JP2007250041A - Hddサスペンション用積層体 - Google Patents

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直也 岡林
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Abstract

【課題】極薄の導体層を有し、反り、変形がなく、高密度、超微細配線化するHDDサスペンションの要求に応える信頼性の高い高精度のHDDサスペンション用積層体を提供すること。
【解決手段】ステンレス層/ポリイミド樹脂層/導体層から構成されるHDDサスペンション用積層体の材料において、ステンレス層の厚みが10〜100μmの範囲内にあり、ポリイミド樹脂層の厚みが5〜50μmの範囲内であり、導体層が10μm以下の極薄銅箔であり、且つ該極薄銅箔が剥離層を介して支持体金属層を結合させていることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、HDDサスペンションに用いられる積層体に関し、より詳しくは極薄銅箔を導体層として使用したHDDサスペンション用積層体用の材料に関するものである。
ハードディスクドライブ(以下、HDD)に搭載されているサスペンションは、高容量化が進むに従い、従来使用されてきたワイヤレスタイプのサスペンションから、記憶媒体であるディスクに対し浮力と位置精度が安定した配線一体型のサスペンションへ大半が置き換わっている。この配線一体型サスペンションの中で、TSA(トレース サスペンション アッセンブリ)法と呼ばれるステンレス箔−ポリイミド樹脂−銅箔の積層体をエッチング加工により所定の形状に加工するタイプがある。
TSA方式サスペンションは高強度を有する合金銅箔を積層することによって、容易にフライングリードを形成させることが可能であり、形状加工での自由度が高いことや比較的安価で寸法精度が良いことから幅広く使用されている。ここで、ステンレス基体上にポリイミド樹脂層及び導体層が遂次に形成されてなるHDDサスペンション用積層体は既に開示され、例えば、WO98/08216号公報(特許文献1)では、HDDサスペンション用積層体に適した積層体とするためにポリイミド樹脂層の線膨張係数やポリイミド樹脂層−導体層間の接着力を規定したものが記載されている。また、WO2005/096299号公報(特許文献2)では、導体層の厚みが10μm以下のHDDサスペンション用積層体が開示されている。しかしながら、この積層体は、導体層を化学的エッチングすることにより、導体層の薄肉化を行っており、設備の煩雑さや手間がかかるという問題があった。また、特許第3704920号公報(特許文献3)では、ポリイミド樹脂フィルムと銅箔とを熱圧着によって積層する方法が開示されている。しかしながら、銅箔が10μm以下である場合、熱圧着によるハンドリング性が良くなく、銅箔がシワになりやすいという問題があった。
WO98/08216号公報 WO2005/096299号公報 特許第3704920号公報
HDDサスペンション用積層体において、通常はステンレス箔上にポリイミド樹脂などからなる絶縁層を形成したのち、銅箔を導体層として加熱加圧して後からラミネートして製造するため、10μm以下の極薄銅箔では積層体製造工程におけるハンドリング性や価格に難があり、導体層として極薄銅箔を有するHDDサスペンション用積層体は実施されていないのが現状である。本発明の目的は、上記の問題点を鑑みて、導体層として10μm以下の極薄銅箔を有するHDDサスペンション用積層体を提供することにある。
すなわち、本発明は、ステンレス層/ポリイミド樹脂層/導体層から構成されるHDDサスペンション用積層体用材料において、ステンレス層の厚みが10〜100μmの範囲内にあり、且つポリイミド樹脂層の厚みは5〜50μmの範囲内であって、導体層が10μm以下の極薄銅箔であり、且つ該極薄銅箔が剥離層を介して支持体金属層と積層していることを特徴とする。
また本発明は、ステンレス層とポリイミド樹脂層との接着強度が0.5kN/m以上であり、且つ極薄銅箔とポリイミド樹脂層との接着強度が0.5kN/m以上であることを特徴とするHDDサスペンション用積層体用材料である。
また本発明は、支持体金属層と極薄銅箔の剥離強度が1N/m以上100N/m以下であること、支持体金属層の厚みが5〜100μmの金属箔であること、金属箔が銅又は銅合金であること、又は剥離層が無機系剥離層であることのいずれか1以上を満足することを特徴とする。
本発明のHDDサスペンション用積層体の材料は、HDDサスペンション用積層体(以下、積層体とも称する)の製造に使用される材料である。この材料は、剥離層を剥離することによりHDDサスペンション用積層体を与えるので、これも積層体の1種であるが、HDDサスペンション用積層体と区別するため、本発明の材料という。本発明の材料は、ステンレス層/ポリイミド樹脂層/導体層/剥離層/支持体金属層を有するものであるので、HDDサスペンション用積層体とは、支持体金属層と剥離層の有無が相違するだけである。したがって、HDDサスペンション用積層体の必須の構成層及び接着強度等は、本発明の材料と共通するので、一方の説明で他方が理解される。
HDDサスペンション用積層体は、ステンレス層/ポリイミド樹脂層/導体層からなる。本発明におけるステンレス層は、特に制限はないが、ばね特性や寸法安定性の観点から、SUS304のような高弾性、高強度のステンレス箔が好ましく、300℃以上の温度でアニール処理されたSUS304が特に好ましい。用いられるステンレス層の厚みの範囲は10〜100μmがよく、より好ましくは15〜70μmがよく、更に好ましくは15〜50μmがよい。ステンレス層の厚みが10μm未満であると、スライダの浮上量を十分に抑えるバネ性を確保できない問題が生じ、一方、100μmを越えると剛性が高くなり、搭載されるスライダの低浮上化が困難となる。
また、ポリイミド樹脂層を構成するポリイミド樹脂は、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリイミドエステル、ポリエーテルイミド、ポリシロキサンイミド等の構造中にイミド基を有するポリマーからなる耐熱性樹脂をいう。ポリイミド樹脂層は、単層もしくは複数層のポリイミド樹脂層で形成されてもよいが、ポリイミド層全体の厚みの範囲は5〜50μmである必要がある。好ましくは5〜20μmである。ポリイミド樹脂層の全体厚みが、5μm未満では電気的な絶縁の信頼性が低下する傾向にあり、一方、50μmを超えるとポリイミド樹脂層を形成させる際に乾燥効率が低下する傾向にある。
また、導体層は、10μm以下の極薄銅箔であり、極薄銅箔の厚みの範囲としては、0.1〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、更に好ましくは0.1μm以上5μm未満がよい。極薄銅箔とは純銅又は銅合金を意味し、該極薄銅箔は剥離層を介して支持体金属層を積層している支持体付きの極薄銅箔に由来する。極薄銅箔の表面粗度は特には規定しないが、フラッシュエッチング性の観点から好ましくはRzがJIS=2.0μm以下、より好ましくはRzがJIS=1.5μm以下がよい。なお、上記Rzは、表面粗さにおける十点平均粗さ(JIS B0601−1994)を示す。
HDDサスペンション用積層体において、ステンレス層又は極薄銅箔と接するポリイミド樹脂層の接着強度がそれぞれ0.5kN/m以上であることがよい。より好ましくは0.8kN/m以上である。なお、ここでいう接着強度とは、金属箔1mm幅90°引き剥がし法(JIS C6471)を示す。
また、本発明の材料における支持体金属層と極薄銅箔の剥離強度は、1N/m以上100N/m以下であることがよい。好ましくは1N/m以上50N/m未満がよく、より好ましくは3N/m以上15N/m以下がよく、更に好ましくは4N/m以上10N/m以下がよい。剥離強度が1N/m未満では、ポリイミド樹脂層と極薄銅箔との熱圧着工程において、極薄銅箔が支持体金属層から剥離する場合があり、安定操業に問題がある。また、剥離強度が100N/mを超えると、支持体金属の剥離後の積層体に反りが生じ易くなる。なお、ここでいう剥離強度とは、金属箔1mm幅90°引き剥がし法(JIS C6471)を示す。この剥離強度は支持体金属層と極薄銅箔の接着強度を調整すること(剥離剤や低粘着性材料の使用により)変化可能である。
本発明の材料における支持体金属層の厚みは、安定した搬送性を得るために、好ましくは5〜100μmであることがよい。より好ましくは12〜50μmであることがよい。支持体金属層の厚みは、積層体として使用する極薄銅箔の厚みによって適切な厚みを選択することが好ましい。ポリイミド樹脂層を積層するときのハンドリング性を考慮すれば、極薄銅箔と支持体金属層との厚みの総和の範囲が、12〜50μmであることが更に好ましい。
また、本発明の材料における支持体金属層に用いられる素材は、耐熱性のあるものがよく、コスト面も考慮して、特に銅又は銅合金であることがよい。
本発明の材料から積層体を得るには、支持体金属層を剥離する。この際、剥離層は支持体金属層と共に剥離されることが望ましいが、洗浄又は積層体からHDDサスペンションを製造する工程等で除去可能なら積層体側に残っても差し支えない。剥離層は支持体金属層を極薄銅箔に上記剥離強度で接着又は粘着させる作用を有するものが適する。
本発明の材料を製造するには、加熱加圧による積層工程を経たのち、更には支持体金属を極薄銅箔より剥離する工程を経る。このため、本発明にかかる剥離層は、加熱温度による剥離強度の変化が小さく、剥離強度が安定していることが必要であり、無機物より構成される無機系剥離層がよい。より好ましくは、Ni、Cr、Coのいずれかを含むものがよい。
以下に、本発明の材料及びHDDサスペンション用積層体を製造する方法について説明する。
本発明の材料を製造する方法は特に限定されないが、例えば、以下の方法が好適に採用される。すなわち、先ず、ポリイミド前駆体溶液をステンレス箔上に塗布した後に熱処理(乾燥、硬化)を施してステンレス箔上にポリイミド樹脂層を形成せしめた後に、支持体付きの極薄銅箔を張り合わせる。次に、支持体金属層を剥離してHDDサスペンション用積層体を製造することができる。
前記ポリイミド前駆体溶液は、ジアミノ化合物と酸二無水物とを反応させてポリアミック酸の樹脂溶液を合成する。これらの反応は有機溶媒中で行わせることが好ましく、このような有機溶媒としては特に限定されないが、具体的には、ジメチルスルフォキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルムアミド、フェノール、クレゾール、γ−ブチロラクトン等が挙げられ、これらは単独で又は混合して用いることができる。また、このような有機溶剤の使用量としては特に制限されるものではないが、重合反応よって得られるポリアミック酸溶液の濃度が重量部において5〜30重量%程度になるような使用量に調整して用いることが好ましい。
また、このような溶媒を用いた反応において、用いるジアミノ化合物と酸二無水物との配合割合は、ジアミノ化合物に対して酸二無水物のモル比が0.95から1.05の割合で混合することが好ましい。
また、ジアミノ化合物と酸二無水物との反応は、0℃から60℃の範囲の温度条件で1〜24時間反応させることが好ましい。このような温度条件が前記下限未満では、反応速度が遅くなって分子量の増加が進まない傾向にあり、他方、前記上限を超えるとイミド化が進行して反応溶液がゲル化し易くなる傾向にある。このような温度条件で反応させることで効率的にポリアミック酸の樹脂溶液を得ることができる。
次に、前記ポリアミック酸の樹脂溶液をステンレス箔上に塗布した後に熱処理(乾燥、硬化)を施してステンレス箔上にポリイミド樹脂層を形成せしめるが、ポリアミック酸の樹脂溶液をステンレス箔上に塗布する方法としては特に制限されず、コンマ、ダイ、ナイフ、リップ等のコーターにて塗布することが可能である。
また、前記熱処理(乾燥、硬化)の方法も特に制限されず、例えば、80℃〜400℃の温度条件で1〜60分間加熱するといった熱処理条件が好適に採用される。このような熱処理を行うことで、前記ポリアミック酸の脱水閉環が進行してステンレス箔上にポリイミド樹脂層を形成させることができる。
その後、前記ポリイミド樹脂層の表面に更に支持体付きの極薄銅箔を張り合わせるが、その方法は特に制限されず、適宜公知の方法を採用することができる。例えば、通常のハイドロプレス、真空タイプのハイドロプレス、オートクレーブ加圧式真空プレス、連続式熱ラミネータ等を挙げることができる。この中でも、十分なプレス圧力が得られ、残存揮発分の除去も容易に行え、更に導体の酸化を防止することができるという観点から真空ハイドロプレス、連続式熱ラミネータを用いる方法が好ましい。また、このようにして導体層を張り合わせる際には、200〜400℃程度に加熱しながら支持体付きの極薄銅箔をプレスすることが好ましい。また、プレス圧力については、使用するプレス機器の種類にもよるが、通常、100〜150kgf/cm2程度が適当である。支持体付きの極薄銅箔は、極薄銅箔面をポリイミド樹脂層の表面に積層するように張り合わせる。
このようにしてポリイミド樹脂層の表面に支持体付きの極薄銅箔を張り合わせることで、本発明の材料を製造することができる。
なお、前記製造方法においては、ステンレス箔上に前記ポリアミック酸の樹脂溶液を塗布、熱処理した後にさらに支持体付きの銅箔を張り合わせているが、予め前記ポリアミック酸の樹脂溶液によりポリイミドフィルムを作成し、フィルム化したポリイミドフィルムの両面に、ステンレス箔と支持体付きの極薄銅箔を、加熱圧着等の手段により張り合わせもよい。
また、ポリイミド樹脂層を必要に応じて複数のポリイミド樹脂層からなる層とすることも可能である。複数のポリイミド樹脂層を積層させる方法としては特に制限されず、例えば以下の方法が好適に採用される。すなわち、複数のポリイミド樹脂層を形成させるための樹脂溶液を順次塗布、乾燥後、一括して熱処理することでポリイミド樹脂を繰り返して積層させる方法や、複数の樹脂溶液の塗布を同時に行った後に熱処理して複数の層を形成させることで積層させる方法等を挙げることができる。
このようにして得られる本発明のHDDサスペンション用積層体に回路を形成する方法も特に制限されず、適宜公知の方法で回路形成を行うことでHDDサスペンションを得ることができる。
本発明によれば、薄い導体層を有し、反り、変形のないHDDサスペンション用積層体が得られるため、高密度、超微細配線化するHDDサスペンションの要求に答え、信頼性の高い高精度のHDDサスペンションとすることが可能である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、実施例における各種物性の測定は以下の方法による。
[厚みの測定]
支持体金属層を剥離した後の積層体を幅305mm×長さ10mmの短冊試験片に切り出し、ダイヤルゲージ(Mitutoyo製)を用いて、幅方向に10mm間隔で30点厚みを測定した。その後銅部分をエッチングし、ステンレス層/ポリイミド樹脂層の2層体の厚みを同様に測定した。2つの厚みの差より極薄銅箔の厚みを算出した。
[ポリイミド樹脂層と極薄銅箔との接着強度の測定方法]
支持体金属層を剥離した後、極薄銅箔上に電解銅めっきを行い、極薄銅箔の厚みを12μmにした後、テンシロンテスター(東洋精機製作所社製)を使用して、幅1mmの銅張品の樹脂側を両面テープによりステンレス板に固定し、銅を90°方向に50mm/分の速度で剥離して求めた。
[支持体金属と極薄銅箔との剥離強度の測定方法]
テンシロンテスター(東洋精機製作所社製)を使用して、幅1mmのサンプルの銅箔側を両面テープによりステンレス板に固定し、キャリアを90°方向に50mm/分の速度で剥離して求めた。
[極薄銅箔の表面粗度の測定]
超深度形状測定顕微鏡(KEYENCE製、VK−8500)を用いて、2000倍で極薄銅箔面の長さ方向に140μm測定した。ここでの極薄銅箔面とは、支持体金属層を結合させている極薄銅箔において、支持体金属層側とは反対側の面のことをいう。
本実施例等に用いた略号は以下の化合物を示す。
PMDA:ピロメリット酸二無水物
BTDA:3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
APB:1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン
DANPG:1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン
MABA:4,4´−ジアミノ−2´−メトキシベンズアニリド
DAPE:4,4´−ジアミノジフェニルエーテル
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド
合成例1
500mlのセパラブルフラスコの中において、撹拌しながらAPB29.5g(0.1モル)をDMAc367gに溶解させた。次に、その溶液を窒素気流中でPMDA9.1g(0.04モル)及びBTDA20.2g(0.06モル)を加えた。その後、約3時間攪拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂液Aを得た。
合成例2
500mlのセパラブルフラスコの中において、撹拌しながらDANPG30.3g(0.1モル)をDMAc352gに溶解させた。次に、その溶液を窒素気流中でPMDA9.3g(0.04モル)及びBTDA20.5g(0.06モル)を加えた。その後、約3時間攪拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂液Bを得た。
合成例3
500mlのセパラブルフラスコの中において、撹拌しながらMABA20.7g(0.08モル)をDMAc343gに溶解させた。次に、その溶液を窒素気流中でPMDA28.5g(0.13モル)及びDAPE10.3g(0.05モル)を加えた。その後、約3時間攪拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂液Cを得た。
合成例1の樹脂液Aをステンレス箔(新日本製鐵株式会社製、SUS304、テンションアニール処理品、厚み20μm)に塗工し、130℃で5分間乾燥して樹脂層1Aを形成した後、合成例3の樹脂液Cを塗工し、130℃で10分間乾燥して樹脂層1Cを形成し、さらにその樹脂層上に合成例1の樹脂液Aを塗工し、130℃で5分間乾燥して樹脂層1Aを形成し、15分かけて380℃まで昇温させることによりイミド化反応を行って、ステンレス上にポリイミド樹脂層が積層した積層体を得た。
次に、上記の方法により得られた積層体と、支持体銅箔層付き極薄銅箔(日本電解製 YSNAP−3B, 支持体銅箔厚み18μm、極薄銅箔厚み3μm)とを、真空プレス機を用いて、面圧150kg/cm2、温度320℃、プレス時間20分の条件で加熱圧着して厚み10μのポリイミド樹脂層を有する本発明の積層体用材料を得た。支持体銅箔層剥離後の積層体は、しわ、反りがなく、外観も良好であった。得られた測定結果を表1に示す。
支持体銅箔層付き極薄銅箔(日本電解製 YSNAP‐3B、キャリア銅箔厚み18μm、極薄銅箔厚み1μm)の極薄銅箔上に、合成例1の樹脂液Aを塗工し、130℃で5分間乾燥して樹脂層2Aを形成した後、合成例3の樹脂液Cを塗工し、130℃で10分間乾燥して樹脂層2Cを形成し、さらにその樹脂層上に合成例2の樹脂液Bを塗工し、130℃で5分間乾燥して樹脂層2Bを形成し、15分かけて360℃まで昇温させることによりイミド化反応を行って、中間の積層体を作製した。
次に、上記の方法により得られた中間の積層体と、ステンレス箔(新日本製鐵株式会社製、SUS304、テンションアニール処理品、厚み20μm)とを、真空プレス機を用いて、面圧150kg/cm2、温度320℃、プレス時間20分の条件で加熱圧着して厚み10μのポリイミド樹脂層を有する本発明の積層体用材料を得た。支持体銅箔層剥離後の積層体は、しわ、反りがなく、外観も良好であった。得られた測定結果を表1に示す。
参考例1
支持体銅箔層付き極薄銅箔(YSNAP‐3B)の代わりに、厚み5μmの銅箔を使用した以外は、実施例1と同様にして積層体を製造した。得られた積層体は、銅箔側のしわが認められた。
参考例2
支持体銅箔層付き極薄銅箔(YSNAP‐3B)の代わりに、厚み3μmの銅箔を使用した以外は、実施例1と同様にして積層体製造を試みたが、ステンレス箔上にポリイミド樹脂層が積層した積層体と、銅箔を熱圧着する際に、銅箔にたわみが生じたため、熱圧着できなかった。
以上の結果をまとめて表1に示す。
Figure 2007250041

Claims (6)

  1. ステンレス層/ポリイミド樹脂層/導体層から構成されるHDDサスペンション用積層体の材料において、ステンレス層の厚みが10〜100μmの範囲内にあり、ポリイミド樹脂層の厚みが5〜50μmの範囲内にあり、導体層が10μm以下の極薄銅箔であり、且つ該極薄銅箔が剥離層を介して支持体金属層と積層されていることを特徴とするHDDサスペンション用積層体の材料。
  2. ステンレス層とポリイミド樹脂層との接着強度が0.5kN/m以上であり、且つ極薄銅箔とポリイミド樹脂層との接着強度が0.5kN/m以上であることを特徴とする請求項1記載のHDDサスペンション用積層体の材料。
  3. 支持体金属層と極薄銅箔の剥離強度が1N/m以上100N/m以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のHDDサスペンション用積層体の材料。
  4. 支持体金属層の厚みが5〜100μmの金属箔であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のHDDサスペンション用積層体の材料。
  5. 支持体金属層が、銅又は銅合金であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のHDDサスペンション用積層体の材料。
  6. 剥離層が、無機系剥離層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のHDDサスペンション用積層体の材料。
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