JP7220381B2 - 金属微粒子の作製装置および金属微粒子の作製方法 - Google Patents

金属微粒子の作製装置および金属微粒子の作製方法 Download PDF

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Description

本開示は、主として電子回路基板のはんだ付けに用いるソルダーペースト等における金属微粒子の作製装置およびその作製方法に関する。特に、粒子径10μm以下の球状はんだ粒子の作製装置とその作製方法に関する。
近年では電子部品の更なる微細化に伴う電子回路基板の高密度化に対応するために、粒子径が10~25μmである金属粒子が実用化されており、今後は10μm以下の金属粒子も必要となってくる。従来、金属粒子の製造方法として、遠心噴霧法、ガス噴霧を併用した遠心噴霧法、超音波振動による分散法、超音波キャビテーションによる分散法が知られている。
遠心噴霧法は、チャンバー内に設けた高速回転するディスク上に溶融した金属材料を滴下して、遠心力により液滴を飛散させて球状粒子を製造する方法である。このとき、回転ディスクは、25,000rpm~100,000rpmで回転させる。ディスクの回転数が大きくなると、ディスク上の溶融金属の膜厚が薄くなるため、より粒子径の小さな粒子を製造することができる。しかしながらモータ回転数の制約により、製造できる粒子の平均径を20μmより小さくすることは困難である(例えば、特許文献1参照。)。
ガス噴霧を併用した遠心噴霧法は、上記の遠心噴霧法を利用してさらに粒子径の小さい金属粒子を製造するものである。当該方法では、チャンバー内に設けた高速回転するディスク上に数10μmから数100μmの液滴を噴霧して吹きつけ、回転ディスク上の溶融金属膜を薄くして遠心力により飛散させて、球状粒子を製造する。当該方法では、粒子径が10μmに近い粒子を製造することができる。ただし、製造した粒子に占める、粒子径が10μm以下である金属粒子の質量比は3%程度と低い(例えば、特許文献2参照。)。
一方、超音波振動による分散法は、金属組成物の融点以上の温度に保持した高温の加熱媒体中に金属組成物を投入し、機械的な撹拌を行いながら超音波エネルギーを負荷する方法である。溶融した金属組成物を微細な液滴として分散させ、ついで冷却凝固させることで、金属粒子を製造することができる。ただし、当該方法で製造できる粒子の平均粒子径は11μm~98μmであり、粒子径が10μm以下である金属粒子を製造することは困難である(例えば、特許文献3参照。)。
超音波キャビテーションによる分散法は、金属組成物の融点以上の温度に保持した高温の加熱媒体中に金属組成物を投入し、機械的な撹拌をすることなく超音波を照射する方法である。超音波を照射することでキャビテーションが発生し、キャビテーション圧壊時の衝撃圧を利用して、溶融した金属組成物を微細な液滴として分散させる。この方法によれば、粒子径が1~6μmである金属粒子を全体の50~80%の質量比で製造することができる(例えば、特許文献4参照。)。
特開平7-179912号公報 特許第3511082号公報 特開平9-49007号公報 特開2017-150005号公報
しかしながら、従来の超音波キャビテーションによる分散法では、微細な粒子を得るためには超音波を30分間以上照射しなければならない。そして、超音波の照射時間が長くなると粒子の発生速度が低下するため、生産性が低下するという問題がある。
本開示は、従来の課題を解決するもので、粒子径が1~10μmである金属微粒子を効率良く作製する装置、および金属微粒子の作製方法を提供することを目的とする。
上記目標を達成するために、本開示に係る金属微粒子の作製装置は、粒子発生槽と、第1超音波振動子と、を含み、前記粒子発生槽内で第1溶剤内の溶融した金属組成物に前記第1超音波振動子による第1超音波を照射し、前記金属組成物から一次粒子を発生させる粒子発生部と、
前記粒子発生槽の周囲とその上方を囲み前記第1溶剤を満たした粒子分裂槽と、第2超音波振動子と、を含み、前記粒子発生槽の上方を介して前記粒子分裂槽へ運搬された前記一次粒子に前記第2超音波振動子による第2超音波を下方より照射し、前記一次粒子を分裂させる粒子分裂部と、
を備える。
また、本開示の金属微粒子の作製方法は、上記金属微粒子の作製装置を使用する金属微粒子の作製方法であって、
前記粒子発生槽で生成された前記一次粒子が、前記粒子発生槽の上方より前記粒子分裂槽に輸送され、
前記一次粒子は、前記粒子分裂槽における沈降の過程で、前記第2超音波振動子からの第2超音波によって前記粒子分裂槽における粒子分裂工程が行われる。
本開示の金属微粒子の作製装置によれば、粒子発生槽で一次粒子を発生させる粒子発生槽と、その後、一次粒子を輸送して一次粒子を分裂させて金属微粒子とする粒子分裂槽と、を別の構成として備えている。このような構成にすることで、一次粒子を効率よく発生させつつ、金属微粒子を作製することができる。
本開示の金属微粒子の作製方法によれば、一次粒子を発生させる粒子発生工程と、一次粒子を分裂させて金属微粒子とする粒子分裂工程とを分けている。そのため、原料となる金属組成物から効率的に一次粒子を発生させ、かつ発生した一次粒子を効率的に所望のサイズに微細化し、金属微粒子とすることができる。したがって、粒子発生工程において超音波を長時間照射した場合にも、一次粒子の発生速度が低下することなく、粒子径が1~10μmである金属微粒子を効率的に作製することが可能となる。
本開示の実施の形態1に係る金属微粒子の作製装置の断面を示す模式断面図である。 本開示の実施の形態1に係る金属微粒子の作製方法における工程を示すフロー図である。 (a1)乃至(a3)は、溶融した金属組成物から液滴(一次粒子)が発生するプロセスを示す図であり、(b1)乃至(b3)は、発生した液滴(一次粒子)が分裂するプロセスを示す図である。 超音波周波数と一次粒子発生量との関係を示す図である。 超音波出力と一次粒子発生量との関係を示す図である。 超音波照射時間と一次粒子発生量との関係を示す図である。 粒子分裂槽内における第2超音波振動子の動作時間と、回収した後の金属微粒子のD10粒子径およびD90粒子径との関係を示す図である。 粒子分裂槽の鉛直方向の長さと、金属微粒子のD10粒子径およびD90粒子径との関係を示す図である。
第1の態様に係る金属微粒子の作製装置は、粒子発生槽と、第1超音波振動子と、を含み、前記粒子発生槽内で第1溶剤内の溶融した金属組成物に前記第1超音波振動子による第1超音波を照射し、前記金属組成物から一次粒子を発生させる粒子発生部と、
前記粒子発生槽の周囲とその上方を囲み前記第1溶剤を満たした粒子分裂槽と、第2超音波振動子と、を含み、前記粒子発生槽の上方を介して前記粒子分裂槽へ運搬された前記一次粒子に前記第2超音波振動子による第2超音波を下方より照射し、前記一次粒子を分裂させて金属微粒子とする粒子分裂部と、
を備える。
第2の態様に係る金属微粒子の作製装置は、上記第1の態様において、前記粒子分裂槽の鉛直方向の長さが100mm以上、400mm以下であってもよい。
第3の態様に係る金属微粒子の作製装置は、上記第1又は第2の態様において、前記粒子分裂部は、
前記粒子分裂槽の周囲と下方を囲んでおり、ヒータが載置され、第2溶剤を満たした加熱槽と、
前記加熱槽の下方に載置され、前記第2超音波振動子が載置され、第3溶剤を満たした冷却槽と、
を備えてもよい。
第4の態様に係る金属微粒子の作製装置は、上記第3の態様において、前記第1溶剤および前記第2溶剤が、前記金属組成物の融点より高い沸点を有し、
かつ前記第1溶剤は、金属組成物107と反応しない溶剤であってもよい。
第5の態様に係る金属微粒子の作製装置は、上記第1から第4のいずれかの態様において、前記粒子発生槽に前記金属組成物を供給する原料供給部が接続され、
前記粒子分裂槽の下方に作製された金属微粒子および前記第1溶剤を回収する回収部が接続されていてもよい。
第6の態様に係る金属微粒子の作製方法は、上記第1から第5のいずれかの態様における金属微粒子の作製装置を使用する金属微粒子の作製方法であって、
前記粒子発生槽で生成された前記一次粒子が、前記粒子発生槽の上方より前記粒子分裂槽に輸送され、
前記一次粒子は、前記粒子分裂槽における沈降の過程で、前記第2超音波振動子からの第2超音波によって前記粒子分裂槽における粒子分裂工程が行われる。
第7の態様に係る金属微粒子の作製方法は、上記第6の態様において、前記粒子分裂槽における前記粒子分裂工程の時間が、5min以上、20min以下であってもよい。
以下、本開示の実施の形態に係る金属微粒子の製造装置及び金属微粒子の作製方法について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
<金属微粒子の作製装置>
図1は、本開示の実施の形態1に係る金属微粒子の作製装置200の断面を示す模式断面図である。なお、図1において、便宜上、鉛直方向をz方向とし、原料供給部208からの金属組成物206の供給方向をx方向として示している。
実施の形態1に係る金属微粒子の作製装置200は、金属微粒子の原料である金属組成物206に、超音波を照射して一次粒子を発生させる粒子発生部201と、発生した一次粒子に超音波を照射して一次粒子を分裂させて金属微粒子とする粒子分裂部203と、を少なくとも有していればよく、これらをそれぞれ別の構成として備えている。粒子発生部201は、粒子発生槽202と、第1超音波振動子209と、を含む。また、粒子発生部201は、粒子発生槽202内で第1溶剤内の溶融した金属組成物に第1超音波振動子209による第1超音波を照射し、金属組成物206から一次粒子218を発生させる。粒子分裂部203は、粒子発生槽202の周囲とその上方を囲み第1溶剤を満たした粒子分裂槽204と、第2超音波振動子214と、を含む。また、粒子分裂部203は、粒子発生槽202の上方を介して粒子分裂槽204へ運搬された一次粒子218に第2超音波振動子214による第2超音波を下方より照射し、一次粒子218を分裂させる。
このように粒子発生部201と粒子分裂部203とをそれぞれ別の構成にすることで、金属組成物から一次粒子を効率よく発生させつつ、さらに一次粒子を分裂させて金属微粒子を作製することができる。
以下に、この金属微粒子の作製装置200を構成する部材について説明する。
<粒子発生部>
粒子発生部201は、粒子発生槽202と、第1超音波振動子209と、を含む。粒子発生部201では、粒子発生槽202内で第1溶剤205内の溶融した金属組成物206に第1超音波振動子209による第1超音波を照射し、金属組成物206から一次粒子218を発生させる。
<粒子発生槽>
粒子発生部201の粒子発生槽202には、金属組成物206の融点以上の沸点を持つ第1溶剤205が満たされる。粒子発生槽202にはさらに、金属微粒子の原料となる金属組成物206が供給される。ここで、金属組成物206は、溶融状態で供給してもよく、非溶融状態で供給してもよい。
粒子発生槽202は、粒子分裂槽204の上部で接続され、粒子分裂槽の内側に設置されている。また、粒子発生槽202は、粒子分裂槽204を介してヒータ207が設置された加熱槽212の内側に設置されている。粒子発生部201では、金属組成物206(および溶剤205)を、加熱槽212のヒータ207で第2溶剤213を加熱することによって、金属組成物206の融点以上に加熱できる構造になっている。
金属組成物206は、原料供給部208から追加供給することができる。原料供給部208は、金属組成物206のみを供給してもよく、金属組成物206および第1溶剤205をそれぞれ個別に、もしくは混合物として供給してもよい。
<第1超音波振動子>
粒子発生槽202において、第1溶剤205には上側からホーン型の第1超音波振動子209が浸漬され、第1溶剤205を介して、金属組成物206の表面に超音波キャビテーションを作用させることができる。
図1に示すように、粒子発生部201における粒子発生槽202、および粒子分裂部203が配置された粒子分裂槽204は、第1溶剤205および一次粒子218が、粒子発生槽202側から粒子分裂槽204側に、粒子発生槽202の上部を介して流動できるように接続されている。
粒子発生槽202では、第1超音波振動子209によって粒子発生槽202の下部で超音波が発生している。また、粒子発生槽202は粒子分裂槽204と接続されている上部のみ開放されている。そのため、粒子発生槽202内で生成した一次粒子218は、超音波による作用により上部に輸送され、粒子分裂槽204側に移動する。
<粒子分裂部>
粒子分裂部203は、粒子分裂槽204と、第2超音波振動子214と、を含む。また、粒子分裂部203は、粒子発生槽202の上方を介して粒子分裂槽204へ運搬された一次粒子218に第2超音波振動子214による第2超音波を下方より照射し、一次粒子218を分裂させる。また、粒子分裂部203は、加熱槽212と冷却槽210とをさらに備える。
<粒子分裂槽204>
以下、当該粒子分裂槽204について詳しく説明する。
粒子分裂槽204は、ヒータ207が設置された加熱槽212の内側に設置されている。粒子発生槽202と上部で接続している粒子分裂槽204には、金属組成物206の融点以上の沸点を持つ第1溶剤205が満たされている。粒子分裂槽204の下部には、第2溶剤が満たされたヒータ207が配置された加熱槽212と、第3溶剤が満たされ底部に第2超音波振動子214が配置された冷却槽210とが設置されている。
粒子分裂槽204内では、加熱槽212のヒータ207を用いて、第1溶剤205の温度が金属組成物206の融点以上となるように制御している。このように温度制御することで、粒子分裂部203で十分に一次粒子を分裂させやすくすることができる。
<第2超音波振動子>
上述のように、粒子分裂槽204の粒子分裂部203の下部には、第2超音波振動子214を冷却するための第3溶剤211を満たした冷却槽210が設けられている。また、その底部に第2超音波振動子214が設置される。このように設置することで、粒子発生部201で発生した金属微粒子219は、粒子分裂部203において粒子分裂槽204の下部から超音波キャビテーションによる作用がなされる。粒子発生部201で発生した金属微粒子219は、その粒子径にばらつきを持っており、粒子径が大きいものほど沈降しやすいため、粒子分裂槽204の下部に存在しやすい。また、粒子分裂槽204内における超音波キャビテーションの作用は、第2超音波振動子214に近い粒子分裂槽204の下部ほど大きいため、粒子分裂の速度が大きくなる。これにより、粒子径が大きい金属微粒子219は粒子分裂の速度が大きく、粒子径が小さい金属微粒子219は粒子分裂の速度が小さいため、より粒子径の分布が小さい金属微粒子219を生成することができる。
<加熱槽及び冷却槽>
加熱槽212は、第2溶剤213が満たされる。粒子発生部201および粒子分裂部203では、金属組成物206(および溶剤205)を、ヒータ207で第2溶剤213を加熱することによって、金属組成物206の融点以上に加熱できる構造になっている。一方、加熱槽212の下部には、投げ込み型の第2超音波振動子214と、当該第2超音波振動子214を冷却するための冷却槽210とが設けられている。冷却槽210には沸点70℃以上の第3溶剤211が満たされている。
冷却槽210の底部に設置された投げ込み型の第2超音波振動子214によって、第3溶剤211、加熱槽212の底部、および第2溶剤213を介して、粒子分裂槽204内部の第1溶剤205に超音波キャビテーションを作用させることができる。また、第1溶剤205は、金属組成物206の融点以上に加熱されているが、投げ込み型の第2超音波振動子214は、第3溶剤211によって、耐熱温度である60℃以下に保たれている。
なお、図1では、粒子発生部201が1台のみであるが、一次粒子の発生量を多くするために複数の粒子発生部201を備えた構造としてもよい。
また、本実施の形態では、第1超音波振動子209にホーン型の超音波振動子、第2超音波振動子214に投げ込み型の超音波振動子を用いているが、これらの組み合わせは任意である。例えば、ホーン型とホーン型との組み合わせであってもよく、投げ込み型とホーン型との組み合わせであってもよく、投げ込み型と投げ込み型との組み合わせであってもよい。
<金属微粒子の作成方法>
次に、金属微粒子の作製方法について説明する。
図2は、実施の形態1に係る金属微粒子の作製方法の工程を示す図である。本開示の金属微粒子の作製方法は、粒子発生工程102および粒子分裂工程103を少なくとも含んでいればよい。図2に示すように、本実施の形態1では、原料供給工程101、粒子形成工程104、粒子回収工程105等も行う。
この金属微粒子の作製方法では、粒子発生工程102および粒子分裂工程103とを別々に行うことによって、
以下に、金属微粒子の作製方法の各工程について説明する。
(1)原料供給工程101は、金属微粒子の原料である金属組成物を供給する工程であり、その融点以上に加熱して溶融させた液体状の金属組成物を溶剤の中に供給する工程である。
(2)粒子発生工程102は、溶剤内に供給した液体状の金属組成物に超音波を照射して一次粒子を発生させる工程である。粒子発生工程102では、キャビテーションの衝撃圧を作用させて、溶融した金属組成物の表面から液滴(一次粒子)を発生させる。
(3)粒子分裂工程103は、粒子発生工程102で得られた液滴(一次粒子)に超音波をさらに照射して、液滴(一次粒子)を分裂させる工程である。つまり、上述の液滴(一次粒子)にキャビテーション衝撃圧を作用させて、液滴(一次粒子)をさらに微細な液滴(金属微粒子)に分裂させる工程である。本明細書では、粒子発生工程102を行って得られた粒子を一次粒子と称し、粒子分裂工程103を行って得られた粒子を金属微粒子と称する。
ここで、粒子分裂工程103は、主に溶剤と一次粒子とを含む混合物に対して行う。つまり、上述の粒子発生工程102で得られた溶剤および一次粒子を金属微粒子の作製装置内の別の箇所に移動させたり、別途、異なる装置に移したりして、超音波を更に照射する。なお、粒子発生工程102および粒子分裂工程103は、一つの金属微粒子の作製装置内で行うことが、金属微粒子の作製効率の点で好ましい。上述の金属微粒子の作製装置200では、粒子発生部201で粒子発生工程を行い、粒子分裂部203で粒子分裂工程を行っている。この場合において、粒子発生部201の粒子発生槽202と粒子分裂部203の粒子分裂槽204とを接続して、全体を一つの金属微粒子の作製装置200内に設けている。また、粒子発生工程102で使用する溶剤と、粒子分裂工程103で使用する溶剤は、同一であってもよく、異なっていてもよい。ただし、同一であるほうが、より効率よく金属微粒子112を作製可能となる。
(4)粒子形成工程104は、分裂させた液滴(金属微粒子)を表面張力によって球状に変化させ、その後に金属組成物の融点未満に冷却して固体とする工程である。
(5)粒子回収工程105は、作製した金属微粒子を溶剤と分離して回収する工程である。
以上によって、金属微粒子を得ることができる。
以下、粒子発生工程102および粒子分裂工程103を中心に説明する。
<金属微粒子形成メカニズム>
図3(a1)乃至(a3)および図3(b1)乃至(b3)は、金属組成物107から金属微粒子が形成されるプロセスを示した図である。粒子発生プロセスを高速度カメラによって10000コマ/秒で詳細に観察することで、今まで未知であった超音波照射による粒子形成メカニズムを解明することができた。
図3(a1)乃至(a3)は、溶融した金属組成物107から液滴(一次粒子111)が発生する経時プロセスを示す図である。このプロセスは、図1における粒子発生工程102である。溶剤106中に加熱溶融させた液体状の金属組成物107を供給すると、金属組成物107が沈降し、溶剤106が上層、金属組成物107が下層となる。溶剤106と混合後も溶融状態を保つよう、金属組成物107はその融点以上に加熱されている。なお、固体状の金属組成物107を溶剤106と混合してから加熱を行い、金属組成物107を溶融させてもよい。
ここに超音波108を照射すると、疎密波によって溶剤106中に微小な気泡109が発生する(図3(a1))。この気泡109が疎と密の状態を繰り返すことで膨張と収縮を繰り返して徐々に成長する。そして、大きく成長した気泡が収縮に耐えられなくなった時に気泡が圧壊して高圧の衝撃波110が発生する(図3(a2))。この衝撃波110が金属組成物107の表面に作用することで液滴(一次粒子111)が発生する(図3(a3))。
一方、図3(b1)乃至(b3)は、発生した液滴111が分裂する経時プロセスを示す図である。このプロセスは、図1の粒子分裂工程103である。上記粒子発生工程102後の溶剤106の内部には、数多くの液滴(一次粒子111)が浮遊している(図3(b1))。この液滴111に気泡が圧壊した際の高圧の衝撃波110が作用すると(図3(b2))、液滴111が分裂して微細な液滴112が発生する(図3(b3))。
<粒子発生工程102>
粒子発生工程102で超音波108を照射する方法は特に制限されず、一般的な超音波振動子を用いて照射することができる。超音波振動子は、ホーン型や投げ込み型等、いずれであってもよいが、溶剤106側から超音波を照射することが、キャビテーションの強度が高まりやすいことから好ましく、ホーン型であることがより好ましい。
・超音波周波数
粒子発生工程102で照射する超音波の周波数について説明する。図4は、溶剤106の下方に位置する金属組成物107に、450Wの超音波を15秒間照射した時の超音波周波数と一次粒子の発生量との関係を示す図である。図4において、一次粒子の発生量は、超音波照射前に溶剤に供給した金属組成物107の質量と、超音波照射後に一次粒子111にならずに残っていた金属組成物107の質量と、の差分である。質量は0.0001gまで測定可能な精密天秤で測定した。
図4に示されるように、周波数が26kHzの時に最も一次粒子の発生量が多く、周波数を低周波側に変化させると一次粒子の発生量はやや減少する。また、周波数を高周波側に変化させると急激に一次粒子の発生量が減少する。このことから、超音波周波数は26kHzであることが特に好ましい。なお、周波数を高くすると一次粒子の発生量は減少し、50kHzにすると26kHzの時と比較して約1/2になるため、周波数の上限は50kHzであることが望ましい。また、周波数を下げると可聴音となり騒音が激しくなるため、下限は20kHzであることが望ましい。
・超音波出力
また、粒子発生工程102で照射する超音波出力を変化させると振動波の振幅の大きさが変化する。そのため、気泡を成長させる作用が強くなり、気泡圧壊時の衝撃圧が大きくなる。
図5は、溶剤106の下方に位置する金属組成物107に周波数26kHzの超音波を15秒間照射した時の超音波出力と一次粒子の発生量との関係を示す図である。図5における一次粒子の発生量は超音波照射前に溶剤に供給した金属組成物107の質量と、超音波照射後に一次粒子111にならずに残っていた金属組成物107の質量と、の差分である。質量は0.0001gまで測定可能な精密天秤で測定した。
図5に示されるように、超音波出力が150Wの時は一次粒子の発生量が少ないが、300W以上の時は一次粒子の発生量が増加する。このことから、超音波出力は300W以上であることが特に好ましい。超音波出力を下げると一次粒子の発生量は減少する。212Wにすると300Wの時と比較して約1/2になるため、超音波出力の下限は212Wであることが望ましい。また、超音波出力を上げると超音波振動装置の価格が急激に高くなるため、上限は1200Wであることが望ましい。
・超音波照射時間
下記表1に、金属組成物107に周波数26kHz、出力450Wの超音波を照射した時の超音波照射時間と得られる粒子の平均粒子径との関係を示す。表1における、平均粒子径はレーザー回折粒子径測定装置で計測した値である。
Figure 0007220381000001
上記表1に示されるように、平均粒子径は、超音波照射時間30秒の時に16μmであり、照射時間が長くなるのに伴い小さくなる傾向にある。そして、従来技術のように、一次粒子111を発生させながら、一次粒子111の平均粒子径を10μm以下にする場合、必要な照射時間は約3分以上である。
図6は、溶剤106に供給した金属組成物107に周波数26kHz、出力450Wの超音波を照射した時の超音波照射時間と一次粒子の発生量との関係を示す図である、図6において、一次粒子の発生量は超音波照射前に溶剤106に供給した金属組成物107の質量と、超音波照射後に一次粒子111にならずに残っていた金属組成物107の質量の差分である。質量は0.0001gまで測定可能な精密天秤で測定した。
図6に示されるように、超音波照射時間が30秒から3分の間は一次粒子111の発生量が急激に増加するが、超音波照射時間が5分以上になると一次粒子の発生量の増加率が低下する。30秒から3分の間の時間当たりの粒子発生量を計算すると、30秒の時は1g/min、1分の時は0.9g/min、3分の時は0.65g/minであった。そこで、本実施の形態に係る金属微粒子の作製方法の粒子発生工程102において、効率的に一次粒子111を発生させるためには、超音波照射時間を30秒から1分の間にすることが望ましい。
<粒子分裂工程103>
粒子分裂工程103では、粒子発生工程102で得られた一次粒子111、すなわち溶剤106中に分散された一次粒子111に超音波108を照射する。超音波の照射方法は特に制限されない。超音波の照射は、一般的な超音波振動子を用いて照射することができる。このとき、超音波108は、本実施の形態の目的および効果を損なわなければ、どの方向から照射してもよいが、超音波の減衰が少ない方向から照射することが好ましい。超音波108を照射するための超音波振動子は、ホーン型であってもよく、投げ込み型であってもよい。
・超音波照射条件
粒子分裂工程103で照射する超音波108の照射条件は、本実施の目的および効果を損なわなければ、特に制限されない。例えば、周波数は、22~130kHzとすることができる。また、超音波出力は、90W~1kWとすることができる。また、超音波照射時間は、15秒~3分とすることが望ましい。
<金属微粒子>
金属微粒子112の原料である金属組成物107は、例えば、電子回路基板のはんだ付けに用いるソルダーペースト用の合金等とすることができ、本実施の形態では、例えば、Bi-45質量%Inとしている。ただし、当該金属組成物107(ひいては金属微粒子112)は、Bi-45質量%Inに限られず、BiとInの混合比率を変化させたBi-In合金であってもよい。また、Bi-Inの組み合わせに限らず、Sn、Ag、Cu、Sb、Bi、Inから選ばれる少なくとも1種類の金属もしくはその合金とすることができる。また、これらの金属や合金から得られる金属酸化物としてもよい。
また、本実施の形態の方法では、粒子径が1~10μmである金属微粒子112を効率的に作製することができるが、粒子分裂工程103における超音波照射時間を長くすることで1μm未満のサブミクロン粒子を作製することも可能である。一方、粒子分裂工程103における超音波照射時間を短くすると10μm以上の金属微粒子を作製することもできる。
<溶剤>
本実施の形態に用いる溶剤は、金属組成物107の融点より高い沸点を有し、かつ金属組成物107と反応しない溶剤であれば特に制限されない。例えば沸点が200~500℃程度の溶剤とすることができ、その例にはトリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、シリコーンオイル、コーン油等が含まれる。また揮発性の低いイオン液体等であってもよい。
<効果>
かかる構成によれば、粒子発生工程で、金属微粒子の原料である金属組成物に、超音波を照射してキャビテーション圧壊時の衝撃圧を作用させることで一次粒子を発生させる。そして、粒子発生工程とは異なる粒子分裂工程で超音波を照射して一次粒子を分裂させることで、粒子径1μm~10μmの金属微粒子を効率的に作製することができる。さらに、粒子径を小さくしたい場合は、粒子分裂工程での超音波照射時間を長くすることで、粒子発生量を低下させることなく金属微粒子を作製することができる。
つまり、本開示の金属微粒子の作製方法によれば、粒子発生工程と粒子分裂工程とを分けているため、粒子径が1~10μmである金属微粒子の作製において、粒子の発生速度が低下するという問題が生じない。
<粒子形成工程104>
粒子形成工程104では、粒子分裂槽204で一次粒子から分裂した液滴(金属微粒子)は、表面張力によって球状の金属微粒子219に変化する。その後、回収にあたって金属組成物の融点未満に冷却して固体の金属微粒子とする。
<粒子回収工程105>
粒子回収工程105では、固体の金属微粒子219と溶剤205との混合物が、回収部216に送られ、金属微粒子219を溶剤と分離して回収する。
<粒子作製性能>
本開示の実施の形態1の金属微粒子の作製装置を用い、金属組成物206をBi-45質量%In(液相95℃、固相89℃)として金属微粒子219の作製を実際に行った。なお、本実施の形態では、第1溶剤205および第2溶剤213としてトリエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点:278℃)、第3溶剤211として水道水を用いた。ホーン型の第1超音波振動子209には周波数20kHzで最大出力600W、ホーン先端の直径は50mmであるものを用いた。投げ込み型の第2超音波振動子214には、周波数26kHzで最大出力が500Wである。粒子分裂槽204は、鉛直方向の長さが20~500mmであり、直径が130mmである装置を用いた。
加熱槽212内のヒータ207を用いて第2溶剤213を加熱し、第1溶剤205を110℃に加熱した。第1溶剤205の液温が110℃に達したときには、第1溶剤205に浸漬している金属組成物206が溶融して液体状態になった。
ここで、ホーン型の第1超音波振動子209を500Wで動作させると、ホーン先端部でキャビテーションが発生する。このキャビテーションが圧壊する際に発生する衝撃圧が溶融した金属組成物206の表面に作用して、金属組成物206の液滴(一次粒子218)が得られた。しかしながら、発生した液滴の数が多くなると、液滴の表面積×液滴数で表される界面の面積が広くなるため、超音波伝搬が減衰する。そのため、液滴を効率的に発生させるためには、液滴数が多くならないように調整することが重要である。
本実施の形態の金属微粒子の作製装置200では、第1超音波振動子209によって発生するキャビテーションの衝撃圧で、粒子発生槽202内の第1溶剤205の流動が発生する。粒子発生槽202は粒子分裂槽204と接続される上方のみが開放されているため、粒子発生槽202内の第1溶剤205と、粒子発生槽202内で発生した液滴(一次粒子218)とが、粒子分裂槽204側に流れ込む。したがって、粒子発生槽202内の液滴の数が多くなることはない。また、流れ込む量は、粒子発生槽202内の第1超音波振動子209の出力によって制御することができる。
粒子分裂槽204(粒子分裂部203)に流れ込んだ液滴(一次粒子218)には、投げ込み型の第2超音波振動子214でキャビテーションを作用させる。投げ込み型の第2超音波振動子214を450Wで動作させると、振動子表面から粒子分裂槽204の方向に超音波が伝播し、粒子分裂槽204内の第1溶剤205でキャビテーションが発生する。このキャビテーションが圧壊する際に発生する衝撃圧が液滴(一次粒子218)に作用する。そして、更に微細な液滴(金属微粒子219)が得られる。液滴の大きさは第2超音波振動子214の出力とキャビテーションを作用させる時間によって制御することが可能であり、時間が長くなるのに伴い、金属微粒子の粒子径は小さくなる。なお、本実施の形態では、第2超音波振動子214の動作時間を1~20minに制御した。
図7は、粒子分裂槽204内における第2超音波振動子214の動作時間と、金属微粒子219のD10粒子径およびD90粒子径との関係を示す図である。粒子分裂槽204の鉛直方向の長さは100mmである。D10粒子径およびD90粒子径とは、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置で測定した際、体積の小さい方からそれぞれ10%、90%の大きさの粒子径である。動作時間が大きくなるのに伴いD90粒子径が小さくなり、動作時間5minでD90粒子径が10μmになる。このことから、動作時間は5min以上とすることが望ましい。また、D10粒子径も同様に、動作時間が大きくなるのに伴い小さくなり、20minで1μmとなる。動作時間を20minより大きくなると、D10粒子径が1μmよりも小さくなる。これらのことから、動作時間は5min以上20min以下とすることが望ましい。
図8は、粒子分裂槽204の鉛直方向の長さと、金属微粒子219のD10粒子径およびD90粒子径との関係を示す図である。第2超音波振動子214の動作時間は20minである。D10粒子径とD90粒子径の幅は、粒子分裂槽204の鉛直方向の長さが大きい場合に小さくなり、100mm以上であればその幅は約2μmと粒子径の分布が小さい。これは、粒子分裂槽204内における超音波キャビテーションの作用の鉛直方向の分布と、粒子径の大きい金属微粒子219の沈降によると考える。一方、粒子分裂槽204の鉛直方向の長さが50mmと小さい場合、D10粒子径は小さくなり1μmより小さくなるのに対し、D90粒子径は大きくなる。これにより、D10粒子径とD90粒子径の幅が大きくなり、粒子径の分布が大きい。D10粒子径が小さくなる原因は次のように考える。粒子分裂槽204の鉛直方向の長さが小さいため、超音波キャビテーションの作用の鉛直方向の分布が小さく、全ての粒子が常にキャビテーションの作用を受けるためと考える。また、D90粒子径が大きくなる原因は、次のように考える。粒子分裂槽204の鉛直方向の長さが小さい場合、金属微粒子219の濃度が大きくなるため、超音波振動による粒子の衝突とそれに伴う再凝集が一部で発生し、粒子径の大きな金属微粒子219が再形成されるためと考える。
一方で、粒子分裂槽204の鉛直方向の長さが大きい500mmの場合、D10粒子径とD90粒子径の幅は小さいものの、D10粒子径とD90粒子径はいずれも10μmより大きくなる。これは、D10粒子径とD90粒子径が小さくなる速度が金属微粒子219の生成効率に直結するため、不適である。この原因は次のように考える。粒子分裂槽204の鉛直方向の長さが大きい場合、粒子発生槽202との接続部分近傍は超音波キャビテーションの作用が小さくなる。超音波キャビテーションの作用が大きくなる粒子分裂槽204の下部に金属微粒子219が到達するまでの沈降距離が非常に大きくなり、金属微粒子219に作用する超音波キャビテーションが全体的に弱くなるためと考える。
以上より、粒子分裂槽204の鉛直方向の長さは100mm以上400mm以下であることが望ましい。
本実施の形態では、金属組成物206に、超音波を照射してキャビテーション圧壊時の衝撃圧を作用させる粒子発生部201と、粒子発生部201とは異なる粒子分裂部203と、でそれぞれ超音波を照射して粒子分裂をさせる。これにより、粒子径1μm~10μmの金属微粒子を効率的に作製することができる。
本開示の金属微粒子の作製装置によれば、一次粒子を発生させる粒子発生部と一次粒子を分裂させて金属微粒子とする粒子分裂部とを分けることで、1~10μmの粒子作製において金属微粒子の発生速度が低下するという問題が生じない。
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態及び/又は実施例のうちの任意の実施の形態及び/又は実施例を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態及び/又は実施例が有する効果を奏することができる。
本開示の金属微粒子の作製装置及び作製方法は、一次粒子の発生と一次粒子の分裂とを異なる工程で行うため、一次粒子の発生量を低下させることなく、一次粒子を分裂させることができる。そのため、効率的に金属微粒子を作製することができる。
101 原料供給工程
102 粒子発生工程
103 粒子分裂工程
104 粒子形成工程
105 粒子回収工程
106 溶剤
107 金属組成物
108 超音波
109 気泡
110 衝撃波
111 一次粒子
112 金属微粒子
200 金属微粒子作製装置
201 粒子発生部
202 粒子発生槽
203 粒子分裂部
204 粒子分裂槽
205 第1溶剤
206 金属組成物
207 ヒータ
208 原料供給部
209 第1超音波振動子
210 冷却槽
211 第3溶剤
212 加熱槽
213 第2溶剤
214 第2超音波振動子
215 冷却装置
216 回収部
217 脱気器
218 一次粒子
219 金属微粒子

Claims (7)

  1. 粒子発生槽と、第1超音波振動子と、を含み、前記粒子発生槽内で第1溶剤内の溶融した金属組成物に前記第1超音波振動子による第1超音波を照射し、前記金属組成物から一次粒子を発生させる粒子発生部と、
    前記粒子発生槽の周囲とその上方を囲み前記第1溶剤を満たした粒子分裂槽と、第2超音波振動子と、を含み、前記粒子発生槽の上方を介して前記粒子分裂槽へ運搬された前記一次粒子に前記第2超音波振動子による第2超音波を下方より照射し、前記一次粒子を分裂させて粒子径が1~10μmである金属微粒子とする粒子分裂部と、
    を備える、金属微粒子の作製装置。
  2. 前記粒子分裂槽の鉛直方向の長さが100mm以上、400mm以下である、請求項1に記載の金属微粒子の作製装置。
  3. 前記粒子分裂部は、
    前記粒子分裂槽の周囲と下方を囲んでおり、ヒーターが載置され、第2溶剤を満たした加熱槽と、
    前記加熱槽の下方に載置され、前記第2超音波振動子が載置され、第3溶剤を満たした冷却槽と、
    を備える、請求項1または2に記載の金属微粒子の作製装置。
  4. 前記第1溶剤および前記第2溶剤が、前記金属組成物の融点より高い沸点を有し、
    かつ前記第1溶剤は、前記金属組成物と反応しない溶剤である、
    請求項3に記載の金属微粒子の作製装置。
  5. 前記粒子発生槽に前記金属組成物を供給する原料供給部が接続され、
    前記粒子分裂槽の下方に作製された金属微粒子および前記第1溶剤を回収する回収部が接続されている、
    請求項1から4の何れか1項に記載の金属微粒子の作製装置。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の金属微粒子の作製装置を使用する金属微粒子の作製方法であって、
    前記粒子発生槽で生成された前記一次粒子が、前記粒子発生槽の上方より前記粒子分裂槽に輸送され、
    前記一次粒子は、前記粒子分裂槽における沈降の過程で、前記第2超音波振動子からの第2超音波によって前記粒子分裂槽における粒子分裂工程が行われる、金属微粒子の作製方法。
  7. 前記粒子分裂槽における前記粒子分裂工程の時間が、5min以上、20min以下である、請求項6に記載の金属微粒子の作製方法。
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