JP7219506B1 - 細胞輸送装置、培養細胞の製造方法、及び細胞輸送方法 - Google Patents
細胞輸送装置、培養細胞の製造方法、及び細胞輸送方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7219506B1 JP7219506B1 JP2021122557A JP2021122557A JP7219506B1 JP 7219506 B1 JP7219506 B1 JP 7219506B1 JP 2021122557 A JP2021122557 A JP 2021122557A JP 2021122557 A JP2021122557 A JP 2021122557A JP 7219506 B1 JP7219506 B1 JP 7219506B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- container
- transport device
- cell
- cell transport
- cells
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M1/00—Apparatus for enzymology or microbiology
- C12M1/12—Apparatus for enzymology or microbiology with sterilisation, filtration or dialysis means
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M3/00—Tissue, human, animal or plant cell, or virus culture apparatus
- C12M3/06—Tissue, human, animal or plant cell, or virus culture apparatus with filtration, ultrafiltration, inverse osmosis or dialysis means
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N5/00—Undifferentiated human, animal or plant cells, e.g. cell lines; Tissues; Cultivation or maintenance thereof; Culture media therefor
- C12N5/06—Animal cells or tissues; Human cells or tissues
Abstract
【解決手段】培養細胞Cを収容する第1の収容空間111を有する第1の容器110と、第2の収容空間121を有する第2の容器120と、を備える細胞輸送装置100であって、前記第2の容器120は、底面の少なくとも一部に少なくとも1つの滅菌フィルタ122を有するとともに、前記第1の容器110の上部に装着されるように構成されており、前記第2の容器120が前記第1の容器110の上部に装着された状態において、前記第1の収容空間111は、前記第1の容器110及び前記第2の容器120によって囲まれるとともに、前記少なくとも1つの滅菌フィルタ122を通して前記第2の収容空間121と連通することを特徴とする、細胞輸送装置100。
【選択図】図1
Description
目的とする培養実験を開始する前に、凍結細胞を解凍してジメチルスルホキシド(DMSO)を除去した後に生存している細胞を増殖させる準備培養が必須であるが、この解凍に伴う準備培養の操作(特に、細胞の分化等の形質発現に影響を与えるDMSOの除去操作)が実験者により微妙に異なるため、改善が期待できないことが主な原因である。
しかし、Tフラスコを満杯にするには多量の培養液が必要であった。近年、従来の培養液の約4割の量で満杯にして密封できるTフラスコ(特許文献1参照。)、及び従来は培養液を密封できなかった培養シャーレや多穴プレートにメディカルシリコンラバーを被覆して密封して非凍結輸送するシステム(特許文献2~3参照。)が開発され製品化されている。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、コンタミネーションのリスクを低減できる細胞輸送装置、培養細胞の製造方法、及び細胞輸送方法を提供する。
[1]培養細胞を収容する第1の収容空間を有する第1の容器と、第2の収容空間を有する第2の容器と、を備える細胞輸送装置であって、前記第2の容器は、底面の少なくとも一部に少なくとも1つの滅菌フィルタを有するとともに、前記第1の容器の上部に装着されるように構成されており、前記第2の容器が前記第1の容器の上部に装着された状態において、前記第1の収容空間は、前記第1の容器及び前記第2の容器によって囲まれるとともに、前記少なくとも1つの滅菌フィルタを通して前記第2の収容空間と連通することを特徴とする、細胞輸送装置。
[2]前記第2の容器は、少なくとも1つの穴が形成された底壁を有し、前記少なくとも1つの滅菌フィルタは、前記少なくとも1つの穴を覆っている、[1]に記載の細胞輸送装置。
[3]前記第2の容器は、前記底面の少なくとも一部に複数の滅菌フィルタを有する、[1]又は[2]に記載の細胞輸送装置。
[4]前記第1の容器及び前記第2の容器のいずれにも装着可能であり、前記第1の容器又は前記第2の容器をカバーするように構成された第1の蓋をさらに備える、[1]~[3]のいずれか1つに記載の細胞輸送装置。
[5]前記第1の蓋は、前記第1の容器又は前記第2の容器に装着された状態において、気体が外部から容器内に進入できるように前記第1の容器又は前記第2の容器をカバーする、[4]に記載の細胞輸送装置。
[6]前記第2の容器を密閉するように構成された第2の蓋をさらに備える、[1]~[5]のいずれか1つに記載の細胞輸送装置。
[7]前記第2の蓋は、粘着剤付きのフィルムである、[6]に記載の細胞輸送装置。
[8]前記第1の容器の底面に観察面が形成され、前記観察面に基準線及び前記基準線の近傍において特定領域を示す指示部が表示される、[1]~[7]のいずれか1つに記載の細胞輸送装置。
[9]前記特定領域は、前記細胞輸送装置を用いた輸送前後において同一視野内の細胞を観察するための観察対象領域である、[8]に記載の細胞輸送装置。
[10]培養細胞を収容するように構成された少なくとも1つの培養ユニットが前記第1の収容空間内に保持される、[1]~[9]のいずれか1つに記載の細胞輸送装置。
[11]前記少なくとも1つの培養ユニットは、培養細胞を収容する内部空間と、前記内部空間と外部とを連通させる多孔質膜と、を有する、[10]に記載の細胞輸送装置。
[12]前記第2の容器は、前記少なくとも1つの培養ユニットを前記第1の収容空間内に保持するように構成された保持部を有する、[10]又は[11]に記載の細胞輸送装置。
[13]前記保持部は、前記第2の容器の前記底面から下方に突出する、[12]に記載の細胞輸送装置。
[14][1]~[13]のいずれか1つに記載の細胞輸送装置を使用して細胞を培養する工程を含む、培養細胞の製造方法。
[15][1]~[13]のいずれか1つに記載の細胞輸送装置を使用して細胞を輸送する工程を含む、細胞輸送方法。
[細胞輸送装置100]
第1の実施形態に係る細胞輸送装置100について、図1及び図2を参照して説明する。
細胞輸送装置100は、細胞、培養モデル、移植モデル等を輸送するための装置であり、好ましくは非凍結輸送のための装置である。即ち、本実施形態の細胞輸送装置100は、輸送対象として、細胞によって構成される移植材料や組織もその権利範囲に含まれる。
図1(a)及び図1(b)に示すように、細胞輸送装置100は、第1の容器110及び第2の容器120を備える。第1の容器110及び第2の容器120は、それぞれ円形の底部と底部の周縁から上方に延在する側部とを有する。第1の容器110の底部及び側部は、凹状の第1の収容空間111を画成する(図2参照。)。第2の容器120の底部及び側部は、凹状の第2の収容空間121を画成する(図2参照。)。
図1(c)は、細胞輸送装置100において、第2の容器120が、最も下方に位置する状態から、第2の容器120が第1の容器110から引き上げられた状態へ変化させたときの側面図である。図1(c)に示すように、第2の容器120が第1の容器110から引き上げられることにより、隙間130の高さが増加する。隙間130は、第1の容器110の底部及び側部と第2の容器120の底部とに囲まれて画成される。この場合、隙間130は、第1の容器110の第1の収容空間111に相当し、例えば第1の容器110の培養空間として利用可能である。隙間130の高さは、第1の容器110と第2の容器120との距離を調節することにより調節可能であり、例えば0cm~2cmが好ましく、0cm~0.5cmがより好ましい。隙間130の高さは、細胞輸送装置100の用途に応じて、例えば、封入する細胞の体積に応じて調節可能である。
例えば、指示部116は、特定領域を取り囲む枠線である。図1(e)の例では、膜部材112には、5つの指示部116が形成されている。図1(e)の左側の3つの指示部116は、正方形の枠線であり、右側の2つの指示部116は、円形の枠線である。最も左側に位置する指示部116は、基準線114の一端部に配置された第1領域を示し、中央部に位置する指示部116は、基準線114の中央部に配置された第2領域を示し、その間に位置する指示部116は、第1領域と第2領域との間に配置された第3領域を示す。このように、少なくとも観察面Sの端部、中央部、及びその中間部の3点に観察対象の特定領域を設定することにより、観察面S上の細胞の分布を概観的に把握することができる。
膜部材112の下面に基準線114及び指示部116が形成される場合には、観察面Sと基準線114及び指示部116とがともに対物レンズの焦点深度内に含まれるように、膜部材112の厚さは十分に小さいことが好ましい。
D=n×[(250000×ω)/(M・NA)+λ/2NA2](μm)
上記式によれば、n=1、ω=0.0014、λ=0.55μm(可視光)、NA=0.90とすると、総合倍率M=5倍の場合には焦点深度D=78μm、総合倍率M=10倍の場合には焦点深度D=39μm、総合倍率M=20倍の場合には焦点深度D=20μm、総合倍率M=50倍の場合には焦点深度D=8.1μm、総合倍率M=100倍の場合には焦点深度D=4μmである。
第1の容器110及び第2の容器120は、高さを調節可能な隙間130を有した状態で装着されていればよく、係合又は嵌合により装着されていることが好ましい。本実施形態においては、第1の容器110の雄ねじと第2の容器120の雌ねじとの締め切った状態において、一定の高さを有する隙間130が形成されることが好ましい。
図1(a)及び図1(b)では、第1の容器110と第2の容器120とが螺着により装着されているが、装着機構は問わず、テーパー構造を介して装着されていてもよい。
また、細胞輸送装置100の高さは、0.5cm~10cmが好ましく、1cm~5cmがより好ましい。
第1の蓋140は、第1の容器110及び第2の容器120のいずれにも装着可能であり、第1の容器110又は第2の容器120をカバーするように構成される。第1の蓋140は、容器110、120の上面を被覆することができれば特に限定されず、任意の構成であってよい。第1の蓋140は、必ずしも容器110、120の上面を密封できなくてもよい。例えば、図2(a)及び図2(c)に示すように、第1の蓋140は、容器110、120に装着された場合に、容器110、120の上端部の外側面と第1の蓋140の内側面との間に隙間が形成されるような大きさであってよい。好ましくは、第1の蓋140は、第1の容器110又は第2の容器120に装着された状態において、気体が外部から容器110、120内に進入できるように第1の容器110又は第2の容器120をカバーするように構成される。このような構成は、細菌等が容器内に進入するのを防ぎつつ、二酸化炭素等の気体を培養空間に供給することができる点で好ましい。
第1の容器110は、任意の方法で製造することができる。例えば、第1の容器110は、圧縮成形法、射出成形法、押出成形法等の任意の方法で膜部材112以外の部分を形成し、別途任意の方法で膜部材112を製造し、膜部材112を膜部材112以外の部分に結合することにより製造される。あるいは、第1の容器110は膜部材112を含めて一体成型されてもよい。膜部材112に代えて、より肉厚の底壁が、第1の容器110の一部として、又は第1の容器110に取り付けられる別部材として製造されてもよい。
本実施形態の細胞輸送装置100は、細胞の培養、細胞の輸送等に使用することができる。細胞輸送装置100は、容器として又は細胞培養装置として利用可能である。本実施形態の培養細胞の製造方法は、細胞輸送装置100を使用して細胞Cを培養する工程を含む。
本実施形態の細胞輸送方法は、上述の細胞輸送装置100を用いる方法である。本実施形態の細胞輸送方法は、細胞輸送装置100を使用して細胞Cを輸送する工程を含む。本実施形態の輸送方法によれば、細胞を安全かつ確実に容易に輸送することができ、輸送される細胞の品質を保証することができ、培養細胞へのコンタミネーションのリスクの高い酵母、カビおよび細菌などの微生物(一般的な大きさ:約0.5μm~5μm)のコンタミネーションを防止することができ、長期間の輸送にも対応することができる。
本実施形態の輸送方法について、図2(a)~(d)を参照して、以下に詳細に説明する。
まず、細胞Cを懸濁した培養液Mを準備する。次いで、第1の容器110内に細胞Cを懸濁した培養液Mを注入する。次いで、図2(a)に示すように、第1の容器110の上面を第1の蓋140で被覆し、第1の容器110内で細胞Cの培養を行う。
顕微鏡下で基準線114を発見した後、基準線114に沿ってステージ又はステージ上の第1の容器110自体を一方向に移動させる。指示部116は基準線114の近傍に配置されているので、上記操作によって所望の特定領域を示す指示部116を探索することができる。
次いで、観察対象とする特定領域に対応する指示部116を顕微鏡下で特定する。例えば、各指示部116により示された複数の特定領域のうち、細胞Cの数、配置、状態等に基づき、細胞Cの観察に適した特定領域を選定することができる。好ましくは、選定した特定領域の全体が顕微鏡の視野に含まれるようにステージ又はステージ上の第1の容器110の位置や顕微鏡の倍率を調節する。
次いで、特定した指示部により示される特定領域に含まれる細胞Cを顕微鏡下で観察する。例えば、特定領域に含まれる細胞像や細胞数を検査する。一定時間の経過後、再び同じ特定領域を観察し、細胞像や細胞数の経時変化を調べることができる。ここで、最初の観察後に容器が一旦顕微鏡のステージから回収されたり、ステージ上の容器の位置が変更されたりすることがある。しかしながら、そのような場合でも、再び上記の各工程を実行することにより、所定の指示部116を発見し、前回の観察と同じ特定領域を観察することができる。
輸送時間としては、細胞Cの種類、細胞数等により適宜選択することができ、例えば1時間以上14日以下であってもよく、例えば12時間以上7日以下であってもよく、例えば1日以上3日以下であってもよい。
[細胞輸送装置200]
第2の実施形態に係る細胞輸送装置200について、図3~図6を参照して説明する。
細胞輸送装置200は、細胞、培養モデル、移植モデル等を輸送するための装置であり、好ましくは非凍結輸送のための装置である。
図3は、第2の実施形態に係る細胞輸送装置の斜視図である。図4は、第2の実施形態に係る第2の容器の底面図である。図5は、第2の実施形態に係る細胞輸送装置の、図3の線B-Bに沿った断面図である。図6は、第2の実施形態に係る培養ユニットの斜視図である。
第2の蓋250は、図5に示すように、輸送時に第2の容器220の上部を密閉可能な任意の構成の蓋部材である。例えば、第2の蓋250は、第1の実施形態の第2の蓋150と同様の構成、材質等であってよい。
また、本明細書において、「半透性」とは、一定の分子量以下の分子又はイオンのみを透過可能な性質を意味し、「半透膜」とは、当該性質を有する膜である。
セルロースには、合成により改質されたものも含み、例えば、セルロース誘導体(例えば、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、ニトロセルロース、キトサン等)等が挙げられる。より具体的なセルロース誘導体としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルセルロース、セルローストリアセテート、セルローススルフェートナトリウム塩等が挙げられる。
ゲル化する細胞外マトリックス由来成分としては、例えば、コラーゲン(I型、II型、III型、V型、XI型等)、マウスEHS腫瘍抽出物(IV型コラーゲン、ラミニン、ヘパラン硫酸プロテオグリカン等を含む)より再構成された基底膜成分(商品名:マトリゲル)、グリコサミノグリカン、ヒアルロン酸、プロテオグリカン、ゼラチン等が挙げられ、これらに限定されない。それぞれのゲル化に至適な塩等の成分、その濃度、pH等を選択し多孔質膜(特に、半透膜)を作製することが可能である。また、原料を組み合わせることで、様々な生体内組織を模倣した多孔質膜(特に、半透膜)を得ることができる。
第1の容器210、第2の容器220、第1の蓋240、及び第2の蓋250は、それぞれ上述の第1の容器110、第2の容器120、第1の蓋140、及び第2の蓋150と同様にして製造することができる。
本実施形態の細胞輸送装置200は、細胞の培養、細胞の輸送等に使用することができる。細胞輸送装置200は、容器として又は細胞培養装置として利用可能である。本実施形態の培養細胞の製造方法は、細胞輸送装置200を使用して細胞Cを培養する工程を含む。細胞Cの培養は、第1の収容空間211内で行われ、例えば培養ユニット260内で行われる。それに加えて、又はその代わりに、細胞Cが第1の収容空間211内であって培養ユニット260の外側で(例えば、多孔質膜264の下面や底壁212上で)培養されてもよい。また、細胞Cの培養は第2の収容空間221でも行うことができる。
本実施形態の細胞輸送方法は、上述の細胞輸送装置200を用いる方法である。本実施形態の細胞輸送方法は、細胞輸送装置200を使用して細胞Cを輸送する工程を含む。本実施形態の輸送方法によれば、細胞を安全かつ確実に容易に輸送することができ、輸送される細胞の品質を保証することができ、培養細胞へのコンタミネーションを防止することができ、長期間の輸送にも対応することができる。また、多数の培養ユニットを簡便に輸送することができ、効率的な輸送が可能である。
工程1は、例えば、培養ユニット260に細胞Cを播種する工程と、必要に応じて培養ユニット260内で細胞Cを培養する工程と、培養ユニット260を第2の容器220の保持部224に取り付ける工程と、を含む。ここで、輸送対象のすべての培養ユニット260を保持部224に取り付けることにより、複数の培養ユニット260をまとめて輸送することができる。
工程2は、例えば、第1の容器210の第1の収容空間211を培養液Mで満たす工程と、培養ユニット260を取り付けた第2の容器220を第1の容器210に装着する工程と、さらに培養液Mを供給することにより第2の収容空間221を培養液Mで満たす工程と、第2の蓋150を第2の容器220の上部に装着する工程と、を含む。第1の収容空間211が培養液Mで満たされるので、多孔質膜264が培養液Mに接した状態で輸送が行われる。これにより、多孔質膜264の劣化や細胞Cへの悪影響が抑制される。また、万一第2の収容空間221に細菌等が混入しても、滅菌フィルタ223が第2の収容空間221から第1の収容空間211への細菌等の進入を防ぐので、細胞Cの培養空間である第1の収容空間211へのコンタミネーションが抑制される。
工程3は、第2の蓋250が第2の容器220に装着された状態の細胞輸送装置200を目的地まで輸送する工程を含む。輸送中の気泡による細胞Cや多孔質膜264への悪影響を抑制する観点から、第1の収容空間211及び第2の収容空間221の全体が培養液Mで満たされていることが好ましい。
Claims (15)
- 培養細胞を収容する第1の収容空間を有する第1の容器と、第2の収容空間を有する第2の容器と、を備える細胞輸送装置であって、
前記第2の容器は、底面の少なくとも一部に少なくとも1つの滅菌フィルタを有するとともに、前記第1の容器の上部に装着されるように構成されており、
前記第2の容器が前記第1の容器の上部に装着された状態において、前記第1の収容空間は、前記第1の容器及び前記第2の容器によって囲まれるとともに、前記少なくとも1つの滅菌フィルタを通して前記第2の収容空間と連通し、
前記第1の容器の底面に観察面が形成され、前記観察面に一本の基準線及び前記基準線の近傍において特定領域を示す指示部が表示され、前記指示部は、前記特定領域を取り囲む枠線であり、前記基準線は、一方向に沿って前記観察面の一側から他側へ延在する線であり、前記特定領域は、前記細胞輸送装置を用いた輸送前後において同一視野内の細胞を観察するための観察対象領域である、細胞輸送装置。 - 前記基準線及び前記指示部は、前記第1の容器の底面の上面又は下面に凹部又は凸部を有するように形成され、
前記観察面からの前記凹部の深さ又は前記観察面からの前記凸部の高さは、対物レンズの焦点深度内である、請求項1に記載の細胞輸送装置。 - 前記基準線及び前記指示部は、膜部材上に形成され、前記膜部材は、前記第1の容器の底面の上面又は底面に貼りつけられている、請求項1又は2に記載の細胞輸送装置。
- 前記第2の容器は、少なくとも1つの穴が形成された底壁を有し、前記少なくとも1つの滅菌フィルタは、前記少なくとも1つの穴を覆っている、請求項1~3のいずれか一項に記載の細胞輸送装置。
- 前記第2の容器は、前記底面の少なくとも一部に複数の滅菌フィルタを有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の細胞輸送装置。
- 前記第1の容器及び前記第2の容器のいずれにも装着可能であり、前記第1の容器又は前記第2の容器をカバーするように構成された第1の蓋をさらに備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の細胞輸送装置。
- 前記第1の蓋は、前記第1の容器又は前記第2の容器に装着された状態において、気体が外部から容器内に進入できるように前記第1の容器又は前記第2の容器をカバーする、請求項6に記載の細胞輸送装置。
- 前記第2の容器を密閉するように構成された第2の蓋をさらに備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の細胞輸送装置。
- 前記第2の蓋は、粘着剤付きのフィルムである、請求項8に記載の細胞輸送装置。
- 培養細胞を収容するように構成された少なくとも1つの培養ユニットが前記第1の収容空間内に保持される、請求項1~9のいずれか一項に記載の細胞輸送装置。
- 前記少なくとも1つの培養ユニットは、培養細胞を収容する内部空間と、前記内部空間と外部とを連通させる多孔質膜と、を有する、請求項10に記載の細胞輸送装置。
- 前記第2の容器は、前記少なくとも1つの培養ユニットを前記第1の収容空間内に保持するように構成された保持部を有する、請求項10又は11に記載の細胞輸送装置。
- 前記保持部は、前記第2の容器の前記底面から下方に突出する、請求項12に記載の細胞輸送装置。
- 請求項1~13のいずれか一項に記載の細胞輸送装置を使用して細胞を培養する工程を含む、培養細胞の製造方法。
- 請求項1~13のいずれか一項に記載の細胞輸送装置を使用して細胞を輸送する工程を含む、細胞輸送方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021122557A JP7219506B1 (ja) | 2021-07-27 | 2021-07-27 | 細胞輸送装置、培養細胞の製造方法、及び細胞輸送方法 |
PCT/JP2022/024581 WO2023007985A1 (ja) | 2021-07-27 | 2022-06-20 | 細胞輸送装置、培養細胞の製造方法、及び細胞輸送方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021122557A JP7219506B1 (ja) | 2021-07-27 | 2021-07-27 | 細胞輸送装置、培養細胞の製造方法、及び細胞輸送方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP7219506B1 true JP7219506B1 (ja) | 2023-02-08 |
JP2023022847A JP2023022847A (ja) | 2023-02-16 |
Family
ID=85086685
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021122557A Active JP7219506B1 (ja) | 2021-07-27 | 2021-07-27 | 細胞輸送装置、培養細胞の製造方法、及び細胞輸送方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7219506B1 (ja) |
WO (1) | WO2023007985A1 (ja) |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001017157A (ja) | 1999-07-06 | 2001-01-23 | Asahi Techno Glass Corp | 培養容器 |
US20050208467A1 (en) | 2003-04-17 | 2005-09-22 | Jean Qiu | Micro-pattern embedded plastic optical film device for cell-based assays |
JP2009237277A (ja) | 2008-03-27 | 2009-10-15 | Nippon Zeon Co Ltd | 顕微鏡観察用容器 |
JP2011120504A (ja) | 2009-12-09 | 2011-06-23 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 多重型培養容器および培養方法 |
JP2013128458A (ja) | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Hitachi Ltd | 包装容器 |
WO2014041593A1 (ja) | 2012-09-11 | 2014-03-20 | 株式会社日立製作所 | 生体試料用包装容器及びそれを用いた生体試料の輸送方法 |
CN205974528U (zh) | 2016-08-30 | 2017-02-22 | 丁文龙 | 一种用于筛选拮抗菌的刻度尺 |
WO2018135252A1 (ja) | 2017-01-18 | 2018-07-26 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 半透膜及びその使用 |
WO2020213634A1 (ja) | 2019-04-18 | 2020-10-22 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 細胞培養装置及びその使用 |
WO2021095848A1 (ja) | 2019-11-14 | 2021-05-20 | 富士フイルム株式会社 | 細胞の保存又は輸送器具及び細胞の輸送方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1175819A (ja) * | 1997-08-29 | 1999-03-23 | Nippo Kk | 細線付きプラスチック容器 |
-
2021
- 2021-07-27 JP JP2021122557A patent/JP7219506B1/ja active Active
-
2022
- 2022-06-20 WO PCT/JP2022/024581 patent/WO2023007985A1/ja unknown
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001017157A (ja) | 1999-07-06 | 2001-01-23 | Asahi Techno Glass Corp | 培養容器 |
US20050208467A1 (en) | 2003-04-17 | 2005-09-22 | Jean Qiu | Micro-pattern embedded plastic optical film device for cell-based assays |
JP2009237277A (ja) | 2008-03-27 | 2009-10-15 | Nippon Zeon Co Ltd | 顕微鏡観察用容器 |
JP2011120504A (ja) | 2009-12-09 | 2011-06-23 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 多重型培養容器および培養方法 |
JP2013128458A (ja) | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Hitachi Ltd | 包装容器 |
WO2014041593A1 (ja) | 2012-09-11 | 2014-03-20 | 株式会社日立製作所 | 生体試料用包装容器及びそれを用いた生体試料の輸送方法 |
CN205974528U (zh) | 2016-08-30 | 2017-02-22 | 丁文龙 | 一种用于筛选拮抗菌的刻度尺 |
WO2018135252A1 (ja) | 2017-01-18 | 2018-07-26 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 半透膜及びその使用 |
WO2020213634A1 (ja) | 2019-04-18 | 2020-10-22 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 細胞培養装置及びその使用 |
WO2021095848A1 (ja) | 2019-11-14 | 2021-05-20 | 富士フイルム株式会社 | 細胞の保存又は輸送器具及び細胞の輸送方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2023007985A1 (ja) | 2023-02-02 |
JP2023022847A (ja) | 2023-02-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101357337B1 (ko) | 세포 배양을 위한 지지 장치 | |
RU2426592C2 (ru) | Устройство для выращивания и транспортировки клеток | |
US11555172B2 (en) | Cell and tissue culture container | |
JP4897752B2 (ja) | 細胞培養装置および使用方法 | |
KR20130131329A (ko) | 세포 배양 삽입구 | |
EP2652120B1 (en) | Bioreactor with lid for easy access to incubation cavity | |
US20240034968A1 (en) | Cell Culture Plate, Assembly And Methods Of Use | |
JP7219506B1 (ja) | 細胞輸送装置、培養細胞の製造方法、及び細胞輸送方法 | |
JP5727174B2 (ja) | 細胞培養用中空糸モジュールおよび細胞培養方法 | |
JP5866663B2 (ja) | 顕微鏡用細胞収容器 | |
EP0380768A2 (en) | Multiplate subculture solid media devices | |
JP2005110695A (ja) | 中空糸付き器具及びその使用方法 | |
Mancinelli et al. | Recreating cellular barriers in human microphysiological systems in-vitro | |
JP7251867B1 (ja) | 容器、及び細胞輸送装置 | |
EP0494333B1 (en) | Multiplate subculture solid media device | |
JP2021052619A (ja) | 基材フィルム体及びそれを用いた細胞培養装置 | |
JP6446994B2 (ja) | 培養容器 | |
JP2021052620A (ja) | 基材フィルム体の製造方法 | |
Fish et al. | Bioreactor design considerations for hollow organs | |
WO2024057159A1 (en) | Optically accessible system for studies on embryonated eggs | |
KR20200086091A (ko) | 샘플 유실 방지용 피펫 팁 | |
JPH0539300U (ja) | 植物培養容器 | |
JPH0437715B2 (ja) | ||
Tilling | Development and application of plastic models in microbiology |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221007 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20221007 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20221007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221101 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221221 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230110 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230120 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7219506 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |