JP2007265561A - Hddサスペンション用積層体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】極薄の導体層を有し、反り、変形がなく、高密度、超微細配線化するHDDサスペンションの要求に答え、信頼性の高い高精度のHDDサスペンション用積層体の製造方法を提供する。
【解決手段】ステンレス層/ポリイミド樹脂層/導体層から構成されるHDDサスペンション用積層体の製造方法において、厚み10μm以下の極薄銅箔が剥離層を介して支持体金属層に結合している支持体付きの極薄銅箔を用意して、ステンレス層/ポリイミド樹脂層/極薄銅箔/剥離層/支持体金属層とする多層積層体を形成する工程を経由した後、支持体金属層を剥離して、極薄銅箔を導体層とするHDDサスペンション用積層体を得る。
【選択図】なし
【解決手段】ステンレス層/ポリイミド樹脂層/導体層から構成されるHDDサスペンション用積層体の製造方法において、厚み10μm以下の極薄銅箔が剥離層を介して支持体金属層に結合している支持体付きの極薄銅箔を用意して、ステンレス層/ポリイミド樹脂層/極薄銅箔/剥離層/支持体金属層とする多層積層体を形成する工程を経由した後、支持体金属層を剥離して、極薄銅箔を導体層とするHDDサスペンション用積層体を得る。
【選択図】なし
Description
本発明は、HDDサスペンションに用いられる積層体の製造方法に関し、より詳しくは極薄銅箔を導体層として使用したHDDサスペンション用積層体の製造方法に関するものである。
ハードディスクドライブ(以下、HDD)に搭載されているサスペンションは、高容量化が進むに従い、従来使用されてきたワイヤレスタイプのサスペンションから、記憶媒体であるディスクに対し浮力と位置精度が安定した配線一体型のサスペンションへ大半が置き換わっている。この配線一体型サスペンションの中で、TSA(トレース サスペンション アッセンブリ)法と呼ばれるステンレス箔−ポリイミド樹脂−銅箔の積層体をエッチング加工により所定の形状に加工するタイプがある。
TSA方式サスペンションは高強度を有する合金銅箔を積層することによって、容易にフライングリードを形成させることが可能であり、形状加工での自由度が高いことや比較的安価で寸法精度が良いことから幅広く使用されている。ここでステンレス基体上にポリイミド樹脂層及び導体層が遂次に形成されてなるHDDサスペンション用積層体は既に開示され、例えば、WO98/08216号公報(特許文献1)では、HDDサスペンション用積層体に適した積層体とするためにポリイミド樹脂層の線膨張係数やポリイミド樹脂層−導体層間の接着力を規定したものが記載されている。また、WO2005/096299号公報(特許文献2)では、導体層の厚みが10μm以下のHDDサスペンション用積層体が開示されている。しかしながら、この積層体は、導体層を化学的エッチングすることにより、導体層の薄肉化を行っており、設備の煩雑さや手間がかかるという問題があった。また、特許第3704920号公報(特許文献3)では、ポリイミド樹脂フィルムと銅箔とを熱圧着によって積層する方法が開示されている。しかしながら、銅箔が10μm以下である場合、熱圧着によるハンドリング性が良くなく、銅箔がシワになりやすいという問題があった。
HDDサスペンション用積層体の製造方法において、通常はステンレス箔上にポリイミド樹脂などからなる絶縁層を形成したのち、銅箔を導体層として加熱加圧して後からラミネートして製造するため、10μm以下の極薄銅箔では積層体製造工程におけるハンドリング性や価格に難があり、導体層として極薄銅箔を有するHDDサスペンション用積層体は工業的に得られていないのが現状である。本発明の目的は、上記の問題点を鑑みて、導体層として10μm以下の極薄銅箔を有するHDDサスペンション用積層体の製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、ステンレス層/ポリイミド樹脂層/導体層から構成されるHDDサスペンション用積層体の製造方法において、厚み10μm以下の極薄銅箔が剥離層を介して支持体金属層に結合している支持体付きの極薄銅箔を用意して、ステンレス層/ポリイミド樹脂層/極薄銅箔/剥離層/支持体金属層とする多層積層体を形成する工程を経由した後、多層積層体から支持体金属層を剥離することを特徴とする極薄銅箔を導体層としたHDDサスペンション用積層体の製造方法である。
また本発明は、支持体金属層と極薄銅箔の剥離強度が1〜100N/mであること、ステンレス層の厚みが10〜100μmの範囲内にあり、ポリイミド樹脂層の厚みが5〜50μmの範囲内にあること、支持体金属層の厚みが5〜100μmの金属箔であること、支持体金属層が銅又は銅合金であること、又は剥離層が無機系剥離層であることのいずれか1以上を満足とする上記の製造方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の製造方法は、ステンレス層/ポリイミド樹脂層/極薄銅箔/剥離層/支持体金属層から構成される多層積層体を製造したのち、支持体金属層を剥離することによりHDDサスペンション用積層体(以下、積層体とも称する)を得る方法である。
本発明の製造方法は、支持体付きの極薄銅箔を用意すること以外の方法は特に限定されないが、例えば、以下の方法が好適に採用される。すなわち、先ず、ポリイミド前駆体溶液をステンレス箔上に塗布した後に熱処理(乾燥、硬化)を施して、ステンレス箔上にポリイミド樹脂層を形成せしめた後に、支持体付きの極薄銅箔を張り合わせることで製造できるが、支持体付きの極薄銅箔上にポリイミド樹脂層を形成せしめた後に、ステンレス箔を張り合わせることによっても製造することができる。
ステンレス層は、特に制限はないが、ばね特性や寸法安定性の観点から、SUS304のような高弾性、高強度のステンレス箔が好ましく、300℃以上の温度でアニール処理されたSUS304が特に好ましい。用いられるステンレス層の厚みの範囲は10〜100μmがよく、より好ましくは15〜70μmがよく、更に好ましくは15〜50μmがよい。ステンレス層の厚みが10μm未満であると、スライダの浮上量を十分に抑えるバネ性を確保できない問題が生じ、一方、100μmを越えると剛性が高くなり、搭載されるスライダの低浮上化が困難となる。
また、ポリイミド樹脂層を構成するポリイミド樹脂は、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリイミドエステル、ポリエーテルイミド、ポリシロキサンイミド等の構造中にイミド基を有するポリマーからなる耐熱性樹脂をいう。ポリイミド樹脂層は、単層もしくは複数層のポリイミド樹脂層で形成されてもよいが、ポリイミド層全体の厚みの範囲は5〜50μm、好ましくは5〜20μmであることがよい。ポリイミド樹脂層の全体厚みが、5μm未満では電気的な絶縁の信頼性が低下する傾向にあり、一方、50μmを超えるとポリイミド樹脂層を形成させる際に乾燥効率が低下する傾向にある。
また、本発明にかかる積層体を構成する導体層は、10μm以下の極薄銅箔であり、極薄銅箔の厚みの範囲としては、好ましくは0.1〜10μmがよく、より好ましくは0.1〜5μmがよく、更に好ましくは0.1μm以上、5μm未満がよい。厚みが10μm以下の極薄銅箔では、積層体製造時におけるハンドリングで変形しやすいので、支持体付きの極薄銅箔を使用する。
また、極薄銅箔とは純銅又は銅を主とする合金の箔を意味し、用意する極薄銅箔は剥離層を介して支持体金属層と結合しているものである。極薄銅箔の表面粗度は特には規定しないが、フラッシュエッチング性の観点から好ましくはRz JIS =2.0μm以下、より好ましくはRz JIS =1.5μm以下がよい。なお、上記Rzは、表面粗さにおける十点平均粗さ(JIS B0601−1994)を示す。
また、支持体金属層と極薄銅箔の剥離強度は、1N/m以上、100N/m以下であることがよい。好ましくは1〜50N/m、より好ましくは3〜15N/m、更に好ましくは4〜10N/mがよい。剥離強度が1N/m未満では、ポリイミド樹脂層と極薄銅箔との熱圧着工程において、極薄銅箔が支持体金属層から剥離する場合があり、安定操業に問題がある。また、剥離強度が100N/mを超えると、支持体金属の剥離後の積層体に反りが生じ易くなる。なお、ここでいう剥離強度とは、金属箔1mm幅、90°引き剥がし法(JIS C6471)を示す。この剥離強度は支持体金属層と極薄銅箔の接着強度を調整することにより(剥離剤や低粘着性材料の使用により)変化可能である。
支持体金属層の厚みは、安定した搬送性を得るために、好ましくは5〜100μmであり、より好ましくは12〜50μmである。支持体金属層の厚みは、積層体として使用する極薄銅箔の厚みによって適切な厚みを選択する。ポリイミド樹脂層を積層するときのハンドリング性を考慮すれば、極薄銅箔と支持体金属層との厚みの総和の範囲が、12〜50μmであることが更に好ましい。
また、支持体金属層に用いられる素材は、耐熱性のあるものがよく、コスト面も考慮して、銅又は銅合金であることがよい。
本発明の製造方法は、加熱加圧による積層工程を経たのち、更には支持体金属を極薄銅箔より剥離する工程を経る。このため、本発明にかかる剥離層は、加熱温度による剥離強度の変化が小さく、剥離強度が安定していることが望ましく、無機物より構成される無機系剥離層がよい。より好ましくは、Ni、Cr、Coのいずれかを含むものがよい。
本発明にかかる積層体に設けられるポリイミド樹脂層は、ポリイミド前駆体溶液を塗布乾燥及びイミド化して設けることが好ましい。ポリイミド前駆体は、ジアミノ化合物と酸二無水物とを反応させて合成することができる。これらの反応は有機溶媒中で行わせることが好ましく、このような有機溶媒としては特に限定されないが、具体的には、ジメチルスルフォキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホルムアミド、フェノール、クレゾール、γ−ブチロラクトン等が挙げられ、これらは単独で、又は混合して用いることができる。また、このような有機溶剤の使用量としては特に制限されるものではないが、重合反応よって得られるポリアミック酸溶液の濃度が5〜30重量%程度になるような使用量に調整して用いることが好ましい。
また、このような溶媒を用いた反応において、用いるジアミノ化合物と酸二無水物との配合割合は、全ジアミノ化合物に対して酸二無水物のモル比が0.95から1.05の割合で混合することが好ましい。
また、ジアミノ化合物と前記酸二無水物との反応は、0℃から60℃の範囲の温度条件で1〜24時間反応させることが好ましい。このような温度条件が前記下限未満では、反応速度が遅くなって分子量の増加が進まない傾向にあり、他方、前記上限を超えるとイミド化が進行して反応溶液がゲル化し易くなる傾向にある。このような温度条件で反応させることで効率的にポリアミック酸の樹脂溶液を得ることができる。
次に、ポリアミック酸の樹脂溶液をステンレス箔上に又は支持体付きの極薄銅箔上に塗布した後に熱処理(乾燥、硬化)を施してステンレス箔上に又は支持体付きの極薄銅箔上にポリイミド樹脂層を形成せしめるが、ポリアミック酸の樹脂溶液を塗布する方法としては特に制限されず、コンマ、ダイ、ナイフ、リップ等のコーターにて塗布することが可能である。
また、熱処理(乾燥、硬化)の方法も特に制限されず、例えば、80℃〜400℃の温度条件で1〜60分間加熱するといった熱処理が好適に採用される。このような熱処理を行うことで、ポリアミック酸の脱水閉環が進行するため、ステンレス箔上又は極薄銅箔上にポリイミド樹脂層を形成させることができる。
その後、ポリイミド樹脂層の表面に更に支持体付きの極薄銅箔を(ステンレス箔上にポリイミド樹脂層を形成した場合)又はステンレス箔を(極薄銅箔上にポリイミド樹脂層を形成した場合)張り合わせるが、その方法は特に制限されず、適宜公知の方法を採用することができる。このような金属箔を張り合わせる方法としては、通常のハイドロプレス、真空タイプのハイドロプレス、オートクレーブ加圧式真空プレス、連続式熱ラミネータ等を挙げることができる。このような金属箔を張り合わせる方法の中でも、十分なプレス圧力が得られ、残存揮発分の除去も容易に行え、更に導体の酸化を防止することができるという観点から真空ハイドロプレス、連続式熱ラミネータを用いることが好ましい。また、このようにして金属箔を張り合わせる際には、200〜400℃程度に加熱しながらプレスすることが好ましい。また、プレス圧力については、使用するプレス機器の種類にもよるが、通常、100〜150kgf/cm2程度が適当である。
本発明の製造方法によれば、薄い導体層を有し、反り、変形のないHDDサスペンション用積層体が得られるため、高密度、超微細配線化するHDDサスペンションの要求に答え、信頼性の高い高精度のHDDサスペンションとすることが可能である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、実施例における各種物性の測定は以下の方法による。
[厚みの測定]
極薄銅箔層より支持体金属層を剥離した後の積層体を幅305mm×長さ10mmの短冊試験片に切り出し、ダイヤルゲージ(Mitutoyo製)を用いて、幅方向に10mm間隔で30点厚みを測定した。その後銅部分をエッチングし、ステンレス層/ポリイミド樹脂層の2層体の厚みを同様に測定した。2つの厚みの差より極薄銅箔の厚みを算出した。
極薄銅箔層より支持体金属層を剥離した後の積層体を幅305mm×長さ10mmの短冊試験片に切り出し、ダイヤルゲージ(Mitutoyo製)を用いて、幅方向に10mm間隔で30点厚みを測定した。その後銅部分をエッチングし、ステンレス層/ポリイミド樹脂層の2層体の厚みを同様に測定した。2つの厚みの差より極薄銅箔の厚みを算出した。
[支持体金属と極薄銅箔との剥離強度の測定方法]
テンシロンテスター(東洋精機製作所社製)を使用して、幅1mmのサンプルの銅箔側を両面テープによりステンレス板に固定し、キャリアを90°方向に50mm/分の速度で剥離して求めた。
テンシロンテスター(東洋精機製作所社製)を使用して、幅1mmのサンプルの銅箔側を両面テープによりステンレス板に固定し、キャリアを90°方向に50mm/分の速度で剥離して求めた。
[極薄銅箔の表面粗度の測定]
超深度形状測定顕微鏡(KEYENCE製、VK-8500)を用いて、2000倍で極薄銅箔面の長さ方向に140μm測定した。ここでの極薄銅箔面とは、支持体金属層を結合させている極薄銅箔において、支持体金属層側とは反対側の面のことをいう。
超深度形状測定顕微鏡(KEYENCE製、VK-8500)を用いて、2000倍で極薄銅箔面の長さ方向に140μm測定した。ここでの極薄銅箔面とは、支持体金属層を結合させている極薄銅箔において、支持体金属層側とは反対側の面のことをいう。
本実施例等に用いた略号は以下の化合物を示す。
PMDA:ピロメリット酸二無水物
BTDA:3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
APB:1,3-ビス-(3-アミノフェノキシ)ベンゼン
DANPG:1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)-2,2-ジメチルプロパン
MABA:4,4'-ジアミノ-2'-メトキシベンズアニリド
DAPE:4,4'-ジアミノジフェニルエーテル
DMAc:N,N-ジメチルアセトアミド
PMDA:ピロメリット酸二無水物
BTDA:3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
APB:1,3-ビス-(3-アミノフェノキシ)ベンゼン
DANPG:1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)-2,2-ジメチルプロパン
MABA:4,4'-ジアミノ-2'-メトキシベンズアニリド
DAPE:4,4'-ジアミノジフェニルエーテル
DMAc:N,N-ジメチルアセトアミド
合成例1
500mlのセパラブルフラスコの中において、撹拌しながらAPB29.5g(0.1モル)をDMAc367gに溶解させた。次に、その溶液を窒素気流中でPMDA9.1g(0.04モル)及びBTDA20.2g(0.06モル)を加えた。その後、約3時間攪拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂液Aを得た。
500mlのセパラブルフラスコの中において、撹拌しながらAPB29.5g(0.1モル)をDMAc367gに溶解させた。次に、その溶液を窒素気流中でPMDA9.1g(0.04モル)及びBTDA20.2g(0.06モル)を加えた。その後、約3時間攪拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂液Aを得た。
合成例2
500mlのセパラブルフラスコの中において、撹拌しながらDANPG30.3g(0.1モル)をDMAc352gに溶解させた。次に、その溶液を窒素気流中でPMDA9.3g(0.04モル)及びBTDA20.5g(0.06モル)を加えた。その後、約3時間攪拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂液Bを得た。
500mlのセパラブルフラスコの中において、撹拌しながらDANPG30.3g(0.1モル)をDMAc352gに溶解させた。次に、その溶液を窒素気流中でPMDA9.3g(0.04モル)及びBTDA20.5g(0.06モル)を加えた。その後、約3時間攪拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂液Bを得た。
合成例3
500mlのセパラブルフラスコの中において、撹拌しながらMABA20.7g(0.08モル)をDMAc343gに溶解させた。次に、その溶液を窒素気流中でPMDA28.5g(0.13モル)及びDAPE10.3g(0.05モル)を加えた。その後、約3時間攪拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂液Cを得た。
500mlのセパラブルフラスコの中において、撹拌しながらMABA20.7g(0.08モル)をDMAc343gに溶解させた。次に、その溶液を窒素気流中でPMDA28.5g(0.13モル)及びDAPE10.3g(0.05モル)を加えた。その後、約3時間攪拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂液Cを得た。
実施例1
合成例1の樹脂液Aをステンレス箔(新日本製鐵株式会社製、SUS304、テンションアニール処理品、厚み20μm)に塗工し、130℃で5分間乾燥して樹脂層1Aを形成した後、合成例3の樹脂液Cを塗工し、130℃で10分間乾燥して樹脂層1Cを形成し、さらにその樹脂層上に合成例1の樹脂液Aを塗工し、130℃で5分間乾燥して樹脂層1Aを形成し、15分かけて380℃まで昇温させることによりイミド化反応を行って、ステンレス箔上にポリイミド樹脂層が積層した積層体を得た。
合成例1の樹脂液Aをステンレス箔(新日本製鐵株式会社製、SUS304、テンションアニール処理品、厚み20μm)に塗工し、130℃で5分間乾燥して樹脂層1Aを形成した後、合成例3の樹脂液Cを塗工し、130℃で10分間乾燥して樹脂層1Cを形成し、さらにその樹脂層上に合成例1の樹脂液Aを塗工し、130℃で5分間乾燥して樹脂層1Aを形成し、15分かけて380℃まで昇温させることによりイミド化反応を行って、ステンレス箔上にポリイミド樹脂層が積層した積層体を得た。
次に、上記の方法により得られた積層体と、支持体銅箔層付き極薄銅箔(日本電解製 YSNAP−3B, 支持体銅箔厚み18μm、極薄銅箔厚み3μm、無機系剥離層)とを、真空プレス機を用いて、面圧150kg/cm2、温度320℃、プレス時間20分の条件で加熱圧着して厚み10μmのポリイミド樹脂層を有する多層積層体とした後、室温にまで冷却し、支持体銅箔を極薄銅箔より剥離することで、本発明にかかる積層体を得た。本発明にかかる積層体は、しわ、反りがなく、外観も良好であった。
実施例2
支持体銅箔層付き極薄銅箔(日本電解製 YSNAP−3B、支持体銅箔厚み18μm、極薄銅箔厚み1μm、無機系剥離層)の極薄銅箔上に、合成例1の樹脂液Aを塗工し、130℃で5分間乾燥して樹脂層2Aを形成した後、合成例3の樹脂液Cを塗工し、130℃で10分間乾燥して樹脂層2Cを形成し、さらにその樹脂層上に合成例2の樹脂液Bを塗工し、130℃で5分間乾燥して樹脂層2Bを形成し、15分かけて360℃まで昇温させることによりイミド化反応を行って、支持体付き銅張積層体を得た。
支持体銅箔層付き極薄銅箔(日本電解製 YSNAP−3B、支持体銅箔厚み18μm、極薄銅箔厚み1μm、無機系剥離層)の極薄銅箔上に、合成例1の樹脂液Aを塗工し、130℃で5分間乾燥して樹脂層2Aを形成した後、合成例3の樹脂液Cを塗工し、130℃で10分間乾燥して樹脂層2Cを形成し、さらにその樹脂層上に合成例2の樹脂液Bを塗工し、130℃で5分間乾燥して樹脂層2Bを形成し、15分かけて360℃まで昇温させることによりイミド化反応を行って、支持体付き銅張積層体を得た。
次に、上記の方法により得られた支持体付き銅張積層体と、ステンレス箔(新日本製鐵株式会社製、SUS304、テンションアニール処理品、厚み20μm)とを、真空プレス機を用いて、面圧150kg/cm2、温度320℃、プレス時間20分の条件で加熱圧着して厚み10μmのポリイミド樹脂層を有する多層積層体とした後、室温にまで冷却し、支持体銅箔を極薄銅箔より剥離することで、本発明にかかる積層体を得た。本発明にかかる積層体は、しわ、反りがなく、外観も良好であった。
参考例1
支持体銅箔層付き極薄銅箔(YSNAP−3B)の代わりに、銅箔5μmを使用した以外は、実施例1と同様にして積層体を製造した。得られた積層体は、銅箔側のしわが認められた。
支持体銅箔層付き極薄銅箔(YSNAP−3B)の代わりに、銅箔5μmを使用した以外は、実施例1と同様にして積層体を製造した。得られた積層体は、銅箔側のしわが認められた。
参考例2
支持体銅箔層付き極薄銅箔(YSNAP−3B)の代わりに、銅箔3μmを使用した以外は、実施例1と同様にして積層体製造を試みたが、ステンレス箔上にポリイミド樹脂層が積層した積層体と、銅箔を熱圧着する際に、銅箔にたわみが生じたため、熱圧着できなかった。
支持体銅箔層付き極薄銅箔(YSNAP−3B)の代わりに、銅箔3μmを使用した以外は、実施例1と同様にして積層体製造を試みたが、ステンレス箔上にポリイミド樹脂層が積層した積層体と、銅箔を熱圧着する際に、銅箔にたわみが生じたため、熱圧着できなかった。
Claims (6)
- ステンレス層/ポリイミド樹脂層/導体層から構成されるHDDサスペンション用積層体の製造方法において、厚み10μm以下の極薄銅箔が剥離層を介して支持体金属層に結合している支持体付きの極薄銅箔を用意して、ステンレス層/ポリイミド樹脂層/極薄銅箔/剥離層/支持体金属層となる多層積層体を形成する工程を経由した後、多層積層体から支持体金属層を剥離することを特徴とする極薄銅箔を導体層としたHDDサスペンション用積層体の製造方法。
- 支持体金属層と極薄銅箔の剥離強度が1N/m以上100N/m以下であることを特徴とする請求項1記載のHDDサスペンション用積層体の製造方法。
- ステンレス層の厚みが10〜100μmの範囲内にあり、ポリイミド樹脂層の厚みが5〜50μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1又は2記載のHDDサスペンション用積層体の製造方法。
- 支持体金属層の厚みが5〜100μmの金属箔であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のHDDサスペンション用積層体の製造方法。
- 支持体金属層が、銅又は銅合金であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のHDDサスペンション用積層体の製造方法。
- 剥離層が、無機系剥離層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のHDDサスペンション用積層体の製造方法。
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