JP7217167B2 - 固体浴用剤 - Google Patents

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本発明は、固体浴用剤に関する。
炭酸塩と有機酸を配合した浴用剤は、浴水中で炭酸ガスの泡を発生し、発泡感を楽しむことができると共に、炭酸ガスによる温まり感、血行促進効果が得られることが知られている。
例えば特許文献1には、炭酸ガスの発泡と共に香料が揮散するのを防止し、長時間香気を持続せしめる入浴剤として、有機酸と炭酸塩を含有し、有機酸の20重量%以上をフマル酸とし、かつ所定の香料成分を含有するものが開示されている。
特許文献2には、所定量のグリシン、アミノ基を有しない有機酸、及び炭酸塩を含有する圧縮成形型浴用剤が、浴用剤成分の溶け残りがなく、成形性、安定性が良好であることが開示されている。
特許文献3には、炭酸水素ナトリウムを所定量含む炭酸塩、有機酸、及び硫酸マグネシウムを含有し、炭酸水素ナトリウムに対する硫酸マグネシウムの質量比が所定の範囲にある固形状発泡性浴用剤が、製造時においては打錠杵や金型への付着を効果的に抑制し、使用時には充分な温熱効果を実感できることが開示されている。
特開平1-254619号公報 特開2011-190189号公報 特開2017-31072号公報
浴用剤において、水への溶解度が高い有機酸を用いると浴用剤が速く溶け、入浴時の温まりが速くなり、浴用剤が溶け始めるときの発泡強さは得られるが、発泡の持続性に劣る。逆に、水への溶解度が低い有機酸を用いると浴用剤がゆっくりとけるため持続性は得られるものの、浴用剤が溶け始めるとき発泡強さは不十分である。
特許文献1~3にはいずれも、有機酸としてフマル酸及び酒石酸を併用した入浴剤乃至浴用剤が記載されている。
しかしながら有機酸のうちフマル酸は水への溶解度が低いため、持続性は得られるものの、これを用いた浴用剤は温まり速さや発泡強さが充分でない。フマル酸よりも水への溶解度が高い有機酸としては酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられるが、浴用剤に用いた場合には発泡強さは得られるものの、発泡持続性に劣り、さらにそれぞれに課題を有する。
例えば有機酸として酒石酸を用いた浴用剤は、錠剤型等に成形する場合、圧縮成形時に帽子状の剥離(キャッピング)が発生しやすい。コハク酸を用いた浴用剤は発泡時にむせやすく、リンゴ酸及びクエン酸は潮解性を有するため圧縮成形時に打錠杵や金型への付着(スティッキング)が発生しやすい。
このように、各有機酸にはそれぞれ課題があり、従来の浴用剤は、浴用剤が溶け始めるときの発泡強さと発泡持続性を両立し、なおかつ、圧縮成形時に問題のないものを得られていなかった。特に、近年、消費者の健康意識の高まり、ニーズの高まり等から、より高い発泡強さと発泡持続性(以下、両者を合わせて「発泡性」ともいう)が求められるようになってきたが、発泡強さと発泡持続性はトレードオフのために、満足のできる浴用剤を得ることができなかった。
本発明は、圧縮成形時にキャッピングやスティッキングが発生し難く成形性が良好で、使用時には温まり速さ及び発泡性に優れる固体浴用剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、炭酸塩と、フマル酸及び酒石酸を含む有機酸とを含有する固体浴用剤において、フマル酸に対する酒石酸の質量比、並びに有機酸中及び前記浴用剤中のフマル酸と酒石酸の合計量を所定の範囲とすることで、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、下記成分(A)及び成分(B):
(A)炭酸塩
(B)フマル酸(B1)及び酒石酸(B2)を含む有機酸
を含有する固体浴用剤であって、成分(B1)に対する成分(B2)の質量比[(B2)/(B1)]が0.01以上1.3以下であり、成分(B)中の成分(B1)及び成分(B2)の合計量が80質量%以上であり、前記固体浴用剤中の成分(B1)及び成分(B2)の合計量が35質量%以上である固体浴用剤に関する。
本発明によれば、圧縮成形時にキャッピングやスティッキングが発生し難く成形性が良好で、使用時には温まり速さ及び発泡性に優れる固体浴用剤を提供できる。
[固体浴用剤]
本発明の固体浴用剤は、下記成分(A)及び成分(B):
(A)炭酸塩
(B)フマル酸(B1)及び酒石酸(B2)を含む有機酸
を含有し、成分(B1)に対する成分(B2)の質量比[(B2)/(B1)]が0.01以上1.3以下であり、成分(B)中の成分(B1)及び成分(B2)の合計量が80質量%以上であり、前記固体浴用剤中の成分(B1)及び成分(B2)の合計量が35質量%以上である。
本発明の固体浴用剤は上記構成とすることにより、錠剤に成形する際の圧縮成形時にキャッピングやスティッキングが発生し難く成形性が良好で、使用時には温まり速さ及び発泡性に優れるものとなる。その理由は必ずしも明らかではないが、フマル酸(B1)及び酒石酸(B2)の質量比及び合計量を上記範囲とすることで、フマル酸(B1)使用時の温まり速さ及び発泡強さの不足、及び酒石酸(B2)使用時の発泡持続性の不足及び、キャッピング発生という、有機酸種に由来する課題を補完することができ、圧縮成形時のキャッピングやスティッキングの発生を抑えつつ、使用時の発泡強さ、温まり速さ及び発泡持続性を確保できたものと考えられる。
なお、本発明において、浴用剤を浴槽に投入したときの発生する泡の強さを「発泡強さ」といい、その発泡強さを維持したまま発泡が持続していることを「発泡持続性」といい、両者を合わせて「発泡性」という。
<成分(A):炭酸塩>
本発明の固体浴用剤は、成分(A)として、炭酸塩を含有する。成分(A)は、本発明の固体浴用剤を浴水に投入した際に、後述する成分(B)との作用により炭酸ガスを発生させ、血行促進効果をもたらすとともに良好な温まり速さを付与することができる。
成分(A)としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;及び、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩;等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。なかでも、良好な成形性、温まり速さ及び発泡性を付与する観点から、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、及び炭酸カルシウムからなる群から選ばれる1種以上が好ましく、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選ばれる1種以上がより好ましい。
成分(A)は、良好な成形性を付与する観点からはアルカリ金属炭酸塩を含むことが好ましく、温まり速さ及び良好な発泡性を付与する観点からはアルカリ金属重炭酸塩を含むことが好ましい。すなわち成分(A)としては、アルカリ金属炭酸塩とアルカリ金属重炭酸塩とを併用することが好ましく、炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムとを併用することがより好ましい。
成分(A)としてアルカリ金属炭酸塩とアルカリ金属重炭酸塩とを併用する場合、その比率は特に制限されないが、良好な成形性、温まり速さ及び発泡性を付与する観点から、質量比[アルカリ金属重炭酸塩/アルカリ金属炭酸塩]として、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.3以上、さらに好ましくは0.5以上であり、好ましくは4.0以下、より好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.5以下である。
本発明の固体浴用剤中の成分(A)の含有量は、良好な温まり速さ及び発泡性を付与する観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上、よりさらに好ましくは25質量%以上、よりさらに好ましくは30質量%以上であり、また、好ましくは65質量%以下、より好ましくは60質量%以下、さらに好ましくは55質量%以下、よりさらに好ましくは50質量%以下である。
<成分(B):有機酸>
本発明の固体浴用剤は、成分(B)として、フマル酸(B1)及び酒石酸(B2)を含む有機酸を含有する。本発明の固体浴用剤は成分(B)を含有することで、成分(A)との作用により炭酸ガスを発生させ、血行促進効果をもたらすとともに良好な温まり速さを付与することができる。
また本発明の固体浴用剤において、成分(B1)に対する成分(B2)の質量比[(B2)/(B1)]は0.01以上1.3以下であり、成分(B)中の成分(B1)及び成分(B2)の合計量は80質量%以上であり、浴用剤中の成分(B1)及び成分(B2)の合計量は35質量%以上である。本発明の固体浴用剤は、フマル酸(B1)及び酒石酸(B2)の質量比及び合計量を上記範囲とすることで、錠剤型に圧縮成形する際にキャッピングやスティッキングの発生を抑えて良好な成形性を保持しつつ、使用時の温まり速さと発泡性にも優れるものとなる。
成分(B1)に対する成分(B2)の質量比[(B2)/(B1)]は、良好な温まり速さ及び発泡性を付与する観点から、0.01以上であり、好ましくは0.02以上、より好ましくは0.05以上、さらに好ましくは0.1以上、よりさらに好ましくは0.15以上、よりさらに好ましくは0.2以上である。また質量比[(B2)/(B1)]は、キャッピング発生を抑制する観点、及び良好な発泡性を付与する観点から、1.3以下であり、好ましくは1.2以下、より好ましくは1.0以下、さらに好ましくは0.7以下である。
成分(B)中の成分(B1)及び成分(B2)の合計量は、良好な成形性、温まり速さ、及び発泡性を付与する観点から、80質量%以上であり、好ましくは85質量%以上、より好ましくは88質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上である。
成分(B)は、フマル酸(B1)及び酒石酸(B2)以外の有機酸を含有することができる。かかる有機酸としては、カルボン酸系化合物の他、有機スルホン酸系化合物、有機リン酸系化合物が挙げられるが、良好な浴水溶解性、成形性、温まり速さ及び発泡性を付与する観点からはカルボン酸系化合物が好ましい。
当該カルボン酸系化合物は少なくとも1個のカルボキシ基を有する化合物であればよく、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸のいずれでもよい。具体的な化合物としては例えば、脂肪族カルボン酸としてはコハク酸、リンゴ酸、クエン酸、マレイン酸、フタル酸、グルタル酸、アジピン酸等が挙げられ、安息香酸、サリチル酸、シュウ酸、ピロリドンカルボン酸等が挙げられる。なかでも、良好な浴水溶解性、成形性、温まり速さ及び発泡性を付与する観点から、脂肪族カルボン酸が好ましく、2個以上のカルボキシ基を有する脂肪族多価カルボン酸がより好ましく、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸、アジピン酸、及びシュウ酸からなる群から選ばれる1種以上がさらに好ましく、良好な発泡性を付与する観点、及び経済性の観点からはコハク酸がよりさらに好ましい。
但し良好な溶解性、発泡時のむせ防止、スティッキングの発生抑制の観点から、成分(B)中のフマル酸(B1)及び酒石酸(B2)以外の有機酸の含有量は20質量%以下であり、好ましくは15質量%以下、より好ましくは12質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
本発明の固体浴用剤中の成分(B1)及び成分(B2)の合計量は、良好な温まり速さ及び発泡性を付与する観点から、35質量%以上であり、好ましくは38質量%以上、より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは42質量%以上、よりさらに好ましくは45質量%以上である。また、固体浴用剤中の成分(B1)及び成分(B2)の合計量は、良好な成形性、良好な温まり速さ及び発泡性を付与する観点から、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下、よりさらに好ましくは55質量%以下である。
本発明の固体浴用剤中の成分(B)の含有量は、成分(B1)及び成分(B2)の合計量が前記範囲である限り特に制限されず、良好な温まり速さ及び発泡性を付与する観点から、35質量%以上であり、好ましくは38質量%以上、より好ましくは40質量%以上、さらに好ましくは42質量%以上、よりさらに好ましくは45質量%以上である。また、浴用剤中の成分(B)の含有量は、良好な温まり速さ及び発泡性を付与する観点から、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下、よりさらに好ましくは55質量%以下である。
本発明の固体浴用剤中の成分(B)に対する(A)の質量比[(A)/(B)]は、良好な温まり速さ及び発泡性を付与する観点から、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.6以上、さらに好ましくは0.8以上である。また、質量比[(A)/(B)]は、良好な温まり速さ及び発泡性を付与する観点から、好ましくは1.3以下、より好ましくは1.1以下、さらに好ましくは1.0以下、よりさらに好ましくは0.95以下である。
本発明の固体浴用剤は、良好な成形性、及び浴水溶解性を付与する観点から、さらに水溶性高分子を含有することができる。
当該水溶性高分子としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール等の合成水溶性高分子;にかわ、ゼラチン、コラーゲンタンパク、カゼイン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ファーセレラン、タマリンドガム、ペクチン、アラビアガム、グアーガム、キサンタンガム、トラガントガム、ローカストビーンガム、デキストリン、デキストラン、寒天、澱粉等の天然水溶性高分子;カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステル、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン澱粉等の半合成水溶性高分子;等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。なかでも、良好な成形性、及び浴水溶解性を付与する観点から、ポリエチレングリコール及びデキストリンからなる群から選ばれる1種又は2種が好ましく、ポリエチレングリコールがより好ましい。ポリエチレングリコールの分子量は、好ましくは4,000以上10,000以下であり、より好ましくは6,000以上9,000以下である。
固体浴用剤中の水溶性高分子の含有量は、良好な成形性、及び浴水溶解性を付与する観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上、さらに好ましくは2質量%以上である。また、炭酸ガス発生量を確保して良好な温まり速さ及び発泡性を付与する観点から、当該含有量は好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
本発明の固体浴用剤には、その他の成分として、通常浴用剤に用いられる成分を適宜含有することができる。かかる成分としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステルやポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のノニオン界面活性剤、及びその他の界面活性剤;硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、塩化アンモニウム、硫酸鉄、リン酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等の、上記成分以外の無機塩;ケイ酸カルシウム、ブドウ糖等の賦形剤;崩壊助剤;生薬等の薬効成分;色素;香料;油剤;等が挙げられる。
(剤型)
本発明の固体浴用剤の使用時の剤型(製品形態)としては、錠剤が好ましい。錠剤には、打錠剤やブリケット型剤が含まれ、発泡持続性の観点からは打錠剤であることがより好ましい。
固体浴用剤が打錠剤又はブリケット型剤である場合、プレス打錠機やブリケットマシーンを用いて圧縮成形法等の常法に従って製造することができる。
打錠剤又はブリケット型剤の製造においては、例えば、固体浴用剤を構成する全成分をドライブレンドして得られた粉末を圧縮成形に供してもよく、成分の一部を予め造粒あるいは成型した後、残りの成分と混合して得られた混合物を圧縮成形に供してもよい。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は実施例の範囲に限定されない。
実施例1~19、比較例1~5(固体浴用剤の製造及び評価)
表1に示す各成分を混合して得られた粉末を用いて、ロータリー打錠機にて、質量39~41g、錠高15.1~15.3mmのサイズにて、打錠速度20錠/分で打錠を行い、錠剤(打錠剤)型の固体浴用剤を製造した。また、下記方法にて成形性(キャッピング発生率及びスティッキングの有無)、温まり速さ、及び発泡性を評価した。結果を表1に示す。
<成形性>
(キャッピング発生率の評価)
表1に示す各成分を混合して得られた粉末を用いて、ロータリー打錠機にて、質量39~41g、錠高15.1~15.3mmのサイズにて、打錠速度20錠/分で30錠を連続打錠した際のキャッピング発生率を下記基準にしたがって評価した。評価A~Cを合格、評価Dを不合格とする。
A:キャッピングが発生しなかった
B:キャッピング発生率1/30
C:キャッピング発生率2/30~5/30
D:キャッピング発生率6/30以上
(スティッキングの有無の評価)
表1に示す各成分を混合して得られた粉末を用いて、ロータリー打錠機にて、質量39~41g、錠高15.1~15.3mmのサイズにて、打錠速度20錠/分で100錠を連続打錠した際のスティッキングの有無を目視観察し、下記基準にしたがって評価した。評価A~Cを合格、評価Dを不合格とする。
A:打錠機の金型にほぼ付着しなかった
B:打錠機の金型への付着があるが、得られた錠剤表面は滑らかであった
C:打錠機の金型への付着があり、得られた錠剤表面に凹凸が見られた
D:打錠機の金型への明らかな付着があり、得られた錠剤形状に影響を及ぼしていた
<温まり速さの評価>
浴槽に40℃の浴水150Lを入れ、各例の固体浴用剤40gを投入して、速やかに専門パネラーを10分間入浴させ、入浴中における体の温まり速さについて下記基準にしたがって6段階評価し(1点から6点まで、6点が最高評価)、専門パネラー10名の平均値を算出した。当該平均値が4.0以上であれば合格とする。
6点:素早く温まった
5点:やや速く温まった
4点:ゆっくりと温まった
3点:どちらともいえない
2点:あまり温まらなかった
1点:まったく温まらなかった
<発泡性の評価>
上記の入浴中に、固体浴用剤を浴水に溶解させている時の発泡の強さとその持続性について下記基準にしたがって5段階評価し(それぞれ1点から5点まで、5点が最高評価)、専門パネラー10名の合計得点の平均値を算出した。発泡強さと発泡持続性の平均値の合計を表1に示した。当該平均値の合計が7.0以上であれば合格とする。
なお、発泡強さは、浴用剤投入30秒後の発泡強さを評価した。
(発泡強さ)
5点:きわめて強い
4点:非常に強い
3点:やや強い
2点:普通
1点:弱い
(発泡持続性)
5点:持続が非常に長い
4点:持続がやや長い
3点:普通
2点:持続がやや短い
1点:持続が非常に短い
Figure 0007217167000001
*1:ポリエチレングリコール、花王(株)製「PEG6000」(分子量6,000)
*2:ブドウ糖、日本食品化工(株)製「無水結晶ぶどう糖」
表1より、本発明の固体浴用剤は、キャッピング及びスティッキングの発生が少なく成形性が良好であり、使用時の温まり速さと発泡性にも優れることがわかる。
なお、剤型がブリケット型の固体浴用剤については、表1に示す各成分を混合して得られた粉末10kgを周知のラボ用ブリケッター(φ10mm)に投入して連続圧縮成形することにより、質量0.6g/錠のブリケット型の固体浴用剤を製造することができた。
本発明によれば、圧縮成形時にキャッピングやスティッキングが発生し難く成形性が良好で、使用時には温まり速さと発泡性に優れる固体浴用剤を提供できる。

Claims (5)

  1. 下記成分(A)及び成分(B):
    (A)炭酸塩
    (B)フマル酸(B1)及び酒石酸(B2)を含む有機酸
    を含有する固体浴用剤であって、
    成分(B1)に対する成分(B2)の質量比[(B2)/(B1)]が0.01以上1.0以下であり、
    成分(B)中の成分(B1)及び成分(B2)の合計量が88質量%以上であり、
    前記固体浴用剤中の成分(B1)及び成分(B2)の合計量が35質量%以上であり、
    剤型が錠剤である、固体浴用剤。
  2. 成分(A)が炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムからなる群から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の固体浴用剤。
  3. 前記浴用剤中の成分(A)の含有量が10質量%以上65質量%以下である、請求項1又は2に記載の固体浴用剤。
  4. 前記浴用剤中の成分(B)の含有量が35質量%以上70質量%以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の固体浴用剤。
  5. 前記固体浴用剤中の成分(B)に対する(A)の質量比[(A)/(B)]が0.89以上1.0以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の固体浴用剤。
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