、自動運転車両2からの遠隔指示要求に応じて遠隔指示を送信する。自動運転車両2は、遠隔指示に従って自動で走行する。
なお、車両遠隔指示システム100において遠隔コマンダRの人数は限定されず、一人であってもよく、二人以上であってもよい。車両遠隔指示システム100と通信可能な自動運転車両2の台数も特に限定されない。複数人の遠隔コマンダRが交替して一台の自動運転車両2に対する遠隔指示を行う態様であってもよく、一人の遠隔コマンダRが二台以上の自動運転車両2に対して遠隔指示を行う態様であってもよい。
(自動運転車両の構成)
まず、自動運転車両2の構成の一例について説明する。図2は、自動運転車両2の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、自動運転車両2は、一例として、自動運転ECU20を有している。自動運転ECU20は、CPU、ROM、RAM等を有する電子制御ユニットである。自動運転ECU20では、例えば、ROMに記録されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。自動運転ECU20は、複数の電子ユニットから構成されていてもよい。
自動運転ECU20は、GPS[Global Positioning System]受信部21、外部センサ22(車載センサ)、内部センサ23、地図データベース24、通信部25、及び、アクチュエータ26と接続されている。
GPS受信部21は、3個以上のGPS衛星から信号を受信することにより、自動運転車両2の位置(例えば自動運転車両2の緯度及び経度)を測定する。GPS受信部21は、測定した自動運転車両2の位置情報を自動運転ECU20へ送信する。
外部センサ22は、自動運転車両2の外部環境を検出する車載センサである。外部センサ22は、検出した検出情報(センサ情報)を自動運転ECU20へ送信する。外部センサ22は、カメラを少なくとも含む。カメラは、自動運転車両2の外部環境を撮像する撮像機器である。カメラは、例えば自動運転車両2のフロントガラスの裏側に設けられ、車両前方を撮像する。カメラは、自動運転車両2の外部環境に関する検出情報(撮像情報)を自動運転ECU20へ送信する。カメラは、単眼カメラであってもよく、ステレオカメラであってもよい。カメラは、複数台設けられていてもよく、自動運転車両2の前方の他、左右の側方及び後方を撮像してもよい。自動運転車両2には、遠隔コマンダ向けの外部カメラが備え付けられていてもよい。遠隔コマンダ向けの外部カメラは少なくとも自動運転車両2の前方を撮像している。遠隔コマンダ向けの外部カメラは、自動運転車両2の側方及び後方を含む周囲を撮像する複数のカメラから構成されていてもよい。
外部センサ22は、レーダセンサを含んでもよい。レーダセンサは、電波(例えばミリ波)又は光を利用して自動運転車両2の周辺の物体を検出する検出機器である。レーダセンサには、例えば、ミリ波レーダ又はライダー[LIDAR:Light Detection and Ranging]が含まれる。レーダセンサは、電波又は光を自動運転車両2の周辺に送信し、物体で反射された電波又は光を受信することで物体を検出する。レーダセンサは、検出した検出情報(物体情報)を自動運転ECU20へ送信する。物体には、ガードレール、建物等の固定物体の他、歩行者、自転車、他車両等の移動物体が含まれる。また、外部センサ22は、自動運転車両2の外部の音を検出する音検出センサを含んでもよい。
内部センサ23は、自動運転車両2の走行状態を検出する車載センサである。内部センサ23は、車速センサ、加速度センサ、及びヨーレートセンサを含んでいる。車速センサは、自動運転車両2の速度を検出する検出器である。車速センサとしては、自動運転車両2の車輪又は車輪と一体に回転するドライブシャフト等に対して設けられ、各車輪の回転速度を検出する車輪速センサを用いることができる。車速センサは、検出した車速情報(車輪速情報)を自動運転ECU20に送信する。
加速度センサは、自動運転車両2の加速度を検出する検出器である。加速度センサは、例えば、自動運転車両2の前後方向の加速度を検出する前後加速度センサを含んでいる.加速度センサは、自動運転車両2の横加速度を検出する横加速度センサを含んでいてもよい。加速度センサは、例えば、自動運転車両2の加速度情報を自動運転ECU20に送信する。ヨーレートセンサは、自動運転車両2の重心の鉛直軸周りのヨーレート(回転角速度)を検出する検出器である。ヨーレートセンサとしては、例えばジャイロセンサを用いることができる。ヨーレートセンサは、検出した自動運転車両2のヨーレート情報を自動運転ECU20へ送信する。
地図データベース24は、地図情報を記録するデータベースである。地図データベース24は、例えば、自動運転車両2に搭載されたHDD等の記録装置内に形成されている。地図情報には、道路の位置情報、道路形状の情報(例えば曲率情報)、交差点及び分岐点の位置情報等が含まれる。地図情報には、位置情報と関連付けられた法定速度等の交通規制情報が含まれていてもよい。地図情報には、自動運転車両2の位置情報の取得に用いられる物標情報が含まれていてもよい。物標としては、道路標識、路面標示、信号機、電柱等を用いることができる。地図データベース24は、自動運転車両2と通信可能なサーバに構成されていてもよい。サーバは遠隔指示サーバ10に限らない。
通信部25は、自動運転車両2の外部との無線通信を制御する通信デバイスである。通信部25は、ネットワークNを介して遠隔指示サーバ10と各種情報の送信及び受信を行う。
アクチュエータ26は、自動運転車両2の制御に用いられる機器である。アクチュエータ26は、駆動アクチュエータ、ブレーキアクチュエータ、及び操舵アクチュエータを少なくとも含む。駆動アクチュエータは、自動運転ECU20からの制御信号に応じてエンジンに対する空気の供給量(スロットル開度)を制御し、自動運転車両2の駆動力を制御する。なお、自動運転車両2がハイブリッド車である場合には、エンジンに対する空気の供給量の他に、動力源としてのモータに自動運転ECU20からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。自動運転車両2が電気自動車である場合には、動力源としてのモータに自動運転ECU20からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。これらの場合における動力源としてのモータは、アクチュエータ26を構成する。
ブレーキアクチュエータは、自動運転ECU20からの制御信号に応じてブレーキシステムを制御し、自動運転車両2の車輪へ付与する制動力を制御する。ブレーキシステムとしては、例えば、液圧ブレーキシステムを用いることができる。操舵アクチュエータは、電動パワーステアリングシステムのうち操舵トルクを制御するアシストモータの駆動を自動運転ECU20からの制御信号に応じて制御する。これにより、操舵アクチュエータは、自動運転車両2の操舵トルクを制御する。
次に、自動運転ECU20の機能的構成の一例について説明する。自動運転ECU20は、車両位置取得部31、外部環境認識部32、走行状態認識部33、遠隔指示要求部(センサ情報送信部)34、進路生成部35、遠隔指示受信部36、送信時刻取得部37、受信時刻取得部38、遅延判定部39、拒絶部40、及び自動運転制御部41を有している。
車両位置取得部31は、GPS受信部21の位置情報及び地図データベース24の地図情報に基づいて、自動運転車両2の位置情報を取得する。また、車両位置取得部31は、地図データベース24の地図情報に含まれた物標情報及び外部センサ22の検出結果を利用して、SLAM[Simultaneous Localization and Mapping]技術により自動運転車両2の位置情報を取得してもよい。車両位置取得部31は、車線の区画線と自動運転車両2との位置関係から、車線に対する自動運転車両2の横位置(車線幅方向における自動運転車両2の位置)を認識して位置情報に含めてもよい。車両位置取得部31は、その他、周知の手法により自動運転車両2の位置情報を取得してもよい。
外部環境認識部32は、外部センサ22の検出結果に基づいて、自動運転車両2の外部環境を認識する。外部環境には、自動運転車両2に対する周囲の物体の相対位置が含まれる。外部環境には、自動運転車両2に対する周囲の物体の相対速度及び移動方向が含まれていてもよい。外部環境には、他車両、歩行者、自転車等の物体の種類が含まれてもよい。物体の種類は、パターンマッチング等の周知の手法により識別することができる。外部環境には、自動運転車両2の周囲の区画線認識(白線認識)の結果が含まれていてもよい。外部環境には、信号機の点灯状態の認識結果が含まれていてもよい。外部環境認識部32は、例えば、外部センサ22のカメラの画像に基づいて、自動運転車両2の前方の信号機の点灯状態(通過可能な点灯状態であるか、通過禁止の点灯状態であるか等)を認識できる。
走行状態認識部33は、内部センサ23の検出結果に基づいて、自動運転車両2の走行状態を認識する。走行状態には、自動運転車両2の車速、自動運転車両2の加速度、自動運転車両2のヨーレートが含まれる。具体的には、走行状態認識部33は、車速センサの車速情報に基づいて、自動運転車両2の車速を認識する。走行状態認識部33は、加速度センサの車速情報に基づいて、自動運転車両2の加速度を認識する。走行状態認識部33は、ヨーレートセンサのヨーレート情報に基づいて、自動運転車両2の向きを認識する。
遠隔指示要求部34は、遠隔コマンダRに遠隔指示を要求すべきか否かを判定する。遠隔指示要求部34は、車両位置取得部31の取得した自動運転車両2の位置情報及び地図データベース24の地図情報と、外部環境認識部32の認識した外部環境と、後述する進路生成部35の生成した進路とのうち少なくとも一つに基づいて、遠隔指示を要求すべきか否かを判定する。
遠隔指示要求部34は、例えば、予め設定された遠隔指示要求地点に自動運転車両2が到達した場合に、遠隔指示を要求すべきと判定することができる。予め設定された遠隔指示要求地点は、例えば、地図データベース24が記憶する地図情報に含まれていてもよい。遠隔指示要求部34は、遠隔指示要求地点に到達したか否かを、自動運転車両2の位置情報、及び地図情報(遠隔指示要求地点の情報)に基づいて判定できる。
遠隔指示要求部34は、遠隔指示を要求すべきと判定した場合、遠隔指示装置1に対して遠隔コマンダRによる遠隔指示を要求する。遠隔指示の要求には、例えば自動運転車両2の識別情報が含まれる。なお、遠隔指示要求部34は、予め余裕をもって遠隔指示を要求してもよい。遠隔指示要求部34は、遠隔指示の対象となる遠隔指示要求地点(交差点等)と自動運転車両2との距離が一定距離以下になった場合に、遠隔指示を要求すべきと判定してもよい。遠隔指示要求部34は、距離ではなく到達残り時間を用いてもよい。
遠隔指示要求部34は、遠隔指示を要求すべきと判定した場合、外部環境を検出する外部センサ22の検出情報(センサ情報)を遠隔指示装置1へ送信する。車載センサの検出情報には、外部センサ22のカメラの画像が含まれる。車載センサの検出情報には、例えば自動運転車両2のカメラの撮像した自動運転車両2の前方の画像が含まれてもよい。車載センサの検出情報には、自動運転車両2の側方及び後方を含む自動運転車両2の周囲の画像が含まれていてもよい。また、車載センサの検出情報には、外部センサ22のレーダセンサの検出した物体情報が含まれてもよい。車載センサの検出情報には、物体の種類の識別結果が含まれてもよい。
進路生成部35は、自動運転車両2の自動運転に利用される進路[trajectory]を生成する。進路生成部35は、予め設定された走行ルート、地図情報、自動運転車両2の位置情報、自動運転車両2の外部環境、及び自動運転車両2の走行状態に基づいて、自動運転の進路を生成する。
走行ルートとは、自動運転において自動運転車両2が走行するルートである。進路生成部35は、例えば目的地、地図情報、及び自動運転車両2の位置情報に基づいて、自動運転の走行ルートを求める。走行ルートは、周知のナビゲーションシステムによって設定されてもよい。目的地は自動運転車両2の乗員によって設定されてもよく、自動運転ECU20又はナビゲーションシステム等が自動的に提案してもよい。
進路には、自動運転で車両が走行する経路[path]と自動運転における車速プロファイルとが含まれる。経路は、走行ルート上において自動運転中の車両が走行する予定の軌跡である。経路は、例えば走行ルート上の位置に応じた自動運転車両2の操舵角変化のデータ(操舵角プロファイル)とすることができる。走行ルート上の位置とは、例えば走行ルートの進行方向において所定間隔(例えば1m)毎に設定された設定縦位置である。操舵角プロファイルとは、設定縦位置毎に目標操舵角が関連付けられたデータとなる。
進路生成部35は、例えば走行ルート、地図情報、自動運転車両2の外部環境、及び自動運転車両2の走行状態に基づいて、自動運転車両2が走行する経路を生成する。進路生成部35は、例えば自動運転車両2が走行ルートに含まれる車線の中央(車線幅方向における中央)を通るように経路を生成する。
車速プロファイルは、例えば設定縦位置毎に目標車速が関連付けられたデータである。なお、設定縦位置は、距離ではなく自動運転車両2の走行時間を基準として設定されてもよい。設定縦位置は、車両の1秒後の到達位置、車両の2秒後の到達位置として設定されていてもよい。
進路生成部35は、例えば経路と地図情報に含まれる法定速度等の交通規制情報に基づいて車速プロファイルを生成する。法定速度に代えて、地図上の位置又は区間に対して予め設定された設定速度を用いてもよい。進路生成部35は、経路及び車速プロファイルから自動運転の進路を生成する。なお、進路生成部35における進路の生成方法は上述した内容に限定されず、自動運転に関する周知の手法を採用することができる。進路の内容についても同様である。
本実施形態において、進路生成部35は、遠隔指示要求部34によって遠隔指示装置1に対して遠隔指示要求が送信された場合、一例として、第1進路と、第2進路とを生成する。例えば、第1進路は、第2進路よりも安全を重視した進路である。本実施形態において、一例として、第1進路は、自動運転車両2が遠隔指示要求地点に到達した時に自動運転車両2を停止させる進路とする。例えば、第2進路は、第1進路よりも、自動運転車両2の走行について効率を重視した進路である。第2進路は、遠隔指示要求地点における遠隔指示に対応した進路である。本実施形態において、一例として、第2進路は、遠隔指示装置1からの遠隔指示に基づいて、遠隔指示要求地点において自動運転車両2を走行させる進路とする。
具体的には、進路生成部35は、例えば、自動運転車両2が交差点を右折する状況において、右折開始の遠隔指示に対応するように、自動運転車両2が交差点を右折するための進路を第2進路として生成する。進路生成部35は、遠隔指示を受信するまでの間、外部環境の変化に応じて第2進路を更新してもよい。また、進路生成部35は、交差点の右折から交差点の直進に切り換える遠隔指示が存在する場合には、交差点を直進する進路を予め生成してもよい。
遠隔指示受信部36は、遠隔指示要求部34における遠隔指示要求に応じて遠隔指示装置1から送信された遠隔指示を受信する。
送信時刻取得部37は、遠隔指示装置1が遠隔指示を送信した時刻である指示送信時刻を取得する。具体的には、送信時刻取得部37は、遠隔指示装置1が遠隔指示と共に送信した指示送信時刻を取得する。遠隔指示装置1が遠隔指示と共に指示送信時刻を送信する構成について、詳しくは後述する。
受信時刻取得部38は、自動運転車両2が遠隔指示装置1から遠隔指示を受信した時刻である指示受信時刻を取得する。具体的には、受信時刻取得部38は、遠隔指示受信部36が遠隔指示装置1から遠隔指示を受信した時刻を指示受信時刻として取得する。
ここで、本実施形態では、遠隔指示装置1と自動運転車両2との間での通信遅延の有無を判定するために時刻が用いられている。このため、遠隔指示装置1及び自動運転車両2のそれぞれで用いられる時刻の同期が取られている必要がある。例えば、遠隔指示装置1及び自動運転車両2は、時刻の同期を取るため、GPSで使用されるGPS時刻を用いてもよい。但し、遠隔指示装置1及び自動運転車両2は、時刻の同期を取るためにGPS時刻を用いることに限定されない。遠隔指示装置1及び自動運転車両2は、周知の種々の方法によって、時刻の同期を取ることができる。例えば、遠隔指示装置1、自動運転車両2又はこれら以外の場所に設置された時刻合わせのためのNTP(Network Time Protocol)サーバを用いることによって、時刻の同期が取られていてもよい。以下で説明する他の実施形態においても、時刻を用いて通信遅延の判定が行われる場合には、上記と同様の方法によって遠隔指示装置と自動運転車両との間で時刻の同期を取ることができる。
遅延判定部39は、遠隔指示装置1と自動運転車両2との間において通信遅延が生じているか否かを判定する。ここでの通信遅延が生じる原因としては、例えば、自動運転車両2と遠隔指示装置1との間でデータを送受信する際に、複数のアクセスポイント、サーバ、又は基地局等をデータが経由することが挙げられる。また、自動運転車両2から遠隔指示装置1へ送信されるデータには外部センサ22の検出情報が含まれるが、通信遅延が生じる原因としては、例えば、この検出情報のデータ容量が大きいことが挙げられる。
具体的には、遅延判定部39は、送信時刻取得部37が取得した指示送信時刻と受信時刻取得部38が取得した指示受信時刻との差に基づいて、通信の遅延の有無を判定する。ここでは、遅延判定部39は、遠隔指示装置1から遠隔指示が送信された指示送信時刻と、遠隔指示受信部36で遠隔指示が受信された指示受信時刻との差が、予め定められた第1閾値以上である場合、通信遅延が生じていると判定する。遅延判定部39は、指示送信時刻と指示受信時刻との差が、第1閾値未満である場合、通信遅延が生じていないと判定する。
この第1閾値は、例えば、通信遅延によって遠隔指示が時間的に古くなったとしても、当該遠隔指示に基づいて自動運転車両2の走行を制御することが許容できるか否かに基づいて定められていてもよい。
拒絶部40は、遅延判定部39によって通信遅延が生じていると判定された場合、遠隔指示要求に応じて遠隔指示装置1から送信された遠隔指示を拒絶する。ここでの「拒絶」することとは、遠隔指示要求に応じて送信された遠隔指示に自動運転車両2が従わないことである。
拒絶部40は、遠隔指示を拒絶する場合、遠隔指示を拒絶する旨を通信部25を介して遠隔指示装置1に通知する。遠隔指示装置1によって受信された拒絶をする旨の通知は、例えば、通信遅延に関する統計処理等の各種の処理に用いられてもよい。
自動運転制御部41は、自動運転車両2の自動運転を実行する。自動運転制御部41は、例えば自動運転車両2の外部環境、自動運転車両2の走行状態、及び進路生成部35の生成した進路に基づいて、自動運転車両2の自動運転を実行する。自動運転制御部41は、アクチュエータ26に制御信号を送信することで、自動運転車両2の自動運転を行う。
自動運転制御部41は、自動運転車両2が遠隔指示要求地点に到達した場合、第1進路に基づいて自動運転車両2を停止させる。すなわち、自動運転制御部41は、遠隔指示要求部34によって遠隔指示装置1に対して遠隔指示要求が送信された場合、遠隔指示装置1からの遠隔指示を受信するまで、自動運転車両2の停車状態を維持する。
自動運転制御部41は、遠隔指示を受信した場合、走行の制御に用いる進路を第1進路から第2進路に切り替え、第2進路に基づく自動運転車両2の自動運転の実行を開始する。すなわち、停車状態から自動運転車両2を発進させて右折等を開始させる。
但し、自動運転制御部41は、遠隔指示装置1から遠隔指示を受信したときに、当該遠隔指示が拒絶部40によって拒絶された場合、走行の制御に用いる進路を第1進路から遠隔指示に対応した第2進路に切り替えることは行わず、第1進路を維持する。すなわち、自動運転制御部41は、遠隔指示に沿った走行の制御を実行しない。この場合、自動運転制御部41は、自動運転車両2の乗員に対して走行についての判断又は手動運転への切り替えを求めてもよい。また、自動運転制御部41は、乗員による判断又は手動運転も不能な場合には、自動で緊急退避を行ってもよい。自動運転制御部41は、遠隔指示に基づく走行の制御(進路の切り替え)を行わない場合、自動運転車両2の走行の制御として遠隔指示に基づく制御以外の種々の制御を採用し得る。
自動運転制御部41は、予め設定された時間が経過しても遠隔指示を受信できない場合、自動運転車両2の乗員に対して走行についての判断又は手動運転への切り替えを求めてもよい。また、自動運転制御部41は、乗員による判断又は手動運転も不能な場合には、自動で緊急退避を行ってもよい。
(遠隔指示装置の構成)
以下、本実施形態に係る遠隔指示装置1の構成について図面を参照して説明する。図1に示すように、遠隔指示装置1は、遠隔指示サーバ10、及びコマンダインターフェース3を有している。
まず、遠隔指示サーバ10のハードウェア構成について説明する。図3は、遠隔指示サーバ10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、遠隔指示サーバ10は、プロセッサ10a、記憶部10b、通信部10c及びユーザインターフェース10dを備えた一般的なコンピュータとして構成されている。
プロセッサ10aは、各種オペレーティングシステムを動作させて遠隔指示サーバ10を制御する。プロセッサ10aは、制御装置、演算装置、レジスタ等を含むCPU[Central Processing Unit]等の演算器である。プロセッサ10aは、記憶部10b、通信部10c及びユーザインターフェース10dを統括する。記憶部10bは、メモリ及びストレージのうち少なくとも一方を含んで構成されている。メモリは、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]等の記録媒体である。ストレージは、HDD[Hard Disk Drive]等の記録媒体である。
通信部10cは、ネットワークNを介した通信を行うための通信機器である。通信部10cには、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード等が用いられ得る。ユーザインターフェース10dは、管理者等のユーザに対する遠隔指示サーバ10の入出力部である。ユーザインターフェース10dは、ディスプレイ、スピーカ等の出力器、及び、タッチパネル等の入力器を含む。なお、遠隔指示サーバ10は、必ずしも施設に設けられている必要はなく、車両等の移動体に搭載されていてもよい。
図4は、遠隔指示装置1の構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、コマンダインターフェース3は、遠隔コマンダRに対する遠隔指示装置1の入出力部である。コマンダインターフェース3は、出力部3a及び指示入力部3bを有している。
出力部3aは、遠隔コマンダRに対して自動運転車両2の遠隔指示に用いる情報を出力する機器である。出力部3aは、画像情報を出力するディスプレイと音情報を出力するスピーカとを含む。
ディスプレイには、例えば、自動運転車両2のカメラが撮像した自動運転車両2の前方の画像(前方の景色の画像)が表示される。ディスプレイは、複数の表示画面を有していてもよく、自動運転車両2の側方及び/又は後方の画像が表示されてもよい。ディスプレイは、遠隔コマンダRに視覚情報を提供できる構成であれば特に限定されない。ディスプレイは、遠隔コマンダRの目を覆うように装着されるウェアラブルデバイスであってもよい。
スピーカは、例えば遠隔コマンダRの頭に装着されるヘッドセットスピーカである。スピーカは、例えば、自動運転車両2の状況(例えば交差点の右折時である等の状況)を音声により遠隔コマンダRに伝える。スピーカは、必ずしもヘッドセットである必要はなく、設置型であってもよい。
指示入力部3bは、遠隔コマンダRにより遠隔指示が入力される機器である。指示入力部3bは、例えば操作レバーを有している。指示入力部3bでは、例えば、操作レバーを遠隔コマンダRの前後方向の奥側に倒すことで自動運転車両2を進行させる遠隔指示が入力され、操作レバーを遠隔コマンダRの前後方向の手前側に倒すことで自動運転車両2の減速又は停車の遠隔指示が入力される。
指示入力部3bは、ボタンを有していてもよく、遠隔コマンダRがボタンを押しながら操作レバーを倒すことで遠隔指示が入力されてもよい。指示入力部3bは、タッチパネルを有していてもよい。タッチパネルは出力部3aのディスプレイと共通であってもよい。指示入力部3bは、操作ペダルを有していてもよい。
指示入力部3bは、音声認識の機能を有していてもよく、ジェスチャー認識の機能を有していてもよい。遠隔コマンダRのジェスチャーは、コマンダインターフェース3に搭載されたカメラ及び/又はレーダセンサ等によって認識できる。指示入力部3bでは、操作レバーの操作、ボタンの操作、タッチパネルの操作、操作ペダルの操作、音声入力、ジェスチャーのうち二つ以上を組み合わせることで遠隔指示を入力可能としてもよい。
次に、遠隔指示サーバ10の機能的構成について説明する。図4に示すように、遠隔指示サーバ10は、遠隔指示要求受信部(センサ情報受信部)11、情報提供部12、及び遠隔指示送信部13を有している。
遠隔指示要求受信部11は、自動運転車両2から遠隔指示装置1に送信された遠隔指示要求を受信する。また、遠隔指示要求受信部11は、遠隔指示要求と共に、遠隔指示要求を送信した自動運転車両2の遠隔指示要求部34から、外部センサ22の検出情報(センサ情報)を受信する。
情報提供部12は、遠隔指示要求受信部11が遠隔指示要求を受信した場合、コマンダインターフェース3を介して担当する遠隔コマンダRに遠隔指示の入力を要求する。
また、情報提供部12は、遠隔指示要求受信部11の取得した自動運転車両2における外部センサ22の検出情報に基づいて、遠隔コマンダRに自動運転車両2の情報を提供する。情報提供部12は、例えばコマンダインターフェース3の出力部3aのディスプレイに自動運転車両2の前方の画像を表示する。情報提供部12は、視点変換により自動運転車両2の運転席付近から見た画像を表示してもよい。情報提供部12は、自動運転車両2の側方及び後方の画像を表示してもよい。情報提供部12は、自動運転車両2の周囲を撮像した画像を合成したパノラマ画像を表示してもよく、画像合成及び視点変換により自動運転車両2を見下ろすように生成された俯瞰画像を表示してもよい。情報提供部12は、画像中の物体の強調表示(例えば他車両等を枠で囲む表示)を行ってもよい。情報提供部12は、画像中に信号機が含まれる場合には、信号機の点灯状態の認識結果をディスプレイに表示してもよい。
情報提供部12は、自動運転車両2のカメラが撮像した画像に限らず、様々な情報をディスプレイに表示してもよい。情報提供部12は、遠隔指示を要求した自動運転車両2の状況(交差点の右折時等の状況)をテキスト又はアイコン等を用いて表示してもよい。情報提供部12は、遠隔コマンダRが選択できる遠隔指示の種類をディスプレイに表示してもよい。情報提供部12は、遠隔指示に応じた自動運転車両2の進路に関する情報(進行の遠隔指示に対応して進行する自動運転車両2の軌跡等)をディスプレイに表示してもよい。
情報提供部12は、自動運転車両2のレーダセンサが検出した物体の情報を表示してもよい。物体の情報は俯瞰画像中にアイコンとして表示されてもよい。物体の種類が識別されている場合には、物体の種類に応じたアイコン表示がなされてもよい。情報提供部12は、自動運転車両2の位置情報に基づいて取得した自動運転車両2の周囲の地図情報をディスプレイに表示してもよい。地図情報は、遠隔指示サーバ10が有していてもよく、他のサーバ等から取得してもよい。自動運転車両2の周囲の地図情報は自動運転車両2から取得してもよい。
情報提供部12は、自動運転車両2の車速の情報をディスプレイに表示してもよく、自動運転車両2の操舵角の情報をディスプレイに表示してもよい。情報提供部12は、自動運転車両2の位置する道路の勾配の情報をディスプレイに表示してもよい。情報提供部12は、自動運転車両2が車室内カメラを有している場合、必要に応じて自動運転車両2の車室内の画像を表示してもよい。
情報提供部12は、コマンダインターフェース3の出力部3aのスピーカにより音情報を遠隔コマンダRに提供してもよい。この場合、情報提供部12は、例えば、自動運転車両2の周囲の他車両等の接近を音又は音声としてスピーカから出力してもよい。なお、スピーカによる情報提供は必須ではない。
遠隔指示送信部13は、遠隔コマンダRがコマンダインターフェース3の指示入力部3bに遠隔指示を入力した場合、入力された遠隔指示を自動運転車両2に送信する。また、遠隔指示送信部13は、遠隔指示と共に、遠隔指示の送信時の時刻(遠隔指示を送信した時刻)である指示送信時刻を自動運転車両2に送信する。
情報提供部12は、遠隔コマンダRが入力した遠隔指示を自動運転車両2に送信した場合、自動運転車両2の情報を続けて遠隔コマンダRに伝えてもよく、遠隔指示を要求する別の自動運転車両2の情報に切り換えてもよい。
(車両遠隔指示システムの処理の流れ)
遠隔指示装置1において、遠隔指示要求に基づいて自動運転車両2に遠隔指示を送信する処理の流れについて説明する。図5は、遠隔指示装置1で実行される遠隔指示送信処理の一例を示すフローチャートである。なお、図5に示される処理は、遠隔指示要求受信部11が遠隔指示要求を受信したときに開始される。
図5に示されるように、遠隔指示要求受信部11が自動運転車両2から遠隔指示要求を受信すると、情報提供部12は、遠隔コマンダRに遠隔指示の入力を要求する(S101)。遠隔指示送信部13は、遠隔コマンダRが遠隔指示をコマンダインターフェース3の指示入力部3bに入力した場合、入力された遠隔指示を自動運転車両2に送信する(S102)。また、遠隔指示送信部13は、遠隔指示を送信する際に、遠隔指示と共に指示送信時刻を自動運転車両2に送信する(S103)。
次に、自動運転車両2において、遠隔指示要求を行った後、受信した遠隔指示に従った制御を行う又は遠隔指示を拒絶する処理の流れについて説明する。図6は、自動運転車両2で実行される遠隔指示の拒絶判定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図6に示される処理は、自動運転車両2が遠隔指示要求地点に到達し、遠隔指示要求部34によって遠隔指示を要求すべきと判定された場合に開始される。
図6に示されるように、遠隔指示要求部34は、遠隔指示を要求すべきと判定した場合、遠隔指示装置1に対して遠隔指示要求を送信する(S201)。遠隔指示受信部36は、遠隔指示装置1から送信された遠隔指示を受信する(S202)。送信時刻取得部37は、遠隔指示装置1が遠隔指示と共に送信した指示送信時刻を取得する(S203)。受信時刻取得部38は、遠隔指示受信部36が遠隔指示を受信した指示受信時刻を取得する(S204)。
遅延判定部39は、指示送信時刻と指示受信時刻との差が第1閾値以上であるか否かに基づいて、通信遅延の有無を判定する(S205)。指示送信時刻と指示受信時刻との差が第1閾値以上でない場合(S205:NO)、自動運転制御部41は、走行の制御に用いる進路を第1進路から第2進路に切り替え、第2進路に基づく自動運転車両2の自動運転の実行を開始する(S206)。
指示送信時刻と指示受信時刻との差が第1閾値以上である場合(S205:YES)、拒絶部40は、遠隔指示要求に応じて遠隔指示装置1から送信された遠隔指示を拒絶する(S207)。これにより、自動運転制御部41は、走行の制御に用いる進路を第1進路から第2進路に切り替えることは行わず、第1進路を維持する。そして、拒絶部40は、遠隔指示を拒絶する場合、遠隔指示を拒絶する旨を通信部25を介して遠隔指示装置1に通知する(S208)。
以上のように、自動運転車両2は、通信遅延が生じている場合、遠隔指示要求に応じて遠隔指示装置1から送信された遠隔指示を拒絶する。ここで、例えば、遠隔指示装置1と自動運転車両2との間で通信遅延が生じている場合、遠隔指示を自動運転車両2が受信した時にはすでに周囲の状況が変化しており、受信した遠隔指示が適切でないことがあり得る。このため、車両遠隔指示システム100では、通信遅延が生じていると判定された場合、遠隔指示要求に応じて送信された遠隔指示を拒絶する。これにより、適切ではない遠隔指示に基づいて自動運転車両2の走行が制御されることを抑制できる。従って、車両遠隔指示システム100は、遠隔指示装置1と自動運転車両2との間で通信遅延が生じている場合であっても、遠隔指示を拒絶することによって自動運転車両2の走行を適切に制御できる。
遅延判定部39は、遠隔指示が送信された指示送信時刻と遠隔指示が受信された指示受信時刻との差が第1閾値以上である場合に、通信遅延が生じていると判定する。この場合、車両遠隔指示システム100は、指示送信時刻と指示受信時刻とを用いて、通信遅延の発生の有無をより適切に判定できる。
(第2実施形態)
車両遠隔指示システムの第2実施形態について説明する。以下では、第1実施形態に係る車両遠隔指示システム100との差異を中心に説明し、同一又は同様の構成要素については同一符合を付して詳細な説明を省略する。図7に示すように、本実施形態に係る車両遠隔指示システム100Aは、遠隔コマンダRの操作に基づいて、遠隔指示装置1から自動運転車両2Aに対して遠隔指示を行うシステムである。
(自動運転車両の構成)
自動運転車両2Aは、一例として、自動運転ECU20Aを有している。自動運転ECU20Aは、機能的には、第1実施形態に係る自動運転車両2の自動運転ECU20の送信時刻取得部37及び遅延判定部39に代えて、要求時刻取得部42及び遅延判定部39Aを有している。以下、要求時刻取得部42及び遅延判定部39Aを中心に説明する。
要求時刻取得部42は、自動運転車両2が遠隔指示装置1に対して遠隔指示要求を送信した時刻である要求送信時刻を取得する。ここでは、要求時刻取得部42は、遠隔指示要求部34が遠隔指示要求を送信した時の時刻を要求送信時刻として取得し、記憶しておく。
遅延判定部39Aは、遠隔指示装置1と自動運転車両2Aとの間において通信遅延が生じているか否かを判定する。具体的には、遅延判定部39Aは、要求時刻取得部42が取得した要求送信時刻と受信時刻取得部38が取得した指示受信時刻との差に基づいて、通信の遅延の有無を判定する。ここでは、遅延判定部39Aは、遠隔指示要求部34が遠隔指示要求を送信した要求送信時刻と、遠隔指示受信部36で遠隔指示が受信された指示受信時刻との差が、予め定められた第2閾値以上である場合、通信遅延が生じていると判定する。遅延判定部39Aは、要求送信時刻と指示受信時刻との差が、第2閾値未満である場合、通信遅延が生じていないと判定する。
この第2閾値は、例えば、通信遅延によって遠隔指示が時間的に古くなったとしても、当該遠隔指示に基づいて自動運転車両2の走行を制御することが許容できるか否かに基づいて定められていてもよい。
なお、本実施形態における通信遅延の判定においては、第1実施形態と異なり、遠隔指示が送信された時刻である指示送信時刻が用いられていない。このため、遠隔指示サーバ10の遠隔指示送信部13は、指示送信時刻を、遠隔指示と共に自動運転車両2に送信しなくてもよい。
(車両遠隔指示システムの処理の流れ)
遠隔指示装置1において、遠隔指示要求に基づいて自動運転車両2に遠隔指示を送信する処理の流れについて説明する。図8は、遠隔指示装置1で実行される遠隔指示送信処理の一例を示すフローチャートである。なお、図8に示される処理は、遠隔指示要求受信部11が遠隔指示要求を受信したときに開始される。
図8に示されるように、遠隔指示要求受信部11が自動運転車両2Aから遠隔指示要求を受信すると、情報提供部12は、遠隔コマンダRに遠隔指示の入力を要求する(S301)。遠隔指示送信部13は、遠隔コマンダRが遠隔指示をコマンダインターフェース3の指示入力部3bに入力した場合、入力された遠隔指示を自動運転車両2Aに送信する(S302)。
次に、自動運転車両2Aにおいて、遠隔指示要求を行った後、受信した遠隔指示に従った制御を行う又は遠隔指示を拒絶する処理の流れについて説明する。図9は、自動運転車両2Aで実行される遠隔指示の拒絶判定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図9に示される処理は、自動運転車両2Aが遠隔指示要求地点に到達し、遠隔指示要求部34によって遠隔指示を要求すべきと判定された場合に開始される。
図9に示されるように、遠隔指示要求部34は、遠隔指示を要求すべきと判定した場合、遠隔指示装置1に対して遠隔指示要求を送信する(S401)。要求時刻取得部42は、遠隔指示要求部34が遠隔指示要求を送信した時刻である要求送信時刻を取得する(S402)。遠隔指示受信部36は、遠隔指示装置1から送信された遠隔指示を受信する(S403)。受信時刻取得部38は、遠隔指示受信部36が遠隔指示を受信した指示受信時刻を取得する(S404)。
遅延判定部39Aは、要求送信時刻と指示受信時刻との差が第2閾値以上であるか否かに基づいて、通信遅延の有無を判定する(S405)。S406~S408の処理は、第1実施形態において図6を用いて説明したS206~S208の処理と同様であり、詳細な説明を省略する。
以上のように、自動運転車両2Aは、通信遅延が生じている場合、遠隔指示要求に応じて遠隔指示装置1から送信された遠隔指示を拒絶する。遅延判定部39Aは、遠隔指示要求が送信された要求送信時刻と遠隔指示が受信された指示受信時刻との差が第2閾値以上である場合に、通信遅延が生じていると判定する。この場合、車両遠隔指示システム100Aは、要求送信時刻と指示受信時刻とを用いて、通信遅延の発生の有無をより適切に判定できる。
(第3実施形態)
車両遠隔指示システムの第3実施形態について説明する。本実施形態の車両遠隔指示システムは、第1及び第2実施形態に係る車両遠隔指示システム100及び100Aとは異なり、時刻に代えて外部センサの検出情報を用いて通信遅延の発生の有無を判定する。以下では、第1実施形態に係る車両遠隔指示システム100との差異を中心に説明し、同一又は同様の構成要素については同一符合を付して詳細な説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態に係る車両遠隔指示システム100Bは、遠隔コマンダRの操作に基づいて、遠隔指示装置1Bから自動運転車両2Bに対して遠隔指示を行うシステムである。
(自動運転車両の構成)
自動運転車両2Bは、一例として、自動運転ECU20Bを有している。自動運転ECU20Bは、機能的には、第1実施形態に係る自動運転車両2の自動運転ECU20の送信時刻取得部37、受信時刻取得部38及び遅延判定部39に代えて、送信時センサ情報取得部43、受信時センサ情報取得部44及び遅延判定部39Bを有している。以下、送信時センサ情報取得部43、受信時センサ情報取得部44及び遅延判定部39Bを中心に説明する。
送信時センサ情報取得部43は、遠隔指示装置1Bが遠隔指示を送信した時点において遠隔指示装置1Bの遠隔指示要求受信部11で受信された検出情報を指示送信時センサ情報として取得する。具体的には、送信時センサ情報取得部43は、遠隔指示装置1Bが遠隔指示と共に送信した指示送信時センサ情報を取得する。遠隔指示装置1Bが指示送信時センサ情報を送信する構成について、詳しくは後述する。
受信時センサ情報取得部44は、自動運転車両2Bが遠隔指示を受信した時点において外部センサ22で検出された検出情報を指示受信時センサ情報として取得する。具体的には、受信時センサ情報取得部44は、遠隔指示受信部36が遠隔指示装置1Bから遠隔指示を受信した時点において外部センサ22で検出された検出情報を指示受信時センサ情報として取得する。
遅延判定部39Bは、送信時センサ情報取得部43が取得した指示送信時センサ情報と受信時センサ情報取得部44が取得した指示受信時センサ情報とに基づいて、通信遅延が生じているか否かを判定する。なお、判定に用いられる指示送信時センサ情報及び指示受信時センサ情報としては、例えば、カメラ画像、ライダー点群、レーダセンサで検出された物標等が含まれる。
ここでは、遅延判定部39Bは、指示送信時センサ情報と指示受信時センサ情報とを比較し、両者のかい離に基づいて通信遅延が生じているか否かを判定する。遅延判定部39Bは、例えば、指示送信時センサ情報と指示受信時センサ情報とのかい離が、予め定められた第1かい離閾値以上である場合に、通信遅延が生じていると判定することができる。遅延判定部39Bは、例えば、指示送信時センサ情報と指示受信時センサ情報とのかい離が、予め定められた第1かい離閾値未満である場合に、通信遅延が生じていないと判定することができる。
この第1かい離閾値は、例えば、遠隔指示を入力する際に用いられた自動運転車両2Bの外部環境と遠隔指示の受信時における外部環境とにズレが生じていても、受信された遠隔指示に基づいて自動運転車両2Bの走行を制御することが許容できるか否かに基づいて定められていてもよい。
図11(a)及び図11(b)は、自動運転車両2が右折をしようとしている状態における外部センサ22の検出情報(ここでは自動運転車両2Bの前方のカメラ画像)を示す図である。なお、図11(a)は、遠隔指示装置1Bが遠隔指示を送信した時点において遠隔指示装置1Bの遠隔指示要求受信部11で受信された検出情報(指示送信時センサ情報)を示す図である。図11(b)は、自動運転車両2Bが遠隔指示を受信した時点において外部センサ22で検出された検出情報(指示受信時センサ情報)を示す図である。図11(a)及び図11(b)における車両Vは、自動運転車両2Bの前方を走行する対向車両である。遠隔指示装置1Bと自動運転車両2Bとの間における通信遅延が大きくなると、両者の検出情報のかい離も大きくなる。例えば、図11(a)及び図11(b)に示される例においては、通信遅延が大きくなると、車両Vの位置のかい離も大きくなる。
以下、遅延判定部39Bが行う指示送信時センサ情報と指示受信時センサ情報との比較方法の一例について説明する。
(センサローレベルの比較)
遅延判定部39Bは、指示送信時センサ情報及び指示受信時センサ情報の検出値(センサ値)同士を直接比較することができる。例えば、遅延判定部39は、指示送信時センサ情報及び指示受信時センサ情報がカメラ画像である場合、図11(a)及び図11(b)に示されるカメラ画像をPOC(Phase Only Correlation)等の方法を用いてマッチングさせる。遅延判定部39Bは、マッチングを行ったときの相関値を用いることで、カメラ画像間の相関を算出することができる。遅延判定部39Bは、指示送信時センサ情報と指示受信時センサ情報とのかい離として、カメラ画像間の相関を用いることができる。これと同様に、遅延判定部39Bは、指示送信時センサ情報及び指示受信時センサ情報がライダー点群である場合であっても、検出値(センサ値)同士を直接比較することができる。
(認識結果の比較)
遅延判定部39Bは、指示送信時センサ情報及び指示受信時センサ情報に基づいて、遠隔指示の送信時における自動運転車両2Bの外部環境及び遠隔指示の受信時における自動運転車両2Bの外部環境をそれぞれ認識し、外部環境の認識結果に基づいてかい離を判定することができる。この場合、例えば、遅延判定部39Bは、遠隔指示の送信時及び受信時のそれぞれの外部環境の認識を行う際に、特定の移動障害物のみを抽出し、抽出した移動障害物の位置情報を比較してもよい。例えば、抽出する移動障害物は、自動運転車両2Bの進路と交わる全ての動的障害物であってもよい。
(遠隔指示装置の構成)
図12に示されるように、遠隔指示装置1Bは、遠隔指示サーバ10Bを有している。遠隔指示サーバ10Bは、機能的には、遠隔指示要求受信部11、情報提供部12、及び遠隔指示送信部13Bを有している。
遠隔指示送信部13Bは、遠隔コマンダRがコマンダインターフェース3の指示入力部3bに遠隔指示を入力した場合、遠隔指示を自動運転車両2Bに送信する。また、遠隔指示送信部13Bは、遠隔指示と共に、遠隔指示要求受信部11が遠隔指示を送信した時点において遠隔指示要求受信部11が受信した検出情報(受信している検出情報)を指示送信時センサ情報として自動運転車両2Bに送信する。
(車両遠隔指示システムの処理の流れ)
遠隔指示装置1Bにおいて、遠隔指示要求に基づいて自動運転車両2Bに遠隔指示を送信する処理の流れについて説明する。図13は、遠隔指示装置1Bで実行される遠隔指示送信処理の一例を示すフローチャートである。なお、図13に示される処理は、遠隔指示要求受信部11が遠隔指示要求を受信したときに開始される。
図13に示されるように、遠隔指示要求受信部11が自動運転車両2Bから遠隔指示要求を受信すると、情報提供部12は、遠隔コマンダRに遠隔指示の入力を要求する(S501)。遠隔指示送信部13Bは、遠隔コマンダRが遠隔指示をコマンダインターフェース3の指示入力部3bに入力した場合、入力された遠隔指示を自動運転車両2Bに送信する(S502)。また、遠隔指示送信部13Bは、遠隔指示を送信する際に、遠隔指示と共に指示送信時センサ情報を自動運転車両2Bに送信する(S503)。
次に、自動運転車両2Bにおいて、遠隔指示要求を行った後、受信した遠隔指示に従った制御を行う又は遠隔指示を拒絶する処理の流れについて説明する。図14は、自動運転車両2Bで実行される遠隔指示の拒絶判定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図14に示される処理は、自動運転車両2Bが遠隔指示要求地点に到達し、遠隔指示要求部34によって遠隔指示を要求すべきと判定された場合に開始される。
図14に示されるように、遠隔指示要求部34は、遠隔指示を要求すべきと判定した場合、遠隔指示装置1Bに対して遠隔指示要求を送信する(S601)。遠隔指示受信部36は、遠隔指示装置1Bから送信された遠隔指示を受信する(S602)。送信時センサ情報取得部43は、遠隔指示装置1Bが遠隔指示と共に送信した指示送信時センサ情報を取得する(S603)。受信時センサ情報取得部44は、遠隔指示受信部36が遠隔指示装置1Bから遠隔指示を受信した時点において外部センサ22で検出された検出情報を指示受信時センサ情報として取得する(S604)。
遅延判定部39Bは、指示送信時センサ情報と指示受信時センサ情報とのかい離が第1かい離閾値以上であるか否かに基づいて、通信遅延の有無を判定する(S605)。S606~S608の処理は、第1実施形態において図6を用いて説明したS206~S208の処理と同様であり、詳細な説明を省略する。
以上のように、自動運転車両2Bは、通信遅延が生じている場合、遠隔指示要求に応じて遠隔指示装置1Bから送信された遠隔指示を拒絶する。遅延判定部39Bは、送信時センサ情報取得部43が取得した指示送信時センサ情報と受信時センサ情報取得部44が取得した指示受信時センサ情報とに基づいて、通信遅延が生じているか否かを判定する。この場合、車両遠隔指示システム100Bは、指示送信時センサ情報と指示受信時センサ情報とに基づいて、通信遅延の発生の有無をより適切に判定できる。
(第4実施形態)
車両遠隔指示システムの第4実施形態について説明する。本実施形態の車両遠隔指示システムは、第3実施形態に係る車両遠隔指示システム100Bと同様に、外部センサの検出情報を用いて通信遅延の発生の有無を判定する。以下では、第3実施形態に係る車両遠隔指示システム100Bとの差異を中心に説明し、同一又は同様の構成要素については同一符合を付して詳細な説明を省略する。
図15に示すように、本実施形態に係る車両遠隔指示システム100Cは、遠隔コマンダRの操作に基づいて、遠隔指示装置1Bから自動運転車両2Cに対して遠隔指示を行うシステムである。
(自動運転車両の構成)
自動運転車両2Cは、一例として、自動運転ECU20Cを有している。自動運転ECU20Cは、機能的には、第3実施形態に係る自動運転車両2Bの自動運転ECU20Bの送信時センサ情報取得部43及び遅延判定部39Bに代えて、要求時センサ情報取得部45及び遅延判定部39Cを有している。以下、要求時センサ情報取得部45及び遅延判定部39Cを中心に説明する。
要求時センサ情報取得部45は、自動運転車両2Bが遠隔指示要求を送信した時点において、外部センサ22で検出された検出情報を指示要求時センサ情報として取得する。ここでは、要求時センサ情報取得部45は、遠隔指示要求部34が遠隔指示要求を送信した時に外部センサ22によって検出された検出情報を指示要求時センサ情報として取得し、記憶しておく。
遅延判定部39Cは、要求時センサ情報取得部45が取得した指示要求時センサ情報と受信時センサ情報取得部44が取得した指示受信時センサ情報とに基づいて、通信遅延が生じているか否かを判定する。なお、判定に用いられる指示要求時センサ情報及び指示受信時センサ情報としては、例えば、カメラ画像、ライダー点群、レーダセンサで検出された物標等が含まれる。
ここでは、遅延判定部39Cは、指示要求時センサ情報と指示受信時センサ情報とを比較し、両者のかい離に基づいて通信遅延が生じているか否かを判定する。遅延判定部39Cは、例えば、指示要求時センサ情報と指示受信時センサ情報とのかい離が、予め定められた第2かい離閾値以上である場合に、通信遅延が生じていると判定することができる。遅延判定部39Bは、例えば、指示要求時センサ情報と指示受信時センサ情報とのかい離が、予め定められた第2かい離閾値未満である場合に、通信遅延が生じていないと判定することができる。
この第2かい離閾値は、例えば、遠隔指示の要求時から遠隔指示の受信時までの間に自動運転車両2の外部状況が変化しても、受信された遠隔指示に基づいて自動運転車両2Cの走行を制御することが許容できるか否かに基づいて定められていてもよい。
遅延判定部39Cは、指示要求時センサ情報と指示受信時センサ情報との比較方法として、一例として、上述した第3実施形態に係る遅延判定部39Bと同様の比較方法を用いることができる。
なお、本実施形態における通信遅延の判定においては、第3実施形態と異なり、遠隔指示装置1Bが遠隔指示を送信した時点において遠隔指示装置1Bの遠隔指示要求受信部11で受信された指示送信時センサ情報が用いられていない。このため、遠隔指示サーバ10Bの遠隔指示送信部13Bは、指示送信時センサ情報を、遠隔指示と共に自動運転車両2Cに送信しなくてもよい。
(車両遠隔指示システムの処理の流れ)
遠隔指示装置1Bにおいて、遠隔指示要求に基づいて自動運転車両2に遠隔指示を送信する処理の流れは、図8を用いて説明した第2実施形態に係る遠隔指示装置1で実行される遠隔指示送信処理の流れと同様である。このため、遠隔指示装置1Bで実行される遠隔指示送信処理の流れについて、詳細な説明を省略する。
次に、自動運転車両2Cにおいて、遠隔指示要求を行った後、受信した遠隔指示に従った制御を行う又は遠隔指示を拒絶する処理の流れについて説明する。図16は、自動運転車両2Cで実行される遠隔指示の拒絶判定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図16に示される処理は、自動運転車両2Cが遠隔指示要求地点に到達し、遠隔指示要求部34によって遠隔指示を要求すべきと判定された場合に開始される。
図16に示されるように、遠隔指示要求部34は、遠隔指示を要求すべきと判定した場合、遠隔指示装置1Bに対して遠隔指示要求を送信する(S701)。要求時センサ情報取得部45は、遠隔指示受信部36が遠隔指示要求を送信した時点における外部センサ22の検出情報を指示要求時センサ情報として取得する(S702)。遠隔指示受信部36は、遠隔指示装置1Bから送信された遠隔指示を受信する(S703)。受信時センサ情報取得部44は、遠隔指示受信部36が遠隔指示装置1Bから遠隔指示を受信した時点において外部センサ22で検出された検出情報を指示受信時センサ情報として取得する(S704)。
遅延判定部39Cは、指示要求時センサ情報と指示受信時センサ情報とのかい離が第2かい離閾値以上であるか否かに基づいて、通信遅延の有無を判定する(S705)。S706~S708の処理は、第1実施形態において図6を用いて説明したS206~S208の処理と同様であり、詳細な説明を省略する。
以上のように、自動運転車両2Cは、通信遅延が生じている場合、遠隔指示要求に応じて遠隔指示装置1Bから送信された遠隔指示を拒絶する。遅延判定部39Cは、要求時センサ情報取得部45が取得した指示要求時センサ情報と受信時センサ情報取得部44が取得した指示受信時センサ情報とに基づいて、通信遅延が生じているか否かを判定する。この場合、車両遠隔指示システム100Cは、指示要求時センサ情報と指示受信時センサ情報とに基づいて、通信遅延の発生の有無をより適切に判定できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。
第1実施形態~第4実施形態における各遅延判定部での判定処理は、適宜組み合わせられてもよい。例えば、第1実施形態における遅延判定部39での判定処理と、第3実施形態における遅延判定部39Bでの判定処理とが組み合わせられてもよい。この場合、これらの判定処理において遅延が生じていると判定された場合に、拒絶部は、遠隔指示を拒絶してもよい。例えば、第2実施形態における遅延判定部39Aでの判定処理と、第4実施形態における遅延判定部39Cの判定処理とが組み合わせられてもよい。この場合、これらの判定処理において遅延が生じていると判定された場合に、拒絶部は、遠隔指示を拒絶してもよい。
例えば、第1実施形態に係る車両遠隔指示システム100は、自動運転車両2を構成要素に含まなくてもよい。この場合、車両遠隔指示システム100は、遠隔指示装置1に相当する。他の実施形態についても同様に、車両遠隔指示システムは、自動運転車両を構成要素に含まなくてもよい。
第1実施形態に係る車両遠隔指示システム100において、自動運転車両2ではなく、遠隔指示サーバ10が遠隔指示の要否を判定してもよい。この場合、遠隔指示サーバ10は、自動運転車両2から取得した外部センサ22の検出情報等に基づいて、自動運転車両2が遠隔指示を要求すべき状況になったか否かを判定する。遠隔指示サーバ10は、自動運転車両2が遠隔指示を要求すべき状況になったと判定した場合、自動運転車両2に待機指示を送信すると共に、遠隔コマンダRに遠隔指示の入力を要求してもよい。他の実施形態に係る車両遠隔指示システムについても同様に、遠隔指示サーバが遠隔指示の要否を判定してもよい。
なお、第1実施形態に係る車両遠隔指示システム100において、遠隔指示装置1は、車両に搭載されていてもよい。この場合、遠隔コマンダRも車両に乗車している。遠隔指示サーバ10は、複数台の車両のECUから構成されたクラウドサーバであってもよい。他の実施形態についても同様に、遠隔指示装置は、車両に搭載されていてもよい。
1,1B…遠隔指示装置、2,2A,2B,2C…自動運転車両、11…遠隔指示要求受信部(センサ情報受信部)、22…外部センサ(車載センサ)、34…遠隔指示要求部(センサ情報送信部)、37…送信時刻取得部、38…受信時刻取得部、39,39A,39B,39C…遅延判定部、40…拒絶部、42…要求時刻取得部、43…送信時センサ情報取得部、44…受信時センサ情報取得部、45…要求時センサ情報取得部、100,100A,100B,100C…車両遠隔指示システム。

Claims (5)

  1. 自動運転車両から遠隔指示装置に対して遠隔指示要求を送信し、前記遠隔指示要求に応じて前記遠隔指示装置から送信された遠隔指示に基づいて前記自動運転車両の走行を制御する車両遠隔指示システムであって、
    前記自動運転車両に搭載され、前記遠隔指示装置と前記自動運転車両との間において、前記遠隔指示に基づいて前記自動運転車両の走行を制御することが許容できない所定の通信遅延が生じているか否かを判定する遅延判定部と、
    前記遅延判定部によって前記通信遅延が生じていると判定された場合、前記遠隔指示要求に応じて送信された前記遠隔指示を拒絶する拒絶部と
    前記自動運転車両の自動運転を実行する自動運転制御部と、を備え、
    前記自動運転制御部は、前記遠隔指示要求に応じて送信された前記遠隔指示が前記拒絶部によって拒絶された場合、前記自動運転における走行の進路として、前記遠隔指示に対応した第2進路に切り替えることは行わず、前記遠隔指示が受信されたときに用いていた第1進路を維持する、車両遠隔指示システム。
  2. 前記遠隔指示装置が前記遠隔指示を送信した時刻である指示送信時刻を取得する送信時刻取得部と、
    前記自動運転車両が前記遠隔指示を受信した時刻である指示受信時刻を取得する受信時刻取得部と、
    を更に備え、
    前記遅延判定部は、前記送信時刻取得部が取得した前記指示送信時刻と前記受信時刻取得部が取得した前記指示受信時刻との差が第1閾値以上である場合に、前記通信遅延が生じていると判定する、請求項1に記載の車両遠隔指示システム。
  3. 前記自動運転車両が前記遠隔指示装置に対して前記遠隔指示要求を送信した時刻である要求送信時刻を取得する要求時刻取得部と、
    前記自動運転車両が前記遠隔指示を受信した時刻である指示受信時刻を取得する受信時刻取得部と、
    を更に備え、
    前記遅延判定部は、前記要求時刻取得部が取得した前記要求送信時刻と前記受信時刻取得部が取得した前記指示受信時刻との差が第2閾値以上である場合に、前記通信遅延が生じていると判定する、請求項1に記載の車両遠隔指示システム。
  4. 自動運転車両から遠隔指示装置に対して遠隔指示要求を送信し、前記遠隔指示要求に応じて前記遠隔指示装置から送信された遠隔指示に基づいて前記自動運転車両の走行を制御する車両遠隔指示システムであって、
    前記自動運転車両に搭載され、前記遠隔指示装置と前記自動運転車両との間において、前記遠隔指示に基づいて前記自動運転車両の走行を制御することが許容できない所定の通信遅延が生じているか否かを判定する遅延判定部と、
    前記遅延判定部によって前記通信遅延が生じていると判定された場合、前記遠隔指示要求に応じて送信された前記遠隔指示を拒絶する拒絶部と、
    指示送信時センサ情報を取得する送信時センサ情報取得部と、
    指示受信時センサ情報を取得する受信時センサ情報取得部と、
    を備え、
    前記自動運転車両は、外部環境を検出する車載センサのセンサ情報を前記遠隔指示装置へ送信するセンサ情報送信部を有しており、
    前記遠隔指示装置は、前記センサ情報送信部から送信された前記センサ情報を受信するセンサ情報受信部を有しており、
    前記送信時センサ情報取得部は、前記遠隔指示装置が前記遠隔指示を送信した時点において前記センサ情報受信部で受信された前記センサ情報を前記指示送信時センサ情報として取得し、
    前記受信時センサ情報取得部は、前記自動運転車両が前記遠隔指示を受信した時点において前記車載センサで検出された前記センサ情報を前記指示受信時センサ情報として取得し、
    前記遅延判定部は、前記送信時センサ情報取得部が取得した前記指示送信時センサ情報と前記受信時センサ情報取得部が取得した前記指示受信時センサ情報とに基づいて、前記通信遅延が生じているか否かを判定する、車両遠隔指示システム。
  5. 自動運転車両から遠隔指示装置に対して遠隔指示要求を送信し、前記遠隔指示要求に応じて前記遠隔指示装置から送信された遠隔指示に基づいて前記自動運転車両の走行を制御する車両遠隔指示システムであって、
    前記自動運転車両に搭載され、前記遠隔指示装置と前記自動運転車両との間において、前記遠隔指示に基づいて前記自動運転車両の走行を制御することが許容できない所定の通信遅延が生じているか否かを判定する遅延判定部と、
    前記遅延判定部によって前記通信遅延が生じていると判定された場合、前記遠隔指示要求に応じて送信された前記遠隔指示を拒絶する拒絶部と、
    前記自動運転車両が前記遠隔指示要求を送信した時点において、前記自動運転車両の外部環境を検出する車載センサで検出されたセンサ情報を指示要求時センサ情報として取得する要求時センサ情報取得部と、
    前記自動運転車両が前記遠隔指示を受信した時点において前記車載センサで検出された前記センサ情報を指示受信時センサ情報として取得する受信時センサ情報取得部と、
    を備え、
    前記遅延判定部は、前記要求時センサ情報取得部が取得した前記指示要求時センサ情報と前記受信時センサ情報取得部が取得した前記指示受信時センサ情報とに基づいて、前記通信遅延が生じているか否かを判定する、車両遠隔指示システム。
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