JP2021018636A - 車両遠隔指示システム - Google Patents
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Abstract
【課題】第1の通信部の通信状態が異常状態又は自動運転車両の位置が通信対象領域外の場合に第2の通信部に切り替えることができる車両遠隔指示システムを提供する。【解決手段】第1の通信部を介した遠隔指示装置と自動運転車両との通信中に、電波強度、通信遅延、通信速度若しくは一定時間あたりのデータ通信量に基づいて遠隔指示装置と自動運転車両との通信状態が異常状態であるか否かを判定する第1の判定において通信状態が異常状態であると判定された場合、又は、地図上の位置と通信対象領域とを予め関連付けた通信対象領域マップデータを用いて位置取得部により取得された自動運転車両の位置が第1の通信部の通信対象領域外であるか否かを判定する第2の判定において自動運転車両の位置が通信対象領域外であると判定された場合、自動運転車両における遠隔指示装置との通信の接続を第1の通信部から第2の通信部に切り替える通信切替部と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、車両遠隔指示システムに関する。
従来、車両遠隔指示システムに関する技術文献として、特開2016―71585号公報が知られている。この公報には、自動運転車両と遠隔指示装置との無線通信における遅延時間が閾値以上の場合に、車両の運転制御を通常制御から安全制御に変更する車両遠隔指示システムが記載されている。安全制御は、操作指示に基づく速度よりも小さな速度による自動運転制御である。
車両遠隔指示システムにおいて、例えば、無線通信(通信部)における通信状態が異常状態となった場合、遠隔指示に基づく円滑な車両の走行が実現できないおそれがある。
本発明の一態様に係る車両遠隔指示システムは、自動運転車両の状況に応じて遠隔コマンダが自動運転車両の走行に関する遠隔指示を遠隔指示装置を通じて自動運転車両に行うシステムであって、自動運転車両に設けられ、遠隔指示装置と通信する第1の通信部と、自動運転車両に設けられ、遠隔指示装置と通信する第2の通信部と、自動運転車両の位置を取得する位置取得部と、第1の通信部を介した遠隔指示装置と自動運転車両との通信中に、電波強度、通信遅延、通信速度、若しくは一定時間あたりのデータ通信量に基づいて遠隔指示装置と自動運転車両との通信状態が異常状態であるか否かを判定する第1の判定を行う、又は、地図上の位置と通信対象領域とを予め関連付けた通信対象領域マップデータを用いて位置取得部により取得された自動運転車両の位置が第1の通信部の通信対象領域外であるか否かを判定する第2の判定を行う通信判定部と、通信判定部による第1の判定において遠隔指示装置と自動運転車両との通信状態が異常状態であると判定された場合、又は通信判定部による第2の判定において自動運転車両の位置が第1の通信部の通信対象領域外であると判定された場合、自動運転車両における遠隔指示装置との通信の接続を第1の通信部から第2の通信部に切り替える通信切替部と、を備える。
本発明の一態様によれば、第1の通信部の通信状態が異常状態又は自動運転車両の位置が通信対象領域外の場合に第2の通信部に切り替えることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、一実施形態に係る車両遠隔指示システムの全体像を示す図である。図1に示す車両遠隔指示システム100は、遠隔コマンダRにより自動運転車両2に対する遠隔指示を行うシステムである。遠隔指示とは、自動運転車両2の走行の判断に関する遠隔コマンダRの指示である。
遠隔指示には、交差点の右折開始の指示、信号機付き交差点の進入開始の指示、見通しの悪い交差点の進入開始の指示、車線変更の開始の指示、前方の障害物に対するオフセット回避の開始の指示、緊急退避のうち少なくとも一つが含まれる。車両の右側通行の国又は地域の場合には、交差点の右折開始の指示に代えて交差点の左折開始の指示とすることができる。見通しの悪い交差点とは、交差点の進入時に壁等によって交差する道路の状況を視認しにくい交差点である。見通しの悪い交差点は、例えば地図情報に予め登録されている。見通しの悪い交差点となるか否かは、交差点に対する自動運転車両2の進入方向に応じて決められてもよい。
前方の障害物に対するオフセット回避とは、例えば道路端に寄って停車している停車車両が自動運転車両2の前方に存在する場合において、停車車両を避けるために隣接車線又は対向車線に自動運転車両2が一時的にはみ出すようにオフセットする走行である。この場合における停車車両は四輪車両に限られず二輪車であってもよい。前方の障害物は、自転車、パーソナルモビリティ、歩行者等であってもよく、移動中であってもよい。緊急退避とは、自動運転車両2を道路の路肩等の退避スペースに自動で退避させる制御である。退避スペースは、例えば地図上に予め設定されている。遠隔コマンダRは、例えば自動運転車両2の異常を認識した場合又は乗員の異常を認識した場合等に緊急退避の遠隔指示を選択する。
その他、遠隔指示には、駐車状態であった自動運転車両2の発進に対する指示が含まれてもよい。遠隔指示には、停車状態であった自動運転車両2の周囲に歩行者等が検出された場合における自動運転車両2の発進に対する指示が含まれていてもよい。遠隔指示には、自動運転車両2に対する乗員の乗り降りに関する指示(例えばドアの自動開閉の指示、降車の音声案内開始の指示)が含まれていてもよい。
[車両遠隔指示システムの構成]
図1に示すように、車両遠隔指示システム100は、遠隔コマンダRが遠隔指示を入力する遠隔指示装置1を備えている。遠隔指示装置1は、ネットワークNを介して複数の自動運転車両2と通信可能に接続されている。ネットワークNは無線通信ネットワークである。遠隔指示装置1には、自動運転車両2から各種の情報が送られる。
図1に示すように、車両遠隔指示システム100は、遠隔コマンダRが遠隔指示を入力する遠隔指示装置1を備えている。遠隔指示装置1は、ネットワークNを介して複数の自動運転車両2と通信可能に接続されている。ネットワークNは無線通信ネットワークである。遠隔指示装置1には、自動運転車両2から各種の情報が送られる。
車両遠隔指示システム100では、例えば自動運転車両2からの遠隔指示要求に応じて、遠隔コマンダRに遠隔指示の入力が要求される。遠隔コマンダRは、遠隔指示装置1のコマンダインターフェース3に遠隔指示を入力する。遠隔指示装置1は、ネットワークNを通じて自動運転車両2に遠隔指示を送信する。自動運転車両2は、遠隔指示に従って自動で走行する。
なお、車両遠隔指示システム100において遠隔コマンダRの人数は限定されず、一人であってもよく、二人以上であってもよい。車両遠隔指示システム100と通信可能な自動運転車両2の台数も特に限定されない。複数人の遠隔コマンダRが交替して一台の自動運転車両2に対する遠隔指示を行う態様であってもよく、一人の遠隔コマンダRが二台以上の自動運転車両2に対して遠隔指示を行う態様であってもよい。
[自動運転車両の構成]
まず、自動運転車両2の構成の一例について説明する。図2は、一実施形態に係る車両遠隔指示システムの構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、自動運転車両2は、一例として、自動運転ECU20を有している。自動運転ECU20は、車両の自動運転を行うための電子制御ユニットである。
まず、自動運転車両2の構成の一例について説明する。図2は、一実施形態に係る車両遠隔指示システムの構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、自動運転車両2は、一例として、自動運転ECU20を有している。自動運転ECU20は、車両の自動運転を行うための電子制御ユニットである。
自動運転ECU20は、第1の通信部21、第2の通信部22、GPS[GlobalPositioning System]受信部23、外部センサ24、内部センサ25、地図データベース26、及び、アクチュエータ27と接続されている。
第1の通信部21及び第2の通信部22は、自動運転車両2の外部との無線通信を制御する通信デバイスである。第1の通信部21及び第2の通信部22は、遠隔指示装置1との無線通信を制御する通信デバイスである。第1の通信部21及び第2の通信部22は、ネットワークNを介して遠隔指示サーバ10と各種情報の送信及び受信を行う。第1の通信部21は、後述する遠隔指示装置1に設けられた第1の通信部11と通信する。第2の通信部22は、後述する遠隔指示装置1に設けられた第2の通信部12と通信する。
以下、自動運転車両2の第1の通信部21及び遠隔指示装置1の第1の通信部11を用いた場合の通信系統を第1の通信系統、自動運転車両2の第2の通信部22及び遠隔指示装置1の第2の通信部12を用いた場合の通信系統を第2の通信系統と呼ぶ。自動運転ECU20は、第1の通信系統及び第2の通信系統のうち何れか一つの通信系統を用いて遠隔指示装置1との通信を行う。なお、3つ以上の通信系統を設けてもよい。
第1の通信系統では、例えば携帯電話回線を介した無線通信を行う。携帯電話回線は、世代を問わず3G、4G、5Gの何れであってもよい。携帯電話回線に代えてWi-Fi[Wireless Fidelity]回線を用いてもよい。自動車専用の回線を用いてもよい。第2の通信系統においても同様である。第1の通信系統及び第2の通信系統は、同じ回線を用いてもよく、異なる回線を用いてもよい。第1の通信系統及び第2の通信系統は、携帯電話回線を用いる場合に異なるキャリア(携帯電話の通信サービスを提供している会社)の回線を用いてもよい。
GPS受信部23は、3個以上のGPS[Global Positioning System]衛星から信号を受信することにより、自動運転車両2の位置(例えば自動運転車両2の緯度及び経度)を測定する。GPS受信部23は、測定した自動運転車両2の位置情報を自動運転ECU20へ送信する。
外部センサ24は、自動運転車両2の外部環境を検出する車載センサである。外部センサ24は、カメラを少なくとも含む。カメラは、自動運転車両2の外部環境を撮像する撮像機器である。カメラは、例えば自動運転車両2のフロントガラスの裏側に設けられ、車両前方を撮像する。カメラは、自動運転車両2の外部環境に関する撮像情報を自動運転ECU20へ送信する。カメラは、単眼カメラであってもよく、ステレオカメラであってもよい。カメラは、複数台設けられていてもよく、自動運転車両2の前方の他、左右の側方及び後方を撮像してもよい。自動運転車両2には、遠隔コマンダ向けの外部カメラが備え付けられていてもよい。遠隔コマンダ向けの外部カメラは少なくとも自動運転車両2の前方を撮像している。遠隔コマンダ向けの外部カメラは、自動運転車両2の側方及び後方を含む周囲を撮像する複数のカメラから構成されていてもよい。
外部センサ24は、レーダセンサを含んでもよい。レーダセンサは、電波(例えばミリ波)又は光を利用して自動運転車両2の周辺の物体を検出する検出機器である。レーダセンサには、例えば、ミリ波レーダ又はライダー[LIDAR:Light Detection and Ranging]が含まれる。レーダセンサは、電波又は光を自動運転車両2の周辺に送信し、物体で反射された電波又は光を受信することで物体を検出する。レーダセンサは、検出した物体情報を自動運転ECU20へ送信する。物体には、ガードレール、建物等の固定物体の他、歩行者、自転車、他車両等の移動物体が含まれる。また、外部センサ24は、自動運転車両2の外部の音を検出する音検出センサを含んでもよい。
内部センサ25は、自動運転車両2の走行状態を検出する車載センサである。内部センサ25は、車速センサ、加速度センサ、及びヨーレートセンサを含んでいる。車速センサは、自動運転車両2の速度を検出する検出器である。車速センサとしては、自動運転車両2の車輪又は車輪と一体に回転するドライブシャフト等に対して設けられ、各車輪の回転速度を検出する車輪速センサを用いることができる。車速センサは、検出した車速情報(車輪速情報)を自動運転ECU20に送信する。
加速度センサは、自動運転車両2の加速度を検出する検出器である。加速度センサは、例えば、自動運転車両2の前後方向の加速度を検出する前後加速度センサを含んでいる。加速度センサは、自動運転車両2の横加速度を検出する横加速度センサを含んでいてもよい。加速度センサは、例えば、自動運転車両2の加速度情報を自動運転ECU20に送信する。ヨーレートセンサは、自動運転車両2の重心の鉛直軸周りのヨーレート(回転角速度)を検出する検出器である。ヨーレートセンサとしては、例えばジャイロセンサを用いることができる。ヨーレートセンサは、検出した自動運転車両2のヨーレート情報を自動運転ECU20へ送信する。
地図データベース26は、地図情報を記録するデータベースである。地図データベース26は、例えば、自動運転車両2に搭載されたHDD[Hard Disk Drive]等の記録装置内に形成されている。地図情報には、道路の位置情報、道路形状の情報(例えば曲率情報)、交差点及び分岐点の位置情報等が含まれる。地図情報には、通信対象領域マップデータが含まれる。通信対象領域マップデータとは、地図上の位置と通信対象領域とを予め関連付けたデータである。通信対象領域とは、ある通信回線において正常な通信状態を期待できる領域である。本実施形態では、地図上の位置と第1の通信系統で用いる通信回線に対応する通信対象領域とが関連付けられている。通信状態について詳しくは後述する。
通信対象領域マップデータは、キャリアから提供されたデータであってもよいし、自動運転車両2が実際に走行することによって得られたデータであってもよい。なお、通信対象領域マップデータは必ずしも地図データベース26に記録されている必要はない。通信対象領域マップデータは、地図データベース26とは異なるデータベースに記録されていてもよく、遠隔指示サーバ10と通信可能なサーバ(例えばキャリアのサーバ)に記録されていてもよい。
地図情報には、位置情報と関連付けられた法定速度等の交通規制情報が含まれていてもよい。地図情報には、自動運転車両2の位置情報の取得に用いられる物標情報が含まれていてもよい。物標としては、道路標識、路面標示、信号機、電柱等を用いることができる。地図データベース26は、自動運転車両2と通信可能なサーバに構成されていてもよい。サーバは遠隔指示サーバ10に限らない。
アクチュエータ27は、自動運転車両2の制御に用いられる機器である。アクチュエータ27は、駆動アクチュエータ、ブレーキアクチュエータ、及び操舵アクチュエータを少なくとも含む。駆動アクチュエータは、自動運転ECU20からの制御信号に応じてエンジンに対する空気の供給量(スロットル開度)を制御し、自動運転車両2の駆動力を制御する。なお、自動運転車両2がハイブリッド車である場合には、エンジンに対する空気の供給量の他に、動力源としてのモータに自動運転ECU20からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。自動運転車両2が電気自動車である場合には、動力源としてのモータに自動運転ECU20からの制御信号が入力されて当該駆動力が制御される。これらの場合における動力源としてのモータは、アクチュエータ27を構成する。
ブレーキアクチュエータは、自動運転ECU20からの制御信号に応じてブレーキシステムを制御し、自動運転車両2の車輪へ付与する制動力を制御する。ブレーキシステムとしては、例えば、液圧ブレーキシステムを用いることができる。操舵アクチュエータは、電動パワーステアリングシステムのうち操舵トルクを制御するアシストモータの駆動を自動運転ECU20からの制御信号に応じて制御する。これにより、操舵アクチュエータは、自動運転車両2の操舵トルクを制御する。
自動運転ECU20は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]等を有する。自動運転ECU20では、例えば、ROMに記録されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の機能を実現する。自動運転ECU20は、複数の電子ユニットから構成されていてもよい。
自動運転ECU20は、例えば、車両の地図上の位置、地図情報、外部センサ24の検出結果から得た車両の周辺の状況、及び内部センサ25の検出結果から得た車両状態(車速、ヨーレート等)に基づいて、予め設定された目標ルートに沿った進路(経路及び車速プロファイルを含む進路)を生成する。目標ルートは、車両の乗員により手動で設定されてもよく、周知のナビゲーションシステム又は自動運転ECU20により自動で設定されてもよい。自動運転ECU20は周知の手法により進路の生成を行うことができる。自動運転ECU20は、車両のアクチュエータ(エンジンアクチュエータ、ブレーキアクチュエータ、操舵アクチュエータなど)に制御信号を送信することで、進路に沿った車両の自動運転を実行する。
自動運転ECU20は、遠隔指示要求判定部31、通信状態取得部32、位置取得部33、通信判定部34、通信切替部35、及び、遠隔指示送受信部36を有する。
遠隔指示要求判定部31は、遠隔コマンダRに遠隔指示を要求すべきか否かを判定する。遠隔指示要求判定部31は、位置取得部33の取得した自動運転車両2の位置情報及び地図データベース26の地図情報と、外部センサ24の検出した外部環境と、自動運転ECU20により生成された進路とのうち少なくとも一つに基づいて、遠隔指示を要求すべきか否かを判定する。
遠隔指示要求判定部31は、自動運転車両2が予め設定された遠隔指示を要求すべき状況になった場合に、遠隔指示を要求すべきと判定する。遠隔指示要求判定部31は、例えば、自動運転車両2が交差点を右折する状況になった場合、遠隔指示を要求すべきと判定する。遠隔指示要求判定部31は、自動運転車両2が信号機付き交差点又は見通しの悪い交差点に進入する状況になった場合に、遠隔指示を要求すべきと判定してもよい。遠隔指示要求判定部31は、自動運転車両2が目的地に至るために車線変更を開始する状況になった場合に、遠隔指示を要求すべきと判定してもよい。遠隔指示要求判定部31は、自動運転車両2の前方にオフセット回避すべき障害物が存在する場合に、遠隔指示を要求すべきと判定してもよい。
遠隔指示要求判定部31は、例えば、自動運転車両2の位置情報、地図情報、及び進路から、自動運転車両2が交差点を右折する状況になったこと、自動運転車両2が信号機付き交差点に進入する状況になったこと、又は自動運転車両2が車線変更を開始する状況になったことを認識できる。また、遠隔指示要求判定部31は、自動運転車両2の外部環境に基づいて、自動運転車両2の前方にオフセット回避すべき障害物が存在することを認識できる。
遠隔指示要求判定部31は、遠隔指示を要求すべきと判定した場合、遠隔指示サーバ10に対して遠隔コマンダRによる遠隔指示を要求する。遠隔指示の要求には、例えば自動運転車両2の識別情報が含まれる。なお、遠隔指示要求判定部31は、予め余裕をもって遠隔指示を要求してもよい。遠隔指示要求判定部31は、遠隔指示の対象となる交差点等と自動運転車両2との距離が一定距離以下になった場合に、遠隔指示を要求すべきと判定してもよい。距離ではなく到達残り時間を用いてもよい。
通信状態取得部32は、第1の通信系統による遠隔指示装置1と自動運転車両2との通信中に遠隔指示装置1と自動運転車両2との通信状態を取得する。通信状態は、例えば電波強度、通信速度、及び、一定時間あたりのデータ通信量のうち少なくとも1つを指す。
電波強度とは、無線通信の電波の送受信における信号の強度を指す。電波強度は、電波の発信機から受信機までの距離が遠ければ遠いほど、強度は減少する。通信遅延は、時間情報の含まれる信号を送受信して、送受信にかかる時間から求められる。通信遅延は、例えば、送信側と受信側の双方にGPS受信機又はGNSS[Global Navigation Satellite System]受信機を具備する方式により取得される。通信速度とは、データの移動の速度である。通信速度は、例えばICMP[Internet Control Message Protocol]を使用して応答要求を送信し、それに対する応答にかかる時間を計測することで得られる。一定時間あたりのデータ通信量とは、一定時間あたりに送受信できるデータ量を指す。一定時間あたりのデータ通信量は例えば通信帯域に対応する。電波強度、通信遅延、通信速度又は一定時間あたりのデータ通信量は、その他の周知の手法により取得されてもよい。
位置取得部33は、GPS受信部23の位置情報及び地図データベース26の地図情報に基づいて、自動運転車両2の位置情報を取得する。また、位置取得部33は、地図データベース26の地図情報に含まれた物標情報及び外部センサ24の検出結果を利用して、SLAM[Simultaneous Localization and Mapping]技術により自動運転車両2の位置情報を取得してもよい。位置取得部33は、車線の区画線と自動運転車両2の位置関係から、車線に対する自動運転車両2の横位置(車線幅方向における自動運転車両2の位置)を認識して位置情報に含めてもよい。位置取得部33は、その他、周知の手法により自動運転車両2の位置情報を取得してもよい。
通信判定部34は、通信状態取得部32により取得された第1の通信系統による遠隔指示装置1と自動運転車両2との通信状態が異常状態であるか否かを判定する第1の判定を行う。
通信判定部34は、例えば電波強度が電波強度閾値未満である場合、通信状態が異常状態であると判定する。通信判定部34は、通信遅延が通信遅延閾値未満である場合、通信状態が異常状態であると判定してもよい。通信判定部34は、通信速度が通信速度閾値未満である場合、通信状態が異常状態であると判定してもよい。通信判定部34は、一定時間あたりのデータ通信量がデータ通信量閾値未満である場合、通信状態が異常状態であると判定してもよい。電波強度閾値、通信遅延閾値、通信速度閾値、及びデータ通信量閾値は予め設定された値の閾値である。
通信判定部34は、通信状態取得部32において電波強度、通信遅延、通信速度、及び、一定時間あたりのデータ通信量の全てが計測されている場合には、電波強度、通信遅延、通信速度、及び、一定時間あたりのデータ通信量のうち、何れか一つでも上記閾値未満となった場合に、通信状態が異常状態であると判定してもよい。
また、通信判定部34は、通信対象領域マップデータを用いて位置取得部33により取得された自動運転車両2の位置が第1の通信部21の通信対象領域外であるか否かを判定する第2の判定を行う。通信判定部34は、地図データベース26に記憶された通信対象領域マップデータにおける第1の通信部21の通信対象領域の位置と、位置取得部33により取得された自動運転車両2の位置とを用いる。
通信切替部35は、通信判定部34による第1の判定において遠隔指示装置1と自動運転車両2との通信状態が異常状態であると判定された場合に、自動運転車両2における遠隔指示装置1との通信の接続を第1の通信系統から第2の通信系統に(第1の通信部21から第2の通信部22に)切り替える。また、通信切替部35は、通信判定部34による第2の判定において自動運転車両2の位置が第1の通信部21の通信対象領域外であると判定された場合に、自動運転車両2における遠隔指示装置1との通信の接続を第1の通信系統から第2の通信系統に切り替える。
通信切替部35は、第1の判定において通信状態が異常状態であると判定されなかったとしても、第2の判定において自動運転車両2の位置が第1の通信系統(第1の通信部21)の通信対象領域外であると判定された場合は、第1の通信系統から第2の通信系統への切り替えを行う。通信切替部35は、第2の判定において自動運転車両2の位置が第1の通信部21の通信対象領域外であると判定されなかったとしても、第1の判定において通信状態が異常状態であると判定された場合は、第1の通信系統から第2の通信系統への切り替えを行う。
遠隔指示送受信部36は、遠隔指示要求判定部31が遠隔指示を要求すべきと判定した場合、遠隔指示の要求の情報及び自動運転車両2の走行状況情報を遠隔指示サーバ10に送信する。自動運転車両2の走行状況情報には、遠隔コマンダRが自動運転車両2の状況を認識するための情報が含まれる。
具体的に、自動運転車両2の走行状況情報には、自動運転車両2の位置情報及び自動運転車両2の車載センサの検出情報が含まれる。車載センサの検出情報には、外部センサ24のカメラの画像が含まれる。車載センサの検出情報には、例えば自動運転車両2のカメラの撮像した自動運転車両2の前方の画像が含まれてもよい。車載センサの検出情報には、自動運転車両2の側方及び後方を含む自動運転車両2の周囲の画像が含まれていてもよい。また、車載センサの検出情報には、外部センサ24のレーダセンサの検出した物体情報が含まれてもよい。車載センサの検出情報には、物体の種類の識別結果が含まれてもよい。遠隔指示送受信部36は、車載センサの検出情報として自動運転ECU20の認識した自動運転車両2の外部環境の情報を用いてもよい。
また、車載センサの検出情報には、内部センサ25の車速センサの検出した自動運転車両2の車速の情報が含まれていてもよい。車載センサの検出情報には、内部センサ25のヨーレートセンサの検出した自動運転車両2のヨーレートの情報が含まれていてもよい。車載センサの検出情報には、自動運転車両2の操舵角の情報が含まれていてもよい。遠隔指示送受信部36は、車載センサの検出情報として自動運転ECU20の認識した自動運転車両2の走行状態の情報を用いてもよい。
更に、自動運転車両2の走行状況情報には、乗員に関する情報(乗員の有無、乗員の人数)が含まれてもよい。自動運転車両2の走行状況情報には、遠隔コマンダRの選択可能な遠隔指示に応じた進路の情報が含まれてもよい。
なお、自動運転ECU20は、遠隔指示を要求すべきか否かの判定結果にかかわらず、予め設定されたタイミングで自動運転車両2の走行状況情報を遠隔指示サーバ10に送信する態様であってもよい。予め設定されたタイミングは、一定時間毎であってもよく、地図上の道路のノード毎であってもよく、横断歩道接近時、交差点接近時等のイベント毎であってもよい。
[遠隔指示装置の構成]
遠隔指示装置1の構成について図面を参照して説明する。図1に示すように、遠隔指示装置1は、遠隔指示サーバ10及びコマンダインターフェース3を有している。
遠隔指示装置1の構成について図面を参照して説明する。図1に示すように、遠隔指示装置1は、遠隔指示サーバ10及びコマンダインターフェース3を有している。
遠隔指示サーバ10のハードウェア構成について説明する。図2は、一実施形態に係る車両遠隔指示システムの構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、遠隔指示サーバ10は、プロセッサ10a、記録部10b、ユーザインターフェース10c、第1の通信部11及び第2の通信部12を備えた一般的なコンピュータとして構成されている。
プロセッサ10aは、各種オペレーティングシステムを動作させて遠隔指示サーバ10を制御する。プロセッサ10aは、制御装置、演算装置、レジスタ等を含むCPU等の演算器である。プロセッサ10aは、記録部10b、及び、ユーザインターフェース10cを統括する。記録部10bは、メモリ及びストレージのうち少なくとも一方を含んで構成されている。メモリは、ROM、RAM等の記録媒体である。ストレージは、HDD等の記録媒体である。
ユーザインターフェース10cは、管理者等のユーザに対する遠隔指示サーバ10の入出力部である。ユーザインターフェース10cは、ディスプレイ、スピーカ等の出力器、及び、タッチパネル等の入力器を含む。
第1の通信部11及び第2の通信部12は、遠隔指示装置1と自動運転車両2と通信する。第1の通信部11及び第2の通信部12は、ネットワークNを介した通信を行うための通信機器である。第1の通信部11及び第2の通信部12には、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード等を用いることができる。なお、遠隔指示サーバ10は、必ずしも施設に設けられている必要はなく、車両等の移動体に搭載されていてもよい。第1の通信部11は、自動運転車両2に設けられた第1の通信部21と通信する。第2の通信部12は、自動運転車両2に設けられた第2の通信部22と通信する。
コマンダインターフェース3は、遠隔コマンダRに対する遠隔指示装置1の入出力部である。コマンダインターフェース3は、出力部3a及び指示入力部3bを有している。
出力部3aは、遠隔コマンダRに対して自動運転車両2の遠隔指示に用いる情報を出力する機器である。出力部3aは、画像情報を出力するディスプレイと音情報を出力するスピーカとを含む。
ディスプレイには、例えば、自動運転車両2のカメラが撮像した自動運転車両2の前方の画像(前方の景色の画像)が表示される。ディスプレイは、複数の表示画面を有していてもよく、自動運転車両2の側方及び/又は後方の画像が表示されてもよい。ディスプレイは、遠隔コマンダRに視覚情報を提供できる構成であれば特に限定されない。ディスプレイは、遠隔コマンダRの目を覆うように装着されるウェアラブルデバイスであってもよい。
スピーカは、例えば遠隔コマンダRの頭に装着されるヘッドセットスピーカである。スピーカは、例えば、自動運転車両2の状況(例えば交差点の右折時である等の状況)を音声により遠隔コマンダRに伝える。スピーカは、必ずしもヘッドセットである必要はなく、設置型であってもよい。
出力部3aは、振動によって遠隔コマンダRに情報を提供してもよい。出力部3aは、例えば遠隔コマンダRのシートに設けられた振動アクチュエータを有してもよい。出力部3aは、自動運転車両2に対する他車両の接近等を振動によって遠隔コマンダRに注意喚起してもよい。出力部3aは、シートの左右それぞれに振動アクチュエータを有しており、他車両の接近方向等に応じた位置の振動アクチュエータを振動させてもよい。なお、出力部3aは、遠隔コマンダRの体に装着するウェアラブル型の振動アクチュエータを有していてもよい。出力部3aは、体の各位置に装着された振動アクチュエータを他車両の接近方向等に応じて振動させることで遠隔コマンダRに情報提供を行うことができる。
指示入力部3bは、遠隔コマンダRにより遠隔指示が入力される機器である。指示入力部3bは、例えば操作レバーを有している。指示入力部3bでは、例えば、操作レバーを遠隔コマンダRの前後方向の奥側に倒すことで自動運転車両2を進行させる遠隔指示が入力され、操作レバーを遠隔コマンダRの前後方向の手前側に倒すことで自動運転車両2の減速又は停車の遠隔指示が入力される。
指示入力部3bは、ボタンを有していてもよく、遠隔コマンダRがボタンを押しながら操作レバーを倒すことで遠隔指示が入力されてもよい。指示入力部3bは、タッチパネルを有していてもよい。タッチパネルは出力部3aのディスプレイと共通であってもよい。指示入力部3bは、操作ペダルを有していてもよい。
指示入力部3bは、音声認識の機能を有していてもよく、ジェスチャー認識の機能を有していてもよい。遠隔コマンダRのジェスチャーは、コマンダインターフェース3に搭載されたカメラ及び/又はレーダセンサ等によって認識できる。指示入力部3bでは、操作レバーの操作、ボタンの操作、タッチパネルの操作、操作ペダルの操作、音声入力、ジェスチャーのうち二つ以上を組み合わせることで遠隔指示を入力可能としてもよい。
遠隔指示サーバ10の機能を説明する。遠隔指示サーバ10は、自動運転車両2の遠隔指示送受信部36が遠隔指示サーバ10に遠隔指示を要求した場合に、第1の通信部11及び第2の通信部12を介して遠隔指示の要求を受信する。また、遠隔指示サーバ10は、自動運転車両2からの送信により、第1の通信部11及び第2の通信部12を介して遠隔指示を要求した自動運転車両2の走行状況情報を取得する。なお、遠隔指示サーバ10は、第1の通信部11及び第2の通信部12を介して、遠隔指示を要求していない自動運転車両2の走行状況情報を取得してもよい。
遠隔指示サーバ10は、遠隔コマンダRがコマンダインターフェース3の指示入力部3bに入力した場合、第1の通信部11及び第2の通信部12を介して遠隔指示を自動運転車両2に送信する。遠隔指示サーバ10は、遠隔コマンダRが入力した遠隔指示を自動運転車両2に送信した場合、自動運転車両2の情報を続けて遠隔コマンダRに伝えてもよく、遠隔指示を要求する別の自動運転車両2の情報に切り替えてもよい。
遠隔指示サーバ10は、遠隔コマンダRに対する各種の情報提供を行う。遠隔指示サーバ10は、第1の通信部11及び第2の通信部12が遠隔指示の要求を受信した場合、コマンダインターフェース3を介して担当する遠隔コマンダRに遠隔指示の入力を要求する。また、遠隔指示サーバ10は、第1の通信部11及び第2の通信部12の取得した自動運転車両2の走行状況情報に基づいて、遠隔コマンダRに自動運転車両2の情報を提供する。
[車両遠隔指示システムの処理]
続いて、本実施形態に係る車両遠隔指示システム100の遠隔指示装置1の処理について図面を参照して説明する。図3(a)は、遠隔指示要求処理の一例を示すフローチャートである。
続いて、本実施形態に係る車両遠隔指示システム100の遠隔指示装置1の処理について図面を参照して説明する。図3(a)は、遠隔指示要求処理の一例を示すフローチャートである。
図3(a)に示すように、遠隔指示装置1の遠隔指示サーバ10は、S10として、第1の通信部11により自動運転車両2から遠隔指示の要求を受信したか否かを判定する。遠隔指示サーバ10は、自動運転車両2から第1の通信部11,21を介して遠隔指示の要求を受信したと判定した場合(S10:YES)、S12に移行する。遠隔指示サーバ10は、自動運転車両2から遠隔指示の要求を受信したと判定しない場合(S10:NO)、今回の処理を終了する。その後、遠隔指示サーバ10は、一定時間の経過後に再びS10の処理を繰り返す。
S12において、遠隔指示サーバ10は、遠隔指示サーバ10により遠隔コマンダRに遠隔指示の入力を要求する。遠隔指示サーバ10は、遠隔指示の対象となる自動運転車両2の情報を遠隔コマンダRに提供する。その後、今回の処理を終了する。
図3(b)は、遠隔指示送信処理の一例を示すフローチャートである。遠隔指示送信処理は、遠隔コマンダRに遠隔指示の入力が要求された場合に実行される。
図3(b)に示すように、遠隔指示サーバ10は、S20として、指示入力部3bにより遠隔コマンダRが遠隔指示を入力したか否かを判定する。遠隔指示サーバ10は、遠隔コマンダRが遠隔指示を入力したと判定した場合(S20:YES)、S22に移行する。遠隔指示サーバ10は、遠隔コマンダRが遠隔指示を入力したと判定しなかった場合(S20:NO)、今回の処理を終了する。その後、遠隔指示サーバ10は、一定時間の経過後に再びS20の処理を繰り返す。
S22において、遠隔指示サーバ10は、遠隔指示送信部13により自動運転車両2へ遠隔指示を送信する。その後、遠隔指示サーバ10は今回の処理を終了する。なお、遠隔指示サーバ10は、待機の遠隔指示であった場合には、S20から処理を繰り返す。
続いて、本実施形態に係る車両遠隔指示システム100が、第1の通信系統から第2の通信系統に切り替える処理について図面を参照して説明する。図4(a)は、第1の判定に基づく通信切替処理の一例を示すフローチャートである。通信切替処理では、第1の通信系統の通信状態が異常状態か否かを判定し、第1の通信系統から第2の通信系統へ切り替える。
図4(a)に示すように、自動運転車両2の自動運転ECU20は、S30として、通信状態取得部32により第1の通信系統を介した遠隔指示装置1と自動運転車両2との通信状態を取得する。通信状態取得部32は、第1の通信系統における電波強度、通信遅延、通信速度、及び、一定時間あたりのデータ通信量の少なくとも1つを取得する。
S32において、自動運転ECU20は、通信判定部34により、通信状態取得部32において取得された第1の通信系統を介した遠隔指示装置1と自動運転車両2との通信状態が異常状態であるか否かを判定する第1の判定を行う。自動運転ECU20は、第1の通信系統を介した遠隔指示装置1と自動運転車両2との通信状態が異常状態であると判定した場合(S32:YES)、S34に移行する。自動運転ECU20は、第1の通信系統を介した遠隔指示装置1と自動運転車両2との通信状態が異常状態であると判定しない場合(S32:NO)、今回の処理を終了する。その後、自動運転ECU20は、一定時間の経過後に再び図4(a)に示す通信切替処理を繰り返す。
S34において、自動運転ECU20は、通信切替部35により自動運転車両2における遠隔指示装置1との通信の接続を第1の通信系統から第2の通信系統に切り替える。その後、今回の処理を終了する。その後、自動運転ECU20は、一定時間の経過後に再び図4(a)に示す通信切替処理を繰り返す。
図4(b)は、第2の判定に基づく通信切替処理の一例を示すフローチャートである。通信切替処理では、自動運転車両2の位置が通信対象領域外か否かを判定し、第1の通信系統から第2の通信系統への切替を行う。図4(b)に示すように、自動運転車両2の自動運転ECU20は、S40として、位置取得部33によりGPS受信部23の位置情報及び地図データベース26の地図情報に基づいて、自動運転車両2の位置情報を取得する。
S42において、自動運転ECU20は、通信判定部34により、通信対象領域マップデータを用いて位置取得部33により取得された自動運転車両2の位置が第1の通信系統の通信対象領域外であるか否かを判定する第2の判定を行う。自動運転ECU20は、通信判定部34による第2の判定において自動運転車両2の位置が第1の通信系統の通信対象領域外であると判定した場合(S42:YES)、S44に移行する。自動運転ECU20は、通信判定部34による第2の判定において自動運転車両2の位置が第1の通信系統の通信対象領域外であると判定しない場合(S42:NO)、今回の処理を終了する。その後、自動運転ECU20は、一定時間の経過後に再び図4(b)に示す通信切替処理を繰り返す。
S44において、自動運転ECU20は、通信切替部35により自動運転車両2における遠隔指示装置1との通信の接続を第1の通信系統から第2の通信系統に切り替える。その後、今回の処理を終了する。その後、自動運転ECU20は、一定時間の経過後に再び図4(b)に示す通信切替処理を繰り返す。
[車両遠隔指示システムの作用及び効果]
次に、本発明の一実施形態に係る車両遠隔指示システム100の作用及び効果について説明する。自動運転車両2の状況に応じて遠隔コマンダRが自動運転車両2の走行に関する遠隔指示を遠隔指示装置1において行う。遠隔指示装置1が自動運転車両2に第1の通信系統を介して遠隔指示を送信することで自動運転車両2に遠隔指示することができる。遠隔指示装置1と自動運転車両2との通信において、通信判定部34により第1の通信系統における通信状態が異常状態であると判定された場合、通信切替部35は、第1の通信系統から第2の通信系統に切り替える。また、遠隔指示装置1と自動運転車両2との通信において、通信判定部34により自動運転車両2の位置が第1の通信系統の通信対象領域外であると判定された場合、通信切替部35は、第1の通信系統から第2の通信系統に切り替える。
次に、本発明の一実施形態に係る車両遠隔指示システム100の作用及び効果について説明する。自動運転車両2の状況に応じて遠隔コマンダRが自動運転車両2の走行に関する遠隔指示を遠隔指示装置1において行う。遠隔指示装置1が自動運転車両2に第1の通信系統を介して遠隔指示を送信することで自動運転車両2に遠隔指示することができる。遠隔指示装置1と自動運転車両2との通信において、通信判定部34により第1の通信系統における通信状態が異常状態であると判定された場合、通信切替部35は、第1の通信系統から第2の通信系統に切り替える。また、遠隔指示装置1と自動運転車両2との通信において、通信判定部34により自動運転車両2の位置が第1の通信系統の通信対象領域外であると判定された場合、通信切替部35は、第1の通信系統から第2の通信系統に切り替える。
以上により、第1の通信系統の通信状態が異常状態又は自動運転車両2の位置が通信対象領域外の場合に第2の通信系統に切り替えることができる。
[変形例]
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、上述した実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。
車両遠隔指示システム100は、自動運転車両2において第1の通信部21及び第2の通信部22により第1の通信系統と第2の通信系統が設けられていればよく、遠隔指示装置1における第1の通信部11及び第2の通信部12は共通であってもよい。
通信切替部35は、3つ以上の通信系統がある場合、自動運転車両2の進路により通信対象領域内を通過する時間が最も長い系統を選んでもよい。
通信判定部34は、必ずしも通信対象領域マップデータを用いた第2の判定を行う必要はない。この場合、通信対象領域マップデータは不要である。或いは、通信判定部34は、第1の判定を行わず、第2の判定だけを行ってもよい。この場合、自動運転ECU20は、通信判定部34を有する必要はない。
1…遠隔指示装置、2…自動運転車両、3…コマンダインターフェース、3a…出力部、3b…指示入力部、10…遠隔指示サーバ、10a…プロセッサ、10b…記録部、10c…ユーザインターフェース、11,21…第1の通信部、12,22…第2の通信部、13…遠隔指示送信部、20…自動運転ECU、23…GPS受信部、24…外部センサ、25…内部センサ、26…地図データベース、27…アクチュエータ、31…遠隔指示要求判定部、32…通信状態取得部、33…位置取得部、34…通信判定部、35…通信切替部、36…遠隔指示送受信部、100…車両遠隔指示システム、N…ネットワーク、R…遠隔コマンダ。
Claims (1)
- 自動運転車両の状況に応じて遠隔コマンダが前記自動運転車両の走行に関する遠隔指示を遠隔指示装置を通じて前記自動運転車両に行う車両遠隔指示システムであって、
前記自動運転車両に設けられ、前記遠隔指示装置と通信する第1の通信部と、
前記自動運転車両に設けられ、前記遠隔指示装置と通信する第2の通信部と、
前記自動運転車両の位置を取得する位置取得部と、
前記第1の通信部を介した前記遠隔指示装置と前記自動運転車両との通信中に、電波強度、通信遅延、通信速度、若しくは一定時間あたりのデータ通信量に基づいて前記遠隔指示装置と前記自動運転車両との通信状態が異常状態であるか否かを判定する第1の判定を行う、又は、地図上の位置と通信対象領域とを予め関連付けた通信対象領域マップデータを用いて前記位置取得部により取得された前記自動運転車両の位置が前記第1の通信部の通信対象領域外であるか否かを判定する第2の判定を行う通信判定部と、
前記通信判定部による前記第1の判定において前記遠隔指示装置と前記自動運転車両との前記通信状態が前記異常状態であると判定された場合、又は前記通信判定部による前記第2の判定において前記自動運転車両の位置が前記第1の通信部の前記通信対象領域外であると判定された場合、前記自動運転車両における前記遠隔指示装置との通信の接続を前記第1の通信部から前記第2の通信部に切り替える通信切替部と、を備える、車両遠隔指示システム。
Priority Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7351321B2 (ja) | 2021-04-13 | 2023-09-27 | トヨタ自動車株式会社 | センサ異常推定装置 |
WO2024009751A1 (ja) * | 2022-07-06 | 2024-01-11 | ソニーグループ株式会社 | 情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラム |
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2019
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