JP7217122B2 - 金属張積層板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ニッケル元素及び鉄元素を含有する金属層にポリイミド層が積層する金属張積層板及びその製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化、軽量化、省スペース化の進展に伴い、薄く軽量で、可撓性を有し、屈曲を繰り返しても優れた耐久性を持つフレキシブルプリント配線板(FPC;Flexible Printed Circuits)の需要が増大している。FPCは、限られたスペースでも立体的かつ高密度の実装が可能であるため、例えば、HDD、DVD、スマートフォン等の電子機器の可動部分の配線や、ケーブル、コネクター等の部品にその用途が拡大しつつある。
また、ICやLSIといった電子部品の高集積化が進み、その形態も多ピン化、小型化へと急速に変化している。そのため、IC等を直接実装するのに用いられる配線基板等に対する要求も高まっており、中でもFPCを構成する絶縁樹脂フィルムの熱膨張係数(CTE)を低くすることが求められている。
ところで、金属張積層板に対するフォトリソグラフィ工程や、金属張積層板を使用するFPC実装の過程では、金属張積層板に設けられたアライメントマークを基準に接合、切断、露光、エッチング等のさまざまな加工が行われる。これらの工程での加工精度を維持するためには、金属箔と樹脂層とのCTEの違いを考慮し、エッチング前後の寸法安定性を高めることが必要である。
特許文献1では、ポリイミド前駆体の樹脂溶液を銅箔の表面に塗布した後、ポリイミド前駆体をイミド化しポリイミド層を形成する方法(キャスト法)によって、COF基板用フレキシブル積層板を製造した後、銅箔を化学研磨し、導体層両面の表面粗度(Rz)を1.0μm以下にすることで30μmピッチ以下の配線加工が可能になることが報告されている。しかしながら、ポリイミドの熱処理後のポリイミドと金属箔とのCTE差を生じる場合、金属箔の伸縮の影響で歪みが生じる懸念があった。
特許文献2では、フェライト系ステンレス鋼板を化学研磨し、凹凸を形成させる技術が提案されている。また、特許文献3では、オーステナイト系ステンレス鋼板のハーフエッチング処理が開示されている。
特開2008-168582号公報 特開2012-201951号公報 特許第5939370号
キャスト法で製造された金属張積層板において、ポリイミド層のCTEが金属箔のCTEよりも高い場合、ポリイミド層は伸長方向に歪み、エッチングによるパターニング加工により、残留応力が一部開放することでポリイミドが収縮する。また、ポリイミド層のCTEが金属層のCTEよりも低い場合、ポリイミド層は収縮方向に歪み、エッチングによるパターニング加工より、残留応力が一部開放することでポリイミドが伸長する。通常、金属層とポリイミド層とが積層された金属張積層板においては、金属層のCTEよりもポリイミド層のCTEが大きい。一方、金属張積層板を回路基板に加工した後、例えば半導体デバイス実装時の加熱加工工程では、ポリイミド層の寸法変化を小さくするため、ポリイミド層のCTEをできるだけ小さくしておくことが有利である。しかし、金属層のCTEよりもポリイミド層のCTEを小さく設計すると、金属層をエッチングによりパターニング加工した後の寸法変化が大きくなって寸法安定性が低下したり、うねりが発生したりして、例えばFPCなどの回路基板の信頼性を低下させてしまうことが懸念される。
本発明の目的は、ニッケル元素及び鉄元素を含有する剛性が高い金属箔とポリイミド層とが積層しており、パターニング加工前後の寸法変化が小さく、ポリイミド層のうねりの発生が抑制された金属張積層板を製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究の結果、ニッケル元素及び鉄元素を含有する剛性が高い金属箔とポリイミド層とが積層された金属張積層板において、金属箔とポリイミド層のCTE差が発生した場合においても、金属箔の厚みを低減することによって、金属箔の弾性率を低減し、ポリイミド層の歪み量を小さくできることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の金属張積層板の製造方法は、単層又は複数層のポリイミド層を含む絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の一方の面に金属層と、を備えた金属張積層板を製造する方法であって、
以下の工程I~III;
I)厚みが20~100μmの範囲内にあるニッケル元素及び鉄元素を含有する金属箔を準備する工程;
II)前記金属箔を薄肉化処理することによって、前記金属箔の厚みの10~90%を除去して、厚みが5~18μmの範囲内にある薄肉化金属箔を得る工程;
III)前記薄肉化金属箔の上に、少なくとも1層のポリアミド酸の樹脂層を積層した後、熱処理し、前記ポリアミド酸をイミド化して、1層ないし複数層のポリイミド層を形成する工程;
を備える。
本発明の金属張積層板の製造方法は、前記金属箔がステンレス箔又はインバー箔であってもよい。
また、本発明の金属張積層板の製造方法は、前記絶縁樹脂層の熱膨張係数が10ppm/K以下であってもよい。
また、本発明の金属張積層板の製造方法は、前記絶縁樹脂層の厚みが3~20μmの範囲内であってもよい。
また、本発明の金属張積層板の製造方法は、前記絶縁樹脂層の厚み(L)と前記薄肉化金属箔の厚み(L)との比(L/L)が0.25~1.2の範囲内であってもよい。
本発明の金属張積層板は、単層又は複数層のポリイミド層を含む絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の一方の面に金属層と、を備えた金属張積層板であって、下記の条件i~iv;
i)前記絶縁樹脂層の厚みが3~20μmの範囲内であること;
ii)前記絶縁樹脂層の熱膨張係数が10ppm/K以下であること;
iii)前記金属層がステンレス箔又はインバー箔であること;
iv)前記金属層の厚みが5~18μmの範囲内であること;
を満たす。
本発明の金属張積層板は、前記絶縁樹脂層の厚み(L)と前記金属層の厚み(L)との比(L/L)が0.25~1.2の範囲内であってもよい。
本発明の金属張積層板の製造方法によれば、簡便な方法で金属箔と絶縁樹脂層との密着性に優れ、熱安定性及び寸法安定性に優れる金属張積層板を製造することができる。
また、本発明の金属張積層板は、パターニング前後の寸法変化が小さく、ポリイミド層のうねりの発生が抑制されているため、例えばFPCなどの回路基板材料や、電子部品を製造する過程で使用する部材として有用である。本発明の金属張積層板を利用することによって、電子部品、電子機器の信頼性と歩留まりの向上を図ることができる。
パターニング後寸法変化率の測定に使用した位置測定用ターゲットの説明図である。 パターニング後寸法変化率の測定に使用した評価サンプルの説明図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。
[金属張積層板の製造方法]
本実施の形態の金属張積層板の製造方法は、以下の工程I~IIIを備える。
工程I):
工程Iは、厚みが20~100μmの範囲内にあるニッケル元素及び鉄元素を含有する金属箔を準備する工程である。
工程II):
工程IIは、工程Iで準備した金属箔を薄肉化処理することによって、前記金属箔の厚みの10~90%を除去して、5~18μmの範囲内にある薄肉化金属箔を得る工程である。
工程III):
工程IIIは、工程IIで得た薄肉化金属箔の上に、少なくとも1層のポリアミド酸の樹脂層を積層した後、熱処理し、前記ポリアミド酸をイミド化して、1層ないし複数層のポリイミド層を形成する工程である。
[工程I]
工程Iで準備する金属箔の材質は、ニッケル元素及び鉄元素を含有するものであればよく、ニッケルと鉄の合金として用いられるものが好適に使用することができる。具体的には、ステンレス、鉄ニッケル合金、ニッケル銅合金等が例示される。これらの中でも、鉄ニッケル合金であるステンレス又はインバーは、熱による変形が少ないため好適に使用される。
金属箔の厚みは、20μm以上100μmの範囲内、好ましくは25μm以上30μm以下の範囲内がよい。ニッケル元素及び鉄元素を含有する金属箔は、剛性が高く、圧延工程を経由して製造されるため、市販品から厚みが20μm未満のものを入手するのは困難である。また、厚みが100μmを超えると、工程IIにおけるエッチングによる薄肉化に時間がかかる。
[工程II]
工程Iで準備した金属箔を薄肉化処理する。薄肉化処理は、従来一般的に行なわれている電解エッチング法、機械研磨法、化学研磨法などを利用できるが、比較的簡便な化学研磨法を用いることが好ましい。化学研磨法に用いるエッチング液は、例えば硝フッ酸溶液、塩化第二鉄と塩酸との混合水溶液などを用いることができる。
薄肉化処理によって、金属箔の厚みの10~90%を除去して、5~18μmの範囲内、好ましくは8~15μmの範囲内として薄肉化金属箔を得ることがよい。薄肉化金属箔の厚みが5μm未満であると、搬送性が低下する。厚みが18μmを超えると、金属箔の弾性率を低減させることが不十分となり、ポリイミド層の歪み量が大きくなり、パターニング加工後の寸法安定性が低下する。なお、薄肉化処理の前に、例えば陽極電解によって不導態皮膜を除去する工程を含んでも良い。
[工程III]
上記の薄肉化金属箔の上に、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸の樹脂溶液を塗布してポリアミド酸の樹脂層を形成した後、熱処理し、ポリアミド酸をイミド化することによって、1層ないし複数層のポリイミド層を形成する。薄肉化金属箔とポリイミド層とのピール強度は、300N/m以上であることが好ましく、600N/m以上であることがより好ましいが、工程IIIで形成されるポリイミド層は、薄肉化金属箔との接着性が高く剥離しにくいため、熱可塑性樹脂による接着剤層を必要とせずに、十分な接着性を確保できる。また、工程IIIで形成されるポリイミド層は、長手方向(MD方向)と幅方向(TD方向)のポリマー鎖の配向性に差が生じにくくなるため、面内での寸法バラつきが小さい、という長所もある。
一般にポリイミドは、テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物を溶媒中で反応させ、ポリアミド酸を生成したのち加熱閉環させることにより製造できる。例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物をほぼ等モルで有機溶媒中に溶解させて、0~100℃の範囲内の温度で30分~24時間撹拌し重合反応させることでポリイミドの前駆体であるポリアミド酸が得られる。反応にあたっては、生成する前駆体が有機溶媒中に5~30重量%の範囲内、好ましくは10~20重量%の範囲内となるように反応成分を溶解する。重合反応に用いる有機溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,N-ジエチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、2-ブタノン、ジメチルスホキシド(DMSO)、ヘキサメチルホスホルアミド、N-メチルカプロラクタム、硫酸ジメチル、シクロヘキサノン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライム、トリグライム、クレゾール等が挙げられる。これらの溶媒を2種以上併用して使用することもでき、更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素の併用も可能である。また、このような有機溶媒の使用量としては特に制限されるものではないが、重合反応によって得られるポリアミド酸溶液の濃度が5~30重量%程度になるような使用量に調整して用いることが好ましい。
合成されたポリアミド酸は、通常、反応溶媒溶液として使用することが有利であるが、必要により濃縮、希釈又は他の有機溶媒に置換することができる。また、ポリアミド酸は一般に溶媒可溶性に優れるので、有利に使用される。ポリアミド酸の溶液の粘度は、500cps~100,000cpsの範囲内であることが好ましい。この範囲を外れると、コーター等による塗工作業の際にフィルムに厚みムラ、スジ等の不良が発生し易くなる。ポリアミド酸をイミド化させる方法は、特に制限されず、例えば前記溶媒中で、80~400℃の範囲内の温度条件で1~24時間かけて加熱するといった熱処理が好適に採用される。
ポリイミド層を多層とする場合、薄肉化金属箔に、ポリアミド酸の溶液を塗布・乾燥することを複数回繰り返した後、イミド化を行う方法や、多層押出により、薄肉化金属箔上に同時にポリアミド酸を多層に積層した状態で塗布・乾燥した後、イミド化を行う方法などが挙げられる。
工程IIIで形成される単層又は複数層のポリイミド層を絶縁樹脂層とすることができる。絶縁樹脂層の熱膨張係数(CTE)は、寸法変化を低減するため、好ましくは10ppm/K以下、より好ましくは-5ppm/K~10ppm/Kの範囲内がよい。また、薄肉化金属箔と絶縁樹脂層のCTE差による内部応力の緩和の観点から、薄肉化金属箔と絶縁樹脂層のCTE差を±5ppm/K以下とすることが好ましい。例えばインバー(Fe-Ni合金)を薄肉化金属箔に適用する場合、絶縁樹脂層のCTEは、好ましくは-5ppm/K~10ppm/Kの範囲内、より好ましくは-3ppm/K~5ppm/Kの範囲内がよい。このような範囲内にすることで、薄肉化金属箔のエッチング後に露出したポリイミド層の寸法のずれを小さくすることができる。従って、薄肉化金属箔とのポリイミド層における開口部の位置精度が保たれるほか、反りも抑制できるので有利である。ここで、絶縁樹脂層のCTEは、絶縁樹脂層のMD方向及びTD方向の熱膨張係数の平均値であり、薄肉金属箔のCTEは、薄肉金属箔のMD方向及びTD方向の熱膨張係数の平均値である。
このようなCTEの絶縁樹脂層とするには、好ましくは、絶縁樹脂層を形成する主たるポリイミドが下記式(1)で表わされる構造単位を有するポリイミド前駆体をイミド化したものであるのがよく、より好ましくは、式(1)で表される構造単位を60モル%以上、更に好ましくは80モル%以上含んだポリアミド酸をイミド化したものとするのがよい。ここで、「主たるポリイミド」とは、絶縁樹脂層が単層である場合は、そのポリイミド層自体を指し、絶縁樹脂層が複数層である場合は、最も体積分率の大きい層のポリイミド層を指す。この主たるポリイミドが式(1)で表される構造単位を有するポリアミド酸をイミド化したものとすることで、低熱膨張性のポリイミドが得られて、ポリイミド層のCTEを10ppm/K以下にする点で好適である。また、式(1)で表される構造単位を有するポリアミド酸から得られたポリイミドは、ポリイミドとしては低吸湿性を示すことから、工程中の湿度環境の変化によっても寸法の変化を抑えられる点でも有利である。なお、主たるポリイミドについて、これを形成するためのポリイミド前駆体であって、一般式(1)で表される構造単位を有するものとは別のポリイミド前駆体については、特に制限はなく、ポリイミドの合成において一般的なポリアミド酸を用いることができる。
Figure 0007217122000001
上記式(1)において、Rは下記式(2)で表わされる群より選択される2価の有機基を示し、Rは下記式(3)で表わされる群より選択される4価の有機基を示し、Rは各々独立に水素原子又は一価の有機基を示し、nは繰り返し数を表す正の整数である。
Figure 0007217122000002
上記式(2)において、R’は各々独立に炭素数1~6のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、炭素数6~18の芳香族基、またはハロゲン基を示し、前記芳香族基の水素原子はハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、又はハロゲン化アルキル基で置換されてもよく、ZはNH又はOである。
Figure 0007217122000003
ところで、上記の式(1)で表される構造単位を有するポリアミド酸は、イミド化してポリイミドにした際に接着性に劣ることがある。このため、絶縁樹脂層を複数層のポリイミド層からなるようにして、金属層に接する層を低熱膨張性のポリイミドとしてもよい。すなわち、薄肉化金属箔上に、低熱膨張性のポリイミド前駆体(又はポリイミド前駆体がイミド化したポリイミド)を含む第一の液状組成物を塗布した後、その上に式(1)で表される構造単位を有するポリアミド酸を塗布により形成すればよい。
また、薄肉化金属箔との接着力向上や絶縁樹脂層のCTEの調整のため、例えば、絶縁樹脂層が複数層のポリイミド層からなり、薄肉化金属箔に接するポリイミド層のCTEが、当該ポリイミドと隣接する他のポリイミド層のCTEより小さくなるようにしてもよい。或いは、絶縁樹脂層のCTEの調整のため、絶縁樹脂層が3つ以上の複数層のポリイミド層からなり、表面と裏面を形成する最表面の2つのポリイミド層のCTEが、これら最表面のポリイミド層に挟まれた中間層を形成するポリイミド層のCTEに比べて大きく、また、最表面を形成するいずれか一方のポリイミド層が薄肉化金属箔に接するようにしてもよい。
また、絶縁樹脂層の厚みは、好ましくは3~20μmの範囲内、より好ましくは3~12μmの範囲内がよい。絶縁樹脂層の厚みが上記範囲内である場合に、エッチング前後の寸法安定性の改善効果が十分に発揮される。また、絶縁樹脂層の厚みが上記下限値に満たないと、電気絶縁性が担保出来ないことや、ハンドリング性の低下により製造工程にて取扱いが困難になるなどの問題が生じることがある。一方、絶縁樹脂層の厚みが上記上限値を超えると、エッチング前後の寸法変化が大きくなって、絶縁樹脂層のうねりが発生しやすくなり、生産性低下などの不具合が生じる。
絶縁樹脂層の厚み(L)と薄肉化金属箔の厚み(L)との比(L/L)は、好ましくは0.25~1.2の範囲内、より好ましくは0.3~0.8の範囲内がよい。絶縁樹脂層の厚みと薄肉化金属箔の厚みとの比が上記範囲内である場合に、本発明の効果が発現しやすい。
また、絶縁樹脂層は、発明の効果を損なわない範囲で、例えば、難燃化剤、充填材などの任意成分を含有することができる。
以上のようにして、ポリイミド層(単層又は複数層)を含む絶縁樹脂層と金属層とを有する金属張積層板を製造することができる。また、上記I)~III)の工程に加え、さらに、任意工程として、以下の工程IV)及び工程V)を含むことができる。
工程IV):
工程IV)は、金属張積層板の金属層を加工して複数の開口部を形成する工程である。本工程では、金属層に、所定形状をなす複数の開口パターンを形成する。例えば、フォトリソグラフィ技術を利用して、金属層の表面に感光性レジストを塗布し、所定の箇所を露光し、現像後、エッチングすることにより開口部を形成してもよいし、レーザー照射により開口部を形成してもよい。
工程V):
工程V)は、金属張積層板の絶縁樹脂層に開口部を形成する工程である。本工程では、工程IV)で形成した金属層の開口部の開口範囲内に対応させて、絶縁樹脂層に複数の貫通開口パターンを加工する。
絶縁樹脂層に貫通孔を設けて開口パターンを形成する方法については特に制限されず、例えば、絶縁樹脂層の表面に感光性レジストを塗布し、所定の箇所を露光し、現像後、エッチングにより貫通孔を形成する方法、レーザーを照射して貫通孔を形成する方法、メカニカルドリルで貫通孔を形成する方法等を挙げることができる。
[金属張積層板]
上記のようにして製造される本実施の形態の金属張積層板は、主にFPCなどの回路基板材料や、電子部品を製造する過程で使用するマスクなどの部材として有用である。すなわち、本実施の形態の金属張積層板の金属層を常法によってパターン状に加工することによって、パターン化金属張積層板とすることができる。このパターン化金属張積層板は、例えばFPCに代表される回路基板や、トランジスタ、ダイオードなどの能動素子や、抵抗、キャパシタ、インダクタなどの受動デバイスを含む電子回路などの他に、圧力、温度、光、湿度などをセンシングするセンサー素子、発光素子、液晶表示、電気泳動表示、自発光表示などの画像表示素子、無線、有線による通信素子、演算素子、記憶素子、MEMS素子、太陽電池、薄膜トランジスタなどとして利用可能なものである。
以上のように、本実施の形態の金属張積層板は、加熱による寸法変化の問題が生じにくく、エッチング前後の寸法安定性が高いため、FPC等の回路基板の信頼性と歩留まりの向上を図ることができる。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。なお、以下の実施例において、特にことわりのない限り各種測定、評価は下記によるものである。
[粘度の測定]
粘度の測定は、E型粘度計(ブルックフィールド社製、商品名;DV-II+Pro)を用いて、25℃における粘度を測定した。トルクが10%~90%になるよう回転数を設定し、測定を開始してから2分経過後、粘度が安定した時の値を読み取った。
[熱膨張係数(CTE)の測定]
1)ポリイミド層のCTE
3mm×15mmのサイズのポリイミドフィルムを、熱機械分析(TMA:装置名TMA/SS6100)装置にて5.0gの荷重を加えながら一定の昇温速度(10℃/min)、降温速度(5℃/min)で20℃から260℃の温度範囲で昇温・降温させて引張り試験を行い、260℃から25℃への温度変化に対する伸び量の変化から熱膨張係数(ppm/K)を測定した。ここで、熱膨張係数は、MD方向及びTD方向の熱膨張係数の平均値である。
2)金属層のCTE
3mm×15mmのサイズの金属箔を、熱機械分析(TMA:装置名TMA/SS6100)装置にて5.0gの荷重を加えながら一定の昇温速度(10℃/min)、降温速度(5℃/min)で20℃から360℃の温度範囲で昇温・降温させて引張り試験を行い、降温時の360℃から25℃への温度変化に対する伸び量の変化から熱膨張係数(ppm/K)を測定した。ここで、熱膨張係数は、MD方向及びTD方向の熱膨張係数の平均値である。
[350℃での貯蔵弾性率の測定]
貯蔵弾性率は、5mm×20mmのサイズのポリイミドフィルムを、動的粘弾性測定装置(DMA:ユー・ビー・エム社製、商品名;E4000F)を用いて、30℃から400℃まで昇温速度4℃/分、周波数11Hzで測定を行った。その際、350℃での貯蔵弾性率を確認した。
[エッチング後寸法変化率の測定]
80mm×80mmのサイズの金属張積層板を準備した。この積層板の金属層の上に、ドライフィルムレジストを設けた後、露光、現像して、図1に示すように、16個の直径1mmのレジストパターンを、全体が正四角形をなすように形成し、縦方向(MD)及び横方向(TD)のそれぞれ50mm間隔で5箇所を測定可能とする位置測定用ターゲットを調製した。
調製したサンプルについて、温度;23±2℃、相対湿度;50±5%の雰囲気中にて、位置測定用ターゲットにおけるレジストパターンの縦方向(MD)及び横方向(TD)におけるターゲット間の距離を測定した後、レジストパターン開孔部の金属層の露出部分をエッチング(エッチング液の温度;40℃以下、エッチング時間;10分以内)により除去し、図2に示すように、16個の金属層残存点を有する評価サンプルを調製した。この評価サンプルを温度;23±2℃、相対湿度;50±5%の雰囲気中にて24±4時間静置後、縦方向(MD)及び横方向(TD)における金属層残存点間の距離を測定した。縦方向及び横方向の各5箇所の常態に対する寸法変化率を算出し、各々の平均値をもってエッチング後寸法変化率とする。
各寸法変化率は下記数式により出した。
エッチング後寸法変化率(%)=(B-A)/A × 100
A ; レジスト現像後のターゲット間の距離
B ; 金属層エッチング後の金属層残存点間の距離
[外観評価]
金属張積層板上の金属層を金属配線幅1mm、スペース3mmとなるように金属配線6本を回路加工した後に、加工したサンプルの配線間スペースを目視にて確認を行った。この際ポリイミド層のうねりの有無及びうねりが発生しているものについては、うねりのピッチ間距離を確認した。
実施例及び比較例に用いた略号は、以下の化合物を示す。
m-TB:2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル
4,4’-DAPE:4,4’-ジアミノジフェニルエーテル
BAPP:2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
PMDA:ピロメリット酸二無水物
BPDA:3,3’、4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
DMAc:N,N-ジメチルアセトアミド
(合成例1)
窒素気流下で、300mlのセパラブルフラスコに、固形分濃度が15重量%となるように、0.862gの4,4’-DAPE(0.0043モル)、17.381gのm‐TB(0.0817モル)及び212.5gのDMAcを投入し、室温で撹拌して溶解させた。次に、3.703gのBPDA(0.0126モル)及び15.554gのPMDA(0.0712モル)を添加した後、室温で3時間撹拌を続けて重合反応を行い、ポリアミド酸溶液aを調製した。粘度は28600cPであった。
[実施例1]
市販のインバー箔1(シート状、厚み;30μm、MD;100mm×TD;300mm、CTE=6.3ppm/K)を準備した。このインバー箔1をエッチング液で化学研磨して、厚みが15μmの薄肉化金属箔1を調製した。
薄肉化金属箔1の上に、ポリアミド酸溶液aを、熱処理後のポリイミド層の厚みが10μmとなるように、アプリケーターを用いて塗布し、120℃で5分間の加熱後、360℃まで段階的に昇温して加熱処理を行い、金属張積層板1を調製した。また、金属張積層板1におけるポリイミド層のMD方向のCTEは2.4ppm/K、TD方向のCTEは2.1ppm/Kであり、350℃での貯蔵弾性率は1×10Pa以上であった。得られた金属張積層板1について、エッチング後寸法変化率の評価を行った結果、0.06%であり、うねりは無かった。
[実施例2]
市販のステンレス箔2(新日鉄住金株式会社製、YUS205 M1、シート状、厚み;30μm、MD;100mm×TD;300mm、CTE=11.0ppm/K)を準備した。このステンレス箔2をエッチング液で化学研磨して、厚みが15μmの薄肉化金属箔2を調製した。
薄肉化金属箔1の代わりに、薄肉化金属箔2を使用したこと以外、実施例1と同様にして、金属張積層板2を調製した。また、金属張積層板2におけるポリイミド層のMD方向のCTEは2.4ppm/K、TD方向のCTEは2.1ppm/Kであり、350℃での貯蔵弾性率は1×10Pa以上であった。得られた金属張積層板2について、エッチング後寸法変化率の評価を行った結果、0.14%であり、約4mmの周期のうねりが生じた。
[実施例3]
実施例2と同様にして、ステンレス箔2をエッチング液で化学研磨して、厚みが15μmの薄肉化金属箔3を調製した。
薄肉化金属箔1の代わりに、薄肉化金属箔3を使用し、ポリイミド層の厚みを15μmとしたこと以外、実施例1と同様にして、金属張積層板3を調製した。また、金属張積層板3におけるポリイミド層のMD方向のCTEは6.8ppm/K、TD方向のCTEは7.1ppm/Kであり、350℃での貯蔵弾性率は1×10Pa以上であった。得られた金属張積層板3について、エッチング後寸法変化率の評価を行った結果、0.05%であり、うねりは無かった。
比較例1
実施例1における薄肉化金属箔1の代わりに、インバー箔1を使用したこと以外、実施例1と同様にして、金属張積層板4を調製した。得られた金属張積層板4について、エッチング後寸法変化率の評価を行った結果、0.18%であり、約3mmの周期のうねりが生じた。
比較例2
比較例1と同様にして、金属張積層板5’を調製した。この金属張積層板5’の金属層側をエッチング液で化学研磨して、金属層の厚みが15μmの金属張積層板5を調製した。得られた金属張積層板5について、エッチング後寸法変化率の評価を行った結果、0.18%であり、約3mmの周期のうねりが生じた。
比較例3
薄肉化金属箔3の代わりに、ステンレス箔2を使用したこと以外、実施例3と同様にして、金属張積層板6を調製した。得られた金属張積層板6について、エッチング後寸法変化率の評価を行った結果、0.12%であり、約3mmの周期のうねりが生じた。
以上、本発明の実施の形態を例示の目的で詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に制約されることはない。

Claims (1)

  1. 単層のポリイミド層からなる絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の一方の面に積層されている金属層と、を備えた金属張積層板を製造する方法であって、
    以下の工程I~V;
    I)厚みが20~100μmの範囲内にあるインバー箔である金属箔を準備する工程;
    II)前記金属箔を薄肉化処理することによって、前記金属箔の厚みの10~90%を除去して、厚みが8~15μmの範囲内にある薄肉化金属箔を得る工程;
    III)前記金属層としての前記薄肉化金属箔の上に、ポリアミド酸の樹脂層を積層した後、熱処理し、前記ポリアミド酸をイミド化して前記絶縁樹脂層としてのポリイミド層を形成する工程;
    IV)前記金属層を加工して複数の開口部を形成する工程;
    V)工程IVで形成した開口部の開口範囲内に対応させて、前記絶縁樹脂層に複数の貫通開口パターンを加工する工程;
    を備え、
    前記絶縁樹脂層は、厚みが3~12μmの範囲内であり、かつ、熱膨張係数が-3ppm/K~5ppm/Kの範囲内であるとともに、MD方向の熱膨張係数とTD方向の熱膨張係数との差が0.3ppm/K以下であり、
    前記薄肉化金属箔と前記絶縁樹脂層との熱膨張係数の差が±5ppm/K以下であり、
    前記絶縁樹脂層の厚み(L )と前記薄肉化金属箔の厚み(L )との比(L /L )が0.3~0.8の範囲内であることを特徴とする金属張積層板の製造方法。
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