JP7438439B1 - 錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】本開示の目的は、イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種と、メントールとを含みながらも、打錠成型時にスティッキングの発生を抑制できる錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤を提供することである。【解決手段】本開示の錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤は、(A)イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)メントールと、(C)リンゴ酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含むことを特徴とする。【選択図】なし

Description

本開示は、口腔内装着器具のヌメリを容易に除去でき、かつ打錠成型時にスティッキングの発生を抑制できる錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤に関する。
義歯等の口腔内装着器具は、細菌、バイオフィルム、その他沈着物等が付着しやすく、洗浄せずに放置しておくと、口臭の原因になるだけでなく、歯周病等の口腔内疾患を誘発する一因になることがある。そのため、口腔ケアの一環として、口腔内装着器具を洗浄し清潔に保つことが不可欠である。口腔内装着器具に付着した細菌や汚れは、ブラシによる清掃では十分に除去できないため、洗浄剤による洗浄が重要である。
洗浄剤による口腔内装着器具の洗浄は、一般に、洗浄剤を水に投入して調製された洗浄水に口腔内装着器具を浸漬放置する方法で行われている。従来、口腔内装着器具洗浄剤には界面活性剤及び発泡剤(炭酸化合物と酸)が配合されており、水に投入した際に界面活性化作用による化学的洗浄力と発泡作用による物理的洗浄力を発揮させ、洗浄効果が高まるように設計されている。しかしながら、口腔内装着器具に付着したバイオフィルムなどは、界面活性剤や発泡剤の作用では十分に除去できないため、口腔内装着器具洗浄剤で洗浄しでも口腔内装着器具に多く残存し、ヌメリの一因になっている。
従来、口腔内装着器具に付着したバイオフィルムを除去するために、漂白剤を配合した口腔内装着器具洗浄剤が使用されている。
また、プロテアーゼ、セルラーゼ、β1,3-グルカナーゼ、リパーゼ、ムタナーゼ等の酵素を義歯洗浄剤に配合することによって、義歯に付着したバイオフィルムの除去効果を付与できることも知られている(例えば、特許文献1~4参照)。また、特許文献5には、(A)エチレンオキサイド平均付加モル数が10~20で、アルキル基の炭素数が12~20であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、(B)プロテアーゼ、及び(C)カチオン性殺菌剤を含有する義歯洗浄用液体組成物は、デンチャーバイオフィルムに対して優れた除去力と殺菌力を発揮することが記載されている。
特開昭63-101313号公報 特開昭58-134014号公報 特開昭57-142910号公報 特開昭51-38415号公報 特開2008-179615号公報
しかし、漂白剤又は酵素を配合した口腔内装着器具洗浄剤であっても、バイオフィルムの除去効果は十分ではなく、バイオフィルムなどに起因する口腔内装着器具のヌメリを十分に除去することはできなかった。このように、漂白剤又は酵素を配合した口腔内装着器具洗浄剤では、口腔内装着器具のヌメリの除去効果には限界がある。また、口腔内装着器具洗浄剤のバリエーションの拡大の観点から、口腔内装着器具のヌメリを容易に除去するための新しい製剤技術の開発が求められていた。
本発明者は、口腔内装着器具のヌメリを除去するための新しい製剤技術について検討を行ったところ、口腔内装着器具洗浄剤に、イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種と、メントールとを組み合わせて配合することにより、意外にも、口腔内装着器具のヌメリを容易に除去できることを見出した。
しかし、口腔内装着器具洗浄剤に、イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種と、メントールとを組み合わせて配合すると、口腔内装着器具洗浄剤の打錠成型において、錠剤中の成分同士の結合力が低下して、スティッキング(杵や臼に原料の一部が付着し、錠剤の一部が剥がれる事象)が生じ易くなるという新たな課題に直面した。
本開示の目的は、イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種と、メントールとを含みながらも、打錠成型時にスティッキングの発生を抑制できる錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種と、メントールとを含む口腔内装着器具洗浄剤に、さらにリンゴ酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を配合することにより、意外にも、打錠成型時にスティッキングの発生を抑制できることを見出した。本開示は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本開示は、以下に掲げる態様の発明を提供する。
項1.(A)イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)メントールと、(C)リンゴ酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含む、錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤。
項2.前記構造異性体が、チモールである、項1に記載の錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤。
項3.口腔内装着器具洗浄剤が、義歯洗浄剤である、項1又は2に記載の錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤。
項4.(A)イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)メントールと、(C)リンゴ酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含む原料混合物を打錠工程に供する、錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤の製造方法。
項5.(A)イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)メントールと、(C)リンゴ酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含む組成物の、口腔内装着器具洗浄のための使用。
項6.(A)イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)メントールと、(C)リンゴ酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含む組成物の、錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤としての使用。
項7.(A)イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)メントールと、(C)リンゴ酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含む錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤を投入した水に、口腔内装着器具を浸漬させる、口腔内装着器具洗浄方法。
本開示の錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤は、イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種と、メントールとを組み合わせて含むことにより、口腔内装着器具のヌメリを容易に剥離して除去することができる。本開示の錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤を用いて打錠成型して得られる錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤を使用して口腔内装着器具を洗浄することにより、洗浄後の口腔内装着器具を手で再装着する際及び口腔内に再装着後に、口腔内装着器具のヌメリによる不快感を低減することができる。また、本開示の錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤は、口腔内装着器具のヌメリを容易に除去することができるため、口腔内装着器具のヌメリの除去効果を有する口腔内装着器具洗浄剤のバリエーションを拡大させることができるという利点がある。さらに、本開示の錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤は、イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種と、メントールとを含んでいながらも、さらにリンゴ酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含むため、打錠成型時にスティッキングを抑制することができ、打錠成型工程における製造ロスを抑制できるため、工業的製造において高い製造効率を実現できる。
本明細書において、数値範囲に関する表記X~Yは、X以上Y以下であることを指す。
本明細書において「口腔内装着器具」とは、総義歯(総入れ歯)、部分床義歯(部分入れ歯)、歯列矯正器具、リテーナー、及びマウスピース等の口腔内にて着脱を要する歯科用装着器具を意味する。
1.錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤
本開示の錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤(以下、単に「口腔内装着器具洗浄剤」ともいう。)は、(A)イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種(以下、(A)成分と表記することがある)と、(B)メントール(以下、(B)成分と表記することがある)と、(C)リンゴ酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種(以下、(C)成分と表記することがある)とを含むことを特徴とする。以下、本開示の口腔内装着器具洗浄剤について詳述する。
[(A)イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体]
本開示の口腔内装着器具洗浄剤は、(A)成分として、イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体からなる群より選択される少なくとも1種を含有する。本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、(A)成分は、(B)成分と組み合わせて配合することにより、口腔内装着器具のヌメリを容易に除去する(除去し易くする)ための成分である。また、口腔内装着器具洗浄剤に(A)成分を含有させることにより、口腔内装着器具洗浄剤に抗菌及び殺菌効果を付与できる。本明細書において「イソプロピルメチルフェノール」とは、「4-イソプロピル-3-メチルフェノール」を意味する。イソプロピルメチルフェノールの構造異性体としては、薬学的に許容できることを限度として特に制限されないが、例えば、チモール及びカルバクロールなどが挙げられ、口腔内装着器具のヌメリを容易かつ効果的に除去する観点から、好ましくはチモールである。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、(A)成分の含有量については、所望のヌメリ除去効果が得られる範囲で適宜設定すればよいが、例えば0.001~10重量%であり、口腔内装着器具のヌメリを容易かつ効果的に除去する観点から、好ましくは0.01~5重量%、より好ましくは0.03~1重量%、さらに好ましくは0.05~0.5重量%が挙げられる。
[(B)メントール]
本開示の口腔内装着器具洗浄剤は、(B)成分として、メントールを含有する。本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、(B)成分は、(A)成分と組み合わせて配合することにより、口腔内装着器具のヌメリを容易に除去する(除去し易くする)ための成分である。また、口腔内装着器具洗浄剤にメントールを含有させることにより、洗浄した口腔内装着器具を装着した際に装着者の口内に爽快感を与えることができ、洗浄効果を実感させることができる。
メントールとしては、d体、l体、dl体のいずれを用いてもよいが、口腔内装着器具のヌメリを容易かつ効果的に除去する観点から、好ましくはl-メントールである。また、メントールは精油の形態で使用することもできる。メントールを含む精油としては、特に制限されないが、例えば、スペアミント油、ペパーミント油、ハッカ油、及びハッカ白油等が挙げられる。前記例示のメントール及び精油は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、(B)成分の含有量(精油を使用する場合にはメントール量に換算した含有量)については、所望のヌメリ除去効果が得られる範囲で適宜設定すればよいが、例えば0.001~10重量%であり、口腔内装着器具のヌメリを容易かつ効果的に除去する観点から、好ましくは0.01~5重量%、より好ましくは0.03~1重量%、さらに好ましくは0.05~0.5重量%が挙げられる。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、(A)成分に対する(B)成分の含有比率については、特に制限されず、(A)成分100重量部当たり、(B)成分の含有量は、例えば、10~1000重量部であり、口腔内装着器具のヌメリを容易かつ効果的に除去する観点から、好ましくは50~500重量部、より好ましくは70~300重量部、さらに好ましくは80~200重量部が挙げられる。
[(C)リンゴ酸及びその塩]
本開示の口腔内装着器具洗浄剤は、(C)成分として、リンゴ酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含有する。前記塩としては、例えば、ナトリウム塩、及びカリウム塩などのアルカリ金属塩、並びにアンモニウム塩などが挙げられる。(A)成分と(B)成分とを含む口腔内装着器具洗浄剤は、打錠成型時にスティッキングが生じ易いという欠点があるが、本開示の口腔内装着器具洗浄剤では、(C)成分を含有させることによって前記欠点を克服し、打錠成型時のスティッキングの発生を抑制することができる。また、(C)成分は、本開示の口腔内装着器具洗浄剤が後述する炭酸化合物を含む場合には、発泡剤の構成成分となり、口腔内装着器具の洗浄時に当該炭酸化合物と反応して炭酸ガスを発生させる役割を果たす。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、(C)成分の含有量については、打錠成型時のスティッキングの発生を抑制できる範囲で適宜設定すればよいが、例えば0.01~10重量%であり、打錠成型時のスティッキングの発生をより効果的に抑制する観点から、好ましくは0.05~5重量%、より好ましくは0.1~3重量%、さらに好ましくは0.5~2重量%が挙げられる。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、(A)成分に対する(C)成分の含有比率については、特に制限されず、(A)成分1重量部当たり、(C)成分の含有量は、例えば、0.1~100重量部であり、打錠成型時のスティッキングの発生をより効果的に抑制する観点から、好ましくは1~50重量部、より好ましくは3~40重量部、さらに好ましくは5~30重量部が挙げられる。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、(B)成分に対する(C)成分の含有比率については、特に制限されず、(B)成分1重量部当たり、(C)成分の含有量は、例えば、0.1~100重量部であり、打錠成型時のスティッキングの発生をより効果的に抑制する観点から、好ましくは1~50重量部、より好ましくは3~40重量部、さらに好ましくは5~30重量部が挙げられる。
[その他の成分]
本開示の口腔内装着器具洗浄剤は、前述する成分に加えて、本開示の効果を妨げないことを限度として、必要に応じて他の成分を含んでよい。
(発泡剤)
本開示の口腔内装着器具洗浄剤は、発泡剤を含有することが好ましい。本開示の口腔内装着器具洗浄剤が発泡剤を含有する場合、洗浄水中に二酸化炭素の気泡を発生させることができ、発泡作用による物理的洗浄力を発揮させることにより口腔内装着器具のヌメリをより容易かつ効果的に除去することができる。
発泡剤の種類については、無毒性で生理学上許容されるものであれば特に制限はされず、口腔内装着器具洗浄剤で通常使用されるもの(即ち、水中で二酸化炭素を発生できるもの)を広く用いることができる。
発泡剤としては、例えば、炭酸塩、炭酸水素塩、及び炭酸水素塩と炭酸塩の複塩の少なくとも1種(以下、炭酸化合物と表記することもある)と、酸との組み合わせが例示される。炭酸塩としては、特に制限されないが、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸のアルカリ金属塩が挙げられる。炭酸水素塩としては、特に制限されないが、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素のアルカリ金属塩が挙げられる。炭酸塩と炭酸水素塩の複塩としては、特に制限されないが、例えば、セスキ炭酸ナトリウム等が挙げられる。前記炭酸化合物は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、リンゴ酸以外の酸としては、特に制限されないが、例えば、クエン酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、グルコン酸、コハク酸、サリチル酸等の有機酸;リン酸、スルファミン酸等の無機酸等が挙げられる。酸は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
発泡剤を構成する炭酸化合物として、好ましくは炭酸水素のアルカリ金属塩及び炭酸のアルカリ金属塩、より好ましくは炭酸水素ナトリウム及び炭酸ナトリウムが挙げられる。また、発泡剤を構成する酸として、好ましくは有機酸、より好ましくはクエン酸が挙げられる。
発泡剤において、炭酸化合物と酸の比率については、水中で両者が反応して二酸化炭素を発生できることを限度として特に制限されないが、炭酸化合物100重量部当たり、酸(リンゴ酸を含む)の含有量は、例えば10~200重量部、好ましくは15~150重量部、更に好ましくは20~100重量部が挙げられる。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤が発泡剤を含有する場合、、発泡剤の含有量(炭酸化合物と酸(リンゴ酸を含む)の合計量)については、口腔内装着器具の洗浄時に十分な二酸化炭素の気泡を発生させ得る限り特に制限されないが、例えば10~75重量%、好ましくは20~70重量%、より好ましくは30~65重量%が挙げられる。
(漂白剤)
本開示の口腔内装着器具洗浄剤は、漂白剤を含有することが好ましい。漂白剤を含むことにより、洗浄力を向上させることができ、また、口腔内装着器具のヌメリをより効果的に除去することができる。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤に使用される漂白剤の種類については、無毒性で生理学上許容されるものであれば特に制限されず、口腔内装着器具洗浄剤で通常使用されるものを広く用いることができる。
漂白剤としては、例えば、モノ過硫酸水素塩、過ホウ酸塩、過炭酸塩、及び過硫酸塩等の酸素系漂白剤が挙げられる。
モノ過硫酸水素塩としては、具体的には、モノ過硫酸水素ナトリウム、モノ過硫酸水素カリウム(ビス(ペルオキシ一硫酸)・ビス(硫酸)・五カリウム等)等のモノ過硫酸水素のアルカリ金属塩、モノ過硫酸水素アンモニウム、これらの水和物等が挙げられる。過ホウ酸塩としては、具体的には、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム等の過ホウ酸のアルカリ金属塩、過ホウ酸アンモニウム、これらの水和物等が挙げられる。過炭酸塩としては、具体的には、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム等の過炭酸のアルカリ金属塩、過炭酸アンモニウム、これらの水和物等が挙げられる。過硫酸塩としては、具体的には、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸のアルカリ金属塩、過硫酸アンモニウム、これらの水和物等が挙げられる。前記例示の漂白剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。前記例示の漂白剤の中でも、好ましくはモノ過硫酸水素塩、過ホウ酸塩、及び過炭酸塩、より好ましくはモノ過硫酸水素のアルカリ金属塩、過ホウ酸のアルカリ金属塩、及び過炭酸のアルカリ金属塩、更に好ましくはモノ過硫酸水素カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過炭酸ナトリウムが挙げられる。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、漂白剤の含有量については、所望の漂白作用を発揮できる範囲で適宜設定すればよいが、例えば、1~40重量%、好ましくは5~35重量%、より好ましくは10~30重量%が挙げられる。
(漂白活性化剤)
本開示の口腔内装着器具洗浄剤は、酸素系漂白剤を含有する場合、漂白活性化剤を含有してもよい。漂白活性化剤は、水中で酸素系漂白剤から発生したHO2 -と反応し、より漂白効果の高い有機過酸を発生させる成分である。
漂白活性化剤としては、公知のものを特に制限なく使用でき、例えば、テトラアセチルエチレンジアミン;炭素数1~18、好ましくは炭素数8~12のアルカノイル基を有するアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩;炭素数1~18、好ましくは炭素数8~12のアルカノイル基を有するアルカノイルオキシ安息香酸又はその塩などが挙げられる。前記塩としては、例えば、アルカリ金属塩、アンモニウム塩などが挙げられる。前記例示の漂白活性化剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。前記例示の漂白活性化剤のうち、有機過酸を生成する効率に優れる観点から、好ましくはテトラアセチルエチレンジアミンである。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、漂白活性化剤の含有量については、酸素系漂白剤の含有量に応じて適宜調整すればよく、例えば、0.01~5重量%、好ましくは0.1~3重量%、より好ましくは0.5~2重量%が挙げられる。
(界面活性剤)
本開示の口腔内装着器具洗浄剤は、界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤は、化学的洗浄作用を発揮させる成分等としての役割を果たす。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤に配合される界面活性剤の種類については、洗浄剤の成分として使用可能なものであることを限度として特に制限されず、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤のいずれを使用してもよい。これらの界面活性剤の中でも、好ましくは陰イオン性界面活性剤が挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、例えば、α-オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホ酢酸塩、アルカンスルホン酸塩等が挙げられる。陰イオン性界面活性剤の塩の形態としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、及び塩酸塩等の酸付加塩等が挙げられる。陰イオン性界面活性剤の中でも、好ましくはα-オレフィンスルホン酸塩、及びアルキル硫酸塩、より好ましくはα-オレフィンスルホン酸ナトリウム、及びラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、1種の界面活性剤を単独で配合してもよく、また2種以上の界面活性剤を組み合わせて配合してもよい。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、界面活性剤の含有量については、口腔内装着器具の洗浄時に発泡作用を発揮させ得ることを限度として特に制限されず、使用する界面活性剤の種類、備えさせるべき洗浄力等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、界面活性剤の総量で0.1~10重量%、好ましくは0.5~7重量%、より好ましくは1~5重量%が挙げられる。
(糖アルコール)
本開示の口腔内装着器具洗浄剤は、糖アルコールを含有してもよい。糖アルコールは、結合剤としての役割を果たす成分である。
糖アルコールの種類については、特に制限されないが、例えば、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール等が挙げられる。前記例示の糖アルコールは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。前記例示の糖アルコールの中でも、好ましくはソルビトールが挙げられる。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、糖アルコールの含有量としては、例えば、糖アルコールの総量で、1~30重量%、好ましくは3~20重量%、より好ましくは4~15重量%が挙げられる。
(ポリアルキレングリコール)
本開示の口腔内装着器具洗浄剤は、ポリアルキレングリコールを含有してもよい。ポリアルキレングリコールは、結合剤としての役割を果たす成分である。
ポリアルキレングリコールとして、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等が挙げられる。
ポリアルキレングリコールは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。前記例示のポリアルキレングリコールの中でも、好ましくはポリエチレングリコールが挙げられる。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、ポリアルキレングリコールの含有量としては、例えば、0.1~5重量%、好ましくは0.5~2重量%、より好ましくは0.5~1.5重量%が挙げられる。
(滑沢剤)
本開示の口腔内装着器具洗浄剤は、錠剤状への成型工程を容易に行うために、滑沢剤が含まれていてもよい。
滑沢剤の種類については、特に制限されないが、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素等が挙げられる。
滑沢剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を与わせて使用してもよい。前記例示の滑沢剤の中でも、好ましくはステアリン酸マグネシウムが挙げられる。
本開示の口腔内装着器具洗浄剤において、滑沢剤の含有量としては、例えば、0.01~1重量%、好ましくは0.015~0.5重量%、より好ましくは0.02~0.3重量%が挙げられる。
また、本開示の口腔内装着器具洗浄剤に配合可能な他の添加剤としては、例えば、基材(硫酸ナトリウム等)、香料(メントール以外)、香料含浸剤、酵素(プロテアーゼ等)、色素、酸化マグネシウム、消臭剤、歯石防止剤、防錆剤、キレート剤、pH調整剤、甘味料、清涼剤(メントール以外)、発泡安定化剤、保存剤、抗菌剤(イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体以外)、殺菌剤(イソプロピルメチルフェノール及びその構造異性体以外)、防腐剤、増量剤、賦形剤、崩壊剤、及び流動化剤等が挙げられる。前記例示の他の成分は、1種単独で配合してもよく、2種以上を任意に組み合わせて配合してもよい。
2.口腔内装着器具洗浄剤の製剤形態及び製造方法
本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤は、本開示の錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤を用いて打錠成型して得られる。錠剤状への製剤化は、一般的に採用されている打錠成型法によって行うことができる。例えば、(A)~(C)成分、及び必要に応じて配合される他の添加剤を混合した原料混合物を、打錠工程に供すればよい。本開示の錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤は、(A)成分及び(B)成分と共に、(C)成分を含むため、打錠成型時にスティッキングを抑制することができ、打錠成型工程における製造ロスを抑制できるため、工業的製造において高い製造効率を実現できる。また、打錠工程に先立って、前記混合物を必要に応じて顆粒状に造粒しておいてもよい。
また、本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤において、1錠当たりの重量については、特に制限されず、使用簡便性を踏まえて適宜設定すればよいが、錠剤1個当たりの重量を1回の口腔内装着器具洗浄に必要な量に設定しておくことが望ましい。具体的には、本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤の1錠当たりの重量として、1~4g、好ましくは2~3gが挙げられる。
3.口腔内装着器具洗浄剤の用途
本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤は、各種の口腔内装着器具の洗浄剤として用いられるが、特に義歯洗浄剤として好適に用いられる。
4.口腔内装着器具洗浄剤の使用方法
本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤を水に投入し、必要により加熱し、そして水中に洗浄対象となる口腔内装着器具(好ましくは義歯)を入れると、本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤が溶解して口腔内装着器具が洗浄される。また、本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤は、(A)成分と(B)成分とを含有するため、洗浄液に、口腔内装着器具を浸漬させることによって、口腔内装着器具のヌメリを容易に除去することができる。それにより、洗浄後の口腔内装着器具を手で再装着する際及び再装着後に、口腔内装着器具のヌメリによる不快感を低減することができる。
本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤を用いて口腔内装着器具を洗浄する際に使用される水としては、特に制限されないが、水道水、精製水、蒸留水、生理食塩水等が挙げられる。
本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤を用いて口腔内装着器具を洗浄する際には、水に口腔内装着器具を浸漬した後に本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤を加えてもよく、また水に本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤を加えた後に口腔内装着器具を浸漬させてもよい。
また、口腔内装着器具の洗浄において、本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤と水との比率は、本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤の組成、洗浄対象となる口腔内装着器具のヌメリの程度等に応じて適宜設定されるが、例えば、水100重量部に対して、錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤を通常1~10重量部程度、好ましくは1~5重量部程度とすればよい。より具体的には、1回の口腔内装着器具の洗浄において、水100~200mLを準備し、これに本開示の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤1~20g、好ましくは1~10g、より好ましくは1~5gを加えればよい。
口腔内装着器具洗浄時の温度は、室温程度とすればよい。また、前記口腔内装着器具洗浄液に口腔内装着器具を浸積する時間は、通常5分~24時間、好ましくは10分~12時間、より好ましくは30分~8時間である。
また、口腔内装着器具の洗浄中に、口腔内装着器具洗浄剤を添加した水を攪拌等する必要はないが、口腔内装着器具のヌメリをより効果的に除去するために、必要に応じて攪拌してもよく、また、口腔内装着器具のヌメリをより効果的に除去するために、ブラシ等の洗浄具で口腔内装着器具を擦り洗いしてもよい。
以下に実施例を示して本開示の発明をより具体的に説明するが、本開示はこれらに限定されるものではない。
試験例1(スティッキングの評価)
表1及び2に示す各成分をレディゲミキサー(株式会社マツボー、型番:M20)を用いて混合した組成物を、径20φの金型と打錠装置(菊水製作所株式会社製、回転式粉末成形機 、型番:CLEC1518SS7JZ)を用いて打圧5tで打錠成型することにより、1錠当たり2gの錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤を調製した。前記打錠装置の回転盤には、均等に臼杵が3セット設置されており、口腔内装着器具洗浄剤を連続して100錠打錠した後、臼杵を観察し、臼か杵のどちらかにスティッキングが発生している臼杵のセット数をカウントした。結果を表1及び2に示す。
Figure 0007438439000001
Figure 0007438439000002
表1及び2に示すように、イソプロピルメチルフェノール又はチモールと、l-メントールとを含む口腔内装着器具洗浄剤において、リンゴ酸を配合した場合には、スティッキングの発生を効果的に抑制できた(実施例1~8)。一方、イソプロピルメチルフェノール又はチモールと、l-メントールとを含む口腔内装着器具洗浄剤において、リンゴ酸を配合しない場合には、スティッキングの発生が認められた(比較例1~12)。
試験例2(ヌメリ除去性試験)
表3に示す組成の錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤を調製した。具体的には、表3に示す成分を混合した組成物を、径20φの金型と打錠装置(理研機器株式会社製、小型電動油圧ポンプSMP-3012SK)を用いて40MPaで打錠成型することにより、1錠当たり2gの錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤を調製した。
実験例1~4及び比較実験例1~9で調製した錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤について、以下の方法で、ヌメリ除去性試験を行った。
<ヌメリ除去性試験>
(1)バイオフィルムが付着したレジンチップの作成
15mL容のチューブにTSB(Tryptic Soy Broth)培地5mlを入れ、ストレプトコッカス・ミュータンス(NBRC13955)を播種して35℃で1~2日間培養した。次いで、得られた培養液をTSB培地に懸濁して、600nmの濁度(OD)が1.05~1.10に調整したストレプトコッカス・ミュータンス懸濁液を作製した。また、別途、PDA培地(ポテトデキストロース寒天培地)にカンジダ・アルビカンス(NBRC1595)を播種して35℃で1~2日間培養した。培養後のカンジダ・アルビカンスを回収し、TSB培地に懸濁して、600nmの濁度(OD)が1.45~1.50に調整したカンジダ・アルビカンス懸濁液を作製した。得られたストレプトコッカス・ミュータンス懸濁液とカンジダ・アルビカンス懸濁液を1:1の容量比で混合し、菌懸濁液を作製した。
レジンチップ(20mm×20mm、厚さ1.5mmの片面研磨性;ポリメタクリル酸メチル樹脂製)を200ppm次亜塩素酸水溶液100mlに10分間浸漬した後に、十分に水洗することにより、滅菌した。滅菌したレジンチップを6ウェルプレートの各ウェルに1個ずつ入れ、各ウェルに5重量%スクロースを含むTBS(Tris-Buffered Saline)溶液4.95mlを添加し、更に前記菌懸濁液50μlを添加して、37℃で24時間培養を行い、バイオフィルムが付着したレジンチップを作製した。
培養後、各ウェル内の培養液を除去し、各ウェルに蒸留水6mlを添加して10回ピペッティングした後にウェル内の水を除去した。各ウェルに添加した蒸留水の濁りがなくなるまで、この操作を2~3回繰り返すことにより洗浄を行い、バイオフィルムが付着したレジンチップを得た。
(2)レジンチップの洗浄
300ml容のカップに精製水180mlを入れ、40℃に保持した恒温槽に浸した。次いで、バイオフィルムが付着したレジンチップを各カップ内に浸漬させ、更に実験例1~4、比較実験例1~9、及び参考例2で調製した各口腔内装着器具洗浄剤1錠を各カップ内に投入して、各カップ内で口腔内装着器具洗浄液を調製して静置した。口腔内装着器具洗浄剤の投入から1時間後に、ピンセットで各レジンチップを取り出し、精製水で満たされた6ウェルプレートの各ウェルに入れた。そして、ウェル内でレジンチップをゆっくりと5往復させて、レジンチップに付着している洗浄剤を除去し、洗浄後の各レジンチップを得た。
(3)洗浄後のレジンチップのヌメリ除去性の評価
評価者5名は、人差し指をエタノールで洗浄した。そして、洗浄前のバイオフィルムが付着したレジンチップの表面を人差し指で円を描くように軽くこすり、下記図の評価基準に基づいて、「ヌメリが無い」を「1」、「何度こすっても剥がれない」を「9」とする1刻みの9段階評価によって、ヌメリの剥がれやすさを評価したところ、5名の評価はいずれも9であった。次に、参考例2で調製した口腔内装着器具洗浄剤を用いて洗浄した前記レジンチップ(基準サンプル)のバイオフィルムの剥がれやすさを前記と同様の方法で評価し、5名の評価の平均値(基準サンプルの平均値)を求めた。その後、実験例1~4及び比較実験例1~9で調製した各口腔内装着器具洗浄剤を用いて洗浄した前記レジンチップ(評価サンプル)のバイオフィルムの剥がれやすさを前記と同様の方法で評価し、5名の評価の平均値(評価サンプルの平均値)を求めた。
Figure 0007438439000003
そして、下記式により、ヌメリ除去性改善スコアを求めた。ヌメリ除去性改善スコアの値が高いほど、ヌメリがより容易に除去されるといえる。結果を表3に示す。
ヌメリ除去性改善スコア=基準サンプルの平均値-評価サンプルの平均値
Figure 0007438439000004
表3の結果から、イソプロピルメチルフェノール又はチモールと、l-メントールとを両方含む実験例1~4で調製した口腔内装着器具洗浄剤は、イソプロピルメチルフェノール、チモール、又はl-メントールを単独で含む比較実験例1~9で調製した口腔内装着器具洗浄剤に比べて、ヌメリ除去性改善スコアの値が高く、ヌメリをより容易に除去できることが確認された。
また、義歯素材である前記レジンチップに代えて、マウスピース及びリテーナー素材であるエチレン酢酸ビニルチップ又は共重合ポリエステルチップを用いて前記ヌメリ除去性試験を行ったところ、前記と同様の結果が得られた。すなわち、マウスピース及びリテーナー素材においても、実験例1~4で調製した口腔内装着器具洗浄剤は、比較実験例1~9で調製した口腔内装着器具洗浄剤に比べて、ヌメリ除去性改善スコアの値が高く、ヌメリをより容易に除去できることが確認された。
処方例
表4及び5に示す組成からなる錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤を試験例1と同様の方法で調製し、スティッキングの評価を行った。結果を表4及び5に示す。表4及び5の結果から、イソプロピルメチルフェノール又はチモールと、l-メントールとを含む口腔内装着器具洗浄剤において、リンゴ酸を配合した場合には、スティッキングの発生を効果的に抑制できることが確認された。
Figure 0007438439000005
Figure 0007438439000006

Claims (3)

  1. (A)イソプロピルメチルフェノールと、(B)メントールと、(C)リンゴ酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含み、前記(C)成分の含有量が0.1~3重量%である、錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤。
  2. 口腔内装着器具洗浄剤が、義歯洗浄剤である、請求項1に記載の錠剤用の口腔内装着器具洗浄剤。
  3. (A)イソプロピルメチルフェノールと、(B)メントールと、(C)リンゴ酸及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含み、前記(C)成分の含有量が0.1~3重量%である原料混合物を打錠工程に供する、錠剤状の口腔内装着器具洗浄剤の製造方法。
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