JP2022064682A - ナノサイズの金属粒子作製方法および装置 - Google Patents

ナノサイズの金属粒子作製方法および装置 Download PDF

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彰男 古澤
Akio Furusawa
伸治 石谷
Shinji Ishitani
清裕 日根
Kiyohiro Hine
亮 藤田
Akira Fujita
雅彦 橋本
Masahiko Hashimoto
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Abstract

【課題】直径1μm以下のナノサイズの金属粒子を効率良く製造するための金属粒子の作製方法を提供する。【解決手段】ナノサイズの金属粒子作製方法は、第1の溶媒とマイクロサイズの第1の金属粒子とを含む懸濁液が満たされた第1の容器が第2の溶媒中に浸漬され、第2の溶媒を介して第1の容器の底面に超音波を照射する超音波振動子を第1の容器の下側に配置し、超音波振動子から第2の溶媒を介して第1の容器の底面に20kHz~40kHzの超音波を照射し、第1の金属粒子からナノサイズの金属粒子を作製するナノサイズの金属粒子作製方法であって、第1の容器の底面と超音波振動子の上面との間のオフセット距離L1を、超音波振動子から輻射される振動波の第2の溶媒中の波長λ1について、0.12λ1~0.38λ1の範囲、又は、0.54λ1~0.88λ1の範囲のいずれかとするように調節する。【選択図】図1

Description

本発明は、鉛を含まない耐熱性を有する接合部を形成する接合材料の作製方法および装置に関する。より詳細には、例えばSi、GaN、SiC等の材料で形成された半導体素子とリードフレームとを接合する接合材料に用いる粒子径1μm以下のナノサイズの金属粒子の作製方法および作製装置に関する。
近年、Siチップよりも高速動作が可能なGaNチップや高出力動作が可能なSiCチップが使われることが多くなっている。GaNチップやSiCチップはSiチップと比較して動作時の発熱量が多いため、そのような半導体素子と絶縁回路基板との線膨張係数の差に由来する応力が接合部に加わった際に、接合部が歪みに耐え切れずに破壊するクラック不良が発生し得る。従来は、ベースプレートにアルミニウム製の冷却フィン等を取り付けて熱を逃がしていたが、発熱量が多くなると、熱流束断面積の小さい接合部が放熱の律速となるため、十分に熱を逃がすことが困難になりつつある。このために、接合部の耐熱性の向上が必要となっている。
そこで、耐熱性を向上させた第1の接合材料として、Agナノ粒子とバインダーを混合したAgナノペーストが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この接合材料を構成する銀ナノ粒子は平均粒子径200nm以下の粒子が用いられており、そのような平均粒子径を有する銀ナノ粒子を使用することで、耐熱性の高い接合体を形成することができる。
上述の第1の接合材料は、金属材料が銀であるため接合材料の価格が非常に高くなる。そのため用途が付加価値の高い製品に限定されている。この問題に対して安価な卑金属を超音波でナノ粒子化して接合材料に適用することが提案されている。超音波キャビテーションによるナノ粒子合成法は、金属組成物の融点未満の温度に保持した媒体中に金属組成物を投入し、機械的な撹拌をすることなく超音波を照射して粒子を作製する方法である。超音波を照射することで媒体中にキャビテーションが発生し、キャビテーション圧壊時の衝撃圧を利用して固体の金属組成物を微細な粒子として分散させる。この方法によって直径1μm以下の粒子を製造することができる(例えば、特許文献2参照。)。
特許第5986929号公報 WO2016/158693号公報 特許第2789178号公報
しかしながら、上述のナノ粒子合成法は、金属と媒体との比重差によって金属組成物および金属組成物から合成した微細な粒子は媒体の下部に高濃度で存在するため、前記微細な粒子の取り出しが困難であるという問題がある。
前記微細な粒子を簡易に取り出す方法として容器を二重容器構成にする方法がある(例えば、特許文献3参照。)。超音波振動子が底面に取り付けられた外容器と、前記外容器内の超音波媒体液中に保持された内容器とによって構成され、前記内容器中に浸漬される被洗浄物に超音波を照射する方法である。しかしながら、超音波振動子からの輻射波が内容器の底面を介して被洗浄物に照射されるため、輻射波は内容器の底面で減衰する。そのため、内容器内部のキャビテーション効果が低下するという問題がある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、直径1μm以下のナノサイズの金属粒子を効率良く製造するための金属粒子の作製方法及び作成装置を提供することを目的とする。
上記目標を達成するために、本発明に係るナノサイズの金属粒子作製方法は、第1の溶媒とマイクロサイズの第1の金属粒子とを含む懸濁液が満たされた第1の容器が第2の溶媒中に浸漬され、前記第2の溶媒を介して前記第1の容器の底面に超音波を照射する超音波振動子を前記第1の容器の下側に配置し、
前記超音波振動子から前記第2の溶媒を介して前記第1の容器の底面に20kHz~40kHzの超音波を照射し、
前記第1の金属粒子からナノサイズの金属粒子を作製するナノサイズの金属粒子作製方法であって、
前記第1の容器の底面と前記超音波振動子の上面との間のオフセット距離L1を、前記超音波振動子から輻射される振動波の前記第2の溶媒中の波長λについて、0.12λ~0.38λの範囲、又は、0.54λ~0.88λの範囲のいずれかに調節し、
前記第1の容器の底面から前記懸濁液の液面までの液面高さL2を、前記超音波振動子から輻射される振動波の前記第1の溶媒中の波長λについて、0.74λ以上1.26λ以下に調節する。
また、本発明に係るナノサイズの金属粒子作製装置は、第1の溶媒とマイクロサイズの第1の金属粒子とを含む懸濁液が満たされる第1の容器と、
前記第1の容器を浸漬させる第2の溶媒が満たされる第2の容器と、
前記第1の容器の下側に配置され、前記第2の溶媒を介して前記第1の容器の底面に超音波を照射する超音波振動子と、
前記第1の容器の底面と前記超音波振動子の上面との間のオフセット距離L1を調節するモータと、
前記第1の容器の底面から前記懸濁液の液面までの液面高さL2を測定する液面センサと、
前記懸濁液の液面を調節するポンプと、
前記モータ、前記液面センサ、及び、前記ポンプを制御して、前記オフセット距離L1と前記液面高さL2とを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記オフセット距離L1を、前記超音波振動子から輻射される振動波の前記第2の溶媒中の波長λについて、0.12λ~0.38λの範囲、又は、0.54λ~0.88λの範囲のいずれかとする。
以上のように、本発明に係るナノサイズの金属粒子作製方法によれば、オフセット距離L1と液面高さL2とを超音波振動子から輻射される振動波の波長λから算出した所定の数値範囲に調節している。このため、振動波の反射・減衰の影響による音圧低下を抑制し、第1の容器内部でのキャビテーション効果を高めてナノサイズの金属粒子生成量を向上させることができる。
実施の形態1に係る金属粒子作製プロセスの各工程を示す図である。 (a1)乃至(a3)は、金属組成物から金属粒子の個片が発生されるプロセスを示す模式図であり、(b)は、発生した個片が金属粒子を形成するプロセスを示す模式図である。 オフセット距離L1と粒子の収量との関係を示す図である。 液面高さL2と粒子の収量との関係を示す図である。 第1の溶媒と混合した第1の金属粒子に1200Wの超音波を4時間照射した後の金属粒子の収量と粒子径を示す表1である。 実施の形態2に係る第1の金属粒子作製装置の断面構造を示す模式断面図である。 実施の形態2に係る金属粒子作製装置を用いて超音波を4時間照射して作製した金属粒子の収量と粒子径を示す表2である。
第1の態様に係るナノサイズの金属粒子作製方法は、第1の溶媒とマイクロサイズの第1の金属粒子とを含む懸濁液が満たされた第1の容器が第2の溶媒中に浸漬され、前記第2の溶媒を介して前記第1の容器の底面に超音波を照射する超音波振動子を前記第1の容器の下側に配置し、
前記超音波振動子から前記第2の溶媒を介して前記第1の容器の底面に20kHz~40kHzの超音波を照射し、
前記第1の金属粒子からナノサイズの金属粒子を作製するナノサイズの金属粒子作製方法であって、
前記第1の容器の底面と前記超音波振動子の上面との間のオフセット距離L1を、前記超音波振動子から輻射される振動波の前記第2の溶媒中の波長λについて、0.12λ~0.38λの範囲、又は、0.54λ~0.88λの範囲のいずれかに調節し、
前記第1の容器の底面から前記懸濁液の液面までの液面高さL2を、前記超音波振動子から輻射される振動波の前記第1の溶媒中の波長λについて、0.74λ以上1.26λ以下に調節する。
第2の態様に係るナノサイズの金属粒子作製方法は、上記第1の態様において、前記オフセット距離L1は、前記超音波振動子の周波数Fと、前記第2の溶媒の温度T2から算出した前記第2の溶媒中の音速V2とを用いて調節してもよい。
第3の態様に係るナノサイズの金属粒子作製方法は、上記第1の態様において、前記液面高さL2は、前記超音波振動子の周波数Fと、前記懸濁液の温度T1から算出した前記第1の溶媒中の音速V1とを用いて調節してもよい。
第4の態様に係るナノサイズの金属粒子作製方法は、上記第1の態様において、前記第2の溶媒中の波長λと前記第1の溶媒中の波長λとが実質的に同一であって、前記オフセット距離L1と前記液面高さL2とを
L1=3×L2/4、またはL1=1×L2/4に調節してもよい。
第5の態様に係るナノサイズの金属粒子作製方法は、上記第1の態様において、前記第1の金属粒子は、Sn、Ag、Cu、Bi、及びSbから選ばれた少なくとも1つの元素を含んでもよい。
第6の態様に係るナノサイズの金属粒子作製装置は、第1の溶媒とマイクロサイズの第1の金属粒子とを含む懸濁液が満たされる第1の容器と、
前記第1の容器を浸漬させる第2の溶媒が満たされる第2の容器と、
前記第1の容器の下側に配置され、前記第2の溶媒を介して前記第1の容器の底面に超音波を照射する超音波振動子と、
前記第1の容器の底面と前記超音波振動子の上面との間のオフセット距離L1を調節するモータと、
前記第1の容器の底面から前記懸濁液の液面までの液面高さL2を測定する液面センサと、
前記懸濁液の液面を調節するポンプと、
前記モータ、前記液面センサ、及び、前記ポンプを制御して、前記オフセット距離L1と前記液面高さL2とを調節する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記オフセット距離L1を、前記超音波振動子から輻射される振動波の前記第2の溶媒中の波長λについて、0.12λ~0.38λの範囲、又は、0.54λ~0.88λの範囲のいずれかとする。
第7の態様に係るナノサイズの金属粒子作製装置は、上記第6の態様において、前記制御部は、前記液面高さL2を、前記超音波振動子から輻射される振動波の前記第1の溶媒中の波長λについて、0.74λ以上1.26λ以下としてもよい。
第8の態様に係るナノサイズの金属粒子作製装置は、上記第6の態様において、前記第1の懸濁液の温度と前記第2の溶媒の温度とを制御するための温度調節装置をさらに備えてもよい。
第9の態様に係るナノサイズの金属粒子作製装置は、上記第6の態様において、前記第1の金属粒子は、Sn、Ag、Cu、Bi、及びSbから選ばれた少なくとも1つの元素を含んでもよい。
以下、実施の形態に係る金属粒子作製方法及び金属粒子作製装置について、添付図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
<金属粒子の作製方法>
実施の形態1に係るナノサイズの金属粒子の作製方法は、第1の溶媒とマイクロサイズの第1の金属粒子とを含む懸濁液が満たされた第1の容器が、第2の溶媒中に浸漬され、第2の溶媒を介して第1の容器の底面に超音波を照射する超音波振動子を第1の容器の下側に配置し、超音波振動子から第2の溶媒を介して第1の容器の底面に20kHz~40kHzの超音波を照射して、第1の金属粒子からナノサイズの金属粒子を作製するナノサイズの金属粒子作製方法である。第2の容器に満たされた水に浸漬され、第1の容器の底面と第1の容器の下側に配置された超音波振動子の上面との間のオフセット距離L1は、超音波振動子から輻射される振動波の第2の溶媒中の波長λの3/4に調節される。また、前記第1の容器内部の第1の溶媒である2-プロパノールと第1の金属粒子とを含む懸濁液の底面から液面までの液面高さL2は、振動波の第1の溶媒である2-プロパノール中の波長λと同じ値に調節される。これによって、超音波振動子から28kHzの超音波を照射し、ナノサイズの金属粒子を作製する。
この場合において、オフセット距離L1と液面高さL2とを超音波振動子から輻射される振動波の波長λから算出した所定の数値範囲に調節している。このため、振動波の反射・減衰の影響による音圧低下を抑制し、第1の容器内部でのキャビテーション効果を高めてナノサイズの金属粒子生成量を向上させることができる。
まず、金属粒子の具体的な作製プロセスを説明する。
<粒子作製プロセス>
図1は、実施の形態1に係る金属粒子作製プロセスの各工程を示す図である。
この金属粒子作製プロセスは、オフセット距離L1調節工程101、懸濁液送入工程102、懸濁液の液面高さL2調節工程103、超音波照射工程104、懸濁液の液面高さL2調節工程105、超音波照射停止工程106、懸濁液回収工程107を有する。
オフセット距離L1調節工程101は、第1の容器の底面と前記第1の容器の下側に配置された超音波振動子の上面との間のオフセット距離L1を、例えばモータを用いて調整する工程である。なお、オフセット距離L1の調節はモータによって行う場合に限られない。
懸濁液送入工程102は、ナノサイズの金属粒子の原料であるマイクロサイズの第1の金属粒子と溶媒の混合物である懸濁液を第1の容器に供給する工程であり、融点未満で固体状のマイクロサイズの第1の金属粒子を第1の容器の中に送入する工程である。
懸濁液の液面高さL2調節工程103は、前記懸濁液の液面高さL2を液面センサとポンプを用いて調節する工程である。
超音波照射工程104は、第1の容器の下側に配置した超音波振動子から超音波を照射する工程であり、固体状の第1の金属粒子に超音波を照射してキャビテーションの衝撃圧を作用させて第1の金属粒子の表面から金属粒子の個片を分離させ、それらをクラスタ化して金属粒子を作製する工程である。
懸濁液の液面高さL2調節工程105は、懸濁液の揮発による液面高さの変動を、液面センサとポンプを用いて調節する工程である。なお、超音波照射工程104と液面高さL2調節工程105は並行して実施する工程である。
超音波照射停止工程106は、超音波振動子からの超音波照射を停止する工程である。
懸濁液回収工程107は、作製した金属粒子と溶媒の混合物を第1の容器から回収する工程であり、作製した金属粒子を第1の容器から取り出す工程である。
<粒子形成メカニズム>
図2(a1)乃至(a3)と図2(b)とは、第1の金属粒子108から金属粒子109が作製されるプロセスを示した模式図である。
図2(a1)乃至(a3)は、固体状の第1の金属粒子108から金属粒子の個片110が発生する経時プロセスを示す図である。このプロセスは、図1の超音波照射工程104である。
第1の溶媒111に浸漬させた第1の金属粒子108は第1の金属粒子108の融点未満の固体状である。ここに超音波112を照射すると、疎密波によって第1の溶媒111中に微小な気泡113が発生する。この気泡113が疎と密の状態を繰り返すことで膨張と収縮を繰り返して徐々に成長する。そして、大きく成長した気泡が収縮に耐えられなくなった時に気泡が圧壊して高圧の衝撃波114が発生する。この衝撃波114が第1の金属粒子108の表面に作用することで金属粒子の個片110が発生する。
図2(b)は、発生した金属粒子の個片110がクラスタ化する経時プロセスを示す図である。このプロセスも、図1の超音波照射工程104である。
第1の溶媒111の内部に数多くの金属粒子の個片110が浮遊している。この個片がファンデルワールス力によって凝集してクラスタ化することで金属粒子109が形成される。
<オフセット距離L1>
オフセット距離L1は、超音波振動子から輻射される振動波の第2の溶媒中の波長λの1/4を含む0.12λ~0.38λの範囲、又は、波長λの3/4を含む0.54λ~0.88λの範囲のいずれかに調節すればよい。具体的には、例えば、振動波の周波数Fと水中の音速V1から算出した値(V1/F)×(3/4)に調節すればよい。ここで、音速V1は水温によって変化するため、温度センサを用いた計測した水温で音速を得ている。また、周波数Fは超音波発振装置の設定値を用いてもよいし、実際の振動数をモニタリングした計測値を用いてもよい。
図3は、液面高さL2を超音波振動子から輻射される振動波の第1の溶媒である2-プロパノール中での波長λ47mmと同一の値に調節しながら、オフセット距離L1を変化させて周波数28kHzの超音波を1200Wで4時間照射後のオフセット距離L1と金属粒子の収量との関係を示す図である。
図3において、金属粒子の収量は、第1の容器に送入前の第1の溶媒に混合した第1の金属粒子の質量と、第1の容器から排出した第1の溶媒を40分間静置後に沈殿した第1の金属粒子の質量との差分である。質量は0.0001gまで測定可能な精密天秤で測定した。
図3に示されるようにオフセット距離L1が45mm(0.75λ)と15mm(0.25λ)の時に金属粒子の収量が多くなる点が存在する。ここで、45mmは振動波の水中での波長λ60mmの3/4であり、15mmは振動波の水中での波長λ60mmの1/4である。
オフセット距離L1が45mm(0.75λ)の時に最も金属粒子の収量が多くなるが、オフセット距離L1が前後に変化すると金属粒子の収量は減少する。金属粒子の収量は30g/h以上になると従来よりも1.5倍以上となるため、オフセット距離L1は32.5mm(0.542λ)から52.5mm(0.875λ)の範囲が良い。また、オフセット距離L1が15mm(0.25λ)の時にも金属粒子の収量は30g/h以上であり、7.5mm(0.125λ)から22.5mm(0.375λ)の範囲で30g/h以上の収量を得ることができる。さらに、オフセット距離L1を32.5mm(0.542λ)から45mm(0.75λ)の範囲にすることで、従来比2倍以上の40g/h以上の収量を得ることができる。
オフセット距離L1を上記所定範囲に設定することによる効果について、本発明者は以下のように考えている。つまり、超音波振動子の表面は振動波の腹になるため、オフセット距離L1をλ/4又は3λ/4の近傍とすることで、第1の容器の底面が振動波の節になる。これによって、第1の容器の底面を通過する際の振動エネルギーの損失を小さくすることができ、振動波の減衰を抑制することができる。
<液面高さL2>
液面高さL2は、超音波振動子から輻射される振動波の第1の溶媒中の波長λを含む0.74λ以上1.26λ以下に調節する。具体的には、例えば、振動波の周波数Fと第1の溶媒である2-プロパノール中の音速V2から算出した値(V2/F)に調節してもよい。ここで、音速V2は2-プロパノールの温度によって変化するため、温度センサを用いた計測した2-プロパノールの温度で音速を得ている。また、周波数Fは超音波発振装置の設定値を用いてもよいし、実際の振動数をモニタリングした計測値を用いてもよい。
図4は、オフセット距離L1を超音波振動子から輻射される振動波の第2の溶媒である水中での波長λ60mmの3/4である45mmに調節して周波数28kHzの超音波を1200Wで4時間照射後の液面高さL2と金属粒子の収量の関係を示す図である。
図4において、金属粒子の収量は、第1の容器に送入前の溶媒に混合した第1の金属粒子の質量と、第1の容器から排出した溶媒を40分間静置後に沈殿した第1の金属粒子の質量との差分である。質量は0.0001gまで測定可能な精密天秤で測定した。
液面高さL2が47mmの時に金属粒子の収量が最も多くなる。ここで、47mmは振動波の2-プロパノール中での波長λ47mmである。
液面高さL2が47mmから前後に変化すると金属粒子の収量は減少する。金属粒子の収量は30g/h以上が望ましいため、液面高さL2は35mm(0.74λ)から59mm(1.26λ)の範囲が望ましい。さらに、液面高さL2を41mm(0.872λ)から53mm(1.13λ)の範囲にすることで、40g/h以上の収量を得ることができる。
液面高さL2を上記所定範囲に設定することによる効果について、本発明者は以下のように考えている。つまり、超音波振動子の表面は振動波の腹になるため、液面高さL2を波長λの近傍とすることで、液面高さL2は第1の容器の底面から懸濁液の液面までの高さであるので液面が底面と同様に振動波の節になる。このため、液面で振動波が反射する際のエネルギー損失を小さくすることができる。第1の容器の底面の厚み、溶媒の温度によって、振動波の波長が少しずれるため、波長λを中心とするλ前後の3λ/4から5λ/4の範囲にベストの条件が入ってくる。例えば、0.74λから1.26λの範囲である。
<第1の金属粒子>
金属粒子の原料である第1の金属粒子108はSnであるが、第1の金属粒子はSnに限らず、Ag、Cu、Bi、Sbから選ばれた少なくとも1種類の元素を含む金属であればよく、Sn-Cu、Sn-Ag、Sn-Bi、Sn-Sbのような2元合金でもよく、さらにSn-Ag-Cu、Sn-Ag-Biのような3元合金でもよい。また、第1の金属粒子は直径5~100μmの粒子であれば、金属粒子を作製することができるが、直径20~40μmの粒子であれば更に効率的に作製することができる。
<金属粒子の収量と粒子径>
図5の表1は、第1の溶媒と混合した第1の金属粒子に1200Wの超音波を4時間照射した後の金属粒子の収量と粒子径を示す図である。表1において、金属粒子の収量は、第1の容器に送入前の溶媒に混合した第1の金属粒子の質量と、第1の容器から排出した溶媒を30分間静置後に沈殿した第1の金属粒子の質量の差分である。質量は0.0001gまで測定可能な精密天秤で測定した。
金属粒子の大きさに関しては、「メジアン粒子径」なる概念を用いる。このメジアン粒子径は、動的光散乱法による粒子径測定によって得られる体積基準の粒子径分布の積算値の50%径、いわゆるDv50を意味する。このメジアン粒子径は、レーザー光を照射した時の散乱光のゆらぎを計測して算出している。本明細書において言及する金属粒子のメジアン径は、サブミクロンサイズの粒子径分布測定に一般的に使用される動的光散乱法粒度分布測定装置(Malvern Panalytical社製、製品番号:ゼータサイザーナノZS)を用いて分散媒として純水を使用して測定した。
<実施例及び比較例>
図5の表1の判定の欄において、収量の所定の目安を30g/hとし、それに対して丸印(○)は良い評価を意味し、二重丸印(◎)は収量40g/h以上で十分良い評価を意味し、バツ印(×)、所定の収量を満たさない評価を意味する。収量に関して○または◎の評価であった実験例を「実施例」とし、評価が×であった実験例を「比較例」としている。
[実施例1]
図5の第1の金属粒子として直径30μmのSn粒子を2-プロパノールと混合して懸濁液とし、オフセット距離L1を45mm(0.75λ)、液面高さL2を47mm(λ)に調節しながら、周波数28kHzの超音波を1200Wで4時間照射して金属粒子を作製した。この時の金属粒子はメジアン粒子径238nm、収量51g/hであり、この数値は十分な収量であった。
[実施例2~6および比較例1~3]
第1の金属粒子として直径30μmのSn粒子を用いて、実施例1と同様に、金属粒子を作製して収量を測定した。
表1から分かるように、オフセット距離L1が37.5mm(0.625λ)~52.5mm(0.875λ)、7.5mm(0.125λ)~22.5mm(0.375λ)であれば収量は30g/hを超えており、十分な収量が得られる。オフセット距離L1が4mm(0.067λ)、30mm(0.50λ)、60mm(1.0λ)では収量は30g/h未満に低下するため、収量が必ずしも十分とは言えない。これらの結果から、十分な収量を得るために必要なオフセット距離L1は超音波振動子から輻射される振動波の水中での波長60mmの3/4である45mmの前後37.5mm(0.625λ)~52.5mm(0.875λ)と、1/4である15mmの前後7.5mm(0.125λ)~22.5mm(0.375λ)であり、また、40g/h以上の収量を得るためにはオフセット距離L1を37.5mm(0.625λ)~45mm(0.75λ)にすることが好ましい。
[実施例7~10および比較例4~5]
第1の金属粒子として直径30μmのSn粒子を用いて、実施例1と同様に、金属粒子を作製して収量を測定した。
表1から分かるように、液面高さL2が35mm(0.74λ)~59mm(1.26λ)であれば収量は30g/hを超えており、十分な収量が得られる。液面高さL2が35mm(0.74λ)未満、または59mm(1.26λ)超では収量は30g/h未満に低下するため、収量が必ずしも十分とは言えない。これらの結果から、十分な収量を得るために必要な液面高さL2は超音波振動子から輻射される振動波の2-プロパノール中での波長47mmの前後35mm(0.74λ)~59mm(1.26λ)であり、また、40g/h以上の収量を得るためには液面高さL2を41mm(0.872λ)~53mm(1.13λ)にすることが好ましい。
[実施例11~14]
第1の金属粒子としてSn粒子を用いて、実施例1と同様に、金属粒子を作製して収量を測定した。
表1から分かるように、第1の金属粒子の粒子径が5~150μmであれば収量は30g/hを超えており、十分な収量が得られる。また、40g/h以上の収量を得るためには粒子径を20~40μmにすることが好ましい。
[実施例15~16および比較例6]
第1の金属粒子として直径30μmのSn粒子を用いて、実施例1と同様に、金属粒子を作製して収量を測定した。
表1から分かるように、超音波周波数が20~40kHzであれば収量は30g/hを超えており、十分な収量が得られる。超音波周波数が40kHzの場合は収量が低下するが30g/h以上を得ることができる。
[実施例17~20]
第1の金属粒子として実施例1とは異なる金属種を用いて、金属粒子を作製して収量を測定した。
表1から分かるように、Sn以外の第1の金属粒子の場合も収量は30g/hを超えており、十分な収量が得られる。
<効果>
かかる構成によれば、オフセット距離L1と液面高さL2を超音波振動子から輻射される振動波の波長λから算出した数値に調節しているため、振動波の反射・減衰の影響による音圧低下を抑制し、第1の容器内部でのキャビテーション効果を高めてナノサイズの金属粒子生成量を向上させることができる。
(実施の形態2)
<装置構造>
図6は、実施の形態2における金属粒子作製装置100の断面構造を示す模式断面図である。
実施の形態2における金属粒子作製装置100は、第1の溶媒115とマイクロサイズの第1の金属粒子116とを含む懸濁液117が満たされる第1の容器118と、第1の容器118を浸漬させる第2の溶媒119が満たされる第2の容器120と、第1の容器118の下側に配置された超音波振動子121と、第1の容器118の底面と超音波振動子121の上面との間のオフセット距離(L1)122を調節するモータ123と、懸濁液117の液面高さ(L2)124を測定する液面センサ125と懸濁液117の液面高さを調節するポンプ126と、オフセット距離122と前記液面高さ124とを制御する制御部127を備えている。かかる構成にすることで、振動波の反射・減衰の影響による音圧低下を抑制し、第1の容器118内部でのキャビテーション効果を高めることができるため、直径1μm以下の金属粒子を効率的に作製することが可能となる。
第1の容器118には、送入部128と回収部129とが接続されており、ポンプを介して懸濁液117の出し入れができる構造になっている。
第2の容器120には第2の溶媒119が満たされており、温度調節装置130によって温度調節をすることができる。更に、第1の容器118は第2の溶媒119に浸漬しており、第1の容器118の下側には設置した超音波振動子121を用いて、第2の溶媒119と第1の容器118とを介して懸濁液に超音波を照射することができる構造になっている。
<オフセット距離L1と液面高さL2>
制御部127の指示によってモータ123で第1の容器118のオフセット距離L1を超音波振動子から輻射される振動波の第2の溶媒中の波長λの1/4を含む0.12λ~0.38λの範囲、又は、波長λの3/4を含む0.54λ~0.88λの範囲のいずれかに調節する。例えば、オフセット距離L1を振動波の第2の溶媒中の波長λについて、3λ/4に調節してもよい。
つぎに、制御部127の指示によってポンプ126で懸濁液117を第1の容器118内に送入する。第1の容器118内の底面から液面までの液面高さL2が超音波振動子から輻射される振動波の第1の溶媒中の波長λについて、波長λを含む0.74λ以上1.26λ以下の位置に達したことを液面センサ125が検知すると制御部127がポンプ126を停止して懸濁液の送入を終える。具体的には、例えば、液面高さL2を振動波の第1の溶媒中の波長λと実質的に同一に調節してもよい。
そして、第1の容器の下側に配置した超音波振動子から超音波を照射して懸濁液117にキャビテーション衝撃圧を作用させてナノサイズの金属粒子を作製する。この時、懸濁液の揮発による液面高さの変動を、制御部127が液面センサ125で検知してポンプ126を用いて液面高さL2を調節する。なお、超音波照射と液面高さ調節とは並行して実施する工程である。所定時間の超音波照射が完了したらポンプ125を作動させて金属粒子を含む懸濁液117を回収する。
<粒子作製性能>
実施の形態2に係る金属粒子作製装置100を用いて、第1の金属粒子116に粒子径40μmのSnを原料としてナノサイズの金属粒子の作製を行った。第1の溶媒115として2-プロパノール、第2の溶媒119として水道水を用いた。第1の容器の下側には周波数28kHzで出力1200Wの超音波振動子を配置した。
ここで、超音波振動子121を動作させると、輻射面から振動波が発生して第1の容器118の内部でキャビテーションが発生する。このキャビテーションが圧壊する際に発生する衝撃圧が第1の金属粒子116の表面に作用して、金属粒子の個片110が発生する。発生した金属粒子の個片110は第1の容器118内部でクラスタ化して金属粒子109が形成される。
<金属粒子の収量と粒子径>
図7の表2は、実施の形態2に係る金属粒子作製装置を用いて超音波を4時間照射して作製した金属粒子の収量と粒子径を示す図である。図7の表2において、金属粒子の収量は、第1の容器に送入前の溶媒に混合した第1の金属粒子の質量と、第1の容器から排出した溶媒を40分間静置後に沈殿した第1の金属粒子の質量との差分である。質量は0.0001gまで測定可能な精密天秤で測定した。
金属粒子の大きさに関しては、実施の形態1と同じく「メジアン粒子径」の概念を用いている。
<実施例及び比較例>
図7の表2の判定の欄において、収量の所定の目安を30g/hとし、それに対して丸印(○)は良い評価を意味し、二重丸印(◎)は収量40g/h以上で十分良い評価を意味し、バツ印(×)、所定の収量を満たさない評価を意味する。収量に関して○または◎の評価であった実験例を「実施例」とし、評価が×であった実験例を「比較例」としている。
[実施例21]
第1の金属粒子として直径40μmのSnを2-プロパノールと混合して懸濁液とし、オフセット距離L1を45mm(0.75λ)、液面高さL2を47mm(1.0λ)に調節して、周波数28kHzの超音波を1200Wで4時間照射してナノサイズの金属粒子を作製した。この時のナノサイズの金属粒子はメジアン粒子径221nm、収量47g/hであり、この数値は十分な収量であった。ここで、液面高さL2は、超音波振動子から輻射される振動波の第1の溶媒である2-プロパノール中での波長λ47mmである。
[実施例22~23および比較例7~8]
第1の金属粒子として直径40μmのSnを用いて、実施例21と同様に、ナノサイズの金属粒子を作製して収量を測定した。
表2から分かるように、オフセット距離L1が37.5mm(0.625λ)~52.5mm(0.875λ)であれば収量は30g/hを超えており、良好な収量が得られる。オフセット距離L1が30mm(0.5λ)、または60mm(1.0λ)の場合は収量が30g/h未満に低下するため、収量は必ずしも十分とは言えない。
かかる構成によれば、オフセット距離L1と液面高さL2とを超音波振動子から輻射される振動波の波長λから算出した数値範囲に調節しているため、振動波の反射・減衰の影響による音圧低下を抑制し、第1の容器内部でのキャビテーション効果を高めてナノサイズの金属粒子生成量を向上させることができる。
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態及び/又は実施例のうちの任意の実施の形態及び/又は実施例を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態及び/又は実施例が有する効果を奏することができる。
本発明の金属粒子の作製方法および装置は、オフセット距離と液面高さとを超音波振動子から輻射される振動波の波長から算出した数値範囲に調節している。このため、振動波の反射・減衰の影響による音圧低下を抑制し、第1の容器内部でのキャビテーション効果を高めてナノサイズの金属粒子生成量を向上させることができるため、直径1μm以下の金属粒子を効率的に作製することが可能となる。これにより、Si、GaN、SiC等の材料で形成された半導体素子とリードフレームとを接合する接合材料に用いる粒子径1μm以下のナノスケールの金属粒子の作製方法および装置の用途に適用できる。
100 金属粒子作製装置
101 オフセット距離L1調節工程
102 懸濁液送入工程
103 懸濁液の液面高さL2調節工程
104 超音波照射工程
105 懸濁液の液面高さL2調節工程
106 超音波照射停止工程
107 懸濁液回収工程
108 第1の金属粒子
109 金属粒子
110 金属粒子の個片
111 第1の溶媒
112 超音波
113 気泡
114 衝撃波
115 第1の溶媒
116 第1の金属粒子
117 懸濁液
118 第1の容器
119 第2の溶媒
120 第2の容器
121 超音波振動子
122 オフセット距離L1
123 モータ
124 液面高さL2
125 液面センサ
126 ポンプ
127 制御部
128 送入部
129 回収部
130 温度調節装置

Claims (9)

  1. 第1の溶媒とマイクロサイズの第1の金属粒子とを含む懸濁液が満たされた第1の容器が第2の溶媒中に浸漬され、前記第2の溶媒を介して前記第1の容器の底面に超音波を照射する超音波振動子を前記第1の容器の下側に配置し、
    前記超音波振動子から前記第2の溶媒を介して前記第1の容器の底面に20kHz~40kHzの超音波を照射し、
    前記第1の金属粒子からナノサイズの金属粒子を作製するナノサイズの金属粒子作製方法であって、
    前記第1の容器の底面と前記超音波振動子の上面との間のオフセット距離L1を、前記超音波振動子から輻射される振動波の前記第2の溶媒中の波長λについて、0.12λ~0.38λの範囲、又は、0.54λ~0.88λの範囲のいずれかに調節し、
    前記第1の容器の底面から前記懸濁液の液面までの液面高さL2を、前記超音波振動子から輻射される振動波の前記第1の溶媒中の波長λについて、0.74λ以上1.26λ以下に調節する、
    ナノサイズの金属粒子作製方法。
  2. 前記オフセット距離L1は、前記超音波振動子の周波数Fと、前記第2の溶媒の温度T2から算出した前記第2の溶媒中の音速V2とを用いて調節する、請求項1に記載のナノサイズの金属粒子作製方法。
  3. 前記液面高さL2は、前記超音波振動子の周波数Fと、前記懸濁液の温度T1から算出した前記第1の溶媒中の音速V1とを用いて調節する、請求項1に記載のナノサイズの金属粒子作製方法。
  4. 前記第2の溶媒中の波長λと前記第1の溶媒中の波長λとが実質的に同一であって、前記オフセット距離L1と前記液面高さL2とを
    L1=3×L2/4、またはL1=1×L2/4に調節する、請求項1に記載のナノサイズの金属粒子作製方法。
  5. 前記第1の金属粒子は、Sn、Ag、Cu、Bi、及びSbから選ばれた少なくとも1つの元素を含む、請求項1に記載のナノサイズの金属粒子作製方法。
  6. 第1の溶媒とマイクロサイズの第1の金属粒子とを含む懸濁液が満たされる第1の容器と、
    前記第1の容器を浸漬させる第2の溶媒が満たされる第2の容器と、
    前記第1の容器の下側に配置され、前記第2の溶媒を介して前記第1の容器の底面に超音波を照射する超音波振動子と、
    前記第1の容器の底面と前記超音波振動子の上面との間のオフセット距離L1を調節するモータと、
    前記第1の容器の底面から前記懸濁液の液面までの液面高さL2を測定する液面センサと、
    前記懸濁液の液面を調節するポンプと、
    前記モータ、前記液面センサ、及び、前記ポンプを制御して、前記オフセット距離L1と前記液面高さL2とを調節する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記オフセット距離L1を、前記超音波振動子から輻射される振動波の前記第2の溶媒中の波長λについて、0.12λ~0.38λの範囲、又は、0.54λ~0.88λの範囲のいずれかとする、ナノサイズの金属粒子作製装置。
  7. 前記制御部は、前記液面高さL2を、前記超音波振動子から輻射される振動波の前記第1の溶媒中の波長λについて、0.74λ以上1.26λ以下とする、請求項6に記載のナノサイズの金属粒子作製装置。
  8. 前記第1の懸濁液の温度と前記第2の溶媒の温度とを制御するための温度調節装置をさらに備える、請求項6に記載のナノサイズの金属粒子作製装置。
  9. 前記第1の金属粒子は、Sn、Ag、Cu、Bi、及びSbから選ばれた少なくとも1つの元素を含む、請求項6に記載のナノサイズの金属粒子作製装置。
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